FC2ブログ

やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

≫ EDIT

10時間以内に終わるオススメの3DSダウンロードソフトを紹介します!

 この話題が最初に出たのは2015年の12月でしたよ……

 「短く終わるゲーム」の需要はどのくらいあるのか?
 【アンケート結果】「短く終わるゲーム」の需要はどのくらいあるのか?

 ソーシャルゲームとか、オープンワールドのゲームとか、「そのゲーム1本あれば永遠に遊んでいられる」みたいなゲームが主流になりつつある中で。
 だからこそ、その息抜きとして週末にちょっと遊んでクリアまでいけるような「10時間以内に終わるゲーム」を紹介する記事の需要があるんじゃないかとアンケートを取り、オススメの3DSダウンロードソフトや3DSバーチャルコンソールのソフトを教えてもらって、実際に自分でプレイして面白かったものを紹介しよう!という企画を行っていました。

 予定では、この記事は2016年の5月か6月に書くはずだったんですけど……
 オススメされたゲームが予想以上に多くて、全てプレイし終えるのに2017年の10月までかかってしまいました(その間に配信終了になってしまってプレイ出来なかったものも1本ありました……サーセン)。

 正直、今「3DSのオススメソフト」なんて記事を書いて誰が読みに来るんだろうとは思うのですが……オススメのソフトを教えてくださったたくさんの人のためにも、ケジメとして書いておこうと思います。



 紹介を始める前に、注意点が2つあります。
 「10時間以内に終わる」というのはエンディングまでが目安です。その後のやりこみ要素をコンプリートしようとするともっともっと時間がかかるゲームもあります。あとまぁ、当然ながらプレイヤーの腕によってクリア時間は前後することもあろうと思います。
 もう一つは、「3DSのダウンロードソフト」というのは募集したときの条件なので、3DS以外の機種でも遊べるゲームもたくさん含まれています。なるべく出ている機種は網羅しようと思っているので、「3DS持っていないよー」という人や、「3DS以外でも遊べるならそっちで遊びたいな」という人は参考にしてください。




◇ 『スチームワールド ディグ』
 3DS:800円
 Wii U:800円
 PS Vita:800円
 PS4:800円
 Steam:980円(日本語訳はない)

 まずは、海外ではつい最近『2』が発売になって、日本でも近々Nintendo Switch版『2』がフライハイワークスから発売されることが発表されている『スチームワールド ディグ』の1作目です!
 Nintendo Switch版の話を聞いて「『2』が発売とか言われても『1』やっていないしなー」なんて思っていた人がいましたら、『1』も10時間もあればクリア出来ちゃうんで週末にでもサクッとプレイしちゃいましょう!

steamworlddig1.jpg
<画像はニンテンドー3DS版『スチームワールド ディグ』より引用>

 ゲームのジャンルは「2D探索アクション」です。
 敵との戦いもないことはないけれど、ゲームの肝は「地面」や「壁」をつるはしで掘って進む探索要素です。例えば、上のスクショに写っている地面は、ほとんどがつるはしで掘れてしまいます。しかし、掘れるのはもちろん「自分の手の届く」上下左右のマスだけですし、壁は登れますが壁を登りながら掘ることは出来ないので、考えなしに掘っていたらもう戻れなくなっているみたいなことも起こりかねません。

 自由なルートを進むことが出来るからこそ、しっかり考える必要があるんですね。


steamworlddig2.jpg
<画像はニンテンドー3DS版『スチームワールド ディグ』より引用>

 ゲームの流れは、「洞窟の中に潜る」→「資源を町に持ち帰る」→「町が復興して主人公もパワーアップする」→「次に洞窟の中に潜った時に有利になる」→「更に色んな資源を町に持ち帰られるように」→「更に町が復興して主人公もパワーアップしていく」というのを繰り返していきます。

 『不思議のダンジョン』シリーズを思い浮かべる人もいるかも知れませんが、こちらの特徴は「一度掘った部分は次に潜った時もそのままになっている」というところです。テキトーに掘っていると帰り道が面倒になったり、逆にしっかりと帰りやすいルートを確保して掘っておけば次に潜った時の時間短縮になったりもします。


 難易度はそれほど高くなく、お値段やクリアまでの時間などを考ると、「探索ゲーム初心者に探索ゲームの面白さを伝える」のにふさわしい1作だと言えます。

 「探索ゲーム」にとって、「フィールドの広さ」は「ボリューム」とほぼイコールになるのですが、数百円のダウンロードソフトに例えば『ブレスオブザワイルド』のような広大なフィールドを作れといっても不可能でしょうし、全部のゲームが『ブレスオブザワイルド』のようなゲームになられたら遊ぶこっちだって疲れてしまいます。
 『スチームワールド ディグ』のすごいところは、「それほど広くないフィールド」が土に埋まっていることによって、それを掘り進む過程では「広く」感じるし、帰り道は既に掘ってあるのでポンポンとスムーズに帰れるところにあります。「ボリューム」と「密度」と「テンポ」が良いバランスでまとまっている傑作です!オススメ!






◇ 『アートオブバランス タッチ!』
 3DS:510円
 Wii U:800円

 私がプレイしたのはWii U版です。
 Wii U版はグラフィックが強化されただけでなく、多人数で遊べるモードやオンライン対戦モードなんかが追加されていますが、1人用の「アーケードモード」は同じ全200ステージみたいです。

<動画はWii Uソフト『アートオブバランス』より引用>

 私がWii U版を選んだのは、キャプチャーボードを買ったばかりの時期で「据置ゲーム機なら動画も録れるからイイな」という理由でした。おかげで今日こうして紹介に動画が使えるのだからありがたい。

 ゲームのジャンルは「バランス系パズルゲーム」です。
 3DSやWii Uのタッチパネルを活かして指定されたブロックを全て配置して、3カウント維持できればステージクリアという分かりやすいルールになっています。「タッチパネルを活かして」と書きましたが、アナログパッドやWiiリモコンのポインターなどでも操作できます(Wii U版の多人数モードはWiiリモコン必須)。

 物理演算が使われているゲームなため、いわゆる「作り手が想定した解法を考える」タイプのパズルゲームというよりかは、「作り手も考えないようなラッキーな解法」も存在するタイプのパズルゲームです。そのため、「多分このやり方は正式な解法じゃないと思うけど、なんか3カウント持ちそうだ!頑張れ!3カウント持ってくれ!」みたいに祈ることも多々あります。

 『ブレスオブザワイルド』の祠の謎解きが、「この解法を考えたのは俺だけじゃないのか?」とニヤリと出来るのに似た面白さがあります。


 ものすごいシンプルなルールですから「似たようなステージばかりが200続くんじゃないの?」と思われるかもですが、ブロックの出る順番に縛りがあったり、指定の高さまで積み上げなければならないステージがあったり、「重さ制限ブロック」や「反重力ブロック」といった特殊なブロックや土台があったりで、非常にバラエティ豊かな全200ステージとなっています。

 難易度は決して低くないと思いますが、パズルゲーム好きなら黙々とプレイしてしまうゲームとなっていてオススメです!






◇ 『魔神少女 エピソード2 願いへの代価』
 3DS:800円
 Steam:980円

 前作にあたる『魔神少女 -Chronicle 2D ACT-』も様々な機種で発売されていますが(3DSVitaSteam)、完成度の高さや初心者への間口の広さが比べ物にならないので私は『エピソード2』をオススメします!

 一応ストーリーは前作の続きではあるみたいですが、アクションゲームですし、前作のストーリーを知っていようがいまいがあまり関係ないかな……と思いますし。

majin2-1.jpg
<画像はニンテンドー3DS版『魔神少女 エピソード2 願いへの代価』より引用>

 ゲームのジャンルは、ショットを撃って相手を倒していく『ロックマン』タイプの「2Dアクション」ゲームです。各ステージのボス敵を倒すと、そのボスの武器が特殊攻撃として使えるようになるところも一緒です。

 前作『魔神少女 -Chronicle 2D ACT-』はそれを使うために「強化スロット」のゲージを消費していたのでせっかく手に入れた特殊攻撃が気軽に使えなかったのが、今作『魔神少女 エピソード2 願いへの代価』は全武器共通のキャパシティの消費量が変わるだけなので、様々な特殊攻撃が気軽に使えるようになって遊びの幅が格段に広がりました。


 その他、キャラクターカスタマイズの幅が広がったり、「マジックアイテム」というステージ内で使えるアイテムが買えるようになったり、難易度設定のデフォルト位置が「NORMAL」から「CASUAL」に変わって更にその下の「VERY×2 EASY」が追加されたり、キャラクター同士の会話が聞ける「アフタートーク」が追加されたり……『2』の完成度を知っていると、もう前作には戻れません!


majin2-2.jpg
majin2-3.jpg
<画像はニンテンドー3DS版『魔神少女 エピソード2 願いへの代価』より引用>

 キャラ同士の会話のスクショを用意しようと思ったら、なんだかTwitterで面倒な人に絡まれたときに使えそうな画像ばかり集まる。



majin2-4.jpg
majin2-5.jpg
<画像はニンテンドー3DS版『魔神少女 エピソード2 願いへの代価』より引用>

 このド派手な超必殺技「リベンジマジック」は、敵からのダメージが蓄積されると使える最後の切り札なのですが……前作は敵からダメージを喰らった時のペナルティが大きくて、「ボス戦までたどり着いたら1回死んで丸腰のまま戦う」みたいのが多かったんですよね。今作も「EXPERT」の難易度では割とそうなるのですが、ダメージを喰らった分だけ「リベンジマジック」が使えるというのがデカイ!やられた分だけ有利になる要素があるのは、アクションゲームが不得手な人には心強いですからね。

 前作はどうしてもガチな2Dアクションゲーマーじゃないと楽しめない部分も多かったですが、今作は幅広く誰にでも楽しめる2Dアクションゲームに変貌しました!オススメ!

(関連記事:間口を広げ、遊びの幅も広がった!『魔神少女 エピソード2 願いへの代価』1stインプレッション






◇ 『王国の道具屋さん』
 3DS:800円

 元々はスマホ用のゲームとして2作が出ていたシリーズなんですが(1作目2作目)、3DS版は1作目と2作目の要素を合わせた上に、グラフィックもサウンドも一新され、バトルシステムや合成システムも改良された上に、3DS版ならではの要素を加えられているそうなので……もはや「完全新作」と呼んでも過言ではないと思って、別作品扱いにしました。


douguya-1.jpg
   douguya-2.jpg
<画像はニンテンドー3DS版『王国の道具屋さん』より引用>

 ゲームのジャンルは「放置型経営シミュレーション」です。
 「アトリエ系」と呼ぶべきかなのか、『○○のアトリエ』シリーズや、『牧場物語』『ルーンファクトリー』、フリーゲームで言えば『レミュオールの錬金術師』とか……“冒険者を雇って一緒に素材を取りに行く→取った素材をそのまま売ってもイイし、合成して売ってもイイし→そうやってお金を稼いで店を大きくしたりクエストをこなしていったり”というゲームになっています。

 この作品ならではの特徴としてはゲームを遊んでいない時間も商品棚に商品を置いておけばお客さんが買ってくれるので、「バンバン売れる商品は自分がしっかり店を見ている時に並べて」「この商品とこの商品は高額で売れにくいから今日の最後に棚に並べていれば、明日までに売れているかも」といったカンジに、どの商品をどのタイミングで並べるかに「現実の時間」の要素が絡んでくるところがあります。

 これがね……「お店の棚に並べる商品をそろえてから寝よう」とか「昨日並べたあの商品、売れてるかな?」といったカンジに、ついついゲームをやめられないし、ついついゲームを起動したくなる要素になるんですね。恐ろしい中毒性!


douguya-3.jpg
<画像はニンテンドー3DS版『王国の道具屋さん』より引用>

 アイテムの採集は冒険者を雇って向かいます。
 冒険者を雇うのにもお金がかかりますが、主人公は戦う能力が皆無で、冒険者が全滅すると撤退しなくてはならないので、なるべくたくさん雇った方が長く採集できます。


douguya-4.jpg
<画像はニンテンドー3DS版『王国の道具屋さん』より引用>

 こんなカンジに、冒険者が敵と戦っている後ろで敵が落とす素材を主人公がせっせと回収するという。ガチなアクションゲームというワケではありませんが、「攻撃モードと防御モードの切り替え」や「必殺技を使うタイミング」、「素材を回収するためのダッシュの使いどころ」とリアルタイムに進行するバトルの見極めはなかなか忙しくて楽しいです。


douguya2.jpg
<画像はニンテンドー3DS版『王国の道具屋さん』より引用>

 採ってきた素材はそのまま売ってもイイのだけど、合成してより良いアイテムにして売ることも可能です。
 それぞれのアイテムには「幾つ売るとボーナスでステータスがアップします」みたいな要素もありますし、町の人々から「こういうアイテムが欲しいんだけど作れません?」みたいな注文が来たりもします。


 私はこの手のジャンルのゲームが大好物なのですが、この手のゲームはどうしてもプレイ時間が膨大になりがちで気楽に手が出せないというのがネックです。
 そうした中、この『王国の道具屋さん』は各要素がコンパクトにまとまっていてテンポも良いため、エンディングまでは10時間かからない程度のボリュームですし(やりこみ要素もプレイするとその倍以上はかかりますが)、この手のジャンルのゲームの魅力を伝えるには最適な1本となっています。

 この手のジャンルのゲームを「なんだか大変そうなゲームだなー」と手を出してこなかった人にも、オススメです!







◇ 『ハコボーイ!』
 3DS:680円
 ※3作セットのパッケージ版も出ています


 私の大好きなジャンル「アクションパズル」から1本選ぼうと考えた際、人生ベスト10に入れるくらいに大好きな『ラビラビ外伝』と『ハコボーイ!』のどちらにするか悩んだのですけど……今回の記事は「それぞれのジャンルに触れてこなかったような人にも薦められる万人向けなソフト」を選んできているので、こちらを選びました!

 なので、シリーズは3作出ていますが……「シリーズ未経験者はこちらから」ということで1作目をオススメします!


hakoboy-1.jpg
<画像はニンテンドー3DS版『ハコボーイ!』より引用>

 ゲームのジャンルは「2Dアクションパズル」です。
 主人公のキュービィは1マス分しかジャンプ出来ないから、こんな高さの段差は登れません。そこをどうするかというと……


hakoboy-2.jpg
<画像はニンテンドー3DS版『ハコボーイ!』より引用>

 こんな風に「ハコを出す能力」を使って、通常ではたどり着けない場所にたどり着く方法を考えるというゲームなんですね。1つのステージに「考えるポイント」が3~4箇所あって、そうしたステージが大体6~7つくらいずつ1つのWORLDに入っていて、そのWORLDがたくさんある……という「ステージクリア型のアクションパズル」になっています。


hakoboy-3.jpg
<画像はニンテンドー3DS版『ハコボーイ!』より引用>

 各WORLDごとに「こういうギミックを使ったWORLD」といった特色があり、これは私が一番のお気に入りだった「横一列ブロックを揃えると消える」というギミックです。テト・・・テトリ……

 WORLDには大体6~7つくらいずつステージが入っていますから、順番にプレイしていくと「そのギミックを使った謎解き」が入門・発展・応用・仕上げといったカンジに楽しめるようになっています。最初は「ふんふん、なるほどこんなカンジか。簡単簡単♪」だったものが、「むむっ!?」となって、「どうすればイイんだこれは……」と最後には唸らせる。


 とは言え、全体的にはポンポン進んで時々悩むくらいの難易度になっていますから、アクションパズルゲーム初心者にも「謎を解く気持ち良さ」がテンポ良く楽しめると思います。
 キュービィが穴に落ちたり、クイックリトライをしたりしても、「ステージの最初から」やり直しではなくて、「すぐそこから」やり直しになるというのもイイところです。その分、『ラビラビ』シリーズのようなステージ全体を使った大掛かりな謎解きはないのですが、あちらは1ミスで「また最初からやり直しかー」となるのでアクションパズル初心者には心折れてしまうかもって思うんですよね。

 『ハコボーイ!』でアクションパズルの面白さを知った人が、「次の1本」としてもっと手ごわい『ラビラビ』シリーズを手に取ってもらえればイイんじゃないかなと思います。『ハコボーイ!』もやりこみ要素をやろうとすると半端なく手ごわくなりますけど……



ハコボーイ!  [オンラインコード]ハコボーイ! [オンラインコード]

任天堂 2015-01-15
売り上げランキング : 7001

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


 以上、5本です。
 全然ちがうジャンルのゲームから選びましたが、「そのジャンルに馴染みのない人でも楽しめるであろうエントリータイトル」を選んだつもりです。それはまぁ、私が「ゲームが下手」なので「難しいゲームは嫌いだ!」となっちゃうからというのもありますが(笑)。

 今回紹介した5本は、いずれも私が自信を持ってオススメする5本ですし、今日の記事で使うスクリーンショットを撮るためにちょっとだけプレイし直したら「やっばい!超面白い!また最初からやり直したくなってきた!」と夢中になって遊んでしまうような5本でした。
 5本の内、『アートオブバランス(タッチ)』『魔神少女エピソード2』『ハコボーイ!』の3本は無料体験版も出ているみたいですね。興味があってもなくても、とりあえず体験版だけでも遊んでみましょう!



 最後になりましたが、1年9ヵ月前の記事にて「10時間以内に終わる面白いゲーム」をオススメしてくださった方々や、1年9ヵ月の間「Twitterのアンケート」に協力してくださった方々に、本当にありがとうございましたと言いたいです。
 色んなゲームをプレイするイイ機会になりましたが、流石にクッタクタになったので「他の機種でもやります!」とは言えませんね……(笑)。Nintendo Switchでやったら読んでくれる人も増えそうですけど、私の体力が持ちませんし!お金もありませんし!


 この1年9ヵ月の間に恐ろしいほど増えた積みゲーを、しばらくは消化していく日々を過ごそうと思います。

| ゲーム雑記 | 17:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

「クリアにかかる時間=ゲームのボリューム」ではないと思うんですよ!

 クリア後のやりこみ要素なんかは無視しても、クリアまでに60時間近くかかってしまいました。

DHkl3AbUAAEOwwe.jpg

 『不思議の国の冒険酒場』とは、元々は携帯電話のアプリから始まり、それがPSPやスマホアプリに移植され、更に3DSにはキャラクターの立ち絵などを一新して移植されたダウンロード専用ソフトです。自分がプレイしたのは3DS版
 初期『アトリエ』シリーズに関わっていた人が関わっているため、『アトリエ』シリーズに近いゲーム性で――――仲間を連れてダンジョンに向かってモンスターを狩ったり採集をしたりして材料を集め、お店に帰って料理を作る、それをお店に出せば売上になるし自分達で食べればレベルが上がる、といったコマンドRPGになっております。

 私はこの手の「素材を集めて」「組み合わせて加工して」「売ってお金を稼ぐ」みたいなゲームが大好きなので、最初の10時間くらいまでは「今まで遊んだ3DSダウンロードソフトの中で一番」くらいに楽しんだのですが……中盤からはなかなかお店のランクが上がらず、お店のランクが上がらないと新しいイベントも起こらず、そうするとずっと同じダンジョンで同じ雑魚モンスターを延々と狩って同じような料理を出していくしかなくなって……後半はすっかり飽きてしまって「クリアのために仕方なく続けている」という惰性のプレイになってしまいました。
 「お店のランク」が上がるシステムが、ゲーム内の日数を経過させなきゃ上がらない仕様なんですけど、何もせずに日数を進めるのはもったいないと貧乏性が発動して毎日荷物が限界になるまでダンジョンに潜っていたのが時間がかかった原因―――と考えると、自分にも問題があるのかもですが。

 でも、クリア後に色んな人のレビューを読み漁ってみたら、高評価を付けている人も「中盤のテンポが悪い」と書いていたので、このゲームのあるあるじゃないかなとは思います。もっとガンガンお店のランクが上がるようにしてくれるか、終盤の展開をお店のランクが上がりきる前から始まるようにしてくれたら傑作になったのに!



 しかし、「ゲームのボリューム」って何なんですかね。
 このゲームに対して「(数百円のダウンロードソフトなのに)フルプライスのゲーム並のボリューム」と評している記事もあったんですけど、町の数・ダンジョンの数、敵の種類、攻撃のバリエーション、町の人々との会話の量、イベントの数などはフルプライスのコマンドRPGと比較すれば正直そこままででもないと思いますし。

 匹敵するのは「クリアまでに必要な時間」くらいだと思うのですが、それが多いからって「ボリュームたっぷりだった」と表現することには私は断固反対です。
 だって、私の60時間の内のほとんどはずーーーーーーーーーーっとひたすら同じ雑魚モンスターを殺して材料を集めていただけですもの。そうしなければクリア出来ないから仕方なくそうしていただけで、それって「ここのレストランは、お水のおかわりが自由で満腹になるまで飲めるからボリュームたっぷりだ」みたいなことじゃないですか。味を、味のあるものを求めて私はゲームを遊んでいるんですよ!!

 そもそもパッケージソフトのコマンドRPGが「クリアまでにかかる時間」を引き延ばしているのは中古に売られないための対策なんだから、ダウンロードソフトでそれを真似するんじゃないよ!と思ってしまいます。

(関連記事:DL専売ゲームでさえボリューム病に蝕まれるのか




 これとは逆の話で……
 『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の発売直後、「95分でクリア出来た」という話題が出てきていて(それ自体はデマでしたが、後に40分ちょっとでクリアするという猛者が現れました「すぐにクリアできてしまう中身スカスカなゲーム」とか「ボリュームなさすぎ」みたいに煽る人が出てきました。

 40分ちょっとでクリアした人も、何も初見でそのタイムを達成できたワケではなくて、ゲームのすべてを知り尽くした上で何度も何度も挑戦してようやく達成した1回の神プレイだと思うので……『ブレス オブ ザ ワイルド』を「40分で終わるゲーム」と評するのは、レースゲームを「このコースは2分がベストタイム、このコースは1分半がベストタイム……全コースのベストタイムを合計しても1時間半だから、1時間半ですべて走り終えてしまうボリュームしかない」と言うようなものだと思うんですけど。

 そもそも『ゼルダ』シリーズは、『トワイライトプリンセス』も『スカイウォードソード』もクリアまでにかかる時間が50時間とか70時間とか膨大になったことで気軽に手に取ってもらえなくなっていて。
 それを打破するために『ブレス オブ ザ ワイルド』は「チュートリアルが終わればすぐにラスボスのところに行ける(その状態で倒すのは超大変だけど)」「広い世界には色んな遊びが詰め込まれているけど、それらは全部やってもイイしやらなくてもイイ」としたのに、やらなければならない必須イベントが少ないからボリュームが少ないと叩かれるということは―――ゲームの中身なんて一切見てもらえず、「ゲームのボリューム」=「クリアまでの最短時間」としか考えられていないということで。



 そりゃ、クリアまでの時間を無駄に引き延ばして、やりたくもない作業を延々と繰り返させるゲームばっかになるわけだよ!!

 ひたすら同じダンジョンで、同じ雑魚モンスターを延々と何百匹と狩って、何百皿と同じような料理を出していく―――20時間でクリア出来ちゃったら「ボリュームが少ない」と叩かれるから、60時間かけないとクリア出来ないゲームにするしかなくなっちゃうワケですよ!

(関連記事:『ブレス オブ ザ ワイルド』は、どの「ゼルダのアタリマエ」を見直したのか



 「ゲームのボリューム」=「クリアまでの最短時間」だというのならば、延々と雑魚戦を繰り返すコマンドRPGなんかは簡単にボリュームを増やせますよね。エンカウント率を上げるとか、雑魚モンスターのHPを高くするとか、大量の雑魚敵が時間のかかる魔法攻撃を連発してくるとかすればボリュームが増やせますよね!
 いや、もっと言えば「読み込み時間を長くする」とか「キャラクターの移動速度を遅くする」とかだけでも、塵も積もれば山となる方式でプレイ時間は引き延ばせるから、簡単にボリュームが増えますよ!魔法のテクニック!!いぇーーーーーい!!


 まぁ、マジメに作ってる場合でもコマンドRPGは比較的プレイ時間が長くなるもので(その大半が雑魚モンスターとの戦闘ですけど)、それと比較してアクションゲームはクリアまでにかかる時間が短いからボリュームが少ないみたいなことを言う人は昔も今もいました。
 プレステの『メタルギアソリッド』にそう言っている人がいたし、PS2の『鬼武者』にもそう言っている人がいたし、最近ではWii Uの『ピクミン3』にもそう言っている人がいたし―――でも、アクションゲームってそういうものじゃないの?1周あたりはそんなに時間がかからないけど、遊びの密度が濃ければ何周も遊びたくなって、その結果トータルのプレイ時間が長くなっていくもので。


 でも、そこで「ゲームのボリューム」=「クリアまでの最短時間」なんて考えてしまうような人達がアクションゲームを作ると、「ボリュームが少ないと思われたらイヤだから短い時間ではクリア出来ないようにしよう」と恐ろしい凶悪難易度のゲームとか、運が絡まないとクリア出来ないような理不尽ゲームが生まれてしまうんじゃないんですかね?





 戦後間もない食糧が少なかった時代をひもじく生きてきたおばあちゃんが、孫にはそんな思いをさせたくないと大量のふかし芋を食卓に並べてくることに――――ばあちゃん!もう戦後は終わったんだよ!この飽食の時代に「味のしない大量のふかし芋」でお腹をいっぱいにする必要なんてないんだよ!!と言いたくなるみたいな話で。

 娯楽が大量にあふれているこんな時代に、「ボリュームが少ないと思われたらイヤだから短い時間ではクリア出来ないようにしよう」と延々とプレイ時間を引き延ばされるゲームに出会うと、まだ戦後だと思ってんのかよ!!と言いたくなります。
 子どもだってYoutubeの動画を「長い動画は最初から再生しない」「開始10秒でつまらなさそうと判断したら観るのをやめる」時代ですよ!味のしない大量のふかし芋でプレイ時間を引き延ばされて喜ぶ人がどこにいるんですか!



戦後の終わり戦後の終わり
金子 勝

筑摩書房 2006-08
売り上げランキング : 1509916

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 えーっと……
 一応、「ふかし芋」業界の人に謝っておきます。ゴメンナサイ。
 別に「ふかし芋」自体をディスりたかったワケでなくて、味のしない大量の料理の例えが欲しかっただけなのです。美味しいふかし芋なら歓迎ですよ!というか、「ふかし芋」って大抵は美味しいですよね!!

 あと、『不思議の国の冒険酒場』も別にダメなゲームではないので、ディスったみたいになってメーカーやファンの方々にはゴメンナサイ。「無駄にプレイ時間を引き延ばそうとしなければ傑作になったのに……」と惜しい気持ちが強かったので、敢えて強い言葉で書きました。

 戦後間もない食糧が少なかった時代をひもじく生きてきたおばあちゃんにも謝りましょう。ゴメンナサイ。良かれと思って大量のふかし芋を用意してくれたんですよね。生きてきた時代がちがえば価値観も変わるというだけの話です。でも、「味のあるものが食べたい」という孫の気持ちも分かって欲しいのです。あと、このエピソードは全部架空なんで、こんなおばあちゃんは実在しません。非実在おばあちゃんです。実在すると思ってしまった人、ゴメンナサイ。


田舎のおばあちゃんの生活事典―自然にやさしい手づくりの知恵田舎のおばあちゃんの生活事典―自然にやさしい手づくりの知恵

日東書院本社 1993-09
売り上げランキング : 287558

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| ゲーム雑記 | 17:57 | comments:13 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

ニンテンドー3DSをテレビ画面で遊べる公式機器は出ないのか?

 先週からニコニコ生放送で、『Newスーパーマリオブラザーズ』の実況プレイを始めました。
 その配信で何をしたいのかみたいな話はこちらの記事に書いてありますんで、そちらを読んでもらうとして……私がプレイしているのは、Wii Uのバーチャルコンソール版なんですね。つまり、携帯ゲーム機ニンテンドーDSのソフトを、据置ゲーム機Wii Uでプレイしているのです。

3dssyuturyoku.jpg

 ニンテンドーDSのバーチャルコンソールは、このように画面表示を自分で選ぶことが出来ます。二画面のどちらがメイン画面なのか、タッチパネルを使うゲームなのか、横持ちのゲームか縦持ちのゲームか、DSのソフトには様々なタイプのソフトがあったため、ソフトによって画面表示を切り替えられるようにしたということだと思います。

 例えば、バーチャルコンソールソフトの各ページに書かれている任天堂の“おすすめの画面レイアウト”を見ても、『Newマリオ』『マリオカートDS』は「大きい画面レイアウト」、『おいでよ どうぶつの森』は「縦レイアウト」、『ゼルダの伝説 夢幻の砂時計』は「下画面 重視レイアウト」、『脳トレ』は「縦もちDSソフト用レイアウト」といったカンジに様々です。




 んで、ちょっと思い出した記事がありました。

 DSをテレビ画面で遊べる日は?

 これは10年前に書いた記事です。
 Wiiを使ってニンテンドーDSをテレビ画面に出力して遊べるようにならないのか?と思いつつも、ニンテンドーDSの「二画面」「タッチパネル」が障壁になってしまうからムリそうだと書いていました。Wiiでは「二画面」も「タッチパネル」も上手く再現できませんでしたからね。

 しかし、その5年後に現れたWii Uは「二画面」も「タッチパネル」も備えていたため、まさかの「ニンテンドーDSをテレビ画面に出力して遊べるようになった」という。バーチャルコンソールという形ですけど。おかげで私は『Newスーパーマリオブラザーズ』をテレビ画面で遊びつつ、それを生配信することも出来たワケですからね。



 んで、ここでふと思ったことがあるのです。
 じゃあ、「ニンテンドー3DSもテレビ画面に出力して遊べる」ようにはならないの?


New スーパーマリオブラザーズ [WiiUで遊べるニンテンドーDSソフト][オンラインコード]New スーパーマリオブラザーズ [WiiUで遊べるニンテンドーDSソフト][オンラインコード]

任天堂 2015-04-03
売り上げランキング : 5287

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 任天堂の「携帯ゲーム機の画面を、テレビ画面に出力する」機器と言えば、1994年に発売されたスーパーゲームボーイがあります。
 今となっては想像できない話かも知れませんが、ゲームボーイの液晶画面は残像があったりモノクロだったり、そもそも「そんな小さい画面でゲームを遊んだら目が悪くなる」と子どもに買い与えたくないと叩かれたりしていた時期です。だから、スーパーファミコンにスーパーゲームボーイを挿せば、ゲームボーイ本体がなくてもテレビ画面でゲームボーイのソフトが遊べるという機器に必然性があったのですね。しかもカラーになるんですよ!

 ただ、ゲームボーイ本体の発売は1989年でしたから、1994年というのは当時の感覚としては「ハード末期」でした。Wikipediaで見ても、発売されるソフトの数は1990~1992年をピークに下り坂傾向にありました。
 3DO、ネオジオCD、プレイディア、PC-FX、そしてセガサターンとプレイステーション……第5世代と呼ばれるこれらの据置ゲーム機は全て1994年に発売されました。この時期に「ゲームボーイのソフトがテレビ画面で遊べるよ」というのは、ちょっと遅かったんじゃ……と思っちゃいますよね。


 が、歴史の歯車というのは面白いもので……
 1996年、『ポケットモンスター』という超超超超大ヒットソフトがゲームボーイに現れたことで、ゲームボーイ市場は息を吹き返します。そして、1998年1月……『ポケットモンスター』を遊ぶために必須とも言える「通信対応コネクタ」を搭載したスーパーゲームボーイ2が発売されるのです。
 が、1998年10月にはゲームボーイの新型機ゲームボーイカラーが発売され、スーパーゲームボーイ2はゲームボーイカラー専用ソフトに対応していませんでした。ゲームボーイカラー専用ソフトにも対応したスーパーゲームボーイ3も開発されたそうなんですが、結局は発売されませんでした。


 しょうがないことなんですけど、「ゲームボーイの盛り上がり」と「それをテレビ画面で遊べるスーパーゲームボーイの投入」の時期が微妙にズレていたため、上手くハマらなかった印象はありますね。



 そうした反省を活かしたのか、2003年発売のゲームボーイプレーヤーはちょっとちがいました。
 前述のゲームボーイ、ゲームボーイカラー対応/専用ソフトだけでなく、2001年3月に発売されたゲームボーイアドバンス用のソフトを(動きセンサーを使ったソフトなど一部のものを除いて)、2001年9月発売のゲームキューブで遊べるようにするという機器でした。
 ゲームボーイアドバンス発売から2年後という割と早い時期での投入で、ゲームボーイシリーズ全てのソフトに対応と、スーパーゲームボーイで上手くいかなかったところをしっかり潰してきた展開でした。


 が、こちらも運命のいたずらというか何というか……
 当時、据置ゲーム機で圧倒的な強さを誇っていたプレイステーションが携帯ゲーム機にも参入すると発表、任天堂も対抗するためにニンテンドーDSを発表、2004年末にはニンテンドーDSとPSPが発売されることになりました。正直このスケジュールは「本来の予定よりも前倒しされたもの」だったんじゃないかと思いますし、当初任天堂は「ゲームボーイアドバンスとニンテンドーDSは別の柱」みたいに言っていましたが、結果的にゲームボーイアドバンスはたった3年9ヶ月で「前世代機」になってしまったのです。これはWii U → Nintendo Switchの4年3ヶ月よりも短い期間です。


 そして、ニンテンドーDSには「テレビ画面に出力する機器」は最後まで発売されず、ニンテンドー3DSも公式には未だに発売されていません。
 DSや3DSの時代になると、逆に「据置ゲーム機離れ」が起こっていたこともありますし(特に日本国内では)、前述したように「二画面」や「タッチパネル」の問題もありましたから……任天堂としては特にそうした機能は必要ないと思われたのかも知れませんが。


 ライバル機のPSPの方は、2007年発売のPSP-2000シリーズ以降はテレビ画面への出力が可能になりましたし。プレイステーションVitaにはテレビ出力機能はありませんでしたが、テレビに出力できるVita TVというモデルが発売されました。





 私は「ニンテンドー3DSをテレビに出力できる」公式機器が出て欲しいと思っています。
 そうすれば生配信なんかも出来ますし、キャプチャーボードでプレイ動画も録画できるしスクショも簡単に撮れるし、そして何よりこれから来るであろう老眼に脅えなくて済むようになります!「ニンテンドー3DSをテレビに出力できる」ようになったら、ニンテンドー3DSのソフトだけじゃなくてバーチャルコンソールになっていないニンテンドーDSのソフトもテレビの大きな画面で遊べるようになるワケですしね。

 しかし、現状では「ニンテンドー3DSをテレビに出力する」ためには、非公式の改造を行うしかありません。


 任天堂にとっても、プレイ動画や生配信の効果を把握しているからこそニンテンドークリエイターズプログラムなんてものを始めたのでしょうし、利用可能タイトルには3DSやDSのソフトもたくさん入っています。
 3DS初期の頃は「裸眼立体視」を売りにしていたから出せなかったのかも知れませんが、今は2DSやNew2DSLLなんてものを出しているのだから、選択肢の一つとして公式に「テレビに出力できる」機器を発売してもイイんじゃないかと思うのです。需要は結構ありそうじゃないですか。


3dssyuturyoku2.jpg
<画像はWii Uバーチャルコンソール版『Newスーパーマリオブラザーズ』より引用>

 画面レイアウトもWii Uのバーチャルコンソールみたいに選べるようにしてくれれば問題ないですし、3DSは「裸眼立体視」の関係で上画面メインのゲームが多いので「テレビに出力して遊べる」メリットも大きいと思いますし。



 Nintendo Switchでのバーチャルコンソールが始まるかはまだ分かりませんけど、Nintendo SwitchはWii Uのような二画面は出来ないので少なくとも「ニンテンドーDSソフトのバーチャルコンソール」や「ニンテンドー3DSソフトのバーチャルコンソール」は期待できません。

 なら、ニンテンドー3DSに取り付けるような機器でも構いませんし、ゲームボーイプレイヤーみたいにWii U(もしくはNintendo Switch)に取り付ける機器でも構いませんし、PSP-2000みたいなテレビ出力機能を持った新型でも構いませんし(New2DSLLが出たばっかですけど)、Vita TVみたいなテレビに出力する専用機でも構いませんから――――公式から、3DSの画面をテレビに出力できる機器を発売して欲しいなぁと切に願います。



 それが難しくても……もし仮に「ニンテンドー3DSの後継機」を出すことがあるのならば、Nintendo Switchとは逆に、「気軽にテレビ画面に出力できる携帯ゲーム機」になって欲しいなぁと思います。


スーパーゲームボーイ2スーパーゲームボーイ2

任天堂 1998-01-30
売り上げランキング : 8454

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| ゲーム雑記 | 17:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

ランダム要素と理不尽さ

 3DSダウンロードソフト『ソリティ馬』を始めました。
 「10時間以内で終わるゲーム」ではないのですが、2Dアクションゲームを2つ同時にプレイすると操作がごっちゃになってしまうため、『スペランカー』挑戦中は「2Dアクションゲーム以外で積んでいるゲーム」を重点的に崩そうかなと思って始めました。


 ビックリするくらい勝てません。

 1頭目・2頭目・3頭目・4頭目と、まー酷い成績のまま引退してしまって。
 公式ブログの攻略情報を読んで、どうも「気合を溜めたいからといって、無闇に気合レベル3のゾーンに入るとソリティアが激ムズになる」ので「気合レベル2のゾーンのソリティアでパーフェクトを取ってスタミナを温存しつつ、イザという時に気合レベル3のゾーンに入るのがイイっぽい」と思い(※1)、5頭目は「引退までにG1を5つ獲る」というなかなかの成績をあげましたが、6頭目は一転して過去最低の成績で、今始めた7頭目もなかなか勝てない状況です……

(※1:私が読んだ限りはなので、もし違っていたらゴメンナサイ。『ソリティ馬』に詳しい人、「それ全然違うよ!!」と思ったなら教えてくだされば助かります。)


 『ソリティ馬』はレースで勝てないと「何が悪くて負けたのか」「どうすれば良かったのか」を毎回ソリティバくんが教えてくれるのですが、私が言われるのは大抵「スタミナがもたなかった」か「気合いが足りなかった」かのどっちかで、教えてもらえるアドバイスが……

【スタミナをもたせる方法】
・気合レベル2か3のゾーンで、ソリティアのパーフェクトを決める

【気合を溜める方法】
・山札をたくさん残した状態でソリティアのパーフェクトを決める
・気合レベル3のゾーンで、ソリティアのパーフェクトを決める


 それが出来れば苦労しないんじゃい!!と、言いたくなるアドバイスしかくれません(笑)。こちらがわざとパーフェクトにならないようにミスしているとでも思ったか!



 で、思ったんですけど……私どうもソリティアが苦手みたいなんですね。
 「気合レベル3のソリティアは激ムズだから、パーフェクトの取りやすい気合レベル2でスタミナを温存しよう」と言われても、レベル2でもパーフェクトなんてめったに取れません。5回に1回くらい。レベル1でも2回に1回くらいしかパーフェクトが取れないし、レベル3は10回に1回くらいかなぁ。

 みんなそんなにパーフェクト取れるもんなの?と、素朴に疑問です。



 ソリティアって、結局のところは「運次第」ではないのかなぁ。

 例えば「山札から2か6か10かJ・Q・Kが来れば場を崩せる……!」という状況で、5→5→5→3→3→7→8→3→A→9→4→4→4みたいに「ちっとも出ねええええ!」と1枚も場を崩せずに山札が減っていくことなんてしょっちゅうじゃないですか。それって「運」じゃないんですかね。それとも「こういう待ちにしておけば崩しやすい」みたいな定石とかがあるんですかね。



 んで、思い出したこと。
 今、私は毎週末のニコニコ生放送で『スペランカー』に挑戦していて、『スペランカー』についてTwitterのフォロワーさんとも喋っていたんですが……「『スペランカー』ってランダム要素がほとんどないため、死んだ時にちゃんと“自分の操作ミス・判断ミスで死んだ”と思える」んですね。
 プレイしたことのない人は「すぐ死ぬ理不尽ゲー」みたいに誤解しているかも知れませんし、私も「自分で打ち上げた花火が落ちてきたのに当たって死んだ」時は何のためのヘルメットだよ!!と思いましたが(笑)。ゲームのルールをしっかり理解すれば理不尽なことがほとんど起こらないゲームなんです。

 かといって、「じゃー、毎回同じプレイになっちゃうんじゃないか」というと、「お化けの出現タイミング」と「何がもらえるのかは分からないアイテム」は毎回変わるので適度に緊張感はあるのですが。



 『ソリティ馬』と『スペランカー』。
 この二つを比較して考える人なんて、たまたまこの二つのゲームを並行してプレイしている私くらいでしょうけど……「ランダム要素」に対する考え方が対局にあるようなゲームで、ゲームにおける「ランダム要素の強さ」がそのゲームの骨格となるんだと考えさせられたのです。

 「ランダム要素」が強すぎると、「運次第」のゲームになっちゃうし、負けた時に「自分のせいだ」ではなく「理不尽だ」と思ってしまう。
 しかし、「ランダム要素」がなさすぎると、毎回同じことが起こるので「最適なプレイだけをすればイイ」覚えゲーになってしまう。



 例えば、2D格闘ゲームは元々「ランダム要素」がほとんどないジャンルでしたが、『スマッシュブラザーズ』はアイテムの出現などの「ランダム要素」を強めることで「弱い人でもたまには強い人に勝てる」ゲームになりました。
 しかし、そうなると敵の目の前にスマッシュボールが出現して負けたみたいな「理不尽さ」も起こるので、「ランダム要素」をなくした「終点・アイテムなし」で『スマッシュブラザーズ』を遊ぶ人もたくさんいて、「ランダム要素」をどれだけ強くするのかによって別のゲームになる分かりやすい例だと思うのです。それを調整できる幅広さが『スマブラ』にはある、とも言えますが。


 『ドラゴンクエスト』などのコマンドバトル式RPGも、「同じ攻撃力のキャラ」が「同じ守備力の敵」を攻撃しても与えるダメージは変動します。これはTRPG時代の「ダイス」による変動をゲームに引き継いでいるからで、この「ランダム要素」があるからこそ何が起こるか分からないハラハラ感があるのですが。

 『ファイアーエムブレム』シリーズを初めてプレイした時、こういう「ランダム要素」を廃止していて「同じ攻撃力のキャラ」が「同じ守備力の敵」を攻撃した場合の与えるダメージが一定だったことに驚いたものです。これにより『ファイアーエムブレム』で勝負を決めるのは「運」ではなく「自分の作戦」次第となっていて、負けた時は自分のせいと思えるのですが、「命中」と「クリティカル」の確率には「ランダム要素」があるので何が起こるか分からないハラハラ感は残っているという。
 でも、同じ開発会社の『ファミコンウォーズ』は「命中」と「クリティカル」の「ランダム要素」もないんですよね。更にストイックな詰将棋的なゲームになるという。





 「ランダム要素」も完全に運ならば諦めもつくのですが、コンピュータゲームの「ランダム要素」にはコンピュータ側の調整が入っているんじゃないかと疑ってしまって更に理不尽に思える時があります。

 いわゆる“マーフィーの法則”というもので、『スーパーロボット大戦』シリーズにおける「敵の攻撃は命中率5%でも当たる」し、「こっちの攻撃は命中率95%でも外れる」みたいな話です。
 気のせいだと言われればそうなのだけど、絶対に調整が入っているだろと言いたくなる時があって……『ソリティ馬』もダービーみたいな大きなレースだと、場札を見た時点で「これは絶対にパーフェクト取れんわ」というイジワルな配置に思えてしまうんですよねぇ。スタートソリティアでQかKかAが出れば5つ玉が取れるのに4→4→4→8→8→8と続いて見事にスタート失敗、レース後に「今回の敗因はスタートに失敗したことです」とドヤ顔で言われて「オマエのせいだろうがっ!」と言いたくなるとか。

 実際、『マリオカート』シリーズでは、アイテムは「ランダム要素」のようで「順位が低い方が一発逆転のアイテムが出やすい」ため、わざと中盤まで順位を上げない走り方をした方が勝てたりすることもあって―――それは一見すると「ランダム要素」に見えるけど、実際には「ランダム要素」ではないと言えるのかもと思ったりします。

 いわゆる「ガチャ」と呼ばれるものも……いや、うん、今のは何でもない。読まなかったことにしてください。




 パズルゲームで考えれば、「ランダム要素」の強い『テトリス』のような落ちものパズルゲームは延々と遊び続けられる一方、「ランダム要素」のほとんどない『ラビ×ラビ』のようなアクションパズルは1回クリアしてしまったらもうおしまいという側面はあって。まぁ、『スペランカー』は周回で内容が少しずつ変わって6周して初めてクリアと呼べるという恐ろしい話も聞いたのですが(笑)。

 反面、『テトリス』よりも『ラビ×ラビ』の方が「このステージをようやく解いたった!」という攻略の楽しさはあるし――――どちらがイイというよりかは、「ランダム要素」の強さによって提供する楽しさの種類が変わるというカンジかなと思います。


 私は、「ランダム要素」の強いゲームよりも「ランダム要素」の薄いゲームの方が好みなのかなーと思いました。「好み」だからといって「上手い」ワケではないけれど、「ランダム要素」が強いとクリアしてもゲームオーバーになっても自分の力じゃなくてコンピュータの匙加減だと思ってしまうんですね。
 とは言いつつ、友達とワイワイ遊ぶゲームの場合は「ランダム要素」があった方がイイと思うので、どちらか片方だけが生き残ればイイって話じゃなくて、時と場合によるって話ですけど。


soritiba1.jpg
<画像は3DSダウンロードソフト『ソリティ馬』より引用>

 それはそうと、先ほど終わったオークスの結果です。
 気合は金の王冠が出るくらいに貯まっていたのですが、ソリティアでパーフェクトが取れなかったために直線に入る前にスタミナが0になっていて、全員に抜かれてビリでゴール。


soritiba2.jpg
<画像は3DSダウンロードソフト『ソリティ馬』より引用>

soritiba3.jpg
<画像は3DSダウンロードソフト『ソリティ馬』より引用>

soritiba4.jpg
<画像は3DSダウンロードソフト『ソリティ馬』より引用>

soritiba5.jpg
<画像は3DSダウンロードソフト『ソリティ馬』より引用>

 それが出来れば苦労しないんじゃい!!



Idealhere 7セットTRPGゲームダンジョンズ&ドラゴンズ不透明多面ダイス 多面体サイコロ D4-D20 (黒 )Idealhere 7セットTRPGゲームダンジョンズ&ドラゴンズ不透明多面ダイス 多面体サイコロ D4-D20 (黒 )

Idealhere
売り上げランキング : 60334

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| ゲーム雑記 | 17:57 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

『思い出きろく帳』から消えた思い出たち

 今月2月26日でニンテンドー3DSは5周年ですね。
 Wii U3周年の時に書いた「今まで自分が遊んだソフトをプレイ時間順に並べて3行レビュー」という記事を3DSでもやろうと思っていたのですが、不可能なことが分かりました。


omoide1.jpg

 写真は3DS内蔵ソフト『思い出きろく帳』からです。
 私はこれまで(体験版やDSのソフトも含めてですが)247本のソフトをこの3DSでプレイしてきたと表示されていますね。


omoide2.jpg

 しかし、「遊んだ時間ランキング」には97位までしか載っていないのです。
 247-97=150本のソフトがこのランキングからは消滅してしまっているのです。


 「247本のソフトの内、上位97位までがランキングされているのでは?」と思われるかもですが、「毎日のきろく」の方で2011年のランキングを見てみると10時間以上遊んでいるソフトでも「????」と表示されているものがたくさんあります。プレイ時間は記録されているのだけれど、何のソフトか分かりません。


omoide3.jpg

 2011年は、6位・7位・10位・13位・16位・20位・24位・26位が「????」となっていて。2012年は、7位・11位・27位・29位が「????」となっています。


omoide4.jpg

 「最近起動していないソフト」から順番に記録が消えている―――というワケではなく、2011年に友達から借りてそれ以降は起動していない『マリオ3Dランド』は消えていなくて、2012年に20時間以上プレイしている7位『????』というソフトは消えているので……どういう基準で消えているのかよく分かりません。そもそも『思い出きろく帳』の公式サイトには「最大256本までソフトを登録できます」と書かれています。

 自分が覚えていないだけで、寝ぼけて「ソフトの記録を片っ端から消してってやるぜーーーー!」と削除していったんじゃないかと思うくらい不可思議な事態です。




 というワケで、3DSでの「今まで自分が遊んだソフトをプレイ時間順に並べて3行レビュー」は無理なのです。この企画は「今まで遊んだ全ソフト」をレビューするから面白いのであって、その中の97本(しかもどういう基準で選ばれた97本なのかは不明)だけをレビューしても面白くならないでしょう。期待していた人がいらしたら申し訳ありません。

 それはさておき、この「記録が消えたソフト達」が何なのか気になりますね……2012年の7位のソフトなんか、20時間以上プレイしているのに何のソフトだか思い出せないワケですからね……






 しかし、それを調べる術はもうないのです……

 と、思いきや!!


omoide5.jpg

 『いつの間に交換日記』があるじゃないか!!
 というのも、『いつの間に交換日記』では年末にフレンドさん達と一緒に「その年のプレイ時間トップ10」を投稿しあって、それを集計してランキングにして発表するということをしていました。当然私も「その年のプレイ時間トップ10」を投稿しているので、『いつの間に交換日記』を起動すれば自分の「2011年のプレイ時間トップ10」「2012年のプレイ時間トップ10」は振り返ることが出来ます!


omoide6.jpg
<2011年>
 1位:3DSサウンド 66:04
 2位:インターネットブラウザー 46:55
 3位:3DSカメラ 30:55
 4位:いきものづくり クリエイトーイ 22:10
 5位:いつの間に交換日記 21:43
 6位:ピクロスe 15:53
 7位:DS文学全集 15:52
 8位:ニンテンドーeショップ 13:06
 9位:睡眠記録 めざまし時計 12:01
 10位:熱血硬派くにおくんすぺしゃる 11:09

omoide7.jpg
<2012年>
 1位:牧場物語 はじまりの大地 667:33
 2位:いつの間に交換日記 168:23
 3位:カルチョビット 77:59
 4位:ものすごく脳を鍛える5分間の鬼トレーニング 40:29
 5位:引ク押ス 30:28
 6位:3DSサウンド 22:35
 7位:ゼルダの伝説 夢幻の砂時計 22:31
 8位:カルチョビット体験版 22:10
 9位:ニンテンドーeショップ 17:49
 10位:すれちがいMii広場 17:12


 太字が「????」になっていたソフト達です。
 こう見ると「クリア後は一度も起動していないソフト」から優先して消えていっているように思えます。『ゼルダの伝説 夢幻の砂時計』を私がプレイしていたのは、確か2012年の1月頃です。『カルチョビット体験版』も製品版にセーブデータを移してからは一度も起動していないと思いますが、製品版の発売が2012年の7月です。
 最後に起動したのが2012年の1月の『夢幻の砂時計』が消えて、2012年7月の『カルチョビット体験版』が残っているということから考えると……単純に最後に起動したのが古いものから消えていっているのかなと推測できます。


omoide8.jpg

 「最後に遊んだ日ランキング」で並び替えれば一目瞭然でした。
 2012年7月の『カルチョビット体験版』より以前のソフトがごそっと消えています。ただし、『ARゲームズ』『ダウンロードプレイ』のような内蔵ソフトや、『ポケモン立体図鑑』『いつの間にテレビ』のような初期ダウンロードソフトは内蔵ソフト扱いなのか消えていません。

 『マリオ3Dランド』だけが特別浮いているのですが……これも考えてみれば理由が分かりました。


omoide9.jpg

 「すれちがい通信」の枠に入れたまま放置していたため、この12枠に入っているソフトはどうやら『思い出きろく帳』からは消えないみたいです。「すれちがい通信」はすれちがったままずっと放置していたので、すっかり忘れていました。





 ということで……謎は解決しました!スッキリ!
 しかし、それでも3DSでの「今まで自分が遊んだソフトをプレイ時間順に並べて3行レビュー」は労力的に無理そうです。

 「ソフト図鑑から消えたソフトも1回起動すればソフト図鑑に戻る」という話も聞いたことがあるのですが、150本もある消えたソフトがどれなのか予想して全て起動するのはとてもしんどいですし……そもそもパッケージソフトは、もう既に持っていないソフトもあります。こういう企画は2~3年ごとにやっておかないと、こうやって消えてしまうものもあるんだと今回の件で学びました。

 20時間も遊んだゲームのことを忘れるなよ、という自分へのツッコミは封印しておきます。


「もの忘れ外来」100問100答 認知症が気になるあなたとご家族のために「もの忘れ外来」100問100答 認知症が気になるあなたとご家族のために
奥村 歩 蔭山 敬吾

CCCメディアハウス 2012-04-26
売り上げランキング : 51013

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| ゲームプレイ日記 | 17:59 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

「隠しコマンド」って分かります?「裏技」って分かります?

 ゲームの最序盤の話なのでそんなに気にしなくてもイイとは思うのですが、一応「隠し要素」ではあるので……この記事では3DSダウンロードソフト『ナゾのミニゲーム ちょいがえ』の序盤の“隠し要素”に関するネタバレを含みます。気になる人は、ここで引き返してください。




 さて、今日は画像から。

nazo1.jpg
nazo2.jpg
<画像は3DSダウンロードソフト『ナゾのミニゲーム ちょいがえ』より引用>

 みなさんは、この「コマンドを入力せよ」「YBYBXXX」というメッセージの意味が分かりますか?
 人によっては「意味が分かりますか?」と聞かれていることが意味分からないかも知れません。私も「意味が分からない人がいる」だなんて思っていなかったのですが、Miiverseを見ていたら「何を指示されているのかさっぱり分からない」と言っている人を複数人ほど見かけてハッとしました。

 最近のゲームには……ひょっとして「隠しコマンド」なんてないのか!?と。




 「隠しコマンド」について語る前に、まずはこのメッセージがどういう文脈で出てくるのかを説明するために『ナゾのミニゲーム ちょいがえ』についての話を書きます。

 『ナゾのミニゲーム ちょいがえ』とは2016年1月27日に甲南電機製作所から500円で3DS用ダウンロードソフトとして発売されたゲームで、2013年1月30日にDSiウェアで発売された『ナゾのミニゲーム』の3DS移植版となっています。

 このDSiウェア『ナゾのミニゲーム』は「DSiウェア末期の傑作」と評判だったのですが、絶賛する人はみな「完璧なゲームではないけど俺は好きなんだ!!」といったカンジな薦め方をしているのが気になっていました。
 んで、私は3DS版から始めてみて、ちょっと前にクリアをしていたのですが……今では「完璧なゲームではないけど俺は好きなんだ!!」と私も言っています(笑)。言っちゃえば「ダメなところ」もあるんだけど、それを補って余りある「大好きなところ」のあるゲームなんですよねぇ……

 このゲームを一行で説明するのなら、「シンプルなRPGの、レベル上げ作業を“ミニゲームを遊ぶこと”に置き換えたゲーム」です。ベースはRPG、だけど戦闘では経験値が一切入らず、レベル上げをするためにミニゲームを遊ぶ―――

 開発者のいのぽさんのブログによると、元々は新聞記者になって世界中のUMAを探し出すという世界観のゲームだったそうな。なので、収録されているミニゲームは、「雪男」とか「UFO」などの不思議なものを題材にしたものが多いのでしょう。

<雪男投げ>
ナゾのミニゲームちょいがえ (7)

<UFOミサイル>
ナゾのミニゲームちょいがえ (2)
<画像は3DSダウンロードソフト『ナゾのミニゲーム ちょいがえ』より引用>

 しかし、UMAを題材にしたミニゲームを多数収録するだけでは「繰り返し遊んでもらう」モチベーションにならず、すぐに飽きられてしまうんじゃないかと方向性が二転三転されたそうな。

 この話だけでも1つ記事に出来そうな面白い話ですね。DS&Wii時代に多かった「ミニゲーム集」って、単に「ミニゲームを集めること」よりも「そのミニゲームをどう遊ばせるのか」が重要だったと私は思います。
 例えば『脳を鍛える大人のDSトレーニング』は、ミニゲームを「脳を鍛えるトレーニングなんだ」と定義づけて、毎日プレイをさせて「それぞれのゲームは1日1回しか成績を残せず」数日間の成績が折れ線グラフになって比較されるという工夫がされていました。ミニゲーム自体はどこの会社でも作れそうなシンプルなものだったのですが、「遊ばせ方」がとても上手かったんですね。
 例えば『レイトン教授』シリーズは「クイズ」や「パズル」を集めたゲームと分析することも出来るのですが、レイトン教授達が訪れた町の人々がみんな「ナゾ」好きで、それらを解いていくことで町の人々との交流にもなるしストーリー進行にもなるという「遊ばせ方」が上手いゲームでした。

 逆に、あまり上手くなかった例なので具体名は出しませんが……「このミニゲームをクリアすればこっちのミニゲームが遊べるようになる」という「遊ばせ方」をしたゲームは、苦手なゲームや遊びたくないゲームもクリアしないといけないため、せっかく面白いミニゲームを多数収録していても「収録されているゲームを全部出せずに終わってしまった」と言われることもありました。



 では、『ナゾのミニゲーム』は最終的に「遊ばせ方」をどうしたのかと言うと……RPGをまるまる1本作ってしまって、そのミニゲームを遊べば遊ぶほどRPGの方のレベルが上がっていくので一石二鳥!としたのです。これならばミニゲームは繰り返し遊んでもらえるし、苦手なミニゲームをムリヤリ遊ばせることなく好きなミニゲームだけを遊んでもらえます。このアイディアはスゴイ!スゴイ、のだけど……


 「レベル上げ」は所詮「レベル上げ」で、仕方なくやらされるものなんですよね……
 新しいミニゲームがどんどん手に入る序盤は「どんなミニゲームだろう!」とワクワクして遊びに1階に戻るのですが、難易度違いのものしか手に入らなくなる中盤以降は、「あー、敵に勝てなくなってきた……仕方ない、1階に戻ってミニゲームでレベル上げしなきゃ……」と作業のようにミニゲームをするしかなくて。

 そうすると、どうしても「効率よく経験値を稼げるもの」を作業的にこなすだけになっちゃうんですね。具体的に言うと「全種目でS評価を目指すぞ!と苦手なミニゲームに挑戦する」よりも「確実にS評価が取れる得意なミニゲームだけを延々とプレイする」方が効率がイイのです。
 恐らく3DS版はそこからの改善策として、「この1回だけ特定のミニゲームの経験値が2倍になるフィーバータイム」や「連続で同じミニゲームを遊んでいると取得経験値にボーナスが付く」といった措置が取られていて、苦手なミニゲームも遊んでもらおうという意図は感じるのですが……ゲームデザインとしてチグハグな印象はどうしても受けてしまいました。



 ただ、じゃあダメなゲームなのかと言うとそうでもなく……
 後から追加したと言われているRPG部分はとてつもなく面白くて、グイグイ引っ張られるストーリー、敵も含めて魅力的なキャラクター達、1対1しかないシンプルなシステムなのに大量の装備品による「属性」や「状態異常」を考えたバトルは奥深く、敵キャラの位置が固定されているシンボルエンカウントなので探索の邪魔にもならず。

 そもそも「ミニゲーム」自体も別につまらないワケではなくて、作業のように遊ばされることだけがネックなだけなので……「すっごい美味いラーメン」と「すっごい美味いカレーライス」が同時に出てきて、「食い合わせがあんまり良くない……」のだけど、別々に食えば「美味いものが2つも食べられるじゃん!」みたいなゲームだなーというのが最終的な私の感想になりました。

 なので、「完璧なゲームではないけど俺は好きなんだ!!」と言いたくなるです。




 んで、ここからが本題。
 私は別にゲームレビューが書きたいワケではありませんし、私ごときがゲームの良し悪しをジャッジ出来るなんて思っていません。私が書きたいのは、あくまで「ゲームの隠しコマンド」の話です。

 この『ナゾのミニゲーム』の「RPG要素」で私が一番好きなのが、冒頭で紹介した「隠しコマンド」の探索だったのです。

Abominable Snowman Adult Costume 雪男の大人用コスチューム♪ハロウィン♪サイズ:One-SizeAbominable Snowman Adult Costume 雪男の大人用コスチューム♪ハロウィン♪サイズ:One-Size

California Costumes
売り上げランキング : 651636

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 再びいのぽさんのブログによると、元々のDSiウェア版に「隠しコマンド」の要素を入れたのは「ダウンロード数が落ちてくるなど下火になった際に発表して話題を作るため」だったそうです。つまりは販促のため。しかし、実際にソフトを発売したら「隠しコマンド」を発表する前に自力で見つけてしまう猛者達が現れて、見つけられたからにはしゃーないと公式サイトでの公開に踏み切ったそうです。

 このゲームにおける「隠しコマンド」とは、特定の場所で、特定のコマンドを入力すると、主人公が隠し部屋にワープして、そこのナゾを解くと「そこでしか手に入らない装備品」が手に入るというやりこみ要素です。クリアには必須ではありません。私はエンディング後に、攻略サイトを見て存在を知ったくらいです。



 最近のゲームだったら、発売後にインターネットを通してアップデートデータを送って更新したり、有料DLCで販売したりして、「新たなステージ」を追加するゲームも珍しくはありませんが……
 昔のゲームにはそういうことが出来なかったため、「散々遊びつくされたように見えるこのゲームにも実は隠し要素や隠しステージがあるんじゃないのか」みたいな都市伝説が生まれたりしていました。最近ちょうど当事者達のインタビューが記事になった『ゼビウス』における「ゼビウス星に行ける」という都市伝説だとか、『スーパーマリオブラザーズ』における「9-1に行ける」バグ技だとか(ファミコン本体を破壊しかねないという噂でした)。

 『ナゾのミニゲーム』のRPG部分は見た目からしてクラシックなドット絵ですし、1980年代のゲームが持っていた「このゲームにはまだまだ隠し要素や隠しステージがあるんじゃないのか」というワクワク感を再現しようとして、こういう「隠しコマンド」を入れていたんじゃないかと思います。

 私はDSiウェア版が出た頃には遊んでいなかったのですが、クリアしたと思ったら「隠しコマンド」が次々と発見されて隠し部屋が見つかるという経験をリアルタイムにしていた人達はそりゃあもう大興奮だったんじゃないでしょうか。



 さて、ここまではDSiウェア版の話でした。
 ここからは3DSダウンロードソフト版の話です。

 DSiウェア版では「一部の猛者」達に解析されてしまったことを受けてか、3DSダウンロード版では「隠しコマンド」を全てDSiウェア版から変更にして、ヒントをダンジョン内の「壁」に書くようにしたみたいです。冒頭の画像はその様子です。
 どの「壁」に書かれているかはノーヒント、冒頭の画像はずばりコマンドそのまま書いてありますがどんどん暗号化していきますし、コマンド入力をして隠し部屋に行ってもそこでもナゾ解きがあって、そこまで全部クリアすると「そこでしか手に入らない装備」がようやく1つ手に入る――――こういう隠し部屋が幾つもあるんですね。


 つまり……DSiウェア版では「誰にも見つけられない」ように仕込んで(結果的に猛者達に見つけられてしまったけど)、公式発表することで販売促進に繋げようとした隠し要素を。
 3DSダウンロード版では「頑張れば誰でも見つけられる」ようにしたけど、見つけるのと暗号を解くのとで「隠しコマンドを探す&考える」という新しい遊びに変えてしまったということですね。

 「探索」&「ナゾ解き」大好きな私としてはコレが楽しくて楽しくて、エンディング後もせっせとメモ取って暗号の解読に勤しんでいました。ゲーム以外の知識を必要とするところもあって、11階の暗号は「意味は分かるのだけど解読が自分には出来ない」と私はそこで詰んでしまっているのですが……隠し要素なので、これはこれでイイかなと思っています。
 恐らく、Miiverse対応ということで「分からないところはみんなで教えあってね」という狙いもあるんでしょうしね。現代版『ドルアーガの塔』です。Miiverseで総出になってもまだ解決できていない「死神」というナゾもあって、まだまだ終わらないぜ『ナゾのミニゲーム』。




 ですが、「コマンド入力って何ですか?何をすればイイんですか?」という人がMiiverseには何人もいたというのが冒頭の話です。ようやくここに戻ってきました。
 また、説明したように「隠し要素」はあくまで「隠し要素」であってクリアには必須ではないオマケ要素なんですが、「探すのが面倒くさい」「ナゾ解きが難しい」「ファミコン時代のような理不尽さを感じる」「CERO:Aなんだから子どもに解けないようなナゾはどうかと思う」といった批判的な書き込みもMiiverseではチラホラ見かけます。

 「CEROってそういうところじゃないような……」というのは置いといて。
 こういう「隠しコマンド」とか「裏技」みたいな「隠し要素」って1980年代~1990年代は「ゲームの華」だったと思うんですが、今ではそうでもないのかなぁと思ったのです。

 例えば、ファミコン&スーファミくらいの時代のゲーム雑誌には必ず「裏技のコーナー」がありました。色んなゲームの「裏技」を見つけたことが投稿されて、それを写真付きで紹介するというコーナーが何ページにも渡って載っていたんですね。
 恐らくコンピューターゲーム初期の「裏技」はスタッフが意図していない偶発的なものだったと思うのですが(『スーパーマリオブラザーズ』の無限1UPとかね)、「裏技」が人気になって「裏技のコーナー」が人気になっていくに従って、わざと「裏技」を入れるゲームも増えていったんじゃないかと考えられます。
 メーカー側からの情報提供もあったという話も聞きますし、そうでなかったとしても「裏技を紹介してもらう」ということはみんなが見ている「裏技コーナー」に商品の名前が載るという絶大な宣伝効果があったとも言えるのですから、じゃあ雑誌で大々的に紹介してもらえる大きな「裏技」を入れようと考えるのは自然な流れだと思います。

 「隠しコマンド」というのは特にその「裏技」の中でもメジャーなものでした。
 コナミの多数のゲームには「コナミコマンド」という隠しコマンドが採用されているのが有名でしたし、『ストII』の同キャラ対戦や『ストIIターボ』の速度を更に上げるためには「隠しコマンド」の入力が必須でした。スーファミ時代の格闘ゲームは「隠しコマンド」率が高かったような……

 だから、「コマンド入力って何ですか?」という人を見た時にはものすごく衝撃を受けてしまったんですね。私の中では「鉛筆って何ですか?」とか「醤油って何ですか?有名なんですか?」と聞かれたくらい、それを知らない人もいるのか!と驚くことでした。



 しかし、最近のゲーム雑誌―――例えばこないだ自分が買ったニンテンドードリームには「裏技のコーナー」がありませんでした。
 色んなゲームの情報が載っているゲーム雑誌の「裏技コーナー」と違い、インターネットの攻略サイトには「そのゲームのことしか」書かれていません。ゲーム雑誌の「裏技コーナー」があった時代に比べて、メーカーにとっても「裏技」を入れるメリットは少なくなったのかなと思いますし、そうして「裏技」を入れるソフトが減れば「裏技を楽しむ文化」もなくなっていくので……
 どれが卵でどれが鶏かは分かりませんが、「裏技のコーナー」も「裏技」も「裏技を楽しむ文化」もいつの間にか廃れてしまったのかなと思ったのです。

 そう考えると「コマンド入力って何ですか?」という人が出てくるのも当たり前なことのように思えます。



 そう言えば、今のゲームって「どこからが裏技か」がもうよく分かりませんものね。
 『どうぶつの森』なんて一人で遊んでいるだけでは分からない要素がたくさんあるので、「全部が裏技」のようでもあるし「全部が表技」のようでもあります。『スマブラ』の隠しキャラとか、メテオとか、説明書に書かれていないことは「裏技」なのかというとそうでもないでしょうし。
 例えば、スーファミの『第3次スーパーロボット大戦』の「真の最終面」を私が知ったのは「裏技のコーナー」だったのですが(今考えればすげえネタバレだな…)、最近のゲームに入っている「真の最終面」「隠しボス」「真のエンディング」を「裏技」と認識している人は少ないと思うんですね。それが珍しくなくなったことで、かつては「裏技」扱いだったものも「裏技」ではなくなる―――という。


 さてさて、記事を書くくらいなら検索もしてみようと「最近のゲームには“隠しコマンド”がないのかどうか」を調べてみました。結果的には「ないことはない」ように思います。

 例えば私が昨年クリアしたWii Uの『The Wonderful101』(2013年発売)にも、「特定の場所でコマンド入力をすると隠しキャラを購入できる(ゲーム内通貨でね)」隠し要素が入っていたとのことです。クリアしたけど知らんかった!
 これが「コマンド入力」かどうかはかなり微妙ですが、2015年を代表したソフト『Splatoon』のバトルドージョーで2P側もジャイロ操作ができる「裏技」は工作感があふれてて私は結構好きでした。実際に一人で試してみたところ、思った以上にゲームパッドの操作感覚に近くて「コレはコレで」と思ったものでした。

 検索して出てきたものにはPS3やDSのソフトのものあるので、「最近のゲームにはない」というワケでもないみたいです。



 しかし、検索するとそれ以上にわんさか出てくるのが「最近って裏技がなくなったよね」とか「最近って隠しコマンドってなくなったよね」という話題。実際にはないワケでもないと思うのですが、私も含めて「最近なくなったよね」と思っている人が多い模様です。
 考えてみれば、『The Wonderful101』も『Splatoon』も公式ブログや公式Twitterでコマンドを公開していて、『ナゾのミニゲーム』も元々は公式サイトで順次公開する予定でした。しかし、公式ブログや公式Twitterや公式サイトを見る人は「そのゲームに興味がある人」の中の一部でしょうし、ましてや発売から時間が経過してしまえば書かれたことすら気付かれなかったりするでしょうし……「なくなった」と思われても仕方がないのかも。

 インターネットが普及したことにより、攻略情報や裏技情報は「ゲーム雑誌」よりも「攻略wiki」などが速報性に優れているということでそちらがメインになり、ゲーム雑誌から「裏技のコーナー」がなくなり、「裏技のコーナー」がなくなったことでプレイヤーが「裏技」もなくなったものだと思うようになった―――こんなところですかね。



 で……書くのをすっかり忘れていたので、最後に書きますけど。
 「コマンドを入力せよ」「YBYBXXX」という指示は、その場所で「YボタンBボタンYボタンBボタンXボタンXボタンXボタン」の順に押すと何かが起こる―――という意味なんです。余計に分かりづらい気がする!

全件検索可能CD-ROMデータベース付き 超絶大技林 2011年秋完全全機種版全件検索可能CD-ROMデータベース付き 超絶大技林 2011年秋完全全機種版
金田一技彦

徳間書店 2011-07-30
売り上げランキング : 508427

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| ゲーム雑記 | 18:02 | comments:10 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

『名探偵ピカチュウ~新コンビ誕生~』1stインプレッション/現代に蘇ったファミコン探偵倶楽部

picachu1.jpg

 2時間半ほどプレイした感想になります。
 ちなみに私は『ポケモン』はゲームもアニメもほぼ未体験ですが、『ポケモン』を全く知らない人でも問題なく楽しめると思います。



  『名探偵ピカチュウ~新コンビ誕生~』は2016年2月3日に発売された3DSダウンロードソフトです。発売は株式会社ポケモン、販売は任天堂、開発はクリーチャーズです。定価は1500円ですが2月29日までは20%オフの1200円にて販売されています


◇ 任天堂と「アドベンチャーゲーム」の歴史(読み飛ばし可)
 公式サイトに書かれているジャンルは「シネマティックアドベンチャー」とのことですが、ゲームのベースは「コマンド選択式のアドベンチャーゲーム」だと思ってもらえれば分かりやすいと思います。古くはファミコン版『ポートピア連続殺人事件』とか、最近では『逆転裁判』なんかが有名なジャンルですね。
 情報を集めてストーリーを進めるというゲームの構造はそれらの作品と同じなのだけど、『名探偵ピカチュウ』はストーリーの進行に合わせてCGムービーが流れるので「シネマティック」+「アドベンチャー」ということなんだと思います。



 任天堂のアドベンチャーゲームと言えば『ゼルダの伝説』シリーズに代表される「アクションアドベンチャー」が有名ですが、アクション要素の薄い「コマンド選択式のアドベンチャーゲーム」も昔から作っていて、なかなか歴史があります。
 1986年に任天堂はファミコンの周辺機器として、「大容量」で「セーブ可能」「500円で書き換え可能」なディスクシステムを発売します。詳しい話は省きますが、このディスクシステムは「コマンド選択式のアドベンチャーゲーム」に非常にマッチしていたため、1987年~『新・鬼ヶ島』、1988年~『ファミコン探偵倶楽部』、1989年~『遊遊記』、1991年~『タイムツイスト』と複数の「コマンド選択式のアドベンチャーゲーム」を発売していました。

 しかし、1986年にエニックスが『ドラゴンクエスト』を大ヒットさせて以降、国内のゲーム市場はすっかり「和製RPGブーム」になっていたので、「コマンド選択式のアドベンチャーゲーム」自体がかなり下火になってしまっていたと思います。
 1992年、スーパーファミコン用ソフトとしてチュンソフトが『弟切草』をヒットさせた後は、アドベンチャーゲームは「サウンドノベル」「ビジュアルノベル」と形を変えて再興していきますが……任天堂はこの波に全く乗りませんでした。


 1995年、任天堂は「サテラビュー」を使ったスーパーファミコン向け衛星データ放送サービス「スーパーファミコンアワー」を始めます。自分は未プレイなのですが「番組の放送時間内のみプレイできるゲーム」の配信を行っていたそうで、今で言う『Splatoon』の試射会とか3DSの『リアル脱出ゲーム』みたいなカンジだったのかなぁと思います。このサービスの中で、任天堂は1996年に『BS新・鬼ヶ島』、1997年に『BS探偵倶楽部 雪に消えた過去』を配信しています。

 サテラビューの作品は「その時間でしかプレイできない」「そもそもサテラビュー自体の普及率が低かった」ことから人気シリーズであってもプレイしたことのない人も多く、リメイクやバーチャルコンソール化を望む声も未だにありますね。『BSゼルダの伝説』『BSドラゴンクエストI』『BSファイアーエムブレム アカネイア戦記』……錚々たるメンツの中に『新・鬼ヶ島』や『ファミコン探偵倶楽部』といった「コマンド選択式のアドベンチャーゲーム」が入っていたというのは興味深い話です。


 1997年、任天堂はコンビニエンスストア大手のローソンと手を組んでスーパーファミコン用ソフトの書き換えサービス「ニンテンドウパワー」を始めます(2000年からはゲームボーイも書き換え可能に)。「ディスクシステムの再来」のようにも思えますし、「後のバーチャルコンソール」に繋がっているようにも思えますね。
 任天堂はここでもアドベンチャーゲームを複数投入していて、1997年には『BS新・鬼ヶ島』のリメイクとなる『平成 新・鬼ヶ島』、1998年にはディスクシステム版のリメイクである『ファミコン探偵倶楽部PartII うしろに立つ少女』、2000年にはHAL研究所がファミコン用ソフトとして発売していた『メタルスレイダーグローリー』のリメイクを発売、完全新作のソフトとしては1999年に『はじまりの森』を発売していました。



 「何の話をしてるんだ、ピカチュウの話はいつ始まるんだ」と思っている人も多いことでしょう。しかし、この話で任天堂が「コマンド選択式アドベンチャー」をディスクシステムとかサテラビューとかニンテンドウパワーといった「普通にゲーム屋さんに行って1本のソフトとして買ってくるビジネスモデル」とは違う方法で販売してきたことが分かると思います。
 アクションゲームやシューティングゲームは上達するために「何度も何度も繰り返し遊ぶ」ことが多かったのに対して、「コマンド選択式アドベンチャー」は遊び終わったらおしまいで他のゲームと同じ値段で売るのは割高なジャンルだったと言えます。書き換えではないパッケージソフト版も発売されていたのでそういう意図があったのかは分かりませんが、中古対策の意味合いもあったのかも知れませんね。
 500円で書き換えが出来たディスクシステム、放送時間のみに遊べたサテラビュー、2000円で書き換えが出来たニンテンドウパワー……これらはビジネスとして大成功したサービスだったとは思いませんが、最近のゲーム機がインターネットに繋いで出来ることとかなり共通しているんですね。

 なので、私は任天堂が2008年にWiiウェアで「ダウンロード専売のゲーム」を発売し始めた時に、「これでコマンド選択式アドベンチャーが復活するに違いない!」と思いました。『ファミコン探偵倶楽部』に続く『Wiiウェア探偵倶楽部』の始まりだ―――っ!と思ってから8年が経ちました。


 2001年、ゲームボーイアドバンス用ソフトとしてカプコンが発売した『逆転裁判』は当時既にとっくに下火だった「コマンド選択式アドベンチャー」を復活させます。アクションゲームなどが苦手な人でも『逆転裁判』は遊ぶという人も多く、「ゲーム人口の拡大」に大貢献したシリーズとなりました。
 また、2004年に発売されたニンテンドーDSのタッチパネルによる操作は「コマンド選択式アドベンチャー」に新たな遊びを盛り込んだことで、DSの前半くらいは「アクション要素のないアドベンチャー」はちょっとしたブームになっていて、色んな会社が作っていたんですよね。サクセスの『おさわり探偵 小沢里奈』、D3の『THE 鑑識官』、SNKプレイモアの『どきどき魔女神判』(ボス戦はアクションだけど)、レベルファイブの『レイトン教授』シリーズなどなどなど……「コマンド選択式アドベンチャー」も多方面に進化していて、非常にバラエティ豊かになっていた時期です。

 任天堂もこの時期、珍しく「普通にゲーム屋さんに行って1本のソフトとして買ってくるゲーム」として「アクション要素のないアドベンチャー」を発売していて……2005年に『アナザーコード 2つの記憶』、2006年に『プロジェクトハッカー 覚醒』、2007年に『ウィッシュルーム 天使の記憶』、2009年の『いろづきチンクルの恋のバルーントリップ』もそうかな、2010年に『ラストウィンドウ 真夜中の約束』、Wii用ソフトは2009年に『アナザーコード: R 記憶の扉』を出していますし……1年に1本くらいのペースで発売していたんですね。

 が、2010年『アナザーコード』『ウィッシュルーム』『ラストウィンドウ』を開発していたCINGが破産……言ってしまえば任天堂のアドベンチャーゲームを最もコンスタントに作っていた開発会社がなくなってしまい、それ以降は任天堂は「アクション要素のないアドベンチャー」を発売しなくなりました。
 もしCINGが健在だったら、3DSダウンロードソフトあたりで「安価で楽しめる推理アドベンチャー」をコンスタントに発売していたのかなーなんて最近まで夢想する日々でした。



 ということで!ようやくピカチュウの話ですよ!
 ディスクシステム、サテラビュー、ニンテンドウパワーと「時代を先取りしすぎたサービス」で展開されてきて、DS時代に花開いたかと思ったら開発会社がなくなってしまうなど、ずっと不遇だった任天堂の「コマンド選択式アドベンチャー」が、ダウンロード専売ゲームがメジャーになった現代にてようやく戻ってきたのです!

 しかも、主人公がピカチュウということで、こんなに話題になっているんですから……こんなに嬉しいことはありません!この火を絶やさないようにファーストインプレッション記事を気合入れて書きますよ!前置き長すぎるだろ!


◇ 遊びやすくなった「現代のアドベンチャーゲーム」
picachu2.jpg
<画像は3DSダウンロードソフト『名探偵ピカチュウ~新コンビ誕生~』より引用>

 ゲームはキャラクターを操作するタイプのアドベンチャーゲームです。
 スライドパッドで移動(十字キーでも歩けるけど走れない)、Aボタンで「話す」か「調べる」だけ。プレイヤーが操作するのは人間のティム君で、ピカチュウはそれを追いかけてくるのだけど、障害物などに上手く引っ掛けて追いかけてこられないように嫌がらせすることも出来ます(笑)。

 アドベンチャーゲームを全くやったことがない人に説明するのなら、『ドラゴンクエスト』のようなRPGから「戦闘」や「育成」の要素を抜いて「ストーリー」に特化したゲームと言えば伝わりやすいですかね。というか、『ドラゴンクエスト』が『ポートピア連続殺人事件』などのアドベンチャーゲームに「戦闘」や「育成」を足したゲームなんですけどね。


picachu3.jpg
picachu4.jpg
<画像は3DSダウンロードソフト『名探偵ピカチュウ~新コンビ誕生~』より引用>

 マップにいるキャラクターに話しかけたり、マップにあるものを調べたりして、条件を満たせば「状況」が変わり、集めた証言や証拠を使って「推理」をするとストーリーが進行するというゲームになっています。
 キャラクターに話しかけると「何について聞くか」を選べるところが、「コマンド選択式アドベンチャー」らしいところですね。普段の台詞はフルボイスではありませんが、アドベンチャーゲームとしてのテンポを考えるとコレでイイと私は思います。


 「推理」をするゲームということで難しく思われるかも知れませんが、まだ自分が序盤ということを差し引いても難易度は低めかなと思います。マップにいるキャラクター全員に話しかけて調べられるところを全部調べるなど、面倒くさがらずに出来ることを全部やる「コマンド総当り」で先に進めます。『逆転裁判』のような「何回ミスしたらゲームオーバー」というシビアな要素もないそうなので、この手のアドベンチャーゲームを全くやったことのない人にも気軽に手を出して欲しいですね。


picachu5.jpg
<画像は3DSダウンロードソフト『名探偵ピカチュウ~新コンビ誕生~』より引用>

 ゲームとしてプレイヤーがやっていることは『ファミコン探偵倶楽部』の頃と変わりがないのですが、当然昔のゲームに比べて遊びやすくなっているところもたくさんあります。上の画像は「3DSの下画面」です。

picachu6.jpg
<画像は3DSダウンロードソフト『名探偵ピカチュウ~新コンビ誕生~』より引用>

 「捜査リスト」をタッチするか、Lボタンで、ティム君がまとめてくれたメモを読むことが出来ます。「証拠」「証言」「人物」「ポケモン」の情報が細かくアップデートされて、今がどんな状況だったかを読み返すことが出来ます。


picachu7.jpg
<画像は3DSダウンロードソフト『名探偵ピカチュウ~新コンビ誕生~』より引用>

 「推理メモ」をタッチするか、Rボタンで、「推理」をする画面になります。この画面は「自分達が今から何をしなければならないのか」という目的をいつでも確認できることと、実際に集めた情報から「推理」することでストーリーを進めることという二つの側面がありますね。

 ゲームの流れは、「推理メモ」に「しなければならないこと」が提示される→ 聞き込みをしたり、周囲を調べたりして「捜査リスト」の情報を集める→ 集めた情報を元に「推理」して解決→ ストーリーが進むってカンジですね。
 このサイクルが10分くらいで、それらを幾つか重ねて30~40分くらいでその場所をクリア→ 新たな場所に進むくらいの一区切りですかねぇ。この辺の時間は個人差があるでしょうから、難しいですけど……


picachu8.jpg
<画像は3DSダウンロードソフト『名探偵ピカチュウ~新コンビ誕生~』より引用>

 下画面のピカチュウをタッチするか、Xボタンで、いつでもピカチュウに話しかけることが出来ます。何か特別なことが起こる場合はあちらからサインが出るので、そこで話しかけるとそこでしか聞けない話が聞けます。この部分はフルボイス。


picachu9.jpg
<画像は3DSダウンロードソフト『名探偵ピカチュウ~新コンビ誕生~』より引用>

 「会話ログ」をタッチすると直前の会話も見られます。

 最近のアドベンチャーゲームとして考えると「あって当たり前」の機能と言えばそうなのですが……『ファミコン探偵倶楽部』の頃を思い出すと、最近のアドベンチャーゲームは本当に遊びやすくなったなぁと思います。メモとか取らなくてもイイし、久々にプレイしても何をしていたのか忘れて先に進めないなんてこともないし、メッセージの表示やロードに時間がかかることも少ないから「コマンド総当り」も面倒くさくないし。


 セーブは「ストーリーが進んだ後」や「マップを移動した後」にオートセーブされて、自分の好きなときにはセーブ出来ません。ここは割と明確な不満点かなー。3DSだから蓋閉じてスリープモードにしておけばイイとも言えるのですが、複数のソフトを同時並行で遊んでいる人は区切りのイイところまで進めないとセーブ出来ないのは不便だろうし、「区切りのイイところ」がよく分かりません。あとどれくらい進めればストーリーが進行するのかは、遊んでいる側には分かりませんからね。

picachu12.jpg
<画像は3DSダウンロードソフト『名探偵ピカチュウ~新コンビ誕生~』より引用>

 ストーリーが進む際には、「フルボイス」のムービーになります。


picachu10.jpg
<画像は3DSダウンロードソフト『名探偵ピカチュウ~新コンビ誕生~』より引用>

 ところどころに「タイミングよくAボタンを押す」といったQTE(クイックタイムイベント)もあって、「タイミングを合わせてボタンを押す」という行為が超超超超超苦手な自分にとっては鬼門と言えるのですが、今のところは「失敗しても問題なくストーリーが進む」みたいです。
 今後どうなるのかは分かりませんが、QTEは「ストーリーが最高に盛り上がっている」のに「QTEに失敗してキャラクターがずっこけたりしてグダグダになる」だけという姿を見てきた自分としては、「QTE入れるくらいなら黙ってムービー観てるだけの方がマシなんですけど……」といつも思っています。



◇ ポケモンが生活に溶け込んでいる世界観
 冒頭にも書いた通り、私は『ポケットモンスター』シリーズをゲームもアニメもほぼ通過したことがなく、私のポケモン知識は『ポケモンスナップ』と『スマブラ』シリーズくらいしかありませんでした。
 しかし、恐らくこのゲームはそういう人もターゲットにした作品なんじゃないのかなと思います。任天堂が近年の主要戦略としている「自社IPに触れる人を増やす」試みに近いもので、本編とはまた違った『ポケモン』の魅力を引き出すことで、今までは『ポケモン』に興味がなかった人も取り込もうという狙いがあるのかなーと。

 登場するポケモンも「知ってて当たり前でしょ?」ということではなく、「捜査リスト」でいつでも見返せるようになっているし、ストーリーの中で「こういう特徴を持ったポケモンなのか」と知ることも出来ます。



 この作品の主人公は、失踪した父親を探しにきたティムという人間と、記憶を失っている名探偵ピカチュウの2人(1人と1匹)です。人間とポケモンは言葉が通じないのだけど、何故かティムとこのピカチュウだけは言葉が通じるので、それを利用して2人は「人間への聞き込みはティムが」「ポケモンへの聞き込みはピカチュウが」行うコンビとして事件を解決していくのです。

picachu11.jpg
<画像は3DSダウンロードソフト『名探偵ピカチュウ~新コンビ誕生~』より引用>

 ポケモンが普通に生活の中にいるという世界観なので……
 例えば、公園では黒人の男の子がズルッグというポケモンとサッカーボールを蹴って遊んでいます。男の子がポケモンと遊んであげているのかなと思って聞いてみると、ズルッグ曰く「自分が少年をコーチしてやっている」とのこと。人間とポケモン両方の話を聞けることで、「人間が見ている世界」だけでなく「ポケモンが見ている世界」も知ることが出来るのがとても良いですね。


picachu13.jpg
<画像は3DSダウンロードソフト『名探偵ピカチュウ~新コンビ誕生~』より引用>

 このゲームに出てくるポケモンで、自分が「前から知っている」ポケモンは(今のところ)ピカチュウくらいしかいなかったのですが……こんなポケモンがいるのか!と知れて面白いです。公園には鳩みたいなポケモンがいて、木によってナワバリにしているポケモンが違っていたり。カフェに入ったら手伝いをしているポケモンがいたり、前述したようにサッカーボールを蹴っているポケモンがいたり……行く場所によって違うポケモンが「そこで暮らしている」のが見えてすごく楽しいです。



 自分はまだクリアまで進めていませんが、早い人は発売日の夜には「もうクリアしたー」と報告をしていたのでボリュームはそんなにないみたいで。そもそも『~新コンビ誕生~』という副題が付いているのだから、この1本で終わらせるのではなくシリーズ化していくことを前提に作っているのだと思いますが……
 『ファミコン探偵倶楽部』のように何作も出して、1作目では行けなかった場所に行き、1作目では出せなかったポケモンをどんどん登場させていって欲しいなぁと思います。ダウンロードソフトという市場は、それが出来る場所だと思いますから。

名探偵ピカチュウ~新コンビ誕生~ [オンラインコード]名探偵ピカチュウ~新コンビ誕生~ [オンラインコード]

任天堂 2016-02-02
売り上げランキング : 218

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| 1stインプレッション | 17:53 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

| PAGE-SELECT | NEXT