やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

2014年05月 | ARCHIVE-SELECT | 2014年07月

| PAGE-SELECT |

≫ EDIT

2014年6月のまとめ

 私事ですが……
 去年の12月から立てなくなり、今年の3月から入院していた父が、この6月に退院して何とか自宅に帰ってきました。

 昨月に退院した母もそうなんですが、今後も介護と通院の世話が必要な状況なので「わーい、良かった良かったー」というよりかは「これからが大変な時期の始まりだ」という現状なのですが。この3ヶ月間は自分も色んなことを考え、少ない選択肢の中からどうするべきかを悩み、これが正しいと思って出した結論なので……


 「大変なことがあったら漫画のネタにすればイイや」をモットーに、これからも頑張っていこうと思います。


 心配をしてくださった方々、一番大変な時に声をかけてくださった方々、本当にありがとうございます。頂いた一言一言のおかげで何とか私も生きてこれました。頑張って面白い漫画を描くことが恩返しになると信じて、漫画を描き続けます。

春夏秋冬オクテット(春夏): やまなしレイ漫画短編集春夏秋冬オクテット(春夏): やまなしレイ漫画短編集
やまなしレイ

やまなしレイ 2014-05-09
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 「2014年6月のまとめ」は私事・創作活動の報告などが大半なので、今月も読みたい人だけ「続きを読む」をクリックして下さいな。

≫ 「続きを読む」

| ひび雑記 | 18:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

サッカーってそんなに勝てるスポーツじゃないんですよ

 今こそ、この言葉を思い出す時だっ!

「試合で勝った者には友達が集まってくる。新しい友達もできる。
本当に友人が必要なのは、敗れたときであり敗れたほうである。私は敗れた者を訪れよう。」
――― デットマール・クラマー(日本サッカーの父)



 サッカー日本代表は、2014年ブラジルW杯のグループリーグ3戦目のコロンビア戦に敗れ、1分2敗のグループリーグ最下位で大会を去ることになりました。

 「紙一重だった」と私は思います。
 1-4というスコアを見ると、完膚なきまでに叩きのめされたように思えるかも知れませんが……あの試合の日本は勝利のみがグループリーグ突破の条件でしたから、「1-1の引き分け」も「1-100の敗戦」も同じです。リスクを賭けて攻撃をし続けて、カウンターを喰らい続け、最後に足が止まってしまっての失点でした。これは2006年ドイツW杯でのグループリーグ3戦目ブラジル戦にも言える話です。

 「先制点が獲れていれば……」「勝ち越しゴールを奪ったのが日本だったら……」
 勝負の世界に「たられば」は禁句ですが、コロンビア戦に限って言えば敗因は「4失点したこと」ではなく「先制点を獲れなかったこと」「勝ち越しゴールを奪えなかったこと」です。


 1-4というスコアのショッキングさだけで、必要以上に日本の弱さを悲観しなくてもイイし。
 もしコロンビアと戦ったのがグループリーグの1戦目や2戦目だったら、同じスコアにはならなかったと思います。1戦目や2戦目だったら、同じ負けるにしても日本は得失点差を考えて戦わなきゃなりませんからね(※1)

 例えば、2010年の南アフリカW杯では、オランダと戦ったのが2戦目だったため日本は0-1での“最小失点差での”敗戦に持ち込みました。その結果、オランダと1戦目で0-2で敗れていたデンマークよりも得失点差で優位に立ち、3戦目のデンマークとの直接対決の時点で「引き分けでも日本がグループリーグ突破」という条件にすることが出来たのです。

(※1:ただし、1戦目・2戦目のコロンビアはベストメンバーですけど(笑))



 唸らされた二つの記事。

 「日本が子供の夢から覚める時」ブラジルW杯日本代表総括
 結果だけ見れば惨敗だが日本代表のスタイルは示した。あとは手付かずの守備に着手することが第一。

 確かに、思い返せばフィリップ・トルシエも若年世代から植えつけた「勝つためのサッカー」は守備の決めごとが多かったし、「Jリーグのチームは攻撃的なチームがほとんどなので私は代表で守備の戦術を植えつけている」ということを当時インタビューで語っていました。
 ジーコはその辺は選手達の自主性に任せていたけど、そのために選手間での意見の食い違いみたいなことが起こっていたという話だし。岡田監督時代の二大会はどちらも「人が人を徹底的にマークして押さえ込む」チームでした。

 そう考えると……ザッケローニという監督人選には「日本には攻撃面では申し分のないタレントが揃っているのだから守備面での強化を図りたい」というビジョンがあったのか!と、監督退任が決まってから今更ながらに気付いたのですし。結果的に、その思惑通りには行かなかったのかーと。




 とすると、次の監督も外国人監督が望ましいのかとか、若年世代から守備を教えるのはどうすればイイのかとか、「守備的サッカーはダサイ」みたいな風潮はどこから来ているのかとか、そもそも「南半球での開催なら季節が逆だから涼しいW杯になるだろう」なんて思ってたら全然ちげえじゃねえかバカヤロウとか、ロシアはちゃんと涼しいんだろうなボケエとか……考えたいことはたくさんあるのですけど。


 私が今回の記事を書いたのは、
 こんなことくらいでサッカーを嫌いにならないでと、伝えたかったからです。


 サッカーって、そんなに勝てるスポーツじゃないんですよ。
 W杯の本大会に進むだけでも大変なのに、出場している32チームの中でグループリーグを突破出来るのは16チームだけ。日本だけじゃない、スペインもイタリアもイングランドも今回はグループリーグで散っていますし。前回大会はフランスとイタリア、2002年日韓W杯ではフランス、ポルトガル、アルゼンチンがグループリーグで散っています(オランダに至っては予選で敗退している)。

 毎回グループリーグを突破しているのはブラジルとドイツとメキシコくらいで、残りの13枠は毎回違うチームが奪いあっているのです。日本は4年前は奪えたけど、今回は奪えなかった―――W杯で勝つのはそれくらい難しいのです。
 「グループリーグ突破がノルマ」と言えるほどの強豪国に、日本はまだなれていません。まだまだ「グループリーグ突破が目標」という国なんです。



 日本にとって、2010年の南アフリカ大会は「地の利」もありました。
 この季節の南アフリカは涼しく、運動量が落ちずに走り続けることが出来ましたし。標高の問題と公式球の問題ゆえに「ボールが飛びすぎる」「カーブがかかりにくい」という違和感が全チームを苦しめ、トップクラスの選手でさえロングパスの精度やクロスの精度がガクンと落ちていました。結果的に、2006年にオーストラリアにやられたような「背の高い選手にポンポン放り込まれるパワープレイ」は有効でなくなり、日本は安定した守備で失点を抑えることが出来たのです。
 その一方で、ボールが不規則な変化をするということで、本田圭祐のブレ球フリーキックは「魔球」と化してデンマーク戦の先制ゴールとなりました。

 今回のブラジル大会は逆に、日本にとってはムチャクチャ不利な状況の大会で。
 高温多湿な会場が続いた上に、ピッチコンディションも悪く……日本代表の生命線であった「運動量」と「ショートパスの精度」がガクンと落ちて。やりたいサッカーが出来ない状況に追い込まれてしまいました。



 正直なところ、W杯という大会は「最高の環境で最高の戦いが出来る大会」ではないんです。ヨーロッパのリーグが休みになった夏(北半球にとっての)に行われ、興行のために巡業のように様々な国が開催地になり、参加国の時差に合わせてテレビ中継しやすい時間帯での試合になって……

 今の日本サッカーは「Jリーグではレベルが低いから海外のチームに移籍しなきゃ!」と、有望な選手が次々とヨーロッパに移籍していますが。ドイツはともかく、スペインもイタリアもイングランドもグループリーグで敗退しているんだから「普段からヨーロッパのクラブでプレイしていればW杯で勝てる」なんてワケがないんです。

 むしろ、ヨーロッパの最高の環境に慣れたチームこそ苦戦しているとも言えて。
 実際2010年の南アフリカ大会も2014年のブラジル大会でも5チームがグループリーグを突破した南米勢は「劣悪な環境」をモノともしませんし、6大会連続グループリーグ突破のメキシコも高地だろうが高温多湿だろうが運動量が全く落ちませんし。
 そう考えるとドイツって何なの……という話もしたいけど、スポーツの取り組み方が違いますからねぇドイツは。男女違えど、なでしこはよくぞあんな連中に勝てたもんだ。



 次のW杯の舞台は「ロシア」、次が「カタール」。
 カタールは……まぁ、色々な問題があるので「本当にやるの?」とは思うんですが。

 ちなみにU-23代表が戦う五輪の舞台は、またしても「ブラジル」、次が「日本」です。
 日本……?7~8月の日本でサッカーやるの……?試合数を考えれば全試合をナイトゲームにってワケにも行きませんし、いずれにせよ暑い大会になりそうですね。


 これらの大会を「勝つ」ことを目標にするのなら、これらの地に合わせたチームを作るというのも一つの手だと思います。
 「自分達のサッカー」というものに固執せず、「勝つためのサッカー」を目指すという手です。2002年W杯も、2010年W杯も、それをやって実際にグループリーグを突破して。そしたら「もっと自由なサッカーを志すべきなんじゃないか」「スペインのような攻撃サッカーを目指すべきだったんじゃないか」と、毎回成功体験を台無しにしてきたから今大会の成績になっているんですが(笑)。


 「勝つためのサッカー」か、「みんなをワクワクさせるサッカー」か。
 W杯では輝かなかったけど、4年間の間ではショートパスを主体とするポゼッションサッカーをする日本を見せてもらったことが何度もありますし。それで幸せだった時期も確かにあります。「W杯で勝てなかった」という一点だけでそれを全部否定して良いものなのか、私には何とも言えません。


 そういう意味では、「これから先の日本代表」がどういう道を進むのかは楽しみですし、監督もそうですし、白紙に戻して新しいメンバーで組むことになるであろう選手達がどういう人選になるのか今から楽しみではあります。次の日本代表の大きな大会は、1月のアジアカップ(場所はオーストラリア)。

 もちろんそれまでにもJリーグがあって、その中から選手達は選ばれるのだろうし。
 そもそもその前に、今現在W杯はまだ続いていて、ここからが「W杯の上位進出チーム同士の戦い」になるのですからね。ここからが面白いところなのです!日本代表は負けたけど、サッカーは消えてなくなるワケじゃないし、これからもサッカーは面白いのです!

 個人的には、メッシにはW杯という舞台でも輝いてもらいたいのでアルゼンチンに決勝辺りまでは来てもらいたいのだけど……果たして。


日本代表がW 杯で優勝する日 (朝日新書)日本代表がW 杯で優勝する日 (朝日新書)
中西哲生

朝日新聞出版 2013-11-13
売り上げランキング : 66765

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| サッカー観戦 | 17:56 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

『Splatoon(スプラトゥーン)』が大ヒットするためには何が必要か

 今年のE3で話題をかっさらった任天堂の新作ゲーム『Splatoon(スプラトゥーン)』。



 Twitterの自分のタイムラインでも期待する声が山ほど挙がりましたし、自分も含めブログに「『Splatoon(スプラトゥーン)』がどうしてこんなに楽しみか」という記事を書く人もたくさん現れました。日本では特に「据置機が次世代機になっても大して変わらないね……」という空気が強かったこともあって、新しい時代を感じさせるゲームの登場に胸が躍った人も多かったのでしょう。

 しかし、そうなると今度はカウンターで。
 『Splatoon(スプラトゥーン)』を楽しみだという記事を書いた人達に対して、「禄にFPSもTPSも知らないクセに知ったかぶって」とか「発売前のゲームを過剰に持ち上げるようなことを言って責任が取れるのか」とか、『Splatoon(スプラトゥーン)』に対してというよりも“『Splatoon(スプラトゥーン)』に期待する人達”への批判が巻き起こっていて。



 じゃあ、ウチのブログとしてはもっともっと『Splatoon(スプラトゥーン)』に対する期待の記事を書き続けなきゃな!と思った次第であります。
 「書くな」と言われたら書きたくなる。「書け」と言われたら書きたくなくなる。このご時勢にわざわざブログなんて書いている我々は「どうしても自分の意見を書き残したい人達」なんだから、「書くな」なんて言われたら「何くそー」と思うに決まっているじゃないですか。



 さて……こんな風にネット上で話題を集めている『Splatoon(スプラトゥーン)』が、仮に発売してみて期待通り超面白かったとして、日本国内でどれだけ売れるのかと言うと……私は「このままなら大して売れない」と思っています。ネットで絶賛を集めているゲームが、売上としては大したことがなくて「知る人ぞ知る名作」みたいに言われてしまうことは今までもありました。『Splatoon(スプラトゥーン)』もそうなる可能性が極めて高いぞと思うのです。

 「大ヒット」の定義は難しいですが、とりあえずこの記事では「日本国内で100万本の売上」という条件にしましょうか。『Splatoon(スプラトゥーン)』はそれくらい売れることが出来るのか、そのためには何が必要か、今日の記事ではそれを考えていこうと思います。




1.今、『Splatoon(スプラトゥーン)』に期待している人達はどういう人達か
 私はこの記事の冒頭で『Splatoon(スプラトゥーン)』を“今年のE3で話題をかっさらった”と書きました。しかし、それは裏を返せば「E3に注目している人達の中」で言えば「『Splatoon(スプラトゥーン)』に注目している人が多かった」というだけの話です。

 今年のE3では特に、XboxOneやPS4のカンファレンスに「銃を撃つリアルなグラフィックのFPSやTPS」が多かったために、そうした映像に食傷気味だった人達がWii Uの「一味変わったTPS」である『Splatoon(スプラトゥーン)』に注目をした―――という流れがあったみたいです。

 しかし、日本でゲームを100万本売ろうとするなら、「E3」も「FPS」も「TPS」も全く知らないような人達を相手に売り込まなければなりません。「今までのTPSとはここが違うんですよー」と言っても「TPSって何の略ですか……」って思われてしまうような人達に、『Splatoon(スプラトゥーン)』をどう売っていくのか。これは果てしなく難しそうな課題です。


 ちなみに冒頭で埋め込んだ『Splatoon(スプラトゥーン)』の出展映像の再生回数は、6月23日時点で約20万回です。私はこの動画を1人で20回は再生しているので、20万回を20回で割って1万人しかこの映像を観ていない計算になるのですが(笑)。
 もちろんライブ映像でのみ観たという人も、eShopの映像で観たという人もいるでしょうし、今年のE3に任天堂が出展した映像の中でも再生回数は高い方なんですが。国内100万本を売ろうと考えるなら、これからどんどん知名度を上げていく必要があるのです。

 アメリカではどうだか分かりませんが、日本市場においては「E3で話題をかっさらった」だけでは勝者になれないんですね。


2.完全新作のゲームでどう注目を集めるか
 そう言えば、任天堂はこんなページを作っていました。

 Nintendo News


 これって、「ニャニャニャ!ネコマリオタイム」と同じような狙いだと思うんですね。




 “注目を集めているゲームの情報”と“まだ注目を集めていないゲームの情報”をセットで提供しようという試みです。ニンテンドーダイレクトにも同様の意図があったと思いますが、数ヶ月に1度のニンテンドーダイレクトよりも、もっと定期的に更新できる場所を作ろうとしているみたいです。

 今の若いもんには想像もつかんかも知れんがのぅ、わしらの若い頃にはインターネットなんてものはなかったから、「ゲーム雑誌」とか「ゲーム屋のチラシ」とか「ゲーム屋の棚」とかでまとめてゲームの情報を得ることしか出来んかったのじゃよ……ふぉっふぉっふぉっ。


 という昔話はさておき。
 インターネットが普及することで、「個別のゲームの情報」は発信しやすくなったし受信もしやすくなったと思います。ほとんどのゲームには公式サイトがありますし、そこでPVは見られますし。ゲーム情報サイトでは、それぞれのゲームのスタッフインタビュー記事が読めたりするもので……「深く」情報を得ることは出来るようになったと思うのですが。

 逆に言うと、「目当てのゲーム」以外のゲームの情報ってなかなか見に行きませんよね。
 私だって、全然興味のないゲームの公式サイトなんか見ませんし、PVも再生しませんし、スタッフのインタビューも読みに行きませんもの。ゲーム屋さんにも行かず、Amazonで欲しいゲームのページだけ開いてポチるだけ。「興味のないゲームの情報」に触れる機会が減っているんです。インターネット時代になって「深く」情報を得ることが出来るようになった一方で、「広く」情報を得る機会は減っていると思うのです。


 『Splatoon(スプラトゥーン)』は完全新作ですから、現時点では全く知名度がありません。このまま発売しても、「ゲームの情報を広く集めようとしている人」にしか手に取ってもらえないことでしょう。
 任天堂はWiiの時に「完全新作のゲームを売ることの難しさ」を痛感しているので、『Splatoon(スプラトゥーン)』に限ったことではありませんが、「Nintendo News」や「ニャニャニャ!ネコマリオタイム」を始めたんだと思います。


 『スマブラ』や『ポケモン』や『マリオカート』の情報を目当てにアクセス&再生した人に、『Splatoon(スプラトゥーン)』の情報を見せつける!すっごい地味で地道な作戦ですけど、こうやって少しずつ知名度を上げていくのは一つの手でしょうね。


3.「Wii U専用ソフト」によるジレンマ
 『Splatoon(スプラトゥーン)』がE3で発表された際、これまで「Wii Uはソフトがないから買わない」と言っていた人が、「『Splatoon(スプラトゥーン)』はどうしてWii Uで出すんだ!3DSで出してくれれば遊べるのに!」と言っていて。どっちやねん、とツッコまざるを得なかったという。


 しかしまぁ……これは難しい話で。
 任天堂からすれば、『Splatoon(スプラトゥーン)』はWii Uを代表する「Wii U専用ソフト」として売り出したいでしょう。ゲームパッドを駆使したゲームなんですよとE3で繰り返し言っていたくらいですから。だから、安易に「3DSでも出せば売れそうだから3DSでも出します」なんて展開にはならないと思うのですが。


 ただ、「Wii U専用ソフト」として出して売れるのか―――という不安も確かに大きいです。
 まずは「普及台数」。2014年3月の時点で日本国内でのWii U普及台数は約180万台だそうで、『Splatoon(スプラトゥーン)』が国内100万本を売るためには「Wii U所有者の過半数に売らなくてはいけない」という苦しい状況です。

 ただ、逆に言えば『Splatoon(スプラトゥーン)』がWii Uを普及させるという可能性だって全然ありますし、そういう時に大事なのは「『Splatoon(スプラトゥーン)』のためだけにWii Uを買うのはイヤだなぁ」という人の背中を押す『Splatoon(スプラトゥーン)』以外のソフトを充実させることなので。実はあまりここは重要じゃないかなと思っています。

 任天堂だってそれが分かっているから、『マリオカート』や『スマブラ』だけじゃなくて『ベヨネッタ』や『デビルズサード』を支援しているのでしょうし、『ゼルダ無双』や『女神転生meetファイアーエムブレム』みたいなコラボも行っているのでしょう。


 私が不安なのは、据置機のソフトは口コミで広がっていかないという点です。
 DSで『脳トレ』が広がったり、PSPで『モンハン』が広がったり、最近ではスマホで『パズドラ』が広がったりした背景には、携帯機でゲームを遊んでいる姿が宣伝になるし広告塔にもなるということがあったと思います。携帯機のソフトは、比較的シリーズソフトでなくても口コミで広がっていく土壌が日本にはあると思うのです。

 では、据置機ではそれがムリかというと……そんなことはなく。
 例えば、『Wii Sports』のように自宅に遊びに来た友達と一緒に遊べるようなゲームは、友達と一緒に遊ぶということが宣伝になっていきます。
 これは別に『Wii Sports』だけでなく、『スマブラ』だって『みんゴル』だって『ファミスタ』だってそうだったと思います。友達と一緒に遊びたいから友達を自宅に呼ぶ、呼ばれた友達は一緒に遊んだそのゲームを知る、自分も欲しいなと思って買う、買ったからには自分も友達を呼びたいなと新たな友達を呼ぶ――――


 つまり、焦点はここです。
 『Splatoon(スプラトゥーン)』には、「友達が自宅に遊びに来た時に一緒に遊べるようなマルチプレイモードが入っているのか―――」

 もしオンラインでしかマルチプレイが遊べないのなら、それは『Splatoon(スプラトゥーン)』を持っている人同士でしか遊べませんし、Wii Uを持っている人同士でしか遊べません。それでは口コミも何もあったもんじゃありません。
 しかし、オフラインのマルチプレイを入れようとすると今度は新たな問題が生まれます。「Wii Uゲームパッドを活かしたゲーム」なのに、Wii Uにはゲームパッドが1台ずつしか接続できないという問題。これではオフラインのマルチプレイは難しいじゃないか―――と。


 ということで……既にこの疑問はスタッフにインタビューされていて、『Splatoon(スプラトゥーン)』のオフラインマルチプレイのモードがあるけど「オンラインのマルチプレイとは異なるルールの1vs1のモード」「1人がゲームパッド、もう1人がPROコンを使う」と回答されているそうです。

 WiiU『Splatoon』はパッケージタイトルとして発売予定。シングルプレイやローカルマルチプレイモードも搭載
 ‘Splatoon’ Will Feature Local Multiplayer and Single Player Modes(←原文)

 私としては、簡単な番外ミニゲーム的なものであってもオフラインで4~5人で遊べるモードも入れた方がイイとは思っているんですけどねぇ。「イカを動かすのがキモチイイ」「インクを撃つのがキモチイイ」ことを体感させるためにも。
 ただ、あんまりモード数を増やしていくと開発期間が膨大になってしまいそうだし、その辺は難しいんですかね。


4.「体験版」か、「F2P」か
 さて……この記事は、『Splatoon(スプラトゥーン)』が国内で100万本を売り上げるためにはどうすればイイのかみたいな方向性で書き始めましたけど。ぶっちゃけ今の日本のゲーム市場は「大ヒット=パッケージソフトを100万本を売る」というだけじゃないですよね。


 これはちょうど1年前のE3のアナリストブリーフィングの質疑応答(A3)から。

<以下、引用>
 デジタルの形でソフトウェアが供給できるようになったことで、私たちがお客様にソフトを提供し、そこでどのようにマネタイズ(収益化)するかという方法に自由度が生まれました。

 ただし、マリオやポケモンのようなゲームをFree to Play型にしようと考えているわけではありません。なぜかと申しますと、マリオやポケモンのようなゲームは、パッケージソフトとして最初にまとまった金額を払っていただける信頼関係が、すでにお客様との間に確立できているからです。
 一方で、私たちが、何かまったく新しいチャレンジをするときに、お客様は「それがまだ面白いかどうかわからない」としたらどうでしょうか。お客様は、それにまとまったお金を払ってよいものかどうかわかりません。そのようなときに、過去の任天堂のプラットフォームではできなかった、さまざまな柔軟なマネタイズの仕組みがある今のプラットフォーム(ニンテンドー3DSやWii U)であれば、Free to Play型でご提案ができると思います。

</ここまで>
※ 改行・強調など、一部手を加えました


 実際、この1年間で任天堂は「さまざまな柔軟なマネタイズの仕組み」を使ってのゲームの提案をしてきたと思います。

 例えば『だるめしスポーツ店』(2013年8月)。
 ソフト自体は無料だけど、ゲームの中の「野球ゲーム」をリアルマネーで購入していくという試みでした。言ってしまえば「体験版」をダウンロードさせて、後からリアルマネーで「製品版」の欲しい部分だけ買っていくというだけなんですけど、「値切り」システムによって賛否両論まきおこして話題になりました。


 例えば『Wii Sports Club』(2013年10月~)。
 2014年の7月には5種目全てが入ったパッケージ版が発売されますが、先行で1種目ずつ遊べるダウンロード版も発売されていました。これもまたソフト自体は無料だけれど、「200円払うと全ての種目が24時間遊べるチケット」と「1000円払うと1種目がずっと遊べるチケット」という料金体系と、「起動後24時間は全ての種目が無料で遊べる体験入会」という体験版の側面がありました。

 友達が遊びに来た時に「とりあえず200円」で遊べるのは面白い試みだなと思います。Free to Play型とはちょっと違いますけど。


 例えば『Wii Fit U』(2013年10月~)。
 2013年10月31日~2014年1月31日の期間のみ、バランスWiiボードを持っている人が対象ですが「1か月先行体験キャンペーン」として製品版と全く同じ無料版がダウンロード出来ました。遊べる期間は1ヶ月ですが、別売りのフィットメーター(定価2367円)を買うと2ヵ月目以降もずっと遊べるようになるという仕組みでした。

 ちょっと複雑ですけど……これも言ってしまえば、「(内容は一緒だけど遊べる期間が決まっている)体験版を無料配布して、追加料金を払えば製品版と同じになる」仕組みですね。


 例えば『スティールダイバー サブウォーズ』(2014年2月)。
 これもソフト自体は無料で、マルチプレイモードまで無料で遊べました。
 ただ、無料版だと使用できる潜水艦が少なく、シングルモードのミッションも限られていて、952円(税別)で正規版を購入すると全ての要素が解放されるとか。




 どれも「ソフト自体は無料」だけど、「無料版は制限はかかっていて」「料金を支払うことで制限が解除される」という共通点がありますね。
 「ソフト自体は無料」にする理由は、単純に「気になっている人の背中を押す」体験版としての意味もありますし、『Wii Fit U』なんかは「無料版を遊んだ人からの口コミを期待している」ということもあったらしいんですが、『スティールダイバー サブウォーズ』なんかは特に「オンラインモードに人を集める」目的があるんだと思います。

 これは任天堂以外でも、『DOA』『鉄拳』といった格闘ゲームでも取り入れられている方法ですけど、せっかくオンライン対戦が売りのゲームなのにソフト自体が全く売れなかったら対戦相手が誰もいなくなってしまうという事態になりかねないので……機能限定の「無料版」をダウンロードしてもらって人を集めるというのが一つのトレンドとなっています。


 『Splatoon(スプラトゥーン)』は「パッケージ版も出す」と明言されていますが、オンライン対戦が売りの新作ゲームですから……何らかの形の機能限定版を無料でダウンロードさせて、そこから「追加でお金を払ってくれればパッケージ版と同じだけの機能になりますよ」とする可能性は非常に高いと思います。

 仮にそうなった場合……「パッケージ版を100万本売る」ことは最初から狙っていないことになるし、これからのゲーム業界では「大ヒット=パッケージ版を100万本売る」なんて考え方自体がもう古いのかもなぁって思うのです。

 私は何のためにこの記事を書いてきたんですか!(逆ギレ)


 しかし、その場合は「何の機能を限定するのか」が気になりますよねぇ……。
 『だるめし』のように各モードを別売りにするのか、『Wii Sports Club』のように200円で24時間遊べるようにするのか、『Wii Fit U』のように1ヶ月無料で遊べるようにするのか(これは流石にないか)、『スティールダイバー サブウォーズ』のように例えば着せ替えアイテムを有料で売るとか。


 いずれにせよ、『Splatoon(スプラトゥーン)』ももちろん楽しみですけど、任天堂が『Splatoon(スプラトゥーン)』の成功のためにどういう試みをしてくるのかも非常に楽しみです。


【三行まとめ】
・今の時点での『Splatoon(スプラトゥーン)』の知名度は高くないと思うので、
・F2Pや「ネコマリオタイム」は『Splatoon(スプラトゥーン)』を売る伏線だったんだよ!!
・Ω ΩΩ<ナンダッテー


| ゲーム雑記 | 18:01 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

サッカー日本代表が得意としてきたチーム、苦手としてきたチーム

 コロンビア戦の前にどうしても書いておきたかったのです。
 サッカー日本代表は、今回の2014年ブラジルW杯で2試合を終えて1分1敗で「勝ち点1、得失点差-1、総得点1」という成績です。決勝トーナメントに進むためには、3戦目のコロンビア相手に勝った上に、ギリシャとコートジボワールの結果を祈らなければならない―――

 この絶望的な状況で、敢えて書いておきたかったのです。
 私は今回のW杯のグループリーグの組み合わせが決まった時、「アフリカ(コートジボワール)、ヨーロッパ(ギリシャ)、南米(コロンビア)という組み合わせかー」と少しヤバイ予感がしていました。決勝トーナメントに進めた2002年と2010年の大会と比べて、相当難しい戦いになるぞと。


 何故そう思ったのかを説明するために……
 日本が初めてW杯に進出した1998年以降の、W杯、オリンピック、コンフェデレーションズ杯の3つの国際大会の成績を並べてみようと思います。
 ワールドユース(U-20W杯)のような年代別の大会は参考にならないと思ったので外しましたが、オリンピックはオーバーエージ枠があるので入れました。コンフェデ杯は入れましたけど、それ以外の親善試合やカップ戦はキリがないので省きました。

 ついでなので、各試合の得点者も記しておこうと思います。
 これは単に私の趣味です(笑)。


【1998年 フランスW杯】
 × アルゼンチン(南米)0-1
 × クロアチア(ヨーロッパ)0-1
 × ジャマイカ(北中米カリブ海)1-2 ※ 中山雅史

【2000年 シドニー五輪】
 ○ 南アフリカ(アフリカ)2-1 ※ 高原直泰・高原直泰
 ○ スロバキア(ヨーロッパ)2-1 ※ 中田英寿・稲本潤一
 × ブラジル(南米)0-1
 × アメリカ(北中米カリブ海)2-2(PK 4-5) ※ 柳沢敦・高原直泰

【2001年 日韓コンフェデ杯】
 ○ カナダ(北中米カリブ海)3-0 ※ 小野伸二・西澤明訓・森島寛晃
 ○ カメルーン(アフリカ)2-0 ※ 鈴木隆行・鈴木隆行
 △ ブラジル(南米)0-0
 ○ オーストラリア(オセアニア)1-0 ※ 中田英寿
 × フランス(ヨーロッパ)0-1

※ 当時は国際Aマッチデーでの開催ではなかったので、各国の主力が必ずしも揃っていたワケではありませんでした

【2002年 日韓W杯】
 △ ベルギー(ヨーロッパ)2-2 ※ 鈴木隆行・稲本潤一
 ○ ロシア(ヨーロッパ)1-0 ※ 稲本潤一
 ○ チュニジア(アフリカ)2-0 ※ 森島寛晃・中田英寿
 × トルコ(ヨーロッパ)0-1

【2003年 フランスコンフェデ杯】
 ○ ニュージーランド(オセアニア)3-0 ※ 中村俊輔・中田英寿・中村俊輔
 × フランス(ヨーロッパ)1-2 ※ 中村俊輔
 × コロンビア(南米)0-1

【2004年 アテネ五輪】
 × パラグアイ(南米)3-4 ※ 小野伸二・小野伸二・大久保嘉人
 × イタリア(ヨーロッパ)2-3 ※ 阿部勇樹・高松大樹
 ○ ガーナ(アフリカ)1-0 ※ 大久保嘉人

【2005年 ドイツコンフェデ杯】
 × メキシコ(北中米カリブ海)1-2 ※ 柳沢敦
 ○ ギリシャ(ヨーロッパ)1-0 ※ 大黒将志
 △ ブラジル(南米)2-2 ※ 中村俊輔・大黒将志

【2006年 ドイツW杯】
 × オーストラリア(オセアニア)1-3 ※ 中村俊輔
 △ クロアチア(ヨーロッパ)0-0
 × ブラジル(南米)1-4 ※ 玉田圭司

【2008年 北京五輪】
 × アメリカ(北中米カリブ海)0-1
 × ナイジェリア(アフリカ)1-2 ※ 豊田陽平
 × オランダ(ヨーロッパ)0-1

【2010年 南アフリカW杯】
 ○ カメルーン(アフリカ)1-0 ※ 本田圭佑
 × オランダ(ヨーロッパ)0-1
 ○ デンマーク(ヨーロッパ)3-1 ※ 本田圭佑・遠藤保仁・岡崎慎司
 × パラグアイ(南米)0-0(PK 3-5)

【2012年 ロンドン五輪】
 ○ スペイン(ヨーロッパ)1-0 ※ 大津祐樹
 ○ モロッコ(アフリカ)1-0 ※ 永井謙佑
 △ ホンジュラス(北中米カリブ海)0-0
 ○ エジプト(アフリカ)3-0 ※ 永井謙佑・吉田麻也・大津祐樹
 × メキシコ(北中米カリブ海)1-3 ※ 大津祐樹
 × 韓国(アジア)0-2
 
【2013年 ブラジルコンフェデ杯】
 × ブラジル(南米)0-3
 × イタリア(ヨーロッパ)3-4 ※ 本田圭佑・香川真司・岡崎慎司
 × メキシコ(北中米カリブ海)1-2 ※ 岡崎慎司

【2014年 ブラジルW杯】
 × コートジボワール(アフリカ)1-2 ※ 本田圭佑
 △ ギリシャ(ヨーロッパ)0-0
 ? コロンビア ← さぁ、決戦だ!!


 日本が今大会で1戦目に戦ったのはコートジボワール(アフリカ)。
 アフリカ勢との試合は、1998年以降で今大会前まで日本の「7勝0分1敗」です。勝率87%―――言ってしまえば日本がカモにしていた相手なのです。かつては「アフリカコンプレックス」みたいなことも言われていましたが、1998年以降で敗れたのは1度しかなかったのです。その1度というのが、現日本代表が23歳以下代表だった北京五輪というのがアレなんですが……

 だから、日本はコートジボワール相手に何が何でも勝たなくてはならなかったのです。「アフリカ最強」と言われようが、「英雄ドログバ」のいるチームだろうが、日本が最も勝ち点を計算できる相手はコートジボワールだったのです。



 日本が今大会で2戦目に戦ったのはギリシャ(ヨーロッパ)。
 ヨーロッパ勢との試合は、1998年以降で今大会前まで日本の「5勝2分8敗」です。勝率33%―――ヨーロッパと一言で言っても、フランスW杯で敗れたクロアチアは大会3位、日韓W杯で敗れたトルコも大会3位、アテネ五輪で敗れたイタリアも大会3位、南アフリカW杯で敗れたオランダは大会2位と、強豪国と戦えばそりゃ負けるだろうって話なんですが。

 引き分けも含めれば46%で……
 試合内容からしても、日本は比較的ヨーロッパは「まだ戦える相手」なんですよね。ロンドン五輪ではスペインに勝っていますし、昨年のコンフェデ杯でのイタリア戦、その後のオランダ、ベルギーとの親善試合を見ても、ヨーロッパは強豪相手でも「そこそこ戦える」相性だったと思います。

 だから、ギリシャ相手は「出来れば勝ちたい」「最悪でも引き分け」と思っていました。


 さて、これから日本が戦うのはコロンビア(南米)ですが……
 南米勢との試合は、1998年以降で今大会前まで日本の「0勝2分7敗」です。勝率0%―――勝率0%―――勝率0%―――日本は1998年以降、主要な国際大会で南米のチーム相手に勝ったことが一度もないのです。(※1)

(※1:ついでに言うと、「北中米カリブ海」相手にも1勝1分6敗で勝率12%)

 私が組み合わせを見て「難しい大会になる」と思ったのはコレが理由で。
 日本が決勝トーナメントに進めたW杯は、2002年「ヨーロッパ、ヨーロッパ、アフリカ」という組み合わせ、2010年の「アフリカ、ヨーロッパ、ヨーロッパ」という組み合わせの時だけで。南米のチームと同じグループに入った時、日本はW杯で一度も決勝トーナメントに進めていないんです。


 だから、今大会も「コートジボワールとギリシャ相手に2連勝しないと決勝トーナメント進出は厳しい」と思っていましたし、そこで1分1敗の現状では絶望的だぞと思っているのです。
 サッカーに詳しい人ほどそれが分かっていますから、「コロンビア相手に勝てるワケがない」「日本のW杯は終わった」と言っているのです。


 私も、頭ではそう思っています。







 でも、「奇跡的なドラマ」というのはこういうところから始まるものですよ。

 予定通り行かない絶望的な状況であっても、諦めないで何かを成し遂げた時にだけ「ドラマ」は生まれるのです。1998年以降、ただの1度も勝てなかった南米チーム相手に勝って決勝トーナメントに進めば―――これは歴史に残る「奇跡的なドラマ」だと言えます。



 オッサン世代は今日の記事に「え?何でアレを抜かすの?」と思っていたことでしょう。
 そうです。日本代表はかつて「奇跡」を起こしたことがあるのです。

【1996年 アトランタ五輪】
 ○ ブラジル(南米)1-0 ※ 伊東輝悦
 × ナイジェリア(アフリカ)0-2
 ○ ハンガリー(ヨーロッパ)3-2 ※ 前園真聖・上村健一・前園真聖


 1996年、日本はアトランタ五輪という舞台で「スーパースター軍団」だったブラジル代表を破っているのです。当時の日本はW杯に出場したことがなく、五輪も28年ぶりの出場、A代表経験者ですら前園と城の2人しかいない日本代表が、世界最強だったブラジル代表を倒しているのです。当然、ブラジルは南米のチーム。

 当時の日本のサッカーと、今の日本のサッカーは全然違いますし。
 「勝つための守備的なチームでイイのか」というのは、20年近く経っても未だに結論が出ていない日本代表永遠の議論なのですが。恐らく、「今の日本代表がコロンビアに勝つ」ことと「当時の日本代表が当時のブラジル代表に勝つ」ことの難しさを比較すれば、圧倒的に後者の方が難しいことと思われます。


 そもそもの話なんですけど……
 「W杯優勝を目指します」はビッグマウスだとしても、「ベスト8を目指します」を目標とするのならコロンビア級の強豪国には勝てるようじゃないと話にならないんですよ。コロンビアの世界ランキングは8位ですから。

 ましてや「南米勢とは当たらないことを祈ります」みたいな心がけで、ベスト8なんて行けるワケがないんです。



 もちろん、現実的には決勝トーナメント進出は厳しいです。
 日本がコロンビア相手に100-0で勝ったとしても、コートジボワールがギリシャに勝ってしまえば日本の敗退が決まってしまいます。でも、だからこそ書いておきたいのです。1998年以降、一度も勝っていない南米勢に勝てば超かっこいいぞ>日本代表
 それこそ4年前、南アフリカの地で散った日本代表は、南米のパラグアイにPK戦の末に敗れたんじゃないですか。そのリベンジをするチャンスには、絶好の機会じゃないですか。

 いや、もうホント私の本心を言ってしまえば……
 決勝トーナメントに行けるかどうかよりも、この試合に勝てるかどうかよりも、「最も相性の良くない最強の相手」に日本の攻めるサッカーを見せてくれるかどうかを期待しているのです。この試合を早起きして観た子ども達が「やっぱりサッカーって面白いな」と思えるような試合をして欲しいのです。

 決勝トーナメントに進めなければ、ザックジャパン最後の試合です。
 4年間の全てを、ここにぶつけてくれ!


 もういっそのこと、3-4-3のフォーメーションでやってみましょうか!(オイ


12年目の真実 マイアミの奇跡を演出した男12年目の真実 マイアミの奇跡を演出した男
前園 真聖 戸塚 啓

ぴあ 2008-08-09
売り上げランキング : 608702

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
 

| サッカー観戦 | 17:54 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

自分が期待している2014年の夏アニメラインナップ

※ 6月21日、『グラスリップ』のネット配信の情報と、『月刊少女野崎くん』『信長協奏曲』『アカメが斬る!』『人生相談テレビアニメーション「人生」』の紹介を追記しました。
※ 6月26日、ニコニコ動画の夏アニメラインナップが発表されたので各作品の情報を書き加え、『白銀(しろがね)の意思 アルジェヴォルン』の紹介を追記しました。
※ 6月28日、バンダイチャンネルの夏アニメラインナップが発表されたので各作品の情報を書き足し、『ハナヤマタ』のPVが公開されたので差し替えました。
※ 7月5日、dアニメストアの夏アニメラインナップが発表されたので各作品の情報を書き足し、『信長協奏曲』『アカメが斬る!』のPVが公開されたので差し替えました。
※ 7月12日、GyaOの夏アニメラインナップが発表されたのと、楽天ショウタイムの夏アニメラインナップが発表されたので各作品の情報を書き足しました。


 3ヶ月に一度の記事が来ましたよーーー!

 7月から始まる(主に)深夜アニメの中から、自分が「とりあえず第1話だけでも観てみよう」とした作品をリストアップするだけの記事です!アニメ初心者の人は「たくさん作品があってどれを観てイイか分からない……」と絶望してしまうかも知れないので、その参考情報の一つになれればイイかなと思います。ここまでがテンプレ!

(関連記事:超初心者のための“深夜アニメの楽しみ方”講座
(関連記事:超初心者のための“深夜アニメの切り方”講座
(関連記事:初心者の自分が、インターネットの無料配信で深夜アニメを観てみました
(関連記事:たくさんあるアニメ作品を「食わず嫌い」すること


 来季のラインナップを見てみたところ、トレンドとなるのは「やっぱり二期モノが多い」「原作なしのオリジナルアニメも頑張っている」「女のコだらけの日常系アニメが群雄割拠の戦国時代」ってとこですかね。いつもそうな気もしますけど(笑)。

 春アニメの記事は「5作品をピックアップ+コメント欄やTwitterでオススメしてもらった作品も観る+Twitterのタイムラインで評判良かった作品も観る」としたのですが、結果的に手当たり次第で第1話を観るハメになって、冬アニメの時以上に「最初の数話で面白いものばかりを残してしまった」感があったので……

 夏アニメは以前のように「7作品をピックアップ+コメント欄やTwitterでオススメしてもらった作品も観る」という方針に戻そうと思います。
 この時期だとまだネット配信の予定なんかが発表されていないので、この記事は随時更新して「ネット配信の有無」を追記したり、コメント欄やTwitterでオススメしてもらった作品も紹介したりしていこうと考えています。


 今回も『脳とアニメーション』さんの一覧記事を参考にさせていただきました。
 皆さんもそちらを読むとイイと思いますよ。


 参考情報の一つとして各作品のPVを載せておきますが、PV観るとネタバレになってしまう部分もあるのでそこは気をつけてください。


○ 『グラスリップ』
 <公式サイト
 <女女女男男

 P.A.WORKSの新作が来たぞおおおおお!
 2011年『花咲くいろは』、2012年『TARI TARI』、2013年『凪のあすから』とコンスタントに原作なしのオリジナルアニメーションを制作しているP.A.WORKSの今年のオリジナルアニメはこちら。今度の舞台は福井県の小さな港町だそうです。

 男女ほぼ同数の高校3年生による青春ストーリー……って、「P.A.のオリジナルアニメって毎回同じような設定の気がする…」と最初はあまりテンション上がらなかったのだけど。PV観たら、今回のキーワードは「未来が見える」ことらしくて“高校3年生”という設定にムチャクチャ親和性高そうな題材で期待度がグンと上がりました!

 『凪のあすから』を序盤で脱落しちゃって後悔したこともあるんですけど、
 今季の大本命として推したい!



 放送日程は、最速が7月3日~TOKYO MXで。
 サンテレビ(7月3日~)、福井テレビ(7月3日~)、KBS京都(7月3日~)、テレビ愛知(7月3日~)、福井・さかいケーブルテレビ(7月5日~)、AT-X(7月6日~)、BS日テレ(7月6日~)、石川テレビ(7月6日~)、富山テレビ(7月8日~)で放送予定です。

 インターネット配信はニコニコ動画(7月5日~)バンダイチャンネル(7月6日~)dアニメストア(7月6日~)GyaO(7月6日~)ビデオマーケット(7月6日~)楽天ショウタイム(7月7日~)、で配信予定。
 とりあえずニコニコ動画は「最新話無料」ですね。バンダイチャンネル、dアニメストアは「月額会員のみ全話見放題」みたいです。GyaOは「冒頭話&最新話無料」、楽天ショウタイムは「最新話誰でも無料/“特選アニメパック”加入なら全話見放題」だそうです。



○ 『ハナヤマタ』
 <公式サイト
 <女女女女女

ハナヤマタ (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) ハナヤマタ (2) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) ハナヤマタ (3) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) ハナヤマタ (4) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

 「女のコだらけの日常系アニメ」と言えば、春アニメでは『ご注文はうさぎですか』、去年の秋アニメでは『のんのんびより』、その前の夏アニメでは『きんいろモザイク』、その前の春アニメでは『ゆゆ式』――――と、一定の需要と供給が成り立つジャンルと言えます。

 そういうこともあってか、来季のアニメラインナップを見ても「これは日常系かな……?」と思われる作品が多くて。
 「まんがタイムきららフォワード」の『ハナヤマタ』、「まんが4コマぱれっと」の『普通の女子高生が【ろこどる】やってみた。』、「なかよし」の『さばげぶっ!』辺りがそうなのかなーと思いつつ、全部はラインナップに入れられないし……と、一つだけ選ぶことにしました。


 そんな中、私がこの『ハナヤマタ』を選んだのは「原作コミックスの表紙の色鮮やかさ」に惹かれたから。原作はアニメを観終わるまでは読まない予定ですけど、表紙の画像を見ただけで、色がキレイで、女のコも可愛くて、一気に心奪われてしまいました。

 ちなみにシリーズ構成・脚本は『けいおん』や『のんのんびより』の吉田玲子さんなので安心して観られるのですが、吉田さんがシリーズ構成なのに、メインキャラに姉妹はいないのですか!メインキャラに姉妹はおられないのですか!!




 放送日程は、最速が7月7日~テレビ東京で。
 テレビ大阪(7月8日~)、テレビ愛知(7月10日~)、AT-X(7月11日~)と続きます。

 インターネット配信は、ニコニコ動画(7月11日~)、バンダイチャンネル(7月14日~)、dアニメストア(7月14日~)で配信が決定だそうです。
 とりあえずニコニコ動画は「最新話無料」ですね。バンダイチャンネルは「最新話1週間無料&月額会員は全話見放題」、dアニメストアは「月額会員は全話見放題」みたいです。


○ 『ばらかもん』
 <公式サイト>※ 音が出ます
 <男女女女男

ばらかもん コミック 1-8巻セット (ガンガンコミックスONLINE) ばらかもん(9) (ガンガンコミックスONLINE)

 原作はガンガンONLINEで連載中の漫画で、都会暮らししか経験したことのないイケメン書道家が島流しに合って、慣れない田舎暮らしに戸惑いながら島の人々と触れ合うハートフルコメディだそうです。
 小学1年生の女のコ琴石なるを演じるのは9歳の子役の女のコだとか!ここ、わざわざ太字にするとこなのか。どうも子どものキャラを演じるのは、子役みたいですねぇ。それがどっちに出ることやら。

 ドラマや映画なんかではありがちな題材だけど、逆に言えば「普通の人でも楽しめるアニメ」になりそうで。なかなか楽しみにしています。



 放送日程は、最速が7月5日~日本テレビで。
 長崎国際テレビ(7月12日~)、サンテレビ(7月15日~)、広島テレビ(7月15日~)、札幌テレビ(7月15日~)、中京テレビ(7月17日~)、ミヤギテレビ(7月18日~)、福岡放送(7月21日~)、BS日テレ(7月22日~)と続きます。

 インターネット配信は、日テレオンデマンド(7月5日~)、Hulu(7月5日~)dアニメストア(7月11日~)ニコニコ動画(7月11日~)GyaO!ストア(7月11日~)テレビドガッチ(7月11日~)バンダイチャンネル(7月11日~)楽天ショウタイム(7月11日~)ビデオマーケット(7月11日~)Google Play(7月11日~)、DMM.com(7月11日~)、ムービーフルPlus(7月11日~)、ベストヒット動画(7月11日~)、もっとTV(7月11日~)、ひかりTV(7月11日~)、U-NEXT(7月11日~)、アクトビラ(7月11日~)、HAPPY!動画(7月11日~)、auビデオパス(7月12日~)、J:COMオンデマンド(7月12日~)で配信です。恐らくどれも無料配信ではないかな。

 日テレオンデマンドはテレビ放送より早く、プレミアム見逃しパックを買うと「2014年10月27日まで」見放題みたい?
 Huluは「月額会員なら全話見放題」かなぁ……
 dアニメストアは「月額会員は全話見放題」で、バンダイチャンネルやGyaOやニコニコ動画は1話ずつ有料配信みたいです。
 
 


○ 『残響のテロル』
 <公式サイト
 <男男女男女

残響のテロル オリジナル・サウンドトラック
残響のテロル オリジナル・サウンドトラック

 今季のノイタミナ枠。
 今季のノイタミナは『サイコパス』の新編集版が1枠を使うので、今季の新作はこれ1本です。

 『カウボーイビバップ』の渡辺信一郎監督がしばらく暖めていたというオリジナルアニメーションです。東京にて爆弾テロを起こして、プルトニウムを強奪して……というヘビー極まりないストーリーなのかなと思うのだけど、監督のインタビューをサラッと読む限り、海外ドラマのようなアクションサスペンスを目指しているのだとか。

 すごく面白そうなのだけど……はて、今の自分の精神状態でコレに耐えられるのかなという不安はあります。「他とはちがうことをやる」という志は素晴らしいと思うし、応援したいのだけど。



 放送日程は、最速が7月10日~フジテレビで。
 岩手めんこいテレビ(7月10日~)、仙台放送(7月10日~)、秋田テレビ(7月10日~)、さくらんぼテレビ(7月10日~)、福島テレビ(7月10日~)、新潟総合テレビ(7月10日~)、テレビ静岡(7月10日~)、東海テレビ(7月10日~)、テレビ新広島(7月10日~)、テレビ愛媛(7月10日~)、テレビ西日本(7月10日~)、テレビ熊本(7月10日~)、鹿児島テレビ(7月10日~)、サガテレビ(7月11日~)、関西テレビ(7月11日~)で放送が予定されています。

 インターネット配信はdアニメストア(7月11日~)で月額会員は全話見放題、ノイタミナオンデマンドもそうかな?


○ 『アルドノア・ゼロ』
 <公式サイト
 <男男女女女>

 今季の土曜深夜24時枠。
 ストーリー原案:虚淵玄、キャラクター原案:志村貴子、監督:あおきえい……と、豪華メンバーによるオリジナルロボットアニメだそうです。こ、公式サイトが見づらい……凝っているのは分かるが、どこに何の情報があるのかさっぱり分からん……

 「虚淵さんのネームバリューに頼りすぎじゃね?」と思うところはあるし、虚淵さんの“型”にはみんな慣れてきちゃっていると思うので、正直なところ期待半分・不安半分というところなんですが。PV見ると「王道のロボットアニメ」みたいで燃えるものはやっぱりあるんですよねー。志村貴子さん原案だからか、女のコも可愛いし!




 放送日程は、最速が7月5日~TOKYO MX・BS11・とちぎテレビ・群馬テレビにて同時放送。 ABC朝日放送(7月9日~)、AT-X(7月12日~)が続きます。

 インターネット配信はニコニコ動画で最速放送と同時に生放送だそうです。その後、楽天ショウタイム(7月10日~)GyaO!(7月10日~)バンダイチャンネル(7月10日~)dアニメストア(7月10日~)、ABCアニメチャンネル(7月12日~)で配信です。
 楽天ショウタイムとGyaOは最新話無料、バンダイチャンネル、dアニメストアは月額会員のみ最新話無料みたい。


○ 『ヤマノススメ セカンドシーズン』
 <公式サイト
 <女女女女女

ヤマノススメ コミック 1-5巻セット (アース・スターコミックス) ヤマノススメ volume 6 (アース・スターコミックス)

 今季は2期モノも多く、『SAO』『Free!』『P4』など前作が大ヒットしたアニメの続編に注目が集まっているかと思うのですが……ぶっちゃけ前作観ていない自分にとってはどうでもイイというか……2期モノを「1期を観ていなくても2期から観なよ!」と言ってもなかなか観てもらえないものだと、私自身に照らし合わせても思うのですが。

 唯一今回ラインナップに加えた2期モノがこちら。
 『ヤマノススメ』原作はコミック アース・スターにて連載中の「女子高生達が山に登る」漫画です。アニメ第1期は2013年1~3月に「5分アニメ」として放送されていて、ちょうどDVD&ブルーレイ1巻分の尺でした。

 自分はアニメ1期は「5分アニメって観るタイミングが分からないなぁ……」と脱落してしまったんですが、原作1巻だけキンドルで読んだら面白くて。「5分アニメもまとめて観ればイイんだ!」と、4月から始まっていた再放送を録画しているので一気に観て2期に備えるつもりです。

 再放送を観ていなかった人にも、TOKYO MX・KBS京都・静岡第一テレビ・BS11では1期のダイジェストも流れる「ヤマノススメ セカンドシーズンのススメ」が放送されるそうですし、8月に1期のDVD&ブルーレイを安くした新特装版が発売されるそうですし、1期の内容は原作コミックス1巻の内容だと思うんで1巻だけ読むというのも手ですし、「2期から」でも比較的入りやすいかなと思います。



 2期は「15分アニメ」だそうです。
 女のコ達は可愛いらしいですが、登山用品・登山用語などは本格的ですし……1期で登ったのが高尾山だったのに比べて、2期はガチな山に登っていくそうで。これは非常に楽しみ。



 放送日程は、最速が7月9日~TOKYO MX・KBS京都で。
 静岡第一テレビ(7月9日~)、BS11(7月9日~)、AT-X(7月11日~)と続きます。

 インターネットでもGyaOは「最新話無料」バンダイチャンネル(7月10日~)は月額会員のみ全話見放題dアニメストア(7月10日~)は月額会員は最新話のみ無料ニコニコ動画等で配信予定だそうです。


○ 『美少女戦士セーラームーンCrystal』
 <公式サイト
 <女女女女女

美少女戦士セーラームーン 完全版(1) 美少女戦士セーラームーン 完全版(2) 美少女戦士セーラームーン 完全版(3) 美少女戦士セーラームーン 完全版(4) 美少女戦士セーラームーン 完全版(5) 美少女戦士セーラームーン 完全版(6) 美少女戦士セーラームーン 完全版(7) 美少女戦士セーラームーン 完全版(8)

 さぁ、これだ!!
 毎回この視聴予定ラインナップの記事を書く際、最後の一枠は「自分だけだったら絶対に観ないのだけど話題性もあるしこれを紹介して自分も観てみよう」という枠にしています。前季は『メカクシティアクターズ』、その前は『Wake Up,Girls!』、更にその前は『ガンダムビルドファイターズ』、1年前は『プリズマ☆イリヤ』、その前は『惡の華』、その前は『閃乱カグラ』……といったカンジに。

 実際に観てみたらすげー面白かったものもあるし、やっぱり自分には合わなかったものもあるんですけど、自分の好みの幅を広げるためにもこういう試みは大事にしたいなーと思っていて。そう考えると今季の7枠目はものすごく悩んだのです。
 今季の話題作は何だろうと考えると「2期モノ」が中心になっちゃうし、それ以外のオリジナルアニメは抑えているつもりだし……と考えたところで、コレが浮上したという。自分一人だったら絶対に観ないけど、話題性は抜群だし、もしかしたら自分の新しい壁を開いてくれるかも知れない作品―――


 自分、『セーラームーン』って全く観たことがないんですよ。
 主人公達のビジュアルは知っているし、多分悪いヤツらをやっつけるんだろうなーくらいは分かるのですが、彼女らが何者で誰と戦って目的は何だとか一切知らないのです。20周年記念の原点回帰作品ということで、言ってしまえば“リブートもの”になるのでしょうし、知識0の自分が『セーラームーン』に触れる最後の機会かも知れない、とコレを選ぶことにしました。

 あと、自分は『ジョジョ』とか『ガンダム』とかは昔から知っているので、最近のアニメ化や再放送で初めて観た人が「ネットでよく聞く台詞の元ネタこれなのかよ」という反応をしているのをニヤニヤしながら眺めていたのですが。今回は逆に“初めて観た人”になってみるかなと。



 このアニメはテレビ放送なし。
 7月5日から月に2話ずつニコニコ生放送で配信するということらしいです。ページはこちら。忘れずにタイムシフト予約せねば……
 バンダイチャンネル(7月19日~)は恐らく1話ずつ有料配信。




 以上、7作品をチョイスしました。
 毎回そのつもりでチョイスしているんですけど、今季は特に7作品とも面白そうで、この中から3~4本に絞るのは大変そうです。
 P.A.ファンとしては『グラスリップ』は外せないし、癒しのためにも『ハナヤマタ』か『ヤマノススメ』は入れたいし……と考えても仕方ないので、第1話が放送されてから悩みたいと思います。


 今回もお約束ですが、他にもオススメ作品があったら教えてください。
 今回から新しい試みとして、ブログのコメント欄やTwitter等でオススメされた作品も追記で紹介していこうと思います。そうすると「私のオススメは○○と××と△△と◇◇と☆☆と●●と▲▲と◆◆と★★です」と無数のオススメ作品を、嫌がらせじゃなくて純粋な善意で教えてくれる人が出てきそうですが……(笑)。そういうのはキリがないので、「オススメされた作品の中から観る気になったもの」だけを紹介していこうと思います。

 ではでは、よろしくお願いします。



○ 6月21日追記:コメント欄やTwitterでオススメしてもらった作品
 ここからは今回からの試みで、コメント欄やTwitterでオススメしてもらった作品も紹介していこうと思います。


◇ 『月刊少女野崎くん』
 <公式サイト
 <男女男男男

月刊少女野崎くん(1) (ガンガンコミックスONLINE) 月刊少女野崎くん(2) (ガンガンコミックスONLINE) 月刊少女野崎くん(3) (ガンガンコミックスONLINE) 月刊少女野崎くん (4) (ガンガンコミックスONLINE)

 原作はガンガンONLINEで連載中の漫画。
 「無骨な男子高校生でありながら少女マンガ家の主人公」に恋をしてしまったヒロインを中心にして描くコメディだそうな。「マンガ家漫画」は、自分で漫画を描くようになってから楽しめなくなってしまったジャンルなので、興味はあったんですけど悩んだ末に7本の中から外した作品だったのですが……勧められたきっかけに観てみようと思います。



 放送日程は、最速が7月6日~テレビ東京で。
 テレビ大阪(7月7日~)、テレビ北海道(7月8日~)、テレビ愛知(7月8日~)、テレビせとうち(7月9日~)、TVQ九州放送(7月10日~)、AT-X(7月11日~)と続きます。

 インターネット配信は、GyaOは「最新話無料」楽天ショウタイムも恐らく「最新話無料」ニコニコ動画では、「第1話のみ無料配信」だそうです。dアニメストア(7月25日~)は月額会員は最新話2週間無料だそうです。
 バンダイチャンネルでの配信にもリストに入っているけど、日程はまだ書かれていません。


◇ 『信長協奏曲』
 <公式サイト
 <男男女男女

信長協奏曲 コミック 1-9巻セット (ゲッサン少年サンデーコミックス) 信長協奏曲 10 (ゲッサン少年サンデーコミックス)

 原作はゲッサンにて連載中の漫画。
 平成生まれの高校生がタイムスリップをして織田信長と入れ替わることに―――というストーリーなのですが、フジテレビは「開局55周年プロジェクト」と称してこの作品をテレビアニメ化・テレビドラマ化・実写映画化していくそうです。うーむ……どうなんだろうソレは、とあまり気が乗らなかったのですが。

 教えてもらったところ、このアニメはロトスコープ(実写映像をトレースする技法)とCGを融合させて作っていくとか。どういう映像になるのか気になるので第1話だけでも観てみようと思います。



 放送日程は、7月11日~フジテレビです。
 フジテレビオンデマンドにて同日「見逃し配信」スタートだそうです。多分、無料ではないと思います。


◇ 『アカメが斬る!』
 <公式サイト
 <女男女女女

アカメが斬る! コミック 1-9巻セット (ガンガンコミックスJOKER) アカメが斬る! (10) (ガンガンコミックスJOKER)

 原作はガンガンJOKERで連載中の漫画。
 放送時間、東宝、ガンガンJOKER作品、主演が雨宮天さん……と『一週間フレンズ。』から続く展開ですが、作品の雰囲気は180度違って、殺し屋集団を主人公にしたダークファンタジーだそうです。正直、今の自分の精神状態だとこの手の作品はキッツイんでラインナップから外したんですけど、勧められたからには第1話だけでも観てみます。



 放送日程は、最速が7月6日~TOKYO MXで。
 MBS(7月7日~)、BS11(7月13日~)と続きます。

 インターネット配信はニコニコ動画(7月8日~)では「最新話無料」。GyaOも「最新話無料」dアニメストア(7月9日~)、バンダイチャンネル(7月11日~)は、月額会員のみ「最新話無料」だと思われます。


◇ 『人生相談テレビアニメーション「人生」』
 <公式サイト
 <男女女女女

ガガガ文庫 人生(イラスト完全版) ガガガ文庫 人生 第2章(イラスト完全版) ガガガ文庫 人生 第3章(イラスト完全版) ガガガ文庫 人生 第4章(イラスト完全版) ガガガ文庫 人生 第5章(イラスト完全版) ガガガ文庫 人生 第6章(イラスト完全版) ガガガ文庫 人生 第7章(イラスト完全版) ガガガ文庫 人生 第8章(イラスト完全版)

 原作はガガガ文庫によるライトノベル。
 新聞部の部員である主人公が人生相談のコーナーを担当することになり、3人のヒロイン達とお悩みを解決していく物語だそうです。時間帯が厳しいので(自室のテレビは裏番組録画が出来ない)ラインナップから外したのですが、勧められたので第1話だけでも観てみようと思います。



 放送日程は、最速が7月6日~TOKYO MXで。
 読売テレビ(7月7日~)、中京テレビ(7月7日~)、BS11(7月7日~)、AT-X(7月8日~)と続きます。

 インターネット配信は、ニコニコ動画(7月8日~)で最新話無料だそうです。
 GyaOは最新話無料バンダイチャンネル(7月8日~)は恐らく1話ずつ有料配信かな。



 以上、追加で4作品を紹介しました。
 オススメされた作品全てを紹介できるワケではないのは御理解お願いします。


○ 6月26日追記:コメント欄やTwitterでオススメしてもらった作品 その2
◇ 『白銀(しろがね)の意思 アルジェヴォルン』
 <公式サイト
 <男女男女女

 アニメーション制作XEBECによるオリジナルロボットアニメーション。
 ロボットアニメでも、スーパーロボットというよりは「戦争兵器としてのリアルロボット」路線で、正直この手のアニメはたくさんありすぎて何が何やらなのですが……勧められたのと、女のコが可愛いのとで、とりあえず第1話は観ます。



 放送日程は、最速が7月3日~TOKYO MXで。
 MBS(7月3日~)、テレビ愛知(7月5日~)、AT-X(7月6日~)、BS11(7月6日~)と続きます。

 インターネット配信は、Amazon インスタント・ビデオ(7月7日~)、auひかり テレビサービス(7月7日~)、Google Play™ / YouTube™(7月7日~)、J:COM オン デマンド(7月7日~)、TSUTAYA TV(7月7日~)、ニコニコ動画(7月7日~)、バンダイチャンネル(7月7日~)、ひかりTV(7月7日~)、PlayStation®(7月7日~)、U-NEXT(7月7日~)だそうです。

 ニコニコ動画での配信は第1話のみ無料配信みたい。
 バンダイチャンネル(7月7日~)では「最新話1週間無料」だそうです。

 以上、追加で1作品を紹介しました。

| アニメ雑記 | 17:54 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

意外にちゃんとサッカー!『熱血高校ドッジボール部 サッカー編』紹介

【三つのオススメポイント】
・「日本代表の選手」すら一人も有名でない時代のサッカーゲーム
・あの時代にちゃんと「サッカーの楽しさ」をゲームで表現していた!
・ゲームを理解するとガンガン攻略できる絶妙な難易度


『熱血高校ドッジボール部 サッカー編』
 ファミリーコンピュータ用/サッカー
 テクノスジャパン
 1990.5.18発売

 Wii Uバーチャルコンソール用
 アークシステムワークス/ミリオン
 2014.3.19配信開始/476円+消費税
 公式サイト
 3DSWiiのバーチャルコンソールでも配信されています

熱血高校ドッジボール部サッカー編熱血高校ドッジボール部サッカー編

テクノスジャパン 1990-05-18
売り上げランキング : 7464

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

※ この紹介記事はWii Uバーチャルコンソールにてダウンロード販売されたものをプレイして書いているので、オリジナルのファミコン版とは内容が異なっている可能性があります。


○ 「日本代表の選手」すら一人も有名でない時代のサッカーゲーム
 移植作品を一つと考えるなら、「くにおくん」シリーズ第4作目。
 ベルトアクションだった『熱血硬派くにおくん』が第1作、その主人公だったくにおくんがドッジボールで世界一を目指す『熱血高校ドッジボール部』が第2作、第1作のベルトアクションにRPG的な要素を加えて二人協力プレイで遊べた『ダウンタウン熱血物語』が第3作―――すっかり人気を確立していた「くにおくん」の4作目はなんとサッカー!しかも『ドッジボール部サッカー編』!分かりづらいタイトル!!


 このゲームについては、ちょっと言いたいことがあるのです。
 色んなレビューサイトとか、バーチャルコンソールの公式サイトでさえ、このゲームのことを「くにおくんシリーズなのでルール無用のケンカサッカー」だとか「選手は6人だけでオフサイドもないのでサッカーを知らない人でも楽しめる」だとか書かれているのをよく目にします。


 いやいやいやいや!
 そりゃ確かに昨今の超リアルなサッカーゲームに比べれば、ものすごく「サッカーのルール」を無視していると思いますよ。でもそれは「1990年のファミコンのゲーム」ではスタンダードなことだったじゃないですか。

 あの時代は“リアルな選手の動き”どころか“11人vs11人を動かす”ことがそもそも至難の業でした。
 1985年の任天堂の『サッカー』も“6人vs6人”でしたし、1988年の『キャプテン翼』はアクションゲームというよりシミュレーションやアドベンチャーゲームの方向でサッカーを成立させていました。野球ゲームは『ファミスタ』のようにファミコンで人気のジャンルでしたが、サッカーゲームはファミコンでリアルに表現するのは難しかったんですよ。
 Jリーグブームになる1992年~1993年頃になると「ファミコンでも無理矢理リアルなサッカーを表現しようとするゲーム」も出てきましたけど、その頃の主戦場はスーパーファミコン等の次世代機に移っていて、サッカーゲームが人気のジャンルになっていくのはスーパーファミコン等の世代以降なんです。『フォーメーションサッカー』『プライムゴール』『エキサイトステージ』等々……


 今、サラッと書きましたけど……
 このゲームが発売された1990年はJリーグブームの前、まだ日本にプロのサッカーリーグはないんです。
 日本プロサッカーリーグの設立が1991年、第1回ナビスコ杯が1992年、Jリーグの開始が1993年―――日本代表の監督にハンス・オフトが就任してダイナスティカップとアジアカップを優勝するのも1992年。

 こういうことを書くと当時からのサッカーファンに怒られそうですけど、1990年の時点では自分の周りの子ども達は禄にサッカー選手の名前なんて知らないくらいでした。みんなが知っているのはマラドーナくらい。日本のサッカー選手となると……うーむ、というレベル。

 では、サッカーは全然人気がなかったのか?と言うと、そんなこともなく。
 1980年代を席巻した『キャプテン翼』の超人気で、サッカークラブに入る子ども達は多く、サッカークラブに入っていない子ども達も放課後集まって公園でサッカーをしているくらいでした。サッカー漫画やサッカーアニメはみんな知っているけど、現実のサッカーは観たことがないので、ルールも曖昧なままみんなでボールを蹴っているというカンジで。



 そういう子ども達にとって、このゲームの「サッカー」って決して「ハチャメチャなサッカー」じゃなかったんですよね。“6人vs6人”で、石だらけのフィールドや氷のフィールドの上で戦い、必殺シュートが飛び交って、タックルやスライディングではファウルにならない―――それらは全然おかしいことではなかったし、しっかりとサッカーのゲームだったと思います。




 ……とは言え、です。
 今はもう2014年です。

 リアルなサッカーゲームはどんどん進化しているし、本田圭佑や香川真司の名前なら子ども達だって知っているだろうし、1990年にこのゲームをプレイした時と違って2014年にこのゲームをプレイしたら私だって「ハチャメチャなサッカーだなぁ(笑)」と思うのかと思ってプレイしてみたら……驚きました。


 あれ?意外にちゃんとサッカーしているぞ……!




○ あの時代にちゃんと「サッカーの楽しさ」をゲームで表現していた!
 そもそもなんですけど……『熱血高校ドッジボール部』だって決してリアルなドッジボールゲームではありませんよね。「相手のHPが0になって死ぬまでボールをぶつける」のがリアルなドッジボールだったら危険極まりありません!

 でも、あのゲームはちゃんと「ドッジボールの楽しさ」をゲームで表現していました。
 敵のボールをキャッチする気持ちよさ、リスクのあるダッシュシュートやダッシュジャンプシュートを撃つ時のドキドキ感、味方が一人しか残っていない時に外野でパスを回される怖さ、ボールをキャッチしたら一番強いヤツに渡してシュートを撃たせるソ連こんにゃろう。


 この『サッカー編』も同様に、“6人vs6人”だったり、必殺シュートが飛び交うゲームになっていたり、後ろからスライディングしてもファウルにならなかったりしていて……けっしてリアルなサッカーとは言えないのですが、ちゃんと「サッカーの楽しさ」をゲームで表現しているんです。それは、サッカーとは“スペース”の奪い合いだということ。



 “スペース”というのは、簡単に説明すると「敵のいない場所」。
 敵がいない場所ならば、自分にマークが付かないので思うようにボールが蹴られます。現実のサッカーも、この「敵のいない場所」を如何に作って、如何に使ってゴールに結びつけるのかというスポーツなのです。

 んで、『熱血高校ドッジボール部 サッカー編』の話に戻します。
 このゲームを「ルール無用のケンカサッカー」と紹介する人が言う「後ろからスライディングやタックルをしてもファウルにならない」という部分なんですけど、この“ルール”があるおかげでむしろちゃんとしたサッカーゲームになっているのです。

 スライディングやタックルでボールが奪われやすい
→ 敵からスライディングやタックルを受けない位置でプレイをしなくてはならない
→ 「敵のいない場所=スペース」を如何に作るかというゲームになっている



 「後ろからスライディングやタックルをしてもファウルにならない」というゲームになっているから「ハチャメチャなサッカー」になっているワケではなくて、「後ろからスライディングやタックルをしてもファウルにならない」というゲームだからこそ「ちゃんとサッカーのゲーム」になっているのです。

 このゲームの特徴である「操作キャラは最初に一人を選んで、残りのキャラはコンピュータが動かす」であったり、“6人vs6人”というシステムであったりは、恐らくは当時のスペックとしてそういうものしか作れなかったということだとは思うんですが……
 こういうシステムのおかげで、「守備時に自分が敵のスペースを消す」プレイをしたり、「攻撃時に味方が作ったスペースに走りこむ」プレイが出来たりするので―――狙ってやったのか、結果的にそうなったのかは分かりませんが、「サッカーの楽しさ」の根源部分をしっかり楽しめるゲームになっているのです。


 これは、サッカーのルールを禄に知らなかった子どもの頃には気付きませんでした。
 サッカー大好きな大人になった今、プレイしてみてようやく気付けたことでした。



○ ゲームを理解するとガンガン攻略できる絶妙な難易度
 「くにおくん」シリーズは、「ルール無用のハチャメチャサッカー」みたいに表現されてしまうように「テキトーにガチャガチャやっていればクリア出来る」という誤解があるかも知れませんが、このゲームにはこのゲームなりのルールがちゃんとあって、それを理解することで攻略も楽になるしゲームとしても楽しくなるという特徴があります。


 Wiiのバーチャルコンソールで再プレイした時、どうやって遊ぶのかをすっかり忘れていてガチャガチャプレイしていて最初の敵にも勝てず、「何が面白いか分からねえや!」と投げてしまったのですが……
 今回Wii Uのバーチャルコンソールでリベンジを目指すため、各攻略サイトを熟読してからプレイしたところ、子どもの頃は倒せなかった服部学園も倒すことが出来て、「こんなに面白いゲームだったのか!」と発見することが出来ました。

 このゲームは「必殺シュート」以外の普通のシュートで得点を取るのは難しいです(※1)
 必殺シュートは、「空中のボールをオーバーヘッドかダイビングヘッドでシュートする」か「各キャラ固有の歩数時にシュートする」で出すことが出来ます。まずこれを知らないと最初の敵相手にすらどうしようもありません。

(※1:普通のシュートでも点が取れるパターンもありますが、一応ここでは伏せておきます)


 「くにおくん」シリーズではよくあることで、ついつい「主人公だから」という理由でくにおくんを使ってしまいがちなんですが、このゲームは操作キャラを他の部員にして、くにおくんはコンピュータに動かしてもらった方がイイです。
 初心者はこうじが楽らしいです。必殺シュートは上下がゴールからズレても入るし、“各キャラ固有の歩数”が3歩なので少しでもスペースがあると必殺シュートが撃てますし……あまりにも強力なので、慣れてきたら「操作キャラをこうじにするの禁止」という縛りプレイが必要なくらいです。


 序盤はキャラ性能が「味方>敵」なので、スペースなんて考えなくても敵を吹っ飛ばしたり引き離したり出来るのですが……
 後半は日本vsコートジボワールの身体能力の差が可愛く見えるくらい「味方<<<敵」というキャラ性能の差になるので、フィジカルとスピードに劣るチームで如何にしてスペースを消して敵にシュートを撃たせないか、一瞬のスキを狙ってこちらがシュートを撃つのか、という白熱の試合になっていきます。

kunio-soccer2.jpg
※ サッカーの試合の点数です



 とまぁ……ここまで絶賛してきましたが、
 欠点は「すぐ飽きる」ことです(笑)。

 得点パターンが限られているので、1周目は楽しいんですけど、操作キャラを変えて2周目をやろうとしてもやることは一緒なんですね。難易度調整もなくなっていますし。
 それは1人プレイで遊んだ場合であって、2人プレイは違うかも知れませんが……協力プレイはともかく対戦プレイは使えるチームが5チームしかないので、登場する全チームが使えた前作『ドッジボール部』からグレードダウンしている感は否めません。


 もちろんファミコンのゲームなんだから今のゲームみたいにボリュームたっぷりなワケがないし、バーチャルコンソールの500円だったらこれくらいのプレイ時間でも全然構わないと思うんですけど、他の「くにおくん」シリーズの傑作達に比べると物足りないかなとは思います。


○ 総評
 ということで、「みんなにもオススメ!」と言いたいワケでもないのですが、このゲームを「ハチャメチャなサッカー」だと誤解している人が多いのは「くにおくん」のファンでもあり「サッカー」のファンでもある自分には耐えられませんでしたし、1990年の時点でこういうゲームを出していたテクノスジャパンの凄さにもっと気付いてもらいたくて紹介記事を書きました。

 この『サッカー編』は、実は「くにおくん」シリーズの中で一番作品が出ていると言われていて……この後にゲームボーイで『熱血高校サッカー部 ワールドカップ編』、PCエンジン CD-ROM²で『熱血高校ドッジボール部 CDサッカー編』、PCエンジン Huカードで『熱血高校ドッジボール部 PCサッカー編』、メガドライブで『熱血高校ドッジボール部サッカー編MD』、ファミコン版の続編である『くにおくんの熱血サッカーリーグ』、そのDSリメイクである『くにおくんの超熱血!サッカーリーグぷらす ワールド・ハイパー・カップ編』が出ています。

 出すぎだっ!

 しかし、このゲームを遊んでいると「アイディアは素晴らしいからもっと煮詰めれば傑作になりそう」な予感がプンプンしてくるので。続編が出る度にブラッシュアップされていった可能性もありますし、メガドライブ版あたりは一度遊んでみたいなと思っているのですが、出してくれませんかねバーチャルコンソールに!

| ゲーム紹介 | 17:58 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

テレビでのサッカー観戦にも、「注目すべきタイミング」があるのです

 今週木曜の『たまむすび』(@TBSラジオ)にて面白い話がされていました。
 「サッカーは試合中ずっとテレビに注目しないといけないのか?」という話。

 例えば野球だったら「攻守交代」のタイミングは点が入りませんし、ピッチャーがバッターにボールを投げるまでの“間”は目をそらしていても問題がなかったりします。「テレビから目を離して良いタイミング」で、トイレに行ったり飲み物を用意したり出来ますし、慣れてくると携帯ゲーム機で遊びながら野球観戦が出来たりするものです。

 しかし、サッカーでそれをするのはなかなか難しいです。
 ハーフタイムを除けば選手達は90分間常に動き続けていますし、ちょっと目を離した隙に点が入ってしまうこともあるので、試合が始まったらトイレに行くことも飲み物を用意することも出来ない―――という話がされていて、ゲストに来ていたサッカー解説者(水内猛さん)も「試合が始まったらずっとテレビを観続けてください」と言っていました。



 確かにそれが理想ではあります。
 90分間ずっと集中してサッカーを観戦出来る―――これ以上ない贅沢だと思いますし、それが一番サッカーをテレビで楽しめる方法だと思います。でも、なかなかそれを実現出来る人ばかりではありませんよね。

 家事をしながら、漫画を描きながら、レベル上げをしながら……忙しい現代人は忙しさの合間を縫ってW杯を楽しまなきゃならないので、サッカーだって「ながら」で観なくてはいけなかったりするものです。みんながみんなサッカーのために全てを犠牲に出来るワケではないのです。



 だから、久々に「初心者のためのサッカーの楽しみ方講座」を書きます。
 “得点シーン”だけに注目するのなら、実はサッカーは「得点が入りやすいタイミング」があります。家事をしながら、漫画を描きながら、レベル上げをしながら、その瞬間だけテレビに注目するという楽しみ方だって私はイイと思うのです。

 実際、私も横でテレビを付けながら漫画を描く作業をしているので、よほどの試合でない限り「90分間テレビに集中する」なんてことは出来ません。「あ、点が入りそうだな」というタイミングだけテレビ画面を観る―――という楽しみ方をしている試合がほとんどです。
 そんな熟練の「ながらサッカー観戦」の技を今日はみなさんに伝授して、既に始まっているサッカーW杯を楽しんでもらえたらなと思うのです。



1.実況・解説や、観客が盛り上がったら「得点が入りそうなタイミング」
 テレビ画面を観ずに他のことをしている間でも、“音声”を聴いていれば「得点が入りそうなタイミング」が分かるものです。これは、「入りそうな」というだけで「入る」とは限らないんですけどね。
 どちらかのチームのチャンスになりそうな時、試合をちゃんと観ている実況の人は声のトーンが上がりますし、観客席も「来ましたわーーー!」と盛り上がるのです。

 「チャンスを作り出す」というのがどういうことかと言うと、効果的なパスが出た場合、ドリブルでマークを振り切った場合、相手のボールを奪ってカウンターを仕掛けた場合……と、様々なプレイがあるのですが。サッカー観戦初心者には「どれが効果的なパスか」なんて分かりませんし、そもそもテレビ画面を観ずに洗濯物をたたんでいたら「効果的なパスか」なんて分かりませんよね。

 だから、テレビから聴こえる“音声”で判断するのです。
 どちらかのチームがチャンスを作ったぞ―――と。

 もちろんチャンスは全て実るワケではないので、必ずしも得点が生まれるワケではありません。相手チームが何とか守備でしのぐということの方がほとんどです。野球で言えば「ランナーが2塁に進んだ」くらいの状況です。
 しかし、言い換えれば「得点になりそうなチャンスのシーン」は観ることが出来るのです。そここそがサッカーの面白さなので、得点が入らなくても楽しんでください。


2.ペナルティキック(PK)、コーナーキック、フリーキックは「得点が入りやすい」
 ペナルティキックというのは、敵のゴール前のエリアで味方がファウルをもらった時などに与えられる「ボーナスチャンス」みたいなもので。ゴールキーパーと1対1でボールを蹴りこむことが出来ます―――当然、これは得点が入りやすいタイミングなので、「うわああああ!PKです!PKです!」と実況の人が叫んだらテレビの画面に注目してください。


 あとはコーナーキックと、(ゴール前での)フリーキック。
 いわゆるセットプレイ、リスタートというのは得点のチャンスで―――具体的なデータは分かりませんが、サッカーの得点の何割かは「コーナーキック」「ゴール前でのフリーキック」から生まれているんじゃないかと思います。

 「正確なキックが蹴れる人がいる」「空中戦に強い選手がいる」「とにかく練習して色んなパターンを用意している」―――試合の流れとしては圧倒されているチームでも、1つのコーナーキックで1点取って守りきるみたいなことが出来てしまうのがサッカーです。



 ペナルティキックよりは頻繁に蹴られる「コーナーキック」「ゴール前でのフリーキック」で、得点が入る確率もペナルティキックよりは低いですが……それでも得点の入りやすいタイミングであることは間違いないので、「コーナーキック」「ゴール前でのフリーキック」が行われそうだと思ったらテレビ画面に注目してみるとイイと思います。


3.相手のボールを奪った選手がすっげえ走っている時は「得点が入りやすい」
 これは「1」とも被っている話ですが……
 いわゆる「カウンター」「速攻」と呼ばれるプレイです。

 サッカーでポンポン点が入る時というのはこのプレイが多く、点を取らなければいけないAチームが人数をかけて攻めてくる→ Bチームがボールを奪う→ Aチームは攻撃に人数を割いているので守備が手薄→ ボールを奪ったBチームの選手は「来ましたわーー!!」と敵ゴールに向けてダッシュというカンジです。


 ロングカウンターの動画がなかったので、下の動画はショートカウンター。
 ロングカウンターの方が人数も手数もかけずにもっと分かりやすいのですが、残念ながら動画がありませんでした。ロングカウンターは地力が劣るチームが一矢報いる時に使う戦術でもありますし、既に得点を決めていて守りを固めているチームが追加点を狙う時にも使う戦術です。




4.敵のサイド奥深くまで侵入できた時は「得点が入りやすい」


5.ゴール前の「バイタルエリア」まで侵入できた時は「得点が入りやすい」


 「サイド攻撃」も「中央突破」も得点チャンスの代表的な形ですが、問題はテレビ画面を観ていない人が実況などで「侵入できた」と分かった時にはもうシュートが撃たれているということです(笑)。


6.逆に考えるんだ。「得点シーンなんて観逃しちゃってもいいさ」と考えるんだ。
 これまで「得点の入りやすいシーン」を観逃さない方法ばかりを書いてきましたが、正直100%「観逃さない」なんてことは不可能だと思います。実況の人が予想しないようなプレイで点が入ってしまうことがありますし、「よくある得点パターン」以外の得点シーンが起こりうるのがサッカーです。

 だから、諦めてしまうのが一番です。
 サッカーのテレビ中継は、得点シーンのすぐ後にリプレイが流れます。
 得点シーンを観逃しちゃったらリプレイを観ればイイんですよ。


 「リプレイでは流れが分からないから得点シーンを観たという気がしない」ですって?
 それだったらイイ方法があります。最近のレコーダーには恐らく「追っかけ再生」という機能が付いています。録画しながら再生もできるという機能なので、試合が始まったら30秒遅れくらいで再生→ 得点シーンを観逃したら巻き戻して得点シーンの前から再生開始→ 得点シーンが観られる!!

 「30秒遅れで再生」していたら、近所から「入ったーー!」という声が聴こえてくるから得点シーンが分かるという裏技もありますね(笑)。




【三行まとめ】
・実況の声が大きくなったり、観客が騒いでいる時は「得点」の予感
・PK、コーナーキック、フリーキックは「得点」が入りやすい
・「得点」を観逃しても、リプレイを観ればイイじゃないか!


 W杯の日本戦の前に、少しでも「サッカー観よう」って人が増えればイイなと書いたのですが……結果的に、書きながら『カルチョビット』を遊びたくなりました(笑)。また、一番下のリーグからやり直そうかなぁ。


ポケットサッカーリーグ カルチョビットポケットサッカーリーグ カルチョビット

任天堂 2012-07-12
売り上げランキング : 2126

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| サッカー観戦 | 00:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

任天堂の新作ゲーム『Splatoon(スプラトゥーン)』が面白そうな5つの理由

 今度こそE3の話題です。
 E3とは毎年この時期にアメリカで行われるコンピューターゲームの見本市で、本来は「アメリカ国内のクリスマスシーズンに向けた流通への展示会」なのですが、ゲーム業界にとっては「アメリカのクリスマス商戦でどれだけ売れるのか」がとてつもなく重要なためにここに合わせて大きな発表があることが多いのです。

 とは言え……日本に住む我々にとっては、実はさほど重要じゃなくて。
 「日本の会社が作ったゲーム」は一部のソフトを除けばアメリカではなかなか売れないから、あまりE3では発表されませんし。「海外の会社がアメリカ市場に向けて作ったゲーム」は日本ではなかなか好まれないゲームが多いから、日本のユーザーは「同じようなゲームばかりに思える……」みたいな反応になることが多くて。


 だから、正直、今年はあまり興味が湧きませんでした。
 今年の自分は特に、現在進行形で家族に大変なことが起こっている最中だったので……「このゲームは遊びたい!」と言えるほど熱くなれるゲームが発表されるとも思えなかったのですが、任天堂の発表は比較的観やすい時間帯だったので任天堂の発表だけ観ました。



 「このゲームは遊びたい!」と言えるほど熱くなれるゲームが発表されました。





 Wii U専用ソフト『Splatoon(スプラトゥーン)』
 「続編」でも「既存のキャラクターを使った新作ゲーム」でもなく、「新しいキャラクター」で「新しい世界観」で「新しい遊び」を提供する完全新作のゲームが発表されました。
 任天堂が公開した47分のプレゼンテーション映像の中で、Wii Uの新作『ゼルダ』を中盤に置き、この『Splatoon(スプラトゥーン)』を後半に置いてかなりの時間を割いて紹介したことから分かるように、任天堂からしてもかなり力の入った自信のタイトルだと思われます。

 映像を見た瞬間、「あ……この手があったかー!!」と転がりまわりました。
 Twitterで自分のタイムラインを見ても、普段FPSやTPSをやらないように人であってもみんながみんなこのゲームについて熱く語ってしまっていたくらい衝撃の映像だったのです。ゲームとしては「4人vs4人」の3Dアクションシューティング(カメラがキャラクターの背後にまわるTPS)ですが、「アイディア」というのは複数の問題を解決するものという宮本哲学を見事なまで3Dアクションシューティングに落とし込んだなと思いました。


 “撃ち合うのが「インク銃」”という一つのアイディアだけで、ここまで「3Dアクションシューティングを敬遠している人達」を納得させるとは!
 


1.インクによる“ナワバリ”争いなので、必ずしも“人”を狙わなくても良い
 海外でFPSやTPSが大人気になってからもう長い年月が経っていると思うのですが、日本では「銃」に馴染みがない人が多いですし、海外でだって暴力的な表現である「銃」が苦手な人もいます。なので、「銃」を使わないFPS・TPSというのは、世界中の人達が考えていて実際に商品になったものもたくさんあります。

 水鉄砲を撃ち合うとか、眼力で女のコをなぎ払うとか、『新パルテナ』のように非リアル路線のファンタジーな世界観で3Dアクションシューティングにするものもこれに当てはめるべきかも知れませんね。


 自分はこのジャンルに詳しくないので確信は持てませんが、恐らく「インク銃」とか「ペイント銃」を使ったFPSやTPSも今までなかったワケではないと思います。割と、誰でも思いつくアイディアで、私も何年か前に「女のコに向かってペイント銃を撃ってドロドロにするFPS出せば日本でも売れるんじゃねえの、ぐへへ」と呟いた記憶がありますもの。



 しかし、「既存のFPS」の「銃」を「インク銃」に変えただけではダメだったんですね。
 「インク銃」に変えることで、どういう新たな面白さが生まれるのか―――『Splatoon(スプラトゥーン)』はそこをしっかり考えて形にしてあるので、なるほどこれは任天堂らしい(というか宮本さんの哲学を感じる)ゲームだなぁと。


 「勝敗」は“撃ち合い”ではなく、“フィールドをどれだけ塗ったか”で決まる―――
 あまりにしっくる来るアイディアすぎて、「え?今までこんなゲームなかったの?ホントに誰も思いつかなかったの?」と不安になってしまうくらいでした。
 確かにシューティングゲームというのは『スペースインベーダー』の頃から“敵”に自分の撃つ弾を当てるゲームでした。3Dになってもそこは変わりませんでした。でも、“敵”を撃つには技術が要ります。オンラインゲームになって、“敵”が現実の人間になればなおさら「撃たれたくはない」という動きをしますから、下手くそな人はなかなか当てられません。

 だから、“敵”を撃ってもイイし、“敵”じゃない地面や壁を撃ってもイイ。
 E3の映像を見ると、“敵”に自分の攻撃が当たるとその周辺を自チームの色に変えられる上に、撃たれた“敵”は強制的にスタート地点に戻されるので、その局面を優位に進めることが出来るみたいです。“敵”を撃つメリットは確かにあるのですが……
 しかし、“敵”を攻撃しようとすれば“敵”から攻撃されるリスクもあります。それがイヤな人は“敵”と交戦することなく、逃げ回って、地面や壁を撃って縄張りを増やしたり、味方をサポートしたりするという遊びも出来るのです。この「どちらも出来る」自由度の高さがあるから、今まで3Dアクションシューティングが苦手だったような人も魅力を感じているのでしょう。


 あと……自分としては重要な話で、自分が3Dアクションが苦手な理由は「カメラの映っていないところから攻撃されていつの間にか死んでいる」というのが一番大きいのですが。『Splatoon(スプラトゥーン)』は撃たれてもスタート地点に戻されるだけなので、撃たれたら終わりというゲームじゃないんですよね。

 もちろんスタート地点に戻されると自分がいた局面がガラ空きになりますから、敵に好き勝手塗られて“ナワバリ”を奪われることになるのですが……「一度やられたら終わり」ではなくて何度もやり直しが効くというのは『スマブラ』とか『連邦vsジオン』とかに近くて、「いつの間にか死んでいる」自分にとってすごくありがたいです。



2.ただ「地面を撃つ」だけなのに、“ナワバリ”争いのおかげで戦略性が生まれる
 繰り返しになりますが、自分はあまりこの手のジャンルに詳しくないんで偉そうなことは言えないんですが……FPSやTPSが海外ではメジャーなジャンルだという一つの理由に「実はシンプルな操作で遊べるから」というものがあると思うんです。
 今のゲーム機のコントローラはボタンが10コ以上付いていて、その全てを使わせようとするアクションゲームもある中で……FPSやTPSと言った3Dアクションシューティングは「照準を合わせてボタンを押すだけでイイんだよ」と、シンプルに遊べるのが魅力なんじゃないかと思うのです。


 そこを考えると、『Splatoon(スプラトゥーン)』もメインの操作は「ZRでインク銃を撃つ」と「ZLでイカになる」が基本になるみたいです。
 「インク銃を撃つ」だけの操作で、「地面や壁を塗って“ナワバリ”争いをする」だけのゲームなら……ものすごく単調なものになってしまいそうですが、“ナワバリ”の中での優位性が戦略性を生み、シンプルな操作で複雑な戦い方が出来そうな印象をむしろ受けました。

 自分達のインクで塗られた地面や壁は、イカになって素早く泳ぐことも、イカになって壁を泳いで昇ることも、イカになって身を隠すことも出来るし、イカになればインクの補充も出来る―――けど、相手のインクで塗られた地面は歩くのに時間がかかってしまうので、“敵”のマトになってしまうリスクがある。

 このシンプルだけど分かりやすいルールのおかげで、「自分達の陣地を築くこと」や「その陣地を崩すこと」、「陣地の中に隠れて敵を狙うこと」など……様々な戦い方が出来るという。
 「インクを塗るということが、“攻める道具”でもあるし“守る道具”でもある」というのは野上さんの言葉ですけど、複雑なことをさせるのでなく、プレイヤーがするのは一つの操作なのにそれで色んなことが出来るというのはホント見事だなぁって思います。



3.マリオでもMiiでもない、「完全新作のキャラクター達」が求められていた
 以前にこんな記事を書いたことがあります。

 何をもって「シリーズ作品」と「新規作品」なのか

 「新規作品」かどうかを判断するのに、「既存のキャラクターを使っているか」を見る人と、「既存のゲームシステムの延長にあるかどうか」を見る人がいる―――という記事です。『Splatoon(スプラトゥーン)』はキャラクターもゲームシステムも完全に新しいので、誰がどう見ても「新規作品」だと思うのですが。


 自分はこれ……「マリオ」とか「Mii」とか、既存のキャラクターを使ったシューティングゲームでなくて本当に良かったと思っています。そういう可能性だってあったと思うんです。
 新作のシューティングゲームを考えました、すごく自信があるのでしっかり開発期間かけて作りたいです、それだけ開発費をかけて黒字にするためには売上のために『マリオシューティング』とか『Wii Shooting』とかのタイトルにしよう……みたいな展開になっても仕方ないと思うんです。

 でも、そうしなかった。
 『Splatoon(スプラトゥーン)』という新しいタイトルで新しいゲームを作ってくれたことが自分は嬉しかったし、それで何故ワクワクしているのか――――これもまた野上さんの言葉が表してくれました。


「まずどういうキャラクターにしようってのを考えて、それを基にゲームを作ろうってよりも
まずゲームがあって、このゲームの遊びに合わせたキャラクターを作るというのが任天堂の考え方ですね。」


 そう。「ゲームのキャラクター」というのは「ゲームの遊び」の象徴だと思うし、「ゲームの遊び」の数だけ「ゲームのキャラクター」は生まれるものだと思うのです。逆に言うと、新しい「キャラクター」が生まれないということは新しい「ゲームの遊び」を提案できていないということだし、自分が「既存のキャラクターを使ったら新規作品じゃないだろう」と思うのはそこが原因だったのだと分かりました。

 『Splatoon(スプラトゥーン)』のキャラクターは、『Splatoon(スプラトゥーン)』のためだけに生まれたキャラクター達。新しい「ゲームの遊び」を提案するためだけに生まれたキャラクター達。
 もちろんゲームとしては「今度のマリオはイカに変身します」と言い切ればマリオでも作れるのかも知れないのですが、新しい「ゲームの遊び」の象徴として新しい「キャラクター」を生み出してくれたことが嬉しかったのです。


 また、今のところ公開されているステージが「ストリート」っぽいステージや「港」っぽいステージで……これは「インクをムチャクチャに塗り合うゲーム」だったら、「現実に近い世界観」の方がみんな喜ぶだろうからって理由らしいんですね。確かに自動販売機とかガードレールとか、私達の身近にあるものがどんどん塗りつぶされていくのが見てて気持ち良かったですもの。
 ステージはたくさん用意されているということなんで、そういう琴線に触れるようなステージをたくさん用意してくれると嬉しいなぁ。「ビルの中」とか「京都の街並み」とか、定番の「ショッピングモール」でも面白そうですけど、汚しちゃいけないところほど舞台にしたら面白そう。

 つまり、このゲームは「新規作品」が故に「ゲームの舞台・世界観」もこのゲームのためだけに一から作ることが出来たというワケで。このワクワク感は、「新規作品」じゃなかったら味わえなかったろうなーと。


4.「Wii Uゲームパッドを活かしたゲーム」への回答
 任天堂はWii Uが思ったように普及しなかった原因を「Wii Uゲームパッドの魅力を伝えきれなかったからだ」と判断していて、実際ネット上では「ゲームパッド同梱しないで安くなったバージョン出してくれたら買う」なんて言っている人もいるのですが―――任天堂は「だからWii Uゲームパッドの価値を高める」ことを、今後のWii U戦略の軸にしていくと公言しています。

(関連記事:「Wii Uゲームパッドを活かしたゲーム」とは何だ?


 今回のE3で出てきたラインナップでも、『ゼルダ無双』『毛糸のヨッシー』は「テレビ画面」と「ゲームパッドの画面」を別々に使う2人同時プレイで活用するという話ですし、『キノピオ隊長』はゲームパッドのジャイロセンサーでステージを見る角度を変えるのに活用するそうですし、『スマブラ』はNFCを活用するそうですし、宮本さんが開発しているSFを題材にした3つのゲームも「ゲームパッドならではのゲーム」と強調されています。
 

 この『Splatoon(スプラトゥーン)』も「Wii Uゲームパッドを活かしたゲーム」を目指しているそうで、インタビューやE3公式サイトの紹介文でもゲームパッドの機能を活かしていることが強調されています。


 一つには「ジャイロセンサー」による操作。
 ディレクターの阪口さんによると「ジャイロだけで操作するワケではなくて(右)スティックとのハイブリッドな操作」とのことですが、スティックに不慣れな人やスティックでは出来ないような操作をしたい人にとっては「ゲームパッドを動かすだけで直感的に視点が変わる」というのはありがたいところ。

 特に今作は「高低差」を利用したゲームなので、ジャンプしながら瞬時に下を向いて下に向かってインクを撃つといった操作はジャイロだとやりやすいという話です。

 ついでに、今の時点で明らかになっている操作方法をまとめておきますと……
 「左スティックで移動」、「射撃はZR」、「照準はゲームパッドのジャイロ」+「右スティックで見渡し」、「Yでカメラリセット」、「イカ化はZL」、「ジャンプがX」、「Rで爆弾(インク残量が70%以上ある時)」、「ゲージが溜まればRスティック押し込みで特殊武器に切り替え」、「上ボタンでシグナル(仲間への合図?)」

 移動系統が左手、攻撃系統が右手の操作にまとめられているんですかね。
 Wiiリモコンプラス+ヌンチャクの組み合わせでも出来ないことはない使用ボタン数だと思うのですが、「ゲームパッドを活かしたゲーム」として作るからにはゲームパッドでの操作専用のゲームかも知れませんね……と思ったけど、それだとオフライン対戦が出来なくなっちゃうか。この辺はどうするんでしょう。


 もう一つは「マップ」の表示。
 これは『ピクミン3』でも推されていた活用方法で、リアルタイムに変わる戦況をゲームパッドの画面に映すことで「分かりやすく」する効果があるのと。そのマップをタッチすることでワープ出来るなど、ゲームシステムにも有効活用されているみたいですね。

 『ゾンビU』でも「ゲームパッドの画面とテレビの画面は同時に見られない」ことがゲームシステムに活かされていましたが、こちらでも「ふとゲームパッドの画面を見たら、いつの間にか自陣が攻め込まれていて敵の色に染まっている!」というゲームシステムになっているそうです。
 この「目を離している隙に……!」という遊びは、宮本さんが開発している『Project Guard』でも使われていますよね。「ゲームパッドならでは」の一つの形なのかもですね。



 4つの項目をもうちょっと分かりやすく要約してまとめますと……

1.インクの塗り合いなので、「撃つ」や「避ける」だけではない遊びが出来る
2.“ナワバリ”内の優位性によって、様々な戦略が生まれる
3.このゲームを面白くするためだけに生まれたキャラクターと世界観
4.ジャイロセンサーとタッチパネル画面を持ったゲームパッドならではのゲーム



 しかしまぁ……何というか、実際に映像を見て感じた「面白そう!」の正体ってこういう理屈じゃなくて、「何だか新しそうな雰囲気」にこそあるのかなと思います。それはキャラクターのデザインセンスだったり、インク銃の原色で染まっていくフィールドだったり、若い二人のディレクターのインタビューだったり(※1)

 つまり「映像のまとめ方」がムチャクチャ上手かったということに尽きるのかなと。
 あの映像を見ただけで「なんだか新しいことが起こる新しいゲームが出てきたぞ!!」と思わせてくれるものになっていて、だからこそ理屈抜きで「面白そう!」とみんなが叫んでしまっているのかもと。ということで、これが5つ目の理由です。

(※1:ちなみにディレクターの一人である阪口さんは『ニンテンド-ランド』でアートディレクターを務めていた人なので、絵作りには相当力を入れているんじゃないかと推察できます)





 しかし、『Splatoon(スプラトゥーン)』の発売は2015年なんですよね。
 今「何このゲーム!面白そう!!Wii U買わなきゃ!」と思った人がいたとしても、『Splatoon(スプラトゥーン)』のためだけにWii Uを買うとすると、ソフトの発売日までに値下げか値下げに該当するお得な同梱版が出そうな雰囲気もあるので……「みんなも今すぐWii U買おうぜ!」とは言いづらいところ。

 Wii U自体は何度ものアプデで相当使いやすくなっているのだけど、今の時点で出ているゲームは「シリーズ作品」がほとんどなので「任天堂のシリーズ作品に興味がない人」にはあまり魅力を感じてもらえないんですよねぇ。


Wii U ベーシックセット (WUP-S-WAAA)Wii U ベーシックセット (WUP-S-WAAA)

任天堂 2012-12-08
売り上げランキング : 60

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

○ 余談
 にしても、今年の任天堂のプレゼンテーションの映像は面白かったです。
 昨年から任天堂は「ステージを使ったカンファレンス」ではなく「事前に録画した映像を世界同時配信」という方針に変えていて、昨年は正直その変えた効果は感じなかったのですが、今年は作りこんだ映像に立て続けに登場する新作ソフトとスタッフインタビューでその効果を実感しました。

 「国ごとに別の映像を用意できる」ことを活かして、ソフトの発売日発表なんかはちゃんと日本市場での発売日になっていましたし、「有野課長参戦!!」は日本向けの映像限定だったみたいですね。海外版を見たら別の人になっていました。そりゃそうだ(笑)。


 ついでに『Splatoon(スプラトゥーン)』以外のソフトについても触れておきます。

 『スマブラ』は流石に圧巻。
 「Miiファイター」「パルテナ」「パックマン」と、新キャラはどれも魅力的でした。
 「Miiファイター」は賛否両論あるみたいですが、自分は大賛成。いや、ホントは社長達が仲良く殴り合っている映像を見た時は「フォトファイター参戦か!!!!!」とテンションMAXだったので、そこからトーンダウンしたところはあるんですけど(笑)。
 『トモコレ』用に作った大量のMiiが私の3DSにはあるので、「平沢唯参戦!!」とか「伊藤かな恵参戦!!」とか出来るワケですよ。かな恵ちゃんでクッパやドンキーコングをボコボコにやっつけるとか胸熱!

 マジメな話……自分のオリジナルキャラクターを参戦させられるのも嬉しいですね。
 公式サイトによると「服」と「帽子」を変えられるそうですし、軽い『トモコレ』のような雰囲気もあるのかも。あとは桜井さんがちゃんと「セーラー服」とか「ロングのメイド服」を用意してくれるか次第で神ゲーかどうかが決まりそうですね!!


 フィギュアとの連動も、発売されたならパルテナ様のフィギュアだけ買おうかなと思っています。
 いや、私は別にフィギュアとか興味ないんですけど、ゲームのためにフィギュアを活用できるというのなら、ゲーマーとして買わなきゃいけないなと思ったのでパルテナ様のフィギュアだけ買おうかなというただ純粋にそう思っただけなのですよ。何か問題でもありますか。


 その他だと……『毛糸のヨッシー』の質感が凄まじかったことと、『マリオメーカー』は『マリオペイント』の系譜らしいので興味が出ました。今発表されている機能だけだと「すぐに飽きるんじゃね?」と思ってしまったので、今後の発表に期待したいところではあるんですけどね。

 あとは、自分が買うようなタイプのゲームではありませんが『Devil’s Third』を任天堂が拾い上げていたことにビックリしたり。
 『BEYONETTA2』もそうでしたが、出資者がいなくなってしまったタイトルを積極的に拾い上げて。実績のあるデベロッパーには自社のキャラクターを活用してもらって『ゼルダ無双』『毛糸のヨッシー』なんかを作らせて(※2)。自社からは『Splatoon(スプラトゥーン)』や『マリオメーカー』といった新しい遊びを提案する―――今回のラインナップはホント磐石だったと思います。

(※2:今回はありませんでしたが、『女神転生meetsファイアーエムブレム』というコラボもありますものね)


 先日のアプデで導入されたクイックスタートも快適で、ゲームボーイアドバンスにニンテンドーDSのバーチャルコンソールも始まり、Wii Uもなかなか魅力的なハードになってきたなぁと思います。去年の時点で今年みたいな発表が出来ていたら……とは思うのですが、一消費者としては普及台数とかは正直どうでもイイことなので、ここから楽しみなソフトがたくさん出てくれることにワクワクしています。


ゼルダ無双 (通常版)(初回特典「勇気」コスチュームセット3種 同梱)ゼルダ無双 (通常版)(初回特典「勇気」コスチュームセット3種 同梱)

コーエーテクモゲームス 2014-08-14
売り上げランキング : 65

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| ゲーム雑記 | 18:13 | comments:12 | trackbacks:1 | TOP↑

≫ EDIT

まだバーチャルコンソールに出ていない「くにおくん」シリーズまとめ(2014春)

 E3の時期に敢えてこういう記事を書いているのが『やまなしなひび』!
 いや……書き始めたのが6月8日ってだけの話なんですけどね……

 前回の記事で「どうして自分はくにおくんシリーズを追いかけなくなったのか」を考えていたら、どうも無性に「くにおくん」シリーズのゲームが遊びたくなってWii Uのバーチャルコンソールで『ドッジボール部』を始めていました。

 しかし、Wii Uのバーチャルコンソールではまだまだ全然「くにおくん」シリーズのゲームが揃っていません。これは任天堂のバーチャルコンソール戦略にも原因があるんですけど、新しいゲーム機が出る度にラインナップが白紙に戻って一から配信し始めるから後期のソフトまでたどり着かないんですもの!!

 ということで、「お願いします、アークシステムワークスさん」という気持ちを込めて、「くにおくん」シリーズがどれくらいバーチャルコンソールで出ているのか、まだ出ていないのはどれなのかをまとめようと思います。リストはWikipediaのくにおくんシリーズのページを参考にしています。

 2014年6月9日時点で発表されているリストです。
 人力でまとめているリストなんで、抜けがあった場合はコメント欄などで知らせてくださるとありがたいです。

 3DSかWii Uでも配信済のソフトは「○」、Wiiでのみ配信済のソフトは「△」、まだどの機種でもバーチャルコンソールでは配信されていないのは「×」と分類しました。



△ 『熱血硬派くにおくん』(アーケード/1986年5月)
 Wiiのバーチャルコンソールアーケードでは配信中(2012年3月6日~)
 プロジェクトEGGでも配信中らしくて、PS4のアーケードアーカイブスでも配信予定だそうです。ファミコンのくにおくんシリーズはアークシステムワークスからの配信ですが、アーケード版はD4エンタープライズからの配信となっています。

 記念すべき1作目。
 当時は「アーケード版」と「ファミコンに移植した版」に大きな差のある時代です。グラフィックを見比べてもらえれば一目瞭然ですし、同時に出る敵の数も全然違います。ファミコン版は3DSやWii Uでも配信されていますが、3DSもWii Uもバーチャルコンソールアーケードがないのでアーケード版は配信されていません。Wii Uでも是非バーチャルコンソールアーケードを始めて、アーケード版を配信して欲しいなぁというところ。

 ちなみに3DSで出ている『熱血硬派くにおくん すぺしゃる』はアーケード版とファミコン版を合わせて「ディフォルメのグラフィック」に変えてリメイクしたようなゲームです。個人的にはイマイチな出来だと思いましたが……


○ 『熱血硬派くにおくん』(ファミコン/1987年4月17日)
熱血硬派くにおくん
 Wiiのバーチャルコンソールで配信中(2008年3月18日~)
 3DSのバーチャルコンソールでも配信中(2013年4月3日~)
 Wii Uのバーチャルコンソールでも配信中(2014年1月15日~)
 プロジェクトEGGでも配信中ですね。

 先ほど「ファミコン版はアーケード版とは別物」的なことを書きましたが、悪い面ばかりではなく、ファミコン版にはアーケード版にはないバイクチェイスの面が追加されているなど―――ファミコン版ならではの良さもあるんですよね。実はこれがこの後の「くにおくん」シリーズの大ブレイクの伏線になっているというのは後述します。


× 『熱血高校ドッジボール部』(アーケード/1987年11月)
 ファミコン版は何十回とプレイしたゲームですが、アーケード版は観たことなかったので今回検索して初めて映像を見ました。ファミコン版と全くの別物なんですね。グラフィックは置いといて、ファミコン版はアーケード版を煮詰めて完成度を高めた作品って評価みたいですね。

 現在のところ、このアーケード版はどこでもダウンロード購入して遊ぶということは出来ないみたいですね。PS2の「オレたちゲーセン族」では出ているのですが、移植度は高くなくて評判もあまり良くないみたい。
 Wii Uがバーチャルコンソールアーケードをやらないのなら、PS4がアーケードアーカイブスで配信してくれませんかしら。


○ 『熱血高校ドッジボール部』(ファミコン/1988年7月26日)
熱血高校ドッジボール部
 Wiiのバーチャルコンソールで配信中(2008年6月17日~)
 3DSのバーチャルコンソールでも配信中(2013年3月6日~)
 Wii Uのバーチャルコンソールでも配信中(2013年12月18日~)
 プロジェクトEGGでも配信中ですね。

 自分はこのゲームで「くにおくん」を知りました。
 アーケード版の完全移植ではなくグラフィックの劣化やチラツキなどもあるのですが、「各キャラクターの個性化」「敵もチームによって戦い方が変わる」などの特徴づけが見事で、後に「くにおくん」シリーズが友達とワイワイ遊ぶゲームの定番になる礎を築きました。

 この「アーケードの完全移植はムリだから別の魅力を出すぜ!」というのは前述の『熱血硬派くにおくん』もそうだったと思うのですが、今作はそれが見事に花開いた傑作と言えますね。私はこのゲームで「世界の国名」を覚えていたので、「あふりか」という国が現実にはないことを後に知った時は衝撃を受けました。んじょも。


○ 『ダウンタウン熱血物語』(ファミコン/1989年4月25日)
ダウンタウン熱血物語
 Wiiのバーチャルコンソールで配信中(2007年10月23日~)
 3DSのバーチャルコンソールで配信中(2012年11月28日~)
 Wii Uのバーチャルコンソールではまだ配信されていません。なんでだ!
 プロジェクトEGGでは配信中です。

 自分がこれまで遊んできた全てのゲームの中でTOP10に入れるくらいに大好きなゲームです。ベルトアクションにRPG的な要素が加わったのが特徴。
 スタート地点の花園高校から目的地の冷峰学園までの道中、公園があったり、町があったり、工場の中を突き抜けたり、確かにそこには“冒険”があるし。「薬屋」とか「本屋」とか私達にも馴染み深い商店街での買い物でのパワーアップにワクテカしたんでした。

 個性的な敵キャラクター達も魅力だし、二人協力プレイで遊べるだけでなく「味方同士の攻撃が当たる」設定にも出来るし、その辺に落ちている石でひたすら野球をするなどクリアとは無関係なことをやってもイイ自由度も魅力でした。Wiiのバーチャルコンソールでも延々と遊んでいましたが、Wii Uのバーチャルコンソールでも是非配信希望!


△ 『熱血高校ドッジボール部 PC番外編』(PCエンジン/1990年3月30日)
熱血高校ドッジボールPC番外編 【PCエンジン】
 Wiiのバーチャルコンソールでは配信されています(2008年9月30日~)
 ただし、公式サイトはハドソンがあんなことになったので消滅しているんですね。配信はnaxat soft。

 自分は全く知らなかったんですが、アーケード版とファミコン版を足したような内容だったんですってね。グラフィックはアーケード版に近いですが、ファミコン版で好評だった要素を加えゲームバランスも調整していて、「くえすともーど」という独自のモードも加えているので、ファミコン版ほど有名ではないけれどこちらの方を評価する人もしっかりいる名作だとか。

 3DS・Wii Uのバーチャルコンソールで配信されているPCエンジンのソフトは、コナミ(+ハドソン)以外は望み薄かも知れませんが……ファミコン版と別物ならばこちらも配信してもらいたいところ。


○ 『熱血高校ドッジボール部 サッカー編』(ファミコン/1990年5月18日)
熱血高校ドッジボール部サッカー編
 Wiiのバーチャルコンソールで配信中(2008年10月7日~)
 3DSのバーチャルコンソールで配信中(2013年5月22日~)
 Wii Uのバーチャルコンソールで配信中(2014年3月19日~)

 実はあまり愛着のないソフト。
 ファミコン実機の時は兄貴が買ったのであまりプレイせず、Wiiのバーチャルコンソールでも買ったはいいけど禄にプレイしませんでした。『ドッジボール部』に比べて「操作できるキャラが一人」というのが、あまり好きではなかった理由なんですが……せっかくWii Uのバーチャルコンソールで配信されているのだから、「まるごとバックアップ」と攻略サイトを駆使してクリアを目指そうかなと思っています。


○ 『ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会』(ファミコン/1990年10月12日)
ダウンタウン熱血行進曲それゆけ大運動会
 Wiiのバーチャルコンソールで配信中(2007年12月4日~)
 3DSのバーチャルコンソールでも配信中(2013年6月12日~)
 Wii Uのバーチャルコンソールでも配信中(2013年4月27日~)
 プロジェクトEGGでも配信中

 「くにおくん」シリーズを代表する作品。
 『ダウンタウン熱血物語』と同じ操作感覚で遊べて、『ダウンタウン熱血物語』で敵として登場したキャラクターも登場する4種目での対戦ゲームとなっていました。ファミコンは標準では2つしかコントローラが付いていませんが、別売りのコントローラやマルチタップを持っていれば4人プレイまで可能。とにかく対戦ツールとして盛り上がりました。

 各チームの戦力が不平等とか、露骨な点数稼ぎ方法があるとか、今のゲームと比較すると穴があるのも確かなのですが……当時はそれも踏まえて面白かったです。『ダウンタウン熱血物語』のシステムを使ってこんなことが出来るのかと感動しました。


○ 『熱血硬派くにおくん 番外乱闘編』(ゲームボーイ/1990年12月7日)
 3DSのバーチャルコンソールで配信中(2012年8月8日~)

 ゲームボーイは持っていなかったので、全く知らないソフトでした。
 レビューを見たカンジ、ディフォルメキャラではあるもののシステムは『熱血硬派くにおくん』のそれに近いんですかね。
 3DSのバーチャルコンソールでゲームボーイをプレイした場合、通信機能は使えないので同時プレイが出来ないのが難点。


○ 『熱血高校サッカー部 ワールドカップ編』(ゲームボーイ/1991年4月26日)
熱血高校サッカー部 ワールドカップ編
 3DSのバーチャルコンソールで配信中(2012年8月1日~)

 ファミコン版の続編。今度の舞台は世界です。
 アーケード版をファミコン版に移植した際に「独自要素」を加えていたように、ファミコンで人気だった「くにおくん」シリーズをゲームボーイで展開する際に、単なる「劣化ファミコン版」にならないように工夫している印象がありますね。

 元々はファミコン版の海外展開だった『NINTENDO WORLD CUP』が元になっているみたい。というか、任天堂が「くにおくん」シリーズを海外展開していたことがあるなんて知りませんでした……


○ 『くにおくんの時代劇だよ全員集合!』(ファミコン/1991年7月26日)
ダウンタウンスペシャル くにおくんの時代劇だよ全員集合!
 Wiiのバーチャルコンソールで配信中(2009年5月12日~)
 3DSのバーチャルコンソールでも配信中(2013年7月10日~)
 Wii Uのバーチャルコンソールでも配信中(2013年12月4日~)

 『熱血物語』のシステムを使って、より自由度を上げたのが今作。
 いつものキャラクターを使いながら“時代劇”という特殊な設定にしたこともあり、「細かいことは気にするなよ!」というお祭り的なゲームになっていました。超多彩なアクションと必殺技、一人プレイでもコンピューターを連れて行けて+連れて行ける仲間を変えられるシステム、ストーリーの分岐などなど……「くにおくん」シリーズ最高傑作と評する人も多いソフトですね。

 個人的には、「完成度の高い熱血物語」から「自由度を上げた分だけハチャメチャになった時代劇」という印象があって、一長一短あるとは思っているんですけど……


○ 『熱血高校ドッジボール部 強敵!闘球戦士の巻』(ゲームボーイ/1991年11月8日)
熱血高校ドッジボール部 強敵!闘球戦士の巻
 3DSのバーチャルコンソールで配信中(2011年8月3日~)

 『ドッジボール部』のゲームボーイ版。
 しかし、ストーリーもチームも完全オリジナルで、ここも「独自色」を出そうとしていたソフトみたいですね。アーケード版やファミコン版などは世界の国々と戦っていましたが、こちらは「やくざ」「山賊」「モンスター」などといったチームと戦うらしい。


△ 『熱血高校ドッジボール部 CDサッカー編』(PCエンジン/1991年12月20日)
PCエンジン 熱血高校ドッジボール部サッカー編
 Wiiのバーチャルコンソールで配信中(2008年11月4日~)
 配信はnaxat soft。

 PCエンジンSUPER CD-ROM²システム専用ソフトです。
 ファミコン版よりもグラフィックが綺麗になり、ファミコン版は12試合で戦う全国大会なのですが、こちらはその後に世界大会があって全17試合となっています。今で言う“他機種完全版”のようなものなのかも知れませんが、CD-ROMによるロード時間が長かったために評判はあまり良くなかったみたい……?


○ 『いけいけ熱血ホッケー部』(ファミコン/1992年2月7日)
いけいけ熱血ホッケー部
 Wiiのバーチャルコンソールで配信中(2009年8月18日~)
 3DSのバーチャルコンソールで配信中(2013年8月7日~)

 この辺になると、ファミコンのソフトであっても自分は実は詳しくないです。リアルタイム時には「くにおくん」離れが始まっていた時期で、Wiiのバーチャルコンソールでも買ったのだけど「どう遊ぶのか」がイマイチ分からなかったので1~2回しか起動しませんでした。Wii Uでも出てくれれば優待価格で買えるので、攻略サイトなんかを見ながらリベンジしたいところ。Wii Uでも是非。


× 『熱血高校ドッジボール部 PCサッカー編』(PCエンジン/1992年4月3日)
熱血高校ドッジボール部サッカー編 【PCエンジン】

 どんだけサッカー出てるんだよ!と言いたくなるのだけど……
 こちらはPCエンジンのHuCARD版。CD-ROM²を持っていない人のためのソフトということで、試合数は減っています。ファミコン版の12試合+1試合の全13試合。しかし、CD-ROM²版はロードの問題があるため、こちらの方が高い評価を受けているとか。


○ 『びっくり熱血新記録 はるかなる金メダル』(ファミコン/1992年6月26日)
びっくり熱血新記録
 Wiiのバーチャルコンソールで配信中(2011年10月18日~)
 3DSのバーチャルコンソールでも配信中(2013年1月23日~)

 最近の展開を除けば、自分が買った最後の「くにおくん」シリーズ。
 バルセロナ五輪の直前に出たゲームなので、「運動会」から更に進んだ「五輪」競技になっているのが特徴です……が、操作体系が競技によって違い、個人戦や1vs1になったことでゴチャゴチャ感がなくなり(別売りのコントローラがなくても4人プレイが出来るようにという配慮ではあるのだろうけど)、『熱血行進曲』とは全くの別物でした。

 今思えば、「異なるスポーツゲームを“くにおくん”という枠で一つにまとめた」パッケージングだったと思いますし、一人用のゲームとしてはそこそこ遊べたような気もするのですが……その辺も踏まえて、Wii Uで出てくれれば優待価格で買ってリベンジしたいです。


○ 『ダウンタウン熱血行進曲 どこでも大運動会』(ゲームボーイ/1992年7月24日)
 3DSのバーチャルコンソールで配信中(2012年5月16日~)

 ゲームボーイ版の『熱血行進曲』。
 ファミコン版から「玉割り競争」がなくなった代わりに、「格闘パン食い」「爆弾鬼ごっこ」が追加されたり。隠しチームが存在したり。個人賞の点数がちゃんと加算されたり。そこそこの魅力をちゃんと出そうとしていたみたいですね。

 ただ、ゲームボーイのバーチャルコンソールは通信機能が削除されているので、一人用専用のゲームになっているのですが……


× 『初代熱血硬派くにおくん』(スーファミ/1992年8月7日)
初代熱血硬派くにおくん
 バーチャルコンソールとしての配信はありません。
 プロジェクトEGGでは配信中

 「くにおくん」シリーズ初のスーパーファミコン用ソフト。
 兄貴が友達から借りてプレイしていたのを後ろから眺めていて、羨ましかったのを覚えています。

 ディフォルメ頭身がずっと続いていたくにおくんが久々にリアル頭身に戻り、ゲーム全体としてリアル寄りになっているのが特徴。ファミコン→スーファミの移行で大きなキャラが動かせるようになったり、ファミコン世代も大人になったりしている時期なので、脱ディフォルメを図りたかったのかも知れませんが……

  シリーズの異色作として是非プレイしてみたいのですが、暴力描写のせいなのか、阪神タイガース関連の権利問題なのか、現在までにバーチャルコンソールでの配信はされていません。プロジェクトEGGでは配信されているんだから、出せないことはないと思うんですけどねぇ。


× 『熱血高校ドッジボール部 MDサッカー編』(メガドライブ/1992年8月7日)
熱血高校ドッジボール部サッカー編 MD 【メガドライブ】

 何本出ているの、サッカー編。これはメガドライブ版。
 ファミコン版、ゲームボーイ版、PCエンジンのCD-ROM²版、HuCARD版から比べて、「溜めシステム」などシステムからかなり変わっているらしいです。ファミコン版と同じ全12試合ですが、ところどころの調整がかなり手を加えられているようで、これこそが“他機種完全版”という形なのかなぁというところ。

 プレイしたことがないと何とも言えないので、是非バーチャルコンソールで配信を!


× 『ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会』(PCエンジン/1992年12月11日)
ダウンタウン熱血行進曲 ~大運動会 【PCエンジン】

 PCエンジンSUPER CD-ROM²システム専用ソフトです。
 基本的にはファミコン版と同じ内容だそうですが、音声が追加、アイテムやステージも増えて、競技間の応援ガールによる出し物が収録されるなど……ファミコン版からの追加要素もあるみたいです。

 映像を見た限りだと、グラフィックは綺麗になっているけれどやはりロード時間には難があるような……でもまぁ、バーチャルコンソールで配信されるとイイなぁと思います(定番の決まり文句と化している)。


× 『熱血格闘伝説』(ファミコン/1992年12月23日)
熱血格闘伝説

 この辺になると「存在も知らない」ゲームが多いですね……1992年12月というと、スーファミで『ファイナルファンタジーV』が出ている時期ですからね。ファミコンのゲームとなると、当時あまりチェックしていなかったと思います。
 自分自身でキャラクターを作って戦う「格闘」に特化したソフトだそうです。プレイしたことがない自分にとっては「面白そうじゃん」と思えるのだけど、『熱血物語』のシステムでそのまま遊べた『熱血行進曲』『時代劇』に比べて、随分と複雑になった分だけみんなで遊ぶのは難しそうかも。

 全くプレイしたことがないゲームなので、バーチャルコンソールでの配信を期待したいです。


× 『くにおくんの熱血サッカーリーグ』(ファミコン/1993年4月23日)
くにおくんの熱血サッカーリーグ

 まだ出るぜサッカー!
 ファミコン版としては2作目で、前作で敵として戦ったチームのキャプテン達と日本代表を組んで世界と戦うゲームだそうです。なんか、しょっちゅう世界と戦っている気がするんだけど、もうワケが分からない!!

 1993年と言いますと、Jリーグが開幕して、日本代表がアメリカW杯を目指してアジア予選を戦って、秋にドーハの悲劇と散った年です。日本のサッカーが世界に向かっていくんだという時期に合わせての発売だったので、「くにおくん」シリーズでどうしてこんなにサッカーが多いのかというと当時の時勢というのが大きいのかもですね。


○ 『びっくり熱血新記録 どこでも金メダル』(ゲームボーイ/1993年7月16日)
 3DSのバーチャルコンソールで配信中(2011年11月9日~)

 ファミコン版が『はるかなる金メダル』だったのに、ゲームボーイ版は『どこでも金メダル』って!随分と手軽になりましたね金メダルも!!
 ファミコン版から「水泳バトルロイヤル」がなくなり、「カサ争奪高跳び込み」が追加されているそうです。


△ 『くにおくんのドッジボールだよ全員集合!』(スーファミ/1993年8月6日)
くにおくんのドッジボールだよ全員集合!
 Wiiのバーチャルコンソールで配信中(2012年2月14日~)

 「くにおくん」シリーズの流れを決定付けた『熱血高校ドッジボール部』のスーパーパワーアップバージョン。スーファミでの展開に合わせて、アクション面の強化、選手の成長や、フィールドのギミックの強化など様々な追加要素があるだけでなく、『熱血物語』『熱血行進曲』等で人気のキャラクターからチームを編成することになるなど……まさに決定版のソフトとなっている模様です。

 まぁ……今ならWiiウェアでミラクルキッズ制作の『ダウンタウン熱血どっじぼーる』も出ているんですけどね。どちらもプレイしたことないので、どちらもプレイしたくなりましたが……とりあえず「ゲームパッドだけで遊ぶ」ことを考えると、『くにおくんのドッジボールだよ全員集合!』をWii Uバーチャルコンソールでも出してくれるように願うのが一番現実的ですかね。


× 『熱血!すとりーとバスケット』(ファミコン/1993年12月22日)
熱血すとりーとバスケット

 これはプレイしたことがないけど、名前は知っています。「プレミアが付いているソフト」として。
 1993年ということで、時代としては『スラムダンク』が大人気でNBAにも注目が集まっている時期でした。意外かも知れませんが、「くにおくん」シリーズって時代の流行にかなり乗っているんですよね。

 こういうソフトこそバーチャルコンソールで配信してこそありがたがられると思うんですけど、アークシステムワークスさんは頑なに初期の頃のソフトから配信開始するんですよね……3DSやWii Uでは「Wiiでは配信されなかったソフト」から配信していけばイイのに、っていつも思います。


○ 『くにおくんの時代劇だよ全員集合!』(ゲームボーイ/1993年12月22日)
 3DSのバーチャルコンソールで配信中(2011年6月7日~)

 ファミコンで人気だった『時代劇』のゲームボーイ版。
 検索してみたところ、差異はすごく細かいところだけみたいで……ファミコンの人気作をゲームボーイで展開する際には独自要素を加えていた「くにおくん」シリーズにしては工夫がなくなってしまったのかなぁというところ。


× 『ダウンタウン熱血物語』(PCエンジン/1993年12月24日)
ダウンタウン熱血物語 【PCエンジン】

 PCエンジンSUPER CD-ROM²専用のソフトです。
 検索してもあまり情報が出てこないですね……映像を見た限り、グラフィックの強化と音声追加が主な変更点なんですかね。ファミコン版を大大大好きだった自分にとっては、バーチャルコンソールで配信されたら「どんなものか」見てみたい一本ではあります。お願いしますナグザットさん!


× 『ダウンタウン熱血べーすぼーる物語』(スーファミ/1993年12月17日)
ダウンタウン熱血べーすぼーる物語

 この辺も検索してもなかなか情報が出てこないゲームです……
 映像を見たところ、『ファミスタ』や『パワプロ』のようなゲームというより、細かいプレイを指示するシミュレーション寄りの野球ゲームみたいですね。「くにおくん」シリーズでどうしてそんなことを……と思うのですが、スーファミでの「くにおくん」シリーズは試行錯誤四苦八苦というカンジなので、そうした苦悩が表れていると言えば表れているのかなと。


× 『新・熱血硬派くにおたちの挽歌』(1994年4月29日)
新・熱血硬派 くにおたちの挽歌

 開発はアルマニック。
 スーファミ版の『46億年物語』や『ワンダープロジェクトJ』で知られる開発会社ですね。

 第1作目『熱血硬派くにおくん』のようなステージ制のゲームで、どうも「しんじ」「みすず」「さぶ」など『熱血硬派くにおくん』に出てくるキャラクターも多数登場したようで……“原点回帰”を狙ったソフトだったみたい?スーパーファミコンでの「くにおくん」シリーズの展開は、迷走しているという印象だけが残りますねぇ。

 個人的には未プレイなのでちょっと遊んでみたいのですが、それならば『ワンダープロジェクトJ2』のバーチャルコンソール配信を期待したい(関係ない)。


× 『くにおのおでん』(スーファミ/1994年5月27日)

 これもある意味で有名なソフトですね。
 シリーズ初期の頃は、挑戦的なソフトをバンバン出して「新しい遊び」を我々に提供してくれていた「くにおくん」シリーズが―――流行っているからという理由で、『ぷよぷよ』もどきの落ちモノパズルゲームを出したという。しかも、「くにお」と「おでん」がどういう繋がりなのか分からないだけでなく、「おでん」と「パズル」もどう繋がっているのか分からないタイトルだというのが凄い(笑)。

 「くにおくん」シリーズ末期を象徴するソフトではあるんですが、プレイしたことはないんで実際にプレイするためにもバーチャルコンソール配信してくれたらイイですね。


○ 『熱血!ビーチバレーだよ くにおくん』(ゲームボーイ/1994年7月29日)
 3DSのバーチャルコンソールで配信中(2012年1月25日~)

 テクノスジャパン最後の「くにおくん」。
 他の機種では出ていないゲームボーイオリジナルの作品で、「シンプルだけどなかなか面白い」という評判のゲームなんですが、ゲームボーイソフトのバーチャルコンソールは「通信機能」が削除されているので……


× 『ダウンタウン熱血物語ex』(ゲームボーイアドバンス/2004年3月5日)
ダウンタウン熱血物語 ex

 「くにおくん」シリーズ再始動の1本。
 テクノスジャパンが倒産してしまい途絶えてしまっていた「くにおくん」シリーズだけれど、権利を取得したミリオンとアトラスのコンビでシリーズ復活を目指して『ダウンタウン熱血物語』のリメイクが作られました。
 自分はゲームボーイアドバンスを持っていなかったので未プレイですが、調べてみたところ……追加の必殺技や、多くのボス敵が『熱血行進曲』に出てきたような技を使い、好感度システムで仲間になるキャラが変るなど、かなり意欲的なリメイクだったように思えます。

 しかし、操作性の変化や、新システムの微妙さ故に……それほど評判も良くなかったみたい?ゲームボーイアドバンスのバーチャルコンソールはWii Uで始まったので、どんなものだったか見たい気もするのですが、この辺のソフトは出してくれそうにないですかねぇ。


× 『くにおくん熱血コレクション1』(ゲームボーイアドバンス/2005年8月25日)
× 『くにおくん熱血コレクション2』(ゲームボーイアドバンス/2005年10月27日)
× 『くにおくん熱血コレクション3』(ゲームボーイアドバンス/2006年2月16日)
くにおくん 熱血コレクション1くにおくん 熱血コレクション2くにおくん 熱血コレクション3

 ファミコンで出ていた「くにおくん」シリーズを2本ずつ収録してゲームボーイアドバンス用ソフトとして発売しようという試みです。1が『ドッジボール部』『すとりーとバスケ』、2が『熱血行進曲』『サッカー編』、3が『時代劇』『ホッケー部』を収録しています。

 移植の際に使われたエミュレータに色々な問題があるとか、『時代劇』でセーブが出来ないとか、そもそもフルプライスでの発売って何考えているんだとか……これ以降、アトラスは「くにおくん」シリーズから撤退してしまい、「くにおくん」シリーズ復活をかけた第2シーズンはあっさり終わってしまったのであります。

 まぁ、そもそもこういう詰め合わせソフトはバーチャルコンソールでは出ないのかも知れませんが……


× 『超熱血高校くにおくん ドッジボール部』(DS/2008年3月19日)
超熱血高校くにおくん ドッジボール部

 「くにおくん」シリーズの第3シーズンの開始です。
 ここから発売がアークシステムワークスになります。

 『熱血高校ドッジボール部』のリメイク作品ですが、キャラクターの動きが遅くなり、相手を直接殴る蹴る出来るようになったので「ドッジボールそっちのけ」になりがちとあまり評判が良くありませんでした。自分も友達とのダウンロードプレイで一度だけプレイしましたが、確かに「うわぁ……」と思った記憶があります。

 ただ、こうして新作の「くにおくん」が作られることで、バーチャルコンソールで旧作が発売されるという循環が始まるワケですから、非常に意義のある1本だったのかも知れません(笑)。


× 『くにおくんの超熱血!大運動会』(DS/2010年2月4日)
くにおくんの超熱血! 大運動会

 『ダウンタウン熱血行進曲』の3Dリメイク化。
 舞台が3D空間になることで「奥にも走れる」など、「くにおくん」シリーズとして新境地を切り開こうとした意欲は分かるのですが……元々のシリーズの魅力である「ドット絵でそれぞれのキャラの顔と表情が分かりやすい」という要素がなくなってしまい、キャラ一人一人の魅力が伝わりにくくなってしまったのが非常にマイナス点だと思われます。

 これも友達と一度だけダウンロードプレイしたことがあったと記憶しているのですが、見た目からして「コレジャナイ」と思ってしまいました。


× 『くにおくんの超熱血!サッカーリーグぷらす ワールド・ハイパー・カップ編』(DS/2010年5月27日)
くにおくんの超熱血! サッカーリーグぷらすワールド・ハイパー・カップ編

 『くにおくんの熱血サッカーリーグ』の3Dリメイク作品。
 一応、前回の南アフリカW杯の直前の発売だったんですってね。

 ここらに来るとあまり売れていなかったのか、ネット上でもあまりレビューを見かけませんでした。自分もDS三作の中でこれだけプレイしたことがありませんでした。
 この後アークシステムワークスは、3DSで「ファミコン風の絵柄」に戻した「くにおくん」シリーズを展開していくので……やっぱり3Dリメイクはあまり評判良くなかったんじゃないかと思いますね。少なくとも「くにおくん」に求められているのはそれではなかったと自分も思います。


× 『くにおの熱血闘球伝説』(アーケード/日本では未発売)

 1996年頃に海外では発売された『ドッジボール』の新作で、日本でもアミューズメントマシンショーに出展されたもののテクノスジャパン倒産で発売されなかった幻の作品です。格闘ゲームのようなコマンド入力で必殺技を出すとか、「しんじ」「みすず」「さぶ」などが登場するとか、「幻の作品」ではあるものの迷走している感は否めませんし、実際にプレイした人の評判もさほどだったりします。

 こういう作品こそバーチャルコンソールで……と言いたいところですが、不謹慎なパロディネタなんかもあるそうなんで可能性は薄いかなと思います。


Wii U すぐに遊べる スポーツプレミアムセットWii U すぐに遊べる スポーツプレミアムセット

任天堂 2014-03-27
売り上げランキング : 144

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 以上、バーチャルコンソールが行われている「アーケード」「ファミコン」「ゲームボーイ」「PCエンジン」「メガドライブ」「スーパーファミコン」「ゲームボーイアドバンス」「ニンテンドーDS」で発売された「くにおくん」シリーズのまとめでした。

 機種によって権利関係が違うからなのか、配信している会社が違って、バーチャルコンソールでの展開も違いが如実に表れていますね。

・アーケード ←『熱血硬派くにおくん』だけ配信
・ファミコン ←初期の作品から積極的に展開しているけど、後期まで追いつかない
・ゲームボーイ ←全作品が配信中(理由は後述)
・スーファミ ←原作の知名度の差なのか、配信は消極的
・PCエンジン ←最初の2本だけ。後期のも出して欲しいし、Wii Uにも出して
・メガドライブ ←そもそも1本しかなくて配信もなし
・ゲームボーイアドバンス ←まだサービスが始まったばかりなので配信なし
・ニンテンドーDS ←まだサービスが始まっていないので配信なし


 自分は「くにおくんと言えばファミコン!」と思っていたのですけど、今回の記事を書くにあたって調べてみたところ「PCエンジン版」や「メガドライブ版」はそのブラッシュアップ版のような位置付けにあったみたいで……これはこれでなかなか面白そうだなと思いました。Wii Uのバーチャルコンソールに出てくれると嬉しいんですけどねぇ。

 個人的に配信希望のTOP3を挙げると、『初代熱血硬派』(スーファミ)、『熱血物語』(PCエンジン)、『サッカー編』(メガドライブ)ってところです。この中だと『初代熱血硬派』はまだ可能性ありそうな気がするんですけど、ムリかなぁ(笑)。




 先ほど「ゲームボーイのくにおくんは全作品が配信されている」と書きました。
 これは恐らく、初期の3DSのバーチャルコンソールではファミコンのソフトが配信されていなかったことと、3DSで『熱血硬派くにおくん すぺしゃる』などの新作を展開するのに合わせて3DSでのバーチャルコンソールに積極的だったということだと思います。
 逆に言えば、アークシステムワークスさんが「くにおくん」の新作を出し続けてくれれば、旧作のバーチャルコンソール配信も積極的に行ってくれるということで。我々は旧作のために新作も買い支え続けるべきなのかも知れぬ!!


 ということで……アークシステムワークスが「くにおくん」シリーズの旧作配信と新作発売を始めた2007年以降の展開をまとめてみました。新作は赤で表示、アークシステムワークス以外の会社の展開は薄い字にしてあります。

【最近のくにおくんシリーズの展開】
・2007年10月23日Wiiでファミコン版『ダウンタウン熱血物語』配信開始
・2007年12月4日Wiiでファミコン版『ダウンタウン熱血行進曲』配信開始
・2008年3月18日Wiiでファミコン版『熱血硬派くにおくん』配信開始
★ 2008年3月19日DSで『超熱血高校くにおくん ドッジボール部』発売
・2008年6月17日Wiiでファミコン版『熱血高校ドッジボール部』配信開始
・2008年9月30日WiiでPCエンジン版『熱血高校ドッジボール部』配信開始 ※ナグザット
・2008年10月7日Wiiでファミコン版『サッカー編』配信開始
・2008年11月4日WiiでPCエンジン版『CDサッカー編』配信開始 ※ナグザット
・2009年5月12日Wiiでファミコン版『時代劇』配信開始
・2009年8月18日Wiiでファミコン版『熱血ホッケー部』配信開始
★ 2010年2月4日DSで『くにおくんの超熱血!大運動会』発売
★ 2010年5月27日DSで『くにおくんの超熱血!サッカーリーグぷらす』発売

・2011年6月7日3DSでゲームボーイ版『時代劇』配信開始
☆ 2011年6月28日Wiiで『ダウンタウン熱血どっじぼーる』 ※ミラクルキッズ
・2011年8月3日3DSでゲームボーイ版『熱血高校ドッジボール部』配信開始
・2011年10月18日Wiiでファミコン版『びっくり熱血新記録』配信開始
・2011年11月9日3DSでゲームボーイ版『びっくり熱血新記録』配信開始
★ 2011年12月15日3DSで『熱血硬派くにおくん すぺしゃる』発売
・2012年2月14日Wiiでスーファミ版『ドッジボールだよ全員集合』配信開始
・2012年3月6日Wiiでアーケード版『熱血硬派くにおくん』配信開始 ※ D4
・2012年5月16日3DSでゲームボーイ版『ダウンタウン熱血行進曲』配信開始
・2012年8月1日3DSでゲームボーイ版『サッカー部』配信開始
・2012年8月8日3DSでゲームボーイ版『熱血硬派くにおくん』配信開始
・2012年11月28日3DSでファミコン版『ダウンタウン熱血物語』配信開始
★ 2012年12月12日3DSで『りき伝説』配信開始
・2013年1月23日3DSでファミコン版『びっくり熱血新記録』配信開始
・2013年3月6日3DSでファミコン版『熱血高校ドッジボール部』配信開始
・2013年4月3日3DSでファミコン版『熱血硬派くにおくん』配信開始
・2013年4月27日Wii Uでファミコン版『ダウンタウン熱血行進曲』配信開始
・2013年5月22日3DSでファミコン版『サッカー編』配信開始
・2013年6月12日3DSでファミコン版『ダウンタウン熱血行進曲』配信開始
・2013年7月10日3DSでファミコン版『時代劇』配信開始
・2013年8月7日3DSでファミコン版『熱血ホッケー部』配信開始
★ 2013年8月8日3DSで『熱血硬派くにおくんSP 乱闘協奏曲』発売
・2013年12月4日Wii Uでファミコン版『時代劇』配信開始
・2013年12月18日Wii Uでファミコン版『熱血高校ドッジボール部』配信開始
・2014年1月15日Wii Uでファミコン版『熱血硬派くにおくん』配信開始
・2014年3月19日Wii Uでファミコン版『サッカー編』配信開始
★ 2014年4月30日3DSで『熱血魔法物語』配信開始

 気のせいかも知れませんが、3DS以後は特に「新作発売」の前に「旧作配信」を集めているような印象がありますね。ただ単にコンスタントに「旧作配信」を行ってくれているだけという見方も出来ますが(笑)。

 とりあえず自分は次は、優待価格なのにまだ買っていなかったファミコン版『サッカー編』Wii U版を買って、「まるごとバックアップ」を駆使してクリアを目指そうかなと画策中です。クイックスタート導入で手軽に起動できるようになったので、Wii Uの快適度が跳ね上がってヤバイ。

熱血硬派くにおくんSP 乱闘協奏曲熱血硬派くにおくんSP 乱闘協奏曲

アークシステムワークス 2013-08-08
売り上げランキング : 4252

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| ゲーム雑記 | 17:50 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

「電子書籍を見開きで読むか1ページごとに読むか」の投票結果発表

 先月に書いた記事「見開きで読むか1ページごとに読むか、電子書籍時代で漫画はどうなる」の中で取ったアンケートの結果が出ました。


『電​子​書​籍​で​漫​画​を​読​む​場​合​、​ど​ち​ら​で​読​む​こ​と​が​多​い​で​す​か​?​』

mihirakipe-ji1.jpg
mihirakipe-ji2.jpg

 「1ページごとに表示して読んでいる」という人が過半数でした。
 しかし、「見開きで2ページずつ表示して読んでいる」という人も3分の1と、決して無視して良い数でもなく……「どっちの人もいるからどっちの人も無視できない!」という結論になってしまいました(笑)


 さて……ここで話を終わらせると記事を書く時間がものすごく短縮されるのですが、頂いた投票時のコメントがなかなか興味深かったので紹介していきます。
 “コメントで「使っている端末は○インチの××です」みたいなことを書いてくださるとありがたいかな。”と前回の記事に書いたところ、たくさんの人が使っている端末を書いてくれたので、“使っている端末”を列挙してみようかなと。


◆ 見開きで2ページずつ表示して読んでいる
○ 9.7インチ
・iPad Air
・iPad3
○ 8.9インチ
・Kindle Fire HD 8.9
○ 7インチ
・キンドルファイアHD
・iPadmini
・キンドルHD
● その他
・PC

◆ 1ページごとに表示して読んでいる
○ 10インチ(?)
・Xperia tablet s
○ 9.7インチ
・iPad
○ 7インチ
・タブレット
○ 5インチ
・スマホ
○ 4.3インチ
・スマホ
○ 4インチ(?)
・iPhone
● その他
・スマホ

◆ もっと拡大して読んでいる
○ 4インチ
・iPhone5
● その他
・ノートパソコン


 あくまで「全体的な傾向」であって、例外の人もいますけど……
 「見開きで表示して読んでいる」人は大画面のタブレット端末を使っている人が多く、「1ページごとに表示して読んでいる人」はスマホなどで読んでいる人が多い傾向があるみたいですね。自分は「スマホで電子書籍の漫画を読んでいる人」がこんなにいると思っていなかったので、アンケートしてみるものだと思いました。

 つまり、「見開きで読みたい!」とか「1ページごとに読みたい!」という趣向で決めているというより、“持っている端末で読みやすい方法”が選ばれているんだなと思うんです。
 裏っ返して考えると、1ページごとに表示して読んでいる人が多いのは、日本では「タブレット端末」よりも「スマホ」の方が圧倒的に普及しているからという考え方も出来ますね。



 なので、例えば「大画面のタブレット端末」が今後どんどん安くなるとか高性能になるとかすれば、日本でも普及して「見開き表示」で読む人が増える―――という可能性もなくはないですし。
 日本で「タブレット端末」よりも「スマホ」の方が圧倒的に普及している理由を考えると、電車の中などで片手で持って見やすいなどの携帯性・利便性が大きいと思うので……仮に「大画面のタブレット端末」が普及したとしてもそれを持ち歩く人ばかりではないから、やはり今後も「1ページごと」に読む人が多い―――という考え方も出来ます。



 この「どっちの人もいる」状況を打開するには、SF作品なんかでよくある「空中ディスプレイ」を使った端末が出てきてiPhone並に普及するとか……ですかねぇ(笑)。「端末は小さい」けど、「画面は大きい」という画期的な端末!何となく目が疲れそう!

 もしくは『とある魔術の禁書目録』『とある科学の超電磁砲』に出てくる白井黒子の携帯電話みたいに、「普段はスティックサイズ」だけど「引き出すと巻きいれてあったタッチパネルが出てくる」というのはどうでしょう(こういうの)。耐久性がすごく不安ですし、片手で持つのが大変そうですが!


| 漫画読み雑記 | 17:57 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

何故ぼくはそのシリーズを追いかけなくなったのか

 先週書いた記事の第2弾です。

 何故ぼくはそのゲームを途中でやめてしまったのか

 この記事を書きながら、自分で自分に対して思ったことがありました。それは「俺ってちっとも『ファイアーエムブレム』ファンじゃなくね?」ということ。
 クリア出来たのはファミコンの『外伝』と、スーファミの『紋章の謎』だけ。その後の『聖戦の系譜』『トラキア776』『蒼炎の軌跡』は途中で挫折してしまいましたし、最近の作品には手を出してもいません。『覚醒』に関しては当初買うつもりだったのが有料DLCについて思うことがあって辞めたという経緯もありましたが、私にとって『ファイアーエムブレム』シリーズはもう「追いかけられなくなったシリーズ」になっているんだと痛感しました。


 前回の「何故ぼくはそのゲームを途中でやめてしまったのか」の記事を書いた時にも、たくさんのお叱りの言葉をいただきました。「その程度で投げ出すなんて」「もっと難しいゲームがあるのに」「逆にどんなゲームならクリア出来るんすか」等々。
 これは別にこのブログの読者が酷いということではなくて、同様の話題を書いていた他のブログのコメント欄を見てもそういう声は多かったです。

 好きなゲームを「クリアできなかった」「途中でやめた」と言われたらカチンと来るのが“ゲーム好き”という生き方なので、そういう反応が来るのは仕方がないことだと思いますし、だから私なんかは普段ゲームに対して「クリアできなかった」「途中でやめた」とは書かないようにしています。
 でも、それだと「何故クリアできなかったか」「どうして途中でやめたのか」というユーザーの声は挙がらず、「クリアできた人」「途中でやめなかった人」の声しか挙がらなくなってしまいます。だから、遠藤さんはわざわざ「調査」という形で消費者の声を募集したんでしょう。



 さて……そこから考えると、今日の第2弾はもっとカチンと来る人が多いだろうし、もっと「語りづらい」話題だと思います。でも、一番重要な話でもあると思うのです。
 熱心に追いかけていたゲームの「シリーズ作品」を追いかけなくなる瞬間はいつなのか―――言い換えれば、「私達がファンをやめる瞬間はいつなのか―――」



○ 『ファイナルファンタジー』シリーズ
ファイナルファンタジー5 ファイナルファンタジー6 ファイナルファンタジーX

 前回の記事にも書きましたが、『ファイナルファンタジー』シリーズはファミコン時代の『I』『II』『III』の頃はとにかく「難しいRPG」という印象がありました。メーカーもそれを自覚していたのか、スーファミに移った1作目『IV』は『イージータイプ』を発売していたくらいですからね。

 しかし、私がハマった『V』辺りから『ファイナルファンタジー』シリーズは「最先端のRPG」でありながら「万人が楽しめるRPG」になっていきました。それが売上と評価の両面で最も形になって出たのがプレステの『VII』だと思うのですが……それは置いといて。
 自分も『V』にハマって以降、『VI』にもハマり、プレステは本体を買うのが遅かったのでリアルタイムではありませんが『XI』『VIII』『VII』の順でプレイしてクリアして、ついでにリアルタイム時には友達に借りてクリア出来なかった『IV』もクリアして、PS2で出た『X』も発売日に買ってクリアして―――と、どっからどう見ても私は『ファイナルファンタジー』シリーズの大ファンだったと思います。

 私が思うこのシリーズの魅力は、「毎回違う成長システム」を採用することでシリーズ作品でありながら毎回異なる感覚でプレイ出来る点だと思います。シリーズ作品はつい前作と比較しちゃって楽しめない私ですが、『ファイナルファンタジー』シリーズは毎回「別物」という感覚でプレイしていたんですね。
 それでいて「遊びやすい」のは鉄板。『V』以降なら特にレベル上げをしなくても進める難易度調整になっていて、セーブポイントも欲しいところにあって、ストーリーは作品によって好き嫌いはありますけど「大崩れしないシリーズ」という安心感はありました。

 そんな大ファンだった私が何故シリーズを追いかけなくなったかと言うと……
 PS2がぶっ壊れたからです。
 レンズの読み込みが上手くいかなくなってしまって、SCEのサポートに電話したら「新しい本体を買ってください」と言われたので「ふざけんな!絶対に買わねえ!」と思い、『X-2』も『XII』も「本体がないから遊べない」状態でした。

 んで、『XIII』が出た時にはPS3は持っていたはずと記憶しているんですけど……当時あまりゲームを遊ぶ時間がなかったことと、PS3を繋いでいるテレビが10年以上前の古いテレビだったのでグラフィックを堪能できないだろうなーと思ったことと、もう『X-2』『XII』でシリーズ追いかけるのをやめたのだし今更『XIII』やってもなーという思いがあったことで、結局買いませんでした。

理由:PS2がぶっ壊れて「本体がないから遊べない」ことになり、シリーズへの熱も冷めてしまった


○ 『くにおくん』シリーズ
ダウンタウン熱血物語 びっくり熱血新記録 熱血硬派くにおくん すぺしゃる

 若い人の中には全く知らん人もいらっしゃるでしょうから、解説しますと……くにおくんシリーズというのはファミコン時代を席巻したテクノスジャパンの大ヒットシリーズです。第1作はリアル頭身のアーケードゲームでしたが、シリーズは後にデフォルメ頭身になり、ファミコン等の家庭用ゲーム機が中心になり、複数人で遊べるゲームがほとんどになりました。

 このシリーズは主人公の「くにお」やライバルの「りき」等といったキャラクターはシリーズで共通なのですが、毎回「違うゲームシステム」で「全く別のジャンルのゲーム」だったのが特徴ですね。


 1作目『熱血硬派くにおくん』はベルトアクション、2作目『熱血高校ドッジボール部』はドッジボール、3作目『ダウンタウン熱血物語』はベルトアクションにRPG的な成長要素を加えたゲーム、4作目『熱血高校ドッジボール部サッカー編』はサッカー……脈略がないにも程があるような(笑)。

 今ではマリオだってカートに乗るし医者にもなるしテニスもゴルフもやっていますし、人気キャラクターが様々なジャンルのゲームに出ることは珍しいことではありませんが……『くにおくん』シリーズはこれを「部活の助っ人として呼ばれる」と、一応の理由を付けていたのが面白かったです。
 ちょっと時代は前になりますが、『Dr.スランプ』とか『奇面組』といった漫画でもキャラクターが部活の助っ人に呼ばれるなんて人気の展開がありましたからねぇ。

 と、こんな風に毎回全く異なるゲームジャンルの『くにおくん』シリーズなんですけど、共通点もあって。『ドッジボール』以降は「二人以上のプレイで遊べる」のが普通で、また「難しくない操作で遊べる」という安心感もあって、友だちが集まって遊ぶゲームの定番になっていたんですね。


 さて、ファミコン時代に大人気だった『くにおくん』シリーズがどうしていきなり下火になって、挙句の果てにはテクノスジャパンが業務停止して消滅することになるのか……というと、一般的にはスーパーファミコンに移行した業界の流れについていけなくなったとか、『ファイナルファイト』や『ストリートファイターII』などのデカイキャラクターが動き回るゲームや『スーパーマリオカート』などの新しい対戦ゲームの定番が出てきたことで時代遅れになってしまったとか、色んな原因が言われていると思うのですが。

 自分がどうして『くにおくん』シリーズに興味がなくなってしまったを考えてみると……『くにおくん』シリーズって毎回「違うゲームシステム」で「全く別のジャンルのゲーム」過ぎて、どれが“本編”だか分からない状態だったというのが大きいのかなと思うのです。
 例えば、マリオだったら……アクションゲームの『マリオ』がしっかりと“本編”でした。テニスやゴルフや野球やサッカーをしてもそれらはマリオを使った他のゲームで、それらに興味がない人も待っていればアクションゲームの『マリオ』が出るからそれは遊びたいって人が多かったからこそDSの『Newマリオ』がヒットしたのでしょう。
 『ポケモン』だってそうです。“本編”の『ポケモン』があるからこそ、その他のスピンオフ作品が活きるのです。


 では、『くにおくん』シリーズの本編とは?
 スーパーファミコンで発売された『くにおくん』シリーズのソフトを振り返ると、リアル頭身路線の『初代熱血硬派くにおくん』、ドッジボールの続編『くにおくんのドッジボールだよ全員集合!』、新しいジャンルの野球の『ダウンタウン熱血べーすぼーる物語』、リアル頭身路線の『新・熱血硬派くにおたちの挽歌』、落ちモノパズル人気に乗った『くにおのおでん』の5作品です。

 私にとって『くにおくん』シリーズは、ファミコンの『ドッジボール』で知り、『熱血物語』にハマり、『サッカー』はそんなに、『熱血行進曲』はみんなで盛り上がり、『時代劇』は兄貴があまりやらせてくれなかった―――という経歴で、最後に買ったのはファミコンの『びっくり熱血新記録』でした。


 『くにおくん』シリーズの毎回「違うゲームシステム」で「全く別のジャンルのゲーム」なところが好きだった私ですけど、それが複雑化してきた『びっくり熱血新記録』の頃にはかなり歪んだ状態になっていることは感じていました。買った私はやりこんでいるから上手くなれるのだけど、友達の家でみんなで遊ぶ際、初めてこのゲームを遊ぶ人は手も足も出ないという。
 これ、格闘ゲームブームが「『ストII』やっていれば他の格闘ゲームもそこそこ遊べる」というシンプルさだったのとは対照的だったのです。


 この危機感はテクノスジャパンの人達だって持っていたでしょうから、スーファミで『ドッジボール』のアッパーバージョンなんかを発売したのでしょうが……例えばスーファミで『ダウンタウン熱血物語2』か『ダウンタウン熱血行進曲2』を出していたのなら、「くにおくんの新作がスーファミで出るんだ?」と思わせることが出来たと思うのです。

 というか……時代を経て、3DSで展開している現在の『くにおくん』シリーズってそうですもんね。新しいことをやるんじゃなくて、『熱血物語』『熱血行進曲』『時代劇』辺りの感覚で遊べることを目指している。そればっかなのも困るけれど、スーファミ時代にそれが出来ていたら『くにおくん』シリーズってまた違う形になっていたんじゃないかなぁって思うのです。


理由:毎回「新しいこと」にチャレンジし過ぎた結果、定番となる“本編”を失ってしまったから―――

 なので、私は未だにWiiウェアで予告されていた『ダウンタウン熱血物語2』を心待ちにしていますし、それとは別口でバーチャルコンソールで『初代熱血硬派くにおくん』を出してくれることを期待しています。お願いします。お願いします。


○ 『スーパーロボット大戦』シリーズ
スーパーロボット大戦F スーパーロボット大戦α(通常版) 第2次スーパーロボット大戦α(通常版)

 ファミコンの『第2次』、スーファミの『EX』を友達に借りてプレイしたことはありましたが(最後までは進めませんでした)、自分がこのシリーズにハマり始めたのはセガサターンの『F』からでした。ちょうど『ファイアーエムブレム』シリーズの『聖戦の系譜』にコレジャナイ感で脱落してポッカリ空いていた穴を、これなら埋められるかなーと手を出してみたらどっぷり沼にハマリました。

 『F』『F完結編』はセーブデータ破損という地獄を見たこともありましたが、そのおかげで2~3周分くらい遊び。プレステを購入してからは『コンプリートボックス』で『第2次』『第3次』のリメイク版をクリア、『α』も2周クリア、『α外伝』は友達に借りてそこまでハマらなかったのですが、『第2次α』は大好きなクロスボーンガンダムが参戦したのでPS2のレンズの調子が悪い中でもなんとかプレイしてクリアしました。


 んで、その後一切触れていません。
 PS2が壊れてしまったというのもありますが、DSでもWiiでもPS3でも3DSでも持っている機種で『スーパーロボット大戦』シリーズは発売していました。しかし、全くプレイする気が起きませんでした。あんなに楽しんでいたシリーズなのに。特に難しくてクリア出来なかったとかではないのに。


 その理由が前述したクロスボーンガンダムが参戦した『第2次α』でした。
 『スーパーロボット大戦』が生まれた頃には『ガンダム』やら『Zガンダム』やらが参戦しているのが当然で、それに何の不思議もなかったのですが、シリーズのファンになってからは「俺の大好きな○○がスパロボに参戦しないかなー」と妄想するようになって……
 『クロスボーンガンダム』というのは、言ってしまえば初めて自分が大好きな作品が『スパロボ』に参戦するという夢が適った作品だったのです。そのくらい私は『クロスボーンガンダム』が大好きなんです。

(関連記事:人間の価値とは。『機動戦士クロスボーン・ガンダム』全6巻紹介


 それくらい期待してプレイした『第2次α』―――SRPGとしては普通に面白かったんですけど、普通に面白かったんですけど。当たり前ですけど、『スパロボ』の中ではクロスボーンガンダムって“ただの一つの機体”でしかないんですよね。
 原作では地球の命運を託される唯一の希望だったし、そうした絶望的な状況で成長していく主人公達に目頭が熱くなっていったのですが、『スパロボ』ってそういう作品が幾つも参戦しているから「別にクロスボーンガンダムなくても地球救えるよね」という気持ちになっちゃって。実際、性能としても弱くもなく強くもなく。

 これ……『スパロボ』に限った話じゃなくて、ガンダムシリーズがたくさん集まったシミュレーションゲームでもアクションゲームもそうなんですけど。たくさんの作品が集まれば集まるほど、私の大好きな作品は「十数分の一」にしか過ぎなくなっちゃって。そのことを意識し始めてから、もう興味がなくなってしまったのです。

理由:ただのSRPGとして遊んでいる内は楽しかったのに、愛着のある作品が参戦しても「ただの一作品に過ぎない」と気付いた時に冷めてしまった


○ 『ウイニングイレブン』シリーズ
Jリーグ実況ウイニングイレブン2000 ワールドサッカー ウイニングイレブン6

 1本買ったら、その1本で何百時間と遊べてしまうので……「選手データが最新版になりました」くらいでは買う気が起きなくて、いつしか興味を失ってしまっていました。

理由:1本買えば何百時間も遊べるスポーツゲームは、わざわざ最新作を買う気にならなかった


◇ まとめ
 とりあえず、前の記事に書いた『ファイアーエムブレム』シリーズを除いて思いついたのを全部書きました。『マリオ』や『ゼルダ』はまだ追いかけていると言えるし、『ドラクエ』は(兄貴が好きで買っていたので)自分で買ったことは1作もないので省きました。

 並べてみて思ったことは……
 「シリーズ作品」でありながら「変わり続けること」が、シリーズ作品を追えるかどうかの裏表になっているのかなということ。

 私が『ファイナルファンタジー』シリーズや『くにおくん』シリーズを追いかけていたのは、「毎回「新しいゲームシステム」になっている」からでした。だから、毎回新鮮な気持ちで遊べたし、“単なる続編”ではない魅力を感じていました。
 しかし、ひとたび追いかけられなくなるとそこが“ハードル”になってしまいます。「面倒くさそう」「前作にちょっと付け足すだけで良かったのに」「俺の好きな○○じゃなくなってしまった」――――

 DS時代に『Newマリオ』とか『テトリス』とか『ドラクエ』のリメイクが大ヒットしたのを思い出すに、「毎回「新しいゲームシステム」になっている」ものよりも「安心して楽しめる」「今まで通り楽しめる」ことを重視する人が多いのだと思いますし……自分にだってそういう気持ちがあったことが分かりました。それこそ『聖戦の系譜』をコレジャナイと途中で辞めてしまったのもそういうことですしね。

 しかし、逆に『ウイニングイレブン』みたいなスポーツゲームは「選手データが変わっている以外に違いが分からないから別に新作買わなくてもイイや」と思ってしまったので、マンネリが必ずしも良いってワケでもないんですけどね(笑)。

(関連記事:延々と『ピクロス』をやり続けてしまう


 「私達がファンをやめる瞬間はいつなのか―――」という、この記事冒頭の文を思い出すに……これはやはり難しい問題で、「変わり続けても」「変わらなくても」ファンをやめてしまう瞬間が来るんだと自分のゲーム歴を見ると思いました。
 人気シリーズの新作が出る度に、「変わりすぎだ!これは俺の好きな○○じゃなくなった!」という人と「変わらなさすぎる!マンネリだ!」という人が同時に出てきたりするもので。その両方の理由でファンは離れていくのだから、「ファン全員が離れない続編」なんてものは不可能なんでしょうね。という身も蓋もない結論。


 とりあえず『ダウンタウン熱血物語2』の開発再開を、私は首をながーーーーくして待っておりますよ。

| ゲーム雑記 | 17:54 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

「小説」と「アニメーション」の違い

 今年の1月から始めていたアニメ版『氷菓』の再視聴が終わったので、原作小説の<古典部>シリーズも5冊読了しました。
 んで、今更ながらに気が付きました……私にとって、「アニメ」と「原作小説」の両方を観た&読んだ作品はコレが初めてかも知れない―――と。いや、多分「アニメ」に限らず、実写の「ドラマ」とか「映画」とかでも「原作小説」まで読んだものはないんじゃないかと思います。

 それは何故か―――という話は、あまり面白い話になりそうにないから置いといて。
 自分が『氷菓』という作品で初めて“「アニメ」と「原作小説」の両方を観た&読んだ”ことで気付けたことがたくさんあって、そちらの方が面白い話になりそうだからそちらを書こうと思います。「小説」と「アニメ」は全く異なるメディアですし、「小説原作のアニメ」は「漫画原作のアニメ」とも全く異なるんだと知れたのです。



 さて、本題に入る前に……「そもそも『氷菓』って何?」って人もいらっしゃるでしょうから、そこから説明しようと思います。
 『氷菓』とは2012年4月~9月に放送された京都アニメーション制作のアニメです(公式サイト京アニサイト)。推理モノですが、殺人事件が起きてその犯人を暴くというタイプの推理モノではなく、学園生活の中で起こる謎を解決していく「日常ミステリー」というジャンルの作品です。

 原作は米澤穂信先生の<古典部>シリーズという小説です。
 <古典部>シリーズは現在までに5冊の単行本が刊行されていますが、アニメ化されたのは『氷菓』『愚者のエンドロール』『クドリャフカの順番』『遠まわりする雛』の4冊です。アニメのタイトルが『氷菓』になったのは、原作の記念すべき1冊目のタイトルですし、“古典部の文集”という重要アイテムの名前だからです。

 原作4冊がどうアニメ化されたかというと、こんなカンジ。

◇『氷菓』→古典部の文集「氷菓」と、千反田えるの叔父に関する謎に迫る話。アニメ版では1~5話に相当。
◇『愚者のエンドロール』→2年F組の自主制作映画にまつわる謎に迫る話。アニメ版では8~11話に相当。
◇『クドリャフカの順番』→文化祭3日間の出来事と、そこで起こった十文字事件の真相に迫る群像劇。アニメ版では12~17話に相当。
◇『遠まわりする雛』→元々は別々に発表された短編を時系列順に並び変えることでキャラクター同士の関係性の変化を描く短編集。アニメ版では1話のBパート、6話、7話、19話、20話、21話、22話に相当。


 アニメ版ではストーリー上かなり重要だと思われた第18話「連峰は晴れているか」は単行本未収録の短編なので、原作は確認できず。また、コミックス限定版に同梱されたOVA「持つべきものは」はアニメオリジナルエピソードです。


○ 「アニメ」と「小説」、どちらが「分かりやすい」?
 以前にも書いたことがある話なのですが、中学時代に私の“人生観”というか“世界観”を変えたクラスメイトの一言がありました。娯楽を楽しむには「能力」と「労力」が必要だという話。

 「俺は頭が悪いから小説を読んでも面白くないんだよ」

 こういうことを言うのは本を読まない彼に限ったことではなく……「小説」などの「活字の本」は、頭を使わないと読めなくて、頭が悪い人には楽しめないんだみたいな言説は、活字の本を読む“頭の良い人達”からもよく出てきます。「若者の活字離れが深刻だ」とか、「最近の若者は漫画しか読まないから心配だ」とか、「読書こそが想像力を養ううんぬんかんぬん」とか。

 「文章」から、「その空間」「そこにいる人物」「そこで起こっている出来事」を正確に想像するのは確かに大変です。能力が必要だと言うのも分かります。
 かくいう私だって、今回『愚者のエンドロール』を読んで「2年F組が作った下手くそな映画」を「文章」だけで正確に想像するのはムリだなと思いましたもの。映像的なトリックや、空間的なトリックは、「アニメ」の方が遥かに分かりやすいですもの。頭が悪くて申し訳ない。



 ただ……じゃあ、「アニメ」は「小説」の上位互換かというと全然そんなことはなくて、「小説」の方が遥かに分かりやすいシーンも多いんですよね。

 例えば、

 そんなことを言われて俺は少し悲しかった。

という小説の地の文があったとします。これを読めば、(日本語が読める人ならば)百人が百人「主人公は少し悲しかったんだな」と分かると思います。私の中学時代のクラスメイトが自称したような“頭が悪い”人であっても。

 しかし、これを「アニメ」とか「映画」で表現する場合……どうしましょう。
 主人公に「そんなことを言われたら少し悲しいじゃないか」なんて台詞で言わせるワケにはいきませんよね。台詞で説明せずに主人公の「少し悲しい」という感情を表現するためには、主人公の表情だったり、カメラワークだったり、画面の構図だったりで「少し悲しい」を伝えなければいけません。
 そこが演出の腕の見せ所ではあるのですが、映像だけでは全ての人に「主人公は少し悲しかったんだな」とは分かってもらえないのです。自分はブログでアニメの解説記事なんかをよく書きますけど、まーしょっちゅう「たかがアニメにそんな意味なんかあるワケがない」「テキトーに作ってるだけなのに信者が超解釈してくれるからアニメって楽だよな」なんてコメントが付きますもの。

 映像が何を表現しているかを、みんながみんな読み取れるワケではないんです。


 だから、特に一人称の小説なんかは顕著だと思いますが、登場人物の心理は「アニメ」よりも「原作小説」の方が遥かに分かりやすいです。
 『クドリャフカの順番』の終盤でどうして摩耶花が泣いたのかは、(アニメ版でも分からなくはないけど)「原作小説」の方が分かりやすかったと思いますし。千反田さんの物語も、里志の物語も、「原作小説」の方が心にグッとくるものがありました。

 「小説」は頭の良い人しか楽しめなくなくて、「アニメ」は頭が悪い人でも楽しめる―――なんてことは全然ないです。「アニメ」は「アニメ」で読み取る能力と労力が必要なんです。



 当然、こんな記事を書いている私だって必ずしも「映像が表現しているもの」を正確に受け取れているワケではありません。
 アニメ版の「氷菓編」のラストを観て「主人公はこう思っているんだろうな」と考えていたことと、原作小説の『氷菓』を読んで「主人公はこう思っていたのか」ということが、ものの見事に正反対でした。詳しく書くとネタバレになるから書きませんけど、「否定」と「肯定」くらい正反対でした。

 「あれ?原作ってこうなんだ!?アニメ版だと改変したのかな……」と思ってもう一度見直しても、割と原作に忠実な演出になっていて、どうして正反対の解釈をしたのか自分でも分からないくらいで。つまり、それくらい「アニメ」を作り手の思惑通りに解釈するのは難しいんだよと思いますし、「小説」と「アニメ」は全く別のメディアだと思うのです。



○ 数冊の「小説」を、一まとめの「アニメ」に構成すること
 これは「原作小説」でも様々なパターンがあって、「1巻、2巻、3巻……」と続くケースはまた別だと思うのですが、この<古典部シリーズ>のように『氷菓』『愚者のエンドロール』『クドリャフカの順番』『遠まわりする雛』とそれぞれに別々のタイトルが付いている小説は“どの1冊から読んでも大丈夫”なように独立した話になっているのが普通です。

 もちろん出来事は繋がっているので、『クドリャフカの順番』の中で「氷菓事件」「女帝事件」と言った過去作の出来事が言及されることはあるのですが……「氷菓事件」の真相や「女帝事件」の真相が、『クドリャフカの順番』から読み始めた人にネタバレしちゃうみたいなことはないようになっています。


 だからなんだ……と思われたかも知れませんが、これがアニメ化の際には重要な話で。
 小説というのは本来「1冊」「1冊」で独立しているものであって、アニメ化する際に「じゃあ4冊分を全24話でまとめましょう」とした場合、1本のアニメとしてはまとまりが悪くなってしまうことがあるんですよね。
 具体名は出しませんけど、ライトノベルのアニメ化だと「最初の数話は超面白かったのに、その後はグダグダ」ってものもあって、ああいうのって恐らく「原作小説1冊目」と「原作小説2冊目以降」の差なんだよなぁと思ったりもします。


 『氷菓』のアニメの場合、原作を読んでみて「なるほど」と思ったことなんですけど……
 原作4冊目の『遠まわりする雛』は短編集ということで、1学期の初め、1学期、夏休み、2学期、冬休み、3学期、春休みに起こった別々の事件を収録しているのですね。別々に起こった事件を時系列順に並べることでキャラクター同士の関係性の変化を描く意図があったようで。これはまぁ、言ってしまえば「折木奉太郎」と「千反田える」の関係性が1年でどう変わったのかを描いているとも言えて(※1)

(※1:アニメを先に観た時には「1話Bパート」の伏線が「21話」で消化されることに「何事……?」と思ったのですけど、アレは原作だと『遠まわりする雛』という1冊の中での話で、見事に“対比された二つの事件”だったんですね。)


 アニメ版はこれに準拠して、原作4冊分の出来事を時間軸通りに並べているだけのように見えるのですが、アニメ全体として“「折木奉太郎」と「千反田える」の関係性が1年でどう変わったのか”という軸をつけて描き直したように思えます。
 分かりやすい例を挙げると、第18話の「連峰は晴れているか」を経た後、千反田さんが折木のことを異性として意識しているシーンがアニメ版では付け足されているとことか。ところどころに「でも他者との関係だって悪くない」と思わせるシーンが追加されていたり。


 別々の4冊の「小説」を、一まとめの「アニメ」として描き直すにあたって……『遠まわりする雛』に収録されているエピソードを要所に挟むことで、上手く構成し直しているなぁと思いました。これは、原作者自ら「構成協力」として参加しているということも大きいのかなと。
 あとまぁ……「バラバラの順番に発表された原作」を「時系列順に並び替えてアニメ化する」ということを京都アニメーションがやるということ自体が何かのメタファーな気もしますけど、気にしすぎな気もします(笑)。


 そういう意味でも、今回初めて「アニメ」→「原作小説」の順で観たことは“二度楽しめる”良い経験をだったと思いますし、『氷菓』という作品は良いサンプルだったと思いますし、今後も「アニメ」→「原作小説」の順で作品を楽しむというのはどんどんやっていきたいと思いました。


氷菓 全11巻セット [マーケットプレイス Blu-rayセット]氷菓 全11巻セット [マーケットプレイス Blu-rayセット]

2013-07-25
売り上げランキング : 36665

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

○ 余談:「アニメ」の後に「原作」を読むもう一つのメリット
 自分は以前から「アニメ」の後に「原作」を読むのは面白いよという提唱を続けていて。今回自分が体験した『氷菓』のように「アニメ→原作小説」の順だと、アニメでは表現されていない部分も分かるし、原作をどう構成し直すかにも面白さがあるんだよということをこの記事で書いてきたのですが。

 もっと分かりやすいメリットとしては……
 「アニメの後の話」を原作で読むことが出来るというものがあるんですよね。


 『氷菓』の場合、原作のストックが1冊しかないので「アニメの2期は可能性薄いかなー」と思ったので、まだアニメ化されていない原作5冊目『ふたりの距離の概算』も読むことにしました。
 『ふたりの距離の概算』は2010年に単行本化されているので、2012年に放送されたアニメにねじ込むことも出来たとは思うんですが……アニメはアニメとして「高校1年の1年間」を描き、「折木奉太郎と千反田えるの二人の関係性の変化」を軸にしたストーリーにするために、原作4冊目『遠まわりする雛』までをアニメ化したのはイイ区切りだったと思います。

 『ふたりの距離の概算』は、“その後”の物語。
 高校2年生になった折木奉太郎と、古典部と、神山高校の物語です。

 原作を読んでいなかった私の中では2012年9月のアニメ最終回以降、<古典部>の世界はあの最終回のまま時間が止まっていました。高校1年最後の春休み、狂い咲きの桜が舞う季節、あの美しい映像のままずっと時間が止まっていました。1年半の間ずっと。
 しかし、彼らの物語はそこで幕を閉じるのではなく、その後も彼らの青春は続くのです。アニメ最終回の後、折木は何を思ったのか、里志と摩耶花の関係はどうなったのか、新入生が入ってくる季節で古典部は何をするのか―――原作ではちゃんと“その後”が描かれているのです。


 「アニメ」が終わって寂しいのなら「原作」でその続きを読もうぜ!というのは、この作品に限らず私が「アニメ」の後に「原作」を読むことを勧める理由の一つでもあります。
 ただ、まぁ……「原作」の方も続刊がちっとも出ないというまた別のもどかしさも生まれるんですけど(笑)。

ふたりの距離の概算 (角川文庫)ふたりの距離の概算 (角川文庫)
米澤 穂信

KADOKAWA / 角川書店 2012-06-25
売り上げランキング : 2155

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| アニメ雑記 | 17:48 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

考察:二次元のエロは現実を目指すべきなのか

 大きなおっぱいの絵が苦手です。

 いきなり太字&赤字で宣言するようなことでもないかも知れませんが、自分という人間を見つめ直そうとすると、一番目か二番目かに挙げられる特徴がコレではないのかと思ったのです。私のアイデンティティに関わる重要な話かも知れません。
 あくまで“絵”の話です。漫画とかアニメとかイラストとか、そういう“二次元”の話。ゲームのCGとかもそうか。
 現実だろうが、写真だろうが、映像だろうが、生身の女性についている大きなおっぱいは「積極的に好き」とは言いませんが「苦手」と言うほどでもありません。


 18禁か否かに関わらず、「現実にはありえないほど大きなおっぱい」を持ったキャラクターって二次元にはたくさんいるじゃないですか。私はああいうおっぱいを見ると、もうエロ方向のスイッチがOFFになっちゃうんですね。「日常生活どうしているんだろう」「こんなに揺れて痛くないのかな」「年齢を重ねた際のケアとか大変そう」等と心配になってしまうという理由が一つ目で……。

 私は絵を描き始めた頃、例えば女性の体を把握するのに「水着写真」とか「ヌード写真」なんかをよく研究して、なるべく「現実に近い女体の絵」を描けるように努力しました(※1)。それは、現実の女性こそが「リアル」であり、それに近い絵を描くことこそが「リアリティ」だと思ったからなんですね。
 そういう価値観を持った自分からすると、「現実にはありえないほど大きなおっぱい」は「リアル」の否定であり、「リアリティ」のない絵であり。そこには「リアルをありのまま描写しよう」ではなく「現実ではありえない大きさのおっぱいを描こう」という人為的なものも感じられてしまい、そうした“記号としてのおっぱい”には私はエロスを感じられないという二つ目の理由があったのです。

(※1:なので、私のPCのハードディスクにたくさんの「水着写真」や「ヌード写真」が保存されていたとしても、それは努力の跡であって私がエロイということでは決してないのです。決して。)


 ということで……あくまで「私の趣向」を中心に考えると、「現実にはありえないほど大きなおっぱい」の絵は一体誰得なんだろうとずっと疑問でした。誰が喜ぶのか、どういう人が喜ぶのか、どういう理由で喜ぶのか―――サッパリ分かりませんでした。
 ですが、当然この世界は「私みたいな人間」ばかりでは出来ていませんし、「現実にはありえないほど大きなおっぱい」が描かれ続けるというのは「現実にはありえないほど大きなおっぱい」に需要があるというだけの話なんです。それはつまり、二次元のキャラクターに求められるエロには「現実に近いものを目指したエロ」と「現実ではありえないものを目指したエロ」の二通りがあるということに私は気付いたのです!

まおゆう魔王勇者 魔王 紅玉の瞳 (1/8スケール PVC塗装済み完成品)まおゆう魔王勇者 魔王 紅玉の瞳 (1/8スケール PVC塗装済み完成品)

壽屋 2013-10-25
売り上げランキング : 1985

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

○ 現実はそんなにエライのか
 ついさっき、私は“「現実にはありえないほど大きなおっぱい」の絵にはリアリティがないのでエロスを感じない”と書きました。しかしです。じゃあ、私の描く絵だったり私が受け手として好む絵だったりが「現実をそのまま写実的に描く絵」かと言うとそうではありません。

 女性キャラの目は大きく、鼻は小さく、顎はか細く―――全くもって「リアル」ではありません。もし私が二次元を嫌悪する人に「あんなのは現実ではありえない。あんな絵は誰が喜ぶのかサッパリ分からない」と言われたなら、きっとこう反論します。「“現実”をそのまま再現するだけなら“絵”なんて要らねえだろ!!」と。


 ……ふむ。
 人間っていいかげんですね!


 女性キャラの目を大きく描くのも、鼻を小さく描くのも、“デフォルメ表現”の一つです。
 “目の大きなキャラ”は“幼さ”を強調し、“鼻の小さなキャラ”は“女性性”を強調する―――とか、うんたらかんたら。デフォルメ表現は演出論なので、こんな記事のたった一行で「ついでに解説する」のは不可能です。またの機会に。

 強調したいもののためにそこを「現実ではありえない」ように描くことなんて、“絵”にとっては当然の技法です。それを「ありえないからwwwww」などと笑う人間は、“演出”や“表現”を分かっていないだけです。


 「現実にはありえないほど大きなおっぱい」も“デフォルメ表現”の一つだと考えれば、何の違和感もありません。目の大きなキャラの目をより大きく描くように、おっぱいの大きなキャラのおっぱいをより大きく描いているだけなのです。
 それを「揺れたら痛そう」等と心配するのは、目の大きなキャラに対して「目にゴミが入りやすそう」とか「コンタクトレンズとかどんだけの大きさになるんだろう」と心配するようなものです!そこは気にしちゃいけないんです!


 もちろん程度の差はありますし、絵柄の好みの差はあります。
 “絵柄の好み”というのは、言ってしまえば「どこまでデフォルメ表現を許容できるのか」が人それぞれ違うということだと思います。私だって、大きすぎる目は苦手だし、『一週間フレンズ。』のアニメはもうちょっと口の位置を上にしてくれって思いますし、『ごちうさ』のアニメはもうちょっと口の位置を下にしてくれって思います。

 でも、それらの“デフォルメ表現”が間違っているとは思いません。
 それがベストだと思って描いている人がいる、そこに需要がある。自分の好みではないから存在価値がないだなんて思うのは、世界への冒涜です。世界は自分が想像している以上にいろんな人がいるんです。


 おっぱいもそうです。
 「現実にはありえないほど大きなおっぱい」が描かれるのも表現の一つですし、私が「現実にはありえないほど大きなおっぱい」が苦手な理由も所詮は“絵柄の好み”という身も蓋もない話です。でも、この話。「絵を描く人間」である以上、忘れてはいけないことだと思うのです。

 私達は「現実」をそのまま描くワケではありません。
 「現実」を「デフォルメ」して描くのだけど、その「デフォルメ」を受け入れられる許容範囲は人によって違う―――「現実にはありえないほど大きなおっぱい」はそれを私に教えてくれているのです。

ぽっぴんジャンプ♪ TVアニメ(ご注文はうさぎですか?)EDテーマぽっぴんジャンプ♪ TVアニメ(ご注文はうさぎですか?)EDテーマ
チマメ隊

NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン 2014-05-27
売り上げランキング : 226

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| ヒンヌー | 17:59 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

| PAGE-SELECT |