やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

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2013年1月のまとめ

 2013年の目標に掲げている「電子書籍を出す」に向けた作業も、そろそろゴールが見えてきた頃です。んで、お金を出して買ってもらおうとしているワケですから、「買ってくださった人」と「買ってくださらなかった人」の“声”を拾って次に活かすべきだと思っていて―――電子書籍を出す際には、アンケートを設置しようと思っています。

 「どれが面白かったですか」
 「どの端末から読みましたか」みたいな――――





 んでんで、アンケートサービスみたいのを利用したことがないため、いきなり本番で実施して思ったようなアンケートが集計できないなんて事態にならないために。テストとして1コ作っておこうと思い、軽く、「このブログに関するアンケート」を作成しました。

 今回別に「アンケートに答えてくださった皆様にプレゼント」とかはありませんし、例えばこのアンケートで「おっぱいの話をもっと書いて!」というダントツの結果になったところで「そうポンポン書けるもんじゃねえんだよ!!」としかならないのですが(笑)。

 どんなカンジに集計できるのかを見てみたいので、ご協力お願いします。


 『やまなしなひび』についてのアンケート


 アンケートツクレールさんというサイトで作らせてもらったのですが、「作成」は超手軽に出来てイイカンジですね。あとは「結果の閲覧」がどんなカンジか――――

※ アンケートの受付は終了しました。ご協力ありがとうございました。


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 「2013年1月のまとめ」は私事・創作活動の報告などが大半なので、今月も読みたい人だけ「続きを読む」か「記事URL」をクリックして下さいな。

≫ 「続きを読む」

| ひび雑記 | 17:50 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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猿はどうすれば蟹に勝てたのか

※ この記事は『さるかに合戦』のネタバレを含みます。閲覧にはご注意下さい。



 先週のTBSラジオ『バナナマンのバナナムーンGOLD』で読まれたメールで、「「さるかに合戦」というタイトルの昔話があるけど、猿は事態を飲み込めずに一方的に袋叩きにあって殺されてしまうのでちっとも“合戦”という印象はしない。タイトルを「蟹の敵討ち」とかにするべきだ」といったカンジのメールがあって。

 すごく膝を打ったとともに、自分がどうしてこの『さるかに合戦』という話が苦手だったのかが分かりました。そうなのです。これは“合戦”ではないんです。“リンチ”なんです。


【合戦(かっせん)】
 敵味方が出会って戦うこと。戦い。 「関ヶ原の-」

【リンチ〔lynch〕】
 法律によらないで,民衆や団体内において行われる暴力的な私的制裁。私刑。 「 -を加える」

excite辞書より引用


 『さるかに合戦』の話を知らない人もいるでしょうから、簡単にあらすじをまとめます。
 時代や地域によって登場人物や結末が違うなんて話もありますが、私が知っているのは以下の通り。

 蟹がおにぎりを持って歩いていると、猿が「この柿の種とそのおにぎりを交換してくれ」と頼んでくる。「おにぎりは食べたらすぐなくなってしまうが、柿の種は大切に育てればたくさんの柿の実を付けるので将来的には得だぞ」と。
 言われた通り、蟹は柿の種と交換してこれを大切に育てた。やがて柿の木は育ちたくさんの実を付けたのだが、蟹は木に登れないので食べられない。木登りが得意な猿に頼んで獲ってもらおうとするが、猿は自分で柿を食べてしまい、ちっとも蟹に渡してくれない。それどころかまだ熟していない青くて堅い柿を蟹に投げつけてきた。

 蟹は死んでしまった。

 そのことを恨んだ蟹の子どもは仲間を集めて、猿に復讐をすることにした。
 栗、臼、蜂、うんこの4人である。
 ある夜、彼らは復讐を果たすために猿の家に忍び込む。罠が仕掛けられているとも知らずに帰ってきた猿は、まず囲炉裏で暖まろうとするが飛び出してきた栗の攻撃を受けて火傷を負ってしまう。慌てて水で冷やそうとするが、今度は桶から蜂が出てきて猿は刺されてしまう。異変に気付いて外に逃げようとした猿の足元をうんこが襲い、猿は転倒してしまう。そこに臼が落ちてきて、猿は殺されてしまうのであった。

 めでたしめでたし。







 歴史というのは、「勝者が語るもの」です。
 ある権力者をある者が倒し、新たな権力者になった場合―――新たな権力者は「アイツはこんな横暴なことをしていたんだ」「だから私が倒したんだ」「私は正しい」と歴史を作り上げるのです。歴史というのは必ずしも真実を指すとは限らないのです。


 蟹もそうです。
 「横暴だった猿」も「それに困っていたみんなで団結したこと」も「それによって猿を打倒して村が平和になったこと」も、真実かどうかは分かりません。蟹が自身の行ったリンチを正当化するために、「猿はこんな横暴なことをしていたんだ」というストーリーを作り上げただけかも知れませんし、タイトルに『合戦』と付けて誤魔化しているところなんて怪しさ満点です。

 『合戦』という言葉の響きでは、正々堂々と向き合って「いざ!尋常に勝負!」と戦いを挑んだかのように思えますが。実際には、猿の家に不法侵入して待ち伏せ、何も知らずに帰ってきた猿に総攻撃をしかけて殺すという残虐極まりない卑怯で姑息な敵討ちでしかありません。


 そうした真実に気付いた司法権力によって子蟹達は裁かれた―――なんて説もありますが、子蟹がその後どうなろうが、亡くなった猿の命は戻ってきません。彼は何故自分が殺されたかも分からず死んでいったのです。何たる無念。



 自分がこの『さるかに合戦』という話が好きになれないのは、毎回「何も知らずに殺されてしまう猿」の方に感情移入してしまうからです。仕事から帰ってきて、一日の疲れを癒そうと暖を取ろうとした瞬間という“最も安心しきっている”状態で突如殺されてしまう……こんな悲惨な最期がありますか。

 その上、それが「因果応報」「悪いことをした者は成敗されて当然だ」「めでたしめでたし」みたいな美談として語り継がれていくんです。それが、私には口惜しかったのです。


 だから、考えたいのです。
 猿はどうすれば蟹に勝てたのか?


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 ほら、このアフィリエイト画像↑を見てくださいよ!
 蟹はファンシーで可愛らしい絵で描かれているのに、猿は如何にも意地悪そうな凶悪な人相で描かれていますよ。これが“印象操作”でなくて何だと言うのですか!




 さて、本題です。
 猿が「子蟹連合軍」に勝つためにはどうすれば良かったのか―――まずは戦力のおさらいから入りましょう。

【猿軍】
・猿

【子蟹連合軍】
・子蟹
・栗
・蜂
・臼
・うんこ


 一見すると「多勢に無勢」ですが、戦闘能力の高さだけで考えれば「猿」がダントツで高いとも言えます。

 猿には手足があり、高いところにも登れ、柿を持って投げつけられるだけの器用さがあります。
 それに引き換え、子蟹連合軍の寄せ集め感といったらないでしょう。子蟹の戦闘能力を親蟹と同じだと仮定すると、子蟹は木に登れませんから、猿が木に登れば子蟹は手も足も出なくなるんですね。それどころか、栗と臼とうんこにはそもそも手足がありません。彼らは武器を持つことが出来ないんですね。じゃあどうやって移動してんだよというのは一先ず置いておく!

 猿の戦法としては、臼がいる屋根より高い木に陣取って敵の頭上から何かを投げつけるというのが一番でしょう。また、移動の際にもなるべく地上に降りず、木から木へと飛び移るように移動するべきです。
 唯一、猿にとって脅威になりそうなのは蜂ですが、蜂の攻撃力では猿に致命傷を与えることは出来ません。

 なので、子蟹連合軍の戦略としては、蜂は「猿の冷静さを欠く」ことに使うんですね。トドメを刺すほどの攻撃力はないので、最も小回りが必要な「二撃目」として配置してあるのです。



 一方的な「リンチ」であった『さるかに合戦』ですが、子蟹連合軍側の視点で考えると「圧倒的な戦力を誇る敵に向かってそれぞれの長所を活かした戦略を練って綱渡りの勝利をする」ストーリーと言えるんですね。『ドラゴンボール』で大猿べジータにクリリン達が立ち向かったのとか、『ハンター×ハンター』の爆弾魔戦に近いのかも知れません。





 こう考えれば、「どうすれば猿は勝てたのか?」は簡単ですね。
 “密告者”がいれば良かったんです。

 用意周到に準備された奇襲を受けたからこそ子蟹連合軍に敗れただけなので、「アイツら何か企んでいるらしいぞ」という情報さえあれば猿は負けることはなかったんです。
 「子蟹」「栗」「蜂」「臼」「うんこ」の5人の内の誰かを内通者に出来ればベストですが、子蟹が狡猾で姑息なヤツだということは先ほど散々書いていたので、恐らく「この5人」をセレクトした時点で絶対に裏切り者が出ない5人にしてあると思います。

 とすると、この5人が集まって密会をしている段階で、「オマエに恨みのある者達で集まっているらしいぞ」と教えてくれる人が必要だったワケです。猿からしても、つい先日親蟹を殺してしまったワケで、何事もなくその後に平穏な日々を送るんじゃなくて、警戒しておく必要があったと思うのです。
 そもそも親蟹を殺してしまった罪を子ども達に償わなきゃならないし、近所の人達にもあれが不慮の事故だったことをちゃんと説明しなければならなかったと思うんです。でなければ、猿は村の中で孤立してしまい、何かの時に助けてくれる人がいなくなってしまうんです。それが“人間社会”なんです。


 親の蟹を殺してしまったことは仕方がないことだと思います。
 これは私達にも当てはまる話なのですが、私達はいつ加害者になるか分からずに生きているのです。何かの拍子で、当たり所が悪くて、人の命を殺めてしまうことがあるかも知れません。そうならないのが一番ですが、そうなってしまった時にどうするべきかを猿は考えなさすぎたと思うのです。




 例えばです。
 猿が所帯を持っていたとすれば、子蟹連合軍の家への不法侵入など防げたでしょう。

 しかし、猿も私と同様にモテナイ男だったとすれば、「結婚が出来なかったから殺されたんだ」ということになってしまい、それではあまりに救いがありません。モテナイ男だから不幸になってイイなんて物語を私は認めるワケにはいかないんです。

 なら、やはり「近所の人」達と連絡を蜜にとることで、夜襲されにくいセーフティネットワークを作っておくべきだったと思うのです。子蟹連合軍が侵入した段階で近所の人が気付いたかも知れませんし、子蟹連合軍の心理としても「近所の人達がすぐに駆けつけてくる」と分かっていたらこんな計画は立てられなかったでしょう。



 結論:「ご近所づきあい」をちゃんとしていれば猿は蟹に勝てた


 人と人との繋がりって大事なんですね!


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| ひび雑記 | 17:53 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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ニンテンドーダイレクトから垣間見えた任天堂のWii Uでの戦略

 1月23日、任天堂はニンテンドーダイレクトを行い、Wii Uの“これから”を発表しました。

 直近の1月・2月にソフトを出せなかったことやバーチャルコンソールの前倒しで急場を凌ぐなど、何となく3DSの時の電撃値下げ&アンバサダープログラムが思い出されたというのは正直あります。
 ただ、同時にこれから先の予定ソフトを発表してもらえたことで、任天堂がWii Uでどう立ち回っていくのかが見えて「Wiiの時の失敗を繰り返さないようにしている」「HDプラットフォームが抱えている問題に向き合っている」「据置ゲーム機の意義を考えている」ことは分かりました。


 なのでまー、自分としては「今後が楽しみ」にはなりました。
 今日はその辺のことを書けたらなと思います。



○ 『真・女神転生meetsファイアーエムブレム(仮称)』から見えるもの
 なんじゃそりゃああああ!と思わず叫んだコラボタイトル。

 ただ、冷静になって考えてみるとそんな突飛な発想でもないんですよね。まず任天堂は自社でRPGを作っていない(Wiiの時はモノリスとミストウォーカーに作らせた)ので、RPGに定評のあるアトラスと組んでRPGを作ってもらおうとした―――特にWii Uはテレビを占拠しない据置ゲーム機なので、時間泥棒なジャンルのRPGとかシミュレーションとかと相性がイイんですね。

 その上で「折角だから両者のブランドをコラボさせましょうか」と、こういうタイトルになったんじゃないかと思います。
 基本的には、64でチュンソフトに『シレン』を作らせたとか、Wiiでテクモに『零』を作らせたみたいな話だと思います。自分達の苦手な分野が得意なパブリッシャーに声をかけて、デベロッパーとしてソフトを作ってもらう。

 『ゼノブレイド』の時も『ラストストーリー』の時も、「どうせあとでPS3で完全版が出るんでしょ?」とか言っている人がいましたから、今回は誰がどう見ても他社で完全版が出ないと分かるソフトにしたくてコラボを持ちかけたんじゃないかと思います。




 で、自分は「このソフト」にももちろん注目なのですが、岩田社長が「Wii Uはソフト開発に時間がかかるハードなので、アトラスさん以外にも色々なパートナーと新たな取り組みを進めています」と言ったことに注目しています。

 Wii Uに限らずHD機というのはとにかくソフトを作るのが大変で、大手のソフトメーカーであっても「1本コケたら会社が傾く」と言われているほどです。任天堂が「新しいゲーム機Wii Uを作りましたよ!みんなもソフト作ってね!」と言っても、中小ソフトメーカーでは企画すら通らないと思います。

 「そのソフトを作るのにどれだけ時間と金がかかるの?」
 「そんだけかけて作ったソフトがどれだけ売れるのよ?」


 アトラスなんかは典型的に「面白いゲームを作れる」「コアな人気もある」「でも金はない!」という会社で、こういうところに任天堂が開発費を負担して1本Wii U向けソフトを作らせると―――アトラス側(インデックス側)も「Wii Uでソフト作るとこれだけ金がかかるのか」「それでこれだけ売上げが上がるのか」が分かると思うんです。
 次の1本も任天堂と組むかは分かりませんが、「アトラスがHD機でソフトを展開していく足がかりになる」と思うんですね。そういう意味で、日本のゲーム業界の未来のためにものすごく意義のあることをやり始めたな―――と。



 なので恐らく岩田社長が仰った「色々なパートナー」は、カプコンとかコーエーテクモとかバンダイナムコみたいにバリバリHD機でソフトを展開しているメーカーのことではなく。「お金はないけど」「面白いゲームが作れる」中小サードメーカーのことだと思うんです。

 具体的な名前を挙げると外れた時に「何だよー○○じゃなかったのかよー」とガッカリしちゃうと思うので挙げませんけど。パッと思いつく会社はいっぱいありますよね!


 自分は以前の記事で「HD機にソフトを出せるメーカーなんて大手ばかり」「だからサードからは大したソフトが出てこないんじゃないか」と書きました。しかし、そこにはもう手が打ってあったんですね。そういう意味で、今回のダイレクトで一番嬉しかったニュースです。




○ 『毛糸のヨッシー(通称)』登場で見えるもの
 Wiiで『毛糸のカービィ』を作ったチーム(恐らくグッドフィールのこと)が手がける、久々のヨッシー主人公の2Dアクションゲームが発表されました。やはり、Wii Uでは2Dアクションを重視していくんだと自分は思いました。

 同時発売ソフトに『Newマリオ』、UBIから『レイマン』持ってきて、今回の『ヨッシー』と2Dアクションを現時点で3本も見せてくれたワケで。発売から3年間で2Dアクションゲームを『ワリオランドシェイク』1本しか発売しなかったWiiとは、明らかに路線が変わりました。

(関連記事:横スクロール2Dアクションゲームは復権するか



 Wiiの時はサードメーカーがWiiウェアで2Dアクションゲームを復権させようとしたのだけど上手くいかず、その後に任天堂が『Newマリオ』を大ヒットさせて「Wiiで2Dアクションゲームをマルチプレイで楽しもう」という一つの流れが出来ました。その流れをWii Uにも引き継ごうという流れが、今回の『毛糸のヨッシー』発表で見えたんですね。

 オフラインマルチプレイの2Dアクションゲームは、実は携帯機よりも据置機向きのソフトです。
 3DSの『Newマリオ2』は2人プレイまででソフトも本体も人数分必要でしたが、Wii Uの『NewマリオU』はコントローラさえあれば1本のソフトと本体で4人までプレイ可能(バディプレイを入れると5人まで可能)。3DSでは出来ないWii Uならではの魅力として、マルチプレイ対応の2Dアクションは大きな軸になるんじゃないかと思うのです。

(関連記事:Wii Uの現実的な最大のライバルは3DSだろう


○ 「このためにWii U本体を買ってもイイかな」というソフト
 インターネット上でニンテンドーダイレクトを見ながら実況するような人は「自分の興味のないソフト」にはまぁノーリアクションだからほとんど反応されていませんでしたが、2013年の夏発売予定ソフトとして『Wii Party U(通称)』が発表されました。


 ネット上だと『Wii Fit U』とか『Wii Party U』って過小評価されていると思うんですよねー。
 両ソフトとも前作ダブルミリオンっすよ。もちろん今作が同じだけ売れるとは思いませんが、30~50万本レベルでは動くと思いますし、何より「このためにWii U本体を買ってもイイかな」と思わせるソフトなワケです。3DS含めた他の機種では絶対に出ないソフトですから。


 新型ゲーム機立ち上げ期は「たくさんの人にゲーム機を買ってもらう」ことが責務ですから、色んな人が「このためにWii U本体を買ってもイイかな」と思うソフトを用意しなければなりません。さっきの話と矛盾したようことを書きますけど、『NewマリオU』買った人に向けて2Dアクションゲームだけ10本とか用意しても、2Dアクションが好きな人しか買わないゲーム機になっちゃうんです。

 同じようなジャンルに見えても『ピクミン3』と『101』は客層が大分違うでしょうし、同じようなミニゲーム集に見えても『ニンテンドーランド』と『ワリオ』と『Wii Party U』では客層が違うんです。



 そういう意味では、夏の『Wii Party U』と秋の『ゼルダの伝説 風のタクトHD』は「このためにWii U本体を買ってもイイかな」という人をたくさん抱えているソフトですし、ここで出来るだけ本体を普及させて、恐らく年末商戦に用意されている『マリオカートWii U(通称)』に繋げるということだと思います。


 3D『マリオ』はどうでしょうね……
 秋に『タクトHD』が出るから、近い時期にはぶつけて来ないんじゃないかと思っているんですけど。年末商戦は『マリオカート』と『ヨッシー』の二枚看板でどうよ?



○ 「ファミコン生誕30周年記念 Wii U バーチャルコンソール 体験キャンペーン」
 これ、ちょっとネーミング失敗していると思います。
 30日間限定で30円でバーチャルコンソールを販売するというキャンペーンなんですが、“体験キャンペーン”と付いていることで「遊べるのは30日間だけなんだ」と勘違いしている人がいるみたいで。違いますよ!


 30日間限定なのは「30円で買える期間が」で、“体験キャンペーン”は「バーチャルコンソール自体を体験して欲しい」ってことですからね。


 公式サイト
 自分は「上手いな」と思っています。
 アンバサダーの時は無料で配るしかありませんでしたが、今回は「30円払ってもらう」ワケです。


 スマホのアプリなんかでもよく言われることですが、ダウンロードソフトは「無料ならダウンロードするけど、お金は出したくない人」がたくさんいます。そういう人の何%かにでも「30円なら買ってみようかな」と思ってもらえたら、儲けものです。

 あと、Wii Uの仕様だと「30円のソフトを買う」ために「1000円チャージしなければなりません」。
 キャンペーンソフトを全部買っても210円。せっかくチャージしたからには残りのお金で何かソフト買ってみるかなと探してもらえたら狙い通りなのです。「ダウンロードソフトって意外に面白そうなソフトいっぱいあるなぁ」と思ってもらえるチャンスです。



 今の段階だと「ダウンロードソフト」自体が出てないんだけどね!
 この辺もまだ仕込んでいる段階なのかなぁ……



 自分もとりあえず『バルーンファイト』購入してプレイ中。
 意外にもこういうシンプルな旧作ソフトってMiiverseに向いているんですね。有野課長が挑戦したというのも大きいんでしょうが、バルーントリップでどこまで行ったか自慢で盛り上がっています。

 あと、Wii Uのバーチャルコンソールはキーコンフィグも付いているので、Wiiで購入したものを(Wiiモードを起動しなくても)Wii Uで遊べるようにするには100円や150円がかかるというのも納得です。それがイヤならWiiモード上で遊べばイイだけですしね。


※ 18時40分:記事修正
 コメント欄にて指摘されて知りましたが、Wii UのeShopでは「足りない分をクレジットカード決済する」という項目を選べば必要な額だけチャージ出来るそうです。




○ Miiverseのアップデート予定から見えること
 自分はニンテンドーダイレクトをTwitterのタイムラインとニコニコ動画のコメントを見ながら視聴していたんですが、みんなMiiverseに興味ないのね!冒頭でMiiverseを説明している際に「さっさと終われ!」「今日の発表、これだけかよ!」とかそんなんばっかだった。

 自分が思うに、任天堂は「Miiverseが機能しなかったら据置ゲーム機からは撤退だ」くらい“これに賭けている”と思うんですけどねぇ。そりゃ冒頭でもガッツリ紹介するだろうと。

(関連記事:Miiverseを実装した任天堂の未来は


 ただ、紹介した内容は自分もイマイチだったかなと思います。
 「みんなで励ましあってゲームが出来る」とか「とてつもなく絵の上手い人がいる」とか見せられても、ネットに慣れ親しんだ人からすれば「TwitterやPixivで事足りるじゃん?」と思っちゃうでしょう。「Miiverseでしか起こらない面白いこと」を見せてもらわなきゃ……



 さて、そんなMiiverseですが……
 例えば『いつの間に交換日記』のようにソフトを本体に保存してそれを起動するのではなく、インターネット上にアクセスするWEBサービスになっているのは「容易にアップデートが出来るから」だそうです(これは『Nintendo TVii』と『テレビの友チャンネル』の違いにも通じます)。

 そして、発表されたアップデートで自分が気になるのはこの辺。

「未購入者」の発言にフィルタリングをかけて見えなく出来る
・1つのソフトに複数の公式コミュニティが用意できるように
・ユーザーもコミュニティが作れるように



 自分が以前の記事に書いた「面白い投稿を読むためには、その何十倍ものノイズを読まなきゃならない」問題を解決する策として、素早い対応がアナウンスされたなと思っています。
 フィルタリングは自分としては残念だけど、実際「ないと使う気が起こらない」と言っている人が多いから仕方ないかな。「Twitterでいうブロック機能」よりは現実的だとも思いますし。

 自分がこの中でも注目しているのは「1つのソフトに複数の公式コミュニティ」です。
 これがMiiverseが抱えているネタバレ問題に対する解答だと思うんですね。


 例えば『MOTHER2』をバーチャルコンソールで配信するワケですが、「原作を遊んだことがある人」も「原作を遊んだことがない人」もプレイするのがバーチャルコンソールです。「原作を遊んだことがない人」は何にもネタバレされずに遊びたい。でも、「原作を遊んだことがある人」からすれば「何十年も前のゲームのネタバレくらいしてもイイだろ!」という認識で、思い出話をしたいと思うことでしょう。

 だから、「原作を遊んだことがある人」用のコミュニティと、「原作を遊んだことがない人」用のコミュニティに分ければイイんです。
 新作ゲームだって「どこまで進んだ人はこのコミュニティ」みたいに振り分けてもらえるようにすれば、同じ進行度の人達だけで集まることが出来るんです。これでストーリー重視のゲームが出てもMiiverseを楽しむことが出来そうだと期待が持てました。


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【今回の発表から“Wii Uのこれから”として自分が感じ取ったもの】
・中小サードメーカーがHD機に参入する“一歩目”を用意しているっぽい
・3DSとは違う“Wii Uならでは”として「2Dアクション」を軸にするっぽい
・とは言え、ちゃんとバラエティ豊かなソフトを揃えているっぽい
・ゲームパッドだけでバーチャルコンソールやるの快適すぐる
・Miiverseでちゃんと「面白い投稿を探しやすい」ようにしてくれるっぽい



 一応断っておきますけど、これらは正式発表されたものだけでなく、正式発表された情報から自分が予想(妄想)したものを含んでいます。ゲームパッドだけでバーチャルコンソールを遊ぶのが快適なのは個人の主観です。

 でもやはり「ビジョンすら見えなかった」頃に比べれば、今後が楽しみになりました。
 あ、今回の記事では取り上げませんでしたけど、一応モノリスソフトの新作映像は私もテンション上がりましたよ(笑)。3Dアクションが楽しめない人間なので、「思ったよりアクションゲームっぽいので俺には楽しめなさそう!」とも思いましたけど。『Wii Uであそぶゼノブレイド』は出さないんですかね……



 『ゼルダ』は賛否両論あるだろうけど、自分としては嬉しかったです。
 DS版の『夢幻の砂時計』やって思ったのは「俺もうゼルダ楽しめねーわ」ってことだったんです。初めて遊んだ『神々のトライフォース』以降、『ふしぎのぼうし』『夢をみる島』『トワイライトプリンセス』『夢幻の砂時計』を遊びまして、どれも面白かったのは確かなんですが―――「大好きな曲のアレンジだけ変えた曲が何度も発売されている」感覚がしていたんですね。

 だから、初めて『神々のトライフォース』を遊んだ時みたいな新鮮な体験は味わえませんでした。
 Wii U版は「根本から変える」と言ってもらえたので、あーじゃあやってみようかなと思えました。Miiverse対応のオープンワールドみたいな形になるんですかね。今だからこそ、初代準拠というのも面白そうです、


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自分がTBSラジオ『LINDA!』を大好きな理由

 たまにはこういう記事も。
 自分はラジオが大好きで、もっともっと「ラジオを聴く人」が増えればイイのになーと思っていて、「超初心者のためのラジオ入門」なんて記事も書いたことがあるくらいなんですが―――

 御託を並べるよりも、「俺はこのラジオ番組が好きなんだーーーーー!!」と熱く語ることでその番組に興味を持ってくれる人もいるだろうし、そこからラジオそのものに興味を持ってくれる人もいるだろうと思ったので。今日は「ぼくのだいすきならじおばんぐみ」の話を書きます。




 しかし、予め断っておきます。
 この番組は、基本的に「関東(TBSラジオが聴ける地域)」と「沖縄(琉球放送が聴ける地域)」でしか聴けません。2ヶ月に1度の「聴取率調査週間」の時のみインターネットによる放送も行っていて、世界中のどこででも聴けるらしいですが。レギュラー放送は関東と沖縄の人以外は聴けません。

 また、番組ポッドキャストも配信しているのですが、これは「本放送終了後の別録り」なので本放送とは内容は違います。こっちはこっちで凄く面白いんですが、本放送とは別物なんで。




 LINDA!~今夜はあなたをねらい撃ち~

 TBSラジオにて、月曜日~木曜日の深夜24時から1時間の放送です。
 パーソナリティはアンタッチャブルの柴田さん。

 自分はアンタッチャブルの漫才とラジオが大好きで、同じくTBSラジオで放送されていた『シカゴマンゴ』が大好きだったので、その番組を終わらせるきっかけを作った柴田さんには正直思うところもあるんですが。まぁ、柴田さんがいようがいまいが『シカゴマンゴ』は改編期に終了していた可能性も高いよなと最近になって考え直したので、ソレはソレとする!





 どういう番組かというと―――
 その日にあったニュースを題材にして、番組開始の24時00分から「○○な人を募集!」と発表→24時30分頃まではダラダラと色んな話をして(実はこのダラダラ話こそが面白いとも思うのだけど)、24時30分頃から「テーマにあった人」と電話で喋るという番組です。

 一例を挙げると……
 「今日、松井秀喜選手が○○に移籍しました」というニュースがあったら、「松井秀喜選手と対戦して打ち取ったことがある人を募集!」みたいなカンジ。当然、こういう“そんな人いるの?”というテーマの時が、ワクワクドキドキ出来て面白いです。




好きな理由1つ目:実はみんな「その人にしか出来ない体験をしている」
 この番組で電話を繋ぐのは、基本的には“素人”です。
 言っちゃえば“その辺にいる人”で、有名な人でも喋りが面白い人でもありません。当人も御自身のことを「自分は特別な人間だ」なんて考えもせずに生きている人達ばかりでしょう。でも、そういう人の話こそが面白いってこの番組は教えてくれるんです。


 「松井秀喜選手と対戦して打ち取ったことがある人を募集!」の時は、確か該当者なしで「惜しい!」人が繋がっただけだったんですが―――「子どもが松井選手と一緒に野球をする」みたいなファンイベントで対戦したことのある人が電話で出たんでした。

 その人は全然特別な人ではないし、松井選手が子どもと一緒に野球をするイベントなんてこれまでにも何十回と行われてきたことでしょう。特別ニュースになるようなイベントでもありません。
 でも、そこで“普通の子ども”が松井選手と対戦してビビッてちっともストライクが入らないとか、それでも気を使って松井選手はボール玉をファウルしてくれたとか、最終的に松井選手が空振りしたんだけどキャッチャーも取れなくて振り逃げになったとか。

 そこで語られる“その人しかしていない体験”の話が凄く面白いんです。



 当たり前だけど、誰にでも“人生”があって、その人それぞれ“その人しかしていない体験”をしているんですよね。改めてそれを思わせてくれるこの番組を、やっぱり自分は好きなのです。



好きな理由2つ目:リアルタイムだからこその一丸感
 「超初心者のためのラジオ入門」の時にも書いたんですが、最近は「リアルタイムで聴くラジオ」を聴く人よりも「アーカイヴスとして残るポッドキャスト」を聴く人が増えてきたみたいで。ラジオ番組の中にも「ポッドキャストありき」という番組が増えていたんですね。

 リアルタイムにラジオを放送しているけど、その放送の模様はポッドキャストで後でも聴ける―――自分も聴き逃してしまった番組を後から追いかけるのに重宝していたりするんですが。


 でも、この番組は徹底して「リアルタイム感」を大事にしているんです。
 24時00分でテーマを募集して、1時間の放送の間にどれだけ該当する人が集まるか―――をヨーイドンでやるので、この面白さはポッドキャストにアーカイヴス化して数ヵ月後に聴いたって面白くないんですよ。夏にやった「今まさに海にいる人を募集!」とか、iPhone5発売前夜にやった「iPhone5の行列に今並んでいる人を募集!」とか、今聴いても多分当時の面白さでは味わえないんです。

 こないだの『ドルアーガの塔』の話にも通じますけど、
 冷凍保存して持ち越せない「リアルタイムならではの面白さ」ってあると思いますし、ラジオの面白さって実はそういうとこだったよねと思い出させてくれました。



 また、この番組は「リスナーが一丸となって該当者を探す」ので、リスナーがわざわざ友達や家族に電話したり、TwitterやFACEBOOKで「今日のテーマは○○だぞ!」と広めたりして、「該当者を探す」ことに一丸となれるのも面白いところ。
 「iPhone5の行列に今並んでいる人を募集!」の時は、「今日のテーマがコレだったんで今急いで地元のビッグカメラに来ました!今僕並んでます!」って人が出たっけ。


 この「1日の終わりに知らない人同士が一緒になって何かを成し遂げようとする」のがイイんです。SNSどころかインターネットもなかった時代から、そういえばラジオというのはそういう場所だったんです。
 ただ、最近はちょっとヌルイテーマが多くて、電話に繋がる人も多くて、「こんな人、いるのか?」というドキドキ感も、「やったーーー!一人いたぞーーー!」という成し遂げた感も若干薄いのが残念。個人的にはもっと攻めたテーマの方が好きだったんですけどね。




好きな理由3つ目:不景気な時代だからこそのアイディア勝負の番組
 ラジオの製作現場のことはよく分かりませんが、「深夜の生放送はお金がかかる」というのは聞いたことがあります。
 10年前だったら、テレフォンアポインターを何人も配置して電話をかけてきたリスナーの中から良さげな人を番組に繋ぐ……みたいな番組もありましたが、テレフォンアポインターの人数分深夜の人件費がかかるので、不景気の今そういう番組は難しいんだろうなぁと思います。


 また、2003年から2008年まで『LINDA!』と同じ時間帯で放送されていた『バツラジ』という番組が自分は大好きだったんですが……『LINDA!』と同じように「その日に起こったニュースを題材にした番組」で、放送作家やディレクターの人が物凄く作りこんだ原稿だったり、中継で外に出たり、電話で誰かに繋いだり、物凄く手のかかった番組だったんですね。



 そこからすると『LINDA!』は凄いです。
 電話でリスナーと喋る番組なのに、電話での受付はしていません。
 電話をかけてくれる人をメールで募集して、その中から「該当者」や「惜しい人」をスタッフが選別して、その人にスタッフが折り返しの電話をかけるという形なので。生放送でリスナーと電話で喋る番組なのに、数人のスタッフで作れちゃう番組なんですよね。

 また、『LINDA!』にも『バツラジ』同様に「今日こんなニュースがあったよ」と紹介するコーナーがあるのですが、それを書くのはリスナーという。放送作家でもディレクターでもなくて、ネタコーナーとしてリスナーが「今日のテーマ予想」という形で送ってくるのです。


 番組の後半に電話で喋るのもリスナーですし。
 この番組、ものすごく「省エネ」感があるんですよね。

 もちろん「ラジオ業界」の中ではそれでもお金も人数もかけた番組だとは思うんですが、10年前と比べればどんどん予算は減っているんじゃないかと推測できます。でも、面白い番組は作れる――――携帯電話とメールの普及と、SNSの台頭と、しっかり活かして“コンセプトから番組を作る”ことをした成果だと思います。


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 「こんな面白いラジオ番組があるんだよ!」と書いても、ラジオに興味がない人は記事自体を禄に読んでくれないものです。だから自分は、あまりブログに「ラジオ番組単体」の話を書いてこなかったんですが……


 この『LINDA!』の例って、今の時勢を反映していると思いますし、他の業界にも通じるものがあると思うんです。「時代が変わって昔ながらのものが出来なくなっちゃったよね」と嘆くのではなく、「ラジオの良さ」を残しつつ「今の時代に即したもの」を取り入れて、新しいものを作る――――

 学ぶものがあるなぁと思います。




 柴田さんに対しても思うところのあった自分ですが、『LINDA!』始まって「この番組は柴田さん以外には出来ないな」と思ったので今では「結果オーライ!」と言えます。
 「ものごとを深く考えず」「明るく誰とでもツッコんだ話が出来て」「シカコマンゴ時代からリスナーに愛されてて」「適度にチャラくて」「かつては漫才で日本一になったツッコミのキレがあるにも関わらず」「謹慎期間があったので仕事がなくて暇!」という、これ以上ない人材が余っていたという(笑)。





 『シカゴマンゴ』が放送されていた頃。2008年だったか。
 27時間テレビで明石屋さんまさんと大竹しのぶさんが共演したことに興奮したアンタッチャブル山崎さんが、「俺達も1回解散して何年も会わないようにして27時間テレビみたいなデカイ場所で共演したらすげー盛り上がるんじゃないの?」と笑いながら喋っていたのを覚えています。

 アンタッチャブルの漫才が見られないのは寂しい。
 でも、今、あの時冗談で言っていたようにコンビは別々の道を進んでいる。


 ならば、二人とも別々の道で活躍して、いつか27時間テレビくらいのデカイ場所で復活漫才をしてくれることを私は夢見ています。


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昔の名作ゲームを今遊んでも100%の面白さを味わえるワケがない

 ちょっと前の記事ですが……

 昔のゲームって本当につまらなかったんだな現実ゲームさん


 この手の「昔のゲームを遊んだことがない人が、名作だと評判だから昔のゲームを遊んだら全然楽しめなかった」という話題は頻繁に出てきますし、自分もこの手のことを書いたことがあります。
 この手の議論でよく行き着く結論は「昔のゲームも今のゲームも、面白いものとそうでないものがあるだけ」とか「アクションゲームは今でも面白いけど、RPGとかSLGはUIがキッツイ」とか「名作は模倣されまくってブラッシュアップされるから原点を後から遊んでも薄味に感じちゃうんだよ」とか―――これらはどれも正しいと思うんですけど。

(関連記事:名作だからこそ薄れてしまう味



 2013年の今、自分がこの手の話で真っ先に思うのは―――

 昔のゲームを今遊んでも「その当時の面白さ」を100%味わえるワケがない、ということです。
 これは特に後世まで名前が知れ渡っているような“社会現象”クラスのゲームであればあるほどです。『スーパーマリオブラザーズ』は確かに今遊んでも面白いです。ゲームを全く知らない現代の子どもに与えても、「これ面白いね!」と言わせる普遍的な面白さがあるでしょう。しかし、1985年や1986年当時『スーパーマリオブラザーズ』を夢中になって遊んでいた人達と同じ面白さは絶対に味わえないんですよ。



 例えば、1984年のアーケードゲーム『ドルアーガの塔』。
 自分は流石に世代ではないので、後に本とかインターネットで「こんな風に遊ばれていたんだよ」というのを聞いただけで、都市伝説的な誇張も含まれているとは思うんですが……

 このゲームは60階の塔を昇る探索型アクションゲームで、各階には宝箱が用意されているのだけど、この宝箱は「出現条件がノーヒント」な上に「効果も分からない」という(今の感覚で言えば)鬼畜仕様。獲らなきゃ絶対にクリアできない宝箱もあれば、獲ると不利になるトラップのような宝箱もあったそうな。

 私の大好きな『不倒城』さんでも、2005年に『ドルアーガの塔』について語られていました。


<以下、引用>
 例えば45階には、「エクスカリバー」という重要アイテムがある。
 取らなくては何をどうがんばってもドルアーガには勝てない必須アイテムなのだが、これをとる方法は「最初から見えている宝箱は放置したままリザードマン、ハイパーナイト、ミラーナイト、ブラックナイト、ブルーナイトの順に敵を倒し、後から出た宝箱→始めからある宝箱の順にアイテムをとる」というすげえ手順だった。繰り返すが、このアイテム必須。ないとドルアーガにボコられる。


 分かるかボケ。

</ここまで>
※ 改行など一部引用者が手を加えました


 「そんなゲームでも当時の若者は夢中になって遊んだ」ではない――――
 「そんなゲームだからこそ当時の若者は夢中になって遊んだ」んです。


 自分一人の力では絶対に攻略不可能なゲームだからこそ、ゲームセンターに人々が集まって「攻略情報」が共有されていったそうです。当時のゲームセンターには「ドルアーガの塔を攻略するため共有のノートやメモ」が誰かの手によって用意されて、みんながそれに情報を書き込んで、みんなの力で一つのゲームをクリアしていったのです。

 そういうゲームなので、当然ゲームセンターごとに「進行度」や「攻略具合」が違ってくるので、「あっちのゲーセンはもう○階まで行ったらしいぞ!」と話題になり、偵察にやってきた人を「いつもいないヤツが来た!」と余所者には画面が見えないようにフォーメーションを組んでブロックしたそうな。

 最後のは「ホントかよ」って思いますけど……(笑)



 こういうゲームを、今バーチャルコンソールで一人「攻略サイト」を見ながらプレイしてクリアして、当時の熱狂と同じものを味わえるワケがないんです。「宝箱の出現条件さえ知ってれば簡単なゲーム」とか、攻略サイト見ながら言ってんじゃねえ!そこを「知る」ことこそがそのゲームの肝だろうがっ!!!!



 もちろんコレは『ドルアーガの塔』に限った話ではありません。
 『スペースインベーダー』(78年)の裏技も、『ゼビウス』(83年)の隠しキャラも、ゲームセンターや学校の教室で「みんなで共有されていた」んです。そうした情報交換自体がゲームだったんです。

 時代がファミコンになってからもそうです。
 『スーパーマリオブラザーズ』(85年)のワープ土管を何故みんなが知っていたのか?
 あのゲームを何の情報もなく一人で遊んでいたら、私はワープ土管にも1-1の1UPキノコにも気付けなかったことでしょう。
 みんなで遊んでみんなで情報を共有したものが、兄貴が兄貴の友達から聞いたものが兄貴の友達はその兄貴が聞いたものでその兄貴はその友達から聞いたもので―――とどんどん伝染していったのです。だから、『スーパーマリオブラザーズ』は社会現象を起こして、みんなが夢中になって遊んだんです。

 同じ宮本茂作品の『ゼルダの伝説』(86年)もそうです。
 「ミンナニナイショダヨ」は、当時の「ゲームの情報はみんなで共有するもの」を逆手に取ったネタだったのでしょう。宮本さん自身、「今では一人で遊ぶゲームの代表となってしまったゼルダですが、初代の頃はみんなで遊ぶゲームを目指して作ったんです」と仰っていましたものね。


 『スーパーマリオブラザーズ2』(86年)の無限ループの鬼っぷりも多分そう。
 『スーパーマリオブラザーズ3』(88年)の笛の隠し場所もそう。


 『ドラゴンクエスト』(86年)シリーズも初期は「自力でこんなもん見つかるかーーー!」ってクリア必須アイテムがありましたもんね。

 自力では分からないようなことだからこそ、当時は「みんなで情報を共有して」みんなで夢中になって遊んだんです。みんなで一丸となって遊ぶことが「ゲームの楽しさ」の中核を成していたんです。



 当然これは80年代に限った話じゃないです。
 『ストリートファイターII』(91年)が大ブームだった格闘ゲーム全盛期、知らない町の知らないゲームセンターに行って「知らない人と対戦する」のがドキドキだったんです。

 『ポケットモンスター』(96年)は言うまでもなく、1本のゲームソフトでは全種類のポケモンが揃わないことで、「友達と交換させる」ことを狙ったゲームでした。『ポケモン』作者の田尻さんはそれこそ『スペースインベーダー』や『ゼビウス』らの時代を青春時代で過ごした人ですし、「みんなで情報を共有する遊び」に影響を受けていたでしょうしね。


 現代でもそうです。
 『モンスターハンター』(04年)シリーズや『どうぶつの森』(01年)シリーズを、20年後か30年後に何の予備知識もない人が遺跡から3DSやPSPと一緒に発掘して遊んで「何コレ面白い!」と思ったとしても、「リアルタイムに経験してた俺達の方が絶対に楽しんでるもんね!」と思いますもん。

 だって、ゲームは「一人で遊ぶ」だけじゃない面白さがあるから。
 友達と一緒に遊ぶゲームはもちろん、Twitterでゲームの話題を共有したり、お気に入りのブログが楽しんでいるゲームを自分も遊びたくなったり、ニコニコ動画でニンテンドーダイレクト見ながら「○○の新作キターーーー!」とみんなで歓喜のコメントしたり、フラゲしているヤツに殺意を覚えたり。


 初めて『Wii Sports』を遊んだ時の衝撃と、「Wii買ったから遊びに来なよ!」と友達にメールを送ったあの瞬間とか。『脳トレ』のお試し版を家族にやらせて脳年齢に爆笑したとか―――その瞬間その瞬間でしか味わえない「みんなで共有するゲーム体験」を私たちは味わってきたワケです。

 それは、「一人」では味わえない「リアルタイムのお祭り」のようなものでした。
 「お祭り」を30年後に一人で再現して行っても、同じ面白さは味わえないですよね。





 「ゲームの面白さ」は未来永劫普遍的なもので、箱に包んで冷凍保存をしたものを20年後も30年後も同じように楽しめる―――なんて考えてしまうのは、「ゲームの面白さの本質」をちっとも理解していない浅薄で傲慢な考え方だと思います。


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 2011年に自分はこの記事でこんなことを書いていました。


<以下、セルフ引用>
 そして、もう一つ。
 「ゲームというのは今日遊んでも10年後遊んでも同じように面白い普遍的な娯楽だ」と思っているからです。ファミコンのゲームだってスーファミのゲームだって今でも面白いですし、Wiiウェアのランキング上位に『ボンバーマン』『テトリス』『Dr.マリオ』が入っているというのは20年前のゲームが今でも通用する証明だと思います。

 「昔のゲームは良かったけど最近のゲームはダメだ」って話じゃないですよ?
 最近発売したゲームだって、10年後・20年後に同じように楽しんでもらえるゲームは沢山あるって話です。

</ここまで>




 私も「浅薄」で「傲慢」なことを書いているじゃないか!!
 自分のことを棚にあげて、何を言ってるんだコイツは!




○ ゲームはいつから「一人で遊ぶもの」になっていたのか?
 先ほど自分は『ドラゴンクエスト』シリーズも初期の頃は「みんなで情報を共有する遊び」だったと書きました。しかし、少なくとも『ドラゴンクエスト5』(92年)の時点でそういう遊びは主流ではなく、教室で新作ゲームの話題をするとむしろ「ネタバレするんじゃねえよ!」と言われていました。

 ゲームに使える容量が増えて、ハードが進化して使える絵も音もグレードアップして、漢字も使えるようになって―――「みんなで情報を共有する遊び」の代表だったRPGは、より「ドラマチック」に、より「ストーリー重視」に、より「一人で遊ぶもの」に、より「ネタバレされたくない」方向に進んでいくことになしました。

 『ドラゴンクエスト3』の終盤のアレ。
 自分は「自分で体感する」前にネタバレして知ってしまいました。

 「もし知らないで遊べたら…すさまじい衝撃と感動を味わえただろう」と今でも思います。


(関連記事:オチだけ知っている名作を楽しめるか




 懺悔しましょう。
 私は前段で、ゲームには「みんなで情報を共有する遊び」があって、みんなで遊んだあの体験は20年後や30年後じゃ味わえないんだ―――と書きました。その際に、意図的に“あること”に触れないように書いたのです。

 当時から『ドルアーガの塔』を攻略本見ながら一人で遊んでいる人はいましたよね。
 『スペースインベーダー』や『ゼビウス』の時代からミニコミ誌としての攻略本は存在していて、それこそ田尻さんの「ゲームフリーク」は元々はそうした同人誌の名前ですもんね。

 『スーパーマリオブラザーズ』の頃には攻略本が何十万部も売れていたそうですし、『ドルアーガの塔』も「ゲームセンターで共有ゲームメモを見ながら遊んだ」のではなく「家のファミコンで攻略本を見ながら遊んだ」という人も多いでしょう。



 だって、みんながみんな「友達がいっぱいいる」ワケじゃないですもん。
 「ゲームセンターに集まれる」ワケじゃないですもん。当時は「不良の巣窟」みたいに言われていましたし、「ファミコンで『ドルアーガ』出たー!やっと俺でも遊べるー!」という子どもも多かったんじゃないかと思います。


 みんながみんな「みんなで情報を共有する遊び」を楽しめたワケじゃない―――
 そういう人にとって「攻略本」は救いの手だったんです。この議論はひょっとしたら今の有料DLCの議論に通じるものがあるかもです。「友達がいる人には必要のなかった“攻略情報”をわざわざお金を出して買う」と。




 これはどっちが卵でどっちが鶏かという話ではなく。
 同時並行で起こった2つの事象がその後のゲームの方向性を決めていった、と考えた方がしっくりきます。

・容量アップとゲーム機の性能の進化によって、より複雑なゲームが作られるようになった→ 重厚なストーリーを描くゲームが増えた→ そうしたゲームはネタバレが命取りになる→ 「ゲームは一人で遊ぶもの」と思われていく。

・攻略情報をみんなで共有するのが当たり前だった→ 共有できない人のために「攻略本」がビジネスとして定着した→ 攻略本ありきのゲームが増えてきた→ 攻略本がなくても遊べるように“ゲーム内にヒントがある”方向性に進む→ 「ゲームは一人で遊ぶもの」と思われていく。

(関連記事:自由度を捨てて、『ドラクエ』や『ゼルダ』が得た“遊びやすさ”


 「ゲームというのは今日遊んでも10年後遊んでも同じように面白い普遍的な娯楽だ」とか書いていた自分や、この記事の話題の元となった「昔のゲームって本当につまらなかったんだな」の1さんのような人は、恐らく「ゲーム=一人で遊ぶもの」というこの頃の発想でゲームを捉えていたのでしょう。

 それは確かにそういう側面もゲームにもあると思います。
 しかし、それは一つの側面でしかありません。





 もちろん「みんなで情報を共有する遊び」が完全に途絶えたワケではありません。
 『ストII』だって『ポケモン』だって『ぶつ森』だって『モンハン』だって、それ以後に登場するワケですし。「社会現象を起こしたゲーム」って往々にして「友達や家族を巻き込む」要素があったのだと思います。


 それと、2000年代に入ってから「インターネット」が急激に普及します。
 『ファイナルファンタジー9』(00年)は攻略本ビジネスをやめて、雑誌などにも攻略情報を載せないようにして、公式サイト等に攻略情報を載せていました。自分も当時インターネットを始めたばかりの頃で、「ここ掘れチョコボ」の場所が分からず、「攻略情報」を探して色んなサイトを巡ったんでした。公式サイトよりも個人の人が作った攻略サイトの方が見やすくて重宝した記憶があります。

 『不倒城』さんが書かれていた『三国無双』の例もそうですし。
 今思えば、自分が酷評した『428』の「真のエンディング」にまつわる仕様もコレを狙っていたのかも知れませんね。


 かつて“ゲームセンター”や“教室”や“友達の家”で行われていた「みんなで情報を共有する遊び」を、“インターネットという新しい場所”を使ってまた体感して欲しい。


 もちろんMiiverseが狙っている一つの要素でもありますよね。
 『ニンテンドーランド』の裏技とかテクニックとかの情報はMiiverse上で交換されているので、攻略Wikiが全然情報が書き込まれていないという(笑)。





 80年代から90年代の境目くらいにRPGが「みんなで情報を共有する遊び」から「ストーリー重視になるからネタバレすんな」に変わっていったのとは逆で、最近は「ストーリー重視のゲーム」はなかなか厳しいことになっていると思います。
 インターネット上ではあっという間にネタバレ情報が広がりますし、プレイ動画の問題なんかもあります。ストーリー重視のゲームだと「1回遊べば十分」と中古に売られてしまう危険性も高いですし、なかなか企画が通らなくなっているのが現状だと思います。


 ということで……今世代(次世代?)のゲーム業界のキーワードは「みんなで情報を共有する遊び」になると思いますし、自分がMiiverseに期待しているのはこういう理由だったりします。「Miiverseを使ってみんなで何かを成し遂げる」ことが出来るかどうか、だと――――


 80年代にゲームセンターに通えていたような人達が『ドルアーガの塔』で体感できたような「みんなで情報を共有する遊び」を、Miiverseを使ってみんなに味わわせることが出来るのか―――そんなゲームが現れるかどうか、自分は注目をしています。


(関連記事:Wii Uの新機能「MiiVerse」でゲームはこんなに面白くなれる!
(関連記事:Miiverseを実装した任天堂の未来は


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脱『けいおん!』―――『たまこまーけっと』の“鳥”が担う役割とは

※ この記事はテレビアニメ『たまこまーけっと』第2話「恋の花咲くバレンタイン」までのネタバレを含みます。閲覧にはご注意下さい。


 冬アニメも最速地域だと大体2週目が終わって3週目に突入している時期ですね。
 アニメクラスタの人達は「どれを残してどれを諦めるか」悩んでいる頃だと思われます。私も「今季は大豊作だ!」と思っているので、3作品(琴浦さん、ちはやふる、たまこまーけっと)は確実に残すけどあと1つを(まおゆう、ささみさん)どちらにするか悩んでいるところです。



 さて、今日はそんな冬アニメから『たまこまーけっと』について。
 この作品は京都アニメーション作品ということもありますし、『けいおん!』のメインスタッフが再結集して作る完全新作オリジナル作品ということもありますし、良くも悪くも放送前から注目されていた作品だったと思います。

 んで、ですね。
 自分は直接見たワケじゃなくて、Twitterで「巷では○○という評判らしいけど……」というPOSTを見かけた“伝聞の伝聞”でしかない話なんですけど―――「『たまこまーけっと』に出てくる鳥(デラ・モチマッヅィ)が賛否両論だ」という話を聞いて、自分は「すげー分かる!」と思ったんです。


 自分の中にも「このアニメ、鳥がいなければ普通に楽しめたのに」と思う自分と
 「このアニメは鳥がいてこその作品だろ!」と思う自分がいますもの。
 どっちの気持ちも分かります。




 鳥がいなかったらこのアニメ、まんま『けいおん!』なんですよね。
 可愛い女のコ達がキャッキャッウフフしてて。
 登場人物に悪人がいなくて。
 「仲良しってイイよね!」みたいな世界観で。
 毎日がキラキラしてて。

 「軽音部の部室」が「商店街」に変わっただけで同じことをやっているとも言えるんです。



 『たまこまーけっと』に『けいおん!』を期待していた人達は「鳥がいなければ良かったのに」って思いますよ。『けいおん!』に夢中になった日々をもう一度与えて欲しい―――『けいおん!』という作品が幕を閉じて、メインスタッフが再結集して新作アニメを作るって言うなら“『けいおん!』のようなもの”を期待する人がいて当然だと思います。
 自分の中にも正直そういう気持ちがあります。『けいおん!』1話を観た時の「これからワクワクする時間が始まるんだ」というあの感覚を、もう1度味わいたいって思う時があって何が悪いんです!


 で、同時に―――
 敢えて“鳥”を加えたスタッフ達の想いも分からなくはないんです。

 『たまこまーけっと』は恐らく“『けいおん!』の先にあるもの”を目指した作品なんです。
 『けいおん!』と同じことをする作品には留まりたくない―――わざわざ“鳥”というキャラを配置しているからにはその意志を感じますし、自分も“その先”が見たいとも思うのです。『けいおん!』が大好きだったからこそ、『けいおん!』スタッフにはそこに留まって欲しくないとも思うのです。


 だから、「このアニメ、鳥がいなければ普通に楽しめたのに」とも「このアニメは鳥がいてこその作品だろ!」とも思うのです。


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○ 『たまこまーけっと』は“誰の視点”の物語か
 『けいおん!』というアニメの特徴を言うと、「親不在の物語」だったと言えます。
 唯憂姉妹の両親もそうですし、澪の両親も、律っちゃんの両親も、ムギちゃんの両親も、あずにゃんの両親も頑なに登場しませんでした。登場したとしても「声だけ」とか「首から下だけ」とかで、顔が映らないようになっていたのです(1期7話の妄想シーンをコマ送りにすると一瞬だけ横顔が映るんですけどね)。


 これ、原作は違うんですよ。
 唯憂姉妹の両親の顔は1巻の時点で出ていたし、原作終盤には登場していましたし、『collage』では唯の母親が普通に出てきて「この娘にしてこの親か!」と思わせてくれました。


 『けいおん!』のアニメ版は“親の視点”から描かれた物語だったと思うのです。
 だから彼女らは可愛い。
 悪いことはしないし、悪いこともされない(されてもメイド服を着せられるくらい)。
 友達みんな仲良しだし、毎日をキラキラ生きている。
 でも、恋愛はしない。

 親にとっての「理想の娘達の青春」だったのです。

(関連記事:『けいおん!』唯憂姉妹の両親はどこにいるの?



 『たまこまーけっと』は違います。
 そりゃ商店街が舞台だからそうなんですけど、親世代のキャラが普通に出てくるのです。
 たまこのお父さんも、もち蔵の両親も、普通に出てくるのです。

 『けいおん!』と違って、『たまこまーけっと』は“親の視点”で描かれている物語ではないんですね。




 『たまこまーけっと』は“男の視点”で描かれている物語だと思われるのです。
 いや、もっと言うと……『たまこまーけっと』は“鳥の視点”で描かれている物語だと思うのです。

 たまこ達を「異性」として見ている“鳥というキャラの視点”で描かれていると思うのです。



 だってみなさん、この“鳥”を御覧なさいな。

自分の妃を探すために流浪の旅に出ている
・この場所も数ヵ月後には出ていくつもり
・しかし、可愛い娘がどうやら自分に惚れているみたいだからもうちょっと居座ってやる
・いつの間にかブクブク太っていた
















 何という「俺達」!!


・自分の「嫁」を探して深夜アニメをガンガンチェックしている
・3ヵ月後にはこのアニメのことを忘れて次のアニメに夢中になる予定
・相手の気持ちも無視して「○○は俺の嫁!」とか声高に宣言する
・いつの間にかブクブク太っていた



 ほら!“鳥”って「俺達」なんですよ!

 こう考えると、この作品の“鳥”が賛否両論なのも分かりますよね。
 『けいおん!』って「俺達がいない世界」だったんです。キレイなものばかりで構成されていて、汚くて臭くて汚らわしい男が出てこない世界でした。恋愛もなくセックスもなく、嫉妬も猜疑心もない世界でした。だからあそこは理想郷だったんです。

 でも、『たまこまーけっと』の世界には「俺達」が入り込んでしまった。
 『けいおん!』と同じような可愛い女のコ達がキャッキャッウフフしてて、登場人物に悪人がいなくて、「仲良しってイイよね!」みたいな世界観で、毎日がキラキラしているあの世界に――――“鳥”が入り込んでしまった。


 言ってしまえば、『たまこまーけっと』は“『けいおん!』の世界に「俺達」が入り込んだらどうなってしまうのか?という作品”なんだと思うのです。

 で、実際に『たまこまーけっと』で“鳥”が何をやっているかというと―――脱衣所を覗いたり、もち蔵のジャマをしたり。ほら、この辺のショボさも「俺達」っぽい(笑)。




 でも、2話で“鳥”がみどりの話を聞いてあげているシーンを見て、スタッフが見据えている“『けいおん!』の先にあるもの”を少しだけ感じたんです。きっとこの世界は『けいおん!』ほどキレイには出来ていない―――恋愛も嫉妬も猜疑心もあるし、女のコをエロイ目で見る男もいる。それでもイイじゃないかと描くために「俺達」があの世界に入り込んだんじゃないかと思ったんです。


 きっと、これから先のストーリーは“鳥”とたまこがくっ付くみたいな展開にはならないと思います。だってアイツ“鳥”だし(笑)。
 それは、どれだけ「俺達」が「○○は俺の嫁!」と願っても二次元と三次元に隔てられているというどうしようもない現実があるのと同じ話で。



 だからこそ、「俺達」の象徴である“鳥”が、あの世界で何をして、あの世界の何を変えるのか―――それを観てみたいと私は思うのです。大好きだった『けいおん!』とは違う世界になる寂しさはあるけれど、それでも私は“『けいおん!』の先にあるもの”を観たいとも思うのです。


※ 1/23追記:指摘を受けてもう1度第1話を見返したのですが、鳥の目的は「王子の妃を探すこと」であって「自分の妃を探すこと」ではありませんでした。訂正してお詫びします。

TVアニメーション「たまこまーけっと」オープニングテーマ ドラマチックマーケットライドTVアニメーション「たまこまーけっと」オープニングテーマ ドラマチックマーケットライド
北白川たまこ(CV:洲崎綾)

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○ 余談
 という御託はさておき。
 第2話の冒頭で、たまこが妹の寝顔を見て「あんこ姫」と言ったところで私はこのアニメは神アニメであると判定しました。



 そうです!
 お姉ちゃんにとって妹とは「お姫様」なんです!

 姉妹がイチャイチャしているのはサイコーだーー!!



 長々と語ってきたことが全部台無しになった気もする。


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Miiverseを実装した任天堂の未来は

 前回の記事の後編にあたる記事です。


 ちょっと関係のない話題から。
 おかげさまでウチのブログも記事が1500コ目を越えまして、1500回記念として2009年9月の1001コ目~2013年1月の1499コ目までを読み返して自ら「傑作選」と称してまとめるなんてことをしていました。

 ブログってのは長く続けると面白いもんだと思うことに、2009年にも2010年にも「ゲームってここがダメだよね」とか「ゲーム業界の未来なんて真っ暗だよね」みたいなことを書いているんです。その当時は単なる愚痴でしかなかった記事なのですが、今読み返すと例えば3DSやWii UってDSやWiiの頃に抱えていた問題点を解消することを目指していたんだ―――みたいなことが分かるのです。


 自分じゃないですけど、コメント欄にも「携帯電話を使って手軽に遊べるオンラインゲームが出てくれば……」とソーシャルゲームの大ブームを予感しているような人もいたり。昔の記事やコメントが蓄積されているのって、読み返すとすげー面白いのですよ。




 ということで本題。
 Miiverseって、「DSやWiiが抱えていた幾つもの問題」を解消するためのウルトラCを目指していたんです。

 3年4ヶ月分の自分の愚痴を読み返していると、「あ、これってMiiverseで解決するわ」「あれ?これもだ」「これもじゃん!」と気付くことが多かったです。実際に現在解消できているかは置いときまして、解消するためにはコレシカナイと言えるくらい理に適った“アイディア”だと感心しました。

 当たり前ですけど、たかが趣味でゲームを遊ぶ程度の私が愚痴っているような問題点って、仕事でゲームを作って普及させようとしているゲーム会社の人は「そんなの分かっているよ!」ということなんでしょうしね。




1.「口コミ」が起こる場所
 ちょいと昔の話から始めます。
 DSやWiiはゲームに不慣れな人まで巻き込んでゲームを遊ばせたことで社会現象になりました。「画期的なゲームを用意出来たから」「TVCM展開が上手かったから」、DSやWiiの成功について色んな分析がされていますし、色んな理由が組み合わさってこその成功だったと思うのですが。

 3年4ヶ月分を一気読みした現在の自分が表現するのなら―――
 「DSやWiiのソフトは口コミで広がったソフトは売れたけど、広がらなかったソフトは売れなかった」と表現します。

 そりゃそうだろって話になっちゃいますけど(笑)。


 例えば『脳トレ』
 このゲームは家族4人分のセーブデータが記録されて毎日の成績が折れ線グラフになって表示される―――というだけでなく、友達や家族に遊ばせるための「お試し」モードが入っているんです。
 このモードが入っていることで、「ちょっとやってみなよ(・∀・)ニヤニヤ」と他人にやらせてみて「うわー!オマエ脳年齢60代じゃーーーん!ギャハハー」と遊べるんです。言ってしまえば「接待プレイ」専用モード。

 このモードが入っていることで、発売から3ヵ月後の「お盆の時期」に集まった親戚にこれをやらせるという「口コミ」が発生。発売から3ヶ月経ってから伸びた売上げに気付いた岩田社長が「年末年始にもう一度波が来るぞ」と、続編『もっと脳トレ』を3ヶ月間で作らせ、『マリオカートDS』『おいでよ どうぶつの森』とともにDS本体が品切れで入手困難になるほどの社会現象を起こしました。


 このゲームに「お試し」モードが入っていなかったら……?
 同じ結果にならなかったと私は思います。



 ゲーマーそっちのけで大ヒットした『トモダチコレクション』も「口コミ」が機能した1本。
 自分や友達や有名人のMiiを作って島に住まわせて観察するというゲームなので、当然リアル友達同士で「○○のMii作ったよー」とか「○○のMii作らせてー」という会話が発生するのです。そうすると「どれどれ?見せて」と言われたり、「○○のMiiがウチのお父さんのMiiとケンカしてた」という話題になったりするのです。

 当時「どうしてあんなゲームが売れるか分からない」という声が任天堂ファンの中からも挙がっていましたが、DSソフトのヒット法則を象徴するようなゲームだったと自分は思います。

(関連記事:『トモダチコレクション』が売れた理由から目を背けてはならない



 携帯ゲーム機は持ち運びが出来るから「口コミ」が起こりやすいけど、据置ゲーム機はどうなんだろう?というところで大ヒットしたのが究極の接待ゲーム『Wii Sports』です。誰でも遊べるゲームでかつ、みんなで遊べるゲームだから、「Wii Sports買ったからウチに遊びに来なよ!」と言えるのです。そうして接待された人は「友達んちでWii Sports遊んだら超面白かった!」「ウチも買おうっと!」と「口コミ」で広がっていく。


 「面白いゲーム」を作ったからと言って、自然と「口コミ」で広がっていくワケではないのです。
 Wiiでパーティゲームが大ヒットしたのは、接待プレイに使われて「一緒に遊ぶ」ことで「これ面白いじゃん」「自分でも遊べるじゃん」と広がっていったからだと思うのです。


 裏を返すと、「一人用のゲーム」は「口コミ」で広がりようがないんです。
 「Wii Sports買ったからウチに遊びに来なよ!」とは言えますけど、「ゼノブレイド買ったからウチに遊びに来なよ!」とは言えませんよね。小学生時代ならともかく、大人になってから「友達と一緒にRPGを最初から最後までプレイ」なんか出来るワケがありません。


 「口コミ」では広がらない。
 「30秒のTVCM」じゃどういうゲームか伝わらない。
 「何分もの紹介映像」はよほどのゲームマニアでもない限り観てくれない。


 「一人用のゲーム」の売上げが苦戦するのも当然ですよね。
 特に「非シリーズソフトの新規作品」なんてこれでどうして売れるのよって話です。こう考えると『ドラゴンズドグマ』って凄いね。



 ということで、Miiverseに期待されている仕事の一つが「一人用のゲームでも“口コミ”で魅力が伝わる場所」だと思うのです。
 そのために、3DSまでは「知らない人とフレンド登録してはいけません」と言っていた任天堂が、Wii Uでは「フレンドリクエスト」機能とか「フォロー」機能を入れて「知らない人でも面白いと思った人とどんどん繋がっていこう!」としているんでしょう。

 「こういう事例が起こればイイな」と期待されているであろうシミュレーションをします―――
 私はMiiverseの『ニンテンドーランド』のコミュニティにガンガン投稿をしています。「ゼルダのタイムアタック40秒とかムリだろー!」みたいな超他愛もない投稿ですが、同じようにゼルダのタイムアタックに挑戦している人が「あ、仲間がいる。フォローしておこう」と自分をフォローするようなこともあるのです。

 そうすると何ヵ月後かに、自分が新しいゲーム―――例えば『レゴ』を買って「レゴおもしれー!今日はストーリーそっちのけでこんなことしてたぜー」みたいな投稿をすると、『ニンテンドーランド』きっかけで私をフォローしていた人が「へぇ、そんなゲームが出てるんだ。この人が遊べているということは自分も遊べるかな」と思えるんです。


 つまり、「同じゲームを遊ぶ人」同士を繋げることで「次のゲーム」の口コミが生まれるんです。

 今はまだ「次のゲーム」が全然出ていないからピンと来ないでしょうが、DL専売ソフトとかバーチャルコンソールなんかが始まってソフトの数もコミュニティの数も増えると効果を発揮してくると思います。「ゲームを楽しんでいる一ユーザー」がとてつもない宣伝効果になる――――と。

(関連記事:全てのゲームには4つの層が存在する
(関連記事:その「ゲームのルール」、何秒で説明できます?
(関連記事:ユーザーが勝手に宣伝してくれるゲーム


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2.非同時接続型オンラインゲーム
 2010年の1月にこんな記事を書いていました。

 「ゲーム+インターネット=オンライン対戦&協力」だけなんて勿体ない!

 この記事を書いた背景には2008年11月発売の『街へいこうよ どうぶつの森』に思うところがあって、インターネットにみんなで同時に接続して村でキャッキャッ遊ぶのは物凄く楽しかった一方で、「みんなで同時に接続する」のはすごく難しかったんですね。みんな、それぞれ生活サイクルが違いますから。

 じゃあ、今週土曜日の何時に門開けるんで集まってくださーいみたいなことをブログでやると、定員の3人よりもオーバーしてしまって「遊びに行きたいけど入れない人」が出てきてしまう。そうすると、遊びに来た人も「他にも来たい人がいるなら私早く帰ります……」となってしまう。



 ということで、インターネットにみんなで同時に接続するんじゃない楽しみ方をゲームでも目指すべきなんじゃないのかとあの記事では書いたんです。

 2013年にこの話を読んでいる人はポカーンとしていると思います(笑)。
 今はもうそっちが主流ですもんね。

 『いつの間に交換日記』、『カルチョビット』、『とびだせ どうぶつの森』の夢見の舘―――みんな「インターネットに蓄積された情報が、時間差でネットに繋いだ人のところに届く」遊びを提案していました。自分は未プレイですけど、恐らく『ガールズモード』とか、『新絵心教室』の自作レッスンとかもそうだと思います。

 ゲーム機そのものをネットに繋ぐ必要はありませんが、『Miiスタジオ』『クリエイトーイ』『引ク押ス』『とびだせ どうぶつの森』などでQRコードを配れる仕組みもそうですよね。


 ―――Miiverseはこの延長線上にあるものだと思います。
 同時に接続しているワケではない人同士が繋がれる仕組み。



 もういっちょ。
 こちらは2011年4月に書いた記事です。

 オンライン要素はゲームの寿命を延ばすのか縮めるのか

 発売から時間が経っちゃったゲームは「オンラインモードに誰もいなかった」というきっかけで語られた話でした。オンラインモードのあるゲームはみんなでせーので遊び始めないとならないから、超初動型の売れ方になっちゃうよね、みたいな。



 さっき書いたゲーム―――
 『いつの間に交換日記』も『カルチョビット』も『とびだせ どうぶつの森』の夢見の舘もMiiverseも、この問題を解決しているんです。遊んだユーザーの情報がネット上に蓄積されるから、何ヵ月後、何年後でも楽しめるんです。(任天堂が削除しなければ)アイカ村のデータはサーバーに残り続け、1年後でも2年後でもアイカ村に遊びに行けるんです。

 『いつの間に交換日記』も「3ヶ月ぶりに起動したらすげー量の未読日記が来てるーーー」と悲鳴をあげている人をよく見かけます。ゴメンね、私毎日書いているからその内の何分の1かは私です!



 Miiverseも恐らくコレを狙っているんだと思います。
 『ニンテンドーランド』はゲーム内に他の人の投稿が出てくるんですが、12月8日付近の投稿がまだ表示されている人がいますもの(これはフレンドやフォロワー限定で、基本的には新しい投稿が優先されて表示されるんだと思いますが)。
 12月8日頃に投稿された「ドンキーのエリア9のクリアの方法が分かった」というPOSTに、最近始めた人が「そうなんだ!ありがとうございます!」と共感することが起こりうるワケで。Miiverseには「ゲームが遊ばれる寿命」を伸ばす効果が期待されているんだと思います。


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3.自宅でも「みんなで遊んでいる」感覚
 これは確かMiiverseの仕様を発表したニンテンドーダイレクトでも言われていたことだと思うんで、わざわざもう一度繰り返すことでもないのかも知れませんが……『ニンテンドーランド』を遊んでいると、Miiverseの一番の効果はこれなんだなと強く感じたので改めて。


 ゲームってみんなで遊ぶものだったんですよ。一人用のゲームであっても。

 『スペースインベーダー』の裏技(名古屋撃ち等)が何故あんなに有名だったのか、『ゼビウス』を取り巻く噂はどこから広がったのか、自力では絶対攻略不可能と言われた『ドルアーガの塔』を当時の人達は何故クリア出来たのか―――ゲームセンターという“コミュニティ”の中で情報が共有されていたからだと思うのです。私は流石にリアルタイム世代でないので伝聞ですけど(笑)。

 『スーパーマリオブラザーズ』のワープ土管がどこにあるのか、みんなが知っていました。誰かの家で子ども達が集まって『マリオ』を遊んでいると「そこに1UPキノコあるよ!」と誰かが声をかけて、みんなが情報を共有していたんです。
 『ゼルダの伝説』の「ミンナニナイショダヨ」や、初期『ドラゴンクエスト』シリーズだって、教室という“コミュニティ”の中で「鍵見つかんない!」「あれは確か……○○にあるって兄ちゃんが言ってた」みたいに情報が共有されるために作られているのです。


 攻略本なんかなくても、みんなで情報を共有・交換することで遊んでいたんです。

(関連記事:自由度を捨てて、『ドラクエ』や『ゼルダ』が得た“遊びやすさ”


 この辺の話は、またどっかで単独記事で語ろうと思います。




 Miiverseは多分それを目指しているんですね。
 かつて「ゲームセンター」とか「友達の家」とか「教室」が担っていた、みんなでゲームの話題を共有する“コミュニティ”をインターネット経由で作ってしまおうと。

 裏技や隠しアイテムだけじゃなく、「タイムアタックマスタークリアに0.3秒足りなかったーーー」と書くと「がんばって!」と知らない小学生に励まされたり、「マスタークリアしたぞーー」と書くとみんなに共感してもらえたり。「一緒にゲームやってる」感覚がすごく心地イイんです。


 まぁ、これ……ストーリー重視のRPGとかアドベンチャーゲームとか出た時にどうすんのとは思うんですけど(笑)。逆に言うと、一人の力では絶対クリア不可能な『ドルアーガの塔』みたいなゲームを、Miiverseを使ってみんなで攻略するのとか凄く面白そうだと思うんです。


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○ Miiverseの現状と課題
 ということで……Miiverseの評価って、「2年後」とか「3年後」じゃないと出せないと思うのです。今は発売直後のソフトしかないから、MiiverseじゃなくてもTwitterで情報が共有できちゃうからそのありがたみが分からないけど、Wii Uが始まってから「2年後」くらいになると真価を発揮するんじゃないかなと。



 それを大前提にして、今日書かねばならないことを。




 これは去年の年末に自分がTwitterに投稿したPOSTです。
 Twitterを3年間続けてきた自分のPOSTの中で、最もリツイートされて最もふぁぼられたPOSTでした。今でも「○○さんがリツイートしました」みたいな通知が来ます。それだけ「同意」してくれた人が多かったんでしょうけど。



 この発言、撤回したいです。


 順を追って説明します。
 自分がこのPOSTを投稿したのは、12月20日に発売された『SIMPLEシリーズ for Wii U Vol.1 THE ファミリーパーティー』のコミュニティの惨状を見ていたからです。自分はこのゲームを買っていないんですが、Miiverseはこういう「マイナーなゲーム」こそが「人数は少ないかも知れないけど購入者が集まって楽しくゲームの話題をする」場所になると期待していたんです。

 しかし、実際は……
 最初はソフトのアイコンになっている熊のドヤ顔について、未購入者が「何だよこの熊はwwww」とネタにするPOSTが始まり。「このゲーム面白いの?」「このゲームはどんなゲームですか?」という未購入者のPOSTが多くなり。「何だよこのゲーム!クソゲーだ!」みたいな未購入者のPOSTが幾つか出て。それに対して「暴言はやめてください。作った人に失礼でしょう」という未購入者のPOSTが連投され。未購入者同士が中傷合戦・個人攻撃・通報→他のIDを取得して復活みたいな流れで


 未購入者の投稿ばっかじゃねえか!

 「購入者が集まって楽しくゲームの話題をする」場所じゃ全然なくなってしまったんです。
 購入者の投稿もないワケじゃないんですが、未購入者同士のケンカPOSTが連投されて、「暴言は良くないと思います」という秩序を作ろうとするPOSTが増えて、「フレンドになってくれる人ぼしゅうしてます」という唐突なPOSTがワンサカ出て、購入者の投稿がちっとも表示されないんです!



 そういう言ってしまえば“稚拙な”投稿を繰り返す人は、筆跡から「子ども」だと思われ、自分も含めて「子どもうぜー」「小学生うぜー」みたいに思った人が多くなってしまい、自分もあんな投稿をTwitterに書き込んだワケですが。

 違いました。
 そうじゃない。本当の問題は「子ども」とか「小学生」じゃなかったんです。



 その後ね、「ニンテンドーランドおもしろーい」と純粋にゲームを楽しんでいるっぽい女子小学生(多分)のアカウントがあったのでフォローして観察していたんですけど。この女子小学生の投稿に、50連投くらい「今何してるの?」「今トイレ行ってた?」みたいなセクハラコメントをしている人がいたんです。



 「大人」がちゃんとしてて、「子ども」がウザイワケじゃなかったんです。
 「大人」にも「子ども」にもちゃんとしている人がいて、「大人」にも「子ども」にもウザイ人がいるってだけの話だったんです。


 「子ども」にも礼儀正しい人はたくさんいました。
 「教えてくれてありがとう!」とちゃんとお礼を言える子ども、「がんばって!」と励ましてくれる子ども、「クリアできるなんてすごい!」と誉めてくれる子ども―――そういうたくさんの「ちゃんとした子ども」を見ずに、一部の「節度を守らない子ども」だけを見て「子どもウザイ」って言っちゃうのって、一人の凶悪犯罪者がゲームソフトを持ってたから「ゲームをやると凶悪犯罪者になるに違いない」と言っちゃう偏見バリバリ野郎と何が違うのよ!



 だから!


 俺がフォローしているアカウントにやけに「女子小学生だと思われるアカウント」が多いことにも何の問題もないんだ!
 いや、別に「女子小学生」というラベルを見てフォローしているワケじゃないですもん。「大人」も「子ども」も区別なく純粋にゲームを楽しんでいる投稿をしている人をフォローしたら結果的に女子小学生が多くなっちゃっただけですもん!何の問題もない!


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○ Miiverseの現状と課題2
 私自身は現状のMiiverseでも「フォロー」機能と「ブロック」機能を使いこなせば十分に楽しい場所だと思っています。
 Twitterやブログ等でMiiverseの惨状を嘆いている人は沢山いますし、「こうすれば良いんじゃないか」という改善案も沢山挙がっています。もちろんそういう意見を吸収して、任天堂はアップデートで「みんなが楽しくMiiverseを使える未来」にしなきゃならないと思うんですが。


 「子ども」を隔離すべきとか、「未購入者」の投稿を制限すべきとかは、自分は賛成じゃないです。
 Twitterでいう「ブロック」機能のように「この投稿者のPOSTを表示しない」という機能も、追加したところで問題の解決にはならないと思います。


 というかさ……
 「自分の気に食わないものを排除する」って方向性を言うならさ、絵が上手いからって「ゲームに関係のない版権絵」を描いて共感集めている人の方が私は気に食わないですけどね!

 利用ガイドには「Miiverse上でフレンドリクエスト以外の方法でフレンド関係を構築するような投稿」は違反としっかり書いてあります。「他人への嫌がらせや悪口」も違反と書いてあります。だから、そういう人達を排除したいというのは分かるけど、「他人の著作権を侵害するもの(二次創作)」もしっかり違反って書いてあるし、「ゲームに関係のない話題を投稿しないように心がけてください」とも書いてあるからな!


 もちろん「辞めろ」と言っているワケじゃないです。
 自分は「自分の気に食わないものもある」ことを踏まえて世界を許容するさ。
 面白いものというのはそういう「グレーな場所」から生まれるワケですからね。

 しかし、「ゲームに関係のない版権絵を投稿している人」が「みなさん利用規約をちゃんと読んで正しくMiiverseを活用しましょう」とか言ってるのは何なのよ!自分のことは棚に上げて他人を断罪してんじゃねえよ!!





 ………

 というのが、自分の思う「Miiverseの改善案」に繋がるんですけど。
 Miiverseが現状抱えている最大の問題は、「見たくない投稿を見てしまう」ことよりも、「面白い投稿が見られない」ことにあると思います。

 コミュニティの投稿は最近投稿された順に縦一列に並んで50コまで表示、それ以降は読み込み時間を経て伸びていくというカンジで、面白い投稿を探すためにはその何十倍もの「他人のケンカ」とか「フレンドを募集している人」とか「暴言を吐いている人」とか「意味不明な投稿」を読み込み時間をかけて読まなければなりません。

 じゃあ、「人気順」で表示すればイイんじゃ?と思ったら……
 「人気順」は「共感数」と「コメント数」が多い順に表示されるみたいで、「上手いけどゲームに関係のない絵」とか「とにかく共感やコメントを要求しているPOST」とかばかり、「ゲーム内容に関係のある投稿」はほとんど出ねえの!


 正直……このMiiverseの「面白い投稿を探しづらい」仕様は致命的だし、DSiショップの悲劇を思い出しましたよ。ゲームを中断して動かすソフトだからあんまり大掛かりなことは出来ないのかも知れませんが、ここを改善して「面白い投稿」や「面白い投稿者」を探せるようにならないと、Miiverseを使う人自体がどんどん減っていってしまうと思います。つか、私のフレンド+フォローは足して80人くらいいるはずなのに今投稿している人は10人くらいしかいないもの……

 後にPCやスマホからも閲覧できるようにする予定ということなので、「うごメモはてな」みたいに「投稿はゲーム機から」「閲覧はPCで」と棲み分けていくのかも知れませんが……とりあえず、自分がフォローしている人&フレンドの人が「共感したPOST」が見られる機能が欲しいかな。Twitterで言う「リツイート」みたいな。




 前回の記事の「フレンド以外との通信プレイ」の話から「Miiverseの成功とは何だ?」を考えると、「有名人が出る」ことかなと自分は思っています。
 『ドラクエ9』の「まさゆきの地図」とか『とびだせ どうぶつの森』の「アイカ村」みたいに、Miiverseでしか起こりえない体験をMiiverseをやっている人みんなが味わえる―――みたいなことで。「Miiverseを始めたらとりあえずこの人をフォローしておくと面白いよ!」と言われるような人が出るかどうか。

 PCから閲覧できるようになったら、そういう人を探しやすくなるだろうし。
 現状もちょっとは変わるかなぁと期待しています。





 超長文失礼しました。
 長かった……前編後編の2回じゃなくて、やっぱり全4回とかに分ければ良かった……

| ゲーム雑記 | 19:30 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

「フレンド以外との通信プレイ」を解禁した任天堂の未来は

 今日はMiiverseについて書こうと思っていたのだけど、Miiverseを説明する前に「Miiverse以前」を説明しないと「どうしてMiiverseが必要だったか」を上手く説明出来ないと思ったので。前編・後編という形にして、今日はその前編「Miiverse以前」について書こうかと思います。


 Wii Uって、ゲームパッドは「iPadが流行ったから後追いでタブレット型コントローラを出したんでしょ」と思われているみたいで、Miiverseは「TwitterやFACEBOOKが流行ったから後追いでSNSを始めたんでしょ」と思われているみたいで。
 商品やサービスは「先に形にしたものの方が目立つ」ので、そう言われても仕方ないんですが……


 任天堂には「アイディアとは一つの選択で複数の問題を解決するものだ」という宮本イズムがあって、ゲームパッドもMiiverseもDSやWiiが抱えていた複数の問題を解決するために選ばれたものなんです―――だから、Miiverseを語るには「Miiverse以前」から語らなければならないんです。



○ 「カンタン・あんしん・無料」を掲げたニンテンドーWi-Fiコネクション
 「ゲームとインターネットの歴史」を言うと、1998年発売のセガのドリームキャストに代表されるように90年代からあるものです。PS2で(後にPCでも)発売されたオンライン専用RPG『ファイナルファンタジー11』は2002年。PCの世界で言えば、『ウルティマオンライン』は1997年から始まっています。

 任天堂も64DDで「ランドネット」というサービスを行っていたし(2000年)、「通信機能を利用したゲーム」という見方で考えればディスクシステム(1986年)だってサテラビュー(1995年)だって当てはまるのかも知れません。



 しかし、それらに共通して言えることは「難しそう」というイメージだったと思います。
 ドリキャスと『FF11』はかなり間口を広げたとは思いますが、それでもやはり「大人向け」であって「お金がかかる」ものであって「子どもに買い与えたくない」ものというイメージがあったと思います。『FF11』なんかは象徴的で、「生活を破綻させてまでのめりこんでいる人がいる」「犯罪の温床になっている」みたいなイメージだけを持っていた人もいるでしょう。

 2000年代の前半まで、「ゲームとインターネットの組み合わせ」は「マニアック・怖い・金かかる」というイメージだったんですよ。「子どもには与えたくないよね」と言われるものでした。



 だから、任天堂がDSやWiiの時に掲げた「ニンテンドーWi-Fiコネクション」の理念である「カンタン・あんしん・無料」は、この悪いイメージを徹底的に払拭することを目指したのです。「何だっけ…それ」という人は、Wikipediaにマークが載っているんでそれを見て思い出してください。

 余計な設定が要らないから「カンタン」。
 ソフトを買う以外に出費がかからないから「無料」。

 そして何より―――子どもでも安心して楽しめる、いや、正確に言うと親御さんが子どもに安心して与えられる「あんしん」な設計にしてあったのです。




 どこが「あんしん」なのかというと……
 「ニンテンドーWi-Fiコネクション」の特徴は、通信プレイをする相手を「フレンド」と「フレンド以外」に分けて、「フレンド以外」とは出来ることが著しく制限されていたことにあると思います――――

 「フレンド」とは各ソフトを起動してインターネットに繋いだ際に配布される「12桁のフレンドコード」をお互いに入力してなれる関係で、こういう相手ならば100%の通信プレイが楽しめるようになっていました。
 しかし、それ以外の「フレンド以外」との通信プレイは出来ることが制限されていて、ランダムマッチで「対戦だけ」出来てチャットは出来ないとか、ゲーム側から用意された定型文でしかチャットが出来ないとか、『どうぶつの森』などではそもそも通信プレイが出来ないとか。「フレンド」と「フレンド以外」を区別していたんですね。


 「ニンテンドーWi-Fiコネクション」が始まった2005年当時は、「ゲームとインターネットの組み合わせ」が「怖い」「子どもには与えたくない」と思われていたのだから、これは当然の仕様だったと私は思います。
 「フレンド以外」ともフリーチャットやマイデザインの交換などが出来てしまったら、健全に育ってきた可愛い我が子が「うんこちんちん」を連呼されたり、「うんこちんちん」の絵を見せ付けられたりするかも知れない―――ゲーム機をインターネットに繋いでも、そういう「うんこちんちん」には遭遇しないようにしますよというのが「ニンテンドーWi-Fiコネクション」でしたし、そのための「フレンド以外との通信プレイの制限」だったんです。



 これ……実は知らない人も多かったみたいなんで書いておきますと。
 任天堂はDSやWiiのソフト、および3DS本体の「フレンドコード」をインターネット上で交換することを推奨していないんです。フレンド登録するのはリアル友達だけにしてよと言っているんです。

 3DSの説明書がインターネット上で見られるんで、「フレンド登録」の項目をチェックしてもらえれば書いてあります。「知らない人にはフレンドコードを教えないように」「インターネットの掲示板などで、知らない人とフレンドコードを交換してフレンド登録すると、改造データを受け取ってしまったり、不快な気持ちになるような言葉を使用されたりする危険があります。」と。


 Wii UのMiiverseが生まれた経緯について、「インターネット上でフレンドコードが交換されている」問題がなくならないので、それをどうにかするために任天堂自らSNSを立ち上げる必要があったというようなことが語られていました。

 「フレンド以外」との通信プレイが制限されているなら、「フレンド」を増やしたいと思うのが普通の発想でしょう。しかし、その結果インターネット上で知り合った(知り合ってもいない)人と「フレンド」になって、「うんこちんちん」を見せ付けられるという事態も引き起こしかねなかったのです。


 自分もブログ等にフレンドコード載せて「フレンド募集ー」とかやっていましたからあまり大きな声じゃ言えませんけど、やっぱりインターネット上で知り合った「顔も名前も知らない人」とフレンドになって厄介な思いをしたことありますもの。
 『いつの間に交換日記』に「3Dのオンオフを高速で切り替えるとおっぱいが揺れているように見える絵」を描いたり、『どうぶつの森』で「かぶるパンツ」作ったり、「うんこちんちん」に相当するようなことをしているいかがわしい人がいましたもの!インターネットって怖い!


 あ、一応書いておきますけど。
 「うんこちんちん」は一例ね。
 実際にはもっとえげつないものと思ってください。



 ついでに書いておきますと、Miivereseのプロフィール欄に3DSのフレンドコードを書いたら「非公開」にされたって話がありましたけど。電話番号を書かせないために数字の羅列自体を弾いている可能性もありますし、「3DSのフレンドコードはインターネット上に載せちゃいけない」という任天堂の方針からすると当然ですよね。Wii Uのガイドラインじゃなくて3DSのガイドライン違反に相当します。

 Wii Uには「この人は悪質なユーザーです!」と通報する機能があるんですけど、3DSにはそういう機能がありませんからね。悪質なユーザーと繋がって「うんこちんちん」されないために、リアルフレンド以外と繋がることを制限し続けてきたんです。



 でも、Wii Uはその方針から転換したんです。
 何故か――――?


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○ 転機となった2009年
 Wiiが歩んだ6年間を振り返ると―――2006年の年末商戦は『Wii Sports』『はじめてのWii』が大ヒット、2007年の年末商戦は『Wii Fit』が大ヒット、2008年になってからも『スマブラX』『マリオカートWii』が大ヒット、ものすごく順調に進んでいたWiiを叩き落したのが2008年の年末商戦の『Wii Music』と『街へいこうよ どうぶつの森』の不振でした。

 この2作品に関しても「フレンド以外との通信プレイ」を解禁していたらどうなったかなとは思うのですが、それは次の項で語るとして。


 ケチが付き始めたWiiに2009年夏サードメーカー最大のタイトル『モンスターハンター3』がやってきます。PSPで大ブレイクした『モンハン』のナンバリングタイトルがWiiにやってくる―――当然、Wiiにとっては願ってもいない援軍だったワケです。
 しかし、据置機の『モンスターハンター』はオンラインに繋いで知らない人ともチャットをしながら遊ぶのがシリーズの慣わしだったため「ニンテンドーWi-Fiコネクション」の理念には思いっきり反しているんですね。そのため、「ニンテンドーWi-Fiコネクション」から外れた独自サービスとして月額課金がかかる有料オンラインプレイになってしまったんです。

 結果、このソフトは大きく値崩れしてしまい「Wiiだとモンハンですら売れないんだ」「サードメーカー殺しのWii」という印象が付いてしまいました。
 「元々据置機のモンハンはそんなに売れるソフトではなかった」「大幅な変更点が不評だった」などの理由もありますし、『モンハン3』の失敗が全て任天堂の責任にあるだなんて言いませんが。「ニンテンドーWi-Fiコネクション」の限界を感じた瞬間だったと思うのです。

 そして、その後に発売されたWiiのサードメーカーのソフト達を見るに、この『モンハン3』の失敗以降、サードメーカーのWiiソフトの開発が始まらなくなるんですね。



 これは後で書きますが、現在の任天堂は「ニンテンドーWi-Fiコネクション」というサービス名称を使うのを辞め、「カンタン・あんしん・無料」も掲げていませんし、フレンド以外とのフリーチャットも認めています。その結果、2012年にWii Uで発売された『モンハン3G HD』はオンラインプレイが無料になっています。


 2009年は任天堂にとって転機だったと自分は思うのです。



 もう一つ。
 2009年の夏には特大キラータイトルがサードメーカーから発売されました。DSで。

 『ドラゴンクエスト9』です。
 発表時には「ドラクエ本編が携帯機かよー」という声もあった本作ですが、携帯機ならではの「すれちがい通信」が話題になって大ヒットとなりました。「すれちがい通信」の機能があったDSソフトは『ドラクエ9』以前にももちろんあったのですが、手順の面倒くささと見返りの少なさでそれほど話題になりませんでした。

 しかし、『ドラクエ9』の「すれちがい通信」では「(レアモンスターの)メタルキングばかりが出現するダンジョン」の「まさゆきの地図」や、「高ランク宝箱が多くて回収しやすい」「川崎ロッカーの地図」など、みんなが欲しがる地図が出現したことでみんなこぞって「すれちがい通信」を行うようになり―――

 任天堂のどのソフトでも成しえなかったことを『ドラクエ』がやってのけ、それを悔しがった任天堂が3DSの基幹機能に「強化されたすれちがい通信」を入れたというのは有名な話。


 もちろん「まさゆきの地図」も「川崎ロッカーの地図」も、不特定多数の「フレンド以外」に広がっていったワケです。もし『ドラクエ9』の宝の地図システムが「フレンド登録した人とだけ交換できる」機能だったら、こんなことにはならなかったでしょう。「知らない人と繋がる楽しみ」を『ドラクエ9』は任天堂に見せつけたし、任天堂が3DS以降「知らない人と繋がる楽しみ」の方向に進むことと無関係ではなかったと思います。




 そして、もう一つ。
 これは「2008年のソフト」ですが、それが楽しまれたのは2009年以降ということで、まぁ「転機となったのは2009年」というカテゴリーの中に入れることを許してください(笑)。Miiverseの原型となったとも言える『うごくメモ帳』というDSiウェアのソフトです。

 『うごくメモ帳』というのは簡単に説明すると「パラパラマンガを自作するソフト」なんですが、パラパラマンガを描ける人は限られているけど「パラパラマンガを読みたいだけの人もいる」ということで、当時の任天堂としては珍しく「フレンド以外との通信プレイ」を例外的に解禁していたソフトだったのです。

 はてなと共同で作った「うごメモはてな」というホームページに『うごくメモ帳』で作ったパラパラマンガは投稿できて、誰でも見られるようになったんです。


 でも、「誰でも見られる」投稿が誰にでも出来てしまったら「うんこちんちん」の絵を投稿する人が出てきちゃうんじゃないの?ということで、PCからのみ「通報」が出来る仕組みにして、一定期間「通報」を受けなかった作品だけがDSiでも見られるようにする―――ユーザーからの「通報」で「うんこちんちん」を回避する、同じ会社が作っているだけあってMiiverseに通じるものがありますよね。

 『うごくメモ帳』と「うごメモはてな」が始まった頃、「稚拙な投稿をする子どもが多すぎる」とか「☆を要求する投稿が多くてゲンナリ」という評判でした。「著作権の問題」とか「パクリの問題」とか、自分もあまり言い印象を持ってなかったんですが。

 でも、今「うごメモはてな」の人気作品を見ると職人達が作ったすげー作品が見れて驚かされるワケです。
 「フレンド以外との通信」を解禁して誰でも投稿できて誰でも閲覧できる状況にすれば、「うんこちんちん」に該当するようなことはそりゃ起こる。でも、その中からとてつもなく光るものが出てくる限り――――「フレンド以外との通信の制限」を続けるのは勿体ないんじゃないのか。


 恐らく『うごくメモ帳』は任天堂にその威力を見せ付けたんじゃないかと思うのです。



○ 「作るゲーム」のムーブメント
 2006年にWiiが発売された際、「ゲームとインターネットの関係を変える」という一つの目標が言われていました。『お天気チャンネル』『みんなで投票チャンネル』など、「ゲーム+インターネット→他の人と繋がらなきゃいけないから怖い」というイメージを壊すために、「何だよ。インターネットって便利で面白いものじゃん」と知らしめるWiiチャンネルが出てきたんですね。


 その中の一つ、『Miiコンテストチャンネル』も「フレンド以外との通信プレイ」を語るに忘れてはいけないソフトだと思います。2007年11月のソフト。
 このソフトはWiiの『似顔絵チャンネル』で作ったMiiを投稿して、みんなが投稿したMiiの中から人気のMiiを見たり、それを持ち帰ったり出来るのですが―――

 当然そういうソフトなので「フレンド以外」の人が投稿したMiiも見られるのです。
 恐らく任天堂からすると「Miiを見るだけだからうんこちんちんみたいなことにはならないだろう」と思っていたんじゃないかと思います。コメントどころかMiiの名前も入力できない仕組みにしてありましたからね。そしたら『似顔絵チャンネル』の機能をフルに活用して、何とかして「うんこちんちん」の絵を作って投稿する人がいるのよ(笑)。

 でも、その何十倍もの数の「有名人にそっくりなMii」「マンガのキャラのそっくりなMii」「Miiのパーツを駆使して描かれた絵」などの見事なものが投稿されて――――開発者も驚いていたくらい。


 「うんこちんちん」のMiiもそうですし、『Miiコンテストチャンネル』の中ですら「パクリ」問題とか「中傷」合戦が行われていました(フリーチャットは出来ないので投稿者の名前をそういう名前にして抗議をしている人がいたのです)。
 「フレンド以外との通信」を解禁すれば、「うんこちんちん」のような問題は起こるけど、ものすごい面白いことも起こる――――そして、2008年以降の任天堂はここの面白さを追求するソフトを出していくようになるのです。




 2008年6月『大合奏!バンドブラザーズDX』
 このゲームはJ-POPなどを題材にしたリズムゲームなのですが、追加楽曲をユーザーに作ってもらって投稿してもらうという逆転の発想のゲームです。インターネット上に投稿された楽曲は審査を経て公開、ソフトを持っている誰でもダウンロードして遊ぶことが出来ます。

 当然これも「フレンド以外との通信」が出来るゲームですし、審査を経ることで「うんこちんちん」を防ぐことが出来ます。
 投稿された曲のクオリティの高さもさることながら、投稿者がいる限り永遠に楽曲が増え続けるゲームとも言えて――――今公式サイトのランキングのページを見たら、『けいおん!』の曲とかゴールデンボンバーの曲とかが上位に入っていますね。当然このゲームが発売された2008年は『けいおん!』のアニメは始まっていませんし、ゴールデンボンバーも無名な頃です。


 もしこのゲームが「フレンド登録した人としか自作曲を交換出来ない」仕様だったら、こんなことは起こりません。みんなが使ってくれるから「作るゲーム」は面白いんですもの。

 そういう意味で、2008年の年末商戦でWiiを失速させた『Wii Music』と『街へいこうよ どうぶつの森』はここが弱かったと思います。通信プレイがフレンド限定だったんですね。もし『Wii Music』で作ったミュージックビデオが「フレンド以外にも見せられる」機能だったら、『街へいこうよ どうぶつの森』で作った服が「フレンド以外にも配れる」機能だったら――――



 2008年12月の『うごくメモ帳』はさっき書いたので省略!


 2009年4月『メイドイン俺』
 『メイドインワリオ』に出てくるようなプチゲームを自作できるゲームで、自作したゲームは「フレンド」に配れるのはもちろん。「コンテスト」に投稿することで優秀作品は「フレンド以外」にも配られる仕様になっていました。

 しかし、正直このやり方だと「うんこちんちん」を確実に弾くことが出来る一方で、グレーな作品も一緒に弾かれてしまうので、面白みに欠ける感もあるんですよね。「面白いもの」と「けしからんもの」は紙一重なので。





 と、いうことで……
 ようやく話が3DS登場の頃まで進みました(笑)。


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○ オープンな世界に飛び出す3DS
 2011年に発売された3DSを触ってまず驚いたのは、「あ、すれちがいでフリーメッセージ送れるんだ」ということでした。すれちがう相手というのはもちろん「フレンド以外」。『すれちがいMii広場』でメッセージを自由に書けるということで、理論上「うんこちんちん」も送れちゃうワケです。

 いや、多分「うんこ」とか「ちんちん」はNGワードに設定されてると思うんですが(笑)。
 NGワードを上手く回避すればいかがわしいことが出来ちゃうのです。



 しかし、後々の3DSの方針を見ると納得だったんです。
 3DSは「いかがわしいものに出会うかも知れなくても、その何十倍も楽しいことがあるに違いない」と、「フレンド以外との通信プレイ」を解禁している方向性だったんです。


 「カンタン・あんしん・無料」を掲げていたニンテンドーWi-Fiコネクションのサービスに替わって、「ニンテンドーネットワーク」という新たな名称のサービスを始めることが2012年1月に発表されています(12月発売の『マリオカート7』から使われていた模様)。


 2011年9月『クリエイトーイ』は、自分でパーツを組み合わせた生物を「すれちがい通信」や「QRコード」で渡せるというゲームです。
 自由に作れちゃうから「うんこちんちん」みたいな形状にも出来ちゃうのです。まぁ、そもそもこのゲームはゲーム内に頻繁にうんこが出てくるんですけど(笑)。


 2012年11月『とびだせ どうぶつの森』は、自分で描いた絵や服が「マイデザイン」として色んな通信で見られることが出来ます。「すれちがい通信」でも「夢見の舘」でも「クラブコトブキ」でも。それらは全て「フレンド以外」と繋がる可能性があります。というか私も、近所の小学生と頭にパンツ被った状態ですれちがっていました。でも、もし「フレンド以外の人と通信するとマイデザインが見えない」ゲームだったら、こんなに面白くなっていないですよね。

 『とびだせ どうぶつの森』をプレイしている人の中では有名な話ですが、夢見の舘という「フレンド以外の人の村にも遊びに行ける」機能を使って行く“アイカ村”という村が昨年末から話題になっていました。

 この村は一プレイヤーが実際にプレイしている村なのですが、(時間操作は使っているけど)恐ろしいほどまでに作りこまれた村で、任天堂が公式で作ったニンテンドー村がしょぼく見えるくらいのクオリティなんです。村に咲いている花・落ちているもの・雑草・もちろん家の内装などなどを全部計算して作っていて、村を散策するだけでストーリーを感じられるという村になっています。

 サイコホラー系のストーリーなので「怖い」「気持ち悪い」という誉め言葉もあれば、純粋に「ここまでゲームをやりこめるのか!」という驚嘆の声もあれば、自分のようにあの村の登場人物に感情移入してしまい数日間「アイカーーー!アイカーーーー!」と居たたまれない気持ちになっている人もいました。


 『とびだせ どうぶつの森』やってて、夢見の舘が出来てて、時間操作している村でも許せて、サイコホラーが苦手な人じゃなければ是非一度訪れてください。夢番地は2600-0218-7298だそうです。
 『ドラクエ9』の「まさゆきの地図」のように、『とびだせ どうぶつの森』の「アイカ村」は“一プレイヤーが起こした衝撃”として後世まで語り継がれるものだと私は思います。


 当然これも「フレンド以外との通信プレイ」を解禁していなかったら、みんなが知ることはなかったんです。3DSのフレンド枠は100人しかありませんから。
 話によると昨年12月17日の時点でアイカ村を訪れたのは3万人以上。自分含めてそれ以降に行った人も多いから、多分10万人くらいはアイカ村を訪れているんじゃないかと思いますし。Pixivにも「アイカ村」というタグでイラストを描いて投稿している人がたくさんいますし(閲覧するのは村に行ってからの方がイイと思います)。


とびだせ どうぶつの森とびだせ どうぶつの森

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【長くなったので三行まとめ】
・DSやWiiは「フレンド以外との通信」をなるべく制限していた
・でも、「フレンド以外との通信」でしか味わえない面白さもあるよね
・ということで、3DSでは半分くらいこれを解禁している方向性だった



 『トモダチコレクション』も『バンドブラザーズ』も、性能的に「DSから3DSに変わった」ことで大きな恩恵を受けるゲームではないと思います。しかし、「フレンド以外との通信」を認めつつある今の任天堂が新作を作ることで、どういう新しい遊びが生まれるのかは非常に楽しみなのです。




 そして、Wii Uです。
 Wii Uの目玉機能であるMiiverseがそもそも「フレンド以外との通信」をさせる機能ですし、「フレンドリクエスト」や「フォロー」など「知らない人ともどんどん繋がっていこうぜ!」という仕組みが用意されています。ここだけ見ると「任天堂はどうしちゃったんだ」と思われるかも知れませんが、2005年からの流れを見ると必然に思えますよね。

 「知らない人と一緒に遊ぶのがこんなに面白いのか!」と。



 ということで、次回は後編として「じゃあ、Miiverseって何をするのが目的で、何が今起こっているのよ」を書こうと思います。長かった!前編後編の二回じゃなくて、前編中編後編の三回に分ければ良かった!


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娯楽を楽しめる能力と労力

 中学生の頃、クラスメイト(♂)に言われて衝撃だった言葉があります。
 「俺は頭が悪いから小説を読んでも面白くないんだよ」

 当時の自分は「自分が面白いものはきっとみんなが面白いと思ってくれるはずだ」と思っていて、自分の大好きな漫画を友達に「○○面白いよ!」と教えたり、好きなゲームを「やってみなよ!」と貸したりしていて、その一つとして自分が好きな小説を彼に薦めたんだったと記憶しています。


 ここで彼の言った返答がもし「俺、あんま小説を好きじゃないんだよ」とか「面倒くさいから遠慮しておくよ」とかだったら、恐らく自分は「コイツは分からないヤツなんだ」「食わず嫌いをしているだけだ」くらいにしか思わなかったでしょう。
 そういう意味では、自分の考えが変わるきっかけをくれたのは彼だったのかも知れないと今更ながらに感謝の気持ちが出てくるんですが……



 彼は「自分には小説を楽しむ能力がないんだ」と言ったのです。
 「本来ならそれは面白いはずなのに」「自分の頭が悪いせいでそれが分からないんだ」と。



 「頭が良いから小説を楽しめる」「頭が悪いから小説を楽しめない」
 ここには私は異論があります。頭というのは単純に「良い←→悪い」で語られるものではないと思うからです。向いているもの・興味があるものがそれぞれ違うだけだと思うのです。

 しかし、「小説を楽しむには能力が必要だ」というのには同意です。
 文章から風景を思い浮かべる力だったり、単純に言葉をどれだけ知っているかだったり、登場人物にどれだけ感情移入できるかだったり。「たかが文字の羅列」からストーリーを読み取るのにはそれなりの能力が必要だと思うのです。

 当然、自分にだって「難しくて面白さが理解できない小説」はたくさんあります。
 だから、彼が言ったことは他人事ではないのです。


 もう一つ。
 これは現在の自分だから言えることなのですが、「能力」の他に「労力」をかけられるかということも、それを楽しむためには必要なのだと私は思っています。
 例えば自分が小説を読む場合、結構ガッツリ「脳を使う」感覚があるんです。文章からストーリーを読み解くために。だから「ちょっと5分の休憩」とかでは読めません。最低でも20~30分、本と向き合って「さぁ!読むぞ!」と気合を入れて読む時間が必要なんです。

 そして、前まで読んでいたことを忘れない内に(2~3日中に)続きを読める環境でもないとダメだし、これを生活サイクルの中に入れ込んでいる人は何の問題もないのだけど、そういう習慣がない人がいきなりやるのは難しいだろうなとも思うのです。





 当然、これは「小説」以外にも言えることです。

 全ての「娯楽」を楽しむには、それぞれの娯楽に合った「能力」と「労力」が必要なんです。

 例えば「漫画」を楽しむ「能力」。
 読める人間にはそれが当然なことなのですが、「たかが絵を並べているだけ」の紙からストーリーを読み解くには「どういう順番で読めば良いのか」を知っていなければなりません。子どもの頃から漫画をほとんど読んだことがないまま大人になると、「どのコマから読めばイイの?」って人が実は結構いるんですよね。

 例えば「ラジオ」を楽しむ「能力」。
 ラジオで「○○に行ってきたんですよー」というフリートークを聴いて、「たかが言葉」から「どこに」「誰が」「何人で」「何をしに行っているのか」を正確に把握するのは慣れていない人には難しかったりします。それこそ「小説を読んでも情景が浮かばない」みたいな話で、他人のフリートークを楽しむにはある程度の「能力」が必要だと思うのです。


 じゃー、映像化されている「映画」とか「ドラマ」とか「アニメ」ならば誰にでも楽しめるかというと……確かに視覚化されることで「情景がイメージ出来ない」ことはなくなりますし、ボーっとしているだけでもストーリーは進むハードルの低さはあると思うんですけど、演出とか構成をちゃんと理解して楽しめるかどうかはまた別の話ですよね。


 『けいおん!』は“仲間”を描き、『かなめも』は“孤独”を描いた
 『けいおん!』&『けいおん!!』アニメで真鍋和に与えられていた役割を考える
 アムロ・レイは誰を殺すのか


 この辺はウチのブログで書いた「アニメの解説記事」で評判の良かったもので、「あの描写にはそんな深い意味があったんですか!」とか「このアニメがそんな深いアニメだとは思いませんでした!」といった感想をいただきました。
 それはとっても嬉しいことですし、それぞれの作品の魅力が少しでももっと伝わればなぁと思って書いているのだから、書いた甲斐があったというものなのですが―――逆に言うと、解説記事がないと伝わっていない人も結構いるってことなんですよね。


 それはね。
 別に「私がとても頭の良い人間だから作品を正確に理解できるしこんな解説記事が書けるんだ」なんてことではありません。謙遜でもなんでもなく。だって私、これらの記事を書くために1つの作品を何周も観ているんですもの。

 1回目はただ何となく楽しむ、2回目を観ると「あれ?このシーンってひょっとしてあのシーンと繋がる?」と思う、3回目でそれを確認して、4回目で「どういう順番で説明したらそれが伝わるか」を考えながら観る―――ただ単に「労力」をかけているだけなんです。




 私の大好きなラジオ番組のパーソナリティの一人に、ライムスターの宇多丸さんという人がいて。彼の「シネマハスラー」という映画評論コーナーは大人気なんですけど―――
 彼の評論を聴くと、昔からとてつもない量の映画を観ていたことはもちろん、評論する映画を3回観るのなんて普通、前作や原作がある場合はそれらも当然チェックして、同じ監督の今までの作品も観て、インタビュー記事とかにもなるべく目を通して、それだけの「労力」をかけて実際に喋るラジオのコーナーは30~40分ですよ。費用対効果とか、気にしたらやっていけない世界の話です(笑)。


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 中学時代のクラスメイトは、私にこんなことを言ったなんて覚えていないでしょう。
 しかし、私はこの言葉を忘れないように定期的に思い出すんです。

 「俺は頭が悪いから小説を読んでも面白くないんだよ」


 どんなに面白い作品を作っても、「知ってもらわなければ」伝わりません。
 知ってもらえたとしても、「その人の趣向に合わなければ」気に入ってもらえません。

 しかし、自分が「オマエはきっとコレを面白いと思うに違いない」と確信を持って薦めても、「能力」と「労力」がなければ楽しんでもらえないということがあるのです。それを忘れてはいけないと定期的に思い出すのです。



 色んな人間がいるから、一人一人「磨いてきた能力」と「かけられる労力」は違う。
 映画大好きな評論家の人が「どうしてあんな薄っぺらい映画が受けているんだ!」と言う度に、そりゃアナタは職業だから映画に労力をかけられるけど、大半の人はそんなに労力かけられないよ……と思ってしまうのです。

 私も、このブログを読んでいる皆さんに向かって「このアニメは面白いから4周は観なよ!」なんて言えません(笑)。
 それならば、やることは―――「1周だけ観た人」に向けて「4周観た自分」が解説記事を書くことだろうと思うのです。その作品の魅力が少しでももっと多くの人に伝わるように。

 当然、私だって全部のアニメを4周観る労力があるワケじゃありません。
 1周だけ観て「ちょっと……どこが面白いか分からなかったな」と思う作品はあります。そういう時は、他の「労力をかけている」人の解説記事を読めばイイだけなんです。そうして自分の足りない部分を補い合っていけばイイんです。
 それはもちろんアニメだけの話じゃなくて、ゲームなんかはまさにそうですよね。ただ一つ「ここはこうすればイイんだよ」と教えるだけで面白さが分かるのに、それを知らずに「自分には向いていない」と放り出されてしまうゲームがどれだけあったことか――――



 「この作品の良さが分からないなんて世の中はバカばっかだ!」とか、
 「あんなつまんない作品が売れるなんて碌なもんじゃない!」とか愚痴るよりも、よっぽど建設的で、誰かを敵に回して不快な思いをさせることもなく、幸せな人を増やす道だと思うのです。







 そういう意味ではやはり、中学時代のクラスメイト(♂)に感謝です。
 ちなみに、その彼とはその後色々あったので、彼は私の携帯電話の番号を着信拒否にしています。まー、そんなもんです(笑)。


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1500回記念!『やまなしなひび』傑作選-2

 何をやらせても飽き性で長続きをしなかった私ですが、このブログだけは丸6年が経過して、この記事がちょうど1500記事目となる予定です。このブログが始まった時に小学6年生だった女のコが、今では高校3年生ですよ。「どっちもイケるな」と思ったので、大した時間でもない気がしてきました!



 1000回記念!『やまなしなひび』傑作選


 1000回目の時に、それまでの999回の記事の中で「反響が大きかったもの・書いた自分でも思い入れが強いもの・皆さんの中にまだ読んでいない人がいらしたら是非読んで欲しいもの」を集めた記事傑作選を作りました。
 999つも記事を読み直して超辛かった記憶があるので、「次は1500回目にしよう!499つならばそんなに大変じゃないだろう!」と思った自分をぶん殴りたいです。499つでも超大変だったじゃないかバカヤローー!



 2009年9月の1001コ目から、2013年1月の1499コ目までの記事の中からの傑作選です。
 「3年4ヶ月」という時間を振り返るのは、大変だったけど楽しかったです。
 今だからこそ思えることがあります。だから、未読の方にも読んでもらいたい。


 今回も「特にオススメ」なものは◎で表記しています。
 また、今回まとめる上で「当時はこのカテゴリーに入れて記事を書いたけどこっちでまとめた方がイイな」というものも多かったので、“今読み返す”上で向いていると思う分類にしてあります。御了承ください。



【ヒンヌー】
二次元と三次元の狭間で(2009/09/16)
「あずにゃんは実在しない」と証明することは出来ない(2011/10/22)
>「平沢唯は俺の嫁!」を本気で信じ込めば、人生は何て楽しいのだろう。

男だって、男同士に萌えるよね!(2009/10/21)
>ものすごく遠いようで。何かのきっかけでポンと飛び越えられるくらいの距離の時もある

巨乳まではあと何センチ?(2010/03/11 )
…元ネタの記事はもう消されちゃいましたけど、ソースロンダリングで情報が改竄されていく様が見事なまでに

そろそろ身長の話をしようじゃないか(2010/04/10)
…コメント欄もすごい面白いことなってる(笑)

「貧乳」に替わる言葉として「慎乳」を提案させて頂きたい(2010/04/01)
今度こそ“貧乳”に替わる言葉を考えようぜ!(2010-05-19)
…ということで、当ブログでは「ヒンヌー」を推させていただいております

血の繋がっていない女性に「お兄ちゃん」と呼んでもらう方法を考える(2010/09/04)
>このブログを読んでいる女性読者は、僕のことを「お兄ちゃん」と呼べばイイと思うよ!

「1おっぱい」「2おっぱい」「3おっぱい」(2011/03/16)
…震災直後にこんな記事書いていたのか(全く覚えていなかった)

おっぱいが好きなくらいじゃ変態ではないですから!一般人ですから!(2011/08/03)
どうして男は「女性のうなじ」にグッと来てしまうのか(2012/05/05)
>だから皆さんも私の性癖を笑わないでください!

「アイドルはうんこしない」を検証する(2011/08/23)
…うんこうんこー!

せっかくのクリスマスだからおっぱいの話をしようぜ!(2011/12/24)
>そのスキマの深遠たる闇の向こう側に光る宝に憧憬する僕らの全力少年が

僕にはおっぱいがない(2012/11/26)
…「男の娘」の胸はおっぱいになるのか問題


 「ヒンヌー」を始めとする「おっぱい」話から、「エロスとは何ぞや」「女性とは何ぞや」を考えていくアカデミックなカテゴリーがこちらになります。決して私がエロイからこういう記事が増えるのではないのです。人間の本質は「おっぱい」なので、人間を考えることは「おっぱい」を考えることに繋がるのです。




【彼女はいません】
ぼくたちが望んでいることは本当に「モテたい」なのだろうか?(2009/09/25)
「100打数1安打」と「100打数0安打」と「0打数0安打」(2010/02/06)
「リア充なんて本当は存在しない」、もしくは「この世界にはリア充しかいない」(2012/01/28)
>隣の芝生は#006600

オレがモテナイのは天狗の仕業に違いない!そうに決まっている!(2010/08/03)
…この記事を読んでもらえれば、どうして私がモテナイか分かるというものだ

アナタも今日から“ハーレム漫画の主人公”気分だ!(2010/08/21)
…自分で読み返して、この記事を書いた人は天才だと思った

秋山澪に学ぶ「モテ/非モテ」学(2010/11/02)
…実は「モテ」と「非モテ」の間に差はないんじゃないか

実写版『ドラえもん』TVCMに僕が感じるキモチワルサ(2011/11/24)
…アレをゲラゲラ笑えてしまう人が、今のテレビのメインターゲットなんだろうなとは思う



 2008年に立ち上げた「彼女はいません」カテゴリー。
 恋愛至上主義へのアンチテーゼみたいに言われていましたが、Twitterとかやってると「そもそも恋愛至上主義自体がとっくに崩壊している」とも感じられて。恋愛至上主義うんぬんはどっかに忘れて、この3年間は「モテとは何ぞや?」ということを考え続けてきました。

 しかし、こんなことを書き続けても、書いている本人は一向にモテる気配がないなぁ……



【漫画描き】
日本語の漫画を英語に翻訳してみる!(2010/02/20)
…日本語って凄いな、とつくづく思わされます

俺は水嶋ヒロじゃないし、水嶋ヒロは俺じゃない(2010/11/06)
…「人生経験」とは何だ

違うんだ!パクったんじゃない!たまたま同じ電波を受信しただけなんだ!(2011/06/20)
アイディア勝負の作品は怖くて作れない(2012/04/25)
…声を大にして言いたい

『ももたろう』はどうして面白いのか(2011/07/21)
…もう全ての物語は『ももたろう』の影響下にあるように思えてきた

自分の描いたエロ絵ではどうしてオナニーができないのか(2011/10/05)
好みの女のコばっかり描いてるワケにはいかないんですよっ!(2012/09/20)
…誰がためにエロ絵を描く

女性器の絵はどこからアウトなのか(2011/11/13)
>描いている側からすると「何が女性器なのか」がよく分からなくなってくるんです。

「タバコを吸うシーン」にはどんな意味があるのか(2012/05/01)
…「演出」とは何か

「どれだけ描いても絵が上手くならない!」という人へ(2012/07/02)
>実は"上手くなっている”んじゃないのか?



 「漫画を描く」立場からの記事を集めてみました。
 『ももたろう』の記事をここに入れたのは、「漫画カテゴリーじゃないし……一般カテゴリーというには専門的すぎるし……」という消去法ゆえです。「漫画を描く」ことに関してのネタはたくさんあるんですが、それが「面白い記事になるか」は別というのが難しいところ。





【漫画】
『ドラゴンボール』終了のタイミングを考える(2010/01/14)
『ドラゴンボール』を読んでも悟空に感情移入できない世代がいる(2010/02/02)
…どのタイミングで終了していたら最も美しかったのか

「ギャルのパンティをおくれ!」がなかったらドラゴンボールはどうなっていたか?(2011/12/01)
…ピラフ一味に地球の平和は守れたのだろうか

戦闘力はアテにならない(2011/12/14)
【再掲】戸愚呂(弟)は何故B級妖怪なのか(2011/12/20)
…『幽白』の「●級妖怪」と、『ドラゴンボール』の「戦闘力」は似て非なるもの

群像劇としての『ハンター×ハンター』(2012/05/25)
…『幽遊白書』の後半の行き詰まりが、後の冨樫作品の方向性を指し示していた

「続きが気になる」型エンタテイメント(2011/05/20)
「続きが気にならない」型エンタテイメント(2011/06/04)
先週までの内容を覚えていられない(2011/12/10)
…作品の評価は一つの軸では語れない

漫画業界は「2回売れる」(2011/08/18)
漫画雑誌不要論(2012/11/09)
…2つの収入源を持つことでリスクを減らせるという話

長期連載漫画と現実時間の流れ(2012/05/21)
…漫画は時代を反映しているからこそ面白い

電子書籍は「試し読み」で化ける(2010/12/02)
電子書籍に音声が付けられれば、読書の概念が変わる(2011/02/08)
電子書籍に向いている漫画、紙媒体に向いている漫画(2012/07/19)
サイズが小さくならない漫画単行本――電子書籍の可能性(2012/08/02)
キンドル(Kindle)とは(2012/10/29)
…そろそろキンドルファイアを起動しなきゃ

漫画のカラー化に魅力を感じますか(2012-10-07)
エロ漫画のカラーに魅力を感じますか(2012/10/15)
>俺、色付いてる女に興味ないからさー。白黒の女にしか興味ないからさー



 この3年間のトレンドワードと言ったら、何と言っても「電子書籍」だったと思います。
 自分もそう思ったのでしつこく何度も電子書籍の話を書いたのですが、未だに発売日に買ったキンドルファイアHDを1回も起動していないという……今描いている漫画が終わったら、きっと、多分。





【表現規制問題】
“非実在青少年”と“非実在成人”の差はどこ?(2010/03/16)
…「12歳未満は素股まで」案は結構イケると思うんだけどなぁ

「しずかちゃんのお風呂シーン」は何のためにあるのか(2010/05/01)
…表現規制は「事象」と「結果」の2つセットで考えるべき

漫画業界も“レーティング制度”を導入すべきだったのか(2010/12/14)
…結局誰一人「子どものため」と思っていない制度

石原慎太郎の「エロ漫画」という言葉に僕達は騙された(2011/05/23)
>今までは「普通の漫画」だったものを、東京都が「エロ漫画」と認定して18歳未満には読めないようにするという条例

血は子どもに悪影響?(2011/09/23)
…現実を現実のままに描くと規制対象となる



 こちらは独立させてまとめました。
 この3年間で大きく変わってしまったのはこの「表現規制の問題」。「その方法が妥当なのか」を考える間もなく、“今までは「普通の漫画」だったものを、東京都が「エロ漫画」と認定して18歳未満には読めないようにする”条例が出来てしまいました。

 それをみんなが望んでいたのなら民主主義だから受け入れるしかないんですが、言葉巧みに騙したあのやり方だけは許せません。忘れられないように何度でも書きます。




【けいおん!】
『けいおん!』アニメで描かれた“時間の残酷さ”について(2010/02/11)
…2期開始前の、1期全体の感想記事

『けいおん!』アニメ1期を観逃した人に「2期からでも!」のススメ(2010/03/20)
…「2期から」どころか、「映画から」入ってドハマリした人もいたっけなぁ

『けいおん!』唯憂姉妹の両親はどこにいるの?(2010/05/26)
…ネタ記事のようで、表現論の話になってた

『けいおん!』の唯が黒タイツを履いている理由を考える(2010-06-09)
>黒タイツ越しのパンチラだって「パンチラ」として「1点は1点」なんじゃないかなと思うんですよ。

『けいおん!』は百合アニメだったけど、『けいおん!!』は百合アニメじゃないよね(2010-07-20)
…1期と2期の路線変更について

憂はどうして軽音部に入らなかったのだろうか(2010/08/17)
アニメ版『けいおん!』での平沢憂の出番まとめ(2010/10/02)
…唯の自立と憂の自立

梓は「幸せです!」と言った、「幸せでした!」ではなく。(2010/08/26)
「U&I」の歌詞に込められた、『けいおん』を愛した人達へのメッセージ(2010-09-10)
…神回2期20話の感想エントリ

同じ空を見上げて~『けいおん!!』が描いた卒業~(2010/10/15)
…「天使にふれたよ!」に繋げるまでの細かい伏線達

『けいおん!』&『けいおん!!』アニメで真鍋和に与えられていた役割を考える(2010-10-21)
…変わり続けた唯を描くために、変わることを許されなかった和

終わった物語の“その後の話”―――2冊の『けいおん!』に思ったこと(2012/11/05)
…恐らくこのブログで書く最後の『けいおん!』記事。今まで本当にありがとう




 今回のまとめの始めとなる2009年9月は『けいおん!』1期の放送が終わって3ヶ月後。
 この3年4ヶ月のまとめの間に、「アニメ2期」があり、「映画版」があり、「原作のアフターストーリー」があり……恐らく『けいおん!』という作品の一区切りになったと思います。

 自分の記憶の中では「1期は超楽しかった!」「2期は……うーんイマイチ」くらいに思っていたんですが、今当時の記事を読み返すと「超楽しんでるじゃないかコイツ!」と思いますね(笑)。
 まぁやっぱりアニメで描きたかったものと原作が描きたかったことの齟齬が起こったラスト近辺はやっぱり不満だったし、その流れで映画版は楽しめなかったんですが。

 『けいおんhighschool』についての記事を読んで、やっぱり自分はとてつもなくたくさんのものをこの作品から受け取ったんだと思い出しました。楽しかったです。今まで本当に幸せでした。ありがとう。



【アニメ】
『けいおん!』は“仲間”を描き、『かなめも』は“孤独”を描いた(2009/10/02)
…『かなめも』は「アニメの解説記事を書く」意義を教えてくれた作品でもありました

アニメの次回予告って観ます?(2009/11/13)
名付けて!「勝手に唐揚げにレモンかけてんじゃねえっ!」理論(2009/11/19)
どこまでが“作品の一部”に入りますか?(2009/11/26)
…「コメント欄とケンカすんなよ、自分」と久々に読んで思いました(笑)

『とある科学の超電磁砲<レールガン>』に出てきた能力、欲しいのはどれ?(2010/04/06)
…2期決定おめでとう!2期の前にアニメ1期とこの記事をおさらいだ!

キャラの声だけで声優さんを聴き分けられます?(2010/04/24)
…最近は自分も事前にキャスト表を観なくなりました

高坂桐乃は「ヲタク」で「幼女好き」で「エロイ人」。で、何が悪かったの?(2010-11-11)
…アナタが批判しているのは、本当は「ヲタク」じゃないよね?

アニプレックスは『化物語』の成功体験を引きずり過ぎだと思う(2010-12-18)
…この後に『まどか☆マギカ』出されて、「参りました!」となるわけですが(笑)

放送前のアニメの「期待値」はどこで決まるのか?(2011/01/22)
超初心者のための“深夜アニメの楽しみ方”講座(2012/09/02)
途中からでも「途中からなり」の面白さがある(2012/09/06)
超初心者のための“深夜アニメの選び方”講座(2012/09/27)
超初心者のための“深夜アニメの切り方”講座(2012/10/23)
…アニメ好きを一人でも増やすための啓蒙活動

『まどか☆マギカ』はソーシャルアニメだった(2011/03/23)
…「話題になる方法」「それが視聴者増に繋がる方法」をよくぞ研究した作品でした

アニメが初見でも楽しめているのになぁ……(2011/10/10)
“かんなぎ非処女騒動”に感じた本当の悪意(2012/02/24)
…「たった一人の愚行」がどうしてあんなに知れ渡ったのか

アムロ・レイは誰を殺すのか(2012/01/24)
アムロが父との再会で見たもの(2012/04/01)
帰る場所を探すストーリー。 『機動戦士ガンダム』全話を視聴し直して(2012/11/18)
…『機動戦士ガンダム』で一番か二番に重要なテーマ、なのにどうしてか今まで気付かなかった

『TARI TARI』は10年後まで語り継ぎたいアニメ(2012/10/03)
…「日本の深夜アニメってすげええ!!」と感動しまくった大傑作



 このブログにとって、『かなめも』の記事は“転機”でした。
 2009年4~6月の『けいおん!』でアニメ熱が再発して、2009年7~9月の『かなめも』で「これは!この作品の魅力はきっとみんなには伝わっていない!」と思い、その後自分は「アニメを解説すること」の大切さを感じるようになったのです。
 『かなめも』の記事自体にはそんなにアクセス数とかなかったんですけど、当時『かなめも』を観ていた人とか、あの記事をきっかけで『かなめも』を観たよーという人から、「この記事を書いてくれてありがとう!」とたくさん言われて。すごく嬉しかったし、良いアニメのために自分が出来ることがあるならしよう!と思えた記事でした。

 ということで、そこから3年4ヶ月が経って現在は「深夜アニメを観たことがない人に深夜アニメを勧める方法」を模索しているのです。





【ゲーム・任天堂】
任天堂が松嶋菜々子で描くもの(2009/09/23)
…「失敗している様」を敢えて見せるTVCM

未経験者の方々に捧げる『ゼルダの伝説』シリーズのススメ(前編)(2009/10/23)
未経験者の方々に捧げる『ゼルダの伝説』シリーズのススメ(後編)(2009/10/25)
…『ゼルダ』と『ドラクエ』は全く別のジャンルだよ、という話

Wiiが成し得なかった“革命”~その1.アイディア勝負のWiiウェア(2009/11/28)
あぁ…DSiウェアのタイトルが酷い(2010/05/29)
まだまだDSiウェアのソフトが発売されるワケ(2012/05/11)
…後のDSiウェアや3DSのeShopを知った今読み返すと、なかなかに面白い

『トモダチコレクション』が売れた理由から目を背けてはならない(2009/12/05)
>「どうやって遊ばれるのか」を考えてあるゲームはやっぱり強いですよ

桜井政博さんの新作ゲームを予想(妄想)する!(2009/12/10)
…正解は3DSの『新パルテナ』でした

Wiiが成し得なかった“革命”~その2.予備知識の要らないゲーム(2010/01/09)
接待用ゲームでの勝利とは何だ(2011/04/01)
『Wii Sports Resort』の憂鬱(2011/10/12)
…「『Wii Sports』はどうして凄かったのか」

『脳トレ』や『Wii Sports』は「画期的なゲーム」だったか?(2011/08/16)
どうして任天堂は“Touch!Generations”を辞めたのか(2012/12/22)
…にしても、「社長が訊く」でここまで赤裸々に語っていたとは

『人生ゲーム』はどうしてWiiウェアランキング1位になり続けたのか(2010/11/18)
Wiiで売れるパーティーゲーム/Wiiでも売れないパーティーゲーム(2010/12/16)
…需要のあるゲームを作れなかった他社にも落ち度はあるでしょう

どうして任天堂は「10代後半~20代中盤の層」に弱いのか?(2010/01/16)
Wiiが成し得なかった“革命”~その3.クラシックコントローラの呪縛(2010/01/23)
Wii後継機は「片手のWiiリモコン路線」か「両手の従来型コントローラ路線」か(2011/05/05)
ボタンがごっちゃになってしまう病(2011/07/08)
…Wii Uゲームパッドは正解だったのだろうか

「Wiiリモコン+ヌンチャク」は“自由”だ(2010/02/09)
…Wii Uでも活用して欲しいなぁ、“ヌンチャクスタイル”

『スマブラ』次回作に出てきそうなキャラを考える(2010/04/08)
…こういう妄想記事は、書いている本人が一番楽しいです

4度目だ、Wiiウェア&バーチャルコンソールのプレイ人数ランキングを作ってみた(2010/08/19)
5度目!Wiiウェア&バーチャルコンソールのプレイ人数ランキングを作ってみた(2011/08/27)
…夏休みの自由研究も終わった

3DSだとサードメーカーのソフトが売れるのか?(2010/10/28)
3DSには新規ソフトが少ない……?(2012/04/21)
マルチタイトルからハブられたWii、マルチタイトルばかりのWii U(2012/10/09)
…サードメーカーのコンシューマー離れというのは否定出来ない

ニンテンドーDSのワイヤレスプレイ、使いました?(2010/11/04)
…マイナーゲームのワイヤレスプレイって一度も使わないまま終わってしまう

Wii UでWiiチャンネルは生き返る(2011-06-17)
…しかし、『Nitendo TVii』のコレジャナイ感は否定できない

Wii Uの新機能「MiiVerse」でゲームはこんなに面白くなれる!(2012/07/04)
Miiverseと『いつの間に交換日記』とTwitterの違い(2012/12/18)
…『ニンテンドーランド』の使い方は流石である

QRコードこそがニンテンドー3DSの隠れた目玉機能なのかも知れない(2011/09/21)
『とびだせ どうぶつの森』で作ったマイデザインのQRコードを晒すよ!(2012/11/20)
…『ぶつ森』は予想通りこの機能を使いこなしていましたね。

任天堂はソーシャルなゲームの会社である(2011/12/22)
…「ソーシャルゲーム」は「ソーシャルなゲーム」のことではない

横スクロール2Dアクションゲームは復権するか(2012/03/07)
今だからこそ、Wii6年間のソフト発売スケジュールを振り返ろう!(2012/11/15)
…Wii6年間を読み解く鍵

「漢字を読めないような子ども達」は3DS内蔵ソフトを楽しめているのだろうか(2012/05/07)
…小学校低学年のコに「漢和辞典を使えばイイだろうが!」とは言えないです





 ゲームの記事は数が多いので、「任天堂系の話題」「それ以外のゲーム全体の話題」に分けたのですが……それでも量が多いですね。
 この3年4ヶ月間の任天堂のトピックスと言えば、何と言っても「DSとWii」から「3DSとWii U」に世代交代したことです。DSやWii時代に指摘した「ダウンロード販売ソフトの売り方の問題」が3DSでは改善されるなど、一気に読むことでこみあげてくるものも多かったです。「ぶつ森最新作がダウンロード版だけで50万本売るんだよ」と3年前の自分に言っても、多分信じないことでしょう。



【ゲーム・それ以外】
「自分だけ」の携帯ゲーム機と、「他人と共有する」据置ゲーム機と(2009/09/13)
据置ゲーム機にこそ、「中断セーブ機能」を付けて欲しい(2010/08/24)
Wii Uが挑む相手は「据置型ゲーム機不要論」である(2011-06-08)
Wii Uの現実的な最大のライバルは3DSだろう(2013/01/07)
…Wii Uですら未だ「遊びやすい据置ゲーム機」にはなれていないと思う

RPGにレベルアップ制度は必要ですか?(2009/10/04)
武器も防具もないRPG(2011/04/23)
…「戦闘」をさせたいゲームか、「探索」をさせたいゲームか

プレイヤーが成長するゲームと、キャラクターが成長するゲーム(2009/10/09)
おっさん主人公のゲームと、少年主人公のゲーム(2012/10/01)
…どんなに熟練したプレイヤーも「レベル1」から始めないとならない

ゲームをさせるためには“御褒美”が必要だ(2009/10/18)
ゲームの“御褒美”を有料DLCにするのはやめて欲しい(2012/03/11)
…どうしてゲームなんて課題をこなすのかって話

全てのゲームには4つの層が存在する(2009/11/06)
その「ゲームのルール」、何秒で説明できます?(2011/07/28)
ユーザーが勝手に宣伝してくれるゲーム(2012/07/21)
40分のニンテンドーダイレクトと、30秒のTVCMと(2012/10/17)
…TVCMは万能じゃないよ、というお話

「ゲーム+インターネット=オンライン対戦&協力」だけなんて勿体ない!(2010/01/28)
オンライン要素はゲームの寿命を延ばすのか縮めるのか(2011/04/16)
…『いつの間に交換日記』や夢見の舘やMiiverseを知っている今読み返すと面白い話

『ファイナルファンタジー』シリーズはゲームソフト史上最も成功した“後追い作品”だ(2010/03/04)
…しかし、現代は“後追い作品”で成功したソフトってあまり見かけないですね

「中古ゲームは利用しない」宣言から1年半が経った(2010/03/27)
…更に2年半経ちましたけど、「確実に面白そうなソフトだけを買う」傾向は続いています

「永遠に遊べるゲーム」が出たらゲームビジネスは終わる(2010/04/13)
…長く遊べるゲームの功罪

似たようなゲームを続けて買えるか問題(2010/04/27)
ゲームが上手くなった日のことを覚えていますか。(2011/11/10)
俺達はあと何回世界を救えばイイんだ……あと何回ッ!(2012/03/19)
楽しめたもの勝ち(2012/07/25)
…続編を簡単に感じるのは当たり前だと思う

セーブ方式、どちらがお好み?(2010/05/15)
…二つの方式のメリットとデメリット

「アクションゲームが苦手な人でも安心して楽しめます!」の裏表(2010/08/05)
…色んな要素が足されるほど、「自分には出来ない…」という人を増やすという

凛子のカレシは俺じゃない(2010/08/10)
…『ラブプラス』にハマれなかった人間の叫び

どうしてゲーム会社は“エンカウント率”を高くする?(2010/10/05)
>「エンカウント率が高くてサイコー!!」と言っている人ってあまりいないじゃないですか

「クリアにかかる時間」をゲームレビューに書くべきか(2010/11/27)
…ネタバレは大抵「良かれと思って」してしまうものなのです

母が『逆転裁判』を楽しめなかった理由(2010/11/23)
母がシミュレーションゲームにハマった理由(2012/07/29)
ゲームにストーリーは必要だと思いますか?(2012/08/14)
…コマンド選択式アドベンチャーゲームは実は「人を選ぶ」ジャンルなのです

ダウンロード専用販売のゲームは、どうして軽視されてるん?(2011/01/26)
…「答えはずっと自分の近くにあったんじゃないか」感

「万人が等しく楽しめるゲーム」を目指すとプレイ動画に殺される(2011/05/25)
…そりゃ違法だろうけど、「他人のプレイを観るのが面白いゲーム」もあるのが悩みどころ

「真のエンディング」以外のエンディングは誰の得にもなってない(2011/06/22)
…色んな意見もらったけど「攻略サイト見りゃイイでしょ」って意見だけは納得いかない

クリアできた人とクリアできなかった人ではゲームの評価は変わる(2011/06/27)
…そうして「クリアだけなら誰にでもできるゲーム」が増えていく、と

「鬼ごっこ」や「かくれんぼ」から、ゲームの複雑化を考える(2011/07/19)
「じゃんけん」は何故すごいゲームなのか。(2012/09/23)
>「ドロケイこそが“遊び”らしい“遊び”だろうが!」

3Dアクションゲームが苦手です(2011/08/10)
高さのあるゲーム(2011-12-08)
…問題は「クリアしても楽しくない」ことなんだ

『ドラゴンクエスト1』のレベル1→レベル2→レベル3の「強くなった」感は半端ない(2011-09-26)
RPGは変わった(20年前に)(2012/11/28)
…「たかが10G足りない」がこんなにもドラマを生むんだ。堀井雄二の天才性恐るべし

自由度を捨てて、『ドラクエ』や『ゼルダ』が得た“遊びやすさ”(2011/10/07)
…80年代と90年代でゲームの楽しまれ方は変わった。そしてそれはMiiverseに繋がる

絵柄でゲームを選びますか?(2011/12/12)
マリオはどうして6~8頭身にならなかったのか?(2012/07/08)
…絵柄って「自分に合っているかどうか」を購入前に知れる数少ない情報なんですよね

本当は主役ではないゲームタイトル達(2012/02/01)
…懐古厨なんでこういう記事は自分は大好きです

釣りゲームは何故面白いのか。(2012/02/13)
>ゲームの良いところを残し、面倒くさいところを削った

有料DLCについて~クリアのためのゲームか、上達のためのゲームか(2012/02/26)
『Wii Fit U』には有料DLCをフル活用して欲しいと思う3つの理由(2012/12/06)
…この視点で考えるに、『Newマリオ2』の有料DLCは上手かったですね

イージーモードを選べますか?(2012/03/15)
『脳トレ』と『鬼トレ』の大きな違い(2012/08/29)
…「難易度設定」のあれこれ

ゲーム機をネットに繋いでいない人は「不完全版」しか遊べない(2012/04/07)
…インターネット上のレビューなんて「たかがそんなもん」です

「ソーシャルゲーム」と「格闘ゲームブーム」の似ているところ(2012/05/15)
月額課金を「嫌い」と言う理由(2012/08/04)
…「自分が望んだ分だけ払う」のか「一気に払う」のか

美化されていないファミコン時代の思い出を語ろう!(2012/07/17)
…昔は「ゲームを始められるか」の時点で苦労したというのに!

やりこみ要素があるから初心者でも安心して遊べるね!(2012/09/08)
…「初心者を誘導する」という側面

ゲーム機にしか出来ないこととは何だ(2012/11/02)
>「ボタンを押したい」がために「ゲームをやっている」ことがあります



 そう言えば、この3年4ヶ月間って―――
 ウチの母親が『ドラクエ9』にハマって、その後むさぼるようにRPGをやりまくった時期と一緒なんですよね。それまでは『脳トレ』とか『どうぶつの森』とか『Wii Fit』しかやっていなかった母が、『ドラクエ』にハマリ、『ゼルダ』にハマらず、『逆転裁判』にハマらず、『A列車』にハマった3年4ヶ月間だったワケです。

 自分もそれを横で見ていて「ドラクエとゼルダの違いは何だ?」「アドベンチャーゲームとシミュレーションゲームの違いは何だ?」と色々考えまして、より根源的な「人がゲームに求めているものの違い」を書き続けてきた3年4ヶ月だったと思います。

 自分も「3Dアクションゲームが嫌いです」と公言して色々言われましたっけ。
 相変わらず『ニンテンドーランド』の中でも「メトロイドブラスト」だけは面白くなかったっす。クリアしても楽しくないんですよねー。なんでかは自分でも分かりませんし、むしろ「みんなはどこを面白いと思うんだろう」と不思議なんですけど。

 そういう個人個人の差異こそが面白いと思う―――と、振り返ってみて改めて思うのです。




【一般】
「好きな作品」と「面白い作品」と「素晴らしい作品」は別(2009/12/07)
「新しい」という評価基準(2012/12/16)
…このブログの基本理念でもあります

好きなチーム・好きな作家・好きなシリーズを持てるかにかかっている(2010/04/20)
世界一美味しい飲み物は、ノドが乾いた時の水である(2012/08/27)
…他の人の「好き」を否定して何になる

魔法が解ける瞬間(2010/06/23)
…どんなファンも、いつかはファンを辞めるんだ

W杯で「サッカーって面白いな」と思ってくれた人に“今後”のススメ(2010-07-02)
観戦初級者のための“サッカーのポジション”解説(2010-07-10)
サッカー観戦初心者のためのオフサイド講座(2010/07/17)
サッカー日本代表が勝てなかったのは、「日本人だから」ではなかった(2010/07/24)
…2010年W杯直後に「サッカーに興味を持ってもらえれば」と書いたシリーズ

Twitterのアイコン、あなたはどのタイプ?(2010/12/07)
>申し訳ないんですけど。ちょっとあずにゃんのことを嫌いになるよね。

広がる世界・認識する世界(2010/12/23)
…自分で読んで、自分が書いた記事なのに不覚にも涙ぐんだ

「○○を売ろうとしているなんて××業界の陰謀だ!」(2011/04/04)
…そもそも海苔業界ってそんな影響力あるのか?(笑)

「昔の○○は良かったよねー、それに比べて今は……」、の意味(2011/04/21)
…姉ちゃん!昔っていつのことさ!

コンプレックスの再生産産業(2011/06/10)
…こういう記事はあまり評判良くないけど、自分は大好き

作品にお金を払うのか、作者にお金を払うのか(2011/06/15)
>AKB48が中古だって話じゃないですよ! ←オイ(笑)

「情報弱者は愚か者だ」という風潮こそがデマを蔓延させる(2011/07/01)
…デマを拡散させるのは“善意”なのだ

「テレビなんて面白くないから観てないわー」「その発言はムジュンしています!」「!?」(2011/07/26)
「面白いから」買うのではない、「面白そうだから」買うのである(2012/02/03)
…だから「ステマ」は悪なのです

目当ての本が見つからない(2011/08/13)
…リアル本屋とネット通販から、「インターネットは何が便利なのか」を書いた記事

オチだけ知っている名作を楽しめるか(2011/12/06)
…この記事に「ほら!ネタバレしても作品楽しめるんじゃん!」とコメントしてくる人すごい

「HDDが壊れました」と騙してくるコンピュータウィルスが流行っているみたいです(2012/04/08)
…結局、コイツのせいでPCもペンタブも買い替えるハメに。絶対に許さん

超初心者のためのラジオ入門(2012/05/17)
…元手0円で楽しめる娯楽って、やっぱり凄いと思う

名作だからこそ薄れてしまう味(2012/07/06)
…何だって「後出し」の方がそりゃ有利さ

いじめは「善悪の価値観」が狂うことで生まれるんだと思う(2012/07/10)
「いじめ」と「笑い」について(2012/12/04)
>「いじめ加害者」になるのは「悪人」だけだなんて思っちゃダメです。

「××を語るなら○○くらいはチェックしておいて下さい」と薦められたものは大抵面白くない(2012/07/15)
…どんな名作だって薦め方が悪けりゃ好きになれんよ

叩かれるだけの知名度(2012/08/06)
…「否」の人にまで届く知名度ってやっぱり凄い

多くの男性は「女性の生理」を正しくは知らない(2012/09/10)
>この国の未来のためなんです

あなたの記事は「評論」ですか?「解説」ですか?(2012/09/25)
…「映画は正しく観なきゃならない」なんてことはないのです

今叩いている「マスコミ」って誰のこと?(2012/10/11)
…一人のケースで全体を叩く、どこでも行われることだね ̄Д ̄ =3 ハァ

「うんこ」「ちんちん」はどうして声に出したい日本語なのか(2012/11/13)
>何の問題もありません。

現物をコレクションしていても安心できない(2012/11/22)
…特にCD・DVD・ゲームソフトなんかはちっとも安心できません

自分が描いた漫画はどうしてこんなに面白いのか(2012/12/24)
>作者が「自分の作品」を面白いと思うのは当然なんですよ。



 どこのカテゴリーにも入れられなかった記事をまとめてみました。




 終わりました。しんどかったです。
 しかし、「やって良かった」とも思います。

 ブログって「長く続けてナンボ」だと思いました。
 正直リアルタイム時には全く反響なくて、自分でもイマイチだったなーと思っている記事が、3年4ヶ月後に一気に読むことで「ここでウダウダ言ってたことがここに繋がって今のあれが出来ているんだ!」と意味をもつことがあるからです。

 2000回目もまたこれをやるのか分かりませんし、正直自分が2000回目まで生きていられる自信もありませんけど……3年4ヵ月後の世界はどうなっているのかを考えるのはワクワクしますし、一つ一つの下らない記事も3年4ヵ月後にまとめると新たな意味を持ってくれるのかもと思えば「ブログを書く」ことの意義を感じられます。



 それでは皆さん、1501コ目の記事でまた会いましょう―――やまなしでした。

| ひび雑記 | 18:37 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

Wii Uの現実的な最大のライバルは3DSだろう

 海外市場は置いといて、日本国内市場の話です。
 昨年12月に発売された新型ゲーム機Wii U、岩田社長のインタビューを読むに「手応えはある」スタートダッシュだったみたいですが―――今日書くのは“これから”の話です。今後Wii Uは普及を進められるのかという話。


 Wii Uの現実的なライバル―――普及のための“障壁”と言ってもイイんですけど、それはスマホやタブレット端末ではないし、PS3やXbox360やそれらの次世代機でもなくて、3DSこそがWii Uにとっての障壁になるだろうと私は思っています。



 ちょっと話を変えまして。
 発売から1年が経過したプレイステーションVitaは客観的に見て「本体売上げが伸びていない」状態です。んで、何故本体が売れないかというと、「Vitaごと買うようなソフトがない」と思われているからです。というのも、Vitaで発売される大型タイトルは、大抵「PSPとのマルチソフト」か「PS3とのマルチソフト」なんですもの。PSPやPS3を持っている人からすれば、新しい機種ごと買うのではなくて「持っている機種でやればいーや」という発想になって当然でしょう。

 ダウンロード専売タイトルなんかはVita専用のものが多いって聞きますし、実際にはそういうタイトルがあるのかも知れませんが。「Vitaでしか遊べないソフトがない」と思われていることが、本体売上げが伸びない要因の一つだと思われます。



 そして、Wii Uもそうした事態に追い込まれるんじゃないかと自分は思っているのです。
 「Wii Uで出ているサードメーカーのソフトはPS3やXbox360とのマルチソフトばかりだ」という話は以前に書きましたが、それは正直大した問題ではないと思っています。いや、無視してイイ話ではないですけど、そこを突き詰めると長くなっちゃうんで今日は触れません!

 「任天堂のゲーム機は任天堂のソフトが遊べるから安心して買える」というの任天堂ファンの言葉があります。『マリオ』も『ゼルダ』も『ぶつ森』も『ポケモン』も、遊べるのは任天堂のゲーム機だけです。しかし、これは裏を返せば、任天堂のソフトは任天堂のゲーム機=3DSを持っていれば遊べてしまうのです。


 もちろんVitaの例のように「ほぼ同じ内容のマルチタイトル」というワケではありません。
 3DS用の『マリオ』とWii Uの『マリオ』は全く内容の違う“完全新作”です。

 しかし、みんながみんな「マリオのためにWii Uを買う」と思えるワケではなくて、「3DS持っているからこっちでいいかー」と思う人も沢山いるだろうって思います。スマホやタブレット端末なんかよりも、よっぽど現実的な競合相手です。



 任天堂のソフトって、例えばWiiの『どうぶつの森』が発売される前にTVCMを流すとDSの『どうぶつの森』も売れるとか、3DSの『マリオカート』が発売される前にTVCMを流すとWiiの『マリオカート』も売れるということが起こります。
 子どもにゲームを買い与えている親御さんからすれば、「持っている機種のでイイでしょ?」と1コ前の機種のソフトを買い与える方が、新しい機種を買わなくて言い分安く済むワケです。もちろん子どもに限らず、大人だって「新しい機種を買うよりも持っている機種の方を買えば2万円浮くな……」と考えるじゃないですか。


 恐らくWii U専用ソフトとして、3D『マリオ』も『ゼルダ』も『マリオカート』も開発されていることでしょう。『ぶつ森』もその内に開発が始まると思います。しかし、それらのソフトは(内容は違うけれど)3DSでも出ているワケです。国内1000万台普及した強大なライバルで出てしまっているワケです。スマホとかタブレット端末なんかよりもよっぽど現実的に“需要を食い合う”関係になる恐れがあるのです。

 マルチソフトばかりというVitaの方が深刻だとは思いますが、同じように「Wii Uでしか遊べないソフトがない」と思われる可能性だって十分にあると思うのです。


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○ 「WiiとDS」と「Wii Uと3DS」の違い
 それを言うならWiiの時はどうだったんだ?と言うと……
 ぶっちゃけ多少は「DSに食われた」感はあったんじゃないかと思うんですが、それでも上手いこと棲み分けが出来ていたと思うんです。


 一つには「コントローラの違い」
 Wiiのコントローラにはモーションセンサー&傾きセンサーが付いていたため、例えば『Wii Sports』のような「Wiiリモコンを振るゲーム」だったり、『マリオカートWii』のような「Wiiリモコンをハンドルのように見立てるゲーム」だったりが出ました。ポインターをガンシューティングのように使うゲームも沢山ありましたよね。

 それらのゲームは、DSでは出せませんでした。そうしたセンサーが入っていないので。
 なので、「DSでは出せないWiiだけのゲーム」が沢山出たんです。


 Wii Uはどうでしょう?
 Wii Uのコントローラと3DSのコントローラは凄く似ています。
 十字ボタン、ABXYボタン、アナログ入力、タッチパネル、ジャイロセンサー……コントローラの差異が「WiiとDS」の時ほどないんですよね。ないのは右のアナログ入力、二つ目のLRボタン、NFC、地磁気センサーもそうかな。それらの機能を使わなければ、「じゃあ3DSでも良いじゃん?」となりかねないんです。



 もう一つには「性能の違い」があります。
 WiiとDSには確かに性能差がありました。
 故に、『スマッシュブラザーズ』や『モンスターハンター』はWiiでは出せましたけどDSでは出せませんでした。『モンスターハンター』は実際に可能性を考えて「性能的にDSじゃムリ!」と判断されたみたいな話でしたしね。

 同じシリーズでDSとWiiとの両方で出たものを見比べても、例えば『どうぶつの森』なんかはグラフィックが全然違いましたし。DSとWiiの間に圧倒的な性能の差があったことは多くの人が分かると思うんです。



 じゃあ、3DSとWii Uはどうですよ?
 『スマッシュブラザーズ』は3DSとWii Uの両方で出るとアナウンスされています(同じ内容ではなく、それぞれのハードの特性を活かしたものになると思われます)。『モンスターハンター』は3DSで最新作『4』が出ることが発表されています。

 3DSならば大抵のゲームは作れるんだって思っている人は多いんじゃないかと思うのです。
 もちろんWii Uのようなハイビジョン画質にはならないし、Wii UだけじゃなくてPS3やXbox360とのマルチソフトになるようなゲームは3DSの性能では実現出来ないものが沢山あると思います。私は詳しくないですけどFPSとか3Dアクションゲームとか。でも、そこにそんな需要があるとは私には思えません。

 だって実際、PS3やXbox360よりも3DSの方が売れているじゃないですか(携帯機の普及台数は多くなるものではあるんですが)。「3DSくらいの性能があれば、自分の遊びたいゲームは大抵遊べる」って思っている人がほとんどじゃないかと思ってしまうんです。



 「Wii Uでしか遊べないソフト」って、どんなソフトよ?
 「3DSがあれば十分」とは思われないWii U専用ソフトをどれだけ揃えられるか―――Wii Uの命運はそこにあると思いますし、現状発表されている『Wii Fit U』や『ピクミン3』や『ベヨネッタ2』等ではまだまだ足りていないと思います。


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○ 3DSは万能ではない
 しかしですね、本当に「3DSがあれば十分」かどうかは怪しいところです。
 性能的な問題を差し引いても、3DSは“携帯ゲーム機だからこそ”不得手なことが沢山あるのです。任天堂がそれを言うと「3DSはここが弱いんですよ!」と公言することになるので言わないと思いますが、Wii Uはその“3DSが苦手なこと”を考えた上で狙ってきているように思えます。


 ということで、ここからは「3DSでは出来ないけど、Wii Uでは出来ること」を書いていこうと思います。ハイビジョン映像を活かした3Dアクションゲーム以外にも、Wii Uの利点はあるだろうと。


1.「みんなで遊ぶゲーム」
 PSPで『モンスターハンター』が大ブレイクしたり、DSや3DSで『どうぶつの森』が大ヒットしたりしているので―――みんなで携帯ゲーム機を持ち寄って遊ぶというスタイルは、言うまでもなく定着していると思います。そりゃ90年代の『ポケモン』からそうだったワケですしね。

 だから「Wii Uの方がみんなで遊ぶゲームは向いているぞ!」と書いてもピンと来ないかも知れません。


 でも、一つ例を出します。
 任天堂が「Wii Uを象徴する遊び方」としてTVCMや店頭パンフレットでプッシュしている『ニンテンドーランド』の「マリオチェイス」というゲームがあります。自分も大好きなゲームです。

 しかし、理論上は別にあのゲームは「Wii Uじゃなくても出来るよね」とは思うんです。
 3DSを5台持ち寄って通信プレイをすれば、同じように“非対称の対戦プレイ”は出来るはずなんです。
※ そもそも、このアイディア自体「ゲームキューブとゲームボーイアドバンス」を使った『パックマンvs.』が元にあって、それをハイビジョンの3Dグラフィックで作り直したようなゲームですしね。


 でもね、現実的に「3DSを5台揃える」のは難しいですよ。
 集まった友達や親戚が全員ゲーム好きでしかも全員が3DSユーザーなんてケースは稀少でしょうし、かつ「ソフトも5本揃えなければ対戦出来ない」とかだと更に難易度が上がります。『モンスターハンター』や『どうぶつの森』や『ポケットモンスター』は何百万本と売れる超キラータイトルだから人数が揃うんです。

 テレビ画面があるから、Wii U1台とソフト1本買えば5人で遊べます―――って方が、実現性は高いと思うんです。Wiiリモコンが4本あるかという新たな問題は生まれますけど(笑)。

(関連記事:ニンテンドーDSのワイヤレスプレイ、使いました?


 今のは極端なケースでしたけど。
 例えばサッカー好きが集まって「みんなでウイニングイレブンやろうぜー」となった時、テレビ画面に映せる据置型ゲーム機ならば“ゲームをプレイしていない人”も試合を観てあーだこーだ盛り上がれるワケです。「なんだよ、今のパスはー!」とか「メッシ使うの卑怯だからベンチ下げろ!」とか。

 『スマッシュブラザーズ』最新作は3DSとWii Uでそれぞれ別のものを作っているという話ですが、やっぱり「みんなで集まってワイワイ遊ぶ」のならWii Uの方が向いていると思うんです。「一人で黙々と遊ぶ」のならば3DSの方が向いていると思いますが。


 あと……気が早すぎる話を書きます。
 Wii U版の『どうぶつの森』ってどうなるのかな……と3DS版を遊んでいて思ったことなんですけど、“二人同時プレイ”というのは結構ありえるんじゃないかなと思っています。今までは家族が交代で遊ぶのが普通だった『どうぶつの森』ですが、テレビ画面とゲームパッド画面の二画面を使って家族が同時に遊ぶことが出来る―――ない話じゃないかなと。


 ただ、いずれにせよ「一人でのみゲームを遊ぶ人」には無関係な話なんですね。


2.「インターネット常時接続のゲーム」
 携帯ゲーム機の最大の利点は「どこででも遊べること」だと思います。
 リビングでもお風呂でも公園でも山頂でも世界中のどこででも、バッテリーが持つ限りはどこででも遊べるんです。その最大の長所こそが実は最大の弱点になると思うのです。

 「ドラクエ10みたいなインターネットに繋がないと(ほぼ)遊べないゲーム」って、携帯ゲーム機では出せないんですよね。性能がどうこう以前に、インターネット環境がない状況で遊ぶことも想定したゲームにしなくてはならなくなってしまうんです。でも、オフラインでも同等の遊びが出来る『ドラクエ10』じゃ、もはや『ドラクエ10』じゃないよねと。

 え?「『PSO2』がVitaで出るじゃねえか」だって?
 『PSO』がどんなゲームか知らないんで聞かなかったことにする!!


 家庭用ゲーム機で「インターネット必須のゲーム」と言うと、現段階では『ドラクエ10』のようなオンラインRPGくらいしか思いつかないんですが(ほとんどのゲームは据置機であってもオンラインでもオフラインでも遊べるようにしてあるし)(ドラクエ10にもオフラインモードあるそうだし)。

 「Miiverseありきのゲーム」ってのは簡単に実現出来そうだし、面白そうかなと。
 『ニンテンドーランド』の「ミニアトラクション」やっている人は分かると思うんですが、あのゲームって「攻略方法が分からないと手も足も出ない箇所」とか「裏技」とか「ショートカット」とかを敢えて沢山入れてあるんです。そして、それを見つけた人が「みんな!コレ知ってる!?」とMiiverseに書き込んだり、「ここ分かんなーい」と言っている人にみんなが「教えてあげる教えてあげる!」と教えたり。

 自分も「オクトパス」でタコスミを回避する方法を書き込んだら「そんな方法があったんですか!」とコメントをもらいましたしね。

 80年代の『ドルアーガの塔』とか『ゼルダの伝説』とか『ドラクエ2』みたいに、「みんなで情報交換しないと難しいゲーム」「情報交換自体が楽しいゲーム」をオンライン上で再現するということも「インターネット常時接続のゲーム機」ならば出来るワケです。
 つか、インターネット繋いでいないで独力で『ニンテンドーランド』やっていたらすげー難しいゲームじゃないのか。『デモンズソウル』とかもそうだけどさ。

(関連記事:自由度を捨てて、『ドラクエ』や『ゼルダ』が得た“遊びやすさ”



 ダウンロード販売の低価格ソフトならば、「情報交換」自体をゲームにしてもイイですよね。
 例えば、殺人事件の犯人を当てるゲームなんだけど、自分は一部しかヒントがもらえない。それをMiiverseに書き込んで、他の人のMiiverseを読んで、何人ものヒントを組み合わせることで犯人が分かる―――けど、世の中にはウソ情報を書き込む人もいるし、メーカー側からウソ情報を書き込むキャラが用意されているので、それも含めてゲームになっている、みたいな。

 これは私が「自分はこんなゲームがやりたい!」と考えたものなので一般受けはしないと思いますけど(笑)、こういう遊びの仕組みは色んなゲームの一要素として使われるんじゃないかなぁと期待しています。



 問題点は「インターネットに接続していない人」をどうするのか―――
 あと、Miiverseって午前2~4時くらいは繋がりが悪いですよね。あの辺を何とかしてくれないと「Miiverseありきのゲーム」はゲームにすらならないと思うです。


3.そもそも「3DSのジャイロセンサー」と「Wii Uのジャイロセンサー」は別だよね
 3DSにジャイロセンサーが追加されたのは、Wii U用に研究していたものを宮本さんが「これを3DSにも入れっぞー!」とちゃぶ台返しをしてきたからだって話なんですが。

 「ジャイロセンサーありきのゲーム」をずっと考えてきたスタッフ達なだけあって、『ニンテンドーランド』のジャイロセンサーの使い方は「あ、なるほど。ジャイロセンサーで出来ることってこういうことなんだ」と感心したんです。あなる。


 例えば「ゼルダの伝説 バトルクエスト」のジャイロセンサーの使い方は、3DSのソレに近いです。自分が動くことで画面も動くのでソレで照準を合わせる使い方。『顔シューティング』を思い出してもらえれば早いかな。

 しかし、他のアトラクションは違うんです。「鷹丸」と「F-ZERO」は分かりやすい。「ドンキー」や「オクトパス」も、まぁそうかな。ゲームパッドを動かしてもテレビの画面は動かないんです。そりゃ3DSの二画面と違って、テレビとゲームパッドはくっ付いていませんからね(笑)。

 なので、「鷹丸」はWiiリモコンのポインター操作のように、ゲームパッドのジャイロセンサーを使ってガンシューティングのような遊びが出来るし。「F-ZERO」は『マリオカートWii』のハンドル操作のような遊びが出来るのです。


 『Wii Fit U』の「ウェイター」とかもそうか。
 「二つの画面が切り離されている」というのは、3DS以上に「色んな遊び」が詰め込めると思うのです。Googleストリートビューのアレとか、パノラマビューとかもそうですし。ホラーゲームなんかにも上手く使えそうだと思います。



4.そもそも競合じゃなくて共存していけばイイんじゃない?
 3DSは国内1000万台普及しました。
 Wii Uのある家庭には、「1台くらいは」3DSがある状況を作れたと思います。

 ならば、3DSをWii Uのゲームパッド代わりに使うのはどうだろうかという噂が出ています。
 恐らく全てのゲームにこれが使えるワケじゃないでしょうが、一部対応ソフトだけでもこういう使い方が出来たら遊びの幅が広がりそうですね。

 自分は「DSとWii」の時にもコレを期待していました。
 それこそWii Uにおけるゲームパッドのような使い方を、WiiのサブコントローラとしてDSが使えたら面白いんじゃないか―――と。しかし、そうした使い方が出来たソフトは極少数でしかありませんでした。


 「3DSとWii Uではコントローラが似ている」「3DSは国内で1000万台も普及した」というのはある視点ではWii Uにとってマイナス要素に思えましたが、こういう視点に切り替えれば強力なプラス要素にもなります。「3DSが普及したからこそ出来ること」に今回こそ期待したいです。


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 自分はWii Uが発表された頃から、「テレビ画面を使わずゲームパッドの画面だけで遊べるのは魅力的だ!」と書いてきました。その気持ちは今でも変わっていませんし、『マリオ』や『ドラクエ』がゲームパッドだけで遊べるのは良いことだと思いますし、自分もゲームパッドだけで延々と「ピクミンアドベンチャー」をプレイしています。

 しかし、そういう方向性だけだとマズイと思うんです。
 「じゃあ、3DSだけでイイじゃん」と思われちゃいますよ。

 確かに性能差はあります。
 しかし、3DSはWii Uにない「本体閉じるだけでスリープ状態→開くと再開」というとてつもない快適さがあります。Wii Uは家族で共有するゲームだからスリープモードを付けられなかったと思うんですが、「起動→待つ→ユーザーを選ぶ→ソフトを選ぶ→起動→タイトル画面→ようやくゲームへ」という待ち時間を考えると、如何に「テレビから開放されたゲーム機」と言ってもWii Uは起動が面倒くさいです。

 世界中のどこにでも持ち運んで遊べる3DSと違い、本体から電波が届く範囲の中でしか遊べないWii Uは、やっぱり窮屈だとも思うのです。


 「グラフィック」と「快適さ」だったら、「快適さ」の方を選ぶ人が多いですよ多分!



 だから私は「ゲームパッドだけで遊べるゲーム」だけじゃなくて、「(グラフィックの面以外で)3DSには出来ないゲーム」をWii Uで沢山見せられるかに注目していますし。それが出来ないとWii Uは沈んでいくだけだと思います。それくらい、日本ではもう据置ゲーム機は「面倒くさい」ものになってしまったのだろうと。

| ゲーム雑記 | 18:13 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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ホームページはいつ死ぬ

 サラッと変更しておいて何も報告しないというのはイヤなので。書いておきます。

 2013年になってブログのデザイン・テンプレートを変えまして、左カラムのメニューも色々とイジリました。
 その際に、「リンク集」の項目を消しました。

 これまでここのリンク集を使っていたよという人や、リンク集に載せてもらっていたよという人には申し訳ありませんが、事後報告になってしまったことを御了承お願いします。




 
 何故わざわざ自分が今回「思いきってリンク集を消そう!そうすればコレ以上悩まなくて済む!」と決断したかというと、理由は大きく二つあって。

 「リンク集」なんて使っている人います?というのが一つ。
 個人と個人の繋がりが強かった10年以上前の個人ホームページの時代ならば、「この超面白いホームページを作っている人がわざわざリンク集に載せているということはこっちのホームページも面白いに決まってるぞ!」という流れがあったと思いますが。
 それから何年も経って、ニュースサイトさん経由で面白い話題を探すようになってー、ブログが流行ってー、Twitterが普及してー、というこの時代に。ウチのブログの「リンク集」経由で「面白いページないかなぁ」と探す人がどれだけいるのだって話で。

 あ、でも。普通に一読者として読んでいるブログのリンク集に自分のブログの名前が載っているとすげー嬉しかったりはします(笑)。



 あともう一つ。こっちの方がデカイんですけど。
 そこに載せていたサイトさんの半分くらいは「もう更新していない」サイトさんだったんです。

 1年とか2年とかの単位で、ピクリとも更新していないサイトさんがチラホラ。
 「そんな人いるのか?」と先ほど書いたばかりですけど、ウチのブログを面白いと思ってくれた人が「この人がオススメするサイトも見てみよう!」とリンク集を使ってくれたとしても―――行き着く先は更新停止しているサイトさん、という事態に心を痛めていたのです。


 「じゃー、そういうサイトさんだけリンク集から外せばイイんじゃ?」とも思ったのですが。
 これが今日の本題。



 ホームページが「死ぬ」時っていつですか?


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 「人間の死」をどのタイミングと定義づけるかだって、宗教観や倫理観の違いによって意見が異なるものです。
 心臓が止まった時が死なのか、脳が止まった時が死なのか。
 どちらを正解と思うかは一人一人違うのです。


 では、「ホームページが死ぬ」時は?
 完全閉鎖して、URLを打ち込んでも「NOT FOUND」と表示される時―――それは多分「死」ですね。

 トップページだけが残っていて「このサイトは閉鎖しました。今まで本当にありがとうございました」と書かれている時―――これも多分「死」ですね。生き返る可能性もありますし、別のところで転生して元気でやっている可能性も高いですけど。

 問題は「ページは残っている」けど「全く更新されていない」ケースです。
 「全く更新されていない」時期がどれくらいか次第だと思うんです。FC2は1ヶ月更新していないと「更新していない」広告が表示されますが、1ヶ月更新していないブログが復活するケースなんて沢山ありますよね。3ヶ月とか4ヶ月とかだって余裕。というか、自分の場合本家サイトは半年くらい忘れていたことがありました。

 自分が日参していたブログで「長期更新停止」→「復活」のスパンが最も長かったのは。
 Wiiの『街へいこうよ どうぶつの森』が発売した2008年に作られたプレイ日記を載せるブログで、自分はその人のプレイ日記が大好きだったので「更新まだかなー」と定期的に伺っていたのですが、2009年の春くらいから一切更新されず、自分もブックマークから外していたところ。
 2012年に3DS版『とびだせ どうぶつの森』が発売された際に、全く同じ場所でプレイ日記が再開されていて―――「死んだ」と思ってから3年経って復活した!


 というのが、自分にとっては最高記録かな……



 ということは、「ホームページが完全に死んだと言えるのは4年以上更新が停止した時」ということになりかねず、そうするとリンク集に載せてあった「更新していないサイトさん」達も死んだとは言えず、リンク集から削除するのは「まだ死んでいないサイトを勝手に死んだと判断することになるんじゃないのか…」と悩んだのです。


 いや、そもそもです。
 「更新している」だけが価値とは限りません。

 既に新たな更新がされていなくても、過去のアーカイヴスだけで時間を忘れるくらい楽しいサイトやブログはあるでしょう。ホームページは死して尚生き続けることが出来るとも言えるのです。

 しかし、それを認めてしまうと「リンク集」で紹介するホームページを削ることが出来ずに無限に増え続けるとも言えて、この世界がその内に「リンク集」で埋め尽くされてしまうんじゃないかとかうんたらかんたら。


 「じゃあ、リンク集自体もう辞めちまえばイイんだ!」というのが私の出した結論でした。
 ブックマークには入っているから、俺は困らないし!!


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| ひび雑記 | 17:40 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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これが新しいゲーム機だっ!『ニンテンドーランド』紹介

『ニンテンドーランド』
 Wii U用/テーマパークアトラクション
 任天堂
 2012年12月8日発売
 4935円(税込)
 セーブデータ数:個人の記録はMiiスタジオに登録された「お気に入り」のMiiに紐付け
 公式サイト

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 率直に第一印象を言うと、「安藤ケンサク臭がする…」というものでした。
 モニータちゃんと安藤ケンサクくんが似ているとか、合成音声が一緒だとか、そういうことではなく。「ゲームの作り方・売り方」が『安藤ケンサク』に似ていると感じたのです。


 『安藤ケンサク』は2010年に発売されたWiiのソフトで、全く売れなかったのであっという間に値崩れしたけど遊ぶととても面白いとWiiユーザーの間では(ある意味)有名な作品です。公式サイトは音が出るので注意してください。
 「インターネットの検索ヒット数は“世間で話題になっている数”なのだからこれを比べていく遊びは面白いんじゃないのか」という新しい遊びの発想から、「それをみんなでワイワイ遊ぶパーティ向けモードがイイんじゃないか」「いや、でも一人で黙々と遊ぶ人もいるから一人用のモードも要るよな」とどんどんモードが足されて14種類のモードで構成されて、最終的に誰に売りたいか分からなくなってしまった不幸なソフトと自分は思っています。

 パーティゲームを求めている人には「検索ヒット数とかよく分からないし、インターネットに繋がなきゃ遊べないの?」と思われ、一人用ゲームを求めている人には「一人では楽しめないゲームなんでしょ?」と思われてしまう。


 「これが面白いぞ!」という新しい遊びの発想から始まる→そこから「みんなで遊べるモード」「一人で遊べるモード」を足していく→結局、誰に売りたいかよく分からない


 任天堂のヒット作は『どうぶつの森』にしろ『Wii Sports』にしろ『トモダチコレクション』にしろ、「このゲームはどういう人達にどう遊ばれるのか」という発想から作られているのですが。『安藤ケンサク』というソフトは、それを後回しにしてしまったがためにセールス的には失敗してしまったのかなと思います。

(関連記事:『みんなで投票チャンネル』の超豪華版『安藤ケンサク』紹介



 『ニンテンドーランド』にもそのニオイを感じるのです。
 まず「ゲームパッドありき」。今度の新型ゲーム機は画面の付いたコントローラが売りだ!というところから始まり、「テレビから独立した画面があるならこういう遊びが出来るよね」と発想された幾つもの試作ゲームを、後から任天堂のキャラクターに当てはめてパッケージングしたという順番になっています。

 2011年のE3の時点では、「マリオチェイス」は「CHASE Mii」だし、「メトロイドブラスト」は「BATTLE Mii」、「ヨッシーのフルーツカート」は「MEASURE UP」だったのだと思われます。


 なので、正直「誰に売りたいのか」はよく分かりません。
 「みんなで遊ぶと超盛り上がるモード」もあるし、「一人で遊ぶストイックなモード」も入っています。どちらの層も狙った結果、どちらの層からも「自分には関係のないゲームだ」と思われるんじゃないかと思うのです。「任天堂らしくないなぁ…」と正直思いました。




 ただ、『安藤ケンサク』が実際に遊んでみると「とてつもなく面白かった」ように、『ニンテンドーランド』も実際に遊んでみると「とてつもなく面白かった」んです。何故なら、最初に「こういう新しい遊びは面白いんじゃないかな!」という発想から始まっている分、面白さの根本はブレずに原液のような濃さを保っているんです。


○ 「対戦アトラクション」は3つ
 「マリオチェイス」
 「ルイージのゴーストマンション」
 「どうぶつの森 キャンディーまつり」

 「対戦アトラクション」は2人~5人までプレイ可能な対戦専用モードです。
 Wiiリモコンを横持ちにしたプレイヤー(4人まで)と、ゲームパッドを持ったプレイヤー(1人)の、「非対称の多人数対戦ゲーム」です。

 もっと分かりやすい説明をすると、“テレビ画面を観ているプレイヤー(4人まで)vsゲームパッドの画面を観ているプレイヤー(1人)”の対決という。出力装置(モニター)の違いを活かした対戦プレイなんです。



○ 「チームアトラクション」も3つ
 「ゼルダの伝説 バトルクエスト」
 「ピクミンアドベンチャー」
 「メトロイドブラスト」

 こちらは1人でも複数でも遊べるモードです。「ゼルダ」のみ4人まで、残り2つは5人まで。
 「ゼルダ」の場合は『Wii Sports Resort』のようにWiiリモコンプラスを持ったチャンバラ操作、「ピクミン」の場合はWiiリモコンを横持ちにしたファミコンスタイル、「メトロイド」の場合はWiiリモコンプラスとヌンチャクを使ったヌンチャクスタイル―――と、旧Wiiでお馴染みだった操作方法 + 1人だけゲームパッドを使った新しい操作方法での協力プレイが出来るのです。


 入力装置(コントローラ)の違いを活かした協力プレイなんです。

 モードによっては対戦プレイも可能。
 一人で遊ぶ場合は「ゲームパッドで遊ぶ」のも「Wiiリモコンで遊ぶ」のも選べて、「ゲームパッドで遊ぶ」場合はテレビ画面を使わずにゲームパッドだけで遊べます。自分はコタツでぬくぬくしながら延々と「ピクミンアドベンチャー」遊んでいました。



○ ミニアトラクションは6つ
 「ヨッシーのフルーツカート」
 「オクトパスダンス」
 「ドンキーコングのクラッシュコース」
 「鷹丸の手裏剣道場」
 「C.ファルコンのツイスターレース」
 「バルーントリップ ブリーズ」

 こちらは1人用専用モードです。
 パズルゲームっぽいゲーム、リズムゲーム、2Dアクション、ガンシューティング、レースゲーム……と、それぞれ“今までにあったゲーム”をゲームパッドの操作とテレビとの二画面を使って新しい遊びにしているというカンジです。

 「基本的に常に1面から」「油断するとすぐ死ぬ」「死んで覚えて上手くなる」「黙々とスコア上げるのが楽しい」と、何となく80年代前半のファミコンとかアーケードのニオイがする“クラシックなゲームデザイン”ではありますね。そもそも『オクトパス』とか『バルーンファイト』とか、自分ですらリアルタイムには知りませんもの(笑)。


 1人用専用モードではあるんですが、Wiiリモコンを使ったアシストプレイが出来たり、ゲームによってはその日の最高記録が「ゴースト」として一緒に走ってくれたり、「今日の記録ランキング」が出たり、多人数で遊んだ際に一人ずつ順番に交代して遊ぶことが想定されているみたいですね。

 あと、後述しますけど「Miiverseありき」のところがあって、一人で遊んでいても、かつてのように「友達の家でみんなで集まってゲームしている」とか「ゲーセンに集まって一人のプレイをみんなで観ている」感覚が味わえるようになっているのです。




 ……さてと。
 恐ろしいことに、ここまでが前置きでした(笑)。

 ここからは一つ一つのアトラクションを詳細に紹介していきます。
 一応、私も全アトラクション遊びました。友達の家に持ち込んで対戦アトラクションも遊びましたし、チームアトラクションの多人数プレイもしました。ヌンチャクが1コしかなかったんで「メトロイド」の協力プレイだけは出来ていませんが。


↓ 以下、一つ一つのアトラクションの紹介はクリックで。

≫ 「続きを読む」

| ゲーム紹介 | 22:16 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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2013年の抱負

 あけましておめでとうございます。

 このブログも7年目に突入しました。
 WiiがWii Uに世代交代しただとか、今年は今までと違う活動をするつもりだとかの決意を込めまして、ブログのテンプレートを変えました。左カラムのメニューは後で色々直すつもりで、TOP絵などは次回作公開の時にこのテンプレにあったものを用意するつもりです。それまでは、何かこの場違いなオシャレ感を楽しんでください(笑)。


 テンプレ変えたり、文字色を直したりするの面倒かなーと思って今まで放置してきたんですが。
 この機会に何年も気になってたけど直して来なかった部分に手を付けました。


 一つは記事上部に「日付」が表示されるようになったこと。
 ブログをやったことがなかった6年前には想像もしていなかったんですが、ブログって過去の記事も検索されるなどでやってくる人が多くて。
 例えば、ウチのブログは2011年のE3からWii Uの話題を書いていたんですが、最近Wii Uが発売されたこともあって、それらの記事を読んでくれる人が増えたんですね。そういう時、まず記事の最初に「この記事はいつ書かれたものなのか」が書いてある方がイイかなと。


 もう一つは文字が大きくなったこと。
 今のブラウザは拡大縮小が楽に出来るものが普通だと思うんで、わざわざ直すほどじゃないかなとも思ったんですが。6年間ゲームの話題を書いてきて、何度「なんでこのゲームはこんなに文字を小さく書くのかな!バカなの!?」と腹立てきたので、自分のブログの文字も大きくしました。


 あと、これはテンプレートの変更をしなくても出来たらしいんですが、記事ごとにTwitterやFACEBOOKに紹介するボタンが付くようにしました。面白い記事があったらみなさんもどんどん拡散してくださいね!




● 2013年の目標
 今年の目標はズバリ「電子書籍を発売する」です。


 「……あれ?」とか言わなーーい!!
 日本版キンドルがどのタイミングで始まるかなんて分からなかったから、「こりゃ2012年内には始まんねーな」と油断してたんですよ!だから今年こそは!今年こそは!



 こんなにもスケジュール管理の甘い私ですが、毎年「漫画1冊」「漫画以外1冊」くらいのペースで電子書籍を出せたらなぁと思っています。




 それとー。
 流石にコレはお気づきの人はいないと思いますが、この記事のエントリ番号は1496番。

 そろそろ1500エントリ目なんです。

 1000エントリ目に記事傑作選をまとめた際、「自分の記事とは言え1000コ全部一気に読むのは死ぬ……次は500でやろう」と思ったのですが。500でもしんどいです!

 今読んでいるのが1100辺り。あと400もあるのか……
 なので、1499エントリ目以降、しばらく更新が途絶えるかも知れませんがどうか許してやってください(笑)。



 それでは皆さん。
 今年もよろしくお願いします。

| ひび雑記 | 16:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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