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『トガビトノセンリツ』紹介/ゲームの腕は要らない、必要なのは“覚悟”だ!

【三つのオススメポイント】
「誰が嘘をついているのか分からない」“人狼”風ゲーム
愛すべき仲間たちと、主人公へのシンクロ率の高さ
「一人称の物語」が「群像劇」に変わる極上の2周目


『トガビトノセンリツ』
 Wii U用/サイコサスペンス・ノベルアドベンチャー
 ケムコ
 2013年10月2日発売
 1028円(税込)
 セーブデータ数:6(※ユーザーごとに作成可能)
 公式サイト


WiiU_screenshot_GamePad_004C0_20170907185515281.jpg
 プレイ時間は約19時間
 全エンディングをコンプリート、追加シナリオも全て読みました
 やりこみ要素などを無視した1周目TRUEエンドまでのプレイ時間は6.5時間でした
 ※ ネタバレ防止のため、読みたい人だけ反転させて読んでください

【苦手な人もいそうなNG項目の有無】
この記事に書いたNG項目があるかないかを、リスト化しています。ネタバレ防止のため、それぞれ気になるところを読みたい人だけ反転させて読んでください。
※ 記号は「◎」が一番「その要素がある」で、「○」「△」と続いて、「×」が「その要素はない」です。

・シリアス展開:◎◎◎(容赦なくキャラが死ぬし、どのキャラも過去&家庭環境が壮絶)
・恥をかく&嘲笑シーン:△(仲間内での笑い合いみたいなのだけど)
・寝取られ:×
・極端な男性蔑視・女性蔑視:△(蔑視ではないけど、生理の話題は批判されることも)
・動物が死ぬ:×
・人体欠損などのグロ描写:○(文字だけだけどバラバラ死体になったりする)
・人が食われるグロ描写:×
・グロ表現としての虫:△(文字だけ&ギャグシーンだけど)
・百合要素:△(文字だけだけど女のコ同士の人工呼吸にドキドキするシーンはある)
・BL要素:△(BL要素はないけど、BL妄想するキャラは出てくる)
・ラッキースケベ:△(文字だけだし、エロさの欠片もないけど)
・セックスシーン:△(直接的な描写はないけど、……)
↓ここから1つめ↓

◇ 「誰が嘘をついているのか分からない」“人狼”風ゲーム
 このゲームは、『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』や『レイジングループ』で知られるケムコのノベルアドベンチャーゲームです。各地で話題沸騰中&大絶賛されている『レイジングループ』を私もNintendo Switch版の配信開始日に購入しているのですが、「最新作の前に積んでいる過去作をやらなければ!」と随分前に買っていたこちらを起動することにしました。


 ケムコの近年のアドベンチャーゲームはそれぞれの作品で展開されている機種がちがうので、分かりやすくなるようまとめてみました。年は一番最初の機種で発売された年、「ガラケー」はスマートフォンではない携帯電話のことでフィーチャーフォンとも言いますね、「スマホ」はどれもAndroidOS・iOS向けのアプリで正確にはタブレット端末などでも遊べます。

・『鈍色のバタフライ』(2010年)
 <ガラケースマホ
・『トガビトノセンリツ』(2011年)
 <ガラケースマホWii U
・『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』(2013年)
 <スマホWii U
・『黒のコマンドメント』(2014年)
 <スマホ
・『レイジングループ』(2015年)
 <スマホPS Vita&PS4Nintendo SwitchPC


 この中で、『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』は以前ウチのブログでも紹介記事を書いていますね。

(関連記事:ストーリーが面白いんだから、それでイイじゃないか!『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』紹介(9.5点)


 今日の記事で紹介する『トガビトノセンリツ』は言ってしまえばその前作です。ストーリーに繋がりなどは一切ありませんが、システムやUIはほぼ一緒です。私がプレイしたのはWii U版で、ガラケー版やスマホ版に比べて定価1028円と高価ですが、ガラケー版で有料追加コンテンツとして販売された3編と、スマホ版で新たに追加された有料追加コンテンツ2編が全て収録されています。

 逆に言えば、「有料追加コンテンツが最初から入っているかどうか」以外には差はなくて内容は一緒みたいなんで、お好きな機種でどうぞ。ガラケー版は画質・音質が若干落ちるのと、追加コンテンツ2編買えないっぽいので、他の選択肢があるならそっちの方がイイかもですが。Wii U坂は「テレビ画面」「ゲームパッドの画面」両方に同じ画面が表示されます。



 さて、ようやくゲーム内容の説明に入れます。
 このゲームは、高校の管弦部(ただし楽器は弾かない)全員がキャンプに向かう道中で何者かに拉致されてしまい、閉鎖空間に監禁されて「プリズナー・ゲーム」という殺人ゲームへの参加を余儀なくされるというストーリーです。言ってしまえば“デスゲームもの”というジャンルですね。

 「プリズナー・ゲーム」のルールを、なるべく簡単に説明するとこんなカンジです。

・10人の参加者を、くじ引きで5人の「看守」と5人の「囚人」に分ける
・5人の「囚人」には一人一人に別の“罪種”という能力や制限が与えられ、これは他人に明かしてはならない
・唯一全員に判明している罪種“殺人鬼”が誰なのかを探し出すのがゲームの目的

・“殺人鬼”が死亡すると、残った全員が勝利&脱出可能に
・「看守」が全員死亡しても、残った全員が勝利&脱出可能に(残るのは「囚人」だけだけど)

・“殺人鬼”は毎晩一人、同室になった「看守」を殺すことができる
・「看守」は看守全員の同意の元で、一日一人「囚人」を処刑もしくは釈放できる
・誤って“殺人鬼”を釈放してしまうと、残った全員が敗北→ 処刑される



 『人狼』というゲームを知っている人ならば、『人狼』における「人狼」の役割が、こちらでは「殺人鬼」となっていると言えば分かりやすいですかね。
 『人狼』とちょっとちがうところを言うと、『人狼』における「占い師」とか「狩人」といった特殊な役職が、こちらではどんな能力を持った何という“罪種”なのか分からないというのがポイントです。

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<画像はWii U用ソフト『トガビトノセンリツ』より引用>

 そこで重要なのは「夜間」の個室タイム。
 「22時~7時」は必ず一人ずつ個室に入って朝まで過ごさなくてはならず、そこでは「看守」と「囚人」が壁を隔てた同室になり、機械音声での会話が可能です。ここでのみ「囚人」は自分の“罪種”を明かしてもイイので、「看守」はここで「囚人」から出来るだけ情報を聞き出して「誰が何という“罪種”なのか」「誰が“殺人鬼”なのか」の判断材料にしていくという仕組みなのですが。

 一プレイヤーである主人公には、「誰と誰が同室になったのか」「みんなが本当のことを言っているのか」「みんなの目的が少しずつズレてきているんじゃないのか」が分からず、少しずつ少しずつ仲の良かった管弦部が歪んでいくのです。


 『人狼』というゲームは、基本的には「人狼が誰か」を当てるゲームですが。
 『トガビトノセンリツ』は、「殺人鬼が誰か」「他の囚人の“罪種”は何か」「昨晩は誰と誰が同室だったのか」「自分から見えているこのキャラは本当に真の姿なのか」……そして何より「どうしてこの主人公達はこのプリズナー・ゲームに巻き込まれているのか」と、推理すべきことが山ほどあるのです。



 「なんだか難しそう……自分にはクリア出来ないんじゃないかな」と思った人もいるかも知れませんが、この「プリズナー・ゲーム」を攻略するのはアナタではなく主人公達です。アナタが出来ることは、たまに出てくる二択に答えることくらいです。
 この二択も複雑な分岐をするところはほとんどなく、「間違った選択肢を選ぶとバッドエンド」「正しい選択肢を選び続ければTRUEエンド」というだけなので、選択肢が出てきたらセーブしておけばイイでしょう。バッドエンドを引いてもそこからやり直しできます。セーブは6つまでしか残せませんが、選択肢が出るポイントはさほど多くないし、「1日目」「2日目」と日にちの区切りから始めることも出来ますし、6つで事足りると思います(※1)

(※1:余談ですが、「バッドエンド」収集を目指すなら1周目でなく2周目にやった方がイイです。後述しますが、2周目なら「他のキャラの行動やモノローグ」が追加されるので、主人公が何故死ななければならなかったが分かるので)


 逆に言うと、『かまいたちの夜』みたいに「自分のプレイによって、これから起こる惨劇を未然に防ごう!」といったことは出来ません。ケムコのデス・ゲームものアドベンチャーゲームは「非マルチエンディング」―――つまりは「TRUEエンドは一つ」「それ以外はバッドエンド」というポリシーだそうで、惨劇は防げないんですね。

 だから、アナタに求められるのは「ゲームの腕」ではないのです。
 どんな惨劇があっても目を背けない「覚悟」です。管弦部の仲間たちが、少しずつ少しずつおかしくなっていって、犠牲者が出て、その犯人が誰なのか仲間を疑って、そうした惨劇の向こうにあるTRUEエンドまで挫けずに進む「覚悟」が必要なのです。


 その「覚悟」がある人にはとてもとてもオススメな作品です。
 私は『レイジングループ』の前に遊んで良かったと思いますし、あれだけ絶賛した『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』以上にこちらの作品が好きかも知れません。

↓ここから2つめ↓

◇ 愛すべき仲間たちと、主人公へのシンクロ率の高さ
 それではこの作品に登場するキャラクター達を紹介します。
 画像は全てWii U用ソフト『トガビトノセンリツ』より引用しています。

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 雪村 みこと。主人公と同学年の高2。
 Wヒロインの一人で、くるみ曰く「きれいな人」。容姿端麗で「学園のマドンナ」「高嶺の花」とも呼ばれる正統派美少女です。看護師志望で、人が傷つくのがイヤで、そしてどうやら主人公(和馬)のことが好きらしく蓮に張り合ってくるという、何ともまぁヒロインらしいヒロインです。


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 雄ヶ原 蓮。主人公の一つ下の高1。
 Wヒロインの一人で、くるみ曰く「悠のお姉さん」。管弦部の集まりに弟を連れてくる後輩キャラ&お姉ちゃんキャラです。母子家庭で育ったために家事全般をこなすけれど、モノを失くしたり忘れたりが日常茶飯事なドジっこヒロインでもあります。こちらのコも主人公(和馬)のことが好きらしく、ことあるごとに好き好きアピールしてきます。


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 城本 征史郎。主人公と同学年の高2。
 主人公(和馬)とは中学生の頃からの付き合いで、親友であり悪友です。くるみ曰く「メガネの人」。管弦部の部長は主人公(和馬)だけれど、状況を整理したり分析したりという参謀の役割は彼が担います。冷静すぎるがゆえに無神経なところもあるのが玉にキズですが。


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 井之上 亮也。主人公と同学年の高2。
 雪村みことが「学園のマドンナ」なら、こちらは「学園の神秘」です。くるみ曰く「かっこいい人」。学校中の女子から絶大な支持を受ける美男子で、スポーツ勉学ともに優秀なだけでなく、性格も温厚な完璧超人です。面倒見も良く、彩音先輩を介助したり悠の虫捕りに付き合ったりなんて一面も。


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 西城 彩音。主人公の一つ上の高3。
 管弦部の中で唯一の3年生で、唯一楽器を弾く人……というか、管弦部はこの人の居場所を作るために用意された部だったりします。くるみ曰く「変なお姉さん」。絶対的な記憶能力と、天才的な演奏技術を持つが、それ以外の能力が壊滅的に欠けています。一日の活動時間が極端に短かったり、マトモな発言をほとんどしなかったり。


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 萩尾 恵澪奈。主人公と同学年の高2。
 ギャル山の頂点に立つボスギャルで、くるみ曰く「けばい人」。軽薄な態度と、何言ってんだか分からない発言で、ステレオタイプなギャルキャラに見えるのだけど……意外に堅実で、周りのこともよく見ているコです。真面目なみことや蓮とは波長が合うみたいだけど、嘘つきのくるみとは合わないというのが分かりやすいですね。


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 向島 七緒。主人公の一つ下の高1。
 上級生の女子から何気に人気がある1年生のホープ。ですが、くるみ曰く「怖い方のメガネ」とのことで、クソ真面目で他人に対してトゲのある言い方をすることも多いです。そのため、主人公(和馬)や征史郎からイジられることも多く、管弦部一のイジられ役とも言えるかも。


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 雄ヶ原 悠。蓮の弟で、小4。
 雄ヶ原家は母子家庭のため、キャンプのような課外活動の際には蓮は弟を同行させます。人見知りではあるけれど、ドジっこの姉と比較するとしっかりしていて、管弦部のみんなに可愛がられています。主人公(和馬)のことを「お兄ちゃん」と呼ぶのは、蓮にそう言わされているからという説があるそうな。


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 並坂 千鶴。管弦部の顧問。
 教師でありながら“悪い子”が大好きで、彩音のための管弦部に“悪い子”を集めた張本人でもあります。専門は歴史なのだが、授業がいつの間にか保健体育に変わっていることもあるくらい生徒との距離が近い先生です。しかし、意外なことに護身術の使い手で、部の中で一番格闘能力が高いとか。


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 鳩田 くるみ。主人公達が山の中で出会った少女。小5。
 両親とはぐれて遭難しかけていたところを、たまたま主人公達に見つけられて行動を共にする少女です。生意気で、嘘つきで、世の中から一歩引いたような性格をしているのだけど、頭の回転は非常に早くて順応性が高いです。和馬と悠以外の管弦部の名前を覚える気がないので、いつもみんなのことは特徴で読んでいます。


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 竹井 和馬。主人公。
 管弦部の部長だけれど、中学時代はそこそこ有名な非行少年で、顔の怖さと腕っぷしに定評があります。管弦部の中では七緒の次にイジられ役だけど、なんだかんだみんなに一目を置かれている中心人物です。『トガビトノセンリツ』はノベルアドベンチャーなので、基本的には彼の一人称でストーリーが語られます。


 という11人が、このゲームのキャラクターです。
 「あれ?プリズナー・ゲームは10人で行うんじゃ……?」と思った鋭い人もいるかも知れませんが、それはゲーム本編でお確かめください。


 11人もキャラがいると「覚えきれない」と思うかも知れませんが、非常に個性の強いメンバーなのでプロローグが終わった頃には大体は覚えられているし、愛着も生まれているんじゃないかと思います。
 プロローグの辺りだと「このまま何事も起こらず平和なまま終わればイイのに」と思ってしまうくらい、管弦部のわちゃわちゃしたカンジが楽しいんですね。このノリは『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』に通じるものがあります。


 しかし、それは「プリズナー・ゲーム」においては非常にマズイのです。
 登場人物がみんなイヤなヤツだったら、「さっさと殺人鬼を見つけてソイツ一人を殺して外に出るベー」ってゲームを遊んでいる私達も思うのでしょうが……登場人物みんな愛したくなるようなキャラなので、「誰のことも死なせたくないし誰のことも疑いたくない」って思っちゃうんですね。

 主人公の竹井和馬はまさにそういうスタンスで、誰のことも死なせず誰のことも疑わずにいようとするので……それがゲームを遊んでいる私達の気持ちと見事にシンクロしてくるのです。ただストーリーを読むだけのノベルアドベンチャーなんですが、プレイヤー=主人公の一体感がちゃんとあるんですね。



 ですが、「プリズナー・ゲーム」が進んでいくたびに状況は変わっていきます。
 非常に仲良しで、とても気のイイ管弦部の仲間たちですが……極限状態の中で少しずつ歪んでいき、みんな「今までは見せなかった一面」が見えてくるようになります。先ほどのキャラ紹介は敢えて表面的な部分だけを書きましたが、この作品のストーリーの肝は「こうなりたいと思った自分」と「こうではいたくなかった自分」という二面性を誰もが抱えているというものだと思うんですね。それは主人公も例外ではありません。

 その「キャラクターの二面性」と「誰が嘘をついているのか分からない人狼風ゲーム」の相性が抜群で、むちゃくちゃ面白いのです。

↓ここから3つめ↓

◇ 「一人称の物語」が「群像劇」に変わる極上の2周目
 先ほど私は“『トガビトノセンリツ』は、基本的には竹井和馬の一人称でストーリーが語られる”と書きました。が、それは1周目の話で、2周目をプレイするとガラリと変わります。


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<画像はWii U用ソフト『トガビトノセンリツ』より引用>

 具体的に言うと、TRUEエンドに到達すると「オプション」にて「隠しモードのON/OFFの切り替え」ができるようになり、隠しモードをONにして最初からプレイすると「主人公:竹井和馬以外のモノローグや行動が追加される」のです。


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<画像はWii U用ソフト『トガビトノセンリツ』より引用>

 赤いウインドウで表示されているのは、隠しモードでなければ表示されないシーンです。
 これにより1周目では分からなかった各キャラの本当の気持ち、それぞれのキャラの“罪種”、夜間で「誰と誰が同じ部屋だったのか」、誰が何を知っていたのか、どうしてあの時こんな行動をとったのか―――などが分かるようになります。1周目では何気なく主人公と廊下ですれちがっただけのキャラが、実はこんなことをしていたんだよ、みたいなね。



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<画像はWii U用ソフト『トガビトノセンリツ』より引用>

 そういうシリアスなところだけでなく、ラブコメシーンにおいても「主人公視点」と「主人公を好きなヒロイン視点」が同時に見られるのはニヤニヤポイントが高いですね。




 1周目は主人公:竹井和馬が「誰のことも死なせたくないし誰のことも疑いたくない」と行動していた話ですが、その他の9人はその他の9人でそれぞれちゃんと考えて「プリズナー・ゲームを攻略しようとしたり」「それぞれの目的を達成しようとしたり」していたというのが2周目では分かりますし、それらの思惑が複雑に交差した結果「ああいう結末になった」ことが分かっていくのが面白いのです。

 言ってしまえば、1周目は「一人称視点の物語」で。
 2周目は、全く同じ話を「群像劇」として読み直すってカンジなんですね。

 「群像劇」好きで、「推理小説」好きな自分には堪らない2周目でしたよ。



 また、「ノベルアドベンチャー」というジャンルとは言え、1周目は「たまに出てくる二択を選ぶ」だけで「不正解な方を選んだらバッドエンド」という単純な分岐しかしないため“これは果たしてゲームでやる必要があるのか?”と思うのですが。
 2周目でこのように「主人公以外のモノローグや行動が追加されて全く別の物語になる」というのは漫画でも小説でも映画でも難しい試みなので、2周目こそが“ゲームならではの体験”になっているとも思うんですね。

 1周目だけだとこのゲームの真価はまず分からないので、是非2周プレイすることをオススメします!


 ガラケー版・スマホ版では追加コンテンツとして発売されたEXTRAは(Wii U版は最初から全部収録されています)、各キャラの過去編が4つ―――こちらは本編で断片的に語られたことを整理して語りなおしたもので、まあファンサービスといったカンジの追加コンテンツだと思うのですが。
 5つ目の「彼らがプリズナー・ゲームに巻き込まれずに無事にキャンプ場に付いたお話」は、ものすごく面白かったです。ケムコのデス・ゲームものは「非マルチエンディング」というポリシーらしいのですが、追加コンテンツは例外だそうで、本編のTRUEエンドが「○○ルート」ならばこちらは「××ルート」といったカンジの別ルートになっています。追加コンテンツの中でも、これだけはマストで読んでほしいくらいにオススメです。




 ということで、ものすごく楽しませてもらいました。
 「今まで遊んだWii Uダウンロードソフトの中で一番」とか「今まで遊んだケムコのゲームの中で一番」とかのレベルじゃなくて、「私が今まで遊んだすべてのアドベンチャーゲームの中で一番面白かった」と思います。

 まぁ……題材が題材なんで、遊ぶのに「覚悟」は必要ですけどね。


 あまりに面白かったんで、『レイジングループ』の前に未プレイのあと2本(『鈍色のバタフライ』と『黒のコマンドメント』)も遊ぼうと思ったほどです。
 流石にデスゲームものを連続で遊ぶと精神がズタズタになりそうなんで、プレイするのは数ヶ月後になると思いますが……そうすると、既に積んでいる『レイジングループ』をプレイするのがどんどん後回しになっていきますね(笑)。


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『Splatoon2』紹介/前作の不満点を手堅くつぶして、新たな面白さを加えた進化作

【三つのオススメポイント】
ハードとコントローラは変わったけど、面白さは変わらない!
実は前作では不満だったところが改善された6つのポイント
前作にはなかった新たな面白さがちゃんとある!


『Splatoon2』
 Nintendo Switch用/アクションシューティング
 任天堂
 2017年7月21日発売
 5980円(税別)
 セーブデータ数:1(※ユーザーごとに作成可能)
 プレイ人数:1人/ローカル通信プレイ人数:2~8人/インターネット通信プレイ人数:8人
 公式サイト

Splatoon2 (スプラトゥーン2)|オンラインコード版Splatoon2 (スプラトゥーン2)|オンラインコード版

任天堂 2017-07-20
売り上げランキング : 88

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↓ここから「変わらない部分」の説明↓

◇ ハードとコントローラは変わったけど、面白さは変わらない!
 『Splatoon』というゲームは、元々は2015年5月にWii U用ソフトとして第1作が発売されたオンライン対戦用アクションシューティングゲームです。Wii Uという当時すでに「負けが確定していたハード」での発売だったにも関わらず、日本国内で150万本以上・全世界で480万本以上を売り上げて、あっという間に“任天堂の顔”になりました。

(関連記事:これぞ任天堂の集大成であり新機軸!『Splatoon』紹介(10点)


 Wii Uでの『Splatoon』人気を経て、Nintendo Switchでは本体初公開映像のラストにこの『Splatoon2』の紹介を持ってきたほどなのですが……私はその映像が公開された頃には、まだ一抹の不安を感じていました。

 というのも、前作『Splatoon』は「Wii Uゲームパッドを活かしたゲーム」として開発されたのだから、Nintendo Switchに変わって「二画面」を失ってしまえば、その面白さも半減してしまうのではないか?と思ったんですね。では、実際にはどうだったのかという話はのちほど。



 「ゲームのモード」は大きく分けると3つです。

・1人用の「ヒーローモード」
 タコ軍団と戦うステージクリア型のモード
・4人vs.4人のオンライン対戦
 スタンダードな「ナワバリバトル」
 より殺し合いに特化した「ガチマッチ」が3種類
・最大4人までのオンライン協力プレイ「サーモンラン」
 サケ軍団と戦うランダム要素の強いモード



◆ ヒーローモード

 1人用専用モード。
 タコ軍団と、様々なギミックのステージで戦うステージクリア型のモードになっています。

 前作の「社長が訊く」で“昔のレコードで言う「B面」的なイメージ”言われていたように、メインはあくまでも「ナワバリバトル」や「ガチマッチ」だと思うのですが。
 「ヒーローモード」はチュートリアルも兼ねているので、オンライン対戦にいきなり挑むのはちょっとなぁという人や、とりあえず「ナワバリバトル」をやってみたら全然勝てなくてイヤになったという人は、まずは「ヒーローモード」から始めましょう。詳しくは後で書きますが、今作の「ヒーローモード」は色んなブキの色んな特性を学べるようになっていますよ。


◆ ナワバリバトル

 このゲームの「メインルール」とも言える、基本の遊びです。
 4人vs.4人のオンライン対戦で、「最終的にどちらのインクが多く床を塗っているのか」で競い合います。1試合の時間は3分。
 例えばサッカーやバスケは「ゴール」が各チーム一つずつですから、その「ゴール」を奪うor守るために両チームの選手はゴール前やゴール下に集まるものと思いますが……この「ナワバリバトル」は全ての床が「ゴール」にあたるため、両チームの選手は分散して、ステージのあらゆるところで局地点が行われるというのが特徴です。

 ちなみに「ナワバリバトル」は野良で集められた8人で対戦するだけでなく、現在「ナワバリバトル」を遊んでいるフレンドの部屋に合流して遊ぶことも出来ます。この、ふらっと友達が遊んでいるところに合流して、好きなタイミングで抜けられるという気軽さがイイですよね。

↓ここから「ガチマッチ」の説明↓

◆ ガチエリア

 「ナワバリバトル」のランクが10になると解禁される「ガチマッチ」の中の、ルールの一つです。
 先ほど“「ナワバリバトル」は全ての床が「ゴール」にあたるため、両チームの選手は分散して、ステージのあらゆるところで局地点が行われる”と書きましたが、「ガチマッチ」はその「ゴール」になるポイントを限定しているため両チームの選手が一か所に集まりやすく、そのため撃ち合いが苛酷になるというカンジですね。

 その中でも「ガチエリア」は、より分かりやすいルールです。
 ステージ中央に定められた「エリア」を、どちらのチームが長く保持できていたかを競い合います。先に100カウント(60秒)を取った方が勝ちで、100カウント行かなくても試合終了のタイミング(5分)でカウントを多く進めていた方の勝ち、試合終了時点で負けているチームがエリアを確保していた場合は逆転の可能性があるので延長戦になります。


◆ ガチヤグラ

 こちらも「ガチマッチ」のルールの一つです。「ガチマッチ」は時間帯によって「今遊べるルールとステージはこちら!」と切り替わるカンジですね。

 「ガチエリア」が奪い合う「エリア」がステージ中央に固定されていたのに対して、「ガチヤグラ」は奪い合う「ヤグラ」がレールに沿って移動するというのが特徴です。ヤグラがどこまで進んだかで、両チームの選手が集まって戦うポイントが移るんですね。そのため、より臨機応変な立ち回りが求められるという。
 試合は5分間で、どちらのチームがよりヤグラを敵陣に押し込めたかで勝敗が決まりますし、5分経たずとも最後まで押し込まれてしまったらそのチームのノックアウト負けです。


◆ ガチホコバトル

 最後の「ガチマッチ」のルールがこちら。

 「ナワバリバトル」は、「ステージの床全てがゴール」なので戦場が分散する―――
 「ガチエリア」は、「ステージ中央のエリアのみゴール」なので戦場が集結する―――
 「ガチヤグラ」は、「ステージ上のレールに沿って動くヤグラがゴール」なので戦場が移動する―――

 各ルールはこういう特徴でした。「ガチホコバトル」は前作で最後に追加されたルールだけあって、最も高度で、最も進化した遊びとも言えて……奪い合うガチホコをプレイヤーが持って運べるため、「ガチホコを持ったプレイヤー」が移動したところが戦場になるんですね。
 「ガチヤグラ」がレールに沿ってしか移動しなかったのに対して、「ガチホコバトル」はガチホコを持ったプレイヤーが好きに移動できてしまうのです。これが厄介だし、これが面白い!これも試合は5分間で、先にゴールまで運んだチームのノックアウト勝ち、5分間でノックアウト出来なかった場合はよりゴール近くまで運べた方が勝ち、負けているチームがガチホコを確保している場合は延長戦というカンジです。



 「ガチマッチ」3種にはそれぞれ「ウデマエ」と呼ばれるレーティングがあって、基本的には自分に近い「ウデマエ」の人とマッチングします。「ナワバリバトル」とちがってフレンド合流はできませんが、その「ウデマエ」がB-以上になると、フレンドと一緒にチームを組んで「ガチマッチ」のルールで遊べる「リーグマッチ」が解禁されます。詳しくは後ほど

 また、フレンドと集まって「ナワバリバトル」「ガチエリア」「ガチヤグラ」「ガチホコバトル」といったルールとステージを自由に選んで遊べる「プライベートマッチ」も開催できます。


◆ サーモンラン

 ここまでは「前作までにもあった遊び」ですが、「今作から新たに加わった遊び」がこの「サーモンラン」です。4人までで集まって、支給されたブキでサケ軍団と戦うモードです。この4人は「野良」で集めた4人でも、「フレンド」で集めた4人でも、「フレンド+野良」で集まった4人でも遊べます。

 この「サーモンラン」というモード―――「ステージ」は長らく2つだけ(8月23日の更新で3つ目が追加されました)、やってくる「大型シャケ」は7種類だけということで。始める前はすぐに遊び飽きちゃうんじゃないかと思っていたのですが、遊び始めたら毎回毎回同じようにはいかない工夫がしてあって、『Splatoon』を協力プレイに置き換えるとこうなるというモードになっていてすごく面白いです。これも後ほど。


 とまぁ……『Splatoon2』には「色んなモード」「色んなルール」が収録されているのですが、重要なのはどのモード・ルールも操作方法やブキが共通しているということなんですね。
 そのため、例えば「1人用のヒーローモード」を遊ぶことが「オンライン対戦のナワバリバトル」に向けた練習にもなるし、「オンライン協力プレイのサーモンラン」のスケジュールを見て次の回で支給されるブキを事前に「オンライン対戦のナワバリバトル」で練習しておくなんてことも出来るのです。全然ちがう遊びが入っていますが、それぞれが独立しているワケではなく、それぞれが補完し合っているのです。




 「操作方法」の説明です。

spla2-1.jpg
 Nintendo Switchのコントローラには「ジャイロセンサー」が内蔵されているので、コントローラを動かすことで照準を合わせます。ZRボタン(右側のトリガー)を押してインクを発射。これで敵を攻撃したり、床を塗ったりします。


spla2-2.jpg
 移動は左スティック。
 ZLボタン(左側のトリガー)を押している間はイカに変身して、インクの中に潜ります。インクの中に潜っていると、速く動けるし、インクも回復するし、(じっとしていれば)敵から見つからないし、イイこと尽くめ。


spla2-3.jpg
 Rボタンでサブウェポン。
 ZRボタンが通常攻撃なのに対して、Rボタンは「爆弾」のような特殊攻撃が多いですね。インクを大量に使うので使いどころをよく考えましょう。


 絶対に覚えておかなくちゃならない基本操作はこれくらい。
 ですが、初回起動時の「チュートリアル」は本当によく出来ていて、数分のプレイの中で「このゲームの操作のコツ」や「このゲームのルール」が自然に教え込まれていて感心します。

spla2-4.jpg
 最初の道の突き当りで、「ジャイロだけでなく右スティックも使うと、大きくカメラを移動させたい時に有効」と教えられたり。

spla2-5.jpg
 風船を追っていくと、「このゲームでは床だけでなく壁も塗れる」「壁をインクで塗ると、イカになってそこを登れる」と自然と分かるようになっていたり。

spla2-7.jpg
 逆に、チュートリアル最後の壁は「壁であっても素材によって塗れるものと塗れないものがある」と教えてくれていたり。

spla2-6.jpg
 Bボタンでジャンプ……というのをさっき書き忘れてました。
 イカになると金網をすり抜けられるのだけど、「一つ目の金網はそのまま泳いで越えられる」のに対して「二つ目の金網はイカになって泳いだままジャンプして越える必要がある」とか―――このチュートリアル、本当によく出来ています。


spla2-8.jpg
 だけど、「Xボタンでマップを開く」のだけチュートリアルで教えてくれないのは何故なんでしょう??

(関連動画:エンジョイ勢による『Splatoon2』実況:ヒーローモード編



 前作からの変更点は、(右スティックの位置が変わったので)ジャンプがXボタンからBボタンに変わったこと、Wii Uゲームパッドに常時表示されていたマップ画面がXボタンを押して表示するのに変わったことくらいです。

 ジャンプボタンは「前夜祭」までは何度も間違えたんですが、数時間プレイしたらもうすっかりこっちになじんじゃいました。もう前作や『ブレスオブザワイルド』は遊べなくなっちゃったかな……
 マップ画面については、マップを見るだけならこれでも全然構わないなーと思います。ただ、前作の「画面を押してスーパージャンプ」に比べると、「仲間に対応した方向キーを押しながらAボタンでスーパージャンプ」というのはあまり直観的でなくなったかなぁと思います。

 しかし、二画面でなくなったことにもメリットはあって……前作のWii Uゲームパッドに比べて、今作のJoy-Conは格段に軽いので長時間遊んでも腕が疲れません。
 Wii Uゲームパッドは約500g、Joy-Conはグリップ装着すると約200g、Proコントローラも約250gと……やっぱりWii Uゲームパッドは重かったんですね。普通のゲームは特に問題がなくても、『Splatoon』のように常時ジャイロセンサーを使うゲームは手首に負担をかけていたんだなぁと思います。あと、電池の持ちもJoy-Conの方がイイですね。

 ただ、Wii Uゲームパッドでの操作に慣れていた人は、Joy-Conがあまりに軽くて「速く動きすぎる」こともあると思いますから、設定変更でジャイロセンサーの感度を下げることをオススメします。



 ということで、一長一短あるのは確かなんですが……
 購入前に不安に思っていたほどの差はなくて、私は『1』と同じような感覚で『2』は楽しめています。

 あ、そう言えば……
 Miiverseの「お絵描き」に関しては、Nintendo Switchのタッチパネルが感圧式ではなくなったのでお絵描きするのが非常に難しくなったのと、Miiverseではなくなったので「自分の絵に誰がイイねしてくれたのかが分からなくなった」とか「他人の投稿にコメントを付けられなくなった」とか、はっきりとマイナス点が目立つ仕様変更かなぁ。
 ボタン操作が出来るようになったことで、白黒写真の再現みたいなことをやっている人もいますけど……そういうガチ勢は少数派だろうと思いますし。

↓ここから「改善された部分」の説明↓

◇ 実は前作では不満だったところが改善された6つのポイント
 私はよく「好きなゲームの続編はあまり楽しめない」「不満の多かったゲームの続編は、それが改善されただけで楽しめてしまう」と書いて、それが一般的なゲーム好きの価値観とは合わないことからたびたび炎上する原因にもなったりするんですけど……このことをよく知っている人からすると、「やまなし、前作の『Splatoon』を絶賛していたんだから今作の『Splatoon2』は楽しめないんじゃないの?」と思われるかも知れません。

 しかし、それは一つ決定的なところが間違っています。
 私、前作の『Splatoon』には結構不満点があったんですよ。

 例えば、「決まったブキしか使わなかった」とか「ガチマッチをあまり遊ばなかった」とか「フェスの仕様にぶーぶー言ってた」とか、当時のブログを読んでもらえば分かると思いますが、私は『Splatoon』に対して批判的なことも結構書いているんです。もちろんゲームの根幹部分は、すごく面白いゲームだったとは思いますけど。


 んで、翻って『Splatoon2』の話です。
 思えば前作『Splatoon』はそんなに長くない開発期間の中で突貫工事的に仕上げたゲームなせいか、ところどころに上手くいっていない部分があったのです。『Splatoon2』はそこから2年という期間があったため、前作のそうした部分を徹底的に見直しているんですね。


1.「フェス」にはちゃんと「フェスならではの面白さ」がある
 「フェス」というのは数週間に一度ゲーム内で行われるイベントで、例えば「マヨネーズとケチャップではどっちが好き?」と二択のアンケートを取って、両陣営に分かれて対戦するといったものです。

 前作の紹介記事で、私はフェスを“普段のオンライン対戦に“制約”を付けているだけなので、「フェスならではの面白さ」があまりない”と酷評していましたし。その後に『Splatoon』のフェスはどうすれば面白くなるのだろうか?という記事まで書きましたし、フェスをきっかけに前作は遊ぶのを引退しました。

 その後、バージョンアップでフェスの仕様も変わったという話でしたが……例えば「どちらのチームが勝ったのか」の勝敗判定で、「勝率ポイント」が2倍→4倍→6倍へと変更されていくみたいなグダグダな仕様変更もありました。「得票率」に差があるとフェスマッチでどんなに勝っても挽回できないから「勝率ポイント」の乗算が増えていったのでしょうが、それだったら「得票率」の意味ないじゃんって話になってしまいますし……



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 ということで、『Splatoon2』は「フェス」の仕様が変わっています。
 それは―――「チーム戦」の導入です。

 前作の「フェス」ではフレンド合流が出来ませんでしたが、今作の「フェス」では部屋を作ってフレンドと一緒に遊ぶことが出来るようになりました。対戦する相手ももちろんフレンドで部屋を作っている人達です。
 

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 「チーム戦」が出来るようになった恩恵は、単にフレンドと一緒に遊べるようになっただけではありません。「どちらのチームが勝ったのか」の勝敗判定は、ポイント差に関係なく「得票率」「ソロ戦の勝率」「チーム戦の勝率」の3つの内2つを獲った方が勝ちとなりました。
 これはつまり、「得票率」をないがしろにしない上に、仮に「得票率」で大差が付いたとしても「ソロ戦の勝率」「チーム戦の勝率」の両方で勝てば逆転できるという仕様なんですね。私はこの仕様変更は大正解だと思います。


 また、前作はフェス期間中はステージが3つの中から固定だったのに対して、今作では2時間おきに変更されるようになりましたし。前作とちがってソロ戦で勝ち続けてもメンバー固定にはならないみたいですし(これはマッチングに時間がかかった影響なだけかも)。前作の終盤から導入された「フェスパワー」によって、両チームの大体の実力が対戦前に発表されるし、同じくらいの「フェスパワー」同士での対戦になるようになった……という細かい改善点も多いんですが。

 フェスの「チーム戦」って、意外かも知れませんが「フレンドとずっと同じチームを組んでナワバリバトルで知らない人と対戦できる」唯一の機会なんですね。普段のフレンド合流だとどっちのチームになるのかシャッフルされちゃうし、タッグマッチ(リーグマッチ)は「ガチマッチ」のルールになるし、プライベートマッチだと知らない人とは対戦できませんし。

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 更に、フェス限定の特別ステージ「ミステリーゾーン」も用意されています。


 前作の「フェス」での一番の不満点だった“普段のオンライン対戦に“制約”を付けているだけなので、「フェスならではの面白さ」があまりない”をきっちりつぶしていて、今作の「フェス」はフェスでしか遊べない「フェスならではの面白さ」をちゃんと用意してきたんですね。

(関連動画:エンジョイ勢による『Splatoon2』実況:フェスでのチーム戦(前編)
(関連動画:エンジョイ勢による『Splatoon2』実況:フェスでのチーム戦(後編)



2.気軽に「ガチマッチ」を遊べるように
 「ガチマッチ」には、敵味方が一か所に集まりやすくてより殺し合いになりやすい「ガチエリア」「ガチヤグラ」「ガチホコバトル」の3つのルールがあると先ほど書きました。

 そして、その3つのルールには「ウデマエ」と呼ばれるランク付けがされていて、「C-→C→C+→B-→B→B+→A-→A→A+→S→S+」という11段階に分かれています。これが、前作では3つのルールで共通のランク付けだったのが、今作では3つのルールそれぞれ独立したランク付けになったんですね。


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 これは前作『Splatoon』の画面。
 右上に「ウデマエ B 30」とだけ書いてありますよね。

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 こっちが今作『Splatoon2』の画面です。
 「ウデマエ B ガチホコバトル」と書いてありますよね。これは「ガチホコバトル」のウデマエとゲージで、「ガチエリア」や「ガチヤグラ」ではまた別のウデマエとゲージが記録されています。


 だから何だ?と思われるかも知れませんが……この変更によって「得意なルールの時にランクを上げよう」とか「苦手なルールの時はランクが下がっちゃうから遊ばないようにしよう」といったことがなくなったんですね。
 例えば、前作のチャージャー使っていた頃の私は「ガチヤグラ」が得意だったんで、ほぼ「ガチヤグラ」だけで「B」まで上がったんですね。そうすると、苦手だった「ガチエリア」も、当時まだ未実装だった「ガチホコバトル」も、同じように「B」まで上がってしまったためボコボコにやられちゃうワケですよ。せっかく上がったウデマエがそれで下がっちゃうのはイヤだなって心理になっていくんで、私は前作の「ガチマッチ」は遊ぶのが憂鬱になっていきました。

 今作のように3つのルールで独立したランク付けにしてもらえれば、苦手なルールでも積極的に遊べます。その分ウデマエが上がるのが遅くなるのではという心配も、敗北回数が少ない状態でウデマエアップすると飛び級することがあるという仕様で問題がありませんでしたし、この仕様変更も大正解だったと思います。

(関連動画:エンジョイ勢による『Splatoon2』実況:ガチマッチ編

↓ここから「リーグマッチ」の説明↓

 また、前作『Splatoon』では「タッグマッチ」という名前だった「フレンドとチームを組んでガチマッチのルールで遊ぶ」モードは、「リーグマッチ」と名前を変えました。

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 変わったのは名前だけでなく、「リーグマッチ」では勝っても負けてもウデマエが変化しないようになりました。勝てば上がるし負ければ下がるチームの強さが「リーグパワー」として計測され、同じくらいの「リーグパワー」のチームとマッチングされて、最終的な数値で表彰されるというカンジですね。

 前作の「タッグマッチ」は「自分が下手なせいでフレンドのウデマエが下がったら申し訳ない」と躊躇してしまう人も多かったんじゃないかと思うのですが、今作の「リーグマッチ」は気軽に遊べて、それでいて経験値やお金はちゃんと入ります。この仕様変更も自分は大正解だと思います。

(関連動画:エンジョイ勢による『Splatoon2』実況:リーグマッチ編



3.「チョーシ」がブキごとに計測されるように
 「ナワバリバトル」には、「ガチマッチ」におけるウデマエのような「勝てば上がる、負ければ下がる」ランクはありません。表示されるランクは経験値の積み重ねなので、負け続けてもランクは上がるんですね。

 しかし、「ナワバリバトル」にも勝ち続けるモチベーションになる目安があって、それが「チョーシメーター」です。


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 先ほどの前作の画像で言えば、この赤い○で囲った部分です。
 広島カープのマークではありません。

 これが前作だと「そのステージでのチョーシ」を表していて、ステージ交代になる4時間周期で計測されてリセットされて、そのチョーシが高いとジャッジ君から報酬がもらえるという仕組みになっていました。


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 今作での「チョーシメーター」はこちら。
 「チョーシメーター」に今持っているブキのアイコンが付いているように、今作では「このブキでのチョーシ」を表しているんですね。ステージが交代しても、電源を落としても、翌日になってもこのメーターは継続になりますが、もちろんブキを持ち変えるとそのブキのチョーシになります。

 んで、この「チョーシメーター」も初めて5、10、15に到達した際にボーナス経験値がもらえる仕様になっています。それは各ブキごとに。となると、色んなブキを使って、それぞれで「チョーシメーター」を上げてボーナス経験値をもらいたいって思いますよね?

 ということで、この仕様変更は―――「色んなブキを使って、それぞれのブキで上手くなることを目指してほしい」というスタッフからのメッセージなんですね。また後にも出てきますが、この『Splatoon2』が前作と最もちがうところはこの「色んなブキを使ってほしい」というところに尽きると思うのです。


 前作の仕様だと「得意なブキを一つ極める」方が得になっているところがあったので、私は得意なブキしか使いませんでした。「このブキは苦手だけど練習しよう」とするメリットが何もなかったんですね。しかし、今作ではところどころに「色んなブキを使う」必要性とメリットを用意してあるのです。

 また、この仕様変更に伴い、ステージ変更が「4時間ごと」から「2時間ごと」という短いスパンに変わりましたし、ステージが切り替わる直前にジャッジ君に話しかける必要もなくなりました。ここも大正解の仕様変更だと私は思います。



4.amiiboを使って「装備」の記録と切り替えが出来るように
 『Splatoon』というゲームには、それはもうたくさんのブキやフクやクツが出てきます。フクやクツは単にデザインがちがうだけでなく、「ギアパワー」と呼ばれる能力のようなものもちがうので、ブキに合わせて欲しい「ギアパワー」のフクやクツを装備したいものです。しかし、前作『Splatoon』には「そうした装備のセットを覚えてくれる機能」がありませんでした。

 今作『Splatoon2』にて、ようやく念願のその機能が追加されました!
 ただし、別売りのamiiboを買わなくちゃいけませんけどねっ!!!


amiibo ガール【ネオンピンク】 (スプラトゥーンシリーズ) amiibo ボーイ【ネオングリーン】 (スプラトゥーンシリーズ) amiibo イカ【ネオンパープル】 (スプラトゥーンシリーズ)
amiibo ガール(スプラトゥーンシリーズ) amiibo ボーイ(スプラトゥーンシリーズ) amiibo イカ(スプラトゥーンシリーズ)
amiibo アオリ (スプラトゥーンシリーズ) amiibo ホタル (スプラトゥーンシリーズ)
amiibo ガール【ライムグリーン】 (スプラトゥーンシリーズ) amiibo ボーイ【パープル】 (スプラトゥーンシリーズ) amiibo イカ【オレンジ】 (スプラトゥーンシリーズ)



 ……とまぁ、「普通のゲームだったら当然入っている最低限の機能」が別売りなのはどうなんだ?という意見もあるかと思いますが、前作のamiiboでも使えますし、何より「カスタマイズ画面」を開かなくてもamiiboをかざすだけで一瞬で装備を切り替えてくれるのはすごい快適です。

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 amiiboのマークが表示されている画面なら……

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 amiiboをかざすだけで……

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 一瞬で装備が切り替わる!!


 切り替わるのは装備だけでなく「髪型」や「オプション設定」なんかもなので、例えば「チャージャーを使う時だけジャイロを切りたい」みたいなことも一瞬で切り替えられます。amiiboを売りたい商業的な理由ももちろんあるとは思いますが、自分はまぁこれくらいなら許容範囲かな……



5.Nintendo Switchのスリープ機能で、すぐにゲームが遊べる!
 これはゲームソフトが変わったというより、Wii UからNintendo Switchにハードが変わった恩恵なんですけど……Nintendo Switchは「いつでもスリープモードに出来る」「そこから爆速復帰が可能」なので、いちいちタイトル画面から始めなくてもすぐにゲームが始められるんですね(一応言っておきますけど、オンラインプレイ中にスリープにしちゃダメですよ!他の人への迷惑です!)。

 また「今のステージはこちら!」という、前作ではシオカラーズ、今作ではテンタクルズが紹介してくれるコーナーも、ステージ変更ごとに必ず観なければならないワケではなくなりました。
 前作ではソフト起動して、タイトル画面を経て、シオカラーズの漫才を見て……という待ち時間を経てゲームを始める必要があったので、「20分しかないけど『Splatoon』始めようかどうしようかな」みたいな時は躊躇してしまったのですが。今作ではそういったものを全部すっとばせるので「1試合だけ遊ぼうかな」と気軽に起動できるようになりました。



6.ギアパワーが見直されて「負けた原因」がハッキリとするように
 前作『Splatoon』も徐々にブキやステージが追加されていきましたが、今作の『Splatoon2』も徐々にブキやステージが追加されていく模様です。そのため、この記事を書いている8月26日時点では「前作に出ていたすべてのブキが使えるワケではない」です。「ようやくスクイックリンが追加されたー!」みたいに少しずつ追加されていくことに一喜一憂していきましょう。

 また、メインウェポン・サブウェポン・スペシャルウェポンの構成も変わりました。
 前作で私が愛用していたカーボンローラーは、サブウェポンが「クイックボム」→「ロボットボム」に変わったので戦い方を変えなくちゃいけなくなりましたね。

 スペシャルウェポンは全取り換え。
 メインウェポンも、チャージャーが「チャージキープ」できるようになったり、ローラーが「縦振り」できるようになったりした他、細かい調整が各ブキに施されてバランスが随分変わったという話ですね。私はガチ勢じゃないのでそこまで細かいことは分かりませんが……

 現在『Splatoon2』に対して言われている不満点のほとんどがこのバランス問題で、「あのブキが強すぎるから修正して欲しい」「あのスペシャルウェポンが凶悪すぎる」みたいな声をよく聞くんですけど……じゃあ、その強すぎるブキをアナタも使えばいいのでは?と、私は正直そこはどうでもいいかなと思っています。
 この話はまた別の記事で書きますかね。対戦ゲームのバランスは「常に公正でなくてはならない」のか。




 私が、前作『Splatoon』→ 今作『Splatoon2』の変更点で一番うなったのはコレです。
 「攻撃力アップ」「防御力アップ」のギアパワーの廃止です。

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 前作の「攻撃力アップ」や「防御力アップ」は、「このブキなら何発当てれば相手を倒せるか」の確定数を減らしたり増やしたり出来るほか、チャージャーだったら短いチャージ時間でも相手を倒せるみたいに、戦い方をガラっと変えてしまう効果があったんです。なので、ガチ勢の方々はダウニーに大金積んで「全部のギアパワーが攻撃力アップ」みたいなフクを作ろうとしたのです。

 でも、ガチ勢ではないエンジョイ勢な私はそれを知らんかったんですね。それを教えてもらったのは昨年12月に1回だけニコ生で『Splatoon』の配信をした時で、それ知っていると知らないとじゃ全然ゲーム変わるじゃん!!と驚愕しました。
 また、そのせいで「今相手を撃ったのに倒せなかったのは、相手が防御力アップのギアパワーをガン積みしているからなのか?」「ちょこっとしか喰らってないのにまた死んだ!?相手が攻撃力アップ積んでいるからか!?」「俺もそういうギアパワー積まないと勝てないのか……でも、そんな装備持っていないし……」と、自分が負けたのは「腕」ではなくて「装備」のせいなんじゃないかと疑心暗鬼になっていったんですね。


 『Splatoon2』では「攻撃力アップ」や「防御力アップ」のギアパワーがなくなりました。前作でダウニーに大金積んで「全部のギアパワーが攻撃力アップ」みたいなフクを作っていた人達からすると残念かも知れませんが、私はこれで良かったと思います。
 そうしたギアパワーがなくなったことで、「今相手を撃ったのに倒せなかったのは、単に俺の腕がなくてちゃんと5発当たってなかったからか」「ちょこっとしか喰らってないのにまた死んだ……と思ったけど、その前のダメージがまだ残ってたからか」「装備よりはまずは状況判断をしっかりしよう」と自分が負けたのは「腕」のせいだと分かるようになったんですね。言い訳が出来なくなったとも言いますが(笑)。



↓ここから「新たな部分」の説明↓

◇ 前作にはなかった新たな面白さがちゃんとある!
 ここまで「前作から変わらない面白さ」と「前作から改善されて面白くなった部分」を書いてきましたが、『Splatoon2』は『2』です。『Splatoon1.5』ではありませんし『Splatoon DX』でもありません。バージョンアップでも完全版でもない、新作としての『Splatoon2』はどうなのか?と見ると……やはりこの作品、前作にはなかった「新たな面白さ」が加わっていると思うのです。


◆ ローカルプレイが遊べる「イカッチャ」
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 まずは、「Nintendo Switch本体」と「Splatoon2のソフト」を人数分持ち寄ればローカルプレイが出来るようになりました。遊べるのは、4人vs.4人まで「ナワバリバトル」「ガチエリア」「ガチヤグラ」「ガチホコバトル」を自由に選べるプライベートマッチと、4人までで協力してサケ軍団と戦うサーモンランです。

 経験値やお金はもらえないみたいですが、遊んでいくとスタンプが溜まって、オンラインプレイ時に経験値やお金を1.5倍や2倍に出来るチケットをもらえるみたいですね。「みたいですね」と書いたとおり、私には「Nintendo Switch本体」と「Splatoon2のソフト」を持っている友達がいないので経験したワケではありません。

 私は経験できそうにありませんが、友達同士で集まって遊ぶ『Splatoon』は格別でしょうね。これは紛れもなく前作にはなかった遊びです。それに伴い、前作にあった「バトルドージョー」は廃止になりました。



 「リアルに友達のいない俺には関係ないな……」と思った人もいらっしゃるかも知れませんが、そのためローカルプレイと同じように「プライベートマッチ」と「サーモンラン」のみですが『Nintendo Switch Online』というアプリを使ってボイスチャットが出来るようになりました。
 スマートフォンやタブレット端末を使ったボイスチャットなので、ゲーム機の通信を阻害しないという狙いがあるんじゃないかなと思います。ということは、もしNintendo Switch用に『スマッシュブラザーズ』なんかが発売されたとしたら、『スマブラ』もボイスチャット付きで遊べるということかな??


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 また、恐らく元々はローカルプレイで大会などを開くときに使うことを想定されたのだと思いますが、プライベートマッチではプレイをしない「観戦する役」を割り振ることも可能です。俯瞰視点でイカ達がチマチマ動くのが可愛い。

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 カメラは俯瞰視点だけでなく、「このプレイヤーのカメラを追いかける」みたいなことも出来ますね。「観戦する役」は2名まで設定できるので、大会などを開く際には「1台のカメラを俯瞰視点」「もう1台のカメラで今活躍している人を追う」みたいなことも出来ますね。

(関連動画:エンジョイ勢による『Splatoon2』実況:プライベートマッチでガチマッチ練習編(前編)
(関連動画:エンジョイ勢による『Splatoon2』実況:プライベートマッチでガチマッチ練習編(後編)


↓ここから「サーモンラン」の説明↓

◆ 『Splatoon』の面白さを協力プレイに置き換えたサーモンラン
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 先ほども書きましたが、『Splatoon2』からの新モードが「サーモンラン」です。4人までの協力プレイで、迫りくるサケ軍団と戦うモードです。
 恐らくこのモードは、Nintendo Switchが「持ち運べる据置ゲーム機」になったことで、本体を持ち寄って友達と一緒に遊ぶことを想定して作られたモードじゃないかなと思います。「ナワバリバトル」や「ガチマッチ」を十分に楽しむための8人を集めるのは難しいですが、「サーモンラン」の4人ならば友達で集めることも可能な人も多いでしょうし。私には1人もいませんが。

 もちろん「ローカルプレイ」だけでなく、「オンラインプレイ」も可能です。
 「オンラインプレイ」の場合は、サーモンランが遊べる時間帯とステージと支給ブキが決められています。

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 この「サーモンラン」というモード―――ソフト発売から1ヶ月以上「ステージは2つだけ」で、基本的な「大型シャケは7種類だけ」で、始める前は底の浅いモードじゃないかと不安だったんですけど。実際に遊んでみると、「ナワバリバトル」そっちのけで「サーモンラン」ばかり遊んでいる人が続出で、「サーモンラン」が遊べない時間帯には「早く……!早く、サーモンランを遊ばせてくれ!」と中毒症状が出る人まで現れました。


 どうして「サーモンラン」はそこまで面白いのか?という話をする前に……
 どうして『Splatoon』はここまで面白いのか?という話を書こうと思います。

 それは私、「毎回ちがうことが起こるから」だと思うんですね。
 「ナワバリバトル」は特に広いステージのあらゆるところが戦場になりますし、そこで床を塗るは人それぞれちがう戦い方をしますし、そんな風に様々な戦い方をする敵味方は毎回シャッフルされますし、その人達が持っているブキも非常にたくさんの種類がありますし。

 『Splatoon』には『マリオカート』や『スマッシュブラザーズ』のように「ランダムで出てくるアイテムが変わる」要素はありません。しかし、味方がどんな動きをするのか、敵がどんなブキを持っているのかが毎回変わるため、「自分がこう動けば必ず勝てる」なんて必勝パターンがないんですね。毎回いろんなことが起こって、それに柔軟に対応していかなくちゃなりません。だから、何十時間、何百時間遊んでも楽しいゲームなんです。


 んで、「サーモンラン」の話に戻ります。
 どうして「サーモンラン」はそこまで面白いのか?と言われたら、それも私「毎回ちがうことが起こるから」と答えます。

 オンラインプレイの「サーモンラン」は毎回支給されるブキが変わります。毎回必ず4種類。上の画像で言えば「スクイックリンアルファ」「クラッシュブラスター」「プライムシューター」「スパッタリー」ですね。
 これが第1WAVE→ 第2WAVE→ 最終WAVEと切り替わります。例えば、第1WAVEでは私が「スパッタリー」でAさんが「スクイックリンアルファ」でBさんが「クラッシュブラスター」でCさんが「プライムシューター」、第2WAVEでは私が「プライムシューター」でAさんが「クラッシュブラスター」でBさんが「スパッタリー」でCさんが「スクイックリンアルファ」で、最終WAVEでは私が「スクイックリンアルファ」でAさんが「スパッタリー」でBさんが「プライムシューター」でCさんが「クラッシュブラスター」……みたいなカンジ。

 そのため、苦手なブキでも回避することは出来ませんし、それぞれがそれぞれの役割に合ったことをしなくちゃなりませんし、逆に言えばそれで初めて知るブキの魅力があったりするんです。「ナワバリバトル」では一度もチャージャーを使ったことがない人が、「サーモンラン」で「スクイックリンアルファ」を使って「これでバクダンを射抜くの超楽しいな!」と目覚めたりするのです。


 それと、支給ブキとは別に「スペシャルウェポン」も各人に振り分けられます。
 これはWAVEごとに切り替わるのではなく、出発から帰還まで通して2回まで使えます。「ハイパープレッサー」「ジェットパック」「ボムピッチャー」「スーパーチャクチ」。これも、自分がどの「スペシャルウェポン」を割り振られたかで役割が変わってきます。

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 仲間3人がやられてしまっていて、自分がやられたらもう終わり、でも残り10秒でノルマは既に達成している、がその自分がヘビに追いかけられていて絶対絶命だ―――という状況で「ボムピッチャー」で投げまくって、仲間3人を復活させて、その間に自分は死ぬ、けど仲間が復活したことで時間ギリギリ逃げ切ったという場面。


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 また、「ステージが2種類しかなかった」と言っても、同じステージでも「潮の満ち引き」によって全然別のステージになりますし、どっちからどの大型シャケがやってくるのかも毎回変わるし、更に大型シャケとはちがうイベント戦みたいなものも不定期に起こります。
 前述したように、毎回自分の持つブキが変わる状況で、毎回ちがうことが起こる事態に対処しなくちゃならないんです。でも、『Splatoon』の魅力ってそういうことですよね。

 毎回ちがうことが起こるから面白い―――を、オンライン対戦ではなくオンライン協力プレイに置き換えたのが「サーモンラン」なんだと思います。

(関連動画:エンジョイ勢による『Splatoon2』実況:サーモンラン編


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 ちなみに「サーモンラン」の報酬は、「お金」「毎月決まった装備」「獲得経験値・お金が1.5倍か2倍になるチケット」……そして「ギアパワーのかけら」があります。「ギアパワーのかけら」を一定数集めると、好きな服に好きなギアパワーを付けられるそうなので、やりこみ勢には溜まらない要素なんじゃないかと思います(私はそこまでやりこめませんが)。


↓ここから「ヒーローモード」の説明↓

◆ 色んなブキでタコ軍団と戦う、新「ヒーローモード」!
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 最後に紹介するのは、最初に紹介したモードでもある1人用専用「ヒーローモード」です。
 「ヒーローモードは前作にもあったモードでは……?」と思われるかも知れません。しかし、前作の「ヒーローモード」は基本的に最初から最後まで使うブキがシューターのみでした(amiiboを使うとやりこみ要素としてチャージャーとローラーも使うことが出来ましたが)。


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 今作の「ヒーローモード」はブキチリクエストという形で、様々なブキを使ってステージを攻略していくようになっているんです。前作が「様々なギミックのステージ」を遊ぶゲームだったのに対して、今作は「様々なギミックのステージ」を「様々なブキ」で遊ぶゲームになっているのです。


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 「それが何だ……?」と思われるかも知れませんが、このゲームにとってとても重要なことです。
 例えば上の画像は「チャージャー指定のステージ1つ目」です。このステージはチャージャーの長い射程距離を活かして、遠くにある「引き寄せポイント」を射撃してステージを動かしていくのが特徴になっています。

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 そして、こちらが「チャージャー指定のステージ2つ目」です。
 このステージは、今作からの新たなチャージャーの機能である「チャージキープ」を使って、壁のかげでチャージ→ 壁から出て一発で仕留めるといった動きを覚えていくのが特徴となっています。


 つまり「ヒーローモード」で様々なブキを指定されることによって、「前作以上に様々なギミックのステージ」が遊べるようになっただけでなく「シューター以外のブキの特徴を覚えるチュートリアルにもなっている」んです。

 また、ブキチリクエストで使ったブキは自由に貸してもらえるようになるので、ブキ指定のないステージやブキ指定があっても既にクリア済のステージをそれぞれ好きなブキで挑めるようにもなりました。さっきの“チャージャーの長い射程距離を活かして、遠くにある「引き寄せポイント」を射撃してステージを動かしていくステージ”をシューターでプレイすると、シューターの射程では当然届きませんから「遠くにボムを投げてぶつける」という無茶なステージになります(笑)。
 「全部のブキ」で「全部のステージ」に挑むやりこみ要素にもなっているんですね。
 これは、前作の「1人用のモードが短い」という不満への回答にもなっているのでしょう。ステージ数は増えていないのでクリアまでの時間は長くはないのだけど、遊ぼうと思えばずっと遊べるようになったという。

(関連動画:エンジョイ勢による『Splatoon2』実況:ヒーローモード編




 「様々なブキが指定されるサーモンラン」や「様々なブキのチュートリアルにもなっているヒーローモード」、「それぞれのブキごとに記録されるようになったチョーシメーター」などを見る限り―――『Splatoon2』の特徴は、「色んなブキを使って遊んでね」ということだと思います。
 前作では一つのブキばっかりを使っていたような人にも、色んなブキを使わせようと全体的に作られているのです。


 そうそう。これは文章でも映像でも伝えづらいからなのか、あまり言及されていないみたいですけど……Nintendo Switchには「HD振動」という様々な振動を表現する機能がありますから、『Splatoon2』も色んなところで細かい振動の使い分けがされています。

 例えば、ローラーで言えば「ダイナモローラー」のような大型のローラーを振ると「重いっ……!」と分かる振動が起こるのですが、「スプラローラー」なんかはそれよりかは軽い振動で、「カーボンローラー」はちょっとしか振動しません。
 チャージャーで言えば「リッター4K」は大砲でも撃っているかのような振動が起こりますが、「スプラチャージャー」などの振動はそれより小さく、「スクイックリン」になるとちょっとしか振動しません。

 気になったので前作『Splatoon』も久々に起動して確かめてみたんですけど、前作は「ローラーの振動」は全部のローラーで共通、「チャージャーの振動」は全部のチャージャーで共通みたいですね。今作では、同じローラーやチャージャーでも、一つ一つ手触りがちがうんだということを「HD振動」で表現しているのかなと思います。

 あと、前作にはなくて今作にある振動と言えば、イカになって泳いでジャンプした際、高いところからジャンプして低いインクに着水すると「水に飛び込んだ」みたいな振動がするんですよね。すっごい地味ですけど「HD振動」を経験すると、前作の「普通の振動」は物足りなくなってしまいます。



 期待を裏切らない「進化作」でした。
 全体的に変更点は「エンジョイ勢が気軽に遊べるように」を狙って行ったものになっているので、私は『1』より『2』の方が好きです。


 マッチングに関しては……「色んなブキを使って遊んでね」と言うんだったら、不慣れなブキを使う時にはそれに合ったマッチングにしてくれよとは思いますし、「ガチマッチ」や「リーグマッチ」でのプレイが「ナワバリバトル」に影響を与えるという説もあるなど、まだ謎なところもあるんですけど。そこはまぁ、しばらく様子見にしておきます。

 「不満」というほどではないんですけど、今作初期のステージは前作初期のステージに比べて地味というか尖った部分が少ないなとは思います。「コンブトラック」は前作の「Bバスパーク」の中央の塔を低いステージにしてしまったようなステージですし、「ガンガゼ野外音楽堂」は前作の「ハコフグ倉庫」を横に広げてしまったようなステージですし、結果的にどれも無個性なんですよね。
 まぁ、前作は初期のステージもどれも尖ってて「シオノメ油田」なんかは特に色々言われていたので、初期は特に無難なステージを揃えたのかなと思いますが、私はああいう変なステージもあってもイイと思うんで前作のステージももっと復活してくれないなぁと思っています。

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『1-2-Switch(ワンツースイッチ)』全28ゲームを動画付きレビュー!

【三つのオススメポイント】
・『脳トレ』の河本Pによる「どう遊ばれるか」が考えられたゲーム
・28種目のミニゲームは一つ一つが尖りまくり!
・これは、ジョイコンという新しい“おもちゃ”の説明書なんだ


『1-2-Switch(ワンツースイッチ)』
 Nintendo Switch用/パーティ
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 2017年03月03日発売
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◇ 『脳トレ』の河本Pによる「どう遊ばれるか」が考えられたゲーム
 いよいよ発売された任天堂の新しいゲーム機:Nintendo Switch!
 Nintendo Switchの名称や形やコンセプトなどは昨年10月に発表されましたが、その時にはまだ「HD振動」などの機能は伏せられていて、映像に出てきたソフトも『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』や『Splatoon2』などの既存の人気シリーズでした。

 今年の1月13日にネット中継されたプレゼンテーションにて、ジョイコンには「HD振動」や「モーションIRカメラ」が搭載されていることが発表されて、そしてそうしたジョイコンの機能を活かした「誰もが遊べる」新作ゲームとしてこの『1-2-Switch(ワンツースイッチ)』が発表されたのです。
 言ってしまえば、Wiiリモコンを活かしたゲームだった『Wii Sports』や『はじめてのWii』や、Wii Uゲームパッドを活かしたゲームだった『ニンテンドーランド』のような、新しいゲーム機の新しいコントローラを活かしたゲームなんですね。


 この『1-2-Switch』のプロデューサーは河本浩一さん。
 コアなゲームファンの方々には馴染みのない名前かも知れませんが、ニンテンドーDSの『脳トレ』シリーズのディレクター、Wiiの『写真チャンネル』『お天気チャンネル』『ニュースチャンネル』のディレクター、3DSの『すれちがいMii広場』『ARゲームズ』のディレクター、同じく3DSの『バッジとれ~るセンター』や『Miitopia』のプロデューサーをされてきた人といえば何となく立ち位置がわかるんじゃないかなと思います。

 しかし、私にとってはなんと言ってもDSiウェアの傑作『フォトファイターX』のゲームコンセプトを提案した人なのです。『脳トレ』や『写真チャンネル』の人と聞くと「マジメなゲームばっかり作ってきた人なのかー」と思われるかもしれませんが、それは結果的に『脳トレ』が大ヒットしたからそう思えるだけで、基本的にはこの人のゲームは「ゲーム機の機能を活かした変なゲーム」が多いんです。『脳トレ』だって作っているときは全く手堅いゲームではなくタッチペンとマイクを活かした変なゲームという認識で、「2万本くらいは売れて欲しい」って思って作っていたらしいですからね。

(関連記事:超お手軽な格ゲーツクール『写真で格闘!フォトファイターX』紹介





 また、これはもう当時から散々書いてきたことではあるのですが……
 『脳トレ』をバカにする人は、何故あのゲームが大ヒットしたのかが分からずに「ただTVCMを大量投入したから売れただけだろ」なんて言っていたりします。しかしですよ、ただ単にTVCMで見かけたからと言ってそれまでゲームを遊んだこともないような中高年が1万5000円もする本体と一緒にゲームソフトを買いますかって話です。



 『脳トレ』の真髄は、「お手軽版」なのですよ!

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<画像はWii Uバーチャルコンソール版『脳を鍛える大人のDSトレーニング』より引用>

 『脳トレ』というゲームは「自分のセーブデータ」に毎日スコアを記録して、折れ線グラフでその傾向を眺めることで「脳が鍛えられている」感覚を視覚化するゲームでした。だから、「自分のセーブデータ」を他人にプレイさせるワケにはいかないんですね。

 その代わりにあるのが、「お手軽版」です。
 この「お手軽版」はセーブデータも残りませんし、1種目のゲームをするだけで脳年齢を簡易的に測れるものです。当然「自分のセーブデータ」を記録している人には必要のない機能なのですが、なんでこんな機能があるのかというと「ちょっとやってみなよ」と人にやらせるためにあるんです。

 私は当時、この「お手軽版」を試しに母にやらせてみて、父にやらせてみて、後日遊びに来た兄にやらせてみて……と、家族に遊ばせて「脳年齢いくつだった?」とワイワイ楽しみました。当時はまだ母も父もゲームをほぼ遊んだことがなくて、兄もゲームをやっていない時期でしたが、「お手軽版」があったから「ちょっとやってみてよ」と言えたのです。

 こういうことが当時全国的にあって、初代『脳トレ』は2005年5月に発売されたのですが、同年のお盆の時期にどうも親戚の集まりで遊ばれたことをきっかけにソフトとDS本体が売れていることに気づいた当時の岩田社長が『もっと脳トレ』の開発を指示して、2005年12月に発売された『もっと脳トレ』は『マリオカートDS』や『おいでよ どうぶつの森』との三本柱として年末商戦に大暴れしてDS大ブームが起こったのでした。


 つまり、『脳トレ』というゲームは「ちょっとやってみてよ」と普段ゲームを遊ばない家族や親戚に遊ばせたくなるだろうと考えて、それが出来る機能を入れたが故に口コミで広がっていったのです。TVCMがその後に大爆発を起こしたのは間違いありませんが、最初の火を起こしたのは口コミだったと私は思います。

 任天堂のゲームは比較的そういう傾向があるかと思いますが、河本さんのゲームは特に「このゲームがどう遊ばれるのか」が考えられた上で設計されていると私は思っています。Wiiの『写真チャンネル』は「家族みんなで写真を眺める」ことが考えられていましたし、DSiウェアの『フォトファイターX』は「友達とバカ騒ぎしながら写真を撮り合う」ことが考えられていました。



 『1-2-Switch』もそうです。
 開発の最初のとっかかりは「おすそ分けプレイが出来るNintendo Switchの特徴を活かした2人用のゲーム」だったみたいですが、そこでイメージされていたのは海外でのホームパーティや日本での親戚の集まりなどにNintendo Switchを持っていって「普段はゲームで遊ばない人とも気軽に楽しめる」姿だったそうです。

 【Nintendo Switch 5週連続インタビュー(4)】「1-2-Switch」編。一緒に遊ぶことで,仲良くなれるゲームを目指して4gamer.netさん)

<以下、引用>
4Gamer「収録されている一つ一つのゲームが,アイデア重視の瞬発力勝負だという印象を受けました。そうなると,どれを採用してどれをボツにするかの判断基準が難しいのではないかと思うのですが,そのあたりはいかがでしょう。」

河本氏「分かりやすさを重視しています。というのも,海外ではホームパーティー,日本ではお盆やお正月の帰省のときなどに,普段はゲームで遊ばない人とも気軽に楽しめるものを目指しているんです。
 Wiiの頃も,同じように実家に持って帰って遊んでくれた方が大勢いらっしゃったんですが,Wiiを持って帰るとなると……。」

4Gamer「どうしても荷物が増えてしまいますよね。センサーバーも持って行かないといけないですし。」

河本氏「その点,Nintendo Switchなら簡単に持ち運びできますので,帰省のときなんかにも適していると思うんです。
 で,親戚が集まる場などで,Joy-Conを渡してさっと遊べるようなゲーム。シンプルだったり,ちょっと笑えたりするものを中心に選びました。

4Gamer「なるほど。どのゲームもテンポの良さが印象的です。」

河本氏「そこも重視しています。基本的に2人で遊ぶゲームなんですが,3人以上がいる場で,「面白そうだから僕にもやらせてよ」みたいな声が出たとき,すぐ入れ替われるようにしたかったんです。
 分かりやすく面白ければ,見ている人もやりたくなるでしょうし,そういうときにすっと入れ替われたらいいな,と。」

</ここまで>
※ 強調など、一部引用者が手を加えました

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<画像はNintendo Switch用ソフト『1-2-Switch』より引用>

 例えばこのゲーム、プレイヤーは「左プレイヤー」「右プレイヤー」と呼ばれるんです。Miiを選んだり、プレイヤー名を入力したりもしないんです。だから、途中で「面白そうだから僕にもやらせてよ」とプレイヤーが入れ替わっても構いません。



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<画像はNintendo Switch用ソフト『1-2-Switch』より引用>

 すごく興味深かったのは「チームバトル」の仕様です。
 普通こういうパーティゲームを作るとしたら、「遊ぶのは何人?」「みんなの名前を入力してね」「誰誰さんと誰誰さんはこっちチーム、誰誰さんと誰誰さんはそっちチームです」「次のミニゲームで対戦するのは誰誰さんと誰誰さんです!」みたいにしてしまいがちなんですが……

 『1-2-Switch』の「チームバトル」は、「右チームと左チームに分かれてくださーい」「次のミニゲームはこちらでーす」「各チームの誰かがプレイしてくださーい」と、プレイヤーの情報を入力する必要もなければ、誰がどっちのチームに行くかもミニゲームを誰がプレイするかも私達任せなんです。
 パーティゲームで「プレイヤーの名前などを入力している時間」って、ものすごーーーーくみんなつまんなさそうですからね。Wiiですら『Wii Sports』で遊ぶときはものすごく盛り上がるのだけど、その前に『似顔絵チャンネル』でMiiを作っている時間は「早く始めようよ」と言われましたもんねぇ。

 更に、最初に「誰誰さんと誰誰さんはこっちチーム」みたいに厳密に決めないので、途中から「面白そうだから僕にもやらせてよ」とプレイヤーが増えても構いませんし、逆に途中で人が抜けても大丈夫ですし。
 「次のミニゲームで対戦するのは誰誰さんと誰誰さんです!」みたいに強制されないので、「ダンス」のゲームはそういうのが好きな人に任せるとか、ただただ応援するだけの人がチームにいてもイイとか。

 「ホームパーティや親戚の集まり」などの大人数でプレイするには、絶対にこっちの方がイイという仕様になっているのです!




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<画像はNintendo Switch用ソフト『1-2-Switch』より引用>

 「チームバトル」は右チームと左チームに分かれてのスゴロク形式のバトルです。収録されている全28種目の内の24種目を使って、ミニゲームに勝った方がルーレットを回せる→ 止まったマスのミニゲームで対戦→ ミニゲームに勝った方がルーレットを回せる→ 止まったマスのミニゲームで対戦→ を繰り返してゴールまで先に着いた方が勝ちです。

 一度やったミニゲームはマスにカウントされないので、後から追いかける方が追いつきやすい仕様になっているのが「らしい」ですね。ミニゲームの配置も、「序盤はテンションが高くなくても遊べるもの」「後半は高いテンションが必要なもの」になるように配置されています。

 ただ、どうもマスの配置が毎回同じみたいなので毎回同じマスだと繰り返し同じメンバーで遊ぶには飽きやすいんじゃないかなーというのはちょっと不安かも。





◇ 28種目のミニゲームは一つ一つが尖りまくり!
 さて、このゲームは簡単に言ってしまえば「Nintendo Switchのコントローラ“ジョイコン”を活かしたミニゲームが28種目入っているゲーム」です。Miiなどを入力しなくてイイとか、横で観ている人が「面白そうだから僕にもやらせてよ」と言いやすいとかの仕様であっても、ミニゲーム集で一番重要なのはミニゲーム自体の面白さです。料理となるミニゲームが面白くなかったら、その盛り付け方がどんなにキレイでも食事としては褒められませんからね。


 なので、ここからは28種目すべてを一挙にレビューしようと思います!
 まずは任天堂公式Twitterで公開された各ゲームの説明となるムービー(これはゲーム内でもミニゲームを始める前に観ることができます)を載せます。
 次に「各ゲームに設定されている唐辛子の数」を載せます。これは「遊ぶ人に必要なテンションの高さ」で、例えば唐辛子1つの『電話番』は場があまり盛り上がっていない状況でも遊べますが、唐辛子5つの『コピーダンス』は相当に場が盛り上がってテンション高い状況じゃないとなかなか出来ないという目安です(ゲーム内で獲得できる何かを消費するみたいなことではありません)。
 その次に、個人的な「私のお気に入り度」を5点満点で書いておきます。こういうミニゲームは好みがそれぞれ分かれるものですが、まあ「こんなにたくさんあると何を遊べばイイか分からない!」という時の参考になればイイかなと思います。

 そして、いよいよレビュー本文

 最後に、ニコニコ生放送で実況プレイした動画をミニゲームごとに分割して載せておきます。すべて初見プレイなので、初めてこれらのミニゲームをプレイする人がこういうリアクションをしているという参考になればうれしいです。


1.電話番

必要テンション:
お気に入り度:★★★★

 ジョイコンを机に置き、手は膝の上に構えて、呼び出し音が鳴った途端にジョイコンを取って「はい!もしもし!」と言う速さを競う種目です。シンプルイズベスト。静から動に切り替わるゲームなので、場がまだ盛り上がっていなくても遊べるのがお気に入りです。

 何回か続けると「呼び出し音」が変わり、「正しい呼び出し音」じゃない時に電話に出るとお手付きという別ゲーに変わります。相手に話しかけて「正しい呼び出し音」を忘れさせるのも手段の一つで、駆け引きも重要になるのが面白いです。





2.カウントボール

必要テンション:
お気に入り度:★★

 ジョイコンの「HD振動」を体感させるゲームとして、体験会などでもよく取り上げられていましたね。私もこのゲームを遊びたくてビッグサイトまで行って、『みんなでスペランカー』を遊んで帰ってきました。泣ける。

 アクション的な動きも必要なく、手軽に「HD振動すげー」と思わせられるので、「Nintendo Switchというゲーム機のすごさ」をみんなに知ってもらうには最適なゲームだとは思うんですが。ゲーム的な駆け引きみたいなものはほぼないので、私のお気に入り度は低めです。
 ただ、公式のTipsや「チームバトル」時の説明などによると、「分からなかったら周りの人に渡してみんなで考えよう」と、普通のゲームだったらズルみたいなことが推奨されているんですね(笑)。そのため時間制限もありませんし、大人数で集まった時の「チームバトル」では盛り上がりそうですよね。





3.禅

必要テンション:
お気に入り度:★★★★★

 Wiiの『Wii Fit』や『Wii Fit Plus』には「バランスWiiボードの上にただじっと座る」という『座禅』がありましたが、こちらはヨガ的なポーズを取った状態でじっとするゲームになっています。

 「動いたら即負け」ではなくて、「動いたら線香的なライフゲージが減っていって(ただし見えない)、それが尽きると負け」で、終了後に経過が確認できるのが盛り上がります。ポーズが毎回ルーレットで指定されるので連続でプレイしても飽きませんし、相手を如何に動揺させるかという駆け引きもあって私は結構お気に入り。





4.トレジャーボックス

必要テンション:
お気に入り度:★★★★

 『1-2-Switch』のコンセプトは「画面を見ないで、お互いの目を見て遊ぶゲーム」ですが、この『トレジャーボックス』は「画面を見て遊ぶゲーム」です。ジョイコンを宝箱に見立てて、グルグルに巻かれている鎖をほどくためにジョイコンを回転させる速さを競うのです。だから、これは画面を見ないとマトモに遊べません。

 ジョイコンのジャイロセンサーを使ったゲームなので、「ジャイロセンサーなんて今までのコントローラにも付いていたんだからNintendo Switchならではのゲームじゃないんじゃ?」と思う人もいるかも知れませんが……これはジョイコンという恐ろしく小さいコントローラだからこそグルグル回せるのであって、同じことを3DS本体とかWii Uゲームパッドでやるのはしんどいです。そういう意味では、これも立派に「ジョイコンならではのゲーム」と言ってイイでしょう。

 グルグル巻きの鎖も「ほどける緑」と「絡まっている赤」で色分けされていたり、ほどいている時と絡まっている時では音が変わったり、実は結構親切ですし。相手の宝箱も見えるので競争としても盛り上がります。これもなかなかお気に入り。






5.ミルク

必要テンション:
お気に入り度:★★

 前代未聞の体感乳しぼりゲー。
 ジョイコンを縦に持って、牛の乳を搾るように「ジョイコンを下げながら」「LRボタンを上から下の順にタイミング良く押す」のがポイントです。ストラップを付けないとキツイです。HD振動で液体が手の中を通っていく感覚がすさまじいのだけど、握力をめっさ使うので漫画描きとしてはしんどい(笑)。ちょっとした労働感。

 コツをつかむとドバっとミルクが出るのが気持ちいいのですが、まあ基本的には一発ネタのゲームだと思いますです。






6.金庫破り

必要テンション:
お気に入り度:★★★★★

 個人的には、収録されている全28種目の中でもトップクラスに好きなゲームです。
 ジョイコンを金庫のダイヤルに見立てて回すと「普通の振動」の中に「違和感のある振動」がHD振動で表現されていて、360度の中からその違和感の場所に合わせることでロックが解除されます。それを先に3回解除した方が勝ち。

 HD振動をうまくゲームに落とし込んでいて「ジョイコンならではのゲーム」になっているだけでなく、画面で相手の進行具合が見えることによって競争に焦るのもまた面白いですし。更に、何より「違和感のある振動」を見つけた時のハマった感が最高に気持ち良いのです。






7.ガンマン

必要テンション:
お気に入り度:★★★

 恐らく『1-2-Switch』に収録されている全28種目の中でも最も分かりやすいゲームなので、プレゼンテーションやPV、また初回起動時などにこのゲームから始まったんだと思います。
 ゲーム内容は恐ろしくシンプルです。ジョイコンを下に向けておいて、「ファイア!」の掛け声が鳴ったら相手の心臓を狙ってジョイコンを起こしてZRボタン(ZLボタン)で引き金を引く―――駆け引きも何もなく、ただそれだけの反射神経勝負のゲームです。ただし、ジョイコンを起こしきらないタイミングでボタンを押してしまうと、地面を撃った扱いで負けとなってしまいます。

 こういうシンプルなゲームは、つかみとしてはアリでしょう。





8.真剣白羽取り

必要テンション:
お気に入り度:★★★★

 後でまとめますが、この『1-2-Switch』には「2人で向き合って相手とタイミングを見計らって遊ぶゲーム」が幾つか収録されています。その中では私はこの『真剣白羽取り』が一番好きです。相手との駆け引きをするのなら、これくらいシンプルで、これくらい分かりやすいゲームがイイだろうと。

 ゲームは先攻と後攻に分かれ、「剣を振り下ろす人」と「それを白羽取りで受け止める人」を交代でやって先に剣を当てた方が勝ちです。ゲームとしてはシンプル極まりないですが、だからこそ「タイミングを外す」ことにポイントがあって、様々なフェイントが生まれるという。

 また、技術的にも「白羽取りをする側はちゃんと手を合わせなくてはいけない」ようになっていて……つまり、ジョイコンは「ただ振って自分の力で止めた」のか「振った後にもう片方の手にぶつかって止まった」のかを区別できるってことなんですね。Wiiリモコンではこれは出来なかったので(モーションプラスでもこれを活かしたゲームはなかったような気がします)、センサーの進化を地味に実感できるところです。





9.ライアーダイス

必要テンション:
お気に入り度:★★★

 これがちょっと評価の難しいというか……シンプルなゲームが集まっているこのゲームの中では異色で「ちょっとややこしいゲーム」なんですね。

 「サイコロ2つの目の合計を競う」のだけど、「自分の目の合計は分からずに、分かるのは相手の目の合計だけ」。それで先に2回勝った方が勝ち―――そのため、相手にうまくハッタリを聞かせて、相手の合計が大きいときには嘘をついて振りなおさせたりするのがポイントとなっています。振りなおしは3回まで。
 また、ゾロ目が出た場合はポイントが「2倍」になる上に、1のゾロ目は「99」になります。「相手の合計は2か……ヨユー!」って思ってると99ポイントを食らうってことですね。

 うーん……ややこしい。
 一人でためしに「右手vs.左手」でプレイして「左手に勝たせよう」と思っても右手を勝たせてしまったりするくらいに、ややこしいゲームです。ただ、一つくらいこういうゲームがあってもイイと思いますし、「相手とのコミュニケーション」が生まれるゲームではあると思います。






10.旗上げ

必要テンション:
お気に入り度:★★

 ジョイコンを旗に見立てて、「女性の声には指示通りに」「男性の声には指示とは反対に」旗を振るゲームです。後に出てくる『ボクシングジム』とはちがって「早い者勝ち」ではなくて「正解数」を競うゲームみたいですね。咄嗟に判断するのが難しくて、なかなかに難しいです。

 ジャイロセンサーのあるモーションプラス以降のコントローラなら出来たゲームではあるんで、「ジョイコンならでは」という気はしませんが、上下左右に旗を振るのは結構楽しいです。






11.ソーダ

必要テンション:
お気に入り度:★★★★

 これこそが『1-2-Switch』の真骨頂だと思いますわ……
 片方のジョイコンをソーダ瓶に見立てて、振って、隣の人に渡して、振って、隣の人に渡して……を繰り返すゲーム。ゲーム……なのか、これ?

 ハッキリ言って、ゲームとしては成り立っていません。
 振れば振るほど爆発のリスクは高まるのだけど、これと言って得なことはありません。爆発させたくなければちょっとしか振らずに次の人に渡せばイイのです。リスクとリターンが同等じゃないんですね。

 でも、このゲームはそれでイイのです。誰が勝ったとか負けたとかではなく、その場にいるみんなで笑えればイイ。そのためにこのゲーム、ソーダが爆発しても「負け」みたいな表示は出ないんですね。

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<画像はNintendo Switch用ソフト『1-2-Switch』より引用>

 むしろ、「カンパーイ!」と祝福してくれるのです。HD振動の感触も素晴らしい。
 「ゲームは勝ち負けを決めるもの」という固定概念を吹き飛ばすゲームと言ってイイでしょう!






12.ひげそり

必要テンション:
お気に入り度:★★★

 ジョイコンを電気シェーバーに見立ててひげを剃るゲーム。
 このゲームは「HD振動を実感する」のに一番最適じゃないかと思います。電気シェーバーの振動とひげを剃ったときのジョリジョリ感が溜まりません!

 ゲームとしては、どうも「ゲーム側が想定している顔の大きさ」と「実際の自分の顔の大きさ」に差があるためか本来の顔より大回りする必要があったり目のあたりまでひげが生えていたりしてどうかなと思ったのですが……何度も一人プレイをして気づいたことに、このゲームの本質は「どこに生えているか分からないひげをHD振動を頼りに剃る」ことにあると思いました。というのも、ひげの生え方が毎回変わっているっぽいんですね。

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<画像はNintendo Switch用ソフト『1-2-Switch』より引用>

 ひげの生えている位置も向きも毎回変わっているみたいですし……
 条件はちょっとよく分かりませんが(高得点を出した次の回?)、何回かやっていると「次は丸刈りにチャレンジだ!」と頭を刈ることも出来ます。

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<画像はNintendo Switch用ソフト『1-2-Switch』より引用>

 だから、厳密に自分の顔に当ててリアルに剃ろうとするよりも、「HD振動を活かしたゲーム」くらいに捉えるのがイイのかなと思います。電気シェーバーを使い慣れている父にプレイさせたところ一発で100%を取ったので、ジョイコンの角度なんかは本物に忠実なのかも知れませんが。
 4人以上で遊ぶ場合は誰かの頭を借りての丸刈りの方が盛り上がりそうなので、「ひげそり」と「丸刈り」を任意で選べればイイのにとは思いました。





13.ジョイコン回し

必要テンション:
お気に入り度:★★★★

 ジョイコンを揺らさないようにゆっくりと持ち上げ、ちょっとずつ回し、限界が来たら置く―――これを交代交代に3回繰り返すことで、合計の回転角度を競うゲームです。揺れが判定されたらその回は0度になってしまいます。

 私は当初このルールがよく分からなかったのですが、基本は椅子かなんかに座って机の上に置いたジョイコンを“同じ位置から”回転させるのが決まりみたいですね。そうすることによって、「次の自分の番に持ちやすい角度にしよう」といった3回通しての作戦が生まれるのですし。
 また、大人数で遊ぶ場合は「3人vs.3人」で遊ぶのも面白そうですし、テーブルゲームとして非常に優秀だと思います。ジャイロ付きのジョイコンでこういう遊ばせ方をするのが任天堂らしいですし、私は結構お気に入りです。


 唯一の注意点は「ストラップを外す必要がある」ということ。
 『1-2-Switch』のゲームは基本的にストラップをつけっぱなしでも遊べて、「ストラップを外してください」というゲームからの指示があっても手首に巻いている紐を抜くだけで問題なく遊べるのですが……この「ジョイコン回し」はストラップをつけたままだと安定しないので外さないとマトモに遊べません。

 慣れれば問題ないんですが、Nintendo Switchを買ったばかりの頃はストラップの着脱に手間取るでしょうし、これと『赤ちゃん』はちょっと注意が必要です。






14.ピンポン

必要テンション:
お気に入り度:★★★

 Wiiリモコンが最初に世に出た時、同時発売のソフトは『Wii Sports』でしたし、任天堂はその中でも「テニス」をプッシュしていました。ボタンを使わずにリモコンを振るだけで遊べるゲームが出たという衝撃は今でも鮮明に覚えています。
 そのバージョンアップとなるジャイロセンサー搭載のWiiモーションプラスと同時発売のソフトは『Wii Sports Resort』で、任天堂はその中でも「ピンポン」を推していたと思います。Wiiリモコンだけでは検出できなかった細かい動きを反映したゲームになっていて、前作からの進化を感じました。

 ただ、私は『Wii Sports Resort』への進化は残念でした。
 誰にでも遊べる『Wii Sports』はゲームを遊ばない両親でも楽しめて、それが後にゲームにハマるきっかけになったのですが、『Wii Sports Resort』は難しくなって両親にはマトモに遊べませんでした。後に当時幼稚園児だった甥っ子が遊びに来た時に遊ばせても、ほとんど打ち返すことが出来ませんでした。

(関連記事:『Wii Sports Resort』の憂鬱


 誰にでも遊べるゲームも進化するとどんどん複雑になっていく……
 そういう中で『1-2-Switch』にも「ピンポン」が入っているのでどうなっちゃうのだろうと思ったら、まさかの「エア卓球」ですよ!球は見えません!だからフォアもバックも関係ありません!重要なのはタイミング!搭載されているジャイロセンサーなんか知るかってスタンスが最高です。

 普通に打てば普通のタイミングですが、L(R)ボタンで打ち上げ、ZL(ZR)ボタンでスマッシュでタイミングをずらせます。球が見えないからこそ駆け引きが引き立つ――――『1-2-Switch』開発のきっかけとなったゲームらしいのですが、それも納得です。






15.赤ちゃん

必要テンション:
お気に入り度:

 『1-2-Switch』に収録されているゲームの中で唯一「テレビモードでは遊べない」種目です。本体にジョイコン二つを装着して、画面に映っている赤ちゃんを泣き止ませるために優しく揺らし、寝入ったらベッドに寝かせるまでの時間を測ります。なので、対戦では遊べません。一人ずつプレイして時間を競いましょう。

 一発ネタとしては面白いし、両親にやらせたら大受けだったんですけど……これ別にジョイコンじゃなくて、Wii Uゲームパッドとかでも出来るんじゃないかとも思うので私のお気に入りとしては低めです。判定がよく分からないのは、それが赤ちゃんらしいと言えばらしいのですが……







16.帰ってきたガンマン

必要テンション:
お気に入り度:★★★

 7の『ガンマン』と似ているようで別ゲーです。
 「ファイア!」という合図で銃を撃ちあうのは一緒なのですが、Fから始まる様々な単語をフェイントで言ってくるので正確に聞き取らなくてはなりません。「ファイル」と「ファイア」の聞き分けがむっずかしくて笑える……

 「ファイア」以外の単語が出た時は画面にやたら楽しげな写真が映っていて、それが非常におかしいのですが……画面を見ちゃうと「耳でファイアという単語を聞き分けるゲーム」というよりかは「目で画面を見るゲーム」になってしまうので、始める前にお互いに「画面を見ないこと」を確認してから始めるのが良いでしょう。







17.ベースボール

必要テンション:
お気に入り度:★★

 これも基本的には「エア卓球」と同じで、『Wii Sports』にもあった「ベースボール」をむしろもっと簡素化したものです。投手はZL(ZR)ボタンを押しながらジョイコンを振ると速球、L(R)ボタンを押しながらジョイコンを振るとスローボールが投げられて、打者はタイミングを合わせて打つだけです。ボール球はなし、打つ以外の作戦もありません。それで最終回の1回を戦うのです。

 「エア卓球」と同様に嫌いじゃないんですけど、『ピンポン』以上に「もうちょっと相手との距離が開けないとタイミングがつかめない」ところがありました。狭い部屋だとやっぱり卓球くらいの距離感がタイミングを合わせやすいんですね。







18.大食いコンテスト

必要テンション:
お気に入り度:★★

 これも「赤ちゃん」同様に1人用専用でスコアを競うゲームです。
 右のアイコンについている「モーションIRカメラ」を使って、口をパクパクさせることで食べたホットドッグの数を競うのですが……「モーションIRカメラ」を使うゲームで、どうしたらこんな発想が出てくるのか考えた人に聞いてみたいわ!

 これも一発ネタと言えば一発ネタなのですが、試しに「口」以外の部分でも出来ないか「指」とかでもプレイしたところ、「口」が一番速くて「人間って口が一番速く動かせるのか!」と感動しました。だからなんだ。

 1人用専用ではありますが、プレイしている人を見つめるのが楽しく、また笑わせて妨害したりなんかも楽しそうなので、むしろ大人数で遊ぶのが面白そうなゲームです。






19.ビーチフラッグ

必要テンション:
お気に入り度:★★★

 『ガンマン』に匹敵するくらいにシンプルなゲーム。
 ジョイコンを手に持って、合図が鳴ったら全力ダッシュ!フラッグまでたどり着いたらジョイコンが振動するので腕を振り上げる!これが速かった方が勝ちというゲームです。ものっそいシンプルで、駆け引きも何もありませんが、こういうゲームが入っていてもイイと思います。

 決着後は「2人がどれくらいのスピードで走ったのか」の仮想リプレイが表示されるのも私の好きなところです。






20.魔法使い

必要テンション:
お気に入り度:

 これは正直よく分かりませんでした……
 基本的には『ピンポン』や『ベースボール』同様に「2人で向き合って相手とタイミングを見計らって遊ぶゲーム」なんだと思いますし、説明を読んでも「相手が杖を突きだしたタイミングでカウンターを放て!」というカンジなのですが、相手を見るよりも画面を見て相手のゲージが押してきたタイミングでカウンターを撃った方がいいみたいで。相手を見るメリットがあまりないように思えました。

 終了後にリプレイが流れるところはイイと思うんですけどね。






21.ソードファイト

必要テンション:
お気に入り度:★★★

 「2人で向き合って相手とタイミングを見計らって遊ぶゲーム」の究極です。

 「エアチャンバラ」で、普通に振ると攻撃、ZL(ZR)ボタンを押して構えると防御です。
 向きと振りを検出するジャイロセンサーならではで、Wiiモーションプラスを使ったゲームでもこういうものがありましたが、それを画面を使わずに行っているというカンジですね。もうちょっと広い部屋で遊びたかったとは思いますが、これくらい振り切れているのも私は好きです。5ポイント先取で勝ち。

 これが出るということは、Nintendo Switchでもチャンバラゲーを出せるということなんですよね。
 いよいよ『ドラゴンクエストソード2』を出す時ですね!







22.ボクシングジム

必要テンション:
お気に入り度:★★★★

 『電話番』『ガンマン』『旗上げ』と同様に、音声指示に従って素早く動くゲームです。
 「ストレート」「フック」「アッパー」の3種類のパンチを指示に従って撃ち分けて、最後はスタープラチナのようにパンチ連打して終了です。パンチは「早い者勝ち」で、全部のパンチが終わった後に1回1回のパンチでどちらが早かったのかの判定が出るのが非常に面白くてお気に入りです。

 めっちゃ疲れるけどな!







23.皿まわし

必要テンション:
お気に入り度:★★★

 ジョイコンをぐるぐる回して皿回しをするだけのゲームなのですが、「2人で対戦する」専用のゲームにしたことで「相手にちょっかいを出して妨害する」ことが目的のゲームになっているのが面白い。一応「いつまで落とさずにいられるか」みたいな楽しみ方も出来るのだとは思いますが、それだと多分そんなに面白くなくて相手へのちょっかいがあってこそのゲームかなーと思います。

 あと、皿の安定具合をHD振動で感じさせているのだけど、このゲームは画面を見た方が分かりやすいです(笑)。







24.コピーダンス

必要テンション:
お気に入り度:★★★★★

 ここからはリズムゲームのターンだ!
 正直『1-2-Switch』のリズムゲームはどれも似たようなもので、「リズムに合わせてジョイコンを振る」「指示に合わせて止まる」といったカンジなのですが……このゲームは「相手のポーズをコピーする」という要素が入っているため、「相手に恥ずかしいポーズを取らせる」「そのために自分も恥ずかしいポーズを取る」というゲームの勝ち負けを超えた駆け引きが生まれるのが最高です。

 長年の付き合いである男友達とやるよりかは、ちょっと距離のある親戚とかクラスメイトくらいの関係で遊んだ方が盛り上がりそうです。こういうゲームを男女でやれたら楽しそうですねとか言うんじゃない!そんなのはフィクションの中の世界の話ですよ!関係ないけど、どうしてフィクションの中の世界ではツイスターゲームが異様な普及率なんですか!あんなの持っている人、見たことないぞ!






25.モデルウォーク

必要テンション:
お気に入り度:

 モデルになりきって腰を振りながら歩いて、ターンして歩いて、最後は2人で観客に向かってポーズを取って終了。ゲーム性がよく分からないのだけど、高得点を狙うなら「ウォーキングの際に腰をすごく振る」「ポージングの際にジョイコンを大きく動かして止まる」のがポイントですかねぇ。

 正直よく分からなかったのですが、例えば5~6人で『1-2-Switch』を遊んでいる状況なら「観客に向かってポーズを取る」のが盛り上がりそうな気はします。2人で遊んでいる状況だと、ちょっと微妙かなー。






26.エアギター

必要テンション:
お気に入り度:★★★

 リズムに合わせてジョイコンを振ってエアギターだ!
 とにかくテンションを上げて!激しい動きで観客にパフォーマンスだ!

 ゲームとしてはよく分からん!何だかんだ「しっかりとリズムをとる」のが大事みたいですが、マジメに勝ち負けを考えるのもバカらしいぜ!!!そんなのを気にするのはロックじゃねえぜええ!!








27.フリーダンス

必要テンション:
お気に入り度:★★★

 『1-2-Switch』に収録されているゲームは全部で28種目で、「チームバトル」で出てくるのは24種目―――外れたのは1本のジョイコンを使ってプレイするので対戦にならない『ソーダ』『大食いコンテスト』、本体を使う『赤ちゃん』と、そしてこの『フリーダンス』みたいです。このゲームは2つのジョイコンを使って2人同時プレイが出来るのに、何故。

 まぁ、勝ち負けを決めづらいゲームってことなのかも知れません。
 ひたすらリズムに合わせて踊りまくって、ストップの合図でピタッと止まる。プレイヤーは突然ピタッと止まらなければならないので、変なポーズで止まりかねないのが面白いところです。個人的には嫌いではないゲームです。






28.ゴリラ

必要テンション:
お気に入り度:ゴリラ

 ちょっと人類には早すぎたゲームじゃないですかね……
 茂みに隠れたメスゴリラを誘うために、メスゴリラのウホウホを真似してドラミング(のフリ)をするゲームです。ゲームとしては「お手本と同じリズムを刻むリズムゲーム」なんですけど、ちょっと判定がよく分からないのと、結局は最後のアピールタイム次第じゃねえのかという気も(笑)。

 面白いのは「本当に胸をたたく」とケガをしかねないためか、「胸をたたくフリ」をしなくてはならず、「本当に胸をたたく」と怒られるところでした。つまり、ジョイコンのセンサーは「振って止めた動き」と「振って何かに当たって止まった動き」のどちらなのかを判別できるってことなんですね。これは多分、『真剣白羽取り』もそうなんじゃないかと思います。





◇ これは、ジョイコンという新しい“おもちゃ”の説明書なんだ
 言うまでもない話ですが、任天堂は元々“玩具”のメーカーです。
 1889年から『花札』を作り、1902年から『トランプ』を作り、1953年にはプラスチック製の『トランプ』を作り、1960年代からは横井軍平さんによる『ウルトラハンド』『ウルトラマシン』『光線銃』といった大ヒット玩具を次々と発売していきました。


 こうした玩具は、いろいろな遊び方で遊べるものです。
 『花札』には「こいこい」「花合わせ」「おいちょかぶ」といった遊び方がありますし。
 『トランプ』には「ポーカー」「ババ抜き」「神経衰弱」「大貧民(大富豪)」などなどの遊び方がありますよね。

 横井軍平さんが『ウルトラハンド』を発売する際、当時の社長だった山内さんから「ゲームにしろ」と指示されたという話が『任天堂ノスタルジー 横井軍平とその時代』という本に書かれていました。『ウルトラハンド』なんて玩具は子どもが自由に遊べればいいものだと思いがちだけど、説明書に「ウルトラハンドを使ったゲーム」を遊び方の一例として載せる必要があると山内さんは考えられたそうなんですね。

任天堂ノスタルジー 横井軍平とその時代 (角川新書)
任天堂ノスタルジー 横井軍平とその時代 (角川新書)

 この方針は、任天堂から発売されるトランプに一応の説明書がついていて「遊び方の一例」が書かれているという話からつながっています。子どもはそんなの無視して自分の遊びたいように遊ぶし、自由に遊べるのが玩具なのだけど、「遊び方の一例」をちゃんと記す―――というのは、コンピューターゲームに参入した後の任天堂にも通じるように思います。
 新作『ゼルダ』はオープンエアーのゲームで自由に遊べるのだけど、でも道沿いに進めばしっかり武器が手に入るようになっているみたいな。



 さて、『1-2-Switch』です。
 このゲーム……任天堂が新しく出したNintendo Switchの、ジョイコンという「新しいおもちゃ」の遊び方の一例を示している説明書だと思うんですね。

 『トランプ』があればこういう遊び方が出来るよと説明書に書かれているみたいに、
 『ウルトラハンド』はこういうゲームで遊べるよと説明書に書かれていたみたいに、
 ジョイコンがあればこんなにたくさんの遊び方が出来るんだよと教えてくれる説明書だと思うんですね。


 28種目のミニゲームは、大別すればこんなカンジになると思います。


【音声指示に従って素早く動くゲーム】
・ガンマン
 …合図に素早く反応する
・ボクシングジム
 …指示されたパンチを相手より早く撃ち込む
・帰ってきたガンマン
 …引っかけの合図に反応せずに「ファイア!」に反応する
・電話番
 …素早く呼び出し音に反応する。後に、引っかけの呼び出し音も鳴るように
・旗上げ
 …女の声には指示通り、男の声には指示とは逆に反応する

【2人で向き合って相手とタイミングを見計らって遊ぶゲーム】
・真剣白羽取り
 …相手の振り下ろす刀を白羽取りでタイミングよく受け止める
・魔法使い
 …相手が押し込むタイミングでこっちも押し込んでカウンターにする
・ベースボール
 …速球、スローボールの2種類にタイミングを合わせる
・ピンポン
 …ストレート、ロブ、スマッシュの3種類にタイミングを合わせる
・ソードファイト
 …相手の動きに合わせて、ガードと攻撃をする

【ジョイコンを活かしたなりきりプレイ】
・ビーチフラッグ
 …ジョイコンを握ってダッシュ!振動したら腕を振り上げる!
・ソーダ
 …ジョイコンを振ってソーダを開けよう!
・禅
 …指定されたポーズで動かないようにする
・皿まわし
 …ただジョイコンをぐるぐる回すだけ…を妨害する
・大食いコンテスト
 …ひたすら口をパクパクさせる
・赤ちゃん
 …ジョイコンを本体に装着して優しく寝かしつける
・ミルク
 …ジョイコンを乳に見立てて搾る
・ひげそり
 …ジョイコンを電気シェーバーに見立ててキレイにひげを剃る
・金庫破り
 …HD振動を頼りにポイントを探る

【ジョイコンの機能を活かしたテーブルゲーム】
・カウントボール
 …HD振動で中に入っているボールの数を想像する
・トレジャーボックス
 …ジョイコンをぐるぐる回して宝箱をほどく
・ジョイコン回し
 …ジョイコンを揺らさずにグルグル回す
・ライアーダイス
 …振動で分かる相手の合計から推理して引っかけて、ダイスの合計を競う

【リズムゲーム】
・エアギター
 …リズムに合わせてギターを弾け!激しくだ!!
・モデルウォーク
 …リズムに合わせて歩く、そしてポーズを取る
・フリーダンス
 …リズムに合わせて踊る、そして止まる
・コピーダンス
 …リズムに合わせて踊るだけじゃなくて、相手と同じポーズを取る
・ゴリラ
 …メスゴリラと同じリズムを刻む



 『ゼルダ』とか、他のゲームをプレイしているときは別にそうは思わないんですけど……『1-2-Switch』をプレイしていると、「ジョイコンってのは新しいおもちゃだなぁ」と実感します。ジャイロセンサー、HD振動、モーションIRカメラ、そしておすそ分けプレイ……それらの機能を活かした「遊びの一例」が提示されて、画面の中ではなく「自分」と「対戦相手」の間にフィールドが生まれている感覚があるのは「ゲーム」というより「おもちゃ」を遊んでいる時のそれに近いと思うのです。

 これは、ゲームの中ではなくて、「何を撮ってキャラクターにするのか」を考えるゲームの外に遊びがあった『フォトファイターX』に通じますし、ファミコンのロボットを作ったり壁に向かってダックハントさせたりした横井軍平さんにも通じると思います。



 正直なところ……このゲームを楽しめるかどうかは、多くの玩具がそうであるように「誰と遊ぶか」「どう遊ぶか」次第なんですね。「ちょっと遊んでみない?」と言える相手がいる人ならば是非オススメですが、1人で遊んで面白いゲームではないと思いますし、家族で毎日遊んで飽きないゲームでもないと思います。
 このゲームを「1人プレイが充実していない!」って言うのは、『トランプ』を「買ったけど1人じゃババ抜きも神経衰弱も楽しくないぞ!」と怒っているようなものというかなんというか……




 ただ、「HD振動とかを確かめたくて『1-2-Switch』を買ったけど1人じゃ全然楽しめない!」という人がいるのも確かです。『トランプ』だって使いようによっては「ソリティア」みたいな1人遊びが出来るワケですから、『1-2-Switch』も1人遊びが出来るようにと「ハイスコアアタックゲームとして遊ぶ」ことを提案します!

 『ピンポン』とか『真剣白羽取り』みたいな「相手ありきのゲーム」はムリですが、このゲームに収録されている少なくないゲームでは「タイム」や「スコア」が出ます。1人で遊んでそれを競い合うゲームにすれば、1人用のゲームとして成立すると思うのです!

 そう考えると、Nintendo SwitchがMiiverse非対応だというのがものすごく痛いんですけどね……



 ということで、Twitterに「#一人で遊ぶワンツースイッチ」というハッシュタグを作りました。1種目ずつ10回プレイして(途中から時間なくて5回に減らしましたが)、その最高記録を残すという遊びです。このページにも自分のハイスコアを載せるんで……まずは私の記録を抜いてください!
 そして、そのスクショをどこかにアップして、またそれを超える記録を目指す人が現れて、そのスクショがどこかにアップされて……と競いあえればイイですね。いや、ホントMiiverseがあればなぁ……


1telephone.jpg
 電話番(引っかけあり):0.91秒

4treasurebox.jpg
 トレジャーボックス:17.31秒

5milk.jpg
 ミルク:12本

6safecracker.jpg
 金庫破り:0分25秒20

7quickdraw.jpg
 ガンマン:0.426秒

12.jpg
 ひげそり:31.48秒

13.jpg
 ジョイコン回し:646°

15baby.jpg
 赤ちゃん:43秒

16fakedraw.jpg
 帰ってきたガンマン:0.487秒

18eating.jpg
 大食いコンテスト:10と1/4個

19beach.jpg
 ビーチフラッグ:5.00秒

25runway.jpg
 モデルウォーク:594pt

26airguitar.jpg
 エアギター:6061Pts

27freedance.jpg
 フリーダンス:9590Pts

28gorilla.jpg
 ゴリラ:3182Pts


1-2-Switch1-2-Switch

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アニメ『迷家-マヨイガ-』各話感想メモまとめ(1話~最終話)

 作品リストも作ったことですし、アニメの各話感想のまとめやりますよ!Twitterに書いていたアニメ1話1話の感想をまとめる記事です。


 春アニメの1発目は『迷家-マヨイガ-』です!
 このアニメは「後から自分の感想を読み返す」のが、ものすごく面白いのです。「ということは、こういうことだな!」と書いた予想がことごとく当たっていないのが記録されていますからね。

<ルール>
・1話から最終話までの感想ツイートを貼り付け
・“最終話まで観終っている”現在の自分のコメントを補足
・なので、基本的に最終話までのネタバレを含みます
・「まとめ」という記事タイトルですけど、まとめるのは「私の感想」だけです。「みんなの感想」をまとめるのが目的の記事ではありません
・思うがままに書いた感想なので、ところどころに間違いがあったりするでしょうが優しく許して下さいな


 今回の記事も長くなることが予測されるので格納しました。
 続きは「続きを読む」を押してもらえれば表示されます。ではでは。

≫ 「続きを読む」

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最新の技術で蘇ったワイワイワールド!『The Wonderful 101』紹介(5.5点)

【三つのオススメポイント】
・複雑なようで、根っこにある操作は実はシンプル
・これらは「オマケのミニゲーム」ではない!現代に蘇ったワイワイワールドだ!
・誰でもエンディングまで遊べる任天堂チューニング



『The Wonderful 101』
 Wii U用/ユナイト・アクション
 任天堂/開発:プラチナゲームズ
 2013.8.24発売
 セーブデータ数:30(ユーザーごとに作成可能)
 公式サイト※ 音が出ます

The Wonderful 101The Wonderful 101

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 プレイ時間は約26時間
 基本的にはイージーモードでのプレイでクリアしました
 やりこみ要素や隠しステージは無視しましたが、記事を書くために同じステージを何度もやり直したりはしています


◇ 複雑なようで、根っこにある操作は実はシンプル
 このゲームは2013年に任天堂から発売されたWii U用ゲームで、開発は元カプコンの人達が中心となって設立した会社プラチナゲームズ、ディレクターは『バイオハザード2』『デビルメイクライ』『ビューティフルジョー』『大神』『ベヨネッタ』を手がけた神谷英樹さんです。

 「プラチナゲームズが任天堂と一緒にゲームを作るの??」というのは第1報の時には話題になりましたが、その後『ベヨネッタ2』がWii U独占で発売されて、『スターフォックス零』の開発もプラチナゲームズが参加しているということで―――今ではもうすっかり任天堂にとってプラチナゲームズは「HDグラフィックの骨太アクションゲームを作れる貴重なパートナー」になったと言えると思います。



 さて、今作の話。
 プラチナゲームズにも、神谷さんのゲームにも熱烈なファンがいるので、今日の記事は「書くのが気が重い」というのが正直な気持ちです。一歩間違えたら、また一部分だけを抜粋されてどこかに貼り付けられて、そこしか読んでいない人が記事本文を読まずに「みんなが愛するゲームのことを批判するけしからんやつだ!」とコメント欄に押しかけてきて、炎上しかねません。だから、しっかりと覚悟を持って伝えたいことを伝えられるように書こうと思います。

 私には、このゲームは肌に合いませんでした。

 ただ、それは「このゲームがダメなゲームだから」ではありません。
 このゲームが思う「ゲームの面白さ」と、私がゲームに求めている「ゲームの面白さ」がズレていただけなんです。なので、このゲームのどこが私の肌に合わなかったかを書くことで、逆に「それって面白そうじゃん!」と思ってくれる人もいると思うんですね。私には肌に合わなかったけど、このゲームを面白いと思う人はたくさんいると思うんです。

 また、このゲーム……遊んでいない人には「どういうゲームなのか」がイマイチ伝わっていないと思います。いや、もっと言うと遊んでいた私ですら終盤まで「どういうゲームなのか」が分かっていなかったです。
 発売前に出た紹介映像とか社長が訊くでは、頑なに伏せられていたところを見ると……ひょっとしたらネタバレを気にしてプロモーションでは敢えて見せないようにしていたのかも知れませんが、発売から2年が経った今ならば「どういうゲームなのか」を語ってもイイと思うのです。

 手を出せば「このゲームを面白いと思える」のに、それを知らずに手を出していない―――という人のためにも、このゲームが「どういうゲームなのか」を語っていこうと思います。



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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 このゲームの基本は、斜めから見下ろしたカメラアングルで固定された3Dアクションゲームです。味方キャラを大勢引き連れて戦う見た目から「『ピクミン』みたいなゲームかな?」と思われるかも知れませんが、『ピクミン』のようなストラテジー要素はほとんどなく、どちらかというと『ファイナルファイト』のような“ベルトアクション”に近いゲームです。

・Aボタンで攻撃
・Bボタンでジャンプ(二段ジャンプ可能)
・Yボタンを押している間はダッシュ


 基本操作はこんなカンジ。
 ビックリするくらいシンプルです。それこそ『ファイナルファイト』のような“ベルトアクション”って、後に大流行する格闘ゲームなどに比べて覚えなきゃならないことが少ないシンプルなジャンルでしたからね。



 ただ、このゲームはそれだけではありません。
 100人まで引き連れられる大勢の仲間を“合体”させることで多種多様なアクションをすることが出来るのです。

 まずは、ゲームパッドの画面に「図形」を描き込んでAボタンで、操作キャラを切り替えて違ったアクションが出来ます。ゲームパッドの画面を使いたくない人は右スティックでも代用可能です。

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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 円を描けば隊員達が「拳」に合体して、Aボタンでの攻撃が強力なパンチになります。


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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 直線を描けば隊員達が「剣」に合体して、Aボタンでなぎ払って広範囲を攻撃できます。


 言ってしまえば、『ゼルダの伝説』などのゲームで「アイテムを切り替える」のと変わらないのですが。メニュー画面を開いてアイテムを選ぶのと違って、瞬時にその場で形態が変わっていくので、上手い人なら銃→剣→ハンマーみたいに攻撃をしながら形態を変えてコンボを繋げることも出来ます。
 「たくさんの形態があるのなら覚えるのが大変そう……」と思われるかもですが、最初は使えるのが「拳」と「剣」だけで、ストーリーが進むごとに徐々に使えるものが増えていくってカンジなのでその辺の心配は必要ないと思います。思いますが……という話はまた後で。


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<画像はどちらもWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 この「形態の切り替え」を使った仕掛けも多く、例えば「拳」形態でハンドルを回し、敵が露わになったら「剣」形態になって攻撃をする―――みたいな場面もあります。





 次に、“合体”していない「余っている隊員」の活用方法。

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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 Xボタンでチームアタック。
 余っている隊員を敵にぶつけて敵の動きを封じたり出来ます。イメージ的には、「Xボタンが弱攻撃」「Aボタンが強攻撃」みたいなカンジですかね。


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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 ゲームパッドに図形を描いてXボタンを押すとマルチユナイト。
 プレイヤー自身は「剣」で広範囲を攻撃している間に、余っている隊員には「拳」で強力な一撃を食らわして欲しい―――みたいなことが出来ます。



 続いて、ショップで買わないと使えない特殊操作ですが、縛りプレイでもしない限りは真っ先に買って使えるようにしないとものすごく大変な目に合う基本的な特殊操作(矛盾)です。私はMiiverseで買うことを教えてもらうまでは1-Bもクリア出来ませんでした。

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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 ZLボタンでユナイト・ガッツ。
 巨大なプリンに“合体”することで敵の攻撃や砲弾を跳ね返せる技です。これなしでクリアとか出来るの?レベルで必要、絶対に真っ先に買おう。


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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 ZRボタンでユナイト・スプリング。
 身も蓋もない説明をすれば「回避」ボタンです。このゲームは「回避」ボタンがショップで買わないと使えないというのは、何ともこのゲームらしいですけど……これもものすごく大切な操作なので真っ先に買いましょう。



・Aボタンで攻撃
 タッチパネルor右スティックで図形を描いて、攻撃形態の切り替え
・Bボタンでジャンプ(二段ジャンプ可能)
・Yボタンを押している間はダッシュ
・Xボタンでチームアタック
 タッチパネルor右スティックで図形を描いてXボタンで、味方が合体して援護してくれる
・ZLで防御
・ZRで回避


 こんなところですかね。
 いきなりこれをパッと見ると「使うボタン多いなぁ……」と怖気づくかも知れませんが、ボタンごとの役割が分かってくるとそれほど混乱するものでもないと思います。




 ただ……私、この「斜めから見下ろしたカメラアングルで固定された3Dアクションゲーム」のパートが最後まで面白いとは思えませんでした。これは元々、私が“ベルトアクション”のゲームを好きじゃないってのもあると思うんですけど……
 どこのステージでも同じような敵が出てきて、同じように戦うだけって思えてしまいました。敵の弱点に合わせたキャラを選んで、敵の攻撃を避けて、その隙に攻撃をする―――それを1面から最終面までずっと続けているという印象でした。その敵の数も多く(ザコ敵の種類は多くなくて同じ敵と何度も何度も戦う)、耐久力も高い敵が次から次へと登場するので、1ステージに1時間前後かかってしまうのもつらかったです。

 ゲームの面白みとしては、「色んな技を組み合わせて自分だけのコンボを見つける」とか「マルチユナイトで効率よく敵を倒す」辺りがポイントだと思うのですが……そもそもゲームパッドに図形を描いてもこちらの意図と全然違う図形に認識されるので、コンボどころの騒ぎじゃなかったんですね。「ハンマー」出したいのに「鞭」、「鉤爪」出したいのに「鞭」、「銃」出したいのに「鞭」、「爆弾」出したいのに「鞭」……どんだけ俺に「鞭」を使わせたいんだよ!!


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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 ゲームパッドも「図形を描く場所」以外のところをタッチしてしまうと画面が切り替わってユナイトアクションが出来なくなってしまうのにイライラしました。こっちはゲームに集中して「よーし!ここでハンマーに切り替えてトドメだー!」と思って図形を描いているのに、ゲームパッドの画面はのんきに「クイックヘルプ」を表示してて、慌てて元の画面に戻している間にテレビ画面ではボコボコにやられている―――みたいなこともしょっちゅうでした。

 ゲームパッドで「図形を描く」ゲームにするなら、ゲームパッドの画面はそれだけに集中させてくれたらよかったのに……2012年のE3の画像を見る限り、当初はそういう仕様だったみたいなのにねぇ。



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<画像はどちらもWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 あとまぁ……根本的なことを言っちゃうと、画面がよく見えないんです。
 自分が24インチという大きくないテレビでプレイしているということもあるのかもですが、敵も味方も100人単位で入り乱れるので何が起きているか分からないし、エフェクトが派手で敵の動きは見えないし、障害物とか大きな敵の向こうに入ると自分のキャラが見えなくなるのでそれで攻撃を喰らったり……

 「それもゲーム性なんだよ」ということなんでしょうけど、私は「画面を見づらくすることで難易度調整するゲーム」が好きじゃないです。ゲームが3Dになって遊びやすくなるならともかく、「ゲーム3Dになったからカメラアングルを工夫して画面を見づらくしたよ」なんて言われるから「昔のゲームは良かった……」なんて懐古主義の嘆きが出てきてしまうんだと私は思うんですけどね。



 ということで、私の肌には合いませんでした。
 合いませんでしたけど、これは元々私がこの手のジャンルのゲームが好きではないことに理由があると思います。甘いものが嫌いな人に、すっごく高級なスイーツを「美味しいよ!」と食べさせても「うわっ……甘ったる!」としか思われないみたいなことです。
 「元々“ベルトアクション”のゲームが好きな人」とか、「たくさんの敵味方がゴチャゴチャと動きまわるゲームが好きな人」とか、「カメラアングル固定型の3Dアクションゲームが好きな人」とかは、また別の感想になるんじゃないかなと思います。無責任に「オススメだよ!」とは言えませんけど、私が好きでなかったからと言って、全ての人が好きになれないワケじゃないと思いますしね。



 それと、もう一つ。
 このゲームを“基本は、斜めから見下ろしたカメラアングルで固定された3Dアクションゲーム”と私は書きました。実際、発売前にプロモーションに使われた紹介映像や「社長が訊く」ではここばかりが取り上げられていたのですが……
 このゲームにとって「斜めから見下ろしたカメラアングルで固定された3Dアクションゲーム」なんて、このゲームに収録されているたくさんのゲームの一つに過ぎないと私は思っています。



◇ これらは「オマケのミニゲーム」ではない!現代に蘇ったワイワイワールドだ!
 このゲーム……先ほど散々説明した「斜めから見下ろしたカメラアングルで固定された3Dアクションゲーム」だけでなく、ところどころに「全く別のゲーム」が入っていて、ストーリーに合わせて次から次へと色んなことが起こります。



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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 野球が始まったり。


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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 シューティングゲームが始まったり。


 最近のゲームではこういうことは珍しくも何ともないと思います。
 『マリオ』にも『ゼルダ』にも『FF』にも「ゲーム本編とは全く違う操作のミニゲーム」が入っていて、完全にオマケのお遊びとして収録されているものもあれば、ストーリー進行のためにクリアが必須のミニゲームとして入っているものもあります。私は「クリアが必須のミニゲーム」があまり好きでなく、その度に「どうしてゲーム本編とは違う操作のミニゲームがクリア出来ないからといって先に進めなくするんだ」と思ってきました。

 『The Wonderful 101』のこれらのゲームも、最初はそう思っていました。
 あまりに頻繁に入ってくるミニゲームに、例えばボスをノーコンティニューで倒したのにその後の脱出ミニゲームで壁にぶつかって一撃死→コンティニュー→ステージクリア後の評価も最低評価になる、みたいなことが繰り返されてムキーーーッ!となっていました。


 しかし、終盤になってようやく気付きました。
 このゲーム……「本編」のオマケで「ミニゲーム」が入っているんじゃなくて、色んな「ミニゲーム」を次から次へと遊ばせるための繋ぎとして「本編」があるんじゃないのか、と。




 言ってしまえば、このゲーム。
 任天堂版『コナミワイワイワールド』を作りたかったんじゃないのか?と気付いたのです。

 終盤まで閉口しながらプレイしていた私ですが、それに気付いてからは「次はどんなゲームがやってくるのかな」とワクワクするようになりました。
 「図形を描いてユナイトアクション」みたいな押し出し方ではなくて、『ワイワイワールド』みたいなお祭りゲームだよと押し出せば興味を持った人はたくさんいたんじゃないかと思いましたし、どうして私以外誰も「『The Wonderful 101』は『ワイワイワールド』みたいなゲームだよ」と言ってくれなかったのかと思いました。


 そしたら、



<以下、引用>
山上「そうですね。これが、はじめて任天堂にプラチナゲームズさんが持ち込まれた時の企画書です。」

岩田「はい・・・。」

神谷「これはですね、最初うちの三並から「任天堂のキャラクターを中心に、世界的に有名なキャラクターが一堂に会する企画を考えてくれ」という、オーダーがあったんです。」

岩田「なんともまあ、大胆なオーダーですね(笑)。」

<中略>

岩田「神谷さんは社内でこのオーダーを受けて、どう思いましたか?」

神谷「僕はファミコンの『ワイワイワールド』とか『ファミコンジャンプ』がすごく好きだったんですね。
 別々の作品から多数のキャラクターが参加するオールスター・ミックス系のゲームっていろいろあると思うんですけど、それぞれの枠を超えて競演するところが、とにかく感動的だし、夢があるじゃないですか。」

</ここまで>
※ 改行・強調など、一部引用者が手を加えました


 最初に「社長が訊く」で言っていました!

 いや、確かに私は発売当時にこの話を読んでいました。
 しかし、実際にゲームを遊んでみるまで(しかもその終盤まで)すっかり忘れていました。というのも、この話は単に「人気キャラクターが一同に集まったゲーム」の例として出しただけだと思っていたんですね。そして「人気キャラクターを集めること」が現実的に不可能なので一旦企画は流れて、オリジナルキャラクターを立てて復活したので、もうそれは『ワイワイワールド』や『ファミコンジャンプ』とは無関係なものだろうと思っていました。

 しかし、出来上がった『The Wonderful 101』はキャラクターこそオリジナルキャラクターばかりですが、ゲームとしては『ワイワイワールド』とか『ファミコンジャンプ』にものすごく通じるものがあるし、最初の企画も単に人気キャラクターを集めただけではない『任天堂版ワイワイワールド』とか『任天堂版ファミコンジャンプ』みたいな壮大な“夢のようなゲーム”だったんじゃないかと思います。


<以下、引用>
神谷「とくに『ファミコンジャンプ』は僕はジョジョ目当てで買ったんですけど、主人公たちが出入りするので、必ずしもお気に入りのキャラクターを中心に活躍するものではなかったんですね。
 それで「好きなキャラをずっと使えて、みんなが満足できる形はないか?」と考えていて。

岩田「はい。」

神谷「そういう意味では『スマブラ』ってすごくよくできていますよね。自分の好きなキャラクターで遊びこめるし、あれはひとつの完成形だと思うんです。
 じゃあ「こっちはどうしよう?」と考えたとき、「あっ、ぜんぶ一度に出しちゃえばいいんだ」って思いついたわけです。」

岩田「「いつも全キャラ出てればいい」と?

神谷「はい、それがこの企画の最初でした。
 そこから、大人数がゾロゾロいることでどんなことができるだろうかとふくらんでいった形ですね。」

</ここまで>
※ 改行・強調など、一部引用者が手を加えました

 ここはすごく面白い話。
 「たくさんの人気キャラクターを一同に集めたゲーム」で、その「たくさんの人気キャラクター」をどう操作させればイイのかという話です。
 ここで例に出ている『スマブラ』とか、格闘ゲームとか、『マリオカート』とかだってそうだと思うんですけど、「その中の1人だけを操作キャラに選ばさせる」というのが1つのパターンです。
 後は例えば『スーパーロボット大戦』のようなSRPGとか、リアルタイムストラテジー(RTS)のように、人気キャラクターを「1つの駒」に見立ててプレイヤーは「それらのキャラに指示を出す指揮官に徹する」というのも1つのパターンです。


 それでは、神谷さんが好きだったという『ファミコンジャンプ』や『ワイワイワールド』はどうだったかと言うと……その前に、これらの作品を全然知らないという人もたくさんいると思うのでそこから説明します。

 『ファミコンジャンプ 英雄列伝』は1989年にバンダイから発売されたファミコン用のアクションRPGで、週刊少年ジャンプに当時連載中だった作品や過去に連載されていた作品のキャラクターが多数登場するのが特徴でした。登場作品は合計33作品、仲間になるキャラクターも(オリジナルの主人公を除いて)16人という豪華なものでした。
 しかし、一度に16人を引き連れられるのではなく、エリアによって決まったキャラクターを2人まで引き連れられるという仕様でした。エリア1はケンシロウと抜作先生、エリア2は冴羽獠と悟空、みたいなカンジで。

 こういう仕様にしたメリットは今ならば分かるのですが、当時は「せっかく悟空を仲間に出来たのに先に進むには別れなくちゃならないのはおかしい」って思っちゃっていましたねー。

 続編の『ファミコンジャンプII 最強の7人』は1991年にファミコン用のRPGで発売されるのですが、こちらは登場作品は7作品に絞っていて、仲間になるキャラクターも7人で、その中の3人でパーティを組むRPGとなっていました。お祭り感は薄れましたが、前作で出来なかった「好きなキャラをずっと操作して進める」ことが出来るようになったんですね。


 一方の『コナミワイワイワールド』は1988年にコナミから発売されたファミコン用のアクションゲームで、当時のコナミの人気作品のキャラクター6人+主人公キャラ2人を切り替えながら遊ぶことが出来ました。「↑+Aボタン」でキャラを切り替えることで、ゴエモンは宝箱を開けられるとか、マイキーは背が低いので狭い場所に入れるとか、キャラの特性を活かしたアクションが出来るのがこのゲームの特徴でした。

 『コナミワイワイワールド』は当時から非常に評価の高いゲームだったと思うのですが、敢えて問題点を探すとすると「せっかくのお祭りゲーなのに仲間になるのが遅いキャラは使われる機会が少ない」とかそんなところですかね。

 続編の『ワイワイワールド2 SOS!!パセリ城』は1991年にファミコン用アクションゲームとして発売されて、こちらにもコナミの人気キャラクターが5人登場します。登場しますが、実は本人ではなく主人公ロボのリックルがアイテムを取ることで一定時間だけそれらのキャラクターに変身できるというものでした。
 これが『1』に比べてイマイチ『2』は評価されていないポイントなのかも知れませんが、『ファミコンジャンプ』の例と同様に「好きなキャラだけずっと使って遊べる仕様になった」とも言えて、続編としては割と真っ当だったんじゃないのかと私は思っています。



 さて、『The Wonderful 101』はこの中では『コナミワイワイワールド』に一番近いと思います。仲間にしたキャラクターはずっと一緒についてきていて、いつでも操作キャラを切り替えられる、それぞれのキャラはそれぞれの特徴を持った武器が使えて、それらを切り替えながら色々な場面を突破していく――――
 実際に出来上がった『The Wonderful 101』は、仲間になるキャラクター100人がこの作品のオリジナルキャラクターなのでキャラクターを切り替えることにありがたみは特に感じなかったのですが……企画当初の「任天堂のキャラクターを中心に、世界的に有名なキャラクターが一堂に会する」ゲームだったとしたら、ものすごく魅力的な企画だったと思うんですね。

 ゲームパッドに円を描くと、操作キャラがマリオになってパンチ攻撃。
 ゲームパッドに直線を描くと、操作キャラがリンクになって剣攻撃。
 ゲームパッドに直角を描くと、操作キャラがフォックスになって銃攻撃。
 ゲームパッドに曲線を描くと、操作キャラがヨッシーになってベロ攻撃。

 全員で冒険をしているカンジがするし、全員で地球を守る戦いをしていることに熱さがあるし、『スーパーロボット大戦』とも『スマッシュブラザーズ』とも違う“新たな形のオールスターゲーム”のスタンダードになったのかも知れないと思うのです。
 どうして没になったのか!と言ったら、そりゃ「マリオとヨッシーとカービィとピカチュウが合体して剣になってそれをリンクが振り回して敵をやっつける」なんて企画は原作者からOKがもらえるワケがないとも思いますが(笑)。



 ということで、この作品――――
 任天堂版『コナミワイワイワールド』(ただし任天堂キャラはいません)と説明すると手っ取り早いかなと思うのですが、余計ワケが分からないような気もします。



 話を戻します。
 そんなカンジで「大勢のキャラクターを切り替えながら遊ぶ」ところが『ワイワイワールド』っぽいと書いてきたのですが、“「本編」のオマケで「ミニゲーム」が入っているんじゃなくて、色んな「ミニゲーム」を次から次へと遊ばせるための繋ぎとして「本編」があるんじゃないのか”というのも『ワイワイワールド』っぽいのです。

 どちらかと言うと……『ファミコンジャンプ』の『1』の方と、『ワイワイワールド』の『2』の方がそれっぽいのですが。これらのゲームは、ファミコンのあの時代なのにも関わらず、ストーリーの進行に合わせて原作の雰囲気を受け継いだミニゲームが次から次へと出てきてそれらをクリアしていくオムニバスっぽいゲームになっていました。


 話題に出してきた4作品の内バーチャルコンソールに唯一出ているのは『ワイワイワールド2』なので、これをちょっと見ていきましょうか。

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<写真は『ワイワイワールド2』(Wii Uバーチャルコンソール)より引用>

 このゲームの基本は「横スクロールアクションゲーム」なのですが……


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<写真はどちらも『ワイワイワールド2』(Wii Uバーチャルコンソール)より引用>

 ステージが進むと、当時コナミの大人気シリーズだった『ツインビー』や『グラディウス』まんまのステージになったり。


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<写真はどれも『ワイワイワールド2』(Wii Uバーチャルコンソール)より引用>

 ステージによってはパズルゲーム(『ガッタンゴットン』というゲームが元ネタらしい)だったり、レースゲーム(『シティボンバー』というゲームが元ネタらしい)だったり、『フロッガー』だったり、様々なジャンルのゲームを遊ぶゲームとなっているのです。


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<写真はどれも『ワイワイワールド2』(Wii Uバーチャルコンソール)より引用>

 元ネタを知っているとニヤリと出来るものも多く。
 『ゴエモン』ステージは、『がんばれゴエモン』じゃなくて『Mr.五右衛門』オマージュだったり。パスワード入力画面が『クォース』風だったり。無線で仲間からの通信が入ってくるのは『メタルギア』っぽかったり、ってのはこじつけじゃなくて本当なのだろうか。


 『ワイワイワールド2』は、もうどっちが本編だか分からないくらいたくさんのゲームが入っていて、当時の自分も「色んなゲームが1本に詰め込まれたおもちゃ箱みたいなゲーム」と認識していました。『ツインビー』や『グラディウス』がクリア出来ないからって「どうしてゲーム本編とは違う操作のミニゲームがクリア出来ないからといって先に進めなくするんだ」なんて怒ったりはせず、「『ツインビー』や『グラディウス』まで遊ばせてくれるなんて!」と感動していました。



 『The Wonderful 101』もそうなんです。
 本編は一応「斜めから見下ろしたカメラアングルで固定された3Dアクションゲーム」なのかも知れませんが、様々なゲームが入っていて次から次へと押し寄せてきます。このゲームも「色んなゲームが1本に詰め込まれたおもちゃ箱みたいなゲーム」なんです。



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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 『パンチアウト』風のボスとの対決とか!


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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 『スペースハリアー』風のシューティングゲームステージとか。
 任天堂的には『スターフォックス』と言っておいた方がイイのかな……


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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 『すりぬけアナトウス』まである!!
 他の作品と比べて知名度がアレなんで、これはたまたま似ちゃっただけかも知れない!


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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 これは「本編とは違った操作をさせる色んなゲーム」ではなく、本編とも言える「斜めから見下ろしたカメラアングルで固定された3Dアクションゲーム」なのですが……ステージによっては『ゼルダの伝説』っぽい謎解き要素もあります。



 ここまでやるのなら「2D『マリオ』っぽいステージ」とか「『スマブラ』っぽいステージ」とか「『マリオカート』っぽいステージ」とかも入れた方が、一層お祭り感が出たんじゃないのかとも思うのですが……そう言えば「『F-ZERO』っぽいステージ」ってなかったですよね。レースっぽいところはあったけど『F-ZERO』みたいな疾走感があったワケじゃないし、どうして入れなかったんだろう。



 ということで、「斜めから見下ろしたカメラアングルで固定された3Dアクションゲーム」のパートは好きではなかった私ですが、「色んなゲームが1本に詰め込まれたおもちゃ箱みたいなゲーム」と気付いてからはこれらのパートは楽しめるようになりましたし、面白かったです。『パンチアウト』と『スペースハリアー』がお気に入りかな。

 今の技術で『ワイワイワールド』みたいなお祭りゲーを作ったらこんなことが出来るというゲームだったと思います。任天堂オールスターのキャラでなくなってしまったのは残念ですが、それでもゲーム自体は十分に豪勢で豪華な詰め込みまくられたゲームでした。


 一方、不満点は……これらのゲームが面白いからこそ「これらのゲームだけ」遊ぶことは出来ないというところです。先ほども書きましたが、このゲームは1ステージに1時間前後かかります。その中で次から次へと色んなことが起こり、その中に『パンチアウト』や『スペースハリアー』が入っているだけなのです。
 例えば……1時間のステージは、最初の30分は「斜めから見下ろしたカメラアングルで固定された3Dアクションゲーム」が続き、5分間ムービーとQTEがあって、その後に強制スクロールで奥に進む3Dアクションゲームが10分あって、その後に『パンチアウト』が5分、その後にまた「斜めから見下ろしたカメラアングルで固定された3Dアクションゲーム」が5分あって、奥からの攻撃を避けながら脱出するパートが5分あって―――といったカンジに「1時間の間に色んなゲームが押し寄せてくる」ように構成されていて。『パンチアウト』だけ遊びたくても、そこに行くまでにものすごく時間がかかるのです(この例の時間はテキトーです)。

 せめて、1ステージがこんなに長くなければなぁ……と思ってしまいます。


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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 QTEもやっぱり自分は好きになれません。
 苦労してボスをノーコンティニューでやっつけたと思っても、その後のQTEで図形を思ったように認識してもらえずに失敗を繰り返す→ゲームオーバー→コンティニュー→ステージクリア後の評価が最低評価になるというパターンを何回味わったことか。



◇ 誰でもエンディングまで遊べる任天堂チューニング
 社長が訊くのラストで、任天堂の山上さんがこんなことを仰っています。

<以下、引用>
山上「プラチナゲームズさんのゲームというと、ハードでちょっと難しいという印象があると思うんですね。
 でも今回はあまりアクションが得意でない方に向けても十分楽しめるような、任天堂チューニングを行っています。
 「プラチナゲームズのゲームって、ちょっとハードル高そうだな~」と思って様子を見ている方がいらっしゃったら、その心配はまったくありませんので、ぜひ手にとって、多彩なユナイト・モーフを楽しんでいただきたいなあと思います。」

</ここまで>


 これはまさにその通りで、プレイする前は「この手のジャンルが苦手な自分にはクリア出来ないんじゃないか」と思っていましたが、そんな人でもゴリ押しでクリア出来るようになっていました。
 山上さんの発言だと「プラチナゲームズのゲームは難しい、任天堂のゲームは簡単、今回は任天堂に合わせた難易度になっている」的に読めるかもしれませんが、ぶっちゃけ任天堂のゲームって別に簡単じゃないですし、『The Wonderful 101』はクリアだけなら他の任天堂のゲームよりも「誰にでも」クリアできると思います。


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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 まずは難易度選択
 このプレイヤーを挑発しているともとられる画像は置いといて(笑)、基準となるノーマル、それよか簡単なイージー、更に簡単なベリーイージーが最初から選べます。ノーマルで全ステージをクリアするとその上の難易度が出て、更にその上の難易度もあるみたいです。
 私はほぼ全ステージをイージーでクリアしましたが、「オペレーションセレクト」でクリア済のステージに挑戦すると仲間や能力が引き継がれているので、ノーマルでもそこそこ太刀打ち出来るようになっていましたね。



 また、コンティニューすると「すぐその場から」再開になります。
 任天堂のゲームはコンティニューすると随分と前に戻らされて「ぐへー」となることが多いのですが、このゲームは「すぐその場から」体力も回復した状態で再開されるため、何度もコンティニューしてゴリ押しすれば誰でもクリア出来てしまうのです。それで楽しいのかという問題もありますし。


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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 すぐさま「最低評価」を突きつけられますけどね!
 頑張ってクリアしても、誉められるどころか、呆れたような溜息をつかれるだけですけどね!どんどんやる気がなくなってくる!!




 このゲーム、確かに「クリア出来ない」とか「難しい」とかの部分には任天堂チューニングは入っていて、「多くの人がクリアは出来る」「難易度は下げられる」ようになっています。しかし、個人的にはこのゲームはそれよりも全てにおいて「分かりづらい」ことがネックだと思います。
 例えば、基本操作とも言える「ユナイト・ガッツ」「ユナイト・スプリング」をショップで買わないと使えない仕様も分かりづらいです。神谷さんはトークイベントで「チュートリアルが長いので最初から使えるとその効果に気付かない人がいるかも知れない」「ショップに置いておけば流石に効果を読むだろう」仰っていたんですけど……

 私、この手のアクションゲームの序盤で「ショップ」なんて開きもしないですよ。
 だって所持金が減るじゃないですか。「所持金が減る」というリスクがあるものは、ゲームを熟知するまではなるべく使わないようにしていました。なので、「ユナイト・ガッツ」と「ユナイト・スプリング」を買わずに進めて、しばらく1-Bもクリア出来ませんでした。


 スキルとか調合とかも最後までよく分からなかったし、説明もなかったので一度も使わずにクリアしました。
 操作キャラの変更をしたかったのだけど、どこの画面からそれが出来るのかすらよく分かりませんでした。
 ラスボス戦で「回復アイテム使いたい!」と思っても使い方が分からず使えませんでした。スタートボタンで使えたと記憶しているんですが、スタートボタンが無効化される場面が何度かあったんですよ……謎。


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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 あとは、例えばショップの画面。
 桁が多すぎて、どれが買えるのかパッと見だと分かりません。一、十、百、千、万……と数えなきゃ分からないレベルです。スケールの大きいゲームだから桁を大きくしたいのなら、所持金と価格の数字を同じサイズにして上下に並べるとか、3桁ずつ点を入れるとかしてくれればイイのに。


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<画像はWii U用ソフト『The Wonderful 101』より引用>

 調合も最後までよく分からなかったので使いませんでした。
 道中で手に入ったアイテムで右のアイテムが作れるのだと思いますが、右のアイテムは小さな絵が描いてあるだけで効果がさっぱり分かりません。作ったら素材はなくなってしまうのに、「とりあえず作る」なんて勿体なくて出来ません。



 「1ステージが長い」という話は散々してきましたが、ところどころに「オートセーブ」が入るので途中でやめてもコンティニューをすればそこから再開にはなります。そこは確かに親切仕様です。
 しかし、どこで「オートセーブ」をしてくれたのかは、「セーブ中」の文字が一瞬出るだけなので、プレイヤーにはよく分かりません。「流石にセーブされているだろう」と電源を切って、後日再開したらものすごく前の場所からやり直しだったこともあります。こういう仕様にするのなら、1ステージの長さを分割して半分にするとかの方が自分は嬉しかったです。

 「1ステージが長い方が、まだ終わらないという緊張感があって面白いだろう」という狙いなのかも知れませんし、それについていっているファンが多数いるのは分かります。
 分かりますが、個人的には1ステージ20~30分が限界で、それ以上に1ステージが長いゲームは「○時から観たいテレビがあるのに、その時間までに終わらない……どうしよう……」みたいな時間に追われるプレイになってしまうので、起動するのが億劫になってしまうのです。



◇ 総評
 とまぁ……こんなカンジで、「私の好みには合わないゲーム」ではありました。

・“ベルトアクション”のようなゲームが好きではない
・画面が見づらいゲームが嫌い
・そもそも3Dアクションゲームが嫌い
・1ステージが長いゲームがつらい
・QTEが嫌い
・ステージクリア後に評価されるゲームが嫌い
・要素が多すぎるゲームはもうワケが分からない


 私が思う「自分が嫌いなゲームの要素」がものすごく詰め込まれていたゲームで、むしろここまで肌に合わないゲームだったら「なんで買ったの?」と自分でも疑問に思うくらいです。嫌いなジャンルのゲームを買って遊んで「やっぱり嫌いでした!」って、そりゃ買った自分が悪いだろうと思いますもの。

 でも、ネット上だと「絶賛する人ばかり」だったからさぁ……
 食わず嫌いをしちゃいけないなと思ったんですよ……



 ただ、繰り返しになりますが、「レベルの低いゲーム」とか「クオリティの低いゲーム」とかでは全然ないんですよ。私の好みではなかっただけでこのゲームを面白いと思うであろう人はたくさんいることと思います。私とは正反対な好みの人ならば、このゲームを楽しめるんじゃないかと思うのです。

・“ベルトアクション”のようなゲームが好き
・派手なエフェクトやカメラワークのゲームが好き
・カメラ固定の3Dアクションゲームが好き
・1ステージが長いゲームが楽しい
・QTEが好き
・ステージクリア後に評価されることに燃える
・たくさんの要素があるゲームの方がやりこみ甲斐を感じる


 そういう人はこのゲームを楽しめるんじゃないかなぁと思います。

 あとは、「色んなジャンルのゲームが次から次へと押し寄せてくるゲーム」が好きな人にもオススメです。
 私個人の好みとしては、もっと振り切っちゃって、『任天堂ワイワイワールド』として押していった方が良かったんじゃないかなとは思うんですけどね。「2Dマリオっぽいステージ」とか「スマブラっぽいステージ」とか「マリオカートっぽいステージ」とか、「どうぶつの森っぽいステージ」とか「ファイアーエムブレムっぽいステージ」とか「MOTHERっぽいステージ」とか、見たかったです。それこそ“夢のようなゲーム”になっちゃいますけど。


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≫ EDIT

RPGにはこれだけの可能性があった!『ライブ・ア・ライブ』紹介(7.3点)

【三つのオススメポイント】
・7人の漫画家がキャラデザを手がける、全く別の7つのゲーム
・しかし、共通する「RPG」という枠組みに、「RPG」の無限の可能性を感じられる
・7つの世界を表現する見事なドット絵グラフィック!


『ライブ・ア・ライブ』
 スーパーファミコン用/RPG
 スクウェア
 1994.9.2発売
 セーブデータ数:4
ライブ ア ライブライブ ア ライブ

スクウェア 1994-09-02
売り上げランキング : 3753

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 Wii Uバーチャルコンソール用
 スクウェア・エニックス
 2015.6.24配信開始/858円+消費税
 公式サイト


 プレイ時間は約29時間
 ※ ネタバレ防止のため、読みたい人だけ反転させて読んでください
 バッドエンドではないエンディングだったので「クリアした」と言ってイイと思うのですが、自分がたどり着いたエンディングは「真のエンディング」ではなかったっぽいです


【苦手な人もいそうなNG項目の有無】
この記事に書いたNG項目の有無を、実験的にリスト化しました。ネタバレ防止のため、それぞれ気になるところを読みたい人だけ反転させて読んでください。
※ 記号は「◎」が一番強くて、「○」「△」と続いて、「×」が「その要素はない」です。

・シリアス展開:◎(SF編と中世編はトラウマ案件として有名らしい)
・寝取られ:◎(スクウェア三大悪女として有名らしい)
・極端な男性蔑視・女性蔑視:×(一般的なレベルだと思う)
・動物が死ぬ:△(RPGなので動物と戦うことも多いです)
・人体欠損などのグロ描写:△(そういうグラフィックの敵が……)
・人が食われるグロ描写:×
・グロ表現としての虫:△(若干、虫っぽい敵もいるけど……)
・百合要素:×
・BL要素:×
・ラッキースケベ:○(隠しイベントとしてあったらしい)
・セックスシーン:×


◇ 7人の漫画家がキャラデザを手がける、全く別の7つのゲーム
 権利関係が複雑そうなので「バーチャルコンソールの配信は絶望的」と噂されていた作品ですが、この度Wii Uのバーチャルコンソールとして配信が実現しました!
 自分は発売当時ちょうどゲームから離れていた時期だったので、今回が初見プレイでした。同じように「今回このゲームを初めて知った」という若い人もいるかも知れないので、まずはこのゲームが発売された1994年頃の「スクウェア」がどういう立ち位置だったのかから説明しようと思います。


 スクウェアという会社は1980年代に創業、当初はパソコン用のゲームを作っていましたが、1985年からはファミコン用のソフトを手がけることになります。DOGを結成しディスクシステムにアドベンチャーゲームなどを発売したりしていました。『水晶の龍』なんかが有名ですかね。
 1986年にエニックスが『ドラゴンクエスト』を大ヒットさせて、日本にもRPGブームが来ていたところ、スクウェアは様々なところに『ドラクエ』の模倣には収まらない要素を盛り込んだ『ファイナルファンタジー』を1987年にヒットさせます。以後のスクウェアはRPGに注力するようになり、ファミコン、ゲームボーイ、スーパーファミコンに『ファイナルファンタジー』シリーズ、『Sa・Ga』シリーズ、『聖剣伝説』シリーズなどを展開してヒットさせていきます。

 そのフットワークの軽さと『ドラゴンクエスト』よりも大人びた層を対象にしていたこともあって、『ドラゴンクエスト』のエニックスと並んで、『ファイナルファンタジー』『Sa・Ga』『聖剣伝説』のスクウェアが二大RPGメーカーとして肩を並べたのがちょうどこの頃なのです。
 その後の1996年、スクウェアは任天堂と決別し、ソフトをプレイステーション用として発売していくと発表しました。その結果、当時の次世代ゲーム機戦争はプレイステーションの勝利が確定し、『ドラゴンクエスト』を始めとする他のソフトメーカーのソフトもプレイステーションに集まることとなりました。


 当時のスクウェアはそのくらい大きな影響力を持っていたし、当時のRPGはそのくらい市場の中心のジャンルだったんですね。任天堂がNINTENDO64に『マリオ』や『ゼルダ』を出しても、「64はアクションゲームばかりじゃん。アクションが苦手な人でも遊べるRPGがなければ売れないよ。」なんて言っている人も多かったです。今だともう信じられない話かも知れませんが。


 さて、『ライブ・ア・ライブ』に話を戻します。
 当時のゲーム業界において「RPG」は市場の中心でしたし、スクウェアはその中でもRPG専用メーカーとも言えるくらいにたくさんのRPGを発売していました。王道の『ファイナルファンタジー』シリーズ、それに対する異端とも言える『Sa・Ga』シリーズ、アクションRPGの『聖剣伝説』シリーズ、シミュレーションRPGの『フロントミッション』シリーズ、超豪華スタッフによるドリームプロジェクトだった『クロノ・トリガー』などなど……

 そうしたソフト群の中で、この『ライブ・ア・ライブ』は「実験的」で「RPGの色んな可能性」に挑んだ作品だったのだと思います。

 まず「オムニバス形式」の作品で、7つの章から成っています。
 章立てのRPGと言えば『ドラゴンクエストIV』などが既にありましたが、『ライブ・ア・ライブ』の場合は「全く別のゲームが7つ入っていて、そのどれから遊んでも構わない」という作品でした。そのために、それぞれの章には別の漫画家さんがキャラクターデザインとして起用されていて、章ごとの独自性を際立たせていました。

 当時の自分は「漫画家7人もキャラデザに起用なんて、なんでそんなことするんだ?」と分からなかったのですが、今回プレイしてみてよく分かりました。試みとしては『GUILD01』とかに近いんですよ。著名なクリエイター4人が作った別々のゲームが1本のパッケージに収録されている、みたいなカンジで。『ライブ・ア・ライブ』は「著名な漫画家7人がキャラクターデザインを手がけた別々のゲームが、1本のパッケージに収録されている」んです。

 そのくらい、それぞれの章は別のゲームになっているのです。
 「システム」は同じなのに。
 切り口が違うと、全く別のゲームになってしまう――――


 RPGにはそれくらいの可能性があるんだと、時代の最先端を突き進んでRPGを作りまくっていた当時のスクウェアは考えていたのだと思います。
 そして、実際にプレイステーション時代になってからもスクウェアは様々なRPGを作りまくっていきますものね。『ライブ・ア・ライブ』はRPGが色んな方向に進んでいく過渡期にあたる、「色んなRPGの可能性」を見せた見本市のような作品だったとも言えます。



◇ 共通する「RPG」という枠組みに、「RPG」の無限の可能性を感じられる
 それでは、収録されている7つの章を見ていきましょう。
 順番は単に「私がプレイした順番」です。

○ 西部編
 西部劇をモチーフにしたシナリオ。
 キャラクターデザインは石渡治さん。代表作は『B・B』『LOVe』など。

 ならず者の集団クレイジー・バンチに支配された町を救うために、賞金首であるサンダウン・キッドが立ち上がる章です。ゲームとしては「鐘が8回鳴る」という制限時間までに町を探索し、見つかったアイテムを使って町人に罠を仕掛けてもらい、それで敵を迎え撃つのです。

 言ってしまえば、RPGの「探索」要素にスポットを当てた章です。
 プレイ時間が長くなく、「探索」が苦手でも「戦闘」で挽回できるなど自由度も高く、私はお気に入りの章でした。


○ 現代編
 高原日勝が最強の格闘家を目指す話です。
 キャラクターデザインは皆川亮二さん。代表作は『スプリガン』。後に『ARMS』や『D-LIVE!!』なども執筆されますね。

 当時流行していた『ストリートファイターII』のような格闘ゲームの世界観をベースにしていて、ゲームシステムとしても格闘ゲームのように「6人のキャラクターから対戦相手を選んで順々に倒していく」というもの。戦闘自体は「格闘アクション」ではなく、このゲームに共通するSRPG風のコマンドバトルですが。

 言ってしまえば、RPGの「戦闘」要素にスポットを当てた章です。
 喰らった相手の技を覚えるシステムがあるために、対戦する順番に攻略要素があるなど、シンプルなのに奥が深くて楽しかったです。個人的には、これもお気に入りの章です。


○ 原始編
 原始時代の人類をコメディタッチで描くシナリオです。
 キャラクターデザインは小林よしのりさん。代表作は『おぼっちゃまくん』『ゴーマニズム宣言』など。

 言葉を持たない狩猟民族が主人公達なので「台詞」が一切なく、『FF5』や『FF6』のようなドット絵の動きだけでキャラクターの感情を説明し。戦闘は「シンボルエンカウントなんだけど敵の姿は見えない」のでニオイを嗅いでその場所を推理する、など独特のシステムがあります。
 レベルアップ要素やアイテム合成によって強い武器を作るなどの「育成」要素もあって、最初はどうすりゃイイんだこんな敵というザコ敵に囲まれて絶望するのだけど、次第にそうした敵も楽々倒せるようになっていくのが気持ち良いです。

 原始人という設定を活かして、他のRPGにはない独自の味を出してしまった章です。
 これも、割とお気に入りです。


○ SF編
 宇宙を航行中の宇宙船の中で起こるドラマを描いた話です。
 キャラクターデザインは田村由美さん。代表作は『巴がゆく!』『BASARA』など。

 宇宙船の中で作られたロボット:キューブを主人公にして宇宙船内を動き回り、人間関係の中で立ち回っていく話です。ザコ戦の要素はなく、ゲームシステムとしては指示された場所に向かってストーリーを進める「一本道アドベンチャーゲーム」に近いです。

 言ってしまえば、RPGの「ストーリー」要素にスポットを当てた章です。
 個人的には、1~2位を争うくらいに好きな章でした。


○ 功夫編
 クンフーの流派:心山拳の継承を描いたシナリオです。
 キャラクターデザインは藤原芳秀さん。代表作は『拳児』『ジーザス』など。

 「7つの話の中でこの主人公だけジイさんなのかよ!?」とプレイ前は思ったのだけど、この章はそれがポイントとなっていて。このジイさんが主人公となって3人の弟子を見つけ、育てて、その3人の中から1人を「継承者」にするという話なのです。

 言ってしまえば、RPGの「育成」要素にスポットを当てた章です。
 3人の内の誰を育てるのかでストーリーが若干変わるのが面白いです。終盤の連戦は正直退屈でしたけど、発想としてはなかなかお気に入りの章でした。


○ 近未来編
 スーパーロボットアニメのような世界観のシナリオです。
 キャラクターデザインは島本和彦さん。代表作は『炎の転校生』『逆境ナイン』など、後に『吼えろペン』や『アオイホノオ』なんかも描かれますね。

 父を殺され孤児院に暮らすアキラを主人公に、暴走族クルセイダーズと陸軍の企みに挑んでいく話です。ゲームシステム自体は「シンボルエンカウントのRPG」として特筆するところも少ないのだけど、細かい寄り道イベントと、主題歌があるなど(スーファミのゲームなので歌は流れませんが)往年のロボットアニメを彷彿とする熱いシーンもあります。

 RPGで「ストーリー」を描くという点ではSF編と共通するものがあるのですが、あちらが「アドベンチャーゲーム」の流れだったのと比較すると。こちらは凝った「演出」によるアニメ的、映画的な見せ方を目指した賞とも言えます。
 非常に人気の高い章らしいのですが、個人的には延々と湧き続けるシンボルエンカウントの敵がつらくてあまり好きではありませんでした。ラストは確かに燃えるんですけどね……


○ 幕末編
 悪の大名にとらわれた要人を救うために敵城に潜入する忍者の話です。
 キャラクターデザインは青山剛昌さん。代表作は『YAIBA』など。このゲームの開発が行われている頃にちょうど『名探偵コナン』の連載が始まるんですね。

 非常に多くのやりこみ要素があるシナリオで、敵を倒した数がその都度「○人斬り」と表示されます。そのために城内の全ての人間を殺す「100人斬り」や、逆に誰も殺さない「0人斬り」を目指すことも出来ます。0人斬りを目指す場合は、シンボルエンカウントの敵から隠れる「隠れ蓑」や、鐘の音によって変化する合言葉などの要素をしっかり理解しないとなりません。

 また、幕末に限らず江戸時代付近の有名人物が次々と登場するストーリーも面白いです。

 非常に「自由度」も「やりこみ要素」も充実している章で、人気の高い章なんじゃないかなと思います。
 ただ、私はノーヒントでプレイしたために「0人斬り」は途中で断念(レベル上げをしなかったので中ボスでどうしても勝てなかった)、結局2回目をやり直して中途半端な虐殺をするだけで終わってしまって……「自由度」も「やりこみ要素」も、結局は「しっかりと攻略情報を理解しなくてはならない」ことを痛感しました。



 7つの章はそれぞれ「別のゲーム」と言ってイイくらいプレイ感覚が違うのですが、実は根っこにあるゲームシステムは共通です。見下ろし型のフィールドを移動して、戦闘は「7×7」のマス目を使ったSRPG風のコマンドバトル―――それなのに「全く別のゲームが7つ入っている」と思えるくらい、RPGには可能性があったのです。切り口によって様々な顔を見せるんです。

 それを可能にしているのは、「7×7」のマス目を使ったSRPG風のコマンドバトルという独自のシステムじゃないかと思います。
 普通のRPGのコマンドは「通常攻撃」「MPを消費する魔法攻撃」のように二つに分類されると思うのですが、このゲームにはMPの概念がなく全てのキャラが複数の技を持っていて、「攻撃」も「回復」も「補助」も全て「戦う」コマンドから持っている技を選んで行います。それぞれの技には「距離」「方向」「技が出るスピード」「追加効果」のようなものがあって、「一度に複数のマスを攻撃できるMAP兵器」のようなものもあります。

 特に重要だと自分が思ったのは「速さ」の概念で、「強力だけど時間がかかる技」は発動前に敵がそこを動くとその技はもう当たらなくなってしまったり、回復役は敢えて順番をパスして味方に先に行動させたりという戦略性があります。自分が一番近いなと思ったのは、『ファイナルファンタジーX』のカウントタイムバトル(CTB)かなぁ。『ライブ・ア・ライブ』のシステムをより万人向けにしていくとCTBになるように思えます。


 この独特のバトルシステムが「普通ではない7つのRPG」をそれぞれ成り立たせていると言えるのですが……逆に言うと、私がこのゲームで一番感じた「欠点」もこのバトルシステムでした。戦略性の高いバトルシステムなので、とにかく1回の戦闘に時間がかかるんですね。なのに、とある章だと普通のRPGのようなランダムエンカウントでザコ戦を何百回と戦闘をしなきゃならなくなるので、とにかく時間がかかるかかる。

 「普通ではないRPGに適したバトルシステム」を「普通のRPG」に当てはめた結果、ただひたすら時間がかかるようになってしまった悪例だと思います。

 クリアした後に攻略サイトを読んだりTwitterで教えてもらったりした話なのですが、その章は「こちらのレベルが上がるとザコ敵も強くなる」「なのでレベルを上げすぎないように逃げるのが基本」だったみたいです。
 私はRPGで「逃げる」を選ぶのが苦手なのでエンカウントした敵は全部倒していて、その結果レベルが上がりすぎてザコ敵も強くなってしまい、1回の戦闘に5分くらいかかる→ 2秒歩く→ ザコ敵にエンカウントするので5分かけて倒す→ 2秒歩く→ ザコ敵にエンカウントするので5分かけて倒す→ 2秒歩く→ ザコ敵にエンカウントするので5分かけて倒すを繰り返していました。

 おかげでレベルが上がりまくってラスボスも瞬殺でしたしね……その辺にいるザコ敵の方が強かったような……


 ランダムエンカウントにしなければとか、「こちらのレベルが上がるとザコ敵も強くなる」仕様にしなければとか、エンカウント率が3分の1くらいならばとか、「逃げる」が勝ちなシステムだとあらかじめ教えてくれるとかしてくれたら良かったのに……と思いました。
 その章さえなければ私はこのゲームをかなり好きなまま終われたと思うのですが、その章のせいで随分と印象が悪くなってしまいました。



◇ 7つの世界を表現する見事なドット絵グラフィック!
 話を変えます。
 スクウェアという会社のゲームは創立当時からグラフィックに定評があり、現在でも日本でトップクラスのグラフィックのゲームを作れる会社と認識されていると思います。しかし、そのスクウェアの歴史の中でも「スクウェアのグラフィックの黄金期はいつだと思う?」とアンケートを取れば、スーパーファミコン時代かプレイステーション時代のどちらかになるんじゃないかと思います。


 「ドット絵グラフィックが極まったスーファミ時代」
 「ポリゴンによる3D表現やムービーで一時代を築いたプレステ時代」


 私はどちらにも違った良さがあると思います。
 「ドット絵には暖かみがあるけどポリゴンは無機質で人間味を感じない」みたいな定型の“昔は良かった”語りが私は好きではありません。ただ、この二者には明確な「出来ること/出来ないこと」の差があって、スーファミ時代とプレステ時代はその一点で大きく異なるのです。


 プレステ時代になってポリゴンで作られるようになったスクウェアのゲームは、「カメラワーク」を手に入れるんですね。
 人物の周りをグルグル回ったり、顔のアップに寄っていったり、俯瞰からキャラを映したりということが出来るようになりました。「ムービー」もその延長線上にあるものですし、その結果プレステ時代のスクウェアのゲームは「映画のようなゲーム」と絶賛される一方で、「じゃあ映画でも作ってろよ」というアンチも出てきたという。

 ドット絵で作られたスーファミ時代のゲームは、基本的には「カメラワーク」がありません。
 なので、スーファミ時代のスクウェアのRPGは、プレステ時代と同じように「ストーリー重視」のものであっても、「映画のような演出」ではなく「(カメラの位置が固定されている)演劇のような演出」が基本になるのです。


 本当ならここでババーンとスクリーンショットを載せて「どうだ!すごいでしょ!」と説明したいのですが……スクウェア・エニックスのバーチャルコンソールのソフトはスクショ貼り付け禁止なので、私もそれに倣ってスクショに頼らずに文章で凄さを説明したいと思います。


 例えば、「西部編」。
 西部劇の雰囲気を出すために、キャラクターではなく「転がる草」が画面を横切るんです。あの西部劇っぽい草!正体のよく分からないけど、「あ!西部劇でよく転がってるヤツだ!」と思えるあの草が画面を転がっているんです。

 例えば、「現代編」。
 空と地面の色を上手く変化させることで、「夜明け」を表現する演出が見事でした。カメラアングルが変えられないからこそ、画面内にあるものを使って時間変化を表現させて、それがストーリーともマッチしているという。

 例えば、「原始編」。
 言葉を持たない時代の話なので、台詞は一切なくキャラクターの動きだけでストーリーを説明しなくてはなりません。プレステ以降のようなカメラワークもありません。それが逆に「舞台上で走り回るコント」のようで面白いんですね。映画は演劇の上位互換ではなく、両者にはそれぞれの良さがあるのだと実感させてくれます。



 また、大前提として「7つの世界」をゲームで作ろうとすると「素材の使いまわし」が出来ません。
 例えば『ファイナルファンタジーV』だったら、序盤に出てくる城も中盤に出てくる城も、壁のグラフィックなんかは一緒なワケです。同じ世界観だからそれが許されるんです。しかし、『ライブ・ア・ライブ』のようなゲームの場合、「幕末編」に出てくる城と「近未来編」に出てくるビルが同じグラフィックというワケにはいきません。「7つの世界」をゲームで作ろうとすると、全部別々に作らなければならないんです。


 「作るのが非常に大変そう」で言えば……
 このゲームのバトルシステムには「向き」の概念があるので、敵も味方も「手前側を向いたグラフィック」と「向こう側を向いたグラフィック」の両方が必要なのです。その上、味方はたくさんある技ごとに細かく違った動きをしまくります。どんだけ労力がかかったんだと震え上がります。



 ただ……ここも不満点で申し話ないんですけど……
 それ故に「どうだ!このグラフィックすごいだろう!」とただただ画面を見ているだけの時間も長いんですね……ストーリーが進む場面は「そこが見せ場」なんだから文句を言っちゃいけないのは分かります(リトライ時にAボタン連打するのは億劫だけど)。しかし、戦闘シーンで一つ一つの技が長いのがつらくてつらくて。

 このゲームには、普通のRPGにおける“たたかう”のような通常技がありません。なので、ザコ戦でも敵も味方も必殺技の応酬のようなことが続くのですが、その一つ一つがとても長いのです。いつまで経っても戦闘が終わりません。ボス戦ならそれもテンション上がる演出なのですが、先ほども書いたようにランダムエンカウントで何百回とザコと戦わなければならない章で延々と敵が大量の火の鳥を召還しているのを眺めていれば心も淀んでいきます。


 この「ザコ敵の長い攻撃モーションを延々と眺めている時間」は『スーパーマリオRPG』でも感じましたし、プレステ時代の『ファイナルファンタジー』シリーズにも感じました。それが当時のスクウェア基準で、実際にそれが受けていたのだからそれが正しかったのかも知れませんが、私はこれがあまり好きではありません。
 何百回と繰り返し観るザコの攻撃は、なるべく短くして戦闘のテンポを良くしてくれよ―――と、どうしても思ってしまいます。


◇ 総括
 自分の感想を読み返してみると、不満点は「とある章のランダムエンカウント」に集約されているのが分かりますね……それくらい、あのエンカウント率と戦闘の長さは苦痛でした。それ故にフィールドを「探索」する気にもならず、結果的にそれが「真のエンディングじゃないエンディング」にしかたどり着けなかった理由だと思います。しかし、あの鬼エンカウント率が待っていると考えると、やり直す気にもなれない……

 ということで、ゲームのトータルの評価としては「前半は超楽しかった」けど「終盤はつらかった」というものになってしまいます。


 「RPGには色んな可能性がある!」とこのゲームが見せていたように、この後のRPGは確かに色んな方向に進んでいって成功していくのですが……この頃のRPGが既に抱えていた「ただただ画面を見ているだけの時間も長い」問題を、プレステ時代も、PS2時代も解消できず、自分がRPGをあまりやらなくなってしまうことを考えると。「可能性」と同時に「行き詰まり」も感じてしまった作品だったのかなぁと。

 あと、スクウェア・エニックスのバーチャルコンソールのソフトはMiiverseにスクショが貼れないのも寂しいです。会社の方針なら仕方がないんですけど、バーチャルコンソール以外のソフトはスクショが貼れるんですよねぇ。謎。


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ストーリーが面白いんだから、それでイイじゃないか!『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』紹介(9.5点)

【三つのオススメポイント】
・低予算とは言え、ノベルゲームとして必要最低限の機能はある
・ベタだけど、だからこそ飛びっきりに魅力的なキャラクター達
・ストーリーを語るには、どうしたってネタバレ抜きでは難しい!


『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』
 Wii U用/ノベルアドベンチャー
 ケムコ
 2014年4月9日発売
 1080円(税込)
 セーブデータ数:30(※ユーザーごとに作成可能)
 公式サイト

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 プレイ時間は約22時間
 全エンディングをコンプリート、追加シナリオも全て読みました
 やりこみ要素などを無視したTRUEエンドまでのプレイ時間は16時間でした
 ※ ネタバレ防止のため、読みたい人だけ反転させて読んでください

【苦手な人もいそうなNG項目の有無】
・シリアス展開:◎(中盤からはかなりのシリアスなストーリーが続きます)
・寝取られ:×
・極端な男性蔑視・女性蔑視:×
・動物が死ぬ:×
・人体欠損などのグロ描写:△?(文字だけならそう誤解させるシーンはある)
・人が食われるグロ描写:△(文字だけだけどバッドエンドの中にはある)
・グロ表現としての虫:×
・百合要素:○(美弥様はもちろん、るみ子さんもそこそこ)
・BL要素:△(BL要素はないけど、BL好きなキャラが出てくる・笑)
・ラッキースケベ:△(公式にはないということだけど、中盤のアレは男子の夢だと思う)
・セックスシーン:×
※ ネタバレ防止のため、読みたい人だけ反転させて読んでください

 この記事に書いたNG項目の有無を、実験的にリスト化しました。みなさんそれぞれ気になるところだけ反転させて読んでくださればありがたいです。今後、ストーリー性の強い作品を紹介する際には使っていこうと思います。

 記号は「◎」が一番強くて、「○」「△」と続いて、「×」が「その要素はない」です。


◇ 低予算とは言え、ノベルゲームとして必要最低限の機能はある
 このゲームは元々、2013年4月にAndroid用として、2013年10月にiOS用として配信開始されたスマートフォン向けアドベンチャーゲームです。そちらの価格は500円~540円で、更に追加シナリオが1つ120円(多分)で5本販売されているみたいです(そちらの公式サイト)。

 私がプレイしたのは、2014年4月に配信開始されたWii Uのダウンロードソフト版です。追加シナリオ5本を全て含んだ状態で1080円なので、若干お得なのかな……?Wii U版は「テレビ画面でのプレイ」はもちろん、「ゲームパッドの画面だけでのプレイ」も可能です。私は最近小さい文字を読むと目が疲れるようになってきたので、「テレビ画面でのプレイ」が中心でした。

 内容自体に差はないみたいなので、みなさんお好きな機種でどうぞ。


 さて、ケムコのアドベンチャーゲームです。
 「ケムコ」という会社についてどういうイメージを抱いているかは世代によって違うと思うのですが、ファミコン・スーファミ世代の中には「ケムコってまだあったのか!」と驚く人もいるかも知れません。失礼な話ですが、私もWiiウェアにケムコのソフトが出た時「ケムコってまだあったのか!」と驚きましたから。

 ケムコは元々コトブキシステムという会社のゲームブランドで、海外ゲームのローカライズなどを中心に、ファミコンの時代からPS2やXboxの時代までパッケージソフトを出していたそうですね。ファミコン・スーファミ世代のゲーム好きには「ケムコ」の名前は知れ渡っていると思うのですが、「ケムコの代表作は?」と訊かれると答えられない人が多いんじゃないかと思います。
 任天堂なら『マリオ』とか、ナムコなら『ファミスタ』とか、コナミなら『グラディウス』とか、カプコンなら『ロックマン』とか、ポンポン代表作が出てくるのに比べると「ケムコって何を出してたっけ……」とイマイチ地味な印象があります。

 強いて挙げるなら『シャドウゲイト』ですかね。
 しかし、アレも「ローカライズの文章が変」みたいな理由で有名なので、「ケムコ=変なゲーム」というイメージもあるんじゃないかと思います。


 さて、ファミコン時代から生き続けてきたゲーム会社達は、その後みんな激動な人生を進んでいます。スクウェアとエニックスが合併したり、タイトーがそこに吸収されたり、バンダイとナムコが合併したり、ハドソンがコナミに吸収されて名前が消えたり、テクノスジャパンもデータイーストもなくなったり、テクモはコーエーと一緒になってついでにガストも一緒になったり、アトラスはなんかもうすごいことになっていたり。

 ケムコも、寿グループの再編により2004年からコトブキシステム→コトブキソリューションへとブランドが受け継がれ、以後は携帯電話やスマートフォン向けのソフトを手がけていくことになります。そして、この『デスマッチラブコメ』もそうですけど、たまーにそうしたソフトをゲーム機用のダウンロード専売ゲームとして移植してくれるのです。

 ゲーム機がハイスペックになってソフトの開発費が高騰しまくっている中で、(それぞれ事情は違いますけど)大手の会社が他の会社と合併したり、他の会社を吸収したりしつつも、なかなか新作を作れないという現状を尻目に……大作路線に早い段階から見切りを付けたケムコは、比較的小規模な開発で完成させられる携帯電話やスマホアプリやダウンロード専売ゲームに昔ながらのRPGやらアドベンチャーゲームやらを多数展開しているというのは面白い話だなぁと思うのです。


 さて、そんな事情なので……
 この作品も「低予算だなぁ」と思うところは正直あります。

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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 ゲームは、こんなカンジに「登場人物の立ち絵」+「台詞もしくはモノローグ」+「背景絵」で構成されていて。「立ち絵」のポーズは各キャラ一つずつで、「表情差分」でキャラクターの感情を表現しています。ストーリーが進むと「一枚絵」が出てくることもあるのですが、それも数えるほど。「背景絵」も限られていて、「背景絵を描く余裕がないから不思議空間で誤魔化しています」というのが分かってしまうシーンも目立ちました。

 まぁ……元々は500円前後のスマホ用アプリですからね。
 フルプライスのパッケージソフトでのノベルゲームなんかに比べると、低予算で、作りがチープなところはどうしても目に付いてしまいます。


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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 システム面も、「フローチャート」のようなものがないのは別にイイとして(さほど複雑な分岐をするゲームではないので)も。「前の選択肢に戻る」のような操作が出来ない上に、「読んだところを少しだけ読み直すことが出来る機能=バックログ」の範囲が短いのがちょっとつらいです。
 「ん?さっき何て言ってたっけ……?」と思って読み返したくても、「バックログ」の範囲を超えちゃっていて、仕方がないから前のセーブデータから読み直したこともあります。「縦読み」のくだりとかな!



 なので、不満点のないゲームではないです。
 元が500円前後のスマホアプリとは言え、1000円前後のダウンロード専売ゲームとして考えるのならもうちょっと何とかしてくれないかなと思うところもあります。

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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 追加シナリオも、スマホ版なら1本120円とかしたものなのだから頑張って「1枚絵」くらい入れてくれたって良いじゃないかと思わなくもない。お風呂のシーンとかお風呂のシーンとかお風呂のシーンとか。



 でも、「ノベルゲーム」で一番大事なところは「そこか?」って話ですよね。
 「ノベルゲーム」なんだから、「ストーリーが面白い」のならばそれでイイじゃないかとも思うんですね。


 「ストーリーが面白いかどうか」は人それぞれ好みが分かれてしまうので「オススメできるかどうか」を語るのは難しいのですが、私にはこのゲームのストーリーは面白かったし、大好きなストーリーでした。追加シナリオも含めるとプレイ時間が20時間を超えていて、退屈な作業的な時間は皆無でしたし、1000円のダウンロードソフトと考えるとボリュームも申し分ないでしょう。



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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 「低予算」感が溢れているとは言え、必要最低限の機能はちゃんとあります。
 「オート」機能や、高速で進む「スキップ」機能。

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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 オプションで「文字スピード」や「オートでのスピード」も変更可能。

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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 「セーブ」&「ロード」もいつでも可能。
 Wii U版は全ての操作が「ボタンだけ」でも、「タッチ操作だけ」でも可能というのも悪くないです。


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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 ゲームとしては、時折出てくる「二択」を選ぶだけ。
 しかし、このゲーム「主人公が愛を告白されると爆発して死ぬ」という特徴があります。

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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 これをゲームの構造として分析すると、「正しい方を選べばストーリーが進む」「間違った方を選べば即死亡でバッドエンド」という分かりやすいゲームブックになっていると言えます。ただし、プレイヤーがそれに慣れてきた後半になるとフラグ管理が必要になってきて、最終的にエンディングも複数あります。なので、選択肢の場面ごとにセーブデータを保存しておくことをオススメします。セーブデータも「オートセーブが1つ」+「任意セーブが29箇所」も保存しておけますしね。

 よくよく考えてみると、このゲームの選択肢が基本的に「二択」なのって「るみ子さんを選ぶか乙羽を選ぶか」の二択にかけているのかな。

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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 「フラグ管理が必要ならゲームとして難しいんじゃ……」と思われるかも知れませんが、バッドエンドになると「どうしてこんな結末になったのか」を解説してくれるキャラが現れます。
 上昇した難易度の救済措置にもなっていますし、今の爆発で巻き込まれた被害規模を教えてくれるなど読み物としても面白いし、バッドエンドを集めるというやりこみ要素にもなっています。ゲーム好きだったら「バッドエンドをコンプリートしたい!」と思う人も多いでしょうし、バッドエンドにこういう遊び心があるところもイイですね。


 なので、「低予算」なことは目に見えてしまうゲームではあるのですが、その制約の中で必要なものをちゃんと揃えてプレイヤーが遊びやすいように考えて作ってあるゲームなので……印象としては、「とても頑張っているゲーム」という印象を持ちます。ダウンロードソフトなんだから、これでイイじゃないか!



◇ ベタだけど、だからこそ飛びっきりに魅力的なキャラクター達
 このゲームの魅力が何なのかを考えると……奇抜な設定や、ノリの良いテキスト、ストーリーの意外性など多々あるんですけど。やっぱり私はこのゲーム最大の魅力は「キャラクター」だと思うんですね。ということで、シンプルにメインキャラ達を紹介していこうと思います。


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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 まずは、主人公:矢木景。
 高校入学早々、「愛を告白されると爆発して死ぬ」体になってしまいます。頭は悪いけれど、主人公の視点で語られる台詞やモノローグは切れ味があって面白いし読みやすいです。


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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 次に、Wヒロインの一人:津野るみ子。
 黒髪ロングのお嬢様で、この地域一体では超有名な神社の娘です。近寄りがたくて神々しい典型的なお嬢様キャラですけど、このゲームの場合「彼女が景に告白しようとする」ところから始まるので、お嬢様キャラなんだけど放っておけない気持ちになってくるのが上手いです。


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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 Wヒロインのもう一人:白詰乙羽。
 主人公:景の幼馴染で、小学生の頃に景がスカートめくりをして以降は景をぶん殴るようになった暴力キャラです。背も胸も小さくて、ジト目が多めの暴力系ツンデレキャラ―――なんだけど、このゲームの場合「彼女が景に告白しようとする」ところから始まるので、るみ子さん同様にその行動が憎めないんですよねぇ。


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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 主人公の悪友:平木場亜須賀。
 長身金髪ロン毛で、実は成績も優秀なのだけど、景と一緒におっぱい論争に熱くなったりするノリの良いキャラです。るみ子と乙羽という美少女二人に告白されそうになる景に悪態をつきながら、何だかんだ景を助けてくれる熱いキャラです。


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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 クラスの中心的女子:九段志乃歌。
 亜須賀とは小学生の頃から、るみ子とは中学生の頃からの付き合いで、面倒見がよくて困っている人がいるとついつい助けたくなる姉御肌なキャラです。デスマッチラブコメに巻き込まれた景のことも助けてくれようとします。


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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 大人しいクラスメイト:東護美弥。
 おっとりとした性格のせいか厄介な友人ができることが多く、友人の少ない乙羽が親しくしている数少ないクラスメイトです。既にこのゲームをプレイした人ならば何となく分かるでしょうが、私がこのゲームのキャラで一番好きなキャラは彼女です。9.5点を付けたこのゲームの魅力の5点分くらいは美弥様の魅力だったと言っても過言ではないほどに。結婚して欲しい(誰ととは言わない)。


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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 厳格なクラスメイト:有栖隆斗。
 「馬鹿馬鹿しい」が口癖の学級委員で、クールなキャラのように思えて、デスマッチラブコメに巻き込まれた景を助けてくれるキャラです。すっごい面倒くさい性格をしているのだけど、それ故にみんなが見ないように誤魔化している問題点に切り込むようなところもあります。



 この7人がメインキャラです。
 学園ラブコメというか、ライトノベルというかハーレムアニメというか、この手の作品に詳しい人ならばものすごくベタなキャラが揃っているという印象を覚えたかも知れません。「黒髪ロングのお嬢様」「背の小さい暴力ツンデレ娘」「主人公と馬鹿話で盛り上がれる悪友」「面倒見の良いクラスメイト」「おっとりおっぱい」「クールメガネ」……どこにでもいそうなキャラが揃っている、どこにでもありそうな作品と思われたかも知れません。


 でも、この作品はそれでイイんです。
 この作品はラブコメでありながら「主人公が愛を告白されると爆発して死ぬ」という奇抜な設定の作品です。言ってしまえば、「よくあるラブコメ」のパロディのような側面を持った作品なんです。
 「よくあるラブコメ」と同じようなキャラが揃っていて、同じように女のコが主人公を大好きで、同じように羨ましいことこの上ないのに、告白されたら爆発して死ぬんです。だから、キャラクターは「よくあるラブコメ」で良いんです。「よくあるラブコメのキャラクター」達が、「主人公が愛を告白されると爆発して死ぬ」という奇抜な設定の中でどう動くのかというところに独自性があるのですからね。



◇ ストーリーを語るには、どうしたってネタバレ抜きでは難しい!
 さて……
 ここまで「ネタバレにならないように」気を遣って書いてきたこの記事ですが、ストーリーが魅力の作品をオススメするのに全くネタバレしないように紹介記事を書くのは難しいです。なので、ここからは多少のネタバレを含んだ話を書こうと思います。

 「最後はどうなる」みたいなネタバレを書くつもりはありません。
 ただ、この作品がどういう構造の話なのかは語るつもりです。

 なので、私は「なるべくならゲームをやる前には、ここからの話を読まないで欲しい」と思っています。まっさらな状態でゲームをプレイして、TRUE ENDまで進めた上で、ここからの話を読んで欲しいと思っています。
 しかし、こうした紹介記事は「既にゲームを遊び終えた人」も読むでしょうし、ここまでの紹介を読んでも「さほど興味が湧かないなー」と思いながら読んでいる人もいると思うんです。私もそう思いますもの。ここまでの紹介文でこのゲームの魅力を何割伝えられたかといったら1割くらいだと思っています。ネタバレなしで伝えられるのはそんなもんだろうと。



 だから、ここから先は多少のネタバレがあります。
 ここまでの話を読んでも興味が湧かなかった人に興味を持ってもらうために、この作品がどういう作品なのかを語ってしまおうと思います。




 OKですか?

 そろそろ核心部分に触れた話を書きますよ。


 うんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこ!



 ………そろそろマジメに書きますね。



 このゲームって、本質的には「デス・ゲーム」ものなんですよ。

 タイトルに「ラブコメ」と付いているし、ストーリーが美少女二人から告白されるスタートだし、「愛を告白されたら爆発して死ぬ」なんてコメディにしか思えないし……まだプレイしていない人にとっては、ものすごく馬鹿馬鹿しい明るくライトな話のように思えるかも知れませんが。私は、この作品の本質は「ラブコメ」ではなく「デス・ゲーム」だと思っています。

 「デス・ゲーム」ものとは……
 なんらかの理由で集められた登場人物達が、そこから逃げ出すことは出来ない「死のゲーム」に参加させられて、その恐怖の中で真実にたどり着こうとするジャンルの作品です。有名どころで言えば、『バトル・ロワイアル』とか『SAW』とか、ゲームで言えば『ダンガンロンパ』とか『極限脱出 9時間9人9の扉』とかがありますね。

 同じケムコのアドベンチャーゲーム『トガビトノセンリツ』もそうです。
 というか……恐らくですけど、『トガビトノセンリツ』などの「デス・ゲーム」を題材にしたアドベンチャーゲームを作ってきたスタッフが、もっとライトに誰にでも楽しめる作品を作ろうと考えて、「デス・ゲーム」を題材にしたアドベンチャーゲームのシステムに「学園ラブコメ」の設定やキャラクターをはめこんで出来上がったのがこの『デスマッチラブコメ』じゃないかなぁと思います。


 『デスマッチラブコメ』のストーリーは、「何故、景は愛を告白されたら爆発して死ぬ体になってしまったのか」というところがポイントになってきます。ストーリーが進むと少しずつ真相が見えてくるのですが、どうやら景には学園に伝わる「呪い」がかけられているのではないかという話になって―――誰か「呪い」をかけた“黒幕”がいることが分かるんですね。

 そう。つまり……
 二つ目のオススメポイントで書いた「魅力的なキャラクター」が、全員「容疑者」になるんです。


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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>


 なので、この作品のストーリーを引っ張る推進力は「この状況を生み出した“黒幕”は誰か」「“黒幕”の狙いは何だ」「主人公はこの状況から抜け出せるのか」という要素になっていて、それでいて「死が隣にある恐怖」が緊張感を生み、その過程で「容疑者となっているキャラクターや主人公の内面が掘り下げられる」ことで物語に多面性が生まれる――――といったカンジで、やっていることは完全に「デス・ゲーム」ものなんですね。

 だから、この作品のキャラクター達は、みんな内面にものすごく暗いものを抱えているのです。じゃないと、「このキャラが黒幕か…?」と疑えませんからね。


 『デスマッチラブコメ』という作品をネタバレなしに説明するのは難しいので、「よくあるラブコメのようでちょっと違う」とか「よくあるラブコメのアンチテーゼ」とか「よくあるラブコメのパロディ」という表現を使う人が多いです。というか、私もついさっき使いました。ただ、私はこの作品は「よくあるラブコメを否定するもの」ではないと思うんですね。

 どっちかと言うと、「デス・ゲーム」というシリアスで重たいジャンルに、「よくあるラブコメ」という明るくて前向きで憎めないテイストを持ち込んだ作品だと思うのです。その結果、「デス・ゲーム」もののシリアスさと緊張感と謎解き要素と、「よくあるラブコメ」の明るさと魅力的なキャラクターと恋愛模様とが融合された作品になったのだろうと思います。


 最初はよく分からない「謎」だらけの話で、「理不尽」にしか思えないのに、そこから徐々に話が見えてきて最終的には「一本の線」に繋がる―――この気持ち良さは「デス・ゲーム」ものの特権だと思いますし、自分がこの作品を大好きな理由でした。「ただのラブコメ」でも、「ただのデス・ゲーム」でも自分はここまで好きにはならなかったと思います。


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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 ヤバイぜ、『デスマッチラブコメ』!



◇ 総括
 ということで、是非オススメです!
 「シリアスな話は苦手」「突然うんこうんこ言い出す主人公は苦手」という人には流石にオススメしづらいですが、「主人公が愛を告白されると爆発して死ぬ」というただキャッチーな一発ネタで惹きつけるだけではなく、この手のジャンルのアドベンチャーゲームを作り続けてきたスタッフだからこそ「この作品にしかない魅力を持った1本」を作り上げることが出来たのだと思います。


 「続編」を求めるファンも多いらしいし、メーカー側も「売れたらその可能性も……」と示唆しているみたいなんですが、個人的にはこの「1作目の衝撃」はどう足掻いても超えられないと思うので……純粋な続編よりも、この魅力的なキャラクター達を使ったスピンオフ作品が見たいかなぁって思います。極論を言うと、このキャラ達を使ったパズルゲームとかでも構わないと思っているくらいです(笑)。

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<写真はWii U版『D.M.L.C. デスマッチラブコメ』より引用>

 美弥様、可愛いよ美弥様。
 美弥様が主人公のスピンオフ作品でもイイですよ。


 ケムコ、凄いね。
 「ケムコの代表作は?」と訊かれたら、これからは即答で「デスマッチラブコメ!」と答えると思いますよ!面白かったー!

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