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やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

2008年11月 | ARCHIVE-SELECT | 2009年01月

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全ての親にとって、子どもの名前は主人公みたいなものなんだろう

 僕がまだ漫画を描き始める前だから、確か2004年か2005年の話だと思います。
 懇意にさせてもらっていたフリゲ作家さんが、その作品の主人公の名前を「「主人公には他作品のキャラにはいない独特の名前を付けた」とガンダムの富野監督が言っていたのを聞いて自分もそうした」と仰っていたのを読んで自分も漫画を描く時にはそうしようと思ったことがありました。


 アムロ、コスモ、ダバ、カミーユ、ジュドー、シーブック、ロラン、ゲイナー……
 確かに、富野作品の主人公って「他にはいない名前」が多いですよね。


 いや、そもそもこれって富野作品に限った話でもないか。
 漫画やアニメにおいて“キャラ”が重要視されている以上、主人公キャラというのはその作品を代表する看板とも言える存在なワケで。作品の名前は覚えていなくても、主人公キャラの名前さえ覚えておけばその作品を個別認識できるように考えられているのかもなぁと思いました。特に少年誌では、その傾向が強いんじゃないでしょうか。

 今でも多いのかはよく分かりませんが、「主人公の名前=作品の名前」にすることが流行った時期がありましたし。『ヒカルの碁』みたいに作品名にキャラの名前を組み込んでしまうケースとかも多いですよね。これもその“主人公の名前を忘れさせない”という手法の一つなのかも。
 「『ヒカルの碁』の主人公の名前って何だっけ?」とか「『NARUTO』の主人公の名前ってシカマルだよね?」とか言う人はほとんどいないでしょうしね(ネタとしてならともかく)。

 ハーレム系の作品の場合は、逆に主人公の名前を没個性化して、ヒロインの名前を独特にするという方法がありそう。こういう時、やっぱり自分がギャルゲーに詳しくないことが悔やまれますね。具体的な例を出せないのがもどかしいです。




 で、ちょっと思ったこと。
 「最近の子どもの名前は独特だ」―――ここからは現実の話ね。

 どの辺りが切り替わったポイントなのかは分からないのですが、いつからか子どもに付けられる名前が変化しているという話をよく聞きます。具体的に言うと、「○○子」とか「○○美」みたいな名前が今の幼稚園児くらいの年代にはほとんどいないとか。男のコの場合は「○○郎」とか「○○太」とかがいなくなっているらしいです。


 最近の子供の名前

 検索して出てきた記事なんですけど、これって2003年の記事か。今とはまた状況が違いそうですね。

 で、上の論理から言うと、「自分の子どもは特別な存在」「一度聞いて覚えられる名前にしたい」という思いから独特の名前を付けるというのは分からなくはないんですよ。
 流行り廃りのあるものは避けた方が良いとか、独特な名前は名付け親のセンスが出ちゃうとか、色々と気をつけるべきこともあるんでしょうけど……子ども可愛さのあまりに個性的な名前を付ける気持ちも凄くよく分かるなぁ、と。人の名前も言葉と一緒で、時代時代の中で変わっていくものですし、それが悪いことだとは思いませんしね。



 しかし……漫画描きの立場に戻りますと。
 いずれそうした年代の子達が中高生になった時代、リアルな学園漫画を描こうとすると「全キャラが独特な名前」な作品にしないと「こんな古臭い名前のコ、今更いないよ!」とかツッコまれるのだろうかと不安で夜も眠れません。僕自身は「○○子」とか「○○美」みたいな名前が好きだし、「○○郎」とか「○○太」とかがいない学園モノは寂しいものがあるから、せめて脇役の中にでもそうした名前のキャラを入れたいのですが。

 でもなぁ、漫画の中で僕が「これは脇役の名前だな」と思った名前を、現実に親が子どもにつけるかと言えば難しい話でしょうし。そう考えるとこれも自然な流れと言えるんですけど……




 そうか!逆に、そうした時代になれば「○○子」とか「○○美」みたいな名前が「独特の名前」と認識されるのか。んで、そうした名前のキャラを脇役ではなくメイン(主人公やヒロイン)で描けるようになると。「○○子」とか「○○美」が好きな自分としては、不安に思うほど悪い事態ではないのかもとこの記事を書きながら思いました。


 ところで、「山田太郎」って名前はスゴいですよね。どこにでもある名前でしょうし、実際にたくさんの人に付けられた名前だと思うのですが、多くの日本人はこの名前を聞くと『ドカベン』を連想するのですもの(今だと『山田太郎ものがたり』もあるけど……)。
 これってある意味で“よくある名前過ぎて主人公には付けられなかった名前”を狙ったという逆転の発想なんじゃないかと思うのです。水島先生のことだから計算したワケじゃないのかも知れませんが(笑)、結果的に誰も突かなかった盲点を突いたことになったのかも。


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