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2013年6月のまとめ

 Amazonでは7月2日までの期間限定で、キンドルファイアシリーズの端末が3000円オフというキャンペーンを行っています。クーポンコードを入れる必要があるので、説明をよく読んでくださいね!





 自分が使っている「キンドルファイアHD 16GB」は本来は15800円のところ今なら12800円で買えるということで、正直羨ましい!「タブレット端末としては性能が低い」とか「Amazonのアプリストアは品揃えが」とかは、この価格だったら全然気にならない話ですわ。

 自宅に無線LAN環境がなければ魅力減な商品ですし、使う用途がなければただの板になってしまうんですが……タブレット端末のエントリーモデルとしてはなかなかのお買い得だと思いますよ!


 キンドルファイアHDで何が出来るのかは過去にたくさんの記事を書いているのでそちらを読んでくださいね。書いた頃と少々状況も変わっていて、AmazonのアプリストアはWeb版も出来て、ラジコも普通に無料ダウンロード出来るようになりました。

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 キンドル話でもう一つ。
 個人が出版社を介さずにキンドル本を出版できるサービスについて、以前に2つの記事を書きました。

 キンドルで自作漫画を出版する際に注意したい「容量」と「最低価格」について
 「間違った記事」を書いてしまったかも知れません

 一つ目の記事で、「キンドルにアップできるファイル容量は50MBまで」「だけど50MB全てを画像だけに使えるワケではなくて、MOBIファイルに変換すると倍以上の容量になってしまう」「実質画像に使える容量は25MBだけみたい」という話を書きました。
 そして、その記事の反応で「いや、50MB以上のMOBIファイルでもアップロード出来ますよ。70MBのMOBIファイルをアップロードしたら変換されて容量が半減されました」という情報を頂いたんですね。



 なので――――自分は試してみることにしました。
 画像の総容量は「49.9MB」、これをMOBIファイルに変換したら「104MB」――――これをキンドルにアップロードして実際に出版できるのか否か!



 アップロードが終わりません。
 アップロードを開始してから10時間が経過したのですが、まだ「アップロード中です…」と表示されたままで戻ることも進むことも出来ませんなう。10時間ならダメだけど、16時間なら何とかなるという可能性もなくもないのでもう1回だけ試してみますが……恐らく50MBを超えるMOBIファイルをアップロードすることはやはり推奨されていないみたいですね。

 KDPのヘルプにはこう書かれています。

<以下、引用>
 Amazon KDPで変換できる最大ファイルサイズは50MBです。50MBを超えるファイルを変換することはできません。ここでは、ファイルサイズを小さくするためのガイドラインについて説明します。
 本のコンテンツをKindle ダイレクト・パブリッシング(KDP)にアップロードする場合、ファイルサイズを50MB未満にすることを推奨します。推奨する最大ファイルサイズを超えた場合、変換に時間がかかったり、ファイルの一部を変換できないことがあります。

</ここまで>
※ 改行・強調など一部手を加えました。


 つまり、Amazonとしてサポートしているのは50MBまでで。
 それ以上の容量になるとエラーになる可能性がある。

 70MBでは成功した例もあったけれど、今現在アップロードしようとしている104MBではどうにもならない――――こんなところですかね。





 ということで、大人しく「1冊で出す予定だった本を2冊に分けて発売する」ことになりそうです。ホントは7月1日に出したかったのですが、2冊出すためには「表紙」「目次」「あとがき」をもう1セットずつ用意しなければならないのでもうちょっと時間がかかりそうです。

 2冊で出すということは、価格も倍になってしまうので申し訳ない。
 次はちゃんと考えて「1冊に収まる企画」で作りたいと思います。






※ 7月6日追記:
 「50MBを超えているMOBIファイルもアップロードすると容量が半分になるから大丈夫ですよ」という情報そのものが、どうやらデマっぽいです。先ほどアップロードを試みたところ、50MBを少しでもオーバーしているとアップロード自体が出来ませんでした。

 「以前は出来ていたけど現在は出来ない」のか、「テキトーな情報を教えられた」のかは分かりませんが、とりあえず現状は50MBを超えているファイルはアップロード時点で弾かれます。


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 「2013年6月のまとめ」は私事・創作活動の報告などが大半なので、今月も読みたい人だけ「続きを読む」か「記事URL」をクリックして下さいな。

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| ひび雑記 | 17:57 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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3DSとWii Uで既に出ている基本無料ソフト達を紹介します

 この記事が公開される頃にはまた新しい話が出ているかも知れませんが……
 今の内に書いておきたいと思ったので、今日はこの話を書きます。


 任天堂はE3で行われたアナリストブリーフィングで「Free to Play型のソフト」の提案を始めることを公表しました。
 「Free to Play型のソフト」というのは、俗に「F2P」と呼ばれることもある「基本無料ソフト」のことです。ソーシャルゲームやスマホ用アプリには「Free to Play型のソフト」が多いので、イコールだと思っている人もいるかも知れませんが、「Free to Play型のソフト」の歴史はもっと古いですし、スマホ用のアプリには「Free to Play型のソフト」ではない「買いきりのソフト」もたくさんあります。



 「基本無料ソフト」と言ってもボランティアで配布しているワケではなくて、どこかで収益をあげているワケです。どうやって収益を上げているかはソフトによってそれぞれ違っていて……

○ プレイヤーが課金をすることは一切ないのだけど、画面の下の方にバナー広告が出ていてそれで収益をあげているタイプ。
○ 同じソフトが無料版と有料版で2バージョン出ていて、無料版だとゲームの合間に広告が出て「この広告を外したかったら有料版を買ってね!」というタイプ。
○ このソフト自体で収益をあげるのではなく、他の有料サービスorソフトにお客を集めるための客寄せパンダ的なタイプ。
○ 基本プレイは無料なのだけど、課金することで手に入るアイテムがあるともっと有利にゲームを進められるタイプ。



 思いつくのはこんなところですかね。
 「Free to Play型のソフト」というと、4番目の“課金することで手に入るアイテムがあるタイプ”を連想する人が多いでしょうし。そのアイテムを得るためには無尽蔵の課金が必要なためにソーシャルゲームにハマって何万円もの額をどーのこーのみたいなニュースがあって、「基本無料ソフト」=「悪」という印象を持っている人もいるかも知れません。
 自分も4番目の方法は、「5歳から95歳までがお客様」と公言している任天堂には選んでほしくはないと思っていますし。「Free to Play型のソフト」に限らず「有料DLC」にもそういう使い方はしないで欲しいと思っているのですけど……



 「基本無料ソフト」が必ずしもダメというワケではなく、他の3つの方法とか、もっと別の方法で収益を上げるのならそれはそれで良いことだと思っています。というか、「Free to Play型のビジネスモデル」こそがDSやWiiの時代から任天堂が抱えていた複数の問題を一気に解決する方法だとも思うのです。

 「売り方」が変わると、「商品」も変わります。
 パッケージソフトでは絶滅危惧種になっていた「アクションパズル」のようなジャンルも、ダウンロード専売ソフトDSiウェアで復活したように……「Free to Play型のソフト」だからこそ生まれる(or復活する)ジャンルのゲームもあると思うのです。


 ということで、質疑応答から岩田社長の説明をどうぞ(A3)


<以下、引用>
 デジタルの形でソフトウェアが供給できるようになったことで、私たちがお客様にソフトを提供し、そこでどのようにマネタイズ(収益化)するかという方法に自由度が生まれました。

 ただし、マリオやポケモンのようなゲームをFree to Play型にしようと考えているわけではありません。なぜかと申しますと、マリオやポケモンのようなゲームは、パッケージソフトとして最初にまとまった金額を払っていただける信頼関係が、すでにお客様との間に確立できているからです。
 一方で、私たちが、何かまったく新しいチャレンジをするときに、お客様は「それがまだ面白いかどうかわからない」としたらどうでしょうか。お客様は、それにまとまったお金を払ってよいものかどうかわかりません。そのようなときに、過去の任天堂のプラットフォームではできなかった、さまざまな柔軟なマネタイズの仕組みがある今のプラットフォーム(ニンテンドー3DSやWii U)であれば、Free to Play型でご提案ができると思います。

</ここまで>
※ 改行・強調など、一部手を加えました


 「岩田社長の説明は難しい!猿でも分かるように説明して!」という人のために、分かりやすく説明しますね。
 ウッキーウキキウッキキー!ウキキッウキキキウキキーウキキウキイイイ!キッキウキキ!ウキッ?ウキッ!ウキキッキウキキキ、ウーーーキキ!!ウキウキウッキンキ♪ウキキッキウキキキウーキキ。ウーキ……ウキッ。ウキー……ウキキーキ、ウキー!!ウキー!ウキーヾ(*`Д´*)ノ"彡 ウキーッキッ?ウキッ!ウキーーーーー!!ウキキッキウキキ~♪ウキキーッキウキキー。ウキキキキキキ~ッ。ウキキーキキ、ウキッキウキッキ、ウッ!キキ!!
 ウッキキキ!?ウキキ!!ウッキキウキキキウッキッキ~ウキキキ~ウキキキキ♪ウッキキウキキウッキッキ~ウキキき~ウキギャー、ウキッ?ウキッ!ウキーーーーー!!(※1)



(※1:意訳。
 任天堂が「Free to Play型のソフト」を始めると言っても、『マリオ』や『ポケモン』や『どうぶつの森』を「Free to Play型のソフト」にするワケではない。だって、これらのソフトは「Free to Play型のソフト」にしなくても何百万本も売れるんだもん。それは、これらのシリーズが「マリオならきっと面白いはず」「ポケモンならきっと面白いはず」と思ってもらえて、最初に4000円とか5000円を払ってもらえる信頼を勝ち得ているから。

 逆に言うと、そういう人気シリーズ以外のソフトは実はDSとかWiiでも苦戦していて、例えば『安藤ケンサク』とか全然売れなかったじゃん。遊んだ人の多くは面白いと言ってくれたソフトも、「得体の知れない新規作品に4000円とか5000円払える客」は少数なので、そもそも遊んでくれない。遊べばきっと面白いのに―――“Touch!Generations”初期の例を除けば、DSやWiiでヒットした新規ソフトは数えられるほどしかなくて、それが3DSやWii Uの「シリーズ作品ばかり」というラインナップに繋がってしまっている。でも、このままじゃきっとユーザーは先細る一方だ。

 なので、前の記事に書いた「Nintendo Web Framework」や「Unity」で作られるソフトと、この「Free to Play型のソフト」という任天堂が試みてこなかったビジネスモデルを組み合わせることで、『安藤ケンサク』のようなゲームであってもビジネス的に成功することが出来るんじゃないか――――)




 さて。
 ここからが本題なのです。

 これまでも「Free to Play型のソフト」が家庭用ゲーム機に出ていなかったワケじゃないですよね。

 例えば、PS3の『トロステーション』や『PlayStation Home』は無料でも遊ぶことも出来るけど、課金することでアイテムがもらえたり特典がもらえたりしました。Vitaの『PSO2』も基本プレイ無料のアイテム課金ですし。


 「無料ソフト」=「Free to Play型のソフト」と考えるのなら、WiiのWiiチャンネルなんかは全部「無料ソフト」でしたし。“追加課金のないものは「Free to Play型のソフト」ではない”と定義付けたとしても、『Wiiの間』は「無料動画を観ることも出来るけど有料動画もあるよ」というソフトでした。


 何だよ!任天堂だって、とっくに「Free to Play型のソフト」をやってたじゃん!

 まぁ……今まではゲーム以外のソフトで「Free to Play型のソフト」というビジネスモデルをやっていたけど、今後はゲームでもやっていくよーということなんでしょうけど。『Wiiの間』が有料動画の配信を始めたのは2009年なんで、今になって「任天堂がF2Pを始めるなんて!悪の手に染まったか!!」とか言い出す人には「その話は4年遅れだ」と言っておくとイイと思いますよっと。


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 とうとう新品が700円を切った……
 『安藤ケンサク』ってどんだけ強気に初回出荷したんだろう。



 さてと。
 ということで、任天堂が「Free to Play型のソフト」を始めるとか言っても、既に3DSにもWii Uにも「無料ソフト」っていっぱい出ていますよね―――という話を書きます。

 それぞれ「無料な理由」は違うんですけど、色んな「無料ソフト」があるし、これらの例を見れば「面白いものが作れないワケではない」と分かるし、今後任天堂が「Free to Play型のソフト」に積極的に乗り出せばどれだけ面白いソフトが出てくるのだろうという期待も込めて紹介していこうかなと思います。全部紹介しようとすると無限に時間が必要になってしまうので、私自身のお気に入りを中心に。

 意外に、「え?そんなソフトあんの?3DS持っているけど知らんかった」という人もいらっしゃるでしょうからね。そういう人にも売れているのが3DSですから。まぁ、そういう人がウチのブログを読んでいるのかは知りませんが(笑)。




○ 『顔シューティング』(3DS)
 <公式サイト

 ニンテンドー3DSに最初から収録されている完全無料ゲームです。
 「何故無料か?」というと、3DSは3DSの機能を活かしたソフトを『ニンテンドー3DSカメラ』『ニンテンドー3DSサウンド』『すれちがいMii広場』『ARゲームズ』『顔シューティング』『思い出きろく帳』と複数内蔵させて、その分を本体価格に上乗せして発売していたからなんです。

 なので、当初の定価は25000円。
 スタートダッシュに大失敗して10000円値下げしたのが2年前の夏でしたが、値下げしたからといって収録したソフトを外す理由もないのでずっと収録されているという。


 このゲーム……起動しない人はほとんど起動しないそうです。
 「1回も起動していない」「1回起動したけど面白くないからすぐに辞めちゃった」、そういう人はたくさん見てきました。私は3DS本体を買ってから1ヶ月くらいずっとコレばっかプレイしていました。毎日毎日ゲラゲラ笑いながらプレイしていました。



 
 ※ 肖像権に配慮して、画像に一部加工をしています

 公式サイトを見て「友達にいっぱい遊ばせて顔を集めよう!」みたいなゲームだと誤解する人もいるかも知れませんが、このゲームは接待ゲームには全く向いていません。友達が遊んでいる画面を見られないし(笑)。完全に一人遊び用のゲームです。

 顔写真1枚あれば、それがキャラクターとなって動き出すのがこのゲームの面白さです。
 「好きなアイドル」「好きな二次元キャラクター」「卒業アルバムに載っている初恋のあのコ」「お札の人」「名画の人」「自分で描いた絵」「部屋にあるぬいぐるみ」――――なんでもキャラクターになってしまいますし、たくさんキャラを集めていくとそのキャラ達がタイトル画面で寸劇を始めるのも面白いです。


 自分で「どういうキャラクターを入れて遊ぶのか」を考えるのが面白いゲームなので、具体的な例は挙げませんが……遊びの面白さとしては『トモダチコレクション』とかに近いです。『トモダチコレクション』と違うのは非人間のキャラも入れられるというところで、そういうキャラもちゃんと口を開けて人間らしく笑ったりするのがすごい。



 しかし、このゲーム……「500円のダウンロード専売ソフト」で出ていたのなら、今以上に誰も知らないドマイナーゲームになっていたでしょうし。「Free to Play型のソフト」を考える上で、面白い事例じゃないかなと。




○ すれちがいMii広場(3DS)
 <公式サイト

 こちらも3DSに最初から収録されているゲーム……
 ですが、『顔シューティング』と違い、2度のアップデートが行われて「遊び」が大幅に追加されています。もし、アップデートされていないという人がいらしたら、ニンテンドーゾーンにでも行って無料アップデートをするとイイと思います。ただし、アップデート自体は無料ですが、追加ゲームを購入するのは有料です。詳しくは後で説明します。


 初期の『すれちがいMii広場』は「パネル集め」が7種類で、「すれちがい伝説」も「I」しかなかったのですぐに遊び終わってしまうのですが……2011年12月7日のアップデートで、「パネル集め」が追加されるようになり、「すれちがい伝説II」も始まりました。当然、手に入る帽子の数も増えました。

 続いて2013年6月18日のアップデートでは、挨拶をする際の自分のMiiの表情を選ぶことが出来るようになった他――――『すれちがいシューティング』『すれちがいガーデン』『すれちがい合戦』『すれちがい迷宮』という追加ゲームを各500円で販売開始しました(まとめ買いキャンペーンもあります)。


 ということで、今の『すれちがいMii広場』は―――
 「すれちがった10人までのデータ」を使って、無料プレイでも「パネル集め」と「すれちがい伝説」の2つのゲームが遊べて、有料の追加ゲームを買うと『すれちがいシューティング』『すれちがいガーデン』『すれちがい合戦』『すれちがい迷宮』の4つのゲームが遊べるということで。まさに「Free to Play型のソフト」ですね。


 無料のソフトでたくさん人を呼び込んで人を集める。
 無料部分だけでは遊び足りない人には、有料の追加ゲームを提供。
 有料の追加ゲームは、ユーザー一人一人に「好み」があるからタイプの違う4つのゲームを用意した――――
 「Free to Play型のソフト」と聞くと悪い印象を持つ人もいると思いますが、自分はこういうやり方ならば大歓迎です。有料DLCと同じで「欲しい人だけが買えばイイ」「買わない人が不利になるようなことはない」仕組みならば文句はないです。

(関連記事:『Wii Fit U』には有料DLCをフル活用して欲しいと思う3つの理由


 自分は4つの追加ゲーム全部買いましたけど、お気に入りは『迷宮』です。次点が『シューティング』かな。他の2つは自分はそんなに好みでもなかったです。みなさんも好みがそれぞれ違うと思うので、公式サイトででもどれが自分には合いそうか調べてから買った方がイイかと思いますよ。




○ 『いつの間に交換日記』(3DS)
 <公式サイト

 3DSのフレンドの人と、日記を送りあえるソフトです。
 日記が「その場で描いているように」見えるのが最大の特徴で、日記には写真や音声も貼り付けられます。また、フレンドの日記にコメントを付けることも可能。MiiverseやTwitterとの違いは以前に書いているんで、そちらをどうぞ。

(関連記事:Miiverseと『いつの間に交換日記』とTwitterの違い


 自分は大好きなソフトで、未だに1日1本ずつ日記を描いているくらいなんですが……
 致命的な欠点は「自宅に無線LAN環境があるフレンドがいないと何も面白くない」ということと、「もうあんまり続けている人がいない」ということ。90人いる私のフレンドの中で、まだ続けている人は5人くらいしかいないし……(笑)。


 まぁ、そういう意味では今更話題に出すようなソフトでもないとは思うんですが。
 「Free to Play型のソフト」という今日の話題の中では無視出来ないソフトだとも思いますんで。

 このソフトって、いわゆる「バナー広告」型のビジネスモデルなんですよね。
 ソフトは無料だし、有料の追加コンテンツもありません。
 じゃあ、任天堂はボランティアでこんなソフトを配布しているの?というと、ちょっと違っていて……他のソフトの宣伝びんせんがスタッフから送られてきて、それが広告になっているんです。

 「わーい、ニッキーから日記が来たぞー!」と開いてみると、「母の日に絵を描いて贈りました!」と『絵心教室』のロゴが入ったびんせんに『絵心教室』で描いた絵が貼り付けてあって、『絵心教室』の宣伝になっているという。でも、「ニッキーから日記が来た」「新しいびんせんをもらえた」ということで、ちっともイヤな気持ちにならないという。


 『モンハン』を持っている人にしか届かない『モンハン』びんせんとかもあるんですけど、これをフレンドに送ると『モンハン』を持っていないフレンドの人も使えるようになるので……「新しいびんせんあげるよ!」「わーい、ありがとう!」が宣伝になるという。全く不快にならない「基本無料のソフト」ということで、やはりこのソフトの見事なやり方は無視出来ないな、と。



○ 『うごくメモ帳 3D』(3DS)
 <公式サイト

 これはまだ配信されていないソフトです。
 2013年7月に配信開始が予告されている『うごくメモ帳』の3DS版で、無料でも遊べるけど、月額100円という月額課金の要素もあるソフトなので……任天堂の「Free to Play型のソフト」を語るのに無視は出来ないなと思って特別に取り上げます。


 まだ配信開始されていないソフトなので、公式サイトの情報を見る限りは……
 無料プレイは「フレンド」とのみ。
 有料プレイをすると「フレンド以外」の作品を見たり見せたりが出来るみたいですね。

 また、有料プレイと言っても、『ドラクエ10』と同様に「キッズタイム」のような「フリータイム」があるみたい。文言を読むに、投稿や評価などをするには有料プレイのチケット購入した際にもらえるコインが必要なので、「フリータイム」だけの人は閲覧しか出来ないっぽい……?

 「作者」として優秀な人や、「コレクター」として優秀な人は、有料プレイ相当のチケットをもらえる―――という仕組みなど、任天堂としてはかなり踏み込んだことをしていると思うんですが。



 今出ている情報だけを見た限りでは「DSiでは無料で出来ていたことが3DSだと月額100円かかるようになった」とも思えますし。優秀な人はチケットがもらえるみたいなやり方で煽ると、「評価クレクレ」投稿みたいなのばかりになって殺伐とした場所になっちゃうんじゃないかと危惧しています。

 あくまで今出ている情報だけで……ですけど、「Free to Play型のソフト」としてはあまり上手くいかないパターンじゃないかなぁと。『うごメモ』はそれこそDSi版で高い信頼を勝ち得ているソフトなんだから、最初に500円買いきりとかでも成功すると思うんですけどね。




○ その他にも「無料体験版」がたくさん!(3DS)
 <公式サイト

 これを「基本無料ソフト」の中に入れるのはどうかと自分でも思うんですが(笑)。
 3DSは2011年12月から「体験版」の配信を始めて1年半、現在では68本もの無料体験版が配信されていました。全部遊んだらとてつもない時間がかかりますよ。『カルチョビット』だけで20時間かかるし!!

 3DS&Wii Uの体験版には起動回数制限があって、ソフトによって5回~30回といったカンジでまちまち、体験版の長さもソフトによってまちまちなんですが。幅広いジャンルのソフトが揃っている3DSだけあって、体験版のラインナップもとてつもなく幅広いです。

 シミュレーション好きには、なんと言っても『カルチョビット』
 セーブデータが製品版に引き継げて一番下のリーグ優勝までガッツリプレイできるので、「体験版で完全燃焼したので製品版を買う気力が湧かない」という人まで出てしまった本末転倒感(笑)。

 RPG好きには、『世界樹4』『新世界樹』もセーブデータが製品版に引き継げて序盤を結構ガッツリ遊べます。『BDFF』『電波人間2』など、RPGは多いですね。ちなみに私はどれも途中で時間がなくて力尽きています(笑)。

 アドベンチャー好きには『逆転裁判5』は定番。『シボウデス』も1時間ガッツリ遊べましたし、脱出ゲーム好きには『旧校舎の少女』『魔女の住む館』なんかも評判がイイですね。

 アクション好きには……3DSは全体的に2Dアクションが少なくて3Dアクションの多いハードなので、『モンハン3G』『バイオ リベレーションズ』『エクストルーパーズ』といったカプコン3Dアクションくらいですかね。

 リズムゲーム好きには、逆に数が多すぎて困ります(笑)。
 『リズム怪盗R』『シアトリズム』『ミクmirai』『太鼓の達人』『ハーモナイト』

 パズルゲーム好きには、『アートオブバランスタッチ』がオススメ。



 もちろん「体験版」は「製品版を買ってもらうための広告」のようなものなのですが、プレイヤーにとっても「自分に合ったゲームを見つける」のに大事ですよね。特にリズムゲームなんかは、PVだけでは分からない手触り感こそが大事なジャンルですし。

 新規のゲームがなかなか手にとってもらえないので「Free to Play型のソフト」という新しいビジネスモデルを導入する話は、「体験版の配信は製品版の売上げにプラスになるのか」という議論と繋がっている話だと思うのです。


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○ 『Wii Street U powered by Google』(Wii U)
 <公式サイト

 ここからはWii Uのソフトです。
 「Nintendo Web Framework」を使って、Googleの「ストリートビュー」を見るソフト―――本来は有料で販売するソフトなんですが、「Wii Uの機能を見せ付けるため」とか「Nintendo Web Frameworkで出来ることを見せるため」とか「深刻なソフト不足の穴埋めのため」とかの理由で、“期間限定無料”で配信されています。11月からは有料に切り替わるそうです。


 “期間限定無料”で人を集め、レビューを書いてもらって、有料に戻った後も「評判イイみたいだから買ってみようかな」と思わせる―――というのは、スマホやタブレット端末用のアプリではよくある売り方ですよね。キンドルの電子書籍でも、この手の話はよく議論に上がります。



 「Nintendo Web Framework」のソフトは「Free to Play型のビジネスモデル」と相性がイイと思うので、今後がたのしみですし、早くこのソフトの次に来るソフトを見せて欲しいなーというところです。



○ 『Wii Uパノラマビュー 予告編』(Wii U)
 <公式サイト

 移動する車の上から、ゲームパッドを向けた方向に見える画像がゲームパッドの画面に映るというソフト―――の予告編が無料で配信されています(笑)。これも言ってしまえば「Free to Play型のソフト」で、もっと本格的に見たい人は200円ずつ払ってねというソフトですね。

 自分は『ストリートU』が大好きだった分、こっちはあまりピンと来なくて200円のコンテンツも買っていないんですけど……この売り方は今後出てくるであろう「Free to Play型のソフト」を考えるに、参考になる売り方かなーと思います。




○ 『タンク!タンク!タンク!(ダウンロード版)』(Wii U)
 <公式サイト

 どこかのインタビューで岩田社長自ら「ソフトメーカーさんのソフトですが、Wii Uの「Free to Play型のソフト」として注目している」と言っていたと思う、バンダイナムコの3Dアクションゲームです。私は3Dアクションゲームが好きじゃないので、1回やって辞めちゃいましたけど、ビジネスモデルとしては面白い試みだと思います。


 無料版は「1日3プレイのみ」「モードやステージは限られている」「プレイ時にはインターネットに接続されていないとダメ」という制限があって――――追加コンテンツを一つでも買うと「1日3プレイのみ」の制限が解除されて、全てのステージやモードを購入するとパッケージソフト版と同じ内容(値段はちょっと高め)になるという。

 このゲームは元々アーケードゲームの移植なので、こういうビジネスモデルを試してみるのもイイだろうということで行われたと思うのですが。
 かつては大人気シリーズだった『DOA』や『鉄拳』といった格闘ゲームも、「Free to Play型のビジネスモデル」を採用してユーザーの拡大を狙っていますし(どちらもPS3のソフトです)。『タンク!タンク!タンク!』よりも、オンライン対戦に人が集まらないようなジャンルにとっては「Free to Play型のビジネスモデル」は見過ごせない話なんだろうって思います。


 Wii Uの話に戻しますと……
 Wii Uの最大の特徴であるMiiverseを活かしたゲームを作ろうとすると、「100本しか売れませんでした」というソフトと、「10万本売れました」というソフトでは、書き込まれるMiiverseの量は桁違いなワケで。基本無料で人を集めてMiiverseにたくさん書き込んでもらってそれで攻略して、その中の何割かが課金をしてくれる―――みたいな売り方だってアリだと思うんですね。

 これはまさに典型的な「ソーシャルゲーム」の形なんですけど、課金のさせ方さえ間違えなければ、まだまだ面白い「ソーシャルゲーム」の可能性が家庭用ゲーム機にだってあるよね―――と思うのです。

(関連記事:任天堂はソーシャルなゲームの会社である


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 ということで、既に様々なタイプの「Free to Play型のソフト」が出ていたことが分かってもらえたと思います。
 今後はどこのメーカーも「Free to Play型のソフト」を無視できないと思いますし、上手く使えば今までは売れなかったようなソフトも成功するチャンスがありますし、下手こくと一気に信頼を失って高い代償を払うことになると思います。


 いずれにせよ、Wiiの後期に出ていた『安藤ケンサク』のような「得体の知れないソフト」が、3DSやWii Uではなかなか出せないところなので……「Free to Play型のソフト」という選択肢が出来ることで、そういうソフトがちゃんと成功して、メーカーもユーザーもハッピーになれる道が出来たらと思います。

| ゲーム雑記 | 18:03 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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リツイートは「誰の言葉」か

 1~2週間くらい前にTwitterで話題になっていた話をきっかけに、自分が思ったこと。
 togetterでまとめてくださった人が複数いらっしゃるので、それを使わせてもらって説明しようと思います。


 ホリエモン「声優ってそんなにスキルいるの?」発言が波紋

 スタートは岡田斗司夫さんや堀江貴文さんらが新しいやり方でアニメを作ると宣言したところから。スタッフもキャストもゼロから集めて世界に配給していくそうです。
 んで、その企画を説明する流れの中で堀江さんに「オーディションに参加するのに1万円取るのって高くないですか?」と質問した人が現れ、堀江さんが「養成所に通うのに比べたら遥かに安いでしょ」と答え、というやり取りが行われ……その中の「声優にスキルなんて要るの?」という一つのPOSTが一人歩きしてしまいます。



 声優の有料オーディションと声優養成所

 こちらは元の「みんなのアニメ(仮)」の話から外れて、声優関連の話題に派生したまとめです。
 堀江さんが「自分達が行う有料オーディションを肯定するために場当たり的に養成所批判をした」のか「養成所にガチガチに固められた声優業界に風穴を開ける目的を最初から持っていて有料オーディションを呼びかけた」のかは分かりませんけど……
 議論はもはや堀江さんとは関係のないところに広がり、「声優にスキルは要るだろう」「いやいや、堀江さんはそういうことを言いたいんじゃない。養成所のシステムに疑問を投げかけているんだ」「そもそも養成所上がりじゃない声優なんて今でもたくさんいるじゃん」と喧々諤々。


 ホリエモンの件 緒方恵美さんのツイートを軽くまとめ

 その喧々諤々の中の一人、緒方恵美さんも「声優のスキル」について語っていたのですが。
 緒方さんは「誰かが声優にスキルは要らないと言ったらしい」という部分だけ聞いて反応してしまった(1コ前のまとめに入っています)けど、実際に堀江さんが呟いた一連の流れを読んでみたらそれは誤解だと気付いて訂正をなさりました。

 確かに「声優になるのに養成所は絶対に通わなければならない場所じゃない」し、そうじゃない方法で声優になって活躍している人もたくさんいるよね―――と、堀江さんの言うことに同意なさっています。




 一応注意。
 togetterというのは、どのPOSTを入れてどのPOSTを入れないのかを「まとめた人」が決めます。複数の人がまとめたものを見比べれば分かりますけど、同じ話題でも「まとめた人」によって全然違う内容になるんです。

 2chのまとめブログとかもそうですよね。
 まとめというのは必ずしも「起こった出来事をコンパクトに凝縮する」だけではないんです。そこには必ず「まとめた人」の意思と意図と目的が入り込むんです。今日の記事の主題とは関係のない横道に逸れた話ですけど、「togetterでまとめられたものが全て」と誤解されたくないので書いておきます。






 ここからが今日のメインの話です。
 これらの一連の流れを受けて、自分が思ったことを書きます。

 私はアニメの作り方に関しても声優さんのスキルに関しても養成所のシステムに関してもよく知りませんし、そこは「業界の人が考えればイイ」ことで、一ファンでしかない自分にはあまり興味のないことです。堀江さんの意図とか、この考えに同意するかどうかも、私は興味ないんでコメント欄であーだこーだ言われても知ったこっちゃねーです。

 “表現&発表の選択肢が増えること”はイイことだと思うので、こういう新しい試みは面白そうだなと思いますが……作品を実際に観るまでは肯定も否定もしません。だって、「新しい作り方をしたアニメだからあんまり面白くないけど偉い!」とはなりませんし(笑)。



 私が気になったのは、こういうことが起こる“Twitter”という場についてです。

 というのもね……
 私がこの話題に最初に遭遇したのは、「たった一つのPOST」がリツイートで飛んできたところからでした。そのPOSTというのはコレ。





 これ。
 上でtogetterにまとめられたような一連のやりとりの中から、このPOST“だけ”がタイムラインに飛んできたのです。

 これだけ読んだら、「堀江さんが声優にスキルなんて要らないと言った」と思ってしまいますよね。


 私は堀江さんのアカウントをフォローしていませんし、リツイートで飛んできたこのPOSTだけを見て「堀江さんってこういうこと言いそうだよね」と思っただけで特に気にもかけず、時間もなかったので誰がリツイートしたかも見ずに、前後のやり取りももちろん知らずにその場を去ってしまいました。だから、その時の私には「堀江さんが声優にはスキルなんて要らないと言った」という情報だけが残ったんですね。


 
 後日、タイムラインを見ていたら複数の声優さんが「いやいや!声優にスキルは要るだろう」と発言しているのを、これまたリツイートで見かけました。自分はそれを見て「あー、堀江さんのあの発言が波紋呼んでいるのかー。いやー、確かにああいうこと言ったら声優さんが怒っても仕方ないよなー」と思っていました。


 更に後日、今度はそうして怒っていた(というのも誤解なんですけどね)声優さん達に対して、「○○さんは怒っていたけどあれは誤読だよ。堀江さんは声優にスキルが要らないなんて言っていない、養成所のシステムに一石を投じたんだ」という誰か知らない人のPOSTが、Twitter公式の「今起きている出来事があなた向けにカスタマイズされます」の欄に出てきて……


 あれ?そんな話だったっけ!?

と、ここで初めて私は状況が飲み込めたのです。






 さて、皆さんにクイズです。
 この話……登場人物は何人いるでしょう?

 「声優にスキルなんて要らないと(誤解される)発言をした堀江さん」
 「それに対して、声優にスキルは要るよ!と怒った声優さん方」
 「いやいや堀江さんが言っているのはそういうことじゃないんだよと言う誰か」
 「読んでる私」




 これだけじゃないですよね。
 一番重要な人物が隠れていますよね。


 堀江さんの一連のPOSTの中から、“敢えてあのPOSTだけ”をリツイートした人がいるんです。この5人目こそが、今日の記事のメインの話になるのです。


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 このブログを読んでいる人の中にはTwitterをやっていない人もいらっしゃると思うので説明しますと、「リツイート」とはTwitterの一番面白い機能で、「他の人の発言」を自分をフォローしている人に見せることが出来る機能です。

 私は堀江さんのPOSTを見たいとは思っていなかったので堀江さんはフォローしていませんでしたが、堀江さんをフォローしている10万人近い人の誰かが「リツイート」して、それを見た誰かが「リツイート」して、自分がフォローしている521人の誰かが「リツイート」したことで私のところまで届いたのです。



 「犯人はこの521人の中にいる!」「じっちゃんの名にかけてどーのこーの!」って話ではありませんよ。直接私にリツイートで届けた人が「敢えてあのPOSTだけをリツイートした」というよりかは、伝言ゲームのように徐々に大事な情報が抜け落ちて、最終的に一番刺激的なPOSTだけがリツイートされて届いた―――ってところだと思います。

 でも、どこかのタイミングで、誰かが“自らの意思で”「敢えてあのPOSTだけをリツイートした」のは確かです――――
 それが「堀江がこんなけしからんこと言ってるぞ!拡散してやれ!」という悪意からなのか、「堀江さんは立派なことを言った!みんなにも読んで欲しい!」という同意からなのかは分かりませんし。その人が「前後の文脈を読んだ上で敢えて誤読を誘ってリツイートした」のか、その人自身が誤読していたのか、「このPOSTだけをリツイートすればどう伝わるのか」をよく分からずにリツイートしてしまったのか、分かりませんが。



 少なくとも、「リツイート」のボタンを押した段階で、その発言は「堀江さんのPOST」というだけでなく「リツイートした人の意思」を含んで拡散していると思うのです。

 togetterには「まとめた人の意思」が含まれるように、
 一つ一つのリツイートにも「リツイートした人の意思」が含まれているだろう、と。



 Twitterのリツイート機能は、「みんなで一つのPOSTを共有できる」とか「その人自身は面白いPOSTを投稿できない人でも面白いPOSTを探してきて広めることはできる」とか、良い面ももちろんたくさんあります。「リツイートをするな!」という話をしたいんではありません。

 でも、「リツイートで飛んできたPOST」には「リツイートした人の意思」が含まれていることを私はもうちょっと考えるべきだと思ったのです。

 タレントさんとかミュージシャンの人が雑誌のインタビューに応えると、文体を整えるために、言い回しが変わっていたり「一人称」が変わっていたりする―――なんて話を聞きますよね。インタビュー記事は、「インタビューされた人の言葉」だけでなく「インタビュアーや編集者の意思」が含まれてしまうんです。
 それと同じようなことが「リツイート」にも言えると思うんです。POST自体はそのまま飛んでくるけど、会話の流れとか前後の文脈とかを無視するかどうかは、「リツイートした人の意思」なんです。



 「いやいや、堀江さんのタイムラインを辿ってちゃんと前後の流れを確認しないオマエが悪い。リツイートした人のせいで誤読したとか責任転嫁するんじゃねえよ」というコメントが書き込まれる未来が見えたので、予め書いておきます(笑)。“コマンド?”→“オールチェンジだ!”

 でも、皆さん……例えば上に載せた堀江さんの6月14日のPOSTを堀江さんのタイムラインの中から探して、「前後の文脈はこうだったんだな」って確認する気が起きますかね。少なくとも私は起きません。堀江さんのタイムラインで死ぬほどスクロールをする、ようやく目当てのPOSTまでたどり着いた、そうすると今度はこの質問をした人のタイムラインも辿らなきゃならない、こっちの人のもそう、こっちの人もそう。永遠に終わらんわ!!
 それでまぁ色々注意されたこともあるので、「Twitterで飛んでくるリツイート」をきっかけに何かを語ることはもうやめましたけど。



 私はともかく、こういうことは私以外のところでも頻繁に起こっているので
 リツイートされたPOSTは「誰の言葉」なのかを、私は考えなきゃならないし、皆さんも考えるべきなんじゃないかなぁって思うのです。


 例えばさ。
 「政治的な話」とか「専門知識がないから反論されたら面倒くさいことになりそうな話」を、自分の言葉じゃなくて、「他の誰か」のPOSTをリツイートすることで主張することってあるじゃないですか。私にだってあります。でも、それって「他の誰か」の言葉だから自分は安全圏ってワケじゃないんですよ。

 それをリツイートして広めたという「責任」はちゃんとある。
 それは忘れちゃいけないんです。


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○ 余談1.
 ということをみんなが気をつけて、「リツイートする時はちゃんと自分の意思が含まれることを自覚しよう!」と注意するようになったとしても……
 Twitter公式サイトの「今起きている出来事があなた向けにカスタマイズされます」は機械的に、話題になっているPOSTを一つ単位で表示するんですよね。前後の流れとかガン無視で。




○ 余談2.
 この話も、「やっている人」からすると「Twitterの楽しみ方なんて人それぞれでイイじゃないか!」と思われるだけでしょうし実際に言われたこともあるんですけど……

 差別的な発言とか、犯罪自慢とか、犯罪自慢に見せかけた釣りとか――――そういう「けしからんPOST」を晒し目的でリツイートする人って多いじゃないですか。あれはやめた方がイイと思うんですけどねー。


 「Twitterで差別的な発言をする」→「(晒し目的で)たくさんリツイートされる」→「こういうこと書けばこんなにリツイートされるんだ!と思われる」→「ますます差別的な発言が増える」→「それを真似する人がどんどん増える」→「Twitterが差別的な発言だらけに」


 Twitterには「この人のリツイートは表示しない」機能があるんで、晒し目的にリツイートを使っている人を私は一人一人その設定に変えて放り込んできたんですが……このやり方だと、Twitter全体では「リツイートされたくて差別的な発言をする人」も「晒し目的でリツイートする人」も減らないどころか増え続ける一方なんですよね。

| ひび雑記 | 17:54 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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アクションゲームが苦手な人だってゲームは楽しめるさ!

 およそ1ヶ月前の5月末に『スーパーメトロイド』をプレイしていたら肩を痛めてしまって、7月25日発売の『レゴシティ』までは「アクションゲーム禁止令」を自分に出して体を安静にすることにしました(※1)

(※1:そうは言っても、『すれちがいシューティング』だけはすれちがいが勿体ないから消化していますけど)



 そこには一つ、思惑がありまして……
 自分は今までたくさんの人の「アクションゲームが苦手なんです」「アクションゲームがマトモにプレイできないんです」という声を見てきました。私自身はアクションゲームは基本的に好きですけど、たまには「アクションゲームが苦手な人」の視点に立ってみるのもイイんじゃないかと思ったのです。

 「アクションゲーム禁止令」というのは、『マリオ』とか『メトロイド』といった「アクションゲーム」とジャンルが書かれたゲームだけを禁止するんじゃなくて。「反射神経を使った」「激しい動き」「タイミングに合わせてボタンを押す」などの要素のあるゲームをことごとく禁止していって、何が残るんだろうという話です。
 アクションゲームが苦手な人からすると、遊べるゲームがほとんどないんだ!みたいなことになるのかもな―――と。



 全然そんなことなかった。

 アクションゲームを封印しても、「ゲーム」ってものすごくたくさんあるんです。
 『シンデレライフ』と『トモダチコレクション』で1ヶ月吹っ飛んだので、残りの1ヶ月ではリストアップしてあった「アクションゲームが苦手な人でも遊べそう」で「私が前々から遊びたかったゲーム」を全部消化するのは絶対に不可能だろうってくらいたくさんありました。2年くらいはアクションゲーム封印してもゲームに困らなさそうです。



 よくよく考えてみたら当然の話で……
 日本国内で社会現象クラスでヒットしたゲームを考えれば、『ドラクエ』も『FF』も『ポケモン』も『たまごっち』も『どうぶつの森』も『パズドラ』も「アクションゲームが苦手な人でも遊べるゲーム」なんです。ゲーム会社の人達だってバカじゃないから、「アクションゲームが苦手な人もゲームを遊びたいんだ」と分かっていて、そういう人に向けてもちゃんとゲームを作っているのです(※2)

(※2:もちろん『マリオ』とか『モンハン』とか大ヒットしているアクションゲームもあるんで、「ヒットするためにはアクションゲームじゃダメなんだ」って話ではありませんよ。念のため)



 ただ、ゲームって実際に遊んでみないと「アクションゲームが苦手な人でも遊べるゲームかどうか」が分からないという一つ目の難点があります。
 ゲーム会社の人も、ゲーム雑誌の人も、ゲーム屋さんの人も、ゲームについてブログやTwitterで熱く語る人も、「アクションゲームが苦手ではない人」が多いので……軽はずみに「アクションゲームが苦手な人でも遊べますよ!」と言っちゃいます。その言葉を信じて買ってみたら、マトモにプレイできなくて、二度とその言葉を信用しなくなる『狼少年』状態がよく起こります。

 DSとかWiiでよくあった光景ですよね。
 従来のゲームを遊べなかった人が『脳トレ』や『Wii Sports』を「これなら自分でも遊べる!」とゲーム機ごと買ったのに、従来のゲームにタッチペン操作やWiiリモコンの操作を足しただけで「カンタン操作だから誰にでも遊べるよ!」と売っていたメーカーは猛省をオ願イシヤッス。

 実際、私も「アクションゲームが苦手なお母さまに『レギンレイヴ』おすすめですよ。あれは実はアクションゲームが苦手な人でも遊べるんですよ」とオススメされたことがありますもの。実際に買ってまず自分でプレイしてビックリ。どこをどう捉えるとアレを「アクションゲームが苦手な人でも遊べる」って言えるんだ。



 んで、二番目の難点は一番目の難点とも共通するのですが……
 人によって「何がアクションゲームっぽい要素」なのかが違うってのもあるんですよね。

 例えば、『FF4』以降の「アクティブタイムバトル」を「アクション要素」と言う人もいます。
 自分は「タイミングを合わせてボタンを押す」のが超苦手なので、『みんなのゴルフ』を「激ムズアクションゲーム」だと思っているんですけど、恐らく世間一般的には「誰でも遊べるカジュアルなパーティゲーム」くらいの認識だろうなと思っています。
 「反射神経がないのでマリオの1-1もクリアできないんですよー」と言っている人が『テトリス』なら1時間ぶっ通しで遊んでいるとかもあります。

(関連記事:アクティブ・タイム・バトル(ATB)は“アクション要素”なのか?




 「アクションゲームが苦手な人」というラベルを貼り付けちゃうと、その瓶に押しこめた人達は全員同じような理由でアクションゲームが苦手なんだろうなと勘違いしてしまいがちなんですが……「アクションゲームが苦手な理由」って、人それぞれちがうんですよ。


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○ 「コマンドバトル式RPG」なら遊べる!
 まずは鉄板どころから。
 シューティングゲームやアクションゲームが大人気だった80年代中盤に『ドラゴンクエスト』が社会現象を起こして、「アクションゲームが苦手な人でも時間さえかければ遊べるゲームがある!」という空気が生まれました。
 『ドラゴンクエスト』の大ヒット以後も、スーファミ以降の『ファイナルファンタジー』シリーズの大ヒットや携帯ゲーム機の絶対王者『ポケットモンスター』、最近では『パズル&ドラゴンズ』など、日本のゲーム市場の中心には常に「アクションゲームが苦手な人でも遊べるRPG」がいたとも言えます。

 「普段は本を読まない人が読む本がベストセラー」論理で、“ゲームに慣れていない人でも遊べる”ことで「普段はゲーム遊ばないけど、この○○だけは遊ぶ」って人が多いのがこのジャンルですよね。『パズドラ』も、普段はゲームなんて遊ばない人でも遊ぶから超ヒットになっているのです。




 ただ……最近は画面写真やCMの映像を見ただけでは「コマンドバトルかどうか」がよく分からないRPGが多くなってしまいましたよね。言い換えると、画面写真やCMの映像を見ただけでは「アクションゲームが苦手な人でも遊べるかどうか」が分からないRPGが多いです。

 スーファミの時代ならば『ドラゴンクエスト』と『ゼルダの伝説』は画面写真を見るだけで「違うジャンルのゲームだ」と分かったのですが……CGで3D空間を作れるようになってしまった現在では、『ドラゴンクエスト』も『ゼルダの伝説』も画面写真だけだと同じようなゲームに見えるようになっちゃいましたよね。



 また、近年では「海外ではコマンドバトルが受けない」ということもあって、海外市場も狙わないと採算が取れない据置ゲーム機のRPGは「アクションバトル」の要素が入っていることも多いです。コマンドバトルの『ブルードラゴン』が海外では売れなかったことを受けて、アクションバトル要素の強い『ラストストーリー』を坂口さんが作ったという話もありましたしね。

(関連記事:アクションが苦手な人に向けたRPG『ラストストーリー』紹介


 先に書いた“人によって「何がアクションゲームっぽい要素」なのかが違う”こともあって――――同じRPGのことを、ある人はコメント欄に「まだこのゲームをアクションゲームだと思っているバカがいるんだな」と書き込み、またある人は他のサイトのレビューに「アクションゲームが苦手な人には難しいと思う」と書いていて。どっちを信じればいいんだよ!と言いたくなる時があります。




 ということで……
 かつては「アクションゲームが苦手な人でも遊べるジャンル」の鉄板だったRPGだけど、最近ではすっかり「狼少年」状態になっていて。『ドラクエ』とか『ポケモン』とか『パズドラ』とか、一部に人気が集中してしまうのは、人気シリーズや口コミで「これなら私でも遊べる」という安心感があるからじゃないかなと思うのです。

 『FF』も最新作はとうとうアクションバトルですしねー。
 据置機だと「コマンドバトルRPG」はますます数が少なくなっていくことと思われます。


 対照的に、国内では強い携帯機だと変わらず「コマンドバトルRPG」は元気ですよね。
 3DSだけでも『ドラクエ』『世界樹』『メガテン』『BDFF』に、『ポケモン』が加わる……時間泥棒ばかりなのでこれは逆に「今更参入しても売れないんじゃ…」と思われかねない(笑)。




○ 「テキスト式アドベンチャーゲーム」なら遊べる!
 順番的には前後してしまいますが……
 80年代中盤、それまでパソコンゲームとして人気だったアドベンチャーゲームが「コマンド選択方式」という手法を得て、家庭用のゲーム機(ファミコン等)に参入してきました。後に『ドラゴンクエスト』を大ヒットさせる堀井雄二さんの『ポートピア連続殺人事件』です。

 それ以降「アドベンチャーゲーム」というのは、紆余曲折色んなジャンルに分化していくのですが……「アクションゲームが苦手な人でも楽しめるジャンル」として現在でも根強い人気を維持しているジャンルだと言えると思います。


 横綱は何といっても『逆転裁判』シリーズ。
 アドベンチャーゲームとしては亜流だろうけど『レイトン教授』シリーズ。
 ノベルゲームや、“ギャルゲー”と呼ばれる恋愛アドベンチャーゲーム。
 脱出ゲームもアドベンチャーゲームの一種と考えると、スマホやタブレット端末用のアプリで恐ろしい数のアドベンチャーゲームが出ていると言えます。


 CiNGの破産や、ワークジャムが消息不明なことなど……
 今後が不安になるニュースも多かったここ数年のアドベンチャーゲームなんですけど、時代がどんなに変わろうとも息長く続いていくのがこのジャンルではないかなと思います。



 欠点があるとすると、他のゲームのジャンルと違って「1回遊び終わったらもう用済み」になりやすいジャンルなのでプレイヤーとしてはコストパフォーマンスが悪く、中古市場への戻りも深刻なジャンルではありますね。なので、『逆転裁判』シリーズは細かく値段を下げた廉価版を投入したり、『レイトン教授』はインターネット経由で「新しいナゾ」を配信したり、ダウンロード専売の道に進んだり、それぞれ中古対策をしているという現状です。


 また、「アクションゲームが苦手な人でも楽しめるジャンル」ではあるもののアクション要素を入れている作品もあって、例えば『はじまりの森』はアクション要素とも言えるミニゲームをクリアしないと話が進みませんし、『どきどき魔女神判』は各話のラストごとにアクションバトルに勝たないと話が進みません。

 アクションゲーム好きな私にとっては「良いアクセントになっている」ものも、アクションゲームが苦手な人にとっては挫折してしまうポイントだろうなーと。



 更に、「アクションゲームが苦手な人でも楽しめる」=「万人が楽しめる」ワケではありません。私の母はアクションゲーム苦手で、RPGとシミュレーションゲームは好きでしたが、アドベンチャーゲームだけは楽しめませんでした。“正解”を探して、決められたルートを進むだけなのがつらかったそうな。

(関連記事:母が『逆転裁判』を楽しめなかった理由




 更に更に、「アドベンチャーゲーム」という名前でも、名前は似ているけど全然別物の「アクションアドベンチャー」というジャンルもあります。『ゼルダの伝説』とか、今度出る『レゴシティ』とか、『トゥームレイダー』シリーズとかもそうですよね。
 そっちはバリバリ「アクションゲームの要素」が入っているので、「アクションゲームが苦手な人でも楽しめる」とは言えないという。そりゃジャンル名に「アクション」って入っていますしね(笑)。

(関連記事:アドベンチャーゲームってあんまり「冒険している!」感ないよね



○ 「シミュレーションゲーム」ならば遊べる!
 自分は「アドベンチャーゲーム」と「シミュレーションゲーム」は対極にあるジャンルだと思っています。同じように「アクションゲームが苦手な人でも楽しめる」ゲームなんですが、決められたルートを見つけるアドベンチャーゲームと、自分で道を作っていくシミュレーションゲーム。んで、その両方のイイとこどりなのがRPG。



 さて、シミュレーションゲーム。
 このジャンルは色んな作品が出ている割に、アクションゲームにおける『マリオ』とか、RPGにおける『ドラゴンクエスト』みたいな飛びぬけた代表作がないために、人によって「どういうゲームだとイメージしているか」が違うかも知れません。

 一言で言うと、「偉い人になってあれこれ命令するゲーム」です。
 軍隊の指揮官になる『ファミコンウォーズ』『ファイアーエムブレム』。
 市長になって町を作る『シムシティ』。
 戦国大名になって天下統一を目指す『信長の野望』。
 サッカーチームのオーナーや監督になる『サカつく』や『カルチョビット』。

 日本で一番売れたシミュレーションゲームは、恐らく200万本近くを売ったと言われるPSの『ダービースタリオン』ですね。馬主と調教師を合わせたような権限を持った主人公が、強い競走馬を育てていくゲームです。


 アドベンチャーゲームの項でも説明した“ギャルゲー”も、現在の多くはアドベンチャー寄りになってしまいましたが、実は『ときめきメモリアル』『プリンセスメーカー』『ラブプラス』などは恋愛シミュレーションゲームと言えるんですよね。
 『ときメモ』は自分を育成して学園ライフを楽しむゲームで、『プリンセスメーカー』は娘を育成してプリンセスを目指すゲームで、『ラブプラス』は自分とカノジョとの関係を育んでいくゲーム。これらを「偉い人」と呼べるのかは分かりませんが(笑)。


 さっき「日本で一番売れたシミュレーションゲームは『ダビスタ』」って書いたけど、ひょっとしたら『たまごっち』かも知れませんね。『たまごっち』がありなら『トモコレ』とか『シーマン』とか『なめこ』も育成シミュレーションか。『とびだせ どうぶつの森』も村長になるからシミュレーション……?



 このジャンル……
 コマンドを選ぶだけだから「反射神経」は要らないし、遊ぶ度に違う展開になるから「何周でも遊び続けられる」コストパフォーマンスの高さもあって、ウォーシミュレーション系を除けば「敵が出てこない」からノンビリ遊べるとも言えます。もっともっともっと「アクションゲームが苦手な人でも楽しめるゲーム」として認知されて欲しいなぁと思います。


(関連記事:母がシミュレーションゲームにハマった理由
(関連記事:ゲームにストーリーは必要だと思いますか?


 欠点としては、「マニアック」なイメージを持たれているというところでしょうか。
 いくらゲームとして「誰でも楽しめる」と言っても、対象に興味がないとどうしようもないですからね。サッカーに興味がない人が『カルチョビット』を楽しめるのか、歴史に興味がない人が『信長の野望』を楽しめるのか、女のコに興味がない人が『ラブプラス』を楽しめるのか―――――

 ハマるとものすごくハマれるんだけど、ハマれない人はハマれないジャンルとも言えますね。



 あと……シミュレーションゲームの中には、「リアルタイムに動く」リアルタイムストラテジー(RTS)というジャンルも入っていて。これはせわしなく動く状況に合わせて、コマンドを切り替えたりしなきゃならないんで、「アクションゲーム的な要素」とも言えるんですよね。

 いや、これはRTSに限った話でもないですね。
 例えば『カルチョビット』だと、リアルタイムに動く試合の中で選手交代をしなきゃならないし。『A列車』だとリアルタイムに動く時間の中で列車を動かしたり止めたりの指示をしなきゃなりません。ゲームによっては、完全に時間を止めてじっくり考えることが出来るゲームも多いのですが、実際にやってみないと「せわしないゲームなのか」が分からないという点ではRPGとあまり変わらない気もします。



○ 「アクションパズルじゃないパズルゲーム」ならば遊べる!
 “人によって「何がアクションゲームっぽい要素」なのかが違う”という話の続きなんですが……『テトリス』とか『ぷよぷよ』ってバリバリアクションゲームですよね。瞬時に判断して、指を素早く動かして、対戦だったら敵をやっつける――――

 でも、「私はアクションゲームが苦手で遊べないんですよー」と言っている女性が、『テトリス』や『ぷよぷよ』は普通に遊んでいることがありますよね?
 「次々と色んなステージが目まぐるしく変わるアクションゲーム」と、「ずっと同じことを続ける落ちモノパズルゲーム」の違いであって、実はアクション要素の有無は関係ないんじゃないかと思ったりします。『テトリス』は自分との戦いだけど、『マリオ』は「ステージをクリアしなきゃならない」という認識がある、みたいな。



 まぁ……その話は今日の記事には関係ないので置いておいて(笑)。
 『テトリス』や『ぷよぷよ』などの落ちモノパズルゲームや、『ラビ×ラビ』みたいな“敵”の出てくるアクションパズルゲームは―――急いでプレイしなければなりませんから「アクションゲームが苦手な人にはオススメしづらい」ところがあります。

 でも、パズルゲームの中には反射神経の要らない、じっくり考えて遊べるパズルゲームもありますよね。例えば『ピクロス』とか。『倉庫番』とかもそうかな。今大人気の『パズドラ』のパズル部分もそうですよね。時間制限がないからじっくりパズルを考えられる――――




 このジャンル……パッケージソフトではもう厳しいジャンルとなってしまっています。
 他のジャンルのゲームが時代とともに「実写のようなグラフィック」とか「プレイヤーの数ほどパターンが違う育成要素」とか「多彩なモードが入っている」といった進化をしていくのに対して、パズルゲームってあんまり進化の余地がないんですよね。だから、RPGやシミュレーションゲームのように5千円とか6千円のパッケージソフトでは売りにくい。
 『テトリス』にはオンライン対戦を付けられるけど、『ピクロス』にオンライン対戦を付けてもイミないでしょうし。

 なので、一部の人気シリーズを除けば、ダウンロード専売ソフトにシフトしつつあるジャンルだと言えます。ゲーム機用ソフトだけじゃなくて、スマホやタブレット用のアプリも含めれば、果てしない数のパズルゲームが出ていると思います。


 でも、あまりに出すぎていると、その中から「コレ!といった一本」を探すのが大変だという贅沢な悩みが……



○ 「“敵”の出ないゲーム」ならば遊べる!
 もはやジャンルでもなくなってしまったけれど(笑)。
 『どうぶつの森』って実はアクションゲームの要素はかなりあるんですよね。虫を取るのにも、魚を釣るのにも、反射神経が必要です。でも、「アクションゲームが苦手だからどうぶつの森は遊べない」とはなかなか言われません。それは、“敵”が出ないから――――


 『どうぶつの森』、『牧場物語』、『ファミリーフィッシング』、『ゴーバケーション』……これらのゲームには“敵”が出ません。“敵”が出ないということは、ゲームオーバーの概念がなく、「今までプレイしてきたのが全部消えてセーブしたところからやり直しだよー」という事態にはならないんです。

 いや、『どうぶつの森』や『牧場物語』で「春にしか取れないもの」を取り逃がしたら1年待たなきゃならないので、「セーブしたところからやり直し」どころの騒ぎではないんですが(笑)。「アクションゲームが苦手な人」からすると“敵”の存在は大きいそうなんですよね。ゲーム内に脅威があるのがイヤだ、と。


 なので、最近ではそういう“敵”の出ないゲームが人気のジャンルとなっています。
 やっていることはアクションゲームっぽい要素も多いのだけれど、“敵”が出ないだけでこんなに受け入れられる―――という。

(関連記事:『どうぶつの森』にある「アクションゲームとしての達成感」
(関連記事:釣りゲームは何故面白いのか。



 欠点は……
 この手のゲームは「作るのが大変」なので、待っていてもなかなか新作が出ないし、そもそも作ってくれる会社が少ないという点(笑)。『ファミリーフィッシング』と『ゴーバケーション』は不満点を改良した続編をWii Uででも出して欲しいんだけど、もし仮に作っていたとしても発売は再来年辺りだろうか……ゲームパッドだけで遊べる『ゴーバケ』やりたいのう。




○ 「アクションゲームが苦手な人でも遊べるアクションゲーム」ならば遊べる!
 もはや何が何やらですけど……
 「アクションゲームが苦手な人」がたくさんいることはゲームを作っている人だって分かっているのだから、そういう人に向けて作られた「アクションゲーム初心者向けのアクションゲーム」というものもあるんです。

 今日の記事で繰り返し書いていることですけど、「アクションゲームが苦手な理由」は人それぞれ違いますから、アクションゲームでありながら「苦手だと思われがちな理由」を潰したゲームというのがあるんです。


 さきほど書いた『どうぶつの森』なんかは分かりやすい形ですよね。
 “敵”が「苦手な理由」だという人に向けて、“敵”の出ないアクションゲーム。


 『星のカービィ』もアクションゲームとしてはかなりの異色なゲームです。
 ジャンプによるミスや、落下死でのゲームオーバーこそがアクションゲームが「苦手だと言われる理由」だと思い、ずっとプカプカ浮いていられるカービィが主人公という逆転の発想です。もちろん、ジャンプ以外の難しさはあるんで、自分は『カービィ』を「簡単なゲーム」とは思っていないんですけど。

 でも、「アクションゲーム苦手なんですけどカービィだけは出来るんです」という女性って結構いますよね。

(関連記事:ゲーマーは「独自路線」を望むのか、「今まで通り」を望むのか



 また、救済措置のあるアクションゲームもあります。
 「RPGの要素もあるのでアクションゲームが苦手な人でも安心して遊べます」という文言は典型的な『狼少年』だと思いますが、実際にレベル上げさえすればアクションゲームが苦手でもゴリ押し出来るというゲームはあります。
 『ルーンファクトリー3』は、アクションゲームが苦手で『Newマリオ』をワールド1でブン投げた母でも、ウンとレベル上げしてラスボス倒すのはもちろんその後もプレイし続けていました。推奨レベル30のところを60くらいまで上げてから挑むようなプレイスタイルでしたが(笑)。



 問題は、ここでも「実際にプレイしてみないと分からない」ということ。
 人によって「アクションゲームが苦手な理由」が違うので、メーカーが「これなら誰でも遊べるだろう!」と用意したイージーモードでも歯が立たないことがあります。というか、イージーモードで何とかなるような人なら、「アクションゲームが苦手なんです」なんて言わないでしょうしねぇ。

 「体験版」のあるゲームはまずはそれから試すのがイイと思うんですが……
 「体験版」は「体験版」で問題あるよねとも思っているので、自分としては何とも言いがたいところです。この話はまたの機会に気分が乗ったら書こうと思います。





 どんな分野だって饒舌なのは「詳しい人」です。
 「詳しくない人」が語ろうとすると「にわかは黙ってろ」と言われてしまうのがインターネットです。でも、「詳しくない人」にしか見えない世界があって、そういう人達の情報が役に立つ時もあるんです。


 自分は「アクションゲームが好き」という立場から、「アクションゲームが苦手な人」の立場に立ってオススメ出来るゲームを考えようとしました。もちろんそういう行為に意味はないとは言いませんけど、「アクションゲームが苦手な人」がもっともっと「私はアクションゲームが苦手だけどこのゲームはしっかり遊べて楽しかった!」と発言するようになった方が、想像で書いた私の記事なんかよりもよっぽど有益な情報ですよね。


 「アクションゲームが苦手な人でも楽しめるゲーム」がこれだけ出ているんだから、日本のゲーム業界の“中心にいる層”は「アクションゲームが苦手な人」と言うことすら出来ると思うんです。


 つーこって、「アクションゲームが苦手な人」の皆様。
 これから日本のゲーム業界を引っ張るのはきっとアナタ方なので、堂々と発言して、「このゲームが面白かったよ!」と情報発信していってください。


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| ゲーム雑記 | 18:06 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

WEB漫画『絵のない世界』をアップしました

enonaitobira.png

 自作漫画『絵のない世界』(全42ページ)を公開しました。

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 『エロ本を買いにいこう!』『コマンド?→A/B/C』は「(それまでの)自分の漫画を好きにはなってくれなかった人にも楽しんでもらえる作品にしよう」を目指して描きました。“自分らしさ”を捨てたワケではありませんが、それ以上に“みんなに楽しんでもらえる作品にしよう”を最優先にしました。

 この『絵のない世界』は、そこから180度方向性を変えて、“自分の魂の根幹にあるものを全部ぶつけてやろう”と2009年からずっと暖めていた作品を描きました。「これを描く前に筆を折ってたまるか!」と、漫画を描き続ける原動力になってくれた作品でもあります。

 だから、別にこの度の「表現規制の問題」に合わせて描いたワケではありません。
 そんなに素早く漫画を描けたら苦労しませんよ!(笑)

| 春夏秋冬オクテット | 00:11 | comments:7 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

自分が期待している2013年の夏アニメラインナップ

 もうこの季節が来ましたよ!
 7月から始まる(主に)深夜アニメの中から、自分が「とりあえず第1話だけでも観てみよう」とした作品をリストアップするだけの記事です!ネタ不足に悩むウチのブログにとっては救世主!!


 アニメ初心者の人は「たくさん作品があってどれを観てイイか分からない……」と絶望してしまうかも知れないので、その目安の一つになれればイイかなと思います。
 しかし、私は「私の好み」に偏って生きていますし、わざわざ「自分が好きにはなれそうにないもの」を観てボロクソに貶す趣味もないので、あくまで一つの参考情報くらいに留めてくだされば幸いです。

(関連記事:超初心者のための“深夜アニメの楽しみ方”講座
(関連記事:超初心者のための“深夜アニメの選び方”講座
(関連記事:超初心者のための“深夜アニメの切り方”講座



 今回も『脳とアニメーション』さんの一覧記事を参考にさせていただきました。
 皆さんもそちらを読むとイイと思いますよ。



○ 『銀の匙 Silver Spoon』
 <公式サイト
銀の匙 Silver Spoon 1 (少年サンデーコミックス)
銀の匙 Silver Spoon 1 (少年サンデーコミックス)

 今季のノイタミナ枠。
 原作は週刊少年サンデーで連載中の漫画で、『鋼の錬金術師』の荒川弘さんの最新作です。

 原作も大人気で、農業高校の青春グラフィティで、「アニメファン以外も注目している」ノイタミナ枠での放送で――――ってことを考えると、自分としても楽しみだし、アニメ初心者の人にもオススメしやすいかなと真っ先にピックアップさせていただきました。


 恐らく最速放送はフジテレビで7月11日木曜日から。
 まだ時間は決まっていないみたいですが、公式サイトによるとその他にもたくさんの放送局で放送する予定らしいので、そちらをチェックしてくださいな。



○ 『有頂天家族』
 <公式サイト
有頂天家族 (幻冬舎文庫)
有頂天家族 (幻冬舎文庫)

 原作は森見登美彦さんの小説。『四畳半神話大系』の人ですね。
 アニメーション制作は私が大好きなP.A.WORKSで、キャラクターデザイン原案が久米田康治さん。P.A.は毎回キャラデザの原案をアニメ以外で活躍している人から引っ張ってくるけど(※1)、今回はまぁ予想外のところから引っ張ってきました(笑)。

(※1:『花咲くいろは』は岸田メルさん、『Another』はいとうのいぢさん、みたいに)


 放送は、最速で7月7日の日曜日から。各局で曜日も時間帯もバラバラなんで公式サイトでチェックしてください。東京MXでは『ガルガンティア』の後枠。
 ネット配信はバンダイチャンネルで予定されているみたいです。



○ 『たまゆら~もあぐれっしぶ~』
 <公式サイト
たまゆら(OVA) 全巻セット(第1巻、第2巻) [Blu-ray]
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 「2期モノ」というべきか、「3期モノ」というべきか……
 シリーズとしては「第3弾」だから、「第3弾」というべきかな。

 2010年にOVA全4話として発売された『たまゆら』、2011年にテレビアニメとして放送された『たまゆら~hitotose~』に続く第3弾。「えー、今までの観ていなかったよー」という人は、6月22日の昼からニコ生で一挙放送があるのでそちらでチェックするのもイイかも。

 1話完結で、それほど登場人物も多くないし、第3弾から観てもそれほど問題はないんじゃないかとは思うんですが……というか、自分も細かい設定とかはもうあんまり覚えていないんですが……


 『けいおん!』や『たまこまーけっと』の比じゃないくらい、派手なことが起こらない日常アニメなんだけど。これから「何か」になろうとする女子高生な主人公達の心の機微と、竹原市の美しい風景と、変わる四季の空気感と……と、ものすごく丁寧に作りこんでいるので、オリジナルアニメなのに「第3弾」まで続いている作品という深い人気のある作品なんです。


 放送は、最速で7月3日の水曜日から。各局で曜日も時間帯もバラバラなんで公式サイトでチェックしてください。ネット配信は……1期はアニメワンでやったけど、今作はまだ発表されていないみたいですね。ないってことはないと思いますが。



○ <物語>シリーズ セカンドシーズン
 <公式サイト
化物語 Blu-ray Disc Box
化物語 Blu-ray Disc Box

 原作は西尾維新さんの人気小説。

 セカンドシーズンと書かれていますけど、テレビ放送的には「第4弾」。
 2009年に放送された『化物語』、2012年に放送された『偽物語』、2012年末に4話連続で放送された『猫物語(黒)』に続く作品で―――今回は『猫物語(白)』『傾物語』『花物語』『囮物語』『鬼物語』『恋物語』の6作品を2クール(6ヶ月)で放送するらしいです。こんなに出ていたのか『物語』シリーズって。



 大人気シリーズですし、自分も第3弾までしっかり全部観ているので今回も追いかけるつもりではありますが……初心者の人には「いきなり第4弾から」というのはハードルが高いでしょうし、『偽物語』を見る限りは「1期観ていない人にも分かりやすく」なんて気はなさそうですし……自分もそれほど熱心なファンというワケでもないので「すげえオススメ!みんなも観ようぜ!」というテンションでもないです。

 放送は、最速で7月6日の土曜日から。各局で曜日も時間帯もバラバラなんで公式サイトでチェックしてください。ネット配信も7月11日からニコニコ動画で始まり、バンダイチャンネル、GyaO!、ひかりTVでも配信されます。



○ 『Free!』
 <公式サイト
Rage on(アニメ盤)
Rage on(アニメ盤)

 アニメ版『涼宮ハルヒ』や『けいおん!』で有名な京都アニメーション制作の新作アニメです。
 原案は第2回京都アニメーション大賞奨励賞作品『ハイ☆スピード!』ということで、『中二病でも恋がしたい!』と同じようなルートですね。

 ここんとこ美少女アニメばかり作っていた京都アニメーションが、男子水泳部を舞台にした作品を作る―――ということで話題になっていましたが。話題先行で終わるのか、新たな流れを作り出すのか、一応は注目して第1話は観てみようと思います。
 「京アニ作品」と一言で言っても、自分の好きな『けいおん!』や『たまこまーけっと』とは違うメインスタッフなので、私としてはそんなにすごく期待値高いワケではないです。


 放送は、最速で7月3日の水曜日から。各局で曜日も時間帯もバラバラなんで公式サイトでチェックしてください。ネット配信も7月8日からニコニコ動画で始まるみたいです。



○ 『ダンガンロンパ』
 <公式サイト
ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 PSP the Best
ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 PSP the Best

 この辺をどうするかが悩ましいところ。
 原作は2010年にスパイクから発売されたPSPゲーム。

 当時から大絶賛されたゲームなんですが、「先にネタバレ情報を見るんじゃない」と遊んだ人が口を揃えて言っているので、未プレイの自分としてはどういうゲームかもよく分かっていません(笑)。ゲーム原作のアニメはピンとこないことの方が多い自分にとっては、「気にはなるけど……ハマれないかもなぁ…」くらいのテンションで第1話を観ようと思います。


 放送は、最速で7月4日の木曜日から。各局で曜日も時間帯もバラバラなんで公式サイトでチェックしてください。




○ 『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』
 <公式サイト
Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ (1) (角川コミックス・エース 200-1)
Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ (1) (角川コミックス・エース 200-1)

 原作はひろやまひろしさんの漫画で……
 元を辿ると、2004年に大ヒットしたPCゲーム『Fate/stay night』(後に色んな機種にも移植されてテレビアニメ化もされています)というゲームがあって……そのキャラクターを使ったスピンオフタイトルだそうです。原作『Fate/stay night』に比べると、何だか華やかな公式サイトにビックリするんですが、設定も随分と違う“パラレルワールドのお話”みたいですね。

 自分は『Fate』シリーズはテレビアニメだけチェックしていて、そんなにハマっているワケではないんですが……あの暗くて重い『Fate』シリーズでどうしてこんなスピンオフ作品をやるんだというのは気になるので、『ファンタジスタドール』と最後の一枠をどっちにするか悩んだのだけどこちらを選びました。


 最速の放送は……ネット配信が先でニコ生。7月6日の土曜日からです。
 テレビ放送は7月12日の金曜日から。東京MXだと『ダンガンロンパ』の真裏になっちゃうので、私はTVKで観ます。






 ということで、今季の新規アニメ視聴は7本というラインナップにしました。
 春アニメからの継続で『超電磁砲S』と『進撃の巨人』が加わるので週9本……1週間は7日しかないので、最終的には「多くても5本」に収めたいところです。4本諦めなきゃならんのか。うーむ。


 こんなことを書いておきながらアレなんですが、この他にも「今回はコレに注目しているから一緒に観ようぜ!」みたいな作品があればコメント欄にでも書き込んでください。時間帯が被らなければ第1話だけでも観てみます。

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『ファイナルファンタジー』はもう中世風ファンタジーには戻らないのか

 今年のE3で発表されたタイトルで、日本のゲーム業界の「これから」を考えるに外せないタイトルと言えばやはりこちらだと思います。『ファイナルファンタジー』シリーズ最新作『ファイナルファンタジーXV』が発表されました。

※ この記事内では以後、分かりやすくするために『FF15』といった表記に統一させていただきます。


 この作品は元々2006年に発表された『FF13』『FFヴェルサス13』『FFアギト13』という三作品の一つ『FFヴェルサス13』で、『FF15』に改題&プラットフォームもPS4&XboxOneに変更して発表されました。言ってしまえば、“『FF13』シリーズの一作”を“ナンバリングタイトル”に昇格したものなので、“ナンバリングタイトル”ではこれまで採用されなかったアクションバトルの採用など異色の『FF』になりそうです。

 自分は『FF13』シリーズは一作もやっていないのですが、元々『FF13』『FFヴェルサス13』『FFアギト13』はそれぞれストーリーが繋がっているワケではなくて、『FF13』のストーリーの続きが『FF15』だということもなく、共通の神話がテーマになっているだけで時代や世界観も違う話とのことです。
 手塚治虫の『火の鳥 ○○編』みたいなカンジですかね。“火の鳥”という共通のテーマがあるけど、主人公も時代も別々で、それぞれ一本ずつ独立したストーリーになっているという(※1)

(※1:実は『火の鳥』はそれぞれ長い時間軸で繋がっているんですけどね。知らなくても楽しめる、ということで例に出しました。)




 さて、E3前に“私”個人が「どういうFF最新作だったらやりたいかなー」と考えていたものから言うと、正直ガッカリでした。自分はスーファミ直撃世代なので『FF4』とか『FF5』のような、城が建っていて王様がいて剣と魔法があって―――という中世風ファンタジー世界での最新作を期待していました。

 実際の『FF15』のトレーラーを見ると、車や銃という“現代の機械文明”にモンスターや召還獣がいるという世界観で。後述しますが「これを『FF15』にする理由」は分かるんですが、「あー俺らの時代の『FF』はもう戻ってこないんだろうなー」という寂寥のようなものは感じてしまったのです。


 こういう意見を持った人は私一人ではないと思います。
 『FF15』が発表される前に「FF最新作に望むこと」みたいな話題が掲示板で上がると、必ずと言ってイイほど「FF5の頃のような世界観に戻して欲しい」という人と「懐古厨は黙ってろ!」という人が現れてケンカをするという光景を見かけていましたからね。





 しかし、私個人が遊びたいかはともかく、「FFシリーズが今後も生き残っていくためには」という視点で考えると、「これを『FF15』にする理由」はよく分かるんです。
 開発費がどうこうとか、ナンバリングタイトルじゃないと売れないからとか、色々な理由はあると思いますが……率直に言うと、これは「より海外市場で売れるためのFF」という選択肢だったと思うのです。




 海外だと「日本人の作った中世風ファンタジー作品」って売れませんからね。

 たまにはこういう話も書きますか。

 そもそも何故私達が「中世風ファンタジーの世界観」を「RPGらしいRPG」と認識しているかというと……
 RPGの原点はアメリカの『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(1974年)というテーブルトークRPGにあり、この作品はトールキンの小説『指輪物語』(1954年~)の世界観に影響を受けています。『指輪物語』とは映画『ロードオブザリング』(2001年~)の原作ですね。剣と魔法のファンタジーな世界観の代表作です。
 
 その後、テーブルゲームだったRPGをコンピューター上で表現しようとする試みが行われ、1980年前後には『ウルティマ』(1980年)『ローグ』(1980年)『ウィザードリィ』(1981年)などが発売やら公表やらされて。これらもやはり『指輪物語』の世界観をベースにしていると言われています。


 んで、そんな「アメリカの」「コンピューター用の」「マニアックなゲーム」だったRPG達を、一ユーザーとして楽しんでいた堀井雄二さん。
 当時はフリーライターだった彼が、趣味と取材を兼ねてゲーム制作に携わり始め、『ポートピア連続殺人事件』のヒットなどを経て、「日本人でも遊びやすい」「ファミコン用の」「新しいゲーム」としてアレンジして作られたRPG『ドラゴンクエスト』を大ヒットさせたのが1986年―――日本で(マニアではない)普通の人も「RPGって面白いゲームがあるんだ!」と知るきっかけになりました。


 ちょっと横道に逸れる話。
 以後、日本では「RPG」=「ドラゴンクエスト的なもの」という認識が広まってしまうので、例えばアクションゲームに「レベルと経験値」を足しただけのゲームを「アクションRPG」と呼んだり、シミュレーションゲームに「レベルと経験値」を足しただけのゲームを「シミュレーションRPG」と呼んだりするようになるのです。

(関連記事:RPGにレベルアップ制度は必要ですか?



 という経緯なので……
 『ドラゴンクエスト』の世界観も、先祖を辿れば『指輪物語』に行き着くんでしょうが、堀井さんが「日本人向け」に作り変えているために“もはや別物”になっているんだと思います。日本のラーメンやカレーが、中国人やインド人には「別物」と思われているようなカンジで。

 だから、「日本人向け」に作られた中世風ファンタジーの『ドラクエ』シリーズは海外ではあまり受けませんし、現在では海外で注目される『FF』も『FF7』以前はさほどヒットしていませんでした(※2)
 漫画やアニメでも、海外で受けるためには中世風ファンタジーは避けるべし……みたいなところはありますからね。

(※2:『FF1』~『FF6』の間に海外でも発売されたのは、『1』『4』『6』だけ。売上げは『1』を除けば国内とは程遠い状況だったそうな。また、PSリメイク版『FFコレクション』で『5』も初収録)



 確かにそう。
 この記事タイトルにも「中世風ファンタジー」って書きましたけど、実際のヨーロッパの中世時代ってあんなんじゃないですよね。

 Wikipediaの「ファンタジー」の項に分かりやすい話が書かれていました。
 中世ヨーロッパとは大体「5世紀~15世紀」を指すのですが、日本人が作る中世風ファンタジー作品に出てくる「強力な王政」だとか「装備品」とか「民家にも本棚がある」とか「全世界を航海できる技術がある」とか、政治的にも技術的にも文化的にももっと後の時代で出てくるものが普通にあって。

 時代がごっちゃになっているだけでなくて、地理がごっちゃになっていることもあって。日本人はイギリスもフランスもイタリアもドイツもまとめて「ヨーロッパ」と認識しているから、日本人の作品には角を曲がると街並みがイタリアからイギリスに変わる―――みたいなこともあるらしくて。



 もし仮に、
 フランス人が日本を舞台にした物語を描いて、舞台は鎌倉時代のはずなのに陰陽師が鉄砲隊を指揮してカステラを食べながら妖怪を退治して寺はあるけど神社はないし関東に首里城があるみたいな世界観になっていたら………日本人ならそれでも楽しみそうですけど(笑)、まぁ一応「時代考証めちゃくちゃだな!」とは思うじゃないですか。

 ということで、「日本人の作る中世風ファンタジー」作品は、海外の人にとっては「ヘンテコな世界観」に受け止められてしまう……って話をよく聞きます。




 その割に『ゼルダの伝説』は世界中で売れるんですけどね……
 自分には『ゼルダ』も『ドラクエ』も同じような世界観に見えるんですけど、海外の人にはそうではないのか、それともゲーム性で『ゼルダ』が支持されているから「ヘンテコな世界観」でも楽しめるのか。よく分からんです。


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 ここからが本番です。
 Wikipediaに記載されていた情報なので「絶対的に正しい数字」なんて思わないで、「参考にする」レベルに留めて欲しいんですけど……Wikipediaに歴代『ファイナルファンタジー』シリーズの海外の売上げも記載されていたので、それをまとめてみたいと思います。


 「全世界売上げ=日本国内売上げ+日本国外売上げ」という順です。
 数字は全て「約○万本」。


・『FF6』:343万=262万+81万 ※移植版を含めた数字
・『FF7』:980万=407万+573万 ※インターナショナル版・廉価版を含めた数字
・『FF8』:804万=369万+435万
・『FF9』:498万=282万+216万
・『FF10』:735万=235万+500万
・『FF12』:510万=232万+278万
・『FF13』:563万=193万+370万


 ところどころ数字の条件が違うのは、海外の売上げはメーカーから公式発表された時くらいしか分からないので、その度の条件が違うからです。
 『FF12』の海外売上げはヨーロッパの初回出荷までしか含んでいない数字みたいなんで、実際にはもっともっと高い数字だと思われます。


 ポイントは、「海外でFFがヒットするようになったのはFF7から」「FF9は海外でガクンと数字を落とした」「FF13は海外だとそれほど数字を落としていない」ってところでしょうか。

 『ファイナルファンタジー』シリーズは初期からSF要素の強い作品ではありましたが(月に行ったりするし)、それでも『FF1』から『FF5』までは城が建っていて王様がいて剣と魔法の世界の中世風ファンタジー作品ではありました。
 『FF6』は更にSF色を強めて、機械文明がかなり進んだ世界観でしたが、それでも城が建っていて王様がいてという世界観ではギリギリありました。

 『FF7』は城もなく国家の概念も薄く、戦う相手はカンパニーで、味方には銃を使う仲間もいるし、バイクにも乗るし……と、中世風ファンタジーからの完全な脱却を図ったSF作品で。結果、全世界で大ヒットをしてシリーズ最高売上げを達成しました。
 『FF8』では国が復活したのだけど、やはりSF色は強く、機械文明は発達しているのでこちらにも銃を使う仲間もいます。


 『FF9』は、そうしたSF色の強かった『6』『7』『8』を受けて“原点回帰”として中世風ファンタジー路線に戻った作品でした。『1』~『5』を知っている世代からすると「こんなにメルヘンじゃなかっただろ」と思わなくもないのですが、城が建っていて王様がいて、旅をするお姫様と盗賊と騎士と魔法使い―――という、中世風ファンタジー全開の作品だったのですが。

 こう並べてみると……海外の売上げがガクンと落ちているんですね……
 国内の売上げが『FF8』より落ちた理由は、「情報規制が裏目に出た」「8の評判が悪かったからだ」「SDキャラが不評だった」「ロード地獄がヒドイ」と色々言われていますが、海外の落ち方に比べれば些細なもので。『7』以降の『FF』シリーズで、唯一「国内売上げ>海外売上げ」になってしまった作品なんですね。
 国内にはファンも多く、それこそ冒頭の「FF5の頃のような世界観に戻して欲しい」「懐古厨は黙ってろ!」というやりとりの中には、「FF9みたいな中世風ファンタジーの世界観なFFがまた遊びたいなぁ」という声も少なくなかったです。



 しかし、海外市場の売上げを見れば、中世風ファンタジーだった『FF9』よりも、SF色の強い『FF13』の方が遥かに売れていて(ハードの普及台数は全然違うだろうに)……『FF15』が、中世風ファンタジーではなく、『FF13』の流れを受けた作品になったのも頷けてしまったのです。


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 自分はそれでもE3前は「いやいやいや!幾ら海外では中世風ファンタジーが受けないからといって、まずは国内市場でしっかり売れる作品じゃないとFFの今後はないんじゃないのか」と思っていたのですが……


 でも、そうではありませんでした。
 『FF』は「海外市場で売れる」道を選んだんです。


 そうそう。また話が横道に逸れます。
 「FFのような一本道のムービーゲームは日本人にしか受けない」とか「海外はゴリゴリマッチョのオッサン主人公が受けるから、FFみたいな線の細い主人公が怪物と戦うのはバカにされている」みたいな話はよく聞くんですけど、数字を見れば一目瞭然で、『FF』シリーズは『FF7』以降はずっと「海外の方が売れている」し「海外向けに売れるものを考えて作られている」んです。(※3)

(※3:唯一海外市場で失敗したのが、中世風ファンタジーに“原点回帰”した『FF9』だった……という話はさっき書いたからイイですよね)



 「マリオらしさとは何か」「ゼルダらしさとは何か」「ドラクエらしさとは何か」という文脈で、「FFらしさとは何か」を考えた際――――FFがFFでいられる理由と、会社がわざわざ大金かけてFFを作らなければならない理由を考えたら、「すごいゲーム」でなければならないという基準があるのかなと思うのです。
 最新の据置機で日本のゲームメーカーとしてはトップクラスの水準を目指してグラフィックを極めていくのが『FF』であって(※4)、『ドラクエ』のように携帯機に移行して「みんなが遊べるゲーム」になるのでは『FF』ではなくなってしまう―――と考えたら。

(※4:出来ているかは知りませんよ!私はグラフィックの良し悪しとかよく分かりませんし!)


 据置ゲーム機用ソフトの市場が壊滅的な日本向けよりも、据置ゲーム機市場がまだまだ元気な海外向けにシフトするのは当然かなと思うのです。

 日本では壊滅的だけど海外では元気な「据置ゲーム機用」で、日本ではあまり売れないけど海外では大人気な「3Dアクションバトル」で、日本では賛否両論だけど海外では受けてきた「SF路線の世界観」で―――恐らく『FF15』は、日本国内ではかつてのようなヒットにはならないでしょうが、海外ではきっちりとヒットするんじゃないかなと今の内に予測しておきます。



 ということで、“『ファイナルファンタジー』はもう中世風ファンタジーには戻らないのか”という記事タイトルへの回答をするのなら……私は、オフラインのナンバリングタイトルでは中世風ファンタジーに戻ることはもうないんじゃないかと思っています。

 いや、まぁ……「絶対にない」ことは絶対にないので、「80%くらいの確率で…」と弱腰になっておきますが(笑)、海外市場できっちりヒットを続ける限りは、当分はこの路線が続くんだろうなーと。





 逆に言うと……
 「中世風ファンタジー路線のFFシリーズ」はもう本家とは独立してしまって、かつては『FFCC』シリーズに、近年では『BDFF』シリーズに受け継がれているという見方も出来ますよね。
 特に『BDFF』は、日本で強い「携帯ゲーム機用」で、日本で高い支持を受けている「コマンドバトル」で、『FF1』~『FF5』のような「中世風ファンタジーの世界観」で、『BDFF』こそが「日本市場に向けたFFシリーズ」という気もするんですよね。


 そういう意味では、『FF』の懐古ファンはまだ幸せな方なのかも……
 シリーズの本流が変わってしまっても、完全に流れを失ってしまったワケではないので。

 ということで……『FF15』が3Dアクションになってしまったことを受けて、私もそろそろ“俺らの時代の『FF』”として『BDFF』を始めるかなぁ……『レゴシティ』が終わった辺りで……


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真にセルを倒したのは誰だったのか

※ この記事は漫画版『ドラゴンボール』全編のネタバレを含みます。閲覧にはご注意下さい。

 定期的に書きたくなる『ドラゴンボール』話。
 定期的に書いているので御存知の方も少なくないと思うのですが、私は『ドラゴンボール』の中で「人造人間編」があまり好きではありませんでした。
 後出しジャンケンのように「もっと強い敵」が現れ、それに対抗するようにこっちもパワーアップしてインフレバトル化していくし。一貫したテーマのようなものがあるワケでもないし。ピッコロと神様の融合とか、16号とか、「何のためにあったんだ、あの展開……」と思わなくもないものも多いし。


 そう誤解していました。


 ちょっと前にTwitterで何人かの人と『ドラゴンボール』の話をしていまして、自分がそれまで全く気付かなかったことを教えてもらいまして、「人造人間編」の見方が180度変わったのです。実はあの「人造人間編」ってものすごく深い一貫したテーマがあったんだ、と。





 『ドラゴンボール』「人造人間編」が描いているものは、「決して未来は変えられない」ということなんです。
 トランクスが未来からやってきて、次々と歴史に介入していき、「未来を変えてしまった」と本人は思っているのだけど――――実はほとんど未来は変わっていなかったんです。トランクス自身が全く気付いていませんでしたが、「トランクスの知っている未来」と同じ結果になっていったんです。



 Twitterで教えてもらったのは、悟飯は「トランクスがいた未来」でも「セルゲームが行われた現在」でも“同じように左腕を失っていた”ということ。前者は人造人間17号・18号(19号・20号)との戦いで、後者はセルとの戦いで失い、どちらの場合も「仙豆がないので治せない」と言われるのです。


 思い返してみると、この「人造人間編」は同様のことがたくさん起こっています。

 例えば、「悟空の心臓病」
 「トランクスがいた未来」ではコルド大王の襲来から間もなく発症して悟空は死んでしまうのですが、「セルゲームが行われた現在」では人造人間が現れるまで発症しませんでした。なので、悟空も悟飯も「トランクスが来たことで未来が変わったんだ」と心臓病にはならないと勘違いしたのですが、3年遅れで発症してしまいます。「未来を変えることは出来なかった」んです。


 そうは言っても、トランクスの持ってきた特効薬によって、悟空は死なずに済みます。これこそトランクスが未来からやってきたことで「未来が変わってしまった」とも思えるのですが、その後セルの自爆に巻き込まれて悟空は死んでしまいますよね。死に方は違うけれど、悟空はどちらの世界でも死ぬんです。「未来を変えることは出来なかった」んです。





 のび太がジャイ子と結婚した場合でも、しずかちゃんと結婚した場合でも、孫の孫にあたるセワシ君は同じようにちゃんと生まれる――――という『ドラえもん』理論なんです。
 東京から大阪に向かうのは、陸路で行っても海路で行っても大阪には着くだろう、という『ドラえもん』内で説明された時は「なんじゃそりゃ」と思ったのですが。『ドラゴンボール』内で描かれているのを見ると、何となく分かります。歴史を対処療法のように変えても、必ず回りまわって同じ未来になってしまう、という。



 「17号・18号の性格が全然違う」問題もコレで説明が付きます。
 「トランクスがいた未来」では殺戮を楽しむような残虐な性格でしたが、「セルゲームが行われた現在」では極力人を殺さずにゲームを楽しむような性格でした。むしろ巻き添えでトラック運転手を殺したのはべジータでしたし。

 「トランクスがいた未来」とは違って、「セルゲームが行われた現在」では17号と18号は放っておいても世界をムチャクチャにするようなことはなかったと思われます。実際、数年後の彼らを見ても世界に溶け込んで平穏な生活をしていますしね。

 しかし、セルが現れた。

 17号と18号自身は世界の脅威ではありませんでしたが、彼らを吸収して完全体になったセルは世界の脅威でした。「世界中の人間を殺す」ことを公約にセルゲームを開き、恐怖におののく人々を眺めることを嗜好としていました。やはり「未来を変えることは出来なかった」んです(※1)


(※1:人造人間19号と20号が17号と18号になっていた問題は、鳥山先生も途中で忘れてしまったみたいなんで考えないことにします・笑)




 トランクスに教えられた情報により、人造人間と対抗するためにべジータ達は修行をして強くなりました。
 修行を重ね、べジータは超サイヤ人になり、ピッコロは強くなった上に神と融合して、悟飯は「超サイヤ人を超えた超サイヤ人」になることが出来ました――――でも、彼らは死ぬんです。
 「トランクスがいた未来」では17号と18号に殺されましたが、「セルゲームが行われた現在」ではセルにまとめて殺されるはずだったんです。悟空は死に、仙豆も失い、悟飯は左腕を失い、べジータも瀕死の状況に追い込まれていました。やはり「未来を変えることは出来なかった」……となるはずだったんです。




 しかし、実際には「未来は変わりました」。
 決して未来を変えられないはずの世界で、何が未来を変えたのか――――それを考えた時に、自分は今まで「人造人間編」に抱いていた印象が180度変わったんですね。
 この「人造人間編」は単なる「敵も味方もどんどんパワーアップしていくインフレバトル」の話ではなかったんです。むしろ、そのインフレバトルに取り残されてしまった者達の物語だったのです。



 「人造人間編」の真の主役は、
 トランクスとべジータ親子だったんです。


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 トランクスは未来から「未来を変えるために」やって来ました。
 悟空に心臓病の特効薬を渡したり、人造人間が現れる時期と場所を教えたり……絶望的な未来を知っているから、それに対処する方法を持ってやって来たんですね。しかし、それでは「未来を変えることは出来なかった」のです。

 悟空の心臓病は発症してしまったし、17号と18号はべジータ達が強くなった分だけ更に強くなってしまったし、セルという更なる脅威もやってきてしまったし、悟空は結局死んでしまいました。トランクスが変えようとした「絶望的な未来」は、ほとんど変えることが出来なかったんです。



 しかし……
 「変わったもの」はありました。

 トランクスは変えようとはしませんでした。むしろ、腫れ物に触るように遠ざけて核心に触れないようにしていたほどです。トランクスはべジータに、「自分がべジータの子であること」を名乗らなかったんですよね。ピッコロが名前を呼んだのを、たまたまべジータが聞いてしまって気付いただけで。

 その後、「オマエがトランクスなことを知らないのはべジータだけだ」と言っていたのに、いつの間にかみんな普通にトランクスをトランクスと呼んでいたし、べジータも「トランクス」って普通に呼んでいるのは何なんだとは思うのですが(笑)。


 少なくとも、トランクスは自分からべジータと仲良くしようとはしなかったんです。
 自分がずっと「敵も味方もどんどんパワーアップしていくインフレバトル」だと思っていた展開に、トランクスがべジータを超えたと思っていたけど気を遣ってそれをべジータには言えなかったけど勘違いだった―――というものがありますが。あれも「父と子のすれちがい」だと考えれば納得がいきます。
 人造人間編の、どんどん新しい敵が出てきて、こっちもパワーアップして、でも敵もどんどん強くなってという展開は、「トランクスとべジータの縮まりそうで縮まらない距離感」を表していたように思えるのです。




 でも、べジータは変わった。
 トランクスが意図的に変えようとしたワケではありません。
 親と子がすれちがい、衝突しあい、それでいて親も子も「悟空と悟飯の親子」には適わず……「敵も味方もどんどんパワーアップしていくインフレバトル」にいつの間にやら二人とも置いていかれたのです。でも、強くなることだけが成長ではない――――

 繰り返される敗北の中で、べジータは「トランクスが殺され」初めて逆上してセルに特攻を仕掛けます。一見すると、それが悟飯を窮地に追い込んだようにも見えるのですが、パワーでは圧倒的だったセルを倒すたった一瞬のチャンスを作ったのは紛れもなくべジータでした。あの瞬間、べジータは父親になったのです。





 コルド大王というキャラがいます。
 「人造人間編」のプロローグで、フリーザの父親として現れトランクスに瞬殺されてしまう彼です。彼は我が子であるフリーザを殺されても、「フリーザのかわりに我が子にならないか」と勧誘していました(※2)

(※2:今思うと、あの描写も「歴史が変わって悟空が間に合わなくても、トランクスがコルド大王達を皆殺しにするので未来は変わらない」という描写だったんですね)


 べジータもかつてはそちら側の人間でした。
 ラディッツが殺されても「役立たず」扱い、ナッパに至っては「無能な仲間はいらん」とばかりに自ら殺してしまうほどでした。数少ない同胞も見殺しに出来る人間でした。
 変わったのはトランクスと出会ったからなんです。トランクス自身は気付いていないけれど、トランクスが未来からやってきて唯一「変わった未来」はべジータだったんです。




 「人造人間編」のラスト、未来に戻ったトランクスがブルマと話すシーンがあります。


トランクス「父さんはやっぱり母さんのいったように、ただの冷たい人じゃありませんでした……オレがセルにやられたとき、真剣になって怒ってくれたんです」

ブルマ「で、でしょ!?だから、そういったじゃない!」
 (へ…へぇ~あのべジータが……あいつ、そんな一面もあったんだ…)



 トランクスは気付いていません。自分との出会いがべジータを変えたことを。
 こっちの世界のブルマは知りません。トランクスとの出会いでべジータは変わったことを。


 魔人ブウ編で、べジータがあんなにも親バカキャラになっていたのも当然ですよね。
 べジータはあの瞬間、父親になったんです。



 そう考えると……「人造人間編」のプロローグが、強さを求める親子フリーザとコルド大王から始まり。エンディングが、強さ以外のものを手に入れた親子トランクスとべジータで終わるというのは“圧巻”の一言です。単なる「敵も味方もどんどんパワーアップしていくインフレバトル」だと思っていた自分が恥ずかしいほどです。

(関連記事:コルド大王は“旧世代の象徴”だったのだと今更ながらに気付きました




 しかし、これだけ熱く語ってきた自分も。
 こういう一連の話が全て計算されて描かれたとは思えず、「鳥山先生が毎週“面白いもの”を考えて描いていたら、奇跡的にそういう風にキレイにまとまった」としか思えないという辺り。鳥山先生の人徳というか天才っぷりというか奇才っぷりというか、こういう作品を狙っては作れないよなーと思うばかりなのでありました(笑)。


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苦境に立つWii Uと、今後への一縷の望み

 うーむ……今日の記事は書くのに気が重い……
 北米で開催されていたE3の直前に行われたニンテンドーダイレクトで、任天堂は今後のWii Uのソフトラインナップを発表しました。2011年からWii Uの可能性や期待を書いてきたウチのブログにとっても、見逃せない話でした。でしたが……というのが、今日の話。



【2013年】
・7月13日『ピクミン3』
・7月13日『NewスーパールイージU』(パッケージソフト版)
・7月25日『レゴ®シティ アンダーカバー』
・8月24日『The Wonderful 101』
・9月26日『ゼルダの伝説 風のタクト HD』

・『Wii Party U』
・『スーパーマリオ 3Dワールド』
・『Wii Fit U』

・『Rayman® Legends』


【2014年】
・春『マリオカート8』
・『ベヨネッタ2』
・モノリスソフトの新作RPG
・『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』


【発売年未定】
・『マリオ&ソニック atソチ五輪』
・『ドンキーコング トロピカルフリーズ』
・『毛糸のヨッシー』
・『「真・女神転生」×「ファイアーエムブレム」』
・『ゼルダの伝説』最新作



 発表されている任天堂発売のパッケージソフトはこんなところ。
 任天堂はWiiの時も3DSの時も「自社のパッケージソフトは1ヶ月1本」ペースを原則としていて、「ソフトの発売が集中する時期を作らずに1年を通して新作ソフトが発売される」状況を作ろうとしてきました。Wii Uも、2013年上半期の体たらくがありましたが、2013年下半期は「自社のパッケージソフトは1ヶ月1本」の通常運転に戻れそうというところですね。
 恐らく9月の『ゼルダ』以降は、10月『Wii Party』、11月『マリオ』、12月『Wii Fit』、ひょっとしたら12月末に『マリソニ』ってところかな。

 海外では『マリソニ』『ドンキー』『レイマン』は年内に出るみたいですが、2014年の1~3月に空白期間を作らないためにそっちにズラすんじゃないかと私は予想しておきます。しかし、そうすると2月『レイマン』、3月『ドンキー』という2Dアクション祭りになってしまうか………


 こうして並べて見ると、(延期のトラブルはありましたが)任天堂がWii Uでどういうソフトを揃えてどう展開したいのかがよく分かります。
 2013年は『マリオ』『ゼルダ』『Wii Fit』『Wii Party』という“国内ミリオンセラーの実績のあるソフト”を揃え、幅広い層に売って普及させる(ゼルダはリメイクだけど)。
 2014年は『ベヨネッタ』やモノリスソフトのRPGのように、“何百万本という売れ方をするゲームではないけど熱烈なファンのいるソフト”でピンポイントに普及させる。
 それでいて、2014年はゴールデンウィーク前に『マリオカート』、年末商戦に『スマブラ』を配置して爆発的な普及を狙う。



 ということで……任天堂が今後Wii Uソフトをどう展開していくのかが見えてきました。
 もちろん2014年以降のソフトには未発表なものもあるでしょうし、ダウンロードソフトなんかでは突然配信開始されるものも多いとは思いますが。何となくの予定されているスケジュールは把握出来ましたよね。





 でも、みんながニンテンドーダイレクトに期待していた情報はこういう話じゃないですよね。
 もちろん個々のソフトの情報には興奮したところもありました。3Dマリオが復活する兆しを作った『3Dランド』路線の継承とか、『スマブラ』の新キャラにはそりゃ驚きました。既にWii Uを持っている自分としては「遊びたいゲーム」は何本もあるので楽しみにしています。

 でも、Wii Uを既に持っている人も、まだ持っていない人も―――任天堂のゲーム機に任天堂のいつものシリーズが出るなんてことは、みんな分かっていることです。『スマブラ』も、モノリスのRPGも、『ドンキー』も、Wii Uというものが発表される前から「Wiiの後継機にはあの辺りの続編が出るんだろうなー」と予想出来ていたじゃないですか。


 みんなが気になっているのは、そこじゃないですよ。
 Wii Uは「任天堂のいつものシリーズ」専用機になってしまうんじゃないか、ってとこですよ。



 対照的に。
 2011年9月に行われたニンテンドー3DSのカンファレンスの何が衝撃だったって、『モンハン4』や『BDFF』を見せられて「3DSにはサードメーカーも本気のタイトルを出してくれるんだ」って分かったからなんですよ。『カルチョビット』や『カルドセプト』を見せられて「3DSには爆発的に売れる人気シリーズじゃないソフトも任天堂は出してくれるんだ」って分かったからなんですよ。

 あのプレゼンテーションで岩田社長が繰り返し仰っていた「3DSにはバラエティ豊かなソフトが揃ったので、色々なお客様の色々な嗜好に応えることが出来ると思います」「みなさんも今日のラインナップの中に、興味のあるソフトが1本や2本はあったんじゃないかと思います」は、その後の3DSのV字回復を予言しているかのような自信に満ち溢れたものでした。

 出展リストの雑多感の凄いこと!
 RPGが好きな人も、3Dアクションが好きな人も、スポーツゲームが好きな人も、シミュレーションゲームが好きな人も、幅広く網羅されたラインナップでしたよ。自分は今回のニンテンドーダイレクトに、これくらいのものを期待していました。Wii Uが生き残るためには「サードメーカーの本気タイトル」や「カルチョビットやカルドセプトみたいなゲーム」が今後出てくることを見せてくれないと、と。




 もちろんE3がそういう場所でないことは分かっています。
 E3はアメリカのクリスマス商戦に向けた見本市ですから、「アメリカじゃ大して売れない日本のサードメーカーのタイトル」とか「大きな売上げを残せそうにないニッチな需要に応えるタイトル」を紹介しないことは毎年痛感しています。

 でも、今年は「だから大規模プレゼンテーションを辞めて、日本向けと北米向けで異なるニンテンドーダイレクトをやりますよ」と言っていたじゃないですか。
 自分は「なるほど。日本向けのダイレクトでは日本のサードメーカーのソフトを、北米のダイレクトでは欧米のサードメーカーのソフトを紹介するんだな」と思っていましたよ。現に北米向けのダイレクトでは欧米のサードメーカーのソフトや、小規模なダウンロードソフトも紹介されていました。日本向けのダイレクトは、「北米のダイレクトから欧米のサードメーカーのソフトやダウンロードソフトの紹介を省いただけ」の映像でした。


 これじゃ、「あー、Wii Uにソフトを出す日本のサードメーカーはほとんどいないんだ」と見せつけただけですよ。Wii Uにソフトを出すのは任天堂だけ、後は欧米のサードメーカーがマルチタイトルをローカライズしてくれればラッキーですね、という印象だけが残りました。





 もちろんサードメーカーのWii Uソフトが仮に開発中だったとしても、任天堂の都合で発表時期を決められるワケではありませんし、日本のサードメーカーのタイトルは9月の東京ゲームショー付近に発表されることが多いです。本当にWii Uが「任天堂のいつものシリーズ」専用機になってしまうかどうかは、9月を待ってから考えればイイと思うんですが……一つ気になることを。



 前世代の据置機(Xbox360/PS3/Wii)のサードメーカーのソフトで最も国内で売れたソフトは『ファイナルファンタジー13』です。その『ファイナルファンタジー』最新作、『ヴェルサス』改め『ファイナルファンタジー15』はPS4とXboxOneの両方で発売され、Wii Uは除外されるのですが……その理由を語られたインタビューがこちら


<以下、引用>
――「FFXV」や「キングダムハーツ3」はWii Uに展開しないのか?

橋本氏「この2つのタイトルはDirectX 11で開発している。
 DirectX 11はWii Uでは動かないので、基本的に展開は難しい」

(中略)

――「FFXV」はPC版の予定はあるのか?

橋本氏「今は約束していないが、FF14はPC版で出るので、PCへの取り組みは積極的にはなっている。」

</ここまで>
※ 改行など一部手を加えました



 以前から、PS4やXboxOneはPC向けからの移植が比較的簡単なので、次世代機のソフトは「PS4/XboxOne/PC」の三機種マルチが多くなるんじゃないか―――という予測は多かったのですが。『ファイナルファンタジー』という(一応)国内で最も売れる据置機のタイトルでそれを見せ付けられました。



 Wiiの時代――――
 「WiiはHDグラフィックじゃないからマルチソフトが出ないんだよ」とか「Wiiはあのリモコンがあるからマルチソフトが出ないんだよ」と散々言われていました。だから、Wii UはHDグラフィックで両手持ちコントローラになりました。「Wiiリモコンならば私にも遊べる!」と『Wii Sports』を楽しんでいたような層を切り捨ててでも、サードメーカーのマルチのラインナップに加えてもらえる路線を選びました。その結果がコレですよ。

 HDグラフィックのソフトは開発時間がかかるからサードメーカーはソフトを出さない、出したとしても移植が容易な「PS4/XboxOne/PC」の三機種マルチでWii Uは選ばれない、任天堂ですら開発に時間がかかってソフトは延期続き、「人気シリーズ」ばかりのラインナップで「カルチョビットやカルドセプトみたいなゲーム」はない――――



 自分が今回一番ショックだったことは……
 岩田さんや宮本さんが嬉々として「HDグラフィックになったからドンキーコングの毛がふさふさになりました」とか「HDグラフィックになったから1匹1匹のピクミンの動きがよく見えます」と言っていたことですよ。そういう「分かる人にだけ分かる凄さ」ではなくて、「誰にでも分かる凄さ」を提供してくれていたから自分はWiiを支持していたのに……


(関連記事:Wii後継機は「片手のWiiリモコン路線」か「両手の従来型コントローラ路線」か




○ 横道に逸れる話
 あ、だからって「PS4やXboxOneが売れる!」って話ではないですよ。
 「PS4が売れなければWii Uが売れる」とか「Wii Uが売れなければPS4が売れる」ってワケではありませんから。国内では、「据置機なんて三機種ともいらねえ」という人が一番多いでしょうし。

 PS4やXboxOneのソフトは、それこそ東京ゲームショーのある9月まで待たないと何とも言えませんが。今のところ発表されているタイトルのほとんどが「日本では禄に売れない3Dアクションゲーム」ばかりですし、『FF』ですらとうとうアクションゲームになってしまったので――――日本で据置ゲーム機を遊ぶ人というのは「3Dアクションゲームが好きな人」というマニア向けな市場になるんじゃないかというのが、現時点でのPS4とXboxOneに対する私の予測です。


 逆に、Wii Uは「任天堂の人気シリーズ」は確保してあるので……『マリオカート』や『スマブラ』に合わせて最低限の普及はするのは確実だと思いますが、3DSのような「バラエティ豊かなソフトが揃ったので、色々なお客様の色々な嗜好に応えることが出来ると思います」という状況にはならんだろうというのがWii Uに対する私の予測です。


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○ 求ム!「変なゲーム」!
 さて……と。
 こんな風に「もうWii Uはダメだ!日本の据置ゲーム機には未来がないんだ!!」と嘆くだけで終わっても面白くないんで、実はWii Uが「面白いゲーム機」に化ける可能性がまだ残っているよという話を書きます。

 岩田社長は公の場で何度もこの説明をしていますし、今回のアナリストブリーフィングでも名前を出しています。「Nintendo Web Framework」と「Unity」を使った、開発者人口の拡大。



 『Wii Street U』というダウンロード専用ソフトがあります。
 任天堂が2月に配信したソフト(10月末まで無料ダウンロードが可能)(11月からは有料でダウンロード販売)で、Googleの「ストリートビュー」をWii Uのゲームパッドで見るだけのソフトなんですが。このソフトは「Nintendo Web Framework」を使って少人数で仕上げたソフトとして、名前がよく挙がるんですね。


 まずは1月の経営方針説明会の社長説明より

<以下、引用>
 ちなみに、このサービス(※ 『Wii Street U』のこと)は、Wii Uで専用のプログラムを記述する、いわゆるネイティブコードではなく、その大半が、HTML5ベースのウェブ技術を中心につくられており、少人数のチームでコンパクトに開発されました。
 『Miiverse』や『Nintendo TVii』も、ウェブアプリケーションとして、ブラウザーエンジンを利用してつくられているのですが、Wii Uでは、すべてに専用のプログラムを書かずに、こういう作り方をしても、十分実用になるだけのパフォーマンスを発揮できるだけのマシンパワーがありますから、これまでの任天堂プラットフォームと比較すると、社内のゲーム開発リソースを費やすことなく、いろいろなサービスの展開をスピーディーに進められるようになりつつあります。

 ゲーム機のソフトウェア開発が、どんどん大きな投資を必要とするようになった今、ウェブサービスの転用、プロトタイプの作成、あるいは、インディーズゲーム制作など、いろいろなことを考えたとき、ソフトウェアの作り手を広げる試みは非常に重要になってくると思っています。
 3月のGDCでは、この『Wii Street U powered by Google』や、いくつかのVoDサービスの開発に使用された、HTML5やJavaScriptなどのウェブ技術でWii Uソフトを開発できる環境や、Unityという多くのユーザーに使われているクロスプラットフォームのゲームエンジンなど、ソフトウェアの作り手を広げる試みについて、いくつかご紹介できる予定です。

</ここまで>
※ 改行・強調など一部手を加えました


 「3月のGDCで」という話はこちらになります。

 【GDC 2013】任天堂、「Nintendo Web Framework」の仕様を公開



 次に、4月の決算説明会での社長説明より。

<以下、引用>
 一方で、1月の経営方針説明会の場でもお話ししましたが、「Wii Uでソフトウェアの作り手をいかに広げるか」を新たな取り組みとしています。

 先ほど申し上げたとおり、ホームコンソール型のビデオゲーム機で50ドル、60ドルで売れるゲームをつくろうとすると、以前に比べて非常にハードルが上がってしまっています。私が30年前に初めて家庭用ゲーム機のプログラムを書いたころ、「自分を含めてチームは2人、商品は3か月でできました」というようなことも体験しているのですが、そのころと比べると状況は大きく変わっています。

 ですので、何らかの形でソフトの作り手を広げないといけないと思っています。3月末にサンフランシスコで開催されたGDCで任天堂は二つの発表を行いました。一つは「Nintendo Web Framework」で、これは先ほどご質問いただきました『Wii Street U powered by Google』というソフトでも使われていますし、これと同じ技術がWii U上で動いているビデオ・オン・デマンドのサービス等でも使われています。HTML5やJavaScriptといった汎用のウェブテクノロジーを使ってソフトをつくれる人は、ゲーム専用機のソフトの書き手と比べると、おそらく100倍以上の方が世界中にいらっしゃいますので、その人たちにソフトをつくっていただこうという考えです。

 現に、『Wii Street U powered by Google』は、ゲーム専用機のプログラムを初めて行ったプログラマーの方が中心になって開発されており、このソフトの開発チームの規模も非常にコンパクトです。その非常にコンパクトなチームで先ほども申し上げたように、短期間で何度もアップデートが発信できているということは、逆に言えば、今までと比べてソフト作りの敷居というのは大幅に下がっているということです。
 現に、このような発表をGDCで行ったところ、数百件規模の新しい開発会社さん、あるいは個人の開発者さんからお問い合わせをいただき、そういうものが出てくることによって、その中から新しく光る魅力的なものも生まれていくと思いますので、そういう裾野を広げるということを行っています。

</ここまで>
※ 改行・強調など一部手を加えました


 前に自分は「Wii Uの現実的な最大のライバルは3DSだろう」という記事を書きました。国内では3DSが普及しまくって、国内サードメーカーも3DSにはソフトをたくさん出していて、任天堂のゲームが好きな人であっても「3DSがあればWii Uは要らないよね」と思っている人が多いという現状。

 「インターネット常時接続な据置ゲーム機」なことを活かした『Wii Street U』みたいなソフトって、3DSじゃ出来ないことなんですよね。『Wii Street U』はGoogleの「ストリートビュー」を使わせてもらっている実用アプリですけど、例えば、ほら……あるフレーズとあるフレーズを組み合わせてGoogle検索して、出たHit数を競わせるゲームとかも簡単に作れるワケじゃないですか。あら、とても面白そうなゲームだこと。





 次にUnityについて。
 Unityというのはスマホやタブレット端末のOSにも対応しているゲームエンジンで、詳しくはWikipediaでも読んでくださいと詳しくない私としては深い話は出来ませんけど(笑)。


 3月のGDCの記事と、
 【GDC 2013】Unity Technologies、Wii Uフルサポートを発表

 4月のUnite Japanの記事を読んでもらえれば……
 任天堂とUnity、「Unite Japan」にて「Unity for Wii U」を紹介


 任天堂が如何にして「Wii Uにソフトを出してくれる開発者」の裾野を広げようとしているかが分かりますよね。「スマホのゲームをWii Uに出すの?禄なゲームなんかないっしょ」と思う人もいるかも知れませんが……自分が大好きなDSiウェアのゲームって、「携帯電話用のアプリ」とか「iPhone用のアプリ」から移植したものも多かったんですよ。iPhone版では「操作性が……」と言われていたものが、ボタンのあるDSiウェア版で高い評価を受けたものもあります。
 『ラビ×ラビ』、『セパスチャンネル』、『こねこのいえ』……


 また、最近の3DSのダウンロード専売ソフトにも、スマホから移植して高い評価を受けたゲームもチラホラ出てきています。『ガンマンストーリー』『魔女と勇者』……『チャリ走』も携帯アプリからの移植か。
 バーチャルパッドしかないスマホのアプリを、ボタンのあるゲーム機に移植したらスマホ版の売上げを1ヶ月で抜いた――――という話もありますし。スマホ用のゲームがたくさん開発されることは、実はゲーム機にとっても悪い話ではないのです。

(関連記事:ゲーム機にしか出来ないこととは何だ




 ということで、今回のアナリストブリーフィングでの説明を。

<以下、引用>
 また、3月のGame Developers Conferenceで公開した、HTML5/JavaScript等のOpen系のWeb技術を活用して、Wii U向けのソフトを開発できるようにするNintendo Web Framework、ならびにWii U版のUnityの提供などの取り組みに対しては、大変良い反響があり、1,000件を超える開発者からコンタクトがありました。
 高度で複雑化したゲーム専用機のソフトですが、プラットフォームとして開発者人口の拡大に取り組むための新しいアプローチとして取り組んできました。デジタルビジネスの拡大とともに、小規模な独立的開発者の皆様にもソフトウェア開発に参加いただき、ビジネスを展開する機会をご提供できると思います。

</ここまで>


 もちろん1000件全てが商品になるワケではないし、玉石混合なアイディアもたくさんあるでしょう。でも、雑多なものこそが面白いと思っている自分にとって、Wii Uに今一番欠けているのはこういうものだと思うんです。






 そして、これは岩田社長にとっても命題とも言える話。

 Wiiが成し得なかった“革命”~その1.アイディア勝負のWiiウェア

 これは2009年に書いたウチの記事です。
 岩田さんがHAL研の社長だった1999年は、64のソフト開発に何年も時間がかかる上に開発中止になったソフトも多く、世間では『ファイナルファンタジー8』が大ヒットしたような“大作志向”の時期で。

 そこから“大作志向”のアンチテーゼとして、DSが生まれ、『脳トレ』がヒットして。
 「少人数で」「短期間で」作られたソフトが出せる環境が大事と、ダウンロード専売ソフトであるWiiウェアの市場に期待していた―――のだけど、という時期の記事です。



 その後、DSiウェアがあって、3DSダウンロードソフトがあって、「少人数で」「短期間で」ソフトを仕上げているポイソフトという社員4人の会社を岩田さんが気に入って「社長が訊く」をやったり。2009年の段階では実現できていなかったことが、今では随分と出来ているように思えます。



 Wii Uがやろうとしているのは、「更にその先」。
 ゲームのプログラムをしたことがない人も、スマホ用のゲームを作っている人も、取り込もうとしている。まだ形にはなっていないので「絵に描いた餅」でしかないけれど、WiiウェアやDSiウェアが好きだった自分にとっては、3Dアクションになってしまった『FF15』みたいな大作ソフトよりも、遥かにワクワクできる話です。



 実際、Wii U所持者は「新しいソフト」に飢えているので、そういう無名の開発者も一気にのし上がるチャンスだと思うんですよ。大手サードメーカーが撤退したWiiウェア市場末期と、他のメーカーがまだ参入していなかった3DSダウンロードソフト初期に、孤軍奮闘して名を上げたポイソフトのように……「第2のポイソフト」が生まれる可能性は十分にあると思うんです。




 この記事を書くまでは「Wii Uもうダメかもなー。任天堂のいつものシリーズくらいしかゲーム出なくなっちゃうかもなー」と気が重かったんですけど、書いている間にどんどん「あれ!?なんか俺好みのゲームがいっぱい出てきそうな気がする!」と思えてきました。

 まだ形になっているものは1本もないのに(笑)。


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WEB漫画『絵のない世界』―――予告

 WEB漫画『絵のない世界』(全42ページ)の公開を6月22日に予告します。





【新TOP絵】
 TOP絵






【WCR投票用のイラスト】
 投票用

 ここでの画像を押しても投票できません。念のため。






【3DSの『Miiスタジオ』で作ったMii達】
 ミリアム ミリアムQR
 ヤマカ ヤマカQR
ケイラ ケイラQR
 ナナ ナナQR





【3DSの『とびだせ どうぶつの森』で作った服】
 HNI_0021 (18)
 HNI_0022 (17)
 HNI_0023 (18)
 HNI_0024 (19)



【予告イラスト(本編のネタバレあり)】
  ネタバレ防止のため格納してあります。

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『スペランカー』は何故“クソゲー”と思われているのか

 この記事が公開される頃は、E3で色んなものが発表されているんでしょうが。
 この記事を書き始めている6月9日の夜の時点では「E3……はて…?」という状態なので、E3とは全然関係ない「クソゲーとは何か?」という普遍的な話を書きます。



 そのゲームを楽しいと思えるかなんて、「主観」的なものでしかありません。
 みんなが絶賛しているゲームをプレイしても「全然面白くない……」ということがありますし、みんなが酷評しているゲームをプレイしたら「何だよ!すげえ面白ぇじゃん!」ということがあります。100人いたら100人の好みがあるのが「ゲーム」なんですよ。

 それは漫画にも映画にも音楽にも食べ物にも言えることだとは思いますが、「ゲーム」は更に「力量」の要素が加わるので、その他の娯楽よりももっともっと好みが細分化されていくと言えます。この辺は後述します。




 だから、「クソゲー」なんてものは「主観」的な評価でしかないと私は思っています。
 「クソゲー」という言葉だとしっくり来ないのなら、「俺には楽しめないゲーム」と言い換えて考えた方がイイかも知れませんね。

 私が大好きな『安藤ケンサク』も、私の主観では「傑作」ですが、ある人の主観では「俺には楽しめないゲーム」でしかないでしょう。みんなで遊びたいのか一人で遊びたいのか、ちょっと10分遊びたいのか2~3時間没頭したいのか、爽快感を求めているのか充実感を求めているのか――――ゲームに何を求めているかは人によって違うのだから、面白いか面白くないかは人によって違うんです。



 しかし、主観でしかなかった「俺には楽しめないゲーム」という評判が積もり積もって、「みんなが言っているからそうに違いない」と、あたかもそれが「客観的な」「絶対的な」「万人に共通する」評価であるのかのように一人歩きして―――いつしか、「みんなが楽しめないゲーム=クソゲー」というレッテルを貼られて、実際には遊んだことがない人までもが「あのゲームはクソゲーらしい」と言ったりする。

 Wii Uのバーチャルコンソールに『スペランカー』が配信された際、恐らくこのゲームを遊んだことがないであろう子どもがMiiverseにこう書き込んでいて衝撃を受けました。


 「知ってる、このゲーム!
 主人公が1撃で死んじゃうクソゲーなんでしょ!」




 そんなん、当時のゲームは大抵そうだぞ!!
 『ゼビウス』だって『マリオブラザーズ』だって『アイスクライマー』だって1撃で死ぬわ!

 いや、確かによくよく考えてみれば……「スーパーキノコを取っていれば1撃は耐えられるスーパーマリオ」「1撃目は鎧が脱げるだけの魔界村」「バリアを張れるグラディウス」などが出てきたのが同じ1985年なので。あの子どもは「1撃では死なない救済措置の要素が流行り始めた1985年に出たのに、流行に全く乗れなかった時代遅れのゲーム」という意味で「クソゲー」と言っていたのか……!?そうだとすれば、何者だあの子ども……





 まぁ、ともかく。
 遊んだことがないどころか、どんなゲームかも知らないのに、「みんなが言っているから○○ってゲームはクソゲーなんでしょ?」と知った気になってしまう人は昔も今もいます。
 否、誰にでも心当たりのある話だと思います。もちろん私にも言える話です。「俺はやってないけどFF13ってつまんないらしいね」「俺はやってないけどドラクエ10ってつまんないらしいね」「俺はやってないけどバイオ6ってつまんないらしいね」――――そんなものは“情報”でも“知識”でもないです。単なる“噂話”でしかありません。みんなが酷評しているゲームだって、実際にプレイしてみたら「何だよ!すげえ面白ぇじゃん!」ということだってあるのに。






 さて、『スペランカー』の話です。
 ここで話すのは1985年発売のファミコン版について。
 Wikipediaによると、『スペランカー』が「すぐ死ぬ」のってファミコン版に限った話なんですってね。オリジナル版は落下に耐えられる高さがもっと高いし、アーケード版はバイタリティが減るだけだとか。でも、一番有名なのは「すぐ死ぬ」ファミコン版だという。


 自分は当時このゲームは友達の家で遊んだだけなのですが……
 ご多分にもれずエレベーターから降りるところで何度も死んで、結局洞窟の地に降り立つことが出来ませんでした。
 それよりも厄介だったのは、I田君ちの『スペランカー』は今思うと端子のところがサビていたんだと思うんですが、40回に1回くらいしか起動に成功しなくて、私の記憶には「スペランカーは滅多に起動できないゲーム」として残っています(笑)。

(関連記事:美化されていないファミコン時代の思い出を語ろう!


 「ちょっとの段差で死ぬ」「小石に当たっても死ぬ」「コウモリのフンに当たっても死ぬ」「慎重に進めているとエネルギー切れで死ぬ」
 当時社会現象を起こすほど売れまくっていた『スーパーマリオブラザーズ』のマリオさんが雲の上から落っこちてきてもピンピンしているのに(※1)、『スペランカー』の主人公はエレベーターと床にちょっとでも段差があると死ぬという虚弱体質で度肝を抜かれました。

 なので、今でもネットスラングで、故障の多いスポーツ選手を「スペランカー」と言ったり、病気しがちな自分の体質を「スペランカー」と自虐したりというネタになっているほどです。

(※1:『ドンキーコング』だとある程度の高さから落下すると死ぬので、短期間でどうやってアレだけ強靭な肉体を手に入れたのだろうマリオさん)




 一方で、『スペランカー』ほど「実はクソゲーではないんだよ」と言われているゲームはないと思います。

 ゲームのルールとして「この段差でも死ぬ」「さっさと動かないとエネルギー切れになって死ぬ」「コウモリのフンに当たっても死ぬ」ということを理解すれば、計算されたステージ構成と絶妙な難易度の傑作アクションゲームだと評する人も多いです。
 「思い出のファミコン」さんに投稿されている内容を見れば、一目瞭然だと思います。「難しいけど、ゲームのルールをしっかり理解すればハマる人はハマる」のがこのゲームらしいんです。



 検索していたら、当時のスタッフに4Gamerさんがインタビューしている記事が出てきました。ファミコン版『スペランカー』の評判というのは、やはりこういうものだったそうです。

<以下、引用>
4Gamer「当時、発売後の評価はいかがでした?」

スコット氏「やはり賛否両論でしたね。「自分はここまで進められた!」という満足感が得られたという人がいる一方で、「こんなに難しいのはゲームじゃない、馬鹿にするな」という声もありましたから。」

</ここまで>


 当時から賛否両論があった―――
 絶賛する人もいれば、酷評する人もいた―――

 「知ってる、このゲーム!クソゲーなんでしょ!」と書いたあの子どもは、きっと「酷評する人」の主観的な感想だけを読んであたかもそれが「客観的な」「絶対的な」「万人に共通する」評価であるのかのように受け取ってしまったのでしょう。

 「絶賛する人」もいるのに……
 自分で遊んでみたら「面白いじゃん!」となる可能性もあるのに……



 ヒドイよね。よく知りもしないで知った気になるなんて、最近の子どもは……
 って思った人は、自分のことは棚に上げていませんか?

 「俺はやってないけどFF13ってつまんないらしいね」
 「俺はやってないけどドラクエ10ってつまんないらしいね」
 「俺はやってないけどバイオ6ってつまんないらしいね」

 同じようなこと、言っていませんか?


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 今日のこの記事……
 「よく知りもしないで『スペランカー』をクソゲー扱いする人がいるんですよー。バカですねー」と言いたくて書いているワケではありません。むしろ逆です。




 『スペランカー』ほどの「傑作ゲーム」であっても、「どうやって遊ぶと楽しいのか」が分からなければ「クソゲー」の烙印を押されてしまうんです。


 かく言う私も、当時は『スペランカー』のことを「何だよこのクソゲー」って思っていましたもの。「エレベーターから降りられない」し、「40回に1回くらいしか起動しない」し。
 大人になってインターネットで「色んな人の話」を読めるように初めて知りました。「スペランカーってこうやって遊ぶゲームなんだよ」ということと、「ファミコンのソフトにフーッと息を吹きかけるのは逆効果だよ」ということを。いや、息を吹きかけたのは私ではなくI田君かI田君ちのお父さんだと思うし、それは『スペランカー』の責任ではないけど(笑)。




 例えば。
 格闘ゲームを好きな人はこう言います。「格闘ゲームってのはジャンケンだから、複雑なようで誰でも楽しめるゲームなんだよ」とか。
 格闘ゲームを苦手な人はこう思います。「どれがグーでどれがチョキでどれがパーかも分からないし、いつが“ジャンケンポン”のタイミングか分からないし、今俺はどれを出して相手はどれを出してどっちが勝ったのかも分からないし――――そもそも、じゃあジャンケンやればイイんじゃないの?」と。



 3Dアクションゲームを好きな人はこう言います。「現実だって三次元の空間なんだから、3Dアクションは現実に近い形で自然なゲームなんだよ。難しく考えなければ楽しいって」と。
 3Dアクションゲームを嫌いな私はこう思います。「現実だって四方八方から狙撃されたら避けれずに蜂の巣になって死ぬだけだろうが」と。仕方ないから、ずーっと回避の操作をし続けてどっから攻撃されても敵の攻撃が当たらないようにして、たまに攻撃してチマチマ敵のライフ削って、1時間くらいかけてラスボス倒したけど何の爽快感もなくてつまんねえんすけど何これ、と。


 ギャルゲーが楽しめない人も。
 レースゲームが楽しめない人も。
 音ゲーが楽しめない人も。



 そのゲームのルールを含めて、「どうやって遊ぶと楽しいのか」がそもそも分かっていないから楽しくない―――ということがあると思います。
 楽しみ方が分からない人は「このゲームを楽しんでいる人は何?みんなどこで楽しみ方を教わったの?そういう学校でもあるの?」と途方に暮れるしかないんですけど、楽しみ方が分かる人は「これだからゆとりは……」とか「それくらいやってりゃ分かんだろうが」とか「こんな傑作を楽しめないなんてアナタはよほど人間性に問題があるんでしょうね」とか、そんなんばっか。ウチのコメント欄、そんなんばっか。

 これは世代の問題でも、時代の問題でもありません。
 1985年の『スペランカー』の頃からそうなんです。ゲームって「楽しみ方が分からない」とどうしようもないんですよ。


 漫画ならイイ。映画ならイイ。音楽ならイイ。食べ物ならイイ。
 宮崎駿さんの映画を「ちゃんと理解している人」なんて何割いるのかってレベルだと思います。でも、映画は理解していない人でも最後まで観られるんですよ。読解力がなくてもストーリーは進むし、「動きがすごかったね」「最後はハッピーエンドでよかったね」くらいの感想でも楽しめたことになってしまうし、満足してもらえます。


 でも、ゲームはそうはいきません。
 あのゲームのルールを知らず、いつまで経ってもエレベーターから降りられない人は『スペランカー』を「面白かった」とは言わないんですよ。ゲームは自分で攻略しないと進みませんから、「どうやって遊ぶと楽しいのか」を知らないと先に進むことすら出来ないんですよ。





 もちろん「どうやって遊ぶと楽しいのか」を分かってなお楽しくないゲームもあります。プレイヤーが求めているものと、メーカーが提供したいものがズレているから楽しくないってこともあります。でも、それ以前に「どうやって遊ぶと楽しいのか」が分からないで挫折してしまう人がたくさんいて、それを「これだからゆとりは……」と見捨ててきた結果が今だと思うんですよ。

 逆に言うと……
 大ヒットするゲームというのは「どうやって遊ぶと楽しいのか」が分かりやすいです。
 分かった上でなお「俺には楽しくない」ということももちろんありますけど、最低限そこを分かりやすくして伝える努力をしなければ「言わなくても分かる人」しか付いてこなくなってしまうのですよ。


(関連記事:Wiiが成し得なかった“革命”~その2.予備知識の要らないゲーム
(関連記事:その「ゲームのルール」、何秒で説明できます?


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クレジットカードを持っていない人でもデータ商品をダウンロード購入する方法

 こういうことって「みんなが知っている」ようで「興味がない人は知らない」のかもと思ったので……「こんなことみんなが知っているはず」なんて思わず、超初心者の人にもなるべく分かりやすく説明していきます。
 ウチのブログはそういうスタンスのブログですからね。過去には「ラジオの聴き方」って記事まで書いているくらいですし(笑)。


 インターネットが普及して10年以上、「オンラインショッピング」を経験したことがある人も増えたんじゃないかと思います。昔の本とか、本屋さんではなかなか見つけられないようなものもオンラインショッピングならば検索一発で見つけて届けてくれます。超便利!

 “紙の本”や“音楽CD”とか“パッケージソフトのゲーム”のように物理的な商品をインターネット経由で買う場合、お金を払う方法は「クレジットカードで引き落とし」「商品が届いた時に代金を払う(代金引換)」「コンビニ決済や銀行振込をすると商品を発送してくれる」等々―――たくさんの方法があります。サイトによって、この方法に対応しているけどこっちの方法には対応していないとかもあるんで、その辺は各サイトのヘルプ欄を確認してください。


 「物理的な商品」をオンラインショッピングで注文した場合は、「代金引換」などの方法があったので「クレジットカードを持っていない人」でもショッピングが出来ました(手数料はかかりますけど)。



 でも、ここ数年で「音楽をダウンロード購入」とか「ゲームのダウンロード版をダウンロード購入」とか「電子書籍をダウンロード購入」とか、物理的な商品ではない「ダウンロード購入するデータだけの商品」が一気に増えましたよね。
 そういう商品には当然「代金引換」は使えません。商品はインターネット経由でデータだけ届けられるから、宅配便のお兄さんが来てくれませんからね。


 「俺、クレジットカードを持っていないから、そういう商品が出ても、欲しくても買えないんだよー」という人もいるんじゃないか―――と思ったのが、今日のこの記事を書いた目的です。
 そういう人に「いやいや、クレジットカード持っていなくても大丈夫なんですよ」とちゃんと知らせないとと思ったのです。いずれキンドルで電子書籍を出す予定の自分としても、それは知ってもらっていないと困りますかね(笑)。

 中学生・高校生だからクレジットカードを持っていないって人もたくさんいるでしょうし、フリーランスで働いているからクレジットカードの申請が通らないって人もいるでしょうし、クレジットカード持っているけど情報流出とか怖いからクレジットカード決済はなるべく使いたくないって人もいるでしょう。




 結論から言っちゃうと……「コンビニ」で事足ります。
 「コンビニで予めお金を払って、もらったプリペイド番号を登録する」という方法。

 ニンテンドープリペイドカードとかiTunesカードとか、「物理的なカード」として売っているケースはイメージとして分かりやすいと思います。「1000円分のカードをコンビニで買う→裏のスクラッチを削る→その番号を3DSに登録するとチャージ完了→1000円分のダウンロードソフトが買える」

 その他にも、コンビニの端末から様々なサービス・サイト用の「プリペイド番号」を買うことが出来ます。端末を操作すると券のようなものが出てくるので、それをレジに持って行って、お金を払うと登録完了→家に帰ってその番号をそのサイト等に登録するとチャージ完了。
 例えばセブンイレブンのプリペイドサービスはこんなにあります。WebMoney、Amazonギフト券、ニンテンドー、プレステ、Xbox……等々。キンドルで電子書籍を買うにはAmazonギフト券ですね。キンドルで電子書籍を買うにはAmazonギフト券ですね、大事なことなので二回書いておきました。


 また、ここに入っていないサイトであっても。
 例えばDMMの場合、サイトから「お支払い受付番号」を受け取り、それをコンビニに持って行ってお金を払うとチャージしてもらえるという仕組みらしいです。エロ動画は観たいけどクレジットカードを持っていないorクレジットカードを登録するのはちょっと怖いという人もコレで安心ですね!この書き方だとDMM=エロ動画サイトと紹介しているみたいだけど、別にイイか!




 多分、多くのサイトやサービスは「クレジットカードを持っていない人はこういうお支払い方法がありますよ」という説明をヘルプ欄に書いてあると思います。ちゃんとしたサイトならば尚更。
 当たり前ですけど、あちらさんは一人でも多くの人に商品を買ってもらいたいワケで「クレジットカードを持っていない人は相手にしません」なんて言ってられません。



 やったねー、クレジットカード持っていなくても困らないねー。
 と言いたいところですが、もちろんデメリットもあります。

 当たり前なことを敢えて太字で書きますけど、「お金って便利ですよね」
 マクドナルドでアルバイトをして10000円稼いだとします。この10000円はマクドナルド以外でも使えるのです。マクドナルドからもらったお金なのに!ロッテリアで600円分の食事をしたとしても、残りの9400円を全部ロッテリアで使わなくちゃならないということもありません。端数が出ても他のお店で使うことが出来るのです。


 オンラインで何かを買う際の「デジタルマネー」はそういうワケにはいきません。
 ニンテンドープリペイドカードを3000円分買ってきた、3DSに3000円チャージした、1200円のゲームを買った、1800円残ったからDMMでエロ動画を買おう!というワケにはいきません。チャージしたお金はその機械なりサービスなりサイトなり以外では使えないのです。端数が残っていたとしても。



 「データ商品」を買うのはこのサイトだけって決まっている人には便利なのですが。
 色んなサイトの色んな「データ商品」を買うって人は、こんな風に各サイトでプリペイド番号を発行してもらってコンビニで決済して―――という管理がすごく面倒なことと思われます。

 自分もWiiに200円、PS3に200円、使い道のないお金がチャージしたままになっていますもの。もうコレは諦めました。PS3は知らんけど、Wiiは「足りない金額をクレジットカードで支払う」という方法があったそうで、それを使えばWiiの200円は使いきれたらしいんですけど……もう遅い。Wiiで欲しいダウンロードゲームはもう全部買っちゃいましたからねー。


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○ ということで、色んなサイトで使える「Vプリカ」を試してみました
 先ほど自分は「チャージしたお金はその機械なりサービスなりサイトなり以外では使えない」と書きましたが、それは「ニンテンドープリペイドカード」とか「Amazonギフト券」のような“そのサービスなりサイトなりでしか使えないプリペイドカード”の話であって。


 色んなサイトで使える「オンラインマネー」というものもあります。
 そして、そういう「オンラインマネー」もコンビニで買えます。

 有名なのは先ほど書いた「WebMoney」
 使えるサイトはここに載ってるので、必ず「自分の使いたいサイト」が入っているか確認してから購入してください。



 自分が今回試したのは、TVCMとかバナー広告でよく見かける「Vプリカ」です。
 買えるのは18歳以上限定だそうですが、コンビニでお金を払うだけで「仮想クレジットカード」が発行できて様々なサイトやサービスで使えます。3000円分チャージして、1000円は3DSのゲーム買って、690円はAVメーカーのサイトからエロ動画を買って、残りは電子書籍を買う―――みたいなカンジで使えるのです。

 端数を他のサイトでも使えるというのが最大のメリットですが。
 「仮想クレジットカード」のメリットとして、クレジットカード決済しかダメですよという海外のエロサイトとかにも使えるらしいというのがあります。自分はエロとか全然興味ないし、パソコンに保存されている動画は大自然の優雅な映像しか入っていないんで、実際には試していなくて「らしい」としか言えませんが……「Vプリカ」を利用した人のリポート記事とかを読むと、やっぱりそこが大きいそうです。




 逆に、「Vプリカ」のデメリットは……
 「購入時に手数料200円がかかる」というのが1つ。
 端数を残したくないから「Vプリカ」を買うのに、3000円分のVプリカに200円の手数料がかかるのって、本末転倒じゃないのかと自分でも思いました(笑)。

 また、3ヶ月間利用していないと、チャージしてある残高から「休眠維持費」として125円が引かれるというのも地味に痛いところ。もちろん、その理屈は分かりますし、頻繁に使う人なら問題ないですけどね。

 そして、最大のデメリットは「Vプリカを利用できないサイト」も結構あるということです。
 自分はそれを調べずに「Visaが使えるサイトなら全部使えるんだろー?」と勘違いをして「Vプリカ」を3000円分買っちゃったんですけど……使おうと思っていたパブーでは使えない、じゃあエロ動画でも買おうかなエロとか別に興味ないんだけどねとDMMで使おうとしても使えない―――自分の場合、イザとなれば3DSにチャージしちゃえばイイんですけど、思ったよりも便利ではないなーと思いました。




 ということで……「クレジットカードを持っていない人でもデータ商品をダウンロード購入する方法」は色々あるんですけど、どのくらいの頻度で購入するのか、色んなサイトやサービスを利用したいのかor一つのサイトやサービスを使用したいのか、そのサイトやサービスが対応しているのはどの方法だ、によって「アナタに最適な方法」は異なりますよということですね。


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○ 蛇足
 ちょっと関係あるようなないような話。
 コンビニの端末って、あまりに多彩なことが出来すぎていて、全然知られていない機能とかもあるんだろうなーと思います。今回の「プリペイド番号」についても、知っている人は知っているけど、知らない人は知らない話だったでしょうしね。


 以前、ゲームから「紙の説明書」が消えつつあるという記事を書いた際に、自分は「紙の説明書の代わりに印刷できるコンテンツをホームページに用意してくれ」と書きました。『スマブラ』のキャラ表とかは紙じゃないと不便だろう、と。

 その際に「今時はプリンターのない家庭も多いんじゃ?」という御意見ももらったんですけど、PDFファイルをSDカードに入れて持っていけばコンビニでプリントアウト出来ますよ。
 カラーなら値が張りますけど、「白黒印刷用ファイル」をメーカーが用意すれば1枚10円、子どものお小遣いでもプリントアウトできる金額です。



 でも、やっぱりこういうのって「知らない人は知らない話」なんだろうな、と。
 そういうこともしっかり書かないと、ウチのブログとしてはダメなんだろうな、と反省しました。

| ひび雑記 | 17:56 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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4作目への変化へ。『スマブラ』最新作を予想する!

 どうせ数日後には姿を見せてもらえるのでしょうが、だからこそ“今の内に書いておかないともう一生書けない”記事だと思ったので書きます。3DSとWii U用に発売が予定されている『スマッシュブラザーズ』シリーズ最新作はどういう形のものになるのかを予想します!

 この手の予想記事は「うわー全然当たらなかったー、ゲラゲラー」と後で大笑いするために書くので、その辺を分かって読んでくださいね!




 『スマブラ』の作者である桜井政博さんが、「全く新しいゲームのジャンルを作る人」というよりは、「既存のゲームのジャンルが抱えている“お約束”を分解して再構築する人」ということは何度も書いてきました。
 『スーパーマリオ』に代表されるジャンプアクションゲーム全盛期に、空をプカプカ飛べる『星のカービィ』を出したり。格闘ゲームが覚えゲーと化していた時期に、敢えてアドリブ重視の『スマブラ』を出したり。

(関連記事:桜井政博さんの新作ゲームを予想(妄想)する!
(関連記事:ゲーマーは「独自路線」を望むのか、「今まで通り」を望むのか


 また、桜井さんは「次の『スマブラ』」について、前作Wii版『X』発売直後から「シリーズものは4作目が変わることが多い」と仰っていました。正統進化で何とかなるのは3作目までで、4作目は別方向に舵を切る必要がある―――と。


<以下、引用>
「『大乱闘スマッシュブラザーズ』というタイトルはそんなに簡単に作れるものではなくて、続編をすぐに期待されても困る部分もあるんです。「次にどうするの?」というときに考えたいです。

 『大乱闘スマッシュブラザーズ』はたったの3作目ではありますが、シリーズものは4作目で変わるケースが多いですよね。ユーザーの方は正統進化の先を求められるかもしれませんが、そのさきには回答がないと思うんです。つぎはキャラを50人にすればいい……というわけではないですから。そもそも『4』をやるかどうかもわからないし」

</ここまで>
※ 改行・強調など一部手を加えました


 自分もこの「4作目の舵取り」は、よく考える話で……
 例えば『ドラゴンクエスト』シリーズは、当時最高傑作と言われた『3』が自分で自由にパーティ組んでってゲームだったのに、『4』は「個性的なサブキャラクター達のオムニバス展開」「AIで勝手に動く仲間達」と“キャラゲー”方面に舵を切るんですね。この路線は『8』まで続くのだから、実は『ドラクエ』の方向性を決めたのって『3』よりも『4』の方が大きかったんだろうって思います。

 『ファイナルファンタジー』シリーズも、『3』までの「ドラクエとは違うシステム」「高難度」路線から方向転換しようと、『4』では「ドラクエっぽいシステム」「トレーニングルーム(初心者の館)」「イージータイプ」と初心者寄りにシフトしていました。『4』はまだ「イージータイプ」が別ソフトでしたけど、その後の『FF』シリーズが『5』『6』『7』と“誰でも楽しめるシリーズに”向かおうとしていたのは確かだと思いますし、その方向性を決めたのは『4』だろうと。


 あとは、『バイオハザード』が『4』からTPS視点になるとか、逆に『スーパーマリオ』は4作目の『ワールド』が正統進化の道に進んじゃったからその後にシリーズが作れなくなったんじゃないかとか、いや『スーパーマリオ』の4作目は『64』か?とか。話は横道に逸れていく一方なので、この辺で(笑)。

(関連記事:『スーパーマリオワールド』の失敗




 なので、数日後にお披露目されるであろう『スマブラ』最新作は、かなりの変化をしているであろうと予想できるのです。
 かつて格闘ゲームが「覚えゲー」と化していた時期にブレークスルーとして『スマブラ』が作られたのだけど、今度はその『スマブラ』がジャンル化してしまって行き詰っているところを分解・再構築するんじゃないかと思われるのです。


 人によっては「今度のスマブラは(従来の2Dアクションではなく)3Dになるんじゃ…?」とまで言っている人がいるんですが、それじゃ『新パルテナ』じゃないのかと思うのでそれは流石にないと思いますが(笑)。でも、そのくらい大胆な変化があるかも知れないとは思うんですね。


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予想1.キャラ数を削って、代わりに「キャラクターカスタマイズ」方向に
 「予想」も何も、「キャラを無闇に増やさない」ことと「成長要素を入れる」ことは過去に桜井さんが言及していたような気もするんですが(笑)。岩田さんとの特別対談のページは消えてしまったので、記憶と憶測から「予想」としておきます。


 ゲームファンならば「このキャラがスマブラに参戦してくれれば!」とか「このキャラをスマブラで使ってみたい!」みたいな妄想をするでしょうし、そういう妄想に応じるためにもなるべくたくさんのキャラを入れるというのも手ではあるんですが……桜井さんの発言から推察するに、「キャラ数増やしても未来はないよね」と思っているんじゃないかと思います。

 そもそも、格闘ゲームが「たくさんのコンボを覚えなくてはならないゲーム」だったところに、知識よりもアドリブ重視の『スマブラ』が作られたのだから―――たくさんのキャラが出てきて、それぞれの特性をきっちりと覚えていないと勝てないようなゲームに『スマブラ』はなっちゃいけないと思うんですよね。



 なので、キャラ数は思いきって減らして、代わりに「1つのキャラを自由にカスタマイズ」出来る方向に行くんじゃないかと予想します。
 具体的に言うと―――『スマブラ』は各キャラに4つの必殺技が割り当てられているのですが、『ゼルダの伝説』のリンクの武器も、『星のカービィ』のカービィのコピー能力も、原作では4つじゃ済まないワケですよ。それをプレイヤーが自由に選んで「4つの枠」にセット出来るようになると予想しておきます。


 何故か―――と言うと、これならば「今自分が戦っているカービィ」と「さっき戦ったカービィ」が同じ必殺技を持っているとは限らなくなるので。相手がどんな技を持っているかも分からないまま戦う、より「アドリブ色の強いスマブラ」になるんじゃないかと思うのです。




予想2.3DS版は「一人で遊ぶスマブラ」に
 もちろん今までの『スマブラ』にも「一人で遊ぶモード」がありました。
 Wii版『X』なんかは、「大乱闘モード」と「アドベンチャーモード(亜空の使者)」で“1本のゲームに2つのゲームが入っている”と言えるほどだったんですけど。それは必ずしも利点だけでなくて、「亜空の使者」が本編で他は全部オマケモードだと勘違いしてプレイして、「すぐ終わっちゃった。底の浅いゲームだった」とレビューしている人がいたくらいで。


 “1本のゲームに2つのゲームが入っている”Wii版から、Wii U版と3DS版の2本に分けて作る―――という今回の展開は実は結構理に適っているかなと思うのです。
 前作の「大乱闘モード」にあたる「みんなで集まってワイワイ遊ぶ」とか「オンラインでガッツリ遊ぶ」のはWii U版が担って、前作の「亜空の使者」にあたる「一人でステージをどんどんクリアしていく」「アイテムを集めてキャラが成長する」「ストーリーを楽しむ」のは3DS版が担う、みたいな。

 自分は前作の「亜空の使者」は「まぁ、オマケモードだからな……」くらいにしか楽しめなかったんで、一人用のモードを入れるならば一人用のゲームとして特化して本気で1本を作って欲しいと思っています。



 2つのソフトで使えるキャラクターが違う、という商品展開にはしないで欲しいと願っていますが、3DS版で育ててカスタマイズした“自分だけのキャラ”を友達の家に持ち寄ってWii U版で使える――――みたいな展開は割とアリかなと思います。
 着せ替え要素とかもあると自分は嬉しいんですけど、原作の縛りも強いシリーズなのでそうカンタンにはいかないですかね。マリオがセーラー服を着て戦うとか、宮本さんも許さないと思いますし(笑)。




予想3.新参戦キャラクターは「フォトファイター」に違いない!
 という記事は以前に書いたんで、そちらを。


 それはともかく、今となってはポッチャマとかレイトン教授とかは可能性が薄そうです。
 どのタイミングで桜井さんが仕様を決めているかにも依りますが、『FE覚醒』勢とかは結構微妙な時期ですね。ヒットを見てから入れる、みたいな時期ではないんですよね。『ゼノブレイド』とかはありそう。『ラストストーリー』はあの能力をどう落とし込むのかを見てみたい気もする(笑)。


 賛否両論あったけど(自分は“否”寄りだけど)、前作のスネークのように「えっ!このキャラがスマブラ出るのかよ!」という衝撃のキャラクターは欲しいですよね。「前作との違い」が明確に出ますし。やっぱりここはフォトファイターの参戦に期待しないと………



予想4.「投げ」の簡略化
 「次のスマブラは大胆に変えてくるのでは?」と言っている割に、あんまり変わった予想が出来ていない気がする!ガチガチの本命予想しか書かないのは面白くないので(フォトファイターは本命予想なのか?)、「当てる気はない」踏み込んだ予想も書いていきます。


 格ゲー初心者と中級者を隔てる壁は「投げ」を使えるかどうかだと思います。
 それは『スマブラ』であっても。

 「攻撃」は「ガード」で防がれる、「ガード」は「投げ」に弱くて、「投げ」を狙うと「攻撃」でボコられる―――この三すくみの関係は『ストII』ブームの頃からずっと変わらないと思うんですが、『ストII』の頃は「後ろ押しておけばガード」「強攻撃と同じ操作で投げ」が出来たので誰でも楽しめたのですが、その後の格闘ゲームは「ガードが別ボタン」「投げが別ボタン」と複雑化への道を進んでいったと思うのです。


 例えば、初めて『スマブラ』を遊ぶ人に『スマブラX』遊ばせてみたら、説明しても「ガード」とか「投げ」とか使えないんですよ。そんなに覚えられない。これってジャンケンで言えば「グー」だけで戦っているようなもので……
 かく言う自分も『スマブラ』だと「投げ」が使えないです。とっさに「あ、そうだ……投げあったんだ、投げ……どうやるんだっけ……」と思い出して後の祭りみたいな。じゃんけんで言えば「グー」と「チョキ」だけで戦っているようなものだから、そりゃ弱い。それでも一応楽しめるんだから凄いんですけど。



 『スマブラ』とか『マリオカート』とか、長く続いている対戦ゲームの場合は「操作方法が変わらない」ことで「昔やっていた人でも最新作で遊べる」というメリットがあるのは確かです。だから、自分も「操作方法は変えてこないんじゃないか」とは思っているのですが、敢えて変えてくるとしたらこういうところかなーと予想しておきます。




予想5.乗り物に乗れるようになるんじゃないか
 よし、ようやく「当たるかどうか」がどうでもよくなってきました。

 開発に『ゴーバケーション』のチームが関わっていると言うのなら、やっぱり「乗り物の気持ち良さ」を期待したいです。『スマブラ』に出てくるようなメンツは大抵乗り物に乗っていますし。マリオはカート、リンクは馬、カービィはエアライドマシン、キャプテン・ファルコンはブルーファルコン号、ネスは自転車。ネスサン、すごく不利です……(笑)。


 流石に「レースゲームになる」とは思いませんけど、「何かに乗りながら戦う」みたいにシチュエーションが異なるステージがあったらCMとかPVとかでも派手に「今度のスマブラは全然違うな!」と思わせられますし。『ゴーバケ』チームならば……『ゴーバケ』チームならば、そういうムチャなことだって出来るはずさ!




予想6.「ステージエディット」機能の拡張
 前作では「ノウハウが足りなかった」と言われたインターネット周り。
 ユーザーコミュニティが作れるとか、簡易メッセージくらいなら送れるとか、遊びたいルールによってマッチングが分かれるとか、写真をMiiverseに貼り付けられるとか、友達のオンラインプレイも大観戦できるとか―――そういう“普通に採用されそうな”話は置いといて。



 桜井さんが「ステージエディット機能」をどう思っているのかが気になるのです。
 前作の「ステージエディット機能」は、「作る」のは楽しかったんですけど、作ったステージは「フレンドに送りつける」か「任天堂に投稿する」ことしか出来ず。「他の人が作ったステージを遊ぶ」のも「フレンドからもらう」か「1日1コ日替わりのオリジナルステージが送られてくる」しかなくて――――正直、じきに飽きてしまいました。


 あれから5年。
 ゲームはどんどん「自分で作る」「みんなで共有する」「達人が作ったものが話題になる」という方向に進んでいきました。任天堂タイトルに限っても、『Miiコンテストチャンネル』『バンブラDX』『メイドイン俺』『クリエイトーイ』『とびだせ どうぶつの森』……

 どこかの誰かがとてつもない労力を費やして作ったアイカ村が話題になり、雑誌でインタビューを受けたり、「今のアイカ村」の様子が付録DVDに付いてきたり。

(関連記事:「フレンド以外との通信プレイ」を解禁した任天堂の未来は



 『スマブラ』の「ステージエディット」も、『とび森』のアイカ村みたいに思う存分作りこむことが出来て、それをみんなに配ることが出来たのなら―――きっとまた違う楽しみ方の出来るゲームになると思います。その部分を拡張するためにも、エディットに使えるパーツとかデザインをもっともっと多岐にわたるものにしてくれていないかなぁ……と。

 オンライン対戦でも「誰かの作った評判の良いオリジナルステージ」がランダムで登場する設定にも出来たら、それこそ「アドリブ重視」の『スマブラ』になるでしょうし。


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 ……書いてみたら、どうも「地味な変更点」の予想ばかりになってしまいました。それくらい『スマブラ』を変えるのって難しいんじゃないのか、ということで何とかお茶を濁してみる………


 既に完成されてしまったシステム。
 全世界中にファンがしっかりいる人気。
 キャラだけ入れ替えて新作出しても受け入れられそうな安定感。



 この状況で、変化を持ち込んでなおかつ「面白そう!」と思わせるのは本当に大変そうで……もし数日後に明らかになる『スマブラ』最新作の映像が、今までとあんまり変わらない「いつものスマブラ」だったとしても「仕方ないかなー」と思えてきました(笑)。




 私はあまり「好きなゲームの続編」に興味を持てないので、ガラッと変えてくれることには反対しません。極端な話、「今度のスマブラにはマリオもピカチュウもカービィも出ません!」って言われた方が「それは凄いな!」と興味が出ますもの。売上げ的には……アレだと思いますけど……

 そういう意味では、私なんかが予想するよりもよっぽど凄い「変化」があることに期待したいですし。やっぱり「フォトファイター」の参戦に期待をしたいのです(しつこい)。


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| ゲーム雑記 | 17:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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考察:あなたのエロはどこから?

 もはや季節の挨拶のようになりつつありますが、またしても「児童ポルノの規制」の波が動いていて胃が痛い日々です。自分のスタンスは過去何年にも及んで書き続けているので、そちらを読んでもらうとして……

(関連記事:「自分が興味のないものは規制されてしまえばイイ」のだろうか
(関連記事:「しずかちゃんのお風呂シーン」は何のためにあるのか
(関連記事:少女とは
(関連記事:“非実在青少年”と“非実在成人”の差はどこ?



 今日は、その中でも「絵」や「漫画」や「アニメ」における児童ポルノについての話から考えようと思います。今回の規制対象ではありませんでしたが、3年後を目標に規制の「検討」とか「研究」とか「調査」とかそういう方向にしていくそうです。
 あ、一応。「児童ポルノ」の定義は「18歳未満」ですから「高校3年生」に見える架空のキャラクターまでは全て該当しますからね。「児童ポルノ」って言葉の響きだと「12歳未満」くらいを想像しがちだから、「ロリコンが困るだけの規制だろ。俺には関係ねえな」と思っている人もいるかもですが、高校3年生の裸を見ても興奮しない自信のある人だけが石を投げなさい。




 「三次元の児童ポルノ」が“悪イ”のは分かります。
 上に挙げた記事を書いた頃と違って、私はその後まぁそこそこの数のエロ動画とかエロDVDを「研究」とか「調査」とかそういう理由で見たり見なかったりという噂があったりなかったりするんですが、17歳の女のコがエロビデオに出演したらそれはやっぱりマズイなと思います。

 仮に自分の意思でエロビデオに出演したかったとしても、「人生の選択」に責任を持てるようになるにはある程度の年齢の線引きが必要でしょうし、「高校を卒業をする年齢まではエロビデオに出演できない」という線引きは妥当なところだと思います。


 その線引きを破ったエロビデオは「児童ポルノ」と認定され、規制されていく流れは仕方がないことだと思います。
 「あらゆる娯楽はそれで笑顔になる人がいる限りは規制するべきではない」というスタンスの自分であっても、児童の将来を守るためにもそれは仕方ないだろうと思います。「僕、殺人が趣味なんです!」という人がいても、被害者を出さないためにもその趣味は規制すべきだろうと。


 逆に、今回の改正案では、漫画やアニメ等の「二次元の児童ポルノ」と同様に三年間かけて規制の必要性を「検討」「調査」「研究」されるという“外見上児童の姿態であると認められる児童以外の者の姿態を描写した写真等”――――つまり「18歳以上のAV女優がセーラー服などを着て高校生に見えるようにしているエロビデオも児童ポルノとして規制する」というのには私は反対です。
 基準が曖昧な「18歳未満に見えるものはアウト」ではなくて、基準が明確な「実年齢が18歳未満なのはアウト」という現状は変えるべきではないだろうと。





 さて。
 では、「二次元の児童ポルノ」は何故“悪イ”のか。
 今回の改正案では「検討」とか「研究」とか「調査」に留まりましたが、そもそも何故「実在しない犯罪をフィクションで描くことが違法かどうか」を検討しなきゃならないのか――――って話ですよ。

 「二次元の児童ポルノ」規制に反対する人は、ちっともピンと来ません。
 だから、「官僚の天下り先を作りたいだけなんじゃ」とか「某団体が寄付金を集めるためだけにやっているんだろう」とか「こう言っておけば奥様方の票が集まると政治家は思ってんのか」―――――といったカンジに「誰も、実際の児童を守るために法案を考えていないんだ」と考えがちですよね。


 確かにそう。「二次元の児童ポルノも規制するべきだ!」と言っておけば自分が得をするだろうと考えて、私利私欲のためにやっている人もいないとは思いません。
 でも、中には本当に純粋に「二次元の児童ポルノを規制すれば、実際に犯罪被害に合う児童は減るはずだ」と信じてやっている人もいると思うんです。





 実際にそういう行動をしている議員とか団体の人ではなくて、恐らく一般人の女性がブログに何となく書いている(特に強い意思を持って書いているワケでもなく)のを何年も前に読んだことがあるのですが……

 「二次元の小学生とセックスするエロゲーやってたら、三次元の小学生とセックスしたい!と考え始めちゃう人も出てくるんじゃないかなぁ……」と。
 その女性は、だから「小学生とセックスするエロゲー」を規制する流れがあるのも分からなくもないみたいに書いていて。なるほど「規制賛成派」はこういう発想なのか、と思ったんです。



 私達には「自分の意見」というものがあります。
 そして、世の中には「自分の意見とは違う意見」を持つ人がいます。

 これは児童ポルノに限らず、政治の話でも経済の話でも宗教の話でも安全保障の話でもエネルギー政策の話でも好きな野球チームの話でも好きなゲーム機の話でも好きな女のコの髪型の話でもいいですよ。

 “「自分の意見とは違う意見」を持つ人”を、「アイツはバカだから俺とは違う意見なんだ」とか「アイツは悪いヤツだから俺とは違う意見を使って金儲けしているに違いない」とか「俺の意見に賛同しないなんてアイツは愚か者だ」なんて思ってはいけません。


 人によって「立場」が違うし「優先順位」が違うし「思考の順番」も違います。
 「自分の意見とは違う意見」を持つ人が出てくるのは当然なんです。

 だから、「二次元の児童ポルノも規制するべき」と言っている人達を「愚か者」だとは思ってはいけませんし、ましてや「オマエは愚か者だ!」と罵ったところで「ハハーッ!私めは考えを改めまして、二次元の児童ポルノは規制するべきではないと思い直しましたー!」なんて言われるワケがありません。相手が何故そう思うのかを考えなければ、こっちの意見なんて分かってもらえないんですよ。




 前振りが長くなっちゃった……
 ここからが本題です。

 私は別にこの記事で「児童ポルノ規制の是非」を語る気はありませんし、ましてや「二次元の児童ポルノも規制するべき」と言っている人達を説得する気もありません。“「二次元の児童ポルノも規制するべき」と言っている人達”は、こんな場末のブログの長ったらしい記事を読んでくれないと思いますもの。



 私が考えたいのは……「二次元の小学生とセックスするエロゲーやってたら、三次元の小学生とセックスしたい!と考え始めちゃう人も出てくるんじゃないかなぁ……」というところです。

 「二次元」と「三次元」の違いは、とりあえず今日は置いておきます。
 「小学生とセックスするエロゲーを遊んだから、小学生とセックスしたくなる」のか、「小学生とセックスしたいから、小学生とセックスするエロゲーを遊んで発散させる」のか――――


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 「小学生とセックスするエロゲー」は例えがニッチすぎるから、
 「セーラー服の女子高生の太もも」でも「団地妻のうなじ」でも「エロ大根」でもイイですよ。皆さんにもそれぞれ“他人には言えないエロのストライクゾーン”があるでしょう。それを「小学生とセックス」の部分に当てはめてください。



 「セーラー服の女子高生とセックスするエロビデオを見ていたら、女子高生とセックスしたい!と考えてくるようになった」のか、「女子高生とセックスしたいと思っていたから、セーラー服の女子高生とセックスするエロビデオを見て発散させている」のか。
 「団地妻と濡れそぼつ官能小説を読んでいたら、団地妻のうなじにむしゃぶりつきたい!と考えてくるようになった」のか、「団地妻のうなじにむしゃぶりつきたいと思っていたから、団地妻と濡れそぼつ官能小説を読んで発散させている」のか。
 「エロ大根を眺めていたら太もも好きになった」のか、「太ももが好きだから農家になってエロ大根ばかり栽培するようになった」のか。




 「エロアイテム」きっかけで「エロのストライクゾーン」が目覚めるのか。
 その「エロのストライクゾーン」を持っているから「エロアイテム」に手を出すのか――――



 “他人には言えないエロのストライクゾーン”なのでサラッと書きますけど、私の“他人には言えないエロのストライクゾーン”は女のコが服を着ている状態で後ろ手に縛られていて服がちょっと半脱ぎになっていておっぱいは見えないんだけどブラジャーは見えているというのが小学3年生の頃から好きなんですけど。

 当然、小学3年生の頃は「エロ本」も「エロ漫画」も「エロビデオ」も見たことがないですし、もっというと「セックス」なんてものが世の中にあることすら知りませんでしたが、そういう女性の姿を想像して夜な夜な興奮するような小学3年生でした。


 だから、自分は“「エロアイテム」きっかけで「エロのストライクゾーン」が目覚める”というのがピンと来ません。自分の“「エロのストライクゾーン」の目覚め”はむしろ逆で、「健全なもの」の中からエロスを見つけてそこからどんどん拡大妄想していったように思えるのです。

 多分、自分の「エロのストライクゾーン」のルーツは少年漫画やゲームでの「捕らわれのヒロイン」を見て、漫画やゲームでは助けられるヒロインだけど、ずっと助けられなかったらどうなるんだろうみたいなことを考えていった結果の「ムヒョーーーッ!」だと思うのです。



 私の“他人に言えるエロのストライクゾーン”の方で言うと、例えば「ヒンヌー好き」に目覚めたのは元々は「性的ではない」「清純」「清潔感がある」というものでした。巨乳に比べて「エロくない」から好きになって、その中にエロスを見つけて拡大妄想して「エロのストライクゾーン」になってしまったのです。

 「妊婦さん好き」は、もっと分かりやすいかな。
 妊婦さんのマタニティ姿は露出度が限りなく低いので、全く持って「性的ではない」ですよ。お腹の子のために激しい運動は出来ないし、全く持って「エロくない」。でも、そもそも妊婦さんになったのは―――というところにエロスを見つけて拡大妄想して「エロのストライクゾーン」になってしまったのです。

(関連記事:パンツがモロに見えているから恥ずかしくないもん!
(関連記事:どうして男は「女性のうなじ」にグッと来てしまうのか




 私は「健全なもの」こそが「エロのストライクゾーン」を目覚めさせると思うのです。
 「健全なもの」の中からエロスを見つけ、そこをどんどん伸ばしていった結果、「そういうエロアイテム」に手を出して代替したり、恋人に「ちょっとコスプレしてくんない?」と頼んだりすると思うのです。



 「エロアイテム」を規制したからといって、「エロのストライクゾーン」は規制できませんよ。
 俺達の「エロのストライクゾーン」は、何にも縛られることがない!健全なもの中から生まれ、日常の中で育つ!そう!自由なんだ!フリーーーーーーーダム!!




 「だから、二次元児童ポルノを規制するべきじゃない」という話をしたいワケではありません。だってこれ、「私」の話でしかありませんもの。皆さんがどうとかは知りませんし、流石にこういう話を腹割って喋れる人なんてそうそういません。


 3年間「検討」とか「調査」とか「研究」をすると言ったからには、国会議員の先生方はこれから3年間全国民を対象に「小学生とセックスするエロゲーを遊んだから、小学生とセックスしたくなる」のか、「小学生とセックスしたいから、小学生とセックスするエロゲーを遊んで発散させる」のかを調査研究をされるのでしょう。
 しなかったら「サボってる」ことになりますからね。「調査研究はサボったけど規制します!」なんてことは許されませんからね。この調査データというのは私もとても気になるので、是非公開してもらいたいです。




 さて、皆さんの「エロのストライクゾーン」はどうでしょう。
 あなたの“他人には言えないエロのストライクゾーン”は、「エロアイテム」がきっかけですか?「健全なもの」がきっかけですか?


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merci(メルシー)
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※ 21時40分追記:指摘があったので、記事タイトル名など大部分を修正しました。

| ヒンヌー | 17:51 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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Wii Uは何故スタートダッシュに失敗したのか

 兎にも角にも「ソフトが出ないから」に尽きます。

 例えば、他の理由を考えても……
 「本体価格」で言えばベーシックセットは26250円ですから、25000円で爆発的なスタートダッシュを切った前機種Wiiとそれほど差はありません。
 「(競合する他社の機種と比べて)性能が低いから」という理由も、Xbox360やPS3には性能で劣っていた前機種Wiiのスタートダッシュを見るにそれほど重要な要素ではないと思います。
 「携帯機やスマホで十分という人が多くなったから」という理由は多少はある気もしますが、Wiiが発売した2006年は「DSが超ブームの頃」だったのだから、「WiiはDSには出来ないソフトが出た」けど「Wii Uは3DSには出来ないソフトが出ていないから」という表現の方が正確だと思います。


 もちろんコレらの理由が「1ミリも関係ない」とは言いませんけど……
 一番の理由である「ソフトが出ない」を解決出来ていれば、吹き飛ばせていたような些細な理由だと思うのです。




 Wii Uは、元々据置機の市場が縮小している国内だけでなく、据置機が強い海外でも苦戦しています。しかし、面白いのは……3月末の時点でのWii U本体の世界累計販売台数が345万台なのに対して、『NewマリオU』は215万本も売り上げているのです。海外ではプレミアムセットに同梱されている『ニンテンドーランド』とタメを張る装着率です。

 国内だけではどうか?と見ると……ゲームデータ博物館さんのデータによると、5月29日までのデータでWii U本体が93万台で『NewマリオU』が51万本を売り上げています。


 世界的にも国内的にも、Wii Uを買った人の半分以上の人が『NewマリオU』を買っているということになります。まぁ、ひょっとしたら「Wii Uは持っていないけどマリオは買っちゃったよ!」という人もいるかも知れませんが(笑)。



 Wii Uには『NewマリオU』しかキラータイトルがない――――
 これが言ってしまえば「Wii Uは何故スタートダッシュに失敗したのか」の理由だと思います。『ニンテンドーランド』が「第2のWii Sports」になれなかったのも問題ですし、サードメーカーからは移植ソフトばかりというのも辛い理由なんですけど、Wiiのスタートダッシュのようにタイプの違う二の矢・三の矢を次々とは出せなかったというのが現在に響いているのかなと思います。



【Wii本体発売から7ヶ月間の任天堂パッケージソフト】
・12/2『Wii Sports』
・12/2『はじめてのWii』
・12/2『おどるメイド イン ワリオ』
・12/2『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』
・12/14『ポケモンバトルレボリューション』
・1/18『エキサイト トラック』
・2/22『ファイアーエムブレム 暁の女神』
・3/8『アイシールド21 フィールド最強の戦士たち』
・4/19『スーパーペーパーマリオ』
・4/26『Wiiでやわらかあたま塾』
・6/28『ドンキーコング たるジェットレース』

 計11本。
 前機種ゲームキューブ用ソフトから移行させたソフトも多いですが、そのために「毎月新作ソフトが出るゲーム機」という印象を最初に付けられました。ソフトもバラエティに富んだラインナップが揃っています。「任天堂タイトルでスタートダッシュを切って普及させて、サードメーカーに後から付いてきてもらう」という強い意志を感じますね。



【3DS本体発売から7ヶ月間の任天堂パッケージソフト】
・2/26『nintendogs + cats』
・4/14『パイロットウイングス リゾート』
・5/12『スティールダイバー』
・6/16『ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D』
・7/14『スターフォックス64 3D』
・8/11『スーパーポケモンスクランブル』(発売元はポケモン?)

 震災があって自粛期間があったり、「スタートダッシュに失敗した」と言われ1万円の値下げをすることになった3DSであっても……計6本のソフトが出ています。それぞれジャンルも客層も重なっていないソフトを揃えている辺りは流石かなと思います。それでも、年末の『マリオ3D』『マリオカート』『モンハン』までは苦戦が続くのですが。



【Wii U本体発売から7ヶ月間の任天堂パッケージソフト】
・12/8『New スーパーマリオブラザーズ U』
・12/8『Nintendo Land』
・3/28『ゲーム&ワリオ』


 まぁ、一応(笑)。
 計3本というのも厳しいのですが、ジャンル的にも客層的にも若干重なっている感のある3本というのも厳しいです。いや、中身は全然違うんですけどさ。「非アクションゲーム」とか「世界中を冒険していくゲーム(ゼルダみたいな)」とか「黙々と何百時間も遊べるシミュレーションゲーム」とか、そういう幅広さはないですよね。3本じゃそりゃしょうがないんですけど。


 去年のE3に発表されたラインナップを見て、自分は何となく「12月にマリオとニンテンランド、1月にワリオ、2月にWii Fit、3月にピクミンって順番かな。これはなかなかイイバランスでソフトを揃えてあるな!」と予想して感心していたんです。現実にはワリオは3月、ピクミンが7月、Wii Fitは未だ発売日が発表されず……

 こんなにソフトが出ないなんて、Wii Uってソフトの開発がものすごく難しいゲーム機なんじゃないのか……これじゃ今後もあまりソフトが出ないかもなぁ。って考えている人は、私だけじゃないと思います。そして、「ソフトがあまり出ないんならゲーム機買う意味ないよね」と選択肢にすら入れてもらえない。







 ……という話は、そんなに面白い話でもないですよね。
 「そんなことは分かりきってることだ!」と思う人も多いでしょう(笑)。


 ここからが本題です。
 E3の前だから語っておきたいのです。
 「何故、Wii Uのソフトは出ないのか?」という話。


 先々月の決算説明会の質疑応答で興味深い質問をしてくれた人がいました(Q7)。


<以下、引用>
Q7.
<略>
 おそらくここにいらっしゃる投資家のみなさんは、「『ピクミン3』が出てくるにしても、その後に続くタイトルの発売がまた遅延するのではないか」というリスクを感じておられると思う。
 ソフトのクオリティーを追求すると、どの部分が一番開発上のネックになっていて、これはこの後のタイトルにも響くようなものなのかどうかについて、コメントをいただきたい。
<略>

A7.
 まず、自社タイトルが必ずしも順調に仕上がらなかった背景には、昨年の年末にハードを発売し、同時発売するソフトを仕上げるために、予定よりも大きなエネルギーが必要でしたので、そのために、「いろいろなチームから人を借り集めて動かした」ということがありました。
 これは『ピクミン3』の開発者、あるいは他のソフトの開発者にすれば、「チームの人手をしばらく取られていた」ということがあったと思います。
<略>

</ここまで>
※ 改行・強調など一部手を加えました。



 バラバラだったパズルのピースが繋がった、みたいな感覚でした。

 任天堂が1つ前に発売したゲーム機は「ニンテンドー3DS」です。
 3DSは「2010年の年末」に発売したかったんだと思います。「年末商戦」「クリスマス商戦」に合わせて発売することで爆発的なスタートダッシュが出来ますし、北米市場では「クリスマス商戦」だけで年間の何割かの売上げが出てしまうくらいですから。しかし、実際には「2011年2月~3月」に発売され、1回分「年末商戦」「クリスマス商戦」を逃したことになります。

 そのせいだけだとは思いませんが……結果的に、(3DSは国内では復活して現在は絶好調ですが)海外では未だに苦戦中と言われます。


 Wii Uは、なんとしてでも「年末商戦」「クリスマス商戦」に合わせて発売することが至上命題だったのでしょう。
 Wii U本体は購入後すぐに長時間のアップデートが必要だったり、それでもソフト切り替えのあまりの遅さゆえに春と夏に大型アップデートが行われたり行われる予定だったり、「納期優先で未完成品のまま発売してしまった」と揶揄されるほどでした。

 一方で、「ゲーム機のOSはヒドイけど、ゲームソフトの方はしっかり作ってあるよね」というのが『NewマリオU』と『ニンテンランド』の評判だったのですが、それも「このままじゃ同時発売に間に合わないから他のソフトを後回しにしてみんなでこの2本を作るぞー!」という任天堂の開発部隊が総動員で何とか間に合わせたということだったんです。




 実を言うと、この話は『NewマリオU』と『ニンテンランド』だけの話ではないです。
 『ゲーム&ワリオ』の「社長が訊く」でも、「他のソフトを作っている人達に助っ人に来てもらって何とか完成させた」という話が出ていました。


<以下、引用>
岩田「一時期、わたしはウワサを耳にしたことがあったんです。
「開発スケジュールが押しているはずなのに、阿部さんはこれを全部つくるって言ってるらしいけど、正気か??」っていう(笑)。」

阿部「もちろん物量が増えてたいへんなところもあったんですが、最後の最後で“助っ人”のみなさんにお手伝いをいただきましたので・・・。」

<略>

岩田「あ、実際に “スマブラ状態”って呼んでいたんですか?」

「いえ、助っ人のみなさんが“ニンテンドウオールスター!”状態でしたので、わたしが個人的にそう呼んでいました(笑)。
任天堂のプロデューサーさんやディレクタークラスの人たちがいっぱい集まって、ゲームのアイデアを出し合ってつくるというのは、「こんなこと、いままでなかったぞ・・・!」 と思いましたから。」

岩田「実際、はじめてのことだったんです。
企画開発部ができて以来、1本のゲームのために、全制作チームから応援に駆けつけるというのは、これまで一度もなかったことですから。」

</ここまで>



 もちろん「Wii Uはソフト作るのに時間がかかるのかなー」というのは否定出来ません。元々『Newマリオ』や『ニンテンドーランド』が予定に間に合いそうになかったので助っ人を呼んでいたのですから。しかし、助っ人を呼ばれた方のソフトもまた遅れて、それで他のソフトから助っ人を呼んで――――という悪循環を考えるに、「あ、そうか」と思ったことがあったんです。



 実は、
 Wii Uで発売が遅れているソフトって、「任天堂が自社で開発しているソフト」だけなんですよね。


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 ゲームに詳しい人ならば、「任天堂から発売しているソフトの全てを任天堂が開発しているワケではない」ということは分かりますよね。色んな会社と協力したり任せたりしてソフトを完成させて、販売するのが任天堂―――というデベロッパーとパブリッシャーの関係の話です。

 任天堂から発売しているソフトであっても、『星のカービィ』はHAL研究所が開発して、『ファイアーエムブレム』はインテリジェントシステムズが開発して、『安藤ケンサク』はShiftが開発して……とまぁ、こんなカンジ。もちろんクレジット表記に出ない協力とかも結構あるみたいなんですが、有名どころはこんなカンジです。



【Wii本体発売から7ヶ月間の任天堂パッケージソフト】
・12/2『Wii Sports』(任天堂開発)
・12/2『はじめてのWii』(任天堂開発)
・12/2『おどるメイド イン ワリオ』(任天堂&インテリジェントシステムズ開発)
・12/2『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』(任天堂開発)
・12/14『ポケモンバトルレボリューション』(ジニアス・ソノリティ開発)
・1/18『エキサイト トラック』(Monster Games開発)
・2/22『ファイアーエムブレム 暁の女神』(インテリジェントシステムズ開発)
・3/8『アイシールド21 フィールド最強の戦士たち』(分かんなかった・笑)
・4/19『スーパーペーパーマリオ』(インテリジェントシステムズ開発)
・4/26『Wiiでやわらかあたま塾』(任天堂開発)
・6/28『ドンキーコング たるジェットレース』(パオン開発)



【3DS本体発売から7ヶ月間の任天堂パッケージソフト】
・2/26『nintendogs + cats』(任天堂開発)
・4/14『パイロットウイングス リゾート』(Monster Games開発)
・5/12『スティールダイバー』(任天堂&VITEI開発)
・6/16『ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D』(グレッゾ開発)
・7/14『スターフォックス64 3D』(任天堂&キュー・ゲームス開発)
・8/11『スーパーポケモンスクランブル』(アンブレラ開発)



 色んな会社の名前がありますね!
 では、Wii Uのソフトはどうなのかというと……私が脳内で予想していた「Wii Uのスタートダッシュに用意されているであろうソフト達」を見てみると……


・12月『New スーパーマリオブラザーズ U』(任天堂開発)
・12月『Nintendo Land』(任天堂開発)
・1月『ゲーム&ワリオ』(任天堂&インテリジェントシステムズ開発)
・2月『Wii Fit U』(任天堂開発)
・3月『ピクミン3』(任天堂開発)


 自社開発のソフトばっかりだ!
 しかも、『ワリオ』以外は情報開発部のソフトばかりですね。『Newマリオ』と『ニンテンランド』の遅れを間に合わせるために『Wii Fit U』と『ピクミン3』が遅れてしまった――――というところですか。

 恐らく、Wii Uの当初のプランとしては本体発売直後に「自社開発のキラーソフトを立て続けに投入して一気に逃げ切る」予定だったんだと思います。Wiiの終盤や3DSの序盤に自社開発のソフトがあまりなかったのは、“Wii Uのスタートダッシュのため”だったんでしょう。この5本のラインナップは、3DSのスタートダッシュ時に比べても「豪華な5本」だと思いますもの。


 しかし、それが裏目に出た。
 自社開発のソフトを序盤に固めて予定していた分、1つの遅れでバタバタと他のソフトまで遅れることになってしまった―――と推察されます。

 




 裏を返せば。
 「7月以降はソフトが揃っている」というのは、「任天堂が自社で開発しているソフト」以外のソフトはそこまで深刻には遅れていないということなんでしょう。

 7月発売の『レゴシティ』は海外では既に発売されたソフトを任天堂がローカライズしているもので、8月発売の『The Wonderful 101』はプラチナゲームズ開発。発売日が発表された時に「Wii Fitやピクミンがアレだけ遅れているのに、こっちは思ったより早かったな」と思ったのですが、Wii Fitやピクミンが遅れた理由を考えれば不思議でもなんでもない話でした。




 ということで、E3直前にこういう予想記事を書いたワケです。
 恐らく、今年後半のWii Uソフトは「任天堂が自社では開発していない任天堂ソフト」のターンです。

 『Wii Party』の最新作はエヌディーキューブ開発。
 『毛糸のヨッシー』はグッド・フィール開発。
 『3Dマリオ』最新作は任天堂開発でも東京制作部だから……多分……


 逆に『Wii Fit U』『風のタクト』『マリオカート』は情報開発部のソフトだろうから、遅れが直撃しているかも知れません。『マリオカート』なんかは3DS版で一部外部開発を取り入れていたので、今回のWii U版もその辺で何とかしているかも知れませんが。

 気にしている人が多いであろう『スマブラ』は桜井さんとバンナム開発ですし、モノリスの新作RPGはもちろんモノリスソフト開発なので、この2つも『Wii Fit U』みたいなことにはならないと思います……が、この2本は多分「最初から2014年以降に発売する予定のソフト」だと思うので。まだまだ発売は先だと予想していますが(笑)。



 今のところはただの推測です。
 6月11日には今後のWii Uソフトのラインナップが明らかになるでしょうから、その前に書いておきたかったんです。多分「7月以降はソフトが揃っています」という言葉は真実だろうし、恐らくそれはこういう理由だろうと。この推測が当たってても外れてても面白いぞ、と(笑)。

 個人的にはこの記事に書かれているような定番の人気シリーズソフトだけじゃなくて、初めて『Wii Fit』見た時とか初めて『安藤ケンサク』遊んだ時みたいに「なんじゃこりゃ!」という怖いものみたさな新作ソフトを見たいんですけど、そういうソフトの情報はE3期間のニンテンダイレクトでは出てこないかなぁ……


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| ゲーム雑記 | 18:01 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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初心者の自分が「本の自炊」に挑戦してみた

 この記事で語る自炊とは「自分で料理を作って自分で食べること」のことではなくて、「自分の持っている“紙の本”をスキャンしてデジタルデータに変換して読むこと」のことです。

 あくまで「自分が持っている“紙の本”を」「自分の手でスキャンして」「自分だけが読む」用途に限って話を書きたいと思います。
 スキャンしたデータをネットにばらまくなんてのは著作権的にも許されませんし、漫画を描く立場の自分としても断固として許せませんし。“自炊の代行業者”は現在出版社と著作権料について協議中みたいな噂も聞くんで、この記事を書く段階では「よく分かんないんでノータッチで!」と知らぬ存ぜぬを貫き通そうと思います。




 まず最初に。
 節約目的で「本を自炊してみようかなー」なんて考えている人は、やめておいた方がイイですよ!

 恐らくこういう考えの人は少なくないと思うんですよ。
 「部屋がもういっぱいだからコレ以上本が買えないや。でも、電子書籍で買い直すのもお金がかかるし……そうだ!最近よく聞く“自炊”ってのをやってみよう!手間はかかってもお金を節約できるだろうし!」

 実際は「本の自炊」には「お金」も「手間」も「スペース」もかかります。
 節約どころの騒ぎではありません。



 まず、かかる「お金」の話からします。
 パソコンは持っていることが前提で……

 本を裁断する裁断機は、質にこだわるか安さを取るのかにもよりますが……Amazonで相場を見たら7千円~4万円くらいでした。当然、値段によって性能は違うと思います。
 次に、裁断した本を連続スキャン&両面読み取りしてくれるスキャナー。富士通のScanSnapが有名ですね。Amazonで相場を見たら2万2千円~4万円くらいでした。当然、値段によって性能は違うと思います(※1)

(※1:ScanSnapには書類などをスキャンするための「片面のみ読み取れる」安い機種がありますが、「本の自炊」には両面読み取りが絶対必須機能なので、購入の際には注意してください)

 スキャンしたデータはパソコンでも読めますが、やっぱり手元で読める方がイイなとタブレット端末を購入した場合―――キンドルファイアHDで1万6千円くらいですね。画面デカイやつがイイやとか、もっと性能がイイのがイイやというと、もちろんもっと値段が上がります。

 キンドルファイアHDには標準で「PDFを読む機能」が付いているのですが、「横書き基準」でページを右から左にめくらなくてはなりません。そのため、「縦書き基準」でページを左から右にめくれるPerfect Viewerというアプリが役立ちます。これが確か270円くらいだったような……と思ったのだけど、GooglePlayだと無料なのか。有料なのってAmazonアプリストアだけか、ひょっとして。



 これらが大体「初期投資にかかる費用」です。
 もちろん未来永劫これらの機器が使えるワケではありませんし、消耗品の部品は買い足さなきゃならなかったり、何年も使っていると故障することもあるでしょう。そしたらまたお金がかかります。お金の節約のために自炊を始めようと考えるなら、大人しく「電子書籍で買い直す」方が安く済む人も多いと思います。



 次に「手間」の話。
 音楽CDのようにパソコンに入れたら後は勝手にデータ化してくれるものではありません。
 「本の自炊」は人力で本を裁断して、人力でスキャンしなければなりません。
 裁断も裁断機を使う前にハードカバーを引っぺがしたり、ホッチキスを抜いたりという手間がかかりますし。スキャンも「原稿ジャム」が起こらないようにちょっとずつスキャンしなければなりません。キレイに裁断できていないと、紙がクシャクシャになる大惨事も起こります。

 また、スキャンが完了した後も、Adobe Acrobatというソフトを使って「90度ズレているページを修正」したり「スキャン時に間違えて順番がごっちゃになってしまったページを修正」したりする必要があります。

 詳しい工程は後で書きますが、私の場合は大体「1冊の本の自炊」に30分ちょっとかかります。(※2)自宅の本を全部デジタルデータに変換すれば部屋が広くなるぞー!という野望を達成するまでにどれだけの時間がかかるか、考えただけで気が遠くなります。

(※2:実際に自炊をやっている人は「なんでそんな時間がかかるの?」と思われるかも知れませんが、それも後述します)



 最後に「スペース」の問題です。
 「部屋に本がいっぱいだからもう本が買えなーい!」という理由で自炊を始めるのに、バカデカイ裁断機とかスキャナを買ってどこに置くのかという問題があります。これで「裁断機買ったけど面倒くさいから自炊を途中で投げちゃった」ら、部屋が本と裁断機とスキャナでいっぱいになってしまいます。


 また、保管場所の問題もありますよね。
 “400枚の紙が同時に切れる裁断機”を部屋に置くのは怖い、という人もいるでしょう。小さなお子さんをお持ちの人や、犬や猫を室内に飼っている人――――「万が一」という可能性もありますよね。




 ということで、「本の自炊」は大変です。
 お金も手間もスペースもかかります。なんかもう「高尚な趣味」と言ってイイんじゃないかと思うくらい、最初のハードルが高いです。「誰にでもオススメですよ!」とは正直言えません。「覚悟を持った人だけがやればイイ」と自分は思います。



 ただし、「自炊」にしか出来ない魅力があるのも確かなんです。
 先ほど私は敢えて“「電子書籍で買い直す」方が安く済む人も多いと思う”と書きました。そのことに嘘はありませんが、逆に言うと「電子書籍で買い直せない本は自炊するしかない」んですよね。

 漫画も「あの出版社はキンドル本を出してないのかよー」と不満を抱くラインナップでしたが、活字の本は更に「目当ての本が全然ない」状態でしたし……もっと言うと、みなさんの本棚や押入れには「絶対に電子書籍で再販されない本」がありますよね?

 例えば、昔の雑誌。
 例えば、同人誌。
 ゲームの説明書とか、チラシとか。
 音楽CDの歌詞カードとか。
 高校時代に使って取っておいている教科書とか。


 「自炊」ならば、こういうものもデジタルデータ化できるんです。



 また、「自炊」がゆえに「自分で好きなように編集」が可能なのも特徴です。
 漫画雑誌のこの読みきりだけ取っておきたいんだよなあ、というものを残したり。「上下巻」の本を1冊にまとめたり。ファミ通のクロスレビューのページだけを通して保存したり(※3)。広告のページはカットしたり。漫画の場合は「1巻」「2巻」という区切りじゃなくて、「○○編」「××編」というファイルに分けたり。

(※3:なんで?) 


 これを「楽しそう!」と思えるか、「面倒くさそう!」と思うかどうかで、自炊の価値は変わると思います。





 私の場合、という話をします。
 自分は実は、他の用途で既にScanSnapを持っていたんです。
 裁断機は持っていませんでしたが、漫画の原稿用紙をカットするための「10枚ずつ紙を揃えて切れる」ディスクカッターも持っていました。
 キンドルファイアHDを持っていることは言うまでもなく。
 Perfect Viewerは「キンドルファイアHDを買ったんで何かオススメのアプリを教えてください」と書いた時に教えてもらっていたんで、その頃は全く使う用途がないのに買ってしまっていて(笑)。


 「400枚同時に切れる裁断機」の代わりに「10枚ずつ切れるディスクカッター」を使えば、たまたま「本の自炊」を初期投資0円で出来る環境が整っていたんです。



 「本の自炊」は、お金がかかります。
 でも、手間とアイディアを使えば、皆さんの自宅にあるもので何とかなる部分もあるかなと思うのです。結論から言っちゃうと「ScanSnapはないとキツイ……」んですけど(笑)、裁断機はカッターと定規で何とかなる部分もあるかなと思います。ちなみに自分が使っているディスクカッターと同様のものは2000円チョイで買えるみたいです。


 裁断機がないと手間がかかるのは確かですから……数年前に漠然と考えていた、「持っている本が全部デジタルデータに変わったらなぁ」という考えは捨てることにしました。
 「週に5~6冊くらいずつ」、日曜大工感覚でちょっとずつ紙の本をデジタルデータに変換していく計画に変えました。そうすれば年に250冊くらいが片付くワケで。10年続ければ……絶対にその間にScanSnapが壊れるので考えないようにしよう(笑)。




 ということで、ここからが本文ですよ!
 実際に「本の自炊」を行った模様を写真付きでレポートします!


自炊ノ全テ自炊ノ全テ
佐藤貴明

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 ちなみに自分が自炊をする前に読んだKDPの本がこちら(↑)。
 参考になった部分、ならなかった部分はありますが……「自炊に夢を抱いていた自分」に現実を突きつけてくれたんで、今から自炊しようって人は試しに読んでみるとイイと思いますよ。99円ですし。




1.「本の解体作業」
 さて、皆さんに私のステキな自炊用作業机をお披露目しようと思います!
 これがデジタル作業の最先端だ!



 jisui1.jpg

 家にあった大きめのカッター。
 小学生の頃に(兄貴が)使っていた木製の定規。
 カッターマット代わりに、新聞紙と雑誌っぽいもの。


 とてつもない「図画工作」感。




 記念すべき「自炊する本」第1号は何にするか悩んだんですけど……
 最初の頃は絶対に上手くいかないことが起こるだろうと思ったので、こちらにしました。


 jisui2.jpg

 『よつばと!』1巻。



 「ヒドイ!」「失敗するかも知れないのに、よつばちゃんかわいそう!」「非実在児童への虐待は許せない!」という声もあるかも知れませんが。仕方ないのです。私の持っている本で、第1号はこれしか考えられないのです。






 jisui3.jpg

 だって、2冊持っているからさ……
 「家に置く用」と「友達に貸して普及する用」に2冊持っていたのだけど、正直もう貸せる人には貸し尽くしたので……「友達に貸して普及する用」の方を記念すべき第1号にしようと決めたのです!




 さてと。始める前に「注意書き」をします。
 人によっては「バラバラになっていく本の画像」はショッキングに映るかも知れません。
 以前、自炊代行業者に異を唱える作家さん達が「一生懸命作った本が裁断された姿を見たらショックだった」と仰っていたのを読んで、何を言ってるんだこの人達は……と、その時は思ったんですよ。本なんてしょせん印刷物をまとめただけのものだろうよ!それをバラバラにするのなんて元の形に戻すだけじゃねえか!とか。


 そしたら、確かにちょっとグロイのね。
 普段「本」として見慣れているものが、解体されて「見慣れないもの」に変えられる様は……漫画や映画で登場人物の手足が切断される様を見せられるような感覚があって。裁断し終わればどうということはないのですが、中途半端に糊付けが残っている途中は確かに自分も「ショッキング」だと思いました。


 ということで、そういう覚悟を持った人だけがここから先を読んでください。
 この画像に耐性がなければ、御自身で「本の自炊」なんて出来ないでしょうしね。




 jisui4.jpg

 まず、表紙カバーを外し、表紙と裏表紙の部分をカットします。
 背表紙は諦めました。

 ScanSnapならば表紙カバーをカットしなくてもスクロールして読み込んでくれるので、「表紙と裏表紙の絵が繋がっている」作品はそうしているのですが……PDFファイルが本棚に並んだ際に表示されるのは「1枚目の画像」になるので、基本的にはこの段階でカットしてしまうことにしています(※4)

(※4:表紙カバーをまるまるスキャンした場合は、画像加工ソフトなどで“表紙”にあたる部分だけをコピーして別画像に保存→Adobe Acrobatで1ページ目に挿入すれば問題はありません。一手間かかるので面倒くさいでしょうけど)




 jisui5.jpg

 次に本をバラバラにしていきます。
 自分のディスクカッターは「10枚ずつ」なので、10枚セットになるようにバラバラにしていきます。最初は背表紙側からカッターで丁寧に切っていたんですが、カッターで真っ直ぐ切るのは非常に難しいので……
 結局、「腕力で引き剥がしていく」ことにしました。これが一番キレイにバラバラにできました。「これはキレイにはムリかも知れない」と思ったら、本の内側からカッターで切り込みを入れて引き剥がしやすくしていきます。



 jisui6.jpg

 バラバラにした図。
 この頃はまだ「引き剥がす」ことを知らなかったので、汚いでしょ?

 ノドの部分がかなり犠牲になってしまいました。



 jisui7.jpg

 ようやくディスクカッターの出番です。
 ノドの部分に合わせて切っていきます。糊付けされた部分が残らないように。

 スキャンする時に「すべてのページが揃っている」方がスムーズにスクロールしてくれるので、ディスクカッターの位置固定が役に立ちます。逆に言うと、この位置固定以外は「カッターと定規で切る」のと大して差はないんですけどね。


 jisui8.jpg

 切り終わりました!パチパチパチ!
 ノドの部分でキレイに裁断されているのを確認してウットリ。

 ここで「完全には切り離せていないページ」があると、あとでスキャンする時にジャムって「ページがクシャクシャになる」大惨事を引き起こすので……この時点で丁寧に確認した方がイイかも。「これ、切り口が怪しくないか?」というページは、1枚ずつ入れるようにしましょう。



 jisui9.jpg

 漫画以外の話もしましょう。
 ハードカバーの本は、最初にカッターで「ハードカバー」と「中身」を切って分解しましょう。後は大体同じ。ハードカバーはScanSnapでスクロール出来ないので自分は諦めましたが、どうしてもハードカバーの絵も保存しておきたいという人は、普通のスキャナで画像としてスキャンして、後でAdobe Acrobatで追加してください。


 jisui10.jpg

 雑誌の場合………ホッチキスで止まっているものは最初にホッチキスを外して、真ん中のページから「切るべし!切るべし!」とやると、ページの幅が合わないというトラップが(笑)。雑誌を見てもらえば分かりますが、外側の紙と内側の紙は同じサイズじゃないんですよね……

 自分はもう「ノドの部分が切れちゃっても知るかーーーー!」と開き直って、テキトーなサイズに切っています。



 もちろんページ数にも依りますが、ここまでの作業で大体「1冊15分」くらいですかね。
 裁断機を使えば、もっともっと早く済むとは思います。




2.「スキャン作業」
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 ようやくScanSnapの出番です。
 実際に自炊作業を始めるまでは、「複合機についているスキャナーでも時間をかければ自炊できるんじゃないかな」なんて思っていました……やめた方がイイです。時間が400倍くらいかかると思います。本1冊スキャンするだけで休日が一つ潰れると思います。


 ScanSnapは複数枚セットした原稿を自動でスクロールして読み取ってくれて、両面ももちろんスキャンして、PDFファイルにしてくれるという優れものです。機種にも依ると思いますが、PDFファイルを容易に編集できるAdobe Acrobatというソフトも付いてくるので、後からページの削除とかファイルの結合とかが可能です。超便利。



 スキャンする前に、まずはScanSnap Organizerを起動して「設定」を決めます。
 自分も色々試してみたんですが……今のところコレがベストだなという「設定」は、画質は「スーパーファイン」にして、カラーページと白黒ページは別ファイルに分けて、前者は「カラー」で後者は「グレー」でスキャンするというやり方です。その2つのファイルを後でAdobe Acrobatでくっ付ける。


 最初は「ファイン」の画質で試したんですが、絵も字もちょっと読みづらくて……
 カラーモードも最初は「自動判別」にしたんですが、それだと「日焼けしているページ」も全部カラーで忠実に読み取ってくれまして。「白黒」も試したんですが、こちらはスクリーントーンがよく分からんことになったのでオススメできません。



 この設定で自炊して作ったPDFファイルの容量は、漫画だと『かみちゅ!』1巻(198ページ)が102MB、活字の本だと『爆笑問題の日本原論2000』(245ページ)が33MB、雑誌だと10年前の『Number』(144ページ)が126MBでした。ちょっと容量は大きいですが、“保存する”目的なのだからこれくらいはイイかなと自分は思いまして。

 雑誌なんかは容量が大きすぎるのか、読む際に「ページ切り替えにちょっと時間がかかる」感覚はあります。パラパラとページをめくれない。あくまで保存目的で、読む目的だったら雑誌は雑誌のままがイイかなと思います。



 そうだ。肝心なことを。
 PDFで保存されたファイルは、その中から文字だけを検出して「検索可能」なファイルにすることが出来ます。漫画でも、です。『よつばと!』1巻の中に「風香」という台詞がどこに出てくるか検索することが出来ます。このファイルへの変換作業は後からでも出来て、パソコンの性能にも依りますが1ファイル15~20分くらいかかりました。

 自分は「いらん!」と思って変換していません。
 学術書とか教科書ならともかく、漫画やエッセイで文字を検索したい時なんて限られているし、必要になった時に初めて変換すればいーや、と。前に書いたキンドル本の機能と違って、基本的にはパソコンで読む場合に使える機能であって。キンドルファイアHDに搭載されている機能でPDFファイルを読む場合や、PerfectViewerで読む場合では使えません。




 ScanSnapは複数の原稿を連続スクロールしてくれる優れもの機械ですが、たくさんの原稿をセットするとジャムる原因にもなるんで……自分は大体10枚くらいずつセットして、ジャムらないように見張っています。裁断の際に紙がキレイに切れていないとジャムる可能性が高いので、そういうのは1枚ずつセットして……


 この作業は大体「1冊10分弱くらい」かな。
 ページ数の少ない同人誌とかはあっという間に終わるので、「薄い本ありがとう!」と思えます(笑)。



3.PDFファイルの編集
 ここまで来たらあとちょっとです。
 Adobe Acrobatを使ってPDFファイルを編集します。カラーページと白黒ページを分けてスキャンした人は、ここでファイルを結合します。


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 サムネール表示にすると、「どういう順番でページが並んでいるのか」とか「向きが間違っているページがないか」とか一目瞭然です。ファイルを結合したい場合は「ページの挿入」でもう一つのファイルを入れます。ページの移動も直感的に可能。超便利。

 ScanSnapの設定で「向きを自動で修正してデータ化してくれる」機能を使うと、大半のページはきっちり読み取ってくれるのですが、たまに「90度間違えている」とか「180度間違っている」ページが出てくるので、その修正をしましょう。

 これらの作業が大体「5~6分」くらいです。



 つか、このソフトがあれば、みなさんのパソコンに保存されているエロ画像とか荘厳な滝の画像とかを並べて「自分だけのデジタル写真集」を作ることも可能なんですよね。
 そうした画像はインターネット上で拾ってきたものが多いだろうから、著作権的にはモニョモニョっとした話ですけどね。それを売ったり配ったりしちゃ本当にダメですよ!!!




4.PerfectViewerで読む
 多少繰り返しになりますが……
 キンドルファイアHDには標準で「PDFファイルを読む機能」が付いているので、横書きの本を読む場合はそれを使えば問題はありません(その話は以前に書いたんでどうぞ)。

 ただし、縦書きの本を読む場合はどうしても「ページのめくり」が逆向きになるのでとてつもなく違和感を覚えます。なので、「自炊した本を読むためのアプリ」を購入して読みましょう。自分の場合はPerfectViewerを使っています。


 キンドルファイアHDでPerfectViewerを使う場合の注意があります。
 有料のPerfectViewerが本体なのですが、どうもアップデートの際に「PDFファイルが読めなくなる」不具合が起こったらしく。これを解消するためにPerfectViewer PDF Pluginという無料アプリをダウンロードする必要があります。どちらもAmazonアプリストアにあります。両方ダウンロードしないとPDFファイルは認識してくれないよって話。





 PerfectViewerは細かい設定変更が出来るのが魅力らしいのですが、ゲームのキーコンフィグすら面倒くさい自分にとってはむしろ「ハードルが高い」部分ではありました。
 色々試してみたところ……画像スケールは「最適表示」、ページのレイアウトは「単ページ/見開き自動切換え」、画像平滑化方法は「平均画素法v2」、ページの原点は「ページの中心」に設定しました。これで大体「キンドル本で漫画を読む」のと同じような感覚かな。


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 こんなカンジ。
 最初の頃はカラーで読み込んでいたので、「日焼け」も再現しちゃっています(笑)。逆に言うとグレーでスキャンすれば「日焼け」を取り除いた状態でデータ化できるということで……自分としてはこれが結構嬉しいです。



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 「単ページ/見開き自動切換え」に設定しているので、端末を横向きにすると見開き表示になります。キンドル本と違って「このページは右ページ、このページは左ページ」と決まっているワケではなくて、見開き表示に切り替えた際のページが右ページになるっぽい。

 ノドの部分を犠牲にして裁断しているため、見開き表示がピッタリ合わないのはまあしゃあない。




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 「キンドルファイアHDの画面サイズじゃ、雑誌を自炊して読むのはキツイかなー」と思いながら自炊してみたんですが、意外にクッキリ文字が表示されて「余裕で読める」レベルでした。


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 もちろん部分的に拡大・縮小も出来るので、老眼の人でも安心です。
 むしろ元の雑誌より文字がデカい。



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 見開きで写真表示してもキレイに表示されますね。
 ノドの部分はしゃあない。もっと時間をかけて丁寧に作業すれば何とかなると思いますが、正直1冊1冊にそんなに労力をかける余裕はないのです。




 基本的には「キンドルで漫画を読む」のと同じ感覚で読めるのですが。
 PerfectViewerは「真ん中をタッチするとメインメニュー」、「真ん中下部をタッチするとツールバー」というのが最初はなかなか馴染まず。キンドル本と違って「目次ジャンプ」がないのは仕方ないとして、スクロールバーからジャンプした後に←一発でジャンプ前の位置に戻るということが出来ないのが辛いです。

 逆にキンドルで漫画を読む際には使えない「しおり」機能がこちらにはあって。
 1冊単位じゃなくて、「登録している全部の本」のしおりを一括管理できるみたいなので―――色んなエロ漫画のお気に入りのページを片っ端から「しおり」に入れておけば、お気に入りのページだけをハシゴ出来ますね。絶対に落とせないな、お気に入りが詰まったこの端末。



 そうそう。以前に「活字の本」をキンドルで読むと、紙の本にはないこんな機能があるんだよーみたいな記事を書きましたが。紙の本な「活字の本」を自炊しても、“画像扱い”になるだけなので――――当然ああいう機能は使えません。




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 あと、大きいのは「フォルダ分け」が出来ること。
 「漫画」「活字」「雑誌」「エロ」みたいなフォルダを作って、そこに分類していくことが出来る―――当然あるべき機能なんですけど、キンドルファイアHDでキンドル本を読む際にはこの機能がないのでマジメな本の横にエロ漫画が並んでいるみたいな不満点があったんですよ。



 もちろんPDFファイルの形で残せるのでパソコンにバックアップが取っておけるし、万が一Amazonにアカウント凍結されてしまったら再DLが出来なくなるキンドル本と違って、自分の意思でコントロール出来るというのが魅力ですね。
 ただ、裏を返せば自宅が燃えちゃって、パソコンもタブレット端末もバックアップHDDも全部燃えちゃったらもうどうしようもないんですけどね。




 雑誌はともかく単行本の形のエロ漫画の場合、“紙の本”のままならば勝手に本が閉じようとしてしまうためにお目当てのページを固定するのが難しいので実用的ではないけれど――――自炊して“電子書籍”にしてしまえばずっとお目当てのページの表示にすることが出来るから実用的!

 という電波を、明け方4時半頃に西の空を眺めていたら受信したのでここに記しておきます。私はエロとか一切興味がないので、その意見が本当なのかはよく分からないんですけどね。




 自炊3点セットとも言える「裁断機」「スキャナー」「タブレット端末」の中から、比較的安価なものをチョイスしてリンクを貼っておきます。
 記事にも書きましたが、「家にあるもので代替できる」ものもあるでしょうし、安価なものじゃなくてちゃんとした性能なものを買った方がイイものもあるでしょうし、その辺は皆さんそれぞれ考えてください。道具を揃えるところから趣味が始まっている―――と言えなくもないですし。



 自分はこの記事を書くために、1週間で漫画7冊、ハードカバーの活字の本2冊、文庫の活字の本1冊、雑誌2冊、同人誌3冊を自炊しました。計15冊を自炊してみて、率直な感想は……




 すげえ「楽しい」です。

 若い人には伝わらない例えかも知れませんが……
 昔はカセットテープとかMDとかがあって、自分のお気に入りの曲だけを集めたテープやMDを自分でダビングして作って自分だけで聴いて楽しむ―――という文化があったんですよ。1曲1曲CDをセットして、ダビングボタンを押して、苦労して作ったテープやMDが宝物だったんですよ。

 自炊作業はそれに近い魅力があると思います。
 苦労して作るのが楽しい。

 自分の蔵書がデジタルデータにキレイに変換されて、持ち歩けるタブレット端末に収まっていく―――「次は何を自炊しようかな!」とワクワク出来る。置く場所ないから買わなかった本を注文して、これを早速自炊しようみたいなことまで始めてしまいました。

 世界観が変わるくらい楽しいです。
 “本”というものの見方が変わりましたもの。
 “本=場所を取る”という認識がなくなりましたからね。




 しかし、逆に言うと「楽しい」ものは「人を選ぶ」んですよね。
 「便利」ならば万人が食いつきます。
 音楽CDをパソコンに入れたら自動的にデータに変えてくれて、何千枚というCDを小さな端末に記録して持ち歩ける―――グウの音も出ないほど便利だから、みんなが食いついたし、色んな人にもオススメ出来ます。


 「本の自炊」は便利ではないです。
 機器を用意するのに結構なお金がかかるし、それらを置く場所も必要だし、作業をする時間もかかります。だからこそ楽しいんですけど、食いつける人は限られているでしょうし、オススメ出来る人も限られてしまうのです。




 とりあえず「私はハマリました」。
 ブログに書くためとは言え、「週に5~6冊ずつ」の予定が今週だけで15冊自炊してしまい、その分の時間が吹き飛び、しかも自炊した本を読み始めちゃって「15年ぶりに日本原論読んだらおもしれーな!」みたいなこと言い出して。とてつもない時間泥棒の趣味ですよ、これ。

 今となってはどうしようもないですけど……
 小中高生の頃に読んでいた本とか、とっておけば良かったなーと思います。二束三文でブックオフに売り飛ばして「これで部屋が片付いたぞ!」とか言っていたのが勿体ないです。歴代のお気に入りのエロ本とかも取っておけば、「あー、これはあの時期にお世話になったページだなぁ」みたいな郷愁に浸れたんじゃないかという謎の電波を西の空から受信しましたがうんたらかんたら。

| 漫画読み雑記 | 19:28 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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