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変わらない価値のあるもの

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「好きなキャラが不幸になるラスト」に耐えられますか

 ネタバレになるので作品名は書きません。
 「どの作品のことか」という推察もなるべくしないで欲しいです。作品一つ一つを「良かった」「悪かった」と語りたいのではなく、作品全部に対して“我々がどう対峙しているのか”というのが今日の話です。


 ハマっている作品がありました。
 その作品に出てくるキャラクターの中に、珍しく自分が「ものすごく好きになった女性キャラ」がいました。

 以前「好きな作品」と「好きなキャラがいる作品」はビミョーに違うという記事で書いたように、私は「好きなキャラがいなくても大好きな作品になる作品は多い」スタンスですが、あの記事を書いた以後の傾向を見ると「好きなキャラがいることでハマった作品」は以前より増えていると思いました。例えば、春アニメ『エロマンガ先生』にハマったのも、紗霧ちゃんがすごく好きだったからですしね。


 話を戻します。
 その「私がハマっている作品」は作品としてストーリーその他がとても面白いだけでなく、「その女性キャラ」のことも大好きで、「作品のこともキャラクターのことも大好き」な幸せな作品だったのですが……ちょっと心が打ちのめされるような展開になって、果たして自分はこの作品を「好き」なままでいられるのか??と揺らいでいきました。

 その展開とは……簡単に説明すると、「私が大好きだったその女性キャラクターが不幸になってしまった」んですけど。その不幸の度合いがまぁ、なんと言いますか、半端なくて、ですね。












 バラバラ死体になっちゃったんですね。
 その、「私が大好きだった女性キャラクター」。

 もちろん私だって長くヲタクをやっているワケですから、「好きなキャラが死んでしまう」みたいな展開は両手足の指を全部使っても数えきれないくらい体験してきましたよ。「私が好きになるキャラはどうせ殺されるんだろうな」くらいの覚悟は持っていましたから、そんなに心を揺さぶられるだなんて思いもしませんでした。

 しかし、今回の場合は、本当に本当に「そのキャラには幸せになって欲しかった」んです。他にどんなにつらいことがあろうとも、最後にそのキャラが笑顔になってくれたら、この作品を「大好き」なままで終われるだろうと思っていました。それが、バラバラの、死体になってしま、った……


 誤解しないで欲しいのは、だから「この作品はダメだ」って言いたいワケじゃないんですよ。それくらい私の心を揺さぶったのですから、間違いなく作品に「力」はあるんですよ。
 「好きな作品」と「面白い作品」と「素晴らしい作品」は別という論理で言えば……「面白い作品かどうか」では100点満点で100億点を付けるくらいに面白かったと思うのですが、「好きな作品かどうか」では大好きなあのコがバラバラ死体になってしまったので100点満点で50点くらいで――――メディアマーカーに登録した際は、間をとって「100点満点で80点(★4つ)」にしました。 「間をとる」、とは。





 こういうのって、多分私だけではないと思うんですね。
 インターネットで漫画やアニメの感想を眺めていても、途中まではその作品にものすごくハマった人ほど、ラストで「好きなキャラが不幸になる」展開に耐えられなくて悪態をついているってのをよく見かけます。

 先ほどの私みたいな極端な例でなくても……
 例えば、複数のヒロインがみんな男主人公のことを大好きな、俗に言う「ハーレム漫画」「ハーレムアニメ」の場合、好きなヒロインがフラれて終わったら憤る人は多いじゃないですか。男主人公目線で作品を楽しんでいる人からすれば「自分とはちがう選択肢をとった」男主人公と自分が乖離してしまいますし、神の視点でカップリングを楽しんでいる人からすれば「カプちがいだ!」となってしまいますし。

(関連記事:「男女カップル」のキャラを見るとき、アナタの目線はどこにありますか


 今年の春に最終回を迎えて、最終回後に炎上したあの人気アニメも―――なんであんなにみんながみんな怒っていたのかって言うと、理由はシンプルで「好きなキャラクター達がことごとく不幸になって終わったから」だったと思うんですね。あのキャラクター達に特に魅力がなかったら、あそこまで炎上はしなかったと思うのですが。ものすごく魅力的にキャラクターを描く力があったからこそ、そうしたキャラ達が最後に救われなかったことに不満が爆発してしまったのだと思います。

 逆に考えると、特にキャラクターを好きにならなかった人からすると「なんでそんなにみんな怒ってるの?」というのが分からないし、「昔のアニメはもっとヒドイことが起こったじゃん。登場人物全員死ぬとか」みたいなことも言ってしまうんだと思うのです。
 確かに、私も「ラストで登場人物全員死ぬアニメ」は大好きでしたけどさ!あの作品は別に「キャラクターが好きでもなんでもなかった」ですもん。むしろ、全員ムカつくキャラだなくらいに思って観てましたもの!だから、全員死んでも何のダメージにもならないんですよ!


 あとまぁ、今日の記事の主題からはズレてしまいますが、「大嫌いな悪役キャラクターが幸せになって終わるラスト」も割と不快ですね。あのアニメのラストは、キャラクター人気投票をして「人気だった順に上からみんな不幸にしよう、不人気だった順に下からみんな幸せにしよう」みたいなラストでしたし……




 “作品一つ一つを「良かった」「悪かった」と語りたいのではない”のに、ヒートアップしてしまいました……
 要は、「その作品を好きなまま終われるかどうか」で考えると、作品のクオリティみたいな部分は最重要ポイントではなく、「好きなキャラが幸せになって終わるか」こそが最重要だって考え方があると思うんですね。

 作り手は「誰も予想できない衝撃的なラストにしよう」とか「緻密に計算された伏線がここでピッタリはまるような構成にしよう」とか「観た人に何かを残して考えさせるようなストーリーにしよう」といったカンジに、“すごい作品”にしようと考えがちなのだけど。
 作品を読んだり観たり遊んだりする側は、そんなことよりも、「最後このキャラが幸せになって終わって欲しい」としか考えていなかったりして―――その意識のギャップが、炎上みたいな事態を生むのかもって思うのです。


 いや、もちろん作り手の中にも「全部のキャラが幸せになって終わるラストにしたい」と思っている人もいるでしょう。Wヒロインの作品で「主人公にフラれた方のヒロインが別の男とくっついて幸せになりましたよ」みたいな無理矢理なラストを見せてくるものもあって、それはそれでどうなの!?と思わなくもないのですが(笑)、エピローグで全員の幸せな姿を描いて終わる作品も多いですからね。



 逆に言うと……
 私は「私とはちがう考えの人間」に興味があるので―――


 “「自分の好きなキャラクターが不幸になって終わった」けれど、変わらずその作品のことも大好きですよ”という人がいらしたら、話を聞かせて欲しいなって思うのです。
 具体的な作品名はネタバレになっちゃうので、そこはぼかして、「とある作品で好きな女性キャラが最後バラバラ死体になっちゃったんですけど、そういうどうしようもないつらい展開こそがゾクゾクして大好きなんですよねー」みたいにコメント欄で理由を聞かせてもらえたら嬉しいです。


 私は自分自身を「ハッピーエンド至上主義」な人間だとは思っていなくて、映画とか小説とか短編漫画なんかでは「後味の悪いバッドエンド」な作品でも好きな作品は結構あるんですけど……キャラクターの魅力で何ヶ月・何年と引っ張る長編漫画やテレビアニメでは特に、「このキャラ達に幸せになって終わって欲しいなぁ」と思ってしまいます。


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| ひび雑記 | 17:52 | comments:11 | trackbacks:0 | TOP↑

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