やまなしなひび-Diary SIDE-

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サッカー日本代表が勝てなかったのは、「日本人だから」ではなかった

 まだW杯の話です。
 「W杯後にもサッカーを楽しんでもらう」ことを考えると、やっぱりW杯前のことも語らなきゃならんと思いまして。ここ10年以上、日本サッカーにあった「日本人にサッカーは向かない」「だから勝てないのも仕方ないんだ」という論調について今日は書きます。



 「得点力不足」

 流石にプロの解説者やジャーナリストにこういう言い方をする人はいないと思いたいのですが、スポーツニュースなんかではサラッと「今日の試合も日本代表は課題の得点力不足を解消出来ないまま敗れました」みたいな一文で締めくくられたりします。あたかも、日本代表だけが「得点力不足」に苦しんで、そのせいで負けたかのように。


 トンでもない話です。

 サッカーというのは「得点を多く取った方が勝つ」スポーツですから、
 W杯で優勝したチームでもない限り、どこのチームも得点力不足なんですよ。


 「敗因は得点力不足」だなんて言ったら、サッカーのルールを説明しているに過ぎません。
 でも、「日本はずっと得点力不足だ」「他の国はそうではない」「日本には点が取れるフォワードが生まれない」「日本の国民性が」「農耕民族だから」「学校教育が悪いんだ」などなどなどなど……10年間で何度こんな言説を目にしたことか。


 98年大会の惨敗の時も、06年大会の惨敗の時も、
 「日本人だからダメなんだ」という論調がありました。

 日本人は協調性を重んじるから、「何が何でも俺が点を取って試合を決めてやるんだ」って選手が出てこないんだよ―――とか言っている“自称サッカー通”がどれだけいたことだか。




 じゃあ、野球は?
 WBCの時、野球の日本代表は「世界一のピッチャー陣」と言われていましたよね。
 先発・中継ぎ・抑えに多種多様なピッチャーがいて、他のチームを圧倒する守備力でWBCを2連覇しました。1回目の優勝は運が味方してくれた結果でしたけど、2回目の優勝は間違いなくピッチャー陣の力での優勝でした。

 ピッチャーなんてポジションは、「何が何でも俺が投げて試合を勝ってやるんだ!」という人でなければ立てない場所です。良い意味でも悪い意味でも、自分が強くて負けん気の塊でわがままな人間でなければ務まらないんですよ。



 野球のピッチャーにはそういう人材が集まって、サッカーにはそういう人材が集まらない。
 だとしたら―――それは「日本人の国民性」の問題ではなく、「日本サッカー」の問題です。人材を引っ張ってこれる魅力や、それを育てる育成力がサッカーになかったというだけの話です。


 日本サッカーが勝てない理由を、どう足掻いても改善の出来ない「国民性」とか「教育」とかのせいに押し付けて責任逃れをしてきただけじゃないですか。「天狗の仕業」と同じ理論。責任は全部ワケの分からないものに押し付けてしまえ、と。



 それこそがサッカー人気を低迷させてきた理由だと思いますよ。
 「日本人にサッカーは向かないんだ」と思い込ませてしまえば、「じゃあ応援しない」と思うし、子ども達も「サッカーより野球やろうっと」と思っちゃいますよ。何でもかんでも「国民性」のせいにするとか、日本人をなめんなよ。


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○ 確かにある「世界のトップレベル」との差
 「得点力不足」と似ているけど全然イミの違う言葉に「決定力不足」というものがあります。
 分かりやすく解説するとこんなカンジ。


【得点力不足の原因2種類】
・チャンスを作ってもシュートが入らない(=決定力不足)
・そもそもチャンスが作れない



 ぶっちゃけ問題の深刻さは後者の方が厄介なんですが……

 「日本代表には決定力が足りない」という言い方なら、まだ同意出来ます。
 日本だけじゃなくて、世界中の国がなかなかシュートを決めきれなくて苦しんでいるんですけど……今回のW杯のトップ4に入ったチームなんかを見ると、上位に行けるチームとそうでないチームでは、やっぱり決定力の差は大きいなぁと感じました。



 決定力というのは、「トラップ技術」と「シュート技術」です。
 メンタルだとか本気さだとかそういう精神論に逃げ込んで(その原因も全くないとは言いませんけど)、最終的に「日本人だからダメなんだ」「仕方ないんだ」という結論に持ち込もうとする人が沢山いますけど。単に技術の差ですよ。育成で何とかなるレベルの話です。


 日本人選手というのは、相手のマーク(自分に対する守備)が付いていないところだと物凄く高い技術を発揮できるんだけど、相手のマーク(自分に対する守備)が付いていると途端にミスをしてしまう―――という説は、確かにその通りだと思います。

 今回のW杯で、日本代表の中でも本田圭佑・松井大輔の二人は相手のマークをものともせずにプレイしていましたけど、それはやっぱりこの二人というのはヨーロッパのリーグに所属して、普段から厳しい守備相手に戦ってきたからだと思います。
 自分は優秀な選手がどんどん海外に出ていく現状はマズイと思っているんですけど……Jリーグでプレイしている選手と、ヨーロッパ上位のリーグで活躍している選手では、そうした技術の差があることも否定出来ません。


 逆に言うと、それこそ「国民性」の問題じゃないって証明ですよね。
 「Jリーグのレベル」の問題ですし、Jリーグのレベルを上げていけば解決する話です。




 W杯を制したスペイン代表の司令塔シャビは、173cmですよ。
 サッカー選手としては体格に決して恵まれていないけれど、トラップ技術とパス精度と運動量で世界を制したワケですよ。日本サッカーはそこの差を認めた上で、その差をこれからどう埋めていけばいいのかを育成段階から考えていかないとならんと思うのですよ。


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○ 「日本人らしい」でも勝てることの証明
 10年以上前、中田英寿がセリエAで大活躍していた頃―――彼の日本人離れした発言や行動を取り上げ、「他の日本人らしい選手は活躍できない」けれど「中田は日本人らしくないから活躍できるんだ」的な論調が確実にありました。

 98年の惨敗の時も、06年の惨敗の時も―――
 「中田は良かったよね」「日本人らしくないからやっぱり凄いよね」みたいな。



 今回の大会も、カメルーン戦後の本田圭佑に対して同じような報道がされかけましたけど……
 最終的には「チームとしての結束力」や「日本人らしいひたむきなプレイ」なんかが注目されたと思います。非常に日本人らしいキャラクターの岡田監督も含めて、「何だよ、日本人らしくても勝てるんじゃん」とみんなが気付けたんですよ。

 僕が、今回のW杯で一番嬉しかったのはこのことでした。
 10年以上、「サッカー日本代表が勝てないのは日本人だからだ」と言い訳にされてきたことが、全然間違っていたんじゃん、と証明してもらえたことでした。



 逆に言うと、コレから日本代表に選ばれる選手・監督は大変ですよ。もう言い訳出来ませんから。
 日本人であってもやり方次第で世界のベスト16に入れることを証明してしまったワケで、そこまで行けなかったら「やり方が悪かった」ということになりますからね。



 でも、ようやくここまで来れたとも思うんです。
 ずっとずっと「日本人だからダメなんだ」と言われてきたけれど、これからは「日本人でも戦えるんだ」と思えるんですもの。楽しみですよ、これからの日本代表も、そこに繋がるJリーグも。



 Jリーグは今晩も地上波の中継ないけどな!!
 「名古屋グランパスvs清水エスパルス」が観たいなぁ……ちくしょう…。


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| サッカー観戦 | 17:28 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

そうやって日本人だからじゃないとか言う方がよっぽとカスなんだよ
そもそも本心から日本人だからとか言う人間なんてほとんどいないよ
だいたい世界のゴキブリとかいわれてる中国人、臭い、汚いといわれているインド人、
世界中のきらわれものの韓国人、白人も体臭が臭いとかいわれてるのに
だいたいけいおんなんて萌えアニメ見てるカスは死んだ方がよい

| 西沢 | 2010/07/25 04:03 | URL |















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