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やまなしなひび−Diary SIDE−
世界中がイチャイチャ姉妹ばかりになればイイのに
全てのゲームには4つの層が存在する
 今日の記事は「ゲーム」以外にも当てはまる話なんで……
 それぞれお好きな商品を代入して読んでもらえたら幸いです。



 ゲームソフトでもゲームハードでも一つの商品が世に出て行く時、大雑把に“消費者”というのは4つの層に分かれると思うのです。あ、自分は経済学とか経営学とかを学んでいないので、あくまで自己流な考え方ですよ。「自分はこう考えている」というお話。

1.その商品を買って、満足した人
2.その商品を買って、満足しなかった人
3.その商品の存在を知ってはいたが、買わなかった人
4.その商品の存在を知らなかった人



 もっと細かく分類していくことももちろん可能ですけど(ゲームの場合「友達に借りた」とか「中古屋で買った」とかもありますし)、それらは一つ語れば一記事になっちゃうくらい深い問題なので、今日のところは簡略化をお許し下さいな。



 ちょうどこの記事を書くかどうか悩んでいたタイミングで、1年半前に書いた「極端な話、日本ではFPSがこのまま流行らなければイイナと思う」という記事に興味深いコメントを頂きまして。

 後半部分には完全同意なんですけど、同意の部分は「同意です!」以外に書けることがないので(笑)、敢えて納得がいかないところに反論させてもらおうかなと。今日の話にも密接に関係していますし。


<以下、引用>
(前略)
日本でFPSがあまり流行らないのは「求めるもの違い」ではなく「CMが流れたかどうか」、というのが一番大きな理由だと思います。
(後略)
</ここまで>


 僕は全くそうは思いません。
 TVCMというのは「4.その商品の存在を知らなかった人」を減らすだけの効果しかないんですよ。売上げという数字(利益)が出るのは「1.その商品を買って、満足した人」か「2.その商品を買って、満足しなかった人」のどちらかを増やさなければなりません。

 もっと攻撃的な言葉を使わせてもらえば、FPSのゲームを大量のTVCMで認知させようとしても「3.その商品の存在を知ってはいたが、買わなかった人」を増やすだけだと思っています。
 卑怯な喩えを使いますと、大量にTVCMが流れている『Wii Sports Resort』や『Wii Fit Plus』をアナタは買っていますか?買っていない場合、「だって興味がないんだから買うワケないじゃん」と言われることでしょう。それと同じで、FPSも「だって興味がないんだから買うワケないじゃん」と思われるだけなんですよ。




 もちろん「存在を知っている人」の分母を増やせば、「商品を買ってくれる人」は増える可能性はあります。0ではないだろうし、ある程度は効果があるからTVCMの大量投入とかをすると思うんですけど……
 今現在FPSに興味がない人が、TVCMを観てそのFPSゲームの「存在を知った」として「よし!今までは興味がなかったけど、突然に興味が出てきたぞ!」となる確率って……と思うワケです。

 マイナーなソフトのTVCMというのは「興味がなかった人に興味を持たせる」必要があるんですよ。
 『ドラクエ』とか『ポケモン』とか『FF』とかとは違うのです。あちらはシリーズソフトの売上げが1本辺り200万本とか300万本とかを超えていますから、「そのシリーズを遊んだことがある人」が最低でも2〜300万人はいるワケで。「『ドラクエ』の新作が発売するよー」とTVCMを流すだけで効果はあるのです。だから、TVCMを幅広い番組に流すことに意味がある……と。
※ 上で書いた『Wii Sports Resort』や『Wii Fit Plus』も同様



 「FPSの批判をしたい人」だと思われたらイヤなんで、自分の好きなジャンルの話もすれば―――
 日本では海外ほど売れていない『ゼルダの伝説』シリーズも同じことが言えると思うんですよ。「何故こんなに面白いのに日本では売れないんだ!」「日本はおかしいんじゃないか!」と思っているファンは沢山います。

 じゃー、今現在『ゼルダ』に興味がない人が読んで「今までは興味がなかったけど、突然に興味が出てきたぞ!」と思えるような記事をブログにでも書けばイイじゃんと思うのです。さすれば、それがどんなにも難しいことかと分かってもらえますよ。


 TVCMはもっともっともっと尺が短いワケで。
 TVCMというのは「興味がある人に情報を伝える」のには有効な手段ですが、「興味がない人に興味を持ってもらう」のには難易度が高い手段だと思うのですよ。


(関連記事:未経験者の方々に捧げる『ゼルダの伝説』シリーズのススメ(前編)
(関連記事;未経験者の方々に捧げる『ゼルダの伝説』シリーズのススメ(後編)


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○ TVCMは「万能」ではない
 おさらいのために、もう1回書いておきます。

1.その商品を買って、満足した人
2.その商品を買って、満足しなかった人
3.その商品の存在を知ってはいたが、買わなかった人
4.その商品の存在を知らなかった人


 「商品のクオリティを上げる」ことは「2の人を減らして1の人を増やす」行為ですし(※ 口コミについては後述)、「TVCMを大量に投入する」のは「4の人を減らして1〜3の人を増やす」行為です―――

 もちろんそうしたことも大事だけど、「3の人を減らして1〜2の人を増やす」行為こそが一番大事じゃないかと僕は思っています。「一番」と書くとまたお叱りを受けるかも知れないので、「最も大切なことの中の一つ」くらいにしておきましょうか(笑)。



 また彼らの悪口を書くのも気が引けるんですけど……
 「まだ死にたくない」発言で有名になったけど既にもう名前も忘れられているであろうマーベラスの偉い人が、あの当時「資金力があるメーカーはTVCMを大量に投入できるけど、ウチにはそんなことは出来ない(から大変だ)」書かれていまして

 あー、こりゃダメだ。
 と、正直思いました。


 任天堂がTVCMを大量投入してもサッパリ売れないソフトは沢山あります。
 『Disaster』『アナザーコード:R』『タクトオブマジック』『パンチアウト』『FOREVER BLUE 海の呼び声』『罪と罰 宇宙の後継者』―――ゲームデータ博物館さんのデータに依れば、全て3万本以下の売上げのソフトです。むしろ、マーベラスの『朧村正』や『アークライズファンタジア』の方が売れているんです。


 ハードメーカーの場合は「幅広いソフトを揃える」ことに意味がありますし、任天堂の場合は海外売上げを狙っているソフトも多いですから、単純に日本国内での売上げだけ見て「失敗だ!」とは言えないんですけどね。
 何と言うか、そういうこともよりも“現状認識が間違いまくっている”ことに衝撃を受けたと言うか……んで、案の定『王様物語』は「評判はイイのに売れなかった」というオチ。『タクトオブマジック』よりは売れたみたいですが。


 よく「任天堂はサードメーカーのソフトも自費でTVCMを流してやるべきだ!」みたいな声があがりますし、ある程度は同意なんですけど……「TVCMで売れるタイプのゲーム」は減ってきていると思うのですよ。
 それはWiiというハードが特殊だということもあるし、テレビのあり方が10年前とは別物になってしまったということもあるし。よく言われる「巨人戦の視聴率が低下した」話って、「巨人」とか「プロ野球」だけの問題じゃなくて、テレビの使われ方が10年前とは変わってしまった象徴だと思うんですけどね。


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○ 「3.その商品の存在を知ってはいたが、買わなかった人」を減らす様々な手法
 自分が大事だと主張した「3の人を減らして1〜2の人を増やす」行為―――
 言い換えれば、「存在を知った」人が一人でも多く「そのソフトを買う」ためにはどうしたら良いのか……当然のことながら、最適解なんかないですよね。この手の話で「○○すべきだ!」とか「××すれば売れる!」とか言っちゃっている人はまず疑ってかかった方がイイと思いますよ。「あ、詐欺師の常套句が出た!」と。


 2005〜2007年辺りのDSバブル&Wiiバブルの頃は「3の人を減らす」ことが上手くいっていたとも思います。
 『脳トレ』とか『Wii Sports』の頃には「自分でもゲームが遊べるんだ!」がアピールポイントになっていました。だから「存在を知る」ことが直接の売上げに繋がっていました。
 でも、今はもうそんなことじゃ驚かれなくなってしまいましたよね。そりゃそうだ。最初の衝撃に比べれば、2度目の衝撃は「もう慣れた」となってしまいます。

 そう考えると『Wii Fit』はまた違う売れ方で、↓の例に近いのかも。



 『レイトン教授』『イナズマイレブン』を成功させたレベルファイブの手法は、
 言ってしまえば、「存在を知った」人が一人でも多く「そのソフトを買う」ために、「どう存在を知らせるのか」を考え抜いた商品だったのだろうと思います。『レイトン教授』の場合は女性層に向けてTVCMや芸能人起用を、『イナズマイレブン』は男児層に向けてアニメ・コミックとの同時展開を。



 「1.その商品を買って、満足した人」を有効的に活用するという方法は、ここ数年のトレンドではありますよね。
 有料DLCはそうした満足度の高い人達からより多くお金を払ってもらおうという合理的な手段だと思います。コンシューマーでは何と言っても『アイマス』が有名ですが、多数ある無料オンラインゲームの方が分かりやすい例かも。
 ゲームをするだけなら無料にして「3.その商品の存在を知ってはいたが、買わなかった人(手を出さなかった人)」を極力減らして、1〜2の人を増やし、その中の「1.満足した人」からお金をもらおうと。

 ぶっちゃけテレビアニメがビジネスとして成り立っているのもこの手法ですよね。
 大多数の視聴者はDVDは買わないけど、一部の「満足した人」がDVDを買ってくれるから成立するという―――最近はテレビ放送から1週遅れ程度で期間限定ネット配信をする作品が増えてきましたけど、考え方としてはオンラインゲームが無料な理由に近いのかなと。



 もう1つの「1.その商品を買って、満足した人」の有効活用が、「口コミ」
 PSPの『モンハン』もそうだし、DSの『どうぶつの森』もそうだし、最近では『トモダチコレクション』もそうですよね。満足度の高い人がプレイしているのを見てor見せてもらって、「自分もやってみようかな」と思えるという。

 さっき声優の佐藤聡美さんのWEBラジオを聴いていたらまさに『トモダチコレクション』の話をされていて、先輩が『トモコレ』で遊んでいるのを見せてもらって自分でも買ってしまったとか。

 「律っちゃんが(番組ディレクターの)井口さんに告白しようとしていたので必死に引き止めました」
 「井口さんはウチのお父さんと仲が悪いです」

 人に話したくなる魅力があるソフトは「口コミ」で広がりやすいですよね。
 んで、携帯機ならば手軽に人に見せることが出来るワケで、日本市場は今後も携帯機がメインになっていくんだろうなーと思います。


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 今はインターネットなんてものがありまして、ブログだってそうですし、掲示板とかでもそうなんですけど……「面白かったゲーム」に出会った時、その情報を発信する方法が沢山出来ましたよね。

 その「面白かったゲーム」を多くの人に遊んでもらいたい時に、「どうしてこんなに面白いゲームが売れないんだ!哀しい!」と書いてしまいがちですが。本当にそのゲームを広めたいのなら、「そのゲームにまだ興味を持っていない人に興味を持ってもらうためには何を書けば良いのか」を考えた方がイイんじゃないかと思うのです。


 ゲームもそうなんですけど……
 売上げが落ちている業界について、この1週間で「本を読まない若者が増えているのはダメなことだ!」とか「車に興味を持たない人が増えているのは嘆かわしい!」みたいなことを言っているのを連続でラジオで聴きまして。

 そうした説教を受けたからと言って、「そうか!じゃあ、今まで興味がなかったけど興味が湧いてきたぞ!」とは思えないワケじゃないですか。少なくとも僕は「○○を知らないなんてけしからん!」と言われた本や漫画やゲームに手を出したことは、コレまでの人生の中で一度もありませんもの。

[記事URL]
年下のキャラでも“さん付け”したくなる心理
 自分がネットで漫画やアニメの感想を書くようになって6〜7年くらい経っていると思うのですが、最近になって気になり始めたことがあります。それは、「キャラの名前をどう記述すべきか」という問題。



 今季アニメのお気に入りは何といっても『とある科学の超電磁砲<レールガン>』で、mixi日記の方にチラホラと感想なんざをメモらせてもらっています。んで、その感想の中で半分くらいは意識して半分くらいは無意識なんですが……

 「御坂美琴」は“美琴”と、「白井黒子」は“黒子”と、「初春飾利」は“初春”と、「佐天涙子」は“佐天さん”と記述しています。“佐天さん”だけ“さん付け”をしてしまうのです。
 設定年齢は、黒子も初春も佐天さんも同じ学年ですよね?でも、どうしてか佐天さんだけ“さん付け”をしてしまうのです―――それは何故か?



 まー、一つの答えとして簡単なのは「作中でそう呼ばれているから」ですよね。
 メインキャラ4人がどう呼び合っているのかをまとめてみると、多分こんなカンジ。


・美琴→黒子、初春さん、佐天さん
・黒子→お姉様、初春、佐天さん
・初春→御坂さん、白井さん、佐天さん
・佐天さん→御坂さん、白井さん、初春


 佐天さん→黒子の呼び方がイマイチ自信ないな……間違っていたらゴメンなさい。
 それはさておき。初春は3人中2人から「初春」と呼び捨てにされているのに対して、佐天さんは3人全員から「佐天さん」と“さん付け”で呼ばれているワケです。なので、自分が感想を書く際には、「初春飾利」は“初春”と「佐天涙子」は“佐天さん”と記述してしまうのですね。



 ―――じゃあ、「美琴」のことは何故「美琴」と書いてしまうのだろう?
 今の理論で言えば、「御坂さん」と書くか、もしくは「お姉様」と書くべきじゃなかろうか。
 “べき”ってのも変な話ですし、『とある科学の超電磁砲<レールガン>』という作品が語っていることをなぞれば「理論を超越する感情が大事だよね!」みたいなことなのかも知れませんけど。その感情は一体どこから出てくるのか。


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 この手の話、実は他の作品でも言えることで……
 ウチのブログで散々話題に出してきた『けいおん!』でも、自分は「唯」「澪」「律っちゃん」「紬」「梓」「憂」「和」「さわちゃん」―――と記述してきました。
 基本的には名前呼び捨てなのに、「律」だけ“律っちゃん”で、なのに作中ではほぼ全員から「ムギ」「ムギちゃん」「ムギ先輩」と呼ばれている「紬」は“紬”だという。確か憂だけは「紬さん」と呼んでいたと思うけど、別にそれに倣って“さん付け”でもないという。

 うーん……謎だ。
 「律」を“律っちゃん”と呼ぶのは“佐天さん”の理論と一緒ですよね。作中で「唯」「紬」「さわちゃん」から“律っちゃん”と呼ばれていたので、それに倣ってのことなんだろうと思います。
※ 正確には“りっちゃん”とひらがな表記。原作を後から読んだので「ひらがなだったのか!」と驚きました(笑)



 基本的には、男キャラでも女キャラでも「名前(ファーストネーム)呼び捨て」が基本で。
 作中で苗字で呼ばれることが多いキャラは「苗字呼び捨て」か「苗字さん付け」で、あだ名がある場合は「あだ名」で記述することが多いですかねー。
 自分は女のコに“ちゃん付け”って出来ないんですよ、これはリアルなクラスメイトとかにもそうでした。なんか、「うわー。俺馴れ馴れしいなー」ってなっちゃうんです。「名前呼び捨て」や「あだ名」は別に気にならないのに。“律っちゃん”とか“さわちゃん”は「あだ名」認識だから大丈夫なんですけど……

 あー、そうか。
 今書きながら思ったことなので、話が脇道に逸れますけど……自分が豊崎愛生さんのことを「豊崎さん」と記述しているのはそのためか。「あすみん」とか「キタエリ」とか「しゅがりん」とかは普通に書けるのに、「愛生ちゃん」と書くのはルール違反な気がするというか。



 話を元に戻しまして―――
 だから、『かんなぎ』の「ざんげちゃん」をどう記述するべきか、1年前の今くらいにすげー悩んでいました。
 アレはあだ名なような気がするし、作中のほぼ全員が「ざんげちゃん」と呼んでいたのだけど、ナギだけは「ざんげ」って呼んでいたんですよ。「えー、アレって本名なの!?」と戸惑いました。本名だったら“ちゃん付け”するワケにはいきませんから(笑)。


 『超電磁砲<レールガン>』の話で言うと……
 アニメ開始前から自分はWEBラジオを聴いていて、パーソナリティの二人が「佐天さんは…」と仰っていたのが大きいのかな。ラジオで呼ばれている呼び名に引っ張られるというか……言われてみれば、ラジオでは「美琴ちゃん」「黒子ちゃん」と呼ばれていたような気がするし。


 『ささめきこと』でも、WEBラジオでパーソナリティの二人が「純夏/純ちゃん」「風間」と呼んでいたから、自分が感想を書く際には「純夏」「風間」となった……と。意外にも、ノープランで記事を書きながら答えらしきものに辿り着いてしまったぞ!(威張ることでもない)



<結論を3行まとめ>
・“キャラの名前をどう記述するのか”は、作中でどう呼ばれているかに引っ張られる
・ただ、作中以外で呼ばれている呼び方にも引っ張られることがある
・友達同士の会話だとか、番組のラジオだとか



 ヲタク友達がいる人はまた違う気がしますね。友達がいなくてサーセン。
 「レールガン面白ええええ!」と思っても薦められる友達がいないからネットに書き込むくらいしか出来なくてサーセン。寂しくなんかないよ!ネットだけが僕の友達だからね!


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[記事URL]
“DSの次”で、DSソフトは遊べるのだろうか
 まずは今日の本題とは関係ない話からです。読み飛ばし推奨

 任天堂、DSiを大画面にした新型携帯ゲーム機 「ニンテンドーDSi LL」11月21日発売


 自分はDSiにすら否定的でしたから、更なる新型に関しても当然のことながら否定派です。
 それでも冷静になってみれば、DSiは「ダウンロード販売への足がかりを作りたい」という“次世代への撒き餌”的な側面があったのでしょうし。あの時点では予想していませんでしたが、2009年に『ドラクエ9』『ポケモン』『トモコレ』『ラブプラス』が大暴れしたことを考えれば、DSiの投入は“成功”だったのだと思います。以前の記事に書いたように自分は好きになれない手法ですけど。


 でも、DSi LLに関しては、もう意味が分かりません。
 「大画面で観やすい」というのは中高年向けだったり、自宅でしか携帯機を遊ばない人向けだったりして、欲しい人だけ買えば良いバージョンということなんでしょうけど―――それを今のタイミングで出すか?としか言い様がないです。
 DSのキラーソフトがほぼ出尽くした後に、敢えてコレを出すのって何の意味があるんだかと。


 2009年の年末商戦は、任天堂にとって勝負の時期なワケですよ。
 Wiiは昨年の年末商戦でスッ転んだツケを1年間払い続けてきたのですから、『Wii Sport Resort』『Wii Fit Plus』『NewマリオWii』の三本柱に加え、『戦国無双』『テイルズ』『FFCC』に『モンハン3』といったサードメーカーのキラータイトルで、1本でも多くソフトを売らなければなりません。ここでコケたらWiiはもう挽回出来ないほど大事な商戦だと思いますよ。PS3がどうのとかは関係ない、「ライバルは人々の無関心」なのです。

 DSにとっては、恐らくは「最後の年末商戦」だと思われます。
 『ドラクエ9』『ポケモン』『トモダチコレクション』と弾を出し尽くして迎える年末商戦で、サードメーカーも含めて来年以降は『ドラクエ6リメイク』くらいしかキラータイトルが残っていない状況です。だから、ここで最後の花火を打ち上げておきたいワケです。あくまで予測ですけど、来年のE3辺りで“DSの次”の姿が見えてくるんじゃないかと自分は思っていますから。


 この状況で、DSの新型とか出してどうすんの?
 WiiにしてもDSにしても、1本でも多くのソフトを売らなければならない時期に、新型DSを出してそちらにお金を回されたらソフトを買ってもらえないじゃないですか。2年前・1年前ならばともかく、この時期に取った手段がコレかよと言わざるを得ないです。



 まー、これは「来年にも“DSの次”が出る」という予測の元の話ではあるんですけどね。
 違法コピーの問題がなければもうちょっと粘ったかも知れませんけど、もうどうしようもないですから。早い段階で“DSの次”に展開しなければならなくなった―――一部の不届き者のせいで、正しいことをしている多くの人間が困ってしまう典型例というか。


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 ここからが今日の本題です。
 DS→DS Lite→DSi→DSi LLと4バージョン展開してきたニンテンドーDSですが、先ほど書いたようにそろそろ“次”が見えてくる頃だと思っています。ネット上でも「次のDSはこうなるんじゃないか」みたいな話題が盛り上がっています。


 ということで、自分も「“DSの次”がどういう形になるのか」を妄想していたのですが……
 本格的に妄想し始めると、まず最初にぶつかるのが記事タイトルの問題なのです。


 
● 任天堂の次の携帯ゲーム機は、“後方互換”を付けるか/付けないか
 脊髄反射だけでモノを語れば「付けるべきだろ」と言いたくなることでしょう。僕もそう思います。
 「DSのソフトも遊べるよ!」と「DSのソフトは遊べないよ!」だったら前者の方が魅力的だし、特にハード初期においては“後方互換”は大きなメリットを持ってくれます。自分もDS Liteと一緒に購入したソフトはGBAの『ゼルダ』でしたからね。

(関連記事:ゲーム機から“後方互換”が外される理由


 ただ、DSというハードは「足し算に足し算を重ねたハード」なワケで。
 DSのソフトを遊べるようにするためにはDSと同じだけの入力装置&出力装置が必要で、そうすると自ずと新ハードの形状も似通ってしまうんですよ。

・二画面
・タッチパネル
・マイク
(DSi対応ソフトにも対応するためには)カメラ
・十字ボタン+ABXYLRボタン+スタート・セレクトボタン


 もちろんコレらを全て引き継いで、スペックだけを向上させるという選択肢もあるとは思います。
 でも、それでは多分売れませんよね。グラフィックがリアルになったりスピーカーの質が上がったりというだけでは、新ハードに興味を持ってくれる人は減っていくよね―――という思想で作られたのがDSでありWiiなワケで。

 それならば、いっそのこと“後方互換”を取っ払って、0からハードを設計した方が良いんじゃないか。
 ファミコン→スーファミ→64→GCと「足し算」を重ねてコントローラを作ってきた任天堂が、0からWiiリモコンを作ったようなことが“DSの次”でも起こるんじゃないかと思ったのです。

 ……Wiiリモコンの例えを出したら、「あれ?ならクラシックコントローラのような周辺機器を付ければイイんじゃね?」と思ったのだけど。話が終わってしまうので気付かなかったことにします!(笑)



 “携帯ゲーム機の後方互換”という視点で考えてみると―――
 ケーブルやら置き場所やらが限られている据置機に比べて、一人複数台所有することも出来る携帯機は「絶対に必要だ」というワケでもないのかもと思ったりもします。GBA→DSまでの時代はダブルスロットによるデータ移行とかに意味がありましたけど、ワイヤレス通信が標準装備されている今はダブルスロットのメリットはあんまりありませんし。



 「“DSの次”で、DSソフトは遊べないんじゃないか」という記事を思いついた時は、ギャンブラー的な「大穴を狙うぜ!」みたいな話になると目論んでいたのですが。書いてみると、コレはコレで可能性ありそうな気がしません?

 個人的なことを言うと、DSはDS Liteを持っているから“DSの次”に互換があっても購買動機にはなりませんけど、PSPはどれも持っていないので“PSPの次”にPSP互換があるのは購買動機になります。ということで、SCEさんお願いします。


 とすると……次に気になるのはこっちかな。


● アナログスティック搭載の可能性は?
 “スティック”だと携帯性がアレだったら、PSPみたいな“アナログパッド”の可能性もありますね。
 DSでもそうなんですけど、携帯ゲーム機のスペックが向上して3Dのゲームが普通に作れるようになった以上、十字ボタンよりも3D空間を自由に動き回れるアナログ入力の方が向いているという気もします。見た目としても、「DSより進化した」感がありますし。

 “DSの次”vs“PSPの次”という勝負で考えると、この辺りのポイントが重要になりそう。


 ただ、DSが売れたのは「十字ボタンだったから」とも思うんですよね。
 スーファミと全く同じボタン数だったことが、懐古層に上手く受け入れられたというか……

 これは世代に依るんでしょうけど……
 スーファミ等の「2D&十字ボタン」の時代はアクションゲームはメジャーなジャンルだったじゃないですか。『マリオ』以外も、『カービィ』も『ドンキー』も100万本を越えていましたし。

 でも、64以降の「3D&アナログスティック」の時代のアクションゲームは“ゲーム好きな人だけが楽しむ”ジャンルになってしまったと思うのです。いや、『モンハン』みたいな例外もあるんですけどさ(笑)。
 『モンハン』を除けば、国内で「3D&アナログスティック」のゲームで100万本を越えるアクションゲームって久しく出ていないんじゃないですかね。

(関連記事:アナログスティックに触れてこなかった世代をどう取り込むか


 64にしてもGCにしてもWiiにしても、任天堂ハードは「アナログスティック」と「十字ボタン」を併用させてきたのですから……もし“DSの次”で「アナログスティック」を採用しても「十字ボタン」を失くすことはしないと思いますが、そうなると今度は配置の問題が出てきますからね。
 GCコンはアナログスティックが使いやすいけど十字ボタンが押しにくいし、逆にクラシックコントローラはアナログスティックが使いにくいと思う……クラコンPROだとまた違うのかな。



● 価格はどうなるだろう?
・ニンテンドーDS 15000円
・ニンテンドーDS Lite 16800円
・ニンテンドーDSi 18900円
・ニンテンドーDSi LL 20000円

 徐々に値上がりしているのは、岩田社長が「値下げは“最初に買った人”が損をしたと思ってしまうから最終手段にするべき」という考えだからなんですが。この論理で言うと、もし“DSの次”でDSソフトが遊べた場合は

・“DSの次”の携帯ゲーム機 25000円

 とかになっちゃいますよね(笑)。
 当然ながら、2万円越えの携帯ゲーム機はそう簡単に売れないでしょうから―――個人的には“後方互換”を外して価格を下げるという手を使ってくるんじゃないかと予想しておきます。DSi LLが20000円で、もし“DSの次”が16000円だったら「すげー安い!」「お得な価格設定だ!」と思えるじゃないですか(笑)。


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 『Wii Fit Plus』をやっていると「任天堂の底力」みたいなものを強烈に感じます。前作の不満点がキレイに解消されていますし、ゲームとしての完成度は比べ物にならないと思っています。

 でも、『脳トレ』『Wii Sports』『Wii Fit』を初めて観た時の「なんだこりゃ!」という驚きはないんですよね。言ってしまえば、新鮮味と完成度の違いで。DSはどちらかというと“新鮮味”で売れたと思うんですが(『Newマリオ』や『マリオカートDS』のような正統進化なソフトもあったけど)―――

 さて、“DSの次”はどっちに出るかな?というところです。
 自分としては、DSiが出るまでは「“DSの次”は単なるスペックアップでもアリかな?」と思っていたのですが、DSiやらDSi LLやらが出てくる間に「これは“次”は全然違うものになるんじゃないのか」と思うようになりました。自分としては、そっちの方が興味が湧きますし。


 “DSの次”はまだまだ想像の中にしか存在しないモノですが、
 2010年には「Wiiバイタリティセンサー」もありますからね。何だかんだ、アレも「なんだこりゃ!」なので期待をしています。そう考えると来年のE3が楽しみだー!って、流石に気が早いですね(笑)


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[記事URL]
2009年10月のまとめ
 とりあえず、皆さんにお知らせします。




 黒い物体

 先日、とうとうPS3を購入しました。
 「PS3を買おうと思う」みたいな話はmixiの方で8月からずーっと語ってきたことで、予定では今の作業が一段落した12月というつもりだったのですが。今の内に動き始めておかないと色々と後手に回りそうだなと思い、この段階での購入に踏み切りました。

 今後にHDD増量とかされても気にしないぜ!



 んで、「ソフトは何を買ったの?」とお思いの方もいらっしゃるでしょうからソチラも晒しておきます。
 これもmixiの方に既に書いていたことですけどね。


 ピンクなのにブルーレイ

 『けいおん!』のブルーレイです。

 「オマエそんなんでゲーム好き名乗るんじゃねえ!」という声が聴こえてきそうですね。
 知るかっ!今はゲームやる時間ないんだよ!楽しみにしていたブルーレイもまだ観られていませんし……時間を、そして出来ればお金も下さい、神様仏様稲尾様。



 モニターについても、ちょっと書いておきます。
 我が家には2台テレビがありまして―――1つ目が居間にあるHDテレビで、Wiiもこれに繋いであります。HDMI端子があるのでPS3もコレに繋げればイイのですが、母親が「掃除の邪魔になるものは置くな!」と仰っているので居間には置く場所がありません。

 んで、2つ目が自室のSDテレビ。
 PS3をSDテレビで遊ぼうとすると文字が潰れて読みにくい、みたいな話は散々聞いていたので―――こちらは避けたいです。しかし、自分はほとんどテレビを観ない人間なので、PS3のためだけにHDテレビを自室に買うのも勿体ないですよね。


 ということで、普段は自室に置いておいて、使う時だけ居間に持っていくことにしました。ぎゃ、逆転の発想!苦し紛れとも言う。

 自室でも体験版とか『まいにちいっしょ』とかゲームアーカイブスくらいはやっちゃおうかなーと、SDテレビ+付属のAVケーブルでチラッと起動してみたのですが。Playstation@Storeの文字が、まず読めませんでした。
 いや、読めないことはないんですよ?目を細めて心の眼でモザイクの向こう側を見るようにすれば、何となく書いてあることが分からなくはないくらいには読めるんですが……こんなんでゲーム出来ねえだろ(笑)。


 ちなみに、普通のメニュー画面(と言うのかアレは?)の文字は難なく読めました。ノーモザイク!
 どうやらテレビ&ケーブルの解像度によって文字を変えてくれているみたい?それなら、Playstation@Storeの文字もそうしてくれればいいのにね。


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 「2009年10月のまとめ」は私事・創作活動の報告などが大半なので、今月も読みたい人だけ「続きを読む」か「記事URL」をクリックして下さいな。
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見方を少し変えるだけで人生は楽しくなる
 先週月曜日の『アクセス』(@TBSラジオ)に森永卓郎さんがゲスト出演されていて、非常に興味深い話をされていました。
 今では「ケチだ」「セコい」「守銭奴だ」と言われることに何の抵抗もない森永さんだけど、節約を始めた頃は辛かったそうな。そんな時に伊集院光さんと話す機会があって、伊集院さんが「自分は“デブ”と言われると嬉しい」と言っていたことに衝撃を受け、楽になったのだとか。


 “デブ”とか“守銭奴”とか、蔑称になりかねないそうした言葉も、
 キャラとして楽しめば良いじゃないか、と思ったそうなのです。



 伊集院さんが森永さんの発言を聞いたら「俺のせいにしないでくれよ!」と嫌がりそうですね(笑)。僕は別に森永さんのことを好きではないですけど(伊集院さんのことは大好きです)、森永さんが言わんとすることは凄くよく分かります。


 自分の場合、最近の“モテない”宣言とかもそうですけど……
 かつて色んなサイトさんに「“貧乳好き”と言えばアイツ」みたいに持ち上げられた時期がありまして。それまでの自分は自分が“貧乳好き”であることに「マイノリティの負い目」みたいなものを感じていて、あまり大っぴらに語ってこなかったのですが―――その看板を背負っちゃった方が正直に生きられるし楽しいんじゃないかと、アレをきっかけに思えるようになったんです。

 だからまー、その後に色々ありましたけど。
 あの当時、自分を「“貧乳好き”と言えばアイツ」と言ってくれた人達に物凄く感謝をしています。
 マイノリティだって良いじゃない。見方を変えれば人生は楽しくなるんだぜ。



 さてさて。
 コレに通じるような話で、もう1コ森永さんの発言で頷けた話が「節約って楽しいんですよ」というもの。さっきも書いたように自分は森永さんのことを別に好きではないんだけど、ひょっとしたらこれは同族嫌悪なのかもと思い始めました(笑)。


 自分の場合は「お金の節約」というよりは、自分の決めたルールの中で「ストイックになること」は面白いって感覚ですかね。「ストイック」という言葉がアレだったら、「一生懸命」だとか「何かに必死になっている」だとかに置き換えてもらって結構です。
 喩えば、ダイエットなんかは究極の趣味だと思うのですよ。「お腹いっぱい食べたい!」「甘いものが食べたい!」という内なる欲求と戦って、「俺は!負けない!」と打ち勝った時の達成感と言いますか。世の中の「お腹いっぱい食べている人」や「甘いものを食べている人」を見て、「俺は勝ったぞ!」と優越感に浸れるというか。その人達は恐らく単にダイエットをしていないだけなんですけど(笑)。


 自分で自分に枷をハメるマゾヒズムとか、自分に陶酔するナルシシズムとはちょっと違う(重なっている部分ももちろんあるけど)―――
 目標に向かって走っている達成感がそこにはあると思うのですよ。“充実感”とか“緊張感”という言葉もあるかな。



 「お金をケチっている人」とか「御飯をお腹いっぱい食べられない人」って書くと、多分ほとんどの人はマイナスイメージを持つと思うんですよ。「可哀想だ」とか「哀れだ」とか「自分はあんな風になってはいけない」とか。
 でも、ちょっと見方を変えると、物凄く楽しいし、物凄く充実したものになるんですよ。



 漫画描きなんか、もう限りなく「ストイック」でなければならない作業ですし。
 趣味の分野で言っても、スポーツとかゲームとかで「もっと上手くなりたい」というのも「ストイック」の表れじゃないですか。その分野に興味がない人から見れば「なんであんなことに一生懸命になっているの?」と思うものでも、必死にやるのが楽しいことって沢山あると思うのです。


 ブログもそうですよね。
 毎日更新するとか毎週更新するとかの決め事って、別に誰かから決められたワケでもなくて―――単に、続けると楽しいじゃないですか。辛い時とかやめたくなる時とかがないワケではないけれど、それでも「ストイック」に続けることで“充実した日々”が送れるワケじゃないですか。



 そう考えると……“モテない”も突き詰めていくとすげー楽しいものになるんじゃないか、と問題提起したところで今日の記事は終わりです。
 自分は“モテない”を突き詰めてブログのネタにしているから凄く楽しいし、「俺、モテなくて良かった!」と心の底から思っていますが……こんな例は少数でしょうから。もうちょっと一般化して「モテないというのもこんなに面白いんだぜ!」と思える話を考えたいなぁと思ったり。卑屈とかにはならずにね。

(関連記事:「彼女はいません」が恥ずかしくない社会へ


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未経験者の方々に捧げる『ゼルダの伝説』シリーズのススメ(後編)
 前回:未経験者の方々に捧げる『ゼルダの伝説』シリーズのススメ(前編)の続きです。


 前回の記事は『ゼルダ』シリーズの外枠だけを語って肝腎の内容については何にも触れないまま終わってしまったので、今日は『ゼルダの伝説』という作品が「何を楽しむゲームなのか」を語ろうかなと思います。



3時限目.『ゼルダの伝説』とは「探索」を楽しむゲームである
 これは以前に書いた記事の補足です。
 『ゼルダの伝説』というゲームは「探索」「ボス戦」「ミニゲーム」の3つから成り立っていると僕は思っています。「ミニゲーム」は……僕は『ゼルダ』に限らずRPGでは「ミニゲーム」や「やりこみ要素」は完全スルーするので語れることはありません。


 なので、とりあえずこの項では「探索」について語ろうと思います。
 『ゼルダの伝説』シリーズには「オートマッピング機能」が付いています。フィールド及びダンジョン内にて、「行ったことがあるエリア」「まだ行ったことがないエリア」を色で分けてくれるのです。

 こうされると、「全部「行ったことがあるエリア」にしたい!」と思ってしまうのが人間の欲求なのですが……ただ単に走るだけでは、ほとんどのエリアには到達出来ません。
 ダンジョン内では鍵を使わないと開けられない扉、スイッチを押さないと通れない道、爆弾を使わないと開けられないヒビ壁……などなど。フィールドでは、草を刈らないと通れなかったり、泳げるようにならないと行けなかったり、イベントを起こさないと障害物があったり……などなど。


 これはよく「謎解き要素」とか「パズル的要素」と言われると思うのですが、実は自分はそうは思っていません。いや、頭を使わないといけない部分もありますけど、大半の場合は「先にこっちのフラグを立てておかないと、ここはまだ通れないよ」という“RPGではよくあるフラグ立てシステム”だと思うのです。

 この道を通るには、あそこのスイッチを押さなくてはならない→でも、剣では届かない場所にある→弓矢かブーメランが必要→弓矢は「1番のダンジョン」にある→先に「1番のダンジョン」をクリアしなければこの道は通れない。

 こんなカンジ。
 初代はそうでもないんですけど(ポーンとフィールドに放り出されて「さぁ!好きに進め!」とされる)、スーファミの『神々のトライフォース』以降は細かくフラグ管理されて、順々に行動範囲が広がるように設計されています。


 ダンジョン攻略→新アイテムをゲット→行動範囲が広がる→「探索」出来るエリアが広がる→新たなダンジョンに行けるようになる→新アイテムをゲット→以下ループ

 物凄く簡略化して説明すると、『ゼルダの伝説』というのはこういうゲームなのです。
 「新たなダンジョンに行けるようになる」ためにはフィールドでイベント起こしたり、住人の話を聞いたりしなきゃならないこともありますが―――メインはやっぱり「探索」で、中でも「ダンジョンの探索」が一番の楽しみだと言えます。

 「最初は行動範囲が狭い」けれど、「アイテムを入手することによって行動範囲が広がる」ことによって「成長している感覚が味わえる」のです。そのためのオートマッピング機能なんですよね。マップが埋まっていく様子を見るだけで、「成長している」達成感が得られるということです。



 なので、『ゼルダの伝説』シリーズの作品は―――
・フィールドの広さはどのくらいか
・ダンジョンの数は幾つあるのか
・一つ一つのダンジョンの長さはどのくらいか
・ダンジョンのバリエ−ションやギミックはどうか
・ダンジョンのギミックでは入手したアイテムをどの程度使わせるのか

 こういう要素が評価に直結します。
 「色んなダンジョン」が求められるので、森だったり砂漠だったり水中だったりと様々な場所に行くことになり、そのため『ゼルダの伝説』シリーズは任天堂のゲームの中でもグラフィックを求められることが多いですね。2Dであっても3Dであっても。
 グラフィックに説得力がないと「はるばる雪山までやってきたなー」などと思えませんから。

 まとめ:『ゼルダの伝説』の「探索」は、一つ一つフラグを立てていく作業と言えるのかも



4時限目.求められるのは「記憶力」と「応用力」
 とは言え、やっぱり「頭を使うゲーム」だとは思います。
 前編で紹介したコメントを下さった方のように「ゲームに頭を使いたくない」という人には、やっぱり向いていないと思います。


 まずは「記憶力」。
 『ゼルダの伝説』の伝統として、先に行けない場所を見せておくというものがあります。
 これは前項の「探索をさせたいゲーム」というところにも繋がるんですが……爆弾を持っていない時期にヒビ壁を見せて「何だろうこの壁?何かありそうだけど何にも起きないなぁ」と最初に思わせておいて、後に爆弾を入手させて「これであの壁を壊すのか!」と気付かせるということですね。事前に「まだ行けない場所」見せておくことで、「探索できるエリアが広がった!」と思えるのです。

 でも、「記憶力」がなくてヒビ壁があったことを忘れてしまうとそうは思えないですよね。
 ダンジョン内で鍵を入手して、一つ前の部屋に開かない扉があったことを思い出せないとなかなか先に進めません。

 「そんな馬鹿なヤツいねーよ!」と思われるかも知れませんし、連続して遊んでいる場合はそうそう忘れないと思うのですが……ゲームを遊ぶ時間がなくて“週末に1時間ずつ遊ぶ”スタイルの人などは、来週の週末まで覚えていられるかって話なんですよ。

 そういう意味では、やっぱり『ドラクエ』『FF』ほど万人が楽しめるゲームではないかなと思ってしまうのです。
 携帯ゲーム機で出ている『ゼルダ』は、「1時間ごとでも楽しめる」ようにセーブ後再開ポイントやらワープゾーンやらを考えられている印象はあるんですけどね。なので、時間のない人は携帯機の『ゼルダ』から入るのがイイのかも。



 次に「応用力」。
 これが『ゼルダの伝説』の一番の醍醐味だと自分は思っています。「俺だけが解けた」感と言いますか。もちろん世界中の人が「ここは俺だけが解けたんじゃないか!」と勘違いしているんですけど(笑)。

 「謎解き」と一言で言ってしまうと全然その魅力が伝わらないと思うので……
 「手持ちのアイテムをどう工夫して使えるのか」と、具体化して書こうと思います。『ゼルダ』大好きな人からすると「その説明じゃ不十分だ!」と思われるかも知れませんが、大目に見てください。


 攻撃すると道が開ける“スイッチ”があるとします。
 剣で攻撃すると道が開けました―――これが“基礎”。ここまでは誰でも分かるように作られています。
 しかし、先に進むと今度は剣では届かない場所にスイッチがあります。
 手持ちのアイテム欄を見て、弓矢でスイッチを攻撃すると道が開けました―――これが“応用”。この例では弓矢を使いましたが、実際には爆弾を投げてもイイし、ブーメランでもイイし、その辺に落っこちているツボを持ち上げて投げてもイイ。そうした幅を持たせていることで、自分で工夫して解いたと思えるんですよ。


 こうやって自分で考えさせて”応用”させることによって、「自分で工夫して解いている感」をズーッと味わうのが『ゼルダ』なんです。学校の勉強が出来るかどうかというよりは、「工夫の出来る人」が向いているというか。


 しかし、この「ゼルダの文法」って、言ってしまえば「任天堂の文法」なんですよ。
 『スーパーマリオ』シリーズでも、最初にアクションの“基礎”を教え込んで、それを“応用”させることを意識させていますよね。普通のジャンプでは届かないブロックも、パタパタを踏んづけて二段ジャンプすると取れる、みたいな。

 『どうぶつの森』とかでもそうです。まず「果物を売るとお金になるよー」と教えといて、果物のある木を揺することを覚えさせる。そうすると「果物のない木も揺すってみようか」と思え、揺するとお金やら家具やらが落っこちてくることがある。たまに蜂の巣も落ちてくる(笑)。
 蜂に刺された状態で住人と話すと「薬を飲んでゆっくりしな」と言われるので薬を買って治すと、今度は住人の方が風邪を引いて「薬を買ってきてあげよう!」と“応用”させるように考えられているのです。

 『Wii Fit Plus』ですらもそうです。
 「サイクリング」の旗を全部獲るだけなら簡単に出来るのだけど、効率よく回って星4つを獲るためには犬を上手く使わなくてはなりません。その為に、如何に無駄なく犬を迎えに行くか……を考えていくと、「エキスパートコース」では遠回りしないと犬を迎えに行けないようになっているという。
 「犬抜きで最短距離で回収する」か、「遠回りしてでも犬を仲間にする」かを、考えさせるのです。性格悪いよね、任天堂の人は!と思わなくもないです(笑)。


 任天堂のゲームが好きな人って、こういう部分が好きなんだと思うのです。
 「最後の一手は自分で考えなくてはならない」―――だから、「自分でクリアしてやった感」が味わえるという。決して「任天堂」という会社名が好きなワケではないのです。
 でも、外枠しか見ていない人からは「任天堂のゲームが好きなヤツはゲーマーではない!」みたいに言われるんですよね。僕達は中身の話がしたいのに。



 閑話休題。
 『ゼルダの伝説』の場合はアイテムを沢山入手するので、これらのゲームよりももっと「手札が多い」複雑な印象はあります。『スーパーマリオ』は「ジャンプ」「踏んづける」「隠しブロックを探す」くらいしかなかったりするし(笑)。
 でも、『ゼルダの伝説』も1つ1つアイテムを入手して増やしていくので、実際にやってみるとそこまで複雑ではなかったりします。主人公が成長していくのに合わせて、プレイヤーも成長している感を味わえるというか。

 何と言うか……『ゼルダの伝説』は最も「任天堂イズム」が色濃いゲームだと思うのです。「任天堂イズム」の濃度と密度を上げていくと『ゼルダの伝説』になるというか。



 まとめ:多くの任天堂ゲームと同じように、「自分で工夫してクリアした」感が味わえるのが『ゼルダの伝説』である


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 『ふしぎのぼうし』はカプコン開発なんですけどね!

 5時限目.難易度はどうなの?
 『ゼルダの伝説』というゲームは「アクションで戦わなければならない」し「頭も使わなければならない」と敬遠する人が多いとよく聞きます。逆に、『ゼルダ』が好きな人は「アクションも出来るし頭も使えるのが楽しい」と言います。僕もそう思っています。

 ただ、難易度の話をすると、この2つはお互いに補い合う関係なんだと思うのです。
 もちろん最低限のアクション、最低限の頭脳は必要なんですが―――アクションが苦手な人は手間と頭を使ってアイテム収集することで補えるし(ハートのかけらや妖精など)、頭を使うのが苦手だけどアクションに自信があるって人ならば寄り道せずにガンガン進めばイイのだと思います。

 いや、やっぱりある程度「工夫」はしないとアクション上手くてもキツイか(笑)。


 個別に、まずは「アクションの難易度」から語ると―――
 昔の作品は最近の作品と比べると難しいと思います。初代なんてダンジョンに辿り着くまでに死にまくりましたもの。
 これを以前に書いたら「それはアナタの努力が足りないからです」みたいなことを言われたのでそれを踏まえて、「アクションゲームが下手糞で努力もしたくない自分のような人間のクズにとっては初代『ゼルダ』は難しかったです」と書いておきます。

 やったのが小学生の頃だったこともあるのだけど、スーファミ版『神々のトライフォース』も頻繁に死にまくっていた記憶があります。『神トラ』はMPの概念があって、しょっちゅうMP切れに泣かされていたっけなぁ……
 それに比べると、最近の作品は「ゲームオーバー」自体あまりならなくなりましたね。操作に慣れているという前提ですけど。『ふしぎのぼうし』はラスボスで初めてゲームオーバー画面を観ましたし、『トワイライトプリンセス』は(アナログスティックに慣れてからは)1度も死なずにクリアしましたし。そう言えば、『トワイライトプリンセス』はラスボスの最後の最後でビンを使い切って倒すという理想的な難易度でしたよ。アクションゲームが下手糞で努力もしたくない自分のような人間のクズにとっては、ですけど。



 で、次に「謎解きの難易度」について―――
 『ゼルダの伝説』で「詰まった」「コレ以上進めない」と言っている人がいたら、ほとんどの場合は「解法が分からなくて」というケースです。そこを必死に考えるのが楽しいし「やった!先に進めた!」という瞬間は、久々のお通じくらいの爽快感があるのですが……

 困ったらネットで調べちゃえばイイんじゃないかな!
 もちろん自力で解くのが面白いゲームなんで、「2時間も同じところから進めなかった場合はネットに頼る」みたいな制限をかけた方が楽しいと思いますけど。先に進めない場合は「自分の中の先入観に邪魔されている」ことが多いので、一人の頭脳だと厳しいかもとも思うのです。

 逆に言うと、凝り固まった視野を広げる訓練になるとも言えますけど。


 作り手側もやっぱり「途中で詰んでしまう人が多い」のは辛いらしく、シリーズを重ねるごとにヒント機能が充実している気はします。『トワイライトプリンセス』のミドナヒントはあまりにも的確すぎて、「コイツを倒しているのは俺なのかミドナなのか」と悩んだくらいです(笑)。
 「自分で解きたい!」という人は敢えてヒントを聞かないで進むという手もありそうですね。自分はぬるま湯に浸かった人間なのでムリです。ボス戦の度に「教えてくだせえ、ミドナ様」と頭を下げていました。

 まとめ:「アクション」も「頭脳」も必要だけど、どちらも救済措置が用意されている……と思う


6時限目.で、何が目的のゲームなの?
 勇者になって悪いヤツを倒して世界を救うゲームです。

 その一点は『ドラゴンクエスト』と一緒ですよね。
 剣を持って、お城や森や火山や洞窟や雪山や遺跡や砂漠や湖を冒険して、世界中の困った人を助けて世界中の悪いヤツをやっつける―――ゲーム内容は全然違う2つの作品ですが、目的だけは一緒というのが面白いです。


 ゲームの内側の部分は、『マリオ』や任天堂のゲームが好きな人にこそオススメできる作品だと思うのですが。もちろん外側の部分も大事ですよね―――剣とか弓矢とか爆弾とかにワクワク出来る人じゃないと、やっぱり『ゼルダ』にはワクワク出来ないのかもなぁと思ったりします。

 『トワイライトプリンセス』は、細かい不満点はもう半端なく出てくる作品ではあったんですけど―――
 “勇者になれる”というその一点で最高のゲームでした。馬に乗って草原を駆け回り、一騎打ちをしたり馬車を守ったり。時には西部劇のようだったり、時にはチャンバラだったり。空飛ぶドラゴンの背後に回って剣を突きつけたり。

 子どもの頃に夢見た“勇者”を体現出来る―――
 『ドラゴンクエスト』ももちろんそんな王道ゲームですが、『ゼルダの伝説』もまたそんな王道ゲームだと思うのです。


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○ まとめのまとめ
・『ゼルダ』は、『ドラクエ』よりも『マリオ』っぽい作品
・シリーズのどの作品からでもどうぞ
・“本編”と“外伝”があるけど、未経験者の方々はどれからでもどうぞ
・一つ一つフラグを立てていくのが楽しい
・「自分で工夫してクリアした」感が味わえる
・「アクション」も「頭脳」も必要だけど、どちらも救済措置が用意されている
子どもの頃に夢見た“勇者”を体現出来る―――



 誤解して欲しくないんですけど……
 『ゼルダの伝説』というゲームが「全ての人にとって楽しいゲーム」だとは思いません。それは『ゼルダ』に限らず、『マリオ』を楽しめない人だって『ドラクエ』を楽しめない人だっていますからね。全ての娯楽はやっぱり「自分に合うかどうか」が大事なんですよ。


 でも、本当は「自分に合っている」のに、誤った先入観で手を出してこなかった人が沢山いると思うんですよ。そういう方々が「あれ?『ゼルダ』って自分に向いているのかも?」と思ってもらえ、そして手を出した結果「面白かった!」と思ってもらえたらなと、この記事を書きました。


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[記事URL]
未経験者の方々に捧げる『ゼルダの伝説』シリーズのススメ(前編)
 最近のウチのブログでは「ゲームの面白さとは何か?」みたいなことを考える記事が多く。
 その際に、古典というか教科書的な存在として『スーパーマリオブラザーズ』『ドラゴンクエスト』『ゼルダの伝説』を例に出すことが度々あるのですが……他の2つに比べて『ゼルダの伝説』って、シリーズを1本も遊んだことがない人が多いんじゃないかと、ふと思いました。海外市場ではともかく日本市場ではね。


 喩えば、2Dマリオ最新作の『Newスーパーマリオブラザーズ』は500万本オーバーの売上げで、ドラクエ最新作の『ドラゴンクエストIX』は300〜400万本クラス。一方のゼルダで言えば最新作『夢幻の砂時計』が80〜90万本辺りで、本編最新作の『トワイライトプリンセス』は50万本付近です。

 シリーズ最高売上げで比較しても―――マリオは『スーパーマリオブラザーズ』の681万本、ドラクエは先ほど書いた『ドラゴンクエストIX』の400万本弱くらいで、ゼルダは初代の169万本だそうな。超超超一線級の『マリオ』『ドラクエ』『FF』『ポケモン』からは、ちょっと離された売上げなんですよね。



 そういう理由で、『ゼルダの伝説』シリーズを全くプレイしたことがない人&プレイしたことがあるけれどどういうゲームなのかはイマイチ分かっていない人が多いんじゃないかと思いまして―――
 僕なんかが偉そうに語れる身分ではないのですが、「ゼルダってのはこういうゲームなんですよ」という解説をそういう方々に向けて書いてみようかなと思うのです。



 と考えたのも……きっかけは「RPGにレベルアップ制度は必要ですか?」という記事に頂いたコメントからです。興味深いコメントなので、引用させてもらいます。

<以下、引用>
−前略−
 ちなみにスターオーシャンやテイルズなどでも、レベルさえ思い切り上げれば、本編のラスボスはプレーヤーが操作するキャラは攻撃ボタンを連打するだけで勝てるようになってます。バカでもエンディングは見れます、みたいな。
 ともかく、ゼルダのようなアクションRPGだと、そういうのは無理じゃないですか。真正面から特攻して斬り付けるだけだと絶対にクリアできない(私はクリアできなかった)。
−後略−
</ここまで>



 多分、『ゼルダ』が大好きな人は「えぇっ!」と驚いたと思うのです。
 僕も最初読んだ時は驚きました。「ゼルダってそういうゲームじゃないよ!」と。


 ですが、冷静になって考えてみると「なるほど。興味深い御意見だな」と思うようになりました。
 『ゼルダの伝説』というゲームは誤解をされているのだなと、見えてきたのです。



 歴史のお勉強をまず最初に。
 初代『ゼルダの伝説』の発売は1986年2月21日、
 初代『ドラゴンクエスト』の発売は1986年5月27日です。『ゼルダ』は『ドラクエ』よりも前に誕生したゲームなんですよ。


 「だから何だよ!歴史とかマジうぜーよ!」と思うかも知れませんが、まーちょっと読んで下さい。
 『ファイナルファンタジー』や『ポケットモンスター』は、『ドラゴンクエスト』のヒット以後に生まれたゲームです。上で挙げられている『スターオーシャン』や『テイルズオブ』もそうです。
 だから、『ドラゴンクエスト』の文法がある程度は通用するのです。僕自身はやったことがない作品も含まれていますが、普通に考えればそうします。だって『ドラクエ』シリーズを楽しんだ人に「こっちも遊んでね!」と売り出したゲームですからね。

 初期『ファイナルファンタジー』が如何に『ドラゴンクエスト』のアンチテーゼを目指していても、それはあくまで『ドラゴンクエスト』ありきのアンチテーゼなんですよ。


 でも、『ゼルダの伝説』は『ドラゴンクエスト』以前からあったゲームです。
 だから、『ドラゴンクエスト』の文法で遊んでもしっくり来ません。同じようなジャンルに思われるかも知れませんが、全然別のゲームデザインから生まれているんですよ。アンチテーゼですらありません。
 野球とサッカーくらい別の種目なんですよ。ざっくり言うと“球技”だけどね、みたいな話。



 このコメントを下さった人を否定したいワケじゃないですよ。こういう御意見こそ大事。
 多分、こういう誤解をしている人って沢山いると思うんですよ。

 本来ならば『ゼルダ』シリーズを物凄く楽しめる人が、このように「アレでしょ?『ゼルダ』って『ドラクエ』みたいなゲームでしょ?」と食わず嫌いをしているかも知れない―――だからこそ、『ゼルダ』というゲームがどういうゲームなのか語ってみようじゃないかと思うのですよ。



1時限目.『ゼルダの伝説』に似ているのは『スーパーマリオブラザーズ』である
 この記事は『ゼルダの伝説』の予備知識が全くない人にも読んでもらいたい記事なので、物凄く基本的なところから語り始めようと思います。

 『ゼルダの伝説』シリーズを開発・発売しているのは任天堂です。
 ※ ただし、『ふしぎの木の実』『ふしぎのぼうし』はカプコン開発
 なので任天堂の機種でしか遊べません。逆に言うと、バーチャルボーイと64DDを除く全ての任天堂機種に『ゼルダ』シリーズは発売されています。それだけ任天堂が大事にしているソフトなんです。


 初代『ゼルダの伝説』のプロデューサー・ディレクターは宮本茂さん。マリオシリーズの作者でもある人ですね。
 なので、『ゼルダの伝説』は『スーパーマリオブラザーズ』に非常によく似たゲームになっています。少なくとも『ドラゴンクエスト』よりは『スーパーマリオブラザーズ』に似ていると思いますよ。

 先ほど引用させてもらったコメントを受けて、“敵キャラ”について語りますと……
 『スーパーマリオブラザーズ』の敵キャラ―――喩えば、トゲゾーは踏んづけることが出来ませんし、メットにファイアーボールは効きませんよね。それぞれの敵キャラに個性があって、弱点があって、それに応じた戦い方をしなくてはなりません。
 「ハンマーブロスは下から叩けば倒せる」と思っていたら、平地で佇んでいるハンマーブロスが出てきて絶望したりとかね。


 『ゼルダの伝説』の敵キャラも一緒です―――剣が効く敵、弓矢が効く敵、爆弾が効く敵。様々な敵キャラが出てくるのです。ストーリーが進めば剣が強化されることもあるのだけど、剣が効かない敵には剣は効きません。
 この敵にはこっちの武器が効くのでは?これとこれを組み合わせれば楽に倒せるのでは?と考えるのが楽しいゲームなのです。

 もっと言うと、『ゼルダ』シリーズには“絶対に倒せない敵”がいますしね。『スーパーマリオ』シリーズにもテレサとかドッスンとか倒せない敵キャラが沢山いるのと同様に、『ゼルダ』の敵キャラはどっちかと言うと“障害物”なんですよ。
 だから、エンカウントもしませんし、倒さずにも進めますし(倒さないと進めないところももちろんありますけど)、倒したところでレベルが上がるワケでもありませんし、敵の強さが<弱い←→強い>という一つの列に並んでもいません。『ドラゴンクエスト』とは“敵キャラ”の概念が違うんですよ。



 なので、『ゼルダの伝説』シリーズは『マリオ』シリーズが好きな人にこそオススメします。
 剣を持って魔王を倒して世界を救うみたいな外枠だけを見ると「マリオよりもドラクエに近いのでは?」と思うかも知れませんが、中身は全然ドラクエではありませんし、「ドラクエの戦闘をアクションにしたゲーム」と思って手を出すと失敗すると思います。

 個人的には、「マリオを複雑にしたのがゼルダ」だと思っています。
 宮本さんは「マリオとゼルダの差は成長の有無にある」と仰っているそうですね。マリオが一時的な“パワーアップ”しかしないのに対して、ゼルダの主人公リンクは道中で手に入れた武器・道具を蓄積させて“成長”しますからね。

 攻撃手段・行動手段が増える分だけ、『ゼルダ』は『マリオ』よりも複雑。
 その分、アクションのシビアさはないですけどね。マリオが「アクション:頭脳=8:2」くらいだとしたら、ゼルダは「アクション:頭脳=3:7」くらい?もちろん作品にも依るんですけど。


 まとめ:『ゼルダの伝説』シリーズは、『スーパーマリオ』シリーズが好きで「もうちょっと複雑なゲームも遊んでみたいなぁ」という人には是非是非オススメ!


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2時限目.シリーズ沢山あるけど、どれからやればイイの?
 アナタが持っている機種ので、OK。
 「WiiもDSも持っていない!Xbox360では出ないの!?」と言う人がいましたら、Xbox360で『ゼルダ』が出ることは99%ありえないので、押し入れの中からゲームボーイかファミコンかスーパーファミコンを出してくるとイイと思いますよ。最近の任天堂機があるならそれに越したことはないですけど。


 シリーズが沢山出ているからと言って、初代から手を出す必要はありません。
 よく「1作目からやらないなんてけしからん!」みたいなことを言う人がいるんですけど、そういう人には「けしからなくて結構」「私はアナタに感心してもらいたくてゲームをするワケではありません」と答えておきましょう。

 『ゼルダ』に限らず全てのシリーズに言えることなんですけど―――80年代のゲームは80年代のユーザーに向けて作られたゲームですし、最近のゲームは最近のユーザーに向けて作られたゲームですし。2009年を生きている人が80年代にヒットしたゲームを楽しめるかって話ですよ。
 もちろん例外になる“時代を越える名作”は沢山ありますけど、新しいシリーズに手を出す時に昔の作品から手を出さなきゃならないなんて決まりはありません。



 『ゼルダ』の話に戻します。
 基本的にはシリーズのストーリーは繋がっていませんし(設定は繋がっているけれど知らなければ気にならない程度です)、そもそも『ゼルダ』はストーリーを楽しむゲームではありません。
 『夢をみる島』のようにストーリーが素晴らしい作品も中にはありますけど……あくまで主役はゲーム内容であって、ストーリーは添え物だと思っているファンが『ゼルダ』の場合は大半かと思います。

 んでんで。
 シリーズ未経験者の方々に、興味湧いてきたからどれか一作から始めてみようかな♪と思ってもらいたくてこの記事を書いているのですが―――そういう人は恐らく、「評判の良い作品からやりたいなぁ」と思うんじゃないでしょうか。
 でも、『ゼルダ』シリーズって「初めてやったゼルダを最高傑作とする」人が多いシリーズなんですよ。僕も最初に遊んだのが『神々のトライフォース』なのでこれが最高傑作だと思っているのだけど、初代から入った人は初代を最高傑作とする人が多いし、『時のオカリナ』から入った人は『時のオカリナ』を最高傑作とする人が多いし。あんまし参考にならないんですよ。


 だからまー、「持っている機種」で「なるべくなら最近の」で―――
 あとは「携帯機か据置機か」とか「2Dか3Dか」とかの好みとか、「絵柄」の好みとかで選んだ方が良いかもしれませんね。
 『トワイライトプリンセス』は自分も物凄く楽しんだゲームですけど、敵キャラがリアルでグロかったりするので(蜘蛛とか目ン玉とか)、女のコや小さい子にはなかなか勧めづらいと思っています。逆に『ふしぎのぼうし』は絵本のような世界観なので、リアル嗜好の人には勧めづらいかも。


 まとめ:どれから手を出しても構わない!



2時限目の補習.“本編”ってどの作品のことを言うの?
 「どの作品から手を出しても構わない」と書いた数行後に書くのもアレなんですけど……
 『ゼルダ』シリーズというのは、”本編”と“外伝”に分かれていてそれを目安にするのもイイんじゃないかと思ったので書いておきます。


 “本編”とは―――
 任天堂の最新の据置機種で発売する王道作品で、全て一から世界観を築いて作られる作品です(厳密には長い歴史がそれぞれ繋がってはいるのですが)。現在では特に任天堂のエース格が集結して作ることが多く、任天堂内でも最大規模で動いているプロジェクトだそうです。

 スクウェアにおける『ファイナルファンタジー』のナンバリングタイトルみたいなものですね。


 “外伝”とは―――
 その“本編”で描かれた世界観を使って作られる派生作品で、開発が少人数だったり、システムが挑戦的なものだったりするそうです。ということで、ちょっと以前に書いたリストに再登場してもらいましょう。


● 『ゼルダの伝説』(ディスクシステム/86年)→『リンクの冒険』(ディスクシステム/87年)
● 『神々のトライフォース』(スーファミ/91年)→『夢をみる島』(ゲームボーイ/93年)
● 『時のオカリナ』(64/98年)→『ムジュラの仮面』(64/00年)
● 『風のタクト』(ゲームキューブ/02年)→『夢幻の砂時計』(DS/07年)『大地の汽笛』(DS/09年)
● 『トワイライトプリンセス』(ゲームキューブ&Wii/06年)→『ボウガントレーニング』(Wii/08年)
※ この他に『ふしぎの木の実』『ふしぎのぼうし』『4つの剣』『4つの剣+』がある


 それぞれの行の一番左が“本編”『ゼルダ』で、右がそこから派生している“外伝”になります。
 “外伝”は挑戦的というか実験的な作品が多く、『リンクの冒険』『リンクのボウガントレーニング』などはジャンル自体違います。『ドラゴンクエスト』と『ドラゴンクエストソード』くらい違うと思っておけばイイ……かなぁ。

 しかし、人員と予算を最大限にかけた王道作品たる“本編”よりも、「新しいことをやってみよう」とチャレンジした“外伝”の方が面白いということもあるので。“外伝”である『夢をみる島』『ムジュラの仮面』『夢幻の砂時計』も、「シリーズ最高傑作」と挙げる人は少なくないですね。


 なので、“本編”からでも“外伝”からでも好きな作品から手を出してみるとイイと思いますよ。
 『リンクの冒険』『リンクのボウガントレーニング』はジャンルが違うので「これがあの噂のゼルダか!」と思われてもアレなんですけど、“世界観を知る”ということは出来ますからね。


 まとめ:任天堂の最新の据置機種で発売する王道作品が“本編”


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○ とりあえずの3行まとめ
・『ゼルダ』は、『ドラクエ』よりも『マリオ』っぽい作品
・シリーズのどの作品からでもどうぞ
・“本編”と“外伝”があるけど、未経験者の方々はどれからでもどうぞ



 長くなってしまったので今日はココまで。
 ゲーム内容には全く触れていないし、「2時限目で授業終了」というまさかの展開で終わらせてしまうのも面白い気がするのですが……今日の話で「興味湧いた!やってみよう!」と思える人はほとんどいないと思うので(笑)、次回に続きます。


(関連記事:『ゼルダの伝説』シリーズの主人公は誰?という問題

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