『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』各話感想メモまとめ(39話~最終話)
………率直な今の私の気持ちを書きますと、「この記事、書きたくねえ……」です。この作品の感想、誉めても貶して先には地獄しか待っていないことが分かっているので全力で逃げ出したいです。
なんでこんな「アニメの感想をまとめる記事」なんてものを始めてしまったのか!3年前の自分にDメールを送って辞めさせたい!
『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』各話感想メモまとめ(1話~13話)
『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』各話感想メモまとめ(14話~25話)
『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』各話感想メモまとめ(26話~38話)
<ルール>
・39話から最終話までの感想ツイートを貼り付け
・“最終話まで観終わっている”現在の自分のコメントを補足
・なので、基本的に最終話までのネタバレを含みます
・「まとめ」という記事タイトルですけど、まとめるのは「私の感想」だけです。「みんなの感想」をまとめるのが目的の記事ではありません
・思うがままに書いた感想なので、ところどころに間違いがあったりするでしょうが優しく許して下さいな
今回の記事も長くなることが予測されるので格納しました。
続きは「続きを読む」を押してもらえれば表示されます。ではでは。
感想まとめを始める前に、ちょっと紹介したい記事があります。
「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」特集 長井龍雪監督×シリーズ構成・岡田麿里 対談 (1/4) - コミックナタリー 特集・インタビュー
これは2期(3クール目)が始まる前に公開されたらしい、監督の長井さんとシリーズ構成の岡田さんのインタビュー記事です。
これは何度も書いていることですが、私はアニメを観る際にスタッフのインタビューやコメンタリーはなるべく読まないように・聴かないようにしています。“答え”を提示されるのがイヤだからです。
例えばこのインタビューでもラストで長井監督が「(この作品は)テーマ性を深く考えている話ではない」と言っていて、私達が1クール目からずっと語ってきた「この作品のテーマは……」みたいな話が全部“ただの考えすぎ”だったことが証明されてしまってね……何だったのだという話になっちゃいますからね……
しかし、今回は「どうして『鉄血のオルフェンズ』の終盤はこんな話になったのか」がなかなか納得できなかったので、このインタビューを敢えて読んで、ようやく「スタッフがやりたかったこと」が分かったような気がしました。
<以下、引用>
──「オルフェンズ」は鉄華団たち少年兵の姿を中心に描いていますが、少年兵やテロなどといった現実世界にもある問題を、物語を作るうえではどう意識されているのでしょうか。
長井「企画の段階では、そういった部分も考慮して物語の要素として入れたんですけど、そこに対する答えは決めないで始めたんです。もちろん「よい」「悪い」で言えばよくない問題だっていうのはわかっているんですけど、でも本人たちはそれを悪いことだと思ってないよね、というところがこの物語の出発点で。やってる行為がいいことでも悪いことでも、彼らにとってはそうするしか方法がないので。」
──少年たちは「間違ってる」とか「正しい」とかではないところで動いている。ただ、そんな鉄華団を前にしたメリビットさんが、第24話で「こんなの間違ってる」と顔を覆うシーンは、ハッとさせられましたし、胸が苦しくなりました。
長井「そう感じていただけたならよかったです。俺らもあそこはメリビットさんがいてくれてよかったと思いました。」
岡田「どう考えても鉄華団は間違ってることしかしていない。でもオルガたちは自分を信じているから、シナリオとしては間違ってることを正しいことのように言わせなくちゃいけなくて。だけど彼らの行為を否定してくれる人がいないと、鉄華団側からの視点しか映し出せない……と模索していたんですけど、メリビットさんがいてくれて助かりました。」
──メリビットさんのあの言葉があったおかげで、現実に戻された感覚がありました。オルガたちは幼い命を犠牲にしてでも戦うことしか知らないから、それが正義かのように見えてしまうけど、それが本当に正しいことなのか、と。
岡田「アニメの恐ろしいところは、映っていることだけが正しいかのように、作ってる人たちもそれを信じてるかのように見えてしまうんですよね。セリフだけに注目すると、鉄華団もそこまで聞こえの悪いことを言っていないので。」
長井「とは言えどちらが正解というわけでもないので、そのあたりの話は提示するだけなんですけど。」
</ここまで>
※ 改行・強調など、一部引用者が手を加えました
私も感覚がマヒしてしまったのか、鉄華団のやってきたことは「間違っていた」とは思っていなかったんです。CGSの大人達を殺したことも、クランク二尉やカルタを殺したことも、「あの状況ならば仕方がない」と思っていたんです。だから、彼らに罪と罰を背負わせる必要なんてないと思っていました。
しかし、スタッフとしては「彼らにとってはそうするしか方法がなかった」し「それも彼らの生き方」としつつも、鉄華団のやってきたことを「間違ったこと」として描いていたんですね。だから、メリビットさんが正論を言うし、例えば4クール目でクッキーとクラッカーが「アイツら人を殺したお金で学校に通ってるんだぜ」と後ろ指をさされたワケです。私はあそこでようやく「あ、そうだ。人殺しっていけないことだったっけ」と思いましたもの(笑)。
この作品に対して「1期は面白かったのに、どうして2期はこうなった」とか「典型的な2期やるべきじゃなかった作品」と言っている人もたくさん見かけたのですが……分割4クールというのは恐らく最初から決まっていたのでしょうし、「2期で贖罪させられることが決まっていたからこその、“間違ったこと”で勝利を得てしまった1期」だったのだと思うのです。2期ありきの1期というかね。
そもそも私、1期のラストも「マクギリスが策謀の末にカルタとアインとガエリオを罠にハメて得たハッピーエンド」だと思うので、あれもあれで後味が悪かったと思いますしね……
なので、恐らく「三日月もオルガも死ぬ」「マクギリスも死ぬ」「鉄華団は壊滅する」という結末が先に決まっていて、それでも視聴者に希望を見せるストーリーにするためには……という2期だったんじゃないかと思うのです。「死ぬことが贖罪なのか」というのはアレなんですけど、少なくとも彼らにハッピーエンドは許されなかったのだろうと。
では、「どうせ死ぬ」ことが決まっている物語で何を描くのか―――
【第39話 助言】
『鉄血のオルフェンズ』第39話視聴。え?何々?ラフタに死亡フラグ立ちまくりじゃねえかよ、やめてくれよ!なんて思っていたら、ラフタどころかタービンズ全体に死亡フラグが立ってしまった。イオク様はともかく、ジュリエッタちゃんは覚悟を持って強敵化しそうだからなー。年明けても目離せないな…
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年1月15日
『鉄血のオルフェンズ』第39話その2。アトラがクーデリアに子作りを頼んだのは「自分には釣り合わない」と思ったからなのか。アムロに追いつけないフラウみたいな話……
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年1月15日
でも、なんだかんだ三日月とアトラはお似合いだよね。今日のイチャイチャもなごみパートだった。ジト目が可愛かった。
アトラが子作りと言い出した時から、「最後は三日月が死んで、その子どもをアトラとクーデリアで育てるのかな」という最終回は予想していました。具体的な作品名はネタバレになるので言いませんが、主人公は死ぬけどその想いは嫁さんと子どもに引き継がれていく―――って作品は、少年漫画とかにでもありますからね。
ただまぁ、私はずっと「三日月は死ぬけどオルガは生き残る」「三日月を失ったオルガがそれでも前に進もうとする」みたいな前向きな着地点を想像していました。現実はそんな甘っちょろくなかったですね。
【第40話 燃ゆる太陽に照らされて】
『鉄血のオルフェンズ』第40話視聴。イオク様、意欲はあるけど能力が伴わないせいでみんなの脚を引っ張る愛すべきバカだとこれまでは思ってたけど、逃げ惑う非戦闘員を大義を振りかざして皆殺しにしようとするクズでもう本当救いがない。見るも無残な死に方をしてくれないと納得がいかない。
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年1月22日
『鉄血のオルフェンズ』第40話その2。ストーリー的にはジュリエッタちゃんがようやく「なぜ自分が勝てないのか」気づきそうで、これでアリアンロッド側にも変化があればなーというところなんだけど。アインがよりひどいことになっていった1年前を覚えているので、悪い予感しかしないな……w
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年1月22日
『鉄血のオルフェンズ』第40話その3。しかし、オルガにとっては背負わなければいけないものが大きくなってるのに、真に頼れる人がどんどんいなくなっていくしんどい話だな……残り10話だろうに、未だにどういう方向で着地するのか想像がつかない。今のままだとマッキーが敵ってカンジでもないし。
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年1月22日
これも上述のインタビュー記事で語られてハッとしたことなんですけど、「長井監督ってキャラクターを成長させるのがあんまり好きじゃないんです。」という岡田さんの評は私がこの作品(と今までの長井監督のオリジナル作品全部)に抱いていた違和感の理由を説明してくれるなと思いました。
クーデリアとか、タカキとか、流石に成長したキャラが誰もいなかったとは言いませんけど、『鉄血のオルフェンズ』って基本的にキャラクターが成長しない話だったなーと思うんですね。その代表がイオク様とジュリエッタちゃんです。
イオク様は最初から最後まで余計なことばかりしていて、何度も反省を促されているのに成長せず、最終的に「相変わらず」なことをしたせいで昭弘に殺されます。
ジュリエッタちゃんもガエリオへの態度とか鉄華団への理解みたいなのは多少は変わったのかも知れませんが、徹頭徹尾「ラスタル様が言うことは正しい」から先を考えることなく、強くなることもなく、ダインスレイブによってボロボロになったバルバトスを討ち取って棚ぼた的に英雄になってしまいました。
そこに私は消化不良感を覚えていたのですが、「人はそんな急激には変わらない」という監督の哲学のようなものがあるならば仕方ないし、そういうものなのかなと思います。言っちゃえば、三日月もオルガもマクギリスも最初から最後まで大して成長しなかったと言えますしね。
しかし、そんなこの作品の中で明確に「成長・変化」が描かれたキャラがいて―――実は『鉄血のオルフェンズ』という作品は、彼らを主人公にした「成長・変化」の物語だったのかもと、最後まで観て思いました。
それは、「タカキ」と「ライド」です。
『鉄血のオルフェンズ』という作品の真の主人公は、この二人だったのかなぁと。
【第41話 人として当たり前の】
『鉄血のオルフェンズ』第41話視聴。タカキの話に代表されるように、この作品は「選択すること」が重要だったはずで、ラフタは戦わない道を選択したはずなのに……今の鉄華団やタービンズにはもはや「選択する自由」はないんだな。タカキがあそこで抜けていたのは、いい引き際だったか……
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年1月29日
『鉄血のオルフェンズ』第41話その2。テイワズの後ろ盾を失うオルガは、これでもう頼れるのが(超うさんくさい)マクギリスだけになるのだけど。このタイミングでマクギリスも蜂起するということは一気に最終局面に突き進みそう。キャラ配置を見ると、クーデリアは全てをひっくり返すウルトラCか?
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年1月29日
ある意味で当たっていました(笑)>クーデリアがウルトラC
“この作品は「選択すること」が重要だったはず”と書いたんですけど、これはちょっと不適格で……元々この作品は「選択肢を与えられなかった子ども達」の話なんですよね。人を殺すことでしか生きられなかった三日月や、子どもの頃から「力」を切望するしかなかったマクギリスや、ラスタル様の言うことは全部正しいと思うしかなかったジュリエッタもそうですし。
鉄華団の物語もそうですし、ラフタの物語もそうです。
最初から彼らに「選択肢」など与えられてなくて、ただただ破滅するしかなかった……最終話がああいう形で終わった今振り返っても、「オルガがあの時こうしておけば鉄華団はこんなことにならなかったのに」という分岐点が見当たらないんですね。「火星の王になる」というマクギリスの誘いを断ったとしても、ジャスレイから目を付けられていて、ラスタル陣営とは既に衝突していたワケですしね。
タカキが抜けたタイミングというのは、もうあの瞬間しかなくて。色んなものが重なって、タカキにだけは「鉄華団を抜ける」という選択肢が与えられただけだったのですが……
彼があそこで鉄華団を抜けられたのは、間違いなくオルガやクーデリアのおかげだったので。その彼が最終話で「このまま議員に」という話が出てきたように、鉄華団が遺した希望の一つだったのだと思います。
【第42話 落とし前】
『鉄血のオルフェンズ』第42話視聴。ここに来て、オルガと三日月の関係にグッと来てしまうとは。みんなとブリッジにいる時には背中向けていたのに、その後2人きりになったときに「怒るんじゃない?」とは。三日月は三日月で考えもあって、それでもオルガについてくんだなぁ。原点に戻ってきた。
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年2月5日
『鉄血のオルフェンズ』第42話その2。それはそうと、1週間経っただけで登場後早速冷や汗まみれのジャスレイさんには大笑いさせてもらった。ラスタルはテイワズとは手打ちにしたが、イオク様と一緒にクーデターで狙われる対象で。基本的にはラスタル・イオク陣営vs.マッキー・鉄華団って感じかな
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年2月5日
『鉄血のオルフェンズ』第42話その3。ザックが一人空気読まないこと言ってる中のアトラの表情と、鉄華団についていくメリビットさんと、鉄華団に置いてかれたクーデリアと……女性陣が対比されて描かれていて、あの、ちょっとアトラにフラグが立っているような。キャラ配置的にはヤバイ感じが……
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年2月5日
ここの時点でテイワズとラスタルが手打ちにしているのは、最終話でクーデリアがラスタルと手を取ったように、「アイツ気に食わねえけどそれでも上手いこと折り合い付けて共存していかなきゃな」と清濁を併せ呑める大人が世界を変えられると見せられているみたいですね……
初期のCGSの大人達以降、ずっと敵対する者に「落とし前」を付けてきた鉄華団や。
自分を保つためにガエリオやカルタを否定するしかなかったマクギリスは、そういう意味では子どもでしかなくて。
最終話で「ラスタルによって築かれた平和」の中で生きている元・鉄華団はみんなそういう意味では大人になったのだけど、唯一「鉄華団の子どもの部分」を受け継いでしまったのがライドだったのだろうと。
【第43話 たどりついた真意】
『鉄血のオルフェンズ』第43話視聴。ガエリオ恰好良すぎる。もうすっかり主人公ポジションだ。
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年2月12日
Aパートでマッキーが歪んでしまっても仕方がない過去を見せたからこそ、Bパートでかつてはその横に立とうとして今はその歪みを正そうとするガエリオの台詞が刺さる。しかし、三日月がフラグを壊すw
『鉄血のオルフェンズ』第43話その2。マッキーが幼少期からああいう仕打ちを受けていたことを描くと、マッキーとアルミリアの関係もネタにしづらくなるな……
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年2月12日
それはそうと、ガエリオ生存を知った際のガエリオパパの顔はグッと来てしまった。アルミリアはあの放送を見て何を思っているのだろう。
『鉄血のオルフェンズ』第43話その3。最終的に話が「マッキーvsガエリオ」の親友対決に収束しそうで、同じような関係の「三日月とオルガ」がどうなっていくのかって対比なのかなぁ。
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年2月12日
この配置で、ジュリエッタちゃんをどう使ってくるのか……彼女がたどり着いた答えが重要そうではあるのだが。
「マクギリスとガエリオ」と「三日月とオルガ」の対比は、分かりやすく描かれたワケではありませんが、49話の「ようやくマクギリスという男を理解したガエリオ」と「オルガがいなくてもオルガの言いたかったことを代わりに言った三日月」で描かれたと思います。
ジュリエッタちゃんはどうでしょうね……
先ほど「全く成長しないまま終わった」と書いたように、私には答えにもたどり着かなかったし、強くもならずに終わったように思えました。彼女のポジションとしては「人が人のままで悪魔を討ち取る」という阿頼耶識への否定を成し遂げる役だったと思うのですが、三日月を倒したのは彼女というよりかはダインスレイブが倒したようなものでしたし。
正直なところ、ジュリエッタちゃんがもっと主人公らしくラスボス三日月を倒す物語にしておけば、ラストの印象も変わったんじゃないかと思うんですけどね。最終話までの50話を観た感想が「ダインスレイブ強かったなー」ですからね……(笑)
【第44話 魂を手にした男】
『鉄血のオルフェンズ』第44話視聴。そうか。マッキーもラスタルも聞こえがイイこと言ってるけど、でもオマエのせいで今までたくさんのキャラが死んできたよねというのがあって。視聴者としてはどちらも信用できないし、それが今のオルガの気持ちなんだな。この作品は鉄華団の話だからそれでいいんだ
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年2月19日
『鉄血のオルフェンズ』第44話その2。どっちのことも好きになれないし、相談できる相手もいない―――そういう状況で“選択”しなければならないというのが、この作品だった。
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年2月19日
「自分の頭で考えている」ザックのことを、おやっさんが肯定しているのもそういうことだもんな。ということは……
『鉄血のオルフェンズ』第44話その3。ということは、どこまで崩壊するかは分からないけれど「オルガが全てを選択してきた鉄華団」がこのままの形で無事に済むワケにはいかないんだろうな。
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年2月19日
三日月もマッキーもガエリオも「女」と向き合い、フラグを立てて戦場へ……まだ話数あるけど、さて。
元々『ガンダム』というシリーズは「勧善懲悪ではない」シリーズではありますが、ギレンとかジャミトフとか「分かりやすい敵」がいて、それに立ち向かう主人公達という「分かりやすい構図」にはなっていたと思います。
そもそもこの『鉄血のオルフェンズ』という作品も1クール目の頃は本当に分かりやすい話でしたからね。「ギャラルホルン=敵、悪いやつ!クーデリアをソイツらから守って地球まで届ける、俺達英雄!」みたいな。2クール目からはどうやらそうでもないっぽいぞとなっていくのですが。
ということで、『鉄血のオルフェンズ』は「分かりやすい敵」も「分かりやすい正義」もなくて、何を信じればイイのか分からない権力闘争に巻き込まれてそこに苦悩していく話でした。だから、マクギリスの言い分もラスタルやガエリオの言い分も、どっちも納得がいかなくて当然なんですよね。明確に正しい方があったら、「そっちに付いていけばイイんじゃ……」となってしまいますから。
ただ、鉄華団は既にこれ以前からラスタル側と何度も衝突していますから、「マクギリスを選んだ」というよりかは「マクギリスしか選択肢が残っていなかった」んですよね。「あの時ちがう方を選んでいたら……」とすら言えないのが、この作品のやるせないところなのですが。
【第45話 これが最後なら】
『鉄血のオルフェンズ』第45話視聴。外道リーダー対決はラスタル様が一枚も二枚も上手だったなぁ。最後の流星号で一泡吹かせられれば溜飲も下がったのだろうが、完全に無駄死にになってしまった……この「命を賭けた特攻が報われない」のがまさにこの作品が描いてきたものではあるんだが。
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年2月26日
『鉄血のオルフェンズ』第45話その2。せめてバエルに戦局をひっくり返すすごい機能でもあるのかと思ったら、死にかけている革命軍を死地に向かわせるだけで、マッキー……
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年2月26日
ただ、今回は「オルガと三日月」「ラスタルとジュリエッタ」「マッキーと石動」で「リーダーと部下」を対比しているんだよね
『鉄血のオルフェンズ』第45話その3。ジュリエッタちゃんの「誰が決めたの?」「私が!」の後に、ラスタルから命令された回想が入るあたり……何か意味深ではある。この三組の「リーダーと部下」がどうなるかにポイントがありそうなんだけど、やっぱりジュリエッタちゃんどう使うかが鍵になるかなぁ
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年2月26日
シノの特攻の回。
シノについてあまり言及していないのは、シノは死体を回収されなかったので「ひょっとしてガエリオみたいに死んでいないのでは?」と思っていたからなんですが、そんなこともなかった。
私は「○○が死んだと思ってました?思ってました?実は、ぱんぱかぱ~ん!生きていたんですよー!良かったですねー」という展開が大嫌いなんですけど、それを1回やってしまうとこういう本当に死んだキャラですら「ハイハイ、そうは言っても本当は生きてるんでしょ?」と疑心暗鬼になってしまってストーリーに乗れなくなってしまうからなんです。
ということで……私がこの作品にノれなくなった最初の原因は「実は生きてたガエリオ」だったのかなぁと思います。
実際、マクギリスの計画が頓挫したのも「実は生きてたガエリオ」のせいだと言えるのに、なんで生きていたのか(マクギリスがトドメを刺してなかったのか)がよく分からず、ストーリーがハッピーエンドに行くかバッドエンドに行くかの分岐点が「よく分からないけど実は生きていたから」で説明されちゃうのも納得感を削いでいたなぁと。
【第46話 誰が為】
『鉄血のオルフェンズ』第46話視聴。シノとヤマギをこう使ってくるとは……完全に岡田さんの掌の上だったなぁ。「オマエ今更かよ」とか「そういう理由かよ(男同士だからダメじゃなくて家族だからダメだったのかよ)」とか、ユージンと視聴者の気持ちが完全に一致した瞬間である。シノ、偉大だったな
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年3月5日
『鉄血のオルフェンズ』第46話その2。そう言えばこの作品、「大切な人が死んだ後どう生きるのか」を描いてきたワケだし……このためのヤマギの描写だったか。
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年3月5日
というか、この流れだとどうも「三日月がいなくなった後のアトラ」を描く展開にしかならないような。あと、ヤバそうなのは昭弘か……
『鉄血のオルフェンズ』第46話その3。三日月とオルガの関係は、超序盤は「主人公がオルガの命令がなければ何もできないってことはオルガが死ぬか裏切る展開になるのかなー」と思ってたけど逆だったね。「三日月がいたからオルガが命令できた」んだ。
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年3月5日
ということは……オルガの物語を描くためには
『鉄血のオルフェンズ』第46話その4。マッキーが無能無能言われているけど、冷静になって考えると彼がしっかり出来たことってクッキー&クラッカーをチョコで買収したのとガエリオ殺したのくらいで、最初から無能だったような。途中で仮面を被って出てきたから有能だと勘違いしてしまっただけで……
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年3月5日
「大切な人が死んだ後どう生きるのか」という視点で考えると、シノにはヤマギが、三日月にはアトラとクーデリアが、昭弘にはデルマが、ハッシュには恐らくデインとザックが、そしてオルガにはライドが―――と、死んだキャラに対応する「生き残ったキャラ」がその後どう生きたかの姿が最終話で描かれているんですね。
そう考えると、マクギリスが死んだ後のアルミリアも描いて欲しかったのと。
ハッシュの描き方はやっぱり中途半端だったんじゃないかと思っちゃいます……ハッシュは「タカキ」「ライド」に次ぐ、三番目の「鉄華団がなくなった後のキャラ」として重要なポジションに使えたと思うんですけどね。仮に障害を持ったとしても色んな可能性があるんだと描けるキャラだったのに、まさかデルマにその役が奪われるとは。
【第47話 生け贄】
『鉄血のオルフェンズ』第47話視聴。この鉄血のオルフェンズという作品、「マクギリスという“持っていると不幸になるババ”を押し付けあっているゲーム」という気がしてきた。ファリドパパもガエリオも石動もオルガもみんな不幸になって、最後の最後でラスタルに押し付けようとしたら拒否された。
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年3月12日
『鉄血のオルフェンズ』第47話その2。オルガ目線で考えると、「もう何にも頼れない」と一人で背負いこんでもう破滅しかないとあきらめたところで、自分の傍で支えてくれている人達がいたことにようやく気付けたという話なんだけど……
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年3月12日
一方の三日月は子作りに励んでいた。このギャップよ!
『鉄血のオルフェンズ』第47話その3。アリアンロッドにはもう“ラスボス”たる新機体がないと考えると、やっぱりマッキーが“火星にあった旧兵器”を復活させてアリアンロッドを壊滅→ 逆恨みで地球にも侵攻→ ラスボス化して鉄華団が止めるってカンジかなぁ。MAが伏線でないワケがないと思うし
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年3月12日
この期に及んでまだ「マクギリスに何か切り札があるはず」と期待している当時の自分が笑えますね。笑えません!
「モビルアーマーは何だったのか」「あの辺ばっさりカットしても良かったんじゃ」という意見もよく見かけたのですが、最強のモビルアーマーを三日月が倒すことで“三日月とバルバトスがラスボス化する”→ それを最後ジュリエッタちゃんが倒して、「人が悪魔(阿頼耶識)に勝つ」というストーリーだったため絶対必要なイベントだったと私は思います。
ただ、あんまりその対比が上手くいっていなかったようにも思えて……
三日月とジュリエッタちゃんは「元々は孤児」「オルガorラスタルに拾われた」「何考えてるんだか分からない天才肌」と境遇がほとんど一緒なんですね。ちがうのは、三日月は阿頼耶識によってガンダム(悪魔)と契約して人間の機能を失っていったのと、ジュリエッタちゃんはあくまで人間として戦っていたところなんですが。
実際の三日月はモビルアーマー戦後も人間らしく生きていましたし。
ジュリエッタちゃんの方がむしろ「ラスタルの駒」としてしか生きられなかったし、その後もラスタルの下で生きているのを見ると……どっちが人間らしかったんだろうとは思うんですね。三日月と何度も戦ったことで、ラスタルの駒だったジュリエッタちゃんも人間らしく自分で考えるようになって戦後ラスタルの下から去っていった―――みたいなラストだったら分かりやすくなったと思うんですが。上述したように「長井監督はキャラクターを成長させたがらない」のが全てだったなーと
【第48話 約束】
『鉄血のオルフェンズ』第48話視聴。うわああああああ!うわあああああああ!オルガか三日月か、どっちかが死なないと話がまとまらないだろとは思っていたけど、オルガの方かよ……
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年3月19日
そうか、直前にマッキーが三日月をスカウトしていたのも伏線か。「オルガいなくなったけどどうすんの?」と。
『鉄血のオルフェンズ』第48話その2。いや、まぁ確かに……アニメが始まった最初の頃はこういう展開は予想していたし、恐らく当初からの想定通りなのだろうけど。オルガ一人で背負い込んでこんなにこんなに苦しんで、それでもようやく「周りが助けてくれる」と気付けたタイミングでこれとは。
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年3月19日
『鉄血のオルフェンズ』第48話その3。それはそうと、今週のマッキー。「私は単独で包囲網を突破する」と言っていたから何か切り札でもあるのかと思ったら、なかった。ただ相手がイオク様だから何とかなっただけだった。いや、ホントこれ「ラスボス」誰になるんだろ……ラスタルだと盛り上がらんなあ
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年3月19日
来ました、オルガが死ぬ回です。
メインキャラがモビルスーツ戦ではなく銃弾で死ぬのはどうなんだろうとタイムラインが騒然とした回ですけど、私はこの『鉄血のオルフェンズ』という作品は最初から最後まで「銃弾の重み」を描いていた作品だったと思います。オルガと三日月の始まりからして「誰かを銃で撃ち殺した」ところから始まっていますし、CGSの大人達も、クランク二射も、ラディーチェさんも、アリウム・ギョウジャンも銃で殺していますし、マクギリスもトドメは銃でしたし、最終話のノブリスも言うまでもなく銃で殺されていました。
言ってしまえば、ここでオルガが撃たれて死ぬのは、それまで三日月に撃たせていた分が自分に返ってきたシーンと言えるので、私はこのシーンは別にイイと思います。撃ったヤツが名前もないチンピラという非情さも、この作品らしいと思います。
ただ、死に方がラフタと被っているよねぇ……というのは思いました。そのせいで、驚きよりも「あー、やっぱり」が先に来てしまったし、ちょっとは警戒しろよと思っちゃいますよね。
【第49話 マクギリス・ファリド】
『鉄血のオルフェンズ』第49話視聴。こ、これはもう……どうしようもないのでは。マッキーが「ここでオレが一人でアイツら倒したら超カッコイイじゃん!」とか言い出したところで、今の今まで微かに抱いてた「まだ何かマッキーには隠し玉があって鉄華団を救うんじゃ……」という希望すら打ち砕かれた
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年3月26日
『鉄血のオルフェンズ』第49話その2。正直、残り1話でジュリエッタもイオク様もガエリオもラスタルも倒せるとは思えないので、「敵さん大勝利エンディング」というロボットアニメらしからぬ最後しか想像がつかないのだが。逆転があるとしたらガエリオが血迷ってラスタル殺すとかかなぁ……
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年3月26日
『鉄血のオルフェンズ』第49話その3。「なんだかんだガンダムって最後は主人公がライバルかラスボスを倒して終わるよね」みたいな決まりごとをぶち壊したかったのかなぁ。ライバルキャラは既に死に、ラスボスらしいラスボスもいない、主人公たちは物量で死ぬ。斬新と言えば斬新だが……
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年3月26日
『鉄血のオルフェンズ』第49話その4。ちょっと冷静になって考えてみると、「大切な人が死んだ後どう生きるのか」が繰り返し描かれてきた作品なので、三日月達がオルガの命令をちゃんと遂行できるかがポイントで。
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年3月26日
勝利条件は「ラスボスを倒すこと」じゃなくて「生きのびること」なんだよね。さて…
今回この記事を書く前に、自分の書いた1クール目からの感想まとめの記事を読み返していたんですが……初期に繰り返し書かれていたのが、「マクギリスを安易な悪者化&小者化させないで欲しい」というものでした。
こういう「主人公達に協力してくれる有能ポジション」のキャラが実は真の黒幕で、それが発覚した途端にすっげ分かりやすい悪者になるというパターンは何度も何度も何度も見てきたので、そういうラストだったらイヤだなーと思っていたんですね。実際マクギリスは最後まで悪者ではなく描かれたので、その点においては満足だったのですが、代わりに「すげえ無能」「大人になっても子どもの頃の夢を追っているガキ」「バエルwwwwゲラゲラwwww」とボロクソにバカにされる小者になっちゃったんですけど(笑)。
ただ……私としては
マクギリスの1期・2期の立ち回りって、シャアの『ガンダム』『Zガンダム』のまんまだったと思うんですね。
『ガンダム』および『Zガンダム』のネタバレになりますが……
<マクギリスが1期でやったこと>
・親友と幼馴染を謀殺
・自分を拾ってくれた父親(仮)を失脚させる
・鉄華団やクーデリアが未来を作ると見込んで協力する
<シャアが『ガンダム』でやったこと>
・親友を謀殺
・自分を拾ってくれた上司を最後の最後で「やっぱ許せねえ」と暗殺
・ニュータイプが未来を作ると信じて、アムロに「同志になれ」とか言い出す
<マクギリスが2期でやったこと>
・ギャラルホルンの変革を狙ってクーデターを画策
・バエルを復活させて演説
・鉄華団と協力体制を築くが、そのせいで鉄華団は壊滅してしまう
・最後は実は生きていた親友に討ち取られ、ラスタルの実質的な勝利で終わる
<シャアが『Zガンダム』でやったこと>
・地球連邦の変革を望んでエゥーゴ(反地球連邦組織)に参加
・なんだかんだあって、エゥーゴのリーダー的なポジションになってしまって演説
・『ガンダム』では敵として戦ったブライトやアムロ、ハヤトなどと協力体制を築く
・しかし、最後は元カノに討ち取られる(が、実は生きたまま数年隠れてる)
・そのせいでエゥーゴは壊滅状態になり、ハマーンの実質的な勝利で終わる
『ガンダム』の頃には「何このシャアって敵、カッコイイじゃん!コイツが味方になってくれれば最強なのに!」と思っていたのに、『Zガンダム』で実際に味方になると「あれ?思ったより強くないし、情けないし、割とロクデナシじゃね?」と幻滅していったのを、マクギリスの1期・2期で再現していたように思えました。
それを「人間らしい」と思えるか、「情けない」と思ってしまうかでガンダムシリーズの評価は変わると思いますし、自分は前者の人間なんでマクギリスのこの顛末は嫌いではありませんでした。どうしてもネタ的にイジりたくなってしまうのと、アルミリアのその後が描かれなかったのはどうかと思うのですけど。
「味方ほぼ全滅」「敵さん大勝利」というエンディングも、『Zガンダム』を肯定できるようになった自分にとってはそれ自体は別にイイと思うんですけどね……何がイマイチだったかは最終話の項で書きます。
【最終話 彼等の居場所】
『鉄血のオルフェンズ』最終話視聴。先週の時点で「敵さん完全勝利エンド」なことは覚悟していたので、焦点は「三日月やオルガが残したものを次の世代(タカキやライド)がどう受け継げるか」だと思っていて…そういう意味では、(多分)三日月の銃を受け継いだライドがってのは良かったと思うんだけど
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年4月2日
『鉄血のオルフェンズ』最終話その2。その「最終回で一番の見せ場」になったであろうライドのシーンを、事前にクーデリア達が話しちゃったから威力半減。ここの順番が逆なだけで満足な最終回になったと思うんだけどなぁ。すげー残念。
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年4月2日
あと、マッキーの意志を受け継いだはずの嫁さんどこ行った。
『鉄血のオルフェンズ』最終話その3。しかし、「マッキーが死んだらラスタルがマッキーの理想を叶えてくれましたよ」ってラストだと、マッキーが最初からラスタルと話し合えば良かったんじゃ…
— やまなしレイ(電子書籍発売中) (@yamanashirei) 2017年4月2日
一方の鉄華団は「あの時こうしておけば」とかじゃなくて、最初に引き金を引いた時点で間違えたんだよなあ
私は、この『鉄血のオルフェンズ』という物語は「三日月やオルガの世代から、タカキやライドの世代に引き継がれるもの」を描いた物語だったんだなと思うのです。だから、「タカキ」と「ライド」が真の主人公だったろうと書いたのですが……
この二人って、“主人公補正”と言わざるを得ない生き残り方をしているんですよ。
タカキは1クール目で死にかけて、3クール目でも死にかけたところをアストンに助けられているし。ライドもモビルアーマー戦で死にかけて、アリアンロッド戦でも死にかけたところをシノに助けてもらっていたし、最後ノブリスの部下に撃たれた時もオルガに庇ってもらっていました。
ストーリーとして彼らには生き残って「鉄華団のない未来」を生きてもらわなければならないと決められていたかのように、この二人はすんでのところで生き残っていったのです。
んで、そうまでして生き残った彼らが「鉄華団のない未来」をどう生きたのかというと……
タカキは地球で議員秘書から議員になるかと言われていて、
ライドは三日月からオルガに引き継がれた銃を握って、ノブリスの暗殺ですよ。
同じように鉄華団に入って、同じようなポジションで、同じようにクーデリアに文字を習っていた二人なのに、「鉄華団のない未来」では正反対な人生を歩んでいるんです。
でも、私はこの「ライドのような選択肢を選んだキャラがいる」というのも大事だと思っていて。
三日月やオルガが「間違ったことをしてきた」報いを受けるしかなかったとか、1期のラストが「マクギリスが策謀の末にカルタとアインとガエリオを罠にハメて得たハッピーエンド」だった報いを2期のマクギリスが受けるしかなかったことを考えると……間違ったことをしたノブリスだったりラスタルだったりも報いを受けなければ納得がいかないし、世界が平和になりましたメデタシメデタシでは済ませなかったのは好感が持てます。
ただ、これはもう個人的な好みの話で申し訳ないんですけど……
その「ライドのシーン」が、当時の感想に書いたように「事前にクーデリア達が話してしまっている」ために威力半減していますし、最後はクーデリアとアトラと暁のシーンで締めくくられたからなんとなく「世界が平和になりましたメデタシメデタシ」という印象になっていると思うんです。
実際それで「最後はキレイにまとまった」と言っている人も見かけたし、「メデタシメデタシ」で満足している人もいるのならそれはそれでイイことだと思うんですが……私はこの作品を「メデタシメデタシ」で締めくくられたのはすっごい不満ですし、「ライドのシーン」を最後に持ってきて「この世界はちっとも平和になんかなっていない」と思わせて終わって欲しかったです。
マクギリスの目指した「彼の理想とする未来」が、彼が踏みにじったガエリオによって滅ぼされたように。ラスタルの目指した「彼の理想とする未来」は、彼が踏みにじった鉄華団の遺志を継ぐライド達によって滅ぼされるのかもしれないと思わせて欲しかったです。それもまた、鉄華団が遺した希望の一つでしょうl。
だから私、『鉄血のオルフェンズ』は1期も2期も「最終話がムリヤリなハッピーエンドってカンジがして好きくない」というのが総括です。これはどうも長井監督のオリジナル作品全般に言えることなので、監督の目指しているものと私の求めているものは合わないんだろうなーと思いました。
ほら、もう……書けば書くほど地獄でしょ、この記事(笑)。
この作品を好きだった人も嫌いだった人も敵に回すような記事になってしまうのです。もう、感想まとめを書くのはやめにしようかな……
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| アニメ雑記 | 17:58 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑
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