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やまなしなひび−Diary SIDE−
hinnyu is the best!
逆に「全くネタバレをしない」方法ってどういうものだろう?
 つい最近の記事もそうですし、前々サイトを潰しかけた時もそうですし、僕にとって「ネタバレ」の話は鬼門なんだろうなと思います。“理解をされない”“人と意見が違う”“少数派である”ことにおいては、貧乳が好きだったり、全裸をエロく思わなかったり、『脳トレ』を「ゲームらしいゲーム」と言ってみたりで毎度のことなんですが……

 こと「ネタバレ」に関しては、僕の方が攻撃的になってしまいますし、攻撃された側からすると「表現の規制」のように思えてしまうのですから―――確かに「やまなしウゼエ」と批判されるのも仕方がないとは思います。
 当然ながら世界は僕を中心に回っているワケじゃないですからね。郷に入れば郷に従えというか、郷に従いたくなければ郷に入るなというか。



 しかし、世界中で一人ぼっちだとしても悲観的になる必要はないのです……
 過剰なまでにネタバレに反応する僕のこの特性を活かせば、炭鉱のカナリアのように「やまなしが無事だということはネタバレはないんだな」という予防線になるんじゃないのかとポジティブに考えてみました。


 きっかけはネタバレに関して書いた記事のコメント欄にて「やまなしさんに作品を説明するには、タイトルすらもネタバレになってしまいますね」のような意見を頂いたからです。


 ひょっとしたら「ネタにマジレス」なのかも知れませんが……真面目に回答をするなら、僕は「場合によってはネタバレになる」と思っています。

 喩えば、既に単行本が出ている漫画を僕にオススメする場合、タイトルすら教えられなかったら僕はその単行本を探すことは出来ませんよね。表紙の絵も同様。中身を見る前に目に入ってしまうものは、どんなに情報を入れたくなくても入ってしまいますからね。これを「ネタバレだ!許せない!」と怒るほど短絡的ではありません。
 帯の内容は超ネタバレだと思いますけどね。作中の台詞が書かれているケースとかあるじゃないですか。なので、僕は読み終えるまで帯は見ないことにしています。


 しかし、コレは「原則としては」という話。場合によっては作品タイトルですらネタバレになることもあります。
 『最終兵器彼女』なんかは、雑誌連載1話目のラストまでタイトルを隠すことでどんな作品になるかを読者に伏せていました。雑誌連載1話目に限って言えば、あの作品のタイトルを言うことはネタバレだったのです。あの週に「今週からスピリッツで始まった『最終兵器彼女』が超面白いから読んでみてよ」と言うのはネタバレ、「今週からスピリッツで始まった漫画が超面白いから読んでみてよ」ならばネタバレではないという線引きが出来るのです。
 単行本になってしまえば……というか、2週目以降はもうタイトルを隠すことも出来ないので、現在ではタイトルを言うことがネタバレになるとは思いませんけどね。


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 では、こんなカンジで「どこからがネタバレか」「どこまではネタバレにならないか」を考えていきましょう!

 まずはジャンル―――
 喩えば、単行本の表紙でバスケットボールを持っている主人公が描かれている場合、「バスケ漫画だよ」と言われるのはOKでしょう。
 あと、『ヒカルの碁』みたいにタイトルにジャンルが入っているものとかも、「囲碁の漫画だよ」と言われても気にならないかな。途中で将棋指しが出てきても、「あれ?ひょっとしてこの漫画って将棋漫画?」とは思いませんよね。まぁ……『南国アイスホッケー部』みたいなケースもありますけど。


 てか、基本的にジャンルはあまりネタバレにならないかな。
 「これは○○の漫画だよ」という予備知識が、作品本編を楽しめなくさせることはないと思いますし。

 もちろん例外はあって、浦沢漫画のように「次がどうなるか分からない」漫画を今から読み始める人にジャンルで説明してしまうのは野暮だと思いますし。途中で路線変更する漫画を「それ、後で○○漫画になるよ」と言っちゃうのはデリカシーがないとは思います。




 次にストーリー―――
 「これは論外だろ」と思うんですけど、割かしナチュラルに書いちゃう人が多いですよね。「序盤はちょっと展開が遅いんですけど、4〜5巻辺りから一気に面白くなるんですよ!」とか、もう1〜3巻読む気なくなるわ。
 「○○編までは面白いですよ」とかも書く人いますよねー。その時点で「○○」という単語がその作品の中で「○○編」と呼ばれるまでの大きな意味になるんだ!って分かっちゃうじゃん。街の名前ならそこに行くだとか、敵の名前ならそれがスゴい強い敵だとか、分かっちゃうじゃん。「この後どうなるんだろう」というワクワクは削がれてしまうんですよ。

 トーナメント戦の漫画で「決勝戦が熱いんだよな」とか「○○戦が面白いよね」とか言われるのも、そこまで勝ち上がることが分かっちゃう(=それ以前の試合は絶対に負けないことが分かってしまう)から勘弁してもらいたいんですけど。
 サッカーの録画放送2分前に「日本代表は最高の試合をしたそうです!」と言ってから放送始める国ですからね……「どっちが勝つんだろう!」「この後どうなるんだろう!」というワクワクは、求められていないんですかねぇ。

 「推理小説の犯人を書いちゃう」のは多分100人中80人以上は「ネタバレだ」と賛同してくれると思うんですけど、「推理小説で殺されてしまうキャラを書いちゃう」のを「ネタバレだ」と賛同してくれる人は100人中40人くらいに減っちゃうのかなと思います。
 「このキャラ、犯人なのかな?なのかな?」→「ええ!?犯人どころか殺されちゃったよ!」という驚きを奪われても構わないのでしょうか……



 グレーゾーンなのがキャラクターかな―――
 「主人公が男か女か」も知らずに読み始めた方が僕は楽しいとは思いますけど、“ジャンル”についてと同じように「主人公が可愛い女のコなんだよ」とオススメしてくれた方が食いつきはイイでしょうし。紹介されるメリットも分からんでもないです。

 グレーなのは、キャラの説明によってストーリーが垣間見えてしまうケースの場合。
 途中から出てくるキャラの名前を挙げちゃうとかね。「え?このキャラ、チョイ役だと思ったらそんなに人気出るんだ」とかね。「このキャラのエピソードが泣けるということは、現在ピンチのこの状況でも死なないんだな」とかね。



 で、最後……感想―――
 意外かも知れませんが、僕は別に感想自体は気になりません。「超面白いから!絶対気に入る!間違いなし!コレ、最高傑作!!」みたいにオススメされると、どんだけハードル上げるんだよとは思いますし、そうしてオススメされた作品は大抵ガッカリなものが多いですけど。
 「面白い」とか「好きだ」とかのシンプルな感想こそが、実は一番興味を惹かれるものですからね。

 ただ、ネットで感想を書く・読むということが主流になってからなのか、僕がそういうことをやってきたからなのか―――どこどこの何何というシーンが素晴らしかったですね、的など真ん中で「ネタバレ」を送られることが多くなったなぁと思います。
 別に感想サイトの類は「もうネタバレではない人」「ネタバレを気にしない人」に向けて書かれているので当然のことなんですけど……

 メールとかで「○○という作品がオススメですよ。特に××が△△に◇◇と言うシーンが最高なんです」みたいなオススメをしてくる人がいて、それ誰のためのネタバレなの?と思うことがよくあります。



【結論】
 「ストーリー展開」を想像させなければ、「タイトル」も「表紙」も「キャラクター」も「感想」も別にネタバレにはならない



 まぁ、要は想像力の話ですよ。
 今回の記事を読んで、「え?やまなしもフツーにやってんじゃんコレ」と思った人も多いんじゃないかと思います。そうですよ、フツーにやってます。ネタバレを死ぬほど嫌がる僕でも、割かしフツーにネタバレすることがあります。

 というか、紹介するということは多かれ少なかれネタバレしちゃうものなんですよ。
 その「ネタバレすることによって失われるワクワク」と「紹介して手にとってもらえる可能性」のバランス調整を、皆さんギリギリの領域で行っているのです。作品を紹介する・オススメすることってそれくらい大変なんですよ。


 プレゼントをあげる際に「コレは相手に喜んでもらえるかな」と想像するのと同じようなことです。相手の趣味をガン無視して、自分が好きなものをあげても喜ばれませんよね。触手モノのエロ同人誌とか。
 ネタバレもそう。自分が許せるものと、相手が許せるもののラインが違うことを想像することが大事という話です。


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[記事URL]
『ファミコン探偵倶楽部PARTII うしろに立つ少女(スーパーファミコン版)』紹介
『ファミコン探偵倶楽部PARTII うしろに立つ少女(スーパーファミコン版)』
 スーパーファミコン用/アドベンチャー
 任天堂
 (ニンテンドウパワー書き換え専用)1998.4.1発売
 スーパーファミコン版公式サイト
 Wiiバーチャルコンソール用
 2008.4.30配信開始/800ポイント
 公式サイト

※ このレビューはWiiバーチャルコンソールにてリメイクされたものをプレイして書いているので、オリジナルのスーパーファミコン版とは内容が異なっている可能性があります。
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 『新・鬼ヶ島』、『はじまりの森』、『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者』、『メタルスレイダーグローリー』……元作品の発売時期も、ハードも、開発会社も、発売元も全くバラバラな作品ではありますが。バーチャルコンソールで配信されているアドベンチャーゲームを遊んできた僕としては、この『うしろに立つ少女』こそが到達点だとすら思いました。
 使いやすいインターフェース、そこそこに描き込まれたグラフィックと(1作目の『消えた後継者』同様に)ドキリとさせる演出、適度に分かりやすく適度に先が気になるシナリオと、何より可愛いヒロイン―――「バーチャルコンソールでオススメのアドベンチャーゲームはどれ?」と訊かれれば、僕は迷わずこの作品を選びます。


 このゲームは元々1989年に発売されたディスクシステムのソフトで(こちらはゲームボーイアドバンスに移植されています)、それを1998年にニンテンドウパワー書き換え用としてスーパーファミコンにフルリメイクした作品です。
 89年と言えばディスクシステム末期で、98年と言えばスーファミ末期……というよりも、プレステ絶頂期ですね。「やるドラ」もこの年でした。

 こうしたコマンド選択式アドベンチャーゲーム自体がメジャーではなかったこともあって、「知っている人は知っている」くらいの作品だったことは否めません。僕だってバーチャルコンソールで配信されるまでは遊んでいませんでしたからね。
 ですが、現在のゲーム業界は『逆転裁判』シリーズ(2001年〜)の功績やゲーム人口の拡大もあって、携帯機を中心にアドベンチャーゲームが元気な状況です。バーチャルコンソールを通じてこの作品に触れてもらいたいのと同時に、今この時代に『ファミコン探偵倶楽部DS』みたいな新作が出てきても面白いのなぁと思いました。

 そのくらい楽しいゲームでしたし、あゆみちゃんが可愛かったです。


↓ 以下、感想はクリックで。
[続きを読む]
[記事URL]
WEB拍手メッセージへの返信(5月4日〜5月10日分)
 ここ数ヶ月の予定を見ても(お布施的な『どき魔女2』を除けば)購入予定のゲームがないので、ゲーム話のテンションが上がらないというのが本音だったりします。サッカーサイトも、漫画感想サイトも、アニメ感想サイトも長続きしなかった僕にしては、2年近くゲーム話を書き続けたというのはむしろよく頑張った方かも知れませんね。

 一方、貧乳カテゴリーネタは、テンションが上がらないというよりはネタを思いつかない……


 「Wiiの話&貧乳話」というよく分からない二枚看板で1年近くやってきましたが、そろそろ新しいことを始めた方がイイのかもなぁと思いつつ。創作活動を最優先にしている現状だと、なかなか新しい趣味に手を出せるものでもないですし……さぁ、どうしたものか。


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 インターネット経由で、DSで楽しむコンテンツを購入するサービスDSvisionのサービス開始が6月26日になったみたいです。スタートの機器が3980円?
 1年間で200万人のユーザーを見込んでいるっていうのはスゴいな。スゴいというよりは無謀?多分、Wiiをネットに繋いでいる人でもそのくらいだと思うんですけど……Wiiならではのバーチャルコンソールでも数十万人単位だと推測されるんですが、DSvisionはそれ以上のコンテンツを用意しているんでしょうか……


 以前に任天堂の岩田社長が「DSを使って色々なことをしたい」と仰っていたので、これのことなのかと思っていたんですが……このDSvisionについては、あまり任天堂からのコメントって出てこないんですよね。
 まぁ、とりあえず様子見ということで……


 というワケで、先週分のWEB拍手返信です。↓
[続きを読む]
[記事URL]
続・「ゲームらしいゲーム」のゲームらしさを考える
 前回書き残したこと&その後に思いついたことを今日は書こうと思うのですが……
 その前に、世間で話題になっているこの記事の紹介から。


 「PS3時代宣言」から「PS3反撃開始」へ
 ※ その後、「PS3反撃開始」は「PS3本格始動」というコピーに変更になったそうです

 『忍之閻魔帳』さんの記事にて、6月発売の『メタルギアソリッド4』とPS3に関するコピーが「クリアしやすいゲームだと、クリアする喜びも小さい」のような比較広告であったことが話題になっていました。

 多くの人が「メタルギアソリッドこそクリアしやすいゲームじゃねえか」のようなツッコミをしていて、それに関しては初代『メタルギアソリッド』で超序盤の基地侵入すら出来ずに積んだ僕が言えることなど何もないのですが……
 それ以前にちょっと疑問が。この比較広告の対象ってWiiやDSのような任天堂陣営だろうと思うんですけど、よくよく考えてみるとおかしな話ですよね。


 「クリアしやすいゲーム」も何も、『脳トレ』も『Wii Sports』も『Wii Fit』もクリア(エンディング)の概念がないゲームなんですよ。

 どんなゲームよりもクリアが不可能なゲームを「クリアしやすいゲーム」と称するとは……?

 この比較広告は“Touch!Generations”以外のソフトを攻撃しているのかなぁとも思ったんですが、『スマブラX』や『マリオカートWii』だとすると「一部の極悪仕様で爽快感がない!」と批判されていてそんな雰囲気じゃないですよね。そもそもスネークは『スマブラX』に出てたし。
 『マリオギャラクシー』は確かにクリアだけならそんなに難しくないのでしょうが、(日本では)商業的に成功しなかったゲームへの比較広告は理解出来ませんし。『Newマリオ』は確かにクリアしやすいことが話題になっていましたが、2年以上前のソフトに対する比較広告というのも妙な気がしますし。うーん。

 一体、どこに向かって攻撃をしかけた比較広告だったのか……
 ひょっとして、このコピーを考えた人って“Touch!Generations”のソフトを1本もプレイしたことがなくて、何となく「誰でもクリアできるゲームなんだろうな」という雰囲気だけで書いたのでしょうか。
 色んな方向性があるのだから『メタルギアソリッド』を始めとするPS陣営のソフトに『脳トレ』のような道を進んで欲しくはないのですが、「『脳トレ』は「クリアしやすいゲーム」だから売れたんだ」みたいな認識だとPS陣営はまだまだ厳しいのかなと思ったりしました。物事の表層すら見れていないのかよ、と。


 単純にコピーのセンスがないだけなら良いのですが………


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 さてさて。
 でもまー確かに、2001年発売の『どうぶつの森』までは「ゲームとはクリアがあるもの」という認識が強かったと思います。その『どうぶつの森』ですら借金返済という一応の目的はありますしね。『脳トレ』や『Wii Fit』のように、自分で目標を立てなきゃならないソフトを「ゲームではない!」と思う人もいるのかなとは思います。



 要は、「ゲームらしさ」の定義が人によって違うという話。

 ちなみに、前回の記事で僕が挙げた「ゲームらしさの定義」はこんなカンジでした。

1.「ゲームオーバーor敗北」の要素がある
2.「次も遊ぼう」と思える長期的な目標がゲーム内にある
3.爽快感・達成感がある
4.何の役にも立たない

 詳しくは前回の記事を読んでもらいたいのですが……これらの条件全てが当てはまるものが「ゲームらしいゲーム」というワケではなく、どっちかというと“自分にとって納得がいく条件の”一つでも当てはまると「ゲームらしいゲーム」になるのかなと思っています。


 今日は、その記事を書いてから思いついた定義を挙げようかなと思います。



5.「非日常」への欲求を満たしてくれる
 これは前回のコメント欄にて頂いた意見です。
 単独記事にしてみようかと思ったんですが、あまりにスキがない意見すぎて面白くないなと見送っていました(笑)。

 冒険系、箱庭系なんかも分かりやすいですが、『グランツーリスモ』のようなレースゲームも「実際には乗れない車でレースがしたい!」的な欲求ですよね。「日常」では実現出来ない欲を満たすのがゲームなんだろうと。ギャルゲー・エロゲーについては言ってくれるな。

 しかし、逆に言えば……僕のように車に全く興味がない人間からしてみると、『グランツーリスモ』は魅力的に映らないのです。
 そういや『モンハン』について、「モンスターを狩るための武器・防具の材料を集めるためにモンスターを狩るゲーム」「なら、最初から狩りに行かなきゃイイんじゃね?」みたいな哲学を語っている人がいましたが―――僕にとって『グランツーリスモ』はまさにソレ。興味がない車に乗ってレースをして、興味がない車を手に入れてまたレースをするゲーム(笑)。


 この定義で言うと、「何に欲求を感じるのか」「何を日常としているのか」が人によって違うというのがミソですね。
 料理を日常的にやっている人&料理なんてしなくてイイと思っている人からは『お料理ナビ』は「ゲームらしくない」と感じられるのでしょうし、リアル犬猫を飼っている人&犬猫が嫌いな人からしてみれば『nintendogs』や『夢ねこDS』は「ゲームらしくない」のでしょう。

 同じように、日常的にゾンビを殴っている人からすれば『デッドライジング』は「ゲームらしくない」のでしょうし、アブライモビッチのようなサッカークラブのオーナーからすれば『サカつく』は「ゲームらしくない」……か?
 ゲームの「ウソ」の部分が「ゲームらしさ」なのかも知れませんね。『ゼルダ』にて、爆弾で穴が開く壁と開かない壁があることとか。そう考えると、「リアリティ(日常)」と「ゲームらしさ(非日常)」は相反するもの??


【当てはまらない例】
 ・パズルゲーム
 ・プレイヤーの日常に近いゲーム
 ・実用ソフトやWiiチャンネルは人それぞれ

 『ぷよぷよ』や『テトリス』も非日常ですが、欲求という面では「同じ色のスライムを4つ揃えて消し去りたい!」と思っている人はいないでしょうし微妙ですかね。


6.自分のプレイをコンピューターが評価(判定)してくれる
 これは何気に、今回の記事のド本命。
 僕が『脳トレ』『Wii Fit』を「ゲームらしいゲーム」だと思うのに、『DS文学全集』や『お料理ナビ』はそうは思わないのはこの違いです。評価をコンピューターに委ねるからこそ、「次こそは!」と継続出来るという。

 『スーパーマリオ』だって、マリオがクリボーに当たったかどうかを判断するのはコンピューターですからね。僕が「当たってない!当たってないって!」と主張しても、マリオは1機失ってしまうのです。TRPGのゲームマスターがコンピューターに切り替わったということを考えると、分かりやすいでしょうか。分かりにくいですよね。
 草野球で審判をコンピューターがやってくれる、みたいな。


 さて……そう考えると、「ユーザーの意見が勝敗に影響する」ものはどうでしょうか?
 『みんなで投票チャンネル』や『Miiコンテストチャンネル』は、「膨大な量のユーザーの意見を集計して発表する」行為をどう見るか次第ですかね。個人的にはこれは「コンピューターの判断」とは違うと思うので、「ゲームらしくない」かなぁ。

 でも、喩えばフィギュアスケートみたいな採点式のゲームがオンライン専用で発売されて、プレイも評価もユーザーに委ねられるようになったとして、自分がフィギュアスケートの審査員になった場合……それは「ゲームらしくない」のかというと微妙かなぁ。ユーザー参加型ゲームはこの定義だと難しそうです。


【当てはまらない例】
 ・『お料理ナビ』『DS文学全集』、Wiiチャンネルなど
 ・ユーザー参加型ゲームはグレーゾーン
 ・TRPGはどっち?


7.プレイヤーによって得られる体験が違う
 「プレイヤーによって」というよりは「プレイするたびに」の方がイイかな。

 「何を言うんだ!ほとんどのゲームは一本道じゃないか!」と思う人もいるかも知れませんが、喩えば『スーパーマリオ』であっても無事ピーチ姫を助けられた人と最初のクリボーで死んでしまった人では違う体験をしているのですよ。
 同じ一本道RPGの思い出を語っても、「あの○○ってボス強かったなー」「え?俺は別に…」ということがあるじゃないですか。

 「マルチエンディングのゲーム」という言葉がありますが、観念的な話をすればゲームとは全てマルチエンディングのメディアなんだと思うのです。まぁ……「マルチエンディング」とは、ゲームオーバーではなくゲームクリアの到達点が幾つもあるよということなんでしょうけど。

 これは6の「自分のプレイをコンピューターが評価(判定)してくれる」があってこその話で、評価・判定をコンピューターに委ねていなければそれぞれの進む道は変わりませんよね。「俺、今回クリボーにやられる〜!」みたいな人はいませんし。


 逆に言えば、「どのプレイヤーでも大差がない体験になる」ものは「ゲームらしくない」と思われても仕方がないかもしれませんね。
 喩えば……『DS文学全集』は読む本こそ自分で選びますが、読み手が作品内の登場人物の行動を「俺は羅生門に登りたくない!」と選ぶことは出来ません。そこから何を受け取るかは人それぞれですが、結末は誰が読んでも一緒なんですよね。
 僕が最近ハマっているディスクシステム時代の「コマンド総当り性のアドベンチャーゲーム」なんかも、プレイヤーごとによる体験差が小さくて「ゲームらしくない」印象です(死亡フラグのないゲームは特に)。ムービーゲームと揶揄された10年前のRPGも似たようなものですかね。キャラクター育成に自由度を残していたとは思いますが。


【当てはまらない例】
 ・『お料理ナビ』『DS文学全集』、Wiiチャンネルなど
 ・一本道アドベンチャーゲーム、ムービーゲームなど

 そういや「『Wii Fit』なんかゲームじゃない!」と言っている人達は、『nintendogs』はどっちだと思っているんですかね?この「プレイヤーによって得られる体験が違う」という定義で言えば、育成ゲームなんかはまさに「ゲームらしいゲーム」ですし―――
 それを言うと、育成ゲームのような感覚で、「自分の脳を若返らせたり」「自分の体重を落としていったり」するのも大差ないとは思うんですが……


 「ゲームらしさ」の定義の問題で言えば―――
 どうやら「目的」を「ゲームらしさ(ゲームらしくなさ)」と捉えている人と、「自由度」を「ゲームらしさ(ゲームらしくなさ)」と捉えている人に分けられるんじゃないかなぁというのが僕のとりあえずの結論です。

 『脳トレ』や『Wii Fit』は「目的」はゲームらしくないけど、「自由度」は育成ゲームのそれっぽい―――だからこそ、人によって「ゲームらしくない!」「ゲームらしいじゃん!」と意見が分かれるというか。

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 僕は別に「ゲームらしくない」が貶し言葉になるとは思いませんし、「ゲームらしいゲーム」が誉め言葉になるとは思いません。でも、それが実際に貶し言葉・誉め言葉に使われているということを考えると、ソフトの本質を語るのではなく、そこに貼られた分かりやすいラベルだけを見てイイ・ワルイを語っているように思えて―――

 ちょっと、哀しい気持ちになります。



 その辺を意識してなのか、最近岩田社長は「ユーザー拡大型ソフト」という言葉を使っていますよね。
 これはつまり―――ソフトの本質は別の次元に置いといて、“今までゲームに熱中してこなかった人達”&“ゲームに飽きてきている人達”を狙った商品ということで、ターゲットによって商品をカテゴライズしているということでしょう。

 以前の記事のコメント欄に寄せられたのですが、こうした「ユーザー拡大型ソフト」と「従来型ゲームソフト」の売り場を分けるべきだという意見があります。実際、ゲームをターゲットごとのカテゴリに分けるということはそういうことですしね。
 ですが、僕はそれには反対です。消費者が求めているものを見つけやすい売り場にはするべきですが、単純に二つに分類できるというものでもないと思いますし。そもそもこうしたソフトの目的は、「ユーザー拡大型ソフト」を買った人が徐々に「従来型ゲームソフト」も買うようにしていくことだったじゃないですか。
 それを「従来型ゲームソフト」を愛好する人達から「こっちには入ってくんな」と門戸を閉じてしまうのは勿体ないですし、そういう人達が「日本では従来型ゲームが売れない」とか嘆くのはおかしな話だろうよと。



 うぅ……今回も長くなってしまいました。
 二度に渡ってこの話を書いてきましたけど、カテゴリに分けてラベルを貼る行為にさほど意味はないのかなーと最終的には思いました。興味があるかないかと、面白いと思うかどうかの方がよっぽど重要で……「ゲームらしい」「ゲームらしくない」なんて、本当はどうでもイイことなんでしょうね。

 「ゲームらしいから買おう!」「ゲームらしくないから買おう!」という人なんていないワケで、「遊び応えがありそうだ!」「自分にも楽しめそうなゲームだ!」ということの方が重要なんですよ。定義論で市場は動きませんから。


 むしろ、本当の問題は「ゲーム人口拡大は本当にみんなを幸せにするのか?」ということなのかなと思うのですが、流石に長くなったのでまたの機会にします。ではでは。

[記事URL]
西尾維新『零崎双識の人間試験』読了
 「多分彼女にとって――彼女のこれからにおいて、あなた達と過ごした十七年は、かけがえのない、他の何とも代理が利かない――輝いた、価値のある宝石に位置づけられることでしょう。彼女をここまで『守って』くれて本当にありがとうございます―――」


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 だから、西尾維新の小説はヤバいんだって。読むべきじゃないんですって。

 買ってから1年近く放置しておいた『零崎双識の人間試験』ですが、『DS文学全集』ばっかり読んで飽きてきたので「最近の小説も読みたいなー」と手を出してしまいました。
 案の定、中盤以降は休みどころを失い、後先考えずに一気に最後まで読んでしまったのです。「一気に」というけれど、僕は本を読むのが遅い上に、一行一行噛み締めながら読むので物凄く時間がかかった上に……読み終えた後、一週間くらいはポーッと余韻に浸っていて使い物にならないというアレっぷり。

 好きすぎるのも考え物ですね。


 ということで、ややネタバレ含む簡易感想はこちら↓
[続きを読む]
[記事URL]
「リアルなグラフィックのゲーム」の未来に思う不安要素
 「(日本では)ゲームらしいゲームが売れない」という空気は、『モンハン』や『スマブラ』が売れまくっていることでかき消されつつあって……(そもそも僕は『脳トレ』や『Wii Fit』を「ゲームらしいゲーム」だと思っているのですが、それを語るのは別の機会にします)

 個人的には「一人用」か「複数人用」かの議論の方が面白いと思っているのですが、それは6月の『メタルギアソリッド4』の結果を見届けてからでも遅くなさそうですし―――むしろ現状ではコッチを語っておくべきかなと思いました。


 「(日本では)リアルなグラフィックのゲームが売れない」のでは?

 きっかけはこちらの記事を読んだから―――

 次世代ゲーム機の映像にリアルさを感じられない(情報元:WY2K帳さん)


 この記事のコメント欄で指摘されている「映像はリアルなのにゲーム部分はウソがある」という論はよく聞く話で、宿屋のディティールが物凄く緻密に描かれているのに主人公達は鎧を着たままベッドに寝るというような話をメールで頂いたことがあります。
 「ゲームなんだからこういうウソがあるのも楽しいでしょ?」という感覚が、作り手と遊び手の間でズレているという……

 ただ、僕自身は「売れるかどうか」の基準で言うと、この部分を解消してもイミがないかなと思っています。宿屋で鎧を脱ぐようになったからと言って、「おぉ!何てリアルなゲームなんだ!」と喜ぶ人は少ないだろうよと。



 なので、この記事の本文で指摘されている「昔のゲームにはリアルさが欠乏していたから、みんながリアルさを求めていた」(=今はリアルさが目新しくない)という説の方が僕はしっくり来るかなぁ……


 「(日本では)リアルなグラフィックのゲームが売れない」と先ほど書きましたけど、正確には「(日本では)リアルなグラフィックをウリにしたゲームは売れない」と言った方がイイでしょう。
 極論してしまえば、『ウイイレ』や『モンハン』だってリアルなグラフィックの方向ですしね。でも、それらが売れたのは「リアルなグラフィックだから」という理由ではなく、そのゲーム独自の魅力を持っていたから(シリーズのブランド力を構築できたから)だと僕は思うのです。


 「ゲームはグラフィックかゲーム性か」なんて議論以前の話です。
 「グラフィックは良いに越したことがない」というのは、多くのプレイヤーが思っています。

 本当の問題は、そのグラフィックは何を目指しているのか?ということなのです。
 リアルなもの、現実に近いもの、現実そのものを全てのゲームが目指してしまえば、自然とどのゲームも似たようなグラフィックになってしまいます。特に3Dのゲームはカメラアングルが固定じゃないですし、画面だけじゃ区別が付かなくなっちゃうんですよね。


 漫画ならば分かりやすい話で、漫画描きそれぞれにとって「デフォルメ」と「リアル」の配分が違うので絵柄は(似せようと思わなければ)似てきません。
 現在レベル2〜3の僕が、レベル999まで上がったとしても荒木飛呂彦先生の絵にはならないんですよ。どっちが優れているという話ではなく、目指しているものが違うのですから。武闘家がレベル99になってもイオナズンは覚えない、みたいな。



 まとめると―――
 『ドラゴンボール』と『ジョジョ』の絵は誰もが見分けることが出来る(そして、どちらの絵も超上手い)。
 だけど、『HALO3』と『ロストプラネット』の絵を見分けることが出来るのは、限られた人だけでしょうよと(そして、どちらのグラフィックも超スゴい)。


 「それくらいフツーに区別つくよバーカ!」と思う人達からすると、「どうしてこんなに面白いゲームが日本じゃ売れないんだよ」と言いたくなるのでしょうが―――

 画面写真・CMに触れる機会がない以前に、見かけることがあったとしても、僕らはそれらのソフトを個別認識出来ないのです。ぶっちゃけ、さっきの『HALO3』と『ロストプラネット』の喩えもテキトーで、僕はリアルなグラフィックのゲームの画面写真を「どれがどのゲーム?」と問題にされても当てられません。
 「あー、何かさぁ。凄いグラフィックの映像がゲーム屋さんで流れてたけど、アレは何?」と言われてどのソフトか即答出来ないくらいならば、“凄いグラフィック”はセールスポイントにならないんですよ。


 PS3にしても、Xbox360にしても、グラフィックでキラーソフトを作りたいのなら―――
 他のゲームの映像は全部カスだけど、このソフトだけはグラフィックが化け物だから一見の価値あり!とくらい言わなきゃダメですよ。
 そこまで露骨には言いませんでしたけど、初代プレステ時代の『FF』シリーズなんかはそういう認識だったじゃないですか。スゴい映像が観たければ『FF』買っておけば間違いはない、みたいな(本当にスゴかったかは置いといて)。



 まぁ……僕は別に「リアルなグラフィックのゲームは売れない!」「リアルなグラフィックで勝負してはならない!」と言いたいワケじゃないのです。それならばそれでプロモーションの方法があるだろうと言いたいのです。
 主人公のデザインに特徴を付けて、「あのキャラが出ているということはこのゲームだな」と思わせるCMをするとかね。任天堂がやっている手法はコレですし(『ゼルダ』の主人公はいつも同じ格好)、リアルではありませんでしたが“どのゲームも同じカメラアングル”だった格ゲーブームの頃は普通にやっていたことです。白い拳法着に赤いハチマキなヤツが出ているということは『ストリートファイター』だな、とか。


 結局は、如何に他のゲームと差別化を図るかというコト。
 「何故、こんなに面白いゲームが売れないの?」って、面白いかどうか以前に「区別が付かないから」だってことをどうして誰も指摘しないのか……あぁ、そうか。それをゲームマスコミが指摘してしまうと自らの無能っぷrゴニョゴニョ。


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 「区別が付かない」ついでに書いておくと、似たような名前のソフト&名前からではどんなゲームか分からないソフトが多いのも売れない理由の一つだと思います。洋ゲーだって昔の映画みたいに邦題にすればイイと思うんですが、海外にはそういう発想がないんですかね?

 任天堂陣営に偏ってはいるとは言え、これだけゲーム情報にアンテナを伸ばしている僕でも区別が付かないんですから……一体、日本人ゲーマーの何人が区別出来ると言うんでしょうか。「売れなくても名作」ならばそれでもイイと思うんですが、それで「どうして売れないんだ!」とか言ってんじゃねえよと。


 あと、もう半端ないのは略語ですね。
 日参している個人ブログのプレイ日記を読んでいても、「このゲームは何というゲームなんだ?」と思うことがしばしば。皆さんは幾つ当てられるかな??

・DOA=
・PGR=
・N3=
・CoD=
・PSU=
・NFS=
・NFSC=
・NFSPS=
・TDU=
・GoW=
・GRAW2=
・MOH=
・KUF:COD=
・FFoW=
・DMC=

 洋ゲー・和ゲーごちゃ混ぜにWikipediaで調べたXbox360ソフトの略称(一部Wikipediaに載っていないものもあります)。PS系も混ぜようかと思ったんですが、Xbox360に限定した方が面白いなと思ってこういうカタチにしました。

 試験前か、コレは……
 でも、冗談ではなく、プレイ日記にこういった略称しか書かない人はフツーにいるんですよね。で、そういう人達が「こんなに面白いゲームなのに日本では売れないんだよなぁ」とか言うの。応援したいんなら、せめて読んでいる人に何てゲームか分かるようにしてくれよ。



【正解発表】
・DOA=デッドオアアライブ
・PGR=プロジェクトゴッサムレーシング
・N3=ナインティ ナイン ナイツ
・CoD=コール オブ デューティ
・PSU=ファンタシースターユニバース
・NFS=ニード・フォー・スピード
・NFSC=ニード・フォー・スピード カーボン
・NFSPS=ニード・フォー・スピード プロストリート
・TDU=テストドライブ アンリミテッド
・GoW=ギアーズ・オブ・ウォー
・GRAW2=ゴーストリコン アドバンスウォーファイター2
・MOH=メダル・オブ・オナー
・KUF:COD=キングダムアンダーファイア : サークルオブドゥーム
・FFoW=フロントライン フュエル・オブ・ウォー
・DMC=デビルメイクライ

 『GoW』って『ゴッドオブウォー』のことかと思っていたんですが(こっちはPS系のソフト)、検索してみたら「ゴッドオブウォーのことをGoWって略すんじゃねえよ!ギアーズと被るじゃねえか!」と怒っている人が出てきました。
 これに加えて、2ちゃん発祥の略語とかもあったりして混乱はますます深まるばかり。『レインボーシックス ベガス 2』を『虹6V2』と略している人とかもいて、6なんだか2なんだか。



 「タイトルが区別つかない」「プレイ日記を読んですら何というゲームか分からない」し、「画面写真や映像を見ても区別がつかない」上に、「やったことがないジャンルだから難しそう」と思っている人が大半の状況で、「どうしてこんなに面白いゲームが日本では売れないんだ!」って言っている人がいるのが凄いです。
 だから、その「こんなに面白いゲーム」というのはどれのことなんだ。


 いやね……「面白いゲームを作れば自然とみんなが買うはず!」なんてことを思っている人は少ないと思いますし、上で挙げたような洋ゲーであっても日本のゲーム以上にチュートリアルや難易度選択がしっかりしていて初心者でも楽しめるように工夫されているという話をよく聞きます。

 ゲーム本編がそんなにユーザーのことを考えているのに、どうしてプロモーションはユーザー無視のまま進むんでしょうね。
 むしろ、「こんなに面白いゲームなのに日本じゃ全然売れない」ことをプロモーションは恥だと思うくらいじゃないとダメだと思うんですけどね。そこで「日本のユーザーが悪いんだ!俺達は悪くない!」という発想になるから、そういうプロモーションになるんでしょうか……


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[記事URL]
ネタを切り捨てる勇気
 日本橋ヨヲコ『G戦場ヘヴンズドア』という作品に、主人公が描いた漫画(正確には漫画になる前のネームだけど)が「このコマを省略」「このフキダシは削って表情で見せる」と指示されるだけでどんどん読みやすくなっていくというシーンがありました。

 僕がこのシーンを読んだのは自分で漫画を描き始める前だったので……“作品を良くする”という行為―――スポーツ漫画で言えば名監督がフォームを修正してくれるとか、バトル漫画で言えば師匠が新しい必殺技を教えてくれるとかに該当する行為に、『G戦場ヘヴンズドア』という漫画描き達を描いた漫画では“削ること”が使われていたことに驚きました。

 “足す”なら分かりやすい。“変える”でもイイ。
 しかし、この漫画では“削る”“省略する”“切り捨てる”ことこそが、漫画描きにとっての奥義であると描いていたのです。




 そして数年経って。
 自分で漫画を描くようになって3年、ようやく“削る”難しさと大切さが身に染みてきました。

 何故、“削る”ことが大事なのか?
 恐らく、必死すぎるのだと思うんですよ。思いついたものは全部見せなければ不安。作品の全部を伝えなければ魅力は伝わらないんじゃないかと不安。手を抜いていると思われたらどうしようという不安。
 だから、全部のコマに自分の全部を詰め込んでいくのだけれど、その結果として重くて脂っこくて読みづらい漫画になってしまうのです。トンカツ!焼肉!ラーメン!みたいなもんで、年を取った我が身にはキツイですよと。



 『G戦場ヘヴンズドア』の例では「コマ」や「フキダシ」という細かい単位でしたが、「シーン」や「エピソード」を丸ごとカットするなんてことは日常茶飯事ですし、場合によっては「キャラを丸ごと」削らなければならないこともあります。
 “読みやすさ”のための場合もあれば、“際立たせる”ための場合もありますね。似たような女のコが二人いるならば、一人に集中させた方がイイだろうとかね。


 後はもちろん……“尺”の問題もありますね。
 テレビアニメやテレビドラマなんか典型的に“尺を変えられない”メディアなんで、泣く泣くシーンカットなんてのは当然でしょう。テレビドラマの場合は「人気があったから最終回の時間を増量しました」みたいなことがありますけど、アレって“本来は削るはずだったシーン”で水増ししているだけですよね?
 映画もやはり観客が快適に観れる時間を考えなきゃなりませんし、ゲームの場合は容量の問題や手頃さのためにシーンカットをしているケースも多いです。

 『大乱闘スマッシュブラザーズX』のアドベンチャーモードで、デデデとメタナイトのエピソードを丸ごと1つ削ったせいでよく分からなくなったという話が「スマブラ拳」最後の更新で語られていましたね。個人的には、アレくらい謎があった方がストーリーに食いつけるものではあるんですが。



 映画でも、せっかくキレイにまとまっていた作品だったのに「未公開シーンを足した完全版!」のDVDを観たらゲンナリしちゃうこととかありますよね。「削るだけの理由があるシーンだったな…」とか、「削ってくれたままで良かったのに…」とか。

 なので、僕はどんなジャンルでも「長さ」を謳っているものには魅力を感じません。
 ですが、それは僕が“間”とか“緩急”を最重要視しているからだけで、「長く楽しめることが一番の幸せなんだ!」という考えの人もいるでしょう。好きな漫画に長く続いて欲しいとか、このゲームの冒険はいつまでも終わらないで欲しいとか、そういう考えの人が多いのも頷けます。

 奥義が常に最強なワケじゃありませんからね。


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 さて、ここからが本題。
 似たようなことはブログにも言えるんじゃないでしょうか。


 “読みやすさ”のために、記事内で敢えて触れない事柄があるというのは当然のことながら……
 そもそも、何でもかんでも記事を書けばイイものなのか?というのが最近の僕の迷いだったりします。
 アクセスアップのコツとかは知りませんし、僕が語れることなんて何もないですが……書いてみてから自分で「面白くないなぁ」と思った記事をアップするかどうかに悩む人って、僕以外にも結構いるんじゃないかと思います。



 ちなみに僕は昨日、久々の貧乳カテゴリーネタとして「俺達は女子高生が好きなんじゃない!女子高生の制服が好きなんだ!」というアレすぎる記事を書いていたのですが……3分の1まで書いたところで没にしました。面白くならなかったんですよ。

 「変態に対する普通とは?」とか「準児童ポルノ禁止法の問題」とか「単純なデザインの美しさ」とか「僕はQさまで宮崎美子がセーラー服を着ているのでも全然イケるんだけど、女子高生の制服(でのエロ描写)を規制しろと言っている人達は、今言った僕のような思想を禁止することで被害者児童を減らせると思ってるのでしょうか」とか―――ダイジェストにしてみても、話にまとまりがなさすぎてワケ分からね。

 アレやコレやを詰め込んで「で、一番言いたいことは何なの?」と言いたくなってしまうまるで僕が描く漫画のような記事になっちゃったんですよ。これは人に読ませるものじゃないな、とお蔵入り。自分が好きすぎることほど書きにくいという典型例でした。



 「面白くない」ならまだマシな方で、「他人を不快にする」ようなものを何も考えずに書いてしまうことだって多いですからね。「世相を切ってやるぞ!」と書き始めたのに、「あれ?別に困ることじゃなくね?」と途中で気付いたりとか。
 そういう記事を書いてしまった時、「これは人に読ませるものじゃない!」と言う天使と「でも、せっかく書いたんだし……喜んでくれる人だっているかも知れないし……」と言う悪魔の葛藤に悩まされるのです。



 半年後も同じことを言っているかは分かりませんけど、とりあえずこのブログは「書いた記事でも納得がいかなければ切り捨てる」方向で行こうかなと思っています。
 逆説的な話なんですが……「つまらなかったら切り捨てればイイ」という余裕があるからこそ、書き終わった時のことを計算せずに色んなことを書き始められるというのもありますしね。必死すぎないことが大事。

 まぁ……こういうことを書くと、これから先アップされる記事全部が僕にとって「どうだ!面白いだろ!!」という記事だと宣言したということになるんですね(笑)。それでも別にイイですけど。


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