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変わらない価値のあるもの

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2014年2月のまとめ

 あまりブログに泣き言は書きたくないのだけど、父親の容態があまり良くなくて気持ちが塞ぎこみがちです。こういう時に元気をくれるのは前向きな娯楽で、ラジオだったり漫画だったりアニメだったりに本当に救われています。
 照井春佳さん目当てに『まんけん!AG-ON』のバックナンバーを観始めたら、あまりのフリーダムさがどんどんクセになってきました。ファンの間では「笑い袋ラジオ」と呼ばれているらしいんですけど、悪い意味じゃなくて良い意味で、落ち込んでいる時にはこういう「笑い声」って大事なんだなーと救われています。ホント、娯楽があるから私達は生きてゆけるんだ。



 娯楽ってこんなにも大切なものだったと再確認したので、重い腰を上げて『春夏秋冬オクテット』のキンドル版の作成作業に入りました。その途端にプリンター・スキャナーの複合機がぶっ壊れました。買ってからまだ2年経っていないのに……保証期間の1年は越えて、2年は経たない絶妙な時期に壊れるとはははははははは。もうこのメーカーのは買わん!

 修理にかかる費用と同じくらいの値段で他社の同機能の複合機が買えたので―――そちらの製品を注文。
 こうやって「安かろう悪かろう」の商品ばかりを買っているから問題が起こるという気もするのだけど、でもここで7万円とかする複合機を買って2年で壊れたら立ち直れないし。「B4の原稿用紙がスキャン」できて、「DVDレーベルの印刷」ができる複合機がもっと安くならんかなぁ。新しく注文した複合機が壊れるくらいには……という考えだからダメなのか。


未確認でキャラソン01「夜ノ森小紅 starring 照井春佳」(TVアニメ「未確認で進行形」キャラクターソング)未確認でキャラソン01「夜ノ森小紅 starring 照井春佳」(TVアニメ「未確認で進行形」キャラクターソング)
夜ノ森小紅(CV:照井春佳)

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 「2014年2月のまとめ」は私事・創作活動の報告などが大半なので、今月も読みたい人だけ「続きを読む」か「記事URL」をクリックして下さいな。

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| ひび雑記 | 17:51 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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人に作品を薦めるときに大切な「三つのポイント」

 ここ1ヶ月「自分の好きな作品をブログで紹介することに意味があるのか」なんてことを悶々と考えていたのですが、少し参考にしてみようかなと思うことが一つありました。記事タイトルで「三つのポイント」と書いたので「三つあるんじゃねえのかよ!」と思われるかも知れませんが、私が言いたいのは一つです。それは、


 「どこがオススメなのか」のポイントを三つに整理する―――というものです。



 これ自体はありふれた方法なのかも知れませんが、自分がこの方法の見事さに気付いたのは……私が大好きな伊集院光さんの『週末TSUTAYAに行ってこれ借りよう!』というラジオ番組で実際に使われているからです。番組開始から2年近く経つのですが、ようやくその手法の見事さが理解できたのです。

 この番組がどういう番組なのかと言うと、伊集院さんとアナウンサーの小林悠さんをホストに毎回ゲストを呼び、そのゲストの人に「オススメの映画」を紹介してもらうという番組です。んで、その際に「三つのここ見てポイント」を挙げてもらうんですね。

 ゲストというのは「映画を紹介するプロ」とは限らないんです。
 Wikipediaに歴代ゲストの人のリストがあるので、それを見れば分かると思うのですが……お笑い芸人、アナウンサー、映画監督、ミュージシャン、漫画家などなど多種多様なゲストが出演されています。
 ひょっとしたら「映画を紹介する」という行為が不慣れかも知れないゲストに、「三つのポイント」という“テンプレ”を与えることで、不慣れな人でも「映画を紹介する」ことが出来るようになる―――ということにようやく気付けたのです。

 まぁ……喋りの達者な人がゲストだとこのテンプレをガンガン無視するので、自分は二年間この手法の見事さに気付かなかったワケなんですが(笑)。



 漫画でもアニメでもゲームでもイイですけど、自分の大好きなものを広めたくてブログで紹介しようというケースや。友達に自分の好きなものを薦めようというケースを考えれば――――そりゃ大多数の人が「不慣れ」なワケですよ。7年ブログやっている私でもまだ「不慣れ」ですもの。

 そういう人はこの「三つのポイント」という“テンプレ”を目安にすればイイんじゃないかなって思うのです。

 「一つのポイント」でも「十のポイント」でもなく「三つのポイント」なのは、20分のラジオ番組という“尺”が決まっているからで―――これを自分のブログでも使おうとしたら「三つ」にこだわる必要はないと思うのですが。自分の大好きな作品から、オススメできる「三つのポイント」を絞り込むというのは大事なことだと思うのです。

 オススメできるポイントが三つもなかったら、「それは本当にオススメなのか?」という話になってしまいますし。逆にオススメできるポイントが二十も三十もあったら、読者(視聴者)の人が覚えきれなくなってしまいます。





 全部の記事をそうするつもりはありませんが、私は今後漫画やゲームを「紹介する記事」を書く際には、まず冒頭に「三つのオススメポイント」を書いてから本文を書き始めようかなーと思っています。
 そうすることで「最後まで読むの面倒くさい」という人にも「こういうポイントが好きな人にはオススメな作品」と伝えられるし、そこで挙げた三つのポイントが気になる人にはその後の文章も読んでもらえるだろうし。記事を書いている身としては全員にちゃんと本文を最後まで読んでもらいたいのだけど、それはもう時代がどうこうとかインターネットがどうこうじゃなくて、そりゃ無理な願望なのだと思いますしね。




 あ……一応言っておきますけど、これは「私がそうする」という記事です。「みんなもそうしろ」といっているワケではありません。私もまだやっていないので、「みんなにもオススメ!」というワケでもありません。
 ただ……「何のためにレビュー記事なんて書いているのかな……」と考え込んだ自分が、いろんな人に意見を頂戴して、たどり着いた一つの可能性なので。もし「レビューなんてどう書けばイイのか分からない」「友達に好きな作品を薦めても興味を持ってもらえない」という人がいらしたら、こういう手法もあるんですよと提案したかったのです。

 私もまだまだ不慣れなので、一緒に頑張りましょう!

| ひび雑記 | 17:53 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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好きなゲームを「好き」と紹介することに意味があるのか

 ちょっと文章化しておかないとならない気がしたので。

 ブログやTwitterで好きな漫画を「好き」と紹介したり、好きなアニメを「好き」と紹介したりしたことで、「やまなしさんが紹介しているので自分も観てみました!とても良かったです!」と言ってもらえたことは今までに何度もありました。
 自分の好きなものが広まる喜び、読者の人が「良かったです!」と思えるものに出会えたこと、その手伝いをネットの隅っこに散文を残すようなことしか出来ない自分なんかが出来たんじゃないかという達成感とが一度にやってきて――――あぁ、頑張って書いて良かったなぁとその度に思えます。だから、頑張って次も書こうと思えるのです。


 でも、好きなゲームを「好き」と紹介して、「自分も遊びました!とても良かったです!」と言ってもらえたことってほとんどないんですよ。7年ブログやっていて1回か2回くらい。



 勘違いしないで欲しいのは、「ゲームクラスタの人達は薄情だ」とか「もっと俺に構ってくれ!」という話ではなくて……ゲームってそういうメディアだと思うんです。自分に照らし合わせて考えても、大好きな人が「好きだ!」と言っているゲームだから自分も楽しめる―――とは思えませんもの。

 究極の話を言ってしまうと、ゲームにとって一番重要なのは「自分に合った難易度かどうか」だと思うんですね。そして、この“自分に合った”というのは人間の数だけ違うというのが厄介。
 漫画やアニメや映画は「理解度」という点では差が出ますが、誰が観ても話はちゃんと進むし、誰が観ても主人公は苦労して乗り越えて達成してみたいなドラマが起こるのです。


 ゲームの場合はそうはいきません。
 「主人公が一度も苦労せずにラスボスを倒した」とか「最初のシーンから全く進まない」みたいなことが起こってしまいます。超有名ゲームの『スーパーマリオブラザース』であっても、「こんなの簡単すぎるよ」という人もいれば、「どんなに頑張っても最初のクリボーすら飛び越せられない」という人もいるじゃないですか。「自分に合った難易度」でなければゲームは楽しめないんですよ。



 極端な例だけを挙げても現実感がないので、私の話を書きますと……
 年末年始にプレイしていた『ゼルダの伝説 神々のトライフォース2』や『ドラゴンクエストII 悪霊の神々(スーファミ版)』は、攻略サイトを使わなくても自力で攻略できる難しさで、とは言えボス戦はライフがギリギリのところまで追い詰められながらの何とか勝利できたくらいの簡単さで。自分にはとても合っていた難易度だったんです。


 んで、その後にプレイしたゲームなんですが……
 『女の子と密室にいたら○○しちゃうかもしれない。』は、脱出パートがどうしても分からない場面が多くてかなり攻略サイトを使うことになってしまいました。『TRINE2 三つの力と不可思議の森』は、通常クリアはオンライン協力プレイでゴリ押し、その後の宝箱回収も自力ではどうしても見つからなかったのでMiiverseに頼りました。

 結果、「自力でクリアした」感がなくて、あまり愛着が湧いていないんですね。
 攻略サイトに頼っていない部分……『密室○○』の場合はストーリーとか、『TRINE2』はボイスチャットでワーキャー言いながら遊んだのとかは良かったのですが。ゲームとしてはあまり愛着がないというか、「自分には難易度が合っていなかった」という感覚がどうしてもしてしまったのです。


 

 これを読んでいる皆さんは「んなの知るかよ」と思っていることでしょう(笑)。
 『神トラ2』を「難しすぎた」という人もいれば、『密室○○』を「自分にはちょうどいい難易度だった」という人もいることでしょう。それくらい「自分に難易度が合っているかどうか」なんて分かりづらくて、説明しづらくて、一般化出来るワケのないことだと思うのです。
 私が「好きだ!」と紹介するゲームは「私に難易度が合っているゲーム」なだけだから、読んでいる人にとってはどうでもイイ情報なんじゃないのか――――と思って、ここ1ヶ月くらいゲームの話題を書く気が起こらなかったのです。



 この記事の冒頭で私は“好きなゲームを「好き」と紹介して、「自分も遊びました!とても良かったです!」と言ってもらえたことってほとんどない”と書きました。敢えてそう書きました。
 でも、私が「好きだ!」と紹介したゲームを「やまなしがそこまで言うなら遊んでみようかな」と遊んでくだった人は結構いるんです。『ラビ×ラビ』シリーズはTwitterでも「始めましたー」と言ってもらえたことがありますし、『安藤ケンサク』は未だにウチのブログ経由で買ってくださる人がいます。

 もちろん私は「大好き」で紹介したワケですから「どうだったかな?どうだったかな?お気に召したかな?」とワクワクしているんですけど、まー、その後それらのゲームの話題はしてもらえませんね(笑)。お気に召さなかったのか、あまりの難易度に途中で挫折してしまったのか、その辺は分かりませんけど……


 『ラビ×ラビ』も『安藤ケンサク』も、自分にとって「簡単すぎない」けど「攻略サイトを使わずに何とかクリア出来る難易度」だから大好きなだけであって――――「自分に合った難易度のゲーム」を人にオススメしても、その人も気に入ってくれるとは限らないんだというのは痛感しました。
 逆の立場で、みんなが絶賛している3Dアクションゲームや育成ゲームをプレイしても「何が面白いんだかさっぱり分からない……」ということが私にもありましたものね

 「人それぞれ好みが違う」というのは、漫画でもアニメでも映画でもそうですけど。
 ゲームの場合は更に「人それぞれ合う難易度は違う」という、最も重要な要素があるんじゃないかと思うのです。





 では、何のために「ゲーム紹介」なんて書くのだろう……
 何のために「ゲームレビュー」なんてあるのだろう……

 ゲームを「良いゲーム←→悪いゲーム」と評価したところで、遊ぶ側にとってはどうでもイイことです。すごくグラフィックがキレイだとか、ストーリーが泣けるとか言われても、最初の部屋から出られなかったらそんなものは味わえないのですから。
 もし「Aボタン連打だけで進めるベリーイージーモードがありますよ」と言われても、それでちゃんと「達成感」が味わえるのかとか。ファミコン時代の『ドラゴンクエスト』が「誰でも遊べるゲーム」だったことで、「良いゲームは万人が楽しめるんだ」という誤解が未だにあるんじゃないかとか。そもそも「ゲームレビュー」を読みに来る人って、「そのゲームを既に遊んでいる人」が多いんじゃないかとか。

 考え始めたら、どんどん面倒くさくなっちゃってね……
 その他にも色々あったということもあるのですが、もうブログに何を書いていいか分からなくなっちゃいました。



 もちろん自分だって他のサイトのレビュー読んでゲームを買って遊んですごく面白かったことなんて何度もありますし、「ゲームレビューなんて意味がないんだ」とは思いませんが。少なくとも、好きなゲームを「好き」と紹介するだけでは効果が薄いと思ったんですね。

 では、どうするべきか……
 1ヶ月考えても答えは出ませんでしたし、皆さんのお知恵を拝借したいとかそういうことではないんですけど、“「自分に合った難易度のゲーム」を人にオススメしても、その人も気に入ってくれるとは限らない”ということは文章化しておかなければならないと思ったのです。

 美しいグラフィックや、大迫力のアクションや、感動的なストーリーを「良かった!」と言えるのは、「自分に合った難易度」というのが前提で。「自分に合った難易度かどうか」はプレイしてみないと分からないのだろうと。



 それにしても、『安藤ケンサク』がまた値下がりをしているじゃないですか……

| ゲーム雑記 | 17:54 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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『未確認で進行形』はハーレムアニメじゃないよ!

 2月19日に発売された『未確認で進行形』のオープニング曲&エンディング曲が、各ダウンロード販売サイトのランキングで上位に食い込んでおります。オープニング曲もエンディング曲もカップリング曲も全部大好きな一ファンの自分としても嬉しい!みなさん、4曲とも良い曲なんで買うべし!




 さて……「アニメ」というカテゴリーではない「全体のジャンル」のランキングで上位に食い込んだことにより、アニメ関係ではない普通のラジオ番組でも『未確認で進行形』のオープニング曲&エンディング曲が紹介されておりました。それ自体はすごく嬉しくて「もっともっとこのアニメとこの曲達が広まって欲しいなぁ」と思うのですが……

 このアニメを観たことがないラジオパーソナリティの人が、「登場人物が一人を除いて全員女のコ」という設定と、「ごく普通の生活を送る高校生・夜ノ森小紅の16歳の誕生日。許婚なのに影が薄い三峰白夜と、小姑でどう見ても幼女の三峰真白が現れた。ブリーフィング無しでいきなり始まった奇妙な同居生活。シスコンで変態な姉・夜ノ森紅緒まで加わり、事態は相当ややこしいことに。小紅の生活は普通じゃなくなった。」という紹介文だけを読んで、

 『未確認で進行形』を“いわゆるハーレムアニメ”だと誤解したらしく、「幾らなんでも都合の良い設定だろ」とか「これ、どうせ一人しかいない男が全員の女のコからモテまくる話なんでしょ」と仰っていて……


 もちろん『未確認で進行形』を観たことがある人は「いやいやいや!全然違うから」と分かるのだけど、観たことがない人はそういう偏見を持ってしまうのかなーと思ったのです。
 というか、もうすっかり忘れていましたけど、自分もアニメ放送開始前には「あー、これ。多分俺の好きじゃないハーレムアニメだろうなー」と思ったから視聴予定ラインナップから外したんでしたしね。





 ということで、そうした誤解を解くべく『未確認で進行形』のキャラクター達の相関図を作ってみました。ネタバレはなるべくないようにしたつもりです。画像は公式サイトで配布されているTwitter用アイコンを使わせてもらっております。

 ちなみに『未確認で進行形』はニコニコ生放送で1~7話一挙放送もやります。
 3月1日土曜日の深夜0時からで、タイムシフト予約も可能です。今日の記事で気になったという人は是非!

【相関図】
『未確認で進行形』キャラ相関図



 ウチのブログは「普段アニメを観ない人にもアニメを勧める」ということを何年もやってきたのですから、「そもそもハーレムアニメって何?」という人もいらっしゃると思います。なので、Wikipediaからの解説を引っ張ってきますと……

<以下、引用>
 主人公である一人の男性キャラクターに対し多数の女性キャラクターが対置され、多くの場合は大勢の女性キャラが一人の男性に対し好意を抱く。また主人公はハーレムを構成する女性キャラクターに対して平等に接することも多い。

 一般に詩劇や物語において登場人物が特定の性別に大きく片寄る傾向は古くからあり、女性群像劇において華をそえる脇役(男性:黒一点)や男性群像劇における女性役(紅一点)などがあるが、ハーレムものでは(多くの場合)平凡な若い男性主人公に複数の魅力的な女性キャラクターが絡むシチュエーションが基本設定である。

</ここまで>
※ 改行・強調は引用者による

 とても分かりやすい解説。
 「恋人が複数いる状態」ではなく「主人公に好意を寄せているキャラが複数いる状態」なので、厳密には「ハーレム」とは言いがたいという意見もあるんですけど。そもそもそのハーレムという意味は、元の意味でのハーレムに対する宗教的偏見から生まれたらしいのであまり深く考えない方が良さげ。



 再び相関図を見てもらえば分かるように、唯一の男性キャラである白夜は相関図の中心にはいません。好意的なものを受けているのも小紅一人なので、ハーレムアニメの解説にあった「多くの場合は大勢の女性キャラが一人の男性に対し好意を抱く」には全く当てはまりません。
 また、「主人公はハーレムを構成する女性キャラクターに対して平等に接する」ということもなく、もうずっと小紅のことだけを大好きで、小紅以外のことには全く興味がないので。白夜はそもそも小紅と真白以外の女性キャラとはほとんど喋っていません(笑)。

 ハーレムアニメだと思ってスルーしていたら、実際には主人公(?)がヒロインを一途に好き過ぎるアニメでした。「これ!俺の大好きなヤツやないか!」というのが、Twitterで評判良かったからネット配信で第1話を観た時の私の心境です。

(関連記事:主人公がヒロインを好きすぎる作品、が好きです




 『未確認で進行形』がもしハーレムアニメだったとしたら……
 妹を獲られることに激怒した紅緒が白夜に嫌がらせの限りを尽くすのだけど動じない白夜の器の大きさに惹かれ、紅緒も白夜に惚れてしまう展開だとか、
 一緒の部屋で寝起きしている真白が朝起きたら白夜の布団に入り込んでいるところに小紅が起こしに来て「二人はそんな関係だったのか!」と修羅場になる展開だとかが起きそうなんですが……
 『未確認で進行形』にはそういう展開は一切ありません。私はアニメを観終わるまでは原作を読まないようにしているので原作の展開は分かりませんが、書きながら「うわー、そんな紅緒や真白は想像つかねー」と思ってしまいました。



 楽しまれ方としては、『けいおん!』とか『ゆるゆり』みたいに「女のコ同士がキャッキャッウフフしている」日常アニメの系譜だと思うんですね。
 『けいおん!』のアニメが日常を描きつつ「バンドを通してキャラクターが成長する様」を描いたように、『未確認で進行形』は日常を描きつつ「小紅と白夜の近づきそうで近づかないもどかしい恋」を描いているんだと思います。つまり、白夜はギー太と同じポジションだってことなんだよっ!!

 実際、「女のコだらけの日常アニメに男性キャラを加えたら」という作品は結構あって……『たまこまーけっと』なんかはまさに「けいおんに恋愛要素を加える」というアニメでしたし、『のんのんびより』も基本的に登場人物全員女のコなんだけど“影の薄いお兄ちゃん”が実はいるというアニメでしたし。自分は観ていなかったのですが、『恋愛ラボ』なんかも「日常系に恋愛の要素を加えている」って話は聞いたことがあります。


 「女のコだらけの日常アニメに男性キャラを加えたら」という観点で考えると、Wikipediaの解説にあった「一般に詩劇や物語において登場人物が特定の性別に大きく片寄る傾向は古くからあり、女性群像劇において華をそえる脇役(男性:黒一点)や男性群像劇における女性役(紅一点)などがある」という説明がまさにこれらのアニメを説明してくれていて―――

 『未確認で進行形』等のこれらのアニメは、「ハーレムアニメ」というよりかは「女性群像劇+華を添える男性キャラ」と説明した方が的確かなと思います。


 実際、もし『未確認で進行形』に白夜がいなかったら、「白夜のまっすぐさにドギマギする小紅」も「小姑として二人の仲を近づけようとする真白」も「それを面白くねー面白くねーと文句言いながら小紅の幸せを想う紅緒」も描けないワケで。
 「女のコだらけの日常アニメに男性キャラを加えたらこんなに面白くなる!」を証明しているアニメとも言えると思います。






 ……と、
 今日の記事は「ハーレムアニメをディスっている」みたいに思われそうですが(笑)。「ハーレムアニメの楽しみ方」も「日常アニメの楽しみ方」もそんなに変わらないんじゃないかって話は、以前に書きました

 同様に、ハーレムアニメだって「女性群像劇」と考えることも出来ますよね。
 男の主人公を中心に集まった「主人公を好きなヒロイン達」の一人一人の物語を描くのがハーレムアニメなのだとしたら―――それって「主人公」は「ヒロイン」の方じゃないかとも思いますし、複数のヒロインがそれぞれの目的のために別々に動くと考えれば「群像劇」に他なりませんし。「女性群像劇」も「ハーレムアニメ」も、楽しみ方としてはそんなに変わらんじゃないのかと思うのです。
 それこそ、「物語」シリーズのセカンドシーズンはそういう話でしたもんね。



 自分が今季観ているアニメは――――『未確認で進行形』と『いなり、こんこん、恋いろは。』と『ニセコイ』と『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』の4本で、オールラブコメだと以前に書いたことがあったのですが。どれも「少数の男性キャラ」+「大勢の女性キャラ」というキャラ配置の作品と言えます。

 まぁ……『いなこん』は男性キャラもそこそこ出てきますし、『ニセコイ』はヤクザの人達も加えれば男性キャラの方が多いと思いますし(笑)、『妹ちょ。』はハーレムアニメを女性側の視点から描くアニメだというのは以前に書いたのですが。

 どの作品も「女性キャラ同士の関係性」をしっかり描いている作品なんです。
 それは「百合」だけでなく「友情」であったり「嫉妬」だったりするのですが、自分はそういうところを好んでこの4作品を選んだので……「ハーレムアニメ」も「女のコだらけの日常アニメ」も「男性キャラが華を添える女性群像劇」もそんな分類はどうでもよくて、「女性キャラ同士の関係性をしっかり描いているかどうか」こそが自分にとって重要なのかなと思いました。



 しかし、この結論………
 「女のコがいっぱい出てくればそれで良い」と言っているみたいだな……(´・ω・`)


○ 余談
 現在のところは「日常系」のように楽しめる『未確認で進行形』ですけど、これまでの伏線とか、キャラ配置とか、各楽曲の歌詞とか、第1話で降った雪が第7話でもまだ融けていないとかから見るに……今後シリアス展開も待っているのかなぁと思うんですね。

 今日の記事で興味を持って「ニコ生の一挙放送から観始めるよー」と言ってくださる人もいらっしゃることを信じているのでネタバレは書きませんけど、結構せつない設定でもあると思うんですよね、このアニメ……紅緒がそれを突き抜けるくらいのへんたいなので気にならないだけで。

 そう考えると、へんたいって偉大だし、へんたいこそが世界を平和に導くんじゃないかと思わなくもないです。姉様がへんたいで良カッター。

| アニメ雑記 | 18:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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【アンケート】オーディオコメンタリーって聴きますか?

 「アニメのブルーレイ&DVDを買うのってハードルが高いですよね」みたいなことを書いたのが2月7日でしたが、その翌々日の2月9日には『未確認で進行形』のブルーレイ1巻を予約していました!舌の根も乾かぬうちに!
 その理由は、2月9日のニコニコ生放送で発表された追加特典が超豪華だったからなんですが……その辺は発売後に詳しくレビュー記事を書きたいんで、公式サイトで確認してください

未確認で進行形 vol.1 Blu-ray 初回生産限定版【イベントチケット優先販売申込券付き】
未確認で進行形 vol.1 Blu-ray 初回生産限定版【イベントチケット優先販売申込券付き】


 ここからが本題。
 ニコニコ生放送というのは当然リアルタイムに「他の人のコメント」が流れますから、自分が「うぉーーー!すげー、そんな特典が付くなら絶対に買わなきゃ!!」とコメントしている一方で、ちょっと否定的なコメントをしている人もいたんですね。その意見が、自分の中で「そんな人もいるのか!」と衝撃的だったのです。


 それは「オーディオコメンタリーが付くんだったら買うのになぁ……」というもの。


 「オーディオコメンタリー」とは……
 DVDやブルーレイに収録されている“副音声”の一つ。アニメに限らず、映画やドラマ、音楽のライブDVD等にも収録されているものがあります。スタッフや出演者による「解説」だったり「裏話」だったりが聴けるというのが元々の用途だと思うのですが、本編映像から脱線した雑談になることも多く「ラジオ番組」のような楽しさがありますね。

 これを逆手にとってか、2009年の『化物語』は原作者自ら脚本を書いて声優さんが“キャラになりきってコメンタリーをする”という「キャラクターコメンタリー」が話題になり、以後この手法を使う作品も増えたとか(『化物語』が最初にやったワケではないというのは昔ツッコまれたんで書いておきます)。言ってしまえば本編の映像に合わせた「ラジオドラマ」が収録されているってカンジですね。


 しかし、どうやら『未確認で進行形』のブルーレイ&DVDには「オーディオコメンタリー」が付かないみたいなんですね。


 ふむ……自分もちょっと気になったので、2013年以降に「自分が観てきたアニメ」の18作品で、商品情報のページからブルーレイ&DVDにオーディオコメンタリーが収録されているのか調べて列挙していきます。レコード会社ごとの差も出ると思いますしね。


『たまこまーけっと』(ポニーキャニオン)
 「キャストコメンタリー」と「スタッフコメンタリー」の二種類

『琴浦さん』(フライングドッグ)
 キャスト・スタッフによる「オーディオコメンタリー」

『ちはやふる2』(バップ)
 第1話だけキャストによる「オーディオコメンタリー」

『まおゆう魔王勇者』(ポニーキャニオン)
 各巻1話ずつキャストよる「オーディオコメンタリー」を収録

『翠星のガルガンティア』(バンダイビジュアル)
 一部の話数のみ「キャストコメンタリー」と「スタッフコメンタリー」と「スペシャルコメンタリー」を収録

『とある科学の超電磁砲S』(ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント)
 各巻1話ずつキャストによる「オーディオコメンタリー」を収録

× 『進撃の巨人』(ポニーキャニオン)
 どうやら「オーディオコメンタリー」はないみたい

『Fate/Kaleid liner プリズマ☆イリヤ』(角川書店)
 キャストによる「オーディオコメンタリー」を収録

『物語』シリーズセカンドシーズン(アニプレックス)
 各キャラクター自身による「キャラクターコメンタリー」を収録

× 『銀の匙』(アニプレックス)
 どうやら「オーディオコメンタリー」はないみたい

『境界の彼方』(ポニーキャニオン)
 「キャストコメンタリー」と「スタッフコメンタリー」の二種類

『ガンダムビルドファイターズ』(バンダイビジュアル)
 ブルーレイBOXのみ?“メインスタッフ&キャスト陣によるオーディオコメンタリー”の記述あり

× 『弱虫ペダル』(東宝)
 どうやら「オーディオコメンタリー」はないみたい

『のんのんびより』(メディアファクトリー)
 「オーディオコメンタリー」の記述あり

『いなり、こんこん、恋いろは。』(角川書店)
 出演声優、スタッフによる「出身地別方言コメンタリー」ってなんだこりゃ(笑)

× 『未確認で進行形』(東宝)
 どうやら「オーディオコメンタリー」はないみたい

『ニセコイ』(アニプレックス)
 第1話はキャストによる、第2話は音楽関係者による「オーディオコメンタリー」??

× 『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』(メディアファクトリー)
 どうやら「オーディオコメンタリー」はないみたい
 関係ないけど、ブルーレイの映像特典に「第1話のオンエアバージョン」が収録されているというのは凄いですね。映像特典じゃない第1話がそれだけ「テレビで放送されたやつ」と違う(文字で説明されたエロシーンがしっかり描かれるらしい)というのか。




 「レコード会社によって異なる」というワケでもないみたいですね。プロデューサーによって違うとかあるのかも知れませんが、これ以上は調べるとものすごい労力がかかるので、誰か他の人頼ム!
 18作品の内、「オーディオコメンタリー」が全く入らないのは5作品だけです。ただ、「一部の話数のみ収録」という作品もありますし、公式サイトの記述も下(最近)の作品になればなるほど詳細が書かれていないというのは気になります。あんまり売りになっていないということか……?




 ということで、私の話をします。
 私は「オーディオコメンタリー」があんまり好きじゃないです。

 「あったら買わない」というほど嫌いではないですけど、「それ目当てには買わない」し、「買っても聴かない」ことが多いです。映画のDVDをレンタルしてきた時なんかも、時間がないので「入っているかどうか」すら気にしたことがないです。

 実を言うと……作品名は出しませんけど、以前に「キャストコメンタリー」目当てにアニメのブルーレイを買ったことがあるんですけど。「俺が一番大好きなシーンなのに、コイツら全然別の話題をしている!!」ということがありまして、好きな作品であればあるほど「オーディオコメンタリー」が聴けなくなっちゃったんです。

 「スタッフコメンタリー」なんか、怖くて一度も聴けたことないです。
 こちとら一つ一つのシーンを夢中になって「この構図ということはこういう演出意図があるんだな!」とか「ここで伏線張ってあるのが後半に活きてくるのか!」とか観ているワケですから、「スタッフコメンタリー」でそうしたシーンを「別にそんな一生懸命考えてませんでした」とか解説されちゃったとしたら……大好きな作品を、「え?それって俺の思い過ごしだったの!?」と冷めてしまうかも知れないので、怖くて聴けないんです。


 後はまぁ……単純に「そんなに時間がない」というのもあります。
 一度観た話の「解説」を観ている暇があるのなら、ハードディスクに溜まりまくりの「この映画、観たことないんだけどテレビでやるなら録画しておこうかな」と録画してある無数の積み映画を観なくては!




 一応断っておきますと……
 私は自分の考えを「みんなもそう思っているはずだ」なんて思っていませんし、むしろ少数派だと思っているからわざわざブログになんか書いているワケです。
 自分とは違う考えの人間がいるから面白いと思いますし、そういう人の意見を知ることで自分にも新しい考えが生まれると思っています。だから、私自身は「オーディオコメンタリーがあんまり好きじゃない」ですけど、「オーディオコメンタリーが付くんだったら買う」という人の話を聞きたいのです。

(関連記事:「みんなとは違う」を書く場所



 極端な話をすると、ニコニコ生放送でそのコメントを読むまでは「オーディオコメンタリーなんて誰が欲しいと思って付いてくるんだろう」くらいのことを思っていました。
 『未確認で進行形』のブルーレイを予約したのも、「どうせ聴きもしないオーディオコメンタリーなんかなくてイイ!『とまどい→レシピ』のソロバージョンのCDと、ニコ生の出張版が入っているから買うぜ!!」「もっとこういうアニメが増えたらイイのに」と思ったからです。

 ですが、18作品中13作品に「オーディオコメンタリー」が何らかの形で収録されているということは、「予算がかからずに収録できるから」とかではなくて、「それを求めているユーザーがいるから」という何らかのデータがあるのかも知れませんし。実際にオーディオコメンタリーを求めているコメントを見て、ハッとしたんですね。


 「そうか。オーディオコメンタリーが好きな人がいるから、こんなにたくさんの作品がオーディオコメンタリーを収録しているんだな」と。





 ということで、久々にアンケートを取ろうかなと思います。
 「​オ​ー​デ​ィ​オ​コ​メ​ン​タ​リ​ー​」​が​収​録​さ​れ​て​い​る​か​ど​う​か​が​、​ブ​ル​ー​レ​イ​&​D​V​D​の​購​入​に​影​響​し​ま​す​か​?

 選択肢は「オーディオコメンタリーを重視する順」で、

・購入の「目当て」の一つ
・「目当て」ではないが、入っていたら必ず聴く
・特に気にしないし、入っていても聴くとは限らない
・入っていたら買わないくらい嫌い

 の4つに、「条件付きの回答」欄にしたい

・その他

 を加えた5つです。


 悩みましたけど今日は「購入する時の目当てになるか」という話に限定して、「レンタル」だとか「友達に借りる」とかのケースは省きます。
 また、今日の記事は「アニメ」の話題を中心にしてきましたけど、「映画」でも「ドラマ」でも「音楽ライブ」でも構いません。ジャンルを問わずにブルーレイ&DVDの商品を買う際に、「オーディオコメンタリー」を求めているのかという話です。

 投票フォームにもコメント欄があるので、捕捉としてジャンルを書いてくださるとありがたいですね。そうしてもらえれば「アニメではコメンタリー目当てでブルーレイ&DVD買う人多いけど、映画だとそうでもない」とかが分かるかも知れませんし。
 「アニメではDVD買ってもコメンタリー聴かないけど、ライブDVDではそれ目当てで買っている」って人のように、複数のジャンルのブルーレイ&DVDを買っているけどジャンルによってコメンタリーの優先度は異なるって場合は……「その他」に投票してもらってその旨をコメントで書いてくださると助かります。制限文字数が短くて申し訳ないですけど。


※ 投票受付は終了しました。
 「結果発表」の記事を書きました。


 「エロDVDにオーディオコメンタリーが付いているものはないのか」って話も書こうかと思ったのですが、『未確認で進行形』の話題に合わせて書くものでもないのでまたの機会にします(笑)。

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どうして僕は初版本にこだわっていたのか&どうしてこだわらなくなったのか

 先週水曜日の『ザ・トップ5』(@TBSラジオ)で、映像コレクターのコンバットRECさんが、「自分がコレクターではなくなったと思った瞬間TOP5」の1つで、「かつては中古CDを買う時に、800円高くても帯が付いている方を買っていたのに、今はもう気にならなくなった」という話をされていました。


 自分も最近似たようなことを自覚していて、
 何故「こだわっていたか」も、何故「こだわらなくなったのか」も、上手く自分で説明出来なかったのですが……コンバットRECさんが話されていることが、そうした自分の理由も説明してくれたと思ったのです。



 私がこだわっていたのは、漫画の「初版本」
 随分前の話ですが、私は漫画の感想サイトをやっていた時期があって「漫画の単行本は初版でないと集める気にならない」と書いて、「どうしてそんなことにこだわるのか理解できない」「性格の悪さがにじみ出ている」「こんなに面倒くさい人とは関わりたくない」と散々言われていました。

 私がどれだけ嫌われているかは置いといて……
 「漫画の単行本は初版でないと集める気にならない」というのは確かに業界的にはあまり良くないことなんですよね。単行本の1巻が出る前から目を付けていて1巻も2巻も3巻も初版で買えれば問題はないのですが、既に単行本が何冊も出ている状態の漫画を「今まで買う気がなかったけど単行本を集めたいな」と思ってももう初版は買えないってケースも多かったです。
 そういう時はネットオークションで、その時点で出ている全巻の「初版本」を狙って落札して集めていたのですが……当然これは“古本”ですから、高いお金を出して「初版本」を落札しても、漫画家さんにも出版社さんにも1円も入らないワケです。



 しかし、「初版本」にこだわるのは世界中で私しかいないワケではありません。
 ネットオークションで漫画を売り買いする場合は「初版本かどうか」で価格に差が出るのですから、「初版本」であることに価値を見出す人が私の他にもいるのだと思います。
 それは何故か――――基本的には「第1刷」も「第2刷」も同じ内容に変わりないし、むしろ「第1刷」ではあった誤字が「第2刷」で直っていたりするのですから、むしろ最新のバージョンの方が優れているとも言えるのに何故か。



 私はずっとそのことを自分で説明出来なかったのですが、コンバットRECさんが仰った説明が雷に撃たれたかのように分かりやすく腑に落ちた説明で衝撃的だったのです。

「コレクターという生き物には、商品を“出荷したままの状態で残しておきたい”という使命感があるんです」

 記憶を頼りに書いているので細かい言い回しは違ったかも知れませんが、意味としては大体こんなカンジでした。

 「帯が付いている方のCDを買う」のも「観賞用と保存用に同じ商品を2つ買う」のも「漫画は初版本を狙って買う」のも、“純粋にコンテンツを楽しむ”という観点では無意味なことです。
 しかし、コレクターとして“出荷したままの状態で残しておきたい”という観点で考えれば当然のことなんです。だって、帯が付いていないと“出荷したままの状態”じゃなくなってしまうし、未開封の保存用でないと“出荷したままの状態”じゃなくなってしまうし、第2刷以降は“初めて出荷されたもの”ではありません。例え初版本には誤字があったとしても、「初めて出荷された時には誤字があった」と残しておきたいだァーッ!



 「そんな使命感に意味はない」と言われるかも知れません。
 しかし、そんなことを言ったら、音楽を聴くことも、映画を観ることも、漫画を読むことも、別に意味はありません。衣食住に比べれば必要のないことです。でも、それがあることで人の心は充たされるんじゃないですか。


 「コレクターは外側だけを観て中身を観ない」と言われたこともあります。
 しかし、どこを楽しむかは人それぞれでイイじゃないですか。全ての娯楽に価値があって、どの娯楽を楽しんでもイイように―――そうした娯楽をどんな楽しみ方をしたってイイじゃないですか。人間の数だけ楽しみ方がある、でイイじゃないですか。




 というのが……ようやく説明できた「私が初版本にこだわる理由」です。
 しかし、ここまで力説してきてアレなんですけど、現在の私は「初版かどうかなんてどうでもイイ」と思っております(笑)。ということで、ようやくここからが本題なのです。あんなにこだわっていた私が、どうしてこだわらなくなってしまったのか。



 結論から言うと「保管する場所がなくなったから」
 まー、そりゃそうだろと皆さんお思いになるでしょうが、もう一言捕捉をしますと「“出荷したままの状態で残しておける”場所がなくなったから」なんです。



 自分の場合「漫画の初版本」だったワケなんですが……
 漫画というのはかさばるものですから、本棚に入れる→本棚がいっぱいになる→二列にして入れる→いっぱいになる→もう一つ本棚を買う→それもいっぱいになる→ベッドの下などに置く→そこもいっぱいになる→床から積む→部屋中漫画だらけ、と、あっという間に置く場所がなくなってしまいました。

 そこで私が取った手が「もう要らないな」と思ったものをネットオークションで売るというものでした。“出荷したままの状態で残しておきたい”という使命感でネットオークションで初版本を買い漁り、置き場所がなくなってしまったのでネットオークションで売りさばく――――本末転倒感がものすごいです。

 「全然“出荷したままの状態で残して”ないじゃないか!」と自分でも思いますもの。



 そして、決定的だったのは去年……
 タブレット端末を買ったことにより、部屋にある恐ろしい数の本(もちろん漫画も含む)を自炊して電子書籍化する作業を始めました。自炊をすると“紙の本”が“電子書籍”化されるので、置く場所問題は解決、「初版本」も半無限に集められるぞーーーー!とは思いませんでした。

 だって、“出荷したままの状態で残しておきたい”という使命感で「初版本」を集めていたのに、本をバラバラにして、紙の束にして、まとめてスキャンして、PDF化してしまったら……これ、全然“出荷したままの状態”じゃないですもの(笑)。



 もっと言うと、“紙の本”の状態では「帯」とか「アンケートハガキ」とか「チラシ」とか懇切丁寧に取っておいたワケですよ。「この巻が出た頃に『ワンピース』の1巻が出てるのかー」みたいのを眺めることも、“出荷したままの状態で残す”楽しさの一つですからね。

 しかし、自炊し始めたら「帯」とか「アンケートハガキ」とか「チラシ」とかは省いてスキャンしていました。面倒くさいし、もし自炊したらその分だけデータ量が増えてしまうし、そもそも読む時にジャマになるし――――“電子書籍”化する際にそういうのはイイやと思うようになったのです。

(関連記事:初心者の自分が「本の自炊」に挑戦してみた



 音楽CDの例だと、もっと分かりやすいと思うのですが……
 CDを1枚1枚ケースから出してCDラジカセにセットして再生して聴くって時代だと、そのケースのジャケットとか帯とか中に入っているハガキとかにも愛着が湧いたのですが。
 CDを買ったらすぐにPCに入れてデータ化してMP3プレイヤーで聴く時代だと、CDを買ってはいてもケースなんて最初の1回しか観ないからそこに付いている帯もハガキも愛着が持てなくなって。「じゃー、ダウンロードで買おうっと」と、ケースもジャケットも帯もハガキもないデータで買うことに抵抗がなくなってくるもので。



 「コレクション」する場所がなくなったことで、
 「コレクション」のために買うのではなく、「コンテンツ」のために買うようになっていった――――これが「私が初版本にこだわらなくなった」理由でした。




 勘違いして欲しくないのは……これは「成長」とか「大人になった」とかじゃないですよ。
 どちらかというと「諦め」です。「妥協」とか「挫折」とかでもイイです。私は「初版本を集めるという趣味」を失ったんです。草サッカーが趣味だったのに、時間的な余裕がなくなったり、仲間が集まらなくなったりで、いつしかやらなくなってしまったというのと一緒なんです。それは決して「成長」ではありませんよね。


 だから、今も「初版本を集めている人」には敬意を払いたいですし、輝いて見えて羨ましいですし。もし私が「ようやくアナタも初版本なんかにこだわらなくなりましたか」なんて言われたらブチぎれると思いますし、こんなに面倒くさい人間だからモテないんだろうなーと思ったりもします。


| 漫画読み雑記 | 18:01 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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消費税増税後のバーチャルコンソールの価格は幾らになる?

 私が「ゲームボーイアドバンスのソフトのバーチャルコンソール展開はどうしたんだよ」「技術的な問題があってなかなか実現出来ないらしい」「だからDSのソフトをバーチャルコンソールで展開するんじゃないか」と書いた途端に、Wii Uでゲームボーイアドバンスのバーチャルコンソールの予定が発表されましたよ!



 動画の26:44から。
 とりあえず4月に配信される任天堂のゲームボーイアドバンスソフト12本が発表されたのですが、気になるのは価格です。12本全て「650円(税別)」とされています。そう、税別なんです。実際にはこれに消費税がプラスされるので、2014年4月の時点での価格は消費税8%を足して「702円(税込)」になると思われます。


 これまでバーチャルコンソールのソフトは、500円とか800円とか区切りのイイ価格が基本でしたが……それは今までは“消費税5%を足したら区切りのイイ数字になる税別価格”にしてあっただけなんですね。例えば、現在は800円で配信されているスーファミのバーチャルコンソールソフトは「762円(税別)」「800円(税込)」と書かれています。

 しかし、皆様ご存知の通り……消費税は現在の5%から、2014年4月から8%に上がり、2015年10月から10%に上がる予定です。
 消費税から逆算して区切りのイイ数字にするということが出来ないんですね。8%に合わせても、その内に10%に上がる予定なのですから。なので、ゲームボーイアドバンスのソフトは税別価格のみ書かれていたんだろうなと思います。




 と、いうことは……?
 今まで500円や800円で販売されていたバーチャルコンソールのソフトも、消費税増税の分だけ値上げするという可能性もあるのです。
 もちろん消費税増税の分を含めて区切りのイイ数字になるように企業努力で値下げする可能性もゼロじゃないですし、自動販売機の缶ジュースが消費税3%になった際に100円→110円になったように「じゃあ区切りのイイ数字まで繰り上げます」という可能性もなくはないのですが。

 4月以降幾らで販売されるのかが発表される前に、今の税別価格のまま消費税が上がって上乗せされたら幾らになるのか計算してみることにしました。
 自分なんかは「気になるリスト」に放り込んで「今はまだ遊ぶ時間がないから、遊びたくなったら買えばイイや」というバーチャルコンソールのソフトがたくさんあるのですが、これらのソフトを消費税8%になる前にまとめて買うべきか悩んでいますので。

 ちなみにWii用のバーチャルコンソールは「円」じゃなくて「Wiiポイント」なので、これは消費税増税でどうなるのかがよく分からなかったのでスルーします。Wiiなんてなかった!私の生きている世界線にはWiiなんてなかったんだ!



◆ ファミコンのソフトの場合
※ 3DS・Wii Uで配信
税別価格:476円
消費税5%(現在):499.8円→500円
消費税8%(2014年4月~):514.08円
消費税10%(2015年10月~):523.6円

 予想されるのは、500円→515円→525円ってカンジですかね。
 25円の差は結構大きい。20本買ったら現在のファミコンソフト1本買えてしまうワケですからね。20本買ったらもう1本キャンペーンです。

 ちなみにWiiの時は600Wiiポイントのファミコンソフトも幾つかあったのですが、そうしたソフトも3DSでは500円(税込み)になっています。『ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者(前後編)』で言えば、Wii版がこちらで、3DS版がこちらね。


【優待価格:95円?】
消費税5%(現在):99.75円→100円
消費税8%(2014年4月~):102.6円
消費税10%(2015年10月~):104.5円

 Wiiで購入した人がWii U版に移行するための価格です。こちらは税別価格が表記されていないので推測の価格ですが、100円→103円→105円ってところですかね。この微妙な端数をメーカー側がどう思う次第で「じゃあ110円にしちゃおう!」って可能性もなくはないですけど。



◆ スーファミのソフトの場合
※ Wii Uで配信
税別価格:762円
消費税5%(現在):800.1円→800円
消費税8%(2014年4月~):822.96円
消費税10%(2015年10月~):838.2円

 スーファミのソフトは現状800円のソフトと900円のソフトがありますが、こちらは現状800円のソフトについてです。こう見ると800円→825円→840円ってところですかね。
 40円というのは相当大きいです。20本買ったら現在のスーファミソフト1本買えてしまうワケですからね。20本買ったらもう1本キャンペーン―――ってのはさっき書きました(消費税が5%から10%に上がるのだから当然の話)。


税別価格:857円
消費税5%(現在):899.85円→900円
消費税8%(2014年4月~):925.56円
消費税10%(2015年10月~):942.7円

 スーファミのソフトの中でも『ゼルダの伝説』や『ファイアーエムブレム』や『ファイナルファンタジー』シリーズはこの価格です。900円→930円→945円ってところですかね。端数も大きくてよく分からなくなってきました。
 45円って割りとマジメに大きな金額ですよね。消費税関係なく「45円値上げしました!」って言われたら「じゃあ買わないよ」って思われるレベル。



【優待価格:142円?】
消費税5%(現在):149.1円→150円
消費税8%(2014年4月~):153.36円
消費税10%(2015年10月~):156.2円

 Wiiで購入した人がWii U版に移行するための価格です。150円→155円→160円ってところですかね。45円値上げの後に見ると「10円くらいなら……」と思ってしまう心理マジック(笑)。



◆ ゲームボーイ&ゲームギアのソフトの場合
※ 3DSで配信
 ゲームボーイのソフトの現状の価格は「基本は400円」「たまに300円」「カラーのソフトは600円」、ゲームギアのソフトは「300円」ってところですかね。「『シャイニング・フォース』シリーズは500円」ですが、ファミコンのソフトと同じ価格なのでコピペします(笑)。
 3DSのバーチャルコンソールのページには税別価格は書かれていないので、推測の税別価格で計算します。


◆ ゲームギアのソフト&ゲームボーイの一部のソフト
【税別価格:285円?】
消費税5%(現在):299.25円→300円
消費税8%(2014年4月~):307.8円
消費税10%(2015年10月~):313.5円

 300円→310円→315円ってところですかね。


◆ ゲームボーイの多くのソフト
【税別価格:381円?】
消費税5%(現在):400.05円→400円
消費税8%(2014年4月~):411.48円
消費税10%(2015年10月~):419.1円

 400円→415円→420円ってところですかね。


◆ ゲームギアで出ている『シャイニング・フォース』シリーズ
【税別価格:476円?】
消費税5%(現在):499.8円→500円
消費税8%(2014年4月~):514.08円
消費税10%(2015年10月~):523.6円

 ファミコンのソフト同様、500円→515円→525円ってカンジですかね。


◆ ゲームボーイカラーのソフト
【税別価格:571円?】
消費税5%(現在):599.55円→600円
消費税8%(2014年4月~):616.68円
消費税10%(2015年10月~):628.1円

 Wii UのPCエンジンのソフトが税別571円なので、ゲームボーイカラーのソフトも税別571円だと思われます。となると、600円→620円→630円ってとこですかね。



◆ PCエンジンのソフト
※ 3DS・Wii Uで配信
税別価格:571円
消費税5%(現在):599.55円→600円
消費税8%(2014年4月~):616.68円
消費税10%(2015年10月~):628.1円

 上記のコピペです。
 600円→620円→630円ってとこですかね。


【優待価格:285円?】
消費税5%(現在):299.25円→300円
消費税8%(2014年4月~):307.8円
消費税10%(2015年10月~):313.5円

 Wiiで購入したPCエンジン用ソフトをWii U版に移行するための価格。
 ファミコンの100円、スーファミの150円よりかは高価ですけど、落としどころとしては無難な価格じゃないかと思います。ということで、300円→310円→315円ってところですかね。



◆ MSXのソフト
※ Wii Uで配信
税別価格:762円
消費税5%(現在):800.1円→800円
消費税8%(2014年4月~):822.96円
消費税10%(2015年10月~):838.2円

 800円→825円→840円ってところですかね。



【優待価格:381円?】
消費税5%(現在):400.05円→400円
消費税8%(2014年4月~):411.48円
消費税10%(2015年10月~):419.1円

 こちらもWiiで購入したMSX用ソフトをWii U版に移行するための価格。
 400円→415円→420円ってところですかね。



◆ ゲームボーイアドバンスのソフト
※ Wii Uで配信
【税別価格:650円】
消費税5%(この時期に販売されないけど目安のために表記します):682.5円
消費税8%(2014年4月~):702円
消費税10%(2015年10月~):715円

 ゲームボーイアドバンスのソフトは他のソフトと違い「税別価格のみ表記している」のだから、恐らくキッチリこのままの税込価格で販売するんじゃないかと思われます。702円→715円。ゲームボーイカラーのソフトより高いけどスーファミのソフトよりかは安い価格帯。

 こう考えると、任天堂機のバーチャルコンソールの価格は
 ゲームボーイ(300~400円)<ファミコン(500円)<ゲームボーイカラー(600円)<ゲームボーイアドバンス(700円)<スーファミ(800~900円)<64(1000~1200円)
ってなカンジに、およその数字ですが、並んでいることが分かりますね。ソフトによって分けるのではなく、ハードによって分けている。こう見るとDSのソフトは800~1000円辺りになりそう。



 3DSにもWii Uにも「バーチャルコンソールではないダウンロードソフト」も出ていますが、基本的には同じ価格になるのでそちらを参照してください。


 もちろん「消費税を足してキリのイイ価格になるように税別価格を値下げする」という措置が取られる可能性はあります。優待価格の100円を103円とかにされても、正直面倒くさいですしね。
 ですが、その場合であっても“メーカーが決して小さくない額の利益を削る”ことになると分かって欲しくてまとめましたし、もし値下げをしなかったとしてもそれを責めるべきではないと思います。


 Wii Uのフルプライスソフトをダウンロード購入すると、消費税が5%の現状であっても中途半端な額が残るので(例えば5000円チャージしてある状態で、4935円の『ニンテンドーランド』を購入したら65円だけ残る)。
 バーチャルコンソールのソフトも区切りのイイ数字にするための値下げも値上げもせずに、1円単位の端数切り上げになるんじゃないかな……と、この記事を書いていて思いました。



 ちなみに現在私が「気になるリスト」に入れているダウンロードソフトは、現在の価格で200円のものが1本、400円のものが2本、500円のものが8本、800円のものが10本、900円のものが3本――――今買うのと、消費税が10%に上がってから買うのとでの差額を合計してみると。
 9円+20円×2+24円×8+39円×10+43円×3=760円です。ゲームボーイアドバンスのソフトが1本買えてしまう額です。これは……今の内に全部買っておいた方がイイんじゃなかろうか、と思って24本全部買うことによって積みゲーが増えるパターンですね。




 実際、ダウンロードソフトに限らず4月以降は「消費税増税による値上げを受けての買い控え」が起こる可能性がありますし。バーチャルコンソールでは「セット販売での値下げ」みたいなことをやってもイイんじゃないかと思うんですけどね。
 先月の経営方針説明会で、NNIDによってアカウント単位で購入実績を把握出来るので「ソフトの売り方を変えられる」という話をされていました。バーチャルコンソールのソフトをたくさん買っている人は、バーチャルコンソールの価格が安くなる―――みたいなことも、やろうと思えば出来るワケですしね。



 そういうことを考えていると、この「気になるリスト」に入れてある24本をいつ買えばイイのかますます分からなくなるという(笑)。

| ゲーム雑記 | 17:56 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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その長い名を、何と略せば良いのだろう(略して『ななな』)

 2月18日までですが、『いなり、こんこん、恋いろは。』のアニメ公式サイトが面白いことをやっていたので御紹介します。

 『いなり、こんこん、恋いろは。』って、いったいどう略せばいいの?

<以下、引用>
 ただ今、絶賛放送中の『いなり、こんこん、恋いろは。』ですが、今になって「公式な略称を決めていない!」ということに気付きました。つきましては、ここで略称決定投票を行います!
</ここまで>


 “今になって気付きました”……(笑)。
 でも、確かに自分も気になっていました。可能な限り『いなり、こんこん、恋いろは。』と略さずに書きたいと思いつつ、140文字までしか投稿できないTwitterだとこれだけで16文字使うのが厄介だし、タイピングも大変です。
 なので、今まで自分は『恋いろは。』と略して書くことが多く、それに馴染んでいたので投票も『恋いろは』に入れたのですが……Twitterのタイムラインを見ていると『いなこん』と略している人も、『いな恋』と略している人も見かけるんですね。ちなみに公式サイトのURLは「inarikonkon」=『いなり、こんこん』です。

<以下、引用>
※ ここで投票する略称は、公式なものです。
略称の取り扱いに関しては、あくまで作品を愛する皆様方のご判断にお任せします。

</ここまで>

 既に馴染んだ略称がある人に強制するスタンスではないというのは好感が持てますし、でも公式な略称を決めることで「この呼び方してんの俺だけじゃないだろうか……」と悩むこともなくなりますし、何よりお祭り感があるし、面白い試みですよね。




 アニメの略称について、今季は他にも面白いサンプルがあって。
 『未確認で進行形』は、アニメ放送開始前のニコニコ生放送でユーザーアンケートを行って略称を決めているんですね。投票の結果、決まったのは真白役の吉田有里さんが提案した『みでし』。

 「編集部の人が苦笑いしてたぞ」と言われつつのトップ当選で「だいたい吉田のせい」伝説の1つになったのだけど……今や原作者の先生も使っていますものね。確かに覚えやすい!分かりにくいとも思うけど!(笑)

 ちなみにアニメ公式サイトのURLは「mikakunin」=『未確認』です。



 今季のタイトル長いアニメと言えば『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』ですが、こちらは『妹ちょ』(いもちょ、と読む)という略称を最初から推していて。
 TVCMでも「妹ちょって呼んで」という美月の台詞があるし、アニメ公式サイトのURLも「imocyo-anime」=『妹ちょ』アニメですし、公式Twitterアカウントも「TVアニメ妹ちょ公式」ですし、そもそも製作が「「妹ちょ。」製作委員会」ですし(笑)。



 この三作品の略称――――
 「アニメ放送中に投票で決める」「アニメ放送開始前に投票で決める」「オフィシャルなものを提案される」という三者三様の違いがあるのですが、どれも「ちょっと長めのタイトル」を「公式で略称を決めて」「ファンの人達に提案する」という共通点があります。

 『妹ちょ。』の記事を書いた際に、作品名が文章になっている作品は作品名を見ただけで大体の設定が想像出来ると書いたのですが……
 じゃあ、毎回その長い文章をタイピング出来るかというと、面倒くさいので略称を使いたい。でも、みんながみんな別々の略称を使うとどの作品のことを言っているのか分からなくなってしまう。

 そのために略称を公式に決めて提案する―――という作品が続いているのは、なかなか面白い現象だなと思うのです。



1.略称を統一するメリット
 例えば『たまこまーけっと』の時、この作品を『たまこ』って略している人も、『たまこま』って略している人も、『たまこまーけっと』と略さない人もいたんですね。ちなみに公式サイトのURLは「tamakomarket」=『たまこまーけっと』でした。

 『中二病でも恋がしたい!』の時も、『中二病』って略している人もいれば、『中二恋』って略している人もいて。統一されているカンジはしなかったんですね。ちなみに公式サイトのURLは「anime-chu-2」=アニメ『中二』でした。



 まぁ……これらの作品は統一されていなくても、「どの作品のことを言っているのかは分かる」から大した問題じゃないのですが。ちょっと思い出したのは、2012年の『あの夏で待ってる』の略称問題です。
 2011年に『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』をヒットさせた長井龍雪監督の新作ということで、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』を『あの花』、『あの夏で待ってる』を『あの夏』と略している人が多かったのですが……公式の略称は『なつまち』だったんですね。

 製作が「なつまち製作委員会」でしたし、Twitterの公式アカウントも「NatsumachiAnime」となっていました。

 というのも、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』はアニプレックス・A-1 Picturesのアニメで、『あの夏で待ってる』はジェネオン・J.C.STAFFのアニメで、監督が一緒なところ以外は作っている会社もお金出している会社も放送している局も違う作品だったんですね。


 でも、ネット上ではそんなこと関係なく『あの夏』と略して語っている人が多くて(『あなる』って略していた人もいるけど)、公式が『なつまち』を推しているのに全然定着していなかったことがあります。というか私もこの記事を書くまで『夏待ち』だと思っていました……調べると、ラジオとかも『なつまち』とひらがな表記だな……




 別に略称が統一されていなくてもイイじゃんと思う人もいるかもですが……
 Twitterのタイムラインに「今週の『あの夏』面白かったー!」と言っている人と、「『夏待ち』面白ぇー!」と言っている人が並んでいた場合、その作品を既に知っている人でなければ「同じ作品を語っている」ことに気付かないと思います。

 Twitterで口コミ効果が発揮されるのは「色んな人が一つのものについて語っている」時です。
 あの人もあの人もあの人もこのアニメを面白いと言っている!じゃあ、観てみようかな――――と広がっていくものなのに、略称が統一されていないことで別の作品だと思われしまったら口コミ効果も半減してしまうと思うのです。


 なので……たまたま今季自分が観ているアニメ4作品の内の3作品が「略称」を公式に提案しているのは、面白い現象だなと思うのです。それこそ『いなり、こんこん、恋いろは。』が『いなこん』『いな恋』『恋いろは。』と様々な呼ばれ方をしているのって、口コミの効果を考えると勿体ないとも思いますし。



2.略しすぎることのデメリット
 とは言え……「略した結果、正式名称が分からなくなる」というデメリットもありますよね。
 『未確認で進行形』を『みでし』と略すのは、インパクトがあるし、よく見ると可愛いし、吉田さんのセンスが爆発してて面白いと思うのですが……『未確認で進行形』という作品を全く知らない人からすると、「最近『みでし』ってアニメが人気みたいなんだけど……正式名称が全く分からないのでいつ放送しているのかを調べられない……」ということになりかねません。


 自分はこの分野は詳しくないんですけど……
 18禁のPCゲームには「ひらがなの部分だけ読んで略す」ものがありますよね。

・『夜明け前より瑠璃色な』→『けよりな』
・『月は東に日は西に』→『はにはに』
・『君と彼女と彼女の恋。』→『ととの。』

 みたいな。これって略称だけ読んでも絶対に正式名称分かりませんよね(笑)。
 まぁ……18禁ゲームなので「コードネーム」のように分かる人だけ分かればイイって側面もあるのかもですが、そう言えば18禁じゃないものでもこういう略称の作品もありますね。パッと思い出せないだけで、実際にはもっとありそう。

・『剣と魔法と学園モノ。』→『ととモノ。』
・『僕は友達が少ない』→『はがない』


 ゲームの話題で言うとアルファベットの略語は分からないという話は大昔に書いたことがありましたね。
 『FFoW』って何というゲームの略称かみなさんは分かりますか?答えはこちら



 また、略称から受けるイメージが作品と遠く離れてしまうということもあります。
 漫画『金魚屋古書店』を『金魚屋』と略すと、一番重要な「古書店」の部分が削られてしまいます。本当は古本屋の話なのに、『金魚屋』とだけ書かれると「金魚を売っているお店の話なのかな……」と思われかねません。

 ゲーム『クイズマジックアカデミー』を『マジアカ』と略すと、一番重要な「クイズ」の部分が残らないので、「マジ……アカ……そうか!マジックアカデミーの略か!魔法学校を舞台にしたゲームだな!」と物凄く惜しいところで終わってしまうとか。

(関連記事:キミはFF派?それともファイファン派?


 そう言えば、『魔法使いと黒猫のウィズ』というゲームの名前を最初に聞いた時は「そうか!略して『クィズ』ということか!」と感動したのだけど。公式の略称は『黒ウィズ』なんですってね。まぁ、『クィズ』だったらむしろ何のことだか分からないですしね……



【三行まとめ】
・長い作品名は、「略称」がないとTwitterなんかでは話題にされづらい
・「略称」が統一されていないと口コミ効果が半減しかねない
・かと言って、意味不明な「略称」だと作品名を知らない人には口コミにならない



 こう考えると……やっぱり『よつばと』とか『けいおん!』とか『ゆるゆり』とかの「ひらがな4文字系の作品名」は、「略さなくてイイ」「だから略称がバラバラになることはない」「タイトルだけで内容を端的に説明出来る」と非常に理に適った作品名だったことが分かりますね。

 あまりに多くなりすぎて没個性化しちゃったところはありますけど。

(関連:【検索禁止】ひらがな4文字の作品名を幾つ思い浮かべられますか?【記憶勝負】

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犯罪者はどこから生まれるのか―――『おっとり捜査』全10巻紹介

 久々に「漫画紹介」書きます!

 『おっとり捜査』は1995年から週刊ヤングジャンプ増刊・漫革にて読みきりが掲載され、1996年から週刊ヤングジャンプにて週刊連載が開始、1997年から再び増刊での読みきり連載に戻り、2000年に別冊ヤングジャンプにて完結したサイコサスペンス漫画です。

 小手川ゆあ先生のデビュー作で、それ故に“荒削り”というか“洗練されていない感”がどうしてもあって……自分は小手川先生の作品ではこの後の作品の方が大好きでした。
 『ARCANA』はコンパクトにまとまった良作で、『死刑囚042』は「描きたいもの」のために設定からキャラから一縷の無駄もない完成度の高い作品だと思っていたため。『おっとり捜査』に対してはそれほど思い入れがありませんでした。


 しかし、先日、本棚に置いてあったコミックス全巻を自炊して、ちゃんと電子書籍化出来ているかを確認しがてらに読み返してみたところ。
 あれ?こんなに面白かったっけ?と驚きました。


 「後の作品の方が完成度が高い」のは確かだと思うのですが、『おっとり捜査』は作者の「描きたいもの」が剥き出しで襲ってくるところがあって。
 10年前の自分は「完成度の高い作品」の方が良い作品だと思っていたからか『おっとり捜査』にそれほど思い入れがなかったのですが、オッサンになった今になるとこういう「作者の熱量が感じられる作品」も良い作品だなぁと思えるようになりました。


 それと、やはりこの漫画は小手川先生の原点だと思うんですね。
 後の作品の方が好きだった自分からしても、『ARCANA』や『死刑囚042』が描いていたものが『おっとり捜査』の中にも描かれていると思いますし―――『ARCANA』や『死刑囚042』を読んでから『おっとり捜査』を読むことで、この作品が描こうとしたものの意味がようやく分かったところもあります。




 主人公は秋葉辰也という刑事。
 日本一の大量殺人犯である橘圭吾を逮捕したという過去を持っています。

 刑事モノですが、1巻で作者自ら「リアルよりロマンを優先しています」と描いているように、リアリティのある漫画ではありません。武装したテロリスト集団を刑事一人で制圧したりしますし(笑)。

 主人公が刑事のサイコサスペンスなので、橘だけでなく、たくさんの犯罪者が登場し、たくさんの事件が起こります。「この漫画の世界には殺人犯と強姦魔しかいないのかよ!」というくらい次から次へと犯罪者が出てきて、刑事である秋葉は彼らを逮捕していくのだけど……
 小手川先生の他の作品を観れば分かるように、この作品も犯罪者を「生まれながらの犯罪者」としては描きません。犯罪者も私達と同じように生まれ、生きてきたし。私達もいつ犯罪者になるのか分からない―――と描くのです。


「僕が昔見たB級映画で、ある殺人鬼の腕を移植された主人公が
人殺しの悪夢を見て悩むとゆうものがあります。
主人公は同じように足などを殺人鬼から移植された人にこう問います。

「邪悪はどこに潜むのか。
脳か、あるいは心臓か、
それとも……この右腕に?」」



 この台詞はこの作品の後半、殺人鬼・橘圭吾のルーツを辿る検事の台詞です。
 小手川先生の作品では、「英雄である秋葉」も「殺人鬼である橘」もほとんど違いはなく、秋葉も一つ踏み外せばそちら側と変わらない危うい存在だと描くのです。『死刑囚042』は「殺人鬼」の方を主人公にした漫画でしたしね(『Anne・Freaks』もそうだっけ)。

 では、「英雄」と「殺人鬼」を分けるものは何か――――
 ここまでものすごくヘビーでシリアスな面ばかり紹介してきましたけど、こここそが小手川先生の作品の魅力とも言えて。デフォルメされた絵柄のギャグパートだったり、可愛い女のコだったり、“仲間”だったり。「世界ってそんな悪くないよな」と描いてくれるのです。

 殺人事件が頻繁に起こる漫画なので、血やら死体やらの残酷描写がわんさか出てきます。そういう意味では「誰にでもオススメ!」とは言えないのだけど……血やら死体やらを見ていて気が滅入ってくる読者の心理と、刑事という職業ゆえに人間の汚い部分ばかり見せつけられる秋葉の心理とが、絶妙にシンクロされていて。

 だからこそ、そこから先に「世界ってそんな悪くないよな」と描いてくれることに読者としても救われるし、私は小手川先生の漫画が大好きなのです。




 10年ぶりくらいに読み返して思いましたが……
 『おっとり捜査』は「小手川先生の原点」であるとともに、「自分の原点」でもあると思い返しました。自分でも忘れていましたが、「人間の危うさ」だったり「それでも世界は捨てたものじゃない」と描いてくれるところだったり、“自分という人間”を形成するのに力をくれた作品だと思っています。

 後に自分も漫画を描くことになるのですが、『コマンド?→A/B/C』なんかはまさに「英雄」と「殺人鬼」が表裏一体であることを描こうとした漫画ですし。人間としても、漫画描きとしても、ものすごく影響を受けました。すっかり忘れていましたけど(笑)。



 小手川先生のデビュー作ですから、1巻と10巻では絵のクオリティが全然違いますし。
 前述したように血みどろの展開も多い作品なので「誰にでもオススメ!」とは言いませんけど、自分にとってとても大切な作品だったのでリアルタイムには読んでいなかった人も是非どうぞ!

 紙の本は現在絶版になっているみたいで、古本しか買えませんが。
 角川書店から電子書籍版が発売になっていますね。電子書籍にはこういう恩恵もあるのか。


<紙の本>



<キンドル本>

| 漫画紹介 | 17:52 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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ニンテンドーDSソフトのバーチャルコンソール化への期待

 先月末、任天堂は経営方針説明会で「Wii UでニンテンドーDSソフトのバーチャルコンソールを展開する」と発表しました。ニンテンドーDS用に出したソフトを、Wii Uでダウンロード販売するということですね。


 「この期に及んで!?」
 「ゲームボーイアドバンスのソフトのバーチャルコンソール展開はどうした?」
 「3DSで、じゃねえのかよ」
 「携帯機のゲームを据置機でやりたい人なんているのかよ」


 とまぁ……最初聞いた時は「わけがわからないよ」と戸惑ったのですが、時間を置いて考えてみると「これはこれで面白い試みかな」と思えてきました。バーチャルコンソールが大好きで「全ての過去ソフトはダウンロード購入できるようにして欲しい」と思っている自分にとっては、いち早くDSソフトがダウンロード購入できるようになるのは嬉しいですし、今日は何故「面白い試み」と思えたのかを書こうかなと思います。



1.何故「3DS」ではなくて「Wii U」なのか
 バーチャルコンソールは、据置機のWiiで「ファミコン」「スーファミ」「64」「メガドライブ」「PCエンジン」等の過去の据置機のソフトが発売されていましたし、携帯機の3DSでは「ゲームボーイ」「ゲームギア」等の過去の携帯機のソフトが発売されていました(3DSでは「ファミコン」のソフトも出ているけど)。

 なので、「DSソフトのバーチャルコンソール展開」ならば「同じ携帯機の3DS」で出るだろうと思っていた人も多いことでしょう。元々、3DSならば後方互換でDSのソフトが遊べますし……
 DS用のパッケージソフトとして開発されながら発売出来なかった『ファミコンウォーズDS 失われた光』や、あまりのプレミア化を受けてDSiウェア版で復刻されるという噂の『コロぱた』等。DS用のパッケージソフトをDSiウェアとしてダウンロード販売することは出来ないワケじゃないですしね。


 ただ、ですね。
 3DSでDSソフトを遊んだことがある人は分かると思いますが、3DSでDSソフトを起動すると「3DSの機能」は使えなくなるんです。「すれちがい通信」もそうですし、「Miiverse」もそうです。詳しくは分かりませんけど、機械の構成上それが限界なんじゃないかと思います。
 Wii UでDSソフトのバーチャルコンソール化をするのには、恐らく「DSソフトもMiiverseに対応させたい」という狙いがあるんじゃないかと思われます。


 また『ファミコンウォーズDS 失われた光』の時も話題になりましたが、3DSにDSiウェアをダウンロードする際にSDカードの容量を使うことは出来ません。3DSの内部容量を使うしかないんですね。

 今、自分の3DSに保存されているDSiウェアの使用ブロックと空きブロックを計算してみたら……内部容量は全部で1057ブロックでした。ちなみに元々パッケージソフトとして開発されていた『ファミコンウォーズDS 失われた光』の使用ブロックは426ブロック。おかげで自分は『絵心教室』などのDSiウェアを大量に削除しなければならず、それでも現在の空き容量が5ブロックですよ(笑)。

 『コロぱた』を買う際には、また何か消さなければならないのか……
 なのでまぁ、「DSのバーチャルコンソールを3DSで展開する」というのはあまり現実的ではないんですね。一人辺り買えるのが「2本か3本だけ」じゃ意味ないと思いますしね。




 あと、後述しますけど……3DSのユーザー層って、DSのユーザー層をそのまま引き継げているワケじゃないんですね。「DSは買ったけど3DSは買っていない」層に向けてWii Uを展開したいという意図もあるのかもと思っています。



2.深刻なソフト不足のWii Uに、バリエーションを加える
 なんか……1年前も言っていたような気もしますが、Wii Uはソフトが少ないです。
 今まで発売されたソフトも少ないですが、これから発売が発表されているソフトも少ないです。日本のサードメーカーはほぼ撤退状態で、任天堂一社だけで月に2本も3本もHDソフトを出せるワケもなく(3DSのソフトも出さなきゃいけないですしね)、この状況は今後もあまり変わらないと思います。


 そうした中で頼れるのが過去の資産ということで……バーチャルコンソールを活用するというのは、去年も「期間限定30円でバーチャルコンソールを売る」とかやっていたような気がするんですけど(笑)、現状で打てる手としてはこれくらいしかないのかなぁと。
 その中でも「Wiiでは出ていなかったソフトをWii Uのバーチャルコンソールで出す」のは重要で、一年前に大々的に『MOTHER2』をプッシュしていたり、今週に『マーヴェラス ~もうひとつの宝島~』が出たりと、「Wiiがあれば十分」と思っている人にWii Uを買わせるためにはこういうソフトを増やすしかないんですね。


 ただ、「Wiiで出なかったバーチャルコンソールソフト」というのには当然それなりの理由があるのでしょう。権利の問題、特殊チップの問題などなど……ファミコンやスーファミのソフトはこれ以上「Wiiでは出ていなかったソフトをWii Uのバーチャルコンソールで出す」のは難しい。
 ゲームキューブやWiiなどの据置機のソフトをバーチャルコンソール化すると恐らく採算の問題が出てくるのでしょうし、「まるごとバックアップ」に対応出来ないとかの問題もありそうですし。
 「ならばゲームボーイアドバンスのバーチャルコンソールだー」と一年前に発表されたのですが、これも技術的な問題があってなかなか実現出来ていないと言われていて。



 DSのソフトというのは、そういう意味では「いい落としどころ」だったのかなと。
 ゲームキューブのソフトよりかはチェックが楽。
 なので販売価格も抑えられる。
 大ヒットソフトがたくさんあるのでネームバリューもラインナップも十分。
 そして何より、「ゲームパッドのタッチパネル」を活かせる。



 経営方針説明会の前には、Wii Uの打開策として「ゲームパッドを同梱しないで1万円値下げするのはどうか」と提案している人をネット上で見かけました。禄にWii Uを知らないアンチとかじゃなくて、ちゃんとWii Uを所持している人であっても。

 自分は「ゲームパッドなしだと起動すら出来ないゲームがいっぱいあるんですが、それはどうするの……」と思ったのですが、Wii Uを所持している人にすら「ゲームパッド要らなくね?」と思っている人がいるというのは深刻な問題で。
 だから、社長説明であれだけ「Wii Uにゲームパッドは必要なんだ」と語られたのだと思います。「ゲームパッド要らなくね?」と思っていた人が「やっぱ要るわ!」と思えるようなソフトを揃えていく戦略の一つに、「DSソフトのバーチャルコンソール展開」もあるのかなと。



3.“Touch!Generations”層の獲得
 経営方針説明会の社長説明のページで、「ニンテンドーDSのバーチャルコンソール」の例として登場しているのは『脳トレ』です。

 「え?今更『脳トレ』かよ!」と思った人もいると思います。
 3DSが出て、3DS用ソフト『鬼トレ』が出て、『鬼トレ』はそんなに売れませんでしたからね。「ブームは去っただろう」と思っている人もいるでしょうし、ブームが去ったのは確かだと思います。逆に言うと、『脳トレ』のためにDSを買っていたような層を3DSは引き継げていないとも言えるのです。



 ちょっと話がズレますが……
 Wii Uが発表された2011年のE3の頃、自分はもっと“Touch!Generations”的なソフトというかWiiチャンネル的なソフトが出てくると思ったんですね。例えば『お料理ナビ』。本体はリビングに置いてあっても、ゲームパッドをキッチンに持ってきて起動できるWii Uは、もっともっと生活に溶け込むソフトを提案できると思ったのです。

 しかし、Wii U用に『お料理ナビ』の新作を作るってのは現実的ではなかったんでしょうね。そんなに売れるとも思えませんし。それはスマホがどうこうとかの理由じゃなくて、2006年の時点で『お料理ナビ』の後追いソフトはことごとく売れていませんでしたから。

 ならば――――開発費も定価も上がってしまう「新作」ではなく、安価で提供できる「バーチャルコンソール」で生活に溶け込むソフトを提案していくというのは悪くないんじゃないかと思います。
 『脳トレ』や『お料理ナビ』、『やわらかあたま塾』、『えいご漬け』、『眼力』、『アソビ大全』、『ピクロス』、『家計ダイアリー』、『文学全集』……と、ラインナップは豊富。時事問題の多い『常識力』や、据置機では意味がない『旅の指さし会話帳』、専用ペンが必要だった『美文字』は難しいと思いますし。価格次第だと思うのですが……

 “Touch!Generations”のソフトを600円くらいで提案出来れば、「高速起動メニュー」と「いつでも中断」と合わさってなかなか重宝するんじゃないかなと思います。

(関連記事:どうして任天堂は“Touch!Generations”を辞めたのか



 もちろん「ニンテンドーDSのバーチャルコンソール化」は“Touch!Generations”だけじゃなくて、“ゲームらしいゲーム”も出していくと思いますが(懐かしい言葉!)。「ゲームパッドだけで二画面を表示できるのか」と「その場合ボタンはどうするのか」という問題もあるので、これは実際のものを見ないと何とも言えないところ。

 「テレビ画面必須です」だったら、わざわざWii U使わないで3DSの後方互換でプレイするって人の方が多そうですしね。



4.スマホ&タブレット端末で何をするのか
 一見関係のない話だと思われるのですが、自分はここが繋がると思っているので触れておきます。

 「プラットフォームの定義を変える」という話。
 任天堂は「ソフトを売る」企業です。しかし、その「ソフト」は「専用のハード」を持っていないと買ってもらえないワケですから……今までは「3DSユーザー」「Wii Uユーザー」が任天堂のお客さんだったワケです。しかし、今回任天堂は「これからは3DSもWii Uも持っていない人もお客さんだと考えていく」宣言しているのです。


<以下、引用>
 誤解のないように強調しておきますが、これは、「任天堂のこれまでつくってきたソフトを、単純にスマートデバイスにも供給する」という意味ではありません。
 「任天堂ハードをお持ちでない方々も含めて、世の中の多くのお客様に対して、スマートデバイスを通じてお客様とのつながりをつくり、それを通じて任天堂プラットフォームの娯楽の魅力をお伝えし、任天堂プラットフォームに参加していただくきっかけをつくる」という目的で、スマートデバイスを積極的に活用していきたいと考えている、という意味です。後ほど、さらにお話しします。
 このように、お客様とのつながりは、今後NNIDで一元管理していくことで、このNNIDを通じたお客様とのつながりを、今後の任天堂プラットフォームと再定義していきます。別の表現をすれば、「プラットフォームがハードに縛られずバーチャライゼーション、仮想化される」ということになります。

</ここまで>
※ 改行・強調は引用者が行いました


 スマホ&タブレット端末でどんなアプリを出すのかはまだ分かりませんが、その目的は「NNID(ニンテンドーネットワークID)の拡大」であることが分かりますね。
 NNIDを取得出来る人は最初は「Wii Uをインターネットに繋いでいる人」だけでしたが、昨年末に「3DSをインターネットに繋いでいる人」に広がり、今度は「スマホ&タブレット端末を持っている人」に広げようということです。

 なので、そのアプリには「NNIDの登録」が必要で、それを活用したものになるとしたら「Miiverseを活かしたアプリ」になるんじゃないかと思います。課金なしの無料アプリでNNID登録者を増やし、Miiverse利用者も増やす――――これが「任天堂がスマホ&タブレット端末でしたいこと」だと予想しておきます。


 そう考えると「何故Wii UでDSソフトのバーチャルコンソールを出すのか」と繋がっているんじゃないかと思えてきますよね。
 3DSやWii Uを持っていない、でもスマホやタブレット端末でゲームをしている―――という層には、DSで展開していた“Touch! Generations”のソフトもラインナップにあるということをMiiverseを通じて見せることに意味があるんじゃないかと。


 もちろん、今更「DSソフトが遊べるからWii Uを買おう!」という直接の動機になることはないと思いますが、「○○と××を遊びたいけどWii U本体を買うのはなー」という人の背中を押すのには、こういう積み重ねが活きてくると思いますんで。



【三行まとめ】
・任天堂としては「NNID取得者」と「Miiverse対応ソフト」を増やしたい
・3DSでDSソフトを配信してもMiiverseに対応できない
・Wii Uならば出来るし、これで少ないソフトのラインナップを補填したい




 こんなところですかね。

 もちろん「価格」と「どうやってDSの二画面を表示するのか」次第ではありますし、そう言えばローカル・インターネットともに「通信プレイをどうするのか」という問題もありますが。
 現状で打てる手としては面白いところを取ってきたなと思います。「そんなことより新作ソフトを充実させろよ」と言う人もいるでしょうが、だってほら皆さん……「新作ソフトを充実させろよ」と言いつつ、『トライン2』が出ても誰もその話をしていないじゃないですか。

 哀しいけれど……『トライン2』や『レゴシティ』をローカライズするよりも、DSの大ヒットソフト群をバーチャルコンソール化した方が話題になりそうですしね。



 個人的にも、DSはソフトが多すぎてスルーしたものも多いので、安価でダウンロードして遊べるのなら嬉しいです。「安価で」というのがどのくらいかは難しいところですが。600~800円くらいですかねぇ。1000円いっちゃうと購入のハードルは高くなりそうですが、64ソフトが1000~1200円だったのだからその可能性もあるかぁ。

 権利的・技術的に出来るかは置いといて、パッと自分が「アレはスルーしていたからバーチャルコンソール化したら遊びたいな」と思いついたのは……『立体ピクロス』『ウィッシュルーム』『どき魔女ぷらす』『すばらしきこのせかい』『ラジアントヒストリア』『くまたんち』『メテオス』辺りですかね。どれもあまり出そうにない!!

| ゲーム雑記 | 17:50 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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冬アニメに夢中になって、秋アニメのことをすっかり忘れている

 深夜アニメというものは、3ヶ月に1回ドカッと大量に始まります。
 「週1話、3ヶ月間で全12話(前後)」のものもあれば、「週1話、6ヶ月間で全24話(前後)」のものもありますし、例外もないことはないのですが……基本的には3ヶ月周期で「大量に終わって」「大量に始まる」ものです。12月に大量のアニメが最終話を迎え、1月に大量のアニメが第1話を迎える――――という循環が3ヵ月ごとに行われるのです。

(関連記事:超初心者のための“深夜アニメの楽しみ方”講座


 慣れてしまって「これが当然」のように思えても、これってやっぱり凄いことですよね。


 今季も自分が夢中になれる深夜アニメが始まって、「『恋いろは。』面白ぇー!」とか「『未確認で進行形』好きだー!」とか呟いているワケですけど。
 ちょっと思い出してみると、12月の末には私、「『境界の彼方』と『のんのんびより』が終わったらこれから何を楽しみに生きればイイんだろう……」とか言っていたワケですよ。


 生きている!私、まだ生きているよ!!
 『未確認で進行形』のニコ生トーク番組にハマって「照井さんが可愛いから生きてゆける」とか言っているよ!



 特に今季の自分は27本ものアニメ1話を観たことで脳がパンク状態なので……あの、ホントこういうことを書くのは申し訳ないんですけど……あれだけたくさんの考察記事を書いた『境界の彼方』がどういう話だったか、忘れつつありますもの(笑)。
 いや、まぁ……それは流石にアニメクラスタの人達にも「おじいちゃんかよ!」とツッコまれると思うんですけど、じゃあ「去年の夏アニメは何を観ていましたか?」と聞くとみなさん即答出来ないんじゃないかと思うんですよ。自分は、『銀の匙』と……えーっと、春から継続の『進撃の巨人』と『超電磁砲S』と、あれ……あとは何観てたっけ??


 ということで、自分のブログの過去ログを調べました。
 『物語』シリーズセカンドシーズンと、『プリズマ☆イリヤ』を観ていました。『プリズマ☆イリヤ』!『プリズマ☆イリヤ』ってまだ半年前のアニメなのか……





 当たり前なことですけど、「3ヶ月間放送されるアニメ」というのは「3ヶ月で完成する」ワケではありません。
 企画が立ち上がるのは数年前、自分にはよく分かりませんけど予算とか人員とかの確保もものすごく大変なんでしょう。脚本が出来て、コンテが出来て、第1話の何ヶ月も前から数話分が同時進行で作画されて、動画になって、前後して声優さんがアフレコして――――とまぁ、数年単位のプロジェクトで数十人から百人クラスの人が動いて、ようやく「3ヶ月間毎週放送されるアニメ」が出来上がるというのも奇跡のような所業だと思うのですが。
 それが3ヶ月ごとに20~30作品あるワケですよ。ホント、どういう国なんだ日本。



 「冬開始のアニメ面白いー。生きてて良かったー。」と言っている一方で、12月まで夢中になっていたアニメのことを忘れつつあるというのは……我ながら酷い話だと思いますし、別にアニメファンがみんながみんな私みたいな薄情者だとは言いませんけど。

 これ……地味に重要な話だと思うんです。
 そうして3ヶ月ごとにたくさん生まれる深夜アニメというビジネスの基幹とも言える「ブルーレイ&DVD」って、大体第1話の3ヵ月後から発売開始になるんですよ。冬アニメに夢中になっている時期に、秋アニメの商品が発売されるんです。

 薄情な人なんかは、もう秋アニメのことを忘れかけている頃なのに。


  
 『のんのんびより』の例を出します。
 テレビの最速放送だと、第1話の放送が10月7日。
 全12話の構成で……最終話は12月23日~12月28日くらいの放送だったみたいです。

 ブルーレイ&DVDの1巻は12月25日発売。
 2巻は1月29日発売。
 3巻は2月26日発売。
 4巻は3月26日発売。
 5巻は4月25日発売。
 最終巻となる6巻は5月28日発売で。

 原作コミックス7巻に新作OADが付く特装版が7月23日発売です。

 のんのんびより7巻 OAD付き特装版 (アライブ)
のんのんびより7巻 OAD付き特装版 (アライブ)


 2クール(6ヶ月放送)のアニメの場合はアニメ放送中にブルーレイ&DVD1巻が発売になるのですが、1クール(3ヶ月放送)のアニメの場合はアニメの放送終了後にブルーレイ&DVD1巻が発売&全巻揃うのはアニメ終了の半年近く後というのが多いです。

 最近は原作の新刊にテレビ未放送の新作アニメを付けて販売するケースもありますし、『境界の彼方』のようにブルーレイ&DVD最終巻にテレビ未放送の新作エピソードを収録するケースもありますね。でも、出るのが来年の7月なんですよ。

 秋アニメが12月に終わり、1月に冬アニメが始まり、3月に冬アニメが終わり、4月に春アニメが始まり、6月に春アニメが終わり、7月に夏アニメが始まった―――というタイミングで、秋アニメの「新作エピソードを買ってね!」と言われてももうどんな内容だったか覚えていませんよ!!と思わなくもないです。
 特に『境界の彼方』なんてテレビ版の最終話が謎を残す最終話だったから12月の時点では新作エピソードが気になって気になって仕方なかったのに、2月になった今では「どんな謎だったか」すら覚えていないという。7月になったらどうなってしまうの!自分の記事をせっせと読み返す日が来そうだ!

境界の彼方 (7) [Blu-ray]
境界の彼方 (7) [Blu-ray]

 でも、これって特別に「オマエが薄情者だからなだけだろ」って話でもなくて……
 自分はアニメを観るのと同じくらい、アニメの番組ラジオを聴くのが好きなのですが。アニメの宣伝のためにあるはずの番組ラジオが、アニメ放送が終わると同時にラジオも終わっちゃったり縮小放送になったりするんですよ。これから「ブルーレイ&DVD」を売っていく時期だって言うのに。
 『境界の彼方』のラジオは1月から隔週放送になっちゃったし、自分が現在大好きな『未確認で進行形』のニコ生トーク番組も4月が最終回っぽいんですよね……もちろんこうした番組を作って流すのも予算がかかるので未来永劫続けられるワケがないのは確かなのですが、おかげでアニメ放送が終わってしまうとその作品のことを忘れてしまいがちになるというか……





 そもそも「ブルーレイ&DVD」が基幹商品として深夜アニメの土台骨になっていると言っても、アニメが大好きな人ほど「新作を観るのに忙しい」のでブルーレイ&DVDを観る時間的な余裕がないという問題もあるんですよね……冬アニメで忙しい時期に秋アニメの商品を買って観返す時間があるのかという。



 なので、新作アニメが出る度にそっちに夢中になってしまう薄情者にもしっかりお金を払ってもらうためには、アニメ放送後にしか発売出来ない「ブルーレイ&DVD」だけでなく、アニメ放送中or放送終了直後の商品も大事なのかなと思うのです。

 『のんのんびより』の例に戻すと……
 音楽CDは、オープニングが10月30日発売、エンディングが11月6日発売、オリジナルサウンドトラックが12月25日に発売されています。こちらはアニメ放送中に発売されるので、作品への熱が高い時に楽しめるんですね。

 『たまこまーけっと』の時に話題に出した「アニメでは語られなかったオリジナルストーリーの小説版」がアニメ終了直後に発売されたとか。
 原作付きのアニメの場合、アニメ放送に合わせて新刊が出るってのも「アニメが原作の販促になる」からか。アニメの応援になるかは分からないけど、アニメ観終わった後は原作を買って読むというのもなかなか楽しいのでそれはそれでオススメ!



 今季の自分はインターネットの無料配信でアニメを観ることが多かったのですが、インターネットの無料配信で観ることに慣れると、「観逃した回をお金を払ってインターネットで観る」ってのにも抵抗がなくなるもので。
 額は1話200円とかで、「ブルーレイ&DVD」に比べると遥かに小額なお布施なのですがアニメ放送中だからこそお金を払ってもらえる商品の代表なのかなと思います。「ブルーレイ&DVD」が出ていない時期だからこそ。


 『Wake Up Girls!』の「前日譚をアニメ放送開始直前に劇場版で上映する」「ニコニコ動画でも有料で観られる」というのも、これを一歩進めた形かなーと思います。
 『Wake Up Girls!』に関しては「観るのが必須の前日譚」にしてしまったことで「テレビ版から観始めるとワケが分からない」という批判もありましたけど。テレビ版にハマった人が気持ち良くお金を払って有料コンテンツを観る―――という流れを生み出せれば、新しい可能性があると思うんですね。まぁ、リソースが分散しちゃって作画が大丈夫かという新たな問題も生まれますが。




 また……これらの商品を買うことが「アニメを応援する」ことに繋がっているのかは微妙なところではあるんですけどね。『いなり、こんこん、恋いろは。』のエンディングテーマが売れたとしても、それは『いなり、こんこん、恋いろは。』の人気というか、坂本真綾の人気だと思いますし(笑)。

 以前、「「女ばかりのアニメ」じゃないと本当に売れないのか、検証してみました」という記事を書いた際に、2000年以降のテレビアニメの「ブルーレイ&DVD」の売上をザッと見たんですけど……
 「2期があるかどうか」はハッキリと「ブルーレイ&DVDがどのくらい売れたのか」に比例しているんだなと思いましたもの。売上が特定ラインより下だと、インターネット上で人気だったとか原作が人気だったとかしても、2期が作られることがほとんどないんです(※1)


(※1:もちろん「ブルーレイ&DVDが売れた」としても、「これ以上ストーリーが続かない」とか「原作のストックがない」とかの理由で2期がない作品はいっぱいありますけどね)



 こういうことを書くと業界の人から嫌われそうですが、みんながみんな「ブルーレイ&DVD」を買う気にはなれないというのも確かだと思うんです。全巻揃えるのは高いし、作品への熱が冷めてからの発売になるし、場所取るし……
 でも、「楽しんだものには対価を払うべき」だと思いますし、気持ち良くお金を払って応援していけるように作品への熱量が高いアニメ放送中に発売される商品をプッシュしていくべきなのかもなと思ったのです。

 とりあえず自分は、これが作品への応援になるのかは分かりませんけど、AmazonのMP3ストアで発売される「好きなアニメ」の「好きなオープニング・エンディング」はなるべく買っていこうかなと思っています。ホントはアルバム出るまで待ちたいんだけど、MP3ならスペースが嵩張ることもないし、価格も安いし、もっと気軽にポンポン買っていこうかなーと。問題はレコード会社によってはMP3ストアに出してくれないことなんだけど、そこはまぁ……今後に期待しておきます。

 『未確認で進行形』のオープニング・エンディングはまだ発売になっていませんが、東宝だからMP3ストアに出るかなぁ。中の人の3人が大好きなので、これからの彼女達を応援する意味でも、MP3ストアで出てくれるのなら片っ端から買っていくつもり。頼みます、東宝さん。


<MP3>


<CD>

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「Wii Uゲームパッドを活かしたゲーム」とは何だ?

 これは先月の任天堂の経営方針説明会の前に出ていた話題。


 結局wiiUならではってゲームがないのよね現実ゲームさん)


 最初この話題を聞いた時に「何の冗談だ……?」と思ったのですが(理由は後述します)、その後の経営方針説明会での社長説明で、任天堂も全く同じこと(「Wii Uならではのゲームがない」)を問題と考えていると述べられていました。


<以下、引用>
 まず、短期的に任天堂が重点として取り組んでいくことは、Wii Uというプラットフォームの最大の特長である、Wii U GamePadの存在意義を徹底的に高める、ということです。
 残念ながら、Wii Uの現状を見る限り、GamePadの存在意義をこれまで十分にお示しできていたとは決して言えないと考えるべきだと思いますし、「Wii Uが旧機種のWiiとどう違い、アップグレードするメリットがどこにあるのか?」ということを多くのお客様にご理解いただくということがまだまだ実現できていないと認識しています。

 (中略)

 このために、まず、当たり前のことではあるのですが、Wii U GamePad があるからこそ実現できるソフトタイトルを提案することを、今年の最優先課題に置きたいと思っています。
 これまで、テレビの周りに多人数が集まって楽しんでいただく際に、GamePadがあるからこそ実現できたソフトタイトルはすでにいくつか提案できたと考えていますが、テレビの前に一人でいるとき、GamePadがあるからこそ実現できたソフトタイトルとしては、まだ、決定打をお示しできていないと私達も自覚しておりますので、本件は、宮本の指揮する当社の内作開発部門の今年の最優先課題のひとつとして取り組んでいきます。

</ここまで>
※ 改行・中略・強調など引用者が手を加えています



 社長説明のことは一先ず忘れておくとして……
 Wii Uをまだ買っていない人が「Wii UにはWii Uならではのゲームがない」「Wii Uゲームパッドを活かしたゲームが出たら買うよ」と言っているのを、ブログやTwitter等ではよく見かけます。私にはそれがすごく違和感あったんですね。「え?出てるよ?」と。

 これは別に「Wii U」に限った話ではなくて、どの機種にでも当てはめられることだと思うんですが……「○○ならではのゲーム」とか「○○を活かしたゲーム」という言葉から連想されるものが、その機種を既に持っている人と、まだ持っていない人では違うのかなと(※1)

(※1:正確には「持っているか」ではなくて「頻繁に使用しているか」どうか、ですけど)




 例えば、私が現在プレイしている『TRINE2 三つの力と不可思議の森』―――
 もちろんこのゲームは他機種でも出ているシリーズなので、決して「Wii Uのためだけに作られたゲーム」ではないんですけど……(恐らく)他機種では右スティックでしなければならない操作を、Wii Uゲームパッドならばタッチペンで操作出来るんです。

 騎士ポンティアスの盾は右スティックの方が操作しやすいですし。
 盗賊ゾヤの弓矢は右スティックでも、まぁ……慣れればとは思うのですが。
 魔法使いアマデウスの操作は右スティックでは自分には無理です。無理でした。

 アマデウスを操作する際、右スティック(タッチペン)で「正方形を描くと箱」を「線を描くと板」を作り出し、それを自由に動かすことが出来るのですが。物理演算に従って動くので、テキトーに重ねるとすぐさま落下してしまいます。“狙った大きさに作り”“狙って重ねて”“精密に動かす”操作を右スティックでするだなんて私には無理です。左スティックは昔に比べれば慣れましたけど、右スティックで思い通りの大きさの正方形を描くだなんて無理無理無理無理です。

(関連記事:アナログスティックに触れてこなかった世代をどう取り込むか


 試しに「今日は右スティックだけでプレイしてみよう!」とやってみたり、「今日はWiiリモコン+ヌンチャクのポインター操作を試してみよう!」としてみたりもしたのですが……ゲームの難度が全然違いました。「思ったように動かす」のがまず大変なので、ゲームを攻略するどころの騒ぎではありませんでした。

 ゲームパッドの操作ならば「タッチペンでの操作」も「右スティックでの操作」も自由に使えるので、ポンティアスの時は右スティック、ゾラとアマデウスの時はタッチペンで私はプレイしています。



 私は、これも立派に「Wii Uゲームパッドを活かしたゲーム」だと思うんですよ。
 他のコントローラでは「思ったように動かすのがまず難しい操作」を、タッチペンで誰でも思ったように動かせるようにしている―――これこそが「Wii Uならでは」じゃないのかって思うのです(※2)

(※2:「3DSにもタッチパネル付いているじゃん」という意見もよく見るのですが、3DSの下画面は3.02インチで、3DS LLでも4.18インチです。6.2インチのゲームパッドの方が二まわりは大きいので、性能や解像度の件を無視したとしても、『TRINE』みたいなゲームは3DSではちょっと厳しいかなと思います)





 それと、『TRINE2 三つの力と不可思議の森』についてもう一つ。
 このゲームはボイスチャット対応のオンライン協力プレイが出来るのですが、Wii Uゲームパッドには標準でマイクが付いているので「別売の周辺機器」等を買わなくても誰でもボイスチャットが出来ます。
 日本人の他機種のボイスチャット浸透率がどれくらいかを私は知らないので言及しませんが、Wiiの時は「ボイスチャットには専用の周辺機器が必要→なので、ボイスチャットをしてくれる人が少ない→だから対応ソフトがほとんど出ない」という負のスパイラルに陥ってしまっていました。

 Wii Uは本体を買った人全員がボイスチャットが可能―――ということで、Wii Uでの『マリオカート』とか『スマブラ』がボイスチャット対応したら面白いんじゃないかなと思うのですが。「オンライン対戦はないと許さないが、ボイスチャットだけは絶対にやりたくない!」という人もいるので、まぁ難しいところですね。日本では住宅事情とかもありますし。

 そうそう。『TRINE2 三つの力と不可思議の森』のボイスチャットだと、小学生くらいと思われる女のコと一緒に協力プレイをしたことありますよ。
 「ナイトさんがんばれー」と言われて、ほわー( ´∀`)ーんとなりました。いや、私はロリコンじゃないですけど別に。

(関連記事:Wii U発売前に、Wiiスピークの思い出を語ろうぜ!





 ……と、こんな風に「Wii Uゲームパッドがあるからこそ便利になるゲーム」は既にたくさん出ているんですね。
 『Wii Fit U』や『ドラクエ10』、バーチャルコンソールのソフト等は「Wii Uゲームパッドがあるからこそテレビを使わなくてもプレイ出来る」のがものすごく便利だと評判ですし。
 『ピクミン3』は「Wii Uゲームパッドをマップとして活用する」便利さがありましたし。
 『The Wonderful 101』は『TRINE2』同様に「右スティックで図形を描く」のも「タッチペンで図形を描く」のも出来るようになっていましたね。


 これらのゲームは「今までのゲームの延長線上にあるゲーム」だったり「今までのコントローラだけでも遊べるゲーム」だったりするのですが、Wii Uゲームパッドがあることで格段に遊びやすくなるゲームでした。
 だから私は「結局wiiUならではってゲームがないのよね」「Wii Uゲームパッドを活かしたゲームが出たら買うよ」という意見を読む度に、「何言ってんの?いっぱい出てるじゃん?」と思っていたんですね。




 でも、多分そういうことじゃないんですね。
 既にWii Uを持っている人にとっては「今までのゲームが格段に遊びやすくなる」のはありがたいし、それだけでWii Uゲームパッドの恩恵はあると思えるのですが。そういう人ばかりではないんです。まだWii Uを買っていない人にとっては、2万5千円とか3万円とか出して新型ゲーム機を買うのに「便利になる」くらいじゃ動機にならないんですよね。

 Wii Uは「便利になる」を目指してしまった。
 Wiiの時にユーザーから出ていた不満点を潰そうと、テレビがなくても遊べるとか、タッチペンで操作しやすいとか、マイクが最初から付いているとか、オンラインの強化とか―――「便利になる」方向に進んでしまった。それこそ不満を言っていた自分のような人間には評判の良いハードになった。でも、「便利になる」にお金を出してくれる人はそんなに多くなかったんです。



 なので、冒頭に挙げられた「結局wiiUならではってゲームがないのよね」というところに行き着くのです。「Wii Uゲームパッドのおかげで遊びやすくなる」なんてレベルではなく、社長説明にあった「Wii U GamePad があるからこそ実現できるソフトタイトル」を出すしかないとなるのです。

 経営方針説明の後、「今までそんなことも気付いていなかったのかよ!」というツッコミも見かけたんですが、それは正直仕方がないと思うのです。


 Wii U最初の1年間は「今までのゲームがWii Uゲームパッドのおかげでこんなに遊びやすくなるんですよ」と提案してきたワケで、“今までのゲーム”が好きな人達の方を向いていたワケです。
 でも、2年目のWii Uは「Wii Uゲームパッドでしか実現出来ない“今までにないゲーム”が遊べるんですよ」と提案していくことになります。それは言ってしまえば、「“今までのゲーム”が好きな人達」ではなくて「“今までのゲーム”に飽き飽きしている人達」の方を向く行為であって。Wiiの時と同様に「任天堂はまたゲーマーを軽視するのか!」と言われるのは間違いありませんからね。


 これは去年の夏にも言っていた「Wii Uは最初はゲームファンに向けたソフトを出して、新しい驚きを提案するのはその後」という戦略通りとも言えますね。「今までそんなことも気付いていなかったのかよ!」というより、最初からその予定だったというか。

(関連記事:「Wii Uは体感ゲーム機ではない」という任天堂のCM戦略


 そう言えば、Wiiの時も「Wiiリモコンによって今までのゲームが格段に遊びやすくなるゲーム」がありました。
 3Dシューティング等では照準を「Wiiリモコンを画面に向ける」だけで合わせられたので、右スティックが苦手な人でも遊べるようになりましたし。『428』みたいなノベルゲームは「片手で操作出来る」のが便利でした。「Wiiリモコンを画面に向けてAボタン」で大抵の操作が出来るので、PCどころかHDDレコーダーも使えない我が家の母でも『インターネットチャンネル』や『YouTube』は毎日起動しています。

 でも、こういうソフトって「Wiiならではのゲーム」とか「Wiiリモコンを活かしたゲーム」とはなかなか言われませんでしたものね。他のゲーム機でも出来ることを「遊びやすくなる」程度では、あまり評価されませんでした。


 DSもそう。
 「二画面によってマップが常に表示されているので遊びやすい」とか「文字入力の時にソフトウェアキーボードをタッチペンで押すだけで入力出来るのは楽」とかも、「二画面+タッチパネルによって今までよりも格段に遊びやすくなる」例だったと思うんですけど……あまり「DSならではのゲーム」とか「二画面+タッチパネルを活かしたゲーム」とは言われませんでしたものね。


 『Wii Sports』のように(あの当時は)Wiiでしか実現出来なかったゲームや、
 『脳トレ』のように(あの当時は)DSでしか実現出来なかったゲームでなければ……「○○ならではのゲーム」とは言われないものなんです。





 もちろん「○○ならではのゲーム」がなければゲーム機が売れないワケではありません。
 Wii U本体が売れない最大の理由は「Wii Uならではのゲームがないから」ではなくて「任天堂以外の会社はこのゲーム機にソフトを出さない(と思われている)から」だと私は思います。
 PS3だって3DSだって本体がなかなか売れなかった時期は「PS2との違いが分からない」「DSで十分」と言われていました。でも、サードメーカーのソフトが集まってきたら誰もそんなことは言わなくなって、「○○の新作が出るから本体買おうっと」と言われるんです。


 でも、Wii Uはもうその可能性はほとんどありません。
 日本のサードメーカーには「売れないHD機用のソフトを出す」なんて余裕はありませんし、任天堂だけで出せるソフトの数には限界があります。ネット上でよく目にする「任天堂はサードに大金積んで人気シリーズを独占ソフトとして出してもらうべき」というのもそれやったXbox360がどうなったのかを知っていれば効果がないことは分かりますよね。

 『真・女神転生 meets ファイアーエムブレム』とか『ゼルダ無双』みたいなコラボタイトルを幾つか用意するくらいが限界だと思いますもの。

(関連記事:苦境に立つWii Uと、今後への一縷の望み



 じゃあ、どうするのか――――
 ということで、任天堂が唯一取れる策は「Wii Uでしか実現出来なかったゲーム」を作って、その1本で「これを遊ぶためにWii Uを買うか」と思わせることしかないんです。可能性は低くても、「サードメーカーがソフトを出してくれるのを待つ」なんてゼロに等しい可能性に賭けるよりはマシですからね。

 なので、「結局wiiUならではってゲームがないのよね」という最初の話は、現状残されている唯一の手を正確に把握していたんだなと、今なら思えます。







 「Wii Uゲームパッドでしか実現出来ない“今までにないゲーム”」が次々と出てくれるのなら、Wii Uを既に持っている一ユーザーの自分としては「どんなもんかなー」と気になるのですが。売上的には厳しくなるんじゃないかな……とも思っています。

 というのも……Wii Uを所持している人の中にも「Wii Uゲームパッドは使いたくない」って人もいるのです。重いし、デカイし、PROコンで遊びたいって人もいます。

 また、『ゾンビU』のように「テレビとゲームパッドの二画面を活かしたゲームを出して欲しい」という声はよく見るんですが、そうすると「テレビの画面を使わないで遊ぶ」ことが出来なくなるんですね。
 『レゴシティ』の時も、ガンガンオススメしていた自分も散々「面白そうだけどテレビ画面でしか遊べないなら買わない」って言われましたもの。実際、『ニンテンドーランド』はイイとしても、“テレビとゲームパッドの二画面を活かしたゲーム”だった『ゾンビU』も『ゲーム&ワリオ』も『レゴシティ』もあんまり売れませんでしたしね……


 何だか……Wiiの時に「Wiiリモコンなら自分でも遊べそうだからとWiiを買った層」と「Wiiでもクラコンで従来型ゲームを遊びたい層」が分離しちゃっていて、本体普及台数ほどソフトが売れない(特に後者に向けたソフトが)という現象になっちゃったことが。
 Wiiよりももっともっともっと普及台数の少ないWii Uでも起きちゃうんじゃないかと危惧しています。



 まぁ……私は別に株主でもないんで、「危惧」したところで何があるワケでもありませんけどね(笑)。
 私が喫緊でWii Uに抱いている最大の不満点はスクエニのバーチャルコンソールソフトがMiiverseにスクリーンショットを投稿できないことなんで、任天堂はスクエニに大金積んでMiiverseにスクショ投稿できるようにさせるべきだと思います!!


【三行まとめ】
・「Wii Uで便利になったゲーム」はたくさん出ている
・「Wii Uでしか出せないゲーム」はこれから出すそうだけど、果たして売れるのか?
・スクエニさん、スクショを貼り付けられるようにしてください。お願いしますお願いします。



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『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』というタイトルはおかしいんだが。

※ この記事はアニメ版『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』第4話「ハートキャッチ日和ちゃん」までのネタバレを含みます。閲覧にはご注意下さい。


 前回の記事「“第1話を観るかどうか”の時点で食わず嫌いをしている作品にも自分が大好きになれるものがあるかも知れない」という話を書いて、その例に『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』を出しました。

 今日の記事はそこから更に踏み込んで、「どうして自分がこのアニメを危うく食わず嫌いするところだったのか」「実際に観たらどうだったのか」「どうしてそんなに絶賛するほど好きになったのか」を書こうと思います。「どうせエロだけのアニメでしょ?」ってワケじゃないのですよ!



 まず、作品名。
 『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』の原作は漫画ですが、こういう「作品名が文章になっている」作品って最近のライトノベルなんかには多いって言われますよね。ネットではそれが馬鹿にされている論調でよく見かけるのですが、私はこの「作品名が文章になっている」作品名の付け方って上手いと思っているんです。



 例えば、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』という作品名。

・「俺の」→主人公が「男」
・「妹が」→ヒロインが「妹」
・「こんなに可愛いわけがない」→「本来は可愛くない」のに「今は可愛い」ということは、妹は二面性を持った「ツンデレ」キャラか?


―――と、作品名を見ただけで大体の設定が想像出来るようになっているのです。
 ライトノベルに限らず小説ってたくさんの作品が出ていますよね。実店舗の本屋ならパラパラ中身をめくることも出来ますが、インターネットで物色する際にはそんなことも出来ませんし、そもそも大多数の作品は「中身が気になる」ところまで行けないワケです。

 タイトルで「どういう作品かを説明してしまう」ことで、様々な場所で作品名が表記される度に内容を説明してくれる宣伝になっているとも言えて……自分は非常に上手い手段だなと思っているんです。




 それでは『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』はどうでしょう。

・「だが。」という語尾→主人公が「男」
・「妹の」→ヒロインが「妹」
・「最近~~おかしい」→妹の身に何かが起こっていて、関係性が変化する



 こう推測されます。
 なので、自分は冬アニメのリストをチェックしている時に「こういう話なんだろうな」と第1話を観る前に想像してしまっていたんですね。「主人公の男が、妹を始めとするたくさんの女のコに囲まれてラッキースケベで羨ましい目に合うエロハーレムアニメ」なんだろうなと。これは自分には関係のないアニメだと思ってスルーしていたのです。



 違いました。
 いや……現象的には近いことは起きていますが、決定的に違うのは


 このアニメの主人公は「妹」の方なんですよ。

 自分はアニメを観終わるまで原作を読まないようにしているので原作もそうかは分からないのですが、原作者は女性だそうなんで、多分原作もそうじゃないかなと思います。

 このアニメって「女性目線」の物語なんですよ。
 番組ラジオで確か金元さんの方だったと思うのですが「少女漫画みたいなところがある」と仰ってて、おしっこのシーンを除けば(笑)、自分も同じように思っています。そう言えば、金元さんも『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』でひたすらおしっこを我慢する回があったな……


 閑話休題。
 この作品は「たくさんの女のコに囲まれているモテモテ男」が主人公ではなく、「たくさんの女のコに囲まれているモテモテ男を囲んでいる女のコの一人」が主人公とも言えて。ハーレムアニメを、ヒロインの一人の視点で描くとこうなる―――というハーレムアニメの分解・再構築みたいな作品と言えるんじゃないかと思います。

 第1話のAパートのみ「兄」視点で始まるところも、「普通のハーレムアニメですよ」と見せかけるためと考えられますし。
 そう考えるとこの作品名も「普通のハーレムアニメに見せかける」ために付けられたのかもですね。実際もし作品名が『最近、私が兄とラブラブしなければならなくなってしまったんですけど。』だったら、設定は説明出来ているけど、フックは弱いと思いますしねぇ。






 『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』と言えば、こんな話題もありました。

 アニメ「妹ちょ。」エッチすぎてBPO審議入り後に放送時間変更

 BPOの審議入り扱いになったことで、東京MXテレビやサンテレビは放送時間を変更するという措置を取りました。BPOから何か言われる前に動いたってことですね。審議入りになった理由は以下の通りです。


<以下、引用>
 「22時台の中高生が視聴してもおかしくない時間帯で、女子高生が自慰行為をするなどの性表現のあるアニメが放送されている」などの視聴者意見が多数あった。
</ここまで>

 女性を性欲の対象としてしか見ていない人&そう見られているんじゃないかと思っている人にとっては「こんないやらしい番組を放送するなんてけしからん!」と感じられるのかも知れませんが、4話まで観た人は「え?」と思いますよね。
 美月のオナニーシーンも日和とのレズシーンも、単にエロイシーンというワケじゃなくて、「人間は一人では幸せになれない」ことを描くためのシーンなんですもの。

 美月というキャラの生い立ちを知れば……父親に捨てられ、母親を救おうと頑張ったのだけど母親は娘ではなく男にしか救われず、新しく出来た兄も日和や雪那の方が自分より仲良くなれている。自分は一人ぼっちだし、自分なんかいなくてもイイんじゃないかと思っているキャラだと分かるんです。




「確かに……日和の方が仲良くできるし、その方がコイツだって楽しそうだけど……
 そんなことになったら、お母さんが困る!!……

 ……

 ……ワケないか。


 もしかして、邪魔なのって……私の方……」




 オナニーシーンを描いているのも、日和とのレズシーンを描いているのも、単なるエロサービス描写じゃないですよ。一人で自分の体を慰めているだけではTSTのゲージは溜まらないし、美月は幸せになれないと描いているんですよ。(日和は実体のない幽霊なのでカウント対象外なのだと思います)

 自らの存在意義を肯定できない美月の孤独と絶望を象徴するシーンなのです。
 でも、夕哉は「それでイイんだ」と言う。「そのままでイイんだ」と言うのです。



「無理して俺と兄妹になろうって言うんなら、そんなことしなくてイイ。
 確かに、今日のオマエは話しやすかったけど、無理してまで馴染んでくれなくてイイよ。
 イイんだよ。別にいつも通りで。仲良くなんて、無理矢理なるもんじゃないだろ。
 別に俺……美月の性格、悪いとか思っていないし。そりゃ難しいなとは思うけど……時間をかけて、家族になればイイと……思っているから」



 「美月」と「日和」……
 一つの体に「月」と「日」の心が入っているのだけど、本体が「月」で幽霊が「日」だという。「月」は自分の力だけでは輝けない。「日」の光を浴びることで「月」もまた輝く。
 「日和」と出会えたおかげで「美月」は光がそこにあることを知れたのです。




 このアニメを「22時台の中高生が視聴してもおかしくない時間帯で放送するのはダメだ」と断ずる人は、中高生が何の悩みもなく、真っ白で、自分の力だけで輝けるような存在だと思っているのでしょうか。美月のように「自分は一人ぼっちだ」「自分なんか存在しなくてもイイんだ」と思ってしまっている中高生だっていっぱいいるでしょうし、そんな人達の力になれるのはこういう娯楽しかないと私は思うのです。

 だから私は主張します。
 このアニメは「中高生こそが観るべきな作品だ」と。








 ただ……
 たまたまチャンネルをザッピングしていて、お茶の間でいきなりオナニーシーンが映った空気を想像したら。まぁ、放送時間の変更は仕方ないかなとも思います(笑)。
 1~4話までちゃんと観れば「あのオナニーシーンにもこんな理由がある」と分かると思うのですが、1話のあのシーンだけ観てしまったら「けしからん」と思われちゃっても仕方ないですし。私も以前「エロアニメだけど面白い」と紹介していましたしね。

 放送時間が変更になったのも「それだけで済むのならマシだ」と思います。
 とにかく無事にアニメが最終話まで放送されることを願います。

(関連記事:テレビって“ちゃんと観ていない人”もいるメディアなんだよね
(関連記事:漫画業界も“レーティング制度”を導入すべきだったのか




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たくさんあるアニメ作品を「食わず嫌い」すること

 2月。
 1月から始まった冬アニメも序盤が終わり、アニメクラスタの人達も「どの作品を観るのか」を決めた頃ではないでしょうか。自分は1月いっぱい悩みに悩みましたけど『いなり、こんこん、恋いろは。』『未確認で進行形』『ニセコイ』『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』の4本に決めました。


 「アニメの楽しみ方」は様々だと思いますが、自分は「第1話はたくさん観て、3~4話目までには視聴継続するものを2~3作品に絞る」という方法を取っています。
 「かつては最初から観るアニメを2~3作品選ぶ→その作品を最後まで観る」と、やっていたのですが。最近では「最初に観るアニメを5~7本選ぶ→3~4話目までに2~3作品に絞って最後まで観る」とすることが多くなりました。

(関連記事:超初心者のための“深夜アニメの楽しみ方”講座
(関連記事:超初心者のための“深夜アニメの切り方”講座



 しかし、今季はこの辺とかこの辺の事情がありまして――――
 第1話を観たアニメは、ショートアニメを含めると27作品。

 やってみて初めて分かったのですが、「7作品の中から3作品を選ぶ」のと「27作品の中から3作品を選ぶ」のは全く別なことだったんですね。
 27作品というのは、あの時点でネット配信で観られた全作品(ショートアニメは幾つか観ていないものもありましたが)なので……今回初めて「食わず嫌い」せずに全作品の第1話を観たということになります。表現を裏返すと、今までは“第1話を観るアニメ”を7作品に厳選していたため「食わず嫌いをしていた」とも言えますね。


 ちなみに……27作品も第1話を観ることなんて考えもしていなかった昨年12月の私は、「第1話を観る予定の7作品」を記事に書いて公開していました。
 ちなみにその7作品は『いなり、こんこん、恋いろは。』『となりの関くん』『桜Trick』『世界征服~謀略のズヴィズダー~』『スペース☆ダンディ』『鬼灯の冷徹』『Wake Up,Girls!』の7本。
 実際に視聴継続に決めたのは……当初は3本にするつもりだったのですが、流石に今回は絞りきれなかったので4本にしたのですが。『いなり、こんこん、恋いろは。』『未確認で進行形』『ニセコイ』『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』の4作品です。

 残っているのが『いなり、こんこん、恋いろは。』しかないという!
 逆に言うと、『未確認で進行形』『ニセコイ』『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』の3本は「第1話を観る予定の7本」を選ぶ際に弾いていたんですよ。「これは俺が楽しめるアニメじゃないだろうなー」と食わず嫌いをしていたのです!!



 一番分かりやすい例は、『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』
 12月の時点で紹介文を読んでみたところ、「親の再婚によって突然妹が出来て兄妹二人暮らしになる」「その妹はツンデレ」「エロ描写多め」とまぁ……「これは俺の興味ないヤツだ」要素がドラと裏ドラと赤ドラが3つ揃っているような作品なので完全スルーしていました。

 でも、色々あって第1話を観てみたところ「コメディとしてのシチュエーションの面白さ」があって、「ひよりは一体何者だったのかという謎」があって、じゃあ序盤だけでも観てみるか――――と、4話まで観たら4話でボロボロ泣くほど感動してしまったという。
 これは別記事で書こうかと思っているのですが、この作品って作品名で誤解を招いていますよね……

 まぁ、それでも「エロ描写多め」の作品ではあるので万人にオススメとは言いませんけど、エロ描写で視聴者を集めて、そこから描こうとしたのは「少女の孤独」というのが―――2009年のアニメ『かなめも』を思い出さなくもないんですね。
 でも、それを求めている人は「エロ描写多め」で食わず嫌いをしちゃうんじゃないかと思わなくもないんですけど(笑)。



 閑話休題。
 こんな風に「苦手なジャンルだから観る予定じゃなかったけど、観てみたら面白かった」ということもあります。「キャラデザがあんまり好みじゃないから観る予定じゃなかったけど、観てみたらこれはこれで良かった」とかもありました。
 第1話を観るアニメを7本に絞っていた頃は「話題性」なんかも重視していたので、原作が人気かとか、スタッフが有名かとか、制作はどこかとかも気にしていたのですが―――27本全部観ると、面白いかどうかにそれはあんまり関係ないんだなとつくづく思いました。面白いかどうかは「自分の肌に合うか」だから、話題性で面白くなるワケじゃないんだなと。




 ……と、ここで今日の記事を締めくくっておけば、「食わず嫌いは良くないんだ」という美談になりそうですし、道徳の教科書になんかも載せられそうですし、道徳の授業で『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』を流せばイイんじゃないかなと思うのですが。


 27本もの第1話を観た自分が言いたいのは、むしろこっちなのです。



 「でも、食わず嫌いって大事です!!」



○ 「食わず嫌いをしない」ことによる3つのデメリット
 一つには「時間がかかる」ということです。
 全作品を観るのは第1話だけと言っても、アニメというのは1話が23~4分あるワケで……全作品を一通り観るのはものすごく大変です。ネット配信の場合は「一週間限定無料」というものが多いので早く観ないと視聴が出来なくなってしまいますし、録画機器がある場合でもハードディスクの容量の問題などもあります。

 こないだTwitterを見ていたら「ようやく夏アニメを観終わったー」と言っている人がいたのですが(笑)。全然他人事じゃないなーって思うのです。時間を上手く使わなければアニメなんて観られませんし、時間を上手く使うために「観るものを絞る」というのは最大の手だと思います。



 二つ目には……「飽きてくる」ということがあります。
 「世界一美味しい飲み物は、ノドが乾いた時の水である」理論に通じる話なのですが、「週に1本アニメを観る」のと「週に27本アニメを観る」のとでは1作品の重みが違ってしまいます。

 私は今季27本のアニメ1話を観ましたけど、27本目の『桜Trick』の第1話を観た時には「もういい加減に第1話飽きたよー」と思ってしまいましたもの。『桜Trick』のネット配信は2週間遅れだったので、これを1本目や2本目に観ていたらもっと楽しめていたんじゃないか……って思っちゃいます。
 全作品を観ようとして逆に1本1本を蔑ろにしてしまうのは、作品に対しても、作品に携わっている人達に対しても失礼なんじゃないかって思うのです。だから、来季は「全作品の第1話を観よう!」なんてことはやらないつもりです。



 三つ目……これは私のように「最終的に2~3作品に絞る」場合の話であって、「全作品を最終話まで観るぜ!」って人には当てはまらないのですが。「第1話の時点で“選ぶ”ということは、第1話の時点で面白いものしか残らない」という大きな問題が出てくると思います。

 以前にも書いたことがありますが、深夜アニメは全12話とか全24話とかの長丁場ですから……第1話からフルスロットルで面白いものばかりではないんですね。序盤はキャラが揃っていなかったり、キャラクターが大変な目に合う展開だったり、どういう話だか分かりづらかったり。

 もちろん「第1話から面白くなければそれで価値がないんだ」という人もいるでしょうが、自分は「観続けることで面白さが分かるアニメにも価値はある」と思っているので……作品を絞る際に「第1話の時点で面白いか」だけでなく「これから面白くなりそうか」も重視してきたのですが。

 27作品から4作品(最初は3作品にするつもりだった)を選ぼうとしたら、「選ぶ」よりも「切る」という感覚になってしまって、とにかく視聴継続する作品を少なくしたいから「この1話が面白くなかったら切る!」という目で判断してしまっていました。「これから面白くなりそうか」という将来性よりも、「第1話の時点で面白いか」という即戦力で選びがちだったというか。


 んで、自分が今回選んだ4作品を振り返ってみますと……
 『いなり、こんこん、恋いろは。』『未確認で進行形』『ニセコイ』『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』の4作品。


 狙ったワケではないのですが、オール「ラブコメ」になってしまいました。
 「ラブコメ」って第1話からフルスロットルで面白いんですよ。
 主人公を出して、相手を出して、三人目を出して―――と、たった三人のキャラを出しただけで「三角関係」が出来上がって、最終目標と、それを阻む障壁と、世界観と、微妙な関係による緊張感とを見せることが出来ますし。この4作品はどれも特殊な設定でのラブコメなのですが、どの作品も第1話の時点でその設定まで漕ぎ付けていますからね。

 これがバトルものとか、ロボットものとかだとそうはいきません。
 第1話の時点ではキャラは出揃っていないし、最終目標も敵も分かりませんし、どう話が転がっていくのかも分からないのですが……観続けることでようやく分かる面白さがあります。2クールのアニメだと「10話から面白くなった!」という声も聞いたりします。


 27作品から4作品を選ぶということをやってみると、そういう「観続けないと分からない面白さ」のところまで考える余裕はありませんでした。とにかく1作品でも減らさないと4作品までは絞れませんからね。
 でも、そうやって第1話の面白さだけで選んでいくと、このやり方で本当に面白い作品に出会えるのか?とちょっと不安になったりもするんですね。「この4作品とも面白いのは序盤だけなんじゃないのか??」と。



【困った時の三行まとめ】
・「食わず嫌いをしない」ことで出会える作品がある
・「食わず嫌いをしない」ことで切らざるをえない作品もある
・“第1話からフルスロットルで面白い作品”ばかり選んで大丈夫なのか?



 自分のアニメ視聴の歴史の中で、「食わず嫌いをしなかった」のは今回が初めてです。だからコレが正解かどうかはまだ分かりません。4作品が無事に最終話まで終わった時に「この4作品を選んで良かった!!」と言えるかどうかですからね。

 ただ、「7作品を選ぶ」段階で「これは俺が楽しめるアニメじゃないだろうなー」と弾いていた中にも、自分が楽しめる作品があったのは確かなんです。来季はまた「7作品を選ぶ」スタイルに戻ると思うのですが、その際に『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』のような作品を弾かないようにしなきゃなと強く思いました。


 そうです。
 だから、来季「コイツやたらエロアニメばかり選んでやがるな」と思われたとしても、別にそれはエロ目当てではないんです!今まで手を出さなかった分野にこそ自分が楽しめるものがあるのではという強い探究心ゆえになんです!決して私はエロイ人間ではないのですよ!!

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