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| 「モテないランキング1位」と「モテるランキング最下位」は別物ではないか |
先月「彼女はいません」カテゴリーを立ち上げた際に思ったことなんですが……
「彼女はいません」とか「モテない」とか「不細工」とかって、まず言葉からして「ません」「ない」「不」といったような否定語と一体の言葉なんですよね。ある意味では「貧乳」もそうなんですが……あたかも「彼女がいる」「モテる」「顔の細工が整っている」ことが当たり前であるかのような前提で、その“当たり前”に達していない状態を指す言葉という印象を受けます。
そりゃ、こういう言葉がフツーに使われていたら、イメージはいつまでも悪いままですよね……
<参考:貧乳に替わる言葉なんてあるのか?>
「彼女はいません」に関しては、「フリー」「独り身」「彼女募集中」といった“その人それぞれに生き方があるよね”的な言葉に置き換えられるのですが(「彼女」の部分を「彼氏」に変更しても可)。 一方の、「モテない」に替わる言葉に関しては―――なかなか良いアイディアが思いつかないんですよ。
そもそも、「モテない」ってどういう状況を表すのかイマイチ分からなくないですか?
喩えば、「抱かれたい男ランキング」ってありますよね。最近の上位の人が誰かは知りませんけど……まぁ、キムタクとか福山雅治さんが1位2位だとします。 次に「抱かれたくない男ランキング」。こっちの上位も最近は誰だか知りませんけど、出川さんとかなんですかね。これはある意味で名誉なことだとか、無難な名前として挙げられた結果とか、そういうことは置いといて―――
では、出川さんは「抱かれたい男ランキング最下位」なんでしょうか? こういうランキングがどのくらいの規模の人に訊いているのかは分かりませんけど……何千人、何万人、何十万人という数の女性に訊いていった場合、全芸能人の中で出川さんが最下位(0票)になることはないと思うのです。最下位になるのは恐らく、もっと目立たない人や知名度のない人(売れていない人)になることでしょう。
確かあれは、彼がまだ独身だった頃。出川さんがさまぁ〜ずのラジオのゲストに来たことがあって―――「出川さんって、実際にはモテるじゃないですか」と二人に言われ、出川さんが「そういうのは営業妨害だよ!」と笑いながらツッコんだことがあったんですけど……僕は出川さんがモテることって別に不思議じゃないよなーと思ったのです。 そりゃもちろんキムタクや福山さんほどモテるというワケではないにしろ、アレだけメディアに露出しているんだから出川さんのことを好きな人が何人か現れることはあるでしょうし。基本的に恋愛は1対1で行うことなんだから、100万人に「抱かれたくない」と思われても、意中の人だけに「抱かれたい」と思われればイイワケですからね(もちろん確率は下がっていくんですが、そういう話をしていくと“意中とは何ぞや?”という話になりそうなんで今回は割愛します)。
裏を返せば――― 何万人、何十万人の女性を対象に「抱かれたくない男」を訊いていけば、キムタクや福山さんだって0票(最下位)になるとは限りません。むしろ、あれだけ人気のある人だからこそ「私はあんまり抱かれたくないな」という票が入る可能性は高いのです。
言ってしまえば、人気投票(不人気投票)のトリック。 票は積み重ねられて増えていくだけで、決して減りません。
「抱かれたくない男ランキング」では「私は出川さんに抱かれたい」と思っている意見は反映されませんし、「抱かれたい男ランキング」では「私はキムタクには抱かれたくない」と思っている意見は反映されません。 無難にみんなに好かれている人&嫌われている人よりも、熱狂的なファンや熱狂的なアンチがいる人の方がランキング上位に来るシステムなんですよね。
「抱かれたい男」「抱かれたくない男」は相反するランキングをやっているからまだバランスが取れるんですけど…… 喩えば、議員を決める選挙なんかも、「議員にしたい人ランキング」は作るけど「議員にしたくない人ランキング」は作らない、みたいなシステムで。「この人はどっちのランキングにも入りそうだよな」って人は受かるようになっているんですよね。
コンテンツ産業も同様で……趣味が多様化していけばしていくほど、「一部の人に熱烈に支持をされればイイ」というビジネスになっていきます。まぁ、不満な人が多いと“漫画やゲームは中古への戻りが早くなる”などの、負の連鎖はあるんですけどね。 ゲーム業界の場合は返品が出来ないので、決算前に出荷だけしちゃってメーカーは利益確保→発売後に不満爆発で店頭在庫が大量に残って小売店だけが大打撃!みたいなことがありますし。つか、この例は別に一部の人にも支持されなかった例か。
まぁ、そもそも「モテるって何よ?」という話ではあるんですけど…… 「モテる」が「恋人として付き合いたいと思われる」ことだとすれば、「モテない」って「付き合いたいランキング最下位」のことを指すのか「付き合いたくないランキング1位」のことを挿すのかが曖昧なんじゃないかと思うのです。それこそ「付き合いたいランキング1位」以外の人は全部「モテない」と言っているくらいというか―――
「彼女はいません」カテゴリーで語ることでもないんですけど……モテないと自称している人が恋人を作ろうとした場合、その人が「付き合いたいランキング最下位」に近いのか「付き合いたくないランキング1位」に近いのかで、努力の方向は変わると思うんですよ。
前者ならば、もっと人と接する機会を増やして自己アピールをしていく―――とか。 後者ならば、自分の悪いところを直していく―――とか、マニアな相手を探す(笑)―――とか。
どんな分野でも「それが出来ないのは努力をしていないからだ」と言う人は多いですけれど、出来ない人って自分がどういう努力をすれば良いのかが分かっていないことを指すんじゃないかなぁと思う昨今。精神論よりも、効率の方が重要だろうがと。
コレは恋愛だけの話ではなくて、さっきちょっと触れたコンテンツ産業についても言えることで…… 喩えば、創作活動において「人気がない」理由をよくよく考えてみると、「面白い要素が少ない」のか「面白くない要素(不快な要素とか)が多い」のかは違うとかね。 こういうのはしっかりとした批評が出来る第三者(漫画の場合は編集者とか)がいれば見えてくるものなんでしょうが、アマチュアで独力で続けているとなかなか気付かないもんなんですよ。
えっと……何の話でしたっけ。 そうか。「モテる」と「モテない」の関係ってよく分からないなって話でした。なので、「モテない」に替わる言葉を考えようとしても「付き合いたいランキング最下位」か「付き合いたくないランキング1位」かでは違う言葉が必要ではないかと。
ていうか、前者はただ単に目立っていないだけですからね。 潜在能力としては「モテる」可能性は十分にあるという。言わば、「未モテ」。
後者の場合は……自分は間違いなくこっちなんでポジティブな言葉がなかなか思い浮かばないんですが、「たくさんの人に嫌われて」いても「一部の人に好かれればイイ」という願いを込めて「一点突破型」というのはどうでしょうか。間違いなく意味が通じないですけど。
うーん……もうちょっとイイ言葉が思いついた方がいらしたら教えて下さいな。 個人的には「未モテ」は結構イイ言葉かなとは思います。「いつか俺はモテるはずだ!」という無根拠な前向きさが非常に清々しいじゃないですか。どうぞみなさん、バシバシ使ってやって下さいな。
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