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| 森崎君の守備はいつからザルになったのか? |
連日『どき魔女2』の話。
 「今のゲートキーパーは守護天使のモリサキですもの。 あの男の守りはザルそのもの。「なんども通られてたまるか」と口ばかり達者ですの。」
シリアスなシーンだったのに、いきなり森崎君の話題とな! まぁ、パロネタ満載の『どき魔女』なので分からんでもないですけど、どマイナーなパロネタが多いこの作品においては有名作品の話題が出たなぁと驚きました……ちなみに“ゲートキーパー”とは闇撫の樹のことでも企業戦士のことでもなく、人間界と天使界を繋ぐ門がどうのこうのという話だったと思われ(本編にほとんど関係ない話しだし、あんまり覚えていない……)。
“森崎君”を知らない人のために解説しますと…… 80年代を代表する少年ジャンプのサッカー漫画『キャプテン翼』に登場するゴールキーパーで、作中最強クラスのゴールキーパー若林君の控え(代理?)的なポジションにいるキャラクターです。 僕の子ども時代に遊びでサッカーをやっていた場合、キーパーの上手な子は「まるで若林みたいだ」と言われ、キーパーの下手な子は「森崎じゃないんだから」と言われるくらい知名度がありました。ダメなゴールキーパーの代表格、みたいなカンジでしたね。「森崎をキーパーにするなら柱の方がマシだ」みたいな。酷ぇ。
とは言え、僕は当時『キャプテン翼』を読んだことがなかったのですよ。 この話をすると長くなるのですが……『キャプテン翼』のコミックスは兄貴が集めていたので、兄のものには弟は触れてならないという家庭内ルールがあった僕は『キャプテン翼』をしっかり読んだのは20歳を過ぎてからでした(続編はジャンプ本誌でチラホラ読んでましたけど)。
つまり―――作品を読んだことがなかった人でも知っているくらいの有名キャラだったんですよね。 というか、当時はまだJリーグ前ですから、実在のサッカー選手なんかほとんど知らなかったというのも大きいんですけど。
で―――ここからが本題。 僕は20歳過ぎてから『キャプテン翼』の無印バージョンを初めて全巻一気読みしたんですけど、別に森崎君ってヘボキーパーじゃないじゃんと驚きました。 もちろん若林君には遠く及びませんが……一応、森崎君メインの回とかもあったりで、報われないけど一生懸命でそれなりに格好良いヤツだったのでした。『スラムダンク』で言えば、小暮さん……というのは流石に言いすぎか。
こういう風に(原作を読んだことのない)子ども達の間でネタにされることで、必要以上に歪められることってあるんだなぁと思いました。これは石崎君の自殺点とかもそうか。今見ると、そんなに責められるプレイじゃないんですよね。
なので、『どき魔女2』で森崎君が「ザルそのもの」とまで言われているのに違和感を覚え……Wikipedia先生に尋ねてみました。
キャプテン翼の登場人物(Wikipedia)
やはり……というか、何というか。 「なんども通られてたまるか」の元ネタとなっているであろう「そうなんどもぬかれてたまるか〜!」は原作には登場せず、ファミコン版のゲームにしかない台詞なんですってね。 ゲームとしての性質上、森崎君は若林君、若島津君に次ぐゴールキーパーとして最低の能力しか与えられず、結果として子ども達は「最弱ゴールキーパー=森崎」という酷い印象を持ったのでしょう。
『キャプテン翼』はファミコン版が有名すぎて、サイクロンは原作に出てこないことを知らない人が多いんじゃないか―――とは、以前にチラッと書いたことがありますけど。森崎君のヘボキーパー設定も、ソレに近いものがあるのかも知れませんね。
(参考:「“ドラえもんに出てくるセワシ君”って誰ですか?」の意味)
実を言うと……こういうのってファミコン時代に限った話じゃなく。 初代プレステ時代の『ウイニングイレブン』とかでも、やたら「スピード」能力値が高かったババンギダという選手が実際のプレイは観たことがない『ウイイレ』ファンの間でも有名になったとか。 ティジャニ・ババンギダ(Wikipedia)
『スーパーロボット大戦』とか『Gジェネレーション』でのみガンダムを知っている人は、原作には出てこない設定上だけのメカとかキャラとかが普通に出てくると思っていたりとか……(『Zガンダム』にZII出ないの!?と驚かれたことがあります)
原作よりも記憶に残るゲーム版の設定っていっぱいあるんですよね。 それはまぁ……好意的に解釈すれば、「森崎君が有名キャラになったのはファミコン版のおかげ」とも言えて。メディアミックスの幸せなカタチなのかもとも思うのです。 いやまぁ……『どき魔女2』でもネタになっていたように、「そんな設定は原作にないのですよ!」とゲーム版とアニメ版のファン同士がケンカする原因になったりもするのですが(笑)、それもまた「色んな人がいて面白いね!」と楽しむくらいの余裕を持ちたいですね。
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