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やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

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運ゲー、アドリブゲー、覚えゲー

 以前の生配信で出た話題なのですが、言いたいことをちゃんと言い切れないまま終わっちゃってその後語る機会がなかったため、ブログにしっかりと自分の考えをまとめておこうと思います。


 「アドリブゲー」と「覚えゲー」の違いは、どこにあるのか?

 例えば、従来の格闘ゲームはコンボを覚える「覚えゲー」だったのに対して、『スマブラ』はダメージ蓄積量によって吹っ飛ぶ距離が変わるので同じコンボが毎回成立しない「アドリブゲー」を目指した―――みたいなことはよく言われるのですが。従来の格闘ゲームだって「アドリブゲー」として楽しんでいた人達はいるし、『スマブラ』も「覚えゲー」だと言っている人もいますよね。


 「○○は覚えゲーだ」「いや、○○はアドリブゲーだ」と、話が噛み合わないことが何故起こるのか――――

 それは、同じゲームを遊んでいても、ゲームが下手な人には「運ゲー」だったり「アドリブゲー」だったりするのに、ゲームが上手い人にとっては「覚えゲー」になるからだと思うんですね。



tetris-adrob.jpg
<画像はNintendo Switch用ソフト『テトリス99』より引用>

 分かりやすく、多くの人が一度はプレイしたことがありそうな『テトリス』で例えましょう。

 私くらいのへっぽこゲーマーからすると『テトリス』って「運ゲー」なんですよ。
 テキトーに積みあがった形に、きっちり合うブロックが次に落ちてくるかどうかが“ランダムで”決まるので―――運が良ければ生き残れるけど、運が悪ければ瞬間で死ぬゲームなんです。『テトリス99』やっても基本70~80位くらいなんですが、時たま20~30位くらいになれるのはたまたま欲しいブロックが落ちてきたってだけなんですね。


 んで、恐らくもうちょっと上手くなっていくと『テトリス』は「アドリブゲー」になっていくと思うんですね。
 落ちてくるブロックは“ランダム”で決まるとは言え、瞬間瞬間の“とっさの判断”で対応していくゲームになるんじゃないかと思われます。運要素で左右されない立ち回りが出来るかどうかのゲームになっていって、『テトリス99』に昔はなかった(よね?)「好きなブロックをキープしておけるHOLD機能」や「NEXTが6つ先まで表示される」があるのも、運をアドリブで制御できるようにするためだと思われます。私には使いこなせませんけどね!


 そして、達人クラスになると『テトリス』は「覚えゲー」になるらしいんですよ。
 初心者~中級者には聞いたこともない「Tスピン」という、凸型のブロックを回転させてスキマに埋め込むテクニックを達人たちは使いこなしていまして。『テトリス』を極めていくと、最終的にはこの「Tスピンが出来る形」と「そこに埋め込むためにはどのタイミングでどっち回転のボタンを何回押すのか」を覚えるゲームになるらしいんですね。

 「んなバカな」という人は、↓こちらのブログをお読みください。

テトリス講座 Vol.10 絶対に覚えておきたいTスピンテンプレ集
テトリス講座 Vol.10-2 絶対に覚えておきたいTスピンテンプレ集【2】

 『テトリス』の解説で「火力の底上げ」って言葉が出てくるとは……(笑)
 『テトリス』を「運ゲー」だと思っている私には怪文書にすら思えてきます。「やまなしさんもこれを覚えたら強くなるんじゃ?」と思った人がいるかもですが、私は未だに「AボタンとBボタンのどちらを押すと右回転なのか左回転なのか」すら覚えられていないんですよ!無理に決まっているじゃないですか!




 ということで、同じゲームであってもプレイヤーの熟練度によって「運ゲー」か、「アドリブゲー」か、「覚えゲー」かは変わるのです。
 例えば私、「スマブラ以前の格闘ゲームはコンボを覚える覚えゲーだった」という話がちっともピンと来ないのは、私はコンボを覚えられないどころか、コンボが出せたことがないレベルだからです。波動拳ですら6回に1回くらいしか出せない自分がコンボを覚えたところで何の役にも立ちません。だから、格闘ゲームは基本ガチャガチャとボタンを押して当たればラッキーという「運ゲー」です。

 レースゲームやリズムゲームも「何度も同じコースを遊んで覚えていく覚えゲーですよ」と言われるのですが、何を覚えればイイのかすらよく分かりません。「このカーブは何十回と挑戦しても曲がれない」とか「ここのスライドでいつも失敗してコンボが途切れる」みたいなことは覚えられるけど、それを覚えても次もまた同じ失敗をするだけです。

 それでも最近のゲームは難易度調整とか自分と同じレベルの人とのマッチングとかが充実しているため、そんなレベルでも全然楽しく遊べてしまうんですね。だから、私にとってのレースゲームやリズムゲームは「アドリブゲー」という感覚なのです。



◇ 「運ゲー」と「アドリブゲー」の境界線
 ゲームに“ランダム要素”を入れる目的は、「最適解を覚えれば絶対勝てる覚えゲー」ではなくすためと言えて、友達同士で集まって遊ぶ対戦用ゲームなんかでは重要な要素になります。
 例えば、『スマブラ』『マリオカート』『マリオパーティ』なんかは“ランダム要素”を意図的に入れることで、「どのアイテムが入手できるか」次第で初心者でも中級者と互角に戦えたりするのです。これは、トランプみたいなアナログゲームにも言えることですね。


 しかし、じゃあそれらのゲームが完全に「運ゲー」かというとそうではなくて、先の『テトリス』と同様に“ランダム要素”に左右されない立ち回りが出来るかどうかが問われるゲームだと思うんですね。上手い人相手にはゴールデンハンマー持って突撃しても避けられるし、上手い人は碌なアイテムが出なくても最初から最後までずっと1位をキープできるし、道中いろんなことがあっても最終的には上手い人が1位になるし。

 運が良くて勝てることはあっても、運が悪くて負けることはなく、負けたのは運に左右されるような立ち回りしか出来なかったから―――というべきか。


downwell-adrib.jpg
<画像はNintendo Switch版『Downwell』より引用>

 イメージしやすそうなのは、ローグライクに代表される「ランダム生成」のゲームです。

 例えば、この『Downwell』は毎回地形が変わるので「地形を覚えて最適な動きをする」みたいな攻略法は出来ず、手に入るアイテムも毎回変わるので、序盤で強力なアイテムを手に入れたことでサクサクと進めてしまうこともあります。
 しかし、じゃあ完全に「クリアできるかどうかは運次第」かというと決してそんなことはなく、その都度その都度で手に入ったアイテムを活かした立ち回りをしていくことによって、(キャラクターではなく)プレイヤーに経験値が溜まっていって「最初はワールド2にも行けなかった」のが「ワールド3には安定して行けるようになる」とか「1時間やればワールド4は1回くらい行けるようになる」みたいにどんどん先に進めるようになるのです。

 なので、「ランダム生成」のゲームは基本的に、「運ゲー」ではなくて「アドリブゲー」だと思うんですね。



◇ 「アドリブゲー」と「覚えゲー」の境界線
 「覚えゲー」の定義というのは難しくて、「何も覚えなくても全く不利にならないゲーム」なんて世の中にはほとんどないとは思います。
 極端な話、「ジャンプするために押すのはAボタンかBボタンか」くらいは覚えないとゲームなんて遊べませんし。操作方法がスーパーシンプルな『パックマン』ですら敵の色によって動きがちがう、みたいな覚える要素がありますからね。


 ということで、代表的なWEB百科事典ではどう書かれているのか調べてみました。

覚えゲー - Wikipedia
<以下、引用>
 ゲームに現れる規則性・法則性、およびそれに基づく攻略手順(パターン)を覚え、その通りにプレイすることで楽に攻略できるゲームのこと。パターンゲーともいう。肯定的な意味でも、蔑称としても用いられる。パターンを覚える過程で何度もゲームオーバーを繰り返すことになるため、「死んで覚えるゲーム」を略して死にゲーと呼ばれることもある。
</ここまで


覚えゲーとは(オボエゲーとは) - ニコニコ大百科
<以下、引用>
 ゲームを進めていく上で、特定のパターンや情報などを「覚える」ことで有利に進めることが出来る、または覚えることが必須の作業とされるようなバランスのゲームについてこう呼ばれる。類似語として、特にアクションゲームなどの死亡・撃墜などを伴う物の場合は特に「死にゲー」とも呼ばれる。
</ここまで>


覚えゲーとは - はてなキーワード - はてなダイアリー
<以下、引用>
 ビデオゲーム、特にシューティングゲームや音楽ゲームなど広義のアクションゲームにおいては、ゲームを有利に進められるようになる方法のひとつとして、敵の出現パターンなどを「記憶する」ことが求められる。

 その度合いが強いゲーム、すなわち、ゲームの進行を覚えるほどゲーム上の目標を達成しやすくなる、もっといえば「覚えさえすればうまくなる」ゲームが「覚えゲー」である。

</ここまで>


 共通で書かれているのは「パターン」という言葉。
 敵の出現位置や動きが毎回同じなため、何度も同じステージ(等)を繰り返し挑戦することでその対処法を覚えることが求められるゲームといったところでしょうか。もちろん『Cuphead』みたいに「数パターンある動きの中からランダムで1つ選ばれる」というゲームも「覚えゲー」になるのでしょうが。


salmonrun-adrib.jpg
<画像はNintendo Switch用ソフト『Splatoon2』より引用>

 例えば、『Splatoon2』の「サーモンラン」は、出てくる敵(シャケ)の特性や、こちらのブキの特徴、ステージのギミックなど覚えなくてはならないことが多数あるのだけど……敵(シャケ)の出現パターンは一定ではなく、毎回変わるので、「覚えゲー」ではないと言えるのだと思います。



 しかし、この定義だと格闘ゲームは「覚えゲー」ではないってことになりませんかね。敵の動きは(CPU戦であっても)毎回変わるワケですし。コンボでハメちゃえば相手が動くことも出来ずに倒せるみたいなこと?

 また、この定義だと『スーパーマリオブラザーズ』みたいなアクションゲームも全部「覚えゲー」ってことにならないかなと思うのですが、『スーパーマリオ』の場合は地形や敵の出現パターンを覚えていたところであまり有利にはならないってのがミソですかね(無限ループなどは除く)。
 でも、そうか……私くらいの実力だと『スーパーマリオブラザーズ』は「アドリブゲー」なのだけど、最速クリアを目指すRTA勢にとっては地形や敵の出現パターンは絶対に覚えなくちゃいけない「覚えゲー」になるってことか。それを言い出すと『ブレス オブ ザ ワイルド』とか、すべてのゲームが「覚えゲー」になっちゃいそうだけど(笑)。



 昨年『ドラキュラX』を血を吐きながらクリアしたときにも思ったことなんですが、何十回やってもまったく勝てる気のしなかった中ボスも、攻略サイトを見て「この動きをしてきたときはこうやって避ける」「この動きをしてきたときはこうやって避ける」といったパターンと対処法をそのまんま実践したらあっさり勝てたりして―――

 敵のパターンを覚えてそれにあった対処をするという「覚えゲー」は、攻略本とか攻略記事のビジネスとムチャクチャ相性がイイんですね。
 プロのゲームライターの方々が何度も挑戦してそこで覚えた「記憶」を、そのまま譲り受けてプレイできるので自力で何十回とやられて覚える必要がないのです!

 また、「何十回とやられて覚える必要のあるゲーム」というのは一人のプレイヤーからたくさんお金を巻き上げるアーケードゲームのビジネスとも相性が良くて、アーケードゲームに勢いのあった時代には適応したジャンルだったのかなと思われます。「覚えゲー」の代表と言われる、シューティングゲーム、格闘ゲーム、レースゲーム、リズムゲーム、全部アーケードゲームの人気ジャンルでしたもんね。

 そして、そのビジネスモデルは現在は「スタミナ制のスマホ用ゲーム」に受け継がれているんじゃないかと、『ドクターマリオワールド』の制限時間付きステージをプレイしていて思います。このゲームには多少の“ランダム要素”はあると思うんですが、大まかな配置は決まっているので何度も何度もプレイして「このカプセルが来た場合はこっちに」「このカプセルが来た場合はこっちに」と最適解を想定してあらかじめ覚えていく必要があるという。

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<画像はiOS版『ドクターマリオワールド』より引用>

 すっごく面白いゲームですが、時間が足りなくてゲームオーバーになると「(課金したら入手できる)ダイヤを使えば10秒だけ続きが出来るけどどうする?」って言われるのはすっげえイラっとします。『猫のニャッホ』の時にもあったからスマホ用のパズルゲームにはよくある仕様なんでしょうけど、ゲーマー的には「ぜってえコンティニュー=課金しねえでクリアしてやるかんな!」って思うもんじゃないかなぁ。


| ゲーム雑記 | 17:57 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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