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日本語の漫画を英語に翻訳してみる!

 自作漫画『朝が来る』をホームページにアップした頃、
 某氏から「面白かったので、どうせならワールドワイドへの展開を目指して英語やフランス語に翻訳してみたらどうでしょう?」という提案をもらいました。その時の自分は気乗りしていなかったのですが…という今日の話。

(関連記事:縦書きの漫画を、横書きにする海外展開
(関連記事:「縦書きの漫画を、横書きにする海外展開」の続き


 ↑の記事は2年前に書いたもので、自分は「縦書き文化に根付いている漫画を横書き文化の国で展開するのは難しいのでは」と書きました。映画とかアニメとかならばセリフを現地の言葉に吹き替えれば済むのだけど、漫画の場合は視線誘導が狂ってしまうから“演出”が思うようにいかない―――と。

 そしたらまぁ、コメント欄で「そんなことはない!」と散々言われまして(笑)。
 実際、横書き文化の国で日本の漫画が楽しまれているのだからそりゃそうなんですけど……それって「任天堂のゲームは世界中で売れているから、日本のゲームは世界中で売れている」と言うようなものじゃないかなぁと当時は思っていました。


 自分のことに話を戻しますと、今の自分に「ワールドワイド」なんて目標は分不相応だろうよと。
 まずは地に足のついたところから頑張るべきだろうよ自分、と考えていました。



 そんな状況だったんですが、考えが変わる出来事が新年に起こったのです。
 久々に会った友達から「これ、フランスのお土産!」と。
 フランス語版『ハンターハンター』20巻のコミックスをもらいまして。なんでかは知らん。

 フランス語は大学時代に第2外国語でかじったことがありつつも、大学3年になった際に全て忘却したのでサッパリ読めないんですが……巻末に、どうやらパームさんと貞子についての解説コラムが書かれているみたいで。漫画が日本の文化を伝える一つの手段になっているんだと、ちょっと感動したのです。
 『リング』はハリウッドでリメイクされたと思うのですが、このコラムでは97年と書かれているので日本版と思われ(でも調べたら日本版は98年公開だったみたい)(??)ます。


 日本文化を伝える手段には、ゲームもありますし、アニメもあります。それこそ映画だってあります。
 ですが、それらのメディアがある程度の資本と人員を要するのと違って、漫画は“一人”で描けるものです。一くくりに“漫画”と括っても、沢山の人が関わる商業作品と、何のしがらみもない同人作品ではまた違うものです。そうした作品の方が、より生のメッセージを伝えるが出来るんじゃないだろうか。
 一つの作品で何かが変わるワケではありませんが、今始めておくと未来に何かが変わるかも知れないぞ―――と、前向きに考えてみたのです。

(関連記事:漫画はお金がなくても作れるエンターテイメント



 問題は「自分にそんな英語力があるのか?」ってことですよ。
 自慢ではないですが、僕は受験英語はそれなりに出来た方ですし(むしろ国語が苦手教科だった)。
 そんな自分に英語力がないのなら中高6年間の英語教育なんて何の役にも立たないんだって証明になってしまうじゃないですか。僕ら世代の英語力を見せ付けるためにも、ここで意地を見せてやろうではありませんか!!









 エキサイト翻訳

 Yahoo!翻訳

 Infoseekマルチ翻訳

 Google翻訳



 白状します。
 翻訳サイトを使って遊びたかっただけです。日本文化とかは二の次でした。
 ブログのネタになるかが一番大事!それ以外のことは二番目以下の優先順位だ!




 ということで、さっさと翻訳しちまうべーと思ったら想像以上に面倒くさいことに。
 そもそも日本語のセリフを入れるのだって結構な時間がかかる作業なのに、そこに翻訳が加わるワケですからね。大体1ページ30分かかるという予想外の展開ですよ。全ての作業が終わる頃には24ページ×30分=12時間?ヒ、ヒイイイイ!


 とりあえず6ページ目まで終わった段階で気になったところをピックアップします。



 1ページ目1コマ目
 冒頭シーンのモノローグ。
 これを英語に訳すと、↓こんなカンジ。



 1ページ目1コマ目-2
 読みづらくないのか、コレ(笑)。

 でも、2年前の記事では「読みづらいなんてことはない!」というコメントが多数寄せられましたし、手元にあるフランス語版『ハンターハンター』もこんなカンジに文字が置かれているので(中央揃え)。これが一つのテンプレだとは思うのですよ。



 日本語に合わせたフキダシは横幅がせっまいので英語に直すと大変ですね。
 「この単語とこの単語は改行で離しちゃってイイのか?」とか、逆に「この単語とこの単語を同じ行に入れないとフキダシに収まらないぞ」とか。段々、日本の漫画ってどうして縦書きなんだよ!とイラだって来たり(笑)。縦書きじゃないと表現できない手法に普段頼っているくせにね。




 3ページ目3コマ目
 3ページ目3コマ目。
 このまま翻訳サイトにかけてもダメだろうから、なるべく正しい日本語に直そうとして「今日子の話と言えば」に変えて翻訳してもらったのですが……


 3ページ目3コマ目-2
 この場合の「話」って、「story」で良いの?
 受験英語しかやっていないと、一つ一つの単語のニュアンスがイマイチ分からんのですよね……。
 「story」って「物語」みたいな意味じゃないのかなぁ。「話題」で翻訳すると「topic」になるのだけど。うーん……?




 4ページ目2コマ目
 日本語だとコレで通じると思うのですが……
 「とこ」をこのまま翻訳してしまうと「place」になるので、正確に「今日子の学校の制服は」として翻訳したところ。



 4ページ目2コマ目-2
 長い。
 どこを省略して良いのかが分からないので教科書英語のまんまなんだけど、長い。まーイイか。意味さえ通じれば。「あ」=「Ah」も怪しいところだ。




 5ページ目4コマ目
 さて、ここだ。
 『朝が来る』の重要な要素として「アイツ」というキャラは男か女かを明示してはいけないというものがあるのです。ここを「him」とか「her」とかにしてしまえば楽なのだけど、それをしてしまうとこの作品ではなくなってしまうのです。なので「アイツ」のまま翻訳してみたところ……


 5ページ目4コマ目-2
 「that fellow」……?
 この言い回しを逆に「英語→日本語」に再翻訳してみたところ、「その仲間」という日本語になりました。

 仲間……
 うーん。何か、身も蓋もないというか。「アイツ」という言葉に込められた距離感が全部台無しになっている気がするのだが。まぁ、今更だな!



 6ページ目5コマ目
 名前が出るコマ。


 6ページ目5コマ目-2
 狭ぇし。



 4ページ目4コマ目
 地味に悩むのはこういうのです。
 「日本語としては間違っているのだけど、そこに意味がある」パターン。


 開き直って「ダンナ」で翻訳してみると、4つの翻訳サイトはこんな回答を下さいましたよ。


○ エキサイト翻訳
 「ダンナ」→「Husband」

○ Yahoo!翻訳
 「ダンナ」→「The master」

○ Infoseekマルチ翻訳
 「ダンナ」→「The master」

○ Google翻訳
 「ダンナ」→「Danna」




 Googole、潔いな(笑)


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 コレはコレで良いかなと思います。
 “資本”をかけずにやることが大事なので、「誤訳上等!」な気持ちでとりあえず1人(+4つの翻訳サイト)で一通り仕上げてみて。「ここの訳、全然違うよ」と言われたらコッソリ直せば良いんじゃないかと思っています。頑張ることが大事!


 英語の勉強する時間があるのなら、絵の練習しろよって話ですしね。


 英語の話はともかく、「縦書き」か「横書き」かは思うところではあります。
 このブログだって「横書き」ですし、携帯電話だって「横書き」ですよね。日本人に「横書き」は浸透しているのに、ほとんどの漫画が「縦書き」なのは、雑誌として統一しなくてはならないからです。この作品は右のページから読むけど、こっちの作品は左から読んで……という雑誌は基本的にはありえませんからね。(昔ジャンプの企画で両側から読める号ってのがあったのを思い出した)(あれはひっくり返して読んだんだけど)
 漫画雑誌以外の雑誌で連載されている漫画には「横書き」の漫画だってありますしね。

 つーと、電子書籍が一般的になった未来だと、「縦書き」じゃなくてはならないルールももっともっと弱まると思うんです。電子書籍ならば作品ごとに「この作品は横書きです」「縦書きです」と分けれるワケですから。
 現在の日本の漫画は「縦書きに向いた漫画」が発展しているんですけど、もっと未来になると「横書きに向いた漫画」が発展していくのかもなーなんて妄想したりして。


 ま、現在は2010年なので「2010年に向いたもの」を最優先するんですけどね!


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| 漫画作成 | 18:20 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

海外版の漫画にもいろいろあっておもしろいですよね
擬音も完全に現地語に直されてるのもあれば、枠外に注釈をつけてるだけのもあったり

| めののん | 2010/02/22 07:51 | URL | ≫ EDIT

難しいですよね。
日本語で当たり前に使っている表現が、
実は日本の文化を踏まえたもので、外国人には理解不能になってしまう
ということが多く、そうして日本の文化に気づかされることは面白くもあります。

>今日子んとこってセーラーなんだ
Kyoko,you have a sailor blouse in the school.
でしょうか…?

| tenk | 2010/02/28 12:58 | URL |

👹英語の表現力の無さや欠点の多さ。だからアメリカは漫画
大国になれず日本に惨敗したのだ。文字すら発展出来なかった
情けない国が漫画大国になれるかよ。

| 妹 | 2016/05/28 05:47 | URL |















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