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やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

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これぞ現代の『ロミオとジュリエット』!/『推しが武道館いってくれたら死ぬ』アニメ第2話

 『ゆるキャン△』のドラマと放送時間が2分被っていたためピッタリ録画ができず、スルーしようと思っていたのですが「絶対観た方がイイですよ!」と勧められ、FODで第1話が無料配信されていたので観たら面白く―――『ゆるキャン△』の録画を1時~1時29分、こちらの録画を1時29分~1時58分にセットして第2話も観ました!

 勧めてくれた人、ありがとう!




 『推しが武道館いってくれたら死ぬ』公式サイト

 端的に言ってしまえば、「地方の地下アイドル(女子)」を熱烈に応援するファン(女子)の話なんですが……原作を読んでいないので、放送開始前から「これは百合なのか?」「作者の前作は百合だったし、百合なのでは?」、第1話が放送されたときも「いや、これは百合なのか?」などなど―――『スマブラ』は果たして格闘ゲームなのか、みたいな議論をしてしまったのですが。


 第2話で確信できました。
 「これは百合だ」と。



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<画像はアニメ版『推しが武道館いってくれたら死ぬ』第2話より引用>

 第1話ではアイドルのファン側の視点ばかりが描かれていて、それももちろんコメディとしてものすごく面白かったんですけど「いや、これは百合なのか?」と聞かれると確かに微妙だなと思っていました。いや、ほら……だって、えりぴよさんの行動って割と気持ち悪いじゃないですか。



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<画像はアニメ版『推しが武道館いってくれたら死ぬ』第2話より引用>

 第2話からはアイドル側の視点も描かれるようになって、ファン側からの視点では見えてこなかったものがたくさん見えるようになりました。売れない地下アイドルだけど、このコたちみんなイイコだし、すっごいイチャイチャしてくれるんですよ。尊い!

 マジメな話、「地方の地下アイドル」という設定だけでイメージしていたものとはずいぶんちがっていて、一人一人しっかりと感情を持って生きているキャラクターなんだなと気付かされました。「今からバイトに行かなくちゃ」ってセリフがリアルだし、アイドルが偶像ではなくなる瞬間をしっかり描いているんですよね。



 そして、えりぴよさんから熱烈に応援されている舞菜もまた「一人の人間」として心情が描かれ、舞菜にとってもえりぴよさんが特別な存在なのだと明らかになります。それが恋愛感情なのかどうかは理系の方々に証明してもらわないとなりませんが、えりぴよさんにとって舞菜が特別な存在で、舞菜にとってもえりぴよさんが特別な存在ならば、これは両想いではないかっっ!


 古今東西、恋愛を描く物語は「高い障害に阻まれてそれを乗り越える」ものが王道です。
 決して好きになってはいけない相手を好きになってしまった『ロミオとジュリエット』が分かりやすいですが、教師と生徒だったり、兄妹や姉弟だったり、不倫関係だったり、狼と兎だったり……最近は「別に好き同士になっても誰にも咎められることもない関係」なのに、なかなかくっつかないラブコメも主流ですが(『高木さん』とか『かぐや様』とか、今季の『理系』とか)。


 かつては百合―――「女性同士の恋愛」も『ロミオとジュリエット』ばりに禁忌の関係として描かれていました。「女の子同士なのに」とか「親友を好きになってしまった」といった葛藤を描いた百合作品も多かったですよね。
 でも、最近では(少なくともフィクションの世界の中では)右を見ても左を見ても「女の子同士でイチャイチャするアニメ」で溢れていて、「女性同士の恋愛」を描いただけでは「高い障害」ではなくなっているんですね。なので、百合漫画や百合アニメは「新たな高い障害」をそれぞれ考えなくてはならないのですが……



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<画像はアニメ版『推しが武道館いってくれたら死ぬ』第2話より引用>

 この作品の場合、それが「ファン」と「アイドル」の距離感なんですね。

 決して好きになってはいけない関係だし、会えるのは握手会などのイベントの時だけだし、2人ともコミュ障だから(愛が重いだけという気もする)そんなイベントでもマトモな会話ができないし―――お互いに特別な存在だと思っているのに、近寄れない関係、これぞ現在の『ロミオとジュリエット』と言って何が問題あろう!


 あ……
 ということは、作品名の『推しが武道館いってくれたら死ぬ』の『死ぬ』ってそういう……



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<画像はアニメ版『推しが武道館いってくれたら死ぬ』第2話より引用>

 あと、個人的にすごく好きなのは、「ファン視点で見えるもの」と「アイドル視点で見えるもの」がちがうところです。「ファン視点」ではスリートップの一角でしっかりものに見える空音ちゃんが、「アイドル視点」だと割とポンコツに見えるのが可愛かったです。視聴者だけは「ファン視点」と「アイドル視点」の両方が見られるというね。



 にしても、今季のアニメはレベル高すぎじゃないですか?
 どれもこれも無茶苦茶面白い……やはり冬アニメは豊作のシーズンだったか。



◇ で、「百合」なの?

 「百合」だって言ってんだろうがぁ!オラァ!

 でもまぁ、「やまなしさんってどれもこれも百合判定するから参考にならないよね」と思われていそうなので、マジメに解説しましょう。きらら系のアニメとか、『ラブライブ!』とか、『バンドリ』とかもそうなんですけど、それらは「女のコ同士でイチャイチャするところまでは描いたから続きはみなさんが自由に妄想してください!」ってスタンスなんですね。

 要は、「百合が嫌い」な人にも見てもらわないとビジネスとしては成り立たないので、「百合が好きな人には百合に見える」「百合が嫌いな人には単なる友情に見える」ギリギリのラインを攻めているというか。


 この作品は、更にそこから一線を超えていると思います。
 「友情」とかでは誤魔化せない関係性を描いていると思います。このブログを読んでいる人にも比較的分かりやすそうな作品名で例えるなら、『わたてん』以上『やがて君になる』未満くらいかなぁ。なので、まぁ……「百合が嫌い」という人には「苦手なシーンもあるかもよ」とは言っておくしかないのですが。

 百合好きならば、観ておけっ!


【ネット配信は…】
 と言いつつ、FOD独占配信なので今から追いかけるにはFODプレミアムに入会するしかないです。
 『映像研』もFOD独占配信ですし、FODプレミアムなら今季アニメの話題作は結構見れちゃいますね

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