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| DSをテレビ画面で遊べる日は? |
以前にDSでソフトを出す意味という記事を書きましたが、このままDSがメインのゲーム機になってRPGやらシミュレーションゲームが出続けるのなら「DSの画面をテレビに出力する機能が欲しいなぁ」と思う人は多いはず。 携帯ゲーム機の利点はテレビがなくても遊べることですが、テレビがある場所ならばテレビの画面とスピーカーを使いたいと思う人も多いことでしょう。ハードメーカーである任天堂にとっても、「一人でしか画面が見られない」よりも「みんなで画面を共有する」メリットは大きいでしょうしね。正直、ワンセグとかよりも需要はあると思うんですけどね。
スーパーゲームボーイ、ゲームボーイプレーヤーという前例を見る限りは、DS単体というよりはWiiと連動させるという方が現実的ではありますが……それならばWiiの販促にも繋がると思いますし、何故まだやっていないんだろうとすら思えてきます。
実を言うと……僕は去年6月の任天堂経営方針説明会にて、岩田社長が「DSソフトをテレビ画面上に映す」可能性を言及したことによって、勝手に“Wiiを使えばDSをテレビに出力することが出来るんだ”と勘違いしてしまい。それまで迷っていたDS購入に走ったという経緯があります。 この辺の岩田社長の話は、N-Stylesさんの経営方針説明会テキスト起こし7に残っていますのでどうぞ。
一応、岩田社長は「そういう使い方も出来る」と一部ソフトの例を出していただけなのですが……携帯機の画面をテレビに出力することのメリットを、社長本人が把握しているのは間違いないでしょう。そりゃ任天堂はスーパーゲームボーイやゲームボーイプレーヤーを出していたくらいですしね。
でも、実際に蓋を開けてみると……少なくとも現段階では、Wiiにそんな機能は実装されていません(そもそもWiiとDSの連動自体がほとんどない)。 ライバルである新型PSPがテレビ出力機能をデフォルトで持っていることを考えると、「DSも出来るようにならないかなー」という気になります。まぁPSPはPSPで、「ゲーム、およびUMDの映像を出力出来るのは「D端子」か「コンポーネントAV」のみである点に注意。また、テレビ側がプログレッシブ映像入力方式に対応していることも条件。」(『忍之閻魔帳』さんより)とのことで……機能を使える人が限られている感はあるのですが。
ということで、DSをテレビ画面上で遊べる日を期待して―――その可能性と時期を考えていこうかと思います。まずは過去のおさらい。
【スーパーゲームボーイ】 ゲームボーイのソフトを、スーパーファミコンを通じてテレビ画面に出力する周辺機器。白黒だったゲームボーイのカラー化を実現する目的が強かったみたいです。
89年4月21日:ゲームボーイ発売 90年11月21日:スーパーファミコン発売 94年6月14日:スーパーゲームボーイ発売
94〜95年はゲームボーイの市場が縮小傾向にあった時期。もちろん『ピクロス』みたいなヒット作もありましたが、話題はプレステ・サターンなどの次世代機が中心&スーファミソフト乱発の頃だったかなと。もちろん、96年に『ポケモン』が出て情勢が180度変わってしまうのですけどね……それはまた別の話。
つまり……縮小し始めていたゲームボーイ市場を、全盛期だったスーファミ市場を利用して活気付かせるという意図があったと思われます。ゲームボーイカラー発売後は役目を終了(参考:Wikipedia)
【ゲームボーイプレーヤー】 実は詳しくは知りませんでした……ゲームボーイ・ゲームボーイカラー・ゲームボーイアドバンスの(基本的には)全ソフトに対応したゲームキューブ周辺機器。 操作はゲームキューブのコントローラを使えますが、別売のGBAケーブルとアドバンス本体があれば、アドバンスをコントローラとして使用することが出来ます。僕はこれを「アドバンス本体がなければゲームボーイプレーヤーは使えないんだ」と勘違いしていましたが、なくても良かったみたい。知ってたら多分当時買ってただろうな……
01年3月21日:ゲームボーイアドバンス発売 01年9月14日:ゲームキューブ発売 03年3月21日:ゲームボーイプレーヤー発売
詳しくは知らなかった僕なので当時の評判ももちろん分からないのですが……想像するに、好調だったゲームボーイアドバンス(携帯機部門)と不調だったゲームキューブ(据置機部門)の両翼を合わせる意図があったのかなと。 もちろんスーファミとゲームボーイと違い、ゲームキューブとアドバンスは最初から連動を意識して作られたハードだったと思うんですけどね。ちなみにゲームキューブとアドバンスの連動について岩田社長は「上手くいったとは思っていません」と上記の経営方針説明会で仰っていて、WiiとDSはこの反省を活かそうと考えているみたいです。(参考:Wikipedia)
スーパーゲームボーイの例は古すぎて比較できないだろうから、ゲームボーイプレーヤーの「アドバンス発売から2年」「ゲームキューブ発売から1年半」というのが目安ですかね。 DSの発売が2004年12月、Wiiの発売が2006年12月ということを考えると、2008年6月くらいがポイントかな?ただ……それは外付けの周辺機器を用いた場合であって、周辺機器なしで使用する可能性も高いんですよね。岩田社長はゲームキューブとアドバンスの連携失敗について、別売りのGBAケーブルの存在に触れていましたし、WiiとDSは無線で繋がりますしね(『ポケモンレボリューション』で実証されています)。
○ DSをテレビ画面に映す際の問題点 とは言え、スーパーゲームボーイやゲームボーイプレーヤーのケースとは異なる問題点が多いのも確かです。任天堂内部で「携帯機の画面をテレビで出力する」アイディアが生まれていないワケがないのですが、こうした要素に足を引っ張られているのかなーと思います。
1.DSは2画面・テレビは1画面 スーパーゲームボーイ&ゲームボーイプレーヤーがどれだけ売れたのかは分かりませんが、その利点の一つに“携帯機本体がなくても遊べる”というものがあったと思います。
ただ……DSは2画面で、テレビはもちろん1画面です。一つの部屋にテレビが2台ある家もあるでしょうが、上下に2つ並べている家はそうそうないはず(笑)。なので、そのまま出力させることは出来ませんよね。 ということは、Wiiを通してテレビ画面でDSを遊ぶ機能が実装されたとしても、2画面あるDS本体がなくてはなりません。この時点で一つメリットが潰れてしまいました。
『Newマリオ』や『マリカDS』、『おいでよどうぶつの森』なんかはメインの画面は一つで、もう一つの画面は「アイテムを映したり」「MAPを映したり」「空を映したり」だったりするので―――こうしたゲームは、テレビ画面に出力しても問題がなさそうですよね。 逆に『脳トレ』みたいに2画面を有効活用しているソフトは不向きです。そもそも縦持ちのゲームは、首を横にしなけりゃならないのか。
2.タッチパネルが脚を引っ張る タッチパネルはDSの長所です。ゲーム人口の拡大のみならず、DS版『ゼルダ』のようにマンネリ化し始めたシリーズを甦らせまでしてくれました。ここ数年のゲーム業界において、最大のヒット要因とも言えます。
ですが、長所というのは裏を返せば弱点になるのです。 タッチパネルの長所は「画面に直接触るだけで操作ができる」ことですよね。十字キーでマリオを左右に動かせない母でも、『どうぶつの森』ではタッチペンで自在にキャラを動かします。 ですが、タッチパネルは「操作をするためには画面を観なければならない」という致命的なデメリットも生みます。
手元のDSの画面を観ながらタッチパネルで操作していたら、テレビに出力する意味がなくなってしまいます。かと言って、DSを置いてWiiのコントローラで操作していたらDSの2画面を観ることが出来ません。 タッチペンをWiiリモコンのポインターで代用することも出来ますが、喩えば『闘え!応援団』のように素早くて正確なタッチを要するゲームを攻略するのはWiiリモコンでは不可能です。
「2画面」と「タッチパネル操作」という携帯機だからこその特徴は、テレビに出力する際にはネックになります。逆に言ってしまえば、テレビに出力しても面白さが損なわれないDSソフトは「2画面」も「タッチパネル」も活用していないゲームということになってしまいます。 山ほど出ているDSソフトですが、その内の何割が該当しますかね?任天堂が二の足を踏んでいる理由はこの辺にあるのかも。
3.ゲーム性重視の裏返し 違和感を覚え始めたのは、前に『Wiiでやわらかあたま塾』について伊集院さんが書かれたコラムを読んだ時。 そのコラムで伊集院さんは「DSの頃は一人で楽しむしかなかった『やわらかあたま塾』も、Wii版だとみんなで楽しめる。ゲームボーイプレーヤーのようなものがDSでも出たら面白そう」みたいなことを書かれていたんですけど……これって物凄い皮肉じゃないですか?
DSの画面をテレビに出力してしまったら、似たようなWii版のソフトを出すワケにはいかないってことじゃないですか。
こうした矛盾が今までのスーパーゲームボーイ・ゲームボーイプレーヤー、もっと言えば新型PSPのテレビ出力機能でも表面化しなかったのは……携帯ゲーム機と据置機のスペック差にあったと思います。 スーパーファミコンと、ゲームボーイのゲームじゃ(色をつけても)画面がまず全然違いますしね。ゲームキューブとアドバンスも同様。PS3とPSPも多分、そうなんでしょう。
WiiとDSだってスペックの差は大きいです。 ですが、WiiもDSも「スペックで勝負する時代は終わった」「私たちはゲーム性で勝負する」というコンセプトで作られた商品です。そして、そうした商品を支持してきた人は「そうだよね、ゲーム性が大事だよね」と思ってきたワケです。
じゃあ、DSでヒットした『やわらかあたま塾』をWiiで出すことって、“テレビの画面で楽しめる”以外にどれだけ差があるの?(もちろん細かい部分が全然違うのは分かりますけどね) 最近Wiiでも『ぷよぷよ』が発売されました。回収騒ぎがあったとは言え、DS版で復活したソフトの一つです。スーファミからの回帰層がDSで懐かしくて買ったソフトの多くが―――「Wiiでも出そうかな」と思っていることでしょうが、“テレビ画面で遊べる”以外にDS版との差別化が出来るんかは不安です。
まー、同じ内容をDS版とWii版で売ろうなんて考え自体が甘いと思うんですけど。ソフトメーカーがドル箱を失うことにもなりかねませんし、任天堂としては決断が難しそうですね。 消費者のことを第一に考えればやるべきなんですけど、先ほど書いたように「テレビに出力しても面白さが損なわれないDSソフト」自体が少なければ……選択するメリットも少ないんですよね。
○ Wiiチャンネルならではの可能性 とは言え、これは「スーパーゲームボーイやゲームボーイプレイヤーのような周辺機器を発売する」という前例に引っ張られた考えです。Wiiの場合はWiiチャンネル配信という選択肢もあり、臨機応変な対応も出来ます。
喩えば、Wiiに「DSプレイチャンネル」みたいのを作る。 全部のソフトに対応している必要はなくて、対応したソフトだけがそのチャンネルを通じてテレビに出力できる……とかね(この場合は通信速度が気になりますけど)。
『脳トレ』をテレビ画面でやりたい人は少ないでしょうが、『Newマリオ』をテレビ画面で遊びたい人は多いはず。この機能があれば、逆にテレビ画面に出力することを考慮して「二画面」「タッチペン」を前面に押し出さないシステムのゲームを作る会社も出てくるでしょうしね。
逆転の発想で「Wiiを通じてテレビに画面を出力できるDSソフト」とか、「DSを(サブ画面付きの)コントローラーとして使用できるWiiソフト」なんかも面白そうです。 むしろRPGやシミュレーションよりも、『いたスト』のようなボードゲームの方が向いているかも知れませんね。メインモニターはテレビなんだけど、DSをサブモニターとして使えるので、他の人の順番中にデータを調べておける―――とか。
Wiiを「生活を彩るゲーム機」と位置づけるのならば、こういう使い方もアリなんじゃないかと思うのです。何もWii専用のゲームソフトを売るだけが方法ではありません。トータルで、買った人を喜ばせることが重要なのです。
とまぁ……Wiiを通じてDSをテレビに出力する方法を考えてみましたけど、新型PSPのように直接テレビと繋いでしまうってのも一つの手ですね。バージョンアップ機能のないDSでそれが出来るのか分かりませんし、ビジネスチャンスが広がらないので任天堂はやらないんじゃないかと思うのですが。 とにかく、WiiとDSの連携は早くやって欲しいですね。WiiでDSソフトの体験版配信とかも、DSバブルの現在だからこそやっておかないとならんと思います。もたもたしているとライトユーザーが離れていってしまいますよ。
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テーマ:ニンテンドーDS - ジャンル:ゲーム
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