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やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

2011年06月 | ARCHIVE-SELECT | 2011年08月

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舌が肥えること・目が肥えることは幸せなのだろうか

 自分はいわゆる「舌がお子様」な人間でして、「高級なもの」の判別ができません。
 「どうしても食べられないもの」はありますけど(マヨネーズとか)、そうでないものならば3万円する肉も150円のハンバーガーも「美味しい」という一緒のカテゴリーにしか入れられません。高級な料理というのがよく分からんのです。「いっぱい食べられるのが御馳走」みたいなカンジ。



 いい年齢した大人がそれでイイのか、と世間では言われるのかも知れませんが。
 別にそれで困ったことはありませんし、そっちの方が幸せだとも思うんですよ。舌が肥えてしまって「安いメシなど食べられませんわ!」みたいになってしまったら、毎日の食費が大変になってしまうじゃないですか。


 150円で、3万円分の幸せが得られる―――って考えると、直さない方がイイと思いますもの。
 裏を返すと「3万円出しても150円分の幸せしか得られない」とも言えますけど(笑)。







 さて、この話……娯楽作品に対しても言えることだなぁって思うのです。
 漫画でも映画でもゲームでもアニメでも、「ここが素晴らしくて」「ここがダメ!」みたいに分析・考察して“良い作品”かどうかを判別できる人よりも、「全部面白いですー」って思える人の方が絶対に幸せですよね。

 これはまぁ……名前は出しませんけど、「世間では絶賛されているけど自分はイマイチ楽しめなかった」ものに出会った際に思ったことで。自分は何故その作品がダメなのかを論理的に説明できるんですけど、そんなことに何の意味があるのかなと。そんなことより、みんなが楽しめているものを自分が楽しめないなんて悔しいというのがまず一番に思ったのです。

 逆に、「世間ではあまり評価されていないけど自分はすげー楽しめた」ものに出会うと、自分はみんなより幸せを一つ多く手に入れられたんだと嬉しくなります。



 楽しいことが沢山あった方が絶対幸せですもん。
 楽しいものに沢山出会えた方が幸せじゃないですか。





 例えば、作品を作る立場だとかその企画を選別する立場の人は「目が肥えている」必要はあると思いますよ。この作品ならばどのくらい売れるだろうから、とりあえずこれだけの予算が投資できる、みたいなことを考えなければ娯楽作品も作られませんからね。

 でも、それを楽しむユーザーにはその必要がないとも思うんです。

 喩えば、「映画鑑賞」にハマり始めた頃は全てが新鮮だから「映画ってこんなに面白いんだ!」と思えるんだけど、そうして自分が楽しんだ作品をプロの批評家がケチョンケチョンに貶しているのを見てしょんぼりする―――みたいなことって誰にでもあると思います。


 批評家の意見なんか気にせず「俺は楽しかった!」の方が絶対幸せですよ。
 そう考えると、レビューサイトなんてものは……いや、これ以上は言うまい(笑)。

(関連記事:「あんなのが売れるなんて理解できない」とか言っている評論家って何なの
(関連記事:「好きな作品」と「面白い作品」と「素晴らしい作品」は別



 自分は大人になってから絵を描き始めた人間でして、今でも「描けるようになった」とは思っていませんけど、自分で必死こいて絵を描いていると――――今まで気が付かなかった「あー、この漫画家さんって実は絵が超上手いんだ」と気付くようになったり、逆に「この場面、手を抜いているなぁ」「ロングで描くとすげー時間かかるからアップで誤魔化しているんだな」ということに気付くようになったり。

 正直、「気付いていない」頃の方が純粋に楽しめていたと思うんですよね。


 Twitterを見ていると、定期的に「絵が上手い漫画家を見極めるにはここを見ればイイんだ!」みたいな話を見かけるんですけど……それ何のイミがあるんですかね?今まで分かっていなかったなら、それでイイじゃないですか。
 それで明日から作品を楽しめなくなったら、一つ幸せを失うワケですよ。




 「素晴らしいもの」至上主義というか、「素晴らしいもの」コンプレックスというか。
 評論家の評価なんか関係なく、自分が「楽しい!」「大好き!」と思えたのならそれでイイじゃんと思えますし、「楽しい!」「大好き!」と思えるものが沢山ある人の方が絶対に幸せですよ。


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○ 自分への反論
 ……というのは、理想論。
 上に書いたことに嘘があるワケではありませんが、「現実はこうならないんだよなぁ」というのも確か。


 どうしたって「楽しめない作品」って出会っちゃいますもんね。
 そういう時、「何故この作品が自分は楽しめないのか」「この作品は他の作品と比べてどう異質なのか」「自分に向いている作品とは何か」が分からないと―――「自分は映画には向いていないんだなぁ」とか「自分は読書には向いていないんだなぁ」と思っちゃうものです。

 だから、分析・考察することにもイミがありますし。
 レビューサイトも大事なんですよ!!!今、俺すげーひよっている気がする!!




 何度も書いていることですけど……
 「ゲームなんて自分には出来ない」と言っていた母が『脳トレ』にハマり、「タッチペン以外は使えない」と言っていた母が『おいでよ どうぶつの森』でボタン操作を覚え、「敵の出るゲームはイヤだ」と言っていた母が『ドラゴンクエスト9』にハマり、「アクションゲームは手が追いつかない」と言っていた母が『ルーンファクトリー3』にハマったということを考えると。


 自分が何故それを楽しめないかって、実は本人にもよく分からないんだなって思います。
 これは自分にも言えます。「レベル上げゲーは嫌い」と言っていたのに、今では『ルーンファクトリー3』で住民のレベル上げまで始めましたから(笑)。「嫌いな理由」が「本当の嫌いな理由」じゃないことって沢山あるんですよ!





 最初の「舌がお子様」な話に戻りますと……
 自分みたいに判別できない人ばかりになっちゃうと、「安くて量の多い料理」が一番ということになって、資本力のある会社が大量生産大量消費で押し切って中小企業や個人経営のところは苦しくなってしまいます。料理もそうですし、衣料品なんかも今はそうなりつつありますよね。

 娯楽業界もその方向に進んでいくとしたら、厳しい未来が待っていると思うのです。
 電子書籍とかゲームのダウンロード販売とか、ひょっとしたら古本・中古販売の問題にも関わってくることかも知れませんが………「安さ勝負」に進んでしまって薄利多売の世界になると、作り手はどんどん脱落していくと思うのです。


 だから、電子書籍やゲームのダウンロード販売は「安い」以外の魅力を提示しなければならないし、消費者としても「安い」ことばかりを持ち上げないようにしなければなぁと反省しました。
 自分が大絶賛した200円のDSiウェア『ラビ×ラビ』が、3DSの新作(外伝)だと700円になっていたことで……ちょっと考えてしまいました。700円でも全然イイよ!3DS持っていないけど、本体買ったら絶対買うから!


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| ひび雑記 | 17:52 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

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