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超初心者のための「麻雀」の楽しみ方講座

 先週の土曜日からニコニコ生放送で、『SIMPLE1500シリーズ Vol.88 THE ギャル麻雀 LoveSongs アイドルはハイレート』ゲームアーカイイブス公式サイト)の挑戦を始めました。正式タイトルが長いので、以後この記事では『THEギャル麻雀』と表記させてもらいます。

 「麻雀のルール分からない……」という人もいらっしゃると思うので、初心者の人にも楽しめるように分かりやすく解説しながらプレイしようかなと考えていたのですが……「麻雀の解説」をしながら、「ゲームでCPUに勝つ」必要があるのに、「生配信の時間内に収める」必要もあって、想像以上にムリゲーでした。


 ということで、生配信内での解説は諦めて、久々に「超初心者のための○○講座」としてブログに解説記事を書こうと思います。「麻雀のルール分からない……」という人は、この記事を読んでから生配信を観てもらえれば分かるんじゃないかと思います。
 あくまで「『THEギャル麻雀』の配信が分かるための解説」なので、「この記事を読めば麻雀が打てるようになる」とか「この記事を読めば麻雀が勝てるようになる」みたいなことは言いません。麻雀には専門用語が多いのですが、そうした用語はなるべく使わずに解説することを目指そうと思います。



◇ 基本中の基本
ma-jan1.jpg
<画像はプレイステーション用ソフト『THEギャル麻雀』より引用>

 麻雀というゲームは、与えられた14枚の牌を「決められた形」に誰が一番早く整えることが出来るかという競技です。最初は未完成なものを、一人ずつ順番に「山」から1枚引いて、1枚捨てて、を繰り返して「決められた形」を目指すのです。


ma-jan2.jpg
<画像はプレイステーション用ソフト『THEギャル麻雀』より引用>

 これでクリア。私が先にクリアしたので、相手はもうこの回はクリアできません。
 上の画像と見比べれば、最初に与えられた牌を活かしつつここまで整えたことが分かると思います。


ma-jan2-2.jpg
<画像はプレイステーション用ソフト『THEギャル麻雀』より引用>

 「決められた形」というのは、基本的には……

・2枚の組み合わせ(アタマと言います)
・3枚の組み合わせ
・3枚の組み合わせ
・3枚の組み合わせ
・3枚の組み合わせ


 これで合計14枚。
 「2枚の組み合わせ」は必ず「同じ牌を2つ」ですが、「3枚の組み合わせ」は「同じ牌を3つ」か「1・2・3や2・3・4のように数字が並んだもの」のどちらでも構いません。


 上の私のクリア画像を例に使うと……
・2枚の組み合わせ(3ピン・3ピン)
・3枚の組み合わせ(八萬・八萬・八萬)
・3枚の組み合わせ(8ソー・8ソー・8ソー)
・3枚の組み合わせ(5ピン・6ピン・7ピン)
・3枚の組み合わせ(3ソー・4ソー・5ソー)


 「ピン」とか「ソー」とか「萬」は後で説明します。
 「同じ牌を3つ」集めているものもあれば、「数字が並んだもの」を集めているものもあるのが分かってもらえたかと思います。どちらにするのかは最初から決めておくのではなく、引いた牌によって臨機応変に考えていくのが通常のやり方ですね。


 ここまでなら恐らく「何だ、思ったよりシンプルなルールなんだな」と言えるのですが、麻雀というゲームのハードルを高くしていることに、麻雀は「役」というものがなければクリア出来ないというルールがあるのです。単に「2枚の組み合わせ・3枚の組み合わせ・3枚の組み合わせ・3枚の組み合わせ・3枚の組み合わせ」という決められた形で揃えるだけではダメなのです。

 ちなみに、上の私の画像は『タンヤオ』という「役」です。
 「決められた形で整える」+「それを数字の2~8だけで構成する」という役で、これで1飜です。1飜というのは「攻撃力最弱の攻撃」だと思ってください。「役」についてはまた後でまとめて紹介します。



◇ 画面表示
ma-jan2-3.jpg
<画像はプレイステーション用ソフト『THEギャル麻雀』より引用>

 ちなみに、コンピューターゲームの麻雀は、実際に牌を並べる麻雀に比べて「ゴチャゴチャしてて何が何だか分からない」と超初心者の人は思ってしまうかも知れません。
 トランプなどのカードゲームに例えれば分かりやすいと思うのですが、『THEギャル麻雀』の場合、一番手前が「自分の手札」、その上が「自分の捨てた札」、一番奥が「相手の手札」、その下が「相手の捨てた札」です。麻雀は「捨てた札」も重要な情報なので、目立つ位置に表示されるんですね。

 後はあまり気にしなくてもイイと思います。
 右側の数字が点数で、これが高い方が勝っているので、ゲームにおける「ヒットポイント(HP)」とか「ライフゲージ」のようなものだと思ってください。これが0になるとその場でゲーム終了ですし、そうでなければ全部の局が終わった際に残り点数が多い方が勝ちになります。



◇ 牌の種類
 麻雀の超初心者の人が、最初に何につまずくかを考えると……
 まず「牌」の種類が分からないと思うんですね。「8ソー」と言ってもどれのことだよ!と。

 なので、ここで全種類の牌を整理して紹介します。
 あと、そうそう……麻雀は中国発祥なので読み方も基本的に中国語になります。「四萬」だったら「スーワン」が正しい読み方ですね。ただ、麻雀初心者の人には、ただでさえ麻雀のルールが覚えられないのに中国語が混じったら更に意味が分かんなくなっちゃうと思うんですね。だから、この記事や生配信では「よんまん」と思いっきり日本語で解説しようと思います。

 「東・南・西・北」も「トン・ナン・シャー・ペー」ではなく「ひがし・みなみ・にし・きた」と読んでいくことにします!麻雀好きには怒られそうですが、知るかっ!


【萬子(ワンズ)】
1man.jpg 一萬
2man.jpg 二萬
3man.jpg 三萬
4man.jpg 四萬
5man.jpg 五萬
6man.jpg 六萬
7man.jpg 七萬
8man.jpg 八萬
9man.jpg 九萬

 ここで「あぁ、中山美穂と一緒に歌っていた……」と思うか、「スラムダンクのEDを歌っていた……」と思うか、「誰のこと……?」と思うかで世代がバレますね!私は12歳の美少女女子小学生なので何のことだかさっぱり分かりません!

 萬子は漢字が読める人なら識別が難しいことはないと思います。


【筒子(ピンズ)】
1pin.jpg 1ピン
2pin.jpg 2ピン
3pin.jpg 3ピン
4pin.jpg 4ピン
5pin.jpg 5ピン
6pin.jpg 6ピン
7pin.jpg 7ピン
8pin.jpg 8ピン
9pin.jpg 9ピン

 ピンズも比較的分かりやすいです。
 1~5くらいまでなら「サイコロの目」と同じような表記ですからね。厄介なのは6以降で、パッと見でごっちゃになってしまうこともあるかと思います。「奇数か偶数か」を見極めるのがコツかな。



【索子(ソーズ)】
1so.jpg 1ソー
2so.jpg 2ソー
3so.jpg 3ソー
4so.jpg 4ソー
5so.jpg 5ソー
6so.jpg 6ソー
7so.jpg 7ソー
8so.jpg 8ソー
9so.jpg 9ソー

 パッと見で何が何やらなのがソーズです。
 まず「1ソー」、こんな大層な柄なんだから特別な牌なのかと思いきや、別にただの「1ソー」です。次に「8ソー」、Mが上下に並んだような形で確かに8本の棒になってはいるんですが、日本人の感覚ではM=4って感覚はありませんよね。「4ソー」は別に普通に4本並んでいるだけですし。

 見分けるコツとしては、「奇数の牌には赤が入っている」「偶数の牌は緑のみ」なのですが……「3ソー」は奇数なのに緑のみだからややこしい(笑)。
 ちなみに、緑のみで描かれた「2ソー」「3ソー」「4ソー」「6ソー」「8ソー」と、後で紹介する「發」の6種類だけで「決められた形」に整えてクリアすると『緑一色(リューイーソー)』という役になります。この役は、役満という「最強の攻撃」の一つで、それだけ難しい役なんですね。


【字牌】
higashi.jpg
minami.jpg
nishi.jpg 西
kita.jpg
haku.jpg ハク
hatsu.jpg ハツ
tyu.jpg チュン

 この7つが字牌。
 字牌には数字がありませんから、「同じ牌を2つ」揃えてアタマにするか、「同じ牌を3つ」揃えるかしか使えませんね。なので、序盤は大抵「1枚しかない字牌から捨てていく」ものなのですが―――字牌には後述する『役牌』になるものもあって、これを3つ揃えるとそれだけで1飜です。

 ちなみに「ハク」の牌を、「何にでもなれるオールマイティ」とか「なくした牌の代わりにマジックで書き込んで好きな牌に出来る予備」といったウソをつく人がいるんですけど(笑)。実際にはただの字牌の一つです。


 以上34種類の牌が4個ずつ入っている全136個の牌で行うのが麻雀です。
 ただし、136個の牌が全部「場」に出るワケではありません。二人打ちの『THEギャル麻雀』の場合、数えてみたら「自分の手牌が13」「相手の手牌が13」「自分の捨てた牌が18」「相手の捨てた牌が18」ということで全部で62個の牌しか場に出てませんでした。
 四人打ち麻雀の場合は136個の内122個を使うのが基本なので、四人打ちの感覚でプレイしていると「中があと2枚残っているはずなのに出てこないなぁ」みたいになっちゃうんですね。これ、ゲーム攻略を考える際に重要なポイントかも知れません。



◇ 「ポン」と「チー」
 早く「決められた形」に整えたいのに、なかなか揃わない―――
 相手が捨てた牌が「それがあればこっちは揃うのに!」と欲しくなることがあるでしょう。相手の捨てた牌をもらえば「3枚の組み合わせ」が成立する場合、「ポン」や「チー」を宣言してもらうことが出来ます。これを「鳴く」と言います。

 「ポン」は「同じ牌を3つ」揃えるときに使う言葉。
 「チー」は「数字が並んだもの」」を揃えるときに使う言葉です。


ma-jan3.jpg
<画像はプレイステーション用ソフト『THEギャル麻雀』より引用>

 例えばこのケース。
 私は相手の捨てた「九萬」をもらって「七萬・八萬・九萬」の組み合わせを作りたかったので「チー」を宣言しました。

ma-jan3-3.jpg
<画像はプレイステーション用ソフト『THEギャル麻雀』より引用>

 こんなカンジになりました。
 四人打ち麻雀の場合、「ポン」は誰からでも出来ますが、「チー」は前の順番の人からしか出来ません―――が、二人打ち麻雀の『THEギャル麻雀』には関係がありませんね。


 さて、重要な話。
 「ポン」や「チー」は「決められた形」に早く整えるためには有効なのですが、世の中そんなにうまい話ばかりではありません。「ポン」や「チー」をして“鳴いた状態”になると、多くの「役」が使えなくなったり、攻撃力が半減してしまう「役」があったりするのです。

 ゲームで例えるなら、「素早さ」や「命中率」が上がる代わりに、その戦闘中ずっと「多くの武器が装備できなくなったり、一部の魔法の威力が半減してしまったり」みたいなカンジです。「命中率が上がったけど武器を装備できなくなったら意味ねえええ!」とならないように、鳴いた状態でも使える「役」を揃えられるかを判断しなければなりません。

 逆に考えれば、「鳴いた状態でも使える役」を持っていなければ闇雲に「ポン」や「チー」はしない方がイイでしょう。

 ちなみにですが、「自分がクリアになる最後の牌」を相手が捨てた場合は「ロン」を宣言してクリアすることが出来るのですが、こちらには「ポン」や「チー」のようなリスクはありません。最後の1枚は自分で引いても相手が捨ててもイイんですね。



◇ 「役」の種類
 冒頭で“麻雀は「役」というものがなければクリア出来ない”と書いたように、麻雀にとって「役」はものすごく重要な要素です。しかし、「麻雀の役一覧」を眺めるとものすごくたくさんの種類がありますし、先の項で書いたように「役によってはポンやチーをすると使えなくなる」みたいなことも覚えなくちゃなりません。

 初心者の人達は、恐らくここで打ちのめされると思うんですね。


 しかしですね。
 例えば『ドラクエ』や『FF』のようなゲームでも、全部の魔法の効果をイチイチ丸暗記してからゲームを始めるかと言ったらそうでもないと思うのです。最初に暗記しておくのはホイミとかルーラのような「よく使う魔法」だけで、ボミオスとかニフラムのような「マイナーな魔法」は余裕ができたときに「こんなものもあるんだ」と知っていくじゃないですか。


 麻雀の役も、最初から全部を覚えるんじゃなくて、「よく使うもの」だけ覚えておけばイイと思うんですね。かく言う私も、全部の役を覚えているワケじゃありません。役満なんかどーせ出ないだろうと最初から覚えていないです。


 ということで、この記事では初日の私の生配信で出てきた「役」を解説しようと思います。ここで出てきた「役」はRPGでも序盤に出てくるような基本的な「役」で、頻繁に出てくるので覚えておいた方が良いですね。
 あと、「役」というのは基本的には「重ねがけ」が出来ます。「攻撃力最弱」の1飜の「役」であっても、それを4つ重ねれば4飜になります。大きな攻撃力の役満を覚えて狙うよりも、最弱の1飜の「役」を幾つも覚えてそれを組み合わせることが大事だと思います。


【リーチ(立直)】
ma-jan4.jpg
<画像はプレイステーション用ソフト『THEギャル麻雀』より引用>

 あと1枚で「決められた形」に整うという状況で、リーチを宣言することで「1飜」が付くという「役」です。「何も役がないなー」という時でもコレで役をつけて「リーチのみ」でクリアすることも出来ますし、他の「役」と組み合わせることも出来る万能な「役」です。

 ただし、「条件」や「リスク」もあって……

・「ポン」や「チー」をした状態だと使えない
・リーチを宣言するのに、1000点支払わないとならない(自分がクリアすれば戻ってくる)
・リーチを宣言すると、もう手を変えることが出来なくなる
・そもそもの話、相手に「アイツ、クリアまであとちょっとだぞ」とバレて警戒される


 ゲームで例えるなら、HPを削って、防御力を0にしてまで、攻撃力を倍にする(or何も武器を持っていなくても敵に攻撃できるようになる)ってカンジですかね。


 また、リーチ宣言の直後に「その1枚」が出た場合、「リーチ」に「一発」が付くオマケがあってこれも「1飜」です。また、詳しくは後述しますがリーチを宣言してからクリアした場合、「裏ドラ」が付く可能性もあります。リーチをすると、たくさんオマケが付いてくる可能性があるんですね。


【メンゼンツモ(門前清自摸和)】
ma-jan5.jpg

 先ほど、「ポン」や「チー」のところで“「自分がクリアになる最後の牌」を相手が捨てた場合は「ロン」を宣言してクリアすることが出来る”と書きましたが、「自分がクリアになる最後の牌」を自分で引いた場合には「ツモ」を宣言してクリアすることが出来ます。

 クリアには、「ツモ」と「ロン」の2通りがあるということですね。

 そして、その「ツモ」でクリアした際、「ポン」も「チー」もしていない“鳴いていない状態(※1)”だったら1飜が付く「役」になります。

(※1:これをメンゼンと言います)

 ゲームに例えるなら、「○○を使わずに戦って、最後のトドメは××で刺すと実績解除」みたいなオマケが付くカンジですね。この役単独で狙うというよりかは、リーチなどの他の役と組み合わさって「結果的に付く」カンジの役かな。



◇ 役牌
ma-jan6.jpg
<画像はプレイステーション用ソフト『THEギャル麻雀』より引用>

 「役のついている字牌」を3枚揃える役です。1飜。
 「役のついている字牌」というのは、まず「ハク」「發」「中」の3つは無条件に誰にでも役牌になります。

 次に「東」「南」「西」「北」の方角4種類ですが、「その局の方角」と「自分の方角」は役牌になります……とだけ言っても意味が分からないでしょうから、『THEギャル麻雀』に限定した話で説明します。
 SRPGで言う「ターン」とか「フェーズ」のような区切りを、麻雀では「局」という言葉で区切っています。『THEギャル麻雀』の場合は二人打ちなので、「東一局」→「東二局」→「南一局」→「南二局」→終了という流れになっています。「局」が切り替わるタイミングというのは「親がクリア出来なかった時」なのですが、そこはちょっと難しいと思うので端折ります。

 「東一局」「東二局」の時、「東」の字牌は役牌になりますし。
 「南一局」「南二局」の時、「南」の字牌は役牌になります。

 これが「その局の方角」。


 「自分の方角」はというと……「先に牌を捨てる方が東」「後から牌を捨てる方が南」に座っていると考え、その方角の字牌が役牌になります。「先に牌を捨てる方」を「親」と呼んで得点が倍近くになる……という話もした方がイイかも知れませんが、ややこしくなるので分からなかったら別にイイです。

 つまり二人打ち麻雀の場合は「東」と「南」が順番に役牌になるのであって、「西」や「北」は役牌にならないんですね。ちなみに、例えば「東一局」で「先に牌を捨てる方」なら「その局の方角」も「自分の方角」も東ですから、東を3枚集めれば2飜になります。


 そうだ、大事なことを書き忘れていました。
 「役牌」は「ポン」や「チー」をしても使える役です。なので、四人打ち麻雀の場合、とにかく早くクリアしたい時なんかには「東をポンして、東のみでクリアしちゃう」みたいに重宝します。「攻撃力最弱だけど、一番簡単に出せる技」ってとこですかね。

 ただ、二人打ち麻雀である『THEギャル麻雀』の場合、どうにも役牌を3枚集めるのはそんなに簡単じゃないみたい。さっき四人打ち麻雀は“136個の内122個を使う”と書きました。役牌は1枚だけ持っていても仕方がないので捨てられやすい牌ですから、「ポン」で集まりやすいんですね。
 しかし、二人打ち麻雀である『THEギャル麻雀』は“136個の内62個”でゲームをするので、あと1枚「東」が出れば「ポン」して「東のみ」でクリアできると考えても、永遠に出ない可能性も高いのです。半分以上は使われない牌ですからね。


 四人打ち麻雀と比べて、『THEギャル麻雀』では「役牌に頼ってはならない」という意識でプレイした方がイイのかもと思います。



◇ タンヤオ(断ヤオ九)
ma-jan2.jpg
<画像はプレイステーション用ソフト『THEギャル麻雀』より引用>

 冒頭にも出てきた役です。
 数字の2~8だけで構成された役で、1飜です。

 使ってはいけない牌は、役牌も含めた字牌と、1と9です。
 つまり、さっき説明した「役牌」とは共存できない役ということですね。「字牌や1と9の牌」を中心に揃えるか、「2~8の牌」だけで揃えるのかは、RPGにおける炎魔法と氷魔法くらい相反するものです。最初に与えられた牌を見て、どっちの道を進むか考えるのが良いでしょう。


 麻雀ゲームにしても、友達同士で麻雀するにしても、細かいルールがちがっていて……それがこの「喰いタンあり/なし」というちがいです。喰いというのは「鳴く」のと同じような意味で、タンは『タンヤオ』のことです。つまり、「ポン」や「チー」をしても『タンヤオ』が成立するかルールが異なるんですね。

 私は友達同士でプレイする時はずっと「なし」でやってきたのですが、この『THEギャル麻雀』は「あり」のルールみたいです。先ほど書いたように「役牌のみ」でクリアするのが難しい以上は、この『タンヤオ』という役をどう使いこなすかがゲームのカギになるんじゃないかと思います。



◇ 平和(ピンフ)
ma-jan7.jpg
<画像はプレイステーション用ソフト『THEギャル麻雀』より引用>

 私が一番好きな役で、麻雀の基本の「役」と言われるのだけど、麻雀初心者にとって一番「よく分からん」と言われそうな役です。すげえ端的に言っちゃうと「ピンフという型」があって、それに沿ったクリアをすると『ピンフ』という役になるというカンジです。

 その型とは……

・「ポン」も「チー」もしていない
・アタマ(2枚の組み合わせ)が役牌ではない
・「3枚の組み合わせ」が全て「数字が並んだもの」
・最後の1枚を待つ形が“両面待ち”になること


 “両面待ち”というのは、例えば「2・3」とか「5・6」といったカンジに二つの数字が並んだ状態で「あと1か4がくればクリアだ」「あと4か7がくればクリアだ」と両方の数字で待てる状態のことです。

 上の画像で説明すると……
・「ポン」も「チー」もしていない
→ ○
・アタマ(2枚の組み合わせ)が役牌ではない
→ ○ 3ソー・3ソー
・「3枚の組み合わせ」が全て「数字が並んだもの」
→ ○ 「一萬・二萬・三萬」「四萬・五萬・六萬」「5ソー・6ソー・7ソー」「7ピン・8ピン・9ピン」
・最後の1枚を待つ形が“両面待ち”になること
→ ○ 「五萬・六萬」を持っていて、「あと四萬か七萬がくればクリア」という待ちだった


 これだけ条件を整えてたった1飜です(笑)。
 非常にクリアしやすい手で、最初からこの役だけを狙うというよりかは、「リーチでクリアする」「タンヤオでクリアする」と狙っていくと自然に「ピンフも付いた」ということになりやすいですね。

 たかが1飜でも馬鹿に出来たものでなくて、「リーチ」「タンヤオ」「ピンフ」「ツモ」が重なれば4飜ですからね。ちょっとしたコンボ攻撃になります。



◇ トイトイ(対々)
ma-jan8.jpg
<画像はプレイステーション用ソフト『THEギャル麻雀』より引用>

 この画像は、『トイトイ』『三アンコ』『タンヤオ』という3つの役が重なっています。『タンヤオ』はさっき説明したので、まずは『トイトイ』について説明して、次に『三アンコ』を説明しようと思います。

 『トイトイ』は「3枚の組み合わせ」が全て「同じ牌を3つ」になるように揃える役です。先ほど説明した『ピンフ』が「3枚の組み合わせ」が全て「数字が並んだもの」でしたから、ちょうど正反対ですね。
 『トイトイ』の特徴は、「ポン」をしても構わないというところです。それでいて2飜、「ポン」をしても2飜。役牌や、直後に説明する「三アンコ」とも組み合わせやすい、『ピンフ』とはまたちがう「クリアしやすい役」と言えます。

 ただ、役牌の説明にも書いたように『THEギャル麻雀』は使う牌が四人打ちの半分以下なので、四人打ちに比べて「ポン」がしづらいような気がします。『トイトイ』に過度な期待はしない方が良いのかも。


 続いて、『三アンコ(三暗刻)』
 「3枚の組み合わせ」の内、「同じ牌を3つ」というのを3つ「ポン」も「ロン」もせずに自力で全部集めた際に付く役です。

 上の画像で言うと、「8ソー」3つは「ポン」しましたが、「3ソー」3つ、「4ピン」3つ、「6ピン」3つは自力で集めました。この自力で集めた「同じ牌を3つ」を「アンコ(暗刻)」と言うので、それが3つで『三アンコ(三暗刻)』なのです。2飜。『トイトイ』を目指す形で付きやすい役ですね。
 ちなみに、こんな風に「ポン」も「ロン」もせずに自力で「アンコ(暗刻)」を4つ揃えると『四アンコ(四暗刻)』という役に繰り上がって、こちらは役満という「最強の攻撃力」の技の一つです。役満の中では『四アンコ(四暗刻)』は比較的出やすいんじゃないかと思いますね。私もリアルで1回やったことがあります、牌をよくかき混ぜていなかったからなのですが(笑)。




 あと、1日目の生配信で出た役を簡単に説明すると……

・イーペイコウ(一盃口):1飜(鳴くと成立せず)
 同じ種類の数字の牌を「123」「123」のように同じ数字の並びで揃える
・一気通貫:2飜(鳴くと1飜に下がる)
 同じ種類の数字の牌で「123」「456」「789」と揃える
・ハイテイ(海底):1飜
 最後の1枚の牌でクリアすると付く役

 こんなところでしたね。
 出ていなかったけど、メジャーな役で言えば……

・チートイツ(七対子):2飜
 全て2枚ずつ集める役
・ホンイツ(混一色):3飜(鳴くと2飜に下がる)
 数字の牌は「萬子」「ソーズ」「ピンズ」のどれか1種類しか使わない役
・三色同順:2飜(鳴くと1飜に下がる)
 「萬子」「ソーズ」「ピンズ」の全てで、同じ数字の並びを揃える
・チャンタ(混全帯ヤオ九):2飜(鳴くと1飜に下がる)
 「2枚の組み合わせ」「3枚の組み合わせ」4つ全て、「1」か「9」か「字牌」を入れる役


 こんなところですかねぇ。
 正直なところ、自分で打つのでなければこんなにたくさん覚えなくてもイイと思います。配信で誰かが打っているのを見るのなら、「ポン」も「チー」もしていなければ『リーチ』が使えるだけでも十分じゃないかなぁ。



◇ 「ドラ」
 正直、これは超初心者は知らなくてもイイことだと思うんですけど……
 「ドラ」というのは、「今回のボーナス牌はこれですよー、これを含んでクリアすれば得点アップですよー」という牌です。

ma-jan9-0.jpg
<画像はプレイステーション用ソフト『THEギャル麻雀』より引用>

 「ドラ表示牌」は中央に表示されています。
 この画像だと「6ピン」ですね。

 注意すべきは、この「6ピン」は「ドラ表示牌」であって、「ドラ」ではありません。「ドラ」は「ドラ表示牌」の次の牌なので、この場合は「7ピン」がドラになります。

 数字の場合は「1→2→3→4→5→6→7→8→9→1…」といったカンジにループしますが、字牌の場合は「東→南→西→北→東→…」、「ハク→發→中→ハク→…」といったカンジにループします。


 クリアした際に、ドラが1枚含まれていればそれだけで1飜。
 2枚なら2飜、3枚なら3飜……旨すぎる!

 『リーチ』をしてクリアした場合、「ドラ表示牌」の下の牌も「ドラ表示牌」になります。これは「裏ドラ」といってクリアするまで何かは分かりませんが、ドラと同じ効果が付くので……言ってしまえば、『リーチ』をしてクリアするとドラが増えるんですね。
 更に、「カン」という「同じ牌を4つ揃える」人が出るとそれでもドラが増えます。更に『リーチ』してクリアすればそれにも「裏ドラ」が付きます。


ma-jan9.jpg
<画像はプレイステーション用ソフト『THEギャル麻雀』より引用>

 このケース、『リーチ』のみでクリアしようとしたのですが……
 「カン」もしていたので、「ドラ」と「裏ドラ」が4つにもなりました。「7ピン」「一萬」「南」「9ピン」がドラということになりますね。

ma-jan9-2.jpg
<画像はプレイステーション用ソフト『THEギャル麻雀』より引用>

 「9ピン」を4つ持っていたので(右端に置いてあるヤツね)、『リーチ』『ドラ4』という大きな手になりました。



 このように「ドラ」というのはバカに出来ないんですが、要注意なのは「ドラ」はあくまで「ボーナス」であって「役」ではないので、「ドラのみ」ではクリア出来ないということです。攻撃力を何倍にもするバイキルトとか魔法剣をかけたところで、攻撃力自体が0だと何倍にしても0なんですね。なので、私は「超初心者は知らなくてもイイこと」と思うんですけど、一応解説しておきました。



◇ 決着
 『THEギャル麻雀』は二人打ちなので、「東一局」→「東二局」→「南一局」→「南二局」と局が移り、4局全部が終わった際に得点の高い方が勝ちです。
 また、その前にどちらかの得点が0以下になってしまったら、それでもその時点で終了です。もちろん得点が0以下じゃない方の勝ちです。



 以上!
 今日書いたことが分かっていれば、もう「麻雀超初心者」ではないと思います。
 しかし、かなり端折ったとは言え、結構な情報量になってしまったので「覚えきれない!」という人も多いんじゃないかとも思います。

 よく分からなかった人は、生配信のログなんかを見て振り返ってくれれば分かるんじゃないかな……どうかな……
 生配信をする私の心がけとしては、「今回は○○という役を狙います」「ついでに××という役が付いたらラッキーです」みたいに宣言してから始めるのがイイのかなぁと思いました。そうすると視聴者としても、「ということは△△の牌が来たらイイってことかな」と分かると思いますし。


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『ブレス オブ ザ ワイルド』は、どの「ゼルダのアタリマエ」を見直したのか

 発売から3ヶ月半、約85時間かけてようやく『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』をクリアしました!

tasseiritu.jpg
<画像はNintendo Switch用ソフト『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』より引用>

 達成率は20.26%でした。
 自分の性格を考えると、「コンプリートを目指して遊ぶ」とこのゲームのことを嫌いになるだろうと思います。なので、コログはもちろん、祠もサブクエストも多数残っていますけど、自分が一番「あー、このゲーム最高に面白かった!」と思えるタイミングでクリアして終わりにすることは決めていました。だから、私の『ブレス オブ ザ ワイルド』はここで終了です。



 さて、3月にこのゲームを始めて、チュートリアルが終わった辺りで私は「今回の『ブレス オブ ザ ワイルド』の肝はここだな!」と考えていたことがあります。実際、ブログの「下書」記事を検索してみたところ、3月11日の時点で“新作『ゼルダ』は「どのアタリマエ」を見直したか”という記事を1stインプレッションとして書き始めていたのです。
 ただ、「チュートリアルが終わったところまでしかプレイしていないのに、ゲームを総括するようなことを書いて、その後の展開が間違っていたらどうしよう?」と不安になって、その記事は没にして、代わりにチュートリアルについての記事を1stインプレッションとして書いたのでした。

(関連記事:『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の自然なチュートリアルが素晴らしい!

 なので、今日これから書く記事は「3ヶ月前に考えていたこと」ですから、正直もうどこかで散々語られていることだと思うんですね。「今更そんな話かよ!そういう話は3ヶ月前に出尽くしたよ!」と思われてしまうかも知れませんが、そういう理由で3ヶ月遅れになってしまいましたし、この話はウチのブログでは絶対に触れないワケにはいかない話なので思う存分語ってしまおうと思います。



◇ 「ゼルダのアタリマエ」と「オープンワールド」と
 まず、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の情報が初めて公開されたのは、確か2013年1月のニンテンドーダイレクトだったと思います。
 当時はWii U発売直後だったにも関わらずソフトの発売スケジュールがスッカスカだったため、後に『ヨッシーウールワールド』や『幻影異聞録 #FE』として発売されるソフトの情報を「こんなソフトも作っているんですよ」と前倒しで発表していましたし(その2作の発売は2015年)。この『ブレス オブ ザ ワイルド』も、まだ開発が始まったばかりの時期でしたが、開発コンセプトが発表されたのでした。

 それが、「ゼルダのアタリマエを見直す」です。




 そして、翌年の2014年E3にて映像がお披露目されます。
 この年の任天堂のE3映像は、とにかく『Splatoon』初披露が衝撃的すぎて話題沸騰しまくっていたのですが、「新作『ゼルダ』がオープンワールドのゲームになる」ことが正式発表されたのも話題になっていましたね。




 ついでに、2014年12月に公開された映像も載せておきます。



 色んなところが完成版と変わっていて、「Wii Uゲームパッドの二画面を活かしたUI」が確認できるのが面白いですね。しかし、一番面白いのは、

宮本氏「来年(2015年)発売、大丈夫ですよね?」
青沼氏「大丈夫ですよ。それよりスターフォックスはどうなんですか?」
宮本氏「大丈夫ですよ。来年、ゼルダの前に発売できると思います」


のくだりですよ。どっちも2015年に出てねえじゃねえか!



 閑話休題。話を戻します。
 2013年に「ゼルダのアタリマエを見直す」という開発コンセプトが発表されて、2014年に初めて公開された映像で「オープンワールドのゲームになっていた」ことから―――「そうか、ゼルダのアタリマエを見直した結果、今流行りのオープンワールドのゲームになったのか」と考えちゃった人もいると思うんですね。私も2014年の頃はそう考えていました。

 しかし、実際に『ブレス オブ ザ ワイルド』を遊んでみると、その表現は的確ではなかったと思い直しました。「オープンワールドにした」のはあくまで「手段」であって、「オープンワールドにする」のが「目的」ではなかったんじゃないか?


 プロデューサーの青沼さんは4月のファミ通のインタビューでこう仰っています。

<以下、引用>
――改めて開発の経緯をうかがいたいのですが、本作を制作するにあたり、“『ゼルダ』のアタリマエを見直す”というキーワードがあったと思います。この言葉は、2013年1月の“Wii U Direct”で初めて公表されましたが、そもそもどんな経緯から生まれたキーワードだったのでしょうか?

青沼「“アタリマエを見直す”は、『風のタクト HD』を制作していたころに、新作についてのコメントを求められて出したキーワードです。
 当時『スカイウォードソード』を遊んでくれたユーザーの意見を見たときに、『ゼルダ』がゲームとして少し行き詰まってきた感じがしたんです。こういう作りかたでは、もうダメなのではないかと。そこで、藤林とふたりで「いままでの当たり前を壊していかないとダメなんだよな!」ということを言い始めたんです。『風のタクトHD』を作ったときは、すでに『ブレス オブ ザ ワイルド』の母体となる世界を作り始めていたので、この世界でどんなことができるのか、“アタリマエを見直す”をキーワードにして考えていこうと。自然とそうなりましたね。」

</ここまで>
※ 改行など、一部引用者が手を加えました



 『ブレス オブ ザ ワイルド』を語る人は、発売直後は特に「この部分が『○○』という他のオープンワールドゲームに似ている」「様々なオープンワールドゲームの影響を受けているように思われる」みたいに語る人が多かったです。中には「他のオープンワールドゲームも知らないヤツにはゼルダを褒める資格はない」みたいなことを言う人までいました。

 しかし、私は『ブレス オブ ザ ワイルド』を語るなら、“『スカイウォードソード』までのゼルダシリーズ”との比較の方が大事だと思うんですね。プロデューサー自ら「ゲームとして行き詰まっていた」とまで言っていて、そこから「ゼルダのアタリマエを見直す」というコンセプトで開発が始まったのですから……
 言ってしまえば『ブレス オブ ザ ワイルド』というゲームは、今までのゼルダシリーズが抱えていた「構造的な欠陥」を分析して、それを徹底的に取り除いて出来上がったゲームだと思うんです。



 青沼さんは先のインタビューでこうも仰っています。

<以下、引用>
青沼「開発するにあたって、“決められた道筋で解く『ゼルダ』”ではないものを作りたい、という考えがあったからこそ、“広い世界”が必要でした。
</ここまで>

 つまり、「広い世界を作ろう」ありきで始まったのではなく、「道筋に縛られないものを作ろう」という考えがあったからこそ「広い世界を作ろう」となっていったみたいなのです。


 2月の4gamerのインタビューで、ディレクターの藤林さんはこう仰っていますね。

<以下、引用>
4Gamer「解法が複数あるということと,オープンエアであることは,非常に密接に結びついていると思うんですが,企画段階ではどちらが先にあったんでしょう?」

藤林氏「どちらが先かというと,ちょっと難しいですね。
 どうやったらゼルダの“当たり前”じゃないものを作れるか? というところからスタートして,「広い世界を作ろう」「いきなりボスのところに行けるようにしよう」「何でもできるようにしたい」といった感じで,実現方法を考えずに夢を語っていきました。プログラマーは渋い顔をするんですけど(笑)。」

</ここまで>
※ 改行・強調など一部引用者が手を加えました

 こちらでも、「広い世界を作ろう」ありきで始まったのではなく、「広い世界を作ろう」と「いきなりボスのところに行けるようにしよう=道筋に縛られないものを作ろう」と「何でもできるようにしたい」という考えが同時期にあったと言われていますね。


 共通するのは「道筋に縛られないもの」
 以前の記事に書いたように、オープンワールドのゲームと一言で言っても「ストーリーは一本道」「ストーリーに関係しない横道に逸れるサブクエストもあるよ」みたいなオープンワールドのゲームもたくさんあります。しかし、『ブレス オブ ザ ワイルド』は単にオープンワールドにしただけではなく、「ストーリーにすら道筋がない」ことを最初に決めていたみたいなんですね。


 では、何故「道筋に縛られない」ゲームにしようとしたのか?
 どうして「ゼルダのアタリマエ」を見直すというコンセプトで、まずそこから考え始めたのか?


 そここそが、“今までのゼルダシリーズが抱えていた「構造的な欠陥」”だと思うのです。どうしてゼルダシリーズはプロデューサー自ら「ゲームとして行き詰っている」とまで言うソフトになってしまったのか。全世界の売上だけを見れば前々作『トワイライトプリンセス』が歴代最高をたたき出していたにも関わらず、どうしてこのままではダメだと考えられたのか――――

 それが解消された『ブレス オブ ザ ワイルド』をプレイすれば、逆説的にそれが見えてくるのです。


 今までのゼルダって、構造的に「詰み」やすいゲームだったんですよ。


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◇ どうして「一本道」ではダメだったのか?
 「ゼルダが一本道になったのはいつからか」を、私はずっとシリーズ3作目の『神々のトライフォース』以降の傾向なんだと思っていて、ブログにそう書いたことも何度かありました。しかし、この4月からシリーズ2作目『リンクの冒険』をニコニコ生放送で実況しながらプレイしたことで、実は『リンクの冒険』から始まっていたことを知りました。今まで間違っていました、ゴメンナサイ。



 ちょっと、『リンクの冒険』の序盤のネタバレを語ります。
 知りたくない人は数行読み飛ばしてくださいね。

 まず、リンクが最初に行けるダンジョンは「第一神殿」だけです。
 「第一神殿」の中にロウソクがあり、これがあると「北の洞窟」に灯りがともせて探索できるようになります。「北の洞窟」には女神像があって、それを「ルトの町」に持っていくと「取り返してくれてありがとう!」とジャンプの魔法を教えてくれます。その魔法があると「南の洞窟」を抜けられるようになって、ようやく南のエリアに進めるようになるのです。

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<画像は『リンクの冒険』(Wii Uバーチャルコンソール版)より引用>

 つまり、「○○に行けば××が手に入って」「××があると△△に行けるようになってそこで◇◇が手に入って」「◇◇があると★★に行くために必要な●●をもらえる」―――といったカンジの一本道になっているのです。

 一部例外もありますが、基本的にはゼルダシリーズというのは以後こういった一本道ゲームの路線を踏襲していきます。『時のオカリナ』で3Dになったり、『トワイライトプリンセス』でWiiリモコンを振ったり、『夢幻の砂時計』でタッチペン操作になったりはしましたが、ゲームとしては一本の道筋を進むゲームなのは変わりませんでした。
 この路線の何が優秀だったかというと、「ゲームを進めている」というカタルシスが感じやすかったんですね。今は行けない場所がある→ ダンジョンで新しいアイテムを手に入れた→ こないだ行けなかったあそこに行けるようになったんじゃないか?→ 行けた!こうして行動できるエリアが広がっていくのが気持ち良かったのです。だから、この路線がずっと支持されてきたんですね。


 しかし、こうした「一本道」路線だとどうしようもないことが一つあります。
 それは一か所でもクリア出来ないところがあると、もうゲームを進められくなってしまうということです。「○○」に行けなかったら「××」が手に入らないので、「△△」にも行けないから「◇◇」が手に入らず、「●●」がもらえないから「★★」にも行けないのです。

 そんなの『ドラクエ』だって『FF』だってそうだし、『ゼルダ』に限った話ではないだろうと思う人もいらっしゃるかも知れません。それは確かにそうなんですが、『ドラクエ』のようなゲームならば「じゃあ、レベル上げをしよう」という解決策がありますし、『ゼルダ』の場合は更に特殊なことに「ゼルダって色んなジャンルの要素を持った総合デパートのようなゲーム」なんですね。




 「アクションゲームが苦手な人でも安心して楽しめます!」の裏表

 昔こんな記事で、何故『ゼルダ』は日本で売れないのかという話を書いていました。

<以下、セルフ引用>
 自分が『ゼルダ』を好きな理由は、『ゼルダ』を1本遊ぶだけで色んなゲームを遊んだかのような満足感を得られるというところにあります。

・広大なフィールドを冒険し、ダンジョンを探索するRPG的な側面
・多彩な武器を駆使して敵をやっつけるアクションゲームの側面
・頭を使って考えないとダンジョンのギミックを突破できないパズルゲームの側面
・周辺を観察することでヒントが隠されているアドベンチャーゲームの側面
・膨大なミニゲームと、やりこみ要素
・任天堂らしくブラックユーモアに溢れている登場人物達の言動



 しかし、これは裏表なんだと思います。
 色んな要素があるからこそ、その一つ一つが苦手な人からすると取っ付きにくさにひっくり返るのです。

・時間のない人は広大なフィールドに尻込みして
・アクションゲームが苦手な人は敵との戦闘が辛くて
・パズル嫌いな人はダンジョン内で挫折してしまって
・サクサク進みたい人は周辺を観察するのが面倒くさくて
・ミニゲームやりたいなら他のゲームやるわとか思われちゃって
・アンチだから任天堂色が強いのはイヤだとか言われちゃって



 むしろ、何にも気にせず『ゼルダ』を楽しめる人ってすごく限られているんじゃないかって思いますね。(かく言う自分もミニゲームは好きじゃないですし、やりこみ要素もガン無視して進めます。)

</ここまで>

 これまでの『ゼルダ』シリーズは、「一つ解けないパズルがある」だけでもうゲームは進められませんでしたし、「一人勝てない敵がいる」だけでもうゲームは進められませんでしたし、「一つ攻略できない部屋がある」だけでゲームは進められませんでしたし、ところどころに特殊操作のミニゲームなんかも入ってそれがクリア出来ないとアウトみたいなこともありました。
 「とりあえずレベル上げをしよう」で何とかなる『ドラクエ』とちがって、『ゼルダ』はパズルもアクションもRPGもアドベンチャーもミニゲームも出来ないと詰んじゃうんです。


 実際に私、初代『ゼルダ』は1回途中でクリア出来ないと挫折していますし(その後ニコ生での実況プレイでリベンジしましたが)、『夢をみる島』では「オオワシのとう」のある仕掛けが分からなくて一週間動けませんでしたし、『トワイライトプリンセス』も「馬車防衛」のイベント戦がクリア出来なくて1回挫折していますし、リベンジしようと再度最初からプレイした2周目も「雪山の廃墟」のある仕掛けが分からなくて一週間動けませんでしたし、『夢幻の砂時計』はステルスで進まなくてはならないダンジョンが本当に嫌で嫌で何度も吐きそうになりながらプレイしていて何度「このゲームもうやめたい」と思ったことか分かりませんでしたし――――


 そういう苦しい状況を突破できたときにこそ大きな喜びが得られるのも確かなんですが……一週間全くゲームを進められなくても諦めずに「何とか頑張ろう!」と思える人と、「もうこのゲームはやめよう」と思っちゃう人のどっちが多いかを考えると、残念ながら後者の方が多いんじゃないかと思うんですね。

(関連記事:「ゲームを進められない時間」が「俺って天才!」感を生む


 もちろんそんなことは『ゼルダ』を開発している人達だって分かっていますから、歴代『ゼルダ』シリーズは(特に謎解き部分において)「詰む」人が出ないようにヒント機能を充実させてきました。
 『神々のトライフォース2』では「ヒントおばけ」、『時のオカリナ3D』ではナビィの呼びかけやシーカーストーンによる「ヒント映像」、『スカイウォードソード』でもファイのヒントやシーカーストーンによる「ヒント映像」が用意されているだけでなく、どの作品の公式サイトにもわざわざ「謎解きに詰まってもこういう救済措置があるので大丈夫ですよ!」と書かれていたんですね。

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<画像はニンテンドー3DS用ソフト『ゼルダの伝説 神々のトライフォース2』より引用>


 しかし、こうしたヒント機能があると「困った時にはすぐにヒント」となってしまって、詰まることが少なくなる反面、ヒントに頼りっきりになってしまうということもありました。
 私、『トワイライトプリンセス』を遊んだ時は3Dアクションに不慣れだったこともあって、新しい場所に行ったらまずミドナにヒントを聞き、新しい敵が出てきたらまずミドナにヒントを聞き―――とプレイしていたので、エンディングまで到達しても全くハイラルを救った気がしなくて、ミドナの言いなりになって彼女の敷いたレールの上を進んだだけのような気がしてしまいました。



 「一本道ゼルダ」は、その構造上「一つでも解けないところがあると詰んでしまう」という欠点があったので、ヒント機能を充実させて「詰み」が起こらないようにした結果、ヒントに頼りっきりで自分で解いている感がなくなってしまうこともあって――――


 「海外のゲームはオープンワールドで自由度が高くて自分の遊びたいように遊べるのが素晴らしい」「日本のゲームは一本道のレールに沿ってストーリーを追わされているだけでつまらない」みたいな論調は、抽象的かつ「ただの好き嫌いじゃねえかよ」としか思えなくて私は大嫌いです。一本道でも面白いゲームなんてたくさんありますしね。

 ただ、『ゼルダ』シリーズに関しては、「好き嫌い」とかではなくて、構造上どうしても「一本道だとクリア出来ない人が多くなってしまう」という欠陥を抱えていたんですね。それが「ゲームとして行き詰まっていた」理由だろうと思うのです。



 ということで、ようやくここから本題ですよ(笑)。
 『ブレス オブ ザ ワイルド』はこの構造をぶっ壊したのです。

 『ブレス オブ ザ ワイルド』は、『ゼルダ』シリーズの中で最も「詰み」が起こりにくいゲームだったと私は思います。

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<画像はNintendo Switch用ソフト『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』より引用>

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◇ 「自由度」とは、何のためにあるのか

 ここからは『ブレス オブ ザ ワイルド』の大ざっぱなネタバレを含みます。

 『ブレス オブ ザ ワイルド』というゲームは、「エンディングを迎えるために“絶対にやらなければならないこと”」が極端に少ないゲームです。この記事に書いたチュートリアルとラスボス戦くらいで、あとは「やれば有利になるけどやらなくても別にいいこと」なのです。

 「○○族」の拠点にある「大きなダンジョン」は、クリアするとラスボス戦が有利になる上に、強力な武器や強力な特殊能力を得ることが出来るのですが―――別にクリアしなくてもエンディングは迎えられます。
 各地に点在する「試練の祠」は、見つけるとワープ地点として登録できる上に、クリアすると「最大LIFE数」か「がんばりゲージの上限」を増やすために必要な証がもらえますが―――チュートリアルの祠を除けば、エンディングのためにクリア必須の祠はありません。
 「シーカータワー」にたどり着いて起動すると、ここもワープ地点として登録できる上に、マップが手に入るのですが―――これもチュートリアルのタワー以外は一つも起動しなくてもエンディングを迎えることは出来ますし。
 「コログ」を探すのも、見つければ所持できる武器や盾の数が増えるのですが―――別に初期の所持数でも問題なくラスボスは撃破できますし。
 「サブクエスト」もクリアすれば報酬はもらえますが、無視してもクリア出来ますし。「マイホーム」も「自分の馬」も「装備」も「装備の色変え」も「アイテムの強化」も、エンディングのために必須なことではありません。

 「マスターソード」ですら、手に入れば確かにラスボス戦などで活躍してくれますが、なくてもラスボスは倒せます。



 ディレクターの藤林さんが「いきなりボスのところに行けるようにしよう」が最初のコンセプトの一つだったと仰っていたように。インターネット上に多数投稿されている「最速クリア」の動画を観てみたら、そういう人達はチュートリアルが終わったら真っ先にラスボスのところに向かっているんですね。それでもクリア出来てしまうのです。防御力もLIFE数も初期値なので、一撃でも喰らったらゲームオーバーですけど(笑)。


 さて、ここで前段で語った「今までのゼルダシリーズの構造的欠陥」の話を思い出してください。
 今までのゼルダシリーズは「一本道」だったが故に“一か所でもクリア出来ないところがあると、もうゲームを進められくなってしまう”ゲームでした。一つのパズルが解けない、一つの敵が倒せない、一つの部屋が攻略できない、クリア必須のミニゲームがクリアできない―――それだけで「もうこのゲームは進められないや」と諦めるしかありませんでした。

 『ブレス オブ ザ ワイルド』は、違います。
 チュートリアルとラスボス戦以外には、クリア必須なものはありませんから。解けないパズルは後回しにして、倒せない敵との戦闘は避けて、攻略できない部屋は諦めて、ミニゲームも難しかったら後回しにして―――“クリア出来ないところが何か所あっても、そこ以外を進めればイイや”というゲームになっているのです。

 例えば私、見つけたけどクリアの仕方が分からなかった「試練の祠」がありました。今までのゼルダだったら、一週間そこから動けずにうんうん唸るか、ヒントを見るか、攻略サイトを見るかってカンジだったと思うのですが、今回のゼルダなら「後回しにしよう」とスルーして他のことが出来るんです。
 敵との戦闘が嫌いなので、敵の拠点はほとんど襲撃しませんでしたし、ライネルにも空中ガーディアンにも勝てたことはありません。基本はずっと逃げです。
 ステルス面だけは本当にキツかったのでYoutubeLiveでみんなから励ましとアドバイスをもらいながら、何度も何度もコンティニューしてやっとの思いでクリアしましたが。あの放送時間中にクリア出来なかったら、もうあそこは諦めようと開き直っていました。



 『ブレス オブ ザ ワイルド』の「自由度」は、「何をしてもいい自由」だけではないのです。「やりたくないこと・やれないことはしなくてもいい自由」なのです。


 これは間違いなくスタッフは意識していたはずです。
 今までのゼルダシリーズの中でも、初代『ゼルダ』や『神々のトライフォース2』は「ダンジョンの攻略順を自分で選べる」比較的自由度の高いゼルダだと言われていました。しかし、それらのソフトであっても、ラストダンジョンに入るためには「その他のダンジョンを全てクリアする」必要があったのです。つまり、“一か所でもクリア出来ないところがあると、エンディングを迎えることは出来なかった”んですね。

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<画像は『ゼルダの伝説』(Wii Uバーチャルコンソール版)より引用>


 『ブレス オブ ザ ワイルド』も、何も考えずに今までのゼルダシリーズを踏襲しただけなら、“「○○族」の拠点にある「大きなダンジョン」を全てクリアしなければラストダンジョンに入れない”とか“「試練の祠」を幾つ以上クリアしていないとラストダンジョンに入れない”みたいにしちゃっていたんじゃないかと思います。
 しかし、『ブレス オブ ザ ワイルド』のスタッフは「こういう作りかたでは、もうダメなのではないか」と、一つのダンジョンもクリアしていなくても、(チュートリアル以外では)一つの祠もクリアしていなくても、ラストダンジョンに入れるしラスボスも(理論上は)倒せるようにしたのです。



 それを裏付けることに……近年のゼルダシリーズでは「アタリマエ」のようにあったヒント機能が、今作にはないんですね。それっぽいのは「大きなダンジョン」のボスをいつまでも倒せないと、ヒントのようなものを教えてくれるところくらいで……ダンジョンの仕掛けや、試練の祠の謎解きなどには、一切ヒントが出ませんでした。

 今までのゼルダシリーズは「解けなかったらもうゲームを進めることが出来なくなってしまう」ためにヒント機能を充実させてきましたが、『ブレス オブ ザ ワイルド』は「解けなかったとしてもそこを諦めてもエンディングを迎えることはできる」ためにヒント機能を入れる必要がなくなったんです。おかげで、自分の力だけで解いていることを実感できるゲームになっていました。




 先ほどの「アクションゲームが苦手な人でも安心して楽しめます!」の裏表という記事は2010年の記事なのですが、2010年の私はゼルダシリーズをこう語っていました。

<以下、セルフ引用>
 『ゼルダ』が好きな人は「こんなに素晴らしいソフトがどうして売れないんだ?」と不思議で仕方がないのですけど、それは「楽しめる人」の意見であって、「楽しめない人」にとっては物凄くハードルの高いソフトなのかも知れませんね。難易度の問題ではなく、ゲームの方向性そのものが。

 『ゼルダ』は海外では超キラータイトルですし、“ハードを牽引するソフト”なので、任天堂としても路線変更する気はないでしょうしするべきではないのでしょうが……こういったブランド力のない新規ソフトが「あの要素もこの要素もたくさん入ってるよ!」と言っちゃうと、逆効果なのかも知れませんね。

</ここまで>
※ 改行や強調など一部手を加えました。


 ゼルダシリーズについていけない人はたくさんいるけれど、それでも海外では超売れているソフトなので路線変更はしないだろうと書いていたんですね。しかし、その後『ブレス オブ ザ ワイルド』は「ゼルダのアタリマエを見直す」と大胆な路線変更をしました。

 今までのゼルダシリーズをクリアできずに詰んできた人達のためにどうすればイイのか―――「ゼルダのアタリマエ」を見直して、“クリア出来ないところが何か所あっても、そこ以外を進めればイイや”というゲームにしようとした結果。フィールドがひたすら広い「オープンワールドのゲーム」になり、道に沿わなくても進めるように「崖」や「壁」に登れるようになり、降りる時は「パラセール」で好きなところに降りられるようになっていったんじゃないかと思うのです。
 「オープンワールドにした」のはあくまで“「詰む」人を少なくする”ための「手段」であって、「オープンワールドにする」こと自体が「目的」ではなかったんだと思うのです。



 なので、私は「今までのゼルダシリーズをクリア出来なくて挫折してきたような人達」にも、この『ブレス オブ ザ ワイルド』を強くオススメしたいです。

 「自由度」というのは、決して「ゲームが上手い人」を喜ばせるためだけのものではありません。「ゲームが下手な人」のために、苦手なことはやらなくてもイイんだとしてくれる側面もあるのです。

 まぁ、エンディングを迎えるために倒さなきゃならないラスボスは強いですけどね!(笑)
 誰だよ、「今度のラスボス弱すぎwww」とか「拍子抜けするほど楽に倒せたwww」とか言っていた連中は!マスターソード持ってて、「大きなダンジョン」も全部クリアして、回復アイテムも「完全回復+最大値アップ」の料理を山ほど作って持っていったのに、私はラスボス倒すのに45分かかりましたよ!最速クリアの人が40分ちょっとで最初から最後までプレイ出来るのに、私はラスボス戦だけで45分かかりましたよ!


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<画像はNintendo Switch用ソフト『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』より引用>



 また、今日の記事の主題とはちょっとズレる話かも知れませんが……
 今回の『ブレス オブ ザ ワイルド』は、「解法が複数ある」というのも特徴です。4月のファミ通のインタビュー後半で、スタッフの方々はこう仰っています。

<以下、引用>
――いままでの『ゼルダ』の謎解きは、“目玉があったら弓矢で射る”などの様式美的なものがありましたが、今回はどんな形でもクリアーできる自由さがあるように感じました。ここも“アタリマエ”を見直した結果ですか?

藤林「“見直す”というより、そのほうがおもしろいな、と気づいたんです。“解法がひとつだけ”というのはやめようと思っていたので、ダンジョンや試練の祠を作るときに、プランナーに「解法は絶対に3つ作ってね」とお願いしました。
 ですので、祠のネタを決めるときに解法を聞いて、サッと3つ出てこないものはボツにしています。ただ、そこで完全にボツになるわけではなく、地形担当デザイナーに相談しにいって、新しいアイデアをもらって完成したりと、プランナーとデザイナーの連携プレイで生まれた謎解きも多いですね。」

――ということは、すべての祠に3つ以上の解法があるわけですか!?

藤林「いま正確にお答えはできませんが、基本的にそういう方針で作っています。」

滝澤「3つ作ると、副次的に4つ目の解法ができちゃったりもするんですよね。」

青沼「いままでの『ゼルダ』のダンジョンだと、答えをひとつだけ用意して、「これを解いてね」という形で作っていたので、バグが起きて、それじゃない方法で解けてしまうと、制作側としては非常に困るんです。ですので、ダンジョンの謎解きは、ほかの解法を全部ふさぐ形で設計していました。
 でも、ちょっとバグっぽいことができたときのほうが、ユーザーとしては絶対うれしいじゃないですか。「俺、こんなやりかたを見つけちゃったよ!」みたいな(笑)。」

藤林「ズルするのって楽しいですからね(笑)。」

滝澤「ズルをやると、謎を解いたときや、敵を倒したときの『ゼルダ』ならではの“してやったり感”がいつもより高い、ということに気づいてからは、だいぶおおらかになりましたよね。」

藤林「そうすると、つぎはプランナーが裏をかかれたように見せかける仕掛けを張っておいたりするんですよ。「ほらいま、してやったと思ったでしょう?」みたいな(笑)。そんなふうに、いろいろな場所や謎解きに、プランナーや地形デザイナーの仕込んだ意思が隠されています。」

</ここまで>
※ 改行や強調など、一部引用者が手を加えました

 これもある意味では「道筋に縛られない」「自由度」の話に通じるのかも知れませんが……今までのゼルダシリーズは基本的に「解法が一つ」でした。謎解きはこのアイテムを使うと解ける、この敵にはこの武器を使うと倒せる、そういった「スタッフが想定しているたった一つの答え」を考えるゲームだったんですね。

 しかし、『ブレス オブ ザ ワイルド』は、謎解きの解法も敵の倒し方も複数のものが用意されていますし、ラストダンジョンに入るルートも複数用意されていたみたいです。そうすると、毎回「この解法を考えたのはオレだけなんじゃないか」とか「一応クリアになったけど、絶対この解き方は模範解答ではないぞw」といったカンジに、自分で考えた“自分だけの答え”というカンジがするんですよ。

 「解法が一つしか用意されていない」のと、「解法が三つ以上用意されている」というだけのちがいなのに。




 ネタバレですが、例えばコレ。
 この宝箱の取り方が分からなくて、いろんな方法を試してようやくたまたま取れたのですが……「他の人はどうやって取ったんだろう?」というのが気になったので、Youtubeに動画を投稿して「私はこうやりましたがみなさんはどうやりました?」と聞くことにしました。
 ネタバレになるので、文字色を反転させておきますが……いただいたコメントによると「ビタロックで宝箱を空中に固定→ その間に弓矢でロープを切り、ビタロックが切れて落下するタイミングに合わせてマグネキャッチでキャッチ」とか、「ロープに火をつけて完全に燃え尽きる前にマグネキャッチを宝箱に撃つ→ ロープが燃え尽きればそのままマグネキャッチで宝箱を引き寄せられる」といったものがありました。

 これで、私の取った方法と合わせて解法3つですよね。
 恐らく一番スマートな取り方は「ロープに火をつけて完全に燃え尽きる前にマグネキャッチを宝箱に撃つ→ ロープが燃え尽きればそのままマグネキャッチで宝箱を引き寄せられる」という方法だと思うのですが、それが思いつかなかったとしても、他の方法でも宝箱が取れるというのが今作の特徴だと思うんですね。


 「自由度」が上がると、どうゲームが面白くなるのか――――
 それをしっかり考えたのが、この『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』というゲームだと思うのです。



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◇ 余談
 しかし、ですね。
 こういった「苦手なことはしなくてイイ」という方向性に「自由度」を使っているゲームは、別に『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』が初めてというワケではありません。


 というか、私はずーーーーーっとずーーーーーっと「どうして任天堂はあのゲームのやり方を踏襲しなかったんだろう?」というのが疑問でした。25年以上も前に任天堂はその領域に達していたはずなのに、何故かあのゲームの路線を引き継いだゲームはこの『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』までなかったように思うのです。



 それは、このゲーム。

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<画像は『スーパーマリオワールド』(Wii Uバーチャルコンソール版)より引用>

 スーパーファミコンの『スーパーマリオワールド』です。
 このゲームを遊んだことのある人にとっては常識でしょうから書いてしまいますが、このゲームも『ブレス オブ ザ ワイルド』同様に「やろうと思えば序盤から最終面に行くことが出来る」のです。正攻法で進むと途中途中かなり難しい面もたくさんあるのですが、隠しルートを知っているとそういう面は無視してエンディングを迎えることが出来ちゃうのです。

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<画像は『スーパーマリオワールド』(Wii Uバーチャルコンソール版)より引用>


 しかし、後に続くマリオシリーズは3Dにしても2Dにしてもこの路線には進みませんでした。完全な一本道ではありませんが「必ずクリアしなければならないステージ」があったり、「幾つ以上クリアしていないとここから先は進めない」という条件があったりします。では、難しい面に対して初心者救済措置をどうしたかというと「同じステージで何度も死ぬと、自力でクリアできなくてもステージを進むことが出来る」という方向に進んだのです。
 『NewスーパーマリオブラザーズWii』は「おてほんプレイ」で、ルイージに代わりにクリアしてもらうことが出来ましたし。『スーパーマリオギャラクシー2』は「おたすけウィッチ」で、パワースター手前までワープしてもらえましたし。『スーパーマリオ3Dランド』は「アシストブロック」で、道中ずっと無敵になったりゴール手前までワープしてもらったり。『Newスーパーマリオブラザーズ2』は「無敵このは」で、道中ずっと無敵になれますし。『NewスーパーマリオブラザーズU』も「おてほんプレイ」で、ルイージに代わりにクリアしてもらうことが出来ましたし。『スーパーマリオ3Dワールド』も「無敵このは」で、道中ずっと無敵になれます。

 これらの救済措置は「初めてマリオを遊ぶ人でも安心ですよ!」と公式サイトに書いてあるのですが……正直、ゼルダシリーズにおけるヒント機能と似たようなものを感じるのです。

 「一本道マリオ」は、その構造上「クリア出来ない面があると詰んでしまう」という欠点があったので、「代わりにクリアしてあげる機能」を充実させて「詰み」が起こらないようにした結果、アシストに頼りっきりで自分でクリアしている感がなくなってしまった――――
 こういう路線にするのなら、『スーパーマリオワールド』のように複数のルートを用意して「いきなり最終面に行ける」みたいなルートも作っておく方が「自分で攻略している」感覚が味わえるんじゃないかと思うんですけどねぇ。


 ただ、『ブレス オブ ザ ワイルド』も「最速クリア」が40分ちょっとだという情報だけを聞いて、「すぐにクリア出来る内容スカスカなゲームだ」みたいに叩く人もいて(※1)。『スーパーマリオワールド』の路線が引き継がれなかったことを考えると、同じように「すぐにクリア出来ちゃうヌルイゲーム」みたいに叩く人も多かったのかも知れませんね。

(※1:一応言っておきますが、40分ちょっとでのクリアというのは、膨大な時間を使ってこのゲームのあらゆる要素を分析・研究して、何度も何度も何度もプレイして鍛錬して1ダメージも喰らわずにラスボスを倒せるように血のにじむような努力をした結果の「最速クリア」ですからね。)

 自分はやっぱり「自力でクリア出来なくてもクリアした扱いになる救済措置」よりも、『スーパーマリオワールド』や『ブレス オブ ザ ワイルド』のような「苦手なことはやらなくてイイ自由度」の方がゲームデザインとして美しいと思いますし、そういうゲームが増えて欲しいなぁと思います。


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≫ EDIT

『スーパーマリオオデッセイ』に見える、任天堂の情報発信方法の現在

 E3で出た『スーパーマリオオデッセイ』のPVが素晴らしくて、何度も観返してしまっています。



 ゲーム自体も、「帽子をかぶせた相手・モノに乗り移って操作できる」という分かりやすさと、「今までのマリオにない世界観のようでところどころに散りばめられている過去作へのオマージュ」という新しさと懐かしさにワクワクしているんですけど……それ以上に、このPV自体がものすごくよく出来ていると思うんですね。

 「恐竜……?帽子……え、マリオ!?」からの、世界観を見せて、実際のゲーム画面のようなマリオが敵を倒しながら進む場面が来て「あー、こうやって遊ぶんだ」と見せて、2Dシーンでビックリさせて、今までの3Dマリオにあった“幅跳び”も見せて―――そこからの、いよいよ帽子を被せた相手を操作できる新システムのターンが始まり、カエルにもなれるクリボーにもなれるハンマーブロス(?)にもなれる、キラーになればいろんなところに飛んでいける、と新システムによってゲームがどう変わるのかを見せて、クッパやピーチ姫や新しい敵達を見せて、衣装チェンジ(歴代マリオを彷彿とさせる)を見せて、ワンワンやタクシーや通行人や戦車に帽子を被せて操作しているところも見せて、最後に恐竜に帽子を被せることで「冒頭の恐竜はこういうことだったかー」と伏線を回収して、更に今までの歌を歌っていたのがポリーン(『ドンキーコング』のヒロイン)であることが示唆されて終わるという。

 「起承転結」がしっかりしていて、「え?これはどういうことなんだ?」「このシステムで何が出来るんだ?」とこちらが疑問に思ったことが次々と判明していくので引き込まれていくのです。




 単純に比較するのは申し訳ないのですが、2013年の同じE3で公開された前作『スーパーマリオ3Dワールド』のトレーラーとはワクワク感がちがうと思います。



 こちらも「どういうゲームなのか」を見せる目的の映像としては悪くないと思うんです。「あー、3Dランド路線ね」と思わせてからの、ネコマリオ登場、ルイージやピーチ姫を操作しているところを見せてからの「4人同時プレイ」が明らかになるところとか。前作『スーパーマリオ3Dランド』からどう変わったのかが分かりやすいと思うんですけど……『スーパーマリオオデッセイ』の映像を観た後だと、『スーパーマリオ3Dワールド』のトレーラーは「これはどういうことなんだ?」と引き込むフックが弱いなぁと思うんですね。



 今でこそ当たり前のようにYoutubeにPVやらなんやらを投稿している任天堂ですが、Youtube内に「任天堂公式チャンネル」を開設したのは2013年3月です。まだたった4年前なんですね。
 以前の任天堂は、PVなどの映像は公式サイトや『みんなのニンテンドーチャンネル』のような任天堂機の映像サービスでしか観られなかったのですが。2011年9月のニンテンドー3DSカンファレンスがかなり評判になったことで、2011年10月からニンテンドーダイレクトを開始、2012年7月に「ニンテンドーダイレクトチャンネル」を開設してYoutubeに公式配信されるようになりました。2012年10月の「とびだせ どうぶつの森 Direct」はものすごい話題になってソフトの特大ヒットに貢献、2013年3月に「任天堂公式チャンネル」を開設して「ニンテンドーダイレクトチャンネル」もそれに統合したという経緯ですね。

 先の『スーパーマリオ3Dワールド』のトレーラーは、「任天堂公式チャンネル」開設直後の2013年6月の映像なのですが……翌年の2014年E3辺りから、Youtubeで「そのゲームにまだ注目していない人も見る」ことを意識した映像が増えてきたかなぁと思います。




 全世界に衝撃を与えた『Splatoon』初お披露目映像です。
 この映像も「これ、どういうことなんだ?」「この機能があるとゲームがどう変わるんだ?」というフックがものすごくよく出来ていました。
 まず、発射音とともにインクが塗られて「何だこれ?」と思わせる。そのインクに潜む謎の生物→ イカだと思ったら人間になった!と驚く間もなく、別のインクが彼女に発射される。ここでゲーム画面に切り替わり、「このゲームは二色に分かれてインクを塗り合うゲームなんだ」と分かる。「では、さっきのイカは?」と思ったところで、イカになればインクで塗った壁も登れることが分かって、人間でインクを塗ってイカでその中を泳ぐゲームなことが分かる。イカジャンプを経て、ローラー、スーパーショット、ボム、チャージャーなど様々なブキがあることが見せられて、うおーうおー面白そう!と思っている間に終わるという。

 この年のE3では、プレゼンテーションの中に「一つ一つのソフトのトレーラー」と「そのソフトの開発者インタビュー」が詰め込まれていて、その動画が別々にもYoutubeに投稿されて拡散されていきました。このくらいの時期から、Youtubeで拡散されることを意識した映像の発信が始まったのかなと思います。例えば、今も続いている「ニャニャニャ!ネコマリオタイム」は2014年2月に第1回が配信されていますからね。






 一見すると『スーパーマリオオデッセイ』や『Splatoon』とは対極にありそうな動画ですが、2016のE3で公開された『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』のトレーラーも「これ、どういうことなんだ?」「この機能があるとゲームがどう変わるんだ?」と思わせるフックがしっかりしている映像になっています。

 ゼルダ姫の「目を覚まして」という声から始まり、舞台となるハイラルの各地の様子を見せて見せて見せて見せて、リンクが本格的に登場するのは動画が始まった1分後という構成です。そして、先ほどまで映していたような場所にリンクがパラセールで降下、走って、馬にしのびよって乗って、木に登って、建物にも登って、崖に登って、木を斬って橋にしたり、海に飛び込んだり、狩りをしたり、火を燃やしたり、料理をしたり、冒頭で見せられた広い世界を様々な手段で堪能できることが見せられました。



 E3の映像ではありませんが、『1-2-Switch』や『ARMS』の初お披露目映像も「これ、どういうことなんだ?」「この機能があるとゲームがどう変わるんだ?」というフックが効いていますよね。『1-2-Switch』はちょっとフックを効かせすぎて「狙いすぎ」なカンジもしますけど。







 また、Youtubeへの動画投稿だけでなく、『スーパーマリオオデッセイ』はTwitterの公式アカウントを通して「動画だけでは説明しきれなかった細かい情報」を公開しています。





 任天堂は2012年の『新パルテナ』を皮切りに、戦略的タイトルにはTwitterに公式アカウントを開設してそこから情報発信をしていくという手法を取ってきました。しかし、『新パルテナ』のTwitter投稿を今見ると、RTが全然されていないんですね。投稿が多すぎるというのもあるのですが、多くて二桁、ほとんどが3とか4とかしかRTされていないという……






 任天堂がTwitterを見事に活用したソフトと言えば、なんといっても2015年の『Splatoon』でした。追加されていくブキやステージの告知はあっという間にRTで拡散され、フェスのテーマが発表されるたびに盛り上がっていました。『2』に向けて、ストーリーモード(ヒーローモード)の前日譚とも言えそうな「その後のシオカラーズ」がTwitterに投稿されたりもしていましたね。









 ゲームが「随時アップデートされるリアルタイム感を重視したオンライン対戦ゲーム」だからなのもありますが、『新パルテナ』のRT数と比較すると、1万RT越えを連発していく“情報の出し方”は2012年と2015年で随分変わったなぁと思いますね。

 Youtubeの動画もそうなんですが、TwitterのRTは「そのアカウントをフォローしていない・そのソフトに興味がない・そのソフトを知らない人」にまで情報が届く拡散力がありますからね。



 『ARMS』も『Splatoon』同様に公式アカウントを開設して情報公開をしていて、『Splatoon』ほどではありませんが、キャラのイラストなんかは4桁のRT数を安定してたたき出していますね。







 公式アカウントは開設されませんでしたが、『1-2-Switch』は任天堂公式アカウントで収録されている全ゲームの紹介が投稿されていました。


 Youtubeへの「“ゲームの説明”に留まらない“視聴者の興味を引く”映像」の投稿と、Twitterへの「それを補足する説明やこぼれ話、イラストなど」の投稿の二段重ねが、任天堂の情報発信の現在におけるメインなんだと思うんですね。





 この傾向……実は、2014年発売の『大乱闘スマッシュブラザーズ for 3DS/Wii U』から始まっているんじゃないかと思います。ファイター参戦ムービーは、ニンテンドーダイレクトなどで流れた後Youtubeにも投稿されていましたし。2013年のE3から2014年12月のWii U版発売まで、毎日Twitter(とMiiverse)に「きょうの一枚」と画面写真が投稿されて、情報が小出しにされていました。






 まだですか?

 『スマブラfor』のムービーのプロットはディレクターである桜井さん自身が書いていると『ゲームを作って思うこと2』に書かれていたように、「これ、どういうことなんだ?」というフックの効いた映像にしてあるのは桜井さんの狙いなのでしょうし、毎日画面写真を公開していったのは『スマブラ』1作目の「スマブラ拳」からの流れだと思うので……桜井さんの意志が強く反映されているのかなと思うのですが。

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 そういった「動画共有サイトの活用」と「SNSの活用」に任天堂も積極的になった結果、『Splatoon』や『ARMS』や『スーパーマリオオデッセイ』のこうした情報発信につながっているのかなと思うのです。




 でも、アメリカでこの映像が100万再生を超えているのはどうかと思うよ!(笑)
 「フックが効いている」というか、フックしかねえよ!『ブレス オブ ザ ワイルド』の1stトレーラーは「リンクが登場するまでに1分かかった」けど、こっちは誰一人キャラが映っていない!

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| ゲーム雑記 | 17:49 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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後方互換がなかったからこそのNintendo Switchのソフトラインナップ

 株式会社ポケモンは6月6日にポケモンダイレクトを公開して、Nintendo Switch用ソフト『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT DX』を発表しました。



 『ポッ拳』は元々2015年に稼働開始したアーケードゲームが最初で、2016年にWii U版が発売され、2017年9月に要素を追加したNintendo Switch版が発売されるということです。
 株式会社ポケモンも加えた任天堂のNintendo Switch用ソフトの展開は分かりやすく、「Wii U用ソフトの移植・完全版」が多いです。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』はWii U用に開発していたものを、Nintendo Switch版も作って同時発売にしたものですし。『マリオカート8DX』や『ポッ拳DX』はWii U版に追加要素を加えた完全版ですし。『Splatoon2』は続編ですが、1作目の資産があったからこそこんなに早い続編が作れたんじゃないかと思われます。

・3月3日:『1-2-Switch』
・3月3日:『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』 ※ Wii U版と同時発売
・4月28日:『マリオカート8 デラックス』 ※ Wii U版に要素を追加した完全版
・6月16日:『ARMS』
・7月21日:『Splatoon2』 ※ Wii U版の続編
・9月22日:『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT DX』 ※ Wii U版に要素を追加した完全版


 これについては伏線もあって、2014年1月の「経営方針説明会 / 第3四半期決算説明会」質疑応答(A5)で当時の社長だった岩田さんはこう仰っていました。前半は「携帯機と据置機について」の話なので色を変えて、今日の記事に関係のある部分のみ赤い字にして表示します。

<以下、引用>
 任天堂は昨年、開発組織を再編し、今まで独立していた携帯ゲーム機とコンソールゲーム機のチームを一つの部門にして、今、竹田の下にあります。これまでは(携帯ゲーム機とコンソールゲーム機は)バラバラにつくる必要があり、携帯型ゲーム機で使える技術とコンソールゲーム機で使える技術というのは、「電池で動くか」、「電源をいつでも供給できるか」で、技術的に大きな違いがあった関係で、全くアーキテクチャーが異なります。アーキテクチャーが異なるということは、コンピューターのソフトのつくり方の作法が違うということです。ところが、かなり技術が進歩し、両者の考え方をかなり揃えられるメドが立ってきましたので、「チームを統合するのは今ではないか」ということを話し合って、そのようにしました。

 それができると何ができるかといいますと、例えば今、Wiiで動いていたソフトをニンテンドー3DSに載せようとすると、解像度が違うだけではなく、ソフトのつくり方の作法が全部違って、かなりの労力がかかります。また、ニンテンドー3DSで動いていたものをWii Uで動かそうとすると、またかなりの労力がかかります。もしソフトをあるプラットフォームから別のプラットフォームに簡単に載せることができていたら、(ハード発売後の)序盤のソフト不足という問題をどれほど解決できるでしょうか。

 世代をまたぐときにも、これまでは技術の進歩の段階が非常に激しかった関係で、コストの制約の中でビデオゲームに最適な技術を選ぶと、毎回ハード自体が全く違うものになりました。全く違わなかったのは、ゲームキューブからWiiに行ったときだけです。ゲームキューブからWiiは、ある意味コントローラーは全面的に変えましたが、コンピューターやグラフィックチップは、かなり共通の考え方でつくりましたのでスムーズでしたが、それ以外のハードは全部ゼロからつくり直しの状態でした。ただ、今は、もうそのようなことをしなくてもできるだけの前提が整ったのではないかと思います。ですから、その意味で言いますと、この次にハードをご提案するときからになりますが(※ これがNintendo Switchのこと)、そこでは「Wii Uでやってきたことをいかに的確に活かすか」ということがポイントになります。これはWii Uと全く同じアーキテクチャーにするという意味ではなくて、十分に吸収できるだけの仕組みをつくり上げるという意味ですが、
一旦そうなりますと、コンソール機と携帯機というのは全く別々の二つのものではなくて、もっと近い兄弟のような存在になると思います。
</ここまで>
※ 改行や強調など一部引用者が手を加えました

 私はここの説明を読んで、「NX(仮)にはWii U互換機能があるのでは?」とか「NX(仮)ではバーチャルコンソールのようにWii Uのソフトがダウンロード販売されるのでは?」といった予測をこのブログに書いたこともありました。
 みなさん御存知のとおり、Nintendo Switchには「Wii Uのような二画面」がありませんから、その予測はものの見事に外れました。そのことについて厳しいお叱りの意見もいただきましたし、真に申し訳ありませんでした。




 しかしまぁ、Nintendo Switchが出た今これを読み返すと、この岩田さんの説明は2017年のNintendo Switchのソフトラインナップを説明していたとすら思えますね。
 かつてWiiが発売された時、ゲームキューブからスムーズに移行できるように設計したため、Wiiも初期のラインナップには「ゲームキューブで開発されていたもの」が多かったんですね。『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』『スーパーペーパーマリオ』『ドンキーコング たるジェットレース』なんかはそうですし、『ファイアーエムブレム 暁の女神』はゲームキューブ版の前作を下地にしていたからこそWii初期に発売できたんじゃないかと思われます。

・12月2日:『Wii Sports』
・12月2日:『はじめてのWii』
・12月2日:『おどるメイド イン ワリオ』
・12月2日:『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』 ※ GC版と同時発売
・12月14日:『ポケモンバトルレボリューション』
・1月18日:『エキサイト トラック』
・2月22日:『ファイアーエムブレム 暁の女神』 ※ GC版の続編
・3月8日:『アイシールド21 フィールド最強の戦士たち』
・4月19日:『スーパーペーパーマリオ』 ※ GC用に開発していたものをWii用に変更
・4月26日:『Wiiでやわらかあたま塾』
(6月28日:『ドンキーコング たるジェットレース』 ※ GC用に開発していたものをWii用に変更


 Wiiと同様にNintendo Switchも、「十分に吸収できるだけの仕組みをつくり上げる」という2014年の言葉の通りWii U用に作っていたものをスムーズに移行できる仕組みを作り上げたからこその、この初期ラインナップになったんじゃないかと思われます。

 しかし、逆に考えると……
 もしNintendo Switchに後方互換機能があって「Wii Uのソフトがそのまま遊べる」というゲーム機だった場合、こんなラインナップにはならなかったと思うんですね。まだ発売されていなかった『ブレス オブ ザ ワイルド』や、続編である『Splatoon2』は別ですけど、完全版である『マリオカート8DX』や『ポッ拳DX』は「Wii Uソフトが動く互換機能があるんだからそっちで遊べばイイじゃん」と発売されなかったんじゃないかと思うのです。


 例えば、そのWii Uが発売された初期の頃は――――
 Wii Uは「Wiiのソフトがそのまま遊べる」互換機能を持っていたこともあって、Wiiからの移植とかWiiソフトの完全版とかは出なかったんですね。Nintendo Switchと同じように、Wii Uの本体発売から6ヶ月後までの任天堂のソフトを見ていきましょうか。

・12月8日:『Nintendo Land』
・12月8日:『New スーパーマリオブラザーズ U』 ※ Wii版の続編
・3月28日:『ゲーム&ワリオ』

 3本!

 これにはSD画質からHD画質に変わったことだとか、Wiiの「体感路線」を否定したラインナップにしたがったとかの理由もあるのですが、とにかくWii Uはスタートから「任天堂すらソフトを出さないゲーム機」でした。この後の秋から『Wii Sports』や『Wii Fit』や『Wii Party』を出していくことを考えると、もうちょっと「Wiiの資産を活かして初期にソフトを揃える」ことを意識するべきだったんじゃとは思うんですが……

 Nintendo Switchだって「Wii Uの資産」がなければ、同じような初期ラインナップになっていたかもって思うんですね。
 ディスクスロットもないしゲームパッドもなくなったから後方互換を付けられない→ じゃあ『マリオカート8』の完全版を出そう!→ それが世界中で大ヒット―――この流れを見ると、Nintendo Switchがスタートダッシュに成功したのは「後方互換機能を付けなかったから」とすら言えるんじゃないかと思ってしまいます。




 個人的には、「完全版」はあまり好きじゃないんですけど。
 『ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』→ 『暁の女神』とか、『Splatoon』→ 『Splatoon2』のように、「前作の資産」を活かした続編はもっともっと歓迎したいです。1つゲームを作るたびにゼロから作るのは効率が悪いし、そのせいでソフトが全然出なかったら会社も困るし、遊ぶ側も選択肢が狭まるワケですし。

 『ゼルダ』も、『ブレス オブ ザ ワイルド』の資産を使ってもう1本作ってくれてイイんですよ。『トワイライトプリンセス』のグラフィックを使った『リンクのボウガントレーニング』的なソフトを。

(関連記事:ゲーム作りはもっと「使いまわし」をして欲しい

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 そして、いよいよE3の時期なんですけど……
 『ポッ拳』のNintendo Switch版が発表されたことで、「あのWii UソフトもNintendo Switchに移植されるのでは?」と期待される声もチラホラ目にします。『スマブラ』とか、『幻影異聞録#FE』とか、『ベヨネッタ2』とか……ただ、『スマブラ』移植するなら『ポッ拳』同様に事前に発表して、E3で大会とか開きそうな気もするんですけどね。

 個人的には『マリオ3Dワールド』とかは「おすそ分けプレイ」に向いているんじゃないかと思いますし(『マリオオデッセイ』があるので発売時期を被らせない必要はあるけど)、『スーパーマリオメーカー』の続編に期待していますが。



 あと、今日の「Wii Uの資産を活かしたNintendo Switchのソフトラインナップ」という話からはズレますが、Wiiのポインター操作を活かした『グーの惑星』のNintendo Switch版が快適に遊べたことから、「Wii用ソフトもNintendo Switchにバシバシ移植してほしい」という声も多く見かけますね。これは任天堂に限らず、サードのソフトとかも。

 この場合、グラフィックが違ったりジャイロ操作の調整だったり、Wii U用ソフトを移植するよりかは手間がかかると思うんですけど……『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』の移植とかはその内に来そうな気がしますねぇ。
 個人的には、移植よりも「ジャイロ操作が標準搭載されたことを活かしたWiiソフトの続編」が増えて欲しいとは思いますけど。『GO VACATION2』とか、『GO VACATION2』とか、『GO VACATION2』とか、『GO VACATION2』とか、『GO VACATION2』とか、『GO VACATION2』とか!


 でもまあ、一番気になるのは「Wii Uで開発していなかったはずがないソフト」がNintendo Switch用に出てくるかというとこなんですけどね。『どうぶつの森』なんかはまさかスゴロクしか作っていなかったはずがないですし、Wii U用の新作を出そうと開発していた資産を活かしたNintendo Switch版が出てくるんじゃないかなと期待しています。


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| ゲーム雑記 | 17:52 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

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『F-ZERO』の復活を期待している人は、どんな新作を望むのだろう?

 E3が近いこともありますし、Nintendo Switchのオンラインプレイが2018年から有料化されることもあって、「任天堂はオンライン対応ゲームを増やしてくるのでは?」→ 「任天堂が抱えているコンテンツで、まだオンライン対応していないけど対応が切望されてそうなソフトは……」→ 「『F-ZERO』復活ありえるんじゃないのか!」という記事を書いていたのですが……ここに書いた以上の話に膨らまなかったのでボツにしました。



 んで、ふと思ったのは……『F-ZERO』の復活とは、どういう形なのか?ということです。

 若い人の中には『F-ZERO』を全く知らない人もいらっしゃると思うので説明すると、『F-ZERO』シリーズは第1作がスーパーファミコンと同時に発売されたレースゲームで、Wikipediaによると1作目は全世界で285万本を売り上げる大ヒットになったそうです。その後、NINTENDO64、ゲームボーイアドバンス、ゲームキューブと展開していき、2003年~2004年には『F-ZERO ファルコン伝説』というアニメも放映されたのですが、新作は2004年の『F-ZERO CLIMAX』で最後となっているので、ことあるごとに「『F-ZERO』新作まだー?」と言われるシリーズとなっているのです。

 『スマブラ』にキャプテンファルコンが登場しているとか、『マリオカート8』でブルーファルコンに乗れるとかで説明した方が分かるかも知れませんね。



 私はそもそもレースゲームが苦手なので『F-ZERO』シリーズに大して思い入れもないからこう思うのかも知れませんが、今の時代に『F-ZERO』を復活させてそんなに買う人いるんかなぁと思っちゃいます。
 『マリオカート』シリーズのようにアイテムを投げ合ってワイワイ遊べるワケではないし、『グランツーリスモ』シリーズのように実在する車に乗れるワケでもないし、『Forza Horizon』シリーズのように実在する舞台をオープンワールドにして走り回れるワケでもないし……今、架空の世界を舞台に架空のマシンに乗って純粋にレースやタイムアタックを楽しむストイックなゲームを発売して、本当にみんな買うんかなぁと思うんですね。


 任天堂の「不遇な扱いを受けているIP」と言えば、例えば『スターフォックス』や『メトロイド』なんかもよく名前が挙がるんですけど……『スターフォックス』は最新作となるWii U用ソフト『ゼロ』はそんなに売れませんでしたし。『メトロイド』はWiiの『アザーエム』も3DSの『フェデレーションフォース』も、「俺の遊びたかったメトロイドはコレジャナイ」と言われることも多かったですし。

 今、『F-ZERO』の新作を出したとしても同じように、売れないか、「コレジャナイ」と言われるか、どっちかだと思うんです。



 新作を出す以上は、ある程度「最近のゲームっぽい要素を取り入れる」とか「初心者でも遊べるようにする」とかしなければ売れないと思います。それこそ『ファイアーエムブレム』シリーズなんかはそれで大復活を遂げたワケですからね。しかし、そうして大胆に変わったことで「俺の遊びたかったファイアーエムブレムはコレジャナイ」と言う人も多かったです。
 『F-ZERO』の復活を期待している人は、どの程度までなら「変化」を受け入れられるんでしょう?

 例えば、キャプテンファルコンがファルコンパンチやファルコンキックを駆使して敵をなぎ倒していく『F-ZERO無双』を発売したとして、「やったー!『F-ZERO』の新作だー」と喜べるのでしょうか(笑)。
 それは流石に極端だとしても……レースだけやるゲームじゃなくて、架空のSF都市を舞台に自由に走り回れるオープンワールドでのドライブゲームみたいな形になったとしても、『F-ZERO』の新作として受け入れられるものなんでしょうか。『ブレス オブ ザ ワイルド』が「ゼルダのアタリマエ」を見直してダンジョン攻略ゲーじゃなくなったみたいなことを、『F-ZERO』ファンは認められるのでしょうか。

 あとは、「キャプテンファルコンのツイスターレース」路線とか……
 現実的に一番ありえそうなのは、ポップなデザインにして「みんなでワイワイ遊べるパーティゲーム」にしちゃうことだと思うんですけど。『F-ZERO』ファンが最も望んでいない方向性な気もします。



 この話、『F-ZERO』に限った話ではなく。
 「シリーズ新作はどうあるべきか」って話ですよね。

 「昔のまま」だったら、今の時代では売れなさそう。
 「今の時代に合わせて大胆に変える」と、古参ファンから「コレジャナイ」とそっぽを向かれる。


 『ファイアーエムブレム 覚醒』も『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』も、「シリーズの定番」をぶち壊して、言ってしまえば「ジャンルが変わる」くらいの変革を遂げて復活したのですが……コレらの作品にも「俺の遊びたかった○○はコレジャナイ」とガッカリした人はいて、でも新たに入ってきた人がそれ以上に多かったから売上では「成功」となったワケですが。

 でも、『メトロイドプライム フェデレーションフォース』のように、変えすぎて「ナンジャコレハ」と古参ファンからそっぽ向かれた上に、新たに入ってくる人も少なくて売上では「失敗」となったシリーズもあって。


 10年以上も新作の出なかった『F-ZERO』を、ちゃんと売上面で「成功」させる新作を出すと考えると……古参ファンからそっぽ向かれないようにしつつ、それでいて新たに入ってくる人も多い「取っつきやすさ」を大事にしなければならない、恐ろしく難易度の高いミッションのように思えます。
 スーパーウルトラCを考えるとすると、『新パルテナ』みたいな形で桜井政博さんにシリーズ復活を託すという手もあるのですが、任天堂からすれば「そんなことよりNintendo Switchに『スマブラ』お願いします」となるでしょうし。



 ということで、完全に手詰まりに思える『F-ZERO』シリーズですが、任天堂がどういう答えを出すのか、E3が楽しみですね!

本命:何も発表されない
対抗:ダウンロードソフトとして新作発表
穴:『F-ZERO X』が『クラシックゲームセレクション(仮称)』に入ってオンライン対戦可能に
大穴:パッケージソフトとして新作発表

 Nintendo Switchのオンラインが有料化されるのなら、2018年以降発売の任天堂ソフトはオンライン対応のゲームを揃えてきそうですし、『F-ZERO』新作は割とない話ではないとは思うんですけど。でも、それがちゃんと売上として「成功」するビジョンが見えない……


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| ゲーム雑記 | 17:52 | comments:11 | trackbacks:0 | TOP↑

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ネットでしか交流のない人とボイスチャットできますか?

 かなり前の話ですが、Twitterでこんなアンケートを取ったことがありました。


 『Splatoon2』に限定したのは「ゲームによって変わる」という分散を防ぐためです。

 Nintendo Switchは今までの任天堂機とちがって秋からオンラインプレイが有料になる代わりに、無料の頃にはなかったサービスを幾つか始める予定で、その一つにスマホアプリを用いたボイスチャットがあります。
 これまでの任天堂機にもボイスチャットに対応したソフトや機器がありましたが、全面的に「どのソフトでも使える」ということはありませんでした。今回はオンライン有料化によるサービスであることと、外部機器を使うことを考えると、いよいよ「どのソフトでも使える」のだろうと期待しています。そうであってくれ、頼む。


 しかし、気になるのは「実はボイスチャットあまりしたくない……」という人がどれくらいいるのか?ということでした。
 パソコンでのオンラインゲームやXbox系の機種だとボイスチャットはもう10年以上前から「あって当然」というイメージがあって、それこそ任天堂がボイスチャット対応するのに「今更かよ?」と思う人もいるかと思うんですが……それとは対極に、「ボイスチャットは使いたくない」という人も結構いると思うんですね。特にリアル友達ではない、「ネットで知り合っただけの人」相手には。


・自室が、気軽に声を出せる環境ではない
 (深夜などでは近所迷惑になる可能性もある)
・自分の声を聞かれたくない
 (身バレの危険、女性は性別バレを嫌がることも)
・知らない人とのコミュニケーションが苦手
 (どうしてゲームでまで疲れることをしなくてはならないのか)


 考えられるのは、こんな理由でしょうか。
 自分はあまりオンラインゲームに積極的ではなかったので、ボイスチャット対応のゲームを遊んだことは数えるほどしかありませんでしたが……その数少ない経験の中でも、「こちらはボイスチャット」だけど「相手は使わない」で一方通行のやりとりだけってケースも多く、オンラインゲームは遊びたいけどボイスチャットはイヤだという人は思った以上に多いんじゃないかと思い、冒頭のアンケートを取ったのです。



 81人の方に投票してもらい、実数としてはこんなカンジでした。

・ボイスチャット付けてプレイする気がある 25人
・ボイスチャット付けてプレイする気がない 48人
・結果を見たい 8人

 「ある」と「ない」の比率が、およそ1:2になっていて。
 3分の2の人が「知らない人とはボイスチャットしたくない」と回答したとも言うことが出来ます。



 これってつまり、「『Splatoon2』買ったぜー、フレンドの人みんなで遊ぶぜー、前作とちがってボイスチャット対応だからワイワイ言いながら遊べるぜー」と期待しても、8人対戦中ボイスチャットを付けてくれる人は(自分を含めて)2人~3人しかいないってことですからね。「みんなでワイワイ言いながら遊ぶ」イメージと随分ちがう!



 個人的にはボイスチャットの声も乗せた状態で、生配信でオンラインプレイするところを見せたいのですが……そこまですると更にハードルが高くなりそうですよね。普段から実況とかしている人ならともかく、そうでない人は「自分の声が世界中に配信される」のなんて怖く感じるでしょうし。
(※ ウチの生配信なんて、視聴者数の実数は10人未満なんで気にするようなことでもないですけどね!)

 そう言っている自分も、薄壁1枚向こうで親が寝るので夜10時以降はボイスチャットは出来そうにありませんし……あまり他人事でもなかったりします。




 ニンテンドー3DSの頃は、「ただボイスチャットをするだけのダウンロードソフト」がスマホを持っていないキッズ層にヒットしたということもあったのですが。Nintendo Switchの場合は「ボイスチャットにはスマホが必要」なので、そういう需要もなさそうですし、日本ではあまり重宝されない機能になってしまうのかも。

 この記事を読んでいる人はどう思います?
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Nintendo Switchのバーチャルコンソールはいつ始まるのか

 『リンクの冒険』のゲーム実況中にコメントで質問されたのだけど、アクションが苛酷な状況で断片的にしか答えられなかったのでここで整理して語ろうと思います。


 「Nintendo Switchのバーチャルコンソールはいつ始まると思います?」

 これがコメントでいただいた質問です。
 「バーチャルコンソール」のことを知らない人がこのブログを読んでいるだろうかとは思うものの、一応説明しますと……「バーチャルコンソール」とは任天堂がWii・3DS・Wii Uで展開していた「ファミコンやスーファミなど昔のゲーム機のソフトをダウンロード購入して遊べるサービス」のことです。全部のゲームソフトが販売されているワケではなく、「今週はこれとこれ!」「来週はこれ!」とちょっとずつ追加されていくカンジですね。

 「Wiiで販売されているバーチャルコンソールのソフト」
 「3DSで販売されているバーチャルコンソールのソフト」
 「Wii Uで販売されているバーチャルコンソールのソフト」

 この3つはバラバラで、かつ基本的には別ソフト扱いなので、Wiiで一度買ったソフトだから3DSでも(新たに買わなくても)遊べるということはありません。
 ただし、「Wiiで販売されているバーチャルコンソールのソフト」でかつ「Wii Uで販売されているバーチャルコンソールのソフト」ならば、Wiiで購入した記録をWii Uに引っ越して「Wii U用の同じソフト」を優待価格で買うことは出来ました



 ここまでがNintendo Switch発売前の状況です。
 3月に発売された任天堂の新型ゲーム機Nintendo Switchですが、現在までにバーチャルコンソールのサービスは始まっていません。自分も含めてWii以降のバーチャルコンソールをたくさん買っていた人間は、「これをNintendo Switchに引き継げるのだろうか?」「また買い直しになるのだろうか?」「また『マリオブラザーズ』とかから1本ずつ配信するのだろうか?」と心配していたと思うのですが、それ以前にバーチャルコンソールが始まらないというオチでした(笑)。


 しかし、未来永劫ずっとこのままNintendo Switchでバーチャルコンソールが始まらないというワケではなく、色んなインタビューでバーチャルコンソールのことは語られているんですね。


【Nintendo Switchカウントダウン特集】世界でいちばん人を巻き込める、いちばんゲーム漬けになれるゲーム機。任天堂のふたりのキーマンに訊く開発秘話(2/3)
ファミ通.comさん)

<以下、引用>
――楽しみにしています。今後、本体のアップデートで、現在発表されている以外の機能が追加されることはあるのでしょうか?

高橋「もちろん、あります。我々が考えているロードマップもありますし、ユーザーさんの声を受けて入れるものもあるかもしれない。そこは、これまでのハードと同じと思っていただければ。」

――アップデートと言えば、バーチャルコンソールの展開も気になりますが……。

高橋「現時点ではまだ確定していないことも多いので、また決まり次第、お話ししたいと思います。もちろん、いろいろ考えていますのでお待ちください。」

</ここまで>
※ 引用者が一部手を加えました


任天堂は今,何を“Switch”しようとしているのか。取締役常務執行役員の高橋伸也氏と,Nintendo Switch総合プロデューサーの小泉歓晃氏に聞く4Gamer.netさん)

<以下、引用>
4Gamer「パッケージで買うか,ダウンロード版を買うかも,プレイヤーが選択できるようにしている,ということでもありますね。
 そういえば,ニンテンドーeショップには対応するんですよね?」

小泉氏「ニンテンドーeショップはNintendo Switchの発売日にアップデートをします。そこでNintendo Switchからのダウンロード購入にも対応させていただきます。」

4Gamer「バーチャルコンソールのタイトルも購入できますか?」

小泉氏「そこについてはまだお伝えできる状態ではないんですが,さまざまなことを“Switch”しようと考えています。

4Gamer「廃止するというわけではないですよね?」

小泉氏「あれだけの資産がありますからね。それをNintendo Switchではどのようにお届けするべきか,現在も検討中です。

4Gamer「これまで,バーチャルコンソールの同一タイトルを異なる機種で遊ぶには,その都度買い直さなければいけないケースもありました。このあたりは改善されるんでしょうか?」

小泉氏「そういったご要望もきちんと届いていますので,そこも含めてさまざまなことを検討しています。」

4Gamer「それでは,バーチャルコンソールという言い方が正しいのか分かりませんが,Wii世代,Wii U世代のゲームをNintendo Switchで遊べるようになる可能性はありますか?」

小泉氏「例えば「マリオカート8 デラックス」のような形はあり得るでしょうね。ただ,WiiもWii Uもそのハード固有の機能がありますから,単純にエミュレートするというわけにはいきません。ちゃんと新しいものとしてお伝えできる形になるのであれば,可能性はあると思います。
 バーチャルコンソール含め,ここでさまざまなものを“Switch”しますので,その伝え方が決まるタイミングまで,もう少しお待ちください。」

</ここまで>
※ 引用者が一部手を加えました

 これらのインタビューはNintendo Switchが発売される前に取られたものでしょうが、その時点でまだ正式決定しておらず、任天堂の中でも「今まさに話し合っている」というカンジでした。
 逆に考えると、その段階でもバーチャルコンソールをどうするかが確定していないということは、Wiiや3DSやWii Uとはちがう方式でバーチャルコンソールを展開することを模索しているように思えるんですね。「同じように展開しよう」と最初から決まっていれば、そんなに話し合うこともなさそうですし。バーチャルコンソールについて訊かれて「さまざまなことを“Switch”しようと考えています。」と答えているというのも、「今までにはない方式を検討している」ように読み取れますしね。




 Nintendo Switch向けオンラインサービス

 任天堂はNintendo Switch向けのオンラインサービスを、2017年秋から正式スタート&そのタイミングで有料化すると発表していました。オンライン対戦やオンライン協力プレイをするためには有料会員になる必要があります。しかし、今までは無料で出来ていた「オンライン対戦やオンライン協力プレイ」を有料にするワケですから、有料会員だけの新たな特典も提供されることになります。

 それが、「スマートフォンで友だちと待ち合わせやボイスチャット」だったり。
 「友だちとオンラインプレイできるようになった懐かしのソフトを月替わりで遊べる」だったりするのです。



 ファミコンやスーファミなどのソフトを、有料会員のみオンライン対応にして1か月好きなだけ遊び放題―――というこのサービスが「バーチャルコンソール」と呼ばれるのかは分かりませんが、今までの「バーチャルコンソール」と被るサービスなのは間違いないですよね。

 例えば、今までの「バーチャルコンソール」は『スーパーマリオブラザーズ』を1本514円で販売していました。
 この新たな「1か月好きなだけ遊び放題サービス」は、指定されたソフトに入っていれば『スーパーマリオブラザーズ』だろうが『レッキングクルー』だろうが『アーバンチャンピオン』だろうが、月額の有料会員費だけで遊べてしまうのです、たぶん。

 これでは「バーチャルコンソール」でたくさんソフトを買っている人ほど、「お得感」のない有料会員サービスになってしまうでしょう。なので、私は「バーチャルコンソール」で過去のソフトを販売する前に、「1か月好きなだけ遊び放題サービス」が始まるんじゃないのか―――言い換えれば、Nintendo Switchのバーチャルコンソールは、この「1か月好きなだけ遊び放題サービス」の後に始まるんじゃないかと「ザ・YOSOU」するのです。


 任天堂アメリカのレジー社長は1月のインタビューでこう言っています。

 Nintendo’s Boss Promises the Switch Won’t Have the NES Classic’s Supply IssuesWIREDさん)

<以下、引用>
―――Nintendo’s online service for Switch will charge a monthly fee and one of the incentives is one free classic game “per month.” Does that mean you lose access to that game after a month?

Reggie Fils-Aime「Correct. It means that essentially you’ve got access to that game for a period of time, and then after the month there’s a new selection. You’ll have the opportunity to buy it, but [after] that month we’ve moved on to another game.

I think it would be helpful maybe to step back. Because I think it’s important there’s an understanding of the bigger vision. The bigger vision is that we are going to provide an overall online service, subscription-based, that not only will capture the multiplayer opportunity, but also the voice chat capability that we’re going to provide through a global app. We think that that’s just as important as access to Virtual Console content.」

</ここまで>
※ 引用者が一部手を加えました

 「1か月好きなだけ遊び放題サービス」で指定されるソフトは毎月変わるのだけど、変わってしまったら「先月まで遊び放題だったソフトを買う」という選択肢も考えているみたいです。



 これまでに出てきた情報を統合していくと……
 私はこんなカンジに「ザ・YOSOU」しています。

・2017年秋 Nintendo Switch向けオンライン有料サービスがスタート
 1か月ごとに昔のゲームが4~5本遊び放題になる
 (例、スーパーマリオブラザーズ、ゼルダの伝説、テニス、ぷよぷよ、PC原人)

→ 翌月また遊び放題のソフトが切り替わる
 (例、アイスクライマー、リンクの冒険、ファイアーエムブレム 紋章の謎、ソニック・ザ・ヘッジホッグ、ボンバーマン'94)
→ 先月遊び放題だったソフトは、以降「購入」することも可能になる
 (例、スーパーマリオブラザーズ、ゼルダの伝説、テニス、ぷよぷよ、PC原人)



 ソフトはテキトーなのを見繕っただけです。
 サードメーカーのソフトや、任天堂機以外のソフトを入れたのは願望です。
 流石に「月1本ずつ」ではなくて「月4~5本ずつ」ペースになってくれると思うのですが、いずれにせよ「遊び放題」でなくなったソフトが「購入できる」ソフトになり、この「購入できる」ソフトが今でいうバーチャルコンソールのようなサービスになるんじゃないかと私はYOSOUします(名称もバーチャルコンソールから別のものに変わるかも)。

 つまり、「Q.Nintendo Switchのバーチャルコンソールはいつ始まるのか」と言うと……「Nintendo Switch向けオンライン有料サービスがスタートした翌月」というのが私のYOSOUなのです。

 だから……今年の11月、12月、来年の1月あたり?



 こういう方向性のYOSOUとなると、「今まで買っていたバーチャルコンソールのソフト」も(優待価格になるかも知れないけど)買い直しになりそうで、その代わりに「遊び放題」対象でなくなったソフトもオンラインプレイが出来るようになる―――けど、その分「毎月追加されるソフト」の数は限定的になるってカンジですかね。

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◇ 余談
 ただ、「オンラインプレイが出来るようになる」と言っても一人用のゲームにはオンラインプレイが出来る恩恵はありませんし、あともう一つ大きな問題としておすそ分けプレイをしたくても「コントローラのボタン数」が足りないんですね。

joikon.jpg

 ジョイコンを分割する「おすそ分けプレイ」の場合、使えるボタンは「アナログスティック」「ABXYに該当する4ボタン」「LRに該当する2ボタン」「スタートボタンに該当する+か-ボタン」です。
 ホームボタンと撮影ボタンはゲームには使えないと思うので除外して考えます。RボタンとZRボタン(もしくはLボタンとZLボタン)も横持ちで持ってもらえれば分かりますが、任意に押すのは難しく「ついウッカリ」握りこんだ時に押してしまいそうな配置なので考えないことにしました。


 では、バーチャルコンソールで再現しようとする過去のゲーム機のボタン数はというと…
 ファミコンは、1コンが「十字キー」「Aボタン・Bボタン」「スタートボタン・セレクトボタン」、2コンが「十字キー」「Aボタン・Bボタン」「マイク」です。
 「十字キー」が「アナログスティック」になるのは仕方ないですし、「スタートボタン・セレクトボタン」は「Lボタン・Rボタン」で代用するとして、「マイク」はどうするか……これも「+ボタン」とかで代用しますか。Nintendo Switchにはマイクがないんでしゃあない。ファミコンはまだマシですね。

 スーファミは、1コンも2コンも一緒です。「十字キー」「Aボタン・Bボタン・Yボタン・Xボタン」「Lボタン・Rボタン」「スタートボタン・セレクトボタン」です。
 そうなんです。ジョイコンって片方だとスーファミのコントローラよりボタンが一つ少ないんです。「セレクトボタン」がないんです。そんなに使わないボタンのように思えるかも知れませんが、『スーパーマリオワールド』のステージから抜ける操作などが出来なくなりますし。セレクトボタンは色んなゲームの裏技にも使われています。

 NINTENDO64は、「3Dスティック」「十字キー」「Aボタン・Bボタン」「Cボタンユニット4つ」「Lボタン・Rボタン・Zボタン」「スタートボタン」……言うまでもなく全然足りませんね(笑)。まぁ、ジョイコンをおすそ分けプレイせずに一人で左右を使えば足りるのは足りるのですが、Nintendo Switch最大の魅力である「ジョイコンを分割してどこでもおすそ分けプレイ」が64のバーチャルコンソールでは出来ないのは残念。

 ゲームキューブは、噂レベルで「Nintendo Switchでゲームキューブのバーチャルコンソールが始まるのでは?」という声もあるのですが、コントローラが「コントロールスティック」「十字キー」「Aボタン・Bボタン・Yボタン・Xボタン」「Cスティック」「Lボタン・Rボタン・Zボタン」「」「スタートボタン」と、こちらもおすそ分けプレイでは全然足りず、じゃあ一人で左右のジョイコンを使えば大丈夫かというと「ゲームキューブのLボタン・Rボタンはアナログ入力」なのでジョイコンじゃ操作に対応できないんですね。


 4Gamerさんのインタビューに「WiiやWii UのソフトはNintendo Switchで遊べる可能性はありますか?」という質問があって、小泉さんは「WiiもWii Uもそのハード固有の機能がありますから,単純にエミュレートするというわけにはいきません。」と答えていました。Nintendo SwitchではWiiリモコンは動きませんし、Wii Uゲームパッドも動きません。しかし、それはWiiやWii Uだけでなく、ゲームキューブや64やスーファミにだって言えることなのです。



 この問題をどうするのか。
 Wiiの時は「バーチャルコンソールのソフトが遊べるクラシックコントローラ」を別売で発売していましたし、Wii Uの時は『スマブラ』のためだけにゲームキューブのコントローラを繋げられる端子を別売りで発売していましたし。それ用のコントローラを発売するか、過去のコントローラをNintendo Switchに接続させるのか。

 もしくは、ソフト側で「ジョイコンのボタン数でも遊べる」ように調整するのか。


 「どうして任天堂はさっさとNintendo Switchのバーチャルコンソールを始めないんだよ」と言うのは簡単なんですけど、実は結構ややこしい問題を抱えていると思うんですね。
 個人的には、バーチャルコンソールこそおすそ分けプレイで遊びたいと思うので、何とかして「ジョイコン横持ち」で遊べるようにしてほしいなぁと思います。だってほら、専用のコントローラを幾つも持ち歩くのなんてかさばるじゃないですか……あの小ささこそがNintendo Switchの武器なワケですし。

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| ゲーム雑記 | 17:57 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

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