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やまなしなひび−Diary SIDE−
hinnyu is the best!
決戦は10月か
 数日ゲームニュースをチェックしていない間に、色々と興味深い話が出てきていました。


 『みんなで投票チャンネル』のネタバレ話。
 ワールドアンケートで「体を使うの/頭を使うの、どっちが得意?」という御題が出ていました―――僕としては頭使う方が得意ですが、「Wiiで遊んでいるような人達は体を使う方が好きだろう」と予想しました。

 で……結果。「頭を使う方が得意」の圧勝。7割:3割くらい。
 えーマジかいと思いつつ、各国ごとの投票率を見てみると……「頭を使う方が得意」順にポルトガル、ブラジル、ギリシャと続いていって。何と、日本が一番「頭を使う方が得意」の比率が低い国でした。最下位。日本だけが5割:5割くらい。


 この結果には驚きましたよ。だって、この結果だけなら「日本が一番頭を使うのが苦手な国」=「日本が一番体を使うのが得意な国」みたいじゃないですか(笑)

 一つには「日本では“頭を使わないでも楽しめる”ゲーム機として認知されているWiiだけど、海外では従来通り“頭を使うもの”と認知されている」というのもあるかなとは思いますが…・・・
 これは「Wiiを持っていて」「ネットに繋いでいる」人というのが、海外ではデジタル機器に詳しい頭脳労働者寄りの人が多いのかなと思いました。日本もまだゲーム機をネットに繋いでいる人は“デジタル機器に詳しい人”だとは思いますけど、海外よりは幅広く浸透している気がしますものね。


 日参している『わぱのつれづれ日記』さんにて、なかなか驚きのニュースが。

 任天堂 イギリスで「マリオパーティ8」をリコール 〜 原因は差別用語か

 何をやっているんだ、任天堂は……
 本当に原因が差別用語なのかは微妙ですけど、ローカライズに失敗したというのは揺るがない事実です。まぁね…同じ英語圏のアメリカとイギリスでも、問題になること/ならないことが違うというのは「想像以上にローカライズって難しいんだなぁ」と同情できなくはないんですけど。

 言われてみれば、PS3ソフトのマンチェスター大聖堂の問題もアメリカとイギリスの認知の差だったような気がします。日本→海外の各国というよりも、アメリカからイギリスのように欧米諸国同士の文化の差の方が複雑で難しいのかも知れませんね。


 しかし、『マリオパーティ』って『Wii Sports』に続くキラーソフトにもなりえたソフトだったと思うんですけどね。それだけに、こういう形は勿体ないなぁ……

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 新型PSPは9月20日に19,800円で発売(電撃オンラインより)

 バッテリーの不安はあるのもの、小型化&軽量化に加えてロード時間の短縮やらワンセグ対応バージョンやら低価格化やら新色登場など良いこと尽くめの新モデルですね。
 もちろんDSとのシェア争いという点ではもう勝ち目がないと思いますが、今の時点で(日本では)過去のセガサターンやNINTENDO64と同じくらいの普及台数なワケですから。きっちりと携帯ゲーム機の2番手の位置をキープしているとも言えます。
 新モデル投入も、購入を迷っていたユーザーには朗報でしょうね。

 ただ……個人的に非常に残念なのが、「テレビ画面をモニターにできる」機能について。ゲーム用途でテレビ画面を使うためには、D端子かコンポーネントのケーブルじゃないとならないそうです。
 全てのテレビにコレらの端子が付いているワケじゃないというのもありますし。喩えば、我が家のアクオスは背面に端子が付いているため、ケーブルを挿すためには二人がかりでテレビを下ろさないとならないんですよ。D端子は全部埋まっちゃっているという家庭もあるでしょうし。

 PSPと一緒にケーブルを持ち歩いて、立ち寄った友達の家でテレビ画面に映すくらいの気軽さが出来るのかな?と思っていたのですが、条件がかなり厳しくなってしまいました。



 “PLAYSTATION PREMIERE 2007”にて、これまで見えていなかったPS3ソフトの画面写真と発売スケジュールが発表されたそうです。ファミ通の記事

 シリーズソフトとしては『グランツーリスモ5プロローグ』が10月『真・三国無双5』が秋というのが注目ですかね。個人的にはやはり孕ませゲー『アガレスト戦記』と、『うたわれるもの』に続くアクアプラスのADV+SRPGの『ティアーズ・トゥ・ティアラ』が気になりました。

 車に1ミリの興味もない僕なのでグランツーリスモには詳しくないんですけど、『プロローグ』というのは本編とはまた別なのですかね?検索してみたら「グランツーリスモ5は2008年、プロローグは2007年中に」という昔の記事が出てきたんですけど…
 無双シリーズももうどれだけブランド力があるんだろうとは思いつつ、とりあえず徐々に持ち球が増えているのは確か。

 『ゲームの裏話』さんにて、発表されたPS3ソフトの発売スケジュールが分かりやすく並べられているのでどうぞ。
 今回は発表されていませんが……一応『Africa』が年内、『ウイニングイレブン』が冬に出る予定だと考えると、始まってきたぞという気になりますね。



 とにかく、PS3にとって10〜11月は大きな転機にはなるでしょうね。『Home』もあるし。
 後は、このタイミングで(日本だけでも)値下げをしてくれば面白いことになりそうです。Xbox360が普及しきったアメリカよりも…Xbox360が爆死状態でコアゲーマーも(減少中とは言え)確かに存在して、何より世界屈指のソフトメーカーが揃っている日本をまず落としにかかるのは、戦略的には理に適っていると思うんですけどねー。

 アメリカと同じように80GBを投入して今の60GBの値段に、60GBを20GBの値段に、まだ残っていたら20GBを一気に下げるというだけでも(もちろん赤字幅も広がるんだけど)大きいと思います。

 てゆうか……10〜11月に動かなきゃいつ動くのって感じですよ。『メタルギア4』と『グランツーリスモ5(本編?)』に合わせて来年とか言っていたら、これらのソフト達が見殺しにされてしまい、更にサードメーカーが二の足を踏む状況を作りかねませんよ。

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 10〜11月は、残りの二陣営にとっても転機となりそうな予感。
 Xbox360は「値下げ」よりも「壊れにくい」新モデル発表が10月くらいにあるんじゃないかと思っていましたが、『Halo3』に合わせた色違いバージョン(中身は従来と一緒?)を出すとか言っているんですよね。エリートも日本で出すとか、普通のXbox360ですら爆死しているというのに更に高いの出してどうすんだ……

 Xbox360としてはもう日本はどうでも良いのかも知れないんですけど、PS3に動かれる前に動いておけば大逆転の可能性だってあったと思うんですよ。
 PS3に値下げされたら万に一つの可能性すらなくなってしまいます。「マルチタイトルはXbox360の方がグラフィックが綺麗」とか言われている内に、本体売っておけよ!と本気で思います。



 任天堂陣営はとりあえずは手持ちのカードを順番に切っていくだけか。
 PS3が動こうか寝てようが、Wiiが『Wii Fit』『マリオギャラクシー』『スマブラX』というキラーソフトを10〜12月に出すのは確定しているワケで(『メトロイド』もひょっとしたら)。この3本はどれも“ミリオンいってもおかしくない”“最悪でも50万本は堅い”ソフトですからね。えぇ、もちろん信者ならではの発言だとは自分でも思いますよ。

 PS3が値下げしてきたなら、可能性としてはWii新色発表か値下げもあるんですが……幾ら本体だけで黒字になったとは言え、需要と供給が逆転しない限りは値下げなんてしないでしょうしね。
 ユーザーからすると「そんなことよりWiiチャンネル増やしてくれ」とか、「『Wii Fit』の価格を限界まで安くしてくれ」という気分か。



 ということで、今世代ゲーム機戦争の大一番10〜12月の対決。
 先鋒戦は『Wii Fit』(Wii)vs『Halo 3』(Xbox360)vs『アガレスト戦記』(PS3)ということで宜しいでしょうか。

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[記事URL]

テーマ:▼ゲームの話 - ジャンル:ゲーム

WEB漫画『ハルハレパレット-Kafu GO! GO!-』第3話簡易感想
 「栓抜き?」

 和泉さんの『ハルハレパレット』第3話がアップされました。僕が3ページ描いている間に…(以下略)
 え、えぇえええ!!?との驚きの一方で……「起承転結」で言えば第2話が「起承」で第3話が「転結」だったというか、ネタバレ抜きで語るのが不可能な回でした(笑)。一つ言えることは!セバスチャン、役立たねえ!!

 しかしまぁ…桜子ってレベル1の状態でバラモス城をうろうろしているようなものですからね。今後どう展開していくのか気になります。桜子のレベルを上げていくのか、それとも……

 超どうでもいいことに気付いたんだけど、桜子と椅子ってパッと見すごく似てるよね。
 熱あるんだな、俺。

[記事URL]
アニメDVDと大作ゲーム
 別エントリにコメントを頂いて、まぁ色々悩んだのですけど……ケジメとして思ったことは書いておかなきゃならないなと、今日はアニメのお話。しかも、「夢も希望もないよね」的な話なので……話半分くらいに読んでもらえると良いかなと思います。

 違法コピーの話はややこしくなるので割愛。
 “合法な部分だけ見てもこんなに大変なんだよ”という話を今日はしていきます。


 ○ アニメのDVDは何故高い?
 既得権益だとか中間搾取だとかは、難しすぎてよく分かりません。漢字も書けません。

 でも、単純に「人間の労働時間」だけを見てもアニメ制作(製作)というのは費用対効果が悪すぎると思います。
 喩えば、週刊漫画なんかの場合は6〜7人で1週間かけて1話を作りますよね。隔週連載の場合は2週かけて、月刊連載の場合は1ヶ月かけて。もちろん休日とか連載前の準備期間もありますが、描く時間=掲載ペースというのが基本原則なはずです。

 で、アニメの場合。現場を観たことはないので聞きかじりの情報ですが、1話分のアニメを作るのに必要な時間は3ヶ月間くらいだそうです。話を考える人、脚本を書く人、演出する人、絵を描く人、それらを仕切る人等等……その間に動く人数が漫画の比ではないのは、EDのクレジットを観れば分かるでしょう。これらを複数チームのローテーションで回して何とか週1になっているという。
 しかも、これがテレビ上では30分で終わってしまうワケです。3ヶ月間、生活をかけて大人達が走り回った結果が30分なのだから……これが儲かるワケがない。


 DVDを売らなければ採算が合わないビジネスモデル―――

 僕個人としては「違法コピー」は問題を表面化させただけであって、元々の問題はもっと根が深いと思うのです(もちろん“違法”である限りは“違法”ですから賛同も利用もしませんけど)。

 だってさ……ロボットアニメを見てロボットのプラモデルを欲しがるかつてのビジネスモデルとはワケが違うのですよ。DVDって基本的に「テレビで観た話をもう一度観る」ためのものじゃないですか。(放送地域の話とかもあるんですが、あくまで“基本的には”ね)しかも、ほとんどの家庭では録画機器があるだろうにですよ。

 僕だってアニメDVDを何本も持っていますけど、やっぱりそれは“自分にとって特別な作品”とかに限定してしまいます。でも、この山ほどあるアニメのほとんどが「DVDを売る」前提でビジネスとしてやっていることに、絶対どこかで破綻するよなぁ…と不安を覚えてしまうのです。

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 ○ DVDを売るためのアニメ
 話が突然横道に逸れる上に、恐らくほとんど賛同を得られない話なんですけど……

 DOCOMO2.0のCMが好きです

 2.0の機能には全く魅力を感じませんし、現にDOCOMOユーザーがどんどん減っている現状な上に、プライドもへったくれもないキャスト偏重のCMだと分かっているんですが……CM自体は、「商品の魅力」を分かりやすく寸劇に落とし込んでいる良いCMだと思うんですよ。

 昨日観たのは、浅野忠信が長瀬智也に「オマエの家に携帯忘れてない?」と電話するパターン。排気口とか下駄箱の裏も探せという浅野に長瀬が「こんな狭いトコに携帯入りませんよ」と言うと、「オレの携帯は薄いから入るんだよ」と言う。

 別に僕が説明するようなことじゃないですけど、「DOCOMO2.0の携帯は今までの携帯よりも薄い」ことをアピールしているんですよね。「携帯が薄くなりすぎると何処にいったのか分からない」ということもアピールしてる気がするんだけど(笑)、僕はこういうCMが好きです。


 CMってスポンサーの商品を「欲しい!」と思わせようとするものですよね。
 アニメも同様で……喩えば、つい最近『ガンダム』の総作画監督をやっていた安彦さんが「ガンダムが合体するのは玩具会社のためだった」と仰っていましたね。当然のことです。ロボットアニメとは、ロボットのプラモデルを売るためのアニメだったんですから。
 『ガンダム』でも『Zガンダム』でも『ガンダムZZ』でも、毎週のように試作型の敵ロボット(=モビルスーツ)が出てきてやられるのは、敵ロボットの数だけ玩具やプラモが作れるからという理由だけです。当時はそういうビジネスモデルでしたから、別に何もおかしくありません。

※ 7月19日追記:コメント欄にて、『ガンダム』放映時のスポンサーはバンダイではなくクローバーで、クローバーはプラモデルを出していないとの指摘を受けました。また、どうやら参考記事なんかによると、『ガンダム』のやられメカが多数登場するのはやられメカの玩具を売りたいのではなく、異形のやられメカと戦うガンダムの玩具を売る戦略だったみたいですね。
 「ザクレロなんか出してオモチャが売れると思ったのか」という長年の疑問が氷解しました。一部記事を修正しお詫びするとともに、疑問に気付かせてくれたご指摘に感謝したいと思います。




 翻って現在のアニメ。もちろんDVD以外にも主題歌CDやら挿入歌CDとかキャラソンCDとかフィギュアとかもあるんですけど、ビジネスモデルの中心にDVDがある限り―――“より沢山のDVDが売れるような作品”を作っていくことになります。

 初回封入特典やオーディオコメンタリーを付けたりなんかは基本ですね。テレビ版では乱れていた作画を直したり、テレビ版では規制されていたエロイ絵が解禁されるなんて「あざとすぎないか?」という方法も使われていますね。
 ただ、もっと露骨なのは「何度も観ることを前提にストーリーが作られている」ことだと思います。


 『電脳コイル』の話を振られたのでハッとしたんですけど、1周目では絶対に気付かない伏線(それを伏線と呼ぶかは人それぞれだと思うけど…)ってアニメだと異様に多いですよ。
 僕は基本的には1周しか観ない人間なのでほとんど気付きませんし、気付かないものはどうでも良いと思うんですけど。『舞-乙HiME』2周目を観た時に、(終盤まで明らかにならない)主人公達の出生の秘密が序盤に暗示として描かれていたことに驚きました。「いやー凄いね!吉野弘幸ってこんなところにも伏線入れるなんて天才だね!」ということではなく、「これって視聴者が全部観終った後に2周目を観ることを考えて作っているんだな…」と。

 もちろん、あのシーンを観て1周目から二人の出生の秘密に気付いていた人もいるでしょうし、そういう人には「推理小説でも書きなよ」と思うんですけど。
 基本的に創作って「1度観て理解できないものは作るな」と口を酸っぱく言われるものなんですよ。喩えば、今週のジャンプないしマガジンなどの漫画雑誌でアナタが“2度読み返したもの”ってどれだけあるかって話です。“2度読み返すもの”って“1度目が面白かったもの”なんですよね。
 何度も読んでもらうことを前提に漫画を描いてはいけないというのは漫画描きの基本なんですよ(『ワンピ−ス』みたいに伏線だらけの漫画も、1周目が面白いからこそ読んでもらえるのですからね)


 そう考えると……“2周目を観てもらう”ことを前提にしているアニメって変ですよ。「分かる人だけ分かれば良い」領域に踏み込みそうな危うさを感じてしまいます。
 以前に、僕が尊敬するあいばたんが「思考力を必要としない娯楽」という記事を書いていて興味深く読ませてもらったのですが……僕としては、もっと単純に「瞬間視聴率を0.1%でも上げたいNHK朝ドラ」と「DVDを1枚でも多く売りたいアニメ」のビジネスモデルの差だと思うのです。


 まぁ、『ガンダムSEED』の場合はヲタク向けアニメの中でも「今日初めて観た人でも楽しめる」ように配慮しようとしたから話がややこしいんですけど……
 アニメがこのまま「DVDを売るための作品」であり続けていけば、どんどん「今日初めて観た人でも楽しめる」娯楽ではなくなっていくと思うんですよ。敷居が高くなって、パイが増えないのにパイがどんどん減っていく。

 今この瞬間にはアニメDVDを買ってくれるお兄さんやお姉さんだって、家庭を築いてお父さんやお母さんになってしまえば財布の紐も固くなってしまいます。「ヲタクは家庭など築かない!」と言うのならば、少子化がどんどん進み新しい顧客が増えていきません。
 破綻するのが5年後か、20年後かの差というだけで……このままじゃいつか絶対ビジネスとして成り立たなくなる時が来てしまうでしょう。




 ……と、ここまで話ので勘の鋭い人は「いつかどこかで通った道のような気がするなぁ」と思うことでしょう。てゆうか、記事タイトルに書いちゃったしな。

 そうなんです。これって、ニンテンドーDSが出る前のゲーム業界に似た状況なんですよ。

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 ○ 何故、任天堂は『脳トレ』を作れたのか
 あ……念のため言っておきますけど、「アニメDVDを買わない人」も「中古ゲームを買う人」も批判をしたいワケじゃないですよ。それも一つの選択肢なのだから、胸を張って買わなかったり買ったりしましょう。
(プレミアついて定価より高く販売されている商品を買うのは、転売屋が横行して欲しい人に行き渡らない原因にもなるので、個人的には辞めてくれとは思いますけど……)

 ここで話したいのは業界の構造の話。
 ゲーム屋さんにとって新品よりも中古で売った方が利益が高いらしいのですが、メーカーからすると中古市場に流れると“売れるはずだった新品が売れずに1円も儲からない中古が売れてしまう”と百害あって一利なしな気分なんですよね。中古で安くなるのを待つために新品を買わない人も出てくるでしょうし。

 なので、ゲームメーカーは「中古屋さんに売られない」作品を作ろうとします。
 RPGなんかは「さっさとクリアして中古に売ってしまおう」という人も多いですから、クリアまでの時間を長くするとかの工夫がされてきましたよね。他にも、クリア後にアイテム集めなどのやり込み要素を用意するとか、2周目のプレイにオマケ要素が付くとか、1周だけではストーリーの全容が分からないとか。

 とにかく1本のソフトにかかる時間を増やそうとしたのです。
 人間の時間は有限ですから、1本のソフトにかかる時間が増えても、ゲームを遊ぶ時間は増やせませんよね。なのでソフトを買う本数が減るし、本数が減るということは「買うソフトは限定されてくる」ことになりました。
 その結果、“シリーズもの”しか売れない市場になってしまい、「時間がかかるなら」とか「複雑すぎてついていけない」とか「“シリーズ”を途中からは遊べないし」とゲーム離れに繋がってしまったのです。

 実際、ゲーム業界全体の売上げは97年か98年を境に縮小傾向にありました。


 この負のスパイラル現象を打ち破ったのが、我らが任天堂の岩田社長なのです!ニンテンドーDSは偉大!バンザーイ!バンザーイ!!……という話をしたいのではないんですけど、現に任天堂はこのスパイラルから抜け出そうとしました。

 操作方法の簡略化を始めとする「ゲーム人口の拡大」でパイを増やし、『脳トレ』などの「低コストの商品」でリスクを減らして多種多様な商品を作ることが出来たのです。
 ちょっと姑息かなぁとは思いますが、DSではソフトにセーブデータが内蔵されるので中古に売りにくいというのもありますね。そもそもがライトユーザーは中古にゲームを売るという考えが薄いというのもあるか。
 あ……コレは任天堂だけがやっていることではありませんが、ゲーム業界の場合は最初から海外展開を睨んで作っているというのは大きいですね。日本だけを市場に考えるよりも、全体の分母が増えるワケですから。


 で、ここからが本当に言いたいことなんですけど……
 何故、任天堂は『脳トレ』を作れたのでしょうね?

 ゲームキューブの惨敗を経験したからだとか、元々そういう路線が向いていたとか、ハード会社だから出来たとか、色々と理由はあると思います。でもやっぱ、僕はこの一言に尽きると思うんですよ。

 任天堂は『脳トレ』以前から日本一のソフト会社だった

 98年以降、年間のソフト売上げで任天堂は1位を守り続けていたそうです。PS&PS2に惨敗していた頃も、ゲームボーイやアドバンスで地道に。だから、資金も人材も豊富に抱えていたワケです。

 言ってしまえば、任天堂にとって『脳トレ』なんて売れても売れなくても構わない商品だったのですよ。少数のスタッフが数ヶ月で作ったソフトですから、最初から期待もしていなかったと。
 任天堂からしてみれば『脳トレ』がコケたとしても、『ポケモン』も『マリオ』も『ゼルダ』もありますからね。少数のスタッフが数ヶ月で作った『脳トレ』の裏で、任天堂史上最大規模の人員で4年かけて『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』を作っているというのが、物凄く分かりやすい話です。


 こんなの、他の会社にはムリですよね。
 プレステ陣営に惨敗し続けてきた任天堂が、一か八かの大勝負に出て大逆転した―――みたいな話にした方がサクセスストーリーとしては面白いのでしょうが、「絶対的な力を持っていた企業がリーダーシップを持って業界を広げていった」という表現の方が適切かなと思います。


 アニメの話に戻します。
 全てがゲーム業界と同じだとは言いませんが、やはり何処かで舵を切る会社がないとアニメ業界もキツイんじゃないかと思います。キーワードは「低コスト化」と「アニメ人口の拡大」。
 アニメの場合はゲーム業界以上に難しいでしょうけど、このままのビジネスモデルが何年も続くとは思えません。

 「何度も観てようやく意味が分かる奥が深い作品」を否定したいワケじゃないです。それも立派な娯楽ですし、僕としてもそういう作品の方が好きだったりします。それはゲームも一緒…何だかんだ言って僕は『FF』も大好きですもの。

 でも、全部が全部そっちに行っちゃうのは危険だよというお話なのです。

[記事URL]