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| 考察:貧乳・ツリ目・ツンデレ |
週に1回ペースの貧乳カテゴリー話は、ネタ自体は幾つかストックしてあって。一つ書き終えると、「来週は○○にしようかな」と一週間かけて細かい部分を考える―――ってペースでやっています。
なので、前回の「美少女作品が美少女ばかりな理由」を書き終えた時点で、「よし!来週は“貧乳・ツリ目・ツンデレ”を書こう!」と意気込んでいたのですが……昨日の夜に巡回サイトさんを回っていたら、おっぱい話でお馴染みの『名探偵西園寺万五郎がアニメを斬る!』さんにて「ツンデレにツインテールが多い理由」という記事がアップされていました。
何このシンクロニシティ。 「またパクったのか」と思われても仕方ないですけど、西園寺さんとは夜通し酒を飲み交わせそうです。
さて、ここからが本題。 不思議な話ですが、僕らの文化圏には「ツリ目=攻撃的」「タレ目=温厚」という先入観があります。流石にWikipediaには載っていませんでしたが、はてなダイアリーのキーワード(ツリ目、タレ目)には「漫画的表現では」と但し書きで載っていました。 僕が漫画脳に侵され過ぎているせいかも知れませんが、リアル人間関係に対してもそういう先入観で入ってしまうことが多いです。でも、それって変な話ですよね。
感情表現で目尻が上がったり下がったりはしますが、デフォルトの目というのは生まれつきな先天的なものでしょう。対して、「攻撃的」「温厚」といった性格は年齢を重ねて積み上げていく後天的なものです。 リアル人間関係において、そうした先入観は先入観でしかありません。タレ目のコだって攻撃的だったりするし、ツリ目のコでおっとりしたコだっているんでしょう。さほど三次元に興味がないのでその辺よく分からんのですが、目の形と性格に因果関係など本来ないはずです。
そんな風に。「ツリ目のコ=攻撃的」という先入観が強ければ強いほど、二次元ではその先入観を活かしたキャラ造形が行われます。もちろんそれを逆手に取る手法もありますが、“分かりやすさ”のためには先入観に従った方がリスクは小さいですからね。数としては“先入観通り”のキャラの方が多いんじゃないかと思います。 なので、「ツリ目のコ」と「ツンデレ」は切っても切れない関係になるのです。「ツンデレ」の“ツン”が持つイメージと、「ツリ目」が持つ攻撃的なイメージは、非常に近しいものがありますから。この二つの要素は非常に相性がイイのです。
ここまでは、多くの人が分かっていることでしょう。 なので、このブログでは一歩踏み込んで「貧乳」と「ツンデレ」の関係を考えていこうと思います。
ある程度アニメに詳しい人ならば、「貧乳」「ツリ目」「ツンデレ」というキーワードを備えたキャラを何人も思いつくことでしょう。これにプラスで、西園寺さんのところでも挙げられた「ツインテール」とか、「声が釘宮理恵」とかを足しても一ジャンルになるくらい(笑)
「ツリ目」と「ツンデレ」の相性が良いことは上で書きましたが、「貧乳」と「ツンデレ」も相性の良い属性だったりします。もちろん「ツリ目」「ツンデレ」の組み合わせほどではありませんし、“巨乳よりは相性がイイ”くらいなんですけどね。
「ツンデレ」道はここでは語りつくせないほど深いものですし、僕なんかが偉そうに述べるべきではないのでしょうが……基本的には二面性のギャップの魅力というものなんでしょう。
“普段は凛々しくて強い”あのヒロインが“俺の前では可愛らしい”みたいな。自分で書いてて自分がキモイんですけど(笑)、原理的にはこんなカンジだと思います。 注意すべきは、この「俺の前では」の部分ですね。この「俺」というのは、もちろん「やまなし」のことでも「このブログを読んでいる貴方」のことでもありません。「作中のある特定人物」であり、その作品の「視聴者・読者・プレイヤー」全てのことです。 作品・キャラによっても様々で……「作中のある特定人物」に感情移入させる作品もあれば、視聴者や読者はあくまで監視カメラみたいなものと割り切る作品もあるので話はややこしいのですが。
二面性の魅力とは「強さ」ばかりが取り沙汰されているキャラに、俺だけが「弱さ」を知っているんだ的な魅力なんじゃないかと思います。 その意味で言えば、「ツンデレ」って「俺だけがキャッツアイの正体を知っている!」とか「コロンボ(古畑でも可)よりも先に俺が犯人を知っている」に近いんじゃないかと。これを最初にキャラ造形に活かした人は凄いですね。
二面性については、コレもまた1エントリ必要なくらいなのでこの辺にして…… 「ツンデレ」が内面の二面性(ツンとデレ)で魅力を描いているのならば、外見にもまた二面性を持たせようと考え始めます。と言っても、漫画やアニメのヒロインは美少女が多いのですから……「美」を損なうような要素ではなく、「一般的には価値がないと思われている(本当に価値がないかは不明)」程度のものがイイだろう――― と、こんな風に理詰めでキャラを作っていくと、「ツンデレ」と「貧乳」が自然と組み合わさってしまうのです。
もちろん、これには流行りも関係あって。「ツンデレ」も「貧乳」も需要があるというのが大きいんですけどね。 加えて……体や顔の他のパーツと比べて、おっぱいは大きさがハッキリしているくせに大っぴらにその悩みを言うことが出来ないというのもあると思います。「私は胸が小さいのがコンプレックスなんだ!」と色んな人に主張しているよりも、“こう見えて実は貧乳を気にしてる”の方が二面のギャップがより映えるという話なのです。
・普段は「ツン」だけど、「デレ」時の可愛さが魅力 ・非の打ち所がない「美しさ」なのに、「貧乳」だけが悩みの種
この二つって並べてみると物凄く似ているでしょ? この論理から言うと、「ツンツン」キャラはむしろ「貧乳で何が悪いんだっ!」と逆ギレするくらいが標準な気がしますね。
「貧乳」コンプレックスと「ツンデレ」の相性が良いのなら、逆に「おっぱいが大きすぎて恥ずかしい」系のコンプレックスと相性が良いのは「大人しめ」な女のコになります。「巨乳」「大人しめ」「タレ目」と、ここにも一つテンプレが出来上がりました。『舞-HiME』で言えばエルスティンタイプ。 「巨乳」と「ツリ目」を繋げたいのなら、どっちかというとドドーンと胸を張っておっぱい強調するようなコがテンプレになりますね。「巨乳」「攻撃的」「ツリ目」で、『舞-HiME』で言えば珠洲城遥タイプ。
ちなみに『舞-HiME』で分析していくと…「巨乳」「大人しめ」「タレ目」のエルスティンの対角にいるのが「貧乳」「ツンデレ」「ツリ目」のニナで、「巨乳」「攻撃的」「ツリ目」の対角にいるのが「貧乳」「大人しめ」「タレ目」の雪之だったりするんですよね。
よく考えられています……
もちろんこれらのことは、あくまでテンプレの一つ一つでしかありません。 「貧乳」「ツリ目」「ツンデレ」は組み合わせとしては絶妙で、小内刈りの後に背負い投げというコンビネーションくらい絶妙なのですが。この組み合わせばかり繰り返していると、「次に背負い投げが来る!」と相手に予想されて返し技を喰らうハメになります。 なので、実際にこうしたテンプレ通りのキャラにしてしまうかは、また別の話です。「ツリ目」で「ツンデレ」で「巨乳」のヒロインだってもちろん存在しますし、「タレ目」で「大人しめ」で「貧乳」のコだっています。
キャラ造形の流行り・廃りって、こうしたキャラのテンプレ形成と脱却の歴史の繰り返しなんだと思います。極端な話、「貧乳」が「巨乳」よりも人気になってしまえば、この組み合わせは使えなくなってしまうのですからね。2007年現在ではスタンダードだと思われているキャラも、来年にはもう主流ではなくなっているかも知れません。
受け手からすれば、そうした流行の変化も楽しいんですけど…… 作る側からすればたまったもんじゃありません。漫画連載は数年単位で進行していくのですし、アニメだってプロジェクト発足から実際の放映開始までは2〜3年かかるケースはざら。ゲームはピンキリでしょうけど、ハイスペックな据置ゲーム(PS3やXbox360など)は3〜4年くらいは軽くかかるんじゃないでしょうか。
考え始めた時には最先端なものでも、形になった時には「今更○○かよ」となっている怖さだってあるんですよね。
なるほど……そう考えると、ここ数年ネット上だとか(比較的開発がスピーディに進みそうな)PCゲームなどから流行が始まっているというのも頷ける気がします。まぁ、よりコアなヲタクが多いというだけなのかも知れませんが、制作に時間がかかるメディアはこうした萌え文化の中心からはどんどん外れていってしまうのかもですね。
その点で言うと、資本や時間が少なくて済むWEB漫画なんかは面白い媒体なんでしょうが……とは言っても、描くのが全然早くなんないんだよなぁ。
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