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変わらない価値のあるもの

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2012年10月のまとめ

 昨日「悩んでいる」という記事を書いたばかりなのに、キンドルファイアHD(16GB)を注文しちゃいました。
 発売日はキンドルペーパーホワイトが11月19日、キンドルファイアが12月19日なはずなんですけど、Amazonの予約ではキンドルペーパーホワイトの方が人気らしく「今から予約しても届くのは1月」で。キンドルファイアの方が普通に発売日直後に発送するということで、思わずポチリと……。


 もちろん「いつかは買うつもり」だったから構いませんし、自分はスマートフォンも他のタブレット端末も持っていないので凄く楽しみなんですが……Wii Uが届いた10日後に届くということで、何だか「新しい機械が来たぞーーー!」という感動が薄れそうなのが残念です(笑)。



 ダイレクトパブリッシングに関してはまだ分からないことが多くて、実際にキンドル利用してみて(出来ればダイレクトパブリッシングで出版されているものを)から考えようかなと思っています。漫画の画像は解像度をどのくらいにすればイイのかとか、ページ番号は入れた方がイイのかとかも今の段階ではよく分かりませんからねぇ。



 ダイレクトパブリッシングって、エロはダメなんですかね?
 コンテンツガイドラインに「わいせつな内容」はアウトと書かれているのだけど、これは中身の話なのか表紙の話なのか。

 この辺は実際に触ってみないと何とも分からないところも多いかな……
 シャインの裸くらいでは大丈夫だと思いたいんですけど(笑)。


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 「2012年10月のまとめ」は私事・創作活動の報告などが大半なので、今月も読みたい人だけ「続きを読む」か「記事URL」をクリックして下さいな。

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| ひび雑記 | 17:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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キンドル(Kindle)とは

 いよいよ日本でも始まりましたね、キンドル。
 長く電子書籍の話題を書き続けて来た私としては「ようやく本命が来たぞー!」と狂喜乱舞しているのですが、当然のことながらウチのブログを読んでいる人には「キンドルって何?」「電子書籍なんてよく分からないし…」と思っている人もいますよね。


 先日仲良くさせてもらっているTwitterのフォロワーの人が「キンドルってのが話題になっているけどiPhone5とどっちを買えばイイのだろう」と仰っていて、時間差があったのでそれを読んだ時にはもう遅かったんですけど、「キンドルとiPhoneは直接比べるものではないですよ!」と思ったので―――今後のためにも解説をしておこうかなと思います。

 「キンドルを全く知らない人」のためになるべく分かりやすく書くつもりです。



 かく言う自分も、キンドル端末はもちろんiPadもiPhoneもAndroidが使える端末も何も持っていないんですけどね!キンドルファイアHDは買うつもりですけど、キンドルペーパーホワイト3Gも気にはなっているので、購入した人の感想を待ってからにしようかなと思っています。



1.「キンドル」というのはサービスの名前です
 「キンドル」というのはネットショッピング大手のAmazonが行っている「電子書籍販売サービス」のことです。後で説明しますが、例えばニンテンドー3DSとかiPhone5みたいな「機械の名前」ではないと思ってください。


 Amazonはアメリカの会社なので「キンドル」というサービスもアメリカでは2007年から始まっていて、5年遅れでようやく日本でも「キンドル」が始まったということで私を始めとして多くの人が騒いでいるのです。
 これまでにもアメリカのサイトに接続して「キンドル」を利用していた人もいたんですけど……日本でちゃんと始まったのは、今回がようやくなんです。



 これがオープンしたキンドルストア(日本版)のサイトです。
 



 「キンドル」を利用するのに「キンドルという名前の付いた端末」は必ずしも必要ではありません。Amazonからキンドルを利用するための端末「キンドルペーパーホワイト」「キンドルファイア」が日本でも発売予定ですが、キンドル無料アプリをダウンロードすれば「iPhone」「iPod touch」「iPad」「Androidのスマートフォン」「AndroidのタブレットPC」でも利用が出来ます。

 「パソコン用のアプリはないの?」と思ったのですが……どうやらアメリカではパソコン用の無料ソフトも出ているみたいですね。日本ではまだ未定。
 個人的にはゲーム機なんかでも対応アプリが出るとイイんじゃないかとずっと言い続けているのですが、こちらは話題も出ていませんね。3DSが「レコチョク」に対応するのだから、Wii Uが「キンドル」に対応してもおかしくないと思っているんですけどね。



 閑話休題。
 日本ではまだ「キンドルペーパーホワイト」「キンドルファイア」が発売になっていないので、今の段階で「キンドル使ってみたー!」と言っている人はiPad等に無料アプリをダウンロードして利用している人が多いみたいですね。
 つまり「端末としてのキンドル」が発売される前に、「サービスとしてのキンドル」は始まっているのです。



 また、「色んな機械がキンドルに対応している」のを活かして、複数の機械を持っている人はそれらを同期することが出来ます。例えば、電車の中ではiPhoneで小説を読んで、家に帰ってからはiPadで続きを読む―――みたいなことが出来るのです。

 以前書いた「サイズが小さくならない漫画単行本――電子書籍の可能性」という記事でも大画面の利点が話題になりましたけど、いずれは「持ち歩く用の小型端末」と「家用の大型端末」を同期させて使うという読書スタイルが流行るかも知れませんね。



 漫画だと、iPhoneくらいのサイズだとちょっと厳しいんじゃないかと思うんですが……
 「キンドルファイア」や「Nexus7」など価格的にお手頃なタブレット端末も日本で発売されるので、漫画の電子書籍化が普及するのもようやく光が見えてきたかなと思うのです。




2.「キンドル」という名前の端末
 “「キンドル」を利用するのに「キンドルという名前の付いた端末」は必ずしも必要ではありません”とは先に書いた通りなのですが、Amazonでは「キンドルという名前の付いた端末」を発売しています(日本ではこれから発売)。

 理由は簡単で、Amazonが「キンドル」を始めた2007年はまだiPadなんか影も形もありませんでしたし、iPhoneも始まったばかりの時期です。「電子書籍を読むための端末」を自分達で用意するしかなかったんですね。



 今回日本で発売される「キンドルという名前の付いた端末」は、大きく分けて2種類です。



○ キンドルペーパーホワイト(Kindle Paperwhite)、キンドルペーパーホワイト3G
 「大きく分けて2種類」だけど、その中でも更に2種類出るので気をつけて!

Kindle Paperwhite
Kindle Paperwhite
Kindle Paperwhite 3G
Kindle Paperwhite 3G

 アフィリンクを踏むと詳しい解説が読めますが、「アフィリンクだけは絶対に踏みたくない!」という人のために拙い解説を私がさせてもらいますと……「電子書籍を読む」ことに特化した端末です。iPhoneやiPad、後で紹介するキンドルファイアのように「何でも出来る」機械ではありません。画面は白黒(だったはず)。

 その分、価格は安いですし。
 E Ink スクリーンというものを使っているので、液晶よりも「本物の紙」のような画面になり、日差しなどで反射して画面が読めないみたいなことにはならないそうです。


 この2つの商品は基本的には同じ性能ですが、「3G」と付いている方だけ「3G接続」が使えます。
 「キンドルペーパーホワイト」「キンドルファイア」「キンドルファイアHD」の3機種は「Wi-Fi接続」のみなので、無線LAN環境が必要です。無線LAN環境がなければ、インターネットに繋がっているPCにUSB接続して購入する必要があるそうです。

 「キンドルペーパーホワイト3G」だけは「3G接続」が使えるので、外でも、無線LANを持っていない家でも電子書籍を買うことが出来ます。(3Gのカバーエリアはこちら
 しかも、接続は無料です。iPhoneのようなスマートフォンはもちろん、iPadやPS Vitaも3G接続するには月額課金やチャージが必要なのですが、「キンドルペーパーホワイト3G」の3G接続は無料です。ただし、基本的には「電子書籍を買う」ことしか出来ませんし、漫画のような大容量の本は3G接続では購入できないそうです(3GモデルでもWi-Fi接続すればもちろん買えます)。

 この辺が、自分が迷っている理由でもあって……
 基本的にはインターネットサーフィンとかは出来ないんですが、海外だとWikipediaやTwitterには接続できるって話なんですよね。ただ、日本のTwitter廃人の廃人っぷりは異常らしいんで、日本だとTwitterには接続できないかも(笑)。



 「3G」を付けると定価が4500円も上がるので難しいところですね。
 自分は基本漫画ばっか買うつもりなので漫画が買えない3G接続には興味がないのですが、無料でどこででもTwitterに接続できたら便利なので購入者のレビュー待ちにしようかなと。



○ キンドルファイア(Kindle Fire)、キンドルファイアHD
 大きく分けた2つ目。
 Androidを使ったタブレット端末で、iPadのライバル的な商品だと思えば分かりやすいと思います。「電子書籍を読む」以外にも色んなことに使えます。


Kindle Fire
Kindle Fire
Kindle Fire HD 32GB
Kindle Fire HD 32GB

 「HD」と付いている方が上位機種で、画面とかサウンドとか接続とかが凄いらしいです。
 値段はもちろん「HD」の方が上で、「HD」は更に16GBと32GBの2バージョンがあって値段が違いますね。

 比較表を見ると、「キンドルファイアHD」の16GB版が価格と性能のバランスが一番魅力的かなと思っています。値下げした後の3DSとほぼ同じ価格ですからね。USB充電がイヤな人は充電ケーブルも買わなくちゃならないけど……


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3.何故「キンドル」に期待をするのか

 Amazonに限らず、他の会社も「電子書籍」には力を入れています。
 しかしそれでも、「キンドル」が本命と思われていたのは何故か――――


 一つには「Amazonのブランド力」です。
 ウチのブログもそうですが、Amazonのアフィリエイトリンクを貼って商品を紹介しているブログはたくさんありますよね。「Amazonの商品を紹介する」ことと「Amazonで商品を買う」ことに慣れている人はたくさんいると思います。

 そうした人からすると、紹介する&される商品が「紙の本」から「電子書籍」に変わるだけなんです。

 氷菓 (角川文庫)
氷菓 (角川文庫)

 ↑ こんな風に。
 こちらはアニメ化もされた『氷菓』の原作小説のキンドル版、期間限定なのか紙の本より54%オフの220円で売られていますし。
 無料サンプルとして「冒頭部分を試し読みできます」とのことです。つか、あんまり話題になっていませんけど無料サンプルって「全く読んだことがない漫画」を買うかどうか判断するのにものすごく大きいトピックのような。ほら、エロ漫画とか「表紙が良かったから買ったのだけど中身は全然だった……」って人もいますし。

(関連記事:電子書籍は「試し読み」で化ける


 ちなみにオープン記念として11月1日以降、キンドル本のアフィリンクの紹介料率は10%ですって。
 いつまで続けてくれるか分かりませんけど、これは紹介する方としても久々にテンションの上がるニュースではないですか。





 また、キンドル ダイレクト・パブリッシングというサービスも始まります。
 これは以前から自分が書いてきた「個人が出版社を介さずとも電子書籍を発売できるサービス」のことで、これによって出版社からは見向きもされないような玉石混合の本がたくさん出てくると思います。自分も近い内に、電子書籍を発売しようと準備しているところです。だから、こんな記事まで書いてキンドルの解説をしているのだ!グハハハハハハ!


 マジメな話、「雑誌連載」という今までの枠には収められなかった才能が、これから先は出てくる可能性があると思います。私のことだという気はありませんよ(笑)。描き手としてはもちろん、一漫画読み手として、そういう作品に出会えることを期待しています。

(関連記事:電子書籍に向いている漫画、紙媒体に向いている漫画


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| ひび雑記 | 19:43 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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WEB漫画『コマンド?→A/B/C』――――予告

 WEB漫画『コマンド?→A/B/C』(全56ページ)の公開を11月3日に予告します。


 略称は『コマンド→』で!(笑)



【新TOP絵】
 『コマンド→』TOP絵


 その他、色々描いた&作ったイラストなどをこちらに格納しておきます。
 「続きを読む」か「記事URL」で観られます。

≫ 「続きを読む」

| 春夏秋冬オクテット | 17:54 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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「ゲームはクリアしなくてはダメだ」と思うようになったのはいつからか

 『カルチョビット』がちっとも優勝出来そうにありません。
 現在7年目、N1リーグも2年目ですが目下最下位争い中で「残留できれば良いなぁ」というシーズンが続いています。N1昇格まではそれなりに順調に来たんですが、ここらで「シミュレーションゲームがヘタクソ」な自分を痛感しています。

 このゲームはN1リーグ優勝で「日本一」になった後も楽しめるイベントがたくさんあるという話はTwitterで見かけますし、その度に「ぐぬぬぬ……俺はいつまで経っても優勝すらできない……」とハンカチを噛み締めて悔しがっているのですが。


 とりあえず「N1リーグの優勝」を一区切りにして、それが出来たら「ゲーム紹介」記事を書いて「このゲーム面白いよ!こんな人にオススメだよ!」と布教活動に勤しもうと思っていたのに。永遠にクリア出来る気がしませんし、あまりに勝てないので「全然面白くない!」と叫びたくなってきました。ヘタクソなのが!私がヘタクソなのが悪いんだ!




 ゲームをクリアしていない人がゲームレビューを書いていいものだろうか。

 これが今日の主題です。

 某ゲーム雑誌のクロスレビューなんかは、「たった数時間しか遊んでいないレビューに価値はない」「ちゃんとクリアしてからレビューを書けよ」という批判に晒されていましたよね。
 自分は必ずしもそうは思いませんし、「○時間遊んだ上での感想です」と書いてあれば参考になると思っているんですが――――ビビリですから、自分が「ゲーム紹介」の記事を書く際には「ちゃんとクリアしてから書かなきゃダメだ」って思ってしまうんです。


 だって、その後の展開で一気に面白くなるかも知れないじゃないですか。
 「アニメは最終話まで観なければ面白いかどうかは分からない」のと一緒で、「ゲームも最後まで遊ばなければ面白いかどうかは分からない」と思ってしまうのです。



 その結果、いつまで経ってもクリア出来ないゲームは「ゲーム紹介」記事は書けず、誰にもオススメ出来ずにひっそりと売り上げランキングから消えるのを見守って「あー、思った通り売れなかったなぁ」と遠い目をするのです。悪いのは誰だ!ヘタクソな私が悪いんだ!



 「ゲームはクリアしなくてはダメだ」と思うようになったのはいつからか
 ストーリーが用意されているゲームならば確かに、「ダメ」かも知れません。
 アドベンチャーゲームだったりRPGだったりで「クリアしていない」というと、「ストーリーの結末を知らない」ワケですからね。映画のラスト10分を観ていない、漫画の最終巻を読んでいない、そういう人がレビューを書いても「結末知らないのにオススメとか言ってんじゃねえよ!」と思っちゃいますものね。


 では、他のジャンルではどうでしょうか。
 2D『マリオ』を「ワールド7」までクリアしたけど、まだ「ワールド8」やっていない―――という状況でレビューを書いて良いものか。これもやっぱりマズイ気がしますね。「ワールド8が超つまらないかも知れない」し「ワールド8が超面白いかも知れない」のですから。それを知らずにオススメするなよ、と。


 レースゲームで収録されているコースを全部走らずにレビューを書くのもマズイ気がしますし、『Wii Sports』で収録されている競技を全部プレイせずにレビューを書くのもマズイ気がしますし、『鬼トレ』で「3バックの壁」を越えずにレビューを書くのもマズイ気がします。




 あれ……?

 「N1リーグ優勝していなくても『カルチョビット』の紹介記事を書いて良いよね!」という話にするつもりが、「N1リーグも優勝していないのに『カルチョビット』の紹介記事書いちゃマズイだろ!」と思えてきました。

 「やったー!日本一になったぞー!」という達成感を得ていない自分が、偉そうにこのゲームを語れる資格はないんじゃないか?そう思えてきました。


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 ファミコンの『スーパーマリオブラザーズ』を遊んでいた頃は、クリア出来なくても気にしていませんでした。クリアしても2周目が始まるだけですからね。

 私より上の世代の、シューティングゲームブームの頃はもっとそうだったんじゃないかと思います。
 「ずっと続けられるか」とか「どんだけハイスコアを出せるか」という遊びだったでしょうし。



 しかし、ゲームはどんどん「物語」化していきます。
 『ドルアーガの塔』『ポートピア』『ドラクエ』……ゲームで「物語」が描かれるようになり、明確な「エンディング」が用意されるようになって、「クリアをしなければその物語の結末を知らない」遊びになっていきました。
 初代からたった3年後の『スーパーマリオブラザーズ3』は「おしまい」「The END」という文字が出て、2周目は始まりません(確か)。明確に「クリア」という結末が用意されているんですよね。


 そして、そこから2年後の『スーパーマリオワールド』では「隠しルート」の存在で、「知識さえあれば多くの人がクリア出来るゲーム」になっていました。この路線は現在のゲーム業界にも継承されていて、「クリアだけなら多くの人が出来るけど、やりこむのは大変」というゲームは今では主流ですよんね。

 これは、「クリア出来ない人」は「そのゲームを全部楽しめていないんじゃないか」と思ってしまうという前提の下で、クリアまでのハードルを下げて「誰でもクリアできる」「誰でも達成感を得られる」方向性に進んだとも言えて。
 こういうことを書くと「だから最近のゲームはつまんねえんだよ」とか言い出す人がいるだろうけど、それはオマエ!『カルチョビット』を一向にクリア出来ないオレへの侮辱だかんな!!(´;ω;`)



 「クリア」というのは、プレイヤーに「目的」を与え「達成感」も与えてくれる指針だったと思います。自分も沢山のゲームをクリアしてきたから分かります。ゲームをクリアしたら、どんなクソゲーでも「やったぞ!!」と思えますもの。
 しかし、それは時として「義務」に変わるのです。「クリアしなければ」「クリアもしていないくせに」「クリアも出来ない自分なんて」




 これと同じようなことで、最近気になることがあります。
 こういう風に「クリア」=「義務」という風潮からのカウンターとして、ニンテンドーDSの時代は「クリアのないゲーム」が爆発的に売れました。『脳トレ』もそうでしたし、『どうぶつの森』もそうでした。ああようやくゲームは「義務」から解放されたのだと思いました。

 しかし、最近「新たな義務」が生まれつつあります。
 「実績」的システムです。

 『脳トレ』の続編である『鬼トレ』には「賞状」という実績的なシステムが入っています。
 『どうぶつの森』も3DS版には「バッジ」という実績的なシステムが入っています。


 自分はこの「実績」的な要素は嫌いじゃないですし、これによって遊びやすくなるのも分かります。
 しかし、かつて「クリア」=「義務」になってしまったように、「実績コンプ」=「義務」になってしまったらイヤだと思うのです。『どうぶつの森』の実績コンプなんて1年単位で時間がかかるでしょうし、いつまで経ってもゲームレビューが書けません(笑)。

(関連記事:やりこみ要素があるから初心者でも安心して遊べるね!

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| ゲーム雑記 | 17:58 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

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超初心者のための“深夜アニメの切り方”講座

 超初心者のための“深夜アニメの楽しみ方”講座超初心者のための“深夜アニメの選び方”講座に続く第3弾です。
 アニメファンやアニメ業界の人には「わざわざ初心者にそんなこと教えるんじゃない!」と思われるかも知れませんが、これを語らずして「アニメ視聴って楽しいね!」なんて言えないと私は思うのです。



 前2回の記事で自分は「深夜アニメはものすごく沢山の作品が放送されている」ことと、「だからアニメファンはその中から幾つかを選んで視聴している」ということを書きました。そして、今日は「そうして見始めたアニメを、アニメファンは最後まで観るワケではない」ことを語ろうと思います。

 もちろん、ポリシーとして「どんな作品でも最後まで観る」アニメファンはいるでしょうし。
 「最後まで観るような作品しか観始めない」というアニメファンも多いと思います。


 しかし、私なんかは例えば第1話を観始めるのは7本くらいでも、最終話まで観るのはその内の2~3本だけだったりします。7本も最終話まで観る余裕がないんですもの。
 時間がないという理由もありますが、脳がそんなにたくさんの作品を同時並行では覚えてくれないんです。Twitterを見る限り、そういうアニメファンも少なくないと思うのです。

 なので、「つまらなかった作品」や「自分に合わない作品」は途中で観るのを辞める!
 これが深夜アニメを楽しむ最大のコツだと思うのです。

 「脱落する」「辞める」「置いていかれる」……様々な言い方がありますが、この記事では敢えて能動的な意味が強い「切る」という言葉を使わせていただきます。アニメを作っている人からすると「切るとは何様のつもりだ!」と思われるでしょうから、普段はあまり使わないようにしていますけど(笑)。



 しかし、この「アニメの切り方」にも気をつけなければならないことがあります。
 なので今日は「アニメの面白さは最終話まで観ないと分からない」「それでもつまらないなら涙を呑んで切らねばならない」という矛盾するような二本立てで説明しようと思います。



1.アニメの面白さは最終話まで観ないと分からない
 深夜アニメのほとんどは1クール(3ヶ月)か2クール(6ヶ月)毎週放送します。
 作品によって話数は前後しますが、「全12話」とか「全24話」くらいが平均になるでしょう。

 だから、最初の1~2話で面白いかどうかなんて本来は分からないんですよね。

 例えば2009年の『かなめも』。
 全13話中8話目までは、私は何が面白いかさっぱり分かりませんでした。沢山いるサブキャラクターは掘り下げないし、お色気シーンは自主規制でフキダシ修正が入るし、尺が足りなくて「今週のダイジェスト映像」とか流れるし(笑)。

 ですが、8話目から徐々に「この作品が何を描いているのか」が見えてきて。
 ラスト2話にはウルウル泣かされました。地味だったけど良い作品だった!この良さをみんなにも伝えたい!と、当時記事にしたくらいです。

(関連記事:『けいおん!』は“仲間”を描き、『かなめも』は“孤独”を描いた


 最近では『氷菓』もそうでした。
 全22話中6話までは何がやりたいかさっぱり分からず、「次が面白くなかったら切ろう」と思いながら観た7話が面白く、そこから映画編→文化祭編とどんどんテンションが上がり、最終的には「このアニメが大好きだった!」と言える作品になりました。



 この2作品は「我慢して切らなかったらその後すごく面白くなってくれた」例ですけど、当然「自分が切った後すごく面白くなって、話題になっていたアニメ」も沢山あります。自分にとっては『イカ娘』とか『ゆるゆり』はそういうアニメでした。
 『ゆるゆり』は特にファンですら「1期の1話は面白くなかった」と言っているくらいですからね。自分はその1期1話で「あんま面白くないなー」と切ったのですが、2期になってから観たらビックリするくらい面白かったです。

 逆に、「最初は面白かったけど、面白かったのは最初だけだったアニメ」も沢山あります。具体名は出しませんけど(笑)。



 ―――と、こんなカンジに「最初の数話だけではアニメの面白さはなかなか分からない」んです。
 10月から始まったアニメを観始めた人は、現在2話とか3話辺りを観ていると思うんですが、現時点で面白くなくてもどこかのポイントで突然面白くなる時が来るかも知れないんです。来ないかも知れませんけど(笑)


 ということを前提に、↓の項に進むのです。


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2.それでもつまらないなら涙を呑んで切らねばならない
 とは言え、ですよ。
 「全13話中、最初の7話は超つまんないけど、それが伏線になって最後の2話は超面白いから全話観なよ!」と言われても、そのアニメを観るのってやっぱイヤですよね。最後の2話×30分=1時間は面白いかもしれないけど、最初の7話×30分=3時間半が苦痛だったらそれはやっぱり「苦痛なアニメ」なんだと思うのですよ。


 アニメは娯楽です。
 辛い思いをしてまで観ることはないのです。


 そういう意味では、この一連の「超初心者のための“深夜アニメの○○方”講座」を始めて最初の改編期が2012年の秋だったというのは運命的かも知れません。特に、自分が選んだ4作品――――『中二病でも恋がしたい!』『新世界より』『リトルバスターズ!』『ロボティクス・ノーツ』はサンプルとして非常に適した作品だったと思うのです。



 だって私、今、



 ぶっちゃけ全作品を切りたいですもん。




 長年深夜アニメを観ている身としては、4作品選んだらどれかは自分にハマることがほとんどだったのですが――――今回はどれも正直「面白くない……」と思いながら観ています。ということで、サンプルとしては面白い作品を選べたなと思うのです。

 自分がアニメを「切る」場合―――「1話目で切る」「3話目で切る」「7話目で切る」「13話くらいで切る」場合ではそれぞれ理由が違います。それを今から説明しようと思うのですが……


 んで、説明する前に一番重要なことで。
 基準は「このアニメは今後の展開で自分にハマるかどうか」なんです。あくまで主観の話。私が『中二病でも~』を面白くないから切ろうとしているからといって、『中二病でも~』を面白いと思っているアナタが切る必要はありません。
 アニメは娯楽ですからね。「自分が楽しめるかどうか」が一番重要。



 「1話目で切るケース」
 “生理的に受け付けない”場合です。

 どんなにアニメを沢山観ている人であっても、1話の時点で「後に面白くなるか」なんて分かりません。だってアニメって毎週「脚本」も「演出」も「作画」も入れ替わるんですもん。1話の脚本が面白くなくても2話の脚本が面白いことなんてしょっちゅうあります。

 なので、1話目で重要なのは「面白さ」ではないんです。「気持ち悪くないか」なんです。
 キャラクターデザインが自分にとって気持ち悪かったら、その後どんなにストーリーが面白くなっても楽しめないでしょう。主人公の言動が人間的に許せなくて作中でもそれがまかり通ってるのを見たら、今後どんな神展開があっても好きになれないでしょう。

 1話目で切る場合、私はそういうところを基準にしています。




 あ、あと“他の作品と食い合わないか”も重要ですね。
 事前情報入れずに7本アニメ観始めたら、7本ともハーレムアニメだった!こんなにハーレムアニメばっか観たくない!って場合は1話でどれかを切ることはあるでしょう。自分は選ぶ段階で気を付けますけど(笑)。



 「3話目で切るケース」
 深夜アニメが幾ら長丁場と言えども、3話目くらいでは“方向性”が見えてくるものです。
 1~2話は設定やキャラクターを視聴者に見せるだけで終わってしまう作品もありますが、3話目くらいでこのアニメがどういうアニメなのかを伝えにきますね。テンポの良い作品だと3話までに一山用意したりもしますが。

 ネタバレになるので文字を背景色で隠しますが。
 『中二病でも~』だったら、部活を作る回でしたし。
 『新世界より』だったら、作中舞台と現代を繋ぐ図書館が現れましたし。


 その方向性に魅力を感じるかどうかで「切る」かどうかが見えてくると思います。
 自分は『中二病でも~』の3話は「もういいかな……」と思いましたが、『新世界より』の3話には「おっ!来週はどうなるんだろう」とちょっとワクワクしました。



 「7話目で切るケース」
 「今は面白くないけど、今後面白くなりそうだ」と思いながら観ていても、7話まで観てまだ1度も面白いと思わないのなら黄信号です。スタッフが「ここは面白いところだぞ!」と思っている見せ場が、アナタにとっては面白くないから気付いていないだけなのかも知れません。つまりはスタッフとアナタの嗜好がズレている懼れがあるのです。


 しかし、1クールのアニメだと7話まで観ちゃうと「半分は観た」ことになるので、自分は惰性で最後まで観ることも多いです。



 「13話くらいで切るケース」
 これは2クールのアニメの場合、2クール目に突入したタイミングで切ることもあります。
 2クール目になるとまた新たな新アニメが開始されるので「新しく始まったアニメの方が面白そうだな!」と、3ヶ月観たアニメを切ることがあるのです。

 まぁ、13話まで観てまだ「あと半分楽しみだな!」と思わせられていない時点で……という話ですが。


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 自分が選んだ『中二病でも恋がしたい!』『新世界より』『リトルバスターズ!』『ロボティクス・ノーツ』の4作品は―――正直、アニメ超初心者の人には楽しみにくいものを選んでしまったなと思っています。私個人が楽しくないだけじゃなくて、あまり「初心者にオススメの作品」とは言えないものだったかなと。


 『中二病でも~』は、言ってしまえばパロディ作品ですからね。
 深夜アニメでよくある“王道パターン”を登場人物達が実践しようとしているのですから、そのパターンを知らない人にはあまり楽しめないかもと思うのです。OP・EDの絵も『ハルヒ』や『けいおん』のセルフパロなんでしょうし。

 しかし、絵の動かし方は相変わらず凄いので、そういうところを楽しめる人には良いかも。
 自分は3話がイマイチだったので「切る」方向ですけど、一応4話を観て決めようと思っています。


 『新世界より』は、原作からして「壮大なストーリー」と言っているだけあって、まだまだワケ分からん状況です。3話のラストでこの後全容が明かされそうな期待が持てましたし、自分は比較的「今後が楽しみ」と思えてきたのですが……

 アニメ慣れしていない人には、もっと分かりやすい作品の方が良かったかなと反省。


 『リトバス』も、3話でもまだまだキャラが出揃っていないので「ギャルゲー原作のアニメはスロースタート」と言えると思うんですけど……純粋に、あんまり、面白く…ないというか。
 原作ファンの人は凄く楽しめる演出がされているなんて話も聴くので、自分のような「アニメが初見」の人には楽しめないようになっちゃっているだけなのかも知れず。いずれにせよ、アニメ初心者にオススメするには敷居が高かったかなと。


 『ロボノ』はこの中では比較的「誰でも楽しめる」ようにしていると思います。
 流石アニプレックス。

 キャラも設定も魅力的ですし、それでいて突飛過ぎずにみんなが感情移入できるようにしてあるかなと。
 ただ、これも原作がアドベンチャーゲームなので、「アニメの1話」単位で観ると物足りなさがあるのも確かです。もっとガシガシ引っ張ってくれよーと思わなくもない、です。





 うん、まぁ、こういうこともあります。
 今季面白くなかったら、また来季チャレンジすれば良いんです。

 とりあえず自分は『新世界より』と『ロボノ』は「先が気になるので継続」させて、『中二病でも』は4話で判断、『リトバス』はもうイイかな……というところです。



3.「切った」際の注意点
 「アニメは最終話まで観ないと面白いかどうかは分からない」と書きました。
 なので、最終話まで観ずに切った場合――――


 その作品のことを「面白いかどうか」は語れないんです。


 全13話観て「面白かったー」と言っている人のところに行って、3話で切った人が「面白くなかったよ」と言ったら、「テメエ!全話観てから言えよ!!」とムカつかれてしまうでしょう。


 「3話まで観たけど自分の肌に合わなかったから脱落してしまいました。その後すごく評判が良かったのを聞いて、失敗したなー、脱落しなきゃ良かったなーと後悔しています」← コレくらいは言いましょう。思っていなくても言いましょう。それが気遣いというものです。



 でも、実際「面白いかどうかは肌に合うかどうか」ですからね。
 自分は夏(7~9月)に放送していた『TARI TARI』というアニメが超好きだったのですが、「2話まで観たけど肌に合わなくて脱落してしまいました」と言われた時は「あー、じゃあ最後まで観ても楽しめなかったでしょう」と思いましたもの。2話で感動できるかどうかで、あの作品を楽しめる人かどうかが分かる作品だったと思うので。

 なので「面白くなかったから切った」というよりは、「○話まで観たけど肌に合わなくて脱落しました」と言った方が正確ですし。嫌われることも少なくなると思います。




 そして、もう一つ。
 実際に、「切った後に面白くなるケース」ももちろん沢山あります。

 Twitterなどで「5話くらいから超面白くなったよな!」と話題沸騰したりして、「俺3話で切っちゃったよ!」みたいな。そういう時は盛大に悔しがりましょう。

 そうすることで「何を切って」「何を残すか」の見極めが上手くなるのですし、自分がどういう作品を好きかとか、自分が今欲しているのが何かとかが見えてくるのです。

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一番衝撃だったゲーム機の進化はいつだったか

 ついつい語りたくなってしまった記事。

 なぜグラフィックの進化は止まってしまったのか?現実ゲームさん)

 自分は「これ以上のグラフィックの進化」にはあまり興味がないのでこの記事の本題部分は「専門的すぎて分からない…」くらいだったのですが、そこで語られている横道部分――――
 特に「○○が出てきた時のグラフィックの進化の衝撃度はすごかった。それに比べて今は……」と話す人の、「○○」の部分が、人によって「ファミコンの後にスーファミが出た時」だったり「スーファミの後にPSが出た時」だったり「PS2の後にPS3が出た時」だったりするところなんか、すごく興味深かったです。


 みんなそれぞれ「一番衝撃だったゲーム機の進化」が違うんですね。
 それは世代的な差もあるし、嗜好的な差もあるでしょう。


 例えば自分の場合―――
 これは何度か書いていることなんですが、自分はPSとか64時代のローポリがあまり好きじゃなかったんですね。スーファミ時代のキレイなドット絵が好きだったから、『FF6』の後の『FF7』の画面写真を見た時にはガッカリしてしまったんです。カクカクしてんじゃん、と。

 あの頃は、『マリオ』も『FF』も『ゼルダ』もローポリで3Dのゲームになってしまったんで「ゲームはもう俺に関係のないものになってしまったんだ」と思っていました。
 後に『FF7』はプレイしましたがあまり楽しめませんでしたし、Wiiが出てから64のソフトをバーチャルコンソールで幾つかプレイしたんですが、そちらもやはりあまり好きになれませんでした。



 だから、ネット上で「FF7の画面写真を観た時は衝撃だったな!」とか「FF7はローポリだから面白かったんだよ。今のグラフィックにリメイクしてもダメだ」とか「スーファミからPSが出た時が一番衝撃的だった」といった意見を読むと、そう思っていた人がそんなにいたのか!と驚いたのです。もちろん、そういう人が沢山いたからPSもFF7も売れたんでしょうけどね。


 自分の場合、逆にPS2とかゲームキューブの時代になって「ポリゴンなのにカクカクしていない!」と思った時の方が衝撃でした。「俺の嫌いなローポリがやっとまともなポリゴンになったぜ!」みたいな。当時はローポリなんて言葉は知りませんでしたけど。




 思うに、「一番衝撃だったゲーム機の進化」とは、各々の「前世代機に持っていた潜在的不満」が解消された時のことなんじゃないかって思うのです。

 自分はスーファミのグラフィックに不満がなかった→ だからPSや64のローポリには惹かれなかった
 逆にPSや64のローポリが不満だった→ だからPS2やGCのグラフィックに衝撃を受けた


 多分、人によっては「ファミコンが出た時」が「ゲーセンのゲームが家で遊べるなんて!」と衝撃的だったのでしょうし、人によっては「Xbox360やPS3が出た時」が「ようやくハイビジョンのゲームが遊べるのか!」と衝撃的だったのでしょうし。

 この手の話は世代間ギャップの話に落ち着きがちなんですが、自分としては「ゲームに何を求めるのか」の違いが一番大きいんじゃないかって思います。




 そんで。私個人にとって「一番衝撃だったゲーム機の進化はいつだったか」を書くと―――
 やっぱり「ファミコンからスーファミに切り替わった時」だったかなと思います。自宅にあるファミコンには何の不満もなかったのだけど、一気に新時代が来て「ゲームは別のステージに上がる」と思ったものでした。

 まず、RPGの戦闘に背景絵が付いたこと。
 美麗なグラフィックをウリにしていた『ファイナルファンタジーIII』ですら戦闘時は黒い背景の上で戦っていました。それがスーファミの『ファイナルファンタジーIV』になった途端、美麗な背景の上でキャラが動くようになったのですから。当時の私は「未来が来た!」と矛盾するような衝撃を受けたのです。

 ちなみにファミコン時代のRPGの戦闘は黒背景がデフォで(『ドラクエI』みたいな例外もあるけど)、スーファミ時代に背景が付くのが普通でした。『ドラクエIV』→『ドラクエV』もそうでしたし、『ファイアーエムブレム外伝』→『ファイアーエムブレム 紋章の謎』もそうでしたしね。

 『スーパーマリオコレクション』とか『ドラゴンクエストI・II』みたいに、ファミコン時代の名作をスーファミソフトとしてリメイクするのが流行った一つの理由として、グラフィックの進化はあったと思います(セーブできるようになったというのも大きいけど)。



 後は、セリフに漢字が使われるようになったこと。
 ファミコン時代にも実は漢字を使っているソフトはあったんですが、スタンダードになったのはやはりスーファミになってからでした。『弟切草』の衝撃といったら!
 『ロマサガ』の頃は「一部だけ漢字」で「漢字だけデカイ」とアンバランスなカンジでしたけど、『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』『FFV』の頃には文字が大きくなって漢字も普通に使われるようになりました(子どもにも配慮して難しい漢字は使われなかったり、カッコでひらがなが付いたりしましたが)。

 漢字が使われるようになっただけならストーリーはさほど変わらないはずなんですけど、漢字により「文章の意味」が伝わりやすくなったとかで、ストーリー重視のゲームが増えていく一因になったとも言えるかもですね。
 当時漢字に衝撃を受けていた自分が「こんなに漢字だらけでは子どもが遊べないんじゃないか」とか言うようになるとは(笑)。



 後は、デカイキャラが動かせるようになったことですかね。
 技術的には何が理由か分からないのですが、ファミコン時代は小さなキャラしか動かすことが出来なかったものが、『ファイナルファイト』で画面の半分くらいのキャラが動いていることに衝撃を受けました。

 もちろんコレはアーケードゲームの移植だったんですけど、当時の自分はそんなことは知りませんでしたし、「すごい時代になっちまったぞ!」と思ったもんです。「今までの俺達はファミコンという制約の中で作られたゲームしか遊んでいなかったのか!」と。

 後の『ストII』ブームももちろん衝撃でしたけど、それ以前にスーファミの『ウルトラマン』を見た時もビックリしましたね。SDじゃないウルトラマンがリアルに動いている!と。今見ると全然リアルじゃないんでしょうけどね(笑)。



 この「背景が黒くなくなった」「漢字が使えるようになった」「デフォルメされていない大きなキャラでも動かせるようになった」は、つまりはファミコン時代は「ゲームだから仕方ないよね」と省略されてきた部分をスーファミがそのまま表現できるようにしてしまったとも総括できて。

 ゲームで「リアルな絵やストーリー」を描ける時代が来るという期待を持ったのかも知れませんね。今となっては「アレで……?」と思われるでしょうけど。「ゲームは新しいステージに上がるぞ」と思ったものです。






 ついつい熱くなって「スーファミは凄かったんじゃぞ!」という老人の思い出話みたいになってしまいましたが、多分ゲーム好きの皆さんにはそれぞれ「衝撃だったゲーム機」はあると思います。
 グラフィックの凄さじゃないですけど、DSのタッチパネルとかは今になると「スティックで文字にカーソル合わせていた時代があったなんて信じられない」くらいですし、DSのタッチパネルですら使えなかったウチの父親が使いこなせたポインターとモーションセンサーのWiiは衝撃的でした。


 ゲームの進化の歴史は、「衝撃の積み重ね」なんでしょうね。
 自分には全く響かなかったPSや64のローポリ時代がなければ、自分が現在好きな『ファミリーフィッシング』の着せ替え機能みたいなのは生まれていなかったのでしょうし。その全てが繋がっているということなんでしょう。恐らくここに挙げていないゲーム機やゲームソフトとかも。

 あ、そうだ。「積み重ねの歴史」と言えば『バーチャファイター』なんかは後のゲームに多大な影響を与えたと言われますよね。3Dポリゴンで人体を動かすことによってリアルな動きがうんちゃらかんちゃら。




 ちょっと前に『FF1』リメイクのスマホ版がどーのこーのという話が話題になりましたけど、そもそも昔のゲームって基本的に遊びにくいですからね。そこから何度も何度も衝撃的な進化をして、遊びやすくなって今があるワケで。
 「有名シリーズだから20年前の第1作から遊んでみよう」とかはあまりオススメ出来る遊び方じゃないんですよね。ファミコン版の『FF1』なんてセーブするのに金かかるくらいですし(笑)。


 ということで、先人達の努力に感謝してゲームを楽しんで生きたいと思うワケでございやする。


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| ゲーム雑記 | 17:52 | comments:15 | trackbacks:1 | TOP↑

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イケメンの定義がよく分からない

 御当人が読んでいる可能性も高いので最初に弁明しておきますけど、別に「クレーム」というワケではなくて、「あの時、実はこんなことを考えていたんですよ」と書いておきたかったので今日の記事を書きます。
 考え始めたら面白かったですし、創作活動において大事なものが隠されているとも思いましたし。


 ニンテンドー3DSの『いつの間に交換日記』で、何故だか皆さんのリクエストを受けて絵を描くことになりまして、その中の一つで「イケメンを描いてください!」というリクエストを女性から受けたんです。

 イケメン……


 はて、イケメン……



 リクエストを受けたからには生半可な気持ちではなく真摯に描かねばならないと思ったのですが、よくよく考えてみると「イケメン」がどういう顔のことを言うのか自分にはイメージが出来ていなかったんです。
 「※ ただしイケメンに限る」とか、「イケメンには俺達の気持ちなんか分からねえよ」とか言っている割には、具体的な「イケメン」のイメージが自分の中にはなかったんです。正確に言うと、「俺の中のイケメン像ってみんなにも通用するのか?」というか。



 特にコレ、女性から受けたというのが難問で。
 自分が「イケメンを描いてください!」と言われて最初にパッと思いついたのが、『SLAM DUNK』のゴリとか『幽遊白書』の桑原とか『機動戦士ガンダム』のドズル・ザビとかだったんですけど、この人達を描いても多分「え……これがイケメン?」って思われちゃうんじゃないかと不安になったのです。


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 男から見た「格好良い男」像って、「曲がらない信念」だとか「逆境にも屈しない精神力」とかを持った「強い!」「渋い!」「男臭い!」キャラクター達のことだと思うし、男同士では「エガちゃん、テライケメンだわー」と言ったりしているので、「イケメン」という言葉でパッと思いついたのはその辺だったのですが。

 「※ ただしイケメンに限る」と言っている時はそうじゃなくて、単純に「顔が整っている人」という意味で使っていますよね(笑)。




 これは「男から見た格好良い男」と「女から見た格好良い男」は違うよねという話にも通じてて。
 今回のこのケースは女性からリクエストを受けたこともあって、「男が想像する<女が思う格好良い男>像」を描くことが正解であって―――「うん、ゴリとか桑原とかドズル中将を描いてはいけないんだな」と、ギリギリのところで踏みとどまりました。


 じゃあ後は「顔が整っている人」を描けばいい、と思ったのですが……ここでまた悩み始めました。
 「顔が整っている人」であっても、中性的な美少年タイプの人には「イケメン」って言葉は使わないんじゃないかと不安になってきたのです。だって、それなら「美少年を描いてください!」ってリクエストになるでしょ?

 とすると、「男っぽい顔立ち」で「顔が整っている人」を描くべきなのか?
 『SLAM DUNK』で言えば牧紳一とか、『機動戦士ガンダム』で言えばスレッガー中尉みたいな。


SLAM DUNK 完全版 10 (ジャンプ・コミックスデラックス)

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 なんかもうよく分からない……
 牧がイケメンならばゴリもイケメンな気がするし、イケメンの定義がさっぱり分からなくなってしまったのです。なんかもうこう考えると、世界の全てがイケメンのように思えてきたし、世界のどこにもイケメンなんていないようにも思えてきました。

 ということで、リクエストには自画像を描いて「これがイケメンです」と言い張ることにしました。
 これならば「こんなのはイケメンじゃないです!」と言えないだろうしな!ぐへへへへへ





 これをきっかけに、最近自分が考えているテーマなのですが………
 例えば、男性同様に女性も「女から見た可愛い女」と「男から見た可愛い女」は違いますよね。「可愛い」の部分を「キレイな」とか「格好良い」とかに置き換えてもOK。同性と異性の評価軸は違うというのは、男女ともによく話題になることです。

 もう一歩踏み込んで考えてみると、狙って「男から見た可愛い女」になれる女性は「女が想像する<男が思う可愛い女>像」を自分に当てはめられる人とも言えますよね。それって、“自分以外の価値観”を想像出来る人とも言えるんじゃないかと。




 もちろん「男」と「女」にきっちり分けられるワケもなくて、男性読者でも「俺はエガちゃんをイケメンだとは思わないな」という人はいるでしょうし、女性読者でも「私はエガちゃんをイケメンだと思う」という人はいるでしょうけど。
 自分が何故こういうことを考え始めたかというと――――創作活動をする身としては、「女性に受ける男性キャラクター」「女性に受ける女性キャラクター」を男の自分が描くということはどういうことなのか真剣に考えたことがなかったなと思ったのです。



 自分は「女性漫画家さんが青年漫画誌に描いている漫画」を好きになることが多い時期があったんですけど、「男性漫画家さんが青年漫画誌に描いている漫画」よりも好きだったということは、「男が好きなもの」は実は男性漫画家さんよりも女性漫画家さんの方が分かっていた―――とも言えるんじゃないかとかね。


 イケメンの話から随分と遠いところまで来たもんだ。

| 漫画作成 | 17:51 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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40分のニンテンドーダイレクトと、30秒のTVCMと

 見事にウチの母が釣り上げられてしまいました。




 我が家の母はDS版の『おいでよ どうぶつの森』に大ハマリをし、後にどんどんゲーマー人生を歩みだすことになったのですが、DS版を死ぬほどやりこんだためにWii版はそんなに楽しめなくて、「もうどうぶつの森はイイや……」と言っていたほどでした。
 今までもチョコチョコ公開されていた3DS版の映像を見せていたのですが、「面倒くさいし……」と興味を引くほどではなく。なので今回の3DS版『とびだせ どうぶつの森』は、我が家ではスルーするつもりだったのですが。



 ↑の、ニンテンドーダイレクトの映像(47分)を見せたら「よし!予約しろ」とのことで。
 ソフト内蔵版3DSLLを予約することとなりました。ようやくこれで我が家2台目の3DSが!


 47分間もかけたことで、「何が変わったのか」「新しく出来ることは何か」がしっかり伝わったんですね。
 この映像が放送されたリアルタイム時にはTwitterでの反応も見ていたのですが、みんな食いつくところがバラバラで。「見知らぬ人の村に遊び行けるのがイイ!」「服のデザインが細かいのがイイ!」「秘書ちゃん可愛い!ハァハァ」と様々な意見があがっていました。
 ウチの母の場合は「家具にマイデザインが使えること」と「マイデザインをQRコードで読み込めること」に食いついていて、きっとネット上で達人達がすごいデザインを公開してくれるに違いない!と言っていました。何という他力本願プレイ(笑)。




 自分は、今回に限らずニンテンドーダイレクトのような映像による宣伝はすごく魅力的だと思います。
 『カルチョビット』を購入したのも、事前のエキシビジョンマッチ映像が面白かったからですし。

 しかし、逆に思うこともあるのです。
 今回の『とびだせ どうぶつの森』、もし自分が15秒とか30秒のTVCMを作らなければならないとしたら、どうしたらイイんだろう……と。

 あまりにも要素が多すぎて47分間の映像を用意して初めて「おぉ!これは面白そうだ!」と思われるようなソフトの魅力を、15秒とか30秒のTVCMに収められるのか―――と。「どの部分を優先して伝えるのか」というと、ウチの母が食いついた「マイデザインが家具に使える」なんて部分は後回しにされちゃいそうじゃないですか。


 現代のゲームって「要素がたくさん詰め込まれ過ぎていて」、TVCMで魅力を伝えるのが不可能になっているんじゃないのか―――と思ったのです。


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 話の流れ上、ここには『とびだせ どうぶつの森』のアフィリンクを貼るべきだったんですが……現在はAmazonだと定価よりも高い業者でしか買えないみたいで。ソフト内蔵本体どころかソフト単体でも。
 まぁ、でも発売日になればソフト単体は普通に買えると思うし……ということでリンク貼りません。みんなも『カルチョビット』を買えばイイと思うよ!(笑)




 閑話休題。
 DSやWiiの頃、「任天堂はTVCMを大量に流せるからソフトが売れるんだ」と言っている人がいました。
 しかし、自分は「任天堂のソフトであっても売れていないソフトが沢山ある」「本当の問題は、TVCMで売れるタイプのゲームが減ってきていることだ」と書いていました。

(関連記事:全てのゲームには4つの層が存在する



 つまり、15秒や30秒で魅力を伝えられるのかという話。
 『Wii Sports』や『Wii Fit』は一瞬でその魅力が伝わるソフトでした。
 『ジャストダンス』とか『リズム天国』とかもそうでした。


 逆に、15秒や30秒では魅力を伝えられないソフトも沢山ありました。
 いわゆる「こんなに面白いのにどうして売れないんだ!」とゲーマーの皆様が嘆かれるソフト達。
 Wiiで言えば『ゼノブレイド』とか『レギンレイヴ』とかでしょうか。


 自分が現在プレイしている『ラストストーリー』もそうかも知れませんね。
 あのゲームのTVCMで、芸人さん達が赤と青に分かれて「ギャザリング」がどういうものかを説明するTVCMがあって、自分は「このゲームはギャザリングを楽しむゲームなんだ」と思っていたんですが。実際に遊んでみたら全然そんなことなかったんですよ。

 ギャザリングは確かに「このゲーム独特のシステム」ですけど、それそのものが楽しいというワケではなく、たくさんあるシステムの一部分に過ぎないじゃないですか。「将棋ってどんなゲーム?」と訊かれて「歩は1マスずつしか前進できないんだよ」と答えるようなものというか。



 『ルーンファクトリー』シリーズのTVCMもそうか。
 TVCMだと「よくあるギャルゲー」にしか見えなかったけど、実際に遊んでみたら「ゲームの面白いトコ全部詰め込みました!」みたいなゲームで。TVCMじゃ特定層にしか魅力伝えられてないよ!と思ったものでした。

(関連記事:ヲタク向けの皮を被った万人向けゲーム『ルーンファクトリー3』紹介



 以前に書いた、『GO VACATION』の「社長が訊く」での話もそうでした。
 あのゲームのTVCMは「よくあるミニゲーム集」みたいな伝え方で、実際にプレイしている人から「このゲームをここまでつまんなさそうに紹介できるものなのか!」と非難轟々のTVCMでした。あのゲームも要素が多すぎて、15秒のTVCMじゃ伝え切れなかったのでしょうけど、よりによってそこを切り取るのかよ!と。

(関連記事:ユーザーが勝手に宣伝してくれるゲーム




 しかし、これらのゲームに対して「じゃあ実際にオマエが15秒か30秒でTVCM作ってみろよ!」と言われても、もっと売れるTVCMを作る自信なんてありません。『GO VACATION』の魅力は島を自由に探索できるところだと思うのですが、そこを切り取ったCMが「よくあるミニゲーム集」みたいなCMよりも売れるという自信はありません。

 これだけ色んな要素と魅力を詰め込んだゲームを、15秒とか30秒とかで説明しきるなんてことが無理なんです。




 で、ニンテンドーダイレクトの話です。
 というか、ニンテンドーダイレクトのきっかけになったのは『ラストストーリー』のプレゼンテーションだったと思うんです。「TVCMの数十秒間で魅力を伝えられるゲームではない」と思ったから、TVCMでわざわざプレゼンテーションの予告をして、プレゼンテーションをユーストリームで生中継した―――ニンテンドーダイレクトの原型だと思います。


 E3の中継や、任天堂カンファレンスはそれ以前にもネット中継していましたけど。
 「一つのソフトの紹介」とか「来月発売するソフトの紹介」くらいの情報をネット中継するだけで、こんなに観る人がいるのか―――というのは、恐らく任天堂としても意外だったんでしょう。



 去年の秋にニンテンドーダイレクトが始まって、ほぼ2ヶ月に1回ペース。
 Wii Uの発表なんかもニンテンドーダイレクトの形で行われましたし。
 『カルチョビット』や『ドラクエ10』や今回の『どうぶつの森』なんかの、「1本のソフトを紹介するダイレクト」も行われています。

 これらはやはり「TVCMでは魅力を伝えられないゲームをどう宣伝していけばイイのか」の一つの答えだと思うのです。もちろん『どうぶつの森』はTVCMもするでしょうし、「どうぶつの森の新作が出たぞー!」というCMだけでかなり売れると思うんですが。こうやって40分かけて魅力を伝えることもしていこう、ということなんだと思うのです。



 ちょっと前まで「ゲームの魅力を伝えるには体験版が有効だ」という意見は多くて、確かに体験版で売り上げを上げたソフトも沢山あると思うんですが―――こないだ発売された『ブレイブリーデフォルト』なんかは「実際にプレイしてみたら体験版と全然印象が違う!」と言われていましたし、3DSの『初音ミク and Future Stars Project mirai』は「体験版は公式ネガキャンだった」と言われるほどでした。

 体験版はソフトの一部分を切り取ったものですから、ソフトの魅力を完全に伝えきれるワケでもないんですよね。『カルチョビット』の体験版みたいに「そのまま切り取った体験版」は、それはそれで「体験版クリアするのに20時間かかったから製品版買わなくてイイや」という声も出てくるのですが(笑)。



 なので、ザックリと分類すると。
・15秒や30秒で魅力が伝わるゲーム← TVCMが効果的
・アクションゲームなど手触りが大事なゲーム← 体験版が効果的
・膨大な要素があって魅力を説明しづらいゲーム← ニンテンドーダイレクトのような長尺の映像が効果的

 と、それぞれのソフトの良さを伝えるためには最適解などなく、そのソフト独自の方法を選んで行う必要があるんでしょうね―――という、結論にしてみたら当たり前の結論になってしまいました。





 しかし、ニンテンドーダイレクトのようなやり方には不安要素もあります。

 ニンテンドーダイレクトで紹介されないようなソフトはどうすればいいのか?という問題。
 極端な話をすると、超面白いPS3のゲームを作ってもニンテンドーダイレクトでは紹介されないワケです(笑)。「そりゃそうだ」という話ですし、そっちはゲーム天国に任せるとして……

 宣伝のチャンネルを任天堂しか持っていないとしたら、任天堂プラットフォームのソフトであってもその御目にかかれないソフト達は漏れていくしかなくて。面白いソフトがあってもなかなか注目されなかったWiiウェアやDSiウェアのことを思い出すと、若干不安なところもあるのです。



 もう一つには、ニンテンドーダイレクトを観ている人の数です。
 ニンテンドーダイレクトを観ているような人は「重度のゲーム情報中毒者」がほとんどでしょうし(鬼トレやらなきゃ!)、そもそもそういう人達であっても「飽きたらいつか観なくなる」ワケです。40分の映像を観るだけの価値があると思っている人しか観ないワケですからね。

 『どうぶつの森』は400万本とかを売る超キラーソフトですから、40分の映像を観ようって人もたくさんいると思いますけど。例えば、上で嘆いたDSiウェア救済のために「DSiウェアダイレクト」とかをやって岩田社長が40分間DSiウェアのソフトを紹介する映像を流したとして、私は観ますけど、観ない人も多いでしょう。


 要は、ニンテンドーダイレクトの40分の映像を観てもらえるソフトって、その時点で相当注目度が高いですよねという話です。




 「どうやってソフトを売っていくのか」
 ソフトやハードの進化以上に、進化が求められているのが今世代なのかもなぁというところ。

 それはそうと、「Wii Fit Uダイレクト」をやるなら岩田社長がヨガや筋トレをする様子を40分見せてもらえるんですよね!(←ムチャ振り)


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| ゲーム雑記 | 17:57 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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考察:エロ漫画のカラーに魅力を感じますか

 まず始めに。

 漫画のカラー化に魅力を感じますかの記事にたくさんの反応を頂き、ありがとうございました。コメント欄、Twitterでのリプライ、はてなブックマークの反応など、全て拝見させていただきました。


 様々な意見がありまして、それぞれすごく面白かったですし、参考になります。
 もし電子書籍がもっと普及したら、5年後とか10年後とかに読み返すと「あー!この意見採用されてるー!」とか「こっちの方向には進まなかったなぁ」と楽しめるんじゃないかと思いました。

 様々な意見があったので、「全体的にはこうだった」みたいなことは書きません。
 こういう時に大事なのは「総」じゃなくて「個」の意見だと思いますんで。




 と、言いつつ。
 「ちょっと面白いな」と思う同じような意見が幾つかあったので、今日はその話です。



 「エロイ漫画はカラーの方が良いです」という意見。

 これはガチな18禁のエロ漫画を挙げる人もいれば、少年漫画の中のお色気担当漫画を挙げる人もいて、いずれにせよ「肌色はカラーで見たい」という意見は結構多いみたいなんです。
 言われてみると、アニメのイラストが入ったグッズとかで「肌色多めのイラストです」と言われる時は「サービスしましたよ」みたいなニュアンスですもんね。



 「ちょっと面白いな」と思った理由は、「自分は正反対だから」です。
 自分はエロ漫画は白黒で読みたいんです。むしろエロ漫画こそ白黒希望です。

 エロ漫画は雑誌でも単行本でも最初と最後に数ページのカラーが入るものがありますけど、アレは自分はすごく苦手です。色塗るの超大変だろうと思うのですが、「余計なことしないでよ!白黒で見せてよ!」と思うほどです。



 「俺、三次元の女に興味ないからさー。二次元の女にしか興味ないからさー」みたいなことを言っている人がいますし、私もかつては言っていましたけど。私の場合、正確には「俺、色付いてる女に興味ないからさー。白黒の女にしか興味ないからさー」でした。訂正してお詫びします。

 なので、アニメのグッズとかで「肌色多めのイラストです」と言われても欲しいとは思いません。そもそも現代のアニメはほぼカラーですから、アニメキャラに“可愛さ”は感じられても“エロス”は感じられないんです。二次創作とかで白黒の漫画で描かれた場合は感じられるんですけど(笑)。



 「じゃあエロビデオとかエロイグラビアとかも白黒で見たいの?」と言われると、そういうことではないんだ!三次元は別なんだ!三次元は別腹!肌色多くても良いよ!でも、半脱ぎの方が嬉しいな!!




 「何でか?」ということをしばらく考えていたんですけど。
 いや、半脱ぎの話ではなくて、「自分が二次元のエロは白黒の方が好きな理由」を――――



 で、今のところの自己分析。
 白黒の方が線がきっちり見えるので、より「漫画的表現」が自分に届いているのかなと思いました。
 線の強弱で女体の柔らかさが感じられたり、斜線とトーンで表現された女性の表情から興奮度合いが読み取れたり。現実の女性ってあんなに顔が赤くなりませんものね。汗が可視化されているところもそうか。
 ああいうのは白黒漫画特有のデフォルメ表現なので、カラーの漫画になるとそのデフォルメ表現の効果が弱まってしまうのかなと。




 「メディアによる表現力と想像力の差」話にも近くて。
 小説だと「整った顔立ちの美少女」と書いておけば、読者それぞれが頭の中に美少女を思い描いてくれていたのに。挿絵とか漫画で「整った顔立ちの美少女」を絵として描いちゃうと、読者と絵描きの間の「美少女観」の違いによって「思ったのと違う!」みたいになってしまうとか。

 好きな漫画がアニメ化した際に、「えっ!蔵馬って髪の毛って赤かったの!?」と驚いたり、「声のイメージが全然ちげええええ」となったりするみたいな話で――――


 同じ「漫画」でも「白黒の漫画」と「カラーの漫画」では表現力と想像力のバランスが違っていて、「もはや別の表現媒体」と言って良いのかもと思いました。



 あ。
 前回の記事の繰り返しになりますけど、「俺は白黒のエロ漫画が好きだからお前らもそうなれ!」ということではないですよ。「エロ漫画はカラーがイイ」という意見から、「そう言われれば俺は白黒の方がイイな。白黒とカラーの違いって何だろう?」と考えるきっかけになったという話です。


 こういう記事を書いていると、エロ漫画を描きたくなってくるから困るるる。


30才、処女なのにエロ漫画描いてます。30才、処女なのにエロ漫画描いてます。
森田 ゆき

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| ヒンヌー | 17:56 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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殺人の起こらないアドベンチャーゲーム『こねこのいえ 桐島家と三匹の仔猫』紹介

『こねこのいえ 桐島家と三匹の仔猫』
 ニンテンドーDSi用/ファンタジーアドベンチャー
 ワークジャム
 2010.3.3発売
 500円(DSiショップ/3DS eShop専売)
 セーブデータ数:3
 公式サイト

ニンテンドー3DS LL ブルーXブラック (SPR-S-BKAA)ニンテンドー3DS LL ブルーXブラック (SPR-S-BKAA)

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 「アドベンチャーゲーム」というのはとにかく人が死ぬジャンルと言えます。
 堀井雄二氏の『ポートピア連続殺人事件』『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』などはタイトルからして人が死んでいますし、任天堂の『ファミコン探偵倶楽部』シリーズでさえも連続殺人事件を解決する話です。最近でも続いているシリーズと言えば、『神宮寺三郎』シリーズや『逆転裁判』シリーズですが、これらも殺人事件が題材になることが多いですよね。

 アドベンチャーゲームは「アクション操作を必要としない」ことから、小さい子どもでも遊べるジャンルだと思うのですが―――描かれる題材は「大人向け」が多いんです。


 殺人事件を扱わない場合は、たくさんいる美少女とイチャイチャするゲームとか、逆にたくさんいる美男子とイチャイチャするゲームとか。あとは、ホラーとか。あまり子どもには勧められない作品が多いですよね。



 かつてあったハドソンの『サラダの国のトマト姫』、任天堂の『新・鬼ヶ島』や『はじまりの森』のような「子どもにも勧められるアドベンチャーゲーム」はもう現れないのか―――
 というか、ダウンロード販売ソフトが出せる仕組みが出来た途端に任天堂がアドベンチャーゲームを出してくれなくなったのは、CiNGの倒産がつくづく惜しまれるワケで……という話は横道に逸れ過ぎですね。



 今作『こねこのいえ』は、現在『神宮寺三郎』シリーズを手がけているワークジャムが送る「殺人事件が起こらないアドベンチャーゲーム」です。
 元々は携帯アプリだったものをDSiウェアに移植したそうなのですが、可愛らしい絵柄の仔猫が主人公のアドベンチャーゲームで、ストーリーも子どもにも勧められる話となっています。

 同じ週に配信が始まった『辛口!大籠城』と『アッタコレダ』が話題になってしまったので、このソフトはネット上でも話題をほとんど見かけなかったのですが、3DSのeShopでも「女性からの評価が高いゲーム」で上位に入っていましたし、実は「ある特定の層には受けている」伏兵的なゲームだったのです。



↓ 以下、感想はクリックで。

≫ 「続きを読む」

| ゲーム紹介 | 16:46 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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今叩いている「マスコミ」って誰のこと?

 書いておかねばと思ったこと。

 分かりやすいのは、こないだ安部さんが自民党総裁に選ばれた日の話題です。

 関西のテレビ番組でレポーターが「安部さんが昼に食べたカレーは幾らだと思いますか?なんと3500円なんです!」と言っている場面があった
→ それを観た視聴者が「マスコミが安部さんの食べたカレーが高いと批判している」とネット上に書き込む
→ Twitterで「またマスコミの安部叩きか!」「これだからマスコミは!」とマスコミ批判をする人が多数現れる



 まず率直に思ったことなんですけど……
 一つの番組とか一人のレポーターが安部さんを批判したとして、それが「マスコミが安部さんを批判した」という話にすり替わっているのは何なんだ?ということ。
(※ アレが果たして批判だったのかという話は、論点がズレるんで置いときます)


 自分は関西に住んだことがないんでその番組を知らないんですが、少なくとも「マスコミを代表するようなみんなが観ている番組」ではないでしょう。
 いや、仮に大手新聞社の「権威」と呼ばれる人が何かを言ったところで、それは「その人がそう言った」とか「その新聞がそう言った」だけで、「マスコミ全部がそう言った」ワケではないですし、ましてや「だからマスコミ全部がヒドイんだ」ではないと思うんですけど。




 例えば、凶悪な犯罪を起こしてしまった加害者が「趣味:ゲーム」だった時に、テレビ番組が「ゲームが趣味の人間は危険なんです」と言ったとします。そしたらみなさん、「ふざけんな!」「それは“ソイツ個人”の問題だろ!」「“ゲームが趣味の人”でまとめるんじゃねえ!」とお怒りになるでしょう。私もそう怒ります。

 でも、その時に、「ゲームが趣味の人」をまとめて批判した“そのコメンテーター”とか“その番組”とか“そのテレビ局”という具体的な存在ではなく、「またマスコミがゲーマーを批判したぞーーーー!!」と一緒くたに“マスコミ”という概念をまとめて批判するのって、やってること一緒ですよね。



 その上、ですよ。
 他の番組で「脳トレがお年寄りにも人気なんですよ!」とか「キネクトを医療に利用してこんなことが可能になるんですよ!」みたいにゲームを肯定的に扱っても、「この番組(だけ)はゲームに偏見のない良い番組ですね」と言うだけで、「マスコミがゲームを誉めたぞーーーーー!」とは言わないじゃないですか。

 それって「フェアじゃない」と思いませんか。
 偏向しているのは「マスコミ」だけじゃなくて、「マスコミ批判」もじゃないですか?




 私は「健全なマスコミ」とは、「否定する人」も「肯定する人」もいる状態だと思っています。
 対象は「安部さん」でも「ゲーム」でも「ザッケローニ監督の選手起用」でも「劇場版まどか☆マギカの宣伝方法」でも「MMOになっちゃったドラクエ10」でも何でもイイですけど、この社会は色んな立場の人がいるから、全てのものは賛否両論あるのが当然なんです。

 だから、「こっちのコメンテーターは否定しているけど、こっちのコメンテーターは肯定している」とか、「こっちのテレビ局は否定しているけど、こっちのテレビ局は肯定している」とか、「こっちの新聞は否定しているけど、こっちの新聞は肯定している」のが健全な状態だと思うんです。


 でも、今ネット上で「マスコミ叩き」をしている人達って、「否定する人」が一人でもいると「マスコミが○○を叩いたぞーーーーー!」と騒ぎ立てるばかり。

 自分の思想や嗜好から少しでもズレた人がいたら「マスコミは偏っている!」と騒ぎ立てる。
 「○○を肯定する人を出すのは当然のこと。○○を否定する人を出すのは偏っている!マスコミは偏向している!!」

 安部さんに肯定的なことを言っているコメンテーターとか番組も普通にあると思うんですけどねぇ。
 少なくとも野田さんよりは(笑)。





 麻生さんの時の記事と同様に、この記事のコメント欄も炎上するかも知れません。それでイイです。それが健全な姿です。

 全てのものは賛否両論あるのが当然ですからね。
 この記事に対しても、「否定する人」も「肯定する人」もいて当然です。



 怖いのは「どちらか片方しかない世界」です。
 今ネット上では「マスコミは叩いてイイもの」とか「この国が悪くなったのはマスコミのせいだ」みたいな風潮があります。でも、私はそうは思いません(「マスコミ」というのは抽象化された概念でしかないから)。

 だから、「ネット上では」みたいな一まとめにはして欲しくありませんし、「マスコミ批判」への反対意見もネット上に書いておかねばと思うのです。


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| ひび雑記 | 17:55 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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マルチタイトルからハブられたWii、マルチタイトルばかりのWii U

 こんにちは!
 あんなこと書いていたくせにWii U本体はプレミアムセットの方を予約してしまいましたやまなしです!Amazonで予約出来なかったーとボヤいた瞬間、プレミアムセットの方だけ在庫復活したんですもん……

 でもまぁ、スタンドは全部買うつもりでしたし、Wii Uのソフトはダウンロード版を中心に買うつもりでしたし、『ドラクエ10』は「自分には合わないかも……」と不安だったのでベータテストから入れるというのはプラスでしょうし。結果オーライということで!色は白の方が良かったんですけどね!




 さて、無事に予約も出来たんで「楽しみだー!」気分が満開のWii Uですが。
 大きな不安要素もあります。「Wii Uが不安」というよりは、「日本のゲーム業界が不安」と言った方が正確だと思いますが。


 10月7日深夜の時点で発表されている「発売予定のWii Uソフト」リストから、「任天堂のソフト」と「海外メーカーのソフト」を除いた「国内サードメーカーのソフト」を並べてみますと……


『モンスターハンター3G HD Ver.』(カプコン)
← 3DS版からの移植
『無双OROCHI2 Hyper』(コーエーテクモゲームス)
← PS3&Xbox360版に追加要素を足した移植
『NINJA GAIDEN3:Razor's Edge』(コーエーテクモゲームス)
← PS3&Xbox360版に追加要素を足した移植
『鉄拳タッグトーナメント2 Wii Uエディション』(バンダイナムコゲームス)
← アーケードゲームに追加要素を足した移植(PS3&Xbox360版あり)
『三國志12』(コーエーテクモゲームス)
← PCからの移植、PS3とのマルチタイトル
『真・北斗無双』(コーエーテクモゲームス)
← PS3&Xbox360とのマルチタイトル
『コール オブ デューティ ブラックオプスII[吹き替え版]』(スクウェア・エニックス)
← 海外からのローカライズ、PS3&Xbox360とのマルチタイトル
『SIMPLEシリーズ for Wii U Vol.1 THE ファミリーパーティー』(ディースリー・パブリッシャー)
『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』(スクウェア・エニックス)
← Wii版からの移植
『TANK!TANK!TANK!』(バンダイナムコゲームス)
← アーケードからの移植


 『SIMPLEシリーズ for Wii U Vol.1 THE ファミリーパーティー』を除く全てのゲームが、「他機種からの移植ソフト」もしくは「他機種との同時開発のマルチソフト」だという。
 まぁ、アーケードからの移植も同列に扱うのはちょっと違うと思うから、『SIMPLEシリーズ for Wii U Vol.1 THE ファミリーパーティー』と『TANK!TANK!TANK!』を除く全てのゲームって言った方がイイか。


 もちろん移植が悪いってワケじゃないですし、ゲームパッドの要素を足しただけでも遊びやすくなるソフトはいっぱいあると思いますし、任天堂やUBIは「Wii Uならではのゲーム」を用意しているからWii Uが楽しみなことには変わりはないんですけど……

 「ご祝儀」でそれほどでもないソフトまでが売れてしまう「ゲーム機本体と同時期発売のソフト」ですら用意出来ないくらい、国内のサードメーカーにはもう体力がないのか……と不安になってしまいました。



 ちなみにWiiの時はどうだったかというと……
 「2006年12月発売のソフト」に絞ってリストを作りますと。


『カドゥケウスZ 2つの超執刀』(アトラス)
『Elebits』(コナミ)
『ネクロネシア』(スパイク)
『スーパーモンキーボール ウキウキパーティ大集合』(セガ)
『スイングゴルフ パンヤ』(テクモ)
『ウィングアイランド』(ハドソン)
『コロリンパ』(ハドソン)
『SDガンダム スカッドハンマーズ』(バンダイナムコゲームス)
『縁日の達人』(バンダイナムコゲームス)
『たまごっちのピカピカだいとーりょー!』(バンダイナムコゲームス)
『クレヨンしんちゃん 最強家族カスカベキング うぃ〜』(バンプレスト)
『BLEACH Wii 白刃きらめく輪舞曲』(セガ)

 えーっと……『パンヤ』は一応「PCからの移植ソフト」と言ってイイのかな。Wiiリモコンの操作を加えているんで「新作」と言ってイイかも知れませんが一先ず。
 それ以外は「完全新作」が多く、『カドゥケウス』や『モンキーボール』が「続編」で、後はWiiの年齢層を考えた版権モノというところか。マルチソフトは恐らく1本もありませんね。

 というか、ここに載ってるメーカー名って現在は……ってとこばかりですね!
 アトラスはインデックスに吸収されて、スパイクはチュンソフトと合併してドワンゴ傘下、テクモはコーエーと吸収合併、バンプレストは親会社バンダイナムコに吸収されてブランド名消滅、ハドソンも親会社コナミに吸収されて名前すら消滅。
 そのコナミもソーシャルゲームに力を入れるようになったし、セガはサミーのパチンコが絶好調だから何とかなっているという状況で、何だかんだバンナムは一線に残り続けてて凄いですね!縁日!



 Wii UとWiiのロンチタイトルの違いを見ると、「6年の日々」と「方向性の違い」を考えさせられます。


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○ 「独自路線」が本当に「独自」になっちゃったWii
 Wiiが発売された2006年当時はXbox360もPS3も「ゲームのHD化」を狙って「より豪華なグラフィック」の方向に進んでいたのに対して、Wiiだけは「グラフィックだけの進化じゃダメなんだ」と独自の方向に進みました。出力装置ではなく、WiiリモコンやバランスWiiボードのような入力装置で進化させたのです。


 その狙いの一つとして、Xbox360やPS3のような「ゲームのHD化」路線は体力のないサードメーカーは付いていけないだろうから、そうしたメーカーがWiiの「Wiiリモコンを使ったアイディア勝負」路線でソフトをたくさん出してくれるだろうというものがあったと思われます。

 現に、Wiiロンチソフトはワケの分からないソフトが並んでいましたよね(笑)。
 上述したように「体力のなかったサードメーカー」は付いてきてくれて、その他にも「みんなのおすすめセレクション」に選ばれるようなソフトを連発したマーベラスとか、『シレン』本編を持ってきてくれたチュンソフトなどもあったのですが……まー、売れなくて売れなくて。



 時を同じくして、PSPが『モンスターハンター』シリーズで息を吹き返したこともあって。
 「低価格路線のDS&DSiウェア」「中規模のPSP」「豪華路線のPS3&Xbox360」という棲み分けが出来てしまい、Wiiは中途半端な位置になっちゃったんですよね。



 Wiiは「豪華路線のPS3&Xbox360」とは違う方向に進んだため、HDタイトルのマルチタイトルからはハブられてしまい。
 HDタイトルが作れない体力のメーカーはPSPやDSにソフトを出すので、結局Wiiは任天堂しかソフトを出すメーカーのない「任天堂ソフト専用機」みたいになってしまいました。バンナムなんかは『ゴーバケ』や『ファミリーフィッシング』で最後まで粘っていたんで、そういう意味では凄いと思うんですけどね。縁日!



○ ソフトを出してもらうための3DSとWii U
 そこからの任天堂の路線というのは、実は凄く分かりやすいですよね。
 まず3DSは「中規模のPSP」が抑えていた市場を狙いに行っています。DSでは出来なかった『モンハン』のようなゲームはもちろん、『リッジ』のようなレースゲームや『ストIV』『鉄拳』『DOA』などの格ゲーも出せるようにして、PSP市場を奪いに行っています。

 次にWii Uは「豪華路線のPS3&Xbox360」が抑えていた市場を狙って、HDタイトルのマルチタイトルからはハブられない性能にしています。そりゃ6年遅れ(7年遅れ)の後発機なんだからそのくらいの性能はなければって話なんですが(笑)、結果ロンチにHDタイトルのマルチタイトルを揃えてもらえるようになりました。

 記事タイトルでは「マルチタイトルばかりのWii U」と書きましたが、これは「マルチソフトどころか何のソフトも出してもらえない」Wii末期の経験から考えると、「マルチソフトを出してもらえるゲーム機」を狙って作ったとも言えるのでしょうし、この結果は狙い通りとも言えるんですよね。


 おかげで体力のないサードメーカーは全く付いてこれていないんですけど。





 自分は未だに「グラフィックがHD化したところでゲームが面白くなるとは思っていない」し、Wii Uゲームパッドで一番遊びたいのは「バーチャルコンソールでスーファミのRPGやりたい」くらいなんで。この路線に付いてこれる国内サードメーカーがどのくらいいるのか不安です。

 体力のないメーカーもダウンロード販売ソフトで生き残る道が出来るとイイんですけどねぇ……
 3DSでもダウンロード販売ソフトだと立体視に対応していないソフトが結構あるんで、Wii Uでもグラフィックに力入れられないソフトはダウンロード販売ソフトででも出てくれるとありがたいです。
 ミラクルキッズの新作とか、Wii Uのダウンロード販売ソフトで出ませんかねぇ(Wiiウェアはゲームパッドだけで遊べるか微妙なので)。『ダウンタウン熱血物語』ライクのゲームを寝そべりながら遊びたいんですよ!


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| ゲーム雑記 | 17:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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漫画のカラー化に魅力を感じますか

 いつもそういうつもりで書いているんですけど、今日は特に注意書きを。
 この記事は「俺がこう思うからお前らもこう思え!」って目的で書くワケではなく、「俺はこう思うんだけどお前らはどう思うよ?」という目的で書きます。コメント欄でもWEB拍手でも何でもイイんで、みなさんの御意見を聞かせてもらえると嬉しいです。



 キンドルは相変わらず「近日発売」ですけど、タブレット端末もどんどん新しいのが発売されて日本でも少しずつ「電子書籍」が芽吹く土壌は出来てきたなと思っています。

 というのも、最近よくWEB上のバナー広告で、『ワンピース』とか『ジョジョ』とか『るろうに剣心』とかの名作コミックスをカラーに塗り直してデジタル配信している広告を目にするんです。
 とりあえず『るろうに剣心』のバナーが出てたんでリンク貼っておきます。価格は1冊473円か。

 このサイトには「モノクロ版」と「カラー版」の両方を出している作品もあって、『ワンピース』のモノクロ版1巻は368円、カラー版は473円。ちなみに紙の本の1巻を新品で買うと410円。デジタル配信にするとちょっと安くなるけど、カラーにするとちょっと高くなるというカンジですね。



 電子書籍というと、米国版キンドルに代表されるように「流通を介さずに個人で本が出せる」ことによって、「より安く」「より玉石混合の本が」「より手頃に」商品化される―――というイメージがあって、自分もそういう部分ばかりをプッシュしてきたんですけど。

 大手出版社としては、そういうインディーズ方向ではなく。
 前回の記事で書いた「大画面端末ならばデカイまま読める」とか、昔の記事に書いた「音声を付けられる」とか、今回の記事に書いた「元々は白黒だったものをカラーで配信し直す」という“紙の本”より豪華な方向に進む方が面白そうですね。

 当然インディーズ路線も豪華路線もどっちもあってイイし、両方あればこそ「電子書籍もイイじゃん!」と思ってくれる人が増えるんだろうと思うのです。

(関連記事:電子書籍に音声が付けられれば、読書の概念が変わる
(関連記事:サイズが小さくならない漫画単行本――電子書籍の可能性



 で、今日の本題です。
 水を差すつもりではなくて、素朴に疑問というかみなさんの意見を聞きたいんですが。



 「カラーの漫画」ってどのくらい求められていますかね?


 自分は「読者としては」魅力を感じないんです。
 例えば、全く新しい超面白い漫画が電子書籍で発売になりました。「白黒バージョンが400円です」「カラーバージョンが400円です」となった場合でも、自分は白黒バージョンを買うと思います。白黒の漫画が好きだから!


 でも多分、一般的には「いやいや、同じ価格だったらカラーの方を買うよ」とか「1冊100円ずつ高くてもカラーの方を買うよ」とか「倍の値段でもカラーの方を買うよ」って人はたくさんいると思いますし、自分のような人間は少数派じゃないかって思っています。



 なので、「漫画描きとしては」みなさんがどう思うのかを知りたいのです。
 白黒の漫画を描く技術と、カラーの漫画を描く技術は、(共通点もありますけど)別ですからね。





○ 何故、紙の漫画は「白黒」がほとんどなののか?
 「製造コストが安いから」です。
 印刷にかかるインク代・紙代もそうですし、漫画家さんやアシスタントさんが白黒の方が「描くのが速い」ので短い期間で描き終えることが出来ます。「短い期間で描き終える」と人件費が安く抑えられますし、当然たくさんのページ数が描けますし、単行本もたくさん出せるようになります。


 安くてたくさん出せるから、名作も駄作もたくさん生まれるのが日本の漫画ですよね。
 もし日本がカラーのコミックしかない国だったら、あの作品もあの作品も生まれてこなかったと思います。

 日本の漫画は「白黒」が基本です。
 なので、「白黒」に特化した技術が向上してきました。「スクリーントーン」で白でも黒でもない色を表現したり、「ツヤベタ」で髪の流れを表現したり、「線の強弱」で陰影や質感を表現したり。

 もし「カラーの漫画の方が求められている」のならば、これらの技術はあまり重要ではなくなり、色で表現する技術が重要になってくるのです。



 『るろうに剣心』や『ワンピース』の例は、「1度紙の本で売ったもの」を「電子書籍で再発売」するのに電子書籍ならではの魅力を付けなくちゃならなくて、だからこその「カラー化」なんでしょうけど。逆に言うと、この価格で提供できるのは「1度紙の本で売ったものの再発売」で「名作限定だからそれなりに売れることが確実」だからこそですよね。
 色塗りは業者に委託しているんでしょうけど、全ページ塗るんならかなりのコストがかかるでしょうし、無名の完全新作が簡単に出来ることではありませんよね。



 それでも、電子書籍は紙代もインク代もかかりませんし、数万円のPCとペンタブでデジタル彩色が可能な現代ならば昔ほどのコストはかからないでしょうし……結局のところは「需要次第」ってカンジですかね。




 ということで、改めて質問です。
 「そもそも電子書籍とか買いたくないし……」とか「タブレット端末持ってないし……」とか「キンドル始まらないし……」とかは全部置いといて。単純に、漫画がカラーになったら嬉しいでしょうか?

 モノクロ版と比べて、1冊幾らまで価格が上がってもカラー版を選びますか?


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| 漫画読み雑記 | 17:55 | comments:26 | trackbacks:0 | TOP↑

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「DSで二画面を活かしたゲームなんてほとんどなかった」か?

 Wii Uの予約受付が開始されるという話もありまして、いよいよ始まりますね。

 Wii Uの最大の特徴は何と言っても「コントローラに画面が付いている」ことで、これによって「テレビ画面」と「ゲームパッドの画面」の二画面を使ったゲームが遊べることになります。いやー楽しみだなーとワクテカしている自分とは対照的に、こういう意見をよく目にしたんで、Wii U発売前に語っておこうかなと。



 「DSだって二画面を活かしたゲームなんてほとんどなかった。だからWii Uの二画面には期待していない」


 ……というもの。
 「一人の人が言っている」とか「匿名掲示板に大量に書かれている」というだけじゃなくて、Twitterとかでも普通に話している人をよく見かける意見です、

 どの辺りのDSソフトをプレイしているとこう思うのか逆に気になるんですけど、「二画面を活かしたゲームだった」と言い切れるのはどのレベルからなのかって話なんでしょうね。
 自分は「一画面でも遊べていたけど、二画面になったら随分と遊びやすくなった」だけでも「二画面を活かしたゲームだった」と思うんですけど。「ほとんどなかった」と言う人はそうではなくて、恐らく「二画面でしかありえないゲーム」のことを想定しているんでしょう。




 自分はWii Uには「二画面でしかありえないゲーム」よりも「一画面でも遊べていたけど、二画面になったら随分と遊びやすくなったゲーム」を期待しています。

 何故なら、「二画面でしかありえないゲーム」は、テレビを使えない時にゲームパッドの画面だけで遊ぼうっとということが出来ないからです。
 「一画面でも遊べていたけど、二画面になったら随分と遊びやすくなったゲーム」ならば、テレビを使えない時はゲームパッドだけでプレイして、テレビを使える時は二画面を活用して便利に遊ぶことが出来る―――自分としては、これくらいの緩さを期待しています。




○ 「DSで二画面を活かしたゲームなんてほとんどなかった」か?
 自分は、マップとかステータスなどの「情報」を別の画面で表示できるだけで「二画面を活かしたゲーム」だったと思います。あれだけで超便利になったし、二画面じゃないゲーム機をプレイしていると不便に感じてしまうようになったほどです。

 例えば『ゼルダの伝説』シリーズ。
 このシリーズはファミコン時代からオートマッピングで「作られた地図からダンジョンの全体像を想像してダンジョンを攻略していく」ゲームでした。ですから、マップを見ることが非常に重要で、小まめにゲームを止めて「マップ画面」に切り替える必要がありました。

 それがDS版『夢幻の砂時計』になると、上画面にマップが常に表示されるため、いちいちゲームを止めて「マップ画面」に切り替える必要がなくなったのです。これだけですごく便利になりました。


 任天堂はハードから作っている会社ですから二画面の活かし方は非常に上手く、『夢幻の砂時計』は更に「常に上画面で表示されているマップ」を活かして、マップ上で確認できる「巡回している敵」から見つからないように進まなくちゃならないステルスアクションのダンジョンを用意していたのですが――――
 こちらはまさに「二画面でしかありえないゲーム」なんですね。でも、上述した理由で自分はこれはあまり「Wii Uには求めていない」のです(笑)。


 『ルーンファクトリー3』もそうでしたね。
 上画面に町のマップが表示されていて、住人が今どこにいるのかがリアルタイムで確認できるため、「今日中に○○に会っておかなきゃ!」という時に探しやすかったですし。夕方になると女性住人がこぞってお風呂屋さんに集まるのを見てニヤニヤ出来たりしました。


 今現在自分はWiiで『ラストストーリー』をプレイ中で、ものすごく楽しんでいるのですが。
 町のマップが見づらくて(小さいか、大きすぎて画面が隠れてしまうか)、しゅっちゅう道に迷ってしまうので、Wii UでRPGを作るメーカーさんは「マップをゲームパッド上に常に表示できる」ようにして欲しいと感じました。
 あと、『夢幻の砂時計』みたいにマップに直接メモを書き込めるようにして欲しいです。それと、どうせならマップ以外にも「メモ帳1」「メモ帳2」みたいなカンジでメモする専用の場所も欲しいです(要望がどんどん増えていく……笑)





 DSじゃなくて3DSのゲームですけど、『カルチョビット』も「一画面でも遊べていたけど、二画面になったら随分と遊びやすくなったゲーム」だなーと遊びながら思っています。
 上画面ではリアルタイムで試合が進行している一方で、下画面でフォーメーション変更とか選手交代を操作していて……下画面に集中しすぎている間に上画面で点が決まっているとか(笑)。そういうリアルタイム感が「監督っぽい」んですよね。





 自分はWii Uが発表された時から、「テレビを使わないといけなかった据置ゲーム機」が「テレビを使わなくても遊べるようになる」ことを大絶賛してきました。『NewスーパーマリオブラザーズU』や『三國志12』などはコンセプト映像やプロモーション映像の時点で、「ゲームパッドだけで遊べます!」の部分をプッシュしていますね。

(関連記事:Wii Uが挑む相手は「据置型ゲーム機不要論」である
(関連記事:Wii UでWiiチャンネルは生き返る


 もちろん「二画面でしかありえないゲーム」もたくさん出ることでしょう。
 『ニンテンドーランド』や『ゲーム&ワリオ』は、二画面を活用した「二画面でしかありえないゲーム」を目指しているように思えます(なので、テレビ画面を使わずにゲームパッドだけで遊ぶのはムリじゃないかと思います)。


 しかし、「一画面でも遊べていたけど、二画面になったら随分と遊びやすくなったゲーム」こそがWii Uの鍵を握るとも思うのです。
 それは「一画面でも遊べないとゲームパッドだけで遊べない」というのもあるんですが、ぶっちゃけ任天堂以外のメーカーは他機種とのマルチソフトや他機種からの移植ソフトが多いので、そういうゲームがWii Uの二画面でどれだけ遊びやすくなるのかということに注目しています。

(関連記事:Wii Uの二画面で既存ゲームはどう変わるのか




 ……「全機種同時発売のマルチタイトルのソフトだから、Wii Uのゲームパッドの画面なんて使わせずに真っ暗のままでいいだろう!」ってサードメーカーばかりだったらどうしましょう。「ない」とも言い切れないのが怖い。


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『TARI TARI』は10年後まで語り継ぎたいアニメ

※ この記事はテレビアニメ版『TARI TARI』全13話のネタバレを含みます。閲覧にはご注意下さい。


 秋アニメが開始する10月になりました。
 9月まで放送していた夏アニメの話題を出すのはちょっと心苦しいところもあるんですが……『TARI TARI』については語っておかないとならない気がするので、語っておきます!この作品の面白さを一人でも多くの人に分かってもらいたいのです。


 なので、今日の記事は「このアニメを観たことがない人に向けた評論」ではなく、「このアニメを観ていた人に向けた解説」のつもりで書きます。
 もちろん観たことがない人は読むな、という気はありませんし、興味を持ってもらえたなら是非DVDレンタルでもネットの有料配信ででも観てもらいたいのですけど。今日の記事はネタバレ全開で行きますんで、その辺は踏まえて読んでください。




 『TARI TARI』というアニメを一言で説明するなら――――

 「高校3年生を描いたアニメ」だったと思うのです。

 寄せ集めの合唱部とか、普通科と音楽科のある高校とか、妊婦先生とか、高校が廃校になってしまうとことか、「歌」が持つ意味とかも全部、「高校3年生」を描くための装置だったと思うのです。
 もちろん卵が先か鶏が先かと言う話で、「高校3年生を描くから合唱部にした」のか「合唱部の話だから高校3年生にした」のかは分かりませんけどね。


 自分が第1話を観た時、まず「高校3年生から始まるんだ?」と思ったんです。
 部活モノのアニメ、高校生モノのアニメは、「高校1年生から始まる」のがセオリーだと思うのですが(キャラクター同士の人間関係が出来上がっていないので視聴者が感情移入しやすくなる)―――このアニメは「高校3年生から始まる」だけじゃなくて、「高校3年生の春に新しい部活を作る」というムチャなところからスタートするという。


 しかも、この新しい合唱部のメンツが――――
 「元声楽部の来夏」と「元音楽科の和奏」はイイとしても、「弓道部の紗羽」「バドミントン部の大智」「帰国子女で暇そうなウィーン」というどうしようもない寄せ集め集団(笑)。紗羽を誘ったのは「声が大きいし!」だし、大智を誘ったのは「送別会で校歌を歌っていたから」というよく分からない理由。

 高校1年生の新しい部活ならば、こういうところから始まるのは分かります。
 『けいおん!』だって、文芸部に行こうとした澪、合唱部に行こうとしたムギ、素人の唯、という寄せ集め集団で始まった青春物語でしたからね。そこからみんなが「バンドって楽しいね!」と言えるようになる物語でした。


 でも、高校3年生の大事な時期に、こうやって「音楽に興味のない人」をムリヤリ巻き込んでいく来夏に対して、イイ感情を抱かなかった人もいるんじゃないかと思います。自分も来夏は可愛いから許されてるよな、と思ったことが何度もあります。




 でも、「高校」ってそういう場所ですよね。


 大人になると分かるけど、「学校」って「ただ年齢が同じ」というだけで色んな人を一つの空間に押し込めてしまう特殊な場所ですよね。頭のイイ人も、頭の悪い人も、スポーツが得意な人も、音楽が好きな人も、やかましい人も、あまり人と関わりたくない人も、文句ばっかり言ってくる人も、同じ空間で時間を共にするという。

 「普通科」と「音楽科」のある高校というのも象徴的で。
 音楽に対する考え方も、来夏と広畑さんでは全然違ったりする。

 将来の夢も、学校に来ている目的も、みんなバラバラなんです。



 合唱部5人の「寄せ集め感」は、言ってしまえば「高校3年生」を象徴していると思うんです。
 みんな“一番大切なもの”は違う。
 将来の夢もみんなバラバラだから、高校を卒業すればそれぞれが違う道を進むことはみんな分かってる。どんなに仲良しであっても「みんなで一緒の大学に行こう!」みたいな話にはなりません。この関係は卒業までの1年間限定だと受け入れているんです。


 自分がこのアニメが好きだったのは、このアニメは「残り少ない青春の時間」を描いていたからなんです。来夏がどんなバカなことをしても、和奏がどんなにウジウジしていても、大智がどんなに空回っていても、それが分かっていると一つ一つのシーンがキラキラして見えたし。

 「これが青春のラストチャンス」だから、必死に生きている彼女らに胸が熱くなるんです。



 11話の終盤、廃校が決まって、目標を失ったみんながそれぞれのことをしているシーン。
 やっていることは「合唱部が出来る前の日常」だし「これからも続くであろう日常」なのだけど、何てつまんなさそうに描かれていることか!強制的に文化祭を中止にされて、出来ることがなくなった彼女らのあの時の心情はまさに「青春の終わり」なのだろうと。

 だからこそ、和奏の作った曲で「最後にもう一度!」とみんなで前を向くシーンが熱いのです。



 「みんなで一緒に歌ったら、多分…卒業してバラバラになっても、この歌を聴くたびに、みんなのことを思い出すよね」
 「もしこの歌をたくさんの人が聴きに来てくれて、楽しい想いを共有できたら、いつかまた苦しいことに出会った時、たくさんの人に応援してもらったことを思い出して、諦めずに頑張れる気がする」



 高校3年生。
 みんな卒業したらバラバラの道に進む。
 でも、「歌」は残る。

 ―――みんなの心の中に「歌」が残れば、バラバラの道に進んでも、独りじゃないんだ。


 このアニメは「高校3年生」でなければ描けない物語だったのです。


TVアニメ TARI TARI ミュージックアルバム~歌ったり、奏でたり~TVアニメ TARI TARI ミュージックアルバム~歌ったり、奏でたり~
TVサントラ 宮本来夏(瀬戸麻沙美) 白浜坂高校合唱部 幕張総合高校合唱団 西之端ヒーローショウテンジャー AiRI 白浜坂高校生徒一同 白浜坂高校声楽部 コンドルクインズ 沖田紗羽(早見沙織)

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○ 何故、教頭は最後に合唱部を受け入れたのか?
 Twitterを見ていると、「教頭はまひると百合ってたので、まひるの娘の和奏に甘くて最後に合唱部を認めてしまった」と言っている人がいたんですけど。違いますよ!
 いや、別に百合は百合でイイんですけど!教頭は和奏にも厳しいこと言ってたし、和奏が入った後も合唱部を認めなかったじゃないですか。「和奏たんハァハァ」という理由で合唱部を認めたワケじゃないんですよ!




 最後まで観た後に、もう1回1話を観返すと分かりやすいんですけど……
 第1話で来夏が声楽部を辞めるハメになったシーン、あそこで教頭が来夏に言っているセリフはかつての教頭自身に向けたセリフなんですよ。


 「音楽を愛することは誰にでも出来る。しかし、音楽から愛されることは……
 人の心を動かすには特別な何かが必要なのです。アナタにはそれがない。」




 音楽に愛されまくっていたまひるに対する劣等感で、教頭は自分が音楽に愛されていないと思っていた。その劣等感に勝つために、高校卒業後バラバラの道に進んだ彼女は、まひるが黄金時代を築いた合唱部ではなく、自分なりの声楽部を作って対抗しようとしていたんです。


 教頭は来夏に「かつての自分」を投影していたんです。
 音楽に愛されてもいないのに、音楽から離れられない来夏に、自分の劣等感を重ねていたんです。



 しかし、終盤の墓参りのシーン。
 声楽部どころか学校を失ったことで「まひるのようにはなれなかった」と思っている教頭に、和奏が自分の作った曲を聴かせます。そして、和奏の言葉にハッとするのです。


 「けど、私には楽しむことと同じくらい、友人の力が必要でした……
 苦しい時に声をかけてくれて、みんな自分とは全然違うんだけど、一生懸命で、率直で。
 ケンカしたり、力を合わせたり。

 ……母にも、そういう友人がいたんじゃないでしょうか。
 一緒に楽しんで、悩んでくれた人が」



 来夏や紗羽や大智やウィーンがいなければ、和奏は音楽には戻って来れなかった。
 同じように、自分がいなければ、まひるも「心の旋律」を作れなかったのかも知れない。


 教頭は自分の劣等感を克服して「自分も音楽を好きで良いんだ」と思えるようになったから、来夏のことも認められるようになり、合唱部のことも認められるようになったのです。



 そして、この話は「和奏の作った曲」にも通じる話です。
 まひると教頭が何十年前に作った「心の旋律」を来夏が発掘して、来夏はそこから「音楽を楽しむ」というまひるの気持ちを感じました。


 「でも、好きなんです。
 聴いたことない曲だったけど、作った人の音楽を楽しむ気持ちが私には伝わってきて。
 すごくまっすぐで、真剣に歌が大好きで。でもやっぱり楽しくて。今の私の気持ちがすっぽり収まるカンジで……だから、その歌が歌いたいんです」



 その想いは来夏を通して色んな人に届き、和奏のことも、教頭のことも救います。
 「歌」にはそれだけの力があるんです。


 「一緒に歌を作るとね、自分を相手の心の中に残せる気がするの。
 だから、悲しみじゃなくて、母親として、優しさとか強さとか。
 もし私がいなくなっても、その歌が私の代わりにずっとあの子と一緒にいてくれる。その歌を聴いて、あの子が私を思い出すの……」

 「私、絶対にあの子を独りにしない……!」



 まひるの言ったこの言葉は単なる言葉ではなく、実際に作中で「心の旋律」は来夏達にまひるの言葉を届けました(当然、来夏はまひるのことなんて知らないのに!)。
 同じように、和奏の作った曲も、何年後か何十年後かに、その想いと言葉を届け、誰かを救うかも知れない。



 「みんなで一緒に歌ったら、多分…卒業してバラバラになっても、この歌を聴くたびに、みんなのことを思い出すよね」
 「もしこの歌をたくさんの人が聴きに来てくれて、楽しい想いを共有できたら、いつかまた苦しいことに出会った時、たくさんの人に応援してもらったことを思い出して、諦めずに頑張れる気がする」



 高校3年生。
 みんな卒業したらバラバラの道に進む。
 でも、「歌」は残る。

 ―――みんなの心の中に「歌」が残れば、バラバラの道に進んでも、独りじゃないんだ。


 これは和奏や来夏達、現在の合唱部の面々の“未来の話”だけじゃなくて。
 まひるや教頭達の頃の合唱部の人達で、“実際に描かれた話”なんです。





 自分がこのアニメを「10年後まで語り継ぎたいアニメ」と言ったのは、アニメ自体がとても素晴らしかっただけではなく、このアニメが「何年経っても繋がる想い」を描いていたからです。

 深夜アニメは3ヶ月ごとに何十本というペースで新しい作品が生まれています。
 今現在アニメを観ている人も、何年か経ったら全くアニメを観ない日々が来るのかも知れません。
 今このブログを読んでいる人も、その内に「やまなしなひびなんてダッセーよな!帰ってプレステやろうぜ!」と見向きもしてくれなくなる日が来るでしょうし。そもそも「ブログ」自体が何年持つんだって話です。


 でも、このアニメを観たことは心の中に残るんです。
 作った人の想いも、一緒に観た同時代のみんなの想いも、ずっと心の中に残るのだとしたら私達は独りじゃないし。ずっとずっと忘れられない、大切な想いとして語り継ぎたいと思ったのです。


 本当に大好きなアニメでした。
 この作品に出会えて本当に良かったです。


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○ 余談
 『TARI TARI』だけで1ヶ月くらいブログの話題は持ちそうですが、「初心者のみんなも一緒に秋アニメ観ようぜ!」と焚きつけた責任もありますんで、いつまでも夏アニメの話題を持ち越さないためにも「TARI TARIについて語りたいこと」をこの記事の間に書き残して、この記事を終わらせたいと思います。


○ 最終話の「紗羽の返事」は?
 大智ーーーーーー!!

 最終話、海外に留学してしまう紗羽に大智が告白するシーン。
 告白から、紗羽の返事、飛行機を見送るシーンまで全部セリフが聴こえません。

 自分は観ながら「当然、紗羽の返事はこっちだったろう」と思いながら観ていたんですが。
 あそこでわざわざセリフが聴こえないようにしているということは、明確な答えがあるワケではなく「みなさんが思った方が正解です」ってことだったのかなーと思いました。

 その後の卒業式のシーンを見ても、「どっちであっても矛盾はしていない」と思いますし。
 なので、自分がどっちだと思いながら観ていたかも書かないでおきます。まぁこの記事を読めばどっちだと思っているかも分かってしまいそうですが(笑)。



○ 「ウィーン」の名付け親は紗羽だった
 私だけじゃないと思いたい!
 「ウィーン」の本名を「ウィーン」だと思っていた人は!

 最終話でヤンに「あつひろ!」と言われて、「………誰のこと?」と思った人は!



 1話には、転校生の自己紹介のシーンで黒板に「前田淳博」と書かれていたんですね。
 言われてみると、先生は名前を呼んでいないし、1話の大智は「オマエ」としか呼んでいないんですよね。

 んで、2話冒頭で前田淳博くんが「みんなのことを名前で呼ぼうと思う」と話しているシーンで、(路上で歌っていたことを誤魔化したい)来夏と前田淳博くんが「(出身地は)ウィンだっけ?」「ウィーン」「ウィーン」と言っていたので、紗羽が「うるさい!」と一喝、その場で前田淳博くんのことを「ウィーン」と呼ぶようになったという。



 別に何の不思議もないシーンなのに、どうして自分が前田淳博くんの本名を「ウィーン」だと思っていたかというと―――紗羽が2話で名づける前に、1話のEDクレジットで「ウィーン」と表記されていたからです。あ、アイツはウィーンって名前なんだ、と勘違いしてしまったのです!ぼ、ぼくわるくないよね!!



○ 美術部の水野さん
 11話で大智が背景を頼みに行った美術部の部長。
 Wikipediaに依ると、名前は水野葉子さんでCV.は寿美菜子さん。

 同じP.A.WORKS&ポニーキャニオン作品の『花咲くいろは』に登場した美術部員(で菜子のクラスメイト)は、Wikipediaに依ると、名前は水野枝莉さんでCV.はこちらも寿美菜子さん。

 しかも、両方とも黒髪ボブくらいでメガネキャラ。
 前髪の処理とかメガネの色は違うんだけど……これは一体!?


 自分は『花咲くいろは』よりも前のP.A.作品はほとんど観たことないんで知りませんでしたが、P.A.作品の定番だったりするんでしょうか。



 そう言えば、ウィーンが大智のお姉さんの下着姿を見てしまって「屈伸屈伸→ウサギ跳び」をするシーンも、『花咲くいろは』でメールの返信を悩んでいる緒花が見つかった時に「屈伸屈伸→ウサギ跳び」をしていたような。これもP.A.作品の定番だったのか??


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| アニメ雑記 | 17:53 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

おっさん主人公のゲームと、少年主人公のゲーム

 考え始めたら面白かった話。

 「おっさんを主人公にしろ」←やめろ現実ゲームさん)


 「日本のゲームは少年主人公のゲームばかりだからダメなんだよ。海外のゲームはおっさん主人公が多いので、自分がおっさんになるとこっちの方が感情移入できる」みたいな意見はネット上でよく目にするんですけど、ずっとモヤモヤしたものを感じていました。「自分はそうは思わない」という反発だけじゃなくて、強烈な違和感を覚えてしまうというか。

 んで、紹介した記事を読んでモヤモヤの正体が分かりました。
 私が思っている“おっさん”像と、「おっさんを主人公にしろ」と言っている人の“おっさん”像が違うんですね。



 現実のおっさんは迷っているし悩んでいます。不惑を迎えたって惑っています。
 不景気に苦しみ、給料は減るし、リストラどころか会社がなくなる恐怖に怯え、奥さんには小言を言われ、娘には「お父さんは臭いので近寄らないで」と言われ、自分のために使える金も時間も少なく、エロDVDだって家族の目を盗んでコソコソと見なくてはいけません。


 「おっさん主人公のゲームを作れ」と言われた場合、こういう“リアルなおっさん”じゃないですよね。
 年輪を重ね、これまでの人生で様々な局面を乗り越えてきた故に多少のピンチでも動じず、自分の信念を持って、悩まず迷わず堂々としている頼れるスーパーヒーローとしての“偶像化されたおっさん”像ですよね。ハリウッド映画の主人公のような。



 ファミコンブームから30年弱。
 「ゲームを遊ぶ人がおっさんになったからおっさん主人公が求められている」と思われがちですけど、実はそうではなくて、これからおっさんになる人やなりかけている人が「こんなカッコイイおっさんになりたい」という理想像を求めているんじゃないかなと思うのです。

 幼稚園生が読む漫画の主人公は「カッコイイ小学生」だったり、小学生が読む漫画の主人公は「カッコイイ高校生」だったりするように。「自分もこうなりたい」という対象を主人公に求めてきた延長線上にあるんじゃないかと思うのです。

 あ、これは別に「おっさん主人公を求めている人は精神年齢が幼稚園生や小学生みたいだ」って話じゃないですよ。人間はフィクションに「自分がなりたい理想像」を求めるという普遍的な話です。



 おっさんに対して「人間的に成熟した頼れる存在」としての役割が自動的に与えられてしまうのだとしたら、「おっさんが主人公で活きるゲームのジャンル」と「おっさんが主人公だと成り立たないゲームのジャンル」があるというだけなんじゃないのか。

 ほら、どんどん面白くなってきました。
 「だから日本のゲームはダメなんだよ!」という結論ありきの愚痴&言い訳ではなくて、「ゲームの主人公とは何か」が見えてくる話だと思うのです。


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 紹介した記事でも言及されていましたが、「そもそも日本のゲームもおっさん主人公のゲームがないワケじゃないだろ」と思った人は多いでしょう。私もそう思いました。


 マリオもルイージも「ヒゲのおっさん」です。ワリオはさらに「メタボのおっさん」ですし、チンクルは更に「ダメなおっさん」属性のデパートみたいな主人公です。まぁ、ワリオもチンクルも元々は主人公ではないんですけど(笑)。
 自分はあまり詳しくないんですけど、『メタルギアソリッド』とか『龍が如く』シリーズの主人公は少なくとも少年ではありませんし、『バイオハザード』シリーズの主人公達も年齢が上がっておっさん化しているという話が記事に書かれていました。

 レイトン教授もおっさん。
 『逆転裁判5』の成歩堂くんももうおっさんの年齢ですし……というか、『1』の時点で少年ではありませんでしたしね(若者ではあったけど)。神宮寺三郎も多分おっさんだし、『ウィッシュルーム』のカイル・ハイドもおっさんっぽい風格。

 そもそも「ある程度の年齢にならないとなれない職業」が多い以上、職業モノのゲームはおっさん率が高いはずですよね。自分が今プレイしている『A列車で行こうDS』の主人公は恐らくおっさんでしょうし(鉄道会社の社長なんだからもうおじいさんかも知れない)、経営シミュレーションは大抵おっさん主人公を想定していますよね。歴史シミュレーションもそうか。最初若くても最終的にはおっさんになるし。

 自分がおっさんになった以上、自分のMiiを使うゲーム『Wii Sports』も『Wii Fit』も全ておっさんが主人公のゲームと言えると思いますし(笑)。



 むしろ「日本には少年が主人公のゲームしかない」って、「少年少女が主人公じゃないと成り立たないゲームのジャンル」しか見ていない意見だと思うのです。



 それはもちろん



 日本製RPGのことです。



 日本製RPGというのは、いわゆる『ドラクエ』以後の文法に則ったRPGのことです。
 最初はレベル1とかから始まって、敵を倒すことで経験値を得て強くなって、行動エリアがどんどん広がって、最終的にボスを倒して世界を救う―――というゲームのことです。戦闘がアクションとか、シミュレーションだとかの作品も含んでおきます。


 おっさんが「人間的に成熟した頼れる存在」として描かれなきゃいけないのなら、主人公のおっさんがレベル1から始まってスライムも一撃で倒せない状態から始まらなきゃならないRPGでは、オマエ今までの人生で何やってたんだよ!と思っちゃいますよね。

 日本製RPGは「プレイヤーが上達する」だけじゃなくて「キャラクターがレベルアップによって成長する」ゲームですから、主人公はまだ成長しきっていない若者になるんです。成長譚ですからねRPGは。それに加えてストーリー上でもキャラクターが成長するかどうかは作品に依りますけど、システムが成長譚なんだからストーリーも成長譚になるのはそんなに不思議なことではありません。


 RPGの主人公は「成長する前の未成熟な存在」ですから、「頼れるおっさん」には不向きなんです。
 逆に考えれば、RPGでおっさん主人公を採用するのなら、情けなくて貧弱で悩んで迷って惑っている「リアルなおっさん」を主人公にして、その「リアルなおっさん」が徐々に成長して世界を救う話にすればイイんですよね。
 自分は結構面白そうだと思うけど、この記事の冒頭で紹介した記事でも「おっさんが主人公でもおっさんがウダウダ悩むゲームだったらイヤだ」と言われているので、あんまり売れそうにないですね(笑)。



 「主人公が成長するか?」で一番分かりやすい例を出します。
 『マリオ』と『ゼルダ』の違いです。
 同じ任天堂の宮本作品で、初期はスタッフも同じメンツだったらしいですが、前者はおっさんが主人公で後者は少年が主人公です。マリオにヒゲが生えたのは……みたいな話もありますけど、ここでは割愛します!


 マリオは「歴戦の勇者」です。
 何度もキノコ王国を救った英雄なので、作中でも「頼りになる存在」として扱われます。

 だから、マリオは1-1から「全てのアクション」が可能なのです。
 Bダッシュも壁ジャンプも三段跳びも最初から出来ます。「レベル上げをしないとBダッシュが出来ないよ」という設定にはならないんです。過去に大活躍したマリオと同じことが最初から出来るんです。『マリオワールド』で出来ていたスピンジャンプが出来なくなっている……とかは気にすんな!『マリオRPG』とかのスピンオフ作品も今回は気にすんな!

 なので、マリオは「おっさん」であることがおかしくありませんし。
 何より「同一人物」であることが不自然ではないのです。




 『ゼルダ』の主人公(ここではリンクと呼んでおきます)はそうではありません。
 ハート3つで何の武器も持たないところから始まります。そこから剣を手に入れ、盾を手に入れ、弓矢を手に入れ、爆弾を手に入れ、ハートも増やして、防御力の高い服を手に入れ―――と、リンクは「成長」する主人公なのです。

 だから、少なくとも本編では、リンクは「同一人物」ではなく、それぞれの作品で「別人」として「村の少年」のようなところから一からスタートするのです。『ゼルダの伝説』というゲームは「リンクの成長譚」だから、毎回主人公が入れ替わるんです。


 え?『リンクの冒険』とか『夢を見る島』とか『ムジュラの仮面』とか『夢幻の砂時計』は?と思った人は、うるさい!黙れーーーー!だからアレらは「外伝」扱いになるんです。

(関連記事:『ゼルダの伝説』シリーズの主人公は誰?という問題
(関連記事:未経験者の方々に捧げる『ゼルダの伝説』シリーズのススメ(前編)
(関連記事:未経験者の方々に捧げる『ゼルダの伝説』シリーズのススメ(後編)



 「日本のゲームは少年主人公のゲームばかりで、日本市場も少年主人公のゲームが売れる。海外のゲームはおっさん主人公が多くて、海外市場は少年主人公のゲームが売れない」という意見は思いっきり間違った偏見だと思うんですけど――――

 「日本のゲーム」を「日本製RPG」に置き換えて、「海外のゲーム」を「3Dアクションとか3Dシューティング」に置き換えて読むと。まぁ、分からない話でもないかなと思います。
 『ゼルダ』も『FF』も『ポケモン』も海外で売れるし、『ラストストーリー』や『ゼノブレイド』も海外で高評価らしいんで、「日本製のRPGが海外では受け入れられない」という意見には例外はもちろんあるんですけど。


 でもやはり、国によって「人気のジャンルが違う」のは確かだとも思いますしね。
 それは「主人公が少年かおっさんか」という話ではなくて、「キャラクターが成長するゲームか」という話なのだろうという今日の記事でした。


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○ 日本製RPGでおっさんが与えられる役割
 余談。
 ここからは個別のタイトルのネタバレを含むため、タイトル名を赤字&強調で記します。その作品のネタバレが読みたくないって人はスルーしてください。


 この話を考えていて、真っ先に思い出したのは『FF5』のガラフでした。
 あれはおっさんじゃなくておじいちゃんですけど、「歴戦の勇士」が記憶喪失になってしまったことで「レベル1」「取得アビリティ0」からのスタートでも納得できるようになっていたんですね。記憶を取り戻した後のガラフはまさに「頼れるおっさん」で、ビッグブリッジを一人で越えてくるシーンは痺れました。

 しかし、だからこそガラフは脱落しなくてはならなくなるという。
 「頼れるおっさん」はストーリーの中盤で孫にその力を託して死んでしまい、最終的に世界を救うのは若者達なのです。バッツの父親やレナの父親も合せて、「おっさんから若者への継承」はこのゲームの中核だったのでしょう。


 そう言えば、『FF4』もそうです。
 多彩な登場人物がストーリーに合わせて入れ替わり立ち代りするゲームで、おっさんやおじいさんもその中にはいたのですが、最終的なメンバー5人は若者達です。


 『ドラクエ5』もそうか。
 パパスは「頼れる父親」として圧倒的な強さを誇ります。まだ子どもの主人公を守ってくれる存在なのですが、ストーリーが進むとパパスは死んでしまい、主人公は父親なしで新時代を生きて世界を救わなくてはなりません。



 同時代に出たこれらの有名RPGがどれも「おっさんから若者への継承」を描いていたというのは、その時期の風潮みたいなものがあったんですかね。『ドラゴンボール』もその辺の時期は悟空から悟飯に主人公が移るみたいな時期だと思いますし。


 『スターウォーズ』のルーク・スカイウォーカーとオビ=ワン・ケノービの関係のように、おっさんが「人間的に成熟した頼れる存在」として描かれる以上。おっさんがメインになるのではなく、彼らは舞台から退場して、「頼れる存在」を失った若者達を描いてこその成長譚ということなんでしょう。

 逆に言うと、日本製RPGほど脇役としての「頼れるおっさん」を描けるジャンルのゲームはないとも思いますね。目に見えて戦力が落ちることで偉大さを感じられるワケで。ということで、やっぱりパパスと堀井雄二は偉大だわ。


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| ゲーム雑記 | 17:54 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

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