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2015年1月のまとめ

 PCからでもキンドル本が読める無料ソフトが、日本でも配信開始になりました!

 昨年9月のまとめ「Kindle Cloud Reader」を紹介しましたが、「Kindle Cloud Reader」がブラウザ上で漫画・雑誌などの形式のキンドル本が読めるサービスだったのに対して、今回の「Kindle for PC」はPCに保存するソフトで漫画・雑誌だけでなく活字のキンドル本も読めるようになりました。
 また、「Kindle Cloud Reader」は、タブレット端末でキンドル本を読む時に使えた機能の幾つかが使えなかったのですが……「Kindle for PC」はそうした機能に対応していたりもします。

kindlepc1-s.jpg

 例えば、「目次」機能だったり。


kindlepc2-s.jpg

 「拡大」機能だったり。
 この辺は「Kindle Cloud Reader」では「なくて不便だ」という声があったので、対応して良かったですね。



 また、活字の本の場合。

kindlepc3.jpg

 単語をドラッグすると、その意味が即座に表示されたり、そこから検索したりが出来ます。


kindlepc4.jpg

 活字の本は全ての文字がデータ化されているので、「この本に○○という言葉が出てくるシーンを検索する」ということも出来ます。「このキャラ、前に出てきたと思うんだけど……どこだっけ?」という時に便利です。


kindlepc5.jpg

 「明るさ」の調節、「文字サイズ」の変更、「白背景に黒い字」ではなくて「黒背景に白い字」にしたりも出来ます。



 自分はタブレット端末を持っているんで、PCで読むことはほとんどないんですけど……「タブレット端末は持っていないけど、キンドル本がセールされているから気になる」みたいな人が試してみるにはイイ手段かなと思います。


 「2015年1月のまとめ」は私事・創作活動の報告などが大半なので、今月も読みたい人だけ「続きを読む」をクリックして下さいな。

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| ひび雑記 | 17:42 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

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アニメにつながる彼女達の人生!『SHIROBAKO』漫画版&小説版

 10月に始まり、現在も絶賛放送中のアニメ『SHIROBAKO』―――
 このアニメはP.A.WORKSによるオリジナルアニメなのですが、オリジナルアニメにはアニメを起点としたメディアミックス展開として「漫画版」や「小説版」が作られることがよくあります。「アニメの宣伝」にもなるし、「商品展開のラインナップを増やす」ことにもなるし、「アニメの世界観を広げる」効果もあるのだと思います。

 『SHIROBAKO』も今月、漫画版の1巻と、小説版が発売になりました。
 「アニメと同じストーリー」を描くのではなく、漫画版は「彼女達の高校時代のストーリー」で、小説版は「アニメ版の1年~半年くらい前のストーリー」でした。つまり、「アニメより過去の話」をメディアミックスで描いているのです。


 自分も買って、読んでみて、どちらも面白かったので紹介していきます。
 「こういう方向性の話だよ」みたいな紹介はしないと伝わらないと思うので、多少のネタバレがあることは御了承ください。


◇ 漫画版『SHIROBAKO』1巻
SHIROBAKO ~上山高校アニメーション同好会~ (1) (電撃コミックスNEXT)
SHIROBAKO ~上山高校アニメーション同好会~ (1) (電撃コミックスNEXT)

 月刊コミック電撃大王にて連載中の漫画の単行本1巻です。
 1巻なのでストーリーは2巻以降に続いていくのですが、構成としては全2巻か、全3巻くらいで完結するんじゃないかなと思います。作画はミズタマさん(公式ブログ)、脚本は杉原研二さんで、価格は570円+消費税です。色んなサイトを調べてみましたが、今のところ電子書籍では出ていないみたいですね。

 作画のミズタマさんは色んなアニメのアンソロジーコミックを描いている方で、脚本の杉原さんは色んなアニメの脚本を書いている方で『屍鬼』のアニメのシリーズ構成もされていた方みたいです。


 漫画版は高校時代の5人の話。
 アニメ版の第1話でも高校時代の様子がチラッと描かれていましたが、漫画版ではそれをもっと詳しく描いていて……絵麻と宮森さんの出会いから、アニメーション同好会を作って、文化祭に向けてアニメを制作していく過程が見られます。
 アニメ版のスタッフがどのくらいの密度で関わっているのかは分かりませんが、例えばアニメ版の4話で「部室に来るのはいつもずかちゃん先輩が一番だった」という台詞があったところ、漫画版でもしずかが最初に部室に来ている様子が描かれているように―――アニメ版を観ているとニヤリと出来る箇所が本当に多いです。

 また、オリジナルアニメのスピンオフ漫画だと「絵柄の違い」や「キャラクターの性格の違い」が気になってしまうものもあるのですが、『SHIROBAKO』の漫画版のように「これは高校時代の話だ」としてくれると「絵柄の違い」や「キャラクターの性格の違い」も別に気にならないんですね。
 絵はアニメ以上に瑞々しくてみんな幼くて可愛いですし。宮森さんとしずかは、境遇が違うためかアニメ版とは随分性格が違うなーと思います。これは漫画版が「絵麻視点」だからというのもあるのかもですが、高校時代の宮森さんは能天気で、高校時代のしずかはしっかり者に描かれています。これが逆に、キャラクターの「年月と成長と挫折」を感じさせてくれるんですね。


 女子高での部活モノ漫画なので、女のコ同士のイチャイチャ具合もアニメ版より高いです。アニメ版で「女子高ドリームは捨ててください」という台詞があったけど、むしろドリームが広がりますよ!絵麻と美沙の話や、絵麻としずかの話はアニメ版ではなかなか描かれる機会がありませんでしたが、漫画版ではガッツリイチャイチャしております。
 アニメ版の12話で絵麻が宮森さんに抱きついたの、高校時代は頻繁に宮森さんが絵麻に抱きついていたからなのかなーと妄想も広がります。


 ストーリーとしては、「大まかな話」はあくまで過去編なので分かりきっちゃっているし、いいところで「次巻へ続く」となっちゃうので何とも言えないのですが。『SHIROBAKO』の主人公5人が好きならば、読んで損はないと思います。


◇ 小説版『SHIROBAKO』
SHIROBAKO イントロダクション (JUMP j BOOKS)
SHIROBAKO イントロダクション (JUMP j BOOKS)

 集英社のJUMP j BOOKSから、5人の主人公それぞれの「アニメより少し前」の様子を描いた小説版です。価格は1000円+消費税で、文庫本より大きいサイズの本ですね。青年コミックサイズと言うべきか、先ほどの漫画版『SHIROBAKO』と同じサイズの本です。現在のところ、こちらも電子書籍版は出ていないみたいですね。

 表紙のイラストはP.A.WORKSの内部の人が描いているみたいですが、誰が描いているのかは分かりません。挿絵のイラストはジャンプSQの若手漫画家である坂ノ下穂波さんだそうです。
 小説自体は脚本家・小説家の4人が、全5章をそれぞれ分担して書いているのですが―――それぞれ主人公の違う一人称視点の小説なので、「章ごとに書き手が違う」ことで「性格の違う5人の主人公」が上手く表現されていたように思います。


 ノベライズ作品にはよくあることで、「このキャラはこういう台詞は言わなくない?」というところが何箇所かはあります。しずかが絵麻のことを「絵麻ちゃん」と呼ぶとかね……でもまぁ、そういうのは仕方ないかなと割り切りたいのですが。丸川社長のことを「丸山社長」と間違えて書いちゃうのは、それ一番やっちゃダメなヤツでしょう!(笑)

○ 宮森あおい編
 書いているのは伊藤美智子さん。様々なアニメの脚本を書いていて、『ロウきゅーぶ!』ではシリーズ構成も担当されていた方みたいです。

 アニメ版の第15話の冒頭シーンから始まります。
 なので、アニメ版の第15話をまだ観ていないって人には多少のネタバレにはなっちゃうかも知れないです。発売のタイミングを考えても、「アニメ版の第15話まで観ている人」に向けた本になっていると思います。

 入社から1年が経過した宮森さんが1年前の自分を回想する形で、物語が語られます。
 武蔵野アニメーションに入って、新人の「制作進行」として矢野から仕事のイロハを叩き込まれていく話です。アニメ版の第15話まで観ている人ならば、「15話時点の宮森と矢野」の現状を知っているでしょうからそれだけでグッと来る話ですし。アニメ版の第15話で新人として入った安藤さんと佐藤さんが今まさに覚えていることを、かつて宮森も叩き込まれたって話なんですね。
 ここで描かれている宮森さんと辻さんの話は、アニメ版でこれから描かれるかも知れない安藤さんと佐藤さんの話にシンクロしているようにも思えますからね。


○ 今井みどり編
 書いているのは吉成郁子さん。アニメ『たまごっち!』シリーズの脚本を書いていた方……でイイのかな。

 大学生になったばかりのみどりが、大学で実写の映像作品を作る話です。
 割とぶっ飛んだ話ですし、みどりの過去編だから仕方ないのですが「アニメ業界」とも「『SHIROBAKO』アニメ本編」とも関係のない話なので……これは大変だなとも思うのですが。アニメ版や漫画版だと天才肌というか何でもササッとこなしてしまうみどりが、悩んだり落ち込んだり怒ったりする姿が新鮮でした。


○ 安原絵麻編
 書いているのは田中創さん。『ニセコイ』の小説版なんかを書いている方だそうです。

 武蔵野アニメーションで「動画」を担当していた絵麻が、「原画」に昇格する課題を与えられるのだけど……なんやかんやあって何故だか女性アニメーター達と銭湯に来てしまったという話です。
 武蔵野アニメーションを舞台にした話なので『SHIROBAKO』アニメ本編に出てくるキャラがたくさん登場しますし、アニメで描いたらただのエロアニメになりそうなシチュエーションなので「小説版ならでは」と言えるし、絵麻の一人称視点だと「絵麻の面倒くさい性格」が上手く表現されているしで、自分は5つの話の中でこの話が一番好きでした。

 アニメ版を観ていると……この後に絵麻が苦悩してしまうことも分かっているし、アニメ版の第15話では後輩が出来て後輩の世話をしている様子も描かれているし。漫画版→小説版→アニメ版という時間軸の流れを見ると、安原絵麻という一人の人間の人生が分かるんですね。このコ、本当面倒くさいコなんですよ!

 でも、そこが人間らしいんですね。
 漫画版、小説版と読んで……絵麻というキャラが「ただの可愛い女のコ」じゃなくて、血の通った人間に見えてきた気がします。それと特定層には需要があります。


○ 坂木しずか編
 書いているのはTAMAさん。アニメの脚本を書いていて、初めての小説を書いた……というプロフィールしか分かりませんでした。

 漫画版を先に読むことをオススメします!
 この小説版では声優になるための養成所「赤鬼塾」の基礎科から本科に上がるための試験を控えたしずかの苦闘が描かれています。漫画版では、5人の中で一番しっかりしていて、ちゃんとした「夢」を持って夢のために「努力」を怠らずにみんなを引っ張っていたしずかが―――養成所ではこんな苦労をして、そしてアニメ版の現状があんなカンジという。

 絵麻もそうだったけど、漫画版→小説版→アニメ版と見ると坂木しずかという一人の人間の人生が見えて。
 絵麻は常に一貫して「面倒くさいコだなぁ」というのは変わらないんですが(笑)、しずかは漫画版と小説版とアニメ版ではやっぱりちょっと違うキャラなんです。それはキャラがズレているとかではなくて、年月を経て変化してしまう気持ちがしっかり表現されているという意味で。アニメ版で「ずかちゃんがあんなに酔っ払うなんて」と言われていたけど、漫画版で描かれた高校時代のしっかりしたしずかを知っていると「あのしずかがこんなに落ち込むのか……」と思いますもの。

 今後しずかの話がどうなるのかは分かりませんが、しずかの話が展開していく前にこの話が読めて良かったです。


○ 藤堂美沙編
 書いているのはTAMAさん。しずか編と同じ人です。

 3DCGを学ぶために専門学校に入った美沙が、そこで出来た友達と企業課題としてカラオケ用の映像を制作する話です。話自体はそれほど目新しいものではないというか、「2Dか3Dか」って話はアニメ本編でもやった話なのでさほど驚きもなかったのですが……
 美沙って5人の中では一番内面が描かれていないキャラだと思うので、私生活とか内面が描かれているのが新鮮でした。自分がボーイッシュだという自覚と、乙女乙女している友達との比較と、そこからの展開がとても良かったです。この二人は映像化されれば絵になる二人だったろうなぁ。




 話自体は「過去の話」なので、漫画版同様に「結果が分かっている」話とも言えるのですが……高校時代を描いた漫画版、1年~半年前を描いた小説版と、現在放送中のアニメ版と、続けて観ると「人間の成長と変化」が見られてすごく面白かったです。小説版もまた、『SHIROBAKO』の主人公5人が好きならば読んで損はない本だと思います。値段は文庫本の小説に比べるとちょっと高めですけど。



 オリジナルアニメと並行した「漫画版」や「小説版」といったメディアミックスの場合、「アニメと同じストーリー」をするものが多く、たまに「キャラは同じだけど全く別のストーリー」をするものもありますが……
 最近は「アニメの前日譚」をメディアミックスで描くのが流行みたいですね。『結城友奈は勇者である』の小説版では、アニメのキャラよりも先代の勇者の『鷲尾須美は勇者である』が展開されていましたし。自分は確認していないんですけど『ローリング☆ガールズ』の漫画版も前日譚らしいですし。

 『SHIROBAKO』の場合、「アニメを作るアニメ」として本編はガッツリとアニメを作っていく過程を描き、小説版は彼女らの内面を描き、漫画版は女のコ同士でイチャイチャしている様を描く(笑)。媒体の特性を活かしたメディアミックスになっていて、全部それぞれの方向に良さが炸裂していると思います。



 さて……『SHIROBAKO』アニメは、現実に存在するアニメ作品や会社、人物などをモデルにした描写が多数登場するのが特徴なのですが。それは漫画版や小説版も一緒です。

 『SHIROBAKO』第1~2話に登場する元ネタ解説
 『SHIROBAKO』第4~6話に登場する元ネタ解説
 『SHIROBAKO』第7~10話に登場する元ネタ解説
 『SHIROBAKO』第11~14話に登場する元ネタ解説

 『SHIROBAKO』第15~19話に登場する元ネタ解説
 『SHIROBAKO』第20話~最終話に登場する元ネタ解説

 アニメをより楽しんでもらうために元ネタ解説記事を書いてきたのに、漫画版や小説版の元ネタを解説しなくてイイのか―――と思ったので、書きますよ!漫画版1巻と小説版の元ネタ解説記事を書きます。

 更なるネタバレになると思うので、読みたい人だけ「続きを読む」からどうぞ。

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| アニメ雑記 | 17:55 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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安定、が故に限界も感じる。『ラビ×ラビ えぴそーど3』紹介(6点)

【三つのオススメポイント】
・シリーズ最終作(今のところ)で、シリーズの集大成
・変わらない操作性に、安定のアクションパズル
・新要素「お手本ムービー」は初心者にも上級者にもありがたい


『ラビ×ラビ えぴそーど3』
 ニンテンドー3DS用/迷宮脱出アクションパズル
 シルバースタージャパン
 2012年1月11日発売
 600円(税込)※3DS eShop専売
 セーブデータ数:1
 公式サイト

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※ このソフトはニンテンドー3DSの立体視機能に対応していますが、自分は視力の問題で立体視が出来ません。なので、この紹介記事内では立体視機能については言及しないことを御了承ください。

○ シリーズ最終作(今のところ)で、シリーズの集大成
 『ラビ×ラビ』シリーズを全く知らないよという人のために、まずはシリーズのおさらいから書きます。既に知っていると言う人は読み飛ばしてください。

 『ラビ×ラビ』シリーズは、携帯アプリiOSアプリで発売されていた『ラビット★ラビリンス』が最初の作品です。自分は未プレイですが、レビュー記事を読む限り、『不思議の国のアリス』をモチーフにしたアリスとリリの最初の出会いが描かれているんですね。

 その後、プラットフォームをゲーム機に移して発売されたのが『アクションパズル ラビ×ラビ』です。ニンテンドーDSiのダウンロード専売ソフトDSiウェアとして2010年9月1日に200円(200DSiポイント)で発売されました(3DSでも遊べます)。
 200円という安価なソフトながら、快適な操作性と多彩なステージが話題になり、「安価で楽しめる傑作DSiウェアの代表作」と各地で絶賛されたソフトです。私も当時ものすごくハマったので、あまりに好きすぎて「このシリーズは続けてやるのが勿体ないので、1年に1本のペースで遊ぶことにしよう」と決めたくらいです。

(関連記事:アクションもパズルも好きな人は是非!『アクションパズル ラビ×ラビ』紹介


 『ラビ×ラビ』の発売から半年後に発売されたのが、『アクションパズル ラビ×ラビ えぴそーど2』です。ニンテンドーDSiのダウンロード専売ソフトDSiウェアとして2011年2月23日に200円(200DSiポイント)で発売されました(3DSでも遊べます)。
 1作目をクリア出来なかった人のために「ヒント機能」を入れたり、条件を充たすことで隠しステージが現れたりという新要素が加わったのですが……パズル面よりもアクション面が強化されたために、私はかなり辛口のレビューを書いていました。

(関連:アクションが物足りなかった人へ『アクションパズル ラビ×ラビ えぴそーど2』紹介


 その4ヵ月後、ハードをニンテンドー3DSに移して発売されたのが『ラビラビ外伝 Witch's Cat』です。ニンテンドー3DSダウンロードソフトとして2011年6月29日に700円で発売されました。
 200円で遊べたDSiウェア時代よりも価格が上がってしまったことと、主人公がアリスとリリではなくなってしまったことで、ネット上で話題になっているのをあまり見かけなくなってしまったのですが……私は、シリーズの中で一番この作品が好きです。ヒント機能もなければ、「こんなステージ本当にクリアできるんですか」と主人公が言ってしまうほどの鬼畜難易度のパズルが続くんだけど……逆転の発想でサクッと解ける爽快感と、アクションの難易度とステージの長さがそれほどでもなくなったので気軽に遊べるようになりました。

(関連記事:1作目を愛した人に向けた大傑作。『ラビラビ外伝 Witch's Cat』紹介


 そして、この記事で紹介するのが『ラビ×ラビ えぴそーど3』です。
 ニンテンドー3DSダウンロードソフトとして2012年1月11日に600円で発売されました。そこから3年が経過して、アリスリリはTwitterアカウントとしてシルバースタージャパンの新作ソフトを宣伝し続けていますが、『ラビ×ラビ』シリーズの新作は3年間発表されていません。

 ストーリーとしても、過去作は何らかの形で「続編が出ること」を示唆したエンディングになっていたのですが、今回の『えぴそーど3』はそういうところもなかったので…・・・『えぴそーど3』が不人気だったからシリーズが終わったのではなく、『えぴそーど3』が発売される段階で「シリーズは一区切りだ」と決まっていたんじゃないかと思います。

 システムとしても、『えぴそーど2』にあった「ヒント機能」の復活、今作からは更にクリア出来ないステージには「お手本ムービー」や「ステージスキップ」が使えるようになり。『外伝』にあった「全ステージのクリア時間を合計してインターネットランキングに参加できる機能」もあり。ギャラリーモードやBGMやSEを再生できるモードなどなどもあり。シリーズの集大成とも言える盛りだくさんの内容でした。


 何より……アリスとリリが出る『ラビ×ラビ』シリーズとしては、唯一の3DSソフトなので。

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<画像はDSiウェア『アクションパズル ラビ×ラビ えぴそーど2』より引用>

rabirabi3hikaku.jpg
<画像は3DSDLソフト『ラビ×ラビ えぴそーど3』より引用>

 解像度も上がって、グラフィックも細かくなりました!
 ……それが『ラビ×ラビ』にとってプラスなのかどうかはまぁアレなんですけど、解像度が上がったことによりステージを広く表示できるようになったのはゲームとしてプラスかなと思います。そのせいで、攻略までの手順が面倒なステージが増えたのかとも思うのですが。


○ 変わらない操作性に、安定のアクションパズル
rabirabi3-2.jpg
<画像は3DSDLソフト『ラビ×ラビ えぴそーど3』より引用>

 ステージの目的は、アリス(女のコの方)を扉まで到達させることです。
 リリ(うさぎの方)はそのサポートをする役目です。

 Xボタンで操作キャラを「アリス」と「リリ」で切り替え。
 Aボタンでジャンプ。
 操作キャラが「リリ」の時のみ、Yボタンで自爆することが可能。

 「アリス」と「リリ」はそれぞれ特性が違っていて……
 ジャンプ力は「リリ」の方が高いのだけど、「リリ」を踏み台にすることで「アリス」は大ジャンプが可能とか。「アリス」の頭には帽子を載せられるので帽子の移動には「アリス」が必要だけど、「リリ」は体が小さいので小さなスキマも通れるとか。二つのキャラの特性を使って、ステージを攻略していくのがポイントです。

 シリーズを遊んでいる人ならば、操作感覚は今まで通りです。キャラの能力も『1』や『えぴそーど2』のまんまですからね。
 ステージの特徴としては、『1』は1ステージごとにギミックの使い方を覚えられる(思いつかないと進めない)のが特徴で、『えぴそーど2』はそれを活かしたアクション操作が必要なのが特徴で、『えぴそーど3』はアクション操作は前作ほどではないけど「長い手順を間違えずにこなさないと最初からやり直し」というステージが多かったかなという印象です。

 スタッフもシリーズ通してずっと同じメンバーですし、『えぴそーど3』でもまだ「逆転の発想をすると道中をショートカット出来る」ところなんかも多く、流石の『ラビ×ラビ』だなぁ……というのは確かなんです。安定のシリーズ作品なのは間違いないのです。



 だからこそ、「飽きてきた」のも否めません。
 「飽きてきた」というか「慣れてきた」というべきかなぁ。

 自分は最初『えぴそーど3』をプレイした際、「長い手順を間違えずにこなさないと最初からやり直し」なステージが多いことに閉口したんです。
 しかし、シリーズ最終作のレビューをするのなら歴代シリーズをやり直してみようかなとプレイし直したところ、自分の好きな『1』や『外伝』にも「長い手順を間違えずにこなさないと最初からやり直し」なステージはあったんです。『1』や『外伝』を遊んだ時には不満と思わなかったことが、『えぴそーど3』だと不満となってしまうのは何故か――――それは単に自分がこの『ラビ×ラビ』に飽きてきただけなんだと思うのです。


 というのも……アクションパズルというのは「閃くのがキモチイイ」ゲームです。
 『1』をやり直して思いましたけど、『1』は一つ一つのギミックやアクションに対して「こんな使い方もあるのか!」と閃くことで突破できるステージが多いのです。しかし、続編である『えぴそーど2』や『えぴそーど3』をプレイしても、『1』をクリアしている私は「こんな使い方もあるのか!」を全部知っちゃっているんです。「閃くのがキモチイイ」をもう体験できない代わりに、「アクション操作の難易度の高さ」とか「一手ミスすると最初からやり直しな作業を正確にこなさないといけない」点ばかりが印象に残っちゃったのかなと思うのです。

 これはアクションパズルというジャンルの宿命とも言えて……
 なので、『ゼルダの伝説』シリーズなんかは、「弓矢」や「爆弾」や「ブーメラン」といった定番のアイテムだけではなくて、毎回必ず「新アイテム」が用意されていて。その「新アイテム」に対して「こんな使い方もあるのか!」と閃くのがキモチイイゲームとなっているのです。

 しかし、『ゼルダの伝説』シリーズが、主人公は毎回同じ人(※1)だけど「手に入るアイテム」が毎回違うことでバリエーションが生まれているのに対して。『ラビ×ラビ』は『1』も『えぴそーど2』も『えぴそーど3』も、同じ主人公で同じ能力なんです。『ゼルダの伝説』で言えば、三作連続で「弓矢」と「爆弾」と「ブーメラン」しか手に入らないみたいな話なので……そりゃ飽きてしまうのですよ。

(※1:本当はビジュアルが似ているだけで別人なんですけどね)


 なので、主人公を入れ替えて「全く新しい能力」で遊べた『ラビラビ外伝』を私が好きだったのも、「こんな使い方もあるのか!」と閃くのがキモチイゲームだったからなので。
 もし『ラビ×ラビ』シリーズを復活させるとしたら主人公を交代させる方向になって欲しいと私は思うのですが、主人公を交代させるとシリーズを追いかけてきた人も買ってくれないリスクもあって。以前コメントを下さった方の中には、『ラビ×ラビ』シリーズ全作やっているけど『ラビラビ外伝』だけはやっていないって人もいましたからねぇ。


 そう考えていくと……アクションパズルでシリーズを重ねていくことの限界を痛感してしまった作品でした。逆に言うと、『ゼルダの伝説』の「新アイテム」=「新能力」ってアイディアは凄まじかったんだなぁと今更ながらに思いました。


○ 新要素「お手本ムービー」は初心者にも上級者にもありがたい
 ということで……シリーズを通して遊んできた人にはなかなか勧めづらいのですが、発想を逆転させると「この『えぴそーど3』から遊び始める人には問題がない」とも思うのです。
 ステージのギミックなどを一ステージごとに「こんな使い方もあるのか!」と閃かせるのは『1』が一番ですが、『1』には「ヒント機能」がないので閃かないままやめてしまったという人も多いみたいですからね。私自身は「ヒント機能」がない方が好きで、『えぴそーど2』も『えぴそーど3』も「ヒント機能」を使わずにクリアしましたが……序盤で脱落してしまう人を減らすためには、仕方がないのかなぁと。

(関連記事:「ゲームを進められない時間」が「俺って天才!」感を生む


 今作には、「どうしてもクリア出来ない」という人のための救済措置が3つ入っています。

 1つ目は、『えぴそーど2』にもあった「ヒント機能」
 1つのステージに1つずつある「ヒントメダル」を入手した数だけ、アリスとリリから会話形式で「解き方」を教えてもらうことが出来るのです。『えぴそーど2』の頃の「ヒントメダル」は、『Newマリオ』におけるスターコインみたいに「入手しづらいところ」にあったのですが、今作『えぴそーど3』では普通に入手できるものばかりだった印象です。

 2つ目は、今作からの「お手本ムービー」
 何回プレイしてもそのステージをクリア出来ない時orそのステージをクリアした時に、そのステージの「お手本ムービー」が観られるようになりました。「ヒント機能」の動きを映像で見せてくれるだけなんですが、正直この手のゲームの解き方を文字で説明されてもよく分からなかったので、ムービーで観られるようになったのはとても良いと思いました。

 まぁ、その分……「ヒントメダル」の価値って何?とは思うんですけど(笑)。

 3つ目は、これも今作からの「ステージスキップ」です。
 「お手本ムービー」が解禁されてもまだクリア出来ない場合は、この「ステージスキップ」が解禁されます。この『えぴそーど3』は「解き方は分かっているのだけど、ちょっとしたズレで長いステージが全部台無しで最初からやり直し」というステージが多いですし、アクションゲームが苦手な人への救済措置とも言えます。


 とまぁ、こんな風に初心者への至れり尽くせりが凄くて……
 「ここまでやっちゃうと逆にゲームの魅力を削ぐんじゃないの?」と思わなくもないのですが。

 自分が予想外だったのは、「お手本ムービー」が意外にも上級者への「やりこみ要素」の挑戦意欲を刺激することでした。
 このゲームは、各ステージがクリア時間によって「銅<銀<金<プラチナ」で評価され、全ステージの合計時間がインターネットランキングになります。タイムアタックが熱いゲームと言えるのですが、私は元来タイムアタックというものが大嫌いなのでシリーズ通して一度もちゃんとやってきませんでした。「ミスのない正確な動き」とか、性格的に出来ないんですね。

 しかし、この「お手本ムービー」を観ると、「お手本」だからミスのない正確な動きをしているのにクリア時間は「銅」とか「銀」レベルのものだったりするのです。
 『ラビ×ラビ』シリーズの“解法”は1つのステージに複数あったり、ところどころでショートカット出来るところがあったりするので……「お手本」とは違う“解法”や、「お手本」がやっていないショートカットをしないと「金」や「プラチナ」が取れないステージがあるのです。

 つまり、「お手本ムービー」とのタイムアタック勝負。
 自分の“解法”が「お手本」より早い“解法”ならばガッツポーズ、自分も「お手本」も同じ“解法”をしていて「銅」どまりだったら新たな“解法”やショートカットを考えて……「お手本ムービー」は初心者への救済措置だと甘く見ていたら、このゲームにおいては上級者に対する“仮想ライバル”にもなっていたという。

 なので、私は「自力で解いた1周目クリア」よりも「お手本ムービーと戦った2周目クリア」の方が楽しかったですね。それでもどうしてもタイムアタック苦手なので「銅」どまりのステージもありましたが。



○ 総評
 自分の好みとしては、「外伝>>1>>>>>>>>3>>2」ってところなのですが。
 どの作品から遊ぶのかとか、「ヒント機能」などの救済措置があった方がイイのかとか、それぞれの好みの差はあるので……「お手本ムービー」のある本作は、比較的「初めてシリーズを遊ぶ人」に勧めやすいかなぁと思います。んで、これをクリアしたら、一切の救済措置のない『外伝』をプレイして「こんなステージ本当にクリアできるんですか」と途方に暮れるとイイと思いますよ!


 シリーズとしてはここで一区切り。
 『ラビ×ラビ4』を期待している人も多いとは思うんですが、私はこのままの路線を続けても未来はないと思います。『ゼルダの伝説』が毎回「新アイテム」を入手するように、『ラビ×ラビ』も新しい風を入れなくては続けられないでしょう。
 『外伝』のような新主人公にすると手に取ってくれる人が減ってしまうのならば、アリスと別のキャラのコンビにするとか、アリスに新しい能力を足すとか、とにかく主人公側の能力を変えた新作アクションパズルが遊びたいなぁと思います。「面白いアクションパズル」を作る力は間違いなくあるのだから。


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初心者のための“作品の誉め方”講座

 今日はゲームに限った話ではないんですが、きっかけとなるのはゲームについて語ったこの記事でした。

 「好きなゲーム」の「不満」ばかり書くリスク

 面白くなかったゲームを「面白くなかった!」と書くのは別に構わないのだけど、面白かったゲームにまで「面白くなかった!」と書いて「面白かった!」と書かないのは何故だ――――みたいな話です。この記事の是非は置いといて、この記事の反応で多かったのは「作品を誉めようと思っても誉め方が分からない」「誉めようとするとみんなと同じような表現しか出てこない」「面白いと書いたら叩かれるんじゃないかと不安」といったものでした。

 そう言えば、この記事以前から「不満や批判はつらつらと長文が書けるのに、絶賛しようとしても何も思いつかない」といった意見をよくTwitterで見かけました。
 以前「任天堂の悪口を書けばアクセス数が跳ね上がる理由」という記事で“「俺の大好きなものが誉められている記事」を読みに行って、「俺の大好きなものが貶されている記事」を読みに行かないことが大切だ”と書いたら、「誉めている記事なんて大して面白くないし、アクセスだってされないだろ!」と言われたことがありました。


 どうも……近年のインターネット界隈では、「何かを誉める」のは「難しい」し「面白くならない」し「叩かれる」し「アクセスもされない」けど、「何かを貶す」のは「簡単」で「面白い」し「同意してくれる人もいっぱい」いて「アクセス数もガンガン上がる」みたいに思っている人が多いみたいです。

 私はそうは思いません。
 確かに一部頷けるところはありますけど、決定的なところが間違っています。


 「不満」や「批判」や「貶し」は書くのが簡単―――これは確かにその通りだと思います。
 「気に食わないところ」は特に頭を使わなくても、作品に触れているだけで自然と降りてくるものですからね。「このゲームはここがイライラする」「このアニメのこの展開がムカつく」「この映画、途中で眠くなる」……エトセトラエトセトラ。脳みそを通過しなくても脊髄反射で書けてしまうのが「不満」や「批判」や「貶し」だと言えます。

 言葉は悪いですが、「不満」や「批判」や「貶し」は馬鹿でも書けるんです。





 しかし、これは裏表。
 “馬鹿でも書ける”ということは……
 「不満」や「批判」や「貶し」を書くと、馬鹿がバレるとも言えるのです。

 前回の記事で、本当は「奥が深いゲーム」なのにそれに気付かずに「底が浅いゲーム」と紹介してしまいやないかという話を書きました。つまり、「ゲームがつまらない」んじゃなくて「自分がゲームの面白さに気付いていないだけ」じゃないのか、と。

 この話はゲームに限った話ではありません。
 世間で絶賛されている高尚な映画を観ても、「何が面白いかサッパリ分からない……」ということもあるじゃないですか。小説だってそうですし、漫画だって、アニメだってそうです。“世間で絶賛されている”のに自分が楽しめないものがある時、それはきっと「作品がつまらない」のではなく「自分に作品を読み解く力がないだけ」なんです。

 それに気付かずに「何これ、全然おもしろくねー」と脊髄反射で書いてしまったら、高尚な方々から「あらあら……あの御方はお可哀想なことに、教養が足りてないみたいですわ」「オホホホ。そんなことを仰るのは失礼よ。ああいう底辺に生きる方々にも魂が存在するのだから、ただ頭が悪いだけで見下すのは失礼でございますわ」なんて思われるに決まっているので、私はグッとこらえます。
 でも、私が「あらあら……あの御方はお可哀想なことに、教養が足りてないみたいですわ」側に立つ時もあるのです。素っ頓狂な「不満」や「批判」や「貶し」を見て、「コイツ本当あったま悪いんだなー」と思うことはしょっちゅうですもの。


 絵を描かない人が騒ぐ「作画崩壊だ!」は、単なる「絵柄」とか「ディフォルメ」の問題だったりすることも多いし。
 ついこないだも某アニメで、自分の好みの展開じゃなかったからって「この回を担当した脚本家のせいだ!」と騒いでいる人がたくさんいたんですけど、アニメって大きな流れを監督やシリーズ構成とかその他の人で話しあって決めて、それから脚本家に発注して、そこから絵コンテ切ってって流れでしょうから―――そのたった1話を担当した脚本家に全責任押し付けるのとか、すげー滑稽だと思うんですけどね。
 そう言えば、アニメの脚本家繋がりで、『ガンダムAGE』の時に日野さんをとにかく叩きたかったのか「日野の脚本はキャラの位置関係が分かりづらい!」と批判している人がいて……そこは脚本家の責任じゃねーだろと思ったこともありました。

 あと、自分が「この人、馬鹿だなー」と思うケースは、「全ての作品が自分のために作られている」と思っている人です。三十歳を越えて少年漫画誌に「もっと大人でも楽しめる漫画を連載して欲しい!」とか言っちゃってる人なんかは分かりやすいですね。
 売れている作品に「俺は全然面白くない!なんでこんなのが売れているんだ!」と文句を言っている人とか、「貴方以外の人に向けて作っていて」「貴方以外の人が満足しているから売れているんですよ」といつも言いたくなります。どうしてそんなに自分中心に世界が出来ていると思えるんでしょう。

 敢えて名前を出しますけど、今季のアニメ『ユリ熊嵐』は私には「何が面白いかサッパリ分からない」です。私にはこの作品の魅力を読み解く能力がありません。
 でも、タイムラインを見ると『ユリ熊嵐』を絶賛している人はたくさんいるし、「他のアニメにはないこのアニメだけの魅力がある」ことを力説している人がたくさんいます。それでイイんだと思うのです。全ての作品が私のために作られるワケではないのです。



 禄に頭を使わずに脊髄反射で書いたものなんて、書いた人の本質が出てしまうのです。
 貴方の本質が「高尚で」「立派で」「誠実で」「誰からも尊敬される」「素晴らしい」ものだったら、脊髄反射で書いたものも「高尚で」「立派で」「誠実で」「誰からも尊敬される」「素晴らしい」文章になることでしょう。

 確かに、世の中には、「つまらない作品」が「如何につまらないのか」を面白くレビューできる人もいます。
 しかし、そういう人はものすごくたくさんの作品を知っていて、作品の良し悪しを比較できる対象が多いとか。分析能力に長けていて「つまらない作品」の理由を、(脊髄反射ではなく)客観的に説明できるとか。文章がとにかく上手いから何を書かせても面白い文章が書けてしまうとか。とてつもなく能力が高い人達だからこそ、「つまらない作品」が「如何につまらないのか」も面白くレビュー出来るんです。

 それを見た馬鹿が「これなら俺にも出来そう!」と思って見様見真似で「不満」や「批判」や「貶し」を書き連ねても、馬鹿な人間が「つまらない作品」が「如何につまらないのか」を語っても「馬鹿」がバレるだけなんですよ。



 だから私は、“「何かを貶す」のは「簡単」で「面白い」し「同意してくれる人もいっぱい」いて「アクセス数もガンガン上がる」”だなんて思いません。「何かを貶す」というのは無茶苦茶リスキーなのです。オススメもしません。
 ここまでの文章も、「何かを貶す人」を貶しているのだから思いっきりブーメランなんですけどね!身を持って、「何かを貶す」と「私の馬鹿がバレてしまう」を実践しているとも言える!


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○ 何かを誉める時に、他のものを貶してはいけない
 「“作品の誉め方”講座」という記事タイトルなのに、さっきから「作品を貶してはいけない」みたいな話ばかりだ!これは釣りタイトルだ!こうやってアクセス数を稼ぐようになっちゃったんですね、このブログも!

 というコメントが付きそうですが、「“作品の誉め方”講座」をするにあたって「作品を貶すことのどこが危険か」は前もって分かってもらいたかったのですね。「何かを誉めたら叩かれるんじゃないか」「実際に好きなものを誉めただけなのに叩かれた、もう誉めるの辞める」みたいな話を目にする度に、思うことがあったのです。


 貴方は「誉めている」つもりでも、実は「貶している」んじゃないのか?

 最近「土鍋を誉めるために炊飯器を貶している」記事が話題になりましたが(釣り記事だと思うのでリンクは張りません)、それを「ひっでー記事だなぁ」と鼻で笑っている自分もついついやってしまいます。何ならこの記事だって、そういうところがあります。

 「3Dアクションゲーム全般が大嫌いな僕でも『マリオギャラクシー』は楽しめました」
 「本田圭祐は歴代の日本代表選手の中で最も優れたサッカー選手だ」
 「この学園ドラマは、今までの学園ドラマとは違う画期的な学園ドラマだ!」
 「一般人には楽しめないアニメと違って、このアニメは一般人でも楽しめるよ!」


 私が実際に書いたことのあるものも、誰かが言っていたのを「何だよそれ!」と私が怒ったものも一緒くたに集めました。自分自身が書いた時の気持ちを思い出しても、書いている本人に「貶している」感覚はないんです。ただ単に好きなものを「誉めている」つもりで書いているんです。

 でも、見ようによっては「3Dアクションゲーム全般」「歴代の日本代表選手」「今までの学園ドラマ」「他のアニメ」を貶しているとも言えるのです。こういうことを書いてしまう人は「3Dアクションゲーム全般」「歴代の日本代表選手」「今までの学園ドラマ」「他のアニメ」をよく知らなかったりするので、「よく知りもしないクセに何言ってんだ!」と叩かれる火種になったりもします。「馬鹿がバレる」んですね。


 書いた本人は「好きなものを誉めただけなのに叩かれた」と思っているのかも知れないのだけど、“好きなものを誉める時に、他のものを貶した”結果―――その「貶し」によって叩かれているケースをTwitterなんかではよく目にします。
 だから私は、この記事の序盤で「作品を貶すことのどこが危険か」を時間かけて語らなくてはならなかったのです。



 まぁ……本当に純粋に「○○楽しいね!」としか言っていないのに「○○を楽しんでいるオマエは頭がおかしい!」とか言ってくる人もいますけどね。
 世の中には「たけのこの里、美味しいね!」と書くと、「ということは、きのこの山を貶したな!けしからん!」と怒り出す人がいるという……

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○ 初心者は「作品の素晴らしさ」ではなく、「自分」を書くべき
 さて、ここからがようやく実践編です。

 「好きな作品」と「面白い作品」と「素晴らしい作品」は別

 私の場合、作品に対する評価軸は「レベル5 ←→ レベル0」みたいな一つの軸ではなく、「好きか嫌いか」「面白いかどうか」「素晴らしいかどうか」という三つの評価軸があるという話でした。
 ザックリ言うと、「好きか嫌いか」は作品への愛着や自分の嗜好と一致するかどうか、「面白いかどうか」は作品への熱中度や没入度、「素晴らしいかどうか」はクオリティの高さや“他人にオススメしやすい”かどうか。好きで面白くて素晴らしい作品もあるけど、好きではないけど面白い作品や、素晴らしくはないけど好きな作品もあるのです。



 「作品の誉め方が分からない」って人は、どうも「誉める」というのは「どう素晴らしいのか」を批評しなければならないと思っているんじゃないでしょうか。客観的な凄さ、クオリティの高さを語らなければならないと思っているんじゃないでしょうか。
 そういう発想だと、ついつい「炊飯器と比べて土鍋のご飯は美味しい!」みたいなことを書いてしまいがちになります。他の作品をこき下ろすことで、好きな作品を「誉めた」と勘違いしてしまうのです。

 プロの批評家になりたいとか、業界で一目を置かれるレビュアーになりたいとかならば、「どう素晴らしいのか」を批評するのも大事だと思うんですが……好きな作品を応援するのに「どう素晴らしいのか」をムリヤリひねり出す必要なんてないと私は思います。


 作品を応援したいのなら「自分がその作品をどのくらい好きか」か「自分がその作品にどのくらい熱中しているか」を語ればイイんですよ。
 特にTwitterみたいな場所はそれがしやすい場所だと思うんです。
 「面白い=熱中している」度は書きやすいですね。自分がどのくらいその作品に夢中になっているかを語ればイイだけです。買ったばかりのゲームだったら「一気に何時間遊んじゃった」とか「早く帰って続きを遊びたい」とか、漫画だったら「続きの巻が楽しみすぎていてもたってもいられない」とか、アニメだったら「第3話をもう5回は観ているよ!」とか、自分の行動とか気持ちを語ればイイんです。「どう素晴らしいのか」を述べること以上に、「それだけ夢中になれるものだ」という説得力があります。

 ぶっちゃけた話……これだけたくさんの娯楽作品に溢れている世の中ですから、「自分が継続して楽しんでいる姿」を見せるだけでも意味があると思うんですね。発売からしばらく経っても遊び続けているゲーム、何十巻と買い続けている漫画、最終話まで完走したアニメ……「継続している」ことが分かるだけでも「それだけの魅力がある」ことは伝わると思うんです。
 だから、「今日も○○遊ぼうっと」とか、「○○の新刊が明日出るから楽しみだ」とか、「○○の放送が始まるから待機だ」とかで構わないと思うんです。それを見た人は「○○ってそんなに魅力があるのか」と思ってくれるし、もし仮に作った人がそういう発現を見つけたら喜んでくれると思うのです。作り手からすると「どう素晴らしいのか」を論理的に語られるよりも、単なる「楽しんでます!」の一言が嬉しいものですからね。


 一方の「自分がその作品をどのくらい好きか」は、確かにちょっと難しくて「誉めようとするとみんなと同じような表現しか出てこない」と言われるのも分からなくはないです。
 「好き」という言葉を使わずに、「好き」を文章で表現するのは難しいですからね。なので、「泣ける」とか「癒される」とか「世界観がイイ」とか、よくある言葉とか抽象的な言葉を使ってしまいがち……私はそれも別に悪いとは思わないんですけど、それがワンパターン過ぎてイヤだという人がいるのも分かります。

(関連記事:「この作品、泣けます!」という言葉はとても便利


 私の場合、開き直って「大好きな作品!」と言うことにしています。
 あと、他の人の発言を見ていると、「もう放送が終わったアニメでもずっと応援し続けている」とか「キャラの絵を描いたりRTしたりしている」とかの姿を見ると「この人は本当にこの作品が好きなんだなぁ」と思って興味が出ます。

 去年バンダイチャンネルの「見放題」で色んな作品を観た際、好きなフォロワーさんがずっと応援し続けていたから『アイドルマスター』を観てみようと思ったし、たくさんの人が描いた可愛いイラストがRTでまわってきたことで興味をもって『ラブライブ!』を観てみようと思ったし。

 「作品の評価」を語る際に軽視されがちなんですけど、やっぱり「誰かの好き」は人の心を突き動かすパワーがあると私は思います。私は「どう素晴らしいのか」を切々と語られるよりも「私はこの作品が大好き!」という一文の方が作品に対する興味を持ちますもの。



【よく分かる三行まとめ】
・「作品を貶す」のはお手軽だけど、お手軽な分だけ馬鹿もバレる
・だから、何かを誉める時に、比較して他のものを貶してはいけない
・「作品の素晴らしさ」よりも、「自分の作品に対する熱」を書くべし


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私は(貴方は)そのゲームの魅力をちゃんと把握していますか?

 新年になってから「『スマブラ』ばかりやっているとブログに書く話題がなくなっちゃうから新しいゲームを始めようっと」と、『ラビ×ラビ えぴそーど3』を始めました。そしてクリアしました。
 今年から「ちゃんと遊んだゲームは全て紹介記事を書こう」と思っているので、紹介記事を書くつもりではあるんですが……現状これが『ラビ×ラビ』シリーズの最終作なので、紹介記事を書くのならシリーズ全体を総括したような記事を書きたいなと思ったのです。

 なので、そこから『ラビ×ラビ』『ラビ×ラビ2』『ラビラビ外伝』を1面からプレイし直して、これらも全面クリアしました。『ラビ×ラビ』『ラビ×ラビ2』は3周目、『ラビラビ外伝』は2周目のプレイです。
 ステージクリア型のアクションパズルは「“解法”に気付くかどうか」が肝ですから、最初の1回はとても面白いのだけど、2回目のプレイはそれをなぞるだけでそれほど面白くない……んじゃないかと思ったのですが、ビックリするくらい“解法”を覚えていなかったので普通に新作のゲームとして楽しめました(笑)。


 さて……こんな風に、アクションパズルの2周目・3周目をプレイしていて思ったことです。


kaihou.jpeg
<画像はDSiウェア『アクションパズル ラビ×ラビ』より引用>

 これは1作目『ラビ×ラビ』の中盤のステージです。
 このゲームを初めてプレイした2011年の2月と、2周目をプレイした2011年8月―――ともに苦労したことを強烈に覚えています。リリ(ウサギの方)がベルトコンベアで次々に鍵を取ってしまうので、アリスの足場となる鍵穴がなくなって針の上に落ちてしまうのです。

 なので、私はリリが回収する鍵の色を全部メモに取り、アリスの足場となる鍵穴を確保するためにはどうジャンプして行けば良いのかなどなどを計算して、緻密なアクション操作を駆使してクリアしました。ムチャクチャ大変でしたし、「どうして中盤でいきなりこんなアクションの難易度が上がったんだろう?」と思っていましたし、当時の紹介記事でも「アクションゲームが苦手な人には中盤で緻密なアクション操作が必要なところがあるのでオススメしづらい」と書きました。


 『ラビ×ラビ』を実際にプレイしてクリアした人には、「何を言ってるんだコイツは……」と思われた方も多いことでしょう。そうなんです。私は3周目にして初めて気付いたんですけど、このステージ、ある方法を使えば緻密なアクション操作なんて全然要らないんです。拍子抜けするくらい簡単にクリアする方法があるんです。

 ネタバレになるから「ある方法」は書きませんけど、最初に力技でクリアしてしまった先入観からか、私は「その方法」に4年間気付かなかったのです。気付いた時の「そうか!俺って天才!」感は凄かったです。4年かけた“タメ”が解消されたワケですからね。本当の天才なら4年前に気付いただろうという野暮なツッコミは受け付けておりません。

(関連記事:「ゲームを進められない時間」が「俺って天才!」感を生む



 『ラビ×ラビ』シリーズには、こういうステージって実は結構あるんです。
 「“解法”が幾つもある」ステージも多くて、その“解法”も「緻密なアクション操作を要求される上に時間がかかるもの」と「逆転の発想が出来れば、難しい操作は要らずに時間も短縮できるもの」があったりして。
 今回、私は『ラビ×ラビ』シリーズの2周目・3周目をプレイしたのですが……過去の自分が恐らく「時間がかかる“解法”」を選んだのに、今回の自分は「時間のかからない“解法”」を思いついて大幅にタイム短縮出来たステージも多かったです。アクションパズルは1回遊んだら終わりというジャンルなのかと思っていましたが、このシリーズは数年経ってからまた遊んでみると「過去の自分」が思いつかなかった“解法”を思いつくという楽しさもあるんだなと気付きました。



 で、この話……「2周目・3周目を遊ぶのって楽しいよ!」と言いたいだけの話じゃなくてね。私が思ったのは、当時「アクションゲームが苦手な人にはオススメできない」と書いちゃっていたことです。“解法”にさえ気付けばアクション操作をほとんど要求しないステージで、むしろその“解法”を思いつくかどうかが楽しいゲームだったにも関わらず、私はそれに気付かずに言ってしまえば「間違った紹介」をしてしまっていたのです。

 これ……アクションパズルというジャンルだから「今回は前回と違う“解法”をしたな」というのが分かりやすかったのですが、他のジャンルにも言えることだと思うのです。果たして、私は(貴方は)そのゲームの魅力をちゃんと把握しているのだろうか?


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 以前、こんな記事を書いていました。

 『スペランカー』は何故“クソゲー”と思われているのか

 『スペランカー』ほどの「傑作ゲーム」であっても、「どうやって遊ぶと楽しいのか」が分からなければ「クソゲー」の烙印を押されてしまうんです―――という記事でした。格ゲーだったり、3Dアクションだったり、初心者と上級者の隔たりが大きなジャンルは、「どうやって遊ぶと楽しいのか」が初心者には伝わっていないという話もしていますね。


 『スペランカー』の場合は、「どうやって遊べばイイのか」が分からないとエレベーターから降りることも出来ませんでしたが……多くの大人気ゲームの場合、「入口は広く」「ただ、極めようとすると道が果てしない」ゲームだったりします。こういうゲームって、実はある程度プレイしてクリアまで遊んだとしても「どうやって遊ぶと楽しいのか」を分からずに終える人も多いんじゃないのかと思うんです。

 例えば『スマッシュブラザーズ』シリーズのことを「テキトーにボタンをガチャガチャ押しているだけの底の浅いゲーム」「覚えることが少ないので初心者でも上級者に勝てる」と思っている人はいるみたいなんですね。定期的にコメント欄に書かれますし。
 確かに初心者でもテキトーにガチャガチャ押しているだけで楽しいゲームではあるんですが、一人一人のキャラの「通常技」「必殺技」のバリエーションが多彩で、キャラも多く、ステージの数とギミックが多い上に、アイテムの種類自体も多いのに、そのアイテムの一つであるモンスターボールやアシストフィギュアから出てくるキャラ数も半端なく……「覚えること」は多いし「上達の余地」も大きいので、上級者と初心者が戦えば上級者が勝ちます。私はシリーズ200時間くらい遊んでいますが、上級者にはオートハンデ120%でも全然勝てません。

 でも、こういうのってオンライン対戦などで「ちゃんと上手い人」と戦わなければ分からないものですし、「奥が深い部分」を知らずに「こんなもんか」とやめてしまう人も多いんだろうなぁと思います。まぁ、それはそれでもイイじゃないかと言えるんですけど、問題はそういう人が堂々と「『スマブラ』はテキトーにボタンをガチャガチャ押しているだけの底の浅いゲームだ」と言っていることで。

 『スマブラ』のように超有名タイトルですらそうなのですから、プレイ人数の少ないマイナーなダウンロード専売ソフトなんかの紹介記事やレビュー記事を書く際……本当は「奥が深いゲーム」なのに、それに気付かずに「底の浅いゲーム」と書いてしまっていないか?と思っても、それを確認する術がないのです。



 これはアクションパズルやアクションゲームに限った話ではなく。例えばRPGでもそうです。
 『ファイナルファンタジーV』を子どもの頃にプレイしていた時、私は「ナイト」「モンク」「白魔導士」「黒魔導士」といったスタンダードなジョブばかり使っていて、「シーフ」とか「薬師」とか「風水師」みたいな風変わりなジョブは何のためにあるんだくらいに思ってプレイしていました。しかし、クリア後に攻略本を読んだり、2周目で実際に使ってみたりして、実はそういう風変わりなジョブを使いこなすと有利に進めるしそれこそが面白いゲームなんだと気付いたのです。
 もし、子どもの頃の私が1周クリアしたところでやめてしまって『ファイナルファンタジーV』の紹介記事を書いたとしたら、「たくさんジョブの種類はあるが実用的なジョブは限られているので使いものにならないジョブがほとんどだ」みたいな紹介をしてしまわないだろうか?自分自身が『ファイナルファンタジーV』の魅力に気付いていなければ、『ファイナルファンタジーV』の紹介記事なんて書く資格がないのではないだろうか。

 以後の日本のRPGは『ファイナルファンタジーV』の比ではないくらい育成要素が複雑になっていきました。「たくさんのキャラ」「たくさんの要素」「自分だけのモンスターに育てよう!」……とてつもなく奥が深いのだろうけど、私には真っ暗な暗闇しか見えないのでどのくらいの深さなのかどっちが奥なのか分からないほどです。
 私が『パズドラ』を楽しめなかった理由もこれの延長線上にあります。しっかりそのゲームの魅力を把握しようとしたら、“研究”レベルの時間が必要なゲーム達。もし『パズドラ』の紹介記事を書かなくてはならない事態に陥ったら、私は逃げ出します。


 私が以前から苦手だと公言している3Dアクションゲームも「何とかクリアしたゲーム」は幾つかあるんだけど、「クリアしたら楽しい」ってワケでもないですから、エンディングを迎えてもまだ「どうやって遊ぶと楽しいのかが分からない」ままだったりするし。それは、言ってしまえば「私がそのゲームの魅力をちゃんと把握していないまま終わってしまった」とも言えて。

 世間で高評価なゲームなんだから、きっととても「奥が深い」んだろうけど……自分にはそれが分からない、どっちが奥かも分からない……ってゲームはたくさんあって。そういうゲームの紹介記事を書くことが自分に出来るのか、と“今年から「ちゃんと遊んだゲームは全て紹介記事を書こう」と思っている”という目標が早くも崩れそうです。まだ1本も書いていないのに(笑)。


 一つの手としては、「クリアしたら攻略サイトを熟読して攻略サイトで得た知識で書く」というものがありますが……例えば『ファイナルファンタジーV』の話で言えば、「俺は使っていないけどシーフとか薬師とか使えば超便利だったらしい」みたいなあやふやな紹介記事になりそうですし。
 それならば、「予備知識を全く入れずにありのままの感想を書く」方が実用的かなぁとも思います。紹介記事を読んで「遊んでみようかな」と思ってくれた人は、私と同じように予備知識なしで始めるのでしょうから―――クリアまでしても分からなかった「奥の深さ」なんて無視してしまえばイイという考え方も出来ます。

 しかし、そうすると……例えば『クニットアンダーグラウンド』を「6つめの鐘を鳴らした時点」で評価するのが正しいのか?むしろそこからが本番だろうに。
 「紹介記事」を読んでくれる人がどういう人なのかを考えたら、「この記事でそのゲームのことを知って興味を持ってくれる人」だけじゃなくて「既にそのゲームを遊んでいる人」もたくさんいるだろうから、そういう人に向けて「このゲームは実はこんだけ奥が深いんですよ」と言うことも大事とも思うんですね。

 そう考えると、一つのゲームを2周も3周もしなければ「紹介記事」なんて書けないような気がしてきて、時間がどれだけあっても足りない感。

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| ゲームプレイ日記 | 17:48 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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『SHIROBAKO』第11~14話に登場する元ネタ解説

※ この記事はテレビアニメ『SHIROBAKO』第14話「仁義なきオーディション会議!」までのネタバレを含みます。閲覧にはご注意下さい。

 第4弾です!

 『SHIROBAKO』第1~2話に登場する元ネタ解説
 『SHIROBAKO』第4~6話に登場する元ネタ解説
 『SHIROBAKO』第7~10話に登場する元ネタ解説

 元々この記事は「アニメにあまり詳しくない人でも『SHIROBAKO』を楽しめるように元ネタを解説しよう!」という目的で始めたのですが、始めてみたら自分にも分からないようなネタも多くて四苦八苦、加えてストーリーが進むごとに解説しなきゃいけない元ネタが膨大な量になって四苦八苦しています。

 2クール目になって「話の区切り」がイマイチ分からなくなってしまったのですが、これ以上ストックを増やすと手に負えなくなるのは一目瞭然なので……「11~12話:『えくそだすっ!』最終話制作編」と、「13~14話:『第三飛行少女隊』準備編」の4話をセットにお送りしたいと思います。どうもこの構成だと「13~15話」で一区切りっぽいんですけどねぇ。


 そして、今回も「何だろうこれ……」と私にも分からないものが多いので、分かる人・思いついた人がいらしたらコメント欄ででもお教えくださるとありがたいです。



◇ 第11話「原画売りの少女」

○ アニメ制作会社・個人様一覧
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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第11話より引用>

 ぎゃーーーーー!
 宮森このやろ!こっちの身にもなってくれよ!と言いたくなるシーンでした。アニメ制作会社と言っても、元請やっているくらいの会社じゃないと私は全然分からないですね。

 「アジュール」は市外局番から大阪の会社であることが分かったので、「大阪 アニメ制作会社」で検索してみたところ「アングル」公式サイト)という個人事業の会社が見つかりました。1992年にアニメーターである井上哲さんと吉本拓二さんが共同経営で設立、その後吉本さんの班が「イングレッサ」として分離して、井上さんの班が「アングル」として引き継いでいるそうです。
 公式サイトから電話番号を見てもらえれば分かるんですが、電話番号が似ているんですね。

 さて、残りの「秋田production」「アニマル堂」「アブソープ」「アニメアビリティ」「アパダンス」「あにめアコード」「アニメーションいがぐり」「朝露」「あんどモア」「青じそスタジオ」「アニメアローズ」「あにめすたじおささき」「アジールパッサ」「秋雨スタジオ」「アンコール」「アニメギャラクシー」「アドワード」ですが……「名前は似ていても所在地が違う」とか「所在地は一緒でもパロディとして名前のもじりが微妙」とか「そもそも似た名前が思いつかない」とか、そういうのばかりだったので書くのを辞めました。

 「これの元ネタはアレじゃない?」と分かる人がいらしたら教えてくださると助かります。



○ ゾーンの「みたに」さん
 宮森が『えくそだすっ!』最終話の原画を頼もうと声をかけた一人。
 『ぷる天』で木下監督に痛い目を見ているので、速攻で断ってきました。

 「ゾーン」の元ネタは「スタジオディーン」公式サイト)ですかねぇ。1975年に仕上スタジオとして設立、1982年から制作を開始、ゼロ年代には『マリア様がみてる』、『Fate/stay night』(前のヤツね)、『ひぐらしのなく頃に』などのビッグタイトルを次々と手がけていました。最近で言うと『桜Trick』とか『ログ・ホライズン』の2期を制作していますね。


○ The born
○ 伊波政彦

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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第11話より引用>

 「The born」の元ネタは「BONES」公式サイト)だと思われます。
 『カウボーイビバップ』などを手がけたサンライズの第2スタジオが1998年に独立して設立した会社で、『鋼の錬金術師』『交響詩篇エウレカセブン』などアクションの作画力に定評がありますね。最近では『ノラガミ』『スペース☆ダンディ』『棺姫のチャイカ』あたりが有名ですかね。

 「伊波政彦」のモデルは「南 雅彦」さんだと思われます。写真を見てみると、伊波さんより優しそうな人だけど似てなくもない!
 「南 雅彦」さんは大阪芸術大学芸術学部映像計画学科を卒業し、サンライズに入社、制作進行→制作デスク→プロデューサーを経て、1998年に「BONES」を設立、現在の代表取締役です。大阪芸術大学の同級生に漫画家の島本和彦先生がいるため、島本先生の自伝的漫画『アオイホノオ』にも登場します。



○ 『大江戸少女ヘイジ』
 武蔵野アニメーションの面接に来た就活生が好きだと言った作品。
 制作は「そうえい」らしいのだけど、これの元ネタは「東映アニメーション」ですかねぇ。「東映アニメーション」は1948年に設立された古株のアニメ制作会社で、代表例を挙げられないくらいのたくさんの作品を手がけてきました。

 『大江戸少女ヘイジ』の元ネタがしばらく分からなかったのですが、フォロワーさんに教えてもらい、「どうして気付かなかったんだ!」と愕然としました。元ネタは『アルプスの少女ハイジ』公式サイト)だと思われます。
 『アルプスの少女ハイジ』はスイスの作家ヨハンナ・シュピリの小説を原作に、1974年に日本でテレビアニメ化されました。制作はズイヨー映像で、高畑勲、宮崎駿、小田部羊一、富野喜幸などなど、レジェンド級の人達が関わった作品です。

 ちなみにズイヨー映像は『アルプスの少女ハイジ』の前に『山ねずみロッキーチャック』を制作しています。宮森さんが大好きな『アンデスチャッキー』の元ネタですね。


○ ギブリ
 武蔵野アニメーションの面接に来た就活生の「アニメはギブリくらいしか観たことがない」と言った台詞から。これはもちろん「スタジオジブリ」公式サイト)が元ネタでしょう。
 1985年徳間書店の出資によって設立されたアニメ制作会社で、宮崎駿監督、高畑勲監督らの劇場版アニメはアニメファン以外からも注目される知名度があり。「アニメはジブリの映画くらいしか観たことない」という人も多いほどです。宮崎駿監督の長編映画からの引退や後継者問題もあって、現在は制作部門の休止が発表されています。

 ちなみにこの就活生は、2クール目のOPによると武蔵野アニメーションで働くみたいですね。


○ 「若さ故の過ち」
 面接で失礼な発言をしたことを思い出してしまった宮森に対して、矢野さんが言った台詞。『機動戦士ガンダム』第1話におけるシャア・アズナブルの有名な台詞「認めたくないものだな、自分自身の若さ故の過ちというものを」を引用しているのだと思われます。
 この台詞の解釈はファンの間でも意見が分かれるのですが、「若い頃に出世を目指してガムシャラに行動していたツケがまわってきた」みたいな意味だと私は思います。

 この台詞が出てくるのは、当然その直前に「サンアップ」という名前を出していることにかけているんだと思います。



○ 宮森が見た幻の町
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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第11話より引用>

 大手のアニメ制作会社に落ちて武蔵野アニメーションに入った宮森が、他所の会社なら苦労もなくアニメが作られるのに―――と妄想した世界なので。看板一つ一つが「アニメ制作会社」なのだと思われます。

 看板にはモザイクがかかっちゃって何だか分からないですが、下の画像のはアトムかな……?
 『鉄腕アトム』は手塚治虫先生の大ヒット漫画で、アニメ化は1963年~1966年、1980年~1981年、2003年~2004年と3回ほど日本のテレビアニメになっています。1回目は日本初の本格的な週刊テレビアニメと呼ばれていて、制作は虫プロダクション。2回目はそのリメイク作品として作られ、制作は手塚プロダクション。3回目はアトムの誕生日に合わせて作られ、制作はソニーピクチャーズ。

 ということで……この看板は、手塚プロダクションですかねぇ。
 手塚プロダクションは1968年に設立された会社で、手塚治虫さんの会社の中でも「虫プロがアニメ」「手塚プロが漫画」を作る会社でした。しかし、その後に色々あって虫プロが倒産。時を前後して手塚プロの中にもアニメ部門が出来ていたので、虫プロ倒産後は手塚治虫さんの漫画原作アニメを多く手がけました。近年ではグロス請けや制作協力という形で様々な作品のアニメ制作をしているみたいですね。


○ Bプロダクション
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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第11話より引用>

 ミムジー曰く「町で一番の人気工房」。
 元ネタは「シンエイ動画」公式サイト)だと思われます。元々は東京ムービーの作品を手がける「Aプロダクション」という会社が、1976年に「シンエイ動画」として独立して設立されました。

 1979年から『ドラえもん』(2作目)を制作し、大大大成功。現在でも放送が続いている長寿番組ですね。『クレヨンしんちゃん』『あたしンち』などのファミリー向けアニメを手がけるだけでなく、最近でも『となりの関くん』や『デンキ街の本屋さん』など深夜アニメも手がけています。まさに超大手。

 モザイクがかかっているキャラクターは……『クレヨンしんちゃん』のしんちゃん、『ドラえもん』のドラえもん、『オバケのQ太郎』のQちゃんは分かりやすいですね。後ろにいるのは……真ん中が『チンプイ』かなぁ。モザイク外す機械が欲しい!誰か持っていませんか、エロイ人!
 ドラえもんが描いているキャラクターは、『キテレツ大百科』のコロ助かと思ったのですが……『キテレツ大百科』はシンエイ動画ではなくスタジオぎゃろっぷが制作なんですよね。別のキャラか?


○ サンアップ
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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第11話より引用>

 ミムジー曰く「ロボットが手描きなのにバリバリ動く」、ロロ曰く「ロボットアニメはサンアップと言われる」会社で、宮森さんもここを受けて落ちたそうです。
 元ネタは「サンライズ」公式サイト)で間違いないでしょう。「サンライズ」は1972年に虫プロダクションから独立する形で設立。何といっても1979年からの『機動戦士ガンダム』が大ブームになり、現在でも『ガンダムビルドファイターズトライ』と『Gのレコンギスタ』が放送されていますし、『コードギアス』や『クロスアンジュ』などガンダム以外のロボットアニメも手がけています。

 また、ロボットアニメ以外でも『シティーハンター』や『犬夜叉』『銀魂』などの人気漫画のアニメ化や、『舞-HiME』や『TIGER&BUNNY』などのオリジナルバトルアニメや、近年では何と言っても『ラブライブ!』の大ヒットなど……実はロボットアニメ以外も多数のヒット作を持っているんですよね。

 モザイクがかかっているロボット(モビルスーツ)は、ガンダム、ザク……奥の右端はジムかなぁ。真ん中は色だけならガンダムMk-IIっぽいんですけど、左がガンキャノンだとすると、Mk-IIだけ年代が違うのが気になる……


◇ 第12話「えくそだす・クリスマス」

○ 放送枠
 様々なケースがあるので説明を一般化するのは難しいのですが。
 第1~2話の元ネタ解説の記事に書きましたが、深夜アニメの主なスポンサーには「ブルーレイ&DVDを発売するレコード会社」があって……アニメを放送する枠というのは、このレコード会社がテレビ局に対して持っているというカンジです。

 例えば……東京MXの土曜24時は「アニプレックス枠」だとか。
 東京MXの金曜24時30分は「ワーナー・ブラザース枠」だとか。

 もちろん1回買ったら未来永劫その枠を確保できるワケではないので、枠は入れ替わったりしますし、正直自分も「どこがどこの枠だ」なんて意識して観ているワケではないのですが(ほとんどの場合、録画して後から観ているくらいですし)。
 麻雀をしながら話していることは結構生々しい話ですよね。「人気作なのでもっと浅い時間帯で放送して欲しい」「『えくそだすっ!』の枠じゃ遅すぎる」って話ですから。


○ barmedea(バルメディア)
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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第12話より引用>

 『第三飛行少女隊』の制作に名乗りを挙げていた会社の一つ。恐らく元ネタは「ディオメディア」公式サイト)です。「ディオメディア」は2005年にスタジオバルセロナとして設立、2007年にディオメディアへと商号変更されました。『侵略!イカ娘』や『悪魔のリドル』などが有名ですかね。
 今季は『銃皇無尽のファフニール』『美男高校地球防衛部LOVE!』『聖剣使いの禁呪詠唱』『 艦隊これくしょん -艦これ-』と4作品を制作……って、どういう体制で制作しているんだ?


○ 菅野光明
○ 『新世代アヴァンギャルドン』

 『えくそだすっ!』最終話の原画を描いてくれる人を探していた宮森が、最終的に行き着いた人。モデルは『新世紀エヴァンゲリオン』の監督「庵野秀明」さんでしょう。まさかのスーパービッグネーム。こんな人のところに原画を頼みに行くとは、宮森。

 「庵野秀明」さんは大阪芸術大学映像計画学科出身で、11話に出てきた「伊波政彦」のモデル「南雅彦」さんと同級生、島本和彦先生の『アオイホノオ』でも“もう一人の主人公”と呼べるくらい学生時代の姿が描かれています。
 学生時代に『超時空要塞マクロス』の動画~原画を担当、上京後には『風の谷のナウシカ』『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』にもアニメーターとして参加して、宮崎駿監督や板野一郎さんとともに仕事をして学んだそうです。
 OVA『トップをねらえ!』、NHKで放送された『ふしぎの海のナディア』と監督作品が高く評価されて、1995年の『新世紀エヴァンゲリオン』で社会現象を起こします。その後は実写映画の監督などをされていましたが、近年ではリメイク作品とも言える『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の制作にあたっています。

 宮森の言う「テレビ版は観ていないけど劇場版はDVDで拝見しました」というのは、この『新劇場版』のことなのか、1997年の『シト新生』『Air/まごころを、君に』のことなのかは不明です。
 「リアルタイムでは観ていないけどDVDで後から観ました」的なニュアンスなので後者じゃないのかなと思っているのですが、テレビ版を観ていなくて『シト新生』『Air/まごころを、君に』だけ観て話が分かるのだろうか(笑)。

 『SHIROBAKO』の世界の中でも、菅野さんが「木下くんに『アヴァ』の演出をやってもらった」「相変わらず無茶してるなぁ」と言っていましたが、私達の世界の中でも(木下監督のモデルと言われている)水島精二さんは『エヴァ』の演出をやっているんですね。第九話「瞬間、心、重ねて」。確かにあの回は無茶してました!


 前述の島本和彦先生の『アオイホノオ』や、奥さんである安野モヨコ先生のエッセイ漫画『監督不行届』でその姿が描かれているように……アニメ・特撮の知識が半端なく、唐突にその動きをマネてみたりするそうです。
 『SHIROBAKO』に登場する菅野さんも『アンデスチャッキー』の動きを体で表現するなど「伝え聞く庵野さん像」に忠実な上に、彼の超豊富なアニメ知識が宮森を前進させる―――と、ただ単に有名な人を登場させるだけではなく、「庵野秀明」さんにしか出来ないことをストーリーに組み込んでいるあたりが流石ですね。


○ 菅野さん宅にある模型は……?
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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第12話より引用>

 これは『宇宙戦艦ヤマト』が元ネタなのか、それとも単に(宇宙戦艦ではない)普通の戦艦がモデルなのか。庵野監督は『宇宙戦艦ヤマト』の大ファンだけど、軍事関係のディティールも細かく描く人なので、どちらとも取れますね。
 形状は戦艦大和ではないみたいですが、宇宙戦艦ヤマトをそのまま描くワケにはいかないでしょうし。私は軍事関係にはとんと疎いんでこれが何なのかは分かりません、ゴメンなさい。


――1月21日:追記――
 コメント欄の情報によると、この模型はフランスの潜水艦「スルクフ」か、それを改修したという設定で『終戦のローレライ』という小説&映画に登場した「伊507」という架空の潜水艦ではないかとの話です。潜水艦だったのか、これ。情報ありがとうございました。



○ 「なぎはらう」
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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第12話より引用>

 これは1984年の映画『風の谷のナウシカ』に出てくる名シーン「なぎはらえ!」が元ネタだと思われます。このシーンを担当したのがアニメーター時代の庵野さんなので、そういうシーンを任せるならともかく、馬が走るシーンを描いて欲しいと言う宮森に「宮森さん、これをワシが描く意味って何だろう?」と菅野さんが言うんですね。

 口調は厳しいし、「突然ワケの分からないことを言い出す」得体の知れない性格のように描かれているけど……菅野さんの言うことがものすごく筋が通っていることは、そういう背景を知っている人は分かるようになっているという。


○ 『ニャンとワンたろう』
 杉江さんが参加していた他社のアニメ。
 元ネタは……何でしょう。言葉の響きから『忍たま乱太郎』公式サイト)かなと思っていたのですが、微妙にしっくりこないような。もっと「これだ!」と思うものを思いついた人はコメント欄ででも教えてくださると助かります。

 一応、『忍たま乱太郎』の解説も。
 『忍たま乱太郎』は尼子騒兵衛さんのギャグ漫画『落第忍者乱太郎』を原作にしたアニメで、1993年からNHK→NHK教育テレビで放送されて、現在もまだ「初回放送」と「再放送」を繰り返しにしながら続いているそうです。すごいな……


○ 『茶髪のアン』
○ 『サンバの冒険』

 杉江さんが過去に参加していたアニメ作品。

 『茶髪のアン』の元ネタは『赤毛のアン』だと思われます。
 カナダの作家L・M・モンゴメリの小説を原作に、テレビアニメ化は1979年にされました。制作は日本アニメーションで、監督は高畑勲さんです。

  『サンバの冒険』の元ネタは『ガンバの冒険』だと思われます。
 斎藤惇夫さんの児童文学『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』を原作に、1975年に放送された東京ムービー制作のテレビアニメで、監督は出崎統さんです。


○ プラリン
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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第12話より引用>

 『えくそだすっ!』13話の仕上げに参加している会社……ってことでイイのかな。正直この情報だけなら何とも言えないです。



◇ 第13話「好きな雲って何ですか?」

○ 月刊トップス
 夜鷹書房から発行している『第三飛行少女隊』が連載中の雑誌みたいです。
 さて……「夜鷹書房はどこがモデルなのか?」と前回の記事から話題になっていましたが。

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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第13話より引用>

 かなり立派なビルですねぇ……私は「夜鷹書房=富士見書房」説に賛同していたのですが、富士見書房は角川書店のブランドカンパニーで自社ビルがあるワケではありません。「月刊トップス」という名前を考えても角川書店の「月刊少年エース」公式サイト)が元ネタかなぁと思いますし、夜鷹書房も角川書店がモデルなのかなぁと思います。

 「月刊少年エース」は1994年から発行されている漫画雑誌で、アニメやライトノベルとのタイアップ作品も多く連載されていますね。歴代作品で有名なところは『新世紀エヴァンゲリオン』『ケロロ軍曹』あたりですかね。夜鷹書房の尾之上さんが菅野さんの知り合いだったのも、そういう繋がりなのかも知れませんね。


○ スタジオカナブン
 美沙が転職した会社だと思われます。
 ソースはこちら。

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<テレビアニメ『SHIROBAKO』オープニングより引用>

 2クール目のオープニングで5人が戦闘機に乗って飛んでいくシーン、よく見ると一人一人の機体に「所属」と「縁の深いキャラクター」が記されているんです。美沙の場合「スタジオカナブン」と「ズーパークストーリーのキャラ」。


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<テレビアニメ『SHIROBAKO』オープニングより引用>

 絵麻は「ムサニ作画部」と、多分「七福神のキャラ(弁財天?)」。


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<テレビアニメ『SHIROBAKO』オープニングより引用>

 宮森は「武蔵野アニメーション」と「ミムジーとロロ」。


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<テレビアニメ『SHIROBAKO』オープニングより引用>

 みどりは「東京女子学園大学」と、多分「ドストエフスキー」。


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<テレビアニメ『SHIROBAKO』オープニングより引用>

 しずかは「松亭」と「ブタ」。




 ば、バイト先だと……

 そこは「赤鬼プロダクション」じゃないのか……
 あと、誰だオマエ、ブタ……


 話を戻します。
 なので……「スタジオカナブン」には明確なモデルがある会社ではないと思うんですけど、「これだ!」というものがある方はコメント欄ででも教えてくださるとありがたいです。


○ 野亀武志?
 『第三飛行少女隊』の原作者。
 これはEDで「キャラクターデザイン原案」と、しっかりクレジットされていますね。

 クレジットされているのは「野上武志」さん公式サイト)。
 2001年から少年エースにて『鋼鉄の少女たち』を連載、チャンピオンREDいちごの『セーラー服と重戦車』、『ストライクウィッチーズ』の同人誌(から商業展開されています)、水島努監督の『ガールズ&パンツァー』のキャラクター原案協力などなど……「美少女+ミリタリー」の作品に多く関わっている漫画家さんですね。

 月刊少年エースで連載もされていたし、ここでも「夜鷹書房=角川書店」の裏付けが。

――2月1日追記――
 第16話にて、フルネームは「野亀武蔵」と判明しました。



○ 『??ン3世』
 夜鷹書房の代表作?

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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第13話より引用>

 「ン」の点が絵になっているところなど……元ネタは『ルパン三世』公式サイト)でイイのかなぁ。
 1967年からWEEKLY漫画アクションでモンキー・パンチさんが連載していた漫画で、1971年からテレビアニメ化がされ、テレビシリーズ、劇場版アニメ、テレビスペシャルなどなどが作られ、現在でも大人気な作品ですね。実写映画?はて……?

 しかし、『ルパン三世』って双葉社の作品ですよねぇ……
 「夜鷹書房=角川書店」で確定かと思ったのですが、果たして。


○ 『晩酌探偵』
 夜鷹書房のヒット作みたいです。

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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第13話より引用>

 書店大賞の元ネタは本屋大賞でしょうから、これは「小説」ですね。
 本屋大賞を取っている探偵モノで名前から連想されるのは『謎解きはディナーのあとで』公式サイト)ですかねぇ。表紙の構図(↓)がパロディっぽいようにも思えますし。

謎解きはディナーのあとで (小学館文庫)
謎解きはディナーのあとで (小学館文庫)

 ただ、これは小学館の小説なんですよねぇ……
 武蔵野アニメーションが特定のアニメ制作会社をモデルにしているワケでもなさそうなのと同じで、夜鷹書房もやはり特定の出版社をモデルにしているワケでもないのかも知れませんね。


◇ 第14話「仁義なきオーディション会議!」

○ タハラザカオフィス
○ ボイスアニマル


 まだあったのか、声優事務所!
 『第三少女飛行隊』のオーディションを受けた声優さんの所属事務所です。
 タハラザカオフィスは「そねあやの」の事務所で、ボイスアニマルは「むささび妙子」の事務所です。その他の事務所は4話の元ネタ解説の時に書いたので、そちらをどうぞ。

 さて……元ネタですが、見当も付きません!声優事務所一覧を探しまくっているのですが、それっぽいものは見つからず。元ネタが分かる人がいたら教えてくださるとありがたいです。


○ 『近年、実妹のようすが若干異変を感じるんだが』
○ 『天使のドリル』
○ 『空のリゾット』
○ 『望遠機動隊』
○ 『自分探しの旅に出よう』
○ 『ラブバンド』
○ 『サドカマゾカ』
○ 『甘城アミューズメントパーク』
○ 『ダンツィヒ回廊のエカテリーナ』
○ 『野球のプリンス様』
○ 『とあるお寺の即身仏』
○ 『オーダーは亀ですか』
○ 『オーダーは亀ですか?』
○ 『TARITARITARI』
○ 『サファイア動物園』
○ 『隣のおじいちゃんと軒下の猫』
○ 『セイカツ!』
○ 『アウトシテミル』
○ 『ボールウィッチーズ』
○ 『SSDR』
○ 『凪のあとから』
○ 『Angel Beat!』
○ 『Another2』
○ 『グラストリップ』


 ぎゃあああああああああ!
 『第三飛行少女隊』のオーディションを受けた声優さんの出演作品(アニメ編)です。

 一つ一ついきますか……
 『近年、実妹のようすが若干異変を感じるんだが』には森口渚が主人公:紙前未槻として出演していたそうです。元ネタは恐らく『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』公式サイト)で、主人公の名前は「神前美月」。「神前美月」を演じたのは橋本ちなみさんでした。
 富士見書房の月刊ドラゴンエイジに2010年から連載されている松沢まりさんの漫画が原作で、テレビアニメは2014年1~3月に放送されました。記憶喪失の幽霊にとりつかれた美月が、義理の兄と強制的にイチャイチャさせられるラブコメディでした。制作はproject No.9。

 『天使のドリル』には森口渚が針ヶ谷棺桶として出演していたそうです。元ネタは恐らく『悪魔のリドル』公式サイト)。名前が似ているキャラは桐ヶ谷柩で、演じていたのは内田愛美さんでした。原作は月刊ニュータイプに連載中の漫画、という説明でイイのかな。
 テレビアニメは2014年4~6月に放送されました。一ノ瀬晴を暗殺するために集められた暗殺者だけのクラス「10年黒組」を舞台にしたアクションアニメでした。制作はディオメディア。
 
 『空のリゾット』には森口渚が出演していたそうです。元ネタは恐らく『天体のメソッド』公式サイト)です。2014年10~12月に放送されたオリジナルアニメで、円盤が浮かぶ街「霧弥湖」を舞台にした青春群像劇でした。制作はStudio 3Hz。

 『望遠機動隊』には井出きららが出演していたそうです。5話の元ネタ解説で書いたの割愛します。

 『自分探しの旅に出よう』には井出きららが出演していたそうです。え……何だこれ……

 『ラブバンド』にも井出きららが出演していたそうです。ずっと井出きららのターン!
 女性声優の出演作なので、元ネタは恐らく『ラブライブ!』公式サイト)ですかね。電撃G's magazine、ランティス、サンライズの合同プロジェクトで、様々なメディアミックス展開が行われている作品です。テレビアニメは2013年1~3月、2014年4~6月と2期放送されていて、現在は劇場版アニメが制作中です。高校の廃校を阻止するために、9人の少女がスクールアイドルとして活動を始める学園アニメです。

 『サドカマゾカ』にも井出きららが出演していました。こちらも5話の元ネタ解説で書いたの割愛します。

 『甘城アミューズメントパーク』も井出きららが出演。9話の元ネタ解説で書いたので割愛します。

 『ダンツィヒ回廊のエカテリーナ』も井出きららが出演。どんだけ出てるの。9話の元ネタ解説で書いたので割愛します。

 『野球のプリンス様』でさえも井出きららが出演。女性キャストが少ないって理由でしずかがガヤに呼ばれたのにね。9話の元ネタ解説で書いたので割愛します。9話に井出きららさん出ていないから確認しましたが、それっぽい髪型のコはいませんねぇ。

 『とあるお寺の即身仏』も井出きらら!1話の元ネタ解説で書いたので割愛します。

 『オーダーは亀ですか』は井出きらら。
 『オーダーは亀ですか?』も井出きらら。
 2期が作られているのか!元ネタの『ごちうさ』はまだ1期しか作られていないのに!9話の元ネタ解説で書いたので割愛します。

 『TARITARITARI』にも井出きらら!元ネタは『TARI TARI』公式サイト)でしょう。そうじゃなかったらビックリです。2012年に放送されたオリジナルアニメで、合唱部を舞台にした青春アニメでした。制作はP.A.WORKS、『SHIROBAKO』と同じ会社ですね。

 『サファイア動物園』にも出演している井出きららさん。どんだけ仕事しているの。元ネタは……何でしょう。宝石+動物という組み合わせで考えると『ジュエルペット』公式サイト)ですかねぇ。サンリオとセガトイズによるキャラクター展開で、テレビアニメは2009年から続いています。元ネタとしてはあまり自信がありません。

 『隣のおじいちゃんと軒下の猫』にも出ているのです、井出きらら!元ネタは分かりません!どんなアニメですか、これ。

――1月21日追記――
 コメント欄にて『変態王子と笑わない猫。』が元ネタではないかと指摘されました。『変態王子と笑わない猫。』公式サイト)はさがら総さんのライトノベルを原作に、アニメ化は2013年に行われた作品です。情報ありがとうございました。



 『セイカツ!』にも出ているんですか、井出きららさん。元ネタは恐らく『アイカツ!』公式サイト)だと思います。バンダイの女児向けアーケードゲームと、それとメディアミックスしたテレビアニメが2012年から放送されています。名門アイドル養成校「スターライト学園」を舞台にアイドル活動をしていく少女達を描いたアニメです。制作はサンライズ。

 『アウトシテミル』も井出きらら……って、あれ?これはアニメでイイのかな。
 名前から連想される元ネタは『インシテミル』で、米澤穂信さんの推理小説です。2010年に実写映画化もされました。時給11万2000円のバイトに参加した12人の男女が、隔離された空間の中でデスゲームに巻き込まれる話です。「アフレコ」と書かれているから、実写に登場したワケではないと思うんですけど。

 『ボールウィッチーズ』にも井出きらら。9話の元ネタ解説で書いたので割愛します。

 『SSDR』に井出きらら。『II』じゃないんですね。1話や9話に出てきた時は『SSDRII』だったんですけど。元ネタは分かりません。

 『凪のあとから』にも井出きららだと!元ネタは『凪のあすから』公式サイト)でしょう。2013年10月~2014年3月に放送されたオリジナルアニメで、制作はP.A.WORKSです。ここからしばらくP.A.WORKSのターンです。海中で暮らす人々と陸で暮らす人々の交流を描いたファンタジーアニメでした。

 『Angel Beat!』だって井出きららが出てる!『ANGEL BEAT』という恋愛漫画もあるんですが、ここは恐らく『Angel Beats!』公式サイト)が元ネタでしょう。2010年に放送されたオリジナルアニメで、制作はP.A.WORKSでした。理不尽な人生を送って死んだ者達が集まる死後の学園を舞台に、「成仏」からの「抵抗」を描いた学園アニメでした。

 『Another2』も井出きららさんが出ているなんて!元ネタは恐らく『Another』公式サイト)でしょう。原作は綾辻行人さんの小説で、テレビアニメ化は2012年に行われました。制作はP.A.WORKSで、監督は水島努さん。『SHIROBAKO』と同じ布陣ですね。
 主人公:榊原恒一が転校してきたクラスには、他のクラスメイトには見えていない見崎鳴という少女がいた―――というところから始まるホラーとミステリーとサスペンスを融合させたようなアニメでした。「Anotherなら死んでた」は、この作品を的確に表現した言葉で好きです。

 『グラストリップ』に!井出きららさん!これでラスト!
 元ネタは恐らく『グラスリップ』公式サイト)です。2014年7~9月に放送されたオリジナルアニメで、制作はP.A.WORKSです。ガラスなどのキラキラした物によって幻覚を見ることが出来る深水透子と、それを「未来の欠片」と呼ぶ沖倉駆の出会いから、6人の少年少女の恋愛模様を描く青春アニメです。



 深大寺雅さんの過去作は、自分のテレビではちょっと判読出来ませんでした……
 読めた人いたら情報くださると助かります。

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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第14話より引用>


○ 『新生のオンランドユニグラ』
 『第三飛行少女隊』のオーディションを受けた声優さんの出演作品(ゲーム編)。

 『新生のオンランドユニグラ』は森口渚さんが出演していますが……何だろうこれ……ゲームが元ネタなのに分からないというのは、悔しい。


○ 『ミッドナイトジャパン』
 『第三飛行少女隊』のオーディションを受けた声優さんの出演作品(ラジオ編)。

 『ミッドナイトジャパン』は鈴木京子さんが出演していたラジオだそうですが……よくありそうな名前なので、逆に元ネタとか難しい名前ですね。テキトーに付けた名前という可能性も高そうで。

――1月21日追記――
 コメント欄にて、名前の元ネタは『オールナイトニッポン』じゃないのかという指摘がありました。なるほど。オールナイトニッポンに出ている人を「鈴木京子なんて誰も知らない!」と言うことはないと思うので、自分は考えもしませんでしたが……名前だけそこから取ったっぽいですね。
 「オールナイトニッポン」公式サイト)はニッポン放送をキー局として全国で放送されている深夜ラジオの番組の“枠”で、1967年からパーソナリティを入れ替えながら続いています。
 情報ありがとうございました。



○ 『武勇伝 ファンブック10』
 『第三飛行少女隊』のオーディションを受けた声優さんの出演作品(ドラマCD編)。

 『武勇伝 ファンブック10』は鈴木京子が出演したドラマCDだそうです。
 ファンブックが10冊も出ている『武勇伝』という作品があるのでしょうが、何が元ネタか分かりません……


○ 俳連ボイスアクターズスクール
 『第三飛行少女隊』のオーディションを受けた声優さんの経歴。

 俳連ボイスアクターズスクールは鈴木京子の経歴に書かれていました。元ネタは恐らく俳協ボイスアクターズスタジオ公式サイト)です。俳協が声優育成のために運営している俳協付属の声優養成所です。

 そこの出身者と言えば……何と言っても『SHIROBAKO』宮森あおい役の木村珠莉さんですよ!


○ ブッコミゲームス
○ ゴリオシミュージック
○ DKレース・クリエイティブ

 『第三飛行少女隊』のスポンサー。
 「ゲーム会社」「レコード会社」「イベント会社」ってところでしょうか。「ぶっこみ」「ゴリ押し」「出来レース」という名前から分かる通り、作品をダメにするスポンサーへの皮肉として作られているので明確な元ネタの会社があるワケではないと思います。

 ちなみにキャラの名前も…
 ブッコミゲームス プロデューサー遠城 営助(えんじょう?→炎上?)
 ゴリオシミュージック プロデューサー屋良瀬 匠(やらせ→ヤラセ?)
 DKレース・クリエイティブ プロデューサー枕田強(まくらだ→まくらえいぎょう?)

 となっているみたいです。


○ スタジオアミン
○ ルーインフィルム
○ キノンプロ?
○ チャペック

 武蔵野アニメーションに中途採用で入った平岡大輔が所属していたアニメ制作会社。アニメ業界が流動性の高い業界なのかも知れませんが、業界5年目で5つ目の会社というのは……

 名前しか分からないので何とも言えないのですが……「スタジオタイタニック」同様、平岡との因縁もありそうですし明確な元ネタとかはないのかもと思います。もししっくり来る元ネタに思い当たる人がいらしたら、コメント欄ででもお願いします。


――1月21日追記――
 チャペックの元ネタは「ジーベック」、ルーインフィルムの元ネタは「ライデンフィルム」じゃないかという指摘をコメント欄で頂きました。
 「ジーベック」公式サイト)はProduction I.Gの子会社として1995年に設立、代表作は『機動戦艦ナデシコ』『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』『蒼穹のファフナー』など。最近は『白銀の意思 アルジェヴォルン』を作っていましたね。
 「ライデンフィルム」公式サイト)は2012年に設立された新しいアニメ制作会社で、『テラフォーマーズ』を制作した会社でしたね。
 情報ありがとうございました。



○ 「(2期は)まずないよね、4~5000の売上じゃ」
 平岡が『えくそだすっ!』について放った言葉。
 ここで言う売上はDVD&ブルーレイの1巻あたりの売上だと思われます。

 何度も書いているように深夜アニメの主なスポンサーはDVD&ブルーレイを出している会社で、制作費を遡れば「DVD&ブルーレイを視聴者に買ってもらう」ことで賄っていると言えます。なので、2期を作るかどうかで一番重要なのは「DVD&ブルーレイの売上」で、4~5000では足りていないと平岡は言いたいのです。

 まず、一アニメファンとして言わせてもらえば「オリジナルアニメで4~5000の売上」は全然悪くない数字だと思います。人気原作だとか、(京アニみたいな)人気スタジオならば数字も残せるでしょうが……オリジナルで、7年元請やっていない武蔵野アニメーションで、久々のテレビアニメの木下監督でこの数字は立派だと思います。
 アニメDVD・BD売り上げまとめwikiを参照すると、2014年のオリジナルアニメ(シリーズものは除く)で4000~5000のラインより売れそうなのって『アルドノア・ゼロ』『クロスアンジュ』『SHIROBAKO』『結城友奈は勇者である』くらいかなぁと思います。それだけ大変なんですよ、オリジナルを売るのって。

 実際に2期が作られるアニメの売上はどのくらいかというと……「出版社が推している作品」「テレビ局が製作に参加している作品」は「DVD&ブルーレイの売上」がそれほどでなくても作られるケースがあるのですが、に6000~8000くらいがボーダーラインかなぁと思います。

 ただ、基本的にオリジナルアニメは2期が作られにくいんです。
 原作ものの場合は「1期だけでは話が完結しない」ことで2期が作られるケースが多いのですが、オリジナルは1期で話が完結してしまうため「2期が作られたオリジナルの深夜アニメ」って数えるほどじゃないかなと思います。パッと思いついたのはテレビ局が推している『PSYCHO-PASS』とかその辺くらいで、オリジナルアニメの続編は「劇場版」か「OVA」になることが多いです(分割2クールはまた別ね)。


○ ヴェルデカンパニー
○ スタジオタイタニック

 『第三飛行少女隊』のグロス請けを引き受けてくれる会社ということで、ナベPが候補に挙げたけど「既に元請の仕事が入っている」のがヴェルデカンパニー、平岡が紹介してくれたのはスタジオタイタニックでした。スタジオタイタニックは恐らくこれから一悶着あるでしょうから……元ネタはないと思われます。

 ヴェルデカンパニーは何か元ネタありそうなんですけど、何でしょう…
 ヴェルデということは「緑」……さっぱり分からん……


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 11~14話の元ネタ解説は以上です。
 今回も「何が元ネタか分からない……」ものが多かったので、「これの元ネタは○○じゃない?」というのが分かった人がいらしたら教えてくださるとありがたいです。

 『SHIROBAKO』も2クール目になって、新展開『第三飛行少女隊』の企画段階からの話になりました。1クール目と違って、出版社の人やスポンサーの人、新しいキャラや会社が「アニメに対して愛のない人達」で、面白いんだけど観ててつらいところも出てきました。まだ企画段階だから「我慢の展開」も多いですしねぇ。


 そんな中、私が気になったところをピックアップ。
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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第14話より引用>

 ナベPと葛城さんが麻雀をしている相手……4話のオーディションに出てきた『俺様のハーレムが少しずつ崩壊しているかもしれないけどたぶん気のせいかもしれない(仮)』の監督(篠田俊樹)と音響監督(若柱博一)だと思われます。単なる麻雀仲間なのかも知れませんが、ナベPが麻雀をしているのは仕事のためだとこれまで暗に描かれていたので、何かあるのかなと。


 それと、宮森の出した予定表。
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<テレビアニメ『SHIROBAKO』第14話より引用>

 写真じゃちょっと読めないと思いますけど、気になるところを幾つか。
 6話と7話の作監が瀬川さんというのは……多分7話が井口さんの間違いだと思うんですけど。気になるのは11話の作監が木佐さんになっているところ。宮森!オマエは、何度裏切られても木佐さんを信用するのか!これが何かのフラグかなあ……と。


 前者は「しずか」のフラグで、後者は「絵麻」のフラグじゃないのかなと思っているのですが……どうでしょう。特に篠田監督は「しずか」に何を付けたのか視聴者には見えないように描かれていたので、あのシーンは意味深だなとずっと思っていたのです。
 それと、OPや公式サイトの2クール目イメージイラストによると絵麻に後輩が出来るみたいで、このコがとても私好みのショートカットの小動物系の女のコなのでとても楽しみです。OPでイチャイチャしている制作進行の新人二人ともども、やさぐれた気分を早く癒して欲しいです!


――追記――
漫画版1巻&小説版はこちら
第15~19話の元ネタ解説はこちら
第20話~最終話の元ネタ解説はこちら

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| アニメ雑記 | 20:52 | comments:18 | trackbacks:0 | TOP↑

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WiiソフトのDL版をWii Uで出す意味

 2015年1月14日の夜に行われたニンテンドーダイレクトは恐ろしい情報量だったために「もう俺はどのゲームを買うつもりだったか分からない!」という悲鳴をあげてしまったほどだったのですが、その中でも電撃発表されたこれにはやはり触れなくてはなりません!


Wiiのディスクソフトのダウンロード販売が、Wii Uで始まりました。

 第1弾は『スーパーマリオギャラクシー2』で、価格は税込2700円。配信開始1週間は半額の1350円というキャンペーン価格になっています。第2弾の『ドンキーコング リターンズ』、第3弾の『星のカービィWii』も通常価格は税込2700円で配信開始1週間は半額の1350円というキャンペーン価格になるそうです。

 キャンペーン価格はありませんが、2月以降も『パンチアウト』『斬撃のレギンレイヴ』『パンドラの塔』『罪と罰』とラインナップは発表されています。ダウンロードカードはないみたいですが、ネットショッピングサイトでのダウンロード番号販売はあるみたいです。Amazonだとちょっと安いですね。

スーパーマリオギャラクシー2[オンラインコード] ドンキーコングリターンズ[オンラインコード] 星のカービィ Wii[オンラインコード]



 さてさて。
 ここで注目なのは、「バーチャルコンソール」ではないということです。
 上述の公式ページにも「バーチャルコンソール」という言葉は使われていませんし、ニンテンドーダイレクトの映像の中でも岩田社長は「バーチャルコンソール」という言葉を使っていません。「バーチャルコンソール」とは違う位置付けのサービスなんですね、これは。

 Wii Uには元々、Wiiのソフトを遊ぶための「Wiiモード」があります。
 しかし、Wii UのHOME画面から「Wiiメニューへ」のアイコンを押して、「Wiiモード」のHOME画面を表示して、そこからソフトを選んで始める―――という2度手間・3度手間が必要でした。

wiiuwii1.jpg
<Wii UのHOME画面>

wiiuwii2.jpg
<Wii Uの「Wiiモード」のHOME画面>

 Wii Uの電源を入れた直後からBボタンを押しっぱなしにして直接「Wiiモード」に切り替えるショートカット技もあるのですが、タイミングがシビアで失敗することも多々ありますし。何より、恐らくこの機能はあまり知られていないんじゃないかと思います。

 そこで、Wiiソフトのダウンロード販売です。
 ダウンロード購入されたソフトはWii U本体のメモリか外付けHDDに保存され、Wii UのHOME画面(もしくはクイックスタート画面)で選ぶと「そのソフトを起動するWiiモード」に切り替わります。「Wiiモード」のHOME画面からアイコンを選ぶ過程をすっ飛ばせるんですね。

 つまり、これは「Wiiモード」のショートカットなんです。
 Wii UをWiiとして動かしているので、Wii Uの「バーチャルコンソール」にある「Miiverse」「丸ごとバックアップ」「いつでも中断」「キーコンフィグ」などの機能は使えません。


wiiuwii3.jpg
<Wii Uのクイックスタート画面>

wiiuwii4.jpg
wiiuwii5.jpg
<Wiiモードに移る際の注意書き>

 かつては「Wiiモード」に切り替える際に「Wiiリモコンをテレビに向けてポイントする」という謎の操作をする必要があったのですが、最近のアップデートでゲームパッドの画面だけでプレイするには「+ボタンを押す」だけで良くなったんですね。


wiiuwii6.jpg
<Wii Uから起動されたDL版『スーパーマリオギャラクシー2』>

 「Wiiモード」のHOME画面を通過することなくゲームが始まります。
 クラシックコントローラ対応のソフトはゲームパッドのボタンでも遊べるそうなんですが、『スーパーマリオギャラクシー2』はWiiリモコン+ヌンチャク専用のゲームなので反応しませんね。
 これ……Wiiの2Dアクションゲームに多かった「Wiiリモコン横持ち」のゲームも反応しないんでしょうか。だとすると、「Wiiのソフトがゲームパッドだけで遊べるんだ!」というソフトはそうは多くないような……

wiiuwii7.jpg
<Wii Uの「Wiiモード」でHOMEボタンを押した画面>

 HOMEボタンを押すと、懐かしいWiiのHOMEボタンメニューが表示されます。


wiiuwii8.jpg
<Wii UのHOME画面>

 「Wiiメニューへ」のボタンを押すと「Wiiモード」ではなく「Wii U」のHOME画面にちゃんと戻ります。

wiiuwii9.jpg
<Wii Uの『毎日のきろく』>

 他の「Wiiモード」のソフトと違って、DL版をWii Uから遊ぶとプレイ時間が記録されるみたいですね。



 基本的には「Wiiモード」の中のソフトをWii UのHOME画面から起動できるだけなので、「Wiiモード」に入っているセーブデータはそのまま使えるし、Wiiではサービス終了してしまったオンライン機能は使えません。ほぼ完全に「ただのWiiのソフト」です。「Wiiのソフト」を既に持っている人が、わざわざ新たにお金を払ってまで買うメリットとしては……

・「WiiモードのHOME画面」をショートカットできる
・ディスクの入れ替えが必要ない
・クラシックコントローラ対応ソフトは、(例外はあるけど)ゲームパッドだけで遊べる
・プレイ時間が「毎日のきろく」に残る


 これくらい。
 なので、「2700円は高い!」「こんなの作っている余裕があるなら新作ソフト出せ!」「ゲームキューブのバーチャルコンソールが先だろ!」といった批判もタイムラインでは見かけました。それも一理あるとは思います。


 しかし、私は逆にワクワクしました。
 私は「過去に発売された全てのゲームはダウンロード購入できるようになって欲しい」と思っているので、「バーチャルコンソール」ではなく「Wiiモード」の仕組みを使ったこの仕様を見て恐らくこれから先もバシバシとソフトが出てくれるんじゃないのか―――と期待に胸を躍らせたのです。


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 今から引用する文章は、3DSでゲームボーイのソフトのバーチャルコンソールが始まった際の「社長が訊く」です。

<以下、引用>
岩田バーチャルコンソールの仕事は、万能エミュレーターをつくって、それにバイナリ(ファイルデータ)を流しこんで量産する、というふうな単純なものではありませんよね。 どんなことをしているんですか?」

田中「基本的には当時のままなのですが、表現が不適切なものなどについては修正を加える作業をします。
また当時のゲームボーイは液晶の特性を利用して、たとえば“半透明なもの”を表現するのに、キャラクターなどを点滅させていたんですが、それを3DS上でそのまま表現すると表現がキツくなってしまう場合があります。そういうものも調整しています。」

岩田「点滅の見え方や液晶の反応速度など、いまと昔ではいろいろな違いがあるので、じつはただ、同じ絵を動かすだけではないんですよね。配信タイトルはどのように決まるんですか?」

田中「基本的に「北米ではあれがほしい」 「欧州ではこれがほしい」「日本ではこれが必要」などと、eショップの各地域の店長さん同士であれこれ協議します。
 でも北米では人気のあるソフトなのに、日本では販売もされていないタイトルもあって、協議が紛糾するわけですが(笑)。店長さん同士でうまい具合にまとめながらタイトルを決めていき、わたしたちは、決定したタイトルについて実現性や制作コストを想定してスケジュールを検討していく、という流れです。」

岩田「やはり、つくりやすいタイトルとつくりにくいタイトルは分かれますか?」

田中「ざっくり言えば、アクション系やパズル系はつくりやすいですが、RPGだといろいろな箇所をチェックしなければならないので、やはり時間はかかってしまいます。

岩田「もとのプログラムのままでは見栄えが前のイメージどおりにならないものについて、ひとつひとつ手を入れて直しているんですよね。」

</ここまで>
※ 改行・強調・読点の追加など、引用者が一部手を加えています


 当時既にWiiのバーチャルコンソールを遊びまくって、「もっともっとソフトを配信してくれよ!」と言っていた自分は、これを読んでビックリしたのです。まさに私はバーチャルコンソールなんて「万能エミュレーターをつくって、それにバイナリ(ファイルデータ)を流しこんで量産」しているのだと思っていましたから、一つ一つのソフトにそんなに手間がかかっているのか!と。

 ゲームボーイのソフトですら「RPGは時間がかかるから難しい」のですから、それまで「Wiiの後継機ではドリームキャストのソフトもバーチャルコンソールで出して欲しいな!『シェンムー』やりたい、『シェンムー』!」なんて言っていた自分は何だったのだと思いました。
 ドリームキャストはセガの意向もあるから実現可能性は元から低いでしょうが、任天堂機であっても64ソフトのバーチャルコンソールはWiiの頃から配信ペースが遅かったですし、ゲームキューブのソフトは未だに予告もされていません。予告されていたDSソフトのバーチャルコンソールも、未だに正式スタートしていません。

 ゲームが3Dになってチェックしなければならない箇所が膨大になっていくと、バーチャルコンソールで出すにしても採算が取れなくなっていくのかなぁと思ったのです。



 しかし、今回ダウンロード版が発表されたのはWiiのソフトです。
 64やゲームキューブのソフト以上に容量が大きく、『斬撃のレギンレイヴ』のような広いフィールドを無数のキャラが動き回るゲームまでラインナップに入っています。ゲームボーイのRPGどころの騒ぎではない手間がかかりそうなのですが……恐らくWii UのWii互換機能「Wiiモード」をそのまま使うことで、その手間を最小限にしているんじゃないかと思われます。

 だから、「バーチャルコンソール」のような追加機能などは一切ない。
 でも、「バーチャルコンソール」よりも手間がかからないので、早いペースでソフトが配信されるんじゃないのかと予想できるのです。



 ニンテンドーダイレクトでの岩田社長の言葉を思い出すと、その目的もよく分かります。

<以下、引用>
「Wiiにはたくさんのソフトがありましたが、Wii Uをお持ちのみなさんの中には過去に興味を持たれたWiiソフトの中に遊ぶチャンスがないまま時が過ぎてしまったというタイトルもあったのではないかと思います。この機会にお楽しみいただきたいと思います。」
</ここまで>

 つまり、「既にこれらのソフトを持っている人」ではなくて「まだこれらのソフトを持っていない人」に向けた商品展開なんです。税込2700円という価格もパッケージソフトの廉価版として標準的な価格ですし、豊富なWiiソフトのラインナップを活かすには良い手段だと思いました。


 また……ラインナップを見ても、意図がとても分かりやすいです。
 1月中に半額キャンペーンをする3つのタイトル『スーパーマリオギャラクシー2』『ドンキーコングリターンズ』『星のカービィWii』は、人気シリーズですし、国内だけでそれぞれ50万本~100万本売れたクラスのヒットソフトです。
 しかし、2月からのラインナップ『パンチアウト』『斬撃のレギンレイヴ』『パンドラの塔』『罪と罰』は、(少なくとも日本では)泣かず飛ばずだったソフトです。それぞれ2~5万本くらいの売上だったソフトです。「評価が高かったのに売れなかったソフト」のリベンジマッチと呼んでよいラインナップです。

 しかも、です。
 同じように「売れなかったWiiのソフト」でも、『安藤ケンサク』とか『キキトリック』とか『紅白クイズ合戦』のような「非ゲーマー向けタイトル」ではなく。任天堂が「ゲーマー向け」と位置づけて作ったのに、ゲーマーさん達がちっとも見向きしなかったタイトル達なのです。(※1)


 「Wiiなんて棒を振り回すだけのファミリー向けのゲーム機っしょ?」と思われたことがゲーマーさん達にWiiを手に取ってもらえなかった理由だと考えた任天堂は、Wii Uは「ゲーマー向け」のゲーム機を目指して、そういうプロモーションをしようとしたという話は以前に書きました。

 なので、 1月の半額キャンペーンは実績のある人気シリーズで注目を集め、その後にWiiは買わなかったけど、Wii Uは買った(これから買う)ゲーマーさん達に―――今度こそ「ゲーマー向け」のソフトを買ってね、というラインナップだと思うのです。

(※1:ちなみにアメリカのニンテンドーダイレクトを見たところ、アメリカは半額キャンペーンのソフトが『マリオギャラクシー2』『パンチアウト』『メトロイドプライム トリロジー』なんですね。日本ではあまりヒットしなかったけど、こちらも現地で売れたソフトを集めていることが分かります。)



 ……とすると、今後来そうなラインナップとしては。
 アメリカでは既に発表されている『メトロイドプライム トリロジー』は確定として『メトロイド otherM』辺りも来そう。『ゼノブレイド』はnew3DS版が出るから後回しですかね。その代わりに『ディザスター』を出してくれれば……!
 『タクトオブマジック』は何気に隠れた名作って話ですよね。『フォーエバーブルー』もまずまず。『ファイアーエムブレム 暁の女神』はゲームキューブ版の続きだから微妙かな。『ゼルダ』2本はどうだろう。売れなかったソフトばかり出すと注目度が下がるから『Newマリオ』もその内に出してくれるでしょう。『零』2本もあった。『ゴールデンアイ』もありました!『ラストストーリー』は続編作らないんですかね?



 サードメーカーのソフトも、あまり手間がかからないのならバーチャルコンソールに積極的なコナミ(ハドソン)、カプコン、バンダイナムコあたりは出してくれるんじゃないかと期待しています。

 コナミはスポーツゲーを除くと『エレビッツ』くらいしか記憶にない。ハドソンは『桃鉄』を……あ、ムリっすか。カプコンは『バイオ』と『モンハン』除くと、『宝島Z』と『大神』辺りを希望!バンナムは『SDガンダム スカッドハンマーズ』と『スカイクロラ』辺りが出たら嬉しいです。「ヒットしたゲーム」だけど『ファミリーフィッシング』や『ゴーバケーション』が出たらプッシュします!
 ヒットしなかったWiiソフトと言えばマーベラスの参戦も期待したい!『NO MORE HEROES』『ルーンファクトリーF』『朧村正』『アークライズファンタジア』『王様物語』……Wii時代はバーチャルコンソールに積極的だったセガが参戦してくれたら『ソニックカラーズ』も期待したいし、アトラスの『カドゥケウス』シリーズを!



 2700円という価格は高いという意見もありますが、逆に考えると「廉価版」と同じくらいの価格なのだから「版権ソフト」も出せるんじゃないかなぁと思うんですね。みんなのおすすめセレクションに『ドラゴンボール』のソフトが出ていたくらいなんだから、DL版にガンダムのゲームが出たっておかしくないじゃないですか……!

 『メジャーWii』『涼宮ハルヒの激動』『プロゴルファー猿』『人生ゲーム』……オマエらは来なくてイイ。帰れ。



○ 余談
 しかし、今回思ったんですけど……やっぱ「Wiiモード」でゲームパッドのボタンを使うことも出来るんですね。「技術的にムリなんだよ!」「特許的にムリなんだよ!」と言う人もいたんですけど、少なくとも技術的にはムリではなかったということですよね。
 まぁ、もし「Wiiモード」の全てのゲームでゲームパッドのボタンを使うことを解禁していたら、今回みたいなDL版の販売がされなかったかも知れないので……そこに文句はないんですけど。出来ることなら、Wiiリモコン横持ちのゲームもゲームパッドのボタンを使わせて欲しいです。リモコン振ると画面も振れるから大変かもだけど……


 それと、この方法を使えば「64ソフトのDL版」も出来るはずなんですよね。
 少なくともWiiのバーチャルコンソールで出ていた64ソフトは「Wiiモード」でも動くのだから、同じようにWii Uのメニューから一発起動というのは技術的にムリではないはず。「優待価格」をどうするのかという問題はありますし、これでは新規に配信される64ソフトが出てこなくなっちゃうんですけどね。

 Wii Uでも64のバーチャルコンソールが始まることを期待しています。
 『シレン2』とか『ワンダープロジェクトJ2』とか、ずっと待っているのです。


※ 指摘があったので一部表現を修正しました。

| ゲーム雑記 | 17:50 | comments:11 | trackbacks:0 | TOP↑

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何故に男どもまで武内Pに惚れてしまったのか

※ この記事はテレビアニメ『アイドルマスター シンデレラガールズ』第1話「Who is in the pumpkin carriage?」のネタバレを含みます。閲覧にはご注意下さい。

 もう散々語りつくされた感もありますけど……
 時流に乗って私も語ります!どうしても書きたいことがあったので!


 冬アニメ『アイドルマスター シンデレラガールズ』の第1話がとても良かったのです。
 背景の隅々にまで「前作ファン」と「原作ファン」へのファンサービスが散りばめられているところとか、「光と影」の使い方など細部に渡る演出とか、卯月に対して言われた「笑顔」という言葉と凛に対して言われた「笑顔」という言葉の意味を視聴者だけは何となく分かるシナリオとか……“凄かった”ところはいっぱいありました。

 現在、第1話はインターネット配信サイトの各サイトで配信されていますんで……この表[PR]をを参考に、まだ観ていない人も話題沸騰中の第1話をどうぞ!


 しかし、みんながこれだけ“好きになってしまった”理由は、何と言っても新「プロデューサー」のキャラクターの力でしょう。

 このブログを読んでいる人には『アイドルマスター』を全く知らない人もいらっしゃると思うので、一から説明しますと……前作『アイドルマスター』も、今作『アイドルマスター シンデレラガールズ』も、原作は「プレイヤーがプロデューサーになってアイドルを育成していくゲーム」です。
 プレイヤーの数だけ「プロデューサー」がいるので、こうしたゲームがアニメ化された際に「こんなのは俺じゃない!」と反発を喰らうことも想像できたのです。

 例えば、『艦これ』の第1話は対照的に、プレイヤーとなる「提督」は存在しているんだけどカメラには映らないようになっていました。『ラブライブ!』における穂乃果のお父さんみたいな扱いでした。これはこれで割り切った方法だなーと感心しました。
 自分は序盤で脱落しちゃったので後の展開は違ったのかも知れませんが、『ガールフレンド(仮)』のアニメ第1話はプレイヤーのキャラクターは存在せず、ただただ女のコ達を主人公にした学園生活を描いていました。これもこれで方法の一つだと思います。


 『アイドルマスター』および、『アイドルマスター シンデレラガールズ』の場合はそれぞれ「プロデューサー」というアニメオリジナルのキャラクターを作り、「オリジナルキャラであるプロデューサー」と「既に原作でファンが付いているアイドル達」がその関係性の中で成長していく様を描いているのです。
 「プロデューサー」には名前は付いていないのですが、前作『アイドルマスター』の「プロデューサー」は声優さんが赤羽根健治さんなので「赤羽根P」、今作『アイドルマスター シンデレラガールズ』の「プロデューサー」は声優さんが武内駿輔さんなので「武内P」という“通称”でファンの間では呼ばれています。

 さてさて。
 こんな風に本来なら「プレイヤーの分身」であるはずのポジションに「アニメオリジナルキャラクター」を割り当てる行為は、とてつもなくリスキーだと思うのです。「こんなヤツに俺の○○を任せられない!」と思われたらそこでおしまいですからね。
 私は『アイドルマスター』の原作ファンじゃないんですけど、実を言うと前作の「赤羽根P」はそんなに好きではありませんでした。その理由は自分でもなかなか分からなかったのですが、今回改めて考えてみると「赤羽根P」には人間味を感じることが出来なかったからかなぁと思います。
 「プレイヤーの分身」だから没個性型の主人公にさせられたせいで、どんな家庭に生まれ、どんな家族の中で育ち、どんな青春時代を過ごし、どんな恋愛をしてきて、色んな職業がある中でもどういう理由でアイドルのプロデュースなんてことを選んだのか―――そういうものが全然見えなかった(見せなかった)のが、自分が好感が持てなかった理由なのかと思います。「犬が苦手」くらいしかパーソナルな情報がないんですもの。

 あ、だからと言って前作『アイドルマスター』がダメなアニメだってことはないですからね。
 自分が「前半はそこまで好きではない」「後半は神アニメ」と思っているのは、前半はこの「赤羽根P」が「アイドル達」を引っ張っていく話が多いのだけど、後半は「アイドル達」が自分達の力で壁を乗り越えていく話が多かったからです。



 閑話休題。
 ということで、『アイドルマスター シンデレラガールズ』も新「プロデューサー」のキャラクター次第で大失敗になりかねなかったと思うんです。「オリジナルキャラクターを作ってアイドル達と絡ませる」というとてつもなくリスキーな選択をして……その結果、「どんなアイドルよりもこのプロデューサー(男)が可愛いじゃないか……」と、女性視聴者だけでなく男性視聴者もメロメロになってしまっているという。

 「赤羽根P」がそんなに好きじゃなかった私も、「武内P」は第1話の時点で好きで好きでたまらなくなってしまって、自分でも不思議なくらいです。男も好きになってしまう「男性キャラ」とは何か―――それを漠然と考えていたのですが、このツイートを読んで合点がいきました。



 そうか。「犬」的な可愛さだ。

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 『未確認で進行形』はちょうど1年前の2014年1~3月に放送されていて、現在BS11にて再放送されているアニメです。母・姉・妹という女3人家族のところに、妹の許婚である白夜と小姑として真白がやってきて、ドタバタした日常が始まるラブコメディです。

 なるほど、確かに「白夜」と「武内P」には共通点が多いし、私は「白夜」も好きだったから「武内P」のことも好きになる流れは納得です。

・どちらも「たくさんの女性キャラ」の中に飛び込む「一人の男キャラ」
・でも、主人公ではなく、あくまで「女性キャラ」の魅力を引き出す役割
寡黙&無表情なので、「女性キャラ」の方が喋ったり動いたりするしかない
・チャラチャラしてなくて、とにかく「一途」なことが視聴者にも通じる
・ホイホイと「女性キャラ」に手を出したりはしなさそうな安心感がある
・それでいて何でもこなせそうな「頼れる雰囲気」があって
・でも、常識的なこととか日常生活とかには抜けている部分があって「放っておけない」
・体が大きくて三白眼
・全体的に犬っぽい
ミステリアスな雰囲気なので、「過去に何があった」とか分からなくて良い



 白夜は「犬っぽい」というか、何というか……まぁ、そこは置いといて。
 白夜の魅力は、あれだけたくさんの女性キャラがいるのに「小紅」以外の女性キャラには一切の興味がないところです。恐ろしいまでの忠犬っぷり。それでいて「結婚するまでは手を出さないのが普通だ」と公言して紅緒様を逆にドン引きさせる安心感。

 また、白夜自身は表情がほとんど変わらないので、その分だけ小紅が喋るし動くしドギマギする――――この関係は『月刊少女野崎くん』の野崎くんと千代ちゃんの関係にも近いのだけど、「寡黙&無表情な男」はそれに翻弄される「女主人公のリアクション」の可愛さを引き出す効果があるのだと思います。
 「武内P」が動かない分だけ、動きまくる卯月が可愛かったし、クールなようで焦ったり怒ったりあきれたりする凛の表情の変化も可愛かった―――女のコの可愛さを引き出す力があるからこそ、これらの「寡黙&無表情な男キャラ」は男性視聴者からも支持されるんじゃないかなと。



 「一途」ということに関して言うと……
 以前に主人公がヒロインを好きすぎる作品、が好きですという記事を書いたことがありました。「小紅のことが大好きな白夜」もそうだし、「栗山さんのことが大好きな秋人」もそうなんですけど……これは別に恋愛に限った話ではなくて

<以下、引用>
 「誰かを好き」とか「熱中するものがある」とか「大切な人がいる」とかの情報を読者・視聴者に見せるということはそれだけで“裏表のないキャラ”と親近感を抱かせるのかなと思うのです。
</ここまで>

 「武内P」の愚直なまでの「名刺だけでも……」攻撃には、「アイドルに対する熱意」の一途さを感じましたし。そこから「器用に立ち回ることが出来ない裏表のなさ」を視聴者に見せつけました。

 それと……これは本当に見事なストーリー構成だなと思ったところに。
 第1話の冒頭で卯月が「同期のコ、どんどん辞めていっちゃったのに」と言われていて、その後ひたすら一人でレッスンしている姿を視聴者は観ているから―――「早く卯月に仲間を連れてきてくれ!」と「武内P」のスカウトも応援したくなってしまうんですね。

 「武内P」が「卯月」の魅力を引き出しているだけじゃなくて、「卯月」という健気な主人公の存在が「武内P」を応援したくなる存在に感じさせていて、キャラを実質3人に絞ったことでそれぞれがそれぞれ作用しあう見事な第1話だったと思います。



 ということで、「武内P」が何故ここまで人気なのかを考えてみますと……

・一生懸命
・裏表がない
・女性キャラの魅力を引き出す
・女性キャラのためにも応援したくなる
・パーソナルな情報がないのが、逆にミステリアスなキャラとして立たせている


 「アニヲタは美少女キャラにしか興味がない」みたいな偏見を持っている人は未だにいますけど、男のアニヲタだって元来「格好イイ男キャラ」が好きなもんです。ロボットアニメに胸を躍らせ、少年漫画に夢中になって、ヒーロー映画にときめいて……そういう少年時代を通過してきているのだから、心の根っこには「格好イイ男キャラ」に対する憧憬があるのです。

 しかし、「武内P」はそういう「格好イイ男キャラ」像とはちょっと違いますよね。
 アニメの企画から制作期間、放送までの時間を考えると……「影響を受けた」というよりも、「たまたまそういう作品が多くなった」流行だと思うんですけど。
 『未確認で進行形』の白夜と小紅、『月刊少女野崎くん』の野崎くんと千代ちゃん、『アイドルマスター シンデレラガールズ』の武内Pとアイドル達―――「寡黙&無表情の男キャラ」と「表情豊かな女主人公」という組み合わせのアニメがこの1年間ずっと話題になっているというのは、興味深いトレンドだと思います。


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○ 余談
 面白かった記事。

アイドルマスターシンデレラガールズ/感想/第1話「Who is in the pumpkin carriage?」(ネタバレ注意)
もうこいつがヒロインでいいよ! 話題沸騰「アイドルマスターシンデレラガールズ」武内Pが人気な理由
『アイドルマスター シンデレラガールズ』第1話 シンデレラたちの始まりに
アニメシンデレラガールズもう一つの楽しみ方
武内Pの視界 ~『アイドルマスターシンデレラガールズ』第1話のキャラ描写~

 アニメの「考察記事」とか「感想記事」を書く際、私はなるべく他の人の記事を読まないようにしています。自分が書きたいものを既に他の人が書いていたとしても、「じゃあ取り下げます」ってやっていたらブログに書けるネタがなくなっちゃいますから。
 しかし、今回の『アイドルマスター シンデレラガールズ』の第1話は本当に盛りだくさんで、みなさん注目するところがそれぞれ違うというのが面白い!なので、他の人の記事も読んで「ここに触れている人は(自分の観測した中では)いないみたいだなー」と思ったところをここに書こうと思います。少しでも第1話の“凄さ”が伝わればイイなと思うので……


cinderera1.jpg
<テレビアニメ『アイドルマスター シンデレラガールズ』第1話より引用>

 私が注目したのは、花屋のシーンです。
 アイドルになれることが決まった卯月が、自分のために花を買おうと花屋に行き、たくさんの花の中から「自分へのプレゼントとなる花」を選ぶのですが……「たくさんの花の中から一つの花を選ぶ」という行動は、「たくさんのアイドル候補の中からたった一人の島村卯月を選んだ」プロデューサーの行動の比喩表現になっているのです。


cinderera2.jpg
<テレビアニメ『アイドルマスター シンデレラガールズ』第1話より引用>

 最初、卯月は高級な花に目を奪われるのですが、自分には高額だったために次に「自分でも買えそうな金額の棚」を見ます。これは、まだまだアイドルになれていない上に、オーディションにも再選考でなんとか選ばれた卯月の境遇に照らし合わせているのですが……この「卯月でも買えそうな花」も、とてもキレイで「どれを選んでイイのか分からない」くらいなんですね。

 その中で、卯月は凛にオススメされたアネモネを買って帰ります。
 卯月の様子を見た凛が選んだ「卯月にピッタリの花」―――島村卯月のアイドルとしての物語はここから始まるのです。




 さて、花と言えば印象的なシーンがもう一つ。
 卯月と凛が公園で喋っているシーンで、卯月の独白とともに公園の花が次々と映ります。

cinderera3.jpg
cinderera4.jpg
cinderera5.jpg
<テレビアニメ『アイドルマスター シンデレラガールズ』第1話より引用>

 花屋に並ぶ花とは違う、でも美しく咲く公園の花々―――
 それは「アイドル候補」ですらない、渋谷凛のような「ただの少女」達が持つ美しさのよう。


cinderera6.jpg
<テレビアニメ『アイドルマスター シンデレラガールズ』第1話より引用>

 そんな中……桜の花が一輪、風に揺られて落っこちてきます。
 まるで、「キラキラしている少女達」の中で「まだ夢を見つけられない凛」の姿のように……


 しかし、卯月はその落ちた桜の花を拾い上げて、こう言うのです。

cinderera7.jpg
<テレビアニメ『アイドルマスター シンデレラガールズ』第1話より引用>

 「プロデューサーさんは、私を見つけてくれたから。
 私は、きっとこれから夢を叶えられるんだなって―――それが嬉しくて!」



 これは卯月が卯月自身の気持ちを喋った言葉。
 でも、凛のことも表現した言葉になっているのです。

 落ちてしまった桜の花も卯月が拾えば美しい絵になるように、「キラキラしている少女達」の中で「まだ夢を見つけられない凛」のこともプロデューサーが見つけてくれて、そしてきっと美しい絵になるはず―――渋谷凛のアイドルとしての物語はここから始まるのです。


 卯月と凛という二人のアイドルのスタート地点を、対照的に、でもお互いがお互いに作用させ合いながら美しく描いた第1話―――とてつもなく素晴らしかったです。
 「武内P」という爆弾ばかりが話題になっていますが(もちろんそれを狙っていたのでしょうが)、ただ話題性のあるアニメというだけでなく、こういう地に脚がしっかりついた見事な演出と脚本のアニメだということも伝われば嬉しいです。

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| アニメ雑記 | 17:57 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

「好きなゲーム」の「不満」ばかり書くリスク

 ちょっと……前後の流れなどTwitterの140文字では収まりきらなくて誤解を生んでしまった部分もあると思ったので、一記事にしてガッツリ説明しようと思います。



 これは別に「ゲームの批判をするな!」という意図のツイートではありません。
 「面白くなかったゲーム」「嫌いなゲーム」を「面白くなかった」「嫌いだ」と書いて、それを読んだ人が「このゲームは面白くないんだ。じゃあ買うのやめようっと」と思い、売上げが下がったとしても……それは「面白くないゲームを手に取らなくて済む人」がいるってだけの話ですからね。


 私が問題だと思うのは、「面白いゲーム」「好きなゲーム」に対して「面白くなかった」や「嫌いだ」書くことについてです。「え?そんな人いるの?」と思うかも知れませんが、ゲームという娯楽に関してはこれが殊更多いと思うのです。

 これを特に感じたのは、先月出たWii Uの『スマッシュブラザーズ』の感想を眺めていた時です。私のタイムラインは割合として「任天堂ファン」が多いので、このゲームの購入者は非常に多かったのですが、発売直後の感想タイムラインはこんなカンジでした。

・隠しキャラ出すの面倒。最初から全キャラ使えるようにしておけ
・クリアゲッターの条件がクソすぎる
・隠しステージ出すの面倒。最初から全ステージ使えるようにしておけ
・amiiboの仕様がクソ
・amiiboを「シンプル」や「オールスター」でも使いたかった
・「イベント戦」が「リトライ」出来ないのは頭おかしい
・メニューがどこに何があるのか分からないからクソ
・「名作トライアル」がMiiverse使用不可になるのが残念
・キーコンフィグの仕様がクソ
・ステージ作りのギミックが少なくてクソ
・ゲームパッドの画面を見ながらクラコンでプレイしようとするとワンタッチ必要でクソ
・3DS版との連動がクソ



 「不満」と「批判」がズラリと並び。
 「面白い!」というような肯定的な意見は皆無でした。

 これは別に一人の人がひたすら文句を言っているワケではなく、タイムラインにズラッと並んだ十数人の「任天堂ファン」の意見で……一人一人は「一つの不満」を言っているだけなのですが、それが大群となって整列するので「今回の『スマブラ』は不満点だらけでイマイチなんだな」と思わせるものでした。

 私は別にこれを「ダメだ」と言うつもりはありません。
 面白くないゲームを「面白くない!」と言う権利は、購入者にはあると思いますもの。



 ただ、こんな風に「不満」と「批判」ばかりをツイートしていて、「面白い」的な肯定的なツイートを一切していなかった人が一週間後に初動の売上が発表された際に、同じ口で「こんなに面白いのに、どうして『スマブラ』売れていないんだ!」と言っていて「面白かったの!?あんだけ文句しか言ってなかったのに?」と思った次第でございます。


 「あなたが加害者です」と言うと炎上するのがインターネットなので、「あなたが不満をつぶやくと売上げが下がるんですよ」と言うと「私が加害者だと言うのか!」「私に責任はない!」「たかが一人の呟きで売上げが下がるワケないだろう!」と怒られそうですが……

 「面白い」とか「好きだ」という感情を一切出さず、ファンですら一斉に「ここがクソだ!」「ここがクソだ!」「ここがクソだ!」と不満と批判だけ呟くようなゲーム――――買おうか悩んでいてみんなの感想を見て買うかどうかを決めようとしていた人達や、感想によってそのソフトの発売を知ったような人達は、そんな状況で買うわけがないと単純に思いますけど。



 ちなみに「amiiboを「シンプル」や「オールスター」でも使いたかった」「「イベント戦」が「リトライ」出来ないのは頭おかしい」「「名作トライアル」がMiiverse使用不可になるのが残念」は私も書いていました。だから、私も「不満」と「批判」を書き連ねた当人の一人であります。

 他人事ではなく、私もやりがちなことなんです。
 売上を落とすつもりで「不満」と「批判」ばかり呟くのならともかく、応援したいはずのゲームに「不満」と「批判」ばかり呟くのは誰がどう考えても逆効果なのに……何故そんなことをしてしまうのか。その心理を考えていきたいと思います。


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 一年くらい前にこんな記事を書いていました。

 「好きだからこそ厳しく言う」のリスク


 この記事と違って今回の記事を「ゲーム」という分野に特化して書き始めたのは、発売直後の「ゲーム」というのは特に「不満」を書かれやすい娯楽だと思ったからです。「映画」とか「漫画」とか「アニメ」とかと比べても「ゲーム」は特にそうだなと思うのです。

 というのも、今の「ゲーム」はプレイ時間が何十時間、何百時間とかかるからです。
 「映画」だったら2~3時間、「漫画」は1冊数十分で10巻一気に読んだとしても数時間で済むでしょう、「アニメ」は1話30分弱で1クールで6時間弱・2クールでも10時間ちょっとで済みます。

 その理由と合わせて、「ゲーム」の面白さには「成長していく楽しさ」があるのです。
 何十時間もかけて自分が上達していく楽しさ、最初はレベル1のキャラクターをどんどん成長させていく楽しさ、一つ一つアイテムを集めて図鑑が埋まっていく楽しさ、何十時間もかけて盛り上がっていくストーリーの楽しさ……ゲームは基本的に「最初は下手」「最初はレベル1」「最初は図鑑が真っ白」「最初はどんなストーリーかも分からない」ので、いきなり初日から面白さの真髄が分かるものばかりではないんですね。

(関連記事:「上達」が楽しいのか、「攻略」が楽しいのか

 また、『スマブラ』のようなシリーズ作品の場合。
 経験者は既に「上達」しているから「上達していく楽しさ」が味わえない上に、「新鮮な体験」を味わえるワケでもありません。「面白いのが当然」で、むしろ理想通りでないところばかりが目についてしまう―――特に今回の『スマブラ』Wii U版は先行で発売された3DS版と同じキャラなので、3DS版も遊んでいる人には語りたくなるような「新鮮な体験」がなかったのかも知れませんね。

(関連記事:ゲームが上手くなった日のことを覚えていますか。

 また、これが一番大きい理由だと私は思っているんですが……
 「ゲーム」というのは、クリアできない間は「イライラ」するものだし、それを乗り越えてクリアできた時に「カタルシス」を得られるから楽しいのです。「うわっ!何だこの面!」「ふざけんな!何だこの難易度!」「こんな面倒くさいことやらせるんじゃねえ!」と言っていたものほど、クリア出来たら「やったー!クリア出来たー!嬉しーーーー!」と達成感に変わるものですしね。

 「ゲーム」の発売直後は、当然みんなクリアできていませんから……「クリアゲッターのお題が面倒くさくてクソだ!」「こんなのやりたくない!」という「イライラ」がタイムラインにズラッと並ぶんです。これを数ヶ月・数年かけて全部クリア出来たら「やったー!クリア出来たー!嬉しーーーー!」と変わるのだけど、それは発売直後には分からないのです。

 それと、「ゲーム」を順調に進めている時は「このゲーム楽しいいいい!」と熱中しているから、わざわざゲームを中断して「面白い!」とか「楽しい!」みたいなツイートをする暇はありません。
 逆になかなか「ゲーム」を進めなくて「イライラ」している時ほど気分転換に「うわっ!何だこの面!」「ふざけんな!何だこの難易度!」「こんな面倒くさいことやらせるんじゃねえ!」とツイートしたくなってしまうものです。

 結果、「イライラ」している時の感想だけタイムラインにズラッと並ぶという。

(関連記事:イジワルなゲーム
(関連記事:クリアできた人とクリアできなかった人ではゲームの評価は変わる
(関連記事:「ゲームを進められない時間」が「俺って天才!」感を生む
(関連記事:好きなゲームを「好き」と紹介することに意味があるのか
(関連記事:そのゲームで死んだら何を失う


 記事の最初に載せたツイートは、正直こんなリツイートされるだなんて思っていなかったので、「普段の自分が言っていること」の延長線上に書いてしまい―――普段自分が書いていることを知らない人には誤解された部分も多かったです。それはもう、言い訳のしようもなくゴメンなさい。




 誰もが気軽に感想を呟けて、その感想をみんなで共有できるようになったSNSの時代は―――「好きなもの」や「楽しいもの」が如何に楽しいのかの情報が広がって、それを手に取る人が増えて、みたいなバラ色の未来を想像していたんですけど。
 現状では、「好きなもの」や「楽しいもの」の不満点ばかりが広がって、それを手に取る人が減って……と、「ゲーム」に関してはあまりよろしくない利用のされ方になっちゃっているんじゃないかなぁと危惧しています。これは『スマブラ』に限った話ではなく、1年前の記事では『マリオ3Dワールド』について言っていますからね。このままこれが続いていくのはあまり良くない傾向なんじゃないのかと。


 「不満」を書くなとは言いませんけど。
 「面白いゲーム」「好きなゲーム」に対しては、意識して「良いところ」も呟くようにしていった方がイイんじゃないかなぁと思います。もし「良いところ」が思いつかないようだったら、そんなゲームは売れなくて当然というか何というか……


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富野由悠季監督作品が描く、「なんか不思議な力」の恐怖と可能性

 どんなに宣伝しても一向にアクセス数が上がらないのでもう諦めますが、昨年の11月に自分はこの記事を書くためにバンダイチャンネルの「見放題」サービスを利用してアニメを見まくっていました。
 そこでテレビ版の『イデオン』、劇場版の『ガンダム』を観て……その後に劇場版の『イデオン』を観て、現在放送中のテレビアニメ『Gのレコンギスタ』も観ていて、自炊した『閃光のハサウェイ』も読み返している最中なので。ちょっとした「富野さん祭り」だなと、富野監督の作品について考えてみたくなりました。



 このブログは「アニメに詳しくない人にもアニメに興味を持ってもらおう」を一つの目的としているので、富野由悠季さんを知らない人のためにザッと大御所の来歴を説明しますと……

 1964年に虫プロダクションに入社、『鉄腕アトム』で制作進行・演出助手・脚本・演出を担当。フリーになってからは「さすらいのコンテマン」としてコンテを早く上げることで有名になり、1972年に『海のトリトン』で監督デビュー。1975年『勇者ライディーン』の監督を務め(監督は途中降板)、1977年『無敵超人ザンボット3』、1978年『無敵鋼人ダイターン3』とオリジナルアニメの原作&総監督を務めます。
 1979年の『機動戦士ガンダム』は社会的大ヒット、1980年『伝説巨神イデオン』、それらの劇場版を経て、1982年『戦闘メカ ザブングル』、1983年『聖戦士ダンバイン』、1984年『重戦機エルガイム』とオリジナルアニメを制作―――1985年からは『機動戦士Ζガンダム』『機動戦士ガンダムΖΖ』『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』『機動戦士ガンダムF91』『機動戦士Vガンダム』とガンダムシリーズを立て続けに作ったところで、ガンダムシリーズの監督を拒否して他の監督に任せることに。
 漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の原作、OVA作品『バイストン・ウェル物語 ガーゼィの翼』を経て、1998年の『ブレンパワード』でテレビアニメの監督に復帰。1999年の『∀ガンダム』でガンダムシリーズに対するけじめを付け、2002年『OVERMANキングゲイナー』の原作&総監督、2005年には劇場版『機動戦士Ζガンダム』とWEBアニメ『リーンの翼』を制作し、2014年から『ガンダム Gのレコンギスタ』でテレビアニメに久々の復帰となりました。


 作品数、多すぎるわ!
 この他、小説も書いていますからねぇ……どんな仕事量の人生なんですか。

 ということで、流石に私も全作品を観ているワケではないですし。
 観た作品も……ほとんどの作品は10年以上前に観たものばかりで記憶が曖昧なので、今日の記事で全作品を網羅するつもりはありません。「○○についても触れろ!」と怒られるかも知れませんが、曖昧な記憶のまま書く方が失礼だと思うので、基本的には私の記憶が鮮明な『ガンダム』と『イデオン』を中心に語っていくと思います。



 富野監督の作品で一番有名なのは『ガンダム』なのは間違いないと思います。
 この作品自体も大ヒットしましたし、関連商品も大ヒットしましたし、監督自身が手がけたもの・他の監督が手がけたものがありますがシリーズ作品は未だに生まれ続けていますし、後のアニメ作品に多大な影響を与えた面もあると思います。

 で、その『ガンダム』という作品が「ロボットを“モビルスーツ”という兵器として描く作品」であったために、富野監督に対して「リアルな設定を好む人」や「スーパーロボットとは違うリアル系ロボットアニメの祖」というイメージを持っている人もいるかも知れません。
 というか、私がそうでした。故に『イデオン』を観るまで、富野監督に対するイメージがイマイチ定まっていなかったのです。


 「リアル系ロボットアニメ」に出てくるロボットはあくまで兵器なので、主人公の気合で性能が上がったりはしません。ガンダムも連邦軍の試作機だし、ザクもジオン軍の量産機です。パイロットが機体の性能を引き出すことはあっても、性能以上のことは出来ません。
 しかし、『Zガンダム』や『ガンダムZZ』の終盤には、“なんか不思議な力”によって機体が勝手に動いたり動かなかったりという描写があります。使われ方は違いますが、『ガンダム』や『逆襲のシャア』の終盤にも“なんか不思議な力”が出てきます。

 それ故に、『ガンダム』シリーズの終盤には“オカルト現象”というか“ファンタジー要素”があって「リアリティに欠ける」「御都合展開」「リアル系ロボットアニメだったのに最後が残念になる」という評価を、10年以上前にガンダムサイトを見漁っていた頃にはよく見かけました。
 私もそう思っていました。「どうしていつも最後こんなことをするんだろう?」と思っていました。そのシーンの意味を考えずに、ただ「ワケわかんないや」と思っていました。


 で、『イデオン』を観てようやく分かったんですね。
 富野監督にとって「リアル系ロボットアニメかどうか」なんてきっとどうでもイイんです。むしろ、一貫して描かれる「なんか不思議な力」こそが富野監督が描きたいものではないのかと思うんです。
 『ガンダム』シリーズだけだとそれがよく分かりませんでした。でも、『イデオン』を観て、『ダンバイン』や『ブレンパワード』などを思い出してみて、富野監督作品を通して考えてみると、「なんか不思議な力」への恐怖こそが一貫していると思うのです。


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 『イデオン』はとても分かりやすいですね。
 『イデオン』に出てくる主人公機イデオンは、主人公達が開発したのではなく、知らない星を掘り返したら出てきた「よく分からないロボット」です。それを、バッフ・クラン星人というまた別の異星人からの防衛のために起動して戦っていたら、どうやらこのイデオンというロボットは宇宙を滅ぼしかねないほどの力を持っていて、戦えば戦うほどパワーアップして手が付けられなくなっていることに主人公達は気が付くのです。

 「なんか不思議な力」を手に入れて「うっひょー!これを使えば敵もやっつけられるぜー!」と戦っていたら、いつの間にか「なんか不思議な力」に取り込まれていて、それが膨れ上がっていて、自分達の手に負えなくなっていたという展開をしていく―――富野監督の作品って、こういう展開をする作品が少なくないんです。


 『ダンバイン』後半におけるオーラ力の暴走やハイパー化もコレに通じるものがありますよね。『イデオン』の場合は「なんか不思議な力」を持ったイデオンは味方側にしかなかったけど、『ダンバイン』は一人一人が爆弾のような「なんか不思議な力」を持っていて、より複雑な構造の話になっていたと思います。
 『イデオン』を全話観た今、もう1回観返したいのだけど……全49話あるんですよねぇ。


 『∀ガンダム』は……詳しく語るとネタバレになってしまうので、どこまで語るべきか悩むのですが。『ガンダム』と名のついた作品ですけど、非常に『イデオン』と結びつきの強い作品ですよね。本当かどうかは分かりませんが、「イデオンのような物語をガンダムでやりたい」から始まった企画だったという説もありますし。
 穴を掘ったら「よく分からないロボット」が出てきたので、これに乗って攻めてきた異星人と戦う―――という展開は『イデオン』と一緒ですし、この「よく分からないロボット」がとてつもない力を持っていること、それ故に世界がどうのこうのという設定も『イデオン』にとても通じるものがあります。

 月光蝶だけでなく、発掘して出てきた核ミサイルだって、この作品のキャラクター達にとっては「なんか不思議な力」で―――そのあまりに凶悪な力に主人公が苦悩するシーンがあります。『∀ガンダム』は「とっつきやすくなった『イデオン』」と言えるのかもと今なら思いますし、この作品もまた観返したくなりました。でも、全50話あるんですよね……


 『ブレンパワード』も、なんかよく分からない遺跡を見つけ、そこから派生したなんかよく分からないものから生まれたなんかよく分からないマシンに乗り込んで、「なんかよく分からないマシン」同士で戦う話ですものね。
 当時は「なんかよく分からないマシンに乗って戦うなんて『エヴァ』っぽいなぁ」と思っていたんですけど、どっちかというと『エヴァ』が『イデオン』の影響を受けていて、『ブレンパワード』は『イデオン』やら『ダンバイン』やらの富野作品の流れに沿った作品だったんだなぁと今では思っています。



 さてさて。ようやくここで本丸に切り込めます。
 『ガンダム』における「ニュータイプ」という概念も、この「なんか不思議な力」だと思うんです。

 『ガンダム』を実際に観たことがない人はご存じないかも知れませんが、『ガンダム』の主人公アムロは最初は「ニュータイプ」とは呼ばれていないんです。住んでいるコロニーにジオン軍が攻めてきて、仕方がないからガンダムに乗って戦って、生き残るために戦って戦って戦っていたら―――いつの間にかニュータイプとしての能力が膨れ上がっていて、「オマエはニュータイプだ!」と言われるようになっていたのです。
 これ……住んでいる移民星にバッフ・クランが攻めてきて、仕方がないからイデオンに乗って戦って、生き残るために戦って戦って戦っていたら―――いつの間にかイデオンの力が膨れ上がっていて、「このままでは宇宙が滅んでしまう!」と気付いた『イデオン』の物語にとてもよく似ているのです。

 ニュータイプ自体は「ただ洞察力が鋭い人」でしかないのに、それが戦争に利用されると「人殺しのエキスパート」になりかねないし、力が暴走して「精神が壊れてしまう」キャラクターも後のシリーズには登場しました。『イデオン』における「イデの無限力」や『ダンバイン』における「オーラ力」と、実は近い描き方なんですね。



 富野監督の作風の一つに「皆殺しの富野」と呼ばれるものがあります。
 具体的なことはネタバレになるので書きませんけど、登場人物が片っ端から死んでいくみたいな展開が富野監督の作品にはよく起こって。しかし、逆に作品によってはほとんど登場人物が死なないで終わるものもあります。ファンの間では「黒富野」「白富野」と分類されることもあるのですが。

 富野監督が作る作品の根っこの部分に「なんか不思議な力」があるのなら、この「なんか不思議な力」を正しく使えたのか/それとも力に飲まれてしまったのかを描いた結果―――誰も死なないハッピーエンドにも、片っ端から死んでしまう皆殺しエンドにもなるんだと思うのです。
 その二つは「別々のもの」として生まれているのではなく、どの作品もどちらの結末にでもなる「表裏一体のもの」だよと描いているんじゃないかなぁと思うのです。『イデオン』を観ると、特に「力って何だろう……」と考えさせられますからね。


 なので……『Zガンダム』や『ガンダムZZ』のクライマックスで「なんか不思議な力」が出てくるのです。『ガンダム』や『逆襲のシャア』でも出てくるのです。
 もちろんバイオセンサーやサイコフレームなど「なんか不思議な力」が出てくる理由付けはされているのですが、わざわざクライマックスでああいう描写を入れるというのは戦って戦って戦った果てに“この「なんか不思議な力」を正しく使えたのか/それとも力に飲まれてしまったのか”を描くためなのだと思うのです。



 さて……『Gのレコンギスタ』もまた、「なんかよく分からない」空から降ってきたモビルスーツに「Gセルフ」という名前をつけて乗り込んで戦ってしまう話です。そして、ベルリはその才能を開花させて多大な戦果を挙げていきます。

 この「なんかよく分からない力」が最終的にどう描かれるのか……これまでの描写を振り返るに何も考えていないワケではなさそうので、今後の展開が楽しみです。


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そのゲームで死んだら何を失う

 今日はゲームの話です!
 人生観の話ではありません!(ピッタリな記事タイトルが思いつかなかった)


 「『スマブラ』ばっかりやってるとブログに書く話題がなくなっちゃうよなー」と思ったので年明けから新しいゲームも始めたのですが、それでもまだ続けていますWii U版の『スマブラ』。昨年の秋に桜井政博さんのコラム本を6冊一気に読んだこともあって、一つ一つの仕様を「何故こうなっているのか」と考えるのも楽しいです。


 今日は桜井さんがよく仰る「リスクとリターン」について。

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<画像はWii Uソフト『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』より引用>

 3DS版も同じシステムですし、『新パルテナ』の「悪魔の釜」も同じようなシステムですし、Wii版の『スマブラX』にも原型となったようなシステムがあったので……知っている人も多いとは思いますが、今作の「シンプル」は「戦士の天秤」という特徴的なシステムを採用しています。

・難易度を細かく上げ下げできる
・難易度を上げるには、ゴールドを消費する
・高い難易度でクリアすると、御褒美がたくさんもらえる
・ゲームオーバー→ コンティニューをすると、強制的に難易度が下がる
・持っていた御褒美も幾つか没収される
・難易度によって、最後のボスのバージョンが変わる
・クリアゲッターには「難易度○以上でクリアしろ」というお題がある

 特徴としてはこんなカンジでしょうか。
 「難易度の細かい上げ下げ」が出来るゲームは少なくないと思いますし、プレイヤーの腕に合わせて自動的に難易度が上げ下げされるゲームも海外のゲームには多いなんて話を聞きますが……桜井方式の一番の肝は「コンティニューをすると、強制的に難易度が下がる」というところにあると思います。

 例えば「難易度5.5以上でシンプルをクリアする」というクリアゲッターのお題があったとします。それを達成するために5.5でプレイし始めるとします。しかし、5.5ともなると結構難しいので途中で1回コンティニューしてしまうと、強制的に難易度が例えば4.6とかに下げられてしまうので……そのままクリアしても「クリアゲッターのお題」は達成できないんです。

 コンティニューにペナルティがある。「死んで失うもの」が大きいんです。
 「コンティニューをしないでクリアするぞ!」というリスクをプレイヤーに背負わせることによって、クリアしたという喜びのリターンを大きくする―――どんなプレイヤーでもクリア出来るように難易度を自動調整してくれるゲームもある時代に、難易度の上げ下げをゲーム性の中に落とし込んでいるんですね。

(関連記事:逆に考えるんだ。「コンティニューしまくってクリアすればいいさ」と。


 『新パルテナ』の時はこのシステムは「コンティニューするたびに難易度を下げられる」屈辱のシステムだと正直思っていたのですが、今回の『スマブラ』は「コンティニューしないでクリアするぞ!」と思いながらプレイ出来ています。
 色んな理由があると思いますが……『新パルテナ』のような「ストーリー」のある「ステージ」制のゲームよりも、『スマブラ』みたいに毎回「シチュエーション」が変わるだけの「対戦」ゲームの方がこのシステムはあっているんじゃないかなぁと個人的には思いました。



 さて、問題はこちらです。

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<画像はWii Uソフト『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』より引用>

 Wii U版のオリジナルモード「オーダー」の「クレイジーサイド」です。
 すっごく簡単に説明すると、10分以内に「ストック1の大乱闘」を何戦勝ち抜けるのか+その後のボス戦に勝利出来るのか―――というモードです。
 スクリーンショットを載せた「クリアゲッター」のお題は、「ゲッコウガで10ターン以上でクリアする」だから、9戦以上の「ストック1の大乱闘」を勝ち抜いた後に「体力制でクレイジーハンドに勝つ」と達成です。「ストック1」なので、1回でもふっとばされたり落下したりするとその場で終了です。コンティニューは出来ません。

 このモードの最大の特徴は、「挑戦すること自体が大変」なことにあります。
 先ほどスクリーンショットを載せた「シンプル」の5.6に挑戦するのに必要な額が470Gだったのに対し、「クレイジーサイド」に挑戦するのに必要な額は5000Gです。桁が1つ違います。
 また、ゴールドを払いたくない人は「チケット」を使えばイイだけなのですが、この「チケット」は他のモードで手に入れてこなければなりません。一番手っ取り早いのは「シンプル」のルーレットで目押しすることなんですが……昔からウチのブログを読んでいる人はご存知の通り、私は「タイミングを合わせてAボタン」が激苦手な人間なのでなかなか手に入りません。大体2~3回「シンプル」をクリアすれば1枚手に入るくらい。40分~1時間くらいかかります。


 こんなに大変な思いをして手に入れた「チケット」を使い、よし!クレイジーサイドの「10ターン以上クリア」を目指すぞ!と意気込んでプレイし始めて私は思い出したのです。



 私の、メンタルの弱さを。




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<画像はWii Uソフト『大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U』より引用>

 もうスクショを撮る気力も湧かなかったのですが、1ターン目に画面外に出てしまって死亡、2ターン目に敵もいない場所で自らの操作ミスで落下ということもありました。「こ、このチケットを手に入れるのに1時間かかったんだ……」と思ってプレイすると、手が震えて思うように動かなかったり、自キャラがどこにいるのか分からなくなったり、何故か空中で真下に垂直に落ちる技を出してしまってあっさり死んだり。

 やった!とうとう10ターンまで来た!クレイジーハンドとの勝負も勝てる!残り、敵のHPは17だ!こっちはまだ100以上ある!余裕だ!と思った瞬間に自キャラがどこにいるのか分からなくなって落下して死んでたり。終点、なんであんな見づらいステージなんすかねぇ……背景のエフェクト消すオプションはないんですか。

 「死んで失うもの」があまりに大きくなると、プレッシャーでガチガチになってマトモにプレイ出来なくなってしまうんです。



 「クレイジーサイド」を始めて1分で落下→ 「シンプル」を1時間プレイしてようやくチケットを1枚入手→「クレイジーサイド」を始めて1分で落下→ 「シンプル」を1時間プレイしてようやくチケットを1枚入手→「クレイジーサイド」を始めて1分で落下……このループ。

 ということで……この記事に「ふざけんな『スマブラ』!こんなのプレッシャーがつらいだけで楽しくもなんともないぞ!」と書こうと思っていたんですが、この記事を書くことを決めたら昨日あっさりクリア出来ました(笑)。
 どうも「クリアできないことを文句言おう」と決めたことで「クリアしなきゃダメだ」というプレッシャーから解放されたらしく、今までなんでこんなことに苦労してたのかというくらい楽勝でクリア出来ました。そして、クリア出来た途端に「やったー!クリア出来た!面白かった、『スマブラ』最高!」と言っているという(笑)。

(関連記事:クリアできた人とクリアできなかった人ではゲームの評価は変わる
(関連記事:「ゲームを進められない時間」が「俺って天才!」感を生む
(関連記事:好きなゲームを「好き」と紹介することに意味があるのか

 ちなみに、この「クレイジーサイド」……他のキャラで「20ターン以上でクリア」というお題が見えたような気もするんですけど、見なかったことにします。きっと5年もあればこれも余裕でクリア出来るくらい上手くなっているはずさ!


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 今日の記事は別に『スマブラ』についてだけ語りたかったワケではないのです。
 この「死んで失うもの」と「プレッシャーの重さ」の話は、色んなゲームに言えることだと思うのです。


 『ブタメダル』というゲームがありました。
 昨年の7月22日~8月31日の期間限定で遊べたWii Uダウンロードソフトで、このソフトを通してeShopに残高を追加すると「100円ごとに30回遊べる」というゲームでした。
 残高を消費するのではなく、残高を追加すると遊べるという不思議な感覚。リアルマネーを追加するので「無限に追加できない」という緊張感と、残高を消費するワケではないから「気楽に遊べるや」という安心感が両立したゲームで……私は昨年2番目に好きだったゲームに選んだくらい大好きでした。


 しかし、同じように「基本無料のゲーム」でも、昨年12月17日から遊べる3DSダウンロードソフト『バッジとれ~るセンター』は、自分は楽しめませんでした。
 こちらはリアルマネーを消費して「90円ごとに5プレイ遊べる」クレーンゲームで、景品のバッジは3DSのHOME画面の装飾に使えるのが特徴なのですが……リアルマネーを消費することで、メンタルが激弱い私は「こ、このプレイに90円がががががががかかっているんだ……」とガチガチになってしまい、マトモにプレイできませんでした。初日に無料分と90円分をプレイして以後、起動していません。

 思えば私、ゲームセンターのゲームも「こ、このプレイに100円がががががががかかっているんだ……」とガチガチになってしまって楽しめなかったですもんねぇ。ノープレッシャーで遊べる家庭用ゲーム機の方を好んだのはそういう理由だったことを思い出しました。




 この話は『バッジとれ~るセンター』がダメだって話ではないですよ?
 『バッジとれ~るセンター』を楽しんでいる人がたくさんいることは知っています。

 この話は、人によって「ゲームを楽しくする適度なプレッシャー」と「ゲームをつらくする過度なプレッシャー」の境界は異なるという話なんです。




 例えば、「コンティニュー後の再開ポイント」なんかもコレに通じる話です。
 ミスをした時やゲームオーバーになった時の「再開ポイント」がすごく前だと、さっきクリアした道を延々ともう1回進まなくちゃいけなくてウンザリすることがありますよね。ウンザリだけならともかく、自分の力量より難しいゲームの場合は「さっきはたまたまクリア出来たけど、もう1回やれって言われてもこんなのもう二度とクリア出来ないよ!」と心が折れてしまう人も多いでしょう。

 このブログを読んでいる人ならば全員がプレイ済に違いない『クニットアンダーグラウンド』の場合、溶岩に落ちたり敵ロボットに接触したりした時は一撃で死ぬのですが、「再開ポイント」はその場なので気軽にプレイすることが出来ます。
 ただし、難易度激ムズの隠しステージはそうではない。「チェックポイント→難所→難所→難所→チェックポイント→難所→難所→難所……」といった構成になっていて、「再開ポイント」はチェックポイントなのです。2つ難所を突破して3つ目で死んだら、またチェックポイントまで戻らされてしまうのです。

 なので、Miiverseではこの隠しステージに迷い込んでしまった冒険者達の悲鳴が飛び交っていたのですが……故に、クリアした時の達成感は隠しステージの方が遙かに大きかったんですね。


 DSの『Newスーパーマリオブラザーズ』をプレイした時にも、同じようなことを考えました。
 十数年ぶりに復活した2Dマリオに驚いたのは、「今時、砦や城をクリアした時にしかセーブ出来ないんだ?」ということでした(※1)。1990年の『スーパーマリオワールド』ならともかく、2006年に発売したゲームでコレなんだ?と。1993年のファミコンソフト『星のカービィ 夢の泉の物語』ですら、1ステージクリアしたごとにセーブされたのに……しかも、『スーパーマリオワールド』で出来た「お化け屋敷を何度もクリアしてセーブ」もできなくなっていましたし。

(※1:スターコイン5枚使ってセーブが出来る場所はありますが、回数は有限)

 ただ……実際に遊んでみたら分かるんですけど、「1ステージごとにセーブが可能」ではなく「砦や城をクリアした時だけセーブが可能」は『スーパーマリオブラザーズ』にとっては必然なんです。こうでなければ『スーパーマリオブラザーズ』は面白くならないんです。これは「残機のやりくり」のためなんです。
 実際には「全機失ったら砦や城まで戻らされる」という仕様だったのですが……もしこれが「全機失っても同じ面をそのまま再開できる」だったら、全機失うことへのペナルティがなさすぎてしまい、「残機を増やす」ことに意義が生まれません。1UPキノコを入手しても、コインを100枚集めても、そこに達成感は生まれません。それだと『スーパーマリオ』の楽しさの一つである「隠されたアイテムを探す楽しさ」がなくなってしまうのです。

 「死んで失うもの」がなければ気軽に遊べるかも知れません。
 かつてゲームを遊んでいた頃の母にこの『Newマリオ』をプレイさせてみたところ、「セーブポイント(砦クリア)まで辿りつけないからやめる」とワールド2で断念されてしまいましたからね。

 しかし、「死んで失うもの」があるからこそ、「死んでたまるものか!」と思えるし、そのために「死ににくくなるアイテム」―――ゲームによっては「1UPキノコ」だとか「防御力を上げるバリア」だとかに価値が生まれるのです。


 去年書いた『ドラクエII』の記事にも通じる話ですね。
 あのゲームは、ダンジョンの中にセーブポイントも回復ポイントもありません。途中でゲームオーバーになったら強制的に町まで戻らされてしまいます。だからこそ、ダンジョンに潜る前に万全の体制を作って、残りMPと残りアイテムを計算しながら、「このまま進めるか…それとも引き返すか…」と悩みながら進むしかないのです。

 後の『FF』シリーズなんかに代表されるように、和製RPGは「ダンジョンの中にもセーブポイント&回復ポイントがある」とか「ボス戦の前には必ずセーブポイントがあるのでボスにやられてもその場で復活できる」ゲームが多くなっていって、そちらの方が確かに気軽にプレイ出来るようになったと思うのですが。
 「死んだら町まで強制的に戻すかんね」と、「死んで失うもの」が大きい『ドラクエ』シリーズの方がドキドキが強かったなぁとも思うのですね。




 プレイヤーの数だけ、「ゲームを楽しくする適度なプレッシャー」と「ゲームをつらくする過度なプレッシャー」の境界線は異なります。
 だから、ゲームを作る側にも「全員を納得させる正解」はなく、ノープレッシャーで「気軽にプレイしてもらう」のがイイのか、プレッシャーをかけて「クリアした時の達成感を大きくする」のがイイのかを作り手が選ばなきゃいけないんだろうなぁって思います。


 桜井さんが仰っている「リスクとリターン」の話は、
 ゲームを遊ぶ人にとって、挑戦するのに貴重なチケットが必要という「リスク」と、だからこそクリアした時の「リターン」が豪華になる、みたいな話だけでなく――――
 ゲームを作る人にとっても、どれだけプレイヤーにプレッシャーをかけるべきかという「リスク」と、だからこそプレイヤーの喜びが大きくなる「リターン」との間のせめぎあいがあるって話になるのかもですね。


 この話……「レアアイテム」の入手をどれだけ難しくするべきかとか、「真のエンディング」に進むにはどれだけ大変な思いをしなくちゃいけないのかとか、そういう話にも応用できそうですね。

(関連記事:「真のエンディング」以外のエンディングは誰の得にもなってない



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テレビアニメの総集編映画は、誰のために作られるのか?

 あんなに頑張って書いたのに全然アクセス数がなかったからまた宣伝しますけど、この記事に書いた通り、私は昨年の11月にバンダイチャンネルの「見放題」で色んな作品を観まくっていました。

 その中の一つに、劇場版の『機動戦士ガンダム』3作品がありました(2015年1月現在は「見放題」対象作品ではありません)。
 テレビアニメ43話を3本の総集編にまとめた映画で、自分はテレビアニメ版は4~5周は観ているけど、劇場版はCSで流れているのをチラッと1回観ただけだったので……「見放題」で観られるのだから、もう1回観ておこうかなと視聴したのです。

 また、「見放題」でこれまでずっと観たかったテレビアニメ版の『伝説巨神イデオン』も観て、その後に「見放題」対象作品ではなかったので12月になってから個別課金で劇場版の『伝説巨神イデオン 接触篇/発動篇』をそれぞれ観ました。
 こちらは2本の映画ですが、前後編で合わせて3時間に収められている映画とも言えて……前編の『接触篇』がテレビアニメ38話までの総集編、後編の『発動篇』がテレビ版最終話の39話+打ち切りになってしまったがために描かれなかった40~43話を描いた“真の最終回”とも言える作品となっていました。



 意図したワケではないのですが、私は1ヶ月の間に2本「テレビアニメの総集編として作られた映画」を観たことになりました。
 以前にコメント欄で教えてもらったことですけど、『ガンダム』や『イデオン』より以前の『宇宙戦艦ヤマト』もテレビ版は打ち切り→ 再放送で評価される→ 総集編の劇場版が大ヒットという流れだったみたいですし。
 近年でも「テレビアニメの総集編映画」が上映される作品はありますよね。『進撃の巨人』は、前編が公開されて後編が今年の6月に公開予定ですし。『まどか☆マギカ』は新作映画の上映に先駆けて、テレビ版の総集編を前後編で上映していましたし。『あの花』『中二恋』のように、総集編にプラスアルファを売りにした作品もありましたし。『境界の彼方』は「総集編」と「新作」の二部作らしいですね。



 さて、スタンスを明確にしておいた方がイイと思うので書いておきます。
 私は「テレビアニメの総集編映画」は好きではないです。
 『ガンダム』と『イデオン』の総集編映画を連続して観て、改めてそう思いました。

 ただ……逃げ腰でも言い訳でもエクスキューズでもなくて、シンプルに本当にそう思っているから書くんですけど。私は「世の中の全ての作品が自分のために作られるべきだ」とは思っていないので、私が好きではないからと言ってそうした作品に存在する価値がないとは思いません。
 それらの作品は“私ではない人”のために作られた映画なのだから、私が観て面白くないのは当然だけどそれが悪いワケではなく、そうした作品は観るべき人が観て楽しめばイイだけだろうと思うのです。



 「では、どういう人のために作られるのか?」という話の前に、
 どうして「テレビアニメの総集編映画」が好きではないんですか?と訊かれそうなので、個人的な理由をちゃんと文章化しておこうと思います。

 きっとこれは私が「好きな原作がアニメ化しても楽しめない」のと同じ理由なんです。アニメ化じゃなくてドラマ化でも実写映画化でもイイんですけど……
 “好きな原作”はそれはもうその時点で完成形なのに、例えば漫画をテレビアニメにするのなら全く同じものというワケにはいかないので、カットされる部分や付け足される部分が出てきてしまいます。私はそれに耐えられず「ここが原作と違う!」「アニメスタッフは原作の良さを理解していない!」と文句ばかり抱いてしまって、好きな原作のアニメ化もドラマ化も実写映画化も楽しめたことが一度もないのです。食わず嫌いをしているのではなく、十代の頃は率先して観て「こんなの原作の冒涜だ!」と文句ばっか言っていたのですが、そんなのは人生において無駄な時間だなと気付いて一切観なくなりました。

 「好きなテレビアニメの総集編映画」もそうなんですよ。
 “好きなテレビアニメ”はそれはもうその時点で完成形なのに、例えば43話のテレビアニメを3本の総集編映画にするのなら全く同じものというワケにはいかないので、カットされる部分や付け足される部分が出てきてしまいます。私はそれに耐えられず「ここがテレビ版と違う!」「劇場版スタッフはテレビ版の良さを理解していない!」と文句ばかり抱いてしまって、好きなテレビアニメの総集編映画は楽しめたことが一度もないのです。



 しかし、逆に私は「テレビアニメ→原作」の順に観ると、「元はこういう話だったのか!」「この原作をあんな大胆に変えたのか!」「アニメも良かったけど原作も良いなぁ!」と二度楽しめるのです。このメカニズムの理由は以前に書きましたが、“好きなテレビアニメ”の原作を読んでつまらなかったことは私は一度もありません。

 だからきっと、「総集編の映画→ テレビアニメの順」で観ると、私はどちらも楽しめるんですよ。総集編とはちょっと違うんですけど、『マクロス』は先に劇場版『愛・おぼえていますか』を観て、その後にテレビ版をCSでチラホラ観たら「元はこんな話なのかよ!」と夢中になれましたし。


 つまり、私が「テレビアニメの総集編映画」を楽しめない理由は、「先にテレビアニメを観ているから」で―――逆に考えると、「テレビアニメの総集編映画」というのは「テレビアニメを観ていない人」のために作られるんじゃないのかと思うのです。


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 『宇宙戦艦ヤマト』のテレビ版の放送は1974年~1975年で、劇場版の公開は1977年です。
 『機動戦士ガンダム』のテレビ版の放送は1979年~1980年で、劇場版の公開は1981年~1982年です。
 『伝説巨神イデオン』テレビ版の放送は1980年~1981年で、劇場版の公開は1982年です。


 敢えてこの記事の序盤では一緒くたに語っていましたが、この時期の「総集編映画」と現代の「総集編映画」は役割というか存在意義が全然違うと思うんですね。何故かというと、この時期はまだビデオデッキが一般家庭に普及しきっていないので「テレビ番組を録画して繰り返し観る」ということが一般的ではなかったからです。

 ビデオデッキが世に登場するのは1970年代後半ですが、当時はまだまだ何十万円もする高額な商品で……例えば1980年からの時代を舞台にした島本和彦先生の自伝的漫画(フィクションですけどね!)『アオイホノオ』の第1話には、テレビアニメの時間までに急いで帰って集中して「脳に記憶させるのだ!」というシーンがあります。その後には友人が、購入したビデオデッキを学友に自慢するために重い思いをしてかついで大学を歩き回っているシーンもあります。持っていることが自慢になるくらいのアイテムだったんです、1980年時点のビデオデッキは。

 いや、私は生まれていないんで……聞きかじりですけどね(笑)。

 『アオイホノオ』の1巻には島本先生と庵野秀明さんの対談も収録されていて、庵野さんは『ヤマト』の第1話に衝撃を受けて第2話からカセットテープに録音(録画機器はないので音だけ録る)して繰り返し聴いていたという話をされています。しかし、その録音するテープもそんなに安いワケではないので、新しい回が来る度に仕方なく消す回を選ぶとか。『ヤッターマン』(1977年~1979年)は修学旅行で1話だけ観られなかったのが悔しかったとか――――ハードディスクに新番組のアニメを片っ端から毎週録画で録りためて「忙しいから観る時間ないわー」とか言っている自分が申し訳なくなってくる話が収録されています。


 なので、そんな時代の「総集編映画」は、今の時代の「総集編映画」とは違うんですよね。再放送がなければ観返すことも出来ないし、テレビの前にいなければ観られないから「1話観逃す」ことだって多かったろうし……
 それが映画館に行ってお金を払えば「通した話」を「何度でも繰り返し観られる」んだから、そりゃ意義深いものだったと思いますよ!「ククルス・ドアン出ないのかよ!」とか「キッチ・キッチンの出番短っ!」なんて贅沢な不満を抱くほど恵まれていなかったと思いますよ!

 ちょっと余談ですけど……なので、『ガンダム』にしても『イデオン』にしても「1話観逃したら取り返しがつかなくなるストーリー」にはなっていないんですよね。最初から最後まで「ジオン軍の追っ手から逃げまくるホワイトベース」「バッフ・クランから逃げまくるソロシップ」という構図を保ったストーリーになっているという。
 これが、ビデオデッキが普及してレンタルビデオ屋さんも増えてくる1980年代中盤以降になるとちょっと変わって、「複雑なストーリー展開のアニメ」でもありになってくるのかなと思います。それこそ1995年~1996年の『エヴァンゲリヲン』はビデオに録画したりレンタルビデオで借りたりして、「何度も繰り返し観る」ことで考察が盛り上がったアニメですしね。


 更に更に余談。
 他の作品はちょっと分からんのですが、『機動戦士ガンダム』の場合はレンタルビデオ屋さんに「劇場版」は置いてあるけど「テレビ版」は置いていないという時期も長かったんですね。正確な時期はWikipediaにすら記述されていないくらいなので曖昧ですが、「劇場版」はレンタルビデオは少なくとも1990年代前半には置いてあったように記憶していますし、「テレビ版」は1999年の20周年のタイミングで初めてビデオパッケージ化されてレンタルビデオ屋に並ぶようになったと記憶しています。
 なので……『機動戦士ガンダム』は、「劇場版は手軽に観られるけどテレビ版は観るのが難しい」という時期が長かったんですね。だから劇場版の方に愛着が強い人が多いのも分からんでもないです。今やテレビ版も月額1080円のバンダイチャンネルの「見放題」で観られちゃいますけど。



 閑話休題。
 そういう時代ならば、「テレビアニメの総集編映画」が作られるのはとてもよく分かる話です。インターネットが普及した現代からは分かりませんし、ビデオデッキが普及した後の時代に育った自分は見落としてしまいがちな話です。

 では、どうして現代でも「テレビアニメの総集編映画」が作られるのか?
 今やテレビも全録時代。DVD再生機も普及しているでしょうし、ネットでの動画配信も整備されています。例えば『進撃の巨人』なんかは月額432円のdアニメストアで全話「見放題」なワケですよ。わざわざ劇場に行って安くないお金を払って観る意味、確かに大スクリーン+イイ音響というのもあるけど、その代わりにストーリーはカットされてしまったりするので……そこにそんなに価値を見出せる人がいるのか、と不思議でならなかったのです。

 「制作費が安く済んで、テレビ版のファンがたくさん来るから儲かるんでしょ?」と思う人もいるかもですが、熱心なファンこそブルーレイを全巻持っていたり、テレビ版を全話録画していたりするものですから……
 熱心なファンほどわざわざ観に行かないんじゃないかなぁと思いますし、公開初日に観た人が「今回のは総集編だから観に行かなくてもイイと思うよ」とTwitterに書き込むような時代ですから、そんなに儲かるものでもないと思うんですけど。



 で、「テレビアニメの総集編映画」というのは「テレビアニメを観ていない人」のために作られるんじゃないのかという話にたどり着くのです。
 というのもね……2012年からずっと私は「普段アニメを観ない人にアニメを観てもらうにはどうしたらイイのか」みたいな記事を書いてきましたが、なかなか観てもらえない最大のネックは「全話観るのがしんどい」なんですよ。

 「全12話のテレビアニメ」みたいなパッケージが、もうしんどいんです。
 逆に言うと、ジブリの映画はアニメであってもたくさんの人が観るし、細田守さんの映画もたくさんの人が観るので―――「映画」というパッケージだったらアニメを観るのも構わないって人が結構いるんです。

 『まどか☆マギカ』の総集編映画が上映された年、映画好きで有名な放送作家さんが「その年に観た映画」のTOP10かTOP5に『まどか☆マギカ』の総集編を入れていて……こういう人でも「映画」というパッケージにしておけば『まどか☆マギカ』を観るんだと驚いたことがありました。


 これは「上映中」に限った話ではなく、後々の「DVD化」などの展開をしていった時もそうです。
 私がどれだけ『境界の彼方』を好きで「面白いから観てね!」と熱弁しても、ブルーレイ&DVDで全6巻(7巻は第0話)もあると「レンタルするのも面倒くさい」って人がほとんどなんだと思います。哀しいけど。無力感に潰されそうになるけど。
 でも、「総集編映画になってDVD1枚になりました」って言われたら、とりあえずコレだけでも観てねと勧めやすくなるのも確かなんです―――


 私自身は「総集編映画」はそんなに好きではないです。
 でも、「普段アニメを観ない人にアニメを観てもらうにはどうしたらイイのか」を考えていくのなら、「総集編映画」は「敵」ではなく「味方」だろうって思うのです。入口をコレにしてもらって、気に入ってもらえたら「テレビ版も観てね」と言うとか「このスタッフの新作テレビアニメがまた今度始まるよ」とか言えるじゃないですか。

 ならば、「ククルス・ドアンの出番がない」とか「キッチ・キッチンの出番が数分だ」みたいなことにいちいち文句を言わずに「総集編からでもどうぞ」と言うべきじゃないのかと思うのです。
 でもなー、あれだよなー。『境界の彼方』の総集編を作るのなら、まず間違いなく「臭い妖夢」の話はカットされるだろうし、愛ちゃんとか桜とかは空気ポジションになるんだろうなー。あーあーあー。まだ公開もされていないのに文句たらたら(笑)。


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| アニメ雑記 | 17:44 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

逆に、どうすれば今から日本で据置ゲーム機が売れるんだろう?

 実質、新年1発目の更新ですよ!
 毎年この時期はアクセス数がガタ落ちになるので、だからこそこういう「普段は炎上が怖くて書けない話」を書きます!



 日本ではもう、しばらくの間「据置ゲーム機」が苦戦しています。
 現行世代機の日本での普及台数を「ゲームデータ博物館」さんで見たところ……

ニンテンドー3DS:1762万台
PlayStation Vita:338万台
Wii U:207万台
PlayStation 4:89万台
Xbox One:4万台

 数字は2015年1月3日時点での数字で、千の桁より下は切り捨てています。
 各ハードは発売時期が違うので「○○は××より売れていない!」みたいな単純な比較がしたいワケではありません。全体的な傾向として、日本での普及台数は「携帯ゲーム機>据置ゲーム機」となっているという話がしたいのです。


 どうせなら前世代機も見てみましょうか。

ニンテンドーDS:3286万台
PSP:1969万台
Wii:1274万台
PlayStation 3:1000万台
Xbox360:161万台

 PS3はこれからも数字を伸ばしていく可能性も高いですが、流石にPSPの1969万台に届くとは思わないので……ここでも「携帯ゲーム機>据置ゲーム機」という構図だったと言って良いでしょう。いや、むしろ前世代機の構図が今世代機にも(市場規模を縮小させて)引き継がれていると言えるのかも知れません。



 なので、この記事では「据置ゲーム機は日本で売れていない」という前提で、「では、どんな据置ゲーム機ならば日本でも売れるんだろう?」ということを考えていこうかなと思います。
 そういうワケで、「いや!Wiiは勝ちハードだった!」「PS3が覇権を取ったじゃないか!据置ゲーム機は売れているだろ!」という人は……あの、こんなことを言うのもアレなんですが、別に今日の記事を読まなくてもイイです。「あなたの認識では据置ゲーム機は売れているんですね。じゃあ何も問題はありません」というだけですから。



 どうしてこんな記事を書こうと思ったかというと……
 「真の意味で、据置ゲーム機に求められているもの」があまり語られていないと思ったのです。私も含めて現状で据置ゲーム機を買って楽しんでいる層が求めているものと、据置ゲーム機なんて買ってられないやという層が求めているものが違っていて、前者の声だけに耳を傾け過ぎた結果が今じゃないのかと思ったのです。

 例えば、2006年にPS3が発売される頃、私は散々「解像度が上がったからと言ってゲームが面白くなるワケじゃない」「HDグラフィックに価値を見出せるのは一部の人だけだ」と書きました。賛否両論ありましたが、実際にPS3は発売からしばらくの間は苦戦していましたからね(2009年の値下げで息を吹き返したけど)。

 しかし、そんなPS3の苦戦を知らないはずがない任天堂も、Wii Uでは「HDグラフィックになってドンキーコングの毛がフサフサしている様子まで分かるようになりました!」とか言っちゃってたワケですよ。そして、現状のWii Uは大苦戦をしています。
 でも、思い返せばWiiが発売された頃、「任天堂がHDに進まなかったのはガッカリした!マリオやゼルダがHDグラフィックで遊べるんだったらWii買ったのに!」と批判していた人達もネット上では見かけていましたから……あの人達はWii Uを買ったのかな?かな?と思うとともに、ネット上での批判を真に受けてそれに合わせても「買わない人は買わない」んだなーとつくづく思った次第であります。


 それを言えば、Wiiの時代……
 「携帯ゲーム機はむしろ家の中で遊ばれている」ということが話題になって、「据置ゲーム機はテレビを占拠する」「家族がいたり観たいテレビ番組があったりすると据置ゲームが遊べないんだ」という声がありました。Wii Uはそういう声を受けての「テレビを占拠しない据置ゲーム機」として登場したのですが、実際に発売されたWii Uが苦戦しているのは前述の通りです。

(関連記事:据置ゲーム機のメリットって何なんだろう?
(関連記事:Wii Uが挑む相手は「据置型ゲーム機不要論」である
(関連記事:Wii Uの現実的な最大のライバルは3DSだろう


 ネット上に挙がる消費者の声なんて、ホントあてにならないと思うんですよ。
 極少数が大きな声で書き込んでいるだけだから、その人達に合わせたものを作っても、その他大勢には見向きもされないとか―――「買わない理由」には体裁だったり見栄だったりがあるので、自己を正当化するために「WiiがHDグラフィックだったら買っていたんですよ」と書き込んでいても、本当の買わない理由は「金がない」「時間がない」だったりするとか―――


 だから、この記事では「真の意味で、据置ゲーム機が買われない理由」を考えて「どんな据置ゲーム機ならば日本でも売れるんだろう?」へと導いていけたらなと思うのです。
 PS4は海外ですごい売れていますからこの路線は継続されるでしょうが、Wii Uは世界的に見ても大苦戦なので……任天堂はもう据置ゲーム機を出さないだろうなと私は覚悟しています。「どんな据置ゲーム機ならば日本でも売れるんだろう?」という視点から、その辺も語れたらなとも思います。


1.据置ゲーム機は、とにかく値段が高い
 インターネット上でゲームの話題をしている人は「ゲームが大好き!」な人が多いからか、こういう話をする人をあまり見かけないんですけど……「据置ゲーム機が買われない理由」の上位にコレは入ると思うんです。


 最近のゲーム機は同じ機種でも価格の違う複数バージョンが出るのが普通なので、Amazonの「○○ 本体」カテゴリーで一番売れているもののリンクを貼って……2015年1月3日現在の価格を記していきますか。

ニンテンドー3DS:19331円
New ニンテンドー3DS LL メタリックブルー
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PlayStation Vita:18965円
PlayStation Vita Wi-Fiモデル ブラック (PCH-2000ZA11)
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Wii U:26734円
Wii U ベーシックセット (WUP-S-WAAA)
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PlayStation4:39076円
PlayStation4 グレイシャー・ホワイト 500GB (CUH1100AB02)
PlayStation4 グレイシャー・ホワイト 500GB (CUH1100AB02)

Xbox One:41122円
Xbox One (Halo: The Master Chief Collection 同梱版) 5C6-00006
Xbox One (Halo: The Master Chief Collection 同梱版) 5C6-00006

 同梱物の有無による違いもあるので、各機種ごとに「もっと高いもの」も「もっと安いもの」もあると思うのですが……全体的な傾向として「携帯ゲーム機<据置ゲーム機」という価格の差は感じられると思います。携帯ゲーム機は2万円弱に収められるけど、据置ゲーム機は(Wii Uのベーシックセットは安い方ですが)3~4万円くらいの価格が標準になると思いますからね。


 んで、日本では「価格の安い携帯ゲーム機」の方が売れているというシンプルな話だと思うんです。
 もちろん据置ゲーム機の方が高価になる理由は分かります。
 しかし、かつては携帯ゲーム機と据置ゲーム機では素人目に見ても分かるスペック差があったから、「動かせるソフト」が違うことが素人にも分かりました。DSでは『モンハン』や『スマブラ』は動かせられませんでしたものね。でも、『モンハン』だって『スマブラ』だって3DSで動かせるようになった以上……高い金を出してわざわざ据置ゲーム機を買う気にならないって人がたくさんいて当然だと思うのです。


 逆に言うと……25000円でスタートした3DSは「携帯ゲーム機であっても高かったので売れなかった」です。PS3も売れるようになったのは2009年に29980円へ値下げしてからです。携帯ゲーム機も据置ゲーム機も、「高かったら売れない」し「安かったら売れる」というシンプルな見方も可能だと思います。



2.据置ゲーム機は、ソフトが少ない
 「価格が重要」と書いてきましたが、とは言え例えばもし現状のWii Uが15000円に値下げしたとして売れるのかと言ったら……ある程度は売れるでしょうが、それで3DSに肉薄できるほど売れまくるとは思いません。その3DSであっても15000円への値下げでいきなり売れたのではなく、その後にソフトが充実したことで売れたのですからね。

 さて、ゲーム機において「ソフトがない」と言われる状況って、実は意味が幾つかあると思うんですね。
 一つは「俺の遊びたいソフトがない」「キラーソフトがない」という状況。これは数が問題ではなく、“一本のキラーソフト”があるかどうかで。
 二つには「なんかこれからもたくさんソフトが出てきそうな雰囲気がない」という状況。こちらは“一本のキラーソフト”があったとしても、それ以降のソフトが出なさそうだという雰囲気で期待が出来ないという。

 Wii Uは前者(キラーソフト)は問題がないのだけど、後者(数)が致命的にダメです。2014年に発売したパッケージソフトが全部で23本ですって。1ヶ月に2本出ていないペースですよ。

 PS4は逆に前者(キラーソフト)が目立たず、後者(数)があっても伸び悩んでいるカンジです。2014年に発売したパッケージソフトを数えたら59本もあったのですが、PS3などとのマルチのソフトが多いために「これのためにPS4を買おう」と思わせるソフトに乏しい印象です。


 本体が発売した時期が違うので一概に比較しても意味がないと思いますが、3DSは2014年に99本のパッケージソフトを出していますし、Vitaに至っては126本のパッケージソフトが出ています


 据置ゲーム機のソフトは作るのが(携帯ゲーム機のソフトより)大変なので、Wii Uは数を揃えることが出来ず、PS4はマルチのソフトで数を揃えたけど「PS3で十分」と思われてしまった――――ソフトがないからユーザーに欲しいと思われず、ユーザーに普及しないからサードもソフトを作らないという悪循環。



3.据置ゲーム機は、「テレビ画面」の差が生まれてつらい
 3DSが新型を発売して画面のサイズが4通りになったと言っても、据置ゲーム機に比べれば「たった4通り」だと思います。据置ゲーム機の場合は世の中にあるテレビとモニターの種類の数だけ差がありますし、ケーブルの差もあります。「プレイヤーの数だけプレイ環境が異なる」と言えるのが据置ゲーム機なのかも知れません。


 PS3の初期の頃、昔から使っている小さなブラウン管テレビに付属の赤白黄のケーブルを繋いだだけだと「文字が潰れてなんと書いてあるか分からない」というケースがよくありました。それをネット上に書き込むと「そんなのはオマエの無知が悪いんだろ!買う前にちゃんと調べないオマエに責任がある!即刻この記事を削除しろ!」と言われたりね。ま、ウチのブログで実際にあった話なんですけど。

 しかし……この話、まだ続きがあって。PS3の後半(2013年くらい)になっても友達の家のPS3が赤白黄のケーブルで繋いであって、『ウイニングイレブン』の選手名が見づらくて「HDMIケーブル買って挿しなよ」と教えてあげたら、その場にいたPS3ユーザー3人くらいから「そんなマニアックなことしてんの?」と驚かれたことがあります。

 「即刻この記事を削除しろ!」の結果、「HDMIケーブル」の存在すら知らない層にも売れてしまったPS3―――彼らの次の台詞は「PS2と比べてそんなに画面キレイになっていないよね」でした。彼らの中では、「据置ゲーム機なんてこんなもんか」で止まっちゃっているんです。



 さて。現世代の据置ゲーム機は、恐らくWii UもPS4もXbox OneもHDMIケーブル同梱だと思うので「HDMIケーブル買って挿しなよ」「そんなマニアックなことしてんの?」とはならないと思うのですが……意外に落とし穴だなと思ったことに、「画面サイズ」の問題がありました。

 今私がプレイしているWii Uの『スマッシュブラザーズ』はシリーズ初のHDグラフィックに対応しているので、この高い解像度で出来る新しいこととして「だだっ広いステージ」や「手前と奥の2ラインのステージ」などが入っています。確かにHDグラフィックなので細かい動きまでハッキリ見えるのですが……

telev-smabro.jpg

 私のテレビ、24インチなのでキャラすげー小さいの。
 比較対象としてamiiboを置いて写真を撮りましたが、Wii Fitトレーナーの手とネスが同じくらいのサイズで……豆粒を動かしているみたい。敵の動きなんかよく分からないから勘でプレイしているし、アイテムも「何が落ちているのか」「何を拾ったのか」もよく分からないので分からないまま使ってみるドキドキゲーム。そういうゲームなのか、これ?


 まぁ、それでも対人戦だとこのステージ楽しいんでフレンド対戦ではよく選ぶんですけど私、ふと思うんですね……「これ、50インチのテレビで遊ぶと全然違うんだろうなー」と。むしろ50インチのテレビで遊ぶことを想定しているのか?少なくともゲームパッドの画面で遊んで楽しいステージとは思わないな……


 据置ゲーム機のゲームは、テレビの環境によって「すごさ」や「楽しさ」が違うと思うんですね。
 確かにテレビの価格はガンガン下がっているし、HDグラフィックを楽しめる環境は10年前よりも手軽にはなったと思うのですが……部屋の広さは大して変わりませんから、そんなにみんながみんな大画面テレビでゲームを楽しめる環境にあるとは思わないんです。
 私の部屋も、今後本を自炊して処分してスペースを作って棚も買い換えたら……32インチくらいまでは置けると思いますけど、そこが限界です。50インチなんて置く場所と適切な視聴距離を確保できません。


 日本では据置ゲーム機が売れないけど、海外では据置ゲーム機が売れる―――という一番の理由ってここにあるんじゃないのかなぁと私は思っています。
 例えば海外で売れまくるけど日本ではパッとしないジャンルとしてFPS等の3Dアクションシューティングがよく挙がりますが、3Dアクションシューティングは大画面&HDグラフィックの恩恵を受けるジャンルだと思うんですね。没入度は増すし、遠くの方にいる敵までクッキリ見える―――でも、日本のゲーマー環境を考えると……居間のテレビは家族が使っているから、自分は自室の小さいテレビにゲーム機を繋いで遊ぶ→ 画面が小さいから敵見づらっ!という想像が出来ます。


 50インチのテレビを想定して作るのか、24インチのテレビを想定して作るのか、6.2インチのWii Uゲームパッドを想定して作るのか―――上を向いたら下が切り捨てられるし、下を向けば上が物足りなくなる。

 最高の環境を整えて、最高のゲームを遊べば、最高の体験が味わえるのかも知れません……でも、そんな環境をみんながみんな揃えられるワケではありません。
 最高の環境で据置ゲーム機を遊んで「こんなに楽しいんだからみんなもっと据置ゲーム機を遊べばイイのに!」とか言っている人は、その環境を用意できる人がそもそも少数だということに気付いてくれ。



4.据置ゲーム機は、置き場所に困る
 時間がなくなってきたので駆け足で行きます!新年1発目からこんなんか……

 例えば私の部屋のテレビ、Wii Uが繋がっていて、PS3が繋がっていて、録画用のハードディスクが繋がっていて、Wii U用の外付けハードディスクも近くに置いてあります。新しいゲーム機を買っても置くスペースがないんですね。例えばPS4を入手したらPS3を押し入れにしまう必要があるでしょう。

 もし仮にスペースが何とかなったとしても、今度はコンセントの事情に悩まされます。
 据置ゲーム機は、買って、設置する時点でハードルが高いのです。


 携帯ゲーム機は何台買って並行してプレイしていても充電のタイミングをズラせばイイだけですし、実際Twitterのタイムラインを見ていると「こっちの3DSは○○専用」で「他のゲームはこっちの3DSで遊ぶ」みたいな使い方をしている人もいますもの。流石にそれを据置ゲーム機では出来ないでしょうし、携帯ゲーム機の普及台数が多くなるのも「1人で何台も買う人がいる」というのもあると思うんですね。


5.据置ゲーム機は、起動に時間がかかる
 私はDS時代はほとんど使わなかったんですけど、3DSになって「いつの間に通信」「すれちがい通信」を推していることから頻繁にスリープモードを使うようになりました。それこそ電源を落とすのは2週間に1回くらい(SDカードに音楽を入れる時は電源を切るので)。

 スリープモードは「ここで中断したい」と思ってスリープにしておけば、次に「ゲームやろうっと」と思った時にそこから再開できるので……わずらわしい「ゲーム機の起動画面」「HOME画面」「コピーしたソフトを遊んだら許さねえぞ画面」「ソフトのメーカーロゴ画面」「なんか色んなメーカーのロゴ画面」「タイトル画面」「モード選択画面」「セーブデータを選んでください画面」「ロードします?よろしいですか?はい/いいえ」「ロード画面」「セーブポイントからそこに行く過程」を、全部すっとばすことが出来ます。
 よく「昔のゲームは良かった。電源を入れればすぐにゲームが始まって。それに比べて今のゲームは色んな注意書きとかが長々表示されて遊ぶ気なくすわ」と言っている人を見かけるんですけど……そういう人って、スリープモード知らんの?今はもう電源を入れることすらすっ飛ばしているわ。


 まぁ、それはそうと。
 これ……据置ゲーム機だと、全部毎回通過しなきゃいけないんですよね……
 それこそ「携帯ゲーム機は良かった。電源を入れることもなくすぐにゲームが再開できて。それに比べて据置ゲーム機は色んな注意書きとかが長々表示されて遊ぶ気なくすわ」と言いたくなる状況です。

 自分は経験していないんですけど、Xbox Oneは「本体」と「ソフト」のスリープ状態を合わせ業にすることで3DSのように爆速でゲーム再開が出来るという話ですし。Wii Uは「HOME画面」をすっとばすクイックスタートが導入されてから、私の起動回数が10倍くらい増えましたし。作っている側も、こここそが据置ゲーム機のネックだということは分かっていると思うんですけど。


 それらのゲーム機を楽しんでいるはずの人達も、この辺のことはあまり語らないので……持っていない人達(これから据置ゲーム機を買うかもしれない人達)には伝わっていなくて。何となく「据置ゲーム機って起動に時間がかかるから面倒くさいよね」と思われているんじゃないかと思います。


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 ということで……
 現状の据置ゲーム機は「価格が高い」のに「ソフトが少なくて」、「大きなテレビを持っていないと魅力がない」上に「場所も取る」し「遊ぶ度に時間がかかる(と思われている)」―――って、こうやって整理してみると「そりゃ売れねえわ!」と思ってしまいますね。


 そう考えると、これらを全部裏返して「定価15000円くらい」で「たくさんのソフトが出て」「自分ちのテレビでも問題なく楽しめそう」で「コンパクト」で「スリープモード完備」のゲーム機ならば据置ゲーム機でも売れるということか!そうだ!そういうことに違いない!






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 あ…れ……?


 でもまぁ、こんな風に「据置ゲーム機」と「携帯ゲーム機」の垣根を取っていくという形くらいしか、日本で売れる「据置ゲーム機」というのは想像できないかなぁと思います。
 記事の序盤で「任天堂はもう据置ゲーム機を出さないだろうなと私は覚悟しています」と書いたのも、3DSの“次”はPSPみたいな「テレビにも繋げられる携帯ゲーム機」になることでWii U路線は終わるんじゃないかと思っているからです。ソフトを3DS用とWii U用との両方を作っているからこそ「ソフト不足」と「シリーズ作品に偏って新規ソフトが少ない」という問題にぶつかっているワケですから、逆に考えれば片方にしぼれば「ソフトが充実」「色んなソフトが出せる」とも思いますし。


 タブレット端末だって高性能化していますし、テレビ画面に出力して「大画面で映画が楽しめる」みたいなCMもやっていますし……3DSの“次”くらいならば、「HDグラフィックの画面をテレビに出力できる携帯ゲーム機」を「2万円弱で発売」だって非現実的ではないと思いますしね。
 後は例えば、別売りのコントローラを使いたいとか、有線LANをつなぎたいとかって人は、それぞれオプションの機械を買えば繋げられるとかね……それもそんなに難しい話ではないでしょうし。

 ただ、果たしてそれは「据置ゲーム機」なのか?


 あと、最後に一応……
 この記事も「ネット上に挙がる消費者の声」の一つですからね、とは言っておきます(笑)。


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2015年の抱負

 間に合った!まだ元日だ!
 あけましておめでとうございます。

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 今年はCLIP STUDIOの練習がてら、カラーで年賀状用のイラストを描きました。
 キャラクター人気投票の上位陣から描いていこうとしたのに、結果的にまーちゃんが彼氏を足蹴にしている絵になってました。


○ 2015年の目標

 ちゃんと漫画を描くに決めました。

 去年のことは「もう過ぎたこと」なので愚痴愚痴書くつもりはありませんが、とにかく去年は漫画を描くことが出来なかった1年間でした。準備的なことには時間かけていましたが、実際に原稿用紙に描くところまで工程が進まなくて……それがもどかしかったんですけど。

 今年はちゃんと漫画を描こうと思います。
 一番つらかった時に、WEB拍手だったかコメントだったかに「貴方の漫画をまた読める日を待っています」と書き込んでくださった人がいて、それがとても自分を勇気付けてくれました。だから、今年はちゃんと漫画を描こうと思います。


 あと、今年は「漫画」以外にも電子書籍が出せたらな-と思っているのですが、それは追々語るとして……
 喫緊の目標としては、インターネット上では「ポジティブなもの」を応援していきたいなと思っています。「俺の好きなものが応援されてる」よりも「俺の好きなものが批判されてる」時の方がアクセス殺到されるようでは、「みんなが好きなもの批判」ばかりになってしまう―――という話をしばらく前に書きましたが。そんなこと言っている私が、例えばブログに「死ね!このくそ野郎」とコメントが書き込まれた時には「てめえこそふざけんじゃねえよ!」と反応するのに、「頑張ってください。応援しています」と書き込まれた時には大して反応していないワケですよ。

 もちろん読んでいないワケじゃないし、嬉しくないワケじゃないし、「よし!頑張るぞ!」という原動力になっているのですが……「頑張ってください。応援しています」というコメントにだけ反応していたら「何アイツ、自分をチヤホヤしてくれるコメントにしか反応しないんだな」と言われるんじゃないかと今までは反応できなかったワケですが。

 インターネットをもっと「ポジティブなもの」にするためには、こういうところから意識を変えていくべきだろうと思うんで。私は、「私をチヤホヤしてくれる人達」のために活動をしていこうかなと思っています!文字にすると、とてもアレなカンジ(笑)。



 では、皆さん。
 今年もよろしくお願いします。

| ひび雑記 | 22:40 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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