やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

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2010年2月のまとめ

 もう4年も前になるので、ご存じない閲覧者様がほとんどだと思いますが……
 自分はPS2が壊れた2002年~DSを買った2006年夏の間、PCで遊べるフリーゲームにハマっていました。ハマる前は「フリーゲームなんて素人が作った下らないゲームだろ」なんて甘く見ていたんすけどね、その後にジャンピング土下座をしたくらいに面白いフリーゲームが世の中には沢山ありまして。


 その中の一つに『洞窟物語』というゲームがあったのです。
 手触りの良い操作感に、「こんなのクリア出来ないよ」と思わせながらリトライすると突破出来る絶妙なゲームバランス、使い勝手の違う複数種類の武器に見られる戦略性、少しずつ明かされるストーリーの物悲しさ、そして凶悪難易度の隠しラストステージ―――個人製作のアクションゲームでありながら、2Dアクションゲームの一つの到達点と思ったほどの名作でした。


 その『洞窟物語』は海外でも人気で(ファンが表示言語を英訳するパッチを作ったらしい)、作者が米国のNicalis社とともにWiiウェア版を開発しているということが2008年10月に明らかになっていました。オリジナルの良さは残しつつも、家庭用に向けたアップグレードを行うということで大いに期待を馳せていたところ―――



 先日2月24日―――
 アメリカ・サンフランシスコで行われた任天堂メディアサミットにて発表された「15のWiiソフト&8のDSソフト」の中に、このWiiウェア版『洞窟物語(Cave Story)』の名前があったのです。『スーパーマリオギャラクシー2』とか『モンスターハンター3』とか『ドラゴンクエスト9』とかと一緒にですよ!『洞窟物語』の名が報じられたんですよ!

 4年……いや、ゲームが公開されてから5年か。
 一ファンとして、言葉に出来ない感情が込み上げてきました。


 まだ日本で配信されるかは分かりませんけど、Wiiウェア版も楽しみにしています。
 「面白くなくてもイイ」なんて言えません。オリジナルを越える魅力を期待しています!



 ちなみに……Twitterにも残しておいた、メーカーの公式ブログインタビュー記事で気になった箇所を幾つか載せておきます。

・「Five new play modes」
 聖域のタイムアタックとボス連戦を含む5つのモードを搭載。
・「New players are welcomed to try Easy Mode while Cave Story veterans can tackle Hard Mode–if they can handle it. 」
 イージーモードとハードモードを搭載?
・「Three-save files」
 セーブファイルは3つまで残せるとのこと。通常方法だとPC版は1つしか作れませんでしたからね。
・「Classic Controller compatibility」
 クラシックコントローラ対応。
・「15 levels to explore in the vast world」
 15レベルというのは…15エリアということ?
・「10 unique weapons to find and upgrade」
 武器数はPC版と変わらない模様です。
・「Three unique endings」
 エンディングは、PC版も3つですよね?
・「I’m happy because many people have expressed interest in a Japanese version for Wii.」
 日本語版も期待されて嬉しいということは、日本語版も考えているということですよね!


 こうやって冷静に並べてみると、別に目新しい情報は何もない気もしますね(笑)。
 あと、公式ブログにユーチューブの画面があったので「え?プレイ画面見れるの!?」とワクテカして再生してみたら、全然関係ないゲームでした。タイトル画面からして濃いぃ絵で「こ、これがアメリカ版の洞窟物語の絵なのか!?」と一瞬戸惑いました(笑)。


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 「2010年2月のまとめ」は私事・創作活動の報告などが大半なので、今月も読みたい人だけ「続きを読む」か「記事URL」をクリックして下さいな。

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| ひび雑記 | 18:24 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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考察:「若者の巨乳離れが深刻化」←次に話題になるのはコレだ!

 Twitterで話題になっていて気になったのがこのフレーズ。

 「若者の○○離れ」

 Twitterって、自分が普段伸ばしているアンテナ以外のところから突然情報が入ってくるのが面白いですよね。このフレーズも自分は「何となく言われているな」くらいの認識だったんですが、Twitterのタイムラインを漠然と読んでいるとコレが腹立つ人にとっては腹立つ言葉なんだなぁと思ったのです。



 ゆとり世代が離れていったもの一覧

 車、活字、酒、わさび……などなどはよく聞く話。
 そういう言われ方をしなくても、「草食系男子」は「恋愛離れ」とも言い換えられますし、「巣篭もり消費」は「外食離れ」とも言い換えられますし。こういう現象が話題になっているのを頻繁に耳にしますね。僕自身がもはや若者ではない証明なのかも知れませんが、この言い方って「腹が立つ」よりも「面白いな」と思うんですよ。


 もちろん「最近の若者はけしからん!」と言って思考停止しているような人は論外ですけど、それは「若者」うんぬんじゃなくて「自分とは違うもの」を思考停止して叩くことしか出来ないってだけなので―――それはただその人の問題だと思うんです。年を取っている人の中にも、若者の言葉に耳を傾ける人は沢山いますからね(そういう人は目立たないだけで)
 「けしからんって言う方がけしからんだもんね!」と言ってあげればイイんじゃないでしょうか。本当に言ったら怒られるだろうから心の中で(笑)。

(関連記事:「ヲタクはキモイ」論理から思うこと


 「若者の○○離れ」って需要の変化・多様化なんだと思うのですよ。
 喩えば、「若者の車離れ」は何故なのか?公共機関がある都会だと自分用の車は要らないとか、旅行には飛行機を使うようになったとか、“高級車”というブランド力が通用しなくなったとか、車を買わなくなったお金で別のものを買っているんじゃないかとか、色んな要因があると思うんですよ。そういう世の中の流れを象徴する言葉として、「若者の○○離れ」が話題になるのは面白いと感じます。


 あ、今まさに時代が変わっているんだなって。
 もちろん、「若者の車離れ」が起こると車を作っている会社・売っている会社が打撃を受けるワケですし、そうした会社で働いている人の給料にも響くから経済的にマイナスうんぬん……ということで「けしからん!」と言いたくなる気持ちも分かるんですけど。

 第三者の自分からすると、「逆に伸びるところは何処だろう?」の方が気になります。
 「若者の○○離れ」の反対側には、「若者が興味を抱くもの」が隠されているだろうってワクワクするのです。



 自分が好きなエピソード。
 以前ミスチルの桜井さんが伊集院さんと対談した際に、CDがデータ配信に切り替わりつつあったりラジオがデジタル化への道を進んでいたりについて「寂しいよねー」みたいな話になったのですが…
 桜井さんが「でも、CDの売上げは(音楽業界全体で)落ちているんですが、ライブに来る人は増えているそうなんですよ」と仰って。伊集院さんが「あー。じゃ、一概に悪いってのも言えないよね」と、納得した表情をされていたんですよ。それが自分には凄く印象に残っていて。


 「CDが売れない時代」というのは「音楽の嗜み方が多様化した時代」とも言えて。
 その結果として、音楽を楽しむ人が増えているのならイイじゃないか―――と思ったのです。





 ということで、今日はこの話題です。


 「若者の巨乳離れ」。

 この場合の「巨乳離れ」というのは、“男子”の話ね。
 最近の若者男子は「巨乳好き」ばかりではなくなってきた―――と、そろそろ話題になりそうだぞと。


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○ 2009年は一大“微乳”ブームの年だったそうです。

 AV業界の話なんですけどね!
 上の一文は某貧乳モノAVのメーカーコメントからの抜粋です。

 実は前々からそうなんじゃないかと思っていたんで、何人かの貧乳好きの人にカマかけてみたんですけど「自分もそう思います」という返答を頂いて。気付いていたのは自分だけじゃなかったんだ!と、確信を得られたので断言しておきます。

 AV女優さんの貧乳率は、決して低くないよね。
 まー、昔からロリ系には一定数いらっしゃった気もしますが、ここ最近は「貧乳+スレンダー+お姉さん」系が定着しているように思えます。具体的に言うと「女子校生モノではないコでも貧乳なAV女優さん」が増えてきたなと思っています。
 最近になって率が上がっているのか、実は昔からそうだったのかは分からないんですが(自分は3次元のエロを全く観ない時期があったのでその間に起こっていたことが分からない)。

 少なくとも、男子全員「巨乳好き」ではない何よりの証明になると思うんですけど、どうですよ?




 そもそもです。
 Pixivに「モテない4コマ」なんざを投稿し始めてAVのネタを考える時間が増えた僕なんですが(誤解を招きそうな表現)、思い返してみると時代時代で「現在の1番人気!」と言われてきたAV女優さんって必ずしも巨乳じゃなかったですよね。どっちかというとスレンダーというか、全体的なバランスの良い人が多かったような気がします。

 いや、巨乳な人がいなかったとは言いませんけど……
 それを言い出すと貧乳な人もいましたし……具体名を、出した方が良いのか、悪いのか、微妙。



 どっちかと言うと、巨乳って「一大人気ジャンル」みたいなイメージじゃないかなぁ……
 全てのAV女優が巨乳だったワケじゃないですし、人気になるためには必ずしも巨乳である必要もなかったというか。ただAVファンの中に「巨乳好き」という勢力がいて、その人達向けに巨乳モノが出ているという印象なんですが。

 「プロ野球ファン」の中の「巨人ファン」がいるみたいなカンジ。
 他の11球団にもファンがいますよね!「みんながみんな巨人ファン」とか言わないで欲しいよね!





 そう考えると、「若者の巨乳離れ」とか言う前に。
 若者は昔から「巨乳派」「中くらい派」「貧乳派」に分かれていたんじゃないだろうか?

 ただ「貧乳派」の声が大きくなってそうした商品が増え始めたことによって、「実は昔から3派に分かれていたんだよ」という事実が明るみに出ただけなんじゃないでしょうか。
 僕達は必死に闘争を続けていたつもりだったのだけど、とっくの昔から共存共栄をしていたんじゃないでしょうか。あぁ、あぁ、平和って素晴らしい。


 マジメな話……
 「貧乳好きな男なんてロリコンに決まっている!」と思考停止するのって、「最近の若者はけしからん!」と言っている人達と大して変わらないと思いますよ。“自分と違う価値観”を持っている人を理解できないから、とりあえず「けしからん」ことにして攻撃するだけ。“自分とは違う”部分に面白さがいっぱいあるのにね。


 ま、僕はロリコンなんですけど。


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○ 「おっぱいの嗜み方が多様化した時代」
 しかし、です。
 「貧乳好き」をカミングアウトして「犯罪者予備軍」扱いされるような日々を過ごしてきた僕らからすると、「これからは俺達の時代だ!」とばかりに今度は迫害する側にまわってしまうというのが歴史の性ですよね。そうなってはいけません。
 人は生きる限り平等なのですから、おっぱいも平等だし、おっぱい好きも平等であるべきなのです。


 小さいおっぱいも、おっぱい。
 中くらいのおっぱいも、おっぱい。
 大きいおっぱいも、おっぱい。


 みんな違って、それでイイ。それがイイのです。
 カルト宗教でも開くつもりなのかオイラは。



 桜井さんと伊集院さんの対談に通じることで。
 「CDをパッケージで買う人」と「音楽データで買う人」がいて、それぞれ違った方法で音楽を楽しむことで「音楽を好きな人」の総数が増えるならそれでイイじゃないかと思うように。

 「小さいおっぱいが好きな人」と「中くらいのおっぱいが好きな人」と「大きなおっぱいが好きな人」がいて、それぞれ違った方法でおっぱいを楽しむことで「おっぱいを好きな人」の総数が増えるならそれでイイじゃないかと思うのですよ。大切なのは「おっぱいが好き」という気持ちだよね!!




 「若者の○○離れ」という言葉が使われたなら、
 「失われる寂しさ」を思って泣くよりも、これから起こる「沢山の新しいこと」に胸躍らせたいですよね。



 おっぱいだけに。

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| ヒンヌー | 18:05 | comments:16 | trackbacks:0 | TOP↑

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まだバーチャルコンソールに出ていないソフトまとめ(任天堂編)

 久々にバーチャルコンソールの話題です。
 Wiiが発売されたばかりの頃は「バーチャルコンソール目当てにWii買いました」なんて人もいたり(オイラも)、毎月発表される配信開始ラインナップに一喜一憂する人がいたり(オイラも)、それなりに盛り上がっていたバーチャルコンソールですが。Wiiウェアの開始などもあって、最近はカゲが薄くなってしまった印象があります。


 「来月も寂しい(配信開始)ラインナップだな」なんてボヤくのが毎月最終金曜日の定番になってしまったのですが、しかしバーチャルコンソールに配信できそうなタイトルってどれだけ残っているのだろうか?とふと疑問に思ったんです。

 サービス開始から3年……めぼしいタイトルは既に配信されているんじゃないだろうか?と。


 ということで、久々にタイトルまとめをやろうかなと思います。
 これってWiiだけの話じゃなくて―――権利関係さえクリア出来れば、“Wiiの次”とか“DSの次”とかにも持ち越せる資産だと思うのですよ。そういう意味でも今現在配信されているタイトルと、今後配信を期待したいタイトルを整理する意味はあるだろうよと。



【2008年に書いた今後バーチャルコンソールに出てきそうなソフトまとめ一覧】
 第1回:NINTENDO64・任天堂編
 第2回:スーパーファミコン・任天堂編
 第3回:ファミリーコンピュータ・任天堂編
 第4回:スーパーファミコン・主要サードメーカー編
 第5回:ファミリーコンピュータ・主要サードメーカー編


 これは約2年前にまとめた「まだ配信になっていないソフト」のまとめです。
 2年の月日が経ってどれだけ変わったのかを比べるのも面白かったです。


 とりあえず今日は任天堂のソフトをまとめました。
 半端なく長いリストになりましたので、「続きを読む」か「記事URL」をクリックしてお読み下さいな。

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| ゲーム雑記 | 17:58 | comments:15 | trackbacks:0 | TOP↑

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日本語の漫画を英語に翻訳してみる!

 自作漫画『朝が来る』をホームページにアップした頃、
 某氏から「面白かったので、どうせならワールドワイドへの展開を目指して英語やフランス語に翻訳してみたらどうでしょう?」という提案をもらいました。その時の自分は気乗りしていなかったのですが…という今日の話。

(関連記事:縦書きの漫画を、横書きにする海外展開
(関連記事:「縦書きの漫画を、横書きにする海外展開」の続き


 ↑の記事は2年前に書いたもので、自分は「縦書き文化に根付いている漫画を横書き文化の国で展開するのは難しいのでは」と書きました。映画とかアニメとかならばセリフを現地の言葉に吹き替えれば済むのだけど、漫画の場合は視線誘導が狂ってしまうから“演出”が思うようにいかない―――と。

 そしたらまぁ、コメント欄で「そんなことはない!」と散々言われまして(笑)。
 実際、横書き文化の国で日本の漫画が楽しまれているのだからそりゃそうなんですけど……それって「任天堂のゲームは世界中で売れているから、日本のゲームは世界中で売れている」と言うようなものじゃないかなぁと当時は思っていました。


 自分のことに話を戻しますと、今の自分に「ワールドワイド」なんて目標は分不相応だろうよと。
 まずは地に足のついたところから頑張るべきだろうよ自分、と考えていました。



 そんな状況だったんですが、考えが変わる出来事が新年に起こったのです。
 久々に会った友達から「これ、フランスのお土産!」と。
 フランス語版『ハンターハンター』20巻のコミックスをもらいまして。なんでかは知らん。

 フランス語は大学時代に第2外国語でかじったことがありつつも、大学3年になった際に全て忘却したのでサッパリ読めないんですが……巻末に、どうやらパームさんと貞子についての解説コラムが書かれているみたいで。漫画が日本の文化を伝える一つの手段になっているんだと、ちょっと感動したのです。
 『リング』はハリウッドでリメイクされたと思うのですが、このコラムでは97年と書かれているので日本版と思われ(でも調べたら日本版は98年公開だったみたい)(??)ます。


 日本文化を伝える手段には、ゲームもありますし、アニメもあります。それこそ映画だってあります。
 ですが、それらのメディアがある程度の資本と人員を要するのと違って、漫画は“一人”で描けるものです。一くくりに“漫画”と括っても、沢山の人が関わる商業作品と、何のしがらみもない同人作品ではまた違うものです。そうした作品の方が、より生のメッセージを伝えるが出来るんじゃないだろうか。
 一つの作品で何かが変わるワケではありませんが、今始めておくと未来に何かが変わるかも知れないぞ―――と、前向きに考えてみたのです。

(関連記事:漫画はお金がなくても作れるエンターテイメント



 問題は「自分にそんな英語力があるのか?」ってことですよ。
 自慢ではないですが、僕は受験英語はそれなりに出来た方ですし(むしろ国語が苦手教科だった)。
 そんな自分に英語力がないのなら中高6年間の英語教育なんて何の役にも立たないんだって証明になってしまうじゃないですか。僕ら世代の英語力を見せ付けるためにも、ここで意地を見せてやろうではありませんか!!









 エキサイト翻訳

 Yahoo!翻訳

 Infoseekマルチ翻訳

 Google翻訳



 白状します。
 翻訳サイトを使って遊びたかっただけです。日本文化とかは二の次でした。
 ブログのネタになるかが一番大事!それ以外のことは二番目以下の優先順位だ!




 ということで、さっさと翻訳しちまうべーと思ったら想像以上に面倒くさいことに。
 そもそも日本語のセリフを入れるのだって結構な時間がかかる作業なのに、そこに翻訳が加わるワケですからね。大体1ページ30分かかるという予想外の展開ですよ。全ての作業が終わる頃には24ページ×30分=12時間?ヒ、ヒイイイイ!


 とりあえず6ページ目まで終わった段階で気になったところをピックアップします。



 1ページ目1コマ目
 冒頭シーンのモノローグ。
 これを英語に訳すと、↓こんなカンジ。



 1ページ目1コマ目-2
 読みづらくないのか、コレ(笑)。

 でも、2年前の記事では「読みづらいなんてことはない!」というコメントが多数寄せられましたし、手元にあるフランス語版『ハンターハンター』もこんなカンジに文字が置かれているので(中央揃え)。これが一つのテンプレだとは思うのですよ。



 日本語に合わせたフキダシは横幅がせっまいので英語に直すと大変ですね。
 「この単語とこの単語は改行で離しちゃってイイのか?」とか、逆に「この単語とこの単語を同じ行に入れないとフキダシに収まらないぞ」とか。段々、日本の漫画ってどうして縦書きなんだよ!とイラだって来たり(笑)。縦書きじゃないと表現できない手法に普段頼っているくせにね。




 3ページ目3コマ目
 3ページ目3コマ目。
 このまま翻訳サイトにかけてもダメだろうから、なるべく正しい日本語に直そうとして「今日子の話と言えば」に変えて翻訳してもらったのですが……


 3ページ目3コマ目-2
 この場合の「話」って、「story」で良いの?
 受験英語しかやっていないと、一つ一つの単語のニュアンスがイマイチ分からんのですよね……。
 「story」って「物語」みたいな意味じゃないのかなぁ。「話題」で翻訳すると「topic」になるのだけど。うーん……?




 4ページ目2コマ目
 日本語だとコレで通じると思うのですが……
 「とこ」をこのまま翻訳してしまうと「place」になるので、正確に「今日子の学校の制服は」として翻訳したところ。



 4ページ目2コマ目-2
 長い。
 どこを省略して良いのかが分からないので教科書英語のまんまなんだけど、長い。まーイイか。意味さえ通じれば。「あ」=「Ah」も怪しいところだ。




 5ページ目4コマ目
 さて、ここだ。
 『朝が来る』の重要な要素として「アイツ」というキャラは男か女かを明示してはいけないというものがあるのです。ここを「him」とか「her」とかにしてしまえば楽なのだけど、それをしてしまうとこの作品ではなくなってしまうのです。なので「アイツ」のまま翻訳してみたところ……


 5ページ目4コマ目-2
 「that fellow」……?
 この言い回しを逆に「英語→日本語」に再翻訳してみたところ、「その仲間」という日本語になりました。

 仲間……
 うーん。何か、身も蓋もないというか。「アイツ」という言葉に込められた距離感が全部台無しになっている気がするのだが。まぁ、今更だな!



 6ページ目5コマ目
 名前が出るコマ。


 6ページ目5コマ目-2
 狭ぇし。



 4ページ目4コマ目
 地味に悩むのはこういうのです。
 「日本語としては間違っているのだけど、そこに意味がある」パターン。


 開き直って「ダンナ」で翻訳してみると、4つの翻訳サイトはこんな回答を下さいましたよ。


○ エキサイト翻訳
 「ダンナ」→「Husband」

○ Yahoo!翻訳
 「ダンナ」→「The master」

○ Infoseekマルチ翻訳
 「ダンナ」→「The master」

○ Google翻訳
 「ダンナ」→「Danna」




 Googole、潔いな(笑)


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 コレはコレで良いかなと思います。
 “資本”をかけずにやることが大事なので、「誤訳上等!」な気持ちでとりあえず1人(+4つの翻訳サイト)で一通り仕上げてみて。「ここの訳、全然違うよ」と言われたらコッソリ直せば良いんじゃないかと思っています。頑張ることが大事!


 英語の勉強する時間があるのなら、絵の練習しろよって話ですしね。


 英語の話はともかく、「縦書き」か「横書き」かは思うところではあります。
 このブログだって「横書き」ですし、携帯電話だって「横書き」ですよね。日本人に「横書き」は浸透しているのに、ほとんどの漫画が「縦書き」なのは、雑誌として統一しなくてはならないからです。この作品は右のページから読むけど、こっちの作品は左から読んで……という雑誌は基本的にはありえませんからね。(昔ジャンプの企画で両側から読める号ってのがあったのを思い出した)(あれはひっくり返して読んだんだけど)
 漫画雑誌以外の雑誌で連載されている漫画には「横書き」の漫画だってありますしね。

 つーと、電子書籍が一般的になった未来だと、「縦書き」じゃなくてはならないルールももっともっと弱まると思うんです。電子書籍ならば作品ごとに「この作品は横書きです」「縦書きです」と分けれるワケですから。
 現在の日本の漫画は「縦書きに向いた漫画」が発展しているんですけど、もっと未来になると「横書きに向いた漫画」が発展していくのかもなーなんて妄想したりして。


 ま、現在は2010年なので「2010年に向いたもの」を最優先するんですけどね!


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| 漫画作成 | 18:20 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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胸を張って「ゲームが好きだ!」と言える人が好きだ!

 ちょっと前の記事になっちゃいましたけど、『ゲームの闇鍋』さんに興味深い記事が。


 日本のゲーム分野にはシンボルがいない


 この記事を読んで「うん、なるほど。流石ゲームの闇鍋さんだ!」と面白く思ったのですが……
 数週間後に他のブログさんがこの記事を紹介していて、その解釈が「え?そういう記事じゃなくね??」「そういう意味の記事だったら自分は全然面白くなかったんだが」と驚くようなもので。同じ記事を読んだ人間であっても、読み手によって“内容”まで違って受け止められるんだ……と思ったのです。



 だから、この記事を読んで“自分が思ったこと”を書く意味があるのかも知れんぞと思いまして。
 他人のふんどしで相撲を取るブログ!それが『やまなしなひび』だ!



 自分は、必ずしも「ゲームを作っている人を有名にするべき」だとは思わないんです。
 この手の議論の中でよく言われるのは、映画監督に比べてゲームクリエイターは知名度がない!みたいなことがあるじゃないですか。宮崎駿監督に比べて宮本茂氏は一般人に知られていない、と。別に僕はそれでイイと思うんですよ。


 実写でもアニメでもイイんですけど……
 前情報もスタッフロールもなくて、映画の中身だけを観て「この演出は○○監督だな!」とか「この脚本は○○だな!」と分かる人なんて少数だと思うんです。ごく一部の映画ファンだけじゃないですかね。僕はそれでイイと思うんです。みんながみんな評論家になる必要はないんです。


 まぁ、スピルバーグとかは別格なんですけど……
 「どの映画を観に行くのか」の判断材料を挙げていくと、多くのライトユーザーは「(実写の場合)出演者は誰だ」とか「(アニメの場合)絵柄はどんなだ」とか「話題になっているか」とか「原作は何だ」とかになると思います。ちょっと詳しい人でも、監督の名前はチェックしてもプロデューサーの名前とかは知らんでしょ?

 「マリオのゲームだから売れる」とか「ドラクエの新作だから売れる」―――ってゲーム業界と、さほど差はないと思うんです。


 宮本さんの話をすると、今の彼はディレクターはやっていないワケで。
 『Wii Sports』も『Wii Fit』も『NewスーパーマリオWii』も全部「宮本茂の作品」と言っちゃうのには抵抗があります。もちろん大きな仕事は担ったのでしょうが、宮本さん一人の力で作ったワケじゃないですし、ディレクターは個別に存在するワケで。じゃあ宮本さんが担った部分ってどこよ?って、正直僕もよく分かりませんもの。

 ゲームクリエイターの仕事ってそういうことだと思うんです。
 “個”を出す場ではなく、“全体”で商品を作っていく仕事。ディレクターが偉いとかプロデューサーが偉いとかデザイナーが偉いとかプランナーが偉いとかプログラマーが偉いとかじゃなくて、“全体”が機能しているから商品が完成する奇跡の仕事だと思うのです。



 そんなことを言っている僕は、桜井政博さんの新作に期待しているのですが(笑)。
 それは彼の「入り口は広く、しかしその先の道は果てしない」ゲームデザインの哲学に期待しているからで(もっと言うと、どんなジャンルのゲームであっても構わないと思っています)。そういう意識を持つ人は熱心な一部のファンだけでイイと思うんです。

(関連記事:桜井政博さんの新作ゲームを予想(妄想)する!


 ちょうどつい最近、宮本さんが「日本でも海外でもゲームイベント以外は普通に街を歩けますよ」と仰っていたんですが……それでイイと僕は思うんです。日本中にいるゲームクリエイターのほとんどの人は、「サイン攻めに合いたい!」というよりは「関わったゲームを面白いと言ってもらいたい!」と思って頑張っているんじゃないかと思うのです。


 もちろん優先順位の話であって、僕はそっちよりこっちを優先にしようよと言いたいだけなんですが。
 「ゲームを作っている人を有名にする」よりも、胸を張って「ゲームが好きだ!」と言える環境を作る方が重要なんじゃないかと思うのです。そのために“シンボルになってくれる人”がいると効果的だよね、と。


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○ 「ゲームが上手い人」がヒーローだった時代
 僕が『ゲームの闇鍋』さんの記事を読んで「面白い!」と思ったのはここだったんです。

 「高橋名人以降、ゲーム分野にはシンボルがいない」

 僕としては、「高橋名人以降、ゲーム分野のシンボルは“ゲームを作る人”になってしまった」と思っているんです。堀井雄二氏しかり、坂口博信氏しかり、飯野賢治氏しかり、小島秀夫氏しかり。別にソレが悪いワケじゃないんですが、“作る人”は何をしているのかが分かりにくい分、熱心なファン以外はその名前を知らなくて当然だと思うのです。

 僕だって、『スーパーマリオブラザーズ』を遊んでいた頃は“宮本茂”の名は知りませんでした。
 後に知った時に「え!?日本人が作ってたの!?しかも意外に若い!」と驚いたくらいですもの。



 高橋名人は「ゲームが上手い人」でした。
 「作る人」ではなかったんですよね。確か部署も「広報の人」だったと思います。
 スポーツ用品を作っている会社がスポーツ選手に「ウチの用品使ってくださいよ」と契約すると、「あぁ!あの選手と同じシューズなら同じように凄い選手になれるかも!」とその用品が売れるみたいな話で。高橋名人が華麗にゲームをプレイすることで、そのゲームが話題になって「俺も高橋名人みたいになりてえ!」と売れる―――ということだったのでしょう。

 みんな、高橋名人に憧れていたんです。
 「あんな風になりたい!」と思って、シュウォッチ買って「16連射を目指すぞ!」と頑張ったんです。


 あの時代はゲームが上手い人、連射が速い人がヒーローだったんですよ。
 そして、当然ながらそんな時代はじきに幕を閉じることになります。栄枯盛衰。


 『ドラゴンクエスト』の大ブームによって。
 「プレイヤーの上達」という一軸の成長要素に「キャラクターの成長」という要素が加わり、「時間さえかければ誰もがクリア出来るゲーム」としてRPGが大人気となっていきます(当然ドラクエ1本の力じゃないですよ。ドラクエに影響を与えたもの・ドラクエから影響を受けたものなど沢山あっての話です)。
 まぁ、今にして思うとファミコン時代のRPGはしんどいところがありますけど、シューティングゲームブームと比較すればという話。

 そうすると「ゲームが上手い」というステータスも以前ほど輝かなくなります。
 小学生の頃は「かけっこが速い」男のコはモテていたけど、大人になると「かけっこ」する機会なんてないからモテないよね、みたいなことです。オイラは「かけっこ」死ぬほど遅いし、大人になってもモテないのだけれど。



 なので、そこからの“ゲーム業界のシンボル”は堀井さんや坂口さんのような“ゲームを作る人”になっていったのかなぁと思うのです(格闘ゲームブームの頃にチャンピオンが話題になったりもしましたが、それも格ゲーファンの間だけだったように記憶します)(海外ではゲームが上手い人が話題になるとか言われるけど、それでも『Wii Sports』とかが売れるんだからみんながみんなそこを目指していないと思うのです)。

 しかし、「ゲームを作る人」は熱心なファン以外にとっては“シンボル”にならない、という僕の主張はこの記事の序盤に書きました。「ゲームを作る人」でもなく、「ゲームが上手い人」でもなければ、“シンボル”になる人というのはどういう人なんでしょう?




 僕は、「ゲームが好きだ!」と言える人が重要だと思っています。
 趣味に「ゲーム」と書ける人、お見合いの席で「ご趣味は…?」と聞かれて「ゲームです」と答えられる人、「2010年の抱負は?」と聞かれて「(翌日の仕事に響くから)徹夜でゲームはしません!」と宣言する人。


 かつての深夜ラジオで、人気パーソナリティが面白いと言った本がバカ売れしたり、紹介した音楽家に注目が集まったりするみたいな話で。「あ!このゲームはあの人が遊んでいるゲームだ」と思える人がいることが大事だと思うのです。
 まぁ、ラジオ業界はゲーム業界以上に崖っぷちなので、「ラジオが正しい!」と言いたいワケじゃないんですけど。



 喩えば、有野課長。
 やっているゲームはレトロゲームなので商業的な影響は微塵もなさそうですが(笑)、大してゲームの上手くない彼が必死になってゲームを攻略している様に共感を覚えられるワケで。「課長がやってたゲームだ、俺もやってみよう!」って思えるじゃないですか。


 喩えば、伊集院光。
 彼のトークの魅力を書き出すと行数が半端なくなるので語るのは一つだけにすると、色んなものを通して「人間」を語れるところにあると思うのです。御自身があまり得意でないアクションゲームを後輩芸人にやらせて観察したり嫌がらせをしたり、後輩芸人のセーブデータを勝手に遊んじゃったり、横で見ている奥さんが「可愛い」と言ったキャラを殺さないとならない場面が来てバレないように上手く誤魔化したりとか。

 「人間ってこんなだよね」という“人間愛”を、ゲームを通して語れる人だと思うのです。こんな表現されると本人は嫌がるでしょうけど(笑)。
 「ゲームばっかりやっていると人間は暗くなるんだ!」みたいな偏見に対して、実はそうじゃないんだよと教えてくれると思うのです。まぁでも、先ほど書いたように深夜ラジオを聴いている人自体が少数なので、この魅力をマスに伝えるのは難しいんですけど……あぁ、ホント『日曜日の秘密基地』が終わってしまったのが悔やまれる。


 喩えば、ライムスター宇多丸。
 つい数日前の『キラ☆キラ』で驚かされた話。たまたまメールで読まれたドリームキャストの話題に合わせて『シェンムー』の話をしたんですよ。もちろん相方の小島慶子アナは『シェンムー』なんてゲームは知りません。
 でも、『シェンムー』をどんな風に遊んでいたという話で、「父親の復讐のために主人公が立ち上がる」のだけど「家にいる御手伝いさんから毎日お小遣いがもらえる」から「そのお金で毎朝早くからスロット屋に並ぶ」ことを続けていたら「インターネットを通して自分が東京で(スロット順位)2位になっていることを知った」というエピソードを話したところ。

 小島さんから「お父さんの復讐はどうなったのー!(笑)」というツッコミを受けたという。
 そのゲームを全く知らない人からツッコミを受けた、これが話術ですよ。




 つまりは“人間”なんです。
 ゲームに興味がない人にゲームの話をしても興味を持たれない。
 でも、「ゲームを遊んでいる人間」は、あくまで「人間」だし。「人間ってこんな面白いよね」と思われるワケです。


 3人中2人が「ラジオ」経由というのは、自分の偏りがあるのはもちろんなんですが。
 テレビと違ってラジオは、語れる尺が長いという魅力があると思うんです。伊集院さんなんて1本のゲームの話を30分とかするワケで、それをテレビじゃ出来ませんよね。有野課長の『ゲームセンターCX』だってゴールデンの地上波じゃ出来ませんよね。

 自分の表現で伝えられるのであれば、それはどんなメディアでも構わないんです。


 だから、自分は“シンボル”というのは有名人じゃなくてイイと思うんですよ。
 ブログでもイイし、Twitterでもイイし、「ゲームが好きだ!」を自分なりの表現で語れる人が"シンボル”になるべきだと思うんです。「ゲームを作る人」や「ゲームが上手い人」である必要はないと思うんです。

 もちろんメディアを通さなくてもイイです。
 友達の間に「昨日こんなゲームをやったんだけどさ~」を語るだけでもイイと思うんです。
 「趣味:ゲーム」な人が存在することを認識しているだけで、その友達にとってその人は“ゲーム好きのシンボル"になると思うんです。「面白そうなゲームがCMでやっていたけどアイツ知っているかな」となると思うんです……多分。


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○ 「好きなゲーム」を「大好きな友達」に薦めよう
 洋ゲーとかFPSとか「ゲームらしいゲーム」の話は、大抵
 「こんなに面白いゲームがどうして日本では売れないんだ!」という結論になりがちですよね。

 友達に薦めてみたら?と、シンプルに思います。
 友達じゃなくても家族でも良いし、1人に薦めているなら2人に、2人に薦めているなら3人に……と、徐々に増やしていけばイイと思うんです。プレゼントするのでも、貸してあげるのでも、家に呼んでやらせてみるのでも、色んな手段があるのだからそれをするのも手だと思うのですよ。

 気に入ってくれたなら、そりゃもちろん嬉しいことですし。
 気に入られないのなら、その理由が分かるワケで―――


 10人に薦めて2人にしか気に入られなかったとしても、また同じようなゲームが出た時に「誰に薦めるべきか」が分かるじゃないですか。自分の好きなものを友達に薦めるのってすげー楽しい行為だと思うんですけどね。批判とか煽りとかじゃなくて、純粋に「こうすると楽しいよ?」と提案したいのです。

(関連記事:漫画を人に薦める時に必要なのは、漫画ではなく人を見る目
(関連記事:一般人にもオススメできる深夜アニメとは?



 「そんなことやってもイミねえよ」と思います?
 「10人に薦めたって、売上げが1万本伸びるワケじゃない」って思います?

 でも、『トモダチコレクション』はそうやって売れたんですよ。
 『Wii Sports』はそうやって売れたんですよ。


 それが常に正しい手段だとは思いませんけど……
 出来る手段をしないで「どうして売れないんだ!」と嘆くのは勿体ないと思うんです。本当に「面白い作品」があって、それに手を出していない人が沢山いる現状ならば、せめて自分の周囲の人だけにも薦めてみようぜ、って思うのです。


 ゲームの“シンボル”って、そういうことでイイんじゃないかなぁ。
 何千万人の人に崇めたてられるような人を作り出すよりも、まず目の前の数人に「ゲームって面白いんだ」「ゲーム好きって別に暗いワケでもないんだ」と思われることの方が大事じゃないですかね。


 ゲームを薦める友達がいない?
 じゃあ、ゲームの話題をきっかけに話しかけようぜ!


(関連記事:『トモダチコレクション』が売れた理由から目を背けてはならない


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| ゲーム雑記 | 18:49 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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一般人にもオススメできる深夜アニメとは?

 2週間くらい前だったか、『バナナマンのバナナムーン』のポッドキャストにて設楽さんが「涼宮ハルヒの憂鬱のアニメを観たら面白かった」との話をされていました。かなり興味深い話だったので、ちょっと掻い摘んでご紹介。


・設楽さんは映画を紹介する番組をやっている(シネ通
→ 映画『涼宮ハルヒの消失』の資料として、『涼宮ハルヒの憂鬱』のアニメDVD1巻を渡される
→ 1~2話を観たところ「すげー面白い!」と絶賛
→ ポッドキャストで力説



 ここまでなら「一般人がヲタク化する」というよくある話だと思うんですが、この流れの中から「ヲタクって何だろう?」という展開になるんですよ。“非ヲタ”の視点から見た“ヲタク”に対する考えが垣間見えて面白かったのです。
 うろ覚えですし、自分の解釈も交えちゃうと思いますが、大体こんなカンジでした。



・小さい頃は誰だってアニメを観て「面白い」って言っていたはずのに。
・いつからか「アニメを観ている=ヲタク」みたいになっちゃって、「ヲタク」になっちゃったらもう終わりなんて思っちゃって。
・「アニメはヲタクのもの」みたいに言われるけど、人気があるのはやっぱり「(誰が観ても)面白いもの」なんだよね。



 非ヲタクの人からすると、ヲタクがアニメを観て「面白い」と言っているのは「得体の知れない人達が得体の知れないものを見て楽しんでいる」くらいの認識だと思うんですよ。
 コレ自体は別に普通のことで、「鉄道ヲタクが列車に夢中になっている」とか「仏像マニアが仏像に夢中になっている」とかも、興味のない人からするとよく分からないんです。そこに対して自分は「差別されている!」なんて思いやしません。好きなものは好きで、興味がないものは興味がない、でイイと思います。


 自分が興味深かったのは、設楽さんが「人気があるのはやっぱり面白いもの」と表現したところでした。
 つまり「ヲタクは全てのアニメが好き」だと誤解していたのだけど、実際には「ヲタクは面白いアニメが好き」なだけで「それは非ヲタクにとっても面白いんじゃないか」と気付いたみたいなんです。仏像マニアは「出来の良い仏像が好き」であって「仏像全てが好きなワケではない」ということ。自分にもよく分からない喩えだ。

 そもそも設楽さんは漫画『ONE PIECE』の大ファンで、以前に東京03がゲストに来た際に「誰とセックスがしたいか」という中二男子トークになりまして、他の人がタレントさんやAV女優さんの名前を挙げているのに、設楽さんだけ『ONE PIECE』の女性キャラの名前を出していたくらいなので(笑)。

 実は、設楽さんが「涼宮ハルヒが面白い!」と仰ったことに自分はさほど違和感がなかったんですよ。


 でも、設楽さんは御自身を「ヲタク」とは思っていないし、
 『涼宮ハルヒの憂鬱』を楽しんでいる人は「ヲタク」だと思っていて、でも自分もそっちに行けるんだと気付いたんじゃないでしょうか。そこに境界線はないんだ、と。あるのは「ヲタクになったら終わりだ」という自制心だけで。


 うろ覚えなので「終わりだ」って言葉じゃなかったかも。「ダサい」とかだったかも。
 どっちにしろ酷い表現なんですけど、そういう“言葉のレッテル”を恐れるのは仕方ないのかもですよ。人間は区別と差別が大好きだからうんぬん。俺は俺、貴方は貴方、「○○みたいな人間」なんてこの世には存在しないのだうんぬんかんぬん。





 一般人だって深夜アニメが楽しめるんです。

 そもそも“一般人”って言葉は何だよ、“非ヲタ”って何だよ、“ヲタク”って何だよ。
 記事タイトルを書く際に相応しい言葉が思いつかなかったので“一般人”という言葉を使ったんですが、正確に言うと「今まで一度も深夜アニメを観たことがなかった人」ですよね。そういう人でも深夜アニメは楽しめるし、どういう作品なら楽しめるのか考えてみようじゃないかーというのが今日の話。



 ちなみに設楽さんが『涼宮ハルヒの憂鬱』の魅力を日村さんに紹介した時の言葉。


 「出てくる女のコ、みんな可愛いんだよ!!」


 逆に新鮮な感想だ(笑)。


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○ 内容から考える
 ウチのブログを長く読んで下さっている人は記憶されているかも知れませんが……
 自分が昔『あずまんが大王』の漫画を全巻プレゼントした友達が、その後に『よつばと!』にハマって自分に勧めてくれたのだけど、更にその後に『けいおん!』のアニメを観ていた―――ということがありまして。こないだ新年にソイツの家に遊びに行ったら、『化物語』のDVDが置いてありました。


 まぁ、集まった6人のメンツで『化物語』を知っているのは僕とソイツだけで、他の4人はキョトーンだったので深い話はしませんでしたが。戦場ヶ原さんのセリフをうろ覚えで披露したところ、それなりに受けました。「犬の死骸だと思ったら、何だ……阿良々木くんか」の辺り。



 でもまぁ、その場で“一般人”4人に薦めるのに『化物語』はリスクが高すぎますよね。
 自分も大好きな作品ですし、DVD&ブルーレイも売れに売れまくっている作品ですけど……『化物語』って深夜アニメにある程度慣れた人が楽しくて仕方ない作品だと思うのですよ。1話まるまる公園でダベっているだけとか。絵柄が唐突に大御所漫画家の絵になるとか。あといきなり全裸とか「暦おにいちゃんは大人だから…」とか。

 “一般人”4人に『化物語』は、
 最近ゲームを始めた日本人に『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2』を薦めるようなものです。

 それを楽しめる土台が出来ていないのに、「コレ、マニアには人気だから」と渡しても理解出来なくて仕方ないでしょう。まずは初心者にオススメの深夜アニメだったり、初心者にオススメのFPSだったりを教えてくれよ!と。


 
 以前に『アニスパ!』(@文化放送)で『とある科学の超電磁砲<レールガン>』特集をした際に、浅野真澄さんが「この作品は、あまり萌え萌えした作品じゃないからヲタクじゃない人にも薦められそうですよね」と仰っていました。ふむふむ。その気持ちは分かります。

 自分も第1話を観た時、ひたすら娯楽に徹した脚本&コンテに感動しまして。
 これはヲタクじゃない人にもオススメできる作品だ!と、珍しくmixiの日記に「バンダイチャンネルで観れるから是非観て欲しい!」と書いたワケですよ。自分は“好みは人それぞれ”だと思っている人間ですから、こんなことは滅多に書かないんですけど。そのくらい万人が楽しめる作品だぞ!と思ったので。


 で、第2話のあまりの変態っぷりにドン退いたワケですよ(笑)。
 『Wii Sports』のつもりでみんなに薦めたら『どきどき魔女神判』が始まっていたくらいの感覚でしたよ。
 僕自身は楽しかったですよ?新井里美さんのハッチャケ演技が大好きですし、ああ見えて黒子は純情だと分かっているのですが。深夜アニメを見慣れない人は、アレを観てどう思ったのかと不安で仕方なかったです。



 そんなカンジで、自分の感覚では「エロ」とか「変態描写」があると一般人には薦めにくいかなー。
 『けいおん!』は安心して薦められるけど、『かなめも』はキツイ、みたいな話。

(関連記事:唯憂姉妹なら、ぶっちゃけ口移しくらい余裕だよね!


 ただ、設楽さんが『涼宮ハルヒの憂鬱』を「可愛い女のコばっかりなんだぜ!」と言っていたことを考えると、むしろそれくらい「あざとい」部分があった方がイイのかも。
 もちろんその人がどんな人なのかにも依るんですけど、深夜アニメへの耐性がない人ほど直接的な描写にハマるって可能性ありますからね。



○ 観やすさから考える
 ぶっちゃけた話をすると、「深夜アニメ」が「ヲタクしか楽しめない」と思われている要因は内容ではないと思っています。ヲタクの「面白い」は、非ヲタクにとっても「面白い」に重なる部分はそりゃあると思います。上の項は何だったのだ。
 ただ、障壁があるとすれば……


・深夜だから(寝ている)
・1話でも観逃すと話についていけない(熱心な人だけが観ている)
・後から追いかけるにしても、DVDの巻数が多い(買うにしてもレンタルにしても金がかかる)


 そもそもアニメって観てみないと「面白い」かどうか分からなくて、もっと言うと12話中3話くらいまでいかないと「面白い」か分からなくて―――世間で「このアニメが面白いぞ!」と話題になっている頃には、もう追いかける手段がなかったりするのです。

 だから、DVD&ブルーレイが売れるのですし、そうして成り立っているビジネスだから当然なんですが。「DVD&ブルーレイを買ってくれる人」の方ばかりを見てしまうと、「初めて深夜アニメを観る人」が入りにくくなってしまうとも思います。



 ここ数年、「日常系」「ほんわか」アニメが流行っているというのもそういう理由なのかも。
 もちろん世相もあるんでしょうけど……1話観逃したところで大したダメージがないというのは大きいんじゃないでしょうか。いや、ホントはダメージあるんですよ。『けいおん!』だって4話を見逃したら6話の感動がないよね、とか思うんですよ。でも、4話を観ていなくても6話単体でも楽しいというのが理想なのかなと。



 やばい、このままじゃ『けいおん!』が最高だ!という信者結論で締めくくりそうだっ!



 『化物語』のヒロインごとに5つのエピソードに分けてサブタイトルもそのままズバリという手法は、シンプルだけど効果的だなと思いました。もちろん全話観ておくに越したことがないんですけど、喩えば「するがモンキー」1話目からとか、「なでこスネイク」1話目からとか入っても楽しめるようになっているというか。

 これは同じ西尾維新作品の「戯言」シリーズを読んでいる時にも思ったことなんですが。
 「戯言」は推理小説で『クビキリサイクル』『クビシメロマンチスト』『クビツリハイスクール』『サイコロジカル』『ヒトクイマジカル』『ネコソギラジカル』とそれぞれ独立した話で、もちろん登場人物は共通だから通して読むに越したことはないんですが。前の話の犯人やトリックを明かしたりはしないんですよ。『ネコソギ』読んでも『ヒトクイ』のトリックは明かさないように書かれているんです。
 う、うん…ちょっと怪しいところもあるけれど。核心には触れないようにしてある。どこから入ってもイイよというスタンスでは(一応)(一応)あるんだと思うのです。



 『とある科学の超電磁砲<レールガン>』も内容としては「○○編」「○○編」と分かれているんだから、サブタイトルからそれが分かるようにするのも手だと思うんですけどね。そうすれば、「ここ何週か見逃していたけど、来週から新展開だから観てみようっと」と思えるじゃないですか。
 「ここ何週か見逃していたけど、来週から新展開だから観てみようっと。」大事なことなので二度書きました。



 そういう意味では『化物語』は「初心者にも薦めやすい深夜アニメ」と呼べるのかも。
 さっきと言っていることが違う気がする(笑)。


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○ アニメが好きだってイイじゃない
 次のブログ記事は「好きなゲームを他人にオススメする」という内容を書くつもりなのですが、ゲームと比べると深夜アニメは本当ハードルが高いよなぁって思います。それこそ冒頭に紹介したバナナマンの二人は「ゲームは普通にする」んですもの。ゲームの方が世間的な受け入れ度は遥かに高い。


 この記事を書いていたら、「どうして自分はこんなことを考えているんだ」とよく分からなくなってきたんですけど……やっぱり設楽さんの発言を聞いて、「それを面白いと思う人がいる」のに「妙な偏見でそこに手を出さない」のは寂しいなと思ったからなんです。

 いや、「面白い」ものが他にも沢山あるならイイんですけどさ。
 「生きてて楽しいことなんて何一つないよなー」なんて思うことはしょっちゅうじゃないですか。そういう人に対して、「ちょっと待った!世の中にはこんなに楽しいものがあるんだぜ!」と渡せる選択肢の中に深夜アニメがあったってイイじゃないかと思うのです。


 そのためにも、自分は「深夜アニメってヲタク以外が観ても面白いんだ!」と言いたいし、そういう作品に敬意を払いたいのです。


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| アニメ雑記 | 18:50 | comments:12 | trackbacks:0 | TOP↑

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挫折したゲーム、クリアしたゲーム

 昨年11月に友達が『ドラクエ9』を貸してくれまして、当時の自分はものすごく忙しくて遊ぶ時間もなく、母に渡したら初RPGにも関わらず寝る間も惜しんで遊ぶようになった―――という話は以前にも書きましたが、そんな母の『ドラクエ9』も先月の半ばくらいに無事にクリアをされまして、現在は宝の地図とクエスト解決にせっせと励んでいるそうです。


 そのこと自体は、特筆すべきこともないんですけど……
 エンディングを迎えた母がボソッと言った一言が印象に残ったのです。


 「私、初めてゲームをクリアしたわ」


 言われてみれば……母がこれまでプレイしてきたゲームというのは『テトリス』のようなパズルゲーム、『脳トレ』『Wii Fit』のような“Touch!Generations”のソフト、そして『どうぶつの森』―――終わりのないゲームばかりだったんです。

 DSの『Newスーパーマリオ』とWiiの『スーパーマリオギャラクシー』をプレイしたこともあったんですが、『New』は2-1で挫折、『ギャラクシー』はベッドルームに辿り着いたところで挫折。どちらもクリアどころかゴールが見えずというところで進めなくなってしまったんですね。

 『ドラクエ9』にとって「クリア」は通過点でしかないのは分かっています。
 でも、それでも「クリアをした」という事実は母にとって大きな自信になったっぽいんですよ。初めて成し遂げたことですから。




 年末に『NewマリオWii』のTVCMが流れている頃、以前にDS版をやらせたことがあるので興味があるかと母に尋ねてみたのですが……一度挫折をしたということで「自分にはムリなゲーム」という認識になってしまったようなんです。興味がソコで閉じてしまっている。
 以前にスーファミ版『星のカービィ スーパーDX』に興味があるかと映像を見せた時も、「マリオと似たようなゲームじゃん」と一蹴されました。母にとって、もうアクションゲームは「自分には関係のないゲーム」になってしまったんですよ。


 対照的に、『ドラクエ9』にハマっていることを兄貴夫婦に話したところ、兄がDS版『ドラクエ5』を持っているという話を聞いて。『9』に飽きたら貸してもらおうかな、なんて言っていて。『ドラクエ』シリーズは「母に関係のあるゲーム」になったんです。

 『街へいこうよ どうぶつの森』を買ったのも、『Wii Fit Plus』を買ったのも、
 前作で母にとって「関係のあるゲーム」になったからなんでしょう。






 僕自身は、「ゲームはクリアしなくても構わない」と思っているんです。
 ゲームの感想を「○○で挫折しました」と書くと、「最後までクリアしてから感想書けよ!」とか「隠し要素まで全部やってから感想書けよ!」と言われることがあります。でも僕は「最後まで遊べなかった」「最後まで遊ぶ気にならなかった」というのも立派な感想だと思っているんですよ。


 ゲームに限らずね。
 「この映画、開始10分で寝ちゃったよ」とか。
 「この漫画、10巻までは読んでたんだけどね」とか。
 「このアニメ、5話のラストに唐突にダイジェスト映像が流れて観るのやめたよ」とか。

 それは立派な感想だと思うんですよ。
 「『かなめも』、10話から面白くなるのに~」と言っても、そこまで我慢出来なかった人がいたという事実も重要だと思うんですよ。攻略本や攻略サイトで必死に情報入れて何とかクリアしたって人もいるでしょうが、そういうものに頼らず自力で挫折するという人もいてイイと思うんです。



 だから僕は、「ゲームはクリアしなくてはならない!」と言ってくる人達に対して「あー!これだから自称“ゲーマー”は!」と腹を立てていたのです。アンタ達の「ゲームは○○じゃなければならない!」がゲームの地位を貶めているんだよこんにゃろう!と。
 でも、ウチの母ですらそうだったという。(『脳トレ』以前は)ゲームとは無縁なところで生きていた母ですらそうだったという。


 ゲームをしない人ですら、「ゲームはクリアしなければならないもの」と認識していたという。
 いや、逆か。だ か ら こ そ ゲームをしなかったのか。


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○ 「クリアできない」=「損」?
 別にこれって最近の風潮じゃないんですよね。もちろん「ネットのせい」でもありません。
 以前にRPGのレベルアップ制度の話をブログに書いた時にも、「アクションゲームが苦手でマリオすらクリア出来なかった自分がドラクエならクリア出来て感動したんです」というコメントを頂戴しました。DSの話ではなくファミコンの頃の話。時代は繰り返す。
 自分は上に書いたような考え方の人間ですから「別にクリア出来なくたっていいじゃん…」と思ってしまったんですが。


 それは多分、「クリア出来る人」の論理だったんだと反省しました。

 「ごめんね、気付いてあげられなくて……頑張りたかったんだよね……」



 ちょっと暴論になるかも。
 ゲームを「素晴らしい/素晴らしくない」とか「優れている/劣っている」とか「評価が高い/評価が低い」とか、そういうものだけで考えていくと見過ごしちゃうと思うんです。
 「自分がクリア出来た/挫折した」かって、作り手が思っている以上に買い手は大事にするのかも知れませんよ。うんまぁ、それも含めて「素晴らしい」「優れている」「評価が高い」という言葉を使っているなら構いませんけど。


 よく言われることですけど、「『FF8』の売上げが高かったのは『FF7』の評判が良かったから。『FF9』の売上げが下がったのは『FF8』の評判が悪かったから」という論理。「評判って何よ?」って話であって、自分は単純に『FF8』は『FF7』ほどクリアできた人の割合が高くなかったからなんじゃないかと思ったのです。

 自分も『FF8』は自力でプレイしてディスク3枚目の終盤で詰みかけて、友達に攻略本を借りて「え?こういうシステムのゲームだったの?」と驚いて、そこからはジャンクションシステムの面白さに気付いてクリア出来たくらいで。クリアした『FF』シリーズ(4~10)の中で唯一攻略本に頼ったのが『8』でしたから。

 そんな風に自力でクリア出来なかった人も多かったんじゃないかと思うのです。
 無闇にレベル上げるとしっぺ返しくらいますし……それも含めて「素晴らしくない」ということならば構わないんですけど、そう考えていくと「素晴らしいゲーム」=「誰でもクリア出来るゲーム」という定義になっちゃうような気もしますけど。あれ?頭がこんがらがってきた……




 んでんで。
 現行機世代の売上げ上位ソフトって、「クリアのないゲーム」「クリアが目標ではないゲーム」が多くなっているんですよね。これはひょっとしたら、「クリア出来なければ損だ」という風潮へのカウンターなのかなぁと思ったのです(中古対策の理由も大きいでしょうけど)。

 DSの500万本カルテットの内、2本は「クリアのないゲーム」です(『おい森』と『もっと脳』)。
 Wiiの300万本トリオの内、2本は「クリアのないゲーム」です(『Sports』と『Fit』)。
 もっと言えば、『ポケモン』だって『モンハン』だって『ドラクエ9』だって「クリア=ゴール」というゲームではないですよね。無尽蔵なまでのやり込み要素が待っているという。


 『FF13』みたいなゲームはむしろ例外な方で。
 でも、ネット上で言われる「ゲームらしいゲーム」って『FF13』のようなクリアが目標なゲームのことを指すことが多くないですか?



 しかし、よくよく考えて見ると『マリオカート』や『ストII』だって「クリア=ゴール」ではなかったですし。「クリア=ゴール」のゲームが絶対的な支配力を持っていた時代なんてほとんどなかったとも思うのです。
 強いて言うならPS時代がそれに当てはまるのかも知れませんが、PSでRPGが大ヒットしている裏で、任天堂機で『ポケモン』やら『スマブラ』やらがヒットしていたのだから・・・…「ゲームはクリアしなければならない」なんて風潮は一体どこから生まれたのやら。



 いや、さっきの話を考えると『スーパーマリオ』の時点で既にあったワケですからね。
 ゲームの巧拙が重要だった時代。『スーパーマリオ』というよりかは、それ以前のシューティングブームに要因があるのか。
 みんながこぞって高橋名人に憧れていた時代に、その上手くなっていく過程についていけずに「あんな風にはなれないよね」という劣等感が生まれ、そうした人達が『ドラクエ』以後のRPGブームを支え、その「誰でもクリア出来る」と思われたRPGがメインストリームになったからこそ「ゲームはクリアしなければならない」という風潮が生まれた……?


 あれ?なんか順序が違うような……

 ただやっぱり、シューティングゲームにしても格闘ゲームにしても(ひょっとしたら今のFPSとかも)「プレイヤーが上手くなる」「競い合う」ことにイミのあるゲームが流行るのとともに、それと同時かちょい後にカウンターとして「誰でも楽しめる」ジャンルが流行るという傾向がある気がしますね。


 ・シューティング&2Dアクション→アドベンチャー&RPG
 ・格闘ゲーム→『ポケモン』やら『たまごっち』やら
 ・(米英の場合、FPS→『Wii Sports』『Wii Fit』など)


 うむ。話がどんどんズレているという自覚はあります。
 ただ、ここの部分に核心があるとも思うのです。


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○ 繰り返す「ライト/コア」の歴史と、二分化をぶち壊すキラーソフト

【ここまでの3行まとめ】
・人は「挫折したゲーム」より「クリアしたゲーム」に愛着を持つ
・だから、「挫折のないゲーム」が売上げ上位を締めるようになった
・犯人探しにはあまりイミがない


 ふむ。身も蓋もない3行目になってしまった。
 「挫折のないゲーム」と言っても、これは各ソフト様々な方法を取っていると思います。


○ 「クリアだけなら多くの人が出来て、大量のやりこみ要素が待っている」ゲーム
 DS版『Newマリオ』、『ドラクエ9』などなど…

○ 「クリアの概念がない」ゲーム
 『どうぶつの森』、『脳トレ』、『Wii Fit』、『トモコレ』などなど…

○ 「クリア以外のやりこみ要素がメイン」のゲーム
 『ポケモン』、『モンハン』などなど…

○ 「対戦しようぜ――っ!」ゲーム
 『ストII』、『マリオカート』、『スマブラ』、『ウイイレ』、『Wii Spors』などなど…




 「クリア=ゴール」ではないコレらのゲームって、1本買うと長く楽しめますよね。
 逆に言うと、そのソフトが面白いと他のソフトが買われなくなってしまう。

 今の日本のゲーム業界が「売れるゲームとそうでないゲームがハッキリ分かれてしまっている」と言われるのはココに原因があるんじゃないかと思います。“原因”というと響きが悪いか。消費者からすると「少ないお金で長く楽しめてありがたい♪」ワケですしね。


 「ゲームはクリアしなくてはならない」という風潮
→ カウンターとして「クリアが目的ではないゲームが」流行る
→ そうしたゲームは長く楽しめるので、「次の1本」が売れない

(関連記事:『Wii Fit』は飽きられなかった時こそ怖い




 こういうことをブログに書くと嫌われるんだろうなーとは思いますが。
 「オレ達コアゲーマー!」を自称している人達って、次から次へとゲームを買うじゃないですか。今週はアレ、来週はアレ、てなカンジで。別にソレが悪いわけじゃないです(ゲーム業界に沢山お金を落とすのだから貢献しているし声が大きくなるのも当然だと思います)が、みんながみんなソレを望んでいるワケじゃないことは忘れちゃいかんと思うのです。


 音響マニアに「そんなスピーカーで音楽聴いているなんて損しているね」とか言われると、
 別にオレ、そこの優先順位高くないし……としか思わないじゃないですか。


 自称“コアゲーマー”の人達が一つ一つのゲームを「スタート→ゴール」と次々と消化して新しいソフトにどんどん手を出している一方で、一本のゲームを長く楽しみたい人も当然いて。そういう人達を“ライトユーザー”という言葉に当てはめちゃうことに自分は違和感があるのです。


 『ドラクエ9』や『モンハン』を何千時間とプレイしている人は“ライトユーザー”?
 『脳トレ』や『トモコレ』を口コミで「これ面白いよー」と布教させていった人達は“ライトユーザー”?
 「ゲームらしいゲーム」を遊ばないと“ライトユーザー”?

 なんかコレ、「最近の若者は」とか「若者の○○離れ」みたいな論調に似ていると思うんですよ。
 よく分からない“若者”とか“ライトユーザー”という言葉を隠れ蓑にして、そこに責任を押し付けて何も考えていないという。

(関連記事:「コアゲーマー」の定義は発言者の立場によって異なるんじゃないか



 いや、うん。言葉の定義は別にイイや。ユーザー層が二分化しているのは確かだと思いますし。
 しかし、この「自称“コアゲーマー”がライトユーザーを蔑む」現象とか、「ライトユーザーが自称“コアゲーマー”を怖がっている」現象とか。外枠の言葉を変えれば昔からあった気もしますね。それこそ「シューティングゲームが好きな人」と「アドベンチャーゲームが好きな人」とか、「マリオが好きな人」と「ドラクエが好きな人」みたいな区分で。

 人間が差別と区別が大好きだって話は、まぁさておき。
 そう考えると、任天堂の「ライトユーザーも働きかけ続ければコアゲーマーになる」論理はちょっと無茶な気がしますね。あの当時『ポートピア』や『ドラクエ』が好きだった人が、その後シューティングゲームにハマったかという話ですし。『ポケモン』や『たまごっち』が好きだった人が、その後に格闘ゲームにハマったかという話ですし。



 「好きなゲームのジャンルは何か」とか「コアかライトか」という区分が出来てしまうのはどうしようもなくて、それらを全部超越して誰もがそのゲームに夢中になれるような社会現象ソフト(マリオとかドラクエとかストIIとかポケモンとかFF7とかモンハンとか、他にもたくさん)が生まれ、そこからまた「挫折した人」が生まれるのだけど―――
 そうした人をフォローするべく、また「挫折する人を生まないゲーム」が出てきて社会現象ソフトになるということなのかもと思いました。


 自分がモロに世代だから例に出しますけど……
 『ストII』って「誰でも楽しめる!」という入り口だったんですよ、最初は。それ以前のアクションゲームは1面があって、2面があって、3面があって……というステージのバリエーションで楽しむものだったのですが、下手な人だと1面で終わってしまって「俺には楽しめないゲームだ」と思われてしまったんです(だからロックマンのようなゲームが生まれる)。

 でも、『ストII』は最初から8人全員誰でも使えたし、誰とでも対戦が出来た(四天王は初代だと隠しステージ的な認識でしたし)。だから『ストII』が出始めたばかりの頃は、みんなが同じスタートラインに立てたんです。もちろんそこからどんどん巧拙に差がついて今や…というカンジなんですが。



 そう考えると、PSPの『モンハン』が「下手な人でも上手い人にサポートしてもらえば楽しめる」というヒットをしたのも必然ですし、『NewマリオWii』ってこれにちゃっかし便乗した形だったのかもと思いました。もちろん結果論だとは思いますが、「『モンハンP』の究極の後追い作品は『NewマリオWii』だったんだよ!」と叫ぶとゲハ的に盛り上がるんじゃねえのかとか云々かんぬん。


 話が行ったり来たりしてしまったので、三行まとめで締めたいと思います。


【今日のの3行まとめ】
・人は「挫折したゲーム」に興味を持たなくなるので、常に「挫折のないゲーム」が売れてきた
・ただ、「挫折のないゲーム」の層もいずれ「熱心な人」と「そうでない人」に分かれてしまう
・その度に新しい「挫折のないゲーム」が生まれ、両方を巻き込んで新たなスタートラインになってきた



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| ゲーム雑記 | 18:07 | comments:10 | trackbacks:0 | TOP↑

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『けいおん!』アニメで描かれた“時間の残酷さ”について

※ この記事はアニメ版『けいおん!』全13話及び、DVD&ブルーレイ最終巻に収録されている番外編その2「ライブハウス!」のネタバレを含みます。閲覧にはご注意下さい。




 第2期が始まる前に、第1期の感想を書いておかなくてはエントリ。
 テレビで放送された全13話でも何となくそうだろうとは思っていたんですが、第1期の実質的ラストの回にあたる「ライブハウス!」で「これで最後のピースが揃った」と再認識したので今日は『けいおん!』アニメの話です。「ライブハウス!」まで観た上で、第1期を振り返ってみようと思います。



 実は自分、『けいおん!』アニメを「日常系」と呼ばれることに少し違和感を覚えるんです。

 まー、何を「日常系」と呼ぶかって話なんですけどね。
 「軽音楽部の日常を描く」という意味ならば別に間違っちゃいないんですけど、「今日も変わらぬ平穏な日常が過ぎました―――」みたいな意味ならば『けいおん!』って当てはまらないと思うんですよ。作中季節が厳密に進んでしまうし、登場人物がどんどん成長してしまうし。『サザエさん』的な“永遠に続く時間”とはちょっと違うじゃないですか。



 ちょっと思い出話。
 以前にも書きましたが、自分は『けいおん!』を観るまで「アニメはもういいかなー」と思っていたこともあって、第1話の時点は「面白くなかったら3週くらいで脱落しよう」というスタンスでした。そんな自分が第2話の時点では3ヵ月後にはもうこのアニメは終わっているんだ、寂しいなぁと思っていました。気が早いにも程がある(笑)。

 でも、深夜アニメってそうなんですよ。
 3ヶ月とか6ヶ月で終わることが最初から決まっていて、かなりの人気がある場合は2期・3期もありえるけど永遠に続くワケではなくて。この楽しい時間はいずれ終わるんだ、と分かった上で楽しまなくてはならないんです。


 そんなネガティブシンキングの塊のような僕だから、多分『けいおん!』が描いているものに惹かれたんだと思います。『けいおん!』が描いていたものも一緒ですよね。この楽しい高校生活(軽音楽部の時間)も、3年後には終わってしまうんだ―――と、残酷なまでに描いていたワケですし。


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○ 巻き戻せない時間
 一番分かりやすいのは、新入生が入ってきた辺り。
 同じように「軽音部にちょっと興味がある」「けど迷っている」人物として描かれていた梓と純ちゃんだけど、ご存知のとおり梓は軽音部に入り、純ちゃんは入りませんでした。この二人の分岐は、唯の言葉を借りれば「大切な場所を見つけた」かどうか、澪の言葉を借りれば「新しい扉を開いた」かどうか。


 12話の文化祭ライブの回で、梓はステージに立って演奏している一方、純ちゃんは講堂の端っこで演奏を眺めているという。
 純ちゃんの物語はもう軽音部の物語とは交わらないんですよ。もちろん“応援”の立場で交わることはあるけれど、ステージの上と下とで分かれてしまっていて、“仲間”にはなれないように描かれているのです。勇気を出して一歩を踏み出したかどうかで、歩む道が変わって、もう巻き戻すことは出来ない―――


 “残酷”という言葉からは程遠い描かれ方でしたが、
 3話で唯が追試を受けるハメになったり、12話で唯がギターを取りに帰っている間にライブが始まってしまったり、実は結構「人生はやり直しが効かない」をシビアに描いていたようにも思えるのです。「追試」は「やり直し」な気もするか(笑)。

 1年目と2年目で描かれた合宿の場面も、「1年目は遊んじゃったけど2年目こそはマジメに練習するぞ!」という澪の意気込みも虚しく2年目も遊んでしまうワケです。青春に「やり直し」は効かないんです。




 だからこそ、今流れているこの1秒1秒を大切にしなくては―――
 というのが『けいおん!』の物語だったと思うのです。ところどころに写真がキーアイテムとして使われているのも、それを切り取る意味合いがあったのでしょうし。『ふわふわ時間』の歌詞の最後、「1度だけのミラクルタイム下さい」もそういう意味が含まれているのだと自分は思っています。



 番外編「ライブハウス!」の終盤。
 律っちゃんが澪に尋ねます。

律「澪、今年はどんな年だった?」
澪「たくさん楽しいことがあったよ。みんなのおかげで……ありがとう」



 律っちゃんがいなければ、律っちゃんが強引に「軽音部の見学に行こうぜ!」と言わなければ、律っちゃんが廃部寸前の軽音楽部を建て直そうとしなければ―――『けいおん!』という物語は存在しませんでした。ムリヤリにでも開かれた新しい扉によって、澪が成長することもありませんでした。

 第1期の終わりに、ちゃんとこの二人の会話を入れて終わる―――
 『けいおん!』という作品が何を大切に描いてきたのかを考えさせてくれるのです。



○ 進み続ける時間
 「巻き戻し」が出来ないのと同時に、『けいおん!』世界では「一時停止」も出来ません。
 怒涛のように作品世界は進み、留まることを許されず、4月にアニメが始まった時は作中季節も4月でしたが5月にはクリスマスと新年を通り越してまた4月が始まっていましたからね(笑)。


 そうした季節の中で、キャラクター達が成長していく様を描いたのが1~12話までの物語。
 そして、その後の13話の番外編「冬の日!」で成長した彼女達が描かれるのですが……ガラスに映る自分の姿を見た律っちゃんが、留まることなく大人になっていく自分達に寂しさを感じるシーンが凄く印象的で。作中で流れた時間の分だけ彼女達は成長していったのだけど、その分だけ“もう子どもには戻れない”ことも感じていたという。




 番外編「ライブハウス!」で「これで最後のピースが揃った」と思ったのは、実はこの部分でした。
 軽音楽部のライブを観るためにライブハウスを訪れたさわちゃんは、昔の仲間(?)と再会します。「アンタ、ちっとも変わらないね」と言われたさわちゃんは、「変わったわよ。だって…私、あのコ達の先生しているんだから」と答えるのです。かつて、“あのコ達”の場所にいた二人の会話。


 軽音楽部、
 バンドを組んで、
 将来を夢見ていた彼女達―――


 まぁ、アニメ版のさわちゃんは動機がアレだった気もするのですが(笑)。
 さわちゃん達も、かつては唯達と同じ場所に立って歌っていたのです。


 でも、もうさわちゃんはあの場所には戻れません。
 助っ人としてとか、顧問としてとかならともかく、“仲間”にはもうなれないのです。時間が経って、大人になるというのはそういうことなのです。そしてそれは……この軽音楽部の仲間達も大人になり、いずれバラバラの道を進むことになると示しているとも思うのです。


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○ そんな“残酷さ”を超越する主人公
 しかししかし、こういう“時間の残酷さ”を全部無化していくのが唯だったんでしょうね。
 以前に『かなめも』に関して「かなは自分が孤独になる未来を受け入れた」と書いて、では唯は?と訊かれたのですが……多分そういう“孤独”とか“悩み”とか“不安”とかからは超越した人間だったんじゃないかと思っています。ウルトラポジティブ娘。

(関連記事:『けいおん!』は“仲間”を描き、『かなめも』は“孤独”を描いた


 少なくとも第1期は、ですけどね。
 仲間を信じ、今を信じ、未来を信じているのが唯なんだと思うのです。



 「みんなすごいよ!私を置いて大人にならないでね」


 みんなと違って遅れて楽器を始めたというハンデも、試験勉強していてコードを全部忘れても、練習しないでお菓子食べたり遊んだりしていても。今を必死に生きている彼女にとっては、流れていく時間なんて大した問題じゃないのかもと思うのです。


 「じゃあ、私達はこれが1枚目だね!」


 ただひたすらに前を向いてまっすぐに進み続ける―――
 それは時として「現実を見ていない」と揶揄されるのかも知れないけれど、そうした前向きさが誰かをまた前向きにしていくのだと『けいおん!』を観て深く思ったのです。

(関連記事:アホな子だからこそ、平沢唯が大好きです


 そして、ひたすら前に突き進んだこの作品も4月から第2期へ。恐らくは卒業までを描くんでしょう。
 キレイに完結した第1期を振り返ると「第2期は大丈夫か?」と思わなくもなかったんですけど、昨年4月に「3ヵ月後にはもうこのアニメは終わっているんだ」と寂しくなっていたことを考えれば何と幸せなことだろうって思い直しました。今は素直に4月が楽しみです。


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「Wiiリモコン+ヌンチャク」は“自由”だ

 先月書いたこの記事の話。

 Wiiが成し得なかった“革命”~その3.クラシックコントローラの呪縛


 長々と書いた記事を要約しますと……
 「Wiiユーザーは二極化している」
 「Wiiリモコンしか使えない人とクラコンしか使いたくない人」
 「その橋渡しをするはずのヌンチャクスタイルが受け入れられていないのが一番の問題じゃないか」

 あらイヤだ。三行にまとまってしまいました。
 でも三行でまとめてしまうと誤解も多くなってしまうであろうから、出来れば元記事を読んでもらいたいのですが……今日はそこからちょっと目先を変えて、「あんまり受け入れられていないみたいだけどヌンチャクスタイルって良いぜ!」ということを書こうかなと思います。なので元記事はあんまり関係ないかも。



 あの記事を書いた後に頂いた反応に「その通りだ!ヌンチャクは面倒くさい!」という人もいれば「ヌンチャク自分は好きです!」という人もいて、やっぱり一つ一つの御意見に膝を打ちますね。「Wii本体を持っている人」と大括りにしてしまうと見えないんですけど、当然ながらその中には色んな人がいるワケですよ。


 僕自身の意見を書きますと、「ヌンチャクに向いているゲーム」と「ヌンチャクに向いていないゲーム」があると思っています。
 コントローラ論が話題になる時、喩えば「サターンパッドは格闘ゲームに向いている」のをどう評価するのかみたいなことがあるじゃないですか。格ゲーやる人にとっては魅力だけど、『スパロボ』やるだけならこんなにボタン要らないよねみたいな話。ある一ジャンルに特化したコントローラは、そのジャンルが好きかによって評価が変わる―――ヌンチャクもそういうことかと思うのです。


 ということで、今日は自分が思う「Wiiリモコン+ヌンチャク」の長所・短所を書いていこうと思います。
 「ヌンチャクとかちょっと……」と躊躇している人にこそ読んでもらいたいです。

<18時30分追記>
 『Wii Sports』のような体感ゲームにはヌンチャクに向いたゲームは沢山あると思います。『Wii Fit Plus』の足踏みパレードとか。
 この記事で論じるのはそうした使い方ではなくて、「体感ゲームに特化したWiiリモコン」と「従来型ゲームに特化したクラコン」の中間にあるヌンチャクの使い方……アナログスティックを使うタイプのゲームを想定して書いています。







× 「Wiiリモコン+ヌンチャク」の嫌なところ

 右手と左手が離れてしまうところ。
 バッサリだ―――っ!と言われようが、これが本音。これはどんなに好きでも擁護できません。

 自分は比較的ヌンチャクスタイルに固執した方だと思うのですが、『スマブラX』をヌンチャクスタイルで遊んだ時に思い知りました。「向いていないゲームはあるな」と。
 ヌンチャクスタイルでWiiリモコンを持つ場合、親指をAボタン、人差し指をBボタンに添えるので、Aボタンをガチャガチャ押していると中指・薬指・小指で支えなくてはならないんです。「そんなの今までのコントローラもそうだったじゃん」と思う方もいるかも知れませんが、両手持ちのコントローラは左手を使って支えることが出来たんですよ。


 シューティングウォッチ

 これを「両手持ちコントローラ」の代表として紹介するのもアレなんですが、シュウォッチですね。
 花澤香菜さんが10秒間で181回打ったヤツです……なでこチョップ凄え。

 これ、右半分(AボタンBボタンの部分)しかなかったとしたら、すげー連打しにくいと思いません?
 右手で連打が出来るのは、左手の支えがあるからなんですよ。


 なので、ボタンをガチャガチャ押すタイプのゲームは「Wiiリモコン+ヌンチャク」には向いていないと思います。そりゃゲームが生まれて何十年も両手持ちコントローラが主流で、そこから生まれたゲームの多くが両手持ちコントローラに向いているのも当然ですよね。


 では、「Wiiリモコン+ヌンチャク」に向いたゲームなどないのか?という問いに対する回答がこちら↓。




○ 「Wiiリモコン+ヌンチャク」の好きなところ

 右手と左手を離しておけるところ。
 長所と短所が一緒!何だかこの世界の真理を見るね!

 マジメな話。
 前の記事に寄せられたコメントからインスパイアされた言葉を使うなら、「両手でコントローラを握らなきゃならないのは手錠をハメられているのと一緒」とすら思うくらいですよ。ましてやそのコントローラがゲーム機本体と繋がっている前世代のコントローラなんて、僕はこの機械に捕えられた下僕でしかないんだと思うほどに。


 『スーパーマリオギャラクシー』を初めて遊んだ時のあの感覚。
 コントローラは本体に繋がっていないわ、右手と左手は自由に動かせるわ、どっちにも向ける、ゲームしながら腹筋だって出来る、そのまま台所に行って牛乳を飲むことすら出来る、あの開放感と一体感。マリオが3D世界のどの方向にも進めるように、僕も自由なんだと思えたのです。


 言葉で表現しても、ゼッタイに伝わっていない自信があります(笑)。
 3D空間を自由に走り回れるゲームには、「Wiiリモコン+ヌンチャク」は非常に向いていると思うんですよ。コントローラを握っているということすら忘れてしまう一体感があるというか。逆に言うと、「コントローラを握るぜー!」と気合入れるゲームには不向きということかな。



 アナログスティックと十字キーの違いもそうなんですけど。
 「Wiiリモコン+ヌンチャク」と「従来型の両手持ちコントローラ」の違いは、「ふでペン」と「ボールペン」の違いに近いと思うんです。安定性とか確実性とかはそりゃ「ボールペン」の方が高い。もっと言うとワープロソフトで打ってプリントアウトした方が高い。でも、「ふでペン」の自由さでしか表せないものってあるじゃないですか。不安定だからこそ表されるアナログ要素。ヌンチャクスタイルの一体感はそこに魅力があるのです。

(関連記事:澪の書く歌詞ってフツーに良い歌詞だよね



 だがしかし!
 だがしかしだ、「ヌンチャクスタイル推奨」でありながら「ヌンチャクスタイルの長所」を分かっていないゲームがあるじゃないですか。せっかく両手が自由になったのに、ポインターを画面に向けなきゃならないのって本末転倒じゃないか??結局俺の右手はテレビに縛り付けられているんだ……ってね!



 シューティング系のゲームは分かりますよ。ポインターの方が遊びやすいのですから。
 『トワイライトプリンセス』や『マリオギャラクシー』もまぁ納得がいきます。ポインターを使う機会は限られていますし、『トワプリ』で弓を構える時なんかは逆に気合入りますもの。両手を自由にしている場合じゃねえな!って。


 でも、『街へいこうよ どうぶつの森』はダメだろ。
 自由気ままに村での生活を楽しむゲームで、ヌンチャクスタイル推奨(クラコンやGCコンは使用不可能)だからプラプラ歩けて、ゲームの中と外とで一体感を持てるはずのゲームなのに。アイテム欄を開くたびにポインターを画面に向けなくてはならないという。俺はポインティングがしたいんじゃない、自由気ままなスローライフがしたかったんだ!と。

 まぁ……たぬきちの店がすぐ閉まることなんかも含めて。
 自由に見える村の生活も実は色々と気を使わなきゃならないよね、って皮肉なのかも知れんけど。


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○ 任天堂はどう出る??
 サードメーカーならイザ知らず、任天堂の中枢とも言える情報開発本部のソフトですら「ヌンチャクスタイルの良さ」をあまり考えていないのかなぁと愕然としてしまったんです。どうして右手と左手がフリーなのかって、それほど深く考えていないのかなぁと。


 「ヌンチャクスタイルに向いているゲーム」に、ポインティング必須のゲームを挙げる人は多いと思うんですよ。『バイオ4』とか『ウイイレプレーメーカー』とか。確かにこれらのソフトは素晴らしいと思うのだけど、ヌンチャクを使い慣れていない初心者にはちょっと敷居が高いとも思うのです。
 「Wiiリモコンしか使えない」から『Wii Sports』を買ったような人達に、そうしたゲームを薦めても覚えることが多すぎると思うんです。そもそもアナログスティックを使えないのに、ポインターまで同時に使えって言うのはねぇ。



 なので、自分は違った角度でヌンチャクスタイルの魅力を考えてみました。
 ネタとしてよく言われますし、自分も未プレイなんですけど、『オプーナ』って物凄く先鋭的に「ヌンチャクスタイルの良さ」を考えていたと思うんですよ。ヌンチャク側だけで遊べるRPG。コンセプトだけ聞くと何も間違っていない。のに………ねぇ。

 今のこのタイミングで『みんなのおすすめセレクション』に選ばれていれば……と思わずにはいられません。いやまぁ、ランク入りしていなかったからどうしようもないんですけどさ。ランク入りしてても選ばれなかったかも知れないんですけどさ。色々と運がないよね、『オプーナ』もWiiも。




 さて、どうなる「ヌンチャクスタイル」。
 「ヌンチャクスタイル」必須のソフトはなかなか売上げが伸びていません。考えられる施策は2つ、入り口となれる「ヌンチャクスタイル」必須のソフトを作り続けるのか、「ヌンチャクスタイル」以外の道を目指すのか―――

 現在のWiiソフトは何といっても『NewスーパーマリオWii』が爆裂ヒット中です。
 任天堂の次のミッションは、この『Newマリオ』の勢いを『スーパーマリオギャラクシー2』にどう繋ぐかということなんですが。前作『スーパーマリオギャラクシー』はヌンチャク専用ソフトで100万本に届きませんでした。このまま出しても前作並みか前作割れの売上げになることでしょう。


 なので、十字ボタン(Wiiリモコン横持ち)に対応するのも手かな、と自分は思っています。

 『Newマリオ』とほぼ同様の操作方法で『マリオギャラクシー2』も遊べるようにする。
 自分は未プレイなんですが、『マリオ64』もDSに移植されていますし、3Dゲームを十字ボタンで遊べるようにすることは出来ると思うんです。『マリオギャラクシー』自体、使うボタンが少ないゲームでしたからね。

 1ボタンでダッシュ、2ボタンでジャンプ、リモコン振ってスピン……は『Newマリオ』と一緒。
 しゃがむボタンをBボタンにして、スターピース発射は何とかリモコンを画面に向けてAボタンで―――苦しいなぁ。


 実際、入り口には「Wiiリモコン横持ちで遊べる」ようにして「ヌンチャクの方が攻略しやすい」くらいの方が丁度イイと思いますからね。選択肢としては悪くないと思うんですけどどうでしょう。

 任天堂自社開発ソフトは「複数の操作方法・コントローラを選べる」ことに対して積極的ではないんですけど(ベストの操作方法を提案しようとするので)、「アナログスティックは使えない」「3Dのゲームは遊べない」と思っている人に対しては片方だけでも解決させるのも手じゃないですか。




 僕はヌンチャクスタイルを薦めたいのか否定したいのかどっちなんだ(笑)。
 「向いているゲーム」はあると思うんですけど、あんまり出ていないというところですかね。3DのコマンドRPGとかにも向いているとは思うんですよ。移動はヌンチャク側のアナログスティックでコマンドはリモコン側の十字ボタンで―――とか。『オプーナ』のように片手だけで遊べる―――とか。

 うーん……でも、それでもみんなクラコンを使う気もするなぁ。
 RPGのファン層自体がスーファミ→PS→PS2(→DS?)と流れてきているので、あのボタン配置に慣れきってしまっているとも思うのです。『ラストストーリー』とかはどうなるだろう??



 まぁ、ともかく。
 任天堂が『NewマリオWii』の層をどう次に繋げるのか、『マリオギャラクシー2』をどういう仕様にするのかに注目しています。まさか「ヨッシーに乗れるようになりました!」で何とかなるとは思っていないと思うのだが。


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「100打数1安打」と「100打数0安打」と「0打数0安打」

 野球の話ではありません。今日は“モテない”話です。


 どういう流れでのコメントだったのか忘れてしまったのですが、先月Twitterで伊集院光さんが面白い表現をされていたのを御紹介します。こういう“過去の発言”を晒されることを恐らく御本人は好ましく思わないでしょうけど……


 伊集院さんの発言「自分はモテません」
→ それに対する一般の方の返信「伊集院さんは結婚されているんだからモテているのでは?」
→ 更にそれに対する伊集院さんの返信「100打数1安打だからと言って強打者とは呼べないと思います」


 原文はこちら。分かりやすく意訳させて頂きました。
 「100打数1安打」という表現が絶妙に分かりやすいなぁと思ったのです。実際に伊集院さんが99回凡退したかは置いといて(ヘルニアになる前は結構モテていたけど、ヘルニアになって一人残して全員いなくなって、最後まで残って看護してくれたのが今の奥さん、という話を以前に日曜日の秘密基地でなさっていましたし)。
 つまり、「結婚できている」から「モテている」ワケではないというあの話。自分も以前書きましたけど、この表現の方が遥かに分かりやすいですね。流石に言葉の天才。



 自分なんかは「100打数0安打=0割0分0厘」を地で突き進む人間です。
 伊達に「日本一モテない男」を名乗っちゃいないぜ!という自信があります。

 そういう人間からすると、「100打数1安打=0割1分0厘」は“1ステージ上”の人なんですよ。
 「1本でもヒットを打ったことがある」というのは、「1本もヒットを打ったことがない」人間からすると別次元の人なんですよ。売れない漫画家であっても、アマチュアから見れば「プロってすげー!」なんですよ。そこには必ずヒエラルキーが生まれてしまうんです。だって僕らはそこ(=1ステージ上)を目指しているのですから。



 しかし、当人はそうは思わないワケです。
 どうやら「100打数1安打」は「ラッキーだっただけだよ」くらいの認識なんです。そういう人達にとって「強打者=モテている人」というのは、「100打数30安打」とか「100打数50安打」とか「100打数70安打」のことを指すのでしょう。「計算してヒットが打てる人」「ヒットを打つ理論を確立している人」。だから、「100打数1安打では強打者ではない」=「結婚しているだけではモテているとは言えない」と認識されるのでしょう。


 非常に分かる。
 人間は常に上に憧れるんですよ。
 だから、「100打数0安打」の人も「100打数1安打」の人も「モテるようになりてえな」なんて思ってしまう。本当の意味にはズレがあるのに、よく分からない言葉で当てはめて理解した気になってしまう。


 でも、「100打数0安打」の人間が、次の100打数で「200打数1安打」を目指すのか「200打数70安打」を目指すのかでは“やるべきこと”は変わると思うのです。
 どちらを目指すかは人それぞれですが。「モテたい」という言葉に惑わされて、「200打数1安打」を目指しているはずなのに「200打数70安打」の練習をしていませんか?というお話。

(関連記事:ぼくたちが望んでいることは本当に「モテたい」なのだろうか?


のはなしのはなし

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○ 「100回の凡退」をどう受け取る?
 さて、ここからが本題だ。
 伊集院さんの「100打数1安打」という表現から思ったことが一つ。



 「100打数0安打」と「0打数0安打」、どちらがより“モテない”人間でしょうか?

 NG回答:「両方とも“モテない”でしょ」
 自分は「100打数0安打」な人間なんで(リアルなことを言うと流石に100回も打席には立っていない。せいぜい10~20くらいだと思う)(もう覚えていない)、そりゃ「100打数0安打」の方だろ!と思うんです。「0打数0安打」なんて、まだこれから先にバラ色の未来が待っているだろと思っちゃうんです。

 貴方がもし野球チームの監督で、代打を出さなくてはならない!ベンチに残っている選手は2人。
 打撃成績は「100打数0安打」と「0打数0安打」。さぁ!どっちを選ぶ!?と訊かれてどちらを選びますよ?


 僕は間違いなく「0打数0安打」を選びます。こちらにはまだ無限の可能性が残っていると思うから。



 しかし、「0打数0安打」の方がモテないと思う人もいるみたいなんですよ。
 ネット上で「自分はモテない」という話を読むと、それって単に「異性との出会いがない」だけだよねって思うことがあります。「異性と会話をしていない」状況で「異性から告白されない」なんてそりゃそーだろって思いますよね。打席にさえ立てばヒット打てるんじゃないの?と、僕なんかは思ってしまう。


 「100打数0安打」は違う。
 頑張って頑張って頑張って、それでもダメなんですよ。出会いがあってもダメ、普通にコミュニケーションが取れてもダメ、服にお金かけてもダメ、人望があってもダメ。友達としては最高なんだけどね、と何度言われたことか。そこから卑屈になって性格も捻じ曲がって、もうすっかり「友達としては」とすら言われなくなったけどな!



 でも、「0打数0安打」の人はそうは思わない。
 どうやら、「100打数0安打」のアナタは打席に立てているじゃないか。と思うらしいんですよ。

 100回凡退していても、その100回から学んだものがあるじゃないか。
 100回凡退していても、101回目にホームランが打てるかも知れないじゃないか。
 まぐれ当たりだとしても、いつかは報われるかも知れないじゃないか。



 人間って他人のことになるとポジティブになるよね。
 「レベルなんてどうでもいいじゃない」って、オマエが言うな―――っ!ってアレね。




 何が言いたいかっつーと。
 「モテない」なんて曖昧でよく分からない言葉で自分を誤魔化してやいないかい?ってこと。

 自分も含めた話。
 「100打数0安打」と「0打数0安打」では、次にするべき“努力”は違うじゃないですか。

 「0打数0安打」の人は、まず打席に立つために何をすればイイかを考えるべし。
 「100打数0安打」の人は、100回の凡退から「良かったとこ/悪かったとこ」を見つけて次に活かすべし。



 でも、「モテない」なんて言葉で自分や他人を当てはめて理解した気になってしまえば、細部が見えなくなってしまう。何だろう、この天に向かって唾を吐いているような記事は。自分で自分に剣を突き立てているような感覚。
 でも、本当にそう思うんですよ。「私なんてレベル0です」と言っちゃった時点で、その言葉で自分を縛り付けちゃうと思うんですよ。別にこれ、「モテる/モテない」の話に限った話じゃなくてね。「自分は自分」という言葉は単に聞こえがいいだけの言葉じゃなくて、「抱えている原因も、その対処方法も、結局は自分にしか分からない」ってことだと思うんですよ。



 ということで、皆さんバレンタイン頑張って下さいね!
 ……と、神経を逆撫でさせるようなことを書いてみる。 

 ここまで書いておいてアレなんですけど……現在の自分は「100打数0安打」に疲れて「体力の限界!」と土俵から降りた身なんで、正直「モテる/モテない」とかはどうでも良いです。恋人よりもトーン貼ってくれる人が欲しいです。


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『みんなのおすすめセレクション』のTVCMを考える

 最初に注意書き。この記事を書き始めている2月3日現在の時点では『みんなのおすすめセレクション』のTVCMは始まっておりません。なのでこの記事は、今後TVCMをするのだとしたらこういう要素を入れてくれれば面白いんじゃないかなという“妄想”のお話です。実際にこれから放映されるであろうTVCMとは何の関連もない話だということを御承知下さい。



 さて。
 2月25日に、Wiiのサードメーカータイトルの中から評判の良いタイトル(『みんなのニンテンドーチャンネル』でブロンズ以上の評価が付いているタイトル)7本が選出されて再発売されるそうです。ゲーム業界では“廉価版”“ベスト版”と言われるアレですね。任天堂としては「よくあるベスト版とは違う」とのことですが、この辺の自分の感想は記事の最後に書こうと思っています。


 この『セレクション』の面白いところは、あくまで「購入者の評判が良かった作品」という基準で選出がされているところです。
 本日2月3日に『ファミリースキー ワールドスキー&スノーボード』『ドラゴンボール スパーキング!メテオ』の2本の紹介映像が『ニンテンドーチャンネル』で流れているのですが―――最初にザッと画面を見せた後、性別・年齢別の評価ランク、「どんな人に向いているのか」などのアンケート結果、クラブニンテンドーでの「よかったところ」のコメントと画面という構成になっています。購入者の評判を重視して見せている印象です。

 まぁ、コメントの取捨選択の権利はあちらに握られているので、本質的にはあちらが見せたいものと変わらないんですが。「39歳/男性の意見です」みたいな一文が入るだけで印象は変わってしまうんですよね。不思議。



 ということで、「紹介映像」の作り方は悪くないなと思いました。
 煽りすぎてもいないし、そのゲームが欲しくなる層にきっちりアピール出来ているんじゃないかと思います。問題は『ニンテンドーチャンネル』を観ている人そのものが極少数だということなんですけどね!
 しかし、その問題を解決する方法は一朝一夕で出来るものではないです。とりあえず今回は任天堂が主導してTVCMを展開して売るべきだし、15秒・30秒で引きつけなきゃならないTVCMでは「約3分の紹介映像」と同じ手段は使えませんよね。


 つまりは、パッと見のインパクト。
 パッと見で「コレは自分に関係のあるタイトルなんだ」と思わせなければなりません。価格だったり、『ニンテンドーチャンネル』のランクだったりは二の次なんです。そういうのは興味を持たれてからの話。まずは興味を持ってもらうために何が必要なのか―――マジメに妄想していこうと思いますよ。


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1.「アクション要素」の有無
 3年前、『ファイアーエムブレム 暁の女神』がWiiで発売される際。
 (自分と同じように)『紋章の謎』にハマったことのある兄貴に「Wiiでもエムブレム出るんだぜ」と話したところ、「え?攻撃するたびに剣振るのメンドくさくね?」というナイスな回答がもらえました。当時はWii発売直後だったこともあるんですが、そういう認識の人は今でも多いんじゃないかと思うのです。

 Wiiにだってリモコンを振らないゲームはある。


 それと重なる話なんですが、「任天堂機=アクションゲームがほとんど」という印象も根強いですよね。
 『マリオ』『スマブラ』『マリオカート』と言った瞬発力系のゲームにキラータイトルが多い一方で、じっくり戦略を練ったりする思考力系のゲームは数が少ないと思う人も多いんじゃないかと思います。確かにパズルゲームを除けば任天堂ソフトには『ファイアーエムブレム』くらいしかありませんからね。


 『428』『アークライズファンタジア』はアクション要素のないゲームです。
 多分。俺やっていないから自信ないけど!


 任天堂が苦手としている分野も、サードメーカー製の『みんなのおすすめセレクション』で補うことが出来るのです。
 「アクションゲームはちょっと苦手……」という人に対しては積極的に「アクション要素がないゲームですよ」とアピールするべきです。どうしてアクションゲームが苦手な人がWii持っているんだ?って。アクションゲームが苦手だからWiiを買っているんですよ。

 ゲームが3Dになって複雑化して、ボタンが多くてワケが分からなくて、アナログスティックは使いこなせなくて……「もうゲームは自分には関係ないな」と思った人が、「コレなら自分にも出来そう!面白そう!」と思えたから『Wii Sports』や『Wii Fit』は売れたんです。『Newスーパーマリオ』だって恐らくはそうです。

 そういう人達に次に薦めるべきゲームは、「複雑なアクションゲーム」ではないんです。
 『はじめてのWii』や『Wii Fit Plus』でガンシューティングを遊んでいたからって、次に『罪と罰』を薦めるのは自殺行為でしょ。やっとの思いで仮免取った人に「よし!F1に出るぞ!」とはならないでしょ。


 アクション要素がなくて、でも「ゲームに慣れていない人」に未知の体験を提供する。
 『428』や『アークライズファンタジア』はそういうキラーコンテンツになれるタイトルだと思うのです。多分。俺やっていないから自信ないけど!


(関連記事:Wiiが成し得なかった“革命”~その2.予備知識の要らないゲーム



2.「遊んでいる人の顔」が見えるTVCMに
 ウチの母に『NewマリオWii』の話をしたら、「(大橋)のぞみちゃんがやっているヤツでしょ?」と言われました。
 声優の高橋美佳子さんのラジオを聴いていたら、嵐の中なら誰が一番仲良くなれるかみたいな話で「ニノはマリオとかゲームが好きだから話合いそう!」と仰っていました。


 CMの力って偉大ですよね。
 当然CMに出ているタレントさんはお仕事で出ているワケです。マリオのCMは確かにプレイを見て「好きなんだろうな」とは思うけれど、演出でどうにかしているケースだってありますよね。でも、CMを観るとその人がそのゲームの象徴のように思えてしまうという。


 タレントパワーばかりに頼るのはアレなんですが・・・…
 せっかく『みんなのおすすめセレクション』なんだから、実際にそのゲームを楽しんでいたタレントさんの姿が見えると面白いのになーと思うんです。喩えば伊集院光さんは『428』を大絶賛していたのだから、その想い出を語ってもらうとか。伊集院さんは別の理由でオファーを断る気もしますね(笑)。
 『428』なら出演者の人達を使っても面白いか。別にオンタイムに遊んでいなくても、今回の『おすすめセレクション』選出をキッカケに通常版を遊んでもらって感想を言ってもらうとか色々出来ますよね。


 候補がいなければ、タレントさんでなくてもイイか。
 こういう年代のこういう性別の人がこういう感想を持った―――『ドラクエ9』のTVCMもそうでしたけど、ビジュアルで顔が見えると「自分に近いゲームだ」と思えるんじゃないでしょうか。
 任天堂のTVCMって、基本的には「ターゲット層=出演者」になるように作られているんですよね。女性に売りたい時は女性を起用、オッサンに売りたい時はオッサンを起用、子どもに売りたい時は親子を起用、みたいなカンジで。可愛い女のコを広告塔にすれば男にも売れるだろうなんてスタンスではないんです。

 まー、二ノ宮くんとか現在の『トモコレ』のCMは「女性に売りたいためにイケメンを起用」なところはあるんでしょうけど。基本的にはターゲットに近い年代・性別の人を使うんです。




 全然関係ない話だけど、湯川専務のドリームキャストのCMってやり方さえ間違えなければ面白いことになったかも知れないですよね。湯川専務の悲哀を描いて同年代のオジサン層を獲得する狙い。そういうソフトを用意せずにやるところがセガなんだけど、流石に当時そんなことは誰も考えていなかったろうしなぁ。



3.「遊んでいる姿」をちゃんと見せる
 逆転の発想。
 「どこが逆なんだよ!WiiのCMは最初からそうじゃないか!」と思われたならちょっと待って下さい。


 何故『Wii Sports』のCMって「遊んでいる姿」をひたすら映したと思います?
 「リモコンを振るだけ」で遊べる=ボタン操作やスティック操作が要らないことを瞬時に印象付けるためなんですよ。

 でも、そのせいで「Wii=リモコンを振る」という印象が付いてしまったので。
 ここは逆に「Wiiリモコンを振っていない姿」を見せるべきだと思うのです。


 あー、いやー。リモコン操作のあるゲームは別に振って良いんですよ。
 喩えば『アークライズファンタジア』や『朧村正』は“Wii以前の文法”で作られたゲームだと思うので。ならクラシックコントローラで遊んでいるところを見せた方がイイと思いますし、Wiiリモコンを振っていないところも見せた方がイイと思います。以前に書いたヌンチャクへの抵抗感を持った人というのも多いでしょうからね。

 ぶっちゃけみんながみんな『Wii Sports』目当てにWiiを買っているワケじゃないですからね。
 『モンハン3』や『戦国無双3』目当てにWiiを買った人もいるのですから、「こういうゲームもWiiで出ているんだ」と見せることに意味があると思うんです。



 あとは、単純に「どういう遊び方が出来るか」を見せる効果も大きいですよね。
 『ファミリースキー』ではバランスボードを使っているところとか、『ドラゴンボール』なら2人対戦しているところとか、『428』なら家族で映画を観ているような感覚で遊んでいるところとか。
 自分は人生初サウンドノベルが友達の家でやった『弟切草』だったので、サウンドノベルはみんなで遊んでも面白いと思うのだけど。『428』はそういう遊び方は向いていないのかな?どうなんだろう。


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○ 『みんなのおすすめセレクション』は売れるのだろうか?
 僕は今回の『おすすめセレクション』という試みは大賛成です。
 どうせこれらの商品は新品ではもうほとんど売れないんですもの。せっかく作ったソフトがもう1円も稼いでくれないのなら、こういう形で注目させるというのも手だと思うのです。中古ゲーム屋さんからすると「価格が落ちる!」とショックかも知れませんが。


 やるんだったら「2年に1回」とかの定期的ペースでやっちゃってもイイとすら思っています。
 任天堂の「よくあるベスト版とは違う」という言葉は詭弁のように受け取れますが、言わんとすることも分からなくはないんです。「時間が経ったら再版されるだろう」って制度ではなくて、『ニンテンドーチャンネル』での評価を受けなくてはならないワケで、そのワンクッションが「その内に安くなるんじゃ…」という心理的な壁を壊すんじゃないかと思っています。
 今回だって評価が低かったり評価数が少なかったりで選出されていないソフトが沢山ありますしね。評価が低いソフトはどうでも良いけど、評価数が少なくてランク入り出来なかったであろうソフトで言えば。『ハッピーダンスコレクション』とか『ガンダム0079』とかも選ばれれば面白かったのに……特に『ハッピーダンスコレクション』は今回のラインナップに女児向けソフトが入っていないので任天堂としても悔しかったんじゃないかなぁ。購入者の評判は恐ろしく高いのに、購入者が少なすぎてランク入りすら出来なかった不遇のソフト。

※ どのソフトがランク入りしていたかはN-Stylesさんがまとめているので参考までにどうぞ。


 そもそも、「その内に安くなるんじゃ…」という考えは中古ゲーム市場がある限り完全には消えませんから。こういう試みは自分は賛成です。



 しかしだ。
 これで任天堂がCM展開して『おすすめセレクション』が売れたなら、「任天堂はお金があるからCMを大量投入出来るんだ!」と毎度のフレーズを言われるのかな。そりゃそうなんだけど。マーベラスとかマーベラスとかマーベラスとかは「CMってこういうものなのか」とこの機会に学んで欲しいと、素人が偉そうなことを考えてしまった。



 で、売れると思う?
 どのくらい売れたら「売れた!」と言えるかって話なんですけど、数万本クラスなら行くんじゃないかなぁ。Amazonの売上げランキングが恐ろしく低くて笑ってしまったのだけど、今後のCM展開でそれなりに売ることは出来るんじゃないかと思ってはいます。




 ちなみに『ゲームデータ博物館』さんのデータによると……

・『テイルズオブシンフォニア-ラタトスクの騎士-』:約21万本
・『ワンピース アンリミテッドクルーズ エピソード1』:約11万本
・『ドラゴンボールZ スパーキング!メテオ』:約9万本
・『428~封鎖された渋谷で~』:約6万本
・『ファミリースキー ワールドスキー&スノーボード』:約6万本
・『朧村正』:約4万本
・『アークライズファンタジア』:約4万本

 つーか……タイトルが長くてややこしいゲームが多いですよね。
 『ドラゴンボールZ スパーキング!ネオ』と『ドラゴンボールZ スパーキング!メテオ』なんて、どんな引っ掛け問題なんだって似たタイトルのゲームが出ていやがって。普通に生きていたらシリーズ新作が出たことなんて知らずに過ごしていそうじゃない?どういう神経をしていたらこういうタイトルにOKサインが出るんですかね?


ちなみに、上述の通常版の売上げ順と2月4日時点でのAmazonランキングの順を比較してみると…
 『テイルズ』>『ワンピ』>『ドラゴンボール』>『428』>『スキー』>『朧』>『アーク』
 『ワンピ』<『テイルズ』<『ドラゴンボール』<『428』<『スキー』<『アーク』<『朧』

 見事なまでに「ほぼ逆」の順番になるという。


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『ドラゴンボール』を読んでも悟空に感情移入できない世代がいる

※ この記事は原作漫画版『ドラゴンボール』全編のネタバレを含みます。
筆者がアニメ版を未視聴なので、この記事ではアニメ版について一切触れないことを御了承下さい。




 先月書いた『ドラゴンボール』終了のタイミングを考えるという記事は、おかげさまで多くの人に読んでもらえたようで沢山の御意見を頂きました。
 沢山の御意見を頂くということはもちろん自分とは違う意見も少なくなかったんですけど、それも含めて「こんな意見があるのか!」と驚き、自分の中でも色々な発見がありました。御意見を下さった皆様に感謝です。



 今日は、そうしたコメント欄から一つ紹介したいと思います。
 自分には思いつきもしなかった発想。


<以下、引用>
 DB観始めたのがナッパにヤムチャが倒される辺りだったせいか 感情移入の対象が初めから悟飯だった為、せっかく主役交代したのに また悟空が返り咲いちゃったのがブゥ編の気に入らない所なんですよね。生きてる奴に任せるんじゃなかったのかと。
</ここまで>



 このコメントを読んだばかりの時は「ん?ん?」と理解できずに二度見してしまったほど。
 多分、僕と同じ世代はそう思っちゃう人が少なくないんじゃないかと思うんです。
 悟飯ってそんな人気あるの??というのは、『ドラゴンボール』を初期から読んでいる人達の「あるあるネタ」だったりします。人気投票で1位になって驚いたとか、主人公交替しても人気ないから再交替させられたんじゃないかとか。

 「悟空に比べて悟飯は地味」
 僕らの世代からはそう思われてきたんですよ。だから「悟飯に感情移入する」という意見に驚いたのです。



 でもね、想像してみれば納得なんですよ。
 このコメントを下さった方のように、ナッパ戦くらいから読み始めた人は悟空に感情移入出来ないのかもなぁと思ったのです。
 この頃から「悟空不在のメンバーで戦う」→「ボロボロになっても何とか持ちこたえる」→「悟空が後から登場」→「圧倒的な強さで中ボス撃破」→「大ボス戦へ」という流れが定番化しますよね。サイヤ人編では生き返るタイミング間違えて、ナメック星編では仙豆出来るの待ってて、フリーザ戦では怪我治してて、人造人間戦では病気で、セル戦では修行してて、ブウ編では死んでて。


 「強いのに後からやって来るヒーロー:悟空」よりも、「弱くても最初から必死に戦って相手に抵抗する:悟飯とかクリリンとかベジータ」に感情移入する人が多くても不思議じゃないと思ったのです。
 というか自分もこの頃は悟空よりクリリンとかベジータの方に感情移入して読んでいた気がします……もっと下の世代は、年齢が近いこともあって悟飯に感情移入するというのも自然な話ですよね。もちろん年齢だけじゃなくて、ピッコロとのエピソードから悟飯に思い入れが強いって人も多そう。



 僕らの世代は、悟空が小さい頃から観てきたワケですよ。
 牛乳配達したり、お腹がすいて力が出なかったりというところから、何度も何度も悪をやっつけて世界を救ってきたところを観てきたワケですよ。だから、「後からやって来るヒーロー」にも納得がいきました。それだけの付き合いだから。引退間際でも清原和博が人気だったみたいな話で、ずっと追いかけてきた身としては「登場できない」ことにも納得がいくんです。

 でも、それを観ていない=知らない世代は、どうしてこの人こんな神格化されてんの?と思っても仕方ないですよね。僕ら世代にとってはヒーローだったんだよ、悟空も清原も。


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○ 長期連載による“新世代への交替”
 ちょっと思い出したシーン。
 魔人ブウ編で、ベジータが死に、悟飯も死んだと思われ(実際には界王神に回収されて生きていた)。悟空もこの世にいられるタイムリミットが迫っている状態で、トランクスと悟天にフュージョンを教えるシーンがあるじゃないですか。

 このチビ二人は、悟空が強いということを知らないんですよ。
 何度も世界を救ってきたことを知らないんですよ。


 いや、知識としては知っているはず(悟天は悟飯から父が宇宙一だったと聞いているから)。
 でも彼らにとってのヒーローは普段一緒に住んでいる「うちのパパ」「うちの兄ちゃん」なんですよ。だから、ベジータや悟飯が死んで悟空が生き残ったことに対して「オジサン弱虫なんじゃないの」と言ってしまう。

 狙ってやったのか偶然なのかは分からないんですけど……
 連載が長期化することで登場人物達が世代交代して、実は読者も世代交代していて悟空に感情移入出来ない世代が存在することを暗に描いていたのかもなぁと思ったのです。



 ふと思うと……ナッパ戦以後の悟空って、実はあんまり勝率良くないんですよ。

・vsナッパ―――圧勝。だが、詰めを誤って界王拳を使うハメに
・vsベジータ―――大猿化によって完敗。悟飯・クリリン・ヤジロベーの助けがなければ殺されていた。
・vsリクーム―――楽勝。ナッパの時とパターンが一緒だ。
・vsジース&バータ―――余裕勝ち。と思いきや、ジースを見逃したことで面倒くさいことに。
・vsギニュー―――戦闘力で圧倒するもボディチェンジを喰らう不覚。実質負けだけどベジータがいて助かった(悟飯&クリリンではギニューに勝ててもジースには勝てない)
・vsフリーザ―――仲間達の力を借りて元気玉を食らわすも決着付かずに第2ラウンドへ
・vsフリーザ―――クリリンの死によって超サイヤ人に。完勝するも命乞いするフリーザを殺せず面倒くさいことに。
・vs19号―――心臓病のせいで敗北。
・vsセル―――互角に戦っているようで結局ギブアップ。最終的には自爆を喰らって死亡。
・vsヤコン―――危なげない勝利。
・vsベジータ―――手を抜いて互角な戦い。あの世で超サイヤ人3を見ていたベジータの心中は…


 5勝4敗。しかしその5勝はナッパ、リクーム、バータ、フリーザ、ヤコン。
 雑魚には圧倒的な強さを誇るけど、大ボス相手には“互角に戦って負ける”ことが多いという。
 マトモに勝った強敵ってフリーザくらい?そのフリーザも最後はトランクスに瞬殺されるし、ナッパ戦以後から読み始めたって人は「悟空に感情移入できない」どころか「悟空の強さが分からない」くらいの感覚なのかも。


 映画版だと活躍するじゃん!(自分は映画ほとんど観ていないので自信ないけど…)
 ということは、「映画版だとジャイアンは良いヤツだ」みたいな認識かも知れませんね。




 トランクスと悟天の話に戻します。
 この二人が悟空に向かって「弱虫なんじゃないの?」と言い放った後、それに対してピッコロが「てめえら…悟空はな…」と怒るんですよ。この辺のバランス感覚、狙っているなら当然凄いし、何も考えずにやっていたならどこまで凄いんだよって話なんですが。

 トランクスや悟天が「悟空が活躍したことを知らない世代」として描かれたのに対して、
 ピッコロは「悟空の活躍を観てきた世代」として描かれているんですよ。ピッコロは知っている。僕らと同じように。悟空が強くて、何度も何度も世界を救ってきたことを。


 連載が長期化することで、読者にも色んな“世代”が生まれ。
 だからこそ、新しい“世代”にも、古い“世代”にも、感情移入出来るキャラを配置しておく―――この辺りのバランス感覚が天才的だと思うんですよ。
 この後、ピッコロがトランクスと悟天を教育していくんですが、このピッコロの悲哀が僕ら世代の気持ちを見事に代弁してくれるんですよ。もうちょっとマジメにやってくれないか、と(笑)。


 ゴテンクスのおふざけもそうなんだけど、多分グレートサイヤマンもそうだったんじゃないかなぁ。
 「子ども世代の悪ふざけに、大人になってしまった世代がついていけない」感覚。



 そう考えると、頂いたコメントの意味も分かりますよね。
 「魔人ブウ編」って大人世代にも子ども世代にも感情移入してもらえるように展開してあったのに、終盤に子ども世代のキャラは全員死んでしまうんです(強いて言えばデンデだけは生き残った)。で、大人世代だけでブウを倒すので大人世代に感情移入していた自分なんかは感動だったんですが、子ども世代に感情移入していた人は物足りなかったのかもなぁと。

 でも、「親子の力を合わせる」のはセル戦の最後にやっちゃっているし……
 あれ以上に美しい終わり方は思いつかないし、広げた風呂敷が大きすぎて畳めなかったパターンだったのかも知れませんね。重ね重ね、自分はあのラストの元気玉は大好きなんですけど。そこに感情移入できない世代がいるというのにも納得しました。


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○ 違う“世代”の面白さ
 今回の記事、自分としては「何だコレ!すげー面白ぇ―!!」と思って書いた題材なんですが。
 この“自分が面白がっている題材”がイマイチ伝わっている自信がないです(笑)。



 自分はやっぱり、こういう“同じ作品”を観ているにも関わらず生まれるギャップみたいなものが好きなんですよ。前に書いた「スラムダンクをアニメでしか観ていなかった人は山王戦を知らない」とかもそうなんですけど。同じ作品を同じように大好きであっても、全然違う体験をしていることがあると思うんです。

 そういう時に、「最初から観ていないヤツは『ドラゴンボール』を語る資格はない!」みたいに言う人もいるんですけど。僕は「途中から観始めた人」も「途中で観るのを辞めてしまった人」も同じくらい面白い体験をしていると思うんです。

(関連記事:「“ドラえもんに出てくるセワシ君”って誰ですか?」の意味




 そう言えば、『NewスーパーマリオWii』のTVCMで。
 大橋のぞみちゃんが「ヨッシー出てきた!ヨッシー好きー」と言った後に、「(敵を)食べた!」と驚くところがあって。「そうか、このコは『スーパーマリオワールド』をやったことがないのか!」とこちらも驚いたんですよ。

 いや、別にやっていないのは当然のことですよ。『マリオワールド』発売は90年ですから。
 でも、ヨッシーのことは知っているんだって驚いたのです。それはつまりヨッシーの出ている他のゲームがヨッシーというキャラを認知させたというコト。


 それを言えば、僕だってミッキーマウスの出ている映画を観たことはないです。
 でもミッキーマウスというキャラは知っています。そして恐らくディズニーというのはそういう人達の方を向いた娯楽なんだと思うのです。「映画を観ていないヤツはミッキーのことを語るな」なんて絶対に言わない。“世代”を乗り越えて愛されるってこういうことなのかもと思ったのです。



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