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変わらない価値のあるもの

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2014年11月のまとめ

 『境界の彼方』の劇場版の情報が公開されました。



 テレビ版が赤系の暖色なイメージだったのに対して、劇場版は青系の寒色なイメージなんですね。
 劇場版は、テレビ版の総集編的な「過去篇」と、テレビ版から1年後を舞台にした「未来篇」の二部作だとか。前者が3月公開、後者が4月公開だそうです。今度こそ美月の伏線は消化されるのだろうか……


 話は変わるんですが……
 現在、私はバンダイチャンネルの「見放題」サービスで『劇場版ガンダム』三部作を視聴中です。テレビ版は何周も観たけど、劇場版は大昔に1周しか観ていないからついでにもう1回だけ観ておこうかなと。テレビ版は43話もあってオススメするハードルが高いけど、劇場版三部作ならオススメしやすいかなと思ったのですが……

 改めて思ったんですけど、私「テレビアニメの総集編の劇場版」ってあんま好きじゃないんすねー。
 もちろん「短いから初めて観る人が気軽に手に取れる」というのは分かりますし、そういう意図でたくさん作られているのでしょう。しかし、短くするためには当然「カットされる部分がある」。大好きなアニメほど「全部のシーンが好き」だから、カットされたシーンに「これがなくなったら意味変わっちゃうじゃん!!」と思ってしまうのです。

 これを書いている段階ではまだ1本目しか観ていないのですが……避難民のシーンとか、イセリナの特攻とか、「戦争の悲惨さ」を印象付けるシーンがことごとくカットされているので、個人的には非常に残念です。劇場版だけ観た人が「ガンダムってこんなもんか」って思わないか心配です。
 ただ、これは私の性格上、「原作→アニメ」の順に観ると不満しか抱かないように、「テレビ版→総集編の劇場版」もまた不満しか抱かないってだけの話なのかも知れませんが。



 ということで……どうしようかなぁ……『境界の彼方』。
 「未来篇」はともかく「過去篇」は絶対に不満しか抱かないと思うしなぁ……

 その前に『イデオン』の劇場版も観なきゃなぁ……


 「2014年11月のまとめ」は私事・創作活動の報告などが大半なので、今月も読みたい人だけ「続きを読む」をクリックして下さいな。

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| ひび雑記 | 17:53 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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「一人用専用のゲーム」は廃れるのか

 先日、こういう記事を書きました。

 どうして私は“オンラインモード”のあるゲームが嫌いなのか

 この記事のコメント欄に興味深い話が出ていて……
 要約しますと「オンラインでもオフラインでも“誰かと一緒に遊ぶと楽しいゲーム”が主流になっていて、一人でゲームを遊びたい自分がこの先ゲームを楽しめるのかと思うことがあります」という話でした。私は咄嗟に「いやいや、一人用専用のゲームもたくさんあると思いますし、これから先もなくならないと思いますよー」と返信したのですが……


 果たして、本当にそうだろうか……と、その後ちょっと考えてきました。
 導入部分なので簡単にまとめると……確かにゲーム機用の安価なダウンロード専売ソフトには「一人用専用のゲーム」はたくさんあるし、今後もなくならないと思うのだけど。パッケージで販売されるソフトは「オンラインかオフラインかで“誰かと一緒に遊ぶと楽しいゲーム”」が主流になっているように思えます。

 んで、ダウンロード専売ソフトに「一人用専用のゲーム」がたくさんあったとしても、「オンラインで誰かと一緒になんか遊びたくない」って人はゲーム機をオンラインに繋いでいないから買えないってことも多いんじゃないかと思ったのです。



 私の場合「“オンラインモード”のあるゲームが嫌い」と言っても、嫌いなのは「同時に接続して対戦なり協力プレイなりをするゲーム」であって……
 『とびだせ どうぶつの森』の「夢見の舘」とか、『カルチョビット』とか、Miiverseみたいに、「誰かのプレイの足跡がオンライン上に残ってそれを好きな時に利用できる」というゲームは大好きだったりします。『マリオメーカー』を楽しみにしていますよ!その前に『スマブラ』の「ステージ作り」だ!

 でも、究極的に「誰とも一緒にゲームを遊びたくない」って人はそれすらもイヤでしょうし、そもそもそういう人はゲーム機をオンラインに繋ぐことすらイヤでしょう。
 コメントを下さった方がそうなのかは置いといて、そういう人であっても“今のゲーム”と“これからのゲーム”は楽しめるのかと考えてみようと思います。



◇ 2Dアクションゲーム
 一言で「2Dアクションゲーム」と言っても色々あるんですけど……
 『スーパーマリオブラザーズ』に代表される「横スクロール2Dアクションゲーム」は、ファミコン・スーファミくらいの時代は(アーケードも含めて)元気なジャンルでしたが、近年のパッケージソフトとしてはなかなか厳しいジャンルになっちゃっているかなぁと思います。

 もちろん『マリオ』や『カービィ』などの人気シリーズは依然として出ていますし、高い売上げも残しているのですが……人気シリーズ以外の新作はパッケージソフトでは厳しく、『マリオ』や『カービィ』などの人気シリーズでも多人数プレイの要素をどこかに入れています。据置機では『Newマリオ』『ドンキー』『カービィ』も協力プレイが出来ますし、携帯機では『カービィ』『ヨッシー』も複数人で遊べるモードが収録されています。
 これはまぁ、別に最近に限ったことじゃなくて……1980年代のアーケードやファミコン・スーファミの時代から、『魂斗羅』とかスーファミの『ゴエモン』とか『カービィ』とか、「横スクロール2Dアクションゲーム」は「同時協力プレイ」が盛んなジャンルでしたから、その流れが続いているだけという考えも出来ますね。

 ダウンロード専売ソフトならば、『蒼き雷霆 ガンヴォルト』とか『魔神少女』のような一人用専用の「横スクロール2Dアクションゲーム」はあるんですけど……パッケージソフトに限定すると、「人気シリーズ」でかつ「複数人プレイの要素」を入れないと厳しいジャンルになっているのかなぁと思います。

 オンライン協力プレイに関しては、『Newマリオ』なんかは「今時オンライン協力プレイに対応しないとか!任天堂はゲーマー層を軽視している!」と叩かれる要因になっていますけど……「ラグ」の問題があるので、『Newマリオ』のように「他のプレイヤーが障害物になる」「ちょっとのズレで落ちて死ぬ」タイプのゲームは対応が難しいんじゃないかと思うんですけど。まぁ、どうでしょうね。


 その他……「横スクロール以外の2Dアクションゲーム」で言えば。
 『ストII』とか、最近で言えば『スマブラ』のような「対戦格闘ゲーム」の場合は、当然ながら「対人戦」で遊ぶことが出来ますし。最近はオンライン対戦が出来るのが普通のジャンルですよね。
 『ファイナルファイト』とか、最近では『閃乱カグラ』のような「ベルトスクロールアクション」も、昔から「2人協力プレイ」が可能なジャンルですし。オンラインによる協力プレイが導入される作品も多いですよね。


 2Dアクションゲームは、アーケードゲームからの流れもあってファミコンやスーファミの時代から「協力プレイ」が盛んであって……現在でもパッケージソフトで生き続けているシリーズの多くは「複数人でも遊べる」ようになっているように思います。

 「一人で遊べるし、複数人でも遊べる」だけならイイじゃんとも言えるんですけど、元々この話は「Instrumental要らないから安くしてくれ!」という話から始まっているので……一人でしか遊ばないのに「複数人で遊べるモード」が入っているだけで損した気になるって気持ちも分からなくはないです。

 なのでまぁ、「ダウンロード専売ソフトをやろうよ」って話になってしまうのですが(笑)。


◇ 3Dアクションゲーム
 このジャンルは私は詳しくないのですが……
 日本で一番売れている3Dアクションゲーム『モンスターハンター』は、元々はオンライン協力プレイで遊べるゲームから始まり、携帯機を持ち寄るオフライン協力プレイで遊べることで大ブレイクして、現在は両方ともに対応しているシリーズですよね。
 『モンスターハンター』の大ヒットにより、日本でも「みんなで協力して遊べる3Dアクションゲーム」が人気ジャンルになりました。

 また、以前に比べて日本でも売れるようになってきたFPSやTPSなどの3Dアクションシューティングも、もちろんオンラインに繋いでチーム戦で戦ったりしますし。
 『Watch Dogs』(18歳未満禁止)のようなオープンワールドのゲームであっても、マルチプレイの要素が入っていますし。

 以前の記事で書いたように『レギンレイヴ』や『新パルテナ』には「一人用のストーリーモード」と「複数人で遊ぶモード」の二つが入っていますし、『GTA』(18歳未満禁止)ですら「複数人で遊ぶオンラインモード」が入っているという。


 「海外ではオンラインの要素がないとどんなにイイゲームであっても売れない」という説もありますし、卵が先か鶏が先かは分かりませんけど……大型タイトルであればあるほど、3Dアクションゲームも「複数人でも遊べる」ゲームが多くなっているように思います。


◇ 和製RPG
 アクションゲームやスポーツゲームが、ファミコンの時代から「みんなで遊べるもの」だったのに対して……その反動で「一人で遊べるもの」として人気だったのが『ドラゴンクエスト』からのRPGブームでした。「戦闘は複数人で操作できるRPG」もスーファミの頃からありましたけど、でもまぁやっぱり「RPGは一人で遊ぶもの」として人気だったと思います。

 ただ、その『ドラゴンクエスト』ですら、『9』→『10』と「みんなで遊ぶもの」へとシフトしていますし。『ポケモン』にしろ『妖怪ウォッチ』にしろ育成に特化したRPGは「みんなで遊ぶ要素」が充実していますし、ソーシャルゲームや『パズドラ』フォロワーの作品なんかもそういう要素が入っています。


 もちろん『ドラクエ10』だって『妖怪ウォッチ』だって一人で遊んでいる人はたくさんいることは分かるんですけど、「みんなで遊べる人はもっと楽しんでるんだろうなぁ……」と思ってしまう人がいるのも仕方がないことだと思います。

 ただ、「一人用専用のRPG」が絶滅したワケではなくて……
 『ペルソナ』だって、『世界樹の迷宮』だって、『真・女神転生』だって、まだパッケージソフトでシリーズは続いています……って、全部同じ会社じゃねえか!

 今でも生き残っているRPGで「一人用専用」って後は何がありますかね……『ゼノブレイド』も新作はオンライン要素が入っているし、『FF15』はどうだろう。『アトリエ』シリーズや『テイルズ』シリーズは、まだ「一人用専用」か。

 かつては「一人で遊ぶゲーム」の代表格だったRPGも、オンライン対応で「みんなで遊ぶゲーム」への波が来ていると思います。でも、「RPGは一人で遊びたい」って人も多いから、絶滅はしないんじゃないかなぁとは思っています。


◇ アドベンチャーゲーム
 『ゼルダ』のような「アクションアドベンチャー」と、『逆転裁判』や『かまいたちの夜』みたいな「テキストアドベンチャー」は全然違うジャンルだと思います。
 「アクションアドベンチャー」に関しては、前述の『Watch Dogs』のようにオープンワールド化してオンライン要素を取り入れているものもあるので……Wii U版『ゼルダ』も「オンライン要素」が入ってくる可能性はあるかもなぁと覚悟しています。「謎解き」や「ストーリー」は一人で遊びたいけど、ハイラル平原を自分以外の冒険者が歩いているとかなら別に構わないと思いますし。


 では、「テキストアドベンチャー」はというと……このジャンル、オンラインに繋いで「みんなで遊ぶ」のに向いていないジャンルなんですよね。
 「正解」を知っている人と協力プレイをするとあっという間にクリアしてしまうし、「主人公=自分」の没入度の高いジャンルなので「他に主人公がいる」のは食い合わせが悪いですし。なので、これだけ「ゲームをオンラインに繋いでみんなで遊ぼう!」という流れが来ているゲーム業界において、まだまだ「一人用専用」が続いているジャンルだと思います。

 でも、どうなんでしょう。
 かつてテキストアドベンチャーゲームが行き詰った時に『弟切草』がブレイクスルーを果たしたように、次の進化は「みんなで遊ぶからこそ面白いテキストアドベンチャー」が生まれた時かなぁと思っているのですが。


◇ パズルゲーム
 そもそもパッケージソフトで禄に出ていない!!
 落ちモノ系はオンライン対戦が必須だし、一人で黙々と遊ぶタイプ(アクションパズルも含む)はスマホやダウンロード専売ソフトが主戦場になっちゃいましたからね。DS時代は『立体ピクロス』とか出ていたけど、スマホやダウンロード専売ソフトの普及でもうパッケージソフトで出せる状況じゃなくなっちゃったかなと。

 パッケージソフトではないんで今日の記事の主旨からはズレるんですけど、『クニットアンダーグラウンド 』の紹介記事を書いて少し考えたこともありました……「アクションパズル」は一人で遊ぶゲームだけど、Miiverseで情報を共有しながら遊ぶのが楽しかったとあの記事には書きました。
 Miiverseは「一人用専用のゲーム」であっても「みんなで遊ぶと楽しいゲーム」に変える力があるのだけど、Miiverseによって全てのゲームが「みんなで遊ぶと楽しいゲーム」になってしまったら、一人でゲームを遊びたい人はどこに行くんだろう……と。


◇ クリエイト系のゲーム
 ↑の『立体ピクロス』なんかもそうですけど……
 「オンライン対戦」も「オンライン協力プレイ」も好きじゃない自分が、ゲームがオンライン対応になって一番嬉しかったのはコレです。「自分だけのステージを作れるゲーム」「自分だけのゲームが作れるゲーム」は昔からありましたが、オンライン対応になって、「他人が作ったステージを遊ぶことが出来る」「他人が作ったゲームを遊ぶことが出来る」ようになりました。

 『リトルビッグプラネット』とか、前述の『マリオメーカー』とか、それがメインのゲームではないけど『スマブラ』のステージ作りとか、『立体ピクロス』にも自作ステージを応募できるコンテストがあったし、エトセトラエトセトラ……


 こればっかしは「オンラインで他人と共有」することで面白さが広がるジャンルなので、オンライン対応は必須だと思われます。


◇ シミュレーションゲーム
 シミュレーションゲームは、かつてはRPGとともに「一人用専用のゲーム」の代表格だったと思うのですが。現在では「オンラインに繋げてみんなで遊ぶ要素」が少しずつ強まっていると言えます。
 『サカつく』とか『ダビスタ』とか、前述の『カルチョビット』もそうですけど……育成系のシミュレーションゲームは「せっかく育てたのだから自分の育てたチームで他の人のチームと対戦したい」とオンライン対戦が入っているゲームが今はほとんどじゃないかなぁと思います。

 
 一人で好きなように町を作れるゲームだった『シムシティ』も、2013年に出たPC版は「オンライン経由で他の都市と影響を及ぼしあう」という要素もあったり。一人で遊ぶゲームの代表格だったシミュレーションゲームも、緩くだけど「オンライン要素」を取り入れていく流れにあるのかなぁと思います。



 こうやって考えてみると……もちろん「オマケ」のような機能なものも多いですけど、多くのジャンルのゲームが「みんなで遊べる要素」をどこかに取り入れているように感じますね。
 “「一人用専用のゲーム」は廃れるのか”という記事タイトルで考え始めましたけど、「一人用専用のシリーズ」もどんどん「みんなで遊べる要素」を取り入れているので、気付いたら「一人用専用のゲーム」がどこにもなくなっていたカンジです。

1.オンライン要素や複数人で遊ぶ要素があっても、無視して楽しむ
2.ゲーム機をオンラインに繋いでダウンロード専売ソフトで「一人用専用ゲーム」を楽しむ
3.「一人用専用ゲーム」が残っているジャンルのゲームを探して楽しむ


 「じゃあ、誰とも繋がりたくない人はこれから先どうやってゲームを遊べばイイの?」という答えは、こんなカンジですかね。



 以前、『パズドラ』を自分は楽しめなかったという記事を書いた時に「『パズドラ』はフレンドとのやり取りが楽しいので、友達のいない人には楽しめないかもですね」と言われたことがありました。
 私じゃないですけど、「『マリオカート』の何が楽しいか分からない」と言った人に「『マリオカート』は友達と遊ぶから面白いんであって、オマエが楽しくないのはオマエに友達がいないからだっ!」と罵っている人を見かけたこともあります。

 その真偽はともかく……
 ゲームがたくさん売れるには「友達と一緒に遊ぶと楽しい」という要素が重要で、たくさん売れるゲームには「友達を巻き込んで遊べる」要素が入っているというのが近年のトレンドだと思います。「昔からそうだった」と言う人もいそうですが、ゲームがオンライン対応になってからその傾向はますます強くなったでしょう。

 そこに反対する気はないです。
 ゲーム会社だって「たくさん売りたい」と思うものでしょう。利益のこともそうですが、作り手だって「たくさんの人に遊んで欲しい」と思うものでしょう。
 遊び手だって、楽しんでいる人がたくさんいる。そこに文句はないです。



 しかし、頭の中に引っかかるものがあるのも確かなのです。
 「娯楽作品」とは何のためにあるのか―――
 友達がたくさんいて、インターネットで知らない人とも仲良く遊べるような“たくさんの人と繋がれる人”だけを対象にしてイイのか。友達なんていなくて、インターネットですら仲良く出来ないような“誰とも繋がれない人”こそが「娯楽作品」を必要としているんじゃないのか――――

 ゲームだけじゃなくて、漫画だって、アニメだって、テレビ番組だって、ラジオ番組だって……せめて、「この作品だけは」と“誰とも繋がれない人”と繋がれる力があると思いますし、自分も随分とそうした作品達に救われてきたはずなのです。


 なので……せめて、このブログでくらいは。
 世間の人気とか流行とかから外れまくっているこのブログくらいでは、「一人用専用のゲーム」を応援していきたいなぁと思うのです。




 いや……来週『スマブラ』買うんですけど……

| ゲーム雑記 | 17:57 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

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どうして自分は「女のコばかりのアニメ」が好きなのか。

 他の記事にもチョコチョコと書いていますが、現在の自分はバンダイチャンネルの有料会員になって「見放題」サービスを満喫中です。
 最大の目的は「ブログにレポート記事を書いて、アニメを観るにはこういう選択肢もあるんだと知ってもらう」ことなんですが……どうせ有料会員になったのだから、この機会に「観るのをスルーしちゃったけどずっと観たかった作品」を観ようと色んな作品を観ています。


 今日はその中の一つ、『ラブライブ!』を観て思ったことを書きます。
 『ラブライブ!』は電撃G's magazine、ランティス、サンライズの合同プロジェクトで、雑誌での読者参加企画や連載記事から様々なメディアミックスへと展開し。テレビアニメは第1期が2013年の冬アニメ、第2期が2014年の春アニメと放送され、いずれも大ヒットした作品です。

 私は第1期はスルーしちゃっていて、第2期の途中からチラッと観始めたのですが……途中から観てもメインキャラがたくさんいて名前を覚えることも出来ないまま終わっちゃいました。

 なので、バンダイチャンネルの有料会員になった機会に第1期を1話から全話観てみようと視聴を開始したのです。
 スーパー面白かったです。第1期の1話目から観れば一人一人のキャラが立っていることが分かるし、誰一人ムダなキャラはいなかったし、全員が魅力的だったし。かと言って単なるキャラ萌えアニメじゃなくて、「絶対不可能と言われていること」に立ち向かう少女達の物語で、熱い展開の連続の熱血アニメになっていました。観る前は「ただ女のコが可愛いだけのアニメ」なのかなーと思っていましたけど、全然そんなものじゃありませんでした。第2期も「見放題」対象になったら、また観返してみようと思います。


 ということで……今更『ラブライブ!』第1期の話かよと思われるかもですし、当時もコレは話題になっていたかも知れませんし、第2期はまた違うかも知れないのですが。


 『ラブライブ!』の世界って、徹底して「男」が出てこないんですね。

 スクールアイドルを目指す9人はもちろん全員女のコですが、出てくるファンも全員女のコ、家族も「母親」や「妹」は出てきますが「男の家族」は出てきません。唯一登場する「穂乃果の父親」も、顔が映らないよう後姿などのアングルだけでしたし、声も発しません。というかこのアニメ、全13話を通して「キャストに男性声優がいない」んです。

 凛と花陽の過去の話に「凛をからかう男のコ」が登場したので、この作品世界の設定が「人は全て女性として生まれてくる」ってワケじゃないと思うんですけどね。キャラデザが西田亜沙子さんなので、『シムーン』を思い出しましたけど(笑)。


 また……「男が登場しない」だけじゃなくて、「“男”という概念そのものがない」ようにも思えます。同じような「女のコばかりのアニメ」で、男のキャラがほとんど出ないアニメでも、こういう作品は実は少ないです。
 『けいおん!』や『ハナヤマタ』には「彼氏でも作れば」とか「男のコにモテそう」みたいな女のコ同士の会話が出てきますし、『ヤマノススメ』とか『結城友奈は勇者である』では女のコ同士で「コイバナ」をするシーンがあります(※1)これらの作品の世界には「男との恋愛」が存在しているんですね。ただ描かれていないだけで。

 同じように電撃G's magazineからアニメに展開されたガチ百合アニメ『Strawberry Panic』でさえ、「卒業したら男と結婚する」という台詞があって、「この世界に男が存在するのか!」と驚いた記憶がありますもの。

(※1:関係ないけど、東郷さん→友奈みたいにガチ百合っぽいコがいるところで「コイバナ」を始めるの、「好きな相手が女のコだったらどうしよう」みたいなデリカシーに欠けると思うんですけど!私は思うんですけど!)


 また、例えば『アイドルマスター』の真のような「ボーイッシュな女のコ」が女のコに人気というワケではないんですよね。「中性的な魅力」というのは言い換えれば「男性の存在する世界の価値観」なので、『ラブライブ!』にはそういうキャラは出てこないんです。凛は「女のコっぽくない」ことがトラウマになっていたみたいな描写もありましたけど、だからと言って「ボーイッシュ」だとは思いませんし、そういう扱いでもなかったですからね。

 9話で「絵里先輩が加わったことで女性ファンも付いたみたいです」という海未の台詞があったので、逆に「μ'sにも男性ファンがいたのか!」と驚いたのですが……『ラブライブ!』の世界では絵里みたいな「大人っぽい女のコ」が女性ファンに人気だというのが、『アイマス』の真と対照的だなぁと二作品を同時並行で観ていた自分は思いました。


 さて。
 「徹底して男が登場しない」ことが意図的なものなのか、意図的だったら何が狙いなのか……それは正直よく分かりません。「完全に作品世界から男を排除する」のだったら、凛の回想シーンには何故「凛をからかう男のコ」が出てくるんだって疑問が出てきますからね。
 “小学生”と“父親の後姿”くらいなら構わない……と考えるなら、やはり「男との恋愛」が存在しない世界のためにそうしているのかなぁと推測は出来ます。『アイマス』がかつてジュピターを出したことで「描写がなければいいという話じゃない、可能性を生み出しただけでアウトなんだよ」と猛反発を受けたことから、『ラブライブ!』では「男との恋愛」へと連想される可能性を徹底的に潰しているのかなぁと思います。


 まぁ……正直そこは「色んな方向性があるよね」と思うので、それぞれ好みはあるだろうけど、どっちがベストかとかは考えてもイミはないと思います。私は『ラブライブ!』も『アイマス』も別の方向性でどちらも好きです。

 考えたいのはむしろここからの話で……『ラブライブ!』を観て、改めて考えたのです。
 どうして自分は「女のコばかりのアニメ」が好きなのか。


 数ヶ月前だけど、話題になった記事。

 女子校出身者が娘を女子校に入れたがるワケのうちの一つかなあ。
 (white_cakeさん)

 今見たら、コメント欄がすごいことなってる……
 この記事の主題は「そしてもう一つのメリット。」以降の話だと思いますし、そっちの方がキャッチーな話題なのでコメント欄の反応もそっちがメインになっているとは思いますが……私がすごく頷いたのは、それより前のこちらの話でした。

<以下、引用>
 私の思う女子校のメリットの第一は、自立心が養われやすいところです。
 女子生徒しかいないので当たり前ですが、力仕事を含めたすべての作業は、女同士でなんとかするしかありません。その結果私たちは、男性に頼らなくてはならない作業というのは、世の中ほとんどないのだということに気付きました。高いところのものは脚立に登ればとれますし、重い荷物は友人と協力して運べばいいわけで、金槌やのこぎりを扱うのにY染色体は要りません。

</ここまで>
※ 改行・引用など一部引用者が手を加えました


 ここの部分を読んで、自分の中で繋がりました。
 私が「女のコばかりのアニメ」を好きなのは、“男なんかに頼らないでも生きてゆける女性達”を観たいからなんだと分かったのです。

 『ラブライブ!』は特に顕著で、あのコ達は自分達で衣裳を作って、自分達で作った曲に自分達で書いた詞を付けて、自分達で振り付けを考えて、自分達で練習して、全部自分達で成し遂げるんです。ライブ時のステージの照明とか、呼び込みとかもクラスメイトの女のコがやってくれて、動画の撮影やアップロードもやっていたのは女のコでした。まぁ……「男」が存在しない作品だから、そりゃそうなるんですけど……

 『ラブライブ!』は教師とか親とかにも頼ることなく、完全に自分達だけで不可能に立ち向かっていくからこそ燃えるんだろうなと思います。萌えるんじゃなくて燃える。



 なので……私が好きなのは実は「女のコばかりのアニメ」ではなくて、「男なんかに頼らないでも生きてゆける女のコ達を描いたアニメ」なのかなぁと思ったのです。
 例えば、『超電磁砲』の1期は「男のキャラ」もたくさん出てきますけど、(基本的には)男に助けられるんじゃなくて「女のコ達の力で」事件を解決していきます―――レベル5の美琴もレベル0の佐天さんも、「男に助けられるんじゃなくて自分の力で立ち上がる強い女のコ」として描かれているから自分はあのアニメが大好きだったのかもなーと思いました(※2)

(※2:グラビトン事件みたいな例外もあるし、そもそもの『禁書目録』が「男が女を助ける構造」なので2期はそうでもないんですけどね……)



 逆に、私は「男のおかげで成長できました」ってのがあまり好きじゃないんですね。
 男主人公一人に女のコがいっぱいという「ハーレム配置のアニメ」は、比率だけ見れば「女のコばかりのアニメ」なんですけど、「男のおかげで成長できました」ってエピソードが多くなりがちなのであまりノれないという。

(関連記事:「女ばかりのアニメ」は本当に多いのか、検証してみました
(関連記事:「女ばかりのアニメ」じゃないと本当に売れないのか、検証してみました


 「だから何だよ」「オマエの好き嫌いなんかどーでもイイよ」「死ねよ」という声が聴こえてきそうなので、そろそろ締めくくるのですが……私が好きなのは「男なんかに頼らないでも生きてゆける女のコ達を描いたアニメ」なので、私はそういう作品が大好きなんですが、逆に言うとどんなに大好きでもこういう作品のキャラはエロイ目では見られないんです。
 このキャラクター達は「男なんかに頼らないでも生きてゆける強さを持っている」からこそ好きなので、そうしたキャラが男どもに輪姦されて男どもに屈服するエロ同人誌なんて別に読みたくはないんです。


 ヲタクが「美少女アニメが好きだ」と言おうものなら、「あー。きっとこの人は女のコをエロイ目で見てエロイ目に合わせるエロ同人誌を読みまくったり書きまくったりしているんだろうな」なんて言われかねないし、言われたことも何度もあるんですけど……
 「好きなアニメ」とか「好きなアニメキャラ」と、「エロイと思う女性」は全然違うんです。私の場合は特に“「男なんかに頼らないでも生きてゆける強さを持っている」からこそ好き”なので、好きなキャラほどエロイ目では見られない傾向が強いです。

 むしろ全く知らんアニメのキャラの方がエロイ目で見られるんですけど、それもう「普通のエロ本買えよ」って話ですよね(笑)。

(関連記事:アニヲタがみんな美少女に萌えていると思うなよ!

| アニメ雑記 | 17:51 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

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終わらないゲームを「終わらせた後」

 「あるある(笑)」と思ったとともに、「そういう考えもあるなー」と思った記事。

 トモコレの黒歴史化バーチャルコンソールクエストさん)

 自分も3DSの『トモダチコレクション』をダウンロード版で購入した身です。
 『思い出きろく帳』で見たところ、プレイ時間は186時間で3位でした。1位は当時母に本体ごと貸した『牧場物語』で、2位は『いつの間に交換日記』だったので……私が買って遊んだ3DSのゲームではダントツのプレイ時間のゲームでした。買ってから1ヶ月はコレばっかり遊んでいて、たくさんの記事を書きました。

(関連記事:『トモダチコレクション 新生活』ファーストインプレッション
(関連記事:『トモダチコレクション』は「面白い」かどうかよく分からない
(関連記事:『トモダチコレクション』から学ぶ「何故オレはモテなかったのか」学
(関連:リア充のためのゲーム…だけではなくなった!『トモダチコレクション 新生活』紹介


 ただ、最近は全くプレイしていません。
 このゲームは登録できる住人が100人までなのですが、自分は90人まで登録したところでやめてしまいました。「残り10人しか登録できない」となかなか新規に住人を登録できなくて、新規に住人を登録しないと新しいことが起こらず、起動しても「ケンカしている住人の仲裁」くらいしかやることがなくなってしまったのです。

 今いる住人の何人かとおさらばして、新しい住人を足すか―――とも考えたのですが、やっぱりそれは「住人に対して酷いことだ」と思って出来ませんでした。これは『どうぶつの森』にも言える話ですね。同じ住人が続くと飽きるのだけど、住人を入れ替えるのは気が引ける……


 買ったのがダウンロード版だったため、今でもホーム画面に常駐していて「すれちがい通信したよ!」「いつの間に通信したよ!」とマークが付くのですが……半月に一度そのマークを消すためだけに重い腰を上げて起動する、ただし住人とは一切喋らず、通信したデータを消化するだけ。
 3DSの「すれちがい通信」は、昔は「遊び終わったゲームでもずっと楽しめる」という夢を抱いていましたが、最近は「遊び終わったゲームでも起動しろ起動しろと催促してくる」だけの機能というカンジで―――遊び終わったゲームは「すれちがい通信」を切ろうかなと悩んでいるくらいです。



 「終わってしまう寂しさ」が好きだったんだ

 この記事は『神トラ2』や『ドラクエII』のように「クリアした後はもう何もないゲーム」が好きだ―――ということが言いたくて1月に書いた記事だったのですが、「やりこみ要素のあるゲームを批判した」とTwitterで拡散されていて……2014年に書いた記事の中で「こんな記事は書かなければ良かった」「もうブログやめたい」と真剣に悩んだ第1位な記事でした。なので、この記事のリンクを貼ることはずっと躊躇われたのですが。
 クソみたいな反応を恐れて何も書けなくなるとネット上にクソしか残らなくなるので、そんなことに悩むのはもうやめて堂々と貼ります。


 この記事は……『どうぶつの森』や『トモコレ』のような、「終わらないゲーム」を連続でプレイして、連続して「飽きてやめた」ことが背景にあります。
 「終わらないゲーム」だって、いつかはどこかでやめなければなりません。ゲーム側からそれが提示されない以上、自分で「やめるタイミング」を考えなければなりません。往々にしてそれは「飽きてやめる」ことになりがちで、「飽きてやめた」ことに幾ばくかの後ろめたさを自分は感じてしまうのです。


 私がやめた後の、その「終わらないゲーム」の世界はどうなっているのか……
 『Wii Fit』だけはまだ続けていますが……
 『脳トレ』『ちょっと脳トレ』『鬼トレ』の川島教授は生徒の私を待っているでしょう。
 『ラブプラス』の小早川凛子は年もとらずにカレシを待ち続けているでしょう。
 『どうぶつの森』はDS版の村もWii版の村も3DSの村も、住人は「やまなし君が起きてこない」と思っていることでしょう。
 『トモコレ』の島も、自分がいないと「恋愛」も「結婚」も出来ない住人たちがあの狭い島に永遠に閉じ込められていることを思うと申し訳ない気持ちになってしまいます。


 でも、それらのゲームを全部継続してプレイするような時間はありません。
 「いつかはやめなくちゃいけなくて」「やめることに罪悪感があって」……だから、そうしたゲームを始めること自体が億劫になってしまいました。最初から始めなければ、「飽きてやめる」こともない。キッチリ「始まりと終わり」があるゲームの方がイイやと。

 自分はほとんどプレイしませんけど、ソーシャルゲームも含む「育成系のゲーム」とか、オンラインのRPGをたくさんプレイしている人は、その辺をどう割り切っているのか……さっさと忘れてしまえるのか……気になります。



 これ……漫画や小説を「途中の巻で買うのをやめる」ことに抵抗があるかに通じる話かもですね。
 自分は集めていた巻を全部手放してしまえば気が楽になるのだけど、本棚に残っている以上は「完結するまで買わなくちゃ……」と強迫観念に襲われるので、なので「早く完結してくれ!」と思ってしまいます。



 ということで……私はずっと“終わらないゲームを「終わらせた後」”に悩んでいたのですが、『バーチャルコンソールクエスト』さんの記事を読んで「こう考えればイイんだ!」と気が楽になったのです。


 こうして起動しなくなったゲームは、「黒歴史を保管しているんだ」と考えればイイんです。

 『トモコレ』なんかは分かりやすいですけど……あのゲームのセーブデータは「2013年の私が好きだった人達」が詰まったセーブデータです。
 好きなアニメのキャラ、自分で出した電子書籍のキャラ、好きなラジオパーソナリティ、好きなゲームクリエイター、『いつの間に交換日記』で仲良くしてくれたフレンドの方々―――ジャンルも別々、二次元も三次元もごっちゃにした「2013年の私が好きだった人達」があそこに詰まっているんです。

 このデータを……もし10年後・20年後に起動したなら、「2013年の自分はこれが好きだったのか!」ときっと懐かしく思うことでしょう。


 『どうぶつの森』だってそうです。
 村は荒廃しているかも知れません。住人はもう知らない人だらけかも知れません。でも、自分が生活をしていたあの村は残っています。タンスの中身、作った服、並べた家具……夢中になってゲームを遊んだ日々をきっと思い出すことでしょう。

 育成ゲームだってそうでしょう。手塩にかけて育てたキャラクター達に20年後に再会すれば、きっと「楽しかった日々」を思い出すことでしょう。
 『ラブプラス』を起動しても小早川凛子はもう口をきいてくれないかも知れないけど、凛子のカレシだった記録は残っています。
 『脳トレ』だって、「脳トレブームだった頃の自分の記録」が残っているのだから20年後の自分が対決してみるのも面白いかも知れません。


 「黒歴史」と呼ぶべきか、「思い出」と呼ぶべきかは、20年後に開いてみるまで分からないと思いますが……終わらないゲームを「終わらせた後のデータ」は、20年後に再会する時のために大切に保存しておこうって思いました。



 まぁ……ソーシャルゲームとかオンラインゲームはきっと20年後にはサービス終了しているものが大半だろうから、データがどこにも残っていないって可能性が高いでしょうけどね!それを言い出すと、20年後まで3DSを起動できる環境も残っているかどうか……



| ゲーム雑記 | 17:55 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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アニメのインターネット配信を観るのなら、どのサイト?(2014年・秋)

※ インターネット配信サイト対応表の完全版は本家サイトの方に作ってあったのですが、本家サイトの閉鎖に伴い公開も終了しました

 夏アニメに続く第2弾の記事です。

 今では多くのアニメがインターネット配信で観られるのだけど、「ここのサイトなら全作品が観られる!」というワケではなく、「この作品はAとBとCのサイトで配信されているけど、こっちの作品はAとDで配信されていて、こっちの作品はBとCとEで配信されている――――」ってなカンジにそれぞれの作品によって配信されているサイトが違うものです。

 それはもちろん各サイトが頑張って配信する作品を確保しようとしたからこそなんですけど、ユーザーからすると「分かりづらい」ところはありますよね。なので、私は夏アニメの頃から「各作品がどのインターネット配信サイトで観られるのか」を表にまとめて公開することにしました。


 秋アニメ全作品のインターネット配信サイト対応表を作りました。

 どうもHTMLタグで表を挿入しても、このブログのテンプレだとレイアウトが崩れてしまうみたいなので……ブログには画像を貼り付けるだけにしました。


 対象とした動画配信サイトは、「ニコニコ動画」「バンダイチャンネル」「dアニメストア」「GyaO!」「楽天SHOWTIME」の5つのサイトです。
 ブログには横幅が収まらないのでカットしましたが、サイトの方では「備考」で各テレビ局の配信サイトのリンクを載せているものもあります。ただ、やってみてあんまり意味があるとは思えなかったんで、次回からはやめるかもです。


 それと……これも前回の記事でも書いたことなんですけど、これらのインターネット配信サイトは「慈善事業」で運営されているワケではありません。無料コンテンツを配信していたとしても、それが可能なのは有料会員や有料コンテンツがあるからです。
 ですが、前回の記事にすら「都会のヤツらは無料で観られるものが田舎ではお金を払わされる!こんなんじゃアニメ文化は衰退していく一方だ!」ってコメントがTwitterに付きました。

 企業努力によって多くの作品が「最新話無料」で観られるようになりましたし、そうでない作品もほとんどはバンダイチャンネルやdアニメストアなどの「月額会員は最新話無料or見放題」でカバー出来ます。それはあの表を見てもらえれば分かるでしょう。そうした色んな人達の努力を無視して、月額400円すら払いたくないからって「アニメ文化は衰退していく」とか上から目線で断罪していく人には「オマエが言うな!」と言っておきたいです。



 それでは、分類の説明から。

■ 最新話無料……有料会員になっていない人でも、期間限定で最新の回が観られるというものです。「期間」は作品によって違って、「1週間限定無料配信」の作品が多いですが、「2日間限定無料配信」や「2週間限定無料配信」などの作品もあります。

 ニコニコ動画やGyaO!はこの配信スタイルが多いです。
 ニコニコ生放送での配信も、無料で観られるものはこれに分類しました。


■ 有料会員は最新話無料……月額いくらの有料会員に登録してお金を払っている人のみ最新の回が観られるというものです。様々な「有料会員のサービス」の一つなので、有料会員のシステムがあるところでしかやっていない配信スタイルですね。

 バンダイチャンネルやdアニメストアにはこの方式も多いです。


■ 有料会員は見放題……↑の上位互換。
 月額いくらの有料会員に登録してお金を払っている人のみ、その時点で配信されている“その作品の全話”を見放題というサービスです。このサービスは元々「過去作品が見放題」というサービスから始まったんじゃないかと思うのですが、現在放送中のアニメでも見放題対象の作品が結構あるんですよね。

 バンダイチャンネルやdアニメストアが有名。
 楽天SHOWTIMEの「特選アニメパック(月額) 」も、これに加えました。


■ 有料……「1話あたりいくら」という形式で有料配信されているもの。
 買えば未来永劫観ることが可能なのではなく、購入から「何日間」という期限があります。感覚的にはレンタルビデオとかに近いですね。

 「最新話無料」の作品は、最新話以外は「有料」になることがほとんどですが……「最新話無料」や「見放題」ではない作品のみ「有料」に分類しました。


 「第1話無料配信」という作品もありますが、それは無視しています。
 「配信時期」や「視聴できる端末」「視聴できる画質」「月額会員の料金」などの差はあるんですけど、とりあえず表を作るにあたってはその辺は無視して、後述することにします。


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 秋開始アニメとしてカウントできたのは50作品。
 夏開始アニメは45作品だったので、やはり微増していますね。体感では、夏・冬よりも、春・秋の方が新番組が多いように思います。


◆ ニコニコ動画
 50作品中の37作品を配信で、カバー率74%です。
 タイムシフト予約不可で生放送のみ配信の『甘城ブリリアントパーク』はプレミアム会員でなければ追い出されてしまう可能性も高いので、実質的には「月額会員は最新話無料」だと思うのですが……それを引いても34作品が「最新話無料」の配信で、秋アニメ全体の68%が無料で観られるということになります。


 ニコニコ動画は恐らく日本で1位、2位を争う有名な動画サイトですね。
 ユーザーが動画をアップロード出来るだけでなく、視聴者が動画内にコメントを書き込めるのが特徴。アニメの公式配信も盛んで、「最新話無料」の作品数ならば今季もトップで、WEB最速配信の作品も多いです。「生放送のみ最新話無料」の作品も事前に(プレミアム会員なら後でも)タイムシフト予約をすれば、期間内の視聴が可能です。

 プレミアム会員は月額500円+消費税です。
 時間帯によっては、一般会員でアニメを観ようとすると画質は相当厳しいものがあると思います。プレミアム会員になれば「対象動画が高画質になる」「生放送から追い出されない」「終わった生放送も(期間内なら)タイムシフト視聴できる」などの特典がたくさんありますね。



◆ バンダイチャンネル
 50作品中の39作品を配信、カバー率78%でニコニコ動画を上回りました。
 内訳は、「最新話無料」が10作品、「有料会員は最新話無料」が9作品、「有料会員は見放題」が7作品、有料のみの配信が14作品。夏アニメの時とあまり比率は変わっていませんね。

 バンダイナムコ系列の配信サイトなので、バンダイビジュアル販売の作品や、サンライズ制作の作品などはこのサイトからの配信が強いですね。ただ、今季の『Gのレコンギスタ』が象徴するようにdアニメストアで配信されるものや、GyaOにコンテンツ提供されるものもありますが。


 誰でも無料で観られる「最新話無料」の作品もありますが……最大の特徴は月額1000円+消費税を払って観られる有料会員向けコンテンツ。有料会員だと、(11月20日現在)819作品が全話見放題で、先に述べたように放送中のアニメも9作品が「有料会員は最新話無料」、7作品が「有料会員は見放題」で観ることが可能です。

 現在自分はブログにレポート記事を書くためにバンダイチャンネルの有料会員になって「見放題」を観まくっているのですが、やはり豊富なラインナップで観ても観ても観尽くせないほど面白いアニメが見放題なのは嬉しいです。月額費が他のサイトより高めなのが若干のネックではありますが、上手く活用すれば快適なアニメ視聴ライフが送れそうです。


◆ dアニメストア
 50作品中の31作品を配信、カバー率62%です。
 「有料会員は最新話無料」が11作品、「有料会員は見放題」が20作品!夏アニメの時は前者が13作品、後者が12作品だったので……見放題対象作品がドカッと増えましたね!

 dアニメストアはNTTドコモと角川によるインターネット配信サイトで、名前からして「ドコモユーザーしか使えないの?」「スマホでしか観られないの?」と誤解している人もいるかもですが、docomo IDを取得すればドコモユーザー以外でも利用出来るし、PCからの視聴も可能です。

 作品ごとの個別の有料配信は行っておらず、基本的には月額400円+消費税の有料会員にアニメを「見放題」で提供するサイトです。ただし、現在放送中のアニメに関しては「最新話だけ観られる」って作品が11作品ってことですね。
 「第1話無料配信」されているものもありますが、基本的には無料で楽しめるサイトではなく、有料会員向けのサイトですね。ただ、有料会員になっていれば配信作品の全部が「見放題」というのは分かりやすくてイイと個人的には思います。月額費も安いですし。

 また、今季はラインナップも超豪華。
 5つのサイトでは「最新話無料」がない『Gのレコンギスタ』をバンダイチャンネルより1週間早く配信、ノイタミナの『PSYCHO-PASS 2』『四月は君の嘘』は「有料会員は見放題」、ニコニコ動画でもタイムシフト不可の生放送でしか配信していない『甘城ブリリアントパーク』も「有料会員は最新話無料」―――今季一番存在感があるのは、dアニメストアで間違いないでしょうね。

 自分が猛プッシュしている『SHIROBAKO』も「有料会員は見放題」ですよ!
 こちらの有料会員も、来年2月辺りになってみてレポート記事を書く予定です。


◆ GyaO!
 50作品中の40作品を配信、カバー率80%で今季のトップです。
 「最新話無料」が28作品、「有料」が12作品です。

 GyaO!には有料会員のシステムがありません。
 会員登録などをしなくても、誰でも気軽に楽しめる「最新話無料」配信のコンテンツが多いのが特徴です。無料期間が終わってしまった話や、最初から「有料」配信の作品などをGyaOストアで販売していることや、CMも入ったりすることで収益を上げているのかな。

 ニコニコ動画、バンダイチャンネル、dアニメストアに比べると……あまり話題になることがないサイトで、存在は地味かも知れません。ですが、「有料会員」のシステムがないので気軽に一見さんでも高画質で楽しめるサイトとも言えて、自分は結構利用させてもらっています。
 「最新話無料」の数はニコニコ動画よりも少なく、配信が遅めの作品も多いのですが……『まじっく快斗1412』のようにここでだけ「最新話無料」の作品もあります。


◆ 楽天SHOWTIME
 50作品中の37作品を配信、カバー率74%です。
 「最新話無料」が14作品、「有料会員は見放題」が1作品、「有料」が22作品です。夏アニメに比べるとカバー率は上がりましたが、「最新話無料」が減って「有料」が増えました。

 「この作品が最新話無料で観られるのは楽天SHOWTIMEだけ!」という作品が、今季は『棺姫のチャイカ』だけですし。月額500円+消費税の特選アニメパック対象作品も今季では『うぇいくあっぷがーるZOO!』だけ……と、どうしても話題性に欠けるというか、地味な存在。まぁ、特選アニメパックは放送中のアニメよりも過去作品のラインナップを充実するべきだとは思いますが。

 ただ、今回改めて同じ作品を「ニコニコ動画」「バンダイチャンネル」「GyaO」「楽天SHOWTIME」の4サイトで再生してみて同じシーンの画質を見比べてみたところ、やはり楽天SHOWTIMEが一番画質がイイように思えました。主観的なものですし、回線の問題や時間帯の問題もあるので、みんながそうだと言えるワケじゃないんですけどね。

 前季も書きましたが、サービス内容は素晴らしいのでラインナップの独自性さえあればなーというところです。




 ということで、5つのサイトを見てきました。
 5つのサイトそれぞれに特徴があって、「どれか一つあれば十分」ということではなくて観たい作品や利用したいサービスを考えて、それぞれのサイトを併用していってもらうのが一番だ―――というのは大前提なんですが。
 今季はやっぱり特に「dアニメストアすげえなぁ」という印象が強かったです。ネットでのアニメ視聴を語るには、もうdアニメストア抜きでは語れないな―――というくらいに。

 自分はまだdアニメストアを使ったことがないのですが、冬アニメが放送している2月くらいに有料会員になって「見放題」を利用する予定なので……冬アニメのネット配信対応表の記事を書く際には、使い勝手の比較が出来ればイイなと思っています。
 ということで、冬アニメもネット配信対応表は作る予定です。“その時点で発表されている情報”をまとめて、本家サイトの方を細かく更新していくつもりです。手間なのは手間ですし、ぶっちゃけあまり利用している人もいないみたいなんですけど……ああいう表を作ることで「アニメを楽しんでくれる人」が一人でも増えればイイなと思って、とりあえず次もやります。


 また、秋アニメのネット配信対応表を作る際にもWEB拍手で素早く情報を提供してくださった人がいて、随分と助けられました。ありがとうございます。おかげで途中で投げ出さずに走りきれました。お礼は何も出来ませんけど、感謝の言葉で替えさせていただきます。



| アニメ雑記 | 17:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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どうして私は“オンラインモード”のあるゲームが嫌いなのか

 2ヶ月前だけど、こんな記事を書きました。

 「たくさんのモードが入ったゲーム」と「最低限のモードだけのゲーム」

 この記事の中で……私が長年ずっと思っていたけど、それを単独の記事で書くと炎上してしまうだろうから書けなかったことをドサクサに紛れて書きました。それは「“オンラインモード”のあるゲームは、それだけで買う気がなくなる」という話。
 あの記事で語りたかったことは人によって「要るモード」「要らないモード」は違うという話であって、「オンラインモード」の是非を議論したかったワケではないのですが……途中で私の想いがヒートアップしてしまったこともあり、「オンラインモード」の是非の反応をたくさんもらいました。書くんだったら「ドサクサに紛れて」ではなくて「ちゃんと向き合って」書くべきだったと反省しています。


 だから、今回はちゃんと単独の記事にして……「どうして自分が嫌いなのか」「どういうものだったら嫌いではなくなるのか」「そういうゲームは既にあるのか」を言語化していこうかなと思います。




◇ どうして私は“オンラインモード”のあるゲームが嫌いなのか
 決して、「自分が下手だから」「負けるのがイヤだから」ではありません。
 オンラインで人と繋がるということは、相手と「時間を共有している」ことになりますから、「その人の貴重な時間を無駄にしてしまったんじゃないか」と気を遣ってしまうのです。

<オンライン対戦の場合>
・自分が相手をボッコボコに倒す
 → 相手が楽しくなかっただろうと心配になってしまう
・相手が自分をボッコボコに倒す
 → こんな弱っちい自分に勝っても、相手は張り合いがなくて楽しくなかっただろうと心配になってしまう
・自分が接戦の末にギリギリ相手を倒す
 → 相手にとっては悔しい思いをしたんじゃないかと心配になってしまう
・相手が接戦の末にギリギリ自分を倒す
 → これなら相手も喜んでくれたんじゃないか!と安心する(けど、何この接待プレイ)

<オンライン協力プレイの場合>
・自分が相手より上手い
 → 自分ばっか活躍して、相手が楽しめていないんじゃないかと心配になってしまう
・相手が自分より上手い
 → 相手に迷惑ばかりかけてしまっていないかと心配になってしまう
・自分と相手が同じくらいの上手さ
 → これなら楽しいけど、現実的に「同じくらいの上手さ」になることは難しい

<どうぶつの森とかの場合>
 → 同時に接続できるのは4人までなので、これはこれで「他に来たかった人がいるんじゃないか……」と心配になってしまう
 → おみやげに渡すものが喜ばれるだろうかみたいなことも心配になってしまう



 2ヶ月前の記事を読み返しながら分かりやすくまとめてみましたが……まとめてみて自分で「この人、“オンラインモード”に向いていないな!」と思いました(笑)。こんな面倒くさい人は“オンラインモード”を遊ばなきゃイイし、“オンラインモード”のあるゲームは買わなければイイと思いますよ!そうすれば“オンラインモード”を純粋に楽しんでいる人達にも迷惑をかけませんし!



 前回の記事のコメント欄で「“オンラインモード”があろうがなかろうが安くなるものではないと思いますよ」と言われまして、確かにそれはあるとは思います。

 例えば……私がプレイしたゲームで言うと、『レギンレイヴ』とか『ラストストーリー』とか『新パルテナ』とか、「一人で遊ぶストーリーモード」と「オンラインでみんなで遊ぶモード」の2つが入っているゲームがあります。恐らく『Splatoon』もそうなるでしょう。
 これらのゲームは2つのモードが入っていて6000円とか7000円とかで売られていますが、じゃあオンラインモードを最初から作らなくてもし「開発費が半分になった」としても(※1)、定価3000円や3500円のパッケージソフトで売ることは現実的ではありません。

 6000円や7000円で売ることが前提で、「6000円や7000円を出してもらうためには」を考えた結果、オンラインモードを入れているのでしょう(※2)。特に海外ではオンラインモードが入っていないと購入の選択肢にすら入れてくれない人も多いらしいですからね。

(※1:実際には半分にはならないと思います。ストーリーモード用に作った素材を活かしてオンラインモードを作れますから)
(※2:発想としては逆で、オンラインモードから構想されて、でも「6000円や7000円を出してもらうために」一人用のモードを入れているゲームもあると思います)


 だから、私は「柔軟な定価を付けられるダウンロード専売ソフト」の方を好むのですが……それは置いといて。
 「こんな面倒くさい人は“オンラインモード”を遊ばなきゃイイ」と自分で分かってはいるのですが、前回の記事のコメント欄でも「“オンラインモード”を遊ばないなんて勿体ないですよ!」と言われたりしますし、みんなが楽しく遊んでいるのを羨ましいと思う気持ちもあるんです。

 なので……こんな面倒くさい自分でも楽しめる“オンラインモード”は、どういうものなのかを考えてみようと思います。


◇ どういう“オンラインモード”だったら私でも楽しめるのか
○ たくさんいるから「自分」が薄まる作品
 前回の記事のコメント欄では『バトルフィールド』シリーズをオススメされました。
 自分の持っているゲーム機PS3版の最新作の評判を調べてみたところ……「うわぁ」というものだったのですが(笑)、自分が書いた「“オンラインモード”のあるゲームが嫌い」な理由に対してよく考えられたチョイスで「なるほどコレなら」と思いました。

 『バトルフィールド』シリーズはEAのFPSで、「多人数vs多人数」のオンラインプレイがメインのゲームだそうです。ハイスペックPCなら「32人vs32人」の64人対戦が出来るそうな。
 人数の多いチーム戦ならば一人辺りの責任が薄まるので、「コイツのせいで俺がズタボロにされた」と恨まれることもなければ、「俺のせいでチームが負けたんだ……死のう……」と落ち込むこともなくなると思います。なるほど確かに、コレなら自分の「“オンラインモード”嫌い」を解決してくれそうです。

 問題は、私は「3Dアクションゲームが大嫌い」というまた別の好き嫌いを抱えていることなんですけど(笑)。


 でも、「多人数vs多人数」は確かにイイですね。
 例えば、極端な例ですけど『みんなで投票チャンネル』だと「あー、俺がうどんに投票したせいで、そばに投票した人が落ち込んでいるに違いない」なんて思いませんものね。何万人vs何万人の対決なら、自分の一票にそれだけの重みはありません。それなら気軽に投票できるというものです。

 「1人vs1人」が主流になるジャンルのゲーム……格闘ゲームとかパズルゲームとかだと「俺のせいで……」と思ってしまいがちですが、レースゲームの「同時に12人走ります」とかなら「俺のせい」があまり気にならないと思います。『マリオカート』だと「アイツが俺に甲羅ぶつけやがった!」みたいな恨みを買うかも知れませんが(笑)。


 問題があるとすると……「多人数vs多人数」が出来るジャンルのゲームは限られるってのはあります。「3Dアクション」だったり「レースゲーム」は、元々私が好きではないジャンルのゲームですし、私の好きな「2Dアクション」や「アクションパズル」は多人数プレイにしにくいジャンルです。『ゼルダの伝説』を64人同時プレイの「64つの剣」にしても面白くなさそうですし(笑)。

 サッカーゲームでは「11人vs11人」で遊べるゲームってあるよなぁと調べてみたら、Wikipediaによると『FIFA』シリーズでも「荒らし」の問題とかで最新作では廃止されちゃっているみたいですね……確かにFPSと違って、ボールが一つのサッカーゲームだとそういう問題も起こるかぁ。


○ 「出入り」が自由なオンラインゲーム
 もう一つ、『バトルフィールド』の話で興味深かったのは「途中抜け」「途中参加」が自由だという話。
 私が“オンラインモード”のあるゲームを嫌う理由の根源は、相手と「時間を共有している」ことによって「相手の時間を無駄にしてしまっているのでは」と思ってしまうから―――「コイツ、クソ弱いからさっさと終わらせたいな」と思われても、1試合だったりが終わるまではやめることが出来ないと、その間ずっと気まずいんですよね。申し訳ないなと思ってプレイしていました。

 なので、「さっさと終わらせたいな」と思った人が「途中抜け」しても構わない(=ペナルティなどがない)ゲームの方が自分は気軽にプレイ出来るかなぁと思います。
 Wii Uの『TRINE2』をプレイした時、まさにそんなカンジで―――誰かがが来るまでは一人でプレイしていて、誰かが部屋に入ってきたら手伝ってもらって、その人が抜けたい時には自由に帰ってもらって、その続きをまた一人でプレイして……ってことが出来ました。昔のアーケードゲームの「2人協力プレイ」みたいなカンジで、ステージの途中でも「途中抜け」「途中参加」が気軽に出来るのは楽しかったです。
 ただ、『TRINE2』は『ゼルダの伝説』みたいに「謎を解いて道を切り開いていくアクションパズル」のゲームでもあるので、“オンライン協力プレイ”で「解法を知っている人」と一緒にプレイするとサクサク進んじゃって楽にクリア出来てしまったのも確か。普通のアクションゲームなら良かったんですけどねぇ。


 まぁとにかく、「途中抜け」「途中参加」が自由な“オンライン協力プレイ”というのは自分には向いているかなと思います。これなら自分の好きな「2Dアクション」でも出来ることだし、多分『TRINE2』の他にもこういうゲームはたくさんあるんじゃないかなぁ。
 あまりゲームレビューとかに書かれない部分なので、今後ゲームレビューを書く人はこの辺に触れてくれると私が喜びます(笑)。


○ 「負ける」ことがプラスにもなるオンライン対戦
 これはあの記事を書いた後に、自分で考えてみたことです。
 例えば、『スマブラ』の「オートハンデ」みたいに、今の勝敗が「次の勝負の有利/不利」に影響を与えるゲームの場合―――相手を思う存分ボッコボコにしても、次の試合でこっちが不利になることでバランスが取れるんじゃないかなと思うのです。負けた方も「次こそはー」と思えますし。






 これはまだ3DS版やWii U版の開発が始まっていなくて、ネット対戦には「オートハンデ」が対応していないWii版しか出ていなかった頃のツイートですが……桜井さんは「実力差のある友達と遊ぶ際にはオートハンデ推奨」と仰っていたのですね。実際、3DS版もWii U版もフレンドとの対戦では「オートハンデ」が設定できるようになったみたいです。

 ガチ勢と呼ばれる人達はあまり好まなさそうですが……初心者でも上級者と一緒に遊べるし、上級者も初心者相手に本気が出せるし、Wii U版が出たら「オートハンデ縛りで対戦してくれる人募集!」みたいなカンジで遊ぼうかなと考えています。


 「オートハンデ」ほど極端な例でなくても、負けた側にちょっとした「得」があると気兼ねなく相手をボッコボコに出来るかなーと思います。例えば負けた方がステージを選べるとか先にキャラを選べるとかは、色んなゲームで採用されていそうですね。
 あとは、「多人数vs多人数」のFPSの場合……大して活躍できない人はレーティングが低いのだけど、レーティングの低い人は殺された時のマイナス点が低いとか。チームでの合計レーティングを比べて、レーティングが高い方のチームは使える武器が限られるとか。そういう仕様なら下手くそな人でも気軽に参加出来るし、上手い人は上手い人で「縛りプレイ」になって遊び応えが生まれると思います。


 こう考えると……「初心者でも上級者と一緒に遊べて」「上級者も初心者相手に本気が出せる」“オンラインモード”なんて、それほど難しくなく作れそうですし。実際にそういうゲームもありそうですね。
 ただまぁ、こういう仕様にすると「俺は上級者の立場から初心者をただただボッコボコにするのが楽しいんだよ!」という人からの不満は出てきそうですね。そんな人に向けてゲーム作ってると、初心者の人達が寄り付かなくなって先細るだけだと思いますけど。



◇ 私にも楽しめる“オンラインモード”のゲームはあるのか
 上に書いたことをまとめてみます。

○ 「多人数」同時プレイのゲーム
 ← 「自分の責任」が薄まるので気軽にプレイ出来る
○ 「途中抜け」「途中参加」が自由なゲーム
 ← 時間的な拘束力が弱いので、協力プレイも気軽に出来る
○ 「負けた人」が、次の勝負では有利になるゲーム
 ← 遠慮なく相手をボッコボコに出来る

 私の“要望”はそれほど突飛でもないと思います。確かに「私は特別面倒くさい人間だ」とは思いますが、こういうゲームならば私だけじゃなくて色んな人が気軽に“オンラインモード”を遊べるようになると思います。
 そして、これらの条件(のどれか)に合ったゲームはないワケではないと思います。きっとこの記事を読みながら、「オマエの言っているゲームなんて『○○』とか『△△』とかいっぱいあるよ!イライラするわ!」と思っている人もいることでしょう。



 ただ、それが「買って遊んでみるまで分からない」だけで……
 例えば『スマブラ』の「オートハンデ」ですら、調べてみても「今回のネット対戦でオートハンデに設定できるかどうか」がなかなか分かりませんでした。公式サイトにもPVにも載っていないし、これだけの超有名タイトルにも関わらず検索しても全く出てきませんでした。どこかの映像で観た記憶はあるんですけどね……
 結局、3DS版を持っている人にTwitterで教えてもらったのですが(ありがとうございます!)、買うまでは「ネット対戦でオートハンデに設定できるか」が分からないというのが……今回の記事の肝だと思いますね。

 『TRINE2』が“ステージの途中でも自由に「途中抜け」「途中参加」が出来る”というのも、買って遊んでみて初めて知りましたからねー(公式サイトやPVには載っていない)。


 だから、多分「私が楽しめる“オンラインモード”のゲーム」はたくさん存在しているのだろうけど、それを知る術がない―――買ってみて、遊んでみて、「コレジャナイや」と痛い目を見るまで分からないんです。

 なので、なるべくなら公式サイトやPVにそういう情報は書いて欲しいですし。
 それが無理だったら……ファンの人がレビューを書く際にここに触れるとか、前回の記事のコメント欄で『バトルフィールド』をオススメしてくれた人のように「これこれこういう仕様だから、やまなしさんのような面倒くさい人でも“オンラインモード”が楽しめると思いますよ!」と詳しく教えてくれれば、「コレなら自分でも楽しめそうだな」と思う人が出てくると思うんですね。

 誰が「やまなしさんのような面倒くさい人」だ、こんにゃろう!(自分で言うのはイイのに他人に言われると腹が立つ面倒くさい人)


 まぁ……ということで、Wii U版の『スマブラ』はWii版と違ってガッツリとインターネット対戦をやっていこうかなーと思います。「オートハンデでもイイよー」という賛同者がどれだけいるのかは、まだ分かりませんが。

| ゲーム雑記 | 17:53 | comments:14 | trackbacks:0 | TOP↑

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『SHIROBAKO』第4~6話に登場する元ネタ解説

※ この記事はテレビアニメ『SHIROBAKO』第6話「イデポン宮森 発動篇」までのネタバレを含みます。閲覧にはご注意下さい。

 『SHIROBAKO』すっげえ面白いですね!

 ということで、第1~2話の元ネタ解説に続く第2弾です。
 第6話まで観たところ、『SHIROBAKO』というアニメは「第1~3話」「第4~6話」と3話ごとにストーリーが区切られていて、3話ごとに脚本を書いている人も変わっているみたいです。ブルーレイ&DVDに収録されるのも1巻に3話ずつなので、そういう狙いなのかも知れませんね。

 第3話には大して「解説が必要なパロネタ」がなかったと思うので、元ネタ解説の記事も「3話ごと」にやっていけばイイかなーと今回「第4~6話」と3話セットにしました。
 前回のポスターも色んな人の助けがあったおかげで元ネタが分かったものが多かったですが、今回もなかなか「この元ネタは何だ……?」というものがありますんで、分かる人はコメント欄ででも教えてくださると嬉しいです。


 基本的には、この記事は「アニメ初心者の人にも、『SHIROBAKO』に出てくる元ネタが分かるように」という狙いで書いています。なので……建物とか地名とかアニメには関係ない商品名とかにはほとんど触れていません。建物や地名は聖地巡礼の人達の領域だと思いますしね。お任せします。

 また、第1~2話の解説記事で既に触れているものは、こっちでも触れると膨大な量になっちゃうんでそっちを読んでくださいなっと。


◇ 第4話「私ゃ失敗こいちまってさ」

○ 24プロデュース
 森しのぶが所属する事務所。オーディションで、しずかの前に呼ばれていた人ですね。
 元ネタは恐らく「81プロデュース」公式サイト)です。
 1981年に設立された声優事務所で、会社名はそれが由来だそうです。「所属声優が81人だから」ではなかったんですね(笑)。

 「24プロデュース」と「81プロデュース」は字だけ見るとあまり似ていないかもですが、声に出してみると結構似ています。

 ちなみに森しのぶさんのCV.は、兼役で高橋李依さん。高橋李依さんは現在は「81プロデュース」所属です。


○ 俳連
○ C??? A????
○ アトモスピンキー
○ ウィーアープライズ
○ アースアート
○ コタケオフィス
○ ピポー?
○ イカロス
○ アクセルツー
○ ふーげんプロ
○ コッコ?
○ フプーフ?


 さぁ、これだ!
 しずかのオーディションのシーンで、監督が持っていた紙に書いてあった声優事務所の名前です。ウチのテレビだと正直、文字が読めないところも幾つかあるので……もし「ウチのテレビならハッキリ読めたよ!」という人がいらしたら情報を下さると助かります。

shirobako4-1.jpg
<テレビアニメ『SHIROBAKO』第4話より引用>

 一つずつ行きます。
 「俳連」の元ネタは、恐らく「俳協」です(公式サイト)。
 「俳協」は「東京俳優生活協同組合」の略称で、声優プロダクションの草分けであり、源流だそうな。
 会社ではなく“俳優とマネージャーが共同で運営する生活協同組合”で、所属する俳優とマネジメントスタッフの投票によって選出された理事会が運営をしているそうな。

 「C??? A????」は、そもそも文字が読めない……
 ごめんなさい、なので元ネタも分かりません。

――12月27日追記――
 コメント欄にて情報を頂きました。ここに書かれているのは「GROUND AGENCY」らしいので、元ネタは恐らく「AIR AGENCY」公式サイト)だと思われます。声優の藤原啓治さんが2006年に設立した事務所だそうです。情報ありがとうございました!


 「アトモスピンキー」の元ネタは、「アトミックモンキー」ですかね(公式サイト)。
 2000年設立、杉田智和さんや関智一さん、ポアロの二人などが所属している事務所なので、声優ファンにとっては有名な事務所じゃないかと思います。

 「ウィーアープライズ」は、元ネタが分かった時には脳内にレイトン教授が現れて「ナゾ解明!」のイラストが浮かんできました(笑)。
 ウィーアープライズ→ We are prise→I am prise→I'm enterprise
「アイムエンタープライズ」だっ!(公式サイト
 「アイムエンタープライズ」は「アーツビジョン」のグループプロダクションとして設立。若手女性声優さんが多く所属しているイメージがありますね。『SHIROBAKO』メインキャストの中では絵麻役の佳村はるかさんが所属しています。

 「アースアート」は……これが「アーツビジョン」ですかねぇ(公式サイト)。
 あんまり自信ないですが……アーツビジョンは1984年に設立された声優事務所で、アイムはここのグループ会社。同じビルの2階と3階だそうです。

 「コタケオフィス」も自信ないんですけど……「ヒラタオフィス」ですかねぇ(公式サイト)。
 声優事務所ではなくて、宮崎あおいさんなんかが所属している芸能事務所ですが……現在は主に声優として活動している小松未可子さんや小見川千明さんが所属している事務所なので、可能性はあるかなと。
 「ケンユウオフィス」という声優事務所もあるのですが(公式サイト)……どちらが元ネタかは微妙……こちらは声優の堀内賢雄さんが設立した事務所です。 

 「ピポー?」の元ネタは、恐らく「ビーボ」です(公式サイト)。

 「イカロス」の元ネタは、恐らく「アクロス エンタテインメント」じゃないかなと思います(公式サイト)。
 2008年設立。山寺宏一さんなどが所属している事務所で、『SHIROBAKO』のキャストでは富ヶ谷さん役の岩田光央さんが所属していますね。

 「アクセルツー」の元ネタは……これ以外だったら逆にビックリだ、「アクセルワン」だと思います(公式サイト
 「アクセルワン」は声優の森川智之さんと福山潤さんが2011年に設立した声優事務所で、ぷろだくしょんバオバブから一緒に移籍した声優さんが多く所属しているみたいです。ちなみに、付属の養成所に「アクセルゼロ」があるそうなので……「ゼロ」→「ワン」→「ツー」と繋がるのか(笑)。

 「ふーげんプロ」の元ネタは「賢プロダクション」ですかね(公式サイトは音が出ます)。
 パロディとしてあまりしっくり来ないんで、「ゆーりんプロ」の方がそれっぽいかなぁ(公式サイト)。
 「賢プロダクション」は内海賢二さんが1984年に設立した声優事務所で、『SHIROBAKO』のキャラでは伊藤静さんが所属していますね。
 「ゆーりんプロ」はよこざわけい子さんが1988年に設立した声優事務所です。

 「コッコ?」は……何だろう……さっぱり分からない……
 相馬れなの所属する事務所なので、今後に出番があるから元ネタなしの架空の事務所とかかも知れません。

―11月19日20時追記―
 コメント欄にて「コッコ」の元ネタは「ケッケコーポレーション」ではないかと情報をもらいました(公式サイト)。自分は全く存じ上げなかった事務所さんなんですが(ごめんなさい)、間違いないと思います。情報ありがとうございました!


 「フプーフ?」も分からない……
 見当もつかない……



 ここからは元ネタとは関係なくて、単なる私の興味なんですけど……
 ここのシーンのリストに書かれている文字がちゃんと読める環境の人いますかね?分かったら、何て書いてあるか教えて欲しいなと。ウチの小さいテレビだと写真のように文字が潰れちゃって……
shirobako4-1.jpg
<テレビアニメ『SHIROBAKO』第4話より引用>

 左から「番号」「役者」「所属事務所」「メモ」……で、次が恐らく「スケジュール」の話だと思うんですね。多分「3~5月末まで」の「毎週木曜14時~」って書いてあって、人によって「KEEP有り」なんかの記述があります。その他はちょっと読めない。
 更にその右は、恐らく「アニメのアフレコ以外の仕事」が「OK」か「内容次第」「NG」「検討中」と分類されているみたいです。一番左が「キャラソン」、一番右が「コスプレ」なのは読めるのだけど……その間は何と書いてあるんでしょう。「OP・ED」と「PV」かなぁ。「PV」が2つあるようにも読める。

――12月27日追記――
 コメント欄にて情報をいただきました。
 左から「キャラソン」「OP・ED歌唱」「EV出演」「EV歌唱」「コスプレ」という条件で、EVとは「イベント」のことだと思われます。今の深夜アニメは作品として「イベント」を行う作品がほとんどですし、レコード会社ごとのイベントだったり、放送局ごとのイベントだったり、とにかくたくさんイベントを行って声優さんがそこに出演するという機会も多いですもんね。

 これは間違いないでしょう。情報ありがとうございました!


 こうやってオーディションの段階で「OK」か「NG」かって情報がリスト化されているんだーと初めて知りました。
 「相馬れな」は流石に売れっ子なだけあって、「KEEP有り」でキャラソンなんかも「内容次第」になっていますね。「坂木しずか」は何にも仕事がないので、「KEEP」もないし、全部「OK」だ!格差社会!



○ 『ファイトク・ロボ』?
○ 『さどか☆マゾカ』?
○ 『もんもんびより』
○ 『アイプリ』


 そんな相馬れなの出演作品。
 リスニング能力に自信ないので、聞き間違えているところもあるかも……というか、『ファイトク・ロボ』って何だろう。元ネタが分かりません。『ファイト・クロボ』?『ハイトク・ロボ』?うーむ、分からん。

 『さどか☆マゾカ』も聞き間違えているかも知れませんが、元ネタは『魔法少女まどか☆マギカ』で間違いないでしょう。
 『まどか☆マギカ』は2011年1月~4月まで放送されていたシャフト制作のアニメで、虚淵玄さんによる先の読めない脚本と、可愛らしいキャラがどんどん追い詰められる展開が話題になり―――大ヒットしただけでなく、多くのフォロワーを生んだ作品と言えます。
 『さどか☆マゾカ』は「劇場版が決まった」と言われていましたが、『まどか☆マギカ』の劇場版は2012年に「総集編」となる前後編、2013年に完全新作が公開されています。

――12月19日21時30分追記――
 音響制作の岸谷さんが挙げた『ファイトクロボ』と『さどか☆マゾカ』は二つの作品ではなく、『背徳ロボ さどか☆マゾカ』という一つの作品名じゃないかとコメント欄で指摘を受けました。確かに、その後に美沙やみどりが『ファイトクロボ』の名前を出していないこと、岸谷さんが「劇場版が決まった」と言っていたことからするとそれで間違いないと思います。



 『もんもんびより』の元ネタは、恐らく『のんのんびより』です。
 『のんのんびより』は月刊コミックアライブで現在も連載中の漫画で、テレビアニメは2013年10~12月に放送され、2期の制作も決定しているそうです(公式サイト)。制作はSILVER LINK.。とある田舎町で過ごす小学生・中学生の女のコ達を描く日常アニメで、ちなみに『SHIROBAKO』4~6話の脚本を書いた吉田玲子さんが「シリーズ構成」を担当していました。

 『アイプリ』は……何だ……?
 『アイカツ!』『プリティーリズム』を足したのか、『アイマス』も入っているのか。とりあえず全部解説しておきます。
 『アイカツ』は2012年から稼動しているバンダイのアーケードゲームのアニメ展開で、2012年から第1部が放送され、2014年現在も第3部が放送中です。制作はサンライズ。名門アイドル養成校に入学して、アイドル活動をしていくアニメ(公式サイト)。
 『プリティーリズム』はタカラトミーとシンソフィアによる2010年から稼動しているアーケードゲームで、2011年~2014年の6月までテレビアニメ化もされていて。2014年7月からはそれを継承した『プリパラ』が、アーケードゲーム・テレビアニメとして展開されています(公式サイト)。制作はタツノコプロでイイのかな……アイドルを目指す話、でイイんですかね?
 『アイマス』は『アイドルマスター』の略で、元々は2005年から稼動しているアーケードゲームで、それが様々な機種で展開されて、アニメはA-1 Pictures制作で2011年7月~12月に放送され、2014年に劇場版も公開されています。弱小事務所に所属する12人のアイドルがトップアイドルを目指す話です(公式サイト)。


 『ファイトク・ロボ』はちょっと分からないんですが……『まど☆マギ』の劇場版、『のんのんびより』、『プリティーリズム』に出演している声優さんとして「阿澄佳奈」さんはいるんですけど。「相馬れな」さんのモデルということではないと思います。阿澄さんは「年上系ならこの人」ってカンジじゃないですからね。

 「相馬れな」さんのCV.は田村ゆかりさんで、特定のモデルがいるワケではなく、このアニメのオリジナルキャラクターだと思います。多分……今後も出番があるんじゃないですかねぇ。


○ 『虹の町に住む君に』
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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第4話より引用>

 5人が観ていたアニメ映画。
 これ…元ネタあるんですかね……パッと思いつくものはないんですけど……

 おじいさん役の「よつぎさん」は誰だろう……「四木さん」だったら「三木眞一郎さん」辺りで、「え!三木さんがおじいさん役なの!それは確かに意外すぎる!」と思うんだけど。そもそも作中で実際に声をあてている人がいるんですよね。兼役だろうけど、EDクレジットに表記はありませんでした。

 ちなみにこの映画館「吉祥寺バウスシアター」は現実では閉館されてしまったのだけど、『SHIROBAKO』の世界ではリニューアルして4スクリーンになっているという設定だと監督のコメントがありました
 Wikipediaに閉館前の写真が残っているので、見比べると面白いかも。閉館のタイミングや「リニューアルして4スクリーンになっている」ことを考えると、ロケハン後に閉館してしまったというよりは、作品の中でだけでも存続させたいという監督の想いなのかもですね……


○ animateの看板に貼られている作品は……?
 ――11月22日追記――
 5人が立ち寄ったアニメイト吉祥寺店の看板に貼られている作品……男のコが複数人で戯れている絵は、何か元ネタがあるワケじゃなくて「それっぽい絵」なのかなーと眺めていたのですが……その奥が

taritari2.jpg
<テレビアニメ『SHIROBAKO』第4話より引用>

 思いっきり『TARI TARI』の3人じゃねえか!
 何回も確認したシーンなのに、気付きませんでした……

 『TARI TARI』は2012年に放送された合唱部を舞台にした青春アニメ。制作は『SHIROBAKO』を作っているP.A.WORKSで、P.A.WORKSの作品を代表する傑作の一つです。この絵でもブルーレイ&DVDボックスの宣伝がされていますが、実際に『TARI TARI』のブルーレイボックスは12月に発売されます(笑)

TARI TARI Blu-ray Disc BOX (完全初回生産限定商品)
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 「ここまでやるなら『TARI TARI』の名前を書いちゃえばイイんじゃないの?同じP.A.作品なんだし」と思う人もいるかもですが……メーカーは『TARI TARI』がポニーキャニオン発売で、『SHIROBAKO』がワーナーブラザーズ発売なので、大っぴらに「『TARI TARI』のボックスが出ます!」とは宣伝できないんですよね。なので、こそっと宣伝している(笑)。

 ちなみに、実際には「アニメイト限定特典」はないみたい。


○ 『ふしぎ世界の珍事件』
 しずかがボイスオーバーとして仕事したテレビ番組。
 これも別に元ネタがあるワケではなくて、「なんとなくそれっぽい番組名」を付けているのかなと思います。名前は『世界ふしぎ発見!』っぽいけど、内容は『奇跡体験!アンビリバボー』っぽい?


○ 『ビッグ・サーガ』
 今井みどりが「『ビッグ・サーガ』みたいな壮大なファンタジーもののシナリオが書きたいです!」と言っていた作品。壮大なファンタジーものということで……元ネタは『グイン・サーガ』ですかねぇ。
 原作は栗本薫さんの小説で、1979年に1巻が刊行されて「全100巻」という構想で始まったものの、2005年に100巻を越えても完結せず、2009年に作者が亡くなってしまったので130巻まで出たけど「未完」という凄まじい作品です。

 テレビアニメ化は2009年にNHK-BS2にて放送(後にNHK総合でも放送)され、制作はサテライトでした。NHKの公式サイトはこちら

 『○○サーガ』というタイトルのアニメは他にもあるんですが……「壮大」で「ファンタジー」というと、コレかなぁと。しかし、すごいもんやりたがるな、りーちゃんは。


○ すずきとしぞう
 みどりがあおいに対して「(将来はプロデューサーを目指したらという意味で)よっ!女すずきとしぞう!」と言った人……当然こういう文脈で出てくるのだから、「日本一有名なアニメプロデューサー」ということで。スタジオジブリの「鈴木敏夫」さんで間違いないでしょう。

 元々は徳間書店の編集者で、アニメ雑誌『アニメージュ』で宮崎駿さんの『風の谷のナウシカ』の漫画連載の仕掛け人になり、1989年にスタジオジブリに移籍してからは全映画作品のプロデューサーを担当されています。
 宣伝プロデューサーとして数々の作品をヒットさせ、「ヒット作の仕掛け人」としてアニメファン以外にも認識されている人だと思います。


○ 宮森が歌っているのは……?
 4話の帰宅シーンで、宮森が歌っているのは……6話に名前が出てくる『山ハリネズミ アンデスチャッキー』の歌です。
 詳しくは6話のところで触れますが、『山ハリネズミ アンデスチャッキー』の元ネタは『山ねずみロッキーチャック』です。ただ、流石に歌を似せると色々な権利を侵害しかねないので、『山ねずみロッキーチャック』のOP・EDに似ているというワケでもないと思います。曲調はちょっと似てなくもないけど、歌詞は全然違いますからね……



◇ 第5話「人のせいにしているようなヤツは辞めちまえ!」

○ 『肥豚伝説』
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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第5話より引用>

 武蔵野アニメーションの会議室に貼られているポスター。2話では「伝説」としか読めなかったのですが、5話にてちゃんとフルタイトルが確認できました。

 肥える←→餓える
 豚←→狼

 ということで、『餓狼伝説』が元ネタだと思われます。
 『餓狼伝説』は1991年からシリーズが始まったSNKによるアーケードの対戦型格闘ゲームで、カプコンによる『ストリートファイターII』とともに格闘ゲームブームを起こした作品です。
 アニメ化は1992年に『バトルファイターズ 餓狼伝説』として特番アニメとしてフジテレビで放送、1993年には『2』、1994年には劇場版『餓狼伝説 -THE MOTION PICTURE-』が公開されました。

 しかし、『肥豚伝説』のキャラの見た目は『ストII』っぽいですよねぇ(笑)。


○ 『裸の催眠術師』
○ 『ハニーとクローバー』
○ 『望遠機動隊』?


 飛ぶ鳥を落とす勢いだった頃の木下監督の作品達。
 元ネタの作品は全部違う監督の作品ですが、この全部が木下監督の作品だったならそれはもうすごいヒットメーカーだったことでしょう!

 『裸の催眠術師』の元ネタは『鋼の錬金術師』でしょう。
 『鋼の錬金術師』は2001年~2010年に月刊少年ガンガンで連載されていた荒川弘さんの漫画で、テレビアニメ化は2003年~2004年と2009年~2010年の2回行われていています。1回目のアニメ化は原作がまだまだ序盤の頃のアニメ化だったためにキャラは一緒だけど設定やストーリーの異なるオリジナル展開の作品で、2回目のアニメ化は原作終了のタイミングに合わせた原作に忠実なアニメ化でした。

 木下監督の「11年前」という台詞があるように、ここでは1回目のアニメ化の方が元ネタでしょう。制作はボンズ、監督は木下監督のモデルとも言われている水島精二さん。当時はまー、とてつもない人気で、前番組の『ガンダムSEED』とともに「土6」枠のブランドを築き上げた作品と言えます。


 『ハニーとクローバー』の元ネタは『ハチミツとクローバー』でしょう。
 原作は2000年~2006年に雑誌を転々としながら連載された羽海野チカさんの漫画で、アニメ化は2005年に1期、2006年に2期が放送されました。制作はJ.C.STAFF、監督は1期がカサヰケンイチさんで、2期が長井龍雪さん。
 フジテレビのノイタミナ枠の第1号で、この作品のアニメ化計画をきっかけに「ノイタミナ枠」が出来たそうです。『ハニーとクローバー』も「アニメファンのみならず幅広い層に好評を得ました」と言われていましたが、『ハチミツとクローバー』も「連続ドラマ感覚」で観ている人が多かったですねー。


 『望遠機動隊』?は、『攻殻機動隊』が元ネタでイイんですかねー。
 望遠←広角←こうかく←攻殻ってことかなぁ。

 『攻殻機動隊』は士郎正宗さんの漫画を原作として、劇場版アニメ・テレビアニメなどのメディアミックスも多数行われています。
 劇場版は監督を押井守さんにして、1995年には『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』、2004年には『イノセンス』が公開。
 テレビ版は監督を神山健治さんにして、2002年~2003年に『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』(地上波では2004年に放送)、2004年~2005年に『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』(地上波では2005年に放送)、2006年にはその続編として長編作品『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society』としてパーフェクト・チョイスで放送(後にOVA化)されました。

 『望遠機動隊』は『ハニーとクローバー』の2年後の作品だそうなので……微妙に時期があっていないので、少し自信がないです。他に似たような名前のアニメがあったかなぁ。


○ アニメーション熱海
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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第5話より引用>

 木下監督が授与された賞。
 名前に地名が入っている&個人賞がある……ということで、「アニメーション神戸」が元ネタかなと思います(公式サイト)。
 よく見ると……「第18回」と書いてあるみたいですね。「アニメーション神戸」の第18回の「個人賞」を受賞したのは、実は『SHIROBAKO』の監督の水島努さんなのです(笑)。木下監督のモデルと言われている水島精二さんは、手がけた作品は受賞していますが、個人賞は取っていないのでTwitterで羨ましがっていました(笑)


○ 『超飛空羊羹マジダス』?
 『えくそだすっ!』で原画を描いている堀田さんが子どもの頃に好きだったアニメで、北野さんが参加していた作品。元ネタは『超時空要塞マクロス』でしょう。

 『超時空要塞マクロス』は1982~83年に放送されたSFロボットアニメで、制作はタツノコプロ。『宇宙戦艦ヤマト』『機動戦士ガンダム』と続いてきたロボットアニメのブームに続く作品ですが、リアリティー重視のメカデザインや、戦時下における恋愛ドラマ、作中のキャラクターの「歌」がストーリーに大きく関係する“文化”を描く、などなど画期的な作品でした。
 作品は大ヒットし、以後シリーズ化し、最近では2008年にテレビアニメ『マクロスF』が大ヒットしました。

 『ガンダム』シリーズと並ぶ、日本のリアル系ロボットアニメの代表シリーズですね。


○ 北野三郎
○ 北野サーカス

 実在の人物に関しては、あまり「元ネタは誰」と騒ぐべきじゃないとは思うんですが……ストーリーに深く関わる上に、アニメの歴史を語る上でも欠かせない人だと思うんで書きます。「北野三郎」さんのモデルは、恐らく「板野一郎」さん。

 板野さんは1979年の『機動戦士ガンダム』にて原画マンになり、1980年の『伝説巨神イデオン』では独自のアクション演出が話題を呼び、1982年の『超時空要塞マクロス』で「板野サーカス」という呼び名が有名になります。「北野サーカス」の元ネタはもちろんコレでしょう。

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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第5話より引用>

 ミサイルが糸を引くように煙を出しながら、絡み合いながら、それぞれに個性を持ちながら航跡を描いて敵に向かうのが特徴です。
 例えば『機動戦士ガンダム』のガンダムのメイン武器は「ビームサーベル」や「ビームライフル」であって、時代劇の“殺陣”やガンマンの“決闘”の延長線にあるものだったのですが。『イデオン』や『マクロス』のメイン武器はミサイルで、敵も多数、敵味方やミサイルが空中で多数飛び交う戦闘シーンがサーカスのようで―――以後の作品に大きな影響を与えたと言われます。『エヴァンゲリヲン』の庵野秀明監督も劇場版『マクロス』に参加して、板野さんから影響を受けたそうですね。

 現在の板野さんはアニメーターとしての仕事はしていなくて、CG制作などを行っている会社グラフィニカのアドバイザーをしているそうです。水島精二監督の最新作CGアニメ映画『楽園追放』にも、モーションアドバイザーとして参加しているみたいですね。

 北野さんが「今3Dの人達にジャパニメーションのコツを教えている」と言っていたのも、板野さんの現在がモデルになっているみたいですね。



◇ 第6話「イデポン宮森 発動篇」

○ スタジオカナン
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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第6話より引用>

 落合が、どうも引き抜きを受けているっぽい会社。
 「スタジオ○○」というアニメ制作会社はたくさんあるし、引き抜きという展開になったらガッツリとストーリーに絡むのだろうから元ネタがあるワケじゃないんじゃないかなぁと思うのですが……このフォントはどっかで見たような気もするんですよねぇ。


 それと……これは「アニメが元ネタ」ではないんですけど、落合と北条の会話がよく分からなかった人もいるかも知れないんで解説します。

 落合の言っていた「来月はこっちもスターリングラードなんで」とは……1942年~1943年にドイツを始めとした枢軸国軍とソビエト連邦が戦った「スターリングラード攻防戦」のことです。“第二次世界大戦でもっとも激戦とされた戦いの一つ”と言われていて、来月は『えくそだすっ!』の制作が激戦だから離れられないと言っているのです。
 続いて、北条の言う「こっちなんてインパールだぞ」とは……1944年に日本陸軍がインド北東部の都市インパール攻略を目指した作戦のことで、“無謀な作戦”の代名詞として現代でも使われるそうな。落合の「スターリングラード」どころか、北条には「そもそも勝ち目がない」と言っているのだと思います。
 更に「現場は衛生兵のいないオマハ・ビーチのようだ」と続くのですが……これは1944年、アメリカ軍がドイツ軍と戦うために行ったノルマンディ侵攻作戦の舞台の一つです。映画『プライベート・ライアン』でも描かれたように、上陸しようとした兵士が次々と倒れて死体が転がる凄惨な場所になりました。今のスタジオカナンはそれくらい悲惨な状況にある(ので落合に早く来て欲しい)と言っているのです。

 いずれも第二次世界大戦の激戦地で、アニメ制作の現場をそれに喩えているのです。


○ 『花を植えた男』
 矢野さんが宮森と話していて、「手描きを活かしたアニメ」の例に挙げた作品です。自分はこの作品を全く知らなかったですが、元ネタは『木を植えた男』みたいです。
 元々は1953年に書かれたフランスの小説(ノンフィクションのように思われているけど実際にはフィクション)で、それを原作に1987年にカナダにて30分の短編アニメが作られました。約2万枚の色鉛筆のスケッチによるアニメで、制作には4年半かかったそうな。

 様々な賞を受賞し、日本でもパッケージ化されていて、今でもDVDで視聴可能です。


 流石にアニメを仕事にしている二人にとっては「知っていて当然」みたいな作品なんですねー。自分は初めて知りましたよ。



○ 縦尾まり
 坂木しずかの養成所時代の恩師。
 CV.がそうなので、恐らくモデルは「横尾まり」さんだと思います。
 「横尾まり」さんはシグマ・セブン所属の声優でナレーター。1980年代から活躍している声優さんで、『ダンバイン』のミュージィ・ポーの人か!現在ではシグマ・セブン声優養成所などで講師として後進を育ててもいるそうな。

 P.A.WORKS代表の堀川さんのTwitterによると、『SHIROBAKO』では「ベテラン・中堅・新人の縦の繋がり」が一つのテーマみたいです(こことかこことか)。
 北野さんもそうだったけど、縦尾さんもまた「自分の技術を若手に伝えてアニメ自体を育てていく」という人なんですよね。しずかにそれを伝えるシーンが、すごく好きです。


○ ゴドー
 縦尾さんがやると言っていた“お芝居”に出てきた名前……これも別にアニメが元ネタではないですけど、一応解説しておきます。ここでやる演目は恐らく『ゴドーを待ちながら』。サミュエル・ベケットによる不条理演劇の代表作で、後世に多大な影響を与えたそうな。

 ストーリーは、ゴドーには会ったことがないけどゴドーを待つ2人の浮浪者がただただ待ち続けたり、他の人がやってきたり……みたいなカンジ。自分は演劇詳しくないんで初めて知りましたけど、あらすじを読んだらすげえ面白そう。
 この「来るかどうかも分からないゴドーを待ち続ける主人公達」を、「来ない仕事を待ち続けるしずか」に重ね合わせているんですね。


○ 『ビューティードリーマー』
 瀬川さんがアニメーターを目指すきっかけになった作品。
 元ネタは多分、映画『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』です。

 原作は高橋留美子さんの大ヒット漫画で、これは劇場版2作目で1984年に公開されました。制作はスタジオぴえろ、監督・脚本が押井守さん。「押井守」の名を知らしめ、今でも語り継がれる名作ですね。


○ 『山ハリネズミ アンデスチャッキー』
 宮森がアニメ業界を目指すきっかけになった作品。
 4話のところにも書きましたが、4話の帰宅シーンで宮森が歌っているのもこの作品の歌で、2話の冒頭シーン(瀬川さんが倒れているシーン)で宮森が思い出しているのもこの作品だと思われます。

shirobako6-2.jpg
<テレビアニメ『SHIROBAKO』第2話より引用>

 こいつはポピー。
 倒れている方がアンデスチャッキー。

 元ネタは分からなかったのですが、Twitterで教えてもらいました。ありがとうございます。元ネタは『山ねずみロッキーチャック』みたいです。
 アメリカの小説を再構成した作品で、1973年にフジテレビで放送されました。制作はズイヨー映像。主人公の名前はロッキーチャックで、ガールフレンドの名前がポリーです。

 宮森はどうしてこんな昔のアニメを知っているんだと思いましたが、瀬川さんもそういう反応でしたし、これが「どうして宮森が武蔵野アニメーションに入ったのか」という理由なのかも知れませんね。武蔵野アニメーションに貼られているポスターは1970年代の作品がほとんどですから。


○ 『伝説巨大ロボット イデポン』
 さぁ、来ましたよ!
 申し訳ないですが、これは解説が長くなります!ストーリーにガッツリ絡んでくる作品ですからね。

 遠藤さんや下柳さんがアニメ業界を目指すきっかけになった作品です。
 元ネタは『伝説巨神イデオン』。『機動戦士ガンダム』の富野喜幸監督が『ガンダム』の次に作った作品で、1980~1981年に放送されました。ですが、視聴率の低下や玩具の売上が伸び悩み、「打ち切り」になったと言われています。
 それを補完する形で、1982年には劇場版『接触篇』『発動篇』の2本が作られ、同時公開されます。この『発動篇』が真の最終回ということですね。『SHIROBAKO』作中で遠藤さんや下柳さんが熱く語っていたように、「富野監督の最高傑作」と評価する声も少なくないそうです。


 さて……
 「私の話」で申し訳ないのですが、私は現在ブログにて紹介する目的で「バンダイチャンネルの見放題サービス」を利用中です。そこで、たまたま『イデオン』テレビ版を全話視聴中で、これが観終わったら来月には劇場版2本を観るつもりでした。どちらも初見です。
 だから、『SHIROBAKO』に『イデポン』の話が出てきた時は、「『イデオン』の話題キタ―――!」と喜んだ反面、「オイ!ラストのネタバレすんじゃねえよ!!」と正直思いました(笑)。作っている側からすると、まさか34年前の作品が「タイムリーなネタバレ」になるだなんて思いもしなかったでしょうけど。

 なので……私が今観ているテレビ版25話までには、「巨大兵器キュートロア」の元ネタはまだ出てきていませんし、調べるとネタバレになっちゃうので、まだ書けません。申し訳ありません。来月劇場版を観終わったら、この記事を更新しますんで。

――12月27日追記――
 「巨大兵器キュートロワ」の元ネタは「ガンド・ロワ」だと思われます。
 どうも元々『イデオン』のテレビ版のラストに登場させるつもりだったらしく名前だけは出てきたのですが、テレビ版が打ち切りになってしまったがために、実際の登場は“真の最終回”となる劇場版『発動篇』だけになったみたいです。

 超巨大な加粒子砲で、惑星を消滅させるほどのビームが撃てるバッフ・クランの最終兵器でした。『ガンダム』ファンに分かりやすく説明するとコロニーレーザーみたいなものですが、デザインが禍々しくて恐ろしいんです。



 ちょうど今、私は『イデオン』視聴中なので『イデオン』がどういう作品なのかを、25話までしか観ていない私が解説させてもらいますと……
 富野監督の作品は、この前の『ガンダム』も、後の『クロスボーンガンダム』や『ブレンパワード』『ターンエーガンダム』もそうですし、今やっている『Gのレコンギスタ』もそうなんですが……どの作品も「すれちがってしまう心」が描かれていて、『イデオン』はそこを突きつめた作品になっています。

 どうして主人公達「地球人」と「バッフ・クラン星人」が戦っているかというと……初めて見た異星人に対して「ほおっておいたらアイツらから攻撃されるかも知れない!」と攻撃を仕掛けてしまったからだし、その後もお互いに「アイツらのような野蛮な連中にイデオンを渡せばトンデモないことに使われてしまうに違いない!」という不信感を持っていて、なので延々と戦いが終わらないのです。
 「相手を理解しようとする」ことが出来ないから戦いが起こり、死ぬ人々がいて、復讐のためにますます戦いが終わらないという。

 また……「地球」と「バッフ・クラン」も、それぞれ一枚岩ではなく。
 主人公達の船が「地球」に助けを求めてもなかなか助けてはくれないし、「バッフ・クラン」にも独裁政権に対する反乱分子などが存在していて、味方同士にも内紛を抱えていて。
 更に、主人公達の船「ソロシップ」の中でも、イデオンのパイロット達とソロシップの艦長役であるベスの対立や、シェリルとカララの対立などなど……とにかく人間関係がギスギスしている様が描かれているのです。これは前作『ガンダム』でもそうでしたけど、『イデオン』も「すれちがってしまう心」を通して描いていくものがあるのだと思われます。


 これ……実は『SHIROBAKO』4~6話もそうなんですよね。
 「作画」の遠藤さんと、「3D」の下柳さんの対立は、確かにタローが元凶ではあるんだけど、お互いの劣等感と不信感の表れなんですよね。「きっとこの先、3Dのヤツらに仕事を取られていくんだ」みたいな不信感が根っこにあった対立で、「相手を理解しようとする」ことで防げたのだと思うのです。
 4~6話で言えば、木下監督と円さんの「クーラーを付けるかどうか」の対立もあったし、木下監督を本田さんがだまし討ちで軟禁したというのもそうです。

 本来は「仲間」であるはずなのに、ちょっとした意見の食い違いでどんどんギスギスしていく様が描かれていたのです。単に『イデオン』が有名だから『イデポン』を出せばファンが喜ぶだろうって安易なパロディじゃなくて、『イデオン』が34年前に「地球」と「バッフ・クラン」の対立で描いていたテーマを『SHIROBAKO』では「アニメーター」と「3Dクリエイター」の対立などで描いているんです。
 これは「パロディ」でも「オマージュ」でもなくて、「リスペクト」ですよ。


 だから……『ガンダム』大好きで、『イデオン』をちょうど視聴中の自分にとっては、この『SHIROBAKO』4~6話はオールタイムベストに入れるくらい個人的神回だったんですけど。
 『ガンダム』も『イデオン』も知らない人―――この記事が対象にしている「アニメ初心者」の人が6話を観てどう思ったのかは気になります(笑)。


 もうちょっと語っておきますと……
 6話のイデポン展のシーンで、「遠藤さんがイデポン展に来たら下柳さんと鉢合わせになった」という……ある意味で御都合主義的な展開がありましたけど。『イデオン』だとよくあることなんです。
 イデの力で両軍を引き寄せ合わせようとしてか、亜空間飛行(ワープみたいなもの)をしてみたら「げっ!敵艦のすぐそばに出ただとっ!!」みたいなことがあるのです。なので、『イデポン』好きの3人が「これは宮森の意志かも!」なんて言っていたのですね。

 ちなみに一連のシーンのBGM……ずっと『イデオン』っぽいBGMなんです(笑)。
 遠藤さんと下柳さんが何か台詞言い出すところも、恐らく『イデオン』のユウキ・コスモっぽく言っているのだと思われます(自分はまだそのシーンまで来ていないから確信はないけど)。

 「どんだけ『イデオン』好きなんだよ!」と観ながらツッコミたくなりました。
 それで喜んでいる自分も、『イデオン』好きなんでしょうけど。


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 4~6話の元ネタ解説は以上です。
 『イデオン』のことばかり書いてしまいましたけど……4~6話は「宮森あおいには何が出来るのか」を描いた3話だったと思います。
 4話の居酒屋のシーンでは宮森がみんなに「○○なら出来るよ!」と言っていたのが、6話ではしずかから宮森に「大丈夫!おいちゃんなら何とか出来るよ!」と返ってきて、それが宮森の力になる―――ホントよく練られたストーリーだったと思います。

 『えくそだすっ!』の制作も後半戦に入ってきて、『えくそだすっ!』後の武蔵野アニメーションがどうなるのかみたいな伏線もあるし、当然「宮森あおい」以外の4人の主人公もこれから出番がどんどんあるのだろうし、すごく楽しみです!
 こんなに楽しいアニメが毎週放送されているなんて幸せだし、今から「『SHIROBAKO』終わっちゃったら寂しくなるなぁ……」と心配しています。気が早い!


――追記――
第7~10話の元ネタ解説はこちら
第11~14話の元ネタ解説はこちら
漫画版1巻&小説版はこちら
第15~19話の元ネタ解説はこちら
第20話~最終話の元ネタ解説はこちら

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≫ EDIT

「上達」が楽しいのか、「攻略」が楽しいのか

 ちょっと前の記事ですが、すごく興味深かった記事。

 アクションゲームは操作に慣れる過程が面白い現実ゲームさん)

 「興味深い」のは「自分とは違う意見」だから。
 私はあまりここを重視していないことに、この記事を読んで気付いたんですね。ゲームの要素として「プレイヤーの上達」は重要な要素だと思うのですが、自分はそこを楽しみにゲームを遊んでいないなと。


 もちろん、どんなプレイヤーも最初は初心者なので「上達する楽しみ」をどこかで味わっているとは思います。また、ゲームの歴史を考えても「新しいムーブメント」が起こった時には、誰もが初心者に戻って「上達する楽しみ」を味わえたと思います。
 『ストリートファイターII』を始めとする格闘ゲームがブームになった時、「ボタンいっぱい使う!」「必殺技出すの大変!」「避けられないからガードしなきゃいけないのか!」と最初は戸惑いました。でも、最初は動かしにくいと思っていたからこそ自在に動かせようになる「上達する楽しみ」が味わえたんですよね。波動拳を初めて出せた時は、感動しましたわー。
 自分はほとんどプレイしたことがないですけど、『モンスターハンター』シリーズが人気なのも、最初は「なんでこんな動かしにくいんだ!」という操作を使いこなして自在に動かせるようになる「上達する楽しみ」があるからだと思います。

 この話はアクションゲームに限ったことではなくて、コマンドRPGやシミュレーションゲームだって、序盤はよく分からなかったシステムを終盤では使いこなせるようになる快感は「上達する楽しみ」と言えますよね。



 しかし、今の私はあまりここを重視していないなーと思ったのです。
 例えば……2Dマリオシリーズの新作なんかが分かりやすいと思うんですけど、今までにシリーズを何本も遊んでいるゲームの場合、もうあんまり「上達する余地」ってないんです。ちょっとした操作感覚の差とか、新アクションとかがあっても、それはすぐに順応してしまうもので。

 でも、2Dマリオに限らず、「シリーズもの」のゲームってたくさん売れますよね。
 「もうこれ以上は上達しないからマリオはイイやー」って人もいるかも知れませんが、それでもやっぱり100万本単位で売れるワケです。この人達が全員「初めてマリオを遊ぶ人」だとは思えません。

 そういう「シリーズもの」の人気作品って、「上達する楽しみ」よりも「攻略する楽しみ」を目当てに売れているんじゃないかと思うのです。
 慣れ親しんだ操作方法で、今までにないステージを遊びたい―――遊園地のアトラクションをまわるような感覚で、「上手くなるぞー」というよりも「次はどんなステージかな」「楽しませてくれ!」という目的で自分は遊んでいるように思います。自分の中の「マリオ」は「ピクロス」のような位置にあるのかも知れません。

(関連記事:延々と『ピクロス』をやり続けてしまう



 「シリーズものは売れる」けど、「新規作品は売れない」―――みたいな話って。
 「攻略する楽しみ」は売れやすいけど、「上達する楽しみ」は売れづらい―――って話に繋がるのかもって思うのです。「このゲームは一から上達していくのが楽しいんですよ!」と言われても、むしろそれが逆効果なのかもって。

 「上達する楽しみがある」と言われても、「上達するまでは苦痛」なこともあります。
 例えば、テレビアニメを勧める際に「全13話のアニメで8話までは大して面白くないけど9話から面白くなるから全話観て!」って勧めても多分観てもらえませんよね。もしくは8話まで飛ばして、9話から観始められるとか。「面白くなるまでの時間」が長いというのは、それだけハードルが高くなります。

 現実ゲームさんの記事を読んで、「自分とは違う意見は面白い」と改めて思ったところなんですけど……「上達する楽しみ」が好きな現実ゲームさんは、「コントローラがどのハードも似たようになって」「色んなゲームの操作方法が画一化された」ことによって、操作に慣れるのが早くなって飽きるのも早くなってしまったと仰っています。

 でも、多分……作り手の狙いは逆で、色んなゲームが同じような操作方法になるのは「上達するまでの苦痛な期間」をなくす狙いだと思うんですね。『ストII』以後の格闘ゲームブームだと、「波動拳コマンド」を覚えておけば、色んなゲームで「波動拳みたいな技」が出せたとか。
 3Dアクションでも3Dアクションシューティングでも、コマンドRPGとかシミュレーションゲームもそうだけど、操作方法やシステムを似通ったものにするのは……それがプレイヤーのためになると思っているからだと思います。でも、「上達する楽しみ」が好きな人にはそれが逆効果になるというのは皮肉な話ですし、面白い話だと思います。


 また、「上達するのが楽しい」と言われても「どんなに頑張っても上達しない人」もいるという話もあります。
 「波動拳を初めて出せた時は、感動しましたわー」と私は書きましたけど、格闘ゲームブームの頃にも「波動拳」を出せない友達はいました。人間には向き・不向きがあって、「頑張れば出来るだろ」ということが出来ない人だっています。

 現実ゲームさんが「あまり経験したことのない操作方法だったので上達する楽しみが味わえた」という例に挙げた『レギンレイヴ』や『新パルテナ』を、私も一応クリアまではプレイしたのですが……私は、正直「上達している」感覚は全くありませんでした。
 1面をプレイしている時も、最終面をプレイしている時も、多分私の腕は変わっていません。『レギンレイヴ』は結晶集めて強い武器を作って何とかクリアできて、『新パルテナ』はコンティニューしまくりで難易度が下がったことでクリアできたカンジでした。
 「3Dアクションゲーム」の場合、私はどうすれば上手くなるのかがよく分からないんですね。いつの間にか攻撃を喰らっているし、こっちの攻撃が当たっているのかもよく分からないし。それでもクリアまでは出来るんだからすごいっちゃすごいのですが、「上達する楽しみ」みたいのは私は感じられませんでした。



 「どうしてこんなに面白いゲームが売れないんだ!」と言われるゲームによくある理由として、こういうゲームは遊んだことがないので「自分が上手くなるかどうかが分からない」不安と、実際にプレイしても「どうすれば上手くなるのかが分からない」壁があると思うんです。

 なので、「どうしてこんなに面白いゲームが売れないんだ!」と嘆くファンは、「こうすれば上手くなって楽しいよ!」という“上達のコツ”を伝える攻略サイトでも作ればイイと思います。割とガチでそう思います。




 逆に、定番化したシリーズ作品でも、新しい要素を入れて「上達する楽しみ」を提供するという作品も多いですよね。
 かつては「上達する楽しみ」の代名詞のようなゲームだった『モンスターハンター』シリーズとか、『スマッシュブラザーズ』シリーズとかもそうだと思うんですが……今となっちゃ「超定番ソフト」となっているので、「上達する楽しみ」は減ってしまっているとも言えるのですが。
 『モンスターハンター』の場合は「新しい武器」とか、『スマッシュブラザーズ』の場合は「新しいファイター」を投入することで、新作ごとに「上達する楽しみ」も提供していると言えると思います。

 「上達する楽しみ」は面倒くさいから、「攻略する」楽しみだけ味わいたい人も。
 毎作「上達する楽しみ」を味わいたい人も。

 両方の人を満足させるために、「シリーズ作品」に「新規要素」を入れているんだろうって思います。
 『ゼルダ』シリーズなんかもそうでしたよね。「ゼルダの文法」はスーファミの『神々のトライフォース』の頃からずっと一緒なのだけど、「アナログスティック」だったり「タッチペン」だったり「Wiiリモコン」だったりという操作方法が変わることで、最初は動かしにくいけど徐々にそれを使いこなしていく「上達する楽しみ」を提供してきたという(※1)

(※1:そう考えると、3DS版『神々のトライフォース2』やWii U版の『ゼルダ』が「ゼルダの文法」を崩しにかかっているのは、コントローラの変化が止まったからと言えるのかも)


 “私はあまり「上達する楽しみ」を重視していない”と、この記事の冒頭に書きました。
 私にとってアクションゲームの操作は「なるべくシンプル」で「最初から思ったように動かせる」ことの方がありがたいんです。「上達する楽しみ」を重視していないので。そうして、「最初から思ったように動かせる」キャラクターで色んなステージを「攻略していく」のが楽しいんです。

 『ラビ×ラビ』とか『クニットアンダーグラウンド』みたいな「アクションパズル」というジャンルを私が好きなのは、そういう理由が大きいのかなと思います。操作方法自体はファミコンの頃から大メジャーな「横視点でジャンプするゲーム」で、そこに一要素が加わっているくらいです。
 でも、そんなシンプルな操作方法でも、「攻略するステージ」はこの作品にしかない様々な仕掛けがある―――ってのが好きなんです。


 多分、「上達する楽しみ」を重視していないって書くと―――「あぁ、ヌルゲーばっか遊んでるんですね。上達する努力もせず、俺TUEEEEだけ味わいたいなんて、もうゲームやめたらどうですか」って言われるかもですが、それは「楽しみの方向性」が違うだけで難易度の話じゃないです。「攻略する楽しみ」だって、難しいステージを攻略する楽しみがありますからね。

 そういうこと言ってくる人は、『クニットアンダーグラウンド』の隠しステージをちゃんと全部クリアしてきなさい!あれだけの操作方法でよくもまぁ、あんな多彩な&鬼のようなステージを作れるもんだと思いますよ。



 逆に、「上達する楽しみ」に特化したジャンルのゲームって実は私は苦手です。
 「音ゲー」とか「レースゲーム」とか、同じステージを何百回もプレイして「上達していくゲーム」とかは手を出しませんし……
 アクションゲームやアクションパズルでも「タイムアタック」の要素があるとサジを投げてしまいます。あんなに大好きな『ラビ×ラビ』もタイムアタックは一切やっていません。「ただのやりこみ要素」ならやらないだけでイイんですけど、クリア条件だったり新ステージの解放条件だったりすると厄介ですね……

 「格闘ゲーム」も、なので『ストII』以後のものってあまりやりませんでした。やったものも触る程度で「上達する」ほど遊んだものは少ないです。『スマブラ』も、Wii版は「上達する」というよりは、クリアゲッターを「攻略する」というカンジでプレイしていたので、大して上手くはなりませんでしたね……。Wii U版はどうしよう……

 でも、そうか……逆に考えると、「クリアゲッター」みたいなシステムがあれば「音ゲー」や「レースゲーム」や「格闘ゲーム」も、「上達する」というより「お題を攻略していく」感覚でプレイ出来るかも知れませんね。そういうシステムのある今なら、結構楽しめるのかも……

(関連記事:やりこみ要素があるから初心者でも安心して遊べるね!



 「人によって好みは違うよね!」という身も蓋もない話なんですけど……
 「ゲームを人に薦める」時に、実は最も重要な話なんじゃないのかと思うのです。話を分かりやすく二極化してしまうなら、「上達するのが楽しい人」に「攻略するのが楽しいゲーム」を薦めても逆効果だし、「攻略するのが楽しい人」に「上達するのが楽しいゲーム」を薦めても逆効果だろうと。

 ゲームの紹介記事を書いてきた身としても、自分の嗜好で「攻略するのが楽しい人」の視点でしか書いてこなかったなと分かりました。そういう理由でも、「自分とは違う意見」はありがたい。

(関連記事:「ゲームを進められない時間」が「俺って天才!」感を生む
(関連記事:好きなゲームを「好き」と紹介することに意味があるのか

| ゲーム雑記 | 17:52 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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私、クライマックスシリーズ賛成派になりました

 唐突に書きたくなったので、今日はプロ野球の話です。
 「野球には興味ないよー」という人もいらっしゃると思いますが、どうしてもどこかに書いておきたくなったので書かせてください。


 現在、日本のプロ野球は全部で12チームです。
 それを6チームずつに分けて、巨人・阪神・広島・中日・DeNA・ヤクルトがセ・リーグ、ソフトバンク・オリックス・日本ハム・ロッテ・西武・楽天がパ・リーグという2リーグ制になっています。

 途中、もう1つのリーグのチームと戦う「交流戦」というものもありますが……基本的には「同一リーグの6チームで半年間試合をしまくり」、6チームの中で最も勝率の高かったチームがリーグチャンピオンとなります。
 んで、昔は……リーグチャンピオンが決まった後に、セ・リーグのチャンピオンとパ・リーグのチャンピオンが直接対決7試合をする「日本シリーズ」を行い、4勝した方が日本一のチームとなっていました。

 そこから色々あって……今はちょっとルールが変わっています。
 リーグ戦が終わった後、リーグ戦の1位・2位・3位のチームが変則的なトーナメント戦の「クライマックスシリーズ」を行い、その「クライマックスシリーズ」の優勝チームが「日本シリーズ」に進出して、日本一を争うことになりました。

 つまり、半年間かけて行う「リーグ戦」のチャンピオンではないチーム……リーグ戦の順位が3位のチームでも日本一になれるというルールなのです。



 野球ファンの中には「このルールはおかしいんじゃないのか」という人もいます。これでは「リーグ戦」の意味がないんじゃないのかという意見です。それはすごくよく分かります。

 私も一野球ファンとして、クライマックスシリーズは「ベスト」ではないけれど「他にイイ案がない」ので消極的に賛成しているというくらいの立ち位置でした。
 かつてはリーグ戦の「1位」になれなければ「2位以下」はみんな一緒だったので、消化試合が多くなってしまっていたのですが……クライマックスシリーズのような制度が出来てから、「1位」「2位」「3位」と「4位以下」に分かれるため消化試合が少なくなり、シーズン終盤の盛り上がりは増えたと思います。

 なので、「真の強者」を決めるルールとしては歪だけど、興行的に成功しているなら文句が言えないなぁ……くらいに思っていました。


 しかし、今年のリーグ戦、クライマックスシリーズ、日本シリーズを観て少し考え方が変わりました。
 そもそも、日本のプロ野球の「リーグ戦」自体が「真の強者」を決めるルールの「ベスト」だったのか?と思ったのです。

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 自分の大好きな漫画『ONE OUTS』の6巻にこういうシーンがあります。
 この漫画は日本のプロ野球を舞台にした漫画なのですが、連載開始が1998年なのでクライマックスシリーズのような制度が出来る前のルールのプロ野球です。つまり「リーグ戦の優勝者が日本シリーズに進む」というルールだった頃を舞台にした漫画です。

 “こういうシーン”というのは、主人公:渡久地東亜が三原監督に「優勝をするというのはどういうことか」を教えるシーンです。この時期は「交流戦」もまだ始まっていないので、純粋に6チーム総当りのルールの頃ですね。


・Aという球団は、このシーズンは全ての球団に3つずつ勝ち越した
・Bという球団は、このシーズンは4つの球団に負け越したのだが、Cという球団にだけは異常に強く25勝2敗と大きく勝ち越し、最終成績は17の勝ち越しになった


 この2チーム―――「どっちが強いチームだ?」と言われて監督やコーチは「A」と答えるのだけど、実際に優勝になるのは「B」なんです。Aは勝ち越し15で、Bは勝ち越し17ですから。



 つまり、リ-グ戦というのは「真の強者」でなくても優勝が出来るんです。
 4つのチームに負け越すようなチームであっても、1つのチームをカモにして勝ち星を稼げれば優勝が出来るんです。渡久地は、対戦相手の城丘監督率いるバカブーズはそういうチームだと指摘しているのです。


<以下、引用>
「城丘率いるバカブーズは典型的後者だ。
こいつら、どう見たってリーグ最強とは言い難い。それはきっと城丘自身もわかってるはず。だが、そんなチームでもリーグ戦ならのし上がれる。簡単だ。カモとなるチームを作ればいい。」

</ここまで>



 では、現実の2014年シーズンのパ・リーグの成績を見てみましょう。
 シーズン変わっちゃうと上書きされると思うので、ここにも書いておきますが……

 「リーグ戦」の優勝チーム:ソフトバンクは、オリックスに勝ち越し1、日本ハムに勝ち越し4、ロッテに勝ち越し2、西武に勝ち越し5、楽天に5割―――交流戦の成績も含めて勝ち越し18でした。
 「リーグ戦」の最終盤まで優勝争いをしていたオリックスは、ソフトバンクに負け越し1、日本ハムに5割、ロッテに勝ち越し2、西武に勝ち越し3、楽天に勝ち越し10―――交流戦の成績も含めて勝ち越し18でした。


 『ONE OUTS』の例えで言えば、ソフトバンクは(交流戦を除けば)全チームにまんべんなく勝ち越した「A」タイプのチームで。オリックスは「B」ほど極端ではありませんが、下位チームへの勝ち越し―――特に楽天をカモにして順位を上げた「B」タイプのチームだと思います。



 では、次にセ・リーグの成績を見てみましょう。
 「リーグ戦」の優勝チーム:巨人は、阪神に勝ち越し2、広島に勝ち越し3、中日に勝ち越し8、DeNAに負け越し2、ヤクルトに勝ち越し2―――交流戦の成績も含めて勝ち越し21でした。
 「リーグ戦」2位の阪神は、巨人に負け越し2、広島に勝ち越し4、中日に勝ち越し1、DeNAに勝ち越し8、ヤクルトに勝ち越し2―――交流戦の成績も含めて勝ち越し7でした。
 「リーグ戦」3位の広島は、巨人に負け越し3、阪神に負け越し4、中日に勝ち越し4、DeNAに勝ち越し7、ヤクルトに勝ち越し8―――交流戦の成績も含めて勝ち越し6でした。


 セ・リーグの上位3チームは……巨人は中日から、阪神はDeNAから、広島はDeNAとヤクルトから大量の勝ち越しを稼いでのこの順位です。巨人はまぁ上位対決での成績もイイのですが、どのチームも「カモにしているチーム」があったからこそと言えると思います。



 言葉は敢えて「ちょっと過激な言葉」を使いますけど、
 リーグ戦って、実は「弱いチーム相手にどれだけちゃんと勝てるのか」で順位が決まるルールだと思うんです。

 確かに、今シーズンはソフトバンクは(交流戦を除けば)「負け越した相手のない」優勝でしたし、巨人は「上位陣には勝ち越している」優勝なので……今年がその例に当てはまるワケではありませんが。リーグ戦というのは得てしてそういう側面を持っているルールだと思うのです。



 では、クライマックスシリーズはと言うと……
 上位3チームの対決になるため、下位3チームは出場しません。オリックスの「カモ」になっていた楽天や、巨人の「カモ」になっていた中日、阪神の「カモ」になっていたDeNA、広島の「カモ」になっていたヤクルトは出場できません。

 つまり、クライマックスシリーズは「弱いチーム」のいない「強いチーム同士の直接対決」で優勝が決まるルールなんです。



 サッカーでは「リーグ戦」と「カップ戦」という2つの形式があります。
 日本の場合、Jリーグが「リーグ戦」で、ナビスコ杯や天皇杯が「カップ戦」。
 Jリーグもクライマックスシリーズみたいなものを導入するだとか、ナビスコ杯にもグループリーグというものがあるのですが……基本的には「リーグ戦」が総当りのリーグ戦で、「カップ戦」がトーナメント戦になります。

 んで、どこの国でも「リーグ戦」の勝者こそが「真の強者」だという風潮があるみたいなんですね。
 組み合わせの運が重要な「カップ戦」よりも、総当りで対戦する「リーグ戦」の方が公平だ……ということなんでしょうし、私もそう思っていました。だから、日本のプロ野球も「クライマックスシリーズ」よりも、「リーグ戦」の方が重要だと思っていたのですが。



 どちらが公平かというより……測れる「強さの基準」が違うだけだって、今の自分は考えています。
 「クライマックスシリーズ」は顕著ですが、「カップ戦」のようなトーナメント戦は特に上位に来れば来るほど「強い者同士の対決」になって、「強いチームに勝てるチーム」が勝ち上がれる。
 「リーグ戦」は、「強いチーム」も全体の中の1チームでしかないので、強い者同士の直接対決よりもそれ以外のチームとの対戦の方が重要で、「弱いチームに勝てるチーム」が上位に来る。

 これは特に……チーム数の少ない日本のプロ野球は、そうなりやすいんじゃないかと思います。同じチームと24試合も戦うので、「カモ」に出来るチームがあると、そのチームから最大「24の勝ち越し」を稼げますからね。



 では、「日本シリーズ」に進むチームはどちが相応しいのか。
 「弱いチームに勝てる」リーグチャンピオンか。
 「強いチームに勝てる」クライマックスシリーズ優勝チームか。

 そう考えると……「リーグチャンピオン」は「リーグ戦」だけの成績で決めて。
 日本シリーズに出場するチームは、強いチームだけのクライマックスシリーズを行って決める―――ただ、リーグチャンピオンには「1勝」のアドバンテージを与える。という現行のルールは、それほど悪くはないんじゃないかと思うようになりました。基準の違う「二つの強さ」を測れるルールではないかと。
 もちろんもっと「イイ案」があるのなら別ですが、現状ではこれが「ベスト」のルールかなと私は思います。



 私は別にプロ野球の関係者でも何でもないので、私が「ベストだ!」と言おうがなんだろうが何かが決まる権限なんてありませんし……日本のプロ野球の未来なんてものを真剣に考えているワケではありません。
 私が今日の記事を「どうしてもどこかに書いておきたくなった」のは、これは「ルール」を決めることの面白さと難しさを内包した話だなと思ったからです。スポーツにしてもゲームにしても、「強者」を決めるためには「ルール」を決めなくてはならない―――その「ルール」のあり方を考えたのです。


 例えば……サッカーのワールドカップでは、最初に4チームずつに分けて「グループリーグ」というリーグ戦を戦い、その上位2チームが「決勝トーナメント」に進みます。「弱いチームに勝てるチームが上位に来る」リーグ戦と、「強いチームに勝てるチームが勝ち上がる」トーナメント戦の融合ルールなんですね。
 日本は2回ほど「グループリーグ」を突破したことがありますが、2回とも「決勝トーナメント」は1回戦で敗れました。あの2回のチームは、城丘監督のバカブーズのように「リーグ最強とは言いがたいチームだからこそリーグ戦を勝ち上がるために割り切ったチーム」でした。それ故に、「強い者同士の対決」である「決勝トーナメント」ではあっさり敗れてしまいました。


 また、この「グループリーグ」の順位の決め方にも議論があって。
 FIFAの主催するワールドカップと、UEFAの主催するヨーロッパ選手権やチャンピオンズリーグではルールが微妙に違います。3試合(※1)の成績を「勝ち:3点」「引き分け:1点」「負け:0点」の合計点で競う“勝ち点”で順位を決めるのはどこも一緒なのですが、“勝ち点”が並んだ時の順位の決め方が……ワールドカップでは「3試合合計の得失点差」で決めるのに対し、ヨーロッパ選手権やチャンピオンズリーグでは「順位が並んだ2チーム同士の対決で勝った方」で決めるのです。

(※1:チャンピオンズリーグの場合はホーム&アウェイの6試合)

 つまり……ワールドカップは「弱いチームからどれだけ大量点を取れたか」で順位が決まるのに対して、ヨーロッパ選手権やチャンピオンズリーグは「強いチーム同士の直接対決を制した方」で順位を決めているのです。




 「真の強者」を決めるルールというのはそれだけ難しく、意見が分かれるものなのです。
 「弱いチームに勝てるチーム」が強いのか、「強いチームに勝てるチーム」が強いのか―――意見はそれぞれ違うでしょうし、「クライマックスシリーズ」にも賛否両論あるのは当然だと思います。

 ただ、私は「日本シリーズの出場チーム」に関しては「強いチームに勝てるチーム」が出場するべきだと思うので、現在のルールに賛成になりました。



 と言いつつ……今年は巨人がクライマックスシリーズでボロ負けしたので、来年・再来年辺りにクライマックスシリーズが廃止されているかも知れませんね(笑)。
 でも、これは「真の強者」を決める「ルール」を考える上で、野球に限らず見過ごせない視点だと思うのです。そう考えるとやっぱり渡久地ってすごいね。『ONE OUTS』大好きな漫画なんで、みんなも読むとイイと思いますよ!

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| ひび雑記 | 17:50 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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面白くなかったゲームにも、「レビュー」を書くべきか

 私はこのブログに自分が遊んでみて「面白かったゲーム」「好きになったゲーム」を紹介する記事を書いていますが、来年からこの「ゲームの紹介記事」に点数を付けようか悩み中です。どうしてそんなことを考えているかの経緯は、こちらこちらに書いているので……その話がしたい人はそちらをどうぞ。


 私が今日の記事で書きたい悩みは、それに関連した話です。
 遊んでみて「面白くなかったゲーム」「好きになれなかったゲーム」も紹介するべきか。


 これまでの私は「紹介すべきではない」と思っていたので、そうしたゲームを遊んでも特に紹介記事は書きませんでした。これは別に「みんなもそうするべきだ!」と言いたいワケではなくて、私がこのブログでやりたいことに相応しくないと思っていたからです。

 一つには、「面白くないゲーム」を紹介されて誰が喜ぶのかという理由。
 世の中にはたくさんのゲームがあります。最近発売されたものだけじゃなく、過去に発売されたゲームも合わせていけば膨大な量になるでしょう。その中から特に「これは面白い!みんなにも遊んで欲しい!」と思ったものを紹介していけば、そのゲームを遊んで喜んでくれる人がいるかも知れなくて、そうすればそのゲームを好きな私も嬉しいし、そのゲームへの恩返しにもなると思います。
 でも、そんな膨大な量のゲームの中から「このゲームはつまらない!みんなは買うなよ!」と言ったところで、「別に言われなくても買わないよ……」としか思われないんじゃないのかと思うのです。


 もう一つの理由は、私は「私にとっての面白い/面白くない」はものすごく偏っていると自覚しているんです。
 どんなによく出来たゲームであっても、「3Dアクション」とか「レースゲーム」というだけで「何が面白いのかサッパリ分からない」と思ってしまうし。逆に「アクションパズル」や「探索ゲーム」は、多少の粗があっても「それでも面白いからイイんだ!」と絶賛してしまいがち。

 色んなジャンルのゲームに精通している人ならば「このゲームはつまらない!みんなは買うなよ!」という記事を書くことで、「買うか迷っていたけどあんまり面白くないのかー」と参考になると思うのですが。
 私の場合は最初からジャンルによる好き嫌いが激しいので、例えば「3Dアクション」のゲームに対して「このゲームはつまらない!みんなは買うなよ!」と書いたところで何の参考にもならないと思うんですね。

(関連記事:何のためにレビューを書くのか



 ということで……私はこれまで「面白くなかったゲーム」「好きになれなかったゲーム」は紹介してきませんでした。しかし、来年から「ゲームの紹介記事」に点数を付けるべきかを悩んでいるのと並行して、「面白かったゲーム」「好きになったゲーム」だけを紹介しても意味がないんじゃないのか……と考えるようになってきました。

 具体的に……例えば、最近私が紹介記事を書いた「面白かったゲーム」「好きになったゲーム」に点数を付けてみましょう(数字は適当です)。

『クニットアンダーグラウンド』10点
『魔神少女』9点
『マリオブラザーズ』8点
『クインティ』9点

 こんな風に点数を付けていけば、恐らく「コイツ……8~10点しか付けねえなぁ」と思われてしまうと思うんです。
 私にとって「面白かったゲーム」「好きになったゲーム」だけを紹介するのだから、そりゃ高得点のものばかりになるのが当然なんですが……恐らく点数を見た人は「コイツの点数は基準が甘い」としか思わないんじゃないかと推測できます。
 
 また、こう並べると……「8点」がすごい低い数字に見えてきますよね。
 「10点」と「9点」と「8点」の中では「8点」が一番低いから、私からすると「面白かったゲーム」として8点という高得点をつけているつもりなのですが、読む人からすると「今までで一番低い点数だ」としか思われないんじゃないかと推測できます。

 実際……例えばAmazonの星4つの評価とか、Pixivの星8つ~9つとかは、本当は高い点数のはずなのに「満点ではない」というだけで低い評価を付けられたかのように思っちゃいますもんね。


 これは「レビューに点数を付けなければ問題はない」と言うワケでもなくて、点数を付けようが付けまいが、レビューで絶賛しかしていないと「絶賛することが当たり前」のようになってしまうので……「8点」以上のゲームだけ紹介記事を書くのではなく、遊んだゲームは全て、「6点」のゲームや「2点」のゲームであっても紹介記事を書くべきではないのかと悩んでいるのです。


 しかし、そうすると最初の話にループしちゃうんですね。

・「面白くないゲーム」を紹介されて誰が喜ぶのか
・「私にとっての面白い/面白くない」はものすごく偏っている

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 これは別にゲームに限った話ではなく、「世間では絶賛されているけど自分にはちーーーーーっとも面白さが分からないもの」というのはあります。
 私がゲームクリエイターだったら、面白くないゲームを遊んで「どうしてこれはみんなから絶賛されているのか」を分析することも大事だと思いますが、私はただの一消費者です。一消費者としてのゲームは「娯楽商品」でしかないので、「つまんない」ものは「つまんない」し、みんなが絶賛しているから面白くなるなんてことは絶対にありません。


 だから、「絶対に買うべき!」「みんなが面白いと思う傑作」「本体と一緒に買っても損はしない!」と世間で絶賛されているゲームを私が遊んでも、「全然面白くない。2点」って付けることもあると思うんですね。
 そうするとコメント欄が炎上、「信じられない」「どうかしている」「きっとコイツは○○を貶すために企業に雇われているに違いない」「そうでなければ宗教的なアンチだ」とファンからの袋叩きにあって、「○○を批判したヤツがいたぞーーー!」とTwitterで拡散されて、「タイトルしか読んでないけどクズだと思う」「こういうヤツがいるからゲーム業界は苦しんでいるんだ」とはてなブックマークのコメントが付いて、「アクセス数稼ぎのためにこういう記事を書くようになったんですね。失望しました」とか言われるに違いないです。というか、本当にあったことだわ全部。


 でも、じゃあ叩かれるのを恐れて……「このゲームはファンが多いから、2点じゃなくて7点くらいにしておくか……」とやったら、点数を付ける意味なんてなくなってしまうと思うんですね。それこそファミ通が人気シリーズの最新作には高得点を付けるしかなくなったのと同じようなことになってしまいます。

 そもそもさー、そういうネット上で絶賛されているゲームを私が「何が面白いのかさっぱり分からない」と書いたら、「なら今すぐそのゲームをやめてもう二度とそのゲームの話題を書かないで下さい」って言われて。
 そうして否定的な意見を抹殺した上での「ネット上で絶賛されている」とか何の意味があるんだよって話だし、それで「どうしてこんなに面白くてみんなが絶賛しているゲームが売れないんだ!」とか言っているの、バッカじゃねえのって思いますけどね。“もう二度とそのゲームの話題を書かないで下さい”って言われているから、タイトルは書きませんけど。




 えーっと……
 閑話休題、元の話に戻ります(笑)。

 そうなると、恐らく私は「(自分にとって)面白くなさそうなゲームには手を出さない」となると思うんですね。正直に「2点」と書いて炎上するのがイヤだから……無難に、好きなジャンルや好きなシリーズしか遊ばなくなってしまうことでしょう。
 しかし、それだと例えば「3Dアクションゲームが嫌いだった自分でもコレは楽しかった!3Dアクションゲームが苦手だった人も、これなら楽しいよ!」みたいなものには出会えなくなってしまいます。“そのゲームを遊んで喜んでくれる人がいるかも知れなくて、そうすればそのゲームを好きな私も嬉しいし、そのゲームへの恩返しにもなる”という、「ゲームの紹介記事」を書く元々の理由はどこに行ったのやら。



 とすると……

1.「炎上」なんか知ったこっちゃねえよ!と、「面白くなかったゲーム」も紹介する
2.「絶賛しかしない」で何が悪いんだよ!と、「面白くなかったゲーム」は紹介しない


 さぁ!このブログの未来はどっちだ!


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生活感のある百合に悶える。『星川銀座四丁目』全3巻紹介

【三つのオススメポイント】
・これぞ文句なしの「禁断の愛」
・一緒にゴハンを食べて、お風呂に入って、寝る―――同棲だから描けるもの
・金髪・碧眼のスーパー美少女・乙女ちゃんが心底かわいい


<紙の本>
星川銀座四丁目 (1) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ) 星川銀座四丁目 (2) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ) 星川銀座四丁目 (3) (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)

<キンドル本>
星川銀座四丁目 1巻 まんがタイムKRコミックス 星川銀座四丁目 2巻 まんがタイムKRコミックス 星川銀座四丁目 3巻 まんがタイムKRコミックス

○ これぞ文句なしの「禁断の愛」
 百合漫画です。
 この漫画は、芳文社の百合を題材にしたアンソロジー集「つぼみ」にて2009年~2012年に連載されていた作品です。作者は『少女セクト』で知られる玄鉄絢さん。『星川銀座四丁目』自体は“成人向け”ではありませんが、成人向けで活動していた漫画家さんなので、『星川銀座四丁目』にも多少の性的な描写はあります。


 さて……この作品を語る前に、「百合」について語っておきます。
 「恋愛」を題材にストーリーを作っていくとしたら……どういうカップルを描くのであっても、「何かを乗り越える」要素が必要というのが私の持論です。言い換えると、「乗り越えられないもの」を作者が用意して、キャラクター達が「それを乗り越える」からこそストーリーが成り立つと私は思うのです。

 例えば……片想いの女のコに告白をして、付き合う。
 これも立派に「片想いを乗り越える」ストーリーとして成り立ちますし。

 彼氏の元カノが現れて、恋人関係が気まずくなる。
 これも「三角関係を乗り越える」ストーリーになりますし。

 お互い結婚しているのに、好きになってしまった不倫カップル。
 これも「イケナイ関係を乗り越える」ストーリーになるのです。


 もちろんこの「乗り越えられない障壁」が高ければ高いほどストーリーは盛り上がりますし、それを乗り越えた後に結ばれた主人公達のカタルシスは大きくなります。これ、実はバトル漫画における「敵が強ければ強いほど盛り上がる」のと構造的には一緒なんじゃないのかと私は思っているのですが。

 それはさておき、「百合」です。
 「百合」というのは「女性同士の恋愛」を題材に描く作品のことです。これも「恋愛」を題材にした作品なので、「同性愛を乗り越える」ストーリーになると言えます。それ故に、しばしば“禁断の愛”という決まり文句のようなキャッチフレーズが使われます
 「相手は同性の友達としか思っていないのに、好きになってしまった……」という片想いだったり、「女のコ同士で付き合っているってバレたらどうしよう……」というカップルだったり……“本当は女性同士で恋愛はしてはいけない”という社会のルールが「乗り越えられないもの」として立ちふさがってストーリーになるので、“禁断の愛”という表現がされるのだと思います。


 「それはイヤだ」と言う人の気持ちも分かります。
 もちろん“禁断の愛”という表現をしたからといって、本当に女性同士の恋愛が禁じられているワケではなく、「それを乗り越えて恋愛をする主人公達」を描くのだから―――ヒーローもののキャッチフレーズが「地球滅亡の危機!」なのに、実際には地球を救って滅亡しないみたいな話だとは思うのですが……

 そもそも、“本当は女性同士で恋愛はしてはいけない”というルール自体に違和感があるって人も多いと思うんですよね。実際の同性愛者の人や、友人・知人にそういう人がいるって人だけじゃなくて……
 例えば、私は「女のコ同士でイチャイチャするアニメ」をしょっちゅう観ているので、「女のコ同士はイチャイチャするのが当たり前だ」という脳内ルールが出来上がっていて……イザ百合漫画を読んでみて「相手は同性の友達としか思っていないのに、好きになってしまった……」というシーンがあっても、「別にイイんじゃないの?」としか思えないんです(笑)。


 これ、考えてみると皮肉なもので……
 同性愛を許容する世の中になればなるほど、「同性愛」を題材にした恋愛のストーリーは作りにくくなるんですよね。それだけでは「乗り越えられないもの」にならなくなってしまうので、別の「乗り越えられないもの」を用意する必要が出てくるのです。


 ということで、『星川銀座四丁目』です。
 この漫画は百合を題材にしたアンソロジー集に連載されていたくらいなので、「女性」と「女性」の恋愛を描いているのは当然なのですが……この漫画の主人公二人は、実は「大人」と「子ども」です。
 へー、年の差の百合カップルかーと思ったら、それだけじゃなくて「小学校の先生」と「小学校の生徒」です。ほー、それはかなりの“禁断の愛”だなーと思うのは早くて……この「小学校の生徒」は家庭に問題があったために「小学校の先生」が里親制度で引き取ろうとしているので、「親」と「子」でもあるんです。

 つまり……この漫画の主人公二人は、

・「女性」と「女性」
・「大人」と「子ども」
・「先生」と「生徒」
・「親」と「子」


 “禁断の愛”の4乗なのです!!
 「親」と「子」だから二人は一緒に暮らしているけど、恋愛感情が芽生えてしまっていて、でも手を出してしまえば終わってしまう関係なのです。女のコ同士の恋愛を見慣れてしまって、「女のコ同士で付き合っても別にイイんじゃないの?」と思ってしまう私でも、「これはマズイな!」と思うドキドキ感がたまらないのです。



○ 一緒にゴハンを食べて、お風呂に入って、寝る―――同棲だから描けるもの
 「親」と「子」が主人公なので、二人は一緒に暮らしています。
 「親」「子」だけど、百合目線で考えれば同棲百合カップルです。

 だから、物語の舞台の多くは「家の中」になり、そこでの生活を描いていくことになります。どうして「小学校の生徒」を引き取って育てようとしているかにも“FOOD理論”的な理由があるのですが、この漫画自体が生活を描いていくことをものすごく重視していると言えます。

 ゴハンを食べる。そのために、ゴハンを作る。
 そのために、商店街で買い物をする。
 お風呂に入る。
 寝る。

 誰だってする「当たり前のこと」も、好きな人と一緒にするからトキメキが生まれる―――というのを大切に描いているんですね。
 いや、なんかすごくキレイな話のように紹介していますけど……小学生と一緒にお風呂に入って、小学生の裸にドキドキしてしまう若い女教師なんて、ニヤニヤせずには見られないじゃないですか!
 「普通の親子はこうするんだよ」という口実を作って、帰ってくる度にハグをするところもすごい好き。


 こんなに好きで、こんなに近くにいるのに、絶対に手を出してはいけない―――衣食住をしっかり描いて、この二人の日々の生活を読者に感じさせることが出来ているからこそ、このドキドキ感が伝わるんだと思いますし。
 これはこの作品が「同棲カップル」を描いているからこその魅力だと思います。


○ 金髪・碧眼のスーパー美少女・乙女ちゃんが心底かわいい
 心底かわいい。
 小学生と言ったらそれだけでかわいいものかも知れないけど、この漫画の主人公の一人:乙女ちゃんはそんな次元じゃなくかわいい。小さくて、細くて、サラサラの金髪に、豊かな表情、芯の強さに、一途な想い―――と、何ともまぁ、かわいさの塊のようなコ。

 きっと先生の趣味なんだけど、着ている服もいちいちかわいいし、髪型のアレンジもかわいい。かわいいかわいい書きすぎて「か」「わ」「い」「い」という文字の組み合わせがゲシュタルト崩壊を起こしそうなほどかわいいです。


 しかし、この漫画……
 「つぼみ」発売のタイミングと、作中の時間を合わせて描いているので……スタート時が小学5~6年生だった乙女ちゃんも、どんどん成長していきます。「小学生のままでイイのに!」「ずっとこの愛らしい乙女ちゃんを見ていたかったのに!」という気持ちも正直あるのですが……

 でも、子どもって油断するとどんどん大きくなるし、これってよくよく考えてみると「早く乙女に大人になって欲しい」という先生の気持ちを表しているようにも思うんですね。大人になれば堂々と付き合えるのに、なかなかそうならない―――そのもどかしさを描くために、「成長する子ども」をしっかり描こうとしているのかも知れません。


 また、かわいいかわいい子どもだった乙女ちゃんが、少しずつ「女」になっていくのもドキッとするんですよ。身も蓋もない表現をすると「エロイ」。周りからもそういう目で見られるし、乙女ちゃん自身にも性欲が出てくるようになって……枕のシーンは破壊力抜群でした。


○ まとめ
 ということで、お気に入りの百合漫画です。
 電子書籍を利用するようになってから、「置き場所に困らない!」と百合漫画をよく読むようになったのですが……その中でもトップクラスに好きな作品でした。

 そんなに急スピードで成長しないで欲しいという気持ちも正直あったのですが、それを惜しいと思うくらい自分の中に「この二人」への愛着が大きくなっていたんだなぁと思います。それくらいお気に入りの作品です。


 「百合」というだけでイヤな人はいるだろうし、“禁断の愛”の4乗なので眉をひそめる人もいるかもだけど……テンポもイイし、爽やかな読後感があるし、割とライトな百合初心者にもオススメできる一作じゃないかなーと思います。多分。乙女ちゃんかわいいし(ゲシュタルト崩壊)。

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| 漫画紹介 | 17:56 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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「一発で死ぬゲーム」と、「攻撃を喰らうことが前提のゲーム」

 桜井政博さんのコラム本「ゲームについて思うこと」を読んで私が思うことを書く記事……も、これが最後になると思います。
 何故ならもうとっくに6冊全部読み終わってしまったからです!結構な量だったと思うのだけど、コラム本だとちょっとした時間の合間に少しずつ読み進められるのでサクッと読み終わってしまいますね。


 さて、今日は『桜井政博のゲームについて思うことX』から、2007年8月10日号掲載「わかりやすい攻略」を読んで私が長年思っていた「好きなアクションゲーム」と「そうでもないアクションゲーム」の差は何なのかが分かったという話です。

 桜井さんがWiiのバーチャルコンソールでファミコンの『忍者龍剣伝』をプレイした時の話です。
 このゲームは、プレイヤーキャラが攻撃を受けた時の反応が大きい割に無敵時間が短いため、敵を放置しておくとボコスカにやられてしまって難しい印象があったのだけど。早め早めに敵を倒して、敵の攻撃パターンと対処方法をしっかりと考えて攻撃を「避ける」ようにすると、サクサクと進めることが出来た……という話から。

 しかし、最近のゲームは複雑になっているので、敵が多くなったり攻撃パターンがリアルになったりすると……「対処方法」が分かりづらくなるし。
 逆に、初心者のために主人公を頑丈にしてゴリ押し出来るようにすれば「避ける」こともしなくなって、『忍者龍剣伝』で味わえるような“攻撃を喰らわない”努力の楽しさはなくなってしまう……という分析に繋がっていくのです。

 “攻略の楽しさ”を味わってもらうには、どうしたらイイのか――――


 この後、単行本化の際に追記された編集者さんとの対談コメントでは、「最近の子どもにファミコンのゲームを遊ばせても“一発で死ぬのがイヤ”って言われちゃうらしいですねー」という話もありました。



 まず前提として……
 このコラムが書かれた2007年は、『脳トレ』や『Wii Sports』が大ヒットしてDSやWiiが売れまくっていた時期です。逆に「ゲームらしいゲームはこれからどうなるんだろう」とまで言われていました。

 また、桜井さん自身はこの頃は『スマブラX』の開発中で、2008年から『新パルテナ』の開発を始めるみたいなので……なるほど!この後に桜井さんが作る『新パルテナ』の、「パルテナ様が敵の特徴を教えてくれるシステム」はここから来ているのか!と思いますね。



 さてと。
 「一発で死ぬのがイヤ」というのが今日の主題です。

 これ、「最近の子ども」どころか当時ファミコンを遊んでいた自分も思っていたんですよ。
 ファミコン初期の頃までは、ゲームって「一発で死ぬ」のが普通でしたよね。『スペースインベーダー』だって『パックマン』だって『ゼビウス』だって『マリオブラザーズ』だって、敵の攻撃や敵に接触すると一撃でやられてしまうのが普通でした。そうでないゲームもあったのかも知れないけど、少なくとも主流は「一発で死ぬゲーム」でしたよね。

 しかし、ファミコン中期の1985年くらいには随分と変わっていました。
 『グラディウス』ではパワーアップによる「バリア」で一定回数前方の攻撃を防ぐことが出来ましたし、『魔界村』は一発目は「鎧が脱げる」だけで二発喰らったら死ぬゲームでしたし、『スーパーマリオブラザーズ』ではパワーアップによる「スーパーマリオ」になっておくと一発喰らってもチビマリオに戻るだけでした。

 どれも1985年のゲーム。
 自分もこの時期をリアルタイムに経験しているワケではないのでどれが最初だとかは分かりませんし、そこにはあまり興味がないんですが……この頃のゲームは「一発では死なないゲーム」への移行が行われていた時期だと思うのです。

 そして1986年。
 パソコンゲームのアドベンチャーゲームやRPGに影響を受けたと言われる『ゼルダの伝説』や『ドラゴンクエスト』も国内で大ヒットします。『ゼルダの伝説』はLIFE制のゲームですし、『ドラゴンクエスト』はHP制のゲームです。当然「一発で死ぬゲーム」ではありません。

 んで……この辺から自分もリアルタイムに覚えていることですが。
 1980年代後半になると、アクションゲームもほとんどが「LIFE制」になっていて、「何発かは喰らっても大丈夫」「LIFEが0になると死ぬ」「なので回復アイテムが重要」というゲームが主流になっていたと思います。桜井さんが遊んでいた『忍者龍剣伝』(1988年)もそうです。



 自分は『スーパーマリオブラザーズ』や『ドラゴンクエスト』以後にゲームを始めたので、「LIFE制」が当たり前だと思っていました。
 友達の家にある昔のゲームを発見して「一発で死ぬゲーム」だった場合、「うわ!昔のゲームだ!」と思っていましたし、実際に「一発で死ぬゲーム」には難しい印象を持っていました。この頃でもシューティングゲームは「バリアを張らなければ一発で死ぬ」のが普通だったので、シューティングゲームには今でも苦手意識があります。



 しかし、これ……今になって考えれば……
 アクションゲームが「LIFE制」になったのって、「複雑化」の始まりか、もしくは「別のジャンルになった転機」だったのかもって思うのです。
 桜井さんは『忍者龍剣伝』を「昔のゲームはシンプルなので攻略方法が分かりやすい」例として挙げていましたが、私にとっては『忍者龍剣伝』ですら「何をしてイイかさっぱり分からない難しいゲーム」という記憶です。桜井さんのコラムを読んで初めて「そういうゲームだったのか!」と思ったくらいです。その時点で既にアクションゲームは「複雑になっていた」のか「別のものになっていた」んじゃないかと。


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 「一発で死ぬゲーム」は、当然クリアのためには「一発も喰らってはいけない」ものです。だから、「一発も喰らわないで最後まで進める」ように作らなければなりません。もちろん難易度はそれぞれですし、プレイヤーの巧拙の問題もあるから、誰もがクリア出来るという話ではなくて……ゲームとしてそう作るよねという話です。

 つまり……「一発で死ぬゲーム」は、「避ける」ことが前提のゲームになるんです。

 敵に当たらないように、敵の攻撃を見切って、避けながら進むゲームになるんです。
 だから……実は、“攻略方法”が最もシンプルで、プレイヤーにとって分かりやすいゲームだったんじゃないかと思います。敵の攻撃に当たる→「一発で死ぬ」→「当たってはダメなんだ」と気付く→避けることを覚える。
 子どもの頃の私は、「避ける」ことを考えずにゴリ押しプレイしかしていなかったからその楽しさが分からなかったのだろうと。



 では、「LIFE制のアクションゲーム」はどうかと言うと……ここでは話が分かりやすくなるように、「十発で死ぬゲーム」と喩えて話を進めましょう。
 「一発で死ぬゲーム」をそのまま「十発で死ぬゲーム」に変えれば、それは確かにプレイヤーにとっては楽になりますけど。恐らくゲームを作る人はそうはしませんよね。それじゃ簡単すぎてしまうので、「六発は喰らうゲーム」とか「八発は喰らうゲーム」とかにすると思います。

 つまり……「LIFE制のアクションゲーム」は、「喰らう」ことが前提のゲームになるんです。

 ノーダメージでクリアするのは非常に難しく、ダメージを喰らいながら、クリアまで残りLIFEを尽きさせないようにプレイするゲーム……「残りLIFE」のやりくりという新しい要素が加わって複雑になっているのです。
 プレイヤーが「九発までは喰らっても大丈夫!」と思っているのと同様に、作り手も「九発までは与えても大丈夫!」と敵の攻撃を容赦なく激しくしてしまえば……「一発で死ぬゲーム」も「十発で死ぬゲーム」も難易度は変わらないと言えるかも知れません。
 いや……むしろ難易度調整のさじ加減は難しくなるでしょうし、プレイヤーとしてもなかなか死なないからと「ゴリ押し」プレイをしようとして“攻略方法”を考えなくなってしまうかも知れません。そうして、多くの人が挫折した『忍者龍剣伝』の出来上がり。




 で……私は、「避ける」ことが前提のゲームが好きなんだなと分かったのです。
 基本的には「一発で死ぬゲーム」。子どもの頃は苦手だったのだけど、“攻略方法”を考えて、敵の攻撃を見切って、「避ける」―――アクションゲームの中でも、今はそういうゲームが好きなんです。

 厳密には「一発で死ぬゲーム」でなくても……『スーパーマリオブラザーズ』は「一発で死ぬ」か「二発で死ぬ」のでなるべく敵の攻撃に当たらないようにしますし、『ゼルダの伝説』だったらLIFEが満タンの時にしか剣ビームが出ないので「一発も当たらないように進む」のが普通ですし、桜井さんの作った『星のカービィ 夢の泉の物語』は一発喰らうとコピー能力が飛んでいってしまうので「一発も当たらないように進む」のが普通でした。

 今になって……『ゼルダ』や『カービィ』のあの仕様は、「LIFE制になってもちゃんと敵の攻撃を避けてくださいね」という仕様だったことに気付きました。自分はこういうゲームが好きだし、LIFE制のゲームであっても攻撃を「避ける」ことが楽しいのです。



 逆に、「喰らう」ことが前提のアクションゲームは……
 今自分がプレイしている『閃乱カグラBurst』みたいな“ベルトアクション”は分かりやすいんですけど、「なんでかよく分からないけどいつの間にかダメージ喰らってる」「でもなんかよく分からないけどクリア出来ている」ことが多いので……クリアした時の「やったった!」感も、ゲームオーバーになった時の「あそこがマズかったんだ!」という反省も少なくて。
 実は、同じように「アクションゲーム」としてカテゴライズされているゲームでも……「LIFE制」で「喰らう」ことが前提のアクションゲームは、昔からそんなに好きじゃなかったかもと気付いたのです。



 もちろんこれは私の「好き/嫌い」であって、「良し/悪し」を語る気はありません。
 また、『ゼルダ』や『カービィ』のように「一発喰らうことのペナルティがあるゲーム」もあるので、厳密に「このゲームはどっち」と分類できるワケではありません。全てのゲームを、ゴミの分別のように「燃える/燃えない」と分けていく気はありません。

 重要なのはここからで。
 「避けるゲーム」と「喰らうゲーム」の違いを考えてみて初めて。
 私が「3Dアクションゲーム」が嫌いなのって、「3Dアクションだから」ではなくて、「喰らう」ことが前提のアクションゲームだからじゃないのか――――と気付いたのです。

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○ 「喰らう」ことが前提の3Dアクションゲーム
 海外の3Dアクションゲームの中には、「体力が自動回復するゲーム」がありますよね。
 「自動回復」というか、「連続で攻撃を喰らわなければゲームオーバーにはならないゲーム」。

 アレを初めて見た時はビックリしました。
 「LIFE制のアクションゲーム」ですら、「残りLIFEのやりくり」があって「もうLIFE少ないから一発も喰らえないぞ」という緊張感がありました。しかし、「体力が自動回復するゲーム」だとそれすらもありません。どうしてこんな仕様にしてるんだろうと疑問だったのですが……

 そうしないと、全然面白くないゲームになっちゃうんですよね。きっと。
 3Dだから、画面に映っていないところから急に狙撃されたりする。
 プレイヤーは「攻撃を喰らう」ことで初めて敵の存在に気付けたり、敵の位置に気付けたりする。咄嗟に隠れて敵の攻撃をやり過ごせば体力は回復するので、そこから反撃が出来る―――


 もし、これが「一発で死ぬゲーム」だったら狙撃された時点でゲームオーバーです(笑)。
 「何?何?どこから撃たれたの?ワケわかんない!」と思ってしまって、全く楽しくないことでしょう。

 じゃあ普通の「LIFE制のアクションゲーム」だったらどうかというと、「画面外からの狙撃」ですらダメージが蓄積されるのだから常に画面をグルグル回して敵がいないかを確認しながらでしか進めないゲームになってしまうことでしょう。テンポが無茶苦茶悪くなりそうです。
 私がプレイした数少ない3Dアクションゲーム『レギンレイヴ』とか『新パルテナ』は「LIFE制の3Dアクションゲーム」で、私はとにかく「画面外から攻撃される」のがすごくイヤだったため、画面外から攻撃されても当たらないように常に「神速移動」や「回避」で動き続けていました。常に反復横飛びし続けている神と天使。すっげえダサイけど、こうしないといつの間にか攻撃喰らっててすぐにゲームオーバーになっちゃうんだもの……


 だから、3Dアクションゲームにおける「体力が自動回復するゲーム」はものすごく“理に適っている”システムだと思うし、言ってしまえば究極の「喰らう」ことが前提のゲームだと思うんです。攻撃を喰らってから戦闘が始まり、「攻撃を喰らう」ことのペナルティが極めて低いゲーム。

 それは言い換えれば、「避ける」楽しみは薄いとも言えて……
 “理に適っている”と先ほどは書きましたけど、桜井さんのコラムにあった「主人公を頑丈にしてゴリ押し出来るようにすれば「避ける」こともしなくなって、『忍者龍剣伝』で味わえるような“攻撃を喰らわない”努力の楽しさはなくなってしまう」話にも通じるので……“攻略”の楽しみは薄れるのかもって思うのです。


○ 「避ける」ことが前提のアクションゲーム
 桜井さんがあのコラムを書いた2007年とか2009年頃よりも、今の方が「一発で死ぬゲーム」って身近になっているんじゃないかなぁって思います。
 例えば、2Dだったら『チャリ走』とか、3Dだったら『Temple Run』とか、“走り系アクションゲーム”は基本的に「一発で死ぬゲーム」ですよね。携帯電話からスマホに変わっても相変わらずたくさんの本数が出ているジャンルのゲームですし、ゲーム機でもダウンロード専用ソフトで結構な数が出ているジャンルですよね。

 やっぱり「分かりやすい」んだと思うんです。
 穴に落ちた、針に当たった、岩に潰された―――「一発死ぬ」ことで失敗の原因が分かりやすく、そこに“攻略方法”が生まれる。世代もゲーム経験の長さも関係なく、多くの人に楽しまれるというのはそこが理由なのかなと。


 また、多くの人に遊ばれているとは言いませんけど……
 ダウンロード専用ソフトが浸透して復活した「アクションパズル」のジャンルは、「一発で死ぬゲーム」が多いですよね。『ラビ×ラビ』だってそうですし、『クニットアンダーグラウンド』だってそうです。「アクションパズル」というジャンル自体が「攻略」に重きを置いているジャンルで、「一発で死ぬ」敵やトラップをどう突破するのか考えるのが楽しいんですもんね。「LIFE制」にして、そこをゴリ押し出来たら全然面白くないでしょう(笑)。

 言ってしまえば、究極の「避ける」ゲームですし……“攻略方法”を考えるのが楽しいジャンルと言えるのかも知れません。ただ、「一発で死ぬ」代わりに「リトライが早い」必要はありますが。



 私は以前からブログやTwitterで「2Dアクションゲームは好きだけど3Dアクションゲームは大嫌い」と公言して、それ故にイザコザも起こしてきました。色んなことも言われてきました。「現実は全て3Dなんだから、全てのアクションゲームは3Dであるべきでしょう!」と言われたこともあります。

 でも、違います。今回考えてみて、ようやく分かりました。
 というか……今までは、自分が「どうして3Dアクションゲームが大嫌いなのか」すら上手く説明出来なかったんです。その状況で「どうしてみんな3Dアクションみたいな面白くもねえゲームを作るし遊んでるんだろう」と言っていたのだから、そりゃ色んな人に怒られるワケですよ。「2Dアクションゲーム」と「3Dアクションゲーム」という区別では説明できないんです。

 「避ける」ことが前提のアクションゲームと、「喰らう」ことが前提のアクションゲームは、別のジャンルのゲームなんです――――
 2Dでもベルトアクションゲームだったら「喰らう」ことが前提だし、3Dでも『マリオ3Dランド』のように「避ける」ことを前提に変化していったシリーズもあるし(『マリオ64』→『マリオギャラクシー』→『マリオ3Dランド』と、マリオの耐久力が落ちていっている)。


 「喰らう」ことが前提のアクションゲームは、「避ける」ことが前提のアクションゲームの上位互換ではありません。別の楽しさを提供するものだし、それはもう別のジャンルのゲームなんです。
 全てのアクションゲームが「喰らう」ことが前提になってしまえば「避ける」楽しみは失われてしまいますし、「避ける」楽しさを求めている私が「喰らう」前提のゲームを遊んでも楽しくないワケですよ。そこはもう別物。「どうしてみんな3Dアクションみたいな面白くもねえゲームを作るし遊んでるんだろう」と私は思っていたけど、単にゲームに求めているものが違うだけの話なんです。


 繰り返し書きますけど、これは私の「好き/嫌い」であって「良し/悪し」の話ではありません。
 甘いものが好きな人もいれば、辛いものが好きな人もいる―――くらい別のジャンルのものだと思うんです。なのに、「アクションゲーム」と一つのジャンルに閉じ込めていたから誤解が生じる。カスタードクリームだと思って舐めたら練りからしだったみたいな悲劇が起こるのです。

 いや、まぁ……「これはカスタード?それとも練りからし?」というゲームもあるからややこしいんですけど。「LIFE制の2Dアクションゲーム」だけど、「一発喰らうペナルティ」のある『ゼルダ』とか『カービィ』とかはまさにそうですし。逆に、「3Dアクションゲーム」でも画面外から攻撃されないゲームなら、「避ける」楽しみもあるんでしょうしね。

 実は、そここそが「私のツボ」なのかも……?


| ゲーム雑記 | 17:53 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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子どもに見せたいのは「人が死なない話」なのか

 なるべくネタバレにならないように頑張って書きます。

 富野由悠季監督の久々の新作『ガンダム Gのレコンギスタ』について、「監督が子どもに見せたい作品と言っていた割には重い話じゃねえか!」と色んな人が言っているのを見かけました。
 確かに、『Gのレコンギスタ』は重い話だと思います。登場人物は、名前のあるキャラでも容赦なく死んでいきます。遺された人が死んでしまった人を想って泣くシーンや、殺してしまったことを咎められるシーンもあります。『キングゲイナー』のような明るい話を期待していた人が面食らったとしても、それは仕方ないと思います。

 ただ、私は疑問なのです。
 だからって「子どもに見せたい作品」と言うのがおかしいかな?と。


 そもそも、監督の想定する「子ども」というのが何歳くらいなのかと言うと……一番ターゲットにしている10歳から17、8歳の子どもたちの世代という発言もあるので、小学校5年生~高校生くらいを想定しているのだと思います。そりゃそうですよ。70歳を越えている監督からすれば、18歳なんて「子ども」でしょう。
 恐らくこの時点で、「この作品って本当に子ども向けか?」と言っている人とはズレてるんじゃないかなぁと思います。


 ただ、仮に「小学校低学年に向けて作っている」と言われても、私は納得します。
 『Gのレコンギスタ』に話を限定すると「小学生が観るには話が難解すぎるんじゃないか」という話にシフトされかねませんし、こういう記事を書くと結構な確率で「私の知る限りは“監督が子どもに見せたい作品と言っていた割には重い話じゃねえか!”なんて言っている人はいない。この記事は貴方がでっち上げた“仮想敵”を論破するだけのオナニー記事だ!」みたいなコメントが付くので……

 『Gのレコンギスタ』に限定した話ではなくて……
 一般的な“人が死ぬ話”を、「子どもに見せたい」と考えることはおかしいことなのか――――翻っては、“人が死なない話”を「子どもに見せたい」と考えることが普通なのか―――を語っていきたいです。



 大人が“人が死ぬ話”を観て、「これは好きじゃない」「気が滅入る」と言うのは一つの意見としてあると思います。
 “人が死ぬ話”まで行かなくても、『ハナヤマタ』ですら「登場人物が悩むからシリアスで観るのがつらい」って言っている人がいましたし、『SHIROBAKO』も「アニメでまで仕事のつらさを思い出したくない」って言っている人がいましたし、もう『ごちうさ』しかアニメは観られないって人もたくさんいるのでしょう。それはそれで一つの意見。同意はしませんが納得はします。

(関連記事:やっぱり僕は『ごちうさ』に癒される

 ただね。
 大人が“人が死ぬ話”を観て、「これは子どもには見せてはいけない」って考えるのは―――子どもをバカにした考え方だと思いますよ。



 自分が子どもの頃を思い出しても、“人が死ぬ話”から色んなことを考えましたよ。
 奇しくも、これも富野監督の『ガンダムZZ』の話なんですが……その作品の再放送を小学校1年生くらいの自分は楽しみにしていました。しかし、ネタバレになるのでどのキャラかは書きませんが、当時大好きだったキャラがストーリーの途中で死んでしまうのです。
 ショックだったし、寂しかったし、哀しかったですよ。「人の死」なんてことを現実的に考えてはいませんでしたし、「戦争の悲惨さ」なんて大それたことを理解できていたワケではありませんが……その作品を観たくてテレビを付けても、もうそのキャラは登場しないんだ……という喪失感を、子どもながらに感じていました。

 他のキャラは生きている。笑ったり、泣いたり、戦ったりする。
 未来があるし、成長もする―――でも、私が大好きだったそのキャラは、死んでしまったがために二度と登場しませんでしたし、そのキャラのその後の姿はないのです。それがとても哀しかったです。


 でも、“死”ってそういうものじゃないですか。
 命は、あっさりと死んでしまう。
 決して生き返ることはないし。
 遺された人は、「その人のいない世界」で生き続けなきゃならない。

 それを小学校1年生の自分に理解させるには、親や教師の説教なんかよりも、よっぽどアニメの方が力があったと思いますよ。だから私は、“人が死ぬ話”を「子どもに見せたい」と考えることはちっともおかしいことではないと思います。



 むしろ、私は……
 戦争や殺し合いをやっているはずなのに「登場人物が全く死なない」作品とか、死んだと思ったキャラが「パンパカパーン!実は生きていましたー!」作品とか、死ぬのは悪いヤツだけだから誰も哀しまない作品とかなら「子どもに見せられる」、って意見の方がおかしいと思います。

 大人が「こっちの方が自分は好きだ」と思うのは、『ごちうさ』しかアニメを観られない人がいるくらいなんだから分かります。私もそういう作品の方を欲する時もありました。
 でも、大人が勝手に「こっちの方が子どもに見せるにはイイんじゃないか」と決め付けるのは、子どものことをバカにしているし、命のこともバカにしていると思うのです。


 『Gのレコンギスタ』や、最初の『ガンダム』のような……「兵器を動かせば人を殺してしまうかも知れない」「戦争になればたくさんの人が死ぬ」「大切な人が死んでしまった人はその想いを引きずって生き続けなくちゃならない」「人を殺してしまえばそのことをずっと咎められるんだ」って作品の方が“命”に対して敬意を払っているし、「子どもに見せたい作品」だと私は思います。



 表現規制の話にも通じますけど……
 殺人の惨たらしさを伝えるには“殺人”を描くしかないし、強姦の非道さを伝えるには“強姦”を描くしかないように……命の尊さを伝えるには“失われる命”を描くしかないと思うんです。フィクションにはそれが出来るし、アニメなら子ども達にもそれを伝えられると思うのです。
 逆に言うと、そうしたものを子ども達から遠ざけていれば、いつまで経ってもそれは伝わらないと思います。

 「子どもにはそんなの分かるワケがないよ」と言う人よりも、『Gのレコンギスタ』を「子どもに見せたいアニメ」として作っている富野監督72歳(そろそろ73歳)の方がよっぽどちゃんと子どもと向き合っているんじゃないですかね。


 ちなみに、「人が死ぬ」以外のところが「子どもでも理解できるストーリー」かどうかは知りませんし、そもそも『Gのレコンギスタ』というアニメが(大人にとっても)面白いアニメかどうかというのは、今日の記事には関係ないんでこの記事では語る気はないです。


 それとね……このタイミングで、わざわざこの話を書いたのは……
 「今季のアニメは、重い話ばっかだなー」と思ったというのもあります。
 『Gのレコンギスタ』以上にね……うん、憂鬱になりそうなアニメもあるよな……とも思ったのですが。


 でも、重い話でしか描けない話もありますし、私は色んな方向を向いた作品があるべきだと思っているので、全てのアニメが『ごちうさ』になる必要はないと思うんです。
 自分も漫画描きの端くれとして、“人が死ぬ話”をどう描くべきなのかを真剣に考えておきたかったのです。

| ひび雑記 | 17:50 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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任天堂の新事業QOLは、非常に「任天堂らしい」事業だった

 任天堂は先月末に経営方針説明会を開き、その中の社長説明でとうとう新事業「人々のQOL~Quality of Life=生活の質~を楽しく向上させるもの」についての続報を発表しました。この記事では、この事業のことをQOLと略して書きます。

 1月の経営方針説明会で初めてQOLが発表された時には、抽象的な話すぎてピンと来ませんでしたし、すごく突飛なことを始めるんだな……と戸惑ったのですが。
 今回の具体的な発表を見てみると、突飛どころか「堅実」で「任天堂が得意としてきたこと」で、かつ「任天堂がこれまで制約ゆえに出来なかったこと」に挑戦できる事業なんだなと思いました。

 ビジネスとして成功するかどうかはまだ誰にも分からないと思いますが、とりあえず非常に「任天堂らしい事業」と言えると思います。


1.過去に任天堂がチャレンジしてきたことの再チャレンジ
 QOLの第1弾は「健康:睡眠と疲労の見える化」だそうです。
 QOLというのは、3DSやWii UのようにQOLという機械を買ってきてQOL用のソフトを差し込んで起動する……という事業ではなく。「睡眠センサー」なら「睡眠センサー」という独立した機器で使えて、このデータがインターネットを通して「QOLクラウドサーバー」に保存されて、第2弾・第3弾もこの「QOLクラウドサーバー」に保存されていくってイメージだと思います。

 つまり、「QOLクラウドサーバー」にデータを送れる色んな機械を発売することがQOL事業なんじゃないかなと。


 さて、任天堂の作る「睡眠」についてのソフトと言えば……DSiウェア『睡眠記録 めざまし時計』を思い出した人も多いことと思います。えっ、そんなソフトは知らないって?そういう不届きものはこちらの記事でも読みやがれ![PR]

 また、今回の社長説明には、任天堂ファンの間では半ばネタ化されていた「Wiiバイタリティセンサー」の名前も出てきました。
 この製品は2009年のE3で電撃的に発表されて、2010年には発売されるんじゃないかと言われていたのですが……Wiiが世代交代したどころか、2014年の今になっても音沙汰がない製品です。
 今回の社長説明によると、バイタリティセンサーは「生体情報の計測には一定の時間が必要になる」ことが上手くいかなかった理由の一つだったみたいですね。「睡眠センサー」はそれを解決するアイディアで……バイタリティセンサーの失敗があったからこそQOLに繋がったと言えるのかも知れません!俺達のバイタリティセンサーは生きていたんだ!!

 また、この睡眠センサーが計測したデータが「QOLクラウドサーバー群」に自動送信されるというのは、Wiiの「WiiConnect24」から3DSの「いつの間に通信」に繋がる“眠らないゲーム機”のノウハウが活きていると思いますし。

 蓄積されたデータが専門家に送られるというのは『鬼トレ』に通じるものがあります。


 QOLが発表された1月の時点では「突拍子もないことを始めたもんだなあ」と思いましたが、今回の内容を見る限りは「任天堂がこれまで行ってきたこと」「行おうとしたけど上手くいかなかったこと」のノウハウを結集したものに見えて……
 例えば64DDの『タレントスタジオ』が、Wiiの『似顔絵チャンネル』に繋がっているとか。ファミコン3Dシステムやバーチャルボーイがニンテンドー3DSの裸眼立体視に繋がっているように―――『睡眠記録』やWiiバイタリティセンサーが、このQOLに繋がっていると考えると。やはりこれは「任天堂らしい」と言えると思います。



2.捨ててしまった“Touch!Generations”層の拾い上げ
 さてさて。
 『睡眠記録』にしても、Wiiバイタリティセンサーにしても、DSやWiiの頃に任天堂が「普段ゲームをしない人にもゲーム機に触ってもらう」ために立ち上げたブランド“Touch!Generations”の流れを汲んだ商品だったと言えると思います。
 つまり、このQOLは“Touch!Generations”への回帰とも言えるんじゃないかなと。1月の経営方針説明会でも「QOLは“Touch!Generations”で培ったノウハウが活きる」という話がされていましたものね。

 “Touch!Generations”とは……
 2005年~2010年に任天堂が展開していた“ゲームの定義を拡大する”ゲーム群でした。それまではゲームとは見なされなかった題材を任天堂自らゲームとして展開していくことで、それまでゲームをしなかった人にも「これなら私にもゲームが出来る」と手に取ってもらうブランドでした。DSの『脳トレ』、Wiiの『Wii Sports』『Wii Fit』なんかが代表的な例ですね。

 しかし、3DSが発売される2011年、任天堂はスパッとこのブランドを終わらせて「“Touch!Generations”という言葉はもう使いません」と宣言しました。宣言しただけではなく、実際にDSやWiiで展開していた“ゲームの定義を拡大する”ゲーム群を3DSやWii Uでは展開しませんでした。
 「DSって『脳トレ』みたいなのばっかなんでしょ?」とか「Wiiってリモコン振るゲームばっかなんでしょ?」と言われて、ゲーマー層に手に取ってもらえなかったという反省があった任天堂は、その路線をスパッと捨てて3DSやWii Uは「ゲーマー向けのゲーム機」という方向に進んだのです。

(関連記事:どうして任天堂は“Touch!Generations”を辞めたのか
(関連記事:「Wii Uは体感ゲーム機ではない」という任天堂のCM戦略


 Wii Uは……ノーコメントにしておきますが、
 3DSは少なくとも日本ではこの方向は成功だったと言えるでしょう。今回の社長説明にもあるように、今年後半の3DSは『妖怪ウォッチ2』『スマブラ』『モンハン4G』『ポケモン』と4作が200万本以上を売り上げる可能性が高く、そうなったら「日本のゲーム市場の歴史上初めて」だそうです。
 「売れているのは任天堂のソフトだけ」ということもありませんし、「ゲームらしいゲームが売れない」ワケでもありません。ダウンロード専売ソフトが増えているのでパッケージソフトの数は減っているでしょうが、少なくとも日本では3DSは「ゲーマーのためのゲーム機」になれていると思います。Wii Uはノーコメントです。


 では……ゲーマー以外の層はどこ行ったのでしょう?
 3DSやWii Uでも、“Touch!Generations”で成功したソフトの続編『鬼トレ』や『Wii Fit U』が発売されましたが……ハードの普及を加速させるようなヒットはしていないと思います(無料キャンペーンなんかもあったから実際にどれくらいのプレイヤーがいるのかが分からないのですが……)。

 それを、「そういう層はスマホに行っちゃったんだよ」と説明している人もいるんですが……私はそれがどうも納得できないんですね。『脳トレ』や『Wii Sports』や『Wii Fit』ようなタイプのゲームがスマホでヒットしているという話を聞いたことがないですし、『パズドラ』に代表される育成ゲームはガッツリ「ゲームらしいゲーム」です。

 『パズドラ』があるから『Wii Fit U』買わない、って人……いないとは言い切りませんけど、何百万人もいますかねぇ?


 どっちかと言うと、私は……
 かつて『脳トレ』目当てにDSを買った人や『Wii Fit』目当てにWiiを買った人に、『鬼トレ』目当てに3DSを買おうと思わせられていない、『Wii Fit U』目当てにWii Uを買おうと思わせられていないってことなんだと思います。それだけの魅力が『鬼トレ』や3DS、『Wii Fit U』やWii Uにはないだけだろうと。

 だって、「ゲーマー向けのゲーム機」ですもの。3DSもWii Uも。
 実際、『鬼トレ』目当てに3DSを買っても「次の1本」に何を用意しているのか、『Wii Fit U』目当てにWii Uを買っても「次の1本」に何を用意しているんですか。
 任天堂がそう商品を位置付けたのだから、ゲーマーではない人には手に取ってもらえなくなった―――ただそれだけの話なのかなと思います。



 ということで、QOLの位置付けは分かりやすいと思うんです。
 かつてDSやWiiは「ゲーマー層」も「ゲームを普段遊ばない層」も狙った。
 3DSやWii Uは「ゲーマー層」だけを狙った。
 QOLは、残った「ゲームを普段遊ばない層」を狙うんだろうと。


 で、↓の話に繋がりまする。


3.「ゲーム機」の制約から解き放たれたQOL
 任天堂は「ソフト」と「ハード」を一緒に売る会社でした。
 「ソフト」を買ってもらうために「ハード」を売るし、「ハード」が売れるための「ソフト」も作るし、作られる「ソフト」は「ハード」に依存しているものでした。逆に言うと、任天堂が作る「ソフト」は全て「ハード」の制約に縛られていた―――とも言えますね。

 一つの問題はユーザー層です。
 3DSやWii Uの「ソフト」は、3DSやWii Uという「ハード」を持っていなければ起動出来ません。ゲーマー向けの3DSやWii Uは、DSやWiiほど「普段ゲームを遊ばない層」には普及していないので……「普段ゲームを遊ばない層に向けたソフト」を3DSやWii U用ソフトとして出しても売れないでしょう。それが『鬼トレ』や『Wii Fit U』の数字です。

 だから……というほど深く考えているかは微妙ですが、
 「任天堂はさっさとスマホ用のゲームを出せばイイんだよ!」という意見が出てくるのです。3DSやWii Uを持っていない「普段ゲームを遊ばない層」でも、スマホは持っているだろうから、そういう層に向けてスマホ用の「普段ゲームを遊ばない層に向けたソフト」を出せよという案。
 これはこれで頷けなくもないのですが、スマホ用のゲームは競争が激しいですし、それはそれで「スマホという制約」に縛られかねません。


 なので、QOLです。
 「ソフト」と「ハード」が一体となった独立した機器を出せば、3DSやWii Uを持っていない人にも、スマホを持っていない人にも、「これだけ買えばイイんだ」と思ってもらえます。今までは「コレと……ゲーム機を買わなきゃいけないのか」だったのが、「これだけ買えばイイんだ」になります。普段ゲームを遊ばない人にとってはこっちの方がお得に思えるでしょう。


 任天堂がこれからは“「ソフト」と「ハード」が一体となった独立した機器”を出すとすると、これは「アイディアとは複数の問題を同時に解決するものだ」のように複数の問題を解決できると思うのです。スマホ用のゲームを出すなんかよりも、よっぽど現実的なアイディア。
 一つは先ほども書いたユーザー層の問題の解決。「ゲーム機を持っていない人にも買ってもらえる商品になる」というのが一つ。


 次に「ハードに縛られない商品を作ることが出来る」というメリットがあります。
 DSiウェア『睡眠記録 めざまし時計』は確かに極限まで面倒を削っていましたが、“ゲーム機のソフトにしては”面倒を削っていたレベルです。
 DS(3DS)の蓋を開ける、起動しているソフトを終了させる、『睡眠記録』のソフトを立ち上げる、目覚ましをセットする、DS(3DS)の蓋を閉じる、枕元に置く―――これだけの手間はどうしたってありました。

 しかし、最初から専用の機械を作れば「ずっと枕元に置きっぱなしで構わない」のです。

 分かりやすく『ガンダム』で説明すると……今までのゲーム機は、ガンダムのような汎用機でした。状況に合わせてソフトを入れ替えて、地上戦・水中戦・空中戦・宇宙戦と様々な仕事をさせてきました。なので武器もビームライフル・ビームサーベル・バズーカ・ガンダムハンマーなど多岐に渡るものを用意しなければなりませんでした。それがボタンだったりタッチパネルだったりジャイロセンサーです。
 しかし、最初から「それ専用の機器」として作られるQOLは、その局面に特化した専用機だと思われます。水中戦用のズゴック、空中戦用のドップ、宇宙戦用のビグロ……といったカンジに、その局面に合わせた機種を作ることが出来ます。

 任天堂が「ハードの制約」に縛られなくなって、どんなものが出てくるのか非常に楽しみです。


 また、ゲーム機という制約から解放されることで「最初にお金を払ってもらう売り切り型ビジネスからの脱却」も図れます。
 ゲーム機を売るビジネスというのは、最初に2万円とか3万円とかを払わせて「ゲーム機本体」を買ってもらわないと始まらない商売でした。最初のハードルが無茶苦茶高いのです。ソフトも、確かに最近では追加課金のシステムは整備されましたが、ゲーム屋さんに置いてもらう以上は「最初に何千円を払ってもらう」商品でなければなりませんでした。

 しかし、今回の質疑応答(A3)で、QOLは「売り切り型のサービスよりもサブスクリプション(期間課金)型の、継続してお客様とお付き合いをしていくビジネスの方が本質的に向いているだろう」と岩田社長は仰っています。
 最初に払うお金が少なければ「試しにやってみよう」という心理的なハードルも下がりますし、任天堂としても「ソフトを買ってもらう以外の収入源」を確保できるワケですからね―――



 また……例えば、第1弾の「睡眠と疲労の見える化」の場合は、転送したデータの確認や「おすすめ行動」の提供にはスマホやタブレットを使えるようにするみたいですし……恐らくですけど、クラウドに転送されたデータの閲覧は、MiiverseのようにPCからでもスマホやタブレットからでも3DSやWii Uからでもアクセス出来るって形にしていくんじゃないかと思います。
 何でもかんでも出来る汎用機を作るとコストがかさみますが、「スマホで出来ることはスマホにやらせてしまおう」と割り切った専用機を作ればコストは抑えられるでしょう。具体的に言うと、睡眠を測定するQOLセンサーに大画面液晶なんて要らないワケです。ゲーム機を作るなら絶対に必要だけど、センサーにはなくても構いませんよね。
 “「ソフト」と「ハード」が一体となった独立した機器”にすれば、そういう割り切りも出来るんです。

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 現時点ではまだ価格などが発表されていませんし、今はまだ発表されていない要素も多いでしょう(今出ている情報だけだと、“楽しく継続できる”とは思いません)。
 だから、今の時点でビジネスとして成功するかどうかなんて分かりませんし、今の時点で「こんなの失敗するに決まってる」と言っている人はただのアンチです。逆もしかり。「成功間違いなし」と言っている人は、妄想に捉われているだけです。


 ただ、私は「任天堂らしいな」と思ったんですね。
 故・横井軍平さんの「枯れた技術の水平思考」や、宮本茂さんの「アイディアとは複数の問題を同時に解決するものだ」という哲学に則って―――現実的に任天堂が自分達の力を最も発揮できる分野に手を出すんだなと思いました。

 「任天堂はさっさとスマホ用のゲームを作ればイイんだよ!」と言われても、スマホで人気の『パズドラ』系のゲームというのは任天堂が苦手とするジャンルのゲームですし(『ポケモン』の開発はゲームフリークですからね)、任天堂が得意とするアクションゲームは物理ボタンのないスマホでは不利です。
 任天堂はかつて電子玩具を作っていましたし、ゲームに特化する企業になってからもたくさんのゲーム機と周辺機器を作ってきたメーカーですから……こうした機器を作ることは、「スマホ用のゲーム」よりもよっぽど得意分野だと思うのです。


 私自身は、「睡眠」に関してはあまり興味がありません。
 「もっとちゃんと寝てください」とか「しっかり運動しましょう」と言われても、そんなの分かってんだよ!!としか言いようがないですし……だから、第1弾の「睡眠と疲労の見える化」には興味がないのですが。

 第2弾、第3弾で何をやるのか―――にはすごく期待しています。
 『お料理ナビ』の路線で「食事」とか、『えいご漬け』の路線で「学習」とか、『顔トレ』の路線で「美容」とか、色んなことが行われると思いますし……1月の経営方針説明会で言われたように、QOLの方で発掘されたテーマが3DSやWii Uのゲームになる可能性もあるみたいですしね。


 また、色んな機械のデータを「QOLクラウドサーバー」に送ってまとめて閲覧できるという考え方はMiiverseに通じますし、「Miiverseとの連動」もあることでしょう。QOL事業自体が「ゲームを遊ばない人にも任天堂ユーザーになってもらおう」という狙いの事業でしょうし。

 Miiverseの可能性についてずっと語ってきた自分にとっても、QOLが始まることでMiiverseがどう変わるのか非常に楽しみです。

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| ゲーム雑記 | 17:51 | comments:6 | trackbacks:1 | TOP↑

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