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2Dマリオの「砦や城をクリアしないとセーブできない」理由とジレンマ

 この話は『スーパーマリオメーカー』をプレイしていた頃に書こうと考えていたのですが、タイミングを失ってすっかり忘れてしまっていました。
 そうしたら最近、そのゲームの「一区切り」は何分ですか?という記事のコメント欄でこの話題が出て、その話題が呼び寄せたかのように面白い意見も集まっていたので改めて記事にして書こうと思います。


 きっかけとなったコメントを要約すると、
 「3歳の子どもと一緒にWii Uを遊んでいるので、砦や城をクリアしないとセーブが出来ない『NewスーパーマリオブラザーズU』(2Dマリオ)よりも、1つステージをクリアするだけでオートセーブしてくれる『スーパーマリオ3Dワールド』(3Dマリオ)の方がありがたい」というものでした。

 この気持ちはすごくよく分かります。
 私もDSの『Newスーパーマリオブラザーズ』をプレイした時は「今時1ステージごとにセーブさせてくれないのか」と驚きましたし、当時ゲーム初心者の母に色んなゲームをプレイさせていたのですが、同じような理由で母も序盤で脱落していました。1つのステージならば何度も繰り返せば1回くらいはクリア出来るのだけど、砦までの3~4ステージを通してクリアすることは母には無理だったのです。

 しかし、どうして任天堂が頑なに2Dマリオを「1つステージをクリアするだけでオートセーブ」方式にしないのかも、今なら分かります。任天堂がマヌケだからとか、技術力がないからとかではなく、しっかりと狙いを持ってそうしているのだと私は考えています。


◇ 『スーパーマリオワールド』(スーパーファミコン)
 2Dマリオシリーズで、最初にセーブ方式が採用されたのはスーパーファミコン用ソフト『スーパーマリオワールド』(1990年発売)だと思います。「オバケ屋敷」「城」「砦」「スイッチ」のどれかをクリアした際にセーブするかどうかを聞かれるので、「記録して続ける」を選ぶとセーブされました。
 この頃のゲームは「セーブできる容量」がそれほど多くないソフトも珍しくなかったので、セーブできる箇所が限られていることは不思議ではありませんでした。「オバケ屋敷」は一度クリアしたステージを何度クリアしてもセーブ出来たので、セーブしたい時は序盤の「オバケ屋敷」をセーブポイント代わりにクリアしていましたし、特に不便だとは思いませんでしたね。


◇ 『スーパーマリオランド2 6つの金貨』(ゲームボーイ)
 次にセーブ方式が採用されたのは、恐らくゲームボーイ用ソフト『スーパーマリオランド2 6つの金貨』(1992年発売)です。前作『スーパーマリオランド』はセーブ方式ではなかったため最初から最後まで一気にプレイしなければなりませんでしたが、『スーパーマリオランド2』はステージ数が増えたこともあってセーブ方式が採用され、しかも「1つステージをクリアするごとにオートセーブされる」仕様でした。

 携帯ゲーム機のソフトですし、細かくプレイを中断できるようにそういう仕様にしたのかなぁと思います。


◇ 『スーパーマリオコレクション』(スーパーファミコン)
 次に、ファミコンで発売された2Dマリオ4作をスーパーファミコン用にリメイクして1本にまとめた『スーパーマリオコレクション』(1993年)ですが、こちらは基本的に「ワールド単位」でセーブできるようになりました。例えば、4-3でゲームを辞めたとしても次の日に4-1からゲームを再開できるってカンジです。
 ただし、『マリオ2』だけは1ステージごとにセーブできるようになりました。4-3でゲームを辞めたとしても次の日に4-3からゲームが再開できるのです。これは『マリオ2』が激難なため、リメイク作品なんだから多くの人がコンティニューを繰り返して最後まで遊べるようにしようという意図じゃないかと思います。

 『マリオ2』は例外ですが、それ以外は「砦や城をクリアした時のみセーブできる『スーパーマリオワールド』」に近い仕様に戻りましたね。据置ゲーム機と携帯ゲーム機の遊ばれ方の違いとか、ステージの数とか、そういう理由なのかなと思います。


◇ 「スーパーマリオアドバンス」シリーズ(ゲームボーイアドバンス)
 続いて、「スーパーマリオアドバンス」シリーズ(2001年~2003年発売)。
 過去に発売された2Dマリオをゲームボーイアドバンス用にリメイクしたシリーズですね。『アドバンス3』は『ヨッシーアイランド』のリメイクなので除外するとして……

・『スーパーマリオアドバンス』=『USA』のリメイク:ステージごとにセーブ可能
・『スーパーマリオアドバンス2』=『ワールド』のリメイク:ステージごとにセーブ可能
・『スーパーマリオアドバンス4』=『3』のリメイク:「砦や飛行船をクリアした時」のみセーブ可能+それ以外は「中断」セーブが可能

 私は「アドバンス」シリーズは未プレイのため、今回調べてみて初めて知りました。
 『アドバンス』『アドバンス2』は1ステージごとにセーブが可能だったそうなのですが、『アドバンス4』は本セーブは(スーパーファミコンの『スーパーマリオワールド』のように)ボスステージをクリアした時のみ、その代わりに「1回だけ再開できる中断セーブ」がどこでも可能とのことです。

 「1回だけ再開できる中断セーブ」は、Twitterでプレイした人に教えてもらったところ「バーチャルコンソールのようなプレイ状況がそのまま記録されるもの」ではなく「クリアしたステージの記録がされた状態でマップ画面から再開」だそうです。
 つまり、「アドバンス」シリーズの前半の2本は「1ステージごとにセーブ可能」だったのが、『アドバンス4』から「1回再開したらデータが消えてしまう中断セーブ」に変更+「砦や飛行船をクリアした時のみ本セーブ可能」という形になったのです。


 最初のコメントを下さった人のように、「1つステージをクリアするだけでオートセーブ」にして欲しい人からすれば「改悪された」とも言える仕様変更です。そして、この仕様は基本的に現在の『Newスーパーマリオ』シリーズに引き継がれています。


◇ 『Newスーパーマリオブラザーズ』シリーズ(DS、Wii、3DS、Wii U)
 2006年に発売されたニンテンドーDS用ソフト『Newスーパーマリオブラザーズ』をプレイした私は、「アドバンス」シリーズの変遷を知らなかったため、「今時1ステージごとにセーブできないのかよ」と正直思いました。
 このゲームがセーブ出来るのは、「砦」「城」「ワープ大砲」を“初めて”クリアした時だけです。『スーパーマリオワールド』のように「同じオバケ屋敷を何度もクリアしてセーブする」ことも出来ませんし、『スーパーマリオアドバンス4』のような「中断セーブ」もできません。ただし、スターコインを消費して看板を消すとセーブ出来るという救済措置(数は限られている)があるのと、エンディング後には自由にセーブが出来るようになります。

 シリーズの歴史の中でも、かなり「セーブが不自由」なゲームになりました。


 流石に『スーパーマリオアドバンス4』にあった「中断セーブ」をなくしたのはまずかったと思ったのか、続くWii用の『NewスーパーマリオブラザーズWii』、3DS用の『Newスーパーマリオブラザーズ2』、Wii U用の『NewスーパーマリオブラザーズU』では「中断セーブ」が復活しました。その結果、

・砦、城、飛行船などをクリアした際にセーブ可能
※『Wii』と『U』は何度クリアしてもセーブ可、『2』はスターコインで看板を消してもセーブ可
・マップ画面でスタートボタンを押すと「中断セーブ」可能
※エンディング後は、それが「本セーブ」に変わる


 どうもこんなカンジになったみたいですね。
 私も『Wii』と『2』はプレイしているのですが、当時そんなことは意識していなかったのと、友達に借りてプレイしただけで今手元にないので「こんな仕様だったっけ……」と思いました。中断セーブが出来るなんて知りませんでした。間違っているところがあったらコメント欄で教えてください。修正しますんで。


 まぁ、ともかく……言えることは、2Dマリオシリーズも「1ステージごとにセーブ可能」にしていた時期もあるのだけど、『アドバンス4』を境に「砦や城をクリアしないとセーブできない」仕様に“敢えて変えた”ことは分かると思います。
 また、エンディング後は自由にセーブできることからも、決して技術的に「1ステージごとにセーブ可能」にすることが出来ないワケではないのも分かるでしょう。ゲームデザイン上“敢えてそうしている”のです。



 しかし、最近のステージクリア型のゲームで「1ステージごとにはセーブ出来ない」ゲームなんて、他にはほとんどないんじゃないかと思うのです。
 最近私がプレイしたゲームで言えば、Wiiの『ドンキーコングリターンズ』は「1つステージをクリアするだけでオートセーブ」でしたし、3DSの『魔神少女』『魔神少女2』も「1つステージをクリアするだけでオートセーブ」だったと思いますし、アクションパズルゲームならば『ハコボーイ』も『ラビラビ』シリーズも『U-EXPLORE』も全て「1つステージをクリアするだけでオートセーブ」でした。

 そもそも同じマリオシリーズであっても、3Dマリオシリーズならば『スーパーマリオ64』の頃から「1ステージごとにセーブ可能」ですからね。2Dマリオだけが「砦や城をクリアしないとセーブできない」のであれば、時代の波に逆流しているようにも思えます。



 ということで、今日も相変わらず前置きが長かったですね。
 ここからが本題です。

 「風が吹けば桶屋が儲かる」的な話で、私は自分で書いた過去の記事で「コマンドRPGから“武器や防具”をなくしたらダンジョン探索が楽しくなくなる」という記事が好きでした。一見すると関係なさそうな要素が、実は絡み合っているというお話です。

 2Dマリオが「砦や城をクリアしないとセーブできない」のも、これに通じる話で……2Dマリオが「1つステージをクリアするごとにオートセーブされる」になると、「探索」とか「寄り道」が楽しくなくなっちゃうのです。任天堂はそれが分かっているからこそ、「砦や城をクリアしないとセーブできない」としているのだと思います。


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 そもそも「1ステージごとにセーブ可能」というのはどういうことでしょう?
 DS版の『Newスーパーマリオブラザーズ』は例外ですが、ゲームボーイアドバンスの『スーパーマリオアドバンス4』にもWiiの『NewスーパーマリオブラザーズWii』にも3DSの『Newスーパーマリオブラザーズ2』にもWii Uの『NewスーパーマリオブラザーズU』にも「中断セーブ」があったそうですが、「1ステージごとにセーブ可能」と「1ステージごとに中断セーブ可能」の違いは何なのでしょう?


 それは、「何回でもやり直せるかどうか」です。
 「中断セーブ」は1回再開するとセーブデータが消えてしまうので、「ここでセーブしておいてゲームオーバーになったらまたここからやり直そう」ということが出来ないのです。ゲームオーバーになったら、1つ前の砦や城をクリアしたところまで戻されるのが「中断セーブ」なので……

 逆算して考えれば、任天堂は「何回でもやり直せないようにしよう」と“敢えて”中断セーブしか出来ない仕様に変えたのだと思います。



 どうして「何回でもやり直せる」ようにしてはダメなの?と思う人もいるかも知れません。
 ユーザーに“不便”を強制しているワケですからね。ユーザーのために「何回でもやり直せる」ようにしてくれればイイのにという意見もあるでしょうし、先ほど述べたように最近のステージクリア型のゲームはほとんど「何回でもやり直せるように1ステージごとにオートセーブ」になっているワケですからね。


 ただ、2Dマリオで「何回でもやり直せる」ようにすると、1UPキノコの価値がなくなっちゃうんですよ。
 2Dマリオシリーズは「1UPキノコ」を1つ取るとマリオの残機が1つ増えます。コインを100枚取ってもマリオの残機が1つ増えます。残機というのは「やり直せる回数」のことですから、「何回でもやり直せる」ゲームになったら「1UPキノコ」も「コイン」も価値がなくなるし、手に入っても特に嬉しくなくなりますよね。



 ということで、ようやく一行目に書いておいた伏線までたどり着きました。
 この「何回でもやり直せる」=「1UPキノコもコインも特に嬉しくない」2Dマリオ作品が、2015年に発売されたWii U用ソフト『スーパーマリオメーカー』なのです。


◇ 『スーパーマリオメーカー』(Wii U)
 『スーパーマリオメーカー』は言うまでもなく「2Dマリオのステージを自分で作れるゲーム」です。
 そして、そうして作られたステージはインターネットを通して世界中から集められて、自由に遊ぶことができます。遊び方は大きく分けて2つ、「たくさんあるステージの中から、1つのステージを指名して遊ぶ」のと「ゲーム側から提示された8コ(もしくは16コ)のステージを100機の残機でクリアする100人チャレンジ」の2つです。


 この2つの遊び方―――いずれにせよ「1UPキノコやコインの価値が著しく低い」のです。
 「たくさんあるステージの中から、1つのステージを指名して遊ぶ」場合、そのステージを何度も何度も何度もリトライして遊ぶことが出来ます。残機は最初から無限です。だから、1UPキノコやコインを手に入れても特に得はありません。
 「ゲーム側から提示された8コ(もしくは16コ)のステージを100機の残機でクリアする100人チャレンジ」の場合は、恐らく大量に1UPキノコが手に入るステージがあったらバランスが壊れてしまうからなのでしょう、1つのステージで3機までしか増えない仕様になっています。1UPキノコやコインは3機アップまでなら嬉しいのですが、それ以上は手に入っても全く嬉しくありません。やっとの思いで叩いた「ハテナブロック」から1UPキノコが出てきても「普通のキノコが良かったーーー!」と思うだけです。


 その結果どうなったかと言うと……今までの2Dマリオシリーズに比べて、『スーパーマリオメーカー』で遊べるステージは「探索」とか「寄り道」が楽しくないんです。
 2Dマリオって基本的には「右に進むだけでゴールにたどり着く」のですが、そこに至るまでにたくさんの寄り道や別ルートが用意されているじゃないですか。土管に入ればたくさんのコイン、隠されたブロックを見つければそこには1UPキノコ、あのブロックは連続で叩くとコインが大量に手に入る「10枚コイン」、ここからノコノコを蹴って走ると敵を次々と倒して1UP……ただゴールをするだけじゃない、寄り道とかテクニック披露の場が用意されていて、その御褒美として「1UP」や「コイン」がもらえたのです。

 しかし、『スーパーマリオメーカー』では「1UP」や「コイン」に価値がないため、寄り道して「1UPキノコ」が手に入っても全く嬉しくないですし、ブロックの中身が「10枚コイン」だったら特に叩くこともなく先に進みます。
 故にプレイヤーは「ただゴールする」ことだけを考えるし、寄り道が凝っているコースなんか作っても評価はされませんし、寄り道要素のない1本道のステージが人気になります。「全自動マリオ」だったり、「高難度のステージ」だったりが人気になるのも、この仕様だったらしょうがないことだと思います。

 もし2Dマリオシリーズが「1ステージごとにセーブ可能」になったとしたら、同じことになるんじゃないかと私は考えます。



 「風が吹けば桶屋が儲かる」は、
 「風が吹くと土ぼこりが舞う」→「それが目に入って目を悪くする人が増える」→「目を悪くした人は、当時は三味線奏者になることが多かった」→「三味線の材料のために猫が殺される」→「猫が減るとネズミが増える」→「駆除できなかったネズミは桶をかじって駄目にしてしまう」→「桶を買い換える人が増えるので桶屋が儲かる」という論理なのですが。

 どうして2Dマリオが「砦や城をクリアしないとセーブできない」かを考えれば、
 「1ステージごとにセーブ出来れば、何度でもやり直しが出来てしまう」→「残機を増やす意味がなくなる」→「1UPキノコやコインに価値がなくなる」→「ステージを探索したり、寄り道したりする喜びがなくなる」→「単なる一本道ゲームになってしまう」からだと言えるのです。


 つまり、2Dマリオというのは「砦や城」から次の「砦や城」までの数ステージの間、“残機のやりくり”に四苦八苦するゲームなんです。残機がなくなったら、数ステージ前からまたやり直しだという緊張感があるからこそ1UPキノコが嬉しいのだし、1UPキノコを求めて寄り道も楽しくなるのです。

 そのためには、「1ステージごとにセーブ出来る」ようには出来ないのです。




 では、他の「1ステージごとにセーブ出来る」ゲームはどうなのかというと……
 例えば、アクションパズルゲームのような「探索」要素のないゲームは、最初から「寄り道したら1UPキノコがあって嬉しい」みたいなことは求められていませんよね。そもそもアクションパズルは「解法を思いつくかどうか」が鍵なので、残機がなくなったから数ステージ前からやり直しとか言われても、既に解法が分かっているステージを作業のようにクリアするだけですしね……

 また、『ドンキーコングリターンズ』とか『スーパーマリオギャラクシー』なんかは、1ステージの難易度が非常に高かったり、1ステージの長さが(2Dマリオに比べて)長かったりするので……「ステージの途中の中間ポイントからコンティニューする」ことがありがたいです。
 2Dマリオは数ステージごとにしかセーブできない、3Dマリオは1ステージごとにセーブできる、と言っても……3Dマリオの方が1ステージが長いでしょうし、単純に比較できる話でもないかなとも思います。

 それと、「1UP」以外の探索の御褒美を用意するという方法もあります。
 例えば『ドンキーコングリターンズ』は「1UPキノコに該当する風船」「コインに該当するバナナ」があるんですが、それ以外にも「全部揃えると1枚絵が見られるパズルのピース」や「隠しステージ解放に必要なK・O・N・Gのパネル」「買い物に使えるバナナコイン」などがあって、(風船やバナナ以外の)そういうアイテムを探索する楽しみがありました。

 『スーパーマリオ64』は「パワースター」を探すゲームだから、「1ステージごとにセーブ可能」にしても(2Dマリオ以上に)探索要素の強いゲームになっていましたし。『スーパーマリオギャラクシー』ではコインは「ライフ回復」の役目もあったので、(2Dマリオ以上に)コインがありがたいゲームになっていたと思います。
 2Dマリオシリーズも、「1UPキノコ」よりも「寄り道で見つけたら嬉しいもの」が出てくるようにすれば、寄り道の楽しさを損なうことなく「1ステージごとにセーブ可能」なゲームに出来るんじゃないかと考えます。




 私個人の好みで言えば、「マリオも、そろそろ「残機制」をやめてもイイんじゃないかな」と思っています。「1UPキノコ」を廃止して、「コイン」は別の使い道を用意して、「1UPキノコ」以外に寄り道して集めたくなるようなアイテムを置けばイイんじゃないかなと思います。『New』シリーズでおなじみの「スターコイン」を、もっと色んな用途に使わせるとかね。それで「1ステージごとにセーブ可能」で「無限にコンティニュー可能」にしてもイイんじゃないかと思っています。

 ただ……そうすると「“残機”を失ったらやり直しという緊張感」がなくなるんです。
 先のコメント欄で集まった面白い意見の中に、「高難度だけど、残機は無限で、やられたらその場で即再開になるゲーム」についての話がありました。ダウンロード専売のアクションゲームには結構見かける仕様ですね。高難度ではないですが、私が今プレイしている『ハコボーイ』なんかまさにそうですね。あのゲームは、すぐ手前からリトライできる機能が付いています。

 そういうゲームは「(高難度であっても)気軽にプレイ出来る」一方、「ミスしたら随分前からやり直しだという緊張感」は薄いのでハラハラはしません。「気軽さ」と「ハラハラ」は裏表で、どちらか片方に重きを置けばもう片方は薄まるものでしょう。

 例えば、私が絶賛した『幻影異聞録#FE』の「どこでもセーブできる」仕様も、裏を返せば「緊張感がない」とも言えるんです。ワイルドエネミーに遭遇して全滅したとしても、直前にセーブしているから安心だぜーとなってしまいます。もし、『幻影異聞録#FE』が限られたセーブポイントでしかセーブ出来ないゲームだったら、気軽にはプレイ出来なくなりますが、突然のワイルドエネミーに恐怖する緊張感抜群のゲームになっていたと思います。
 逆に、『幻影異聞録#FE』も「戦闘中でもセーブできるようにして欲しかった」という人がいて、恐らくそうすればものすごく気楽に遊べるゲームになる反面、戦闘の緊張感は限りなく少なくなることが予想されます。「ピンチの仲間がいる……回復するか攻撃するか……よし!セーブしておいて、ダメだったらリセットしてやり直そう!」ということが出来てしまいますからね。


 「気軽さ」を選ぶのか、「ハラハラ」を選ぶのか―――
 それぞれのゲームが「どういう人にどう遊んでもらいたいのか」によって正解は異なります。どこでもセーブできる『幻影異聞録#FE』は気軽さを選び、砦や城をクリアしないとセーブできない『Newマリオ』シリーズはハラハラを選んでいるということなんでしょう。どちらが正しいという話ではなく、そこに「そのゲームの意図」が見えるのだと思います。





 ただ、それはそうと2Dマリオは岐路に立たされているとも思うのです。
 DSの『Newスーパーマリオブラザーズ』が大ヒットして以降、各ハードで1本ずつ発売されている2Dマリオですが……国内売上はDS版が640万、Wii版は456万、3DS版が242万、Wii U版125万、世界売上はDS版が3079万、Wii版が2951万、3DS版が947万、Wii U版が488万と――――国内・世界ともに右肩下がりの状況です(※ 数字は2016年1月現在Wikipedia参照)(※ 本体同梱版も数字に含まれています)。

 しかし、『スーパーマリオメーカー』の動画の盛り上がりなんかを見れば分かるように「2Dマリオの需要」がないワケでもないですし、恐らく次世代ゲーム機NX(仮)でも新作を作っていることと思われます。

 なので、この「どこでセーブ出来るのか」という問題だけでなく、次回作では抜本的な変革をしてくる頃かなぁと思うのです。Wii版で4人協力プレイを実現してからは、ゲームシステムとしては目立った変化がありませんからね。マリオもまた、ゼルダ同様「アタリマエを見直す」頃合かと思いますし、E3で何らかの形を見せてくれるんじゃないかと期待しています。


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| ゲーム雑記 | 17:54 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

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ゲームとゲームとゲームとゲームを同時並行に進める

 友達が『Newマリオ2』と『鬼トレ』を貸してくれました。
 発売直後のゲームを何故?と訊いてみたところ、

 『Newマリオ2』の方は「最終面だけやりたいから進めといて」とのこと。
 『鬼トレ』の方は、「買ったはいいけど3DSに画面保護シート貼っていないから画面に傷がつくのイヤで起動していない」とのこと。ならば、まず保護シート買いなさい。



 でもまぁ、せっかく借りたんでプレイしてみることに。どっちもとても面白いです。
 それ以前からプレイ中だった『A列車DS』と『カルチョビット』と合わせて4本同時並行でゲームを進めるハメになりました。
 ぎゃー!そう言えば『ラストストーリー』と『夜の魔人』はずっと放置中だし、配信終了直前にダウンロード購入した『サイレントデバッガーズ』は起動すら出来ていない!Wii U発売までに全部消化しておきたいけど、多分ムリだ!




 みなさんは、大体何本くらい同時並行でゲームを進めていますか?
 この質問をしている時点で感覚が麻痺しているという気もします(笑)。

 自分はなるべく「1本に集中」したいんです。
 頭の中がごっちゃになって、「Aボタンでジャンプだか上ボタンでジャンプだか分からなくなる!」みたいになっちゃいますから。なので、1本のゲームが終わるまではどんなに面白そうなゲームが出ても買わないようにしてきたんですけど。


 あれ?意外に4本同時並行、いけるなとも思ったんです。


・『A列車で行こうDS』←経営シミュレーション
・『カルチョビット』←育成シミュレーション
・『Newスーパーマリオブラザーズ2』←2D横スクロールアクション
・『東北大学加齢医学研究所 川島隆太教授監修 ものすごく脳を鍛える5分間の鬼トレーニング』←脳トレ


 まず、全部ジャンルが違うこと。
 もしこれが『マリオ』と『ソニック』と『カービィ』と『コナミワイワイワールド』だったら全部横スクロールアクションゲームなので「ボタンがごっちゃになっちゃう!」ということがあったかも知れません。スピード感の違いに戸惑ってしまうことがあったかも知れません。

 もしこれが『A列車』と『シムシティ』と『シムシティDS』と『シムシティDS2』だったら、「どこに何を作ったか分からなくなってきた!」と混乱してしまうかも知れません。てゆうか、どうしてそんな4本をチョイスしたのよ。

 やってることが全部違うからごっちゃにはなりにくかったんです。




 あと、シリーズものは既に知り尽くしたゲームの延長線なので、新たに覚えることが少ないというのも大きいです。自分にとって初挑戦の『A列車』や『カルチョビット』は覚えることが多くて大変でしたが、前々作プレイ済の『マリオ』と『鬼トレ』は馴染みの店に久々に立ち寄ったくらいの感覚でプレイできたんです。順番が逆だったらこうはならなかったかも知れません。

 『鬼トレ』は別の理由で大変ですけどね(笑)。



 ジャンルが違うことで「遊びたいタイミングが違う」というのもありますね。
 『鬼トレ』は義務なんで毎日起動しています。「鬼トレ」は1日1コしかやってませんし、「鬼トレ補助」と「脳トレ」を2~3コやって大体20分くらいの起動。


 後は、ガッツリゲームと向き合いたい時は『カルチョビット』。
 このゲームは自分では操作しませんが、一生懸命画面に被りつくんで疲れます。しかも勝てるとは限らない。今の自分のチームは3回に1回くらいしか勝てないので、大抵落ち込んで終わります(笑)。


 手軽に達成感を味わいたい時は『マリオ』。
 自分は2D『マリオ』は得意なジャンルなので、「プレイした分だけ進む」のが分かっていて確実に達成感が得られます。
 十数分の起動で「あー面白かった!」と確実に言えるのがこのゲーム。しかも、今作は城や砦をクリアした時以外でも、「中断セーブ」が出来るので「1面だけ進めようっと」という遊び方が出来ますね。


 まったりと遊びたい時は『A列車』。
 すぐに成果が出るゲームではない(早送りという手もあるけど)。長いスパンで考えてあそこにあれを作ろうかなーと作って、完成するまでに他のことをして、と。面の序盤はせわしないけど、軌道に乗ると「何を追加していくか」を考えるゲームなので精神的にはそんなに疲れません。

 もちろん「最低難易度」で遊んでいますからね!
 シミュレーションゲーム不得意なんですよ!バカにすんな!



 この4本は偶然揃った4本でしたけど、すごくバランスが取れた4本でした。
 そして、こう見ると『マリオ』ってすげーゲームだなって思いますね。今回の『Newマリオ2』は「変わり映えがしない」とか「いい加減マンネリだ」とか言われていますけど、「いつもと一緒」だからこそ他の3本と同時並行で遊んでも何の問題もなく楽しめるのだろうなぁと。

 既にどういうゲームか分かりきっていることで、「1面にかかる時間はこれくらい」とか「次のセーブポイントまで進めるのに何分くらいかかる」とかが起動前に分かるのもありがたいです。じーちゃんばーちゃんが毎週欠かさず『水戸黄門』を観ていた気持ちに似ているのかも知れませんね。「予想は裏切らないが期待も裏切らない」というか。




 例えばこれが『A列車』『カルチョビット』『ラストストーリー』『夜の魔人』の4本だったら同時並行で遊べないと思うんです。新たに覚えることが多いから、ゲームに使える脳のキャパをオーバーしてしまうんです。でも多分、『ラストストーリー』『夜の魔人』『Newマリオ2』『鬼トレ』の4本ならイケる。


 卵が先か鶏が先かという話ですけど、
 「人気シリーズ」が人気な理由も分かりましたし、マンネリズムの偉大さも感じました。

 自分は好きなゲームの続編を率先して遊ぼうとは思わないということを何度も書いてきましたけど、既に上手くなっているからこそ得られる達成感というのもあるんだなと。


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 余談です。
 自分みたいな人間は「ダメゲーマー」の典型例だと思うんですけど、ゲームが好きで好きでしょうがない人ほどこういう傾向はあるんじゃないかと思うのです。4本はアレとしても、2本くらいはみなさんもあるでしょう?


 でも、ほとんどのゲームって「このゲーム1本に集中して遊んでもらう」ことを想定して作ってあるなーと思うのです。『ゼルダの伝説』シリーズなんかまさにそうで、アクションゲームとしての面白さ、冒険探索ゲームとしての面白さ、パズルゲームとしての面白さ、ストーリーやキャラクターの面白さ……ありとあらゆるタイプの面白さが詰め込まれたゲームと言えます。

 もちろんそういうゲームが悪いと言いたいんじゃないです。
 これ一本遊べば「ゲーム」を全部楽しめる、幕の内弁当感が欲しい時もあります。


 でも、「俺さっきパンと唐揚げとカップラーメン買っちゃったからサラダだけ食べたいんだよなー」という時もあるじゃないですか。
 そういう人にこそオススメできるゲーム、という視点は、実は人に何かを薦める際に大事な視点じゃないかと思うんです。


(関連記事:『Wii Sports』が今でも売れ続けているのは一体どうして?

 ↑ 5年前に書いた記事。
 DSバブルの頃だから、ここでも「脳トレやマリオはメインディッシュではない」という話で、5年後の今もあまりラインナップが変わっていないという(笑)。

| ゲーム雑記 | 19:58 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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『スーパーマリオワールド』の失敗

 「ボタンがごっちゃになってしまう病」という記事に書くつもりだったのに、すっかり書くのを忘れていたことを今日は書きます。人間なんだから、物忘れだってするさ!『脳トレ』やんなきゃ!




 『スーパーマリオワールド』とは、1990年11月21日に新型ゲーム機スーパーファミコンと同時発売されたソフトの一つです。スーパーマリオブラザーズシリーズ4作目にあたり、日本国内の売上げは355万本だそうです。これは『スーパーマリオカート』に続くスーファミソフト第2位の記録。

 最初に言っておくと、自分は全てのマリオシリーズの中で最もこの『スーパーマリオワールド』が好きです。
 マントマリオはジャンプ時の落下スピードを遅くできるし、ヨッシーの二段ジャンプを使うとすんでのところで落下を防ぐことができるし、スピンジャンプを使えばトゲ系の敵をやりこめることができるし、クリアした面は何度でも挑戦できるし途中抜けが出来るのでアイテムだけ取ってくることができるし………


 何より、
 「情報」さえあれば、スターロードを使っていきなり序盤でクッパ城まで飛ぶことが出来ることと、上級者向けに終盤の面よりも難しいスペシャルコースという超難度コースも用意されていること。


 この作品が最初かどうかは分かりませんけど、「初心者救済」と「熟練者にはひたすらやりこみ」を両立した“先駆け”のゲームの一つだと思っています。
 今も多くのゲームのPVやTVCMで使われる言葉ですよね、「誰にでも楽しめる!」「やりこみ要素も満載!」って。その源流は1990年頃から存在しているのです。





 さて、こんな風に自分は大好きな『スーパーマリオワールド』ですが。
 自分の大好きさ加減と比べて、任天堂自身はあまり評価していないのかなーと思うことが多々あります。


 このソフト以後、しばらくの間は2Dマリオシリーズって作られなくなるんですよね。
 メインのマリオは『マリオ64』『マリオサンシャイン』といった3Dアクションに移り、2Dマリオシリーズは携帯機の移植・リメイクものしか出なくなります。
 自分は『スーパーマリオワールド』が大好きだったので、NINTENDO64時代は不思議で仕方ありませんでした。「どうして任天堂は2Dマリオの新作を出さないんだろう?FFやドラクエに逃げられたのは仕方ないとしても、2Dマリオを出せば64ごと買うって人は多いだろうに」と。

 ちなみに2Dマリオが出ていない間も任天堂は、『スーパードンキーコング』シリーズや『星のカービィ』シリーズや派生ソフトである『ヨッシー』シリーズといった2Dアクションゲームを出しています(『カービィ』と『ヨッシー』は64でも2Dアクションとして出た)。しかし、2Dマリオの新作だけは頑なに出さなかったのです。トップシェアから落っこちても。



 もちろんこの記事を書いている2011年の時点では「何を今更」な話ではあります。
 2006年に16年ぶりの2Dマリオシリーズ最新作『Newスーパーマリオブラザーズ』が、2009年には『NewスーパーマリオブラザーズWii』が大ヒットしていて、今度のWii Uでも(製品化は正式に発表されていませんが)2Dマリオの映像が流れているなど……現在の任天堂最大のキラータイトルとして大暴れしているワケですが。

 以前の「社長が訊く」で宮本さんはこう仰っていました。


<以下、引用>
岩田「2004年にファミコンミニを発売しましたよね。
あのとき『スーパーマリオブラザーズ』も再登場しましたが、宮本さんはどんな印象を持ちましたか?」

宮本「昔はゲームを遊んでいたのに遊ばなくなっている人がどんどん増えているという感があって、
それは理屈ではわかっていたつもりなんですけど実感として足りていなかったんです。
というのも、やっぱり自分もゲーマーですし、まわりにもゲームが好きな人が集まっていますから。
だからファミコンミニのときにそういう声を聞いて、「そうか・・・マリオのことは覚えていてもゲームのことを忘れている人がそんなに多いのか」 ということが、とても強く実感できました。」

岩田「だから、ファミコン20周年や、そのあとにスーパーマリオ20周年に取り組んだことは わたしたち自身にとってもすごく意味がありましたよね。」

宮本「そう思います。
ただ、ゲームからいくら遠ざかっても 『マリオ』で遊んだ思い出は忘れられてはいない・・・。
その頃『マリオ』も3Dに展開していましたから、 ゲーム機の進歩とともに発展していく『マリオ』誰でも遊べるベーシックな『マリオ』という、2つの路線があるなという話になりました。
そんなことを手塚さんと話していたら「次をつくるとしたら、横スクロールマリオかなあ」ということになりまして。」

岩田「それがDS版の『Newスーパーマリオ』になったんですね。」

宮本「ええ。
でもやっぱり技術を追いかけているほうからすると「えっ、いまさら2Dで横スクロールですか?」となるんですけど、「ポリゴンや3Dを使ってもいいから、 横スクロールでゲームをつくったほうがたくさんの人にとって遊びやすいものになるのと違うのか?」と。

だから、「原点に帰った『マリオ』をつくろう」という話になったんです。
そこで名前に『New』をつけたんですね。」
</ここまで>

※ 改行、強調は引用者の手で加えました。


 どうもファミコンミニをやってみたら「昔はゲームやっていたけど今はやっていない」という人が想像以上に多いと気付き、じゃあ今更だけど2Dマリオも作ってみるか―――という流れだったみたいです。自分は何か明確なポリシーみたいなものがあって「2Dマリオだけはもう二度と作らない!」と16年間作られなかったのかなと思っていたので、正直意外でした。

 同時に、色んなことが納得できました。
 任天堂からすると『スーパーマリオワールド』以降、「2Dマリオはもう求められていないだろう」くらいの意識だったのかなと。




 それを裏付けるように……
 16年ぶりに発売されたDSの『Newマリオ』は――――自分がスーファミの『スーパーマリオワールド』に抱いていた「好きだった理由」を全てそぎ落としているのです。マントマリオもヨッシーもスピンジャンプもなければ、前のコースに戻ってアイテムドーピングすることも面倒になりました(もう一度クリアしないとアイテムが持ち越せない仕様になった)。


 『Newマリオ』の大ヒットって、『スーパーマリオワールド』の否定から始まっているのではないかとすら思うのです。


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○ 斜陽の始まりだったスーパーファミコン時代
 マントマリオやヨッシー、スピンジャンプの廃止は「初心者には複雑」と判断したゆえの削除だと思います。マントマリオは「飛べる人」「飛べない人」が分かれてしまったと言われていますし、スピンジャンプに関しては「必要なボタン数が増えた」弊害を生んでしまいました。


 マリオシリーズの原点である『ドンキーコング』や『マリオブラザーズ』は「十字キー+ジャンプボタン」のゲームでした。『スーパーマリオブラザーズ』になって「十字キー+ダッシュボタン+ジャンプボタン」のゲームになりました。
 そして、『スーパーマリオワールド』は「十字キー+ダッシュボタン+ジャンプボタン+スピンジャンプボタン」と、必要なボタンがシリーズ最多になってしまったんです。

 ちなみにDSの『Newマリオ』は「十字キー+ダッシュボタン+ジャンプボタン」に戻り、Wiiの『NewマリオWii』は「十字キー+ダッシュボタン+ジャンプボタン」に「リモコンを振ってスピン」という要素が加わりました。
 DS版は特に宣伝コピーに「十字ボタンと2つのボタンだけのマリオ」と書いてあったように、使うボタン数を最重要視したプロモーションになっていたんですよね。



 Wiiの発売前、宮本さんはゲームコントローラのボタン数に関してニンドリのインタビューにこう答えています。

<以下、引用>
宮本「ファミコンでは、A、Bボタンを組み合わせて使ったり、同時押しにしたりしていたのを、スーパーファミコンのときには、YボタンやXボタンに振り分けるとか、できるだけシンプルな操作に少しずつ変えていったわけです。
 そうすることによって、使いやすくなったと思っていたんですけど、やっぱりボタンの種類が増えていくこと自体が複雑化への道だったんです。

 Wiiではモーションセンサーだとか、左右がバラバラに動かせるとか、さまざまな要素が足されたんで、ボタンは思いっきりシンプルに割り切ろうとバッサリ削りました。まぁそれでも、複雑と思う人にはまだ複雑だと思いますけど(笑)。
</ここまで>

※ 改行、強調は引用者の手で加えました。




 スーファミのボタン数を増やしたのは「初心者救済」のためだったのに、結果的には「ついてこれない人を増やす結果」になってしまった―――これはボタン数に限らず、『スーパーマリオワールド』の各要素にも言える話だと思います。


 「スターロードによるショートカット」と「やりこみ要素のスペシャルコース」。
 Wii版は友達宅で中盤くらいまでしかプレイしていないので分からなくて申し訳ないのですが、少なくともDS版『Newマリオ』にはスターロードほどの大幅なショートカットはありませんでしたし(最終ワールドの1面に飛ばされはするけど)、超難度コースが別に用意されているワケでもありませんでした(同じコースでのスターコイン集めがやりこみ要素になっている)。


 多分、「万人向けのつもりで作ったショートカットとかスペシャルコースだけど、多分あれは万人向けじゃなかったんだよ」と考えたということなんじゃないかと思います。少なくとも、シリーズ仕切りなおしのDS版には入れなかったということは。




 スーパーファミコンという時代は、良い意味でも悪い意味でも「ついてこれるヤツだけついてこーい!」的な勢いのあったファミコンのゲーム達が、誰にでも楽しめるように行儀よく「万人向け」になっていった時代だったと思います。
 『ゼルダの伝説』にしても『ファイナルファンタジー』にしても、ファミコン時代は「子どもには難しいゲーム」だったところ、スーパーファミコン時代になって随分と「万人向け」になったと思います。『ファイナルファンタジー5』なんかはまさに「初心者には取っ付きやすく」「やりこもうとすればひたすら難しい」ゲームの代表格だと思いますし、『スーパーマリオワールド』とも通じるところがあるのですが………



 しかし、そんな『ファイナルファンタジー』シリーズも「ファミコン時代の方が良かった」という声はありまして。「難しくて良かった」という話ならただ単に難易度の問題なんですけど、「スーファミ以降は遊びにくくなった」という意見があって驚いたという話は以前にも書きました。

 「万人向け」を目指したがゆえに、そこからふるい落とされてしまった人達は確実にいるんです。スーパーファミコンの時代って実はそういう問題を内包していたのかなぁと思うのです。


(関連記事:アクティブ・タイム・バトル(ATB)は“アクション要素”なのか?



 ちなみに……
 2Dマリオシリーズは「新作が出なかった」という分かりやすい例ですけど、『ファイナルファンタジー』シリーズも「毎回システムを変えている」ことで通じる部分はあるんですよね。単に「万人向け」を目指すなら、『5』でも『6』でも『7』でも、どれかのシステムをずっと使えばイイのに――――そうではなく、毎回新しいシステムを入れることで、時にはかなりの「取っ付きにくいゲーム」にしているのです。



 『マリオ』とか『FF』とか、何百万本も売れるゲームがこうやって「万人向けって何なんだろう」と悩んでいたであろうことを考えると――――未だに「誰にでも楽しめる!」「やりこみ要素も満載!」という言葉をとりあえずPVに入れちゃうゲームって……と思わなくもないです。


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| ゲーム雑記 | 18:26 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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2D『スーパーマリオブラザーズ』シリーズが苦手な人達へ

 2D『スーパーマリオ』シリーズと言えば、ファミコン時代の初代『スーパーマリオブラザーズ』が国内だけで681万本、DS版『Newスーパーマリオブラザーズ』が600万本以上、Wii版『NewスーパーマリオブラザーズWii』も400万本以上を売り上げている怪物ゲームです。


 トータル数で言えば、間違いなく日本で最も「売れた」アクションゲームですし。
 同時に、日本で最も「挫折した人が多かった」アクションゲームなんじゃないかと思っています。


 アクションゲームが苦手な人が「自分はマリオすらマトモにクリア出来ないくらいアクションゲームが苦手なんです」と言っているのをよく目にします。マリオというのは決して“誰でもクリア出来る”簡単なゲームではないのですが、あまりに売れ過ぎているため「アクションゲームが苦手かどうか」の指標になってしまっているということですね。




 そんなことを以前から考えていたのですが……
 つい最近Twitterでとある女性フォロワーさんと話していたら、衝撃の発言が。
 toggeterとかでまとめておけば良かったのですけど、流れてしまったのでうろ覚えでこんなカンジ。

 2Dの『スーパーマリオ』シリーズが苦手だという話をされていたので、よくよく訊いてみると……


 「自分は反射神経がないのでBダッシュを使ったことがないです」と言われたのです。



 えっ?『スーパーマリオ』ってBダッシュを使わないと逆に難しいですよ。


 動きの俊敏さもそうなんですが、特に大事なのはジャンプ力。
 学生時代にやったであろう体育の「走り幅跳び」と「立ち幅跳び」の記録を比較してもらえば分かると思うのですが、走りながらジャンプした方が「高く」「長く」飛べるものなのです。マリオもそうなんです。


 Bダッシュしながらジャンプをすると飛躍的にジャンプ力が増すので、遠い足場にも難なく着きますし。クリボーやノコノコなどの敵も踏みやすくなります(加えてアドバイスをするなら、初心者の内は敵は「踏んづけて倒す」んじゃなくて「飛び越えて知らんぷりする」方が安全です)。


 「Bダッシュを使わない」というのは『スーパーマリオ』を極めきっちゃって「もう全部の面を余裕でクリア出来ちゃうなー」って人が、敢えて自分にハンデを課して遊ぶ“縛りプレイ”なんですよ。セルフSMの世界なんです。

 試しに僕も「Bダッシュ禁止」でスーパーファミコンの『スーパーマリオワールド』を遊んでみました。このゲームだとBボタンじゃなくてYボタンでダッシュですけどね。ちなみに僕はこのゲームは隠しコースまで全部自力でクリアしております。

 最初の面「ヨースター島コース1」……ふむ。調子に乗って穴に1回落ちたけど難なくクリア。
 次の面「ヨースター島コース2」……ヨッシー無双で難なくクリア。
 次の面「ヨースター島コース3」……地獄。



 昔、ファミコン版かDS版かWii版か忘れてしまったのですが、『スーパーマリオ』シリーズを作ったスタッフの人がインタビューで「このゲームはBダッシュを使わなくてもギリギリクリアできるようにコースを作ってあります」と言っていたのを読んだことがあります。

 確かにそう。
 この「ヨースター島コース3」もBダッシュを使わなくてもギリギリ届く距離になっています。しかし、本当にギリギリなんです。回転する足場からベストなタイミングとベストな踏み切り位置で飛んでギリギリの位置で着くようになっているんです。1ミスでまっさかさま。

 ムジーッヽ(`Д´#)ノ


 残機2機まで追い詰められたところで何とかこのコースをクリアし、この後はヒョイヒョイと進んだんですが……「ドーナツ平野コース1」で土管に入ってしまい、「ダッシュしないと登れない壁」の前で詰みました(笑)。そもそもダッシュできないとマントマリオの意味ないしね!!




 ということで、2D『スーパーマリオ』が苦手だからBダッシュを使っていないという人へ。
 「難しいからBダッシュを使えない」んじゃなくて、「Bダッシュを使わないから難しい」んですよ!!まずはBダッシュとBダッシュジャンプを覚えましょう。

 こういうのって誰かが教えてくれないと知らないままなんですよね。
 2D『スーパーマリオ』を遊ぶ場合、Bボタンはほぼ押しっぱなしだと思って良いです。右手親指の先端でBボタンを押した状態で固定、親指の第一関節あたりでAボタンを押すという感覚です。

 BボタンとAボタンを1コずつ押すんじゃなくて、両方を同時に押す、って説明した方が伝わりますかねぇ。実際にコントローラを握ったところを誰かに見せてもらうのが一番なんですけど、そういう人がいないから教わらないワケですしねぇ(笑)。

 飲み会で同席した男性に「マリオとか詳しくなくてぇ~!ずっとBダッシュジャンプを練習してるんですけどぉ~!上手くできないいんですぅ~!ぷんぷくり~ん(怒)」と言えば教えてくれるんじゃないですかね。女性の場合は気になる男性に、男性の場合も気になる男性に聞けば、距離を縮めるチャンスですよ!!



 アクションゲームなので、そりゃもちろん「向き/不向き」はあります。
 でも、「指が思ったように動かせないからマリオ苦手なんですー」と言った女のコが、ピアノを弾かせると華麗な指さばきを見せたりするじゃないですか。
 「誰でも全ての面がクリアできる」とまでは言いませんけど、「何度やっても最初の面すらクリアできません」って人はゲームの基礎知識を誰にも教わらずに挑んでいるからなんじゃないかって思うのですよ。

 それはその人が悪いというワケじゃなくて……600万本も売れているゲームだから、そういう基礎知識を「みんな知っているでしょ」で押し切っているせいでもあると思うんですよ。説明書を読まなくても遊べるゲームを出している任天堂にしては珍しく、2D『マリオ』っていきなり面が始まりますもんね。


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○ 『スーパーマリオブラザーズ』は社会現象だった
 この時点で持論を言っちゃいます。

 600万本以上売れたファミコン時代の『スーパーマリオブラザーズ』って、今で言う『モンハン』なんだと思うんですよ。


 『モンハン』シリーズは自分プレイしたことないんで聞きかじった話で申し訳ないのですが(何故か攻略本だけは持っています・笑)、『モンハン』というゲームは複雑で覚えることが多いため、初心者が最初に通るチュートリアルも覚えることが多くて頭に入りにくいらしいんですね。だから本来「初心者にはハードルの高いゲーム」なんですが……
 PSPを持ち寄って遊べる協力プレイならば、上級者の人に導いてもらえて、チュートリアルに当たる内容を必要な分だけ教えてもらいながら実戦プレイから始められるそうな。

 ゲームのチュートリアルモードって楽しくない割に沢山のことを一度に覚えなきゃならないから、重要なことを忘れがちで、忘れてしまったら本編でそのせいでゲームオーバーになっちゃったりで。憂鬱の原因の象徴ですよ。「チュートリアルの内容を全部覚えたら楽しくなるよ」って言われても、それが出来ねえんじゃボケエ!


 『モンハン』の社会現象って、従来の“複雑なゲーム”が抱えていたハードルの高さを取っ払う効果があったんだと思います。1本のソフトでドカーンと売れたんじゃなくて、新作と廉価版を途切れなく出して徐々にセールスを伸ばしたというのも意味が大きかったんでしょうね。




 ファミコン時代の『スーパーマリオブラザーズ』も似たようなところがあったんですよ。
 社会現象になったファミコンと『スーパーマリオ』は、1台のファミコンと1つのソフトと1台のテレビで、近所の子どもが何人もで集まって「すげーすげー」と遊んだものでした。そこでコントローラを回して順番に遊んだり、上手い人のプレイを眺めたりしたんです。

 そういや、自分は『スーパーマリオ』の説明書って読んだことがないです。
 当時のゲームなんで、もちろんチュートリアルモードもありませんでした。

 でも、Bダッシュの仕方とか、クリボーは踏んづけて倒せるけどパックンフラワーは倒せないとか、キノコを取ると大きくなるとか、ここに隠しブロックがあって1UPキノコがあるとか、ここにワープ土管があるとか、1マス分のスキマならBダッシュで駆け抜けられるとか、8-4をクリアすると二周目が始まるとか――――全部知っていました。

 恐らく兄貴が教えてくれたとか、その兄貴は兄貴の友達から聞いたとか、その友達はその友達の兄貴から聞いたとかだってことなんだと思います。当時は社会現象にもなったのでゲーム雑誌以外の「小学○年生」とかにも画面付きで攻略記事が載っていたりしていて、それが情報源になったのかもですね。

 みんな、どこかから聞いてきたんですよ。
 「そんなことはない!俺は一人でしかゲームやってなかったし友達とゲームの話なんかしたことないぞ!」って人は……まぁ、強く生きてくれ。




 これは別に『スーパーマリオ』だけが特別なワケではなくて。
 それ以前にアーケードゲームでヒットした『ゼビウス』や『ドルアーガの塔』はユーザー同士が情報交換していましたし、これ以後にヒットする『ゼルダの伝説』や『ドラゴンクエスト』シリーズも「ノーヒントでクリアするには厳しい」「ユーザー同士が情報交換して攻略して欲しい」と作ってあるところがありました。

 それが当時のトレンドだったんですよね。




 んで、そういう経験がない人が今「みんながやっているんだから自分も出来て当然だろう」と知識ゼロで『スーパーマリオ』をプレイすると、そりゃ難しいと思うんですよ。初めて自動車を見た人が自動車免許の運転試験を受けるような話で。

 そういう時に「あぁ、自分には才能がないんだ……」と落ち込む必要はなくて、「みんなが知っていることを自分は知らないだけ」「それさえ知れば自分だって出来るんだ」と思った方がイイと思うのです。「自分にはとてつもない才能があるんだけど敢えて本気を出していないだけ」理論です(笑)。



 まぁ……確かに「向き/不向き」があるのは確かなんですけどね。
 『スーパーマリオ』というのは「死んで学習するゲーム」なんで、今の失敗は何が悪かったから次は何に気をつければ良いのかを自己分析することが大事で。理屈っぽい人ほど上手いんじゃないかなと自分は思っています。ここで「頭の良い人ほど上手い」とは言わない辺りが、自分の気の小さいところだな!






 とまぁ、こんな記事を書きながら……
 Wii版が同時プレイ対応になったのも当然の展開だったのかもなーと思いました。
 初心者と上級者が一緒にプレイできる。その結果、テクニックだったりワープの場所だったりを学ぶことが出来る―――
 この理屈で言えば、『ゼルダ』とかも4人同時プレイ対応にすればイイんじゃないのか!?というか、WiiとDSでどうして出さなかったのかな『4つの剣』……


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| ゲーム雑記 | 16:27 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

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2D『マリオ』はもはや文化である

 ふと1年半前に読んだこの記事のことを思い出しました。

 スマブラと麻雀橘寛基の『ブログ de Gamersta!』


 Wiiの『スマブラX』が発売してちょっと経った頃に書かれた記事で―――
 「対人コミュニケーションのツール」としての麻雀のポジションに、『スマブラ』のようなゲームが今後もシリーズ継続していけば、当てはまる(取って代わる)ことがあるのかも知れないという話。自分はこの記事が凄く好きだったんです。ゲームも、いつかは文化になると。


 『スマブラ』は99年に誕生したソフトなので、まだ10年の歴史しかありません。
 “入り口は広いがその先の道は果てしない”ゲームなので、そこまで万人向けなソフトではないとは思いますし、この喩えにはピンと来ない人も多いんじゃないかと思うのですが……(ただ、それを言うと麻雀自体が万人向けかって話なんですけどね)。



 じゃあ、『ボンバーマン』ならどうです?
 『桃鉄』は?『テトリス』は?『マリオカート』は?

 『ボンバーマン』の初出は85年だそうな(対戦モード搭載は90年?)。
 『桃太郎電鉄』の初出は88年(現シリーズの基礎が出来た『スーパー』は89年)。
 『テトリス』の日本での初出は88年(超ヒットとなったゲームボーイ版は89年)
 『マリオカート』の初出は92年。


 どの作品も20年前後の時を経て、未だに続編が出続けるソフトです。
 そして“対戦ゲーム”としての定番ソフトですよね。多くの人が基本的なルールを知っているから、久々でも「ちょっとみんなでやろうぜ!」と言いやすいのです。それこそ橘さんが例に出した「トランプ」とか「人生ゲーム」と同等かそれ以上に、“気安く”“みんなで遊ぶ”ことが出来ますよね。

 ……『マリオカート』はちょっと微妙か、と思ってしまうのは僕がレースゲームが苦手だからか。



 「トランプ」の起源は古代にあるらしいので別格ですけど。
 喩えば、「オセロ」は戦後間もない頃の日本の学校から碁石を使って考えられた遊びで、商品化されたのは1973年だそうな(リバーシという遊びはもっと前から外国にはあった)。発祥からまだ60年ちょっと、商品化からは30年ちょっとの歴史なんですね。

 「人生ゲーム」の日本版は1968年が初出だそうな。こちらは40年の歴史。


 80年代生まれの自分からすると、「オセロ」なんてもっともっと昔からあったのかと思っていました。でも、30年ちょっと経てば“誰もが知っている”“誰もが遊べる”娯楽になってしまう。これはもう立派に文化だと思いますし、コンピューターゲームもこうなれる(orもうなっている)んじゃないかと自分は思っています。


 『ボンバーマン』とか、久々に会った友達みんなでやるとすげー盛り上がりますもんね。
 年末に(無事に原稿が終わっていれば…)友人宅で鍋パーティをやる予定なので、WiiにPCエンジン版『ボンバーマン』でも買って本体ごと持っていこうかなと画策中。


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 ということで、ここからが本題なのです。いつものことながら前置き長ぇーな。
 『NewスーパーマリオブラザーズWii』のTVCM攻勢が始まったみたいですね。

 Wii.comでは観られませんが、公式サイトと『みんなのニンテンドーチャンネル』にて閲覧が可能です。凄まじい量のバージョンが用意されているので、手当たり次第にCM展開をすることが想像できます。当然。2D『マリオ』はCMを打った分だけ売れるソフトですからね。


 初代『スーパーマリオブラザーズ』の国内売上げは681万本だそうな。
 少なくとも日本に681万人は遊んだことのある人がいるということです。
 当然1本のソフトで遊ぶのは1人ではありませんし(あの当時は今以上に貸し借りが定番だったでしょうし)、その後もシリーズソフトは発売され200万本・300万本は普通に売上げ、ブランクを経て、リメイクもありつつ、DS版は500万本オーバーの超ヒットになりました。

 シリーズを遊んだことのがある人がこれだけいるというのは、それだけで強みになります。
 TVCMで「新しいマリオ出るよ!」とアピールするだけで、過去に遊んだことのある人は「おっ、出るんだ」と思えますからね。0からアピールしなければならない新作ソフトとは状況が全然違うのです。

(関連記事:全てのゲームには4つの層が存在する


 卵が先か鶏が先かって話ですけど……
 日本では「2Dマリオは売れる」けど「3Dマリオは売れない」のが現実で、これの要因はやっぱり「シリーズ売上げの差」にあると思うのです。3Dマリオ史上最高売上げの『マリオ64』でも190万本で、別にこれが少ないワケじゃないですけど、600万本・500万本をたたき出す2Dマリオとは格が違うのも仕方がないのかなと。

 ゲーム内容で言うと、『マリオギャラクシー』なんか「3Dマリオが抱えていた取っ付きにくさ」をことごとく解消していった“限りなく2Dマリオに近い3Dマリオ”だったと思うのですが。それは、実際にプレイしてみないと分からないことでしたからね。




 『NewマリオWii』のTVCMの話に戻します。
 今回のCMは「シリーズダイジェストバージョン」と「芸能人がプレイしているバージョン」に大きく分かれるんですが、「芸能人」の人選も含めてホントツボをよく心得ているというか。これだけバージョン用意すれば、そりゃツボも当たるよなというか(笑)。

・二宮和也(男・26歳)
・松嶋尚美(女・37歳)
・大橋のぞみ(女・10歳)
・生瀬勝久(男・49歳)

 ※敬称略
 ※年齢はWikipedia調べで11月20日現在の年齢


 恐るべしは「2人プレイ篇」のCMです。
 今回の目玉でもある「協力プレイが可能」という要素なんですが、10歳の大橋のぞみちゃんが49歳の生瀬さんに『マリオ』をレクチャーしているという。
 当然ながら、10歳の彼女は初代『スーパーマリオ』の頃は生まれていませんので、アレだけ上手いというのはDS版かGBAリメイク版かバーチャルコンソール版かをプレイしているということなんでしょうね。


 初代『スーパーマリオ』から24年。
 シリーズソフトを幾つも出して、その度に新しいユーザーが入り、継続して愛され続けているってこれはもう立派な文化じゃないかと思うのですよ。買う気がなかった自分だけど、これらのCMを観てると「んわー!やっぱ面白そう!」と思ってしまうという。


○ 変わらない『マリオ』
 「どこを切り取ってCMにするのか」を考えると、ここを選ぶのは流石だなーと思います。

 「2人プレイ篇」で二宮くんが松嶋さんに「Bダッシュ中にしゃがんで滑って1マス分のスキマをすり抜ける」テクニックを教えているところ―――これって初代『スーパーマリオ』の頃からある定番テクニックで、「あぁ!あったな!コレ!」と思わせてくれます。

 「大橋のぞみさん篇」で、無数のテレサに囲まれつつも左・右・左・右と細かく振り返って足止めするところとかも凄く懐かしいですよね。

 「松嶋尚美さん篇」でヨッシーが出てきて「何これ?良い人?」と戸惑うところとか、クリボーに当たって逃げられるところとかも、ニヤニヤしながら観てしまいますよね。



 2Dマリオが「文化」となっているのは、この「変わらなさ」ゆえだと思うのです。
 『スマブラ』もそうだし、『ボンバーマン』も『桃鉄』も『テトリス』も『マリオカート』もそうです。ゲームの根本部分のルールは変わらないからこそ、“シリーズソフトのどれをやったとしても”シリーズ経験者になれるのです。
 



○ 新要素な『マリオ』
 そのヨッシーは、DS版『Newマリオ』には登場しません。
 なので、あのCMを観たDS版の経験者は「今度のはヨッシー出るんだ!」or「何この緑の生物!?」と思えるという。だから、アレも立派に新要素の説明なんですよね。パッケージに描かれているので今更ですけど(笑)。


 「プロペラマリオ」に「ペンギンマリオ」に、「2人協力プレイ」にくにおくん的な「かつぎアクション」も。変わらないマリオだけど変わっている部分もあるよ!というアピール。磐石すぎて可愛げがないとすら思ってしまうほどです。
 『マリオ2』では毒キノコが衝撃的だったし、『マリオ3』ではワールドマップにしっぽマリオにカエルマリオという新要素が沢山、『マリオワールド』は言うまでもなくヨッシー。―――「変わらない」から文化になるのだけど、「追加される」「増えていく」ことも文化には大事だよねという話。



○ ルールが分かりやすい
 今回のTVCMもそうですし、『ニンテンドーチャンネル』で有野課長が『マリオ3』をプレイしているのとかを見てもそうなんだけど。2D『マリオ』って観ているだけでグッと力が入ってしまうんですよね。
 穴に落ちると「あー」と言っちゃうし、見事に難所を越えると自然と嬉しくなってしまうという。他人のプレイなのに(笑)。

 これはやっぱり2D『マリオ』が物凄く分かりやすいゲームだからなんだと思います。
 敵に横から当たると死んでしまう(スーパーマリオはチビマリオになる)。穴に落ちると死んでしまう。(『マリオ2』の毒キノコを除けば)アイテムは基本的に嬉しいものだし、目的は「右に進むこと」にあります。


 『Wii Sports』の発売前、「このゲームはハイタッチをしたくなるゲーム」とスタッフの人が仰っていて。すげーよく分かる話だなぁと思ったことがあります。ボウリング場の感覚に近いかな。「ルール」が単純で、「成功と失敗」が分かりやすくて、その成功・失敗は「身体的機能」に帰結するというか。

 2D『マリオ』もそれに近いと思うのです。
 逆か。『Wii Sports』が2D『マリオ』に近いんだ(笑)。


 これまでの2D『マリオ』で協力プレイをしようとすると、「1機交替ねー」とか「2・2でマリオとルイージに分かれようぜ」とかそんなカンジだったと思うのですが。今作はガチで同時な“協力プレイ”が可能ですからね。各所でハイタッチが起こりそうですね。

 『スマブラ』とか『ボンバーマン』とかもそうなんだけど、“一番上手いヤツ”を他の3人で蹴落とす遊びとか流行りそうだなー(笑)。そういう意味では、『NewマリオWii』は“新たな対戦ゲームの定番”になる可能性を秘めているとか思ったり。


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 うわっ、Amazonだともう在庫切れているのか……すげーな。

 こんなに沢山の人に愛されて、期待されている2D『マリオ』なんですけど……
 こないだの「社長が訊く」で宮本さんが気になることを仰っていて、「作っている側はこんな認識だったのか!」と驚きました。


<以下、引用>
宮本「ええ。
 でもやっぱり技術を追いかけているほうからすると、「えっ、いまさら2Dで横スクロールですか?」となるんですけど、「ポリゴンや3Dを使ってもいいから、横スクロールでゲームをつくったほうがたくさんの人にとって遊びやすいものになるのと違うのか?」と。
 だから、「原点に帰った『マリオ』をつくろう」という話になったんです。そこで名前に『New』をつけたんですね。
</ここまで>

 ※ 改行・読点など編集を加えました。


 ファミコンミニを受けて、DS版『Newマリオ』が生まれた経緯について。
 自分は2Dだったスーファミ時代が好きで、3Dになった64時代(プレステ時代・サターン時代)にゲームから離れてしまった人間なので。「早くまた2Dマリオ出ないかなぁ……」と思っていました。そして、自分以外にも沢山思っていた人がいたことは、ファミコンミニやDS版のヒットが証明してくれたと思っています。

 でも、作り手側(宮本さん本人なのかその周辺なのかは分かりませんが)からすると、「3Dの技術があるのに今更2D?」くらいの感覚だったのかなーと。3D『マリオ』と2D『マリオ』は別物だと認識している人が沢山いたのに、それに気付けなかったのだと。



 自分はもう3Dアクションに対して「自分にはムリ!」とは思わなくなりましたけど、まだまだそういう人は多いだろうし、Wiiの場合はアナログスティックを使えない人が沢山いると思うので―――Wiiの突破口としては“リモコン横持ちの2Dアクション”というのが一つの回答だと今の時点では予想しているのだけど、「それだとボタンが少ない!」と作り手側は思うんでしょうね(笑)。

 「沢山のボタンなんて使えないよ!」って人が沢山いたから『Wii Sports』が売れたのにね。


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| ゲーム雑記 | 18:22 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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「ミスしたらステージの最初からやり直し」という宮本茂の信条

 今日は「『NewマリオWii』は何万本売れるかな?」みたいなライトな話題を書こうと思っていたのですが、「社長が訊く」の『NewマリオWii』編が公開されまして。これがまぁ、自分が最近考えていることに繋がることだったために、急遽この話題にしました。

 URLが「vol1」となっているということは、他のスタッフも登場するんですかね?


<以下、引用>
・岩田「コースのはじめからやり直したほうが面白いんですか?」
・宮本「アクションゲームというのは、難易度の高いところだけを遊び続けるとしんどいんですよ。
多少自分が上手にできてしまうところも遊ぶから気持ちがいい。」
・岩田「確かにそうですね。」
・宮本「それは僕の信条で・・・。」
・岩田「だから、途中セーブをいくつもつくるよりも、もう1回やさしいところから遊んでもらおうと。」
・宮本「はい、そのほうが気分がいいんです。で、上手なところを遊んでいるうちにさらに上手になっていくんです。」
</ここまで>



 対談は『ドンキーコング』以前のマリオ誕生秘話から始まってこちらも自分は興味深かったんですが、如何せん長いので(笑)。最終ページの「9. アクションゲームの正しい楽しみ方」だけでも読んでもらえたらなぁと思います。



 以前ウチのブログで「ゲームをさせるためには“御褒美”が必要だ」という記事を書いた際に、実はもう1つ対になる記事として「ゲームに熱中させるためには“ペナルティ”が必要だ」という記事を書くつもりでした。

 上手く考えがまとまらなくて頓挫してしまったのですが……要点だけ掻い摘んで説明すると


【没になった記事の三行まとめ】
・大抵のゲームはミスをすると「やり直し」という時間的&労力的なペナルティを負わされる
・だから、「ミスをしないように」とゲームに熱中できる
・「ミス」の原因が分かりにくいゲームは、どうして自分がペナルティを課せられているのか分からずに理不尽な思いをしてしまう



 三行でまとまりませんでした!
 「ゲームが上手い人」は「ゲームが下手な人」によく「それはオマエの努力が足りないからだ」「頑張れば必ず上手くなるだろ」と言うんですけど、「何故ミスをしたのか」「どこがミスだったのか」すら分からない人は上手くなりようがないというのが僕の持論です。

 だから、僕にとっての“初心者にもオススメなゲーム”というのは「何故ミスをしたのか」「どこがミスだったのか」が自分で反省しやすいゲームなんですが……
 いつの間にやら「ミスのないゲーム」「ミスをしても先に進めるゲーム」が“初心者にもオススメなゲーム”と言われるようになってしまって。それって自分が思うゲームの魅力から思いっきり背中を向けているようで、なんだかなーと思ったり。

(関連記事:自分にとってのギャルゲーとは、カーブだらけのレースゲームみたいなものだ




 しかし、ですね。
 宮本さんとしては、「ステージの最初からやり直しをさせた方が楽しめる」という発想みたいなんです。ふーむ……

 ゲームの容量が増えて1ステージとか1ダンジョンが非常に長くなってしまって、「ダンジョンの中にセーブポイントのないRPG」なんて少なくなりましたし。
 宮本さんの代表作シリーズである『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』は自分でワープポイントを作れるし、『スーパーマリオギャラクシー』はコンティニューポイントが細かく用意されていますし。その二大シリーズですら「ミスしたらステージの最初からやり直し」というゲームではなくなっているのです。だって、『マリオギャラクシー』なんて1ステージがやたら長いですし、ミスするたびに最初からやり直させられたらめげてしまいますよ。


 ただ、
 『Wii Fit Plus』の「トレーニング+」のように、ゲームの骨格だけで組み立てられたような作品は確かに「ステージの最初からやり直しをさせた方が楽しめる」という言葉が非常によく分かります。というか、『Wii Fit Plus』の各ゲームって宮本さんの信条が物凄く体現化されたゲームのように思えます(効果音の使い方とかも)。


 クリアした人なら分かると思うんですが……「アスレチックMii」にしても「バランスMii+」にしても、ゴール直前に半端ない障害物が待っているんですよ。最初の方はスイスイと進めるのに、終盤が鬼のようでミスしてやり直しを喰らって「あとちょっとでゴールだったのにぃいい!」と泣きたくなるという。

 そうだ。もっと酷い例を思い出しました。
 「バランスMii」の「初級」はクリアするだけなら簡単なんですが、☆4つを出そうとすると確か30秒を切らないといけなかったはず(詳しい秒数とかは微妙)。でも、30秒ギリギリで滑り込もうとするとゴール前にちょうどハチが飛んでくるタイミングになっていてミスになってしまうという。もっと余裕を持って28秒台でゴールしなければならない仕様なんですよ。
 アレはホント「これを作ったヤツは何て性格が悪いんだ!」と思ったなぁ。それを乗り越えると、「どうだ!俺は乗り越えたぞ!」と思えるのですけどね。




 そうやって最後に一番デカい障害を用意して、1ミスで最初からやり直させる―――
 自分はこれを「ペナルティ」だと思っていたのですが。
 宮本さんの中では「自分が上手にできてしまうところも遊ぶから気持ちがいい」と。

 確かに、言われてみれば頷けるところもあります。
 上で書いた「バランスMii」も「バランスMii+」も「アスレチックMii」も、最初からやり直しをさせられることで「サクサクッと進める序盤」「結構際どい中盤」「イジワルな終盤」を通じて遊ぶことが出来て。もしアレが「イジワルな終盤」ばかりの繰り返しだったら、時間的にはその方が楽なんだけど、多分楽しくはないんだろうなと思ったのです。

 「楽」と「楽しい」は同じ漢字だけど、全然イミが違いますよね。




 コレを書くと「任天堂信者ウゼー」と言われるんでしょうけど。
 『脳トレ』とか『Wii Fit Plus』とかの「シンプルなミニゲーム」って、「ゲームの面白さって何だったっけ」を思い出させてくれたと思うのです。『マリオ』ですら物凄く複雑で長いゲームになってしまった今、そういう「分かりやすさ」を持ったゲームが少なくなってしまって。

 逆に、「分かりにくいゲーム」が時として「ゲームらしいゲーム」と呼ばれたりして。
 この対談で宮本さんが「ミスしてもステージの最初からやり直すのが楽しいようにしたい」と仰っているのに、『NewマリオWii』が「ミスをしても先に進めるように」おてほんプレイやマルチプレイを推しているというのは、自分の中ではしっくりこなくて。


 いや、マルチプレイ自体は面白そうなんですよ。「コインバトル」とかは特に。
 でも、「全ての人にエンディングを観てもらいたい」ゲームって、「ゲームってエンディングを見るために遊ぶものなのかなぁ」と思ったりするワケです。うーん、自分でもモヤモヤしていて、宮本さんの考えに賛同したいのか否定したいのか、『NewマリオWii』を受け入れたいのか拒絶したいのか、イマイチよく分からないな……


 宮本さんの信条自体には賛同なんだけど、宮本さん自身それだけ(ミスしたらステージの最初からやり直しだけ)では付いてこれない人が出てくることが分かっていて、マルチプレイやおてほんプレイという救済措置を入れていて。
 『NewマリオWii』があたかも「誰でもクリア出来るゲーム」みたいに推し出されていることに抵抗感があるということなのかな。

(関連記事:もしも『NewマリオWii』のTVCMが「スキップ機能」をプッシュしたら、逆に感心する


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 まぁ!ここまで書いておいてアレなんですけど。
 自分は『NewマリオWii』を買わないつもりなんですけどね!「楽しんだゲームの続編は買わない」主義なんで。でも、「コインバトル」はやってみたいので、友達をけしかけて買わせてみせようホトトギス。


 で、この『NewマリオWii』―――日本市場でどれだけ売れますかね?
 “携帯機で成功したソフトがWiiで”という事例を言うと、真っ先に『どうぶつの森』と『モンハン』が思い浮かんで、これらは大体4分の1くらいの売上げに落ちています。でも、この2本は元々据置ハードではミリオン売っていないソフトですからね。

 そもそも……
 携帯機を持ち寄って遊んでいた人達からすると、「据置機は持ち寄れないから仕方なくネットに繋がないと」くらいの感覚だと思うんですよ。オンラインだからこそ面白さを発揮するゲームというのは、ゲーム機をネットに繋いでいない人からすると「自分には面白さが味わえないゲームだ」くらいの認識だと思うんですよ。

 こないだのFPSの話にも通じるんですけど、一般的には「オンラインだからこそ面白さを発揮するゲーム」はむしろ枷なんですよ。
 「オンラインだからこそ面白さを発揮するゲーム」で日本で最も売れたゲームって、定義にも依りますけど、自分はそれこそ『モンスターハンター3』の80~90万本付近だと思っています。『マリオカートWii』や『スマブラX』はオフライン対戦が出来たからこそ100万本以上売れたのだろうと。



 この論理から言うと……
 「オフライン協力プレイ」と「オフライン対戦プレイ」に、もちろん「一人で遊ぶモード」も充実させてある『NewマリオWii』は―――『どうぶつの森』や『モンスターハンター』の例よりも、『マリオカートDS』→『マリオカートWii』のそれに近いのかなと思います。

 ということで、『マリオカート』の売上げを調べたら『マリオカートWii』っていつの間にやら200万本を超えていたのね。これらの数字の割合から、『NewマリオWii』の売上げを予測してみると。
 『マリオカートDS』:350万本付近
 『マリオカートWii』:230万本付近

 『Newマリオ(DS)』:550万本付近
 『NewマリオWii』:360万本付近←予想!



 ………流石にこれは現実的な数字ではないな(笑)。
 新規ユーザーを巻き込めてロングヒットになったとしても『Wii Sports』『Wii Fit』を超えることはないと思います。前作『Newマリオ(DS)』もそうなんですけど、「このソフトにしかない魅力・話題性」みたいなものが売上げには圧し掛かると思いますので。前作は「十数年ぶりの新作2Dマリオ!」が話題になったけど、今度はどうだろうねというところ。

 ということで、『マリオカートWii』のちょっと上くらいを自分は予想しておきます。
 250万本くらい。「いつまで」かと言えば、「Wiiの次の機種」が出るくらいまでジワジワと売れるんじゃないかと。当然ながら、「ソフトの出来はイイ」という前提の話ですけど。


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もしも『NewマリオWii』のTVCMが「スキップ機能」をプッシュしたら、逆に感心する

 ちょっと前の話題ですが……

 今年の秋に発売が予定されているWii用ソフト『NewスーパーマリオブラザーズWii』に、「スキップ機能」なるものが導入されるということが話題になりました。「スキップ機能」なのか「デモプレイ機能」なのか、使用条件などはあるのか、などなど情報が錯綜しているところはあるんですが―――とりあえず、「難しい場面から先にどうしても進めない人のために救済措置を用意する」という目的みたいです。


 まず率直に思ったこと。
 自分はゲーム下手くそですけど、2Dマリオはその中では得意ジャンルなので「えー、これを今回の目玉機能みたいに言うの?」と思いました。自分が必要としていない&自分が使う予定もなさそうな機能を「どうです?素晴らしいでしょ?」と言われても、別に嬉しくないよ、と。

 でも、ちょっと冷静になって思ったこと。
 ちょうど1年位前に母親にDS版『Newマリオ』をやらせたという記事を書きました。あの後、母はワールド1の城を無事にクリアしたのですが、ワールド2の序盤でどうしてもクリアできない面があったのでそこで詰んでしまいました。
 もし、DS版『Newマリオ』にスキップ機能があれば……と、ちょっと思ったんですよ。自分は使わない機能だけれど、それをありがたいと思う人がDS版『Newマリオ』には何百万人もいたのかもなーと(ちなみにDS版『Newマリオ』の世界累計売上げは1800万本以上です)。



 そうそう。
 ついでに書いておきますけど、DS版『Newマリオ』ってあんまり初心者向けじゃなくない?
 全体的な難易度は低いかも知れませんけど、救済措置がそれほどないんですもの。自分がもし初心者に2Dマリオをオススメするのなら、スーファミ版『スーパーマリオワールド』をオススメします。

【スーパーマリオワールドの救済措置】
・ルート分岐が多彩
・近道やらスイッチやらで“楽”をすることが出来る
・オバケ屋敷を何度クリアしてもセーブ可能
・2人プレイで得意なコースを分担できる
・クリア済みのステージに行ってアイテムゲット→スタートセレクトで脱出が可能
・1発喰らっても逃げるだけ&二段ジャンプ可能なヨッシーがいる
・落下スピードを調節可能&接近戦に強いマントマリオになれる
・スピンジャンプを使えば、トゲ敵の上にも乗れる


 もちろん「だから『Newマリオ』はダメなんだ!」って話ではなくてね。どちらが初心者にオススメしやすいかを考えると、『スーパーマリオワールド』の方だなーという話。
 マントマリオで空飛ぶのは苦手だって言う友達はいましたけど、別にマントマリオ使いこなせなくても大半のステージはクリアできますし。何か、書いていたら久々に『スーパーマリオワールド』遊びたくなってきました。バーチャルコンソールで買っちゃおうっかなー。


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 閑話休題~話を戻します~。
 この「スキップ機能」が賛否両論と話題になった際、多くの人が仰ったことなんですが……


 「先に進めないからこのゲームはやめちゃおう、って人を救済する機能」は、ファミコンの時代からあったことなんですよね。別に今更論じることでもないという人も多かったです。

 喩えば、『スーパーマリオブラザーズ』(85年)。
 制作者が意図したかはともかく、僕の周りでは1-2のワープ土管は「水中面嫌いだからワールド3を飛ばそうっと」という人が多かったです。あれも言ってしまえば「スキップ機能」。でも、今になって思うとワールド3よりワールド4のトゲゾー地獄の方がキツイよね。


 喩えば、『ロックマン』シリーズ(87年~)。
 最初から選べる6つのステージ(『2』以降は8つのステージ)は、「どこからでも攻略できる」自由度とともに、「苦手なステージは後回しに出来る」救済措置として捉えることも出来るんですよね。どうしてもクリアできないステージが1つあっても、残りのステージは楽しめる。あれが1面→2面→3面→と順繰りになっていた場合、1面をクリア出来なければ2面は遊ぶことすら許されないのですから。


 喩えば、『ドラゴンクエスト』(86年)。
 当時はアクションゲームとシューティングゲームが主流だった時代、アドベンチャーゲームが出てきて『ドラゴンクエスト』が出てきて「ゲームが下手な人でも楽しめるなんて素晴らしい」という流れが出来ました。
 もちろんコマンド式RPGでも「判断力」は大事なのですが、そこが苦手であっても時間をかけて経験値を溜めてレベルを上げればクリアが可能というのは言ってしまえば当時の「ゲーム人口の拡大」ですよね。

 おかげで。『ドラクエ』の洗礼を受けた日本のゲームは、後々レベル制を他のジャンルにも取り入れるようになって。「アクションゲームだけどRPGの要素(レベル制)も入っているので初心者も安心して楽しめるよ!」みたいな売り文句が出てきます。
 RPG=「レベルによってキャラクターが強くなるゲーム」と認識されてしまったのは、ちょっと残念。人によって「RPGの何に魅力を感じるのか」は違うと思うし、僕は「キャラクターを操作して世界中を歩きまわれる」ことにRPGの魅力を感じていたのですが―――裏を返せば、『ドラクエ』のレベル制が多くの人にとって「救済措置」として機能していたことの証明なのかなと思います。



 もちろんコレは80年代だけの話じゃないですよね。
 『ファイナルファンタジー』シリーズで、セーブポイントの位置が巧みに計算されているというのも「救済措置」だと思います。まー、セーブポイントなしの『3』のクリスタルタワーが鬼すぎた反省なんでしょうけど。

 『スーパーマリオギャラクシー』(07年)のアシスト機能なんかは、名前からして「救済措置」ですよね。

 『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』(06年)は「謎解きの難易度が低い」みたいに言われていますけど、あれはミドナヒントが的確すぎるせいで。『ゼルダ』シリーズは『夢をみる島』(93年)以降、分かりやすくヒントを提示することで脱落者を減らす工夫をしてきたと思うんです。
 もっと前に戻れば、『神々のトライフォース』(91年)で爆弾で穴開けられる壁にヒビが入っていることも「救済措置」なのかも知れませんし。




 で、ここからが僕の考え。
 でも、こういう「救済措置」ってそのゲームをやったことがある人しか知らないもんなんですよ。

 喩えば、『ゼルダ』シリーズを「名前は知っているけどやったことはない」という人は。
 多くの人が「何か、難しそう」「自分は頭使うのが苦手だからムリ」と仰るんですよ。
 『ゼルダ』シリーズは特に最近の作品になればなるほど、ヒント機能が充実していて、それでいて最後の一アイディアは自分に委ねられていて「俺が解いてやったぞ!」という爽快感は残っていて……そういうバランスこそが『ゼルダ』らしさだと僕は思うんですけど、やったことがない人にはそれは伝わらないんですよね。


 もっと極端な話ですけど……
 僕の友達に、『ファイナルファンタジー』をファミコン版『3』までしかやったことがない人がいたんですよ。ちょうど『9』や『10』が出た頃にソイツとよく遊んでいたので、「ドラクエ好きなのにFFはやらないの?」と訊いてみたところ「FFってすげー難しいじゃん。俺、難しいゲームはイヤなんだよ」と返されて驚いたことがあります。

 恐るべし、クリスタルタワーの恐怖。
 『4』以降の『FF』は「万人が楽しめるゲーム」に方向が定められていて、セーブポイントやら初心者の館やらとにかく親切になっていったというのに。
 それらは別にCMでもプッシュされないので、知らない人は知らないまま「FFと言えばクリスタルタワー」くらいの認識のまま生きていくのであった。めでたしめでたし♪



 だから、もしも「今度のマリオの売りは「スキップ機能」ですよ。どうです。凄いでしょ?」ってTVCMを展開されたら、プレーヤーとしての自分は「えー」と思うのだけど、ウォッチャーとしての自分は「任天堂は勝負に出たなぁ」と感心するだろうなと思いました。

 開発は「万人が楽しめるゲーム」を目指して作っているのに、それは「買うかどうか悩んでいる」消費者には届いていない―――ならば、いっそのこと「スキップ機能」をプッシュしよう!と考えるのはそれほど不思議な話じゃないですよね。反発もすげーだろうけど。


 マジメな話、「スキップ機能」も喩えば1つのステージをスキップするのにコインが何枚必要で、そのコインはクリア済のステージを何回クリアしなきゃならない……みたいに、「スキップ機能」を使うかどうかにまでゲーム性を仕込んであったら面白いと思いますしね。



 ……ここまで書いて、実際のTVCMでは「スキップ機能」のスの字も出なかったらどうしましょう(笑)
 その時はアレだ。「任天堂、怖気づいたな!」とか言って誤魔化そう。


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 余談~余談(余談)~
 今の内に宣言しておきますけど、自分は「楽しかったソフトの続編は買わない」主義なので『NewマリオWii』は買わない予定です。自分が買わなくても友達が買うんじゃないか…とか期待しているところもありますしね。まさに外道!


 でも、Wiiで2Dマリオを出すという選択は素晴らしいと思います。
 『Wii Sports』や『Wii Fit』の続編は確かに切望されていただろうけど、「新しくWii本体を買う人」は少数でしょうからね。DSで既に実績を持っている『Newマリオ』を、大きな画面&協力プレイ可能という据置機ならではの要素を足して展開するというのは流石ですよ。

 欲を言えば、いっそのこと「全てのステージで4人同時プレイ可能!」くらいの開き直りが欲しかったですが。そうするとソロプレイヤーから「一人で遊んでも物足りないぞ!」と反発があるでしょうし。どうやら同時プレイ可能なステージは決まっているみたい。この辺は難しいところですね……


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| ゲーム雑記 | 18:04 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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