|
|
| Wiiで『モンスターハンター3』をヒットさせるために――― |
Wiiユーザーとしては「もうE3のことは忘れよう!」と考えていたのですが…… 現地から上がってくる試遊レポートを読むと、『どうぶつの森Wii』はなかなか面白そうですね。
iNSIDEさんのレポートによると、E3で試遊出来る台はヌンチャクスタイルのコントローラだったとか。DS版がヒットした要因に「十字キー」でも「タッチペン」でも好きな時に操作を切り替えられるという部分があったと思うので、まさかアナログスティックでしか操作出来ないということはないとは思うんですが…… 僕はWiiリモコン縦持ち(ポインターで操作、『フォーエバーブルー』方式)、Wiiリモコン横持ち(ファミコンスタイル)の2パターンだと予想していたので―――ヌンチャク押しだというのは意外ですね。好きな操作方法を選べるなら良いんですけどね。
ファミ通のページでも詳細な情報が。 DSのデータをWiiに引き継げる、Wii版『どうぶつの森(仮題)』の新事実 (情報元:まさか勝てるとでも?(私が)さん)
・Wiiスピーク(ボイスチャット)がなくても、USBキーボードがあればチャットが可能 ・もちろんソフトウェアキーボードも使用可能(画面ふさがると思うけど……) ・DS版からキャラや家具カタログを持ち込める(お金やアイテムは不可能) →DS版にある家具は全て用意されているということかな? ・Wi-Fi環境がなくても、DSがあればお出掛け&ダウンロードアイテムは利用出来る ・服のデザインは前・後ろ・右袖・左袖が可能(でも、タッチペンじゃないと難しそうですね) ・ファミコンや、お天気チャンネルなどとの連動はなし ・シャベルや釣竿がボタン一つで持ち替えられる(『トワプリ』の要領かな?)
驚くような進化ではないけれど、「こうなったら嬉しいなぁ」という部分を押さえている印象はあります。ブリーフィングではこういう細かい部分は見えてこなかったので魅力が分からずガッカリしましたけど、元々『どうぶつの森』って細かい作りこみが生命線のゲームですからね。
USBキーボードに対応するのなら、USBのヘッドセットにも対応してくれればイイんですけどね。 家族間の会話を大事にする姿勢は僕も応援したいですが、それだけのために30ドルを払う人がどれだけいるというのか。とは言いつつ、僕はUSBのキーボードもUSBのヘッドセットも持っていないのでWiiスピークを買うかも知れません(笑)。
↓映画版
さて、今日の本題――― PS3の未来については、また別の記事に書くとして……「PS3は『メタルギアソリッド4』を成功させなければならない」のと同じくらい、「Wiiは『モンスターハンター3』を成功させなければならない」と僕は思っています。任天堂にとってもカプコンにとっても至上命題。
「Wiiは任天堂のゲームしか売れない」 哀しいかな日本市場ではこれが事実。20万〜30万本クラスならともかく、サードのソフトでは50万本を超えるソフトですらしばらくは難しそうな見通しです。50万本って結構凄い数字ではあるんですけどね。ちなみに、2008年6月までの時点で最も売れたサードのWiiソフトは『ドラゴンクエストソード』45万本で、その次が『バイオハザードUC』で21万本です(参考:『マルガの湖畔』さん) そんな中、現在日本で最も売れているゲームソフト『モンスターハンター』の久々の据置機での登場(しかもナンバリングタイトル)ということで……PSP版では軽く200万本を超えたソフトが万が一にもコケようものなら、「Wiiにキラータイトル投入してもダメだな」とサードメーカーに思われてしまうことでしょう。
任天堂にとっては、PS2で発売された『モンスターハンター2』の58万本(参考:Wikipedia)を超えるのは当然としても、100万本の大台に乗せたいところでしょう。DSの時もそうでしたが、サードのソフトが100万本を超えるとイメージがガラッと変わりますからね。
コケられないのはカプコンにとっても同様。 引き続きPSP版での展開を続けるとは言え……カプコンは常に時代を切り開く名作ゲームを出しながら、そのブランド力を維持できないで来ました。「モンハンも『モンスターハンターポータブル2nd G』までだったよね」と言われないためにも、Wii版で新たな可能性を模索したいところでしょう。 特に、コレまでは注目されなかった海外市場で認知されなければなりません。今回のE3ではまったく情報が出てこなかった『モンハン』ですが、開発がどうのというよりは、海外では全くブランド力がないからということだと思われます。
『モンスターハンター3』はWiiでヒットするのか? 正直、昨年秋に発表された時点では「ムリじゃねーの」というのが率直な気持ちでした。これまでPS陣営を支持してきた『モンハン』ファンはWiiなんて買ってくれないだろうと。しかし、その後に新型PSPが大ヒットし、『モンスターハンターポータブル2nd G』は社会現象とまで言われる超絶ヒットになりました。このことが、皮肉なことにもWiiにとっては追い風となるんじゃないかと思うのです。
PSP版の超絶ヒットは「モンハンのためにPSPを買った」というライトユーザーを大量に生み出しました。彼らは別にPS陣営に思い入れがあるからモンハンを買ったのではなく、友達とモンハンを遊びたくてPSPを買ったのでしょう。そういう人が次に「モンハンのためにWiiを買う」という可能性も十分にあるんじゃないかと今は思っています。いや、もっと言うと……そういう人は「Wii SportsのためにWiiを」既に買っている可能性もありますね(笑)。
ということで、今は準備の時期。 ちょうど今週、カプコンは『デッドライジング』をWii用にアレンジして発売すると発表をしました。
ゾンビパラダイスがWiiに! 『デッドライジング ゾンビのいけにえ』が発売決定 『デットライジング』はXbox360用ソフトで(主に海外で)大ヒットしたアクションゲームで、グラフィックや敵の数はWiiのスペックでは落ちるものの、『バイオハザード4』のようにWiiユーザーに向けたアレンジを施すということです。
ひょっとしたら『ロックマン9』もそうなのかも知れませんが…… Wiiにゲーマー層が増えないのなら、『モンハン3』までに少しでも増やしておこうというカプコンの戦略でもあるんでしょうね。もちろんまだ『モンハン』の認知度が低い海外でも、Wii版『デッドライジング』でアピールしておいて『モンハン3』に繋げたいんじゃないかと思います。
「任天堂がちっともゲーマー層を増やせていないこと」に痺れを切らしたのか、それをチャンスだと見越したのか、各メーカーはちょっとずつゲーマー向けゲームをWiiに投入しつつあるんですよね。特に海外にも通じるブランドを持っているところは強い。コナミの『キャッスルヴァニア』なんかは典型例でしょう(しかも、小畑健デザインで日本にもアピール)。 というのも―――PS3が海外市場で苦境に立たされたり、Xbox360は日本ではシェアが拡大しなかったりで、どちらでもある程度普及しているWiiに「Wiiは任天堂のソフトしか売れない」と文句を言っている場合じゃなくなってきたんですよね。携帯ゲーム機には不向きな題材もあるし、ここらでWiiでゲーマー層を獲得しておかないとヤバいぞという雰囲気が各メーカーに出てきたのかも知れません。
ですが……この『デッドライジング』はE3では発表されませんでした。 一体何故? 任天堂の講演では「ゲーマー向けゲームをアピールしなかった」とは言え、DS版『GTA』を発表したくらいなんだからWii版『デッドライジング』も一緒に発表すれば大きなニュースになったはず。でも、それはしなかった。弾があるのに撃たなかった。
それは、任天堂の岩田社長とレジーが繰り返した「我々は模倣には負けない」というメッセージゆえなんでしょう。実際には発表されなかったみたいですがXbox360陣営はモーションセンサー付きコントローラを用意するという噂がありましたし、Miiの後追い機能のようなアバターもXbox360は発表しています(どうでも良いけど、Xbox360って呆れるほどUNO好きだよね)。 Xbox360に対する「オリジナルは俺達だ」というメッセージを放つ講演で、Xbox360で人気だった『デッドライジング』をWiiでも出すよとは言えなかったということなんでしょう。
そんなの知るかよ。 パクるマイクロソフト(モーションセンサーはまだ噂ですしね)以上に、それと同じ土俵に立ってケンカをしかけている任天堂に閉口してしまいました。アナタ達が大切にしなきゃいけないのはユーザーと、ユーザーのために一緒になって商品を作ってくれるソフトメーカーのはずでしょ。
もちろん、ここに書いているのは僕の推測ですし妄想であって……他に発表できない理由があったのかも知れませんけど。現実問題、E3のブリーフィングを「ガッカリだった」と評しているのは僕だけじゃありません。弾があるのに撃たなかった、今回の任天堂のイメージはそんなレベルのものでしたよ。
日本のWiiユーザーの中では、今回発表された二つの周辺機器(WiiモーションプラスとWiiスピーク)が『モンハン3』にも対応されるんじゃないかと話題になりつつあるみたいです。
個人的には、Wiiモーションプラスは可能性ないんじゃないかなと思っています。 Wiiモーションプラスは性質上、「従来のWiiリモコンとWiiモーションプラスとで使い分ける」ことは出来そうになく、「Wiiモーションプラス専用」のゲームになると思われます。先ほど書いたように、何が何でも1本でも多く売り上げなければならない『モンハン3』でそんな冒険はしてこないでしょう。
つーか、ぶっちゃけWiiモーションプラスなんて普及しないですよ。 『Wii Fit』を20〜30万本と予想した僕の予想ですけど(笑)、『Wii Sports』の良かった要素―――「それまでゲームを操作出来なかった人でも楽しめる」「お馴染みのスポーツで分かりやすい」「みんなで一緒にプレイできる」を、全部捨ててしまった『Wii Sports Resort』が『Wii Sports』ほど売れるとは思えません。
というよりも、『Wii Sports』ですら300万本ですからね。 もし仮に『Wii Sports Resort』も300万本売れたとしても、Wiiの本体普及台数600万台の半分のシェアしかないワケです。
“『モンハン3』にWiiモーションプラスを同梱する”という取っておきの技もありますけど……カプコンとしてはミリオンクラスで売りたいソフトを、増産に時間がかかるであろう周辺機器とセットで売り出すリスクを考えたら、ねぇ。『バイオUC』の時ですらザッパーが足りずに相当の機会損失を味わったというのに。
Wiiスピークに関しては――― 『スマブラ』や『マリオカート』でムリだったボイスチャットを『モンハン3』で実現出来るのか、という一点に尽きるでしょうね。 ネット上では「どうせUSBキーボード使えるだろうからボイスチャットは不要」なんて意見もありますが、PSP版がライトユーザーを巻き込んだ超絶ヒットになったのはPSPを持ち寄って「キーボードがなくても話しながら遊べる」ところが大きかったので―――もし仮にボイスチャットが使えないとしたら、Wii版はズッコケるでしょう。まさかそれが分かっていない両社でもあるまい。
問題は「家族間で会話が筒抜け」の仕様と、別売りで約30ドルという価格なんですよねぇ。 正直……『どうぶつの森Wii』が100万本を超すヒットになったとしても、Wiiスピークはせいぜい20〜30万個くらいしか出ないと思うんですよ。この他にもバシバシと対応ソフトが出てくれば良いんですけど、現在では発表されていません。
市販のUSBヘッドセットが使えるというのなら全てが解決するんですけど……Wiiスピークを売り出す以上はそれも期待出来そうにないですしねぇ。
「Wiiで『モンスターハンター3』が成功するのか」の一点に限った話で言うと、今回任天堂が発表した2つの周辺機器はかなりのマイナス要素になるような気が……というか、今からでも「ゴメンなさい、Wiiモ−ションプラスはなしです」って言いません?Wiiモーションプラスを使っていない99%のWiiソフトが、あたかも未完成なソフトであるかのように思えてしまうじゃないですか。もうなぁ〜。
うーん……まぁ、思い返せば当然のことで。任天堂はソフトを作ることに特化した会社であるがゆえに、こういう商売センスはイマイチなんですよね。64とゲームキューブの国内惨敗は言うまでもなく、ディスクシステムとかサテラビューのような「何のために?」という商売もやってしまう。DSとWiiのヒットで忘れていましたけど、元々そんなに商売上手な会社じゃないんですよ。 サードの商品をヒットさせられないのはサードの責任でもあるんでしょうが、『モンハン』だけは本気で成功させないとヤバいですよ。Wiiはもうある程度普及しちゃったから安泰としても、“次”でスッ転ぶ可能性が高くなります。「やっぱり『モンハン』は任天堂機じゃないとやる気が起こらないね」と言わせるくらいまで任天堂はサポートしなきゃならないのに、その危機感がないと言うかねー。
ということで、今週の印象は「『モンハン3』ヒットのために頑張っているカプコンと、足を引っ張っている任天堂」というカンジでした―――発売が近くなったり、国内のイベントだったりだったらもっと力を入れてサポートして下さいよ。 本音を言うと……海外のイベントでこそ『モンハン』はアピールしなきゃいけないと思うんですけどね。
[記事URL]
|
|
 |
|