Wiiのバージョン3での不具合を修正したバージョンが配信されました。その名もバージョン3。 何故に修正されたバージョンが同じ番号なんだ、ややこしい…
任天堂から伝言板に送られたメールが「ちゃんと直ってるか不安ですが」的な、恐ろしく自信なさげな内容だったのは笑っちゃいましたが……僕が期待していた通りに「お盆休みまでに修正版を配信」したのは、きちんと評価したいと思います。 もちろん不具合が出ないことがベストなんですが、不具合が出ても迅速に対応した今回はわりとベターな結果だったんじゃないかと思います。
今回の不具合連発の中では飛び切りで酷かった『家計ダイアリー』のミスの後も、修正バージョンの『家計ダイアリー』は結構売れているそうですしね。コアなゲーマーが思っている以上に、ライトゲーマーは柔軟なのかも……と最近は思うようになりました。
問題は、コアなゲーマーからの信頼が急激に落ちていることなんですけど……
毎日のように紹介している野安さんのブログで、昨日も興味深い記事が。
Wiiは、むしろ負け組である
タイトルは煽る目的なんでしょうし、言いたいことはココ数回の記事と連動していて「ワクワクできるようなゲームソフトを」のところにあるんでしょうから……この記事そのものにツッコミを入れるつもりはなくて、僕としては続きの記事を楽しみにしているんですが―――
個人的に気になったのは、この一行。 「正直にいいますが、最近、ぜんぜんWiiでゲームを遊んでないんですよね。」
『パワプロWii』『フォーエバーブルー』という新作ソフトと、月イチのペースでバーチャルコンソールソフトを購入しているせいでクリアする時間が確保できないほど充実している僕と。インターネットチャンネルにハマりつつあるウチの親父と。変わらず『みんなで投票チャンネル』を楽しんでいる我が家……というのは、やっぱり少数派だろうなとは前々から自覚していました。
これは我が家が異常という話ではなく、任天堂がWiiを売り込もうとしたモデルケースとしての家族「ゲーム好きの子どもと、むしろゲームが嫌いでデジタル機器に苦手意識を持っていた両親」にガッツリ合致しているというだけであって(しかも、僕は家族をWiiに巻き込むために事前準備を仕込んできたのだし…)
そうではない形態の家族にとっては、最初からズレがあったというのは確かなんですよね。
これはWiiに限らず、DSとかPS3についてもそうなんですけど……
「○○買ったけど、遊ぶソフトがないし。買って損した」 という意見を見かける度に、僕はビックリしていました。だってさ、何万円もするものですよ?世間でどんなに騒がれていようとも、「遊びたいソフトがあるか」くらい調べてから買おうと思うじゃん。どんだけ無計画なんだ、と。何も考えずに6万円出してPS3を買うならば、何も考えずに僕の部屋のエアコンを直してくれ!暑い!!
でも、最近はちょっとその考え方も「アリだったのかな」と思うようにもなってきました。 新しいゲーム機を買う時って、“具体的にやりたいソフト”があるケースの他に“漠然と新しい体験を求めている”ケースもあるんですよね。『ゼルダ』や『ファイアーエムブレム』のためにWiiを買った僕は前者だし、「FF13のためにPS3買うぞ!」という人も前者で、『Wii Sports』を見て「何か新しそうなゲーム機が出たな」とWiiを買った人は後者。
後者の方も具体的なソフトを見てはいるんだけど、それは“そのハードが見せてくれる新しい世界”の一例であって―――漠然とした期待を含めての青田刈りというか。クサイセリフを敢えて使わせてもらうのなら、“新しいゲーム機を買うのって新しい未来を買うことなんだよね”。決してスペックを買うワケではない。
ファミコンからスーファミに乗り換えた時、スーファミからプレステにトップシェアが移った時、PS2が出てきた時……過去に経験した新ハードの衝撃を知っている分、消費者は「新しいハードを買えば新しい遊び待っている」と思うのは普通のこと。
その意味で言えば、『Wii Sports』はまさしく“Wiiにしか出来ない”“Wiiのための”“新しいゲーム”でした。もちろん作りこみの甘さを指摘する人も、そもそも「リモコン振るのはバカらしい」と言う人もいましたけど、あのソフトが新しかったのだけは確かです。 でも、『Wii Sports』以外―――正確に言うと、『ゼルダ』とか『ファイアーエムブレム』とか『ペーパーマリオ』とか『やわらかあたま塾』とか『ドラクエソード』とかの「『Wii Sports』と『はじめてのWii』以外はあまり売れない」と言われる作品って、既にあった作品をWii用に作り変えただけなんですよね。
「ゲームらしいゲームは売れない」でも、 「“Touch!Generations”も落ち目だ」でも、本当はなくて……
Wiiの新しい世界を見せてくれるソフトは『Wii Sports』『はじめてのWii』以外にない―――というのが、正確な現状把握なんじゃないかと思うのです。
『パワプロWii』なんか分かりやすくPS2とのマルチですし、『ゼルダ』はGC作品をWiiリモコン用に作り直した作品で、『エムブレム』は思いっきりGC版の続編。 『ペーパーマリオ』は2Dマリオ層にアピールしていたし、『やわらかあたま塾』はDS版を「みんなで遊ぼう!」と組み替えたもので、『ドラクエソード』は『剣神』の焼き直し。
『ガンダム0079』とか『バイオ4』はシステム自体は凄く新しいのだけど、世界観とかゲーム内容が旧作と似通っている分、売れないのも仕方ないのかなぁと推測。『エレビッツ』は……そもそも存在を知られていない(笑)
もちろんコレらの作品が悪いワケじゃなくて、僕はこうした作品が増えるのは凄く嬉しいです。PS2がぶっ壊れている僕にとっては『パワプロWii』で、ライオンズのルーキー岸が使えるだけで「新しい!」と感動しているくらいです(笑) ただ……『Wii Sports』のような新しさを求めている人にとっては、「今までのゲームと変わらないじゃん」と思われても仕方ないなーと。
『Wii Sports』が騒がれた頃、両手で握るコントローラを使うような“これまでのゲームが好きだった人”からは「あんなのはゲームじゃない」と言われ。 旧ハードの流れを引き継いだソフトが増え始ると、“『Wii Sports』のような新しい遊びを期待している人”にとっては「これじゃ今までと変わらないじゃん」と言われる……
「ユーザーってワガママだね」なんて言いたいのではないです。 Wiiが“これまでのゲームが好きだった人”も、“これまでのゲームが好きじゃなかった人(飽きちゃった人)”もターゲットにしたのだから―――1本のソフトで両側のユーザーを満足させることなんて出来ないんですよ。
で……この夏商戦のWiiソフトのラインナップで言えば、圧倒的に“これまでのゲームが好きだった人”に偏っている……と。 『Wii Sports』でワクワクした層からは「あれ?結局、『Wii Sports』だけじゃん。何やってんの任天堂」と思われているところに、ちょうど不具合連発が起こったのを契機に任天堂バッシングが大勢を占め始める現状――――――これって凄く正常なことなんだと思うのですよ。
“みんなが騒いでいるから俺も騒ごう”とか“PS3買ったからWiiに勝たれると困る!”なんて理由で叩いている人は論外として、『Wii Sports』が好きだった人がWiiに「やるゲームがないじゃん!」とバッシングをするのは当然だと思います。もっとやるべき。 まぁ……ブログのコメント欄に突撃したりなんて非生産的なことをするよりも、クラブニンテンドーみたいに御意見を受け付けている場所でしっかりと意見を送った方がリターンはあると思うんですけどね。
僕は『マリオギャラクシー』も『スマブラX』も非常に楽しみにしている人間ですし、自分にはマトモに動かせそうにないから買わないけど『メトロイドプライム3』とかも応援しています。『ゴースト・スカッド』みたいなガンシューティングも欲しいなぁと思っています。
でも、これらのソフトが『Wii Sports』のような新しい世界を提案してくれるかと言ったら微妙だと思います。
『Wii Sports』の頃に起こった「これはゲーマーへの軽視だ!」という意見への反発なのか、岩田社長や宮本さんのインタビューはゲーマーを強く意識したものが多くなっている気がします。 「Wiiリモコンを活かした新しいマリオだ」と謳われていた『マリオギャラクシー』は、どうにも最近「『マリオ64』の正統続編だ」みたいな売り出し方にシフトしてきたような……
E3での岩田社長の「ライトゲーマーとコアゲーマーの壁を取り払いたい」という講演を『マリオギャラクシー』に当てはめると、2Dマリオ(『スーパーマリオ』〜『Newマリオ』)の層と3Dマリオ(『マリオ64』)の層の融合をイメージしているんだと想像出来るのですが…… それだとあくまで既存のゲームの進化であって、『Wii Sports』のような新しい世界だとは思えませんよね。そもそもマリオを使っている時点で、そちらを狙っていないんだと思うんですが(笑)。
大メジャータイトルである『マリオ』ですら、Wiiにおいてはプレイヤーを選ぶソフトなんですよね。“2Dのように操作できる3D”をウリにしているところをみると、『Newマリオ』層を引き込もうとしている意図が見えるので……その効果で『マリオギャラクシー』が100万本を超えれば、Wiiでも“既存タイトルの正統進化”が売れることの証明になると思うんですが。『マリオ』までコケると、いよいよヤバいよと……
『Wii Sports』のような新しいゲームソフトと言えば、次は『Wii Fit』なのかなぁと思うのですが……触ってみるまで「ホントに面白いの?」という不安もありますし。そもそも、『Wii Sports』から『Wii Fit』まで1年もかかっているんだから「全然ソフト出ねえ!」と言われるても仕方ない気もします。 あ……でも、『みんなで投票チャンネル』なんかも凄く“新しいソフト”だと思うんですけど。やっぱりアレじゃ駄目なのか(笑)。もうちょっと、予想的中率とか的中回数によってMiiが新しい動きをする……みたいな遊びが欲しかったかもですね。ご褒美がないと、飽きが来ちゃいますからねぇ……
その意味で、『Wii Sports』『はじめてのWii』『みんなで投票チャンネル』に続く新しいWiiの遊びとして僕が期待しているのは、『Miiコンテストチャンネル(仮称)』だったりします。 Wiiが普及した層とネット接続率から考えると、今までにはありえなかった色んなことが出来ますからね。別にWiiリモコンに縛られる必要はなく、“Wiiにしか出来ない”ソフトは無数に生み出せるのです。後は、いつ出来上がるのかというだけです。
今年も来年も、ゲーム業界は転換点なんだと思います。 それは「任天堂信者」と「SCE信者」の二項対立なんて単純な構図ではなく、“ユーザーの求めているものをゲーム会社が提案できるのか”とか“ゲーム会社の作っているものにユーザーが合わせていくのか”といったもっと根の深い話だと思います。
だから、ちゃんと自分が欲しいものをアピールすること、メーカーの駄目な部分を指摘することは大事なんです。『脳トレ』からずっと続く「任天堂がやることは何でも正しい!」みたいな風潮よりは、悪いことにはしっかりとバッシングが起こる方が健全だと思います。
支持率100%の政権なんて、全然民主的じゃないでしょ?
問題は……バッシングをする側はメーカーが潰れても職にあぶれる心配もないワケで、無責任で非生産的な発言をしがちってことなんですけどね。
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テーマ:Wii(ウィー)総合 - ジャンル:ゲーム
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