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洋ゲーというより“昔の和ゲー”『ゾンビ イン ワンダーランド』紹介

『ゾンビ イン ワンダーランド』
 Wii用/3Dアクションシューティング
 マーベラスエンターテイメント/Akaoni Studio(スペイン)
 2010.3.16発売
 800円(ショッピングチャンネル専売)
 公式サイト

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 人数や資本力がない会社であっても、アイディア勝負のゲームを出せる!
 これがWiiウェアの理念であることは以前に書きました。

(関連記事:Wiiが成し得なかった“革命”~その1.アイディア勝負のWiiウェア

 もちろんコレは海外にも言える話で、海外の小規模な会社がアイディア勝負のソフトを作っているというニュースはチラホラと日本にも届きます。
 しかし、そうした企業にはなかなか“日本での配信”は敷居が高いそうです。言語の問題もありますし、海外の会社が日本で配信する際にはパブリッシャーを間に挟まなくてはならないそうな。なので、日本の大手企業がローカライズをすることが多く、『ロストウィンズ』はスクウェアエニックス、『グーの惑星』は任天堂が、日本での配信を行っていますよね。

 マーベラスエンターテイメントはそこに目を付けて、「ワールドゲームパレード」というシリーズを立ち上げたのでしょう。この『ゾンビインワンダーランド』(スペイン)を始めとして、『ビットマン』(オーストリア)、『らくがき★ヒーロー』(デンマーク)、『かたむきスピリッツ』(フランス)と言ったように、ヨーロッパから生まれたアイディア勝負のソフトを次々と配信していくようです。


 なので、「海外のゲームを集めるということは高い技術力で作られた最先端のゲームばかりなんだろうなぁ」とは思ってはいけません。『Halo』とか『GTA』のように、世界中で大ヒットするようないわゆる“洋ゲー”のイメージを持ってしまうと肩透かしを喰らうでしょう。

 この『ゾンビインワンダーランド』のディレクターを務めたホセ・マヌエル・イニゲス氏のインタビューが公式サイトに載っているのですが、スペインはゲーム開発後進国であると語られ(ゲーム開発の会社は10社あるかないかくらいだそうな)、氏自身ゲーム開発のために日本に留学したこともあるとか。

 つまり、「ワールドゲームパレード」というのは「世界中の最新鋭のゲームを集める」というよりは、「世界中の色んな国が作っているゲームを紹介する」展示会のようなシリーズなんだと思うのです。ゲームを通じて国際交流をするというか。お洒落な洋食というより、地元の大衆食堂のメニューを覗き見るような印象。

 そういう意味では、第1弾のソフトがこの『ゾンビインワンダーランド』というのは意味深いですよね。
 日本を大好きなスペイン人が作った「日本っぽいゲーム」なんですから。


↓ 以下、感想はクリックで。




○ これは“いつの日本”なんだ
 『ゾンビインワンダーランド』は前述の通りスペインの会社が開発したゲームですが、「日本っぽいゲーム」を目指したようで、キャラクターデザインは日本人が担当されています。その可愛らしい絵柄だったり、1ステージ目が日本の大正時代をモデルにしたようなレトロな街だったり、主人公が桃太郎だったりから、このソフトが発表された頃からちょっとした話題になったのですが……絵柄に騙されて購入して、意外な難易度の高さに悲鳴をあげる人が続出したみたいです。「騙されて」というのもアレなんですけど(笑)。



 「難易度が高い」というよりは、「不親切」と言っちゃってイイかも。
 なんか……昔のゲームってこんなだったなぁと思い出させるゲームなんです。


・4回喰らったらゲームオーバー。ライフ回復アイテムは滅多に出ない。
・特殊武器を使わないと敵が堅くてなかなか倒せないのに、特殊武器の弾数はかなりシビア。
・見えないところから攻撃される。
・1ステージが長く、ゲームオーバーになったら当然ステージの最初からやり直し。
・時間制限があって、時間が来ると当然のようにゲームオーバー。


 この辺のゲームデザインは、人それぞれ好みがあるから文句を言うのもアレなんですけど。
 もっとバシバシ特殊武器を使えるようにするとか、敵の攻撃を喰らってもライフ回復アイテムでどんどん回復できるとかって方が、爽快感が出て日本では受けたんじゃないかなーって思います。現状だと、左右に動き続けて敵の攻撃に合わせてZ避けを使うだけの単調なゲームになってしまっています。This is a 避けゲー。


 しかし、もっと深刻な問題は……

・使用キャラを変えたい場合は、ゲームオーバー→タイトル画面→もう1回やり直してキャラ選ぶという手順が必要
・ゲームオーバー時の「コンティニュー?」の10カウントを人為的に減らす手段がない(ボーっと待つのみ)
・ストーリーモードでコンティニューする度に紙芝居を見せられる(スキップは出来るけど)
・アーケードモードは1ステージ終わると強制的にタイトル画面に戻る
・スコアアタックを楽しむモードなのに、今のスコアが何位に入ったかも分からない




 “今のゲーム”として考えるとダメダメ過ぎる部分は目立ちます。
 ただ、ゲーム開発に不慣れなスペイン人が作ったこと、ディレクターのホセ氏が日本のゲームに憧れて作ったこと、ホセ氏が好きな日本のゲームが『1942』のようにかなり以前のゲームなこと――を考えていくと、納得出来る部分があります。昔のアーケードのゲームに近い印象というか。グラフィックを別にすれば、「バーチャルコンソールアーケードのゲームだよ」と言われても納得出来るというか。



 こういう辛口評価になってしまうのは、「いいところ」があるから勿体無いと思うがゆえに。
 『罪と罰』のようにガンガン前に進んでいくスピード感はないのですが、障害物を吹っ飛ばしてステージが広がっていく様は気持ちがイイですし、特殊武器を使って効率良く敵を殲滅していくのは頭も使えて楽しいです。自分は未経験なんですが2人プレイが出来るというのも魅力の一つです。なのに細かい部分が非常に悪くて、「他人には薦めづらい」ソフトになってしまったかなーと。

 日本で配信するからには、こういう部分をちょこっと直すだけで化けたと思うんですけど……
 ローカライズをしたマーベラスとしては「素材そのものを楽しんで欲しい」ようですし、第2弾の『ビットマン』に対して「日本人に合わせて高難度のモードを加えました」と言っていたくらいなので、日本人に合わせて難易度を下げるみたいなことは考えなかったんでしょうね。イージーモードを付けただけでも印象は違ったのになぁ。




○ 総括
 ということで、「スペイン人が作った昔の日本っぽいゲーム」という部分に価値を見出せるか次第かなと思います。
 純粋にゲームだけ見ると惜しい部分ばかりが目立って、いいところがなかなか見えないかなと。通常ステージの難易度が高いのに、ボスはパターン攻撃をしてくるだけの“ひたすら長い”ステージだったり。日本のゲームにだって良いゲーム・悪いゲームがありますけど、日本の「良いゲーム」と比較すると見劣りするなーというのが正直な気持ちです。

 少なくとも、Wiiウェアランキング1位になるゲームではない……と。

 ただまぁ、「異文化に触れる」という意味では面白い体験が出来たと思っています。
 スペインのゲーム開発の事情なんてこんな機会がなければ知ることはなかったでしょうし、第2弾・第3弾と頑張って欲しいですね。「日本でゾンビインワンダーランドが大人気だって!」を、「チョロイな」と思うのではなく、「次はもっと頑張ろう!」と励みにして欲しいです。ほら『珍ポ』の例とかあるからさ。第2弾・第3弾は物珍しさでは売れないからね!


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