『ダウンタウン熱血物語』が教えてくれた7つの教訓
2.ただし、高価な本だからといって必ずしもタメになるわけではない
3.敵の話もちょっとは聞こう
4.力を上げすぎると、自分が投げたものに当たって大ダメージを喰らうことがある
5.「チョコマカ素早いだけの奴」と思っていた敵が、次回作で思わぬ強敵になることもある
6.疲れた時はドリンク剤に頼れ
7.悪いことをすると、「全国の○○さん」に申し訳ないキモチになる
最近、「何何が教えてくれたこと」とか「何何な何つの何何」という記事が流行っているみたいで、僕が巡回しているブログさんの中だけでも1週間で3~4つは見かけました。別にそれらの記事に因果関係があるとも思っていませんが(全然ジャンルの違うブログだったし)、「また、この手法かよ」とちょっと飽き飽きしているかと思いきや、読んでみると物凄く分かりやすく面白かったりで。
悔しいので
「また懐古主義かよ」とか「ジジイはゲームなんてやってないでサラリーマン川柳にでも投稿してろよ」と言われるかも知れませんが、実際のところ自分が小学生くらいの時に触れたものって後の自分を形成していると思いますもの。僕の性癖は『てんで性悪キューピット』で目覚めたので、今の僕が「この…変態!」と罵られるのは僕が悪いのではありません。全て冨樫先生に責任があるのです(?)。
性癖はどうでもいい。
このソフトを買ったのは小学校3年生の時だったと記憶しているんですが、我が家はあまり家族で外に出かける家庭ではなかったので、むしろ僕の中での“世間”は『ダウンタウン熱血物語』の方だったのです。
「へぇ~、寿司屋で一番高いのは“おおとろ”なんだ」とか、「ハンバーガー屋では“スマイル”が頼めるんだ」とか、「女のコは触れることも喋りかけることも出来ず、ただ眺めるだけの存在なんだ」とか、色々なことを教えてくれました(泣)。
そんな中でも、僕が『ダウンタウン熱血物語』で学んだ7つの教訓を今日は紹介したいと思います。
今プレイ中の人は「分かる!分かる!」と思ってもらえればイイし、昔プレイした人は「こんなものもあったなぁ」と懐かしんでもらえればイイし、今までに一度もプレイしたことがない人は「こんなゲームがあるんだ」と思ってもらえれば幸いです。
1.食費を削ってでも若いうちに本を読んでおけば、後が楽になる
必殺技を覚えるための本を、どのタイミングで買えるかがこのゲームのポイントとなります。
今になって思うと絶妙なバランス調整だったんだなーと思うことに、「マッハパンチ」「マッハキック」の本の値段が3000円だということがあります。
ゲームスタート時のくにお君の所持金は2000円なので、ザコを倒してお金を稼がなければなりません。ここで「このゲームはザコ敵を倒さないと先に進めないんだよ」ということを教えてくれているんですよね。しかも、敵にやられたり、他の店でお金を使ったりすると「マッハパンチ」「マッハキック」の本は買えなくなってしまいます。「ザコ敵を倒してお金を貯める」「敵にはやられないように」「無駄遣いはしないように」と、最初の商店街でコレだけのことを教えてくれるのです。
もちろん食事をしてステータスを上げることも大事なんですが、まずは本を買って必殺技を覚える。これが鉄則です。
2.ただし、高価な本だからといって必ずしもタメになるわけではない
しかし、そうした本も必ずしも役に立つワケではありません。
代表的な例が8000円もする「人間魚雷」の本です。
この本は終盤にしか売られていない上に……「倒れた相手を担いで投げ飛ばすとミサイルのように飛んでいって相手にぶつけられる」という一見派手な必殺技なんですが、そもそもこのゲームって同時に二人しか敵が出てきませんし、ほとんどのボス敵は一人で出てきます。相手にぶつける機会ってあまりないんですよね。
投げ飛ばした向こうで敵が力尽きたとしても、敵が落とした金を走って拾いに行くのが大変ですし……。覚えても無駄な必殺技とまでは言いませんが、正直「趣味の領域だな」という技だと思います。
でも、実際にも専門的な学術書とかってムチャクチャ高いですよね。
それは専門的な知識・学術にはそれなりの価値があるということもあるのですが、必要な人が少なく、更に言うと必要な人は高価であっても買っていくからです。
僕は「人間魚雷」の本を「高いから、そのお金を他のアイテムに回すよ」と買いませんが、「人間魚雷」の楽しさに夢中になってブンブン敵を投げ飛ばして楽しんでいる人もいるのでしょう。逆に、“万人にありがたがられる”「マッハパンチ」「マッハキック」が必殺技の中で最も安価だというのも深いものがありますね。
3.敵の話もちょっとは聞こう
実は……僕にとってこのゲーム最大の強敵は、“旋風脚”の竜一・竜二でも“棒スペシャル”の五代でもありません。「敵の話を聞かずにズンズン進んで進めなくなってしまった」自分自身の未熟さだったのです。
というかね……メッセージスピード「はやい」にすると、敵の話を読み終わる前にスクロールしちゃうんですよね。
当たり前ですが、倒される方のキャラクターにも事情があって人格があるものなんです。小林はキザな奴だったし、豪田は実直な男でした。また、そうした敵同士の関係も、実は彼らの台詞の端々から感じられるものなのです。
「敵の台詞をしっかり読まないと進めない」というトラップは、実はそうして倒される側のキャラクターの存在をプレイヤーに焼き付けるためであり、単純な“勧善懲悪”な物語ではないという主張だったのかも知れませんね。それでも資金稼ぎのために小林を何度もボコボコに倒すのですが。
4.力を上げすぎると、自分が投げたものに当たって大ダメージを喰らうことがある
このゲームのステータスでは「力」は「武器を投げた時の攻撃力」となっています。
「パンチ」「キック」「武器」の攻撃力に比べると汎用性が低い上に、武器を投げると跳ね返ってきて自分に当たる可能性もあるという諸刃の刃なのです。
食事やアイテム購入によってステータスが上がるからといって、闇雲にモノを買っていたのでは目当ての項目は上がりません。「力」ばかり上げて「打たれ強さ」を上げていないと、自分が投げた武器の跳ね返りを喰らってゲームオーバーということもあります。というよりも、1週間前の僕がそうでした(笑)。
項目の中で「力」は一番上げやすいと思うのですが、一番不要なのが「力」だと思っています。この辺が実は落とし穴。極端な話、最初に「マッハパンチ」を覚えれば攻撃力は「パンチ」だけ上げていればイイのですしね。
全てのステータスを満遍なく上げてもさほど意味はなく、自分が最も必要な能力をこそ上げるべきだとこのゲームは教えてくれるのです。
5.「チョコマカ素早いだけの奴」と思っていた敵が、次回作で思わぬ強敵になることもある
言うまでもなく、冷峰四天王の一人“かっとびのもつ”こと望月のことです。
もちろん四天王というだけあってソコソコの強さはあるのですが、後半の3トップ(竜一・竜二、五代、豪田)に比べると大したことのない相手です。動き回る前に殴り倒してしまえばイイのですから。
ただ、そんな望月も次回作である『ダウンタウン熱血行進曲』で恐ろしい敵へと変貌します。
この次回作は“『熱血物語』のメンバーで運動会をしてしまおう”という(どうかしてる)ゲームなんですが、強い者だけに存在価値があった『熱血物語』と違って、『熱血行進曲』には脚が速い望月が大活躍できる種目があるのです。
実は、この『熱血物語』→『熱血行進曲』への繋がりは何よりも大きな教訓だったと思うのですよ。
「適材適所」。人にはそれぞれ個性があって、その個性を活かす場所がある。現在は力を発揮するステージでなくても、いずれその力が花開く舞台が現れるかも知れない―――くにお君シリーズはそんなことを教えてくれました。
こういうことを学んでいると人間の価値を「良い←→悪い」という単純な線上で考えたり、世の中を敵と味方の二つに分けたりはしないと思いますし。イジメというものが、如何に虚しくて意味のないことか気付くと思うのですよ。
バーチャルコンソールで配信されたこのゲームがCERO:Aなのも納得です。PTAもオススメ(しているかも知れない)『ダウンタウン熱血物語』をよろしく!!
6.疲れた時はドリンク剤に頼れ
体力が0になっても、すかさずスタートボタンを押して「すっぽんパワー」を飲むことで99回復するのがこのゲームです。決戦に赴く前には、お金が許す限り「すっぽん」を買い溜めしておきましょう。困った時は化学の力に頼るのです!
しかし……よくよく考えてみると、このゲームって宿屋も銀行もアイテム買取もないんですよね。
体力全回復してくれる場所などないので効率よく食事をする必要がありますし。如何なる場合も死んだら所持金半額になるので無駄にお金は貯められませんし。アイテムを処分したくても「捨てる」ことしか出来ないので、金遣いは慎重に行わなければなりません。
物凄くハチャメチャなゲームなのに、何故か妙なところだけリアルというかシビアというか……
7.悪いことをすると、「全国の○○さん」に申し訳ないキモチになる
最後はコレ。
このゲームが最初のオリジナルかは知りませんが、「全国の○○さんには申し訳ありませんが、俺が悪の大ボス○○だ!」は当時僕の周りで物凄く流行りました。大きな事件を起こしてしまうと、同じ苗字を持つ全国の人に済まない気持ちになるというか……
派生系として“侮辱された時の返し技”などにも使われますね。
苗字だけではなくて職業・容姿・コンプレックスなんかにも活用され、ひょっとしたら「日本で最も活用されているメタ表現」かも知れません。「貧乳がエロイ、貧乳がエロイ」と言い続けて「あぁ……全国の貧乳女性に申し訳ない」と思うキモチって、“全国に貧乳女性がいる”ことや“全国の人が見てくれている”という意識があってこそ生まれるものですしね。
後はまぁ、こないだの亀田バッシングで内藤選手が「ボクシングをこんな形で注目させたくはない」と言っていたことにも通じますね。自分の行動の影響力を意識することの大切さを説いてくれた名台詞です。まぁ、その敵は瞬殺するんですけどね。
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思い返してみると、自分の想像以上に自分は『ダウンタウン熱血物語』というゲームから影響を受けていることが分かりました。皆様もお子様を授かることがありましたら、まずこのゲームで遊ばせるところから情操教育を始めれば良いんじゃないかとかテキトーなことを言っておきます。
興味を持たれた方のために、バーチャルコンソールの公式サイトにもリンクを貼っておきます。
ちなみに……この『ダウンタウン熱血物語』も、『本当のゲームレビュー』さんによるとバーチャルコンソールランキングで見事瞬間1位をゲットしたそうです。
これは嬉しい。このゲームで色々な教訓を学んだ人々がこれだけ沢山いるということは、今後のこの国の未来も安心だというものです。出来ることなら、これだけの名作を日本だけに留めるのは勿体ないので海外のバーチャルコンソールでも是非配信して欲しいですね。「Oh!ニホンのハイスクールはこんなにバイオレンスなのですカー!?」と話題沸騰間違いなし。西村の「ぴゅぴゅぴゅのぴゅー」とか、どう訳すんでしょうね。
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