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『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』の有料DLCのキャラ5人目の予想と、6人目以降の傾向予想

 昨年末に発売されて全世界で大ヒットしたNintendo Switch用ソフト『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』は、ソフトの発売前から有料DLCでファイターが追加されていくことが予告されていました。その予定は5人。
 あまりの好評さに6人目以降の追加ファイターの製作も決まったそうですが、当初予定されていた5人の内、ジョーカー(ペルソナ5)、勇者(ドラクエシリーズ)、バンジョーとカズーイ(バンジョーとカズーイ)、そして先日配信開始となったテリー(餓狼伝説)で4人が配信済となりました。




 さて、5人目は誰なのか?
 もちろん6人目以降も製作が発表されているのですが、当初予定されていた計画のラストとなる5人目が誰になるのか非常に気になります。名だたるビッグネームの中で、最後に出てくる(予定だった)ファイターですからね。それなりの格を持ったキャラだと思われます。流石にここで「5人目のファイターは『写真で格闘!フォトファイターX』です!」とか言われても、ほとんどの人がきょとーんとしてしまうことでしょう。


 私の予想記事は「予想が当たるかどうか」よりも、「予想に導くためのロジックを楽しんでもらう」のを目的に書いているので、予想していくにあたっての筋道を最初に整理しておこうと思います。


 一つには、この有料DLCは「ファイター・ステージ・BGM・スピリッツボード」がセットになっていて、5人とも同じ値段というのがポイントだと思います。ファイターだけ売っているワケではないのです。

 例えば私、有料DLCで「ネコマリオ」を予想していた時期もあるのですが、「ネコマリオ」が登場する『マリオ3Dワールド』の楽曲は既に『スマブラSP』に収録されていますし、マリオをモチーフにしたステージもたくさん入っています(『3Dワールド』ではないけれど『3Dランド』のステージもある)。
 そうすると、他のキャラに比べてちょっとお得感が減ると思うんですね。「SNKの関連楽曲50曲くらい収録」とかいうワケの分からないことの次でもありますし。


 有料DLCは4キャラとも任天堂以外の他社キャラとなっていますが、「任天堂以外から選んでいる」というよりかは「既に参戦していないシリーズからの参戦」を考えた結果そうなったのかと思います。ということで、任天堂作品でも「既に参戦していないシリーズ」なら十分に可能性はあるのかなと。


 二つ目のポイントは、この人選はディレクターの桜井さんが決めているワケではなくて、任天堂から提案されたものだということです。
 私はこれを読んで、「なるほど、新作のプロモーションも兼ねた参戦という意味合いもあるんだな」と思ったんですね。例えば『ドラクエ11』Switch版発売のタイミングに合わせて「ドラクエのキャラが参戦」なんかはその通りでした。
 しかし、「バンジョーとカズーイ」参戦の際に「Xbox、是非!」と言うなど……あ、そこまで任天堂の人達、深く考えていないぞと今では思っています(笑)。『バンジョーとカズーイ』のSwitch移植版とか発表されるかと思ったら、そうでもなかったですもんね。

 『ペルソナ』はともかく、『ドラクエ』はWii版の頃から私は参戦するべきだったと言っていましたし(それでめっちゃ叩かれたこともあったなぁ)、『バンカズ』はゲームキューブ版の頃から熱望される声が大きかったと言われています。テリーに関しては、格闘ゲームの歴史の中では無視できないSNKを登場するキャラですし……任天堂のチョイスって、桜井さん以上に「シリーズファン&ゲームファンが望むもの」を優先している印象があります。

 そう考えると……5人目のキャラも「みんなが望む有名キャラ」になりそうだと思うんですよねぇ。


 三つ目のポイントは、既に配信開始となった4人のファイターとのバランスです。
・ジョーカー(『ペルソナ5』 2016年)
 …『女神転生』シリーズは1987年~、『ペルソナ』シリーズは1996年~
・勇者(『ドラクエ11』 2017年)
 …色変えでの『3』は1988年、『4』は1990年、『8』は2004年
 …『ドラクエ』シリーズ自体は1986年~
・バンジョー&カズーイ(『バンジョーとカズーイの大冒険』 1998年)
 …1998年、2000年、2003年(日本では未発売)、2008年にシリーズ作が発売
・テリー(『餓狼伝説』 1991年)
 …『KOF』シリーズは今でも出続けていて、シリーズ最新作は2016年発売

 バンジョー&カズーイを除けば、3作品は30年前後の歴史を持ったシリーズからの参戦で、幅広い年代に知られているシリーズなことが分かります。むしろ一番新しいシリーズの『バンカズ』が、最新作が一番古いという。強いて挙げるなら、海外での「80年代」がちょっと弱いような気がしますかね……


 次にファイターごとの特徴です。
 ジョーカーは「ペルソナの召喚」、「銃」「ナイフ」「魔法」などバリエーション豊かな攻撃方法があり。勇者は基本的には「剣」キャラでかつ多彩な「魔法」を使い。バンジョー&カズーイは二匹で一体の動物キャラ。テリーは「格闘」ゲームのキャラ―――と、かなり特徴的な4人だと言えます。

 なので、例えば5人目も格闘ゲームのキャラなら「テリーと被っているじゃん」となりかねませんし、剣キャラだったら「また剣キャラかよ」となりかねませんし……そういったバランスも考えた人選になるんじゃないかと予想できます。


 では、行きましょう。
 これらを踏まえた――――私の予想を書いていきます!


予想1:PONG(『PONG』)

 ハイ、今日の記事はこんなカンジですよー(笑)。
 ここまで真剣に読んだ人は残念だったな!



 ゲームの歴史を振り返れば『パックマン』や『マリオ』並に重要と言われる一作です。1972年にアタリ社が出して、世界で初めて大ヒットしたと言われるゲームです。これに比べりゃ、『スペースインベーダー』とか『ウィザードリィ』なんかも新参者ですよ!
 予想の根拠としては「1970年代のゲームが(ファイターとしては)参戦していない」というところです。『ゲーム&ウォッチ』や『パックマン』は1980年組なので、それより古いゲームを考えると……既にアシストフィギュアで参戦している『シェリフ』(1979年)は銃を撃つゲームなのでリアル調にするとレーティングが厳しそう、『スペースインベーダー』は砲台にしてもインベーダーにしてもアクションが限られていそう。

 その点、PONGは「球を打つ」「敵の攻撃を跳ね返す」などといった多彩な(?)アクションができるので、『スマブラ』でも活躍できそうじゃないですか!個人的な予想では、左右のラケットを一人で動かすんじゃないかと思っています。

 問題があるとすれば……既にアシストフィギュアで参戦している「テレビゲーム15」と思いっきし被っている(言うまでもなく「テレビゲーム15」の方が『PONG』のクローンゲームね)上に、amiibo発売の際に「これ同じ値段なの!?」と言われそうなのが心配です(笑)。



予想2:ゾンビ(『バイオハザード』シリーズ)


 「名だたるビッグネームの中で、最後に出てくる(予定だった)ファイター」を考えると、やはり日本でも海外でも知られている有名作品からの参戦が望ましい……その格で言うと、やはり日本でも海外でも大ヒットコンテンツな『バイオハザード』シリーズからの参戦じゃないかと予想します!

 ただし、主人公達はどうしても銃を使わないとならないでしょうし、銃を使うと海外なんかのレーティングが上がってしまうと言われています。なので、『スマブラ』でのスネークは銃を使いませんし(子供が手に取れなさそうなグレネードランチャーやリモコンミサイルなんかは平気で使う)、不知火舞が出禁になったくらいですからね。
 また、『ドラクエ』の勇者みたいに色替えでシリーズ歴代主人公キャラが切り替わるみたいな仕様にしたくても、「勇者」みたいな名称もありませんしね。


 ということで、いっそのこと銃を撃たれる側のゾンビが参戦すればイイんじゃないかと考えました。動きがめっさ遅くてジャンプも出来ないのだけど、耐久力が無茶苦茶あって、相手を捕まえるとものすごいダメージを与える今までにないタイプのファイターです。必殺技でゾンビ犬とかカラスとかも呼ぼう。
 とは言え、ゾンビらしく腕が千切れたりしたらレーティングが跳ね上がりますから、体は千切れず、体液も飛び出さず、「なんかちょっと顔色の悪い、動きの遅い人」と言い張るのです!これで問題は何もありません!!



予想3:シャケ軍団(『Splatoon2』)


 『PONG』とは逆の発想で、最近のゲームからの参戦です。これまでの有料DLCのファイターを見ると「チビッコ達は置いてけぼり」だなと思うんですね。小学生くらいの子供には知らんキャラばかりだろうと。
 『ペルソナ5』は新しいゲームですがNintendo Switch用ソフトではないので「任天堂ハードしか持っていない子供」には知らないキャラですし、『ドラクエ』はまぁグレーゾーンですが、『バンカズ』も『餓狼伝説』『KOF』も子供達の間では全然知られていないことでしょう。

 ということで、子供達にも大人気のシリーズからの参戦という方向性で、『Splatoon』シリーズからの参戦を考えました。インクリングは既に参戦していますが基本的には『1』からの要素のみなので、『2』+『オクトエキスパンション』の要素を踏まえたファイター・BGM・ステージ・スピリッツボードを考えて―――これは、シャケ軍団の参戦だと予想します!


 『Mr.ゲーム&ウォッチ』が技によって様々なゲームの様々なキャラになるように、シャケ軍団も「基本は普通のシャケ」だけど「攻撃時にはオオモノシャケ」になるみたいなカンジにすれば多彩な攻撃が出来ると思うんですね。
 上必殺技は「カタパッド」になって空を飛び、ついでにミサイルを放つ。
 横必殺技は「ヘビ」になって、相手に向かって突撃する。
 下必殺技は「モグラ」になって、地中から相手を丸呑みする(女性ファイターを丸呑みするスクショがTwitterで大流行する)
 通常必殺技は「タワー」になって、遠くからプレッサーを発射だ!

 「今までにないファイター」なのは間違いないですが、ネタ的には一個前の「ゾンビ」と被ってない??



予想4:キノピオくん(任天堂公式LINEアカウント)
kinopiokun.png

 任天堂の商品を紹介する公式LINEアカウントのキャラ「キノピオくん」は、ありとあらゆるゲームや商品に勝手に映りこんで、下の方に小さく「キノピオくんは出ません」と注意書きが添えられるのがパターンでした。これが何気に手間がかかってそうで、ゲームの絵柄に合わせてドット絵になったりまでするキノピオくんは一種の名物になっていたのですが……


 今まで散々散々「キノピオくんは出ません」と言い続けてきたのに、最後の最後で「(スマブラには)キノピオくんは出ます」となったらムチャクチャ熱いじゃないですか!何年か越しの伏線回収ですよ!

 必殺技は「相手が寝ている時間帯にLINEを送って安眠を妨げる」とか、「歴代任天堂キャラの必殺技を解説する」とかかな。
 ゴメンナサイ、「キノピオくんは出ます」の一文が書きたくて今日の記事をでっち上げただけなので、ぶっちゃけ予想とかどうでもいいんだ!


 6人目以降のファイターは、5人目までの「ファイター・BGM・ステージ・スピリッツボード」のセットを同じ値段で売るというのを続けるのかどうかがポイントだと思います。「スマブラに参戦できそうな他社キャラクター」もそこまでたくさんあるワケじゃないですしねぇ。

 ただし、前作『for』のときにファイターやステージを別売りにして煩雑になっちゃったことを考えると……売り方自体はシンプルにしてくると思うんですよ。6~10人目は全員「ファイターのみ」で同じ値段、ファイターズパス第2弾も出す、みたいなカンジで。でも、それだと1~4人目に比べて地味な印象になっちゃうか。


 割とありそうかなと思うのは、「1~5人目は全員他社キャラ」にして「6人目以降は全員任天堂の新作キャラ」みたいに分けているとかかな。

・6人目:『Splatoon2』「オクトエキスパンション」の8号
・7人目:『ゼノブレイド2』のレックス
・8人目:『ファイアーエムブレム』新作から誰か(『風花雪月』か『ヒーローズ』か)
・9人目:『ドラガリアロスト』から誰か
・10人目:『ポケモン』新作から誰か

 みたいなカンジで(書いたシリーズやキャラは単なる例です)。
 『スマブラ』は毎回開発の序盤に参戦ファイターを決めるため、開発が始まってから発売されたゲームのキャラは参戦できないんですね(『ポケモン』は1キャラだけ新作から出たりするけど)。そういう新作キャラをカバーする有料DLCは、任天堂以外の会社なら割とやりそうな気がするんですが……

 個人的には『リングフィットアドベンチャー』からスマブラに参戦してもらって、桜井さんに40分以上ひたすら『リングフィットアドベンチャー』をやらせる動画を作って欲しいです。

| ゲーム雑記 | 17:51 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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『マリオメーカー2』のオンラインが楽しすぎて、これまでの『マリオ』が頑なにオンライン対応しなかった理由も分かる

 今年の6月に発売されたNintendo Switch用ソフト『スーパーマリオメーカー2』。
 もちろんそれまでも楽しんでいたのですが、10月2日にしれっとアップデートで追加された機能で神ゲーになりました。「1作目を散々やったし、2作目はあんまり変わってなさそうだから別にイイかな」って人も、見逃せない作品になったと思いますよ!


 『スーパーマリオメーカー 2』のアップデートが本日配信! オンラインでフレンドと遊べるモードが追加!

 主な追加は「オンライン上でフレンドと遊べるモード」です。
 これまでの『スーパーマリオメーカー2』のオンラインマッチは、「ランダムで集められた知らない人」と「ランダムで選ばれたコース」を対戦もしくは協力で遊ぶことしか出来ませんでした。なので、発売前から「どうしてフレンドと遊べないんだよ」という声が紛糾して、「アプデで後から追加します」とアナウンスされていたのです。
 なーるほど、ニンテンドーダイレクトなどで大々的にアプデ告知するために敢えて最初から入れなかったのだなーと思っていたら、特に大々的な告知もされずにしれっと追加されてましたよっと。任天堂としては「フレンドと遊べるモード」はそんな需要がないって判断したってことなんですかね。


mariomaker2-1.png
<画像はNintendo Switch用ソフト『スーパーマリオメーカー2』より引用>

 個人的には、「フレンドと遊べるモード」の肝は「フレンドと遊べる」ことだとは思っていません。
 本当に重要なのは、フレンドとのプレイならば「コースを選べる」ようになったことだと思っています。部屋を作った人がダウンロードしたコースならば、4人までの対戦・協力プレイが出来るようになりました(なのでクリア履歴などは残りません)。今までは「ランダムで集められた知らない人」と「ランダムで選ばれたコース」でしか遊べなかったのですが、アプデにより「フレンド」と「自分で選んだコース」を遊べるようになったのです。

 前作の100人マリオの頃から思っていましたが、何百万という数が投稿されている『スーパーマリオメーカー』のコースの中からランダムで選ばれると「当たりのコース」「外れのコース」の割合で言えばどうしても「外れのコース」が多くなってしまいます。『2』発売直後にランダムでの対戦・協力プレイも何回かやってみましたが、私はあまり楽しめませんでした(ラグが結構キツイことも大きかったですが)。

 でも、「自分で選んだコース」を選べるようになったら別です。
 評判のコース、フレンドが作ったコース、自分が作ったコース、どれだってみんなで遊べるのです。「1人でプレイしたらあまりに難しくてクリア出来なかったんで、みんなで協力でリベンジする」とか、「難易度の低すぎるコースも、みんなで対戦で遊べば白熱のタイムアタックコースになる」とか、遊び方は∞通りです!


 今までもオフラインなら「自分で選んだコース」を協力プレイは出来たのですが(夏休みに私が甥っ子と遊んでたみたいなヤツね)、協力プレイオンリーな上に一画面の範囲でしか動けなかったので、「みんながちがう場所でカギを探す」みたいなことは出来ませんでした。
 今回のアプデでオンラインでの「フレンドと遊べるモード」だけでなく、ローカルでNintendo Switchを持ち寄って遊ぶ場合にも「コースを選べるようになった」そうですし、遊びの幅がぐんと広がりましたね!



 参考までに、アプデ後に私が生配信でフレンドと一緒に「フレンドが作ったコース」を遊んだ様子を埋め込んでおきます。ただ、もし「私もこれからフレンドと一緒にそのコースを遊んでみようかな」とお思いの方がいらしたら、コースIDを記載しておくんで、動画を観る前に実際に遊んでみるのをオススメします。
 というのも、詳しくは後述しますが、『マリオ』って「そのコースが初見かどうか」がかなり重要なゲームだと思うんですね。是非全員ネタバレしていない状態で遊んでほしい!(私が過度にネタバレ嫌いだということを差し引いても)




◇ マリオバトルサーキット(ID:8K1-K26-BJF)
 「みんなでバトル」用コース、短時間でサクッと決着がつくのでオススメ!

◇ ゲームが下手な人決定戦(ID:JKR-9LY-5WG)
 4人での「みんなでバトル」用コース、4人プレイをする機会があるなら絶対オススメ!

◇ マリオ1-2天井歩き(ID:C2D-T40-NJF)
 元々は1人用に作られたコースなのだけど、みんなでワーキャー言いながら遊ぶのにオススメ!

◇ 揺れる想い 身体中感じて(ID:TPH-2PY-GDG)
 元々は1人用の激ムズコースだけど、「みんなで協力」で遊ぶと途中復活とクレーンの奪い合いが面白くてオススメ!

◇ 探検!キノピオ隊長1(ID:MQV-4XX-TBG)
 これも元々1人用コースでクリアだけならそこまで難しくないのだけど、隠されている裏ルートのカギを探すのに大人4人がかりで20分以上かかったくらい難しかったので「みんなで協力で遊ぶ探索コース」として絶妙にオススメ!


 本家の『マリオ』ではなかなか作れないであろう「4人対戦専用コース」を4人で遊ぶのがムチャクチャ面白いのはもちろん、1人用では難しいコースをみんなでワイワイ言いながら遊ぶのもオススメです。このために始めたワケではないのですが、先月ちょうどウチの配信でDiscordのボイスチャット導入したばかりなのもタイミング良かったですね(Nintendo Switch Onlineのアプリでのボイスチャットにも対応しています)。


 正直、『マリオ』にオンラインプレイを導入してここまで面白くなるとは思っていませんでした。そして、同時に「これは本家の『マリオ』では味わえない面白さだな」とも思いました。これは『マリオメーカー』だからこその面白さなんですね。『マリオメーカー』のオンラインプレイを経験した今なら断言できます。

 本家の『マリオ』にオンラインプレイを導入してもここまでは面白くなりません。
 何故なら、『マリオ』って「初見かどうか」が重要なゲームだからです。


 ひょっとして、任天堂はそれが分かっていたのか……?というのが今日の本題です。

 
◇ 「オンラインプレイ」と「リプレイ性」
 横スクロールの『スーパーマリオ』シリーズで初めて同時協力プレイに対応したのは『NewスーパーマリオブラザーズWii』(2009年)でした。Wiiのゲームの中でも全世界3000万本というとてつもない大ヒットを飛ばした一方で、ネット上では「どうして協力プレイはローカルのみなんだ」「今どきオンラインのない協力プレイなんてありえない」「ぼっちに厳しい」みたいな意見が結構あったんですね。

mariowii-1.png
<画像はWii用ソフト『NewスーパーマリオブラザーズWii』より引用>

 どうでもイイけど、「今どき○○がないなんてありえない」とか言う人―――ものすごい狭い観測範囲での“自分だけの常識”を、あたかも“世界中の常識”であるかのように言ってくるので私は大嫌いです。「オンラインのないローカルのみマルチプレイ」のゲームなんて、『NewマリオWii』以外にも山ほどあるだろうが!
 そういう意見を鵜呑みにして、あれもこれもオンライン対応した結果、誰ともマッチングしない「マッチングをひたすら待ち続けるだけのゲーム」とか、「対戦バランスだけがゲームの良し悪しを判断する風潮」とかになってんじゃねえか!


 これは別に「かつてコメント欄で言われたこと」を思い出してムキーッってなってるだけでなくて、オンラインに対応して面白くなるゲームと、オンラインに対応するとつまんなくなるゲームがあって、実は『マリオ』は後者だったんだと思うんですね。ラグがどうとか、技術的にどうとか以前に、『NewマリオWii』をオンラインに対応しててもつまんなくなっただけだと思います。

 『マリオメーカー2』のオンラインを遊んでみて、それがよく分かったんですね。



 思い出されるのは、Wii Uで遊んだ『TRINE 2 三つの力と不可思議の森』というゲームです。
 最近、最新作『4』がPS4やNintendo Switchで発売された「3人協力プレイ可能な横スクロールアクションゲーム」なんですが、このゲームはオンラインでの協力プレイが可能だったため、発売日の夜に野良でオンラインにつないでみたらもう既にやりこんでいる人がいて―――もう既に1度クリアしているっぽい人が謎解きもさっさと解いちゃって、敵もやっつけちゃって、私はただその人の後ろをテクテク歩いていくだけのゲームになっちゃったんですね。

 全員初見の人が集まってワーキャー言いながら遊んだらめっちゃ面白いんでしょうが、一度でもクリアしたことがあるとサクサク進めてしまうゲームなのに、野良だとそういう人と必然的にマッチングしやすい―――だから私、正直ちっとも面白くなかったんですね。


 「オンラインに対応して面白くなるゲーム」というのは、ある程度の「リプレイ性」が必要だと思います。
 スポーツゲームとかは同じ対戦相手と戦ったとしても「毎回ちがう展開」をしていくから何度でも遊べるとか、『Splatoon2』のサーモンランは毎回ちがうブキ編成な上に潮の満ち干きやイベント戦などの「ランダム要素」があるので何度でも遊べるとか、ずっと遊べる仕様になっているのですが……

 横スクロールの『マリオ』って、ステージには「ランダム要素」がないし、(Wiiの頃は)全員同じキャラ性能だし、何度も何度も何度も遊んで新しい発見があるってものでもないと思うんですね。ステージクリア型のアクションゲームの中ではボリュームがある方だと思いますが、それでもステージ数はWii版でも80面前後くらい。
 もし『NewマリオWii』をオンラインに対応していても、私が『TRINE 2』で味わったように、既にそのコースを何度もクリアしている人が隠しブロックや隠しルートも全部把握して、謎解きも済ませて、強い敵もさっさと倒してくれて―――というのを後ろからついていくだけのゲームになってたと思います。それ、面白いですか?箸が転がるだけでゲラゲラ笑える年頃みたいに、オンラインにつながっているだけでゲラゲラ笑えますか?

 また、『NewマリオWii』の場合は「基本は一人用」「マルチでも遊べるよ」というゲームのため、「一人でも楽しめる難易度」にしなくちゃいけないんですね。マルチプレイじゃないと太刀打ちできないとてつもなく難しいコースとかは作れないし、私達が『マリオメーカー2』で遊んだ4人対戦用のコースとかも作れません(これはオンライン専用コースとかを別に用意すればイイんですが、そうしたらそうしたでオンラインにつなぎたくない人は遊べない!って文句言われそうですし……)


mariomaker2-2.png
<画像はNintendo Switch用ソフト『スーパーマリオメーカー2』より引用>

 その点、『マリオメーカー2』はこの問題を解決しているんですよ。
 ユーザーがコースを作り続けてくれるので、コースは何百万とあって、更に毎日増え続け。その何百万のコースの中からランダムで選ばれるため、「このコースはもう前にクリアしているよ」という状況になりづらくしているのです。このゲームをやりこんでいる人がさっさと解いちゃうから、私はその人の後をついていくだけ―――みたいなことにはならないんですね。

 『トルネコの大冒険』が出てきたとき、ダンジョンが自動生成されることで「1000回遊べるRPG」というリプレイ性をキャッチコピーに使っていました。『マリオメーカー2』は自動生成ではありませんが、ユーザーが次から次へとコースを作ってくれることで自動生成と同じようなリプレイ性を獲得したと言えます。
 これは全世界で何百万本も売れることが確実で、何百万というコースが作られるゲームだから出来ることで……例えばインディーゲームとかがマネ出来ることじゃないんですよね。ズルイ!



 ただ、この話……冒頭の「フレンドと遊べるようになった」話と矛盾するようで。
 何百万とあるコースの中からランダムで「当たりのコース」が選ばれる確率は高くないから「自分でコースを選びたい」のだけど、自分でコースを選ぶようになると「初見ではなくなる」んですよね(笑)。上にアーカイブを載せた前回の実況では「コースの作者の人も一緒に遊んでイイんじゃないですか?」と言っていたのですが、そりゃ作者はコースの隅々まで把握しているのだからあっさりとクリアしちゃうという。

 と、すると……
 「自分は遊んだことのない」かつ「当たりのコース」を確実に選ぶには、ブログで「今度フレンドと一緒にマリオメーカー2を遊ぶから4人プレイで遊んでほしいコースを募集します」とみなさんの教えを乞うとか、逆に私がフレンドと一緒に遊んで面白かったコースをブログで紹介するとかですかねぇ。

 毎年オンラインゲームをみんなでワイワイ遊ぶことにしている12月24日ですが、今年は『マリオメーカー2』をやろうかと考えているのでその時に募集企画をやってみましょうか。んで、そこで盛り上がったコースをブログで紹介していくとか。




 それはそうと、『マリオメーカー』ではない“本流の2D『マリオ』”は今後どうなるんですかね。
 『マリオメーカー』が何百万というユーザー作のコースを遊べて、『マリオメーカー2』はそれを活かしてオンラインで遊べる面白さを提供して―――って状況で、新作『マリオ』は全80コース!協力プレイはローカルのみです!ってやっても厳しいでしょうし。『マリオメーカー』が偉大すぎて、もう普通の『マリオ』では満足できなくなってしまったような……

 今後は2D『マリオ』の正統続編は『マリオメーカー』に吸収されてしまうのか。
 それとも、そんな不安を払拭するようなアッと驚く革新的な新作が出てくるのか。気になります。


 

| ゲーム雑記 | 17:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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リセマラやりますか? ゲーム辞めますか?

 私は昨年から、3ヶ月ごとに「アニメの新番組」を全作品紹介する記事を書いていて、ただし紹介文は3行しか書けないから語り足りないことを言うために全作品を紹介する生配信を始め、その中で毎回2~3本はある「スマホゲーが原作のアニメ」についてあまり語れないなと思い、今年の春から「基本無料のスマホゲーが原作のアニメ」や「基本無料のスマホゲーが出ているメディアミックス作品」のゲームを事前に遊ぶ実況をするようになりました。


 自分で説明してても、「なんでこの人、こんなメンドくさいことしてるの?」って思うな……
 要は、アニメ化するくらいのスマホゲーは片っ端から遊ぶぜ!ってことを春から続けてきたんですね。

 遊んだゲームは10本。
 その内の8本は、ガチャでたくさんのキャラを入手してそれらのキャラを育成して、その中から何人かでチームを編成して「戦闘」とか「試合」とか「ライブ」とかに挑むタイプのゲームでした。ソーシャルゲーム……と言うと、「それは正確ではない」と怒られるので、『ドラコレ』タイプとか『パズドラ』タイプとか言えばイイのかな。そういうタイプのゲームが8割だったんですね。

 『ハチナイ』『消滅都市』『あんスタ』『Re:ステージ』『アズールレーン』『スタンドマイヒーローズ』『天華百剣』『FGO』……男性向け、女性向け、ストーリー重視、育成重視、それぞれちがう部分も多いし、ゲーム部分は特に作品の特色が出るのですが。「ガチャ」「育成」「編成」は、どの作品にも共通する要素です。


 んで、そうしたゲームを8本連続で遊んで私が気づいたことを今日は書こうと思います。
 それまでにもそうしたゲームを遊んだことがなかったワケじゃないんですけど、『バンドリ』を除けばそうしたゲーム、例えば『パズドラ』も『黒猫のウィズ』も『デレステ』もハマれなかった自分がどうしてそれらのゲームにハマれなかったのか―――それが見えてきた気がするんですね。


 これらのゲーム、

 最初のガチャで、「好みのキャラ」が出ないとやる気も出ないんですよ。


 ……

 ………

 …………今、「何をそんな当たり前のことを」って思われている気がする。

 「みなさん、シマウマってどうしてシマウマって呼ばれているか知っていますか? なんと! シマがあるからなんです!」みたいなことを言ったと思われていそう。ちがうんです、そういうことじゃないんです、単に「ユニコーンちゃんに会いたくてついつい『アズールレーン』起動しちゃう」って話じゃないんです。


 これらのゲームには、「戦闘をすると経験値がもらえてレベルが上がる」以外の育成要素があることがほとんどです。例えば、「スキルカード」のアイテムを使うとスキル経験値が溜まっていき、スキルレベルが上がるとか。特定アイテムを揃えて使うことで「進化」とか「覚醒」とか「限界突破」とかするみたいな。

 有限のアイテムを使って、「レベル」とはまたちがうパワーアップをする要素があるんですね。



 んで、最初から「好みのキャラ」が自軍にいてくれれば、貴重なアイテムもガンガン使ってどんどん強くしていけます。そして、そのキャラを強くすることによって、「スキルレベルが上がるとこんなに強くなるのか」とか「進化するとこんなに強くなるのか」と、ゲームの一番面白い部分を体感できるんですね。

 でも、最初のガチャで碌なキャラが出なかった場合、貴重なアイテムをそういうキャラに使うのは勿体ないって思うから、「いつか石が溜まったらガチャを回すから、そこで好みのキャラが出たときのために取っておこう」って心理になるのです。そのため、有限アイテムはなるべく使わず、スキルとか進化とかの要素にも手を付けず、ゲームの一番面白い「様々な育成要素」にまったく触らないままゲームを進めていくんですね。


unicorn-1.png
<画像はiOS版『アズールレーン』より引用>

 私、この8本の中では断トツで『アズールレーン』を楽しんでいますが、それは偏に「キャンペーンか何かで最初にユニコーンちゃんをもらえた」ことに尽きます。
 スキル鍛えまくり、ソッコーで「限界突破」させて、寮舎に入れて戦闘でも出し続けてレベル上げまくって、常に装備も鍛えられるだけ鍛えたものを渡し、ダブリのキャラは片っ端からユニコーンちゃんの強化に使った結果―――敵を一瞬で蒸発させるユニコーンちゃんの出来上がり。わーい、たのしー。課金だってしちゃうぞー!

 こんな私ですが、もし最初にユニコーンちゃんをもらっていなかったら、とっくに辞めていたと思います。


unicorn-2.png
<画像はiOS版『アズールレーン』より引用>

 ウチの嫁、世界一かわいい。


 だから、8本の中で一番遊んだからと言って『アズールレーン』が一番優れたゲームとは思わないし、残りの7本が『アズールレーン』より劣っているとは思いません。どのゲームが一番オススメかということも言えません。最初のガチャで好きなキャラが出れば神ゲーになるけど、そうでなければ凡ゲーになっちゃうんですよ。

 ファミ通のクロスレビューで言えば、ガチャに成功した人は「10点」、失敗した人は「4点」、そういうジャンルのゲームだと思うんですね。こういうゲームを客観的に評価するのなんてムリじゃないのかなぁ。




 さて、実はここからが本題。
 ここまでは本題の前に語っておかなくちゃいけない前提でした。

 この話を生配信でした際に、視聴者のみなさんと出た結論は「だからみんなリセマラするんだよね」って話でした。


 リセマラとはニコニコ大百科より引用)

<以下、引用>
 リセットマラソンとは、スマホゲーム(ブラウザゲーム除く)に於いてインストールとアンインストールを繰り返す行為のことである。
 殆どのスマホゲームは(基本無料+アイテム課金制)であり、最初のチュートリアルを終了すると何回かレアガチャを回すことができる。そこで高レアリティの強キャラを当てるまでアプリのアンインストール・インストールを繰り返すことで、目当てのものを所持した状態でゲームをはじめることができる。

 インストールとアンインストールをマラソンの如く長時間続けることからリセットマラソン、略してリセマラと呼ばれるようになった。

</ここまで>
※ 改行・強調・余計な文字の修正など、一部引用者が手を加えました


 最近も言われるのか分かりませんが、かつてはこの「リセマラで何度もダウンロードをやり直させた」ことによって、累計○○○万ダウンロード達成!みたいなことを謳い文句にしていた時期がありますよね。例えば300万ダウンロードと言っていても、1人が30回リセマラをしていれば、ダウンロードした人数は10万人しかいないみたいなカラクリです。

 死ぬほど面倒くさい行為で、それをやらせるゲーム会社も、それをやるゲームユーザーも、正直理解できませんでした。でも、最初に「好みのキャラ」が手に入るかどうかでゲームの面白さが「10点」か「4点」か変わるというのなら、「10点」が出るまでリセマラする人の気持ちも分かってきました。


 いや、私……自分では絶対にリセマラなんてしませんけどね。
 「やる人の気持ち」も分かるってだけの話で、私はやりませんけどね。


 そもそもの話なんですけどさ……
 私達って別に「それらのゲーム」を絶対に遊ばなくちゃいけないワケじゃないですよね?

 次から次へと新しいゲームがやってきて、遊ぶ時間が全然足りない現代の世の中で、「好みのキャラ」が出るまでリセマラするほど付き合わなきゃいけない義理なんかないですよ。「最初のガチャで好みのキャラが出なかった!じゃあ、もうこのゲームは二度とやらなくてイイや」と、辞めるくらいの人がほとんどじゃないかって思うんですよ。


 私達がゲームに選ばれるんじゃないですよ、私達がゲームを選ぶんですよ。
 酷いガチャだった時点でも「もうこのゲームいいや」と二度と起動せず、AppStoreでも低評価だ!ってなってもおかしくないんです。



 2年前に『きららファンタジア』を遊んだとき、このゲームはリセマラをしなくても何度でも最初のガチャを引き直せる仕様で感動したんですね。あー、ようやくゲーム業界はリセマラみたいなクソ仕様を終わりにしようと思ってくれたんだと。
 でも、今にして思えばなんですが……『きららファンタジア』って「アニメ化した芳文社原作の漫画キャラが集合するゲーム」ですから、例えば『ステラのまほう』にしか興味ない人が始めたのにガチャで出たの全員『NEW GAME』のキャラみたいなことも起こりえちゃうんですね。だから、自分の好きな作品のキャラが出るまで引き直せるようにしてあったのかなーと。

 んで、その『きららファンタジア』の売上はどうだったかというと……うーん、まぁ別に「リセマラがないからダメだった」とは言いませんけど、ユーザーフレンドリーな最初だからってそれが売上につながるワケではないって思っちゃいました。




 私は「ガチャは悪い文化だ」とは思いません。
 ガチャゲーだからこその面白さは作れると思っていて、手に入るキャラがプレイヤーごとにちがうからこそ、プレイヤーごとにちがう自分だけの体験になるみたいな側面はあると思います。『ファイアーエムブレム』みたいなSRPGだと、プレイヤーの数だけ使っているキャラがちがってプレイヤーごとにちがうゲーム体験になることがありますが、その延長線上にあるジャンルだと思っています(※1)

(※1:このブログに何回も書いていますが、『紋章の謎』で私が毎回“強キャラ”だと思って鍛えていたカシムが、未だに誰にも「俺も使っていた!」と言ってもらえないのみたいなヤツ。ひょっとしてウチのカシムが強かったの、ウチにあったROMカートシッジの個体差だとか……?)


 でも、それ故に「碌なキャラが出なかったから」辞める人も多いと思うんですよ。
 『パズドラ』以降のほとんどのガチャゲーに私がハマれずにことごとく辞めてきたのもそういう理由ですし、今後も私は「ガチャで碌なキャラが出なかったから」という理由で辞めていくと思います。これだけゲームがあふれている現代で、リセマラするだけの時間も、重課金するだけのお金ももったいないですもの。


 みなさんはどうですか?
 そこまでして、ガチャを回し続けますか?


   

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ファミコン版『タッチ』は本当に「どうしようもないゲーム」なのか?

 レトロフリークを買いました!
 バーチャルコンソールなどに出ていない昔のゲームも遊べる環境になったため、夏の間に千葉に遠征してまでファミコンやスーファミのゲームを買いあさってきましたよ。今後はそういうゲームの話題も出せていけたらなって思います。

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<画像はファミコン用ソフト『CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE』より引用>

 そんな私が真っ先に買ってきたのがファミコン版『タッチ』です。
 このゲーム……インターネット上では「原作無視のクソゲー」やら「原作者をブチギレさせた(憶測)黒歴史ゲー」として有名なのですが、私はプレイしたことがありませんでした。『タッチ』の漫画を全巻読んだのももっと後なんで、ファミコン時代には手に取らなかったんですね。でも、実際に遊んだことがなくて知った顔で「クソゲーなんでしょ?」なんて言ったら、実際に遊んだことのある人に笑われるなんてケースを多々見てきたワケで……

 じゃあ、実際に買って遊んでみよう!と遊んだら、フツーに面白いゲームでやんの。インターネット上の評判なんてマジでアテにならねえな!



◇ 名作野球漫画『タッチ』のゲーム化が、野球ゲームにならなかった理由
 『タッチ』という漫画を知らない人もいらっしゃるという話は以前に書きましたんで簡単に済ませますと、1981年~1986年に少年サンデーで連載されていた名作野球漫画です。

 その『タッチ』がゲーム化されるんだから野球ゲームだと思ったら、ベルトスクロールアクションだった!原作無視のクソゲーだ!―――というのが、よくあるインターネット上での批評なんですが。ちょっと待てと私は言いたい。


 このファミコン版『タッチ』の発売は1987年3月です。
 ファミコンの野球ゲームの代表作である『ファミスタ』シリーズの1作目の発売は1986年12月です。

 もちろん『ファミスタ』以前にも任天堂の『ベースボール』のような野球ゲームはありましたが、選手一人一人に独自のパラメータが搭載された「キャラゲーとしての野球ゲーム」の市場が出来たのは『ファミスタ』以降のことで、各社それから後追いで野球ゲームを作っていったのです。

・ジャレコ『燃えろ!!プロ野球』 1987年6月発売
・コナミ『エキサイティングベースボール』 1987年12月発売
・タイトー『究極ハリキリスタジアム』 1988年6月発売
・バップ『スーパーリアルベースボール』  1988年7月発売
・バンダイ『名門第三野球部』 1989年8月発売
・ケイ・アミューズメントリース『甲子園』 1989年10月発売
・カルチャーブレーン『超人ウルトラベースボール』 1989年10月発売
・エポック社『ファミコン野球盤』 1989年12月発売
・テクモ『激闘スタジアム』 1989年12月発売
・カプコン『水島新司の大甲子園』 1990年10月発売
・サンソフト『なんたって!ベースボール』 1990年10月発売

 ジャレコの『燃えプロ』が『ファミスタ』より半年後に発売されていましたが、コナミでも1年後、それ以外の会社は1年半くらいは『ファミスタ』の後追いゲームを出せていません。ファミコンに野球ゲームがわんさか出てくるのは1988年後半~1989年あたりなんですね。

 初代『ファミスタ』から3ヶ月後に発売されている『タッチ』に「野球ゲームだと思ったら、なんと!アクションゲームなんですよ!スタッフは頭おかしいんですかねー?」みたいな言説は、当時ではありえないんです。当時のファミコンの野球ゲームは任天堂の『ベースボール』とナムコの『ファミスタ』しかありませんからね。恐らくはインターネットが普及して以降の「ファミコンのアレなゲームをクソゲー扱いして笑う」ブームで生まれた言説じゃないかと思われます。


 「じゃあ、『タッチ』のゲームはそんな時期に出さずに、2年後くらいにフツーの野球ゲームとして出せば良かったんじゃ?」と思った人もいるかも知れません。しかし、『タッチ』のゲームは1987年3月に発売しなくてはならなかったのです。何故なら1987年3月にアニメが終わるので。
 アニメ終了のタイミングまでにゲームを発売しなくてはならなかったので、その後の野球ゲームブームなどつゆしらず、この時期に開発できるゲームを全力で作ったらアクションゲームになった―――それだけの話なんです。「野球ゲームだと思ったら、なんと!アクションゲームなんですよ!スタッフは頭おかしいんですかねー?」というのは、後の歴史を知っている人が「織田信長は殺されちゃうのにどうして本能寺に行ったのかなー。バカかなー?」って言うようなもんなんですよ!


 「いやいや、野球ゲームが無理なら恋愛アドベンチャーゲームとして出せよ」と思った人もいるでしょう。
 「恋愛アドベンチャーゲーム」は1990年代以降のジャンルだから1980年代には存在しないんですよ……という話は置いといて、ストーリーを追うタイプのコマンド選択式のアドベンチャーゲームはこの時期にも存在しました。というか、実際にコマンド選択式のアドベンチャーゲーム『タッチ』は出ています。1987年1月にPC用ソフトとして。



 じゃあ、これをファミコンに移植すればイイんじゃ……みたいに思われるかもですが、PC用のゲームをファミコン用に移植するには年単位の時間がかかるもので。
 例えば同じようなコマンド選択式のアドベンチャーゲーム『めぞん一刻』のゲームは、1986年12月にPC版が出て、1988年7月にファミコン移植版が出ています。しかし、それが可能だったのは『めぞん一刻』のアニメが1986年~1988年に放送されてたからだと思うんですよ。アニメ放送ギリギリ(はみだしている)タイミングでファミコン版が移植できたから発売できたのであって―――

・1987年1月 PC版『タッチ』発売
・1987年3月 ファミコン版『タッチ』発売
・1987年3月 テレビアニメ版『タッチ』放送終了

 このタイミングだとPC版の移植なんか間に合わないんですね。なので、PC版とは全然ちがう形のファミコン版がアニメ放送終了直前に発売されたのでしょう。
 『タッチ』という漫画・アニメが大ヒットした時期はまだゲームのジャンルが出そろっていない黎明期だったので、、割とこういうことはよくある話だったと思います。『うる星やつら』だってキャラをすげ替えたアクションゲームが出ていますし、原作に全然関係ないジャンルになったからクソゲーだって言うのは「ゲームが作られた時代背景」を無視した言い分ですよ。




◇ じゃあ、何故ベルトスクロールアクションなのか?
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<画像はファミコン用ソフト『CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE』より引用>

 そうして出てきたファミコン版『タッチ』はベルトスクロールアクションゲームだったワケですが、ネット上をサラッと検索しても「当時はマリオが流行ってたから何も考えずにアクションゲームにしたんだろうな」なんてことを言っている人を結構見かけます。いやいや、待て待て。

 『スーパーマリオ』とベルトスクロールアクションを「同じジャンル」とみなす人間は、もうゲームについて語る資格ないでしょう?

 ベルトスクロールアクションゲームは、『熱血硬派くにおくん』(アーケード版は1986年5月、ファミコン版は1987年4月)から始まったと言われ。その後はテクノスジャパンのお家芸となり、『ダブルドラゴン』(アーケード版は1987年6月、ファミコン版は1988年4月)、『ダウンタウン熱血物語』(1989年4月発売)などを経て――――
 セガの『ゴールデンアックス』(アーケード版は1989年5月、メガドラ版は1989年12月)、カプコンの『ファイナルファイト』(アーケード版は1989年12月、スーファミ版は1990年12月)などで一世を風靡したジャンルです。


 さて、『タッチ』。
 先ほども散々書いたように1987年3月発売ですから――――実はファミコン版『熱血硬派くにおくん』よりも早い発売なのです。

 ということは、ファミコン初のベルトスクロールアクションゲーム……?
 なんてことはなくて、『くにおくん』とはまたちがう系譜の『がんばれゴエモン!からくり道中』(1986年7月発売)に影響を受けているのかなと思われます。広いマップを上下左右に進んで探索しながら、お金を貯めてお店で買い物するとこなんかもそのまんまですし。




 ベルトスクロールアクションというジャンル名だと『くにおくん』や『ファイナルファイト』のような格闘ものを指すことが多いと思うのですが、『ゴエモン』や『タッチ』の系譜も存在していて、近年明らかになった「スーパーマリオブラザーズ3は当初俯瞰視点で作られていた」という話もこの系譜じゃないかなと思うんですね。『マリオ3』開発開始の時期と『ゴエモン』発売の時期が近いですし、アイテムを入手しながら国から国へと旅するシステムは『ゴエモン』っぽいと言えなくもないですし。


 閑話休題、『タッチ』の話に戻します。
 『タッチ』が『ゴエモン』とちがうのは、「ステージクリア型」のゲームではなく、「最初からどこにでも行けるオープンワールド型」のゲームであることです。目的はバラバラになった子犬10匹を探すことで、広大なフィールドをアイテム屋で買い物なんかしつつ探索するゲームということで―――ゲーム性としては初代の『ゼルダの伝説』(1986年2月発売)っぽいんですね。

 つまり、外側は『ゴエモン』で中身は『ゼルダの伝説』ってゲームなんです。
 これだけ聞くと、むっちゃ面白そうでしょ?
 実際、ちゃんと遊べば面白いんです。



 アクションゲームとしての出来も全然悪くないです。
 ゲームカタログを始めとして、このゲームを「クソゲーだ」と書いているサイトが判を押したように批判しているのが「ライフ=経験値=お金」システムです。

 このゲーム、スタート時には達也も和也も「ライフ」が250あって、敵と接触すれば当然それが減って、0になったらゲームオーバーなのですが……敵を倒すたびにこの数値が増えて、更に買い物時にはこの数値を消費してアイテムを入手します。

 それ故に、このゲームを「クソゲー」扱いしているサイトはどこでも「ライフが少ない状態でうっかり買い物をすると、敵に触れて即ゲームオーバーになる」のをクソゲーポイントと挙げています。コピペしたかのようにどこのサイトでも必ずと言ってイイほど書かれています。


 アホかと言いたい。
 例えば「ライフが260」の時にうっかり「価格が250するアイテム」を買っちゃうと、残り「ライフが10」になって敵にすぐやられちゃうからクソゲーだ!って言い分が成り立つんだったら。この世界のゲームは全部クソゲーになっちゃうわ。

・「うっかりマリオがクリボーに当たったらやられちゃったからクソゲー」
・「うっかり宿屋に泊まらずに冒険に出たら回復できてなくてすぐにやられたクソゲー」
・「うっかり自分の背丈以上の段差から落ちたら死んだからクソゲー」

 「ライフ=経験値=お金」ということが分かっているのに、敢えて所持金ギリギリのアイテムを買ってライフが少なくなって死んだ―――なんてクレームはこのレベルのクレームですよ。言いがかりでしかありません。
 なのに、どうしてみんなコピペしたかのようにここを批判するのか。実際に自分では遊ばずに評判だけ聞きかじったのを書いているだけなのか、それとも「みんながクソゲーと言っているからクソゲーに決まっている」とネット上のデマに踊らされているのか。



 実際に遊べばすぐに分かるのですが、「ライフ=経験値=お金」システムのおかげで、安全に敵を倒せる場所で5分稼ぎプレイをすれば「ライフ=経験値=お金」が無尽蔵に増えるので―――ほぼゲームオーバーにならない、「アクションゲームが苦手な人でも楽しめる」よく出来た仕様なんですよ。

 例えば『ドラキュラ』シリーズなんかだと「回復アイテムが出ないー」とシビアなプレイを要求されますが、『タッチ』は言ってしまえばすべての敵が回復アイテムを落とす仕様なので、恐ろしい勢いでライフが増えていきますし、敵にちょっと当たったくらいではへこたれません。“アクションゲームとしての”難易度は激低です。「簡単すぎて物足りない」と言われるならともかく、「難しすぎる鬼畜ゲー」と言っている人は本当に遊んだのかと言いたい。



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<画像はファミコン用ソフト『CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE』より引用>

 じゃあ、「ライフが無尽蔵にあるから緊張感のないつまらないゲーム」なのかと言うと……そこを上手く料理しているのが「浅倉南」の存在です。
 このゲームは1人プレイの場合は「達也」と「和也」をセレクトボタンで切り替えながら遊び(動かしていない方は『グラディウス』のオプションのように連動して動く)、2人プレイの場合は1Pが「達也」で2Pが「和也」と分担して遊ぶのですが……「浅倉南」は完全NPCで攻撃手段を持たず、このキャラが敵に接触すると泣きだしてしまって動きが止まります。

 その泣き方が「浅倉南」っぽくないとは私も思いますが……それ故に、「達也」と「和也」で連携して「浅倉南」を守るフォーメーションを取るというのがこのゲームの基本的な遊び方なんですね。


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<画像はファミコン用ソフト『CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE』より引用>

 こんなカンジに、右にいるキャラが左に撃って、左にいるキャラが右に撃つことで画面全体を攻撃できるように陣取るのが理想です。それでも敵は執拗に「浅倉南」を狙ってくるし、中でも「浅倉南」の目の前に地中からドリルで現れるゲッター2みたいな敵が凶悪なんですが……最近まで遊んでいた『零』でもそういう敵がいたから私は気になりませんでした。『零』の幽霊みたいに瞬間移動で避けたりしてこない分だけ当てやすいし。

 開発会社のコンパイルは、後に『ザナック』『アレスタ』などの良作シューティングゲームを作る会社なこともあって……ベルトスクロールアクションと書いてきましたが、『くにおくん』とも『ゴエモン』ともプレイ感覚はちがって、「任意スクロールシューティングゲーム」に近いのかもって思います。


 また、先ほども書いたように「達也」と「和也」の2人同時協力プレイが可能で……ベルトスクロールアクションで2人同時協力プレイを実現するのは、テクノスジャパンで言えば『ダウンタウン熱血物語』(1989年4月発売)が初で、ゴエモンシリーズで言えば『がんばれゴエモン2』(1989年1月発売)が初ですから、それらのシリーズより2年早く2人同時協力プレイを実現しているのも地味にすごいところです。

 当時の最先端だった『ゴエモン』の外側と『ゼルダ』の内側を融合しつつ、『ツインビー』のような2人同時協力プレイをスクロールゲーでも取り入れて―――実はムチャクチャ高い技術力で作られた最先端のゲームだったんだと思うんですよ。後の時代から振り返ると「1987年のゲームも1989年のゲームも変わんねえだろ」と思うかもしれませんが、当時のゲーム業界だと2年経てば「別の時代」です。

 「時代を2年先取りした」とまでは言いませんが。
 少なくとも「テキトーに作られた志の低いゲーム」なんかではなかったと言えます。



◇ アドベンチャーゲームとしての難易度は確かに高い、高すぎる
 とは言え、「じゃあ万人にオススメできる良作ゲームなんですか?」と訊かれると返答に困るのも確か。アクションゲームとしての難易度は激低ですが、アドベンチャーゲームとして難易度を見るとムチャクチャ高いと思います。


 まずはマップが超広大。全体マップやオートマップなんかもなし。
 インターネット上にはこのゲームを評価して、攻略サイトを作り、全体マップを公開してくれている人もいらっしゃいます。ネットも捨てたもんじゃないですね!感謝感謝!

 タッチ攻略ファミコンマックシング!!さん)

 この広大なマップの中にいる「10匹の子犬」を見つけるのが目的で、最後の2匹を除いた8匹はどういう順番で見つけても構わないみたいです。セオリーは「北から攻略した方がイイ」らしく、ゲーム内でもそういうヒントがもらえますが。

 また、アイテムを持てる数が少ない(初期で4→リュックを買うと8に増える)のに、『ゼルダの伝説』並に「この場面だとこのアイテムがないと進めない」箇所が多い上に、使用済みのアイテムも好きな時に捨てられないという仕様(※1)

(※1:民家に入るとたまに「、、、、、、」と何もヒントをくれない住人がいるのですが、ここでのみアイテムを捨てることが可能です。いらないアイテムにカーソルを合わせて住人の前でA+B同時押しでアイテムを処分できます。どういう仕様なんだこれ・笑)


 ハッキリ言って、攻略サイトなしではクリアできるゲームとは思えません。
 そこは認めます。


 しかし、「マップが広大でどこに行ってイイか分からない」というのなら『ゼルダの伝説』だってそうじゃないですか。
 「オートマッピングがない」というのなら『メトロイド』(1986年8月発売)だってそうじゃないですか。当時のゲームだと『メトロイド』だって『リンクの冒険』(1987年1月発売)だって、もっと言うと『ドラクエ1』(1986年5月発売)だって、自分でノートにマッピングして遊ばないとクリア出来ないゲームだったじゃないですか。

 「アイテムがたくさんあってクリアのためには必須のものも多いのにゲーム内でヒントがない」みたいなのも、『ドルアーガの塔』(アーケード版は1984年7月、ファミコン版は1985年8月)だってそうじゃないですか。当時のゲームは「友達同士で攻略情報を共有してみんなでクリアする」のが普通だったじゃないですか。

 『タッチ』の難しさって、当時のゲームとしては割と普通のことだと思うんですよ。



 「いやいや、やまなしさん。私はリアルタイムにそれらのゲーム全部プレイしていて、『ドルアーガ』も『ゼルダ』も『ドラクエ』も『メトロイド』も『リンク』も全部自力でクリアしたよ。友達の口コミもなかったし、攻略本にも頼らずクリアしたよ。でも、『タッチ』は無理だった」と言われたら、それは申し訳ありませんとしか言いようがありませんが……

 その場合にゲームに形容される言葉は、「ムリゲー」とか「ムズゲー」とかであって、「クソゲー」じゃなくないですか?


 『ドルアーガ』や『ゼルダ』や『ドラクエ』や『メトロイド』や『リンク』が決して「クソゲー」と呼ばれず、むしろ「時代に残る名作」と言われているのに、どうして『タッチ』が「クソゲー」扱いされるのか……それは単に「周りが誰もやっていないから」に過ぎないと思います。
 「友達同士で攻略情報を共有してみんなでクリアするゲーム」なのに、友達が誰もやっていない。売れていないからゲーム雑誌なんかでも攻略記事が組まれない。そのため、自力でヒントなしで独力でクリアしなくちゃいけない、でもノーヒントでは難しすぎる、だからクソゲーだ!みたいな。


 現に、上述のサイトのように「インターネット上に攻略情報が載る」ようになってから遊んでみたら「意外に面白いゲームだった」と言っている人はチラホラいます。私もその一人です。広大なフィールドを冒険して、多彩なアイテムを駆使して、子犬を集めていくのはワクワクしました。

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<画像はファミコン用ソフト『CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE』より引用>

 森。

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<画像はファミコン用ソフト『CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE』より引用>

 砂浜。


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<画像はファミコン用ソフト『CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE』より引用>

 学校。
 と、様々なロケーションを冒険するのは楽しいですし……そして、何と!



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<画像はファミコン用ソフト『CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE』より引用>

 甲子園も出てきます!
 中には入れませんが、原作では出来なかった「和也が南を甲子園に連れていく」ことが出来るゲームなんです。

 まぁ、南ちゃんからしても「甲子園に連れていってって、そういうことじゃねえんだよ」と言いたくなるかも知れませんが(笑)。



 先ほどこのゲームはアイテムの所持数が厳しいと書きました。
 そのため、このゲームは1人用で遊んでも「達也」と「和也」を切り替えて、2人の所持アイテムと所持金を上手く管理しなくてはなりません。「達也」ばかり使っていると「達也」の方ばかり所持金が増えて、アイテムを買うのも持つのも「達也」ばかりになって、あっという間にアイテム欄が8コ埋まっちゃいますからね。

 なので、このゲーム―――
 原作では出来なかった、「達也」と「和也」を的確に切り替えながら(タッチしながら)進めることが重要になっていて……確かにストーリーは原作に全然関係ないし、サブキャラも全然出てこないゲームではあるんですが、原作では出来なかった「if」を実現しているゲームと言えなくもないのです。



◇ パスワードについて
 インターネット上でこのゲームを「クソゲーだ」と書いているサイトのほとんどが、コピペしたかのように「ライフ=経験値=お金」システムをクソ仕様扱いしていると先ほど書きました。そして、更にもう一つほとんどのサイトが書いているのが、この「卑猥なパスワードを入れると達也のみ最強状態で始まる」ということです。

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<画像はファミコン用ソフト『CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE』より引用>

 これにより原作者がブチギレて、以降あだち充先生の漫画はゲーム化されなくなっただの。原作ファンはこのパスワードを読むとショックを受けるので閲覧禁止だの。ネット上ではそれがさも真実かのように語られて、それを読んだ人がコピペするかのように色んな場所に書いて、どんどんどんどん拡散されているのですが……


 3つほどツッコミたいことが私にはあります。

 この時代のファミコンのパスワードは「簡単な法則」で成り立っているので、その法則さえ解析してしまえば好きなように作文できてしまうものです。有名なのは『ドラクエ1』の復活の呪文で、例えば後に薬物で捕まった芸能人の名前を羅列すると最強状態で始まるから「ドラクエ1は未来を予知していたんだ!」なんて言う人がいますが、好きなように作文してその法則を知らない人にデマとして吹き込んでるだけの話なんですね。

 『タッチ』のパスワードが解析されているのかは分かりませんが、パスワードが通るのが開発者からのメッセージだなんて騒ぐのはどうかと思います。


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<画像はファミコン用ソフト『CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE』より引用>

 もう一つ、ネット上で出回っている有名なこのパスワードは実は最強状態ではありません。
 ライフこそ3000ありますが、ライフなんて15分もあれば3000くらい溜まりますし、アイテムも揃っていません。そして何よりの問題ですが、10匹集めるべき子犬が7匹しか集まっていません。


 「10匹中7匹も集まっていれば十分では?クリア直前では?」と思った人は、もうちょっと頭を使って生きてください。このゲーム、オープンワールドゲームのように「攻略順が決まっていない」んですよ。最後の2匹は恐らく順番的にみんな最後にするとは思うものの、後の8匹はどういう順番で救出するかはプレイヤー次第なんです。それが7匹しか揃っていないパスワードとはどういうことかというと……

 どの子犬を見つけていないのか、正規ルートと同じように8カ所回って調べなきゃいけないのです。1カ所目で正解を引けばクリアは近いですが、8カ所目だった場合は普通にゲーム始めるのと変わりません。実用性のないパスワードなんですよ。
 もし開発者が意図的に「卑猥なパスワードを入れたら最強状態から始まるようにしよう、ムフフッ」と企んだ場合に、こんな中途半端な嫌がらせみたいなパスワードにするでしょうか?普通だったらクリア直前&アイテムも揃った状態のパスワードにするでしょう。




 そして、最後のツッコミ。
 読んだことのない人のイメージだとそうなのかも知れませんが、そもそも原作の『タッチ』って結構エロイ漫画ですよ?

 そりゃ少年誌だから濡れ場とかはありませんが……女のコが水着とかレオタードなんかを着て、それを男のコがムフフッと眺めるみたいなお色気シーンがふんだんにある作品ですよ?私なんかは、むしろあだち充作品=あざといくらいにお色気シーンを入れてくる漫画というイメージです。

 「Hしてしまいました」なんて稚拙な一文のパスワードが通る(しかも出てくるデータは実用性皆無)だけで、「原作ファンは閲覧禁止」とか「原作者がブチギレた」みたいに騒ぐ人――――『タッチ』どころか、あだち充作品を1作品も読んだことないでしょ?


 手塚治虫先生とか『ドラゴンボール』とかが、そのパブリックイメージゆえに健全なものと思われて、「最近の漫画はエロやグロにすぐに走る!手塚作品や『ドラゴンボール』なんかを見習ってほしい」みたいに言われて。手塚作品や『ドラゴンボール』のガチファンが「オマエ、読んだことねえだろ!」と思うみたいな話ですよ。

 『タッチ』に健全なイメージしか持っていない人、「アニメ名場面集」みたいな番組で断片的な情報だけで全部観た気になってんじゃねえの?



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<画像はファミコン用ソフト『CITY ADVENTURE タッチ MYSTERY OF TRIANGLE』より引用>

 というワケで、レトロフリークを買って最初にクリアしたゲームはファミコン版『タッチ』でした。フツーに面白かったです。


 もちろん実際に遊んだ人が「自分には合わなかった」と言うのは仕方がありませんが、このゲームが開発&発売された時期を無視した批判とか、ゲームシステムを1ミリも理解していない批判とか、ゲームどころか原作も碌に知らないのに面白がって「クソゲークソゲー」騒いでいる人達が多いのには本当に嫌気がさしました。

 「みんながクソゲーって言ってるからサンドバッグにしてイイんだよ」って論理は、イジメの構造と何ら変わりありません。反省してください。反省した人はとりあえず原作漫画を全巻買って読んでください。さすれば神もアナタを許すでせう。


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何故ぼくはフローラを結婚相手に選んだのか~1992年にあったゲームの分水嶺

※ この記事はゲーム版『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』のネタバレを含みます……というか、記事タイトルがネタバレです!
※ 劇場版『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』については観ていないので語りませんし、ネタバレもありません。



 チラッとTwitterで話したことなんですが、もうちょっとしっかり文章にまとめた方がイイかなと思ったのでブログに書きます。

 『ドラゴンクエストV』というゲームは、ストーリーの中盤で「結婚相手」を選ぶイベントが起こります。スーファミ版では「幼馴染のビアンカ」と「その町のお嬢様:フローラ」の二択で、このイベントを通過しなくてはゲームが進まない強制イベントです。
 そして、選んだ方のキャラがお嫁さんとなって一緒に冒険することになり、更にストーリーが進むと子供も生まれます。この子供の髪の色が、ビアンカを選んでいると金髪、フローラを選んでいると青髪になるのも芸が細かいんですよね。


 この「ビアンカかフローラか」論争というのは、何十年間もゲーム好きの間で話のタネになっていて。「ストーリーの流れでは絶対にビアンカでしょ」「幼馴染を裏切ってフローラを選ぶヤツは人でなしだ」みたいに、その人の人間性をはかる指針になっているところもありました。

 ゲームの攻略的に見ると「フローラの方が戦力にはなる」「金持ちの義父が支援してくれる」とフローラの方にメリットがあるのに対して、「ストーリーの流れではビアンカを選ぶのが普通」「選ばれなかった場合のビアンカは山奥でずっと父親の世話をするはめになって可哀想」とストーリー的にはビアンカが正規ルートっぽいカンジがするのも確かです。そんなこと言われるビアンカのお父さんも可哀想じゃない?


 この辺がよく言われること。
 ただ、この「ビアンカかフローラか」論争であまり語られない要素があるな―――と思ったので、今日ここに記事を書くことにしたのです。
 このゲームが発売された1992年にこのゲームを遊んでいれば誰もが何となく分かったであろう“当時の空気感”みたいなものがあまり語り継がれていなくて、『ドラクエV』は遊んだことがないけど「ビアンカかフローラか」論争だけは知っている人とか、リメイクなどで後から遊んだという人も多くなってしまい。「ビアンカかフローラか」論争が、「ストーリー的にはビアンカ」「ゲーム攻略的にはフローラ」みたいな単純な二択にされているのは大事な本質が抜けているだろうと私は思うんですね。


 つまり、「ゲームデザインとしてのフローラの存在意義」について、語る人があまりに少ないと思うのです。



◇ それはそうと1992年のスーファミタイトルってやばくない?
・1月28日 『ロマンシング サ・ガ』
・3月7日 『弟切草』
・6月10日 『ストリートファイターII』 ※ アーケード版は1991年稼働開始
・7月14日 『マリオペイント』
・8月27日 『スーパーマリオカート』
・9月27日 『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』
・10月30日 『真・女神転生』
・12月6日 『ファイナルファンタジーV』

 時代を切り開いた名作が次々と発売されている年なのです。
 スーファミ本体発売が1990年11月21日ですから、ハード2年目に入って「スーファミの性能を活かした新しいゲーム」がどんどん出ている時期―――この時期に『ドラクエV』は発売されたんですね。あの『ドラクエ』がとうとうスーパーファミコンで出るぞ!と。


 んで、ちょっと話をズラします。
 このブログを長く読んでいる人なら耳にタコができるほど読んだ話だと思いますが、「ファミコン→ スーパーファミコン」にゲームが移行するにあたって、『ドラクエ』や『ゼルダ』はかなり別のゲームに変化しているんですよね。
 ヒントも最小限で「さぁ!好きなところに行くがよい!うっかり強敵だらけのところに足を踏み入れて死んでも知らんぞ!」というファミコン時代から、「そっちはまだ行っちゃダメ。だから、岩で区切っておくね。ここでストーリー進めてこのアイテムを手に入れたころには強くなっているだろうから、そうしたらここ通れるようになるよ。安心でしょ?」というスーファミ時代に変わりました。

 自由度を捨てて、『ドラクエ』や『ゼルダ』が得た“遊びやすさ”


 「自分で考えて冒険するゲーム」から、「ストーリーを追うゲーム」へ。
 『ドラクエII』でよく語られる思い出話が「ロンダルキアが地獄すぎた」とか「水門の鍵とかどこにあるか分かるワケねーだろ」といった冒険の難所についてのものが多いのに対して、『ドラクエV』でよく語られる思い出話が「ビアンカとフローラどっち選んだ?」とか「キラーパンサーのシーンが泣けた」といったストーリーについてのものが多いのも、象徴的だと思うんですね。


 もちろんそれで『ドラクエV』も、この後の『FFV』も大ヒットしたから「当時の需要にマッチした」と私は思うのですが……このスーファミ時代は「日本のRPGはロール(役割)をプレイングする(演じる)ゲームではなくなってしまった」「一本道のストーリーを追うだけのジャンルになってしまった」とよく言われたものです。
 そして、それは後のプレステ時代につながり、「ムービー偏重でゲームというより映画みたい」「これはもうゲームでなくてイイのでは?」みたいに言う人が出てきて―――その流れで、未だに「海外のゲームは自由度が高い。日本のゲームは一本道のストーリーを追うだけ。日本人は自由度が高いと何をしてイイか分からなくなるから」みたいに言ってる人がいるくらいですからね。その話題、1992年の時点で散々語られたヤツですよ!?20年以上前からタイムスリップしてきたの!?


 しかし、流石の堀井雄二です。
 『ドラクエV』が「一本道のストーリーを追うゲーム」になってしまったところに、一つの爆弾を落とすワケですよ。それが「ビアンカかフローラか」の二択です。「自分で考えて冒険するゲーム」から「ストーリーを追うゲーム」になってしまったから、そのストーリー部分に「自分で考えなくてはならない二択」をぶちこんだのです。


 つまり、ですね。
 「フローラという選択肢」は、ゲームにおけるマルチシナリオ・マルチエンディングの走りだと思うんですね。


◇ 「自分の選択」がゲームに反映される時代が来た、1992年
 マルチシナリオ・マルチエンディングの定義は難しくて、『信長の野望』(1983年~)とか『三國志』(1985年~)のような歴史シミュレーションも「自分だけのシナリオが展開するゲーム」と言い張ることも出来るのですが……自分の肌感覚としては、やはりこの「1992年」が時代が変わった瞬間だったと思うんですね。


 一つには、フリーシナリオRPG『ロマンシング サ・ガ』。
 実はこのゲーム「選んだ主人公によってちがう展開をするのは序盤だけ」みたいに言われることもあるのですが、最初に選ぶ8人の主人公によってスタート地点が変わったり、起こるイベントがプレイヤーが行く場所次第だったりすることで、プレイヤーの数だけちがう冒険があるゲームでした。
 当時の自分にはシステムが複雑すぎて、クリア出来なかったですね……そのくらい斬新すぎるゲームでした。

 もう一つは、サウンドノベルの草分け『弟切草』。
 「正解を探すアドベンチャーゲーム」ではなく、「選んだ選択肢によってストーリーが分岐するアドベンチャーゲーム」として作られていて、何度も遊んで別のエンディングを目指すゲームでした。まだスーパーファミコンを持っていなかった自分が、友達の家で初めて見てぶったまげたゲームNo.1でしたよ。こんなゲームが世の中にあるのかと思ったものです。


 「存在しなかった」とまでは言いきれませんが(例えば1991年発売の『くにおくんの時代劇だよ全員集合』なんかもマルチシナリオと言えなくも……ない、か?)ファミコン時代には「選択肢によってストーリー展開がまったく変わるゲーム」って相当珍しかったと思うんですね。
 形としては「はい/いいえ」という選択肢が用意されているのだけど、正解は「はい」であって、「いいえ」を選んでも「そんな、ひどい…」と言われるだけで永遠とループし続けるとか。「世界の半分をやろう」に「はい」を答えるとその場でゲームオーバーとか(これもある意味では「マルチエンディング」の先駆けか?)―――選択肢は用意されていても、正解の方の選択肢は決まっているというのがファミコン時代のスタンダードだったと思うんですね。


 そこに来た『ドラゴンクエストV』です。
 当時の私は、発売日にこのゲームを買った兄貴のプレイを後ろから眺めていたのですが……「ビアンカかフローラか」を選ぶシーンでは、「いやいや、どうせコレはビアンカが正解であって。フローラを選んでも、なんだかんだストーリーが進まないでビアンカを選ばされるんだろ?」と兄弟で話したのを覚えています。

 そうしたら数日後、兄貴のクラスメイトの中には「フローラを選んで、フローラと結婚して、フローラの子供が生まれた」と言い張っているヤツがいるという噂を聞くのです。「いやいや、それってアレでしょ?高橋名人が指にバネ仕込んで逮捕された、みたいなデマでしょ?」と思ったら、ホントでやんの。ホントにフローラと結婚できるでやんの。
 この衝撃って、予め「ビアンカかフローラか結婚相手を選べるゲーム」として知った上で始めた人には絶対味わえないものだったと思います。


 ファミコン時代の自由度なんて、初代『ゼルダ』にしても『ドラクエII』にしても、「必ず行かなくちゃいけない場所」を好きな順番で行けるくらいの自由度だったと今なら思います。スーファミ時代の自由度は、「自分の選択によってストーリーが変わる」という衝撃だったのです。
 今の若い人に説明するなら、『ブレス オブ ザ ワイルド』で「明らかに正規の解法じゃない方法でクリアしちゃって、え?イイの?と思った」ようなあの衝撃を―――1992年に『ドラクエV』を遊んだキッズ達は受けたのです。本当にビアンカと結婚しなくてイイの?フローラと結婚しちゃってイイの?と。

 ちなみに、同じ1992年の『ファイナルファンタジーV』もラストバトルの内容によってエンディングが変わるという要素があります。これは流石に「自分の選択によってストーリーが変わる」とまでは言えないと思いますが、同じ1992年の二大RPGの比較としてなかなか面白いなと思います。



 恐らく、若い人からすると「自分が選んだ選択肢によってストーリーが変わる」なんてことは何の衝撃もないんじゃないかと思います。この後、マルチシナリオ・マルチエンディングのゲームなんて山ほど出てきますからね。「それが普通じゃん」「ストーリーが変わらない選択肢なんて意味があるの?」くらいの感覚かも知れません。

 しかし、マルチエンディングのRPGとして有名な『クロノ・トリガー』は1995年発売ですから、この3年後。プレイヤーの選択によって好きなヒロインと結ばれるマルチエンディングの恋愛シミュレーションゲーム『ときめきメモリアル』は1994年発売ですから、この2年後のゲームなんです。
 PCのゲームも考慮すると、『ときメモ』につながる系譜として……例えば『卒業』や『同級生』は1992年、『プリンセスメーカー』でも1991年が初出です。


 先の『ロマサガ1』や『弟切草』の例のように、1992年当時ってマルチシナリオ・マルチエンディングのゲームは最先端のトレンドだったんだと思うのです。ゲームに使えるスペックと容量が増えたことで、こんなことも出来るようになったぞという流行だったのだと思うんですね。

 そこに『ドラクエ』が持ってきたのが「ビアンカかフローラか」という、結婚相手の二択だったのですよ。

 『ドラクエ』シリーズは元々「ゼロから画期的なものを生み出すシリーズ」というよりかは、既にあるものを万人向けに編集してその魅力を伝えるシリーズだと思うんですね。PC向けのRPG自体は『ウィザードリィ』や『ウルティマ』などたくさんあったところ、日本のファミコンユーザーでも楽しめるRPGとして初代『ドラクエ』は生まれたワケですし。

 「マルチシナリオの要素」も、別に「初めてマルチシナリオを採用したゲームはドラクエVだ」なんてことは言いませんが、あの当時に「自分の選択によってゲームのストーリーが変わってしまうんだという体験」を初めて味わった人が多かったのがドラクエVのビアンカかフローラの二択だったとは言えると思います。



 その観点が、「ビアンカかフローラか」論争には欠けていると思うんです。
 若い人の中には、「ビアンカを選ばないなんて人でなしだ」とか「むしろビアンカ以外の選択肢を用意する意味が分からない」とまで言う人がいます。マルチシナリオやマルチエンディングが当たり前にある時代の人間からすると、そういう感想になるのかーって思いました。当たり前にあるものは、それがなかった時代のことなんて考えられないというか。


 少なくとも発売日近辺に『ドラクエV』を買って結婚相手にフローラを選んだ人は、「フローラと結婚すれば金持ちの義父が支援してくれる」とか「フローラはイオナズンを覚える」みたいな理由で選んでいません。そういう理由でフローラを選ぶ人が出てくるのは、攻略本などが発売されて情報が出そろってからの話です。

 今のインターネット時代、配信開始日のソシャゲでも「有利なキャラが出揃うまでリセマラする」みたいな攻略方法が当然なのかも知れませんが。1992年時点の日本ではインターネットはほぼ普及していません。何も分からないそういう状況でフローラを選んだ人達を「金に目がくらんだ」みたいに言うのは、当時の皮膚感覚としてはありえません。


 じゃあ、彼らはどうしてフローラを選んだんだ?って思いますか?
 「お金目当て」でも、「イオナズン目当て」でも、「子供の髪色を青色にしたくて」でもなくて。

 我が家では「兄が買ったゲームは兄がクリアするまで弟は触ってはいけない」という決まりがあるので、私が『ドラクエV』をプレイ開始したのはもうちょっと後だったと思いますが……何を隠そう、私は「フローラ」をお嫁さんに選んだ人間です。その私からフローラを選んだ人間の理由を語らせてもらえば。

 選択肢によってストーリーが分岐するのを見たかったんです。

 ストーリー上では明らかに「ビアンカを選べ」と言っている。
 そもそも発売前からビアンカが「唯一のヒロイン」みたいな扱いで宣伝されてた。
 パッケージにもソフトにも「ワシが嫁やで」と言わんばかりの顔で描かれていた。
 でも、それに逆らうことが出来る。

 ゲームが進化したことで、「用意されたストーリー」に逆らうことが出来たのです。
 生まれて初めて、ゲームに逆らうことが出来た―――その象徴がフローラなのです。


 これは、もっと本格的な「マルチシナリオ」のゲームである『ロマサガ1』や『弟切草』よりも強烈な体験でした。「8人の主人公の中から1人を選ぶ」とか「選択肢によってストーリーが分岐する」以上に、「明らかに用意されているヒロインじゃない方を選ぶ」という体験は背徳的で印象深いものですからね(強いて挙げるなら『ロマサガ1』のアイスソードの選択肢はこれに近いかも)(私は当時そこまで行けなかったけど)




 一応言っておきますが、「だから、フローラ派はエライんだ」みたいな話じゃないですよ?
 ビアンカを選ぼうが、フローラを選ぼうが、デボラを選ぼうが、人の自由だと思います。

 ただ、未だに熱く議論される「ビアンカかフローラか」論争で、1992年当時には確実にあった「フローラを選ぶことが出来るだなんてこのゲームはすごい!」という衝撃が何故だか語り継がれないのがもどかしかったのです。それが語り継がれなかった結果、「フローラを選ぶような男は金に目がくらんだクズ野郎だ」みたいに言う人があふれているのはホントどうかと思いますよ。

 「ビアンカかフローラか結婚相手にどっちを選ぶ?」って場面で、攻略サイトを開いて「お、フローラを選ぶと資金援助してもらえるのか。よーし、フローラを選ぶぞー」ってやると思っているの?
 ゲームにおける選択肢を、攻略サイトを読み込んですべて最適なものを選んでいるという考え自体が私はキライですわ。自分の頭で考えろよ!そのために、わざわざ堀井雄二は「二択」を提示してくれたって言うのに!


| ゲーム雑記 | 17:50 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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「大体どのくらいの頻度でセーブできるか」って、ゲームにおいて重視しませんか?

 過去に似たような記事を書いたことがありますし、生配信でも話した内容なんですけど……時間もネタもないので、ちょっとみなさんに聞いてみたい話を書こうと思います。


 例えばゲームを買うかどうか悩んでて、レビュー等で情報を調べてから買おうとする際、
 「セーブポイントが出てくる頻度」みたいな情報って気にしませんか?



 改めて考えるきっかけになったのは『じんるいのみなさまへ』で―――
 あのゲームに対する自分の評価は「不満点はたくさんあるけど志は買うので好きなゲーム!」なんですけど、その不満点の代表例がセーブ周りで、紹介記事でもそこはハッキリとダメだと書かせてもらいました。

 『じんるいのみなさまへ』紹介/満点ではないけれど、唯一無二の「日常系アニメの中に入れる」ゲーム

 「そもそもどんなゲームか知らん」人に説明すると、キャラクター達の会話を眺める「ノベルパート」と、キャラクターを動かして秋葉原の街を移動する「探索パート」で構成されているようなゲームです。ゲームオーバー要素とかはありません。
 んで、このゲームのセーブできるタイミングというのが、「ノベルパート」では章の終わりのみ、「探索パート」では1日の終わりのみなんです。「探索パート」の1日の終わりには食材を使うのが普通と考えると、セーブするために食材が必要とも言えて、ノーリスクではないんですね。


 この「好きなタイミングでセーブできない」「セーブできる頻度が少ない」ことが私の不満点で、他人にこのゲームを薦められるかどうかを考えたときに頭を抱えてしまうマイナスポイントで、だから紹介記事でも批判したのですが……

 他の人のレビューを読んでも、ここを批判している人ってほぼいなかったんです。
 このゲームを絶賛している人はもちろん、酷評気味だったファミ通のクロスレビューでも、「マップに現在地が表示されない」みたいなことしか書かれずに、セーブ周りについては誰も触れていませんでした。


 「これだからファミ通は一般人の視点に欠けてるなぁ」みたいなことを言ってたら、あれ?ひょっとして世間一般の価値観からズレているのは俺の方だったのかと思えてきたのです。今までゲームの紹介記事を書く際には、なるべくセーブ周りについての説明を書こうと気を遣ってきたのですが、ひょっとしてこの情報は俺以外誰も重視していないのか?と。


 「重視しない人もいる」というのは分からなくはなくて……
 今のゲーム機は大体スリープモードが完備されているので、1本のゲームを一気にプレイする人だったら「セーブなしで最初から最後までスリープだけでクリアする」みたいな人も多いと思うんですね。セーブポイントの頻度を気にするかどうか以前に、セーブすらしないでクリアする人もいるだろうと。

 しかし、私みたいに、Nintendo Switchのソフトだけでも『じんるいのみなさまへ』と『スーパーマリオメーカー2』と『Downwell』と『プチコン4』を同時並行で遊ぼうとした人にはその方法は使えません。スリープモードはあくまで「1本のゲームを遊び続ける」ことしか出来ませんからね。ゲームの切り替えをしようとすると、スリープではないセーブをする必要があるのです。

 だから、私は『じんるいのみなさまへ』のセーブ方式が不満だったんですね。



 また、ファミ通のクロスレビュアーのような「プロのゲームライター」さんの場合、仕事でゲームをプレイするワケですから、1日の余暇時間の合間にプレイする私のような人間とはとらえ方がちがうんだろうなとも思います。
 分かりやすい例を出すと、「1日30分しかゲームを遊べない人」と「1日10時間ゲームを遊んでいる人」なら、セーブポイントの捉え方は変わりますよね。「1日30分しかゲームを遊べない人」は30分以内にセーブポイントまで辿りつけなかったらその日のゲームは進捗ゼロですというのもありえるくらいなのですが、「1日10時間ゲームを遊んでいる人」ならセーブポイントの頻度なんて気にしないと思うんですね。

 私はどちらかというと「1日30分しかゲームを遊べない人」側なんですけど、今ゲーム機でゲームを遊んでいる人は「熱心なゲーム好き」が多いでしょうから、10時間は言い過ぎだとしても「1日2~3時間ゲームを遊んでいる人」なんて全然珍しくないと思うんですね。もしくは休日などの「2~3時間のまとまった時間がなければゲームを起動しない人」とか。


 そういう人が多いのなら、セーブポイントの頻度は「2~3時間に1回出てきます」でも問題ないし(ゲームオーバーの際にどこからやり直しになるのかは重要だと思いますが)、いちいちセーブポイントの頻度なんて気にしないのかなぁと。



 みなさんは気にしますか?
 誰も気にしないのなら、ゲーム紹介記事でも今後触れなくてもイイかなと考えているので、意見を聞かせてもらえたらありがたいです。

| ゲーム雑記 | 17:52 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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セグメントゲームズさんに誘われてラジオで喋ってきました & Skype結構イイねという話

 セグメントゲームズのpartygameさんに「ゲームについてラジオで一緒に喋りませんか?」と誘われたので、ゲストという形で一緒に喋ってきました。YouTubeで聴けるのでみんなも聴いてね!



 「話したいテーマはありますか?」と事前に言われていたので、恐らく「私とおなじように宇宙飛行士タイプのpartygameさん」にずっと聞いてみたかったこととして「遊んだことのないシリーズやジャンルのゲームってありますか?」をテーマとして挙げさせてもらいました。予想外の話に発展していって、一人喋りのゲーム実況とはまたちがう楽しい時間を過ごさせていただきました。


 内容について語っちゃうとネタバレになるので、そちらは是非動画で観てください。ゲーム好きな人なら「分かる分かる」とか「うそぉ!」とか思いながら聴ける話がどんどん出てくると思いますよ!





 さて、ラジオの内容とは別個でちょっと考えたこと。
 「ラジオで一緒に喋ってきた」と言ってもSkypeでつないで電話のように喋っただけなのですが、私実はSkypeって初めて使ったんですよ。元々友達がほとんどいないし、数少ない友達もインターネットが家にない人ばかりだし、PC用のマイクを買ったのもゲーム実況をする時に初めて買ったくらいですし。

 「こんなにクリアに聴けるんだー」って思いました。
 昨年、『スーパーマリオブラザーズ3』をフレンドの人とオンライン協力プレイで一緒にクリアする配信をやったのですが、その時はNintendo Switch Onlineの公式アプリのボイスチャットを使ったため。音がプツプツ途切れたり、回線が途中で切れちゃったり、あんまりクオリティ高くないなと思ったんですね。

 もちろん今回は2人ともPCにマイクをつないだから音声がクリアになっただけで、スマホからSkypeをするとここまでクリアじゃないのかも知れませんし。Nintendo Switch Onlineの公式アプリは、例えば『Splatoon2』でプライベートマッチをやった際、「味方のチームだけボイスチャットが聞こえるようになる」みたいなゲームと連動したボイスチャットが出来るというのがウリなのですが。

 もし次に「フレンドと一緒にボイスチャットありで何かのゲームに挑戦する」機会があるのなら、Skypeという選択肢もありかなーと思ったんですね。その方が「ボイスチャットには参加したいけど声バレしたくないからボイスチェンジャー使いたい」みたいな人も参加できると思いますし、選択肢が増えると思うんですね。

| ゲーム雑記 | 17:55 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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