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アニメ『けいおん!!』各話感想メモまとめ(14~26話)

 3ヶ月前にも実施した、mixi日記に書いていた『けいおん!!』感想メモのまとめですよー。
 1~13話のまとめはこちら


 過去に書いた自分の文章を並べて、そこに現在の自分がコメントを付けていくという作業です。
 なので、アニメ2期26話までのネタバレを含むことをお気をつけ下さい。


<ルール>
・14話から26話までの感想メモをコピペ
・“26話まで観終っている”現在の自分のコメントを赤字で補足
・なので、基本的にアニメ版26話までのネタバレを含みます
・思うがままに書いた感想なので、ところどころに間違いがあったりするでしょうが優しく許して下さいな
アニメ1期・全14話のネタバレも含みます。
原作コミックス4巻までのネタバレを含みます



 ということで、今回の記事も超長くなることが予測されるので格納しました。
 続きは「続きを読む」か「記事URL」をクリックにて表示です。ではでは。




<07月11日 23:01>
○ #14 「夏期講習!」感想

 新OP&EDだと!!
 全く予想していなかったのだけど、後から思えば「どうして予想していなかったのか」と思います。「この商機をポニーキャニオンが逃すワケがない!」ですもの(笑)。
 2期はゴーマニのインパクトが強かったから、今はまだ戸惑っていますけど……時間が来たら慣れるようになるんですかねぇ。

 それにしても、1クール目で描かれた「唯の物語」を踏まえた上で、この新OPの歌詞と絵を観ると……切なくなるものがありますね。これはもう「最後のOP」を自覚している映像ですもの。唯はもちろん、他の4人ももう覚悟している顔というか。

 1クール目のゴーマニの絵は、1期OPの完全版的なものだったんですが。
 2クール目のコレは完全新作という絵で……それは嬉しいのだけど……いよいよ、この物語も終わりに向かっているというか。寂しくなるなー。

 まだ落ち込むのは早いか(笑)。
 物語としては、あと一山・二山あると思いますしねー。


 さて、夏期講習の回。
 の前の、律紬イチャイチャシーン―――原作でもトップ3に入るくらい、このエピソードが大好きでした。ムギちゃんは可愛いなぁ。あの練り練りする水飴(?)をパクッとするシーン、妙にエロイと思ってしまった。

 これをそのまま本編でやっても30分は持たないのでどうアレンジしてくるかに不安もあったのですけど、「叩かれる」部分だけを延長したことによって、軽音部全員が話に絡みつつ―――「ショートケーキの苺は大事か」というもう一つの軸を作ることで、物語の構造を多層化するという!

 流石、花田先生や!
 唯が生徒会室に和を呼びに行くシーンは「そこに繋げて来るか!」と爆笑してしまいました。



 まぁ、「叩かれる」ことに注目すると、ムギが中途半端なボケをした際に律っちゃんはツッコんでんだから、ついでに叩いてやれよとは思ったんですけど(笑)。
 シチュエーションコメディとして、どうしても大ボケ唯に持っていかれる構造にしたのが面白かったです。妹の写真を間違えて提出とか…っ。

 今週は唯のキャラ、澪のキャラを描きつつ、「律の物語」「紬の物語」の片鱗を見せられたのかな―――と思います。まだ本格的には分かりませんけど。


 律っちゃんの場合、1期で「他人から理解される」ことがテーマだった分。
 今回のムギちゃんが“律っちゃんの本性”を見事なまでに理解していたことが2期テーマの一つの暗喩のような気もしつつ、ムギちゃんは1期の頃から理解していた気もする……(「律っちゃんの替わりなんていません!」に代表されるように)


 ムギちゃんの場合、「親からの自立」と「自分で開く扉」が軸になると思うんですけど……
 今回のコレって結局“律っちゃん頼み”で、自分から何かを行っているワケじゃないんですよね。ホームセンターとかおでん屋とかと同じようなカンジで。1期13話でバイトまでしていたことを考えると、「自立」と呼べるほどのことはまだしていないよなーと正直。

 ただ、1期の頃は「観察者」だった彼女が、律澪や唯梓のように「私もスキンシップをとりたい!」と自己主張したのは興味深いです。観客からプレイヤーへ。これって「ムギちゃん弾き語りすればイイんじゃない」に繋がる描写かも。ハニースウィートティータイム。



 それはそうと……
 前回あれだけシリアスに「梓の物語」を描いたのに、今週は何事もなかったように3年生メインの話なのである。梓もケロッと普通にいるし―――

 これって見ようによってはすげー残酷な描写ですよね。
 3年生視点では、4人とも「梓の孤独」には気付いていないということだし、気付いていなくても物語は進むということだし。
 「唯の物語」を描いた時には、「陰から見守る憂」や「手助けしてしまう梓」や「成長を見守ってくれているおばあちゃん」なんかをしっかり出していたのに!逆に言うと、そこまでして「梓の孤独」はシリアスに描く意図があるってことなのか。



 唯・律も大学進学に進路を決めたんですね。
 唯が憂に起こされなかったというのは、恐らく唯が「自立」したという描写なんでしょう。その割には和ちゃんの横で寝ていたけど。その割には毛布かけられていたけど。

 しかし、「ショートケーキの苺」が如何に大事かを力説する唯は激しく可愛かった。大人になることを自覚しても、この辺は変わらないなぁ……と思ったけど、ムスッとするだけならともかく、ここまで激高する唯は初めてじゃないか?

 「大人になる=苺を取られたことにブチギレる」ということだったのか!
 あー、それにしても可愛かった。このシーンだけ10回くらい観てしまった(笑)。もうココにチャプター設定しようかと思ったほどに。



※ 補足コメント
 我ながら散らかった感想だなぁ…と思いつつ(笑)。
 26話まで観た現在だと、「的外れな部分」と「鋭い部分」の両方があって―――

 まず、「ムギちゃんの自立」に関しては本編ではこの後も描かれませんでした。
 というかムギちゃんは1期で成長しきっている分、2期ではあまり内面に踏み込めませんでしたよね。心情を吐き出したのはこの回と、あと20話のラストくらいで。この辺は「自分の予想が外れた」ということを差し置いても、ちょっと残念。

 「律っちゃんの物語」に関しては、ここからジュリエットの話に繋がったと考えると……もうちょっと尺を割いて欲しかった気もするけど、そんなに悪い話でもなかったのかなと思います。しかし、この回は確か「男の子に見えてしまわないように」という作画への指示があったなんて話だったけど、後にジュリエットをさせるなら男の子方面に描いていた方が良かったんじゃないですかねぇ……

 「梓の孤独に先輩達は気付いていない」は伏線だったので、後に。







<07月18日 21:56>
○ #15 「マラソン大会!」感想

 今週の見所は、何と言っても「ふわふわ時間 律っちゃんバージョン」だよね!
 あと、唯憂姉妹がイチャイチャ買い物しているところ!!いつも言ってる!

 しかし、12~13話でシリアス方面に舵を切るのかと思いきや……この15話は随分と「力の抜けた」回でしたね。繋ぎの回ではあるんだろうし、その中でもキャラクター一人一人の考えがしっかり描かれてはいたんですけど。

 せっかくこれまで「自立」を描いてきた唯なのに、今週思いっきりみんなに迷惑かけていたのはどうなんだ。
 うーん……演出意図は分からなくもないのだけど、流石におばあちゃん家で羊羹食べているのは……


 さてと、マラソン大会。
 さわちゃんの「自分が学生時代の頃は、先生は走らなくてイイから楽だと思っていた」とか……上手い台詞ですよね。

 マラソン大会は唯達が入学する前からあって、唯達が卒業した後も続くもの。
 今こんなに辛い思いをして走っても、大人になってから思い返すと違う角度で見えるはず。
 『けいおん!!』2期は“高校生活最後の1年間”を描くつもりでしょうから、こういうイベントもしっかり描いて、実はこういう一瞬一瞬が大切なんだよねとしっかり描くんです。

 澪が、梓・憂・純ちゃんの2年生トリオの背中を見て、軽音部のみんなを待って一緒に走ろうとするシーン――キュンと来たなあ。
 これが1期に引き続き「澪の物語」なのかな。

 自分一人なら、もっと速く走れる。
 でも、みんなと一緒なら、自分一人では決して見られない景色が見える―――


 4話の修学旅行回や、7話のスライドショーなんかもコレに即しているんですけど。「梓の物語」では残酷なまでに「大事な仲間との別れ」を突きつけているのに、澪の場合はコレでイイのかという気もするんですよね。

 いつかどこかのタイミングで、澪も「一人で扉を開ける」場面を描くのか否か。それ次第で、自分の中の2期の評価が固まるかなーと思っています。
 「唯の物語」「梓の物語」に関しては不安はないけれど、残り3人もしっかり描かないと“1期を越える”ことは出来ないだろうなって。


 そう言えば、純ちゃんが軽音部の人達と接触しましたよ!
 いやいや、1期の頃に部活見学に来ているはずなんだけど、ものの見事に律っちゃんは忘れているみたいだ!
 純ちゃんの方も、梓を除けば、唯は「憂のお姉ちゃん」で、澪のことだけ「憧れの人」で、あとは「その他2人」なんだけどさ(笑)。

 自分はなんだか、この距離感が好きなんですよ。
 夏祭りのシーンでも、一歩離れたところから会話を聞いて笑ってるとかで……「友達の部活の先輩」という微妙なカンジがしっかり描かれているのがイイんですよ。誰もがみな、唯みたいに垣根を飛び越えて仲良く出来るワケではない。これがキッチリ描かれているのがアニメ版の良いところだと思うのです。

 憧れの先輩の前で頑張っちゃう純ちゃんが可愛かった。
 しかし、彼女はまだ澪の本当の姿を知らないのであった……!


 本当の姿で思い出しました。
 唯憂姉妹がさわちゃんの車に乗るシーン(ここも良かったなあ)――

 憂ってさわちゃんのことどう思っているんすかねー。
 1期の初対面はクリスマス回で、いきなり澪を剥いているところで(笑)。その後は「メイド服着ない?」と言われたり、おっぱいの大きさに言及されたり、梓を剥こうとしていたり。
 この2人ってマトモな会話をほとんどしていないと思うのです(笑)。2期13話で買収しようとしたりくらいで。

 本当はマトモな中身のさわちゃんを、憂は知っているのかなーとちょっと不安に思いました。今週のさわちゃんは(というか2期のさわちゃんは)マトモだったので「あれ?この人、今日はマジメだな」と思いやしていないだろうか。


※ 補足コメント
 ふむ。意外に冷静な感想ですね。
 自分は2期ではこの15話が一番「評価をしていない」回だったんですが、この感想を見ると結構有意義な回だったんじゃないかと思ったり(笑)。引き継がれていく学校の行事だとか、澪が敢えて(遅れている)唯達に合流するところとか。

 澪の物語はこのまんまでした。
 これが伏線になって21話で推薦を断るんですけど……1期の頃を知っている分、「もうちょっとあざとい描写をして良かったんじゃないかなぁ」と思います。1期の頃は露骨に、澪が唯のエアギターに光を見るとか(4話)、唯の言葉で勇気を持って演奏出来たとか(6話)、律っちゃんに「ありがとう」と言うとか(14話)、澪の心情を描写したのに。

 2期はその辺あまり掘り下げず進路変更をしちゃって、「何だよ結局仲良しで同じ大学に行くだけかよ」になってしまったのが残念でした。この話はこれから先の感想でも散々言っているから、この辺で(笑)。






<07月25日 22:35>
○ #16「先輩!」感想

 やっぱ、この手の話を描かせると『けいおん』は格が違いますね。
 ただ、1期を観ていない人には、ちょっと説明不足だろ!とは思いました(笑)。ネコミミも2期じゃやっていませんよねぇ。


 「梓の物語」は、軽音部に依存するようになってしまった彼女が、先輩達が卒業した後も自立して生きていけるか――という話になると思うんですけど。
 それ以前の、どうして彼女は軽音部に依存するようになってしまったのか?というところから描いてきました。入部したばかりの梓は、それこそ不真面目な先輩達に怒って辞めようとまでしていたのに……

 梓が軽音部に入ることを決めたのは、新歓ライブを観たから。
 一人一人の力はそれほどでもなくても、互いが互いをカバーし合うことで何倍もの力を発揮する――そんな先輩達に憧れたから。
 でも、実際に入ってみたら先輩達はちっとも練習してくれなくて。

 でもでも、「ライブでは力を発揮する」のも彼女らの一面だし、「ちっとも練習しない」のも彼女らの一面なんですよね。

 1期の「梓の物語」は、そんな先輩達の色んな側面を理解する話でした。
 ちっとも練習しない唯も、実はギターのことが大好きで。
 パッと見しっかりしていて格好イイ澪も、実は弱い部分が沢山あって。
 おっとりしていて物怖じしないムギも、実は子どもっぽいところがあって。
 いつも周りを巻き込んで騒がしい律も、実はみんなのことを引っ張っていたんだって―――


 この2期16話も、それに準じた物語ではありました。途中までは。
 ムギ先輩は実は可愛いし、澪先輩は実はみんなに甘いし、律先輩は実は意外に家庭的だし。
 みんな、今まで見たことがなかった側面を持っていて、まだまだ先輩達の知らない部分があって……

 梓自身、「自分らしさ」「軽音部に染まる前の自分」が分からなくなってしまって――――


 唯は言います。

 「律っちゃんは律っちゃんで、澪ちゃんは澪ちゃんで、ムギちゃんはムギちゃん」
 「らしさ」も、「側面」もなく、その人自身なんだと。

 梓もそう。
 マジメに練習したがる梓も梓だし、軽音部に染まってケーキを食べたがる梓も梓。

 「あずにゃんはあずにゃんだよ」


 誰も助けてくれなくて、依存から脱却出来そうになかった梓に、
 そんな梓の孤独なんか1ミリも気付いていない唯がちょっとだけ光を見せてくれました。

 「大人になっても変わらないものがある」と気付いた唯だからこそ、梓に「どんな自分も自分なんだ」と気付かせてあげられた―――この流れは美しかったなぁ。

 もちろん、これだけではまだまだ不十分だと思うんですけどね。
 でも多分、梓が最終的な壁を超える時、今回描かれたものが大きな意味を持つんじゃないかと思うのです。



 さてさて、その他に気になったこと。

 律っちゃん弟、聡が再登場。
 姉のお友達に焦ってトイレに戻ってしまうという。うわ思春期だ、とキュンキュンしてしまいました(笑)。
 中学生男子からすれば、高2・高3の女子なんてすげー大人っぽい存在ですもんね。当然、視聴者である僕らからすると彼女らの「全然大人っぽくない」側面を知っているのだけど、聡は知らないワケですよ。
 先輩達の側面を見て「らしさ」を考えていた梓なんか比じゃないくらい、遠くから見て「大人っぽい」とだけ判断してしまうという。

 この辺のキャラの使い方が上手いですよね。

 あと、細かいところだけど「澪だけは律の家に慣れている」カンジとか見事ですね。
 他のみんなは聡に「おぉっ!弟さんだ」的な距離なのに、澪だけは昔からの知り合いだから(多分)気軽に声をかけて。いつもは超人見知りの澪の新たな一面を見せてくれるという。

 それはそうと「この家も両親不在なのかよ!」とは思った(笑)。
 友達ん家でご飯って、ちょっとドキドキするイベントですよね。良いシーンだったなぁ。


 ということで、今週は抜群に面白かったです。
 日常を描くという意味でも、物語を描くという意味でも、キャラを描くという意味でも。
 やっぱり「誰か」に焦点しぼった時の方が安定している気がしますねー。いや、どの回がダメだったとかは言いませんけど……


 依存とはちょっと違う、梓自身が迷いに迷ってフラフラした後――唯の貼ったシールのおかげで戻ってきた「ぶ」のキーホルダー。
 一般的な「先輩と後輩」とはちょっと違うかも知れないけど、色んな人がいて、色んな関係があって。また、梓はそこに戻っていくんです。依存とはちょっと違う形に。

 良い回だったなー。13話で感じたものすごい寂しさからは少し救われた気になりました。



※ 補足コメント
 堀口さんが作画監督のあずにゃんメイン回。表情作画が凄かったですねー。
 梓から見た先輩達を描くということで、梓メインの回ではあるんですけど、「唯→梓」への言葉とか、意外に家庭的な律っちゃんだとか、この回のムギちゃんは可愛さ半端ねえだろ!とか、見所の多い回でした。澪だけ……微妙だった気もするけど。

 律っちゃん家を訪れるシーンはホント素晴らしかったなぁ。
 ドラムの練習の跡に梓が気付くとことか、ドアノブが超傷だらけのところとか、律パパのパンツに梓が照れるとことか。んで、「ごはんはおかず」の伏線がここに張られているというまさかの展開(笑)。ごはんはすごいよ!





<07月31日 23:05>
○ #17「部室がない!」感想

 あー、今週は唯憂姉妹の出番はなさそうだなーとボーッと見ていたら。
 最後の最後にどでかい花火が打ち上がりやがりましたよ!

 嬉しいけど……姉妹のイチャイチャが見れて嬉しかったけど……嬉しかったけど。これは、この姉妹にとって“一区切り”となる描写なんでしょうね。ずっと二人で歩いてきた唯憂姉妹だけれど、これからはそうではないという証。


 「憂の自立」の物語、最後の1ピースが揃いました。

 2期5話で憂自身「唯のいない世界」でも光を見れて、
 8話では、でも「お姉ちゃんが心配で一緒の大学に行きたい」なんて思っちゃって、
 9話では、努力を始めた唯を陰から見つめ、
 10話では、唯が「大人になる」ことを自覚したことに気付き――

 そして、この17話で憂は「憂のいない世界」で唯が奔走したことを知ったのです。


 「唯の自立」が描かれた後も、ちょいちょい「憂に助けられる唯」という描写はありました。マラソン大会もそうだし、先週のミシンも、今週の歌詞作りも一旦はそうなりかけました―――

 でも、それも今週ラストでひっくり返すためだったんですね。
 唯は一人で憂を看病して、自分なりのおかゆを作り。そして歌詞を作り――その歌詞を読んだ憂のカットはどこか寂しげに描かれました。笑顔のアップではなく、遠目からのロングの構図で、外から光が差してきて。

 ずっと2人でキラキラした関係を続けてきた唯憂姉妹だけど、それぞれが自立し、それぞれが別々に外からの光を見ました。


 かつて、1期12話―――文化祭直前に風邪で寝込んだ唯を見て、憂は「私が代わってあげられたら」と言っていました。でも、アレは間違いだったんですよね。もし憂が風邪で寝込んだら、唯はそれを放っておけないですもの。


 憂はそんなシンプルなことにすら気付いていなかった。


 「世話してあげる憂」「世話してもらう唯」――言葉は悪いけど、この二人の関係はずっと“共依存”だったワケですよ。でも、それも今週で一区切り。

 亀のように遅い歩みだけど一生懸命成長している唯に、憂は今週直面したのです。
 2人の成長は嬉しいし、物語として絶対に描かなくてはならないシーンだったけど……ずっとこの2人を追いかけてきた身としては……一つの時間が終わったことに寂しさを覚えるのです。


 ありがとう、『けいおん』。
 ありがとう、唯憂姉妹。この1年4ヶ月、ずっと…幸せでした。


 まぁでも!「唯が憂を思って作った歌詞」U&Iは超楽しみですけどね!
 部室の話ィ?知らねえよそんなもん!



 ……というワケにもいきませんよね(笑)。
 当たり前にあった部室が使えなくなって彷徨う軽音部の面々というのは、今まで見てこなかった学校の色んな側面を描くとともに、
 実はコレって“来年以降の彼女達”を暗示しているんですよね。


 別々の進路に進めば、今のように部室に集まってまったりお茶しながら練習なんて出来ない―――実は大切だった部室という空間に、この時点で気付かせるというのはキレイな構成だなーと思いながら観ていたのですが。

 その後の憂の描写に全部吹っ飛ばされたというか(笑)。

 もうスタジオの描写とかあんまり覚えてない……
 歌詞を作るやり取り、ムギちゃんの歌詞が斬新すぎたのと、梓がもじもじしながら歌詞読むのをみんなで目キラキラしながら聞くカットの絵が凄く可愛かった。ムギちゃんって推理ドラマ(2時間ドラマ?)好きっぽいのに、がんもどきやたぬきうどんを知らないというのはどういうことなんだ。


 憂のお見舞いにみんなが来るシーン……梓、普段のツインテールじゃなくて下の方で2つに結んでいるんですよね。
 風呂上りに急いで来たということなのか。髪型の話をすると、律っちゃんもそうなんだけど……みんな、良いヤツら過ぎる。そして、梓の髪型はこれはこれで人気が出そうだなと思った。



※ 補足コメント
 何という、私情丸出しの感想……!
 ハァ?知らねえよ!「私情」の挟まらない感想なんかありえねえんだよ!!

 唯憂姉妹については散々語ってあるので、この欄ではその他の部分について触れますか。
 ちらほらとクラスメイトとの交流が描かれるなど、20話に向けての布石が置かれていますね。唯といちごの会話とか。“部室”という空間がなくなってフラフラする様子はひょっとしたら、21話の進路変更の伏線なのかもですね。

 ちなみに原作最終回では、梓に「またスタジオで会えるから」って声かけているんですよね。
 一緒にスタジオで練習しようね、と。この17話を観る限りはスタジオ借りても練習しないような気もするんですけど(笑)






<08月08日 23:13>
○ #18「主役」 感想

 今週は澪律回。2人の「物語」がとうとう本格的に描かれ始めたのですが……原作にあったメイド喫茶のエピソードをここに入れてきますか。正直、あんまり『けいおん』らしくないなーと思いました。

 『けいおん』アニメの凄いところって、原作のエピソードをアニメ独自の「物語」に上手く落とし込むところにあると自分は思っているのだけど。
 このメイド喫茶のエピソードは正直、アニメのストーリーラインからは浮いているなぁと思ってしまいました。元々、原作からよく分からない話ではあったんですけどね。


 まーそれでも良かったところも沢山あって、原作ではサラッと流された「梓がメイド服を着る」という描写がアニメだとちゃんと説得力を持って描かれたのは良かったです!
 原作と順番を変えたことによって、2期の「梓の成長物語」を描いた分だけ「今の梓ならメイド服でも着れるよね」という説得力がありましたからね。

 1期9話では「メイド服だけは絶対に着ません!」と拒否していた梓だけど……そこから随分と成長したよなぁと思うのです。「メイド服を着ても、私は私!」と、きっと今の梓は思えているはず。



 さて、律っちゃんの話。
 律っちゃんって、実は軽音部の中では一番しっかりしていて精神年齢高いんですよね。1期の頃も、他の4人が段階踏んで成長していくのを、陰から背中押してくれる役回りでした。
 唯のためにみんなでバイトをしようと言ったり、澪を救うために仮想MCやったり、泣きじゃくる梓のために「梓のためにもう一度演奏しようぜ!」と言ったり。

 でも、みんなにはそれを気付かせないようにしてきました。
 誰よりも部長らしいことをやっているのに、「部長のくせにしっかりしていない」キャラでいる――――

 それはきっと“前髪を下ろした姿を見せない”理由に通じた話。
 「…おかしいし」という1期13話のセリフのように、律っちゃんは「他人には見せたくない一面」が自分にあることを知っているんです。これが1期が終わった段階。


 2期ではそこから更に1歩踏み込んできました。
 14話のムギの「律っちゃんって実は…」もそうだし、この回のジュリエット役もそう。澪とは違う意味で、他人からこんな風に見られるなんて……というところに躊躇してしまうんですね。そこに踏み込んで描いてきました。見せたくない一面にこそ、彼女の深層心理があると。

 最初「ロミオ役とジュリエット役、逆だろ!」と思ったけど、そういうことか。
 敢えて律っちゃんにジュリエットをさせることに意味があるんですね。このチョイスは本当に上手い。


 あと、何気に散々バカにしてくる梓の描写も良かった。
 今週は何気にあずにゃん祭りだった気もします。

 梓は律っちゃんの色んな側面を知っているし、「律っちゃんは律っちゃんだよ」という唯の言葉も聞いている。実はしっかりしていて家庭的で大人な律っちゃんのことを知った上で、力の限りバカにしているという(笑)。
 梓にとって律っちゃんは「反撃できる先輩」なんですよね。散々「コノヤローコノヤロー!」とやり合って、その上でニッコリ笑える関係。これも「梓の成長」を描いたからこそ。



 一方の澪。
 正直、「ひょっとして全肯定したまま終わるのか?」と半分くらい不安でしたが……ちゃんと描いてくれるみたいですね。
 澪は究極の内弁慶な性格で、1期の頃は「軽音部しかいないところでなら大丈夫」から「軽音部のみんなと一緒のステージなら大丈夫」のところまで成長しました。
 でも、それは「軽音部への依存」とも言い換えられて―――誰よりも仲間を大切にして、仲間のありがたみを知る彼女だからこそ、

 卒業して、離れ離れになってしまったらどうなるの?

 …という疑念がずっとありました。
 2期は4話でも7話でも15話でも、「仲間を大事にする澪」を肯定的に描いていましたから「それでいいの?」とずっと思っていました。


 と、ここでクラスメイトを使ってきたという。
 というか、このためにクラスメイトを用意してきたのかという。
 学校のクラスとは、言ってしまえば「社会」の縮図―――軽音部の仲間とだけ仲良くしていればイイ問題ではなく、否が応にもクラスメイトは澪を中心に引きずり込んでいきます。

 澪を「軽音部に依存した人間」にしないためにも、ここでクラスメイトを使ってきたのは上手いし、これまでのクラスメイトの描写もこのためだったのか、と感心しました。
 このために軽音部以外にも桜高には色んな生徒がいて、そうした人たちと関わりあって生きていく――というすごく当たり前の描写をずっと続けてきたんですね。佐々木さん(澪ファンクラブ会員のコ)がキャッキャッしたり青ざめていたりで、うむとてもよろしかったです。

 クラスメイトの描写も細かいですよね。背景のようで、1カット1カットしっかり表情が変わっていますし。ちゃんとキャラが立っていますし。
 クラスメイトからしても軽音部の連中は目立つ存在なんでしょうね。澪のことをよく知らない人は「しっかりしていてカッコイイ人!」という印象だとかつての梓や純を見ていると分かるんですが、クラスメイトはもうすっかり本性を知っているという。知ってて主役に投票するなよ、とは思いましたけど(笑)。


 んで、この「軽音部の外に向かっていく澪」を描くためのメイド喫茶バイトの話―――理屈の上では間違っていないのだけど、それでも結果何も成長できていないことに虚しさを感じてしまったのかもなーと思いました。原作のオチが脚を引っ張ったというか……



 まー、それはそれとして。
 「律っちゃんの物語」「澪の物語」をしっかり描いてくれるみたいで、とりあえずは安心しました。二人でベッドに寝そべるカットは美しかったなぁ……

 あと、先輩達の色んな側面を見てきたはずの梓が、澪の男っぽい格好を見て頬赤らめるシーンにこっちがドキッとしてしまいました。
 まさか「梓→澪」フラグか?原作では最初から「梓→澪」だったのだけど、アニメだとあんまりこの辺の描写がなかったんで……まさかコレきっかけで「梓→澪」描写が始まるのか??

 原作のバレンタインの回やるのかな?あのエピソード大好きなので、是非やって欲しいです。ただ、そうすると今度は憂をどうするのかがなー。「憂の物語」を考えると、もう原作まんまというワケにもいかないでしょうし。



※ 補足コメント
 ふむ……この回の感想は補足が必要ですね。
 「澪律がロミジュリに選ばれる」エピソードは原作4巻にもある話でコレは上手くアニメに落とし込んだと思うのですが、後半の「メイド喫茶で修行する」エピソードは原作3巻にある話であまり上手くないアレンジだったなぁと思いました。

 “原作のエピソードをアニメにも入れなきゃ”とし過ぎたせいか、前半と後半がアンバランスだったというか……

 あと、作品全体を見ると、この回で澪も律っちゃんも「成長」しきっていなきゃならないんですよね。オチが「何にも成長出来なかったや」というオチなんですけど。本来なら、二人とも18~19話で殻を破っておいて、それでも20話ラストで号泣したのだったら、21話の進路変更にも納得出来たと思うんですが―――

 まぁ、この辺は上手く見せられなかったかなぁと思います。
 結局ずっと「澪は軽音部に依存したまんまだったよね」と思われても仕方ないというか。うーん。





<08月14日 21:39>
○ #19「ロミジュリ!」感想

 律っちゃんのジュリエットかわええええ!!
 律っちゃんをジュリエット役に投票した14人のクラスメイトはすごいな!よくぞここまで彼女の可愛さを見抜いていましたよ!

 衣裳を作ったさわちゃんも流石ですね。
 1年目の文化祭衣裳なんかもそうだったんですけど、それぞれにどんな服を着せれば輝くのかをよくご存知で!さわちゃんもそうだし、中の人(アニメスタッフ)も!グッジョブ!!


 そして……先週の引きからすると、『ロミオとジュリエット』を通して澪と律の成長を描くのかと思いきや。
 こっちは何と「頑張って練習したので何とかなりました」で済ませ(笑)、それを見て疎外感を覚える「梓の物語」が主題だったという。

 「梓の物語」は16話でもう十分描いたんじゃないかな、後は最終回で良いんじゃないかな、と自分は思っていたんですけど……16話も実はタメの段階でしかなくて、16話で消化されなかった宿題をここで返してきました。


 「これまでの心境を吐露する梓」と、「軽音部を羨ましがる純ちゃん」


 後者は別になくても良かったとは思うんですけど(笑)。
 梓と純ちゃんは対比される存在ですからね。梓にとっての純ちゃんは「軽音部に入らなかった場合のifの自分」で、純ちゃんにとっての梓は「軽音部に入った場合のifの自分」。梓に現状の幸せを教えるためにも、あのシーンは必要だったのかなぁと思います。


 さて、前者……
 2期の梓はずっと本音を語らずにここまで来ました。

 1話はドアの向こうで唯の言葉を聞き、勝手に一人で決断しちゃったし。
 2話は梓の知らないところで2年生がトンちゃんを買ってくるし。
 5話では、梓が「3年生のいない世界」でどれだけ寂しく過ごしていたかを3年生は知らないままだったし。
 9話の唯は、どうして梓が力を貸してくれたのか考えもしなかったし。

 13話は、光に向かって走っていく3年生4人に梓は追いつけなくて―――
 16話で救われたように見えたけど、本当の意味ではまだ救われてなかったんですね。

 16話で「この仲間が大事なんだ」「この部に入って自分が変わったことも幸せだったんだ」と再確認した梓だからこそ、18~19話では「そう思っているのは自分一人なのかな」と思ってしまった(“ぶ”のキーホルダーが繰り返し映されたのはそういう意図だと思われる)。それを言うことが出来ませんでした。

 一人、部室でむったん弾いている梓のカットは……来年以降の梓の姿。




 だから、

 かつて、軽音部をやめようとして、でもやめられなくて泣きじゃくった1期の頃の梓―――
 あの頃のように、自分の不安や寂しさをちゃんと吐き出して、
 それをみんなに受け止めてもらわなきゃダメだったんですね。

 「私ったら、ヤなコ……」

 それで良かったんだ。ヤな自分を吐き出したって「バカだなぁ」と笑ってくれるのが仲間。ようやく、ようやく梓は救われました――――

 ということで、「梓の物語」もとりあえずは一区切りかな。
 仲間は大事だけど、仲間を失う寂しさを知ったからこそ梓はちょっとだけ強くなったと思うのです。本当のラスト、来年以降の梓がどうなるのかは一先ず置いといて――現状で描けるものは描ききったカンジですね。



 そして、今回もさり気なく律っちゃんがアシストしてるんですよね。
 「構ってあげられなかったら寂しかったのか?」とか、「泊り込みで練習しようぜ!」とか。ちゃんと梓が本音を語れる状況を作り出す。さすが部長!

 唯はあいかわらず拒否られていたけど、いつも以上にスキンシップ多めだったのはそういうことなんでしょうね。お姉ちゃんだから、唯は。
 早朝にさわちゃんが飛び込んできた時、唯の寝袋が異常なほど梓の寝袋に近くて笑いました。



 しかし、そうすると「澪の物語」「律っちゃんの物語」は後回しなのか。
 佐々木さんの出番もねええええええし!
 先週ジャージ着て役者組で稽古していたのに、今週は制服着て裏方(演出組?)に回っていました。ま、まさか……リストラされたのか……?

 サクッと描かれてしまったけど、クラスの演劇も良かったですね。
 あのドタバタ感というか、みんなが協力して走り回ってギリギリのところで成り立つあのカンジ。
 オカルト研にお墓を借りに行ったコ、多分初めてのセリフだと思うんですけど……これがまたすげー文化祭っぽいなぁと思いました。こんなカンジですよね、文化祭って。「普段喋らない人とも協力して仲間になっていく」感覚がありますものね。

 でも、それも一時だけの団結で……演劇が終わった後、みんなで喜びあったその更に後。教室に数名しかいないあのカットがものすごくキュンとしてしまいました。
 みんなで力合わせた!頑張った!よくやったよね私達!で終わらず、その後みんなが散り散りになっていく様を描くのが『けいおん』なんですよね。あの場所は永遠にはいられない場所なのです。



 オカルト研の描写は伏線かなー。
 2期1話の頃は、ドアだけ開けて入れなかったオカルト研究会―――でも、ピンチの時に力を貸してもらって、感謝して、ちょっとだけ彼女らの人となりが見えました。1話の頃には入れなかった部屋に19話目では入れたのですよ!


 今回は来週のライブ回に向けての助走のような役割だったと思うのですが……
 学園というものを描いて、そこに生きる人々を描いて、梓の葛藤を描いて。異色の回だったけど良回だったと思います。2年生トリオのコスプレも見れましたしね!


 17話のラストがあったから、憂の描写はちょっと切なく見えてしまう……
 本質的には何にも変わっていないし、相変わらず差し入れに持ってくるのだけど。でも、もう唯も憂も、かつての姿より少し大人になったんだなぁと思うのです。相変わらず唯は何にも気付いていないみたいなんだけど(笑)。

 しかし、泊り込みが決まっていたワケでもないのに、憂はどうして差し入れを持ってこれたんでしょう??一度家に帰って作ってまた学校に来たってこと?何かを超越しているとしか思えない………



※ 補足コメント
 うむ。自分の読みとこの後の展開が若干ズレてきている頃。
 それは別に構わないんだけど、澪律の物語をアレで済ませるとも、梓だけをこんなに取り上げるとも思わなかったんですよ。1期はちゃんと5人全員の成長を描ききりましたし、誰一人として蔑ろにはされていなかったですから。いや……2期の澪が蔑ろにされていたとは言わないんですけど。

 「2期は梓主人公の物語」と割り切ってみると、この辺の描写は納得です。
 そういう意味では不満ばかりを言っても仕方ない。この回はやたら唯が梓にスキンシップ取っていたり、梓の中での幸せの絶頂なんですよね。この回と次の回をピークに、徐々に寂しくなっていくという……





<08月22日 21:41>
○ #20「またまた学園祭!」

 ただ、ただ号泣しました。


 アニメ2期の発表がされた時、自分は1期が大好きでしたから「2期は大丈夫なの?」と正直思っていました。
 1期のブームっぷりとインパクトと完成度を知っている身からすると「1期を越えることは不可能」だと思っていましたし、「けいおんは1期までだったねー」と後々に汚点とされるんじゃないかと思っていました。だから、2期の発表時は嬉しさよりも不安の方が大きかったです。


 でも、
 2期があって良かった。

 ここまで描いて、初めて『けいおん』の世界は終わりを迎えられるんですよ。
 ここまで描かなければ『けいおん』は『けいおん』ではなかったんです。


 「キラキラと輝く青春の時間の終わり」

 1期の頃から暗示されてきた“終わりの時間”が、とうとう今週描かれました。
 34話かけて描かれた“日常”が、とうとう今週終わりました。

 描いてくれた。描かれてしまった。両方の気持ちが自分にあります。
 よくぞやってくれたと思う自分と、まだまだ観たくなかった自分。


 思えば、19話の後半から20話の大部分は「最高に幸せな時間」を描いたんでしょうね。
 梓の心情吐露で5人は団結して、憂も和も、純ちゃんとも笑い合って。
 オカルト研究会とも交流して。
 さわちゃん作のTシャツをみんなで着て、それを会場のみんなも着てくれて。
 クラスのみんなも、ファンクラブの人達も、曽我部先輩も、オカ研も、純ちゃんも、そして唯憂の両親も……
 学校全体が一つになって、全員でライブを作り上げていきました。このために2期は“学校”を描いてきたのでしょう。


 最後の曲の前、唯は言いました。
 「もっと演奏していたいんだけど……時間が来ちゃいました」

 これは軽音部としての時間が終わることを意味する言葉。
 だから、唯はあんなにムダにMCでダラダラと時間をかけていたんでしょう。アニメ1話分の尺のためではないんです(笑)。

 この曲を歌ってしまえば、もう自分達が“大人”になるしかなくなるのだと分かっていたから必死に引き伸ばしていたんです。あの表情作画と、豊崎さんの演技は凄まじかったなぁ。押し殺した感情が紙一重のところで伝わってくる絶妙な表現。


 「U&I」は憂と部室のことを思って「いなくなって初めて大切なものに気付けたよ」と書いた歌詞だけれど、唯は本当は分かっていたんです。いなくなる前から―――

 クラスのみんなも、先生も、この学校も、そして放課後ティータイムという仲間も。みんなが「U(YOU)」なんです。

 絶対絶対絶対大切なものだから、いなくなることが怖くて、でもいつかは離れ離れになることを受け入れなきゃならなくて。
 進路の回からずっと、唯は気付いていたから、この歌詞が書けたんでしょう。
 そして、最後の文化祭で思いっきり歌うことが出来た――――最後はみんなで“仲間に”向かって演奏をしたんです。


 ライブ後、軽音部の5人が集まって“これから”を語るシーン。
 去年と同じように今年も時間が過ぎて、いつものように“次”に向かって、来年も、再来年も……

 いられないことを、全員とっくに気付いていたんです。


 澪は誰よりも早く突っ伏してひたすら泣き続け、
 唯は笑いながら泣き崩れ、
 ムギはわがままに泣き叫んで「終わり」を拒否して、
 律は自分も泣いているのにみんなを茶化して、
 梓は一人涙を流さずみんなを励まして――

 5人がそれぞれ独立してそれぞれの物語を生きたからこそ、5人は別々の反応をするのです。美しくて、切なくて、胸が締め付けられるシーンでした。

 本音を言えば、こんな5人を見たくなかった。ずっと部室でダラダラとキャッキャしていて欲しかった。
 でも、そうならないことが分かっていたからこそ。僕は『けいおん』が大好きだったんです。ずっとずっと。


 で、こんな風に号泣している直後に、「ごはんはおかず/U&I」のCDリリースのCMでズッコけるという(笑)。
 いや!そりゃ販売促進は大事ですけどさ!もちろん買いますけどさ!このタイミングで商品告知は酷いんじゃないのか!彼女たちの涙は別に「CDを売ってやるぞーっ」ってものじゃないじゃんかよ!



 ……

 …………


 さて、“これから”の話。
 当然、今回は20話目。アニメの2クールは24~26話が普通ですから、当然まだ放送は続くワケですよ(恐らくブルーレイ&DVDにのみ収録されるテレビ未放送回を入れて全27話になると思う)。

 ま だ 物 語 は ク ラ イ マ ッ ク ス で は な い んですよね。

 今はタメの段階。
 クライマックスに向けて今は“どん底”を描いておいて、ここから“逆転の一手”が描かれるんだと信じています。そのための伏線もちゃんと張ってありましたしね。

 1期13話を見るに、恐らく監督がこの作品で本当に描きたいものはここからだと思うのです。
 「キラキラと輝く青春の時間」はいつか必ず終わる。だから、その先の人生をどう生きていくのか――それを描いて初めて『けいおん』は幕を閉じれると思うのです。


 いやー、でも本当凄いシーンだった。
 澪が突っ伏して泣き続けている絵が……今思い出しても涙ぐんでしまいます。

 普通こういう「タメのシーン」はキャラ同士のすれ違いやら不仲やらを蓄積させてどん底を作り出すものですし、『けいおん!』1期も「律のいない部室」や「唯のいない部室」でそれをやったのですが。
 『けいおん!!』2期は「全員が最高に幸せな状態」を作ることで、それが終わりを迎える寂しさでどん底を作るという。ひたすらポジティブで明るい作品だったからこそ、これが出来る―――

 あと、細かいことだけどあのシーンのBGMが「U&I」で、歌詞にあるようにみんながみんなの大切さを知っているから最後みんな抱き合って。
 →鳥が飛び立つカットで次のシーン、という流れも見事でした。この鳥もちゃんと5羽。『ふわふわ時間』の演奏シーンではこの鳥達は講堂の屋根に止まっていたという。


 今週は全てにおいて気合の入っている化け物みたいな回でした。
 当然この回の重要性をスタッフも分かっててやっているんでしょうしね。そういや、楽器の演奏シーンの作画に全く触れてなかったけど、アレもすげえんだよなぁ。その後の展開が凄すぎて、もうすっかりそれどころじゃありませんでした。


 2期が1期を越える―――絶対に不可能だと思っていたことを、現実にこのスタッフ達はやろうとしているんだと痛感しました。期待しています。これから先の“本当のクライマックス”を。



※ 補足コメント
 『けいおん』2期とは何だったのかを考えることがあるんですが……
 まー、シンプルに書いてしまうと「“タメ”の部分が短かった」という結論になっちゃうんかなぁ。

 実質、この回のラストだけですからね「“タメ”の部分」。
 だからこの回に「これは1期を超えるかも!」と絶賛したのですが、次の回のAパートでみんな普通に部室に来ていてズコーッとすっ転びました(笑)。しかも、僕は後から観たんですが、21話の次回予告でいきなりみんなが部室でダベっているところが描かれていて「感動台無しだよ!」感はすごい。


 ただまぁ……自分は大好きだったけど、1期の13話のようなシリアスな展開は『けいおん』ファンは求めていないのかもと思いますし。「“タメ”の部分」を短くしたのも、ベタな欝展開を避けたかったんでしょうし。うーん……でも、自分としては「そこはベタで良いじゃん!」と思わなくもない。







<08月29日 21:24>
○ #21「卒業アルバム!」

 せ、先週の感動は一体何だったんだ!と言わんばかりの……「引退しても部室来るんかーい!」というツッコミをまず一つ。
 ここまで自分の気持ちと梓の気持ちがシンクロしたことがあったろうか、いやない(反語)。お……俺があずにゃんだ!!


 梓は既に「一人になる」ことを受け入れたし、「それでも私達は大丈夫」と思っていたはず。
 憂がヘアピンを渡しに3年生の教室に行く場面で梓が遠くから微笑んでいるとことか、唯の差し出したケーキを拒否したとことかはそういう意味のカットだろうし(自立できていなかった頃は食べていた)(唯の無神経さにキレたとも言えるけど・笑)

 だから、あの瞬間まで「先輩達はもう部室には来ない」と覚悟していたろうし、それでも前を向けただろうに……そりゃ「なんでいるんですか!」と言いたくもなるわ(笑)。


 逆に言うと、19~20話までに「一人になることを受け入れた梓」を描いておいて、自立させたからこそ。「部室に来る先輩達」と「それを受け入れる梓」を描いてもイイということか――――
 順番が逆だ。「引退した後も部室に来る先輩達」を描いても梓が先輩達に依存しないように、20話までに梓を成長・自立させたということだ。

 まー、部室を描かないと『けいおん』が成り立たないので、理に適った展開ではあるかな。恐らくコレが次の展開に繋がるのでしょうしね。しかし、それでも「20話の感動を返せ!」という気持ちにはなるなぁ(笑)。



 ……
 まず、本筋から語っておきますか……
 軽音部4人が、同じ大学を目指すことを決めたというのが今週の大きな話だったんですが。これ、このまますんなり「めでたしめでたし」って方向には進みませんよね?

 8話「進路!」の回の感想で、自分は「みんなあっさり別の大学に進むなんて寂しい」と書きました。
 先週に感動の文化祭があって、あれがあったからこそ「みんなで一緒の大学に行きたい!」と思った流れは自然ですし、自分も確かに嬉しかったです。モンブランの上の5つの栗も「これからもみんな一緒だよね」的な演出だと思うんですが。

 でも、この流れはあまり“ポジティブ”な展開じゃないですよね……


 唯に関しては8~10話を通して「大人になる自分」を受け入れさせました。
 梓も、13~20話にかけて「一人残されても大丈夫」なようにと成長させました(仲間への信頼とも言う)。


 しかし……(律っちゃんは別枠だとして)澪とムギちゃんは2期ではまだ「成長」が描かれていないんですよね。あ、ムギちゃんは漫才が出来るようになったか。いや、そういう話ではなく(笑)。

 梓が依存から脱却したため、現在は澪が一番軽音部に依存している人間になってしまっていると思うんです。
 20話のライブシーンでも「この仲間とバンド出来て最高です!」と叫んでいたし、部室のシーンでも真っ先に突っ伏して泣いていたし。その澪が、推薦を断ってでも「軽音部の仲間と一緒の大学に行きたい」と願うのは当然なんだけど、それって仲間への依存じゃないの?という気が正直します。


 梓のことはアレだけ追い込んで成長させたのに!
 唯憂姉妹にはそれぞれ「自立」させたのに!!


 ということで、ここから先に澪・律・ムギの「成長と自立」をしっかり描くかどうかで自分の中の2期評価は決まりそうです。
 律っちゃんに関しては「そもそも成長を描く必要があるのか」って問題もあるからアレなんですけど……20話を見る限り、澪とムギちゃんは“これから”成長させる気があるように思うんだけどなぁ。どうなんだろう。

 噂だと、最終話は24話で25・26話は番外編(27話はDVD&ブルーレイにのみ収録の番外編)になるという話で。
 残り3話というのは、構成や伏線の数を考えれば納得なんですけど……果たして残り3話で、澪・律・ムギの成長と自立を描けるのか?という不安はあります。ひょっとしてスタッフからすると「もう描いた」つもりなのか?と、ちょっと不安。



 さてと。不安ばかりを並べてもアレなんで、お気楽な話も。
 唯の髪型チェーンジ。
 文化祭が終わって、部活も引退して、これから“大人”になっていく彼女達……その一歩目として唯が髪型を変えようかというエピソードが入ったのだと思いますが。ま、まさかあんなアホな展開になるとは(笑)。

 でも、髪型を色々研究している唯憂姉妹は流石の破壊力でした。
 憂のヘアピン姿も可愛かったし、唯に扮して「梓ちゃんに一度抱きついてみたかったんだ!」と抱きつく姿も非常にニヤニヤ度が高かったです。その時の梓の顔も!顔も!あぁ!!何だあの可愛い生物は!

 しかし、そう言えば……梓は「唯に変装する憂」を見ているけど、純ちゃんは見たことなかったんですね。1期の頃は「梓ちゃん」と呼んでバレてしまったけど、今回はちゃんと「あずにゃん」と呼んだ!憂も成長したんだね!!(え



 髪型繋がりで、律っちゃんの前髪を下ろした姿が描かれました。
 いや、EDで毎週描かれてはいるんですけど(笑)。みんなの前で前髪下ろすのは、多分1期4話以来。本編の一人のシーンでも1期13話以来だと思います。
 この辺「ジュリエット役を嫌がった」のに通じる話で、前髪を下ろす姿は他人に見せたくないのかと思っていました。が、ここであっさり描かれると、もう律っちゃんに成長の余地はないような……


 ということで、先週の超感動から、今週は仕切り直したという印象の回でした。
 3年生が引退して「大学受験編」が始まりましたけど、軽音部の練習が描かれなかったように、「コイツらちっとも勉強していないのに受かりやがった」と言われるんだろうなぁ(笑)。
 で、その「大学受験編」のスタートとしてまだどっちに転ぶか分からないというカンジですかね。面白くなりそうでもあるけど、まだ不安な部分も多くて、というスタート。

 そういや……唯も澪も、引退したのに楽器持って登校しているんですよね。ゴニョゴニョゴニョ……



※ 補足コメント
 的外れなことを書いているようで、悪い予感だけ的中してやんの!
 ワーイワーイ!バーカバーカ!

 orz

 澪・ムギへの消化不良は、まぁもう良いか。散々書いてきましたし。
 梓の「自立」に関しては22話で完済しきるので、ここではまだ不十分なんですよね。「一人になる」現実をこの時点ではまだあまり真剣に考えていなかった―――これはちょっと自分の早合点だったんで、素直に反省しています。でも、構成からすると「ちょっとクドい」と思うのも確か。18~21話辺りは「勿体無い」気はしてしまいますね。






<09月05日 22:49>
○ #22「受験!」感想

 ラスト3話ですよ!
 1期のアニメ開始から1年半続いた幸せな時間も、そろそろ幕を閉じる時です。
 寂しいけれど目を背けてはならない、梓だって逃げずに前を向いたのだから―――


 い、いや!今週、思いっきり逃げ出していたけどさ!!


 バレンタインのエピソードをここで使ってきましたかー。
 このエピソードは原作だと、唯達が2年&梓達が1年の2月に描かれた話でした―――アニメだと1期と2期の間。原作のこのエピソードが大好きだった自分は、「バレンタインの話はやらないのかよー」とぶーたれていたのですが……

 クライマックスに向けて、このエピソードを使ってきたとともに。
 このタイミングでしか描けない意味を付加して見事に仕上げてきたワケですよ!


 “梓”から“先輩達”への感謝の形―――
 正直、梓の話は20話の「幸せです!」で完成したと思っていたんですけど、まだ最後の1ピースが揃ってなかったんですね。

 梓は軽音部に入って、先輩達から色んなものをもらいました。
 それが描かれたのが、2クール目の梓の物語でした。
 キラキラした時間、変わっていく自分、それでも「自分は自分」と思える強さ、本音を吐き出せる仲間。

 でも、梓は先輩達に恩返しをしていない―――
 そんなもの先輩達は求めたりはしないのだけど、でも、梓は形にしなければならなかったんです。“先輩達”のために行動することが必要だったんです。


 バレンタインのチョコケーキは渡そうとしても渡せなかったり!あぁ!というもどかしいカンジだったんですが……「卒業していく先輩達」のために百回参り分の千円札を投入するところが、梓の物語の最後の1ピースだったんでしょう。

 別れは寂しい。
 でも、残された時間をみんなで笑顔で過ごせるように―――自分に出来る限りのことをしよう。(そして、そんな梓に御褒美として唯からのアメ玉があったという)

 もう、2期は最初から最後まで梓が主人公でしたね。
 仲間を大事に思う梓が、仲間から離れて一人残されることも受け入れる物語。そう考えると……今現在不満に思っているところも合点がいく……かな?この辺は最終回後に語ろうと思います。



 「今日は朝から寒かったですけど……先輩達と一緒にいると、なんか寒くない というか…」


 ……と、ここまで描いたからこそ。
 今度は“先輩達”から“梓”に向けてしなくてはならないことがありますよね……それで初めて全てのピースが揃うのです!と、含みを残してラスト2話。


 「あったかあったかだよ、あずにゃん」



 今週は、この“梓”と“先輩達”のすれ違いを見守る脇キャラが素晴らしかったですね。
 純ちゃん、イイ子だよね!
 梓は純ちゃんと出会えたことをもうちょっと感謝するべきだと思うよ!(笑)
 逃げ出した梓を純ちゃんと憂で追いかけるシーンは、光と影のコントラストがキレイでした。あの場所は、かつて唯がクラスメイト達と出会った場所―――そこで梓は“きたる別れ”と向き合うという。


 “別れ”を客観的に見れるさわちゃんの存在もキュンキュンするなぁ。
 「唯達が卒業したらあずにゃん一人ぼっちだよね」とか言ってるみんな!さわちゃんがいるじゃないか!さわ×あずを結成すればイイじゃないか!!



 さてと……
 3年生4人は見事に第1志望に合格して、4人同じ大学に進むことに。
 うーん。これ、このまま終わっちゃうんですかね。
 ムギちゃんと澪には伏線があったと思うんだけど、残り2話で消化する尺がありますかねぇ……個人的には、このまま仲間に依存したままの終わりならちょっと残念です。番外編で消化するという可能性もありますけど。

 まぁ、この辺はお手並み拝見か。
 伝説を残せるかは残り2話にかかっていると思うのだけど……果たして。



※ 補足コメント
 ふむ。
 今になって自分の感想を読んで気付いたのは、22話の時点で「梓の成長物語」は一応締めくくられているんですよね。「いやいや!24話で泣いていたじゃん!」と思うかも知れませんが、アレはどっちかというと「先輩達から梓へのプレゼント」を描くためで……そのために絆創膏(=梓がずっと秘めていた想いの暗喩)を使ってきたということで。

 番外編も全部含めた時間軸は、「21話→25話→22話→26話→23話→24話」となっているので……
 26話の梓が先輩達にバレないようにひっそりと練習していたのは、ここで「別れを覚悟した梓」を描いたからこそなんでしょう。だから、26話の唯達は安心して走り出したんだと思います。




<09月12日 21:36>
○ #23「放課後!」感想

 大学受験に向けた受験勉強は2週で終わらせ、「受験が終わってから卒業までのダラダラした期間」に1週使うという。これぞ『けいおん』!!

 皮肉じゃなくて、こういう“一見すると無駄な時間”にこそキラキラしたものが詰まっているというのが『けいおん』ですからね。ダラダラダラダラと部室で無駄な時間を過ごして、「最後の放課後の時間」に「何かしなきゃ!」と焦る唯の気持ちが凄くよく分かります。
 パンを買ってきてもらうとことか、授業中だから静かにしているとことか、こんなところにもノスタルジーがっ!って思いましたよ。

 ちなみに、アバンタイトルでの「メモが間に合わなかった」シーンは、このシーンの伏線なんですよね。時間が過ぎる前に行動しなきゃ!的な。



 放課後ティータイムの結晶たる録音テープの製作。
 実は、自分はこの手のエピソードが最終回になるんじゃないかって思っていました。テープを作ること自体は、かつて澪がさわちゃん達(デスデビル)のテープを発掘した時から規定事項だったワケで。
 それを“次の世代の軽音部”に繋げていくために梓がいるんだろうなと思います。

 なので、このテープは梓に引き継がれて、次の新入生達に「こういう先輩達がいたんだよ」と渡されるんだろうと思い。だからこそ、自分は最終回にこのテープが“先輩達”から“梓”への恩返しのために作られるんじゃないかと予想していたんですが、ものすごく「自分達のため」だったという(笑)。


 この辺は「来週」このテープがどう使われるのか次第ですかね。
 「テープが作られる」ことは分かりきっていたと言った自分だけど、取り出されたテープがサブタイトルのあのテープだった時は胸が締め付けられるようでした。部室もピカピカに掃除して、最後に映った真っ白のホワイトボードも軽音部が紡いできた歴史が一先ずリセットされるという意味でしょうし(そしてこれから何が起こるか分からない未来が待っているという意味)。

 あー、いよいよ終わるんだなって。
 ムギちゃん、ティーセットは残していくみたいですけど(笑)。


 そうそう。
 Twitterを見ていると「来年から梓が一人ぼっちで可哀想だ」って意見をよく見かけるんですけど……

 梓は一人にならなきゃダメなんですよ。憂が入るとか、純ちゃんが入るとかじゃダメなんですよ。それだと結局、来年梓達が卒業すると同時に廃部になってしまう。
 軽音部の歴史を繋げていくためには、来年、梓が新入生と一緒に“次の世代”を担わなきゃならないんです。律っちゃんが自分の力で軽音部を作ったように。
 その伏線は20話で既に張られていて……ゴニョゴニョゴニョ。これは最終回でちゃんと回収されたら書こう。外れたら恥ずかしいし(笑)。



 商品展開は1期と2期で分かれてしまった分、放課後ティータイムの曲が全部入ったアルバムはガチで欲しいですね。
 今更売り出す気がないのなら、せめて彼女たちがどういう曲順でテープを作ったのかを教えてくれませんかね!CD持ってるから自分で編集しますよ!
 「いちごパフェがとまらない」と「ハニースウィートティータイム」は来週流れるのかどうなのか。アルバムオリジナルなのか。来週の最終回よりも、最終回後にCD発売の告知があるかが気になってしまう俺末期。

 ちなみにあのリストの順番は曲が出来た順っぽいですね。
 「ふわふわ時間」「ふでペン~ボールペン~」「わたしの恋はホッチキス」「カレーのちライス」「いちごパフェがとまらない。」「ぴゅあぴゅあはーと」「Honey Sweet tea time」……Vol.2に続く。


 いよいよ来週が最終回―――このカンジだと、25話・26話・ブルーレイ&DVDオリジナルだろう27話の番外編は、シンプルに「最終回の後の話」とはいかない気がするんだけど。どうだろう
 うーむ。『CLANNAD』の時は総集編+前日譚でしたっけ。となると、澪とムギちゃんの自立については……うーん。


 唯はちゃんと、6話では自分でかけられなかったアイロンを自分でかけたし。
 憂も自立した唯を安心して観ているようだったし(1期の頃は「心配で頼めない!」とか言われてた)。

 でも、澪にしてもムギちゃんにしても「これから先の4年間も一緒」なので、言っちゃえば卒業式に向けての寂しさみたいなものもほとんど描かれていないんですよね。この“部室”と“桜高軽音部”に対してはちゃんとケジメをつけたけど。仲間からの自立は描かれませんでした。4年後には、避けようもなく“別れ”が待っているのに。


 まぁそうは言っても。自分としては1期のように5人全員の内面と成長を描いたシナリオの方が好みではありましたが。
 2期は「梓一人」に焦点を当てて、「巣立っていく先輩達」と「それを見送る梓」を描いた―――と考えれば、別に不満があるワケでもないです。
 「澪の物語」も21話で推薦を取り消すところをクライマックスと考えれば、悪い構成ではない気もしますしね。全ては来週の“締め方”次第なので、とりあえず今週はこんなもので。


 唯の「軽音部すごろく」、ゴールを作るスペースがなくなっちゃったというのは何かの象徴なのかな。アバンの「メモが間に合わなかった」のと一緒な気もするし、「自分達にはゴールがない」という気もします。「放課後ティータイムはいつまでも放課後です!」的な。

 みんなでトイレに行くシーンは、梓が後から追いかけるとか、明確に「そういう意味」で描かれているんでしょうね。1年遅れでも……という。さわちゃんはそれを一人見送る役目。


 では、来週。



※ 補足コメント
 放課後ティータイムとしての(一旦の)締めくくりを描いた回。
 最後の放課後を描いたこの回はキュンとしたなぁ。次の回で普通に部室でお茶していましたけど(笑)。

 でもまぁ、最終回はやっぱりところどこに泣かせる箇所があったので……
 「ダラダラとした日常」を描いたこの回はやっぱり日常回のラストだった気もします。受験が終わってから卒業までダラダラしているこの期間って幸せですよねー。ちなみにCD化については24話で散々騒いでいるのでそちらにて。





<09月19日 21:45>
○ 最終回(#24)「卒業式!」感想

 最終回、梓に送る「天使にふれたよ!」でボロボロ泣いたことを忘れて、
 その後の「フルアルバム発売!」のCMに天高くガッツポーズした俺はもう色々とダメだろ!!


 えっと……CDの話からしますか。
 10月27日発売、2枚組――1枚目はStudio Mixで全10曲、2枚目は23話で唯達が実際に作ったCassette Mixで全12曲。
 Cassette Mixの方には「天使にふれたよ!」は入っていないってことかな?「ふわふわ時間」のインストがどうのという話をしていたから、Studio Mixの全10曲から「天使にふれたよ!」を引いた9曲+インストが3曲入っているということか。MCとかかも。

 Studio Mixの全10曲というと……

1.「ふわふわ時間」
2.「ふでペン~ボールペン~」
3.「わたしの恋はホッチキス」
4.「カレーのちライス」
5.「いちごパフェがとまらない。」
6.「ぴゅあぴゅあはーと」
7.「Honey Sweet tea time」
8.「ごはんはおかず」
9.「U&I」
10.「天使にふれたよ!」

…の10曲か。「いちごパフェ」と「ハニースウィート」は未公開曲なのでCDオリジナルの新曲になると思われ。「天使にふれたよ!」もアルバムでCD初収録の曲。
 「ごはんはおかず」と「U&I」はシングルが出たばかりなのに……と思わなくもないけれど、Studio Mixはアレンジが違うから別にイイか!(末期症状)

 Cassette Mixを収録したカセットテープと外箱付きの初回限定版は3990円。
 『けいおん』の全部が詰まった決定版商品になりそうですね。当然オイラも買うぜ!

 ボーカルはどうするんですかね?
 「天使にふれたよ!」は別として、残りは全部唯が歌っているのかな。唯スキーの自分としてはそれで嬉しいし、「ぴゅあぴゅあはーと」の唯バージョンは聴いてみたかったのですけど。商業的にはどうだろう。

 ちなみに、このアルバムとブルーレイ&DVD5巻の両方を買った人には1万名に2期1話冒頭の唯が練習していたバージョンの「わたしの恋はホッチキス」のCDが当たるとか。きょ、去年もやったなこの連動企画!そして俺は1万名に当たったんだった!



 さてと……アニメ本編。
 卒業式はものすごく淡々と終わってしまったのだけど、これ自体が伏線だったんですね。

 「大学に行っても音楽を続けて」というクラスメイトの言葉、まぁオチはアレだったんですけど(笑)1期は“軽音部”という閉じた社会の中で完結していた彼女達が、2期はクラスメイトと交流してクラスメイト達にも影響を与えたという象徴的な描写でした。
 ちなみに自分お気に入りのクラスメイトだった佐々木さん、卒業式なのに澪との絡みもなかったのだけど(写真を撮るシーンに出してくれても良かったじゃないか!)寄せ書きで澪の隣の位置を確保していました。良かったね!!
 ……佐々木さん本人はその事実を知らないでしょうけどね(軽音部の4人が最後に書いたので)。

 この寄せ書きもブルーレイ同梱の特典とかで付きそうだなぁ……(笑)



 唯達にとって“卒業”は―――学校との別れであって。

 仲間と別れるワケでも、今まで築いてきた絆が壊れるワケでもないんですね。
 先週、「澪もムギちゃんも別れは4年後に引き伸ばしたから卒業を寂しいとは思っていない」と書きましたけど――そのまんまでした。

 もう4人ともとっくに「私達はどこまで行っても仲間だ」と分かっているから、卒業式に泣く必要はなかったんですね。4人が「別れを覚悟して泣いた」のは、既に20話で通過した出来事だから。


 一方の、梓。
 梓は逆に20話では一人だけ泣きませんでした。
 あの瞬間の幸せを噛みしめて「幸せです!」と叫んだのは―――いずれ来る「別れ」からは目を逸らしていたんです。

 でも、それじゃダメだったんですね。
 梓は1期9話の頃からずっと「本音を吐き出す」ことが大事だったんですよね。自分の弱い部分を全部さらけだして、ちゃんと泣かなきゃダメだったんですね。

 律っちゃんが「これからのこと」を話そうとした際、強がって「軽音部なら大丈夫です!廃部にはさせません」と応えてしまう。
 多分、律っちゃんは「仲間」として梓に話をしたかったんだろうけど、梓は一人残される「軽音部」の後輩として話を受け取ってしまう。梓は、一人置いていかれると思っているから――――学校を巣立っていく4人に対して、梓一人が残されてしまうのだから。


 だから、“先輩達”から“梓”にちゃんとメッセージが必要だったんですね。
 「卒業した後も、私達は仲間だよ」と。

 前髪に隠れた絆創膏は、彼女がこれまで必死に隠してきた「別れたくない」という本音の部分。
 グチャグチャに泣きじゃくって、それがバレてしまって、絆創膏が剥がれてしまって―――でも、それでも仲間達は新しい絆創膏を貼ってくれるのです。


 「U&I」は永遠ではない関係だからこそ「ありがとう」を伝えようという歌詞だったのだけど、
 「天使にふれたよ!」はその「ありがとう」そのものを歌詞にしたかのような「永遠に仲間だよ!」を歌った歌でした。

 4人がボーカルを入れ替えて歌うとこも良かったし、学校に残っている他の生徒達を映すカットも良かったなぁ。
 名も知らぬ後輩が号泣しているのを、名も知らぬ先輩が慰めている絵で、思わず自分も号泣していました。あの人達が誰かは知らんけど(笑)。

 「天使にふれたよ!」の作詞は3年生4人の合作。
 17話、全員が歌詞作りにチャレンジする回はこの伏線だったのか……
 ストレートだけど、ストレートだからこそものすごくイイ歌詞だなー。この部分だけ10回くらい観返して毎回泣いてしまっている……



 振り返れば、2期はずっと梓が主人公だったんですね。
 「先輩達と5人で続けたい」と思った梓が、自立していく先輩達を見ながら、「これで良かったのかなぁ…」と悩みながら、誰よりも軽音部の仲間を大事に思いながら、そんなに思っているのは自分だけだったんじゃないかと苦しみながら、笑顔で先輩達を見送ろうと強がりながら―――

 一人で悩んで苦しみ続けた最後の最後に、“先輩達”から「天使にふれたよ!」を送ってもらって全てが報われたという。今までの描写・キャラ配置は、全てはこのために用意されていたという。


 つーか、4人は梓のためにこっそり曲を作って練習していたのか!
 そのためにみんなちゃんと楽器を持ってきていたし、唯は早起きして練習していたと言っていたし。梓が寂しがるだろうってことを、4人ともちゃんと分かっていたんだなぁ……


 23話のカセットテープは「今までの放課後ティータイムの集大成」でした。
 でも、放課後ティータイムはこれからもずっと続いていく。
 だから、卒業した後も続いていくという思いを込めて、カセットテープに入らない「天使にふれたよ!」が必要だったんですね。

 ラストのシーン――「ふわふわ時間」のイントロの微妙なところで幕を閉じるというのも、「ここが終わりではない」「これからもこのキャラクター達は生きていくんだ」という描写。


 終わってみれば、見事な構成でした。
 ラストの梓の笑顔に向けた2期の全部のシーンが完璧だったと思いますし、1期1話の時と同じように「仲間のために演奏をする」ラストというのも美しかったです。
 1期1話にはいなかった梓が「あんまり上手くないですね!」と言うのは不自然ではあるんだけど、これ以外には締めようのない言葉ですもんね。

 唯が梓に渡した写真は1期1話「軽音部が出来た日」にみんなで撮った写真、梓に渡した桜の花びらは2期1話で唯が拾って集めた花びら。唯が過ごした3年間を梓にプレゼントしたんですね―――




 とまぁ、最終回自体には大満足&超感動しましたし、「梓の物語」は本当にパーフェクトに描ききって。「天使にふれたよ!」を聴いた途端に、今までの不満点が全部吹っ飛んだというのは確かなんですけど。

 その不満点をなかったことにしちゃうのも、良くないと思うので書いておきます。

 どうしてもあそこだけは納得がいかないというのが―――
 21話での「卒業しても部室に来る先輩達」は、やっぱりなかった方が良かったと思うんですよ。
 ベタかも知れないけど、一時的に5人をバラバラにすることで……「一緒の大学に行こう」と言い出す澪も、みんなの合格を願ってお参りをする梓も、最後の放課後にみんなで部室でダラダラするのも、実は梓のために「天使にふれたよ!」という曲を用意していたことも。

 全部“重み”が増したと思うんですよ。


 この描き方だと、部活をしていた頃も、引退した後も、卒業した後も、ずっとまったりみんな一緒にダラダラしているように思えてしまう。
 「実はこのダラダラした時間が大事だったんだよ」と見せるためには、みんなが一緒にいない時間や、ダラダラしていない時間もちゃんと描くべきだったと思いますし―――それが出来たのは、20話→21話だけのワンチャンスだったと思います。


 19~20話で最高に幸せな時間を過ごした彼女らが、でも離れ離れになってしまう未来に涙して、そこから「永遠に仲間だよね」と言い合えるように進路を変更した―――というのは2期全体のキーポイントになる描写だったワケで。

 そこをもっとじっくり描いて欲しかったなぁと思います。
 あと一押しが足りなかったなぁという印象です。
 ま、結果論でしかありませんし。原作との兼ね合いなんかもあったのかも知れませんし、そもそも『けいおん』にそういうシリアス展開は求められていないのかも知れませんけど。
 個人的には、そこだけが構成に対して「勿体ないなぁ」と思ったところでした。



 気を取り直して―――来週からは番外編ですね。

 この終わり方なら「卒業後」の話を描いても問題ない気がしますし、むしろ本編は「卒業まで」を割り切って描いたという気がしますね。
 25話・26話になるのか、ひょっとしたらブルーレイ&DVDオリジナルの27話になるのかも知れませんが……「来年一人で軽音部の新入生を迎え入れる梓」は絶対に描かなきゃいけないと思うので。とりあえず、もうちょっと先の時間軸までは話が進むんだと思います。



※ 補足コメント
 あれ……確か記事訂正したはずなのに反映されていなかった。
 CDについての補足。公式サイトに曲目が書かれていました

 んで、この感想を書いた当時より更に変更があって、ディスク1が11曲、ディスク2が13曲ですね。
 1枚目には1期の4曲が入らなくて、2枚目には「天使にふれたよ!」と「放課後ティータイム」が入らない―――自分が予想していたより新曲が多かったです。

 「ときめきシュガー」は7話「お茶会!」で澪が披露したポエムか。
 良かったね、しゅがりん!しゅがりんのための曲だよ多分!!

 「冬の日」は1期13話で律に送った歌詞ですかね。律っちゃんが思いっきり没っていたけど……結果的に採用したのかな。





<09月26日 22:15>
○ 番外編(#25)「企画会議!」

 こ、コメントに困る回だなっ!
 いやまぁ……番外編なんだからこんなもんだろと言われればその通りなんですけど。1期の番外編「冬の日!」は、『けいおん』屈指の名エピソードだったので……2期も番外編に期待しちゃったところはあります。


 時間軸が戻りました。唯の髪型から、21話と22話の間の話だと推察されます。
 ちょうど受験勉強のシーズン。このコ達、本当に勉強していなかったんだな……(笑)。

 一人残される梓のために、新入生歓迎ビデオを撮ろうという回でした。
 「コメントに困る」というのは……自分の好みを言うと「時間軸を戻す」のってあんまり好きじゃないんですよ。もう、自分のチャンネルが“卒業式を終えた彼女達”に感情移入しちゃっている分、今更それ以前に戻されても……って思ってしまうのです。


 ただ、これを通常回に入れて、これが22話になって順々に1コズラしで25話が最終回―――って構成だったら。
 溜めて溜めて溜めて、最後の最後に“先輩達”から“梓”に「聴いて欲しい曲があるんだ」ってあの感動がなかったとも思うんですよね。

 完成したビデオも、どっちかというと「卒業後に観返した思い出のビデオ」風でしたし。全てが終わった後だからこそ「軽音部って何だったんだろう」が描けたとも言えるワケで。
 時間軸としては21話と22話の間でしたけど、構成としては「最終回後」に入るに相応しいとは納得なんですけど……


 わざわざ時間軸を戻してまでやったことがドタバタコメディで、最後に結局「お蔵入り」って何だよ!と思わなくもない。


 「もうあの制服を着ることはない」「もう放課後にダラダラできない」「みんなでお茶を飲むこともできない」からこそ、最終回の「天使にふれたよ!」の歌詞「卒業は終わりじゃない。これからも仲間だから」に感動したというのにさ!!

 卒業前に時間が戻っちゃってどうするの!
 戻すからには、それなりの“イミ”を見せて欲しかったですよ!



 まぁ、「いつものけいおん」と言えば「いつものけいおん」ではあったんですけどね。
 映画風だとかミステリー風だとかの映像は流石の京アニクオリティでした。
 憂のカメラ撮影、ちゃんと手ブレしているのが芸細。ハンバーガー屋でむくれている純ちゃんも可愛かった!

 実は2期でネコミミ梓が描かれたのって初めてですっけ?
 梓加入前のイジラレ役だった澪が描かれたり、妙なキャラのさわちゃんだったり。1年時のビデオを発掘したということで、ノリが1期の頃で懐かしかったのは確かですけど………(あの頃はまだムギちゃんが百合萌えでした!)
 ただ、ビデオの中ならともかく、3年目の時間軸であのさわちゃんのキャラは違和感があるのも確か。

 視聴者の気分としては「卒業式を終えた」時間軸になっているのに、
 舞台は「3年目の秋」に戻っていて、なおかつ「1年目の最後」のビデオを発掘したり……言っちゃえば「回想シーンの中に回想シーンが入る」みたいな構造なのもあんまり良くなかったなぁ。うーん。


 それはそうと……
 軽音部は「お茶が出ます!」とか「別荘で合宿します!」とか言っているけど、それはムギ家の財力あってのことで、来年はどうするんだろう(笑)。トンちゃんの餌だってムギちゃんが持ってきていたみたいだし。

 別荘はともかく、来年以降の梓がお茶の時間を設けるのかが気になるなぁ。
 「私が部長なんだからしっかりと練習させていかなきゃ!」と思いつつ、結局はゆるーい空気になりそう。



 来週がテレビ放送のラスト。
 今週みたいな形式になるのか、今週を受けて来週は新入生歓迎について描くのか―――最後なんだから1期の「冬の日!」みたいな本気の回が見たいし、テレビ放送の枠の中で「軽音部の未来」はちゃんと描いて欲しいなぁと思います。



※ 補足コメント
 うーむ。
 何だか話によると「放送地域によっては番外編が放送されない」という噂があって、真偽のほどは定かじゃないんですけど……そのために番外編をこういう形で入れたのかなと思いつつ、1期の頃もそうだったから関係ない気もします。

 当時の感想でも書きましたけど、自分は「時間軸を戻す」のってあんまり好きじゃないんですよ。
 特に『けいおん』は一人一人の成長を描いている物語ですから、いきなり前の段階に戻されても「この頃のこのコは何を考えていたんだっけ!?」と混乱してしまいます。なので、そういう意味でも↓の映画化については、あまりテンションが上がっていないのです。





<10月03日 22:09>
○ 番外編(#26)「訪問!」感想

 映画化だとおおおおおおお!!
 次回予告の枠に唯が登場したから「ん?」と思って観ていたのだけど、まさかの映画化決定の報にビビらざるを得ませんでした。

 引っ張るのもアレなんで、最初に言っておきますけど僕は正直「えー」と思いました。
 ここのところのTBSアニメは映画化をどんどんやっていて、もう“ビジネスとしての映画”なんだなって自分は冷めちゃっています。一時期の、連続ドラマと連動した映画なんかも―――「連続ドラマを観ていた人」に向けての映画になっちゃって。

 映画ってそれ1本「2時間」とかで世界を作ってのめり込ませて結末あって、が魅力だと思っている自分にとって―――連続ドラマの映画化も週刊アニメの映画化も、正直観る気がしません。


 あとまぁ、この番外編2話を見る限り「24話より後の時間軸」は描くつもりがないんだと思いますし。もう描く必要がないとも思います。
 大学編を描いちゃったらそれはもう『けいおん』じゃありませんし。自分は「梓主人公の新歓ライブ編」だったら観に行きますけど、それだと唯・澪・律・ムギが出ない映画版ということになっちゃいますし(笑)。

 なら、番外編のように時間軸を戻してどこかの場面を映画化するってのが一番可能性高いと思うんですけど(『カウボーイ・ビバップ』方式)……正直、2期の20話とか24話とかの感動が台無しになりかねないというか。
 あと、それだと新曲は出せないんですよねー。放課後ティータイムが作った曲は、全部あのカセットテープに入っていないとなりませんし。「入っていない曲があった」ではあのカセットテープの価値が下がってしまいますし。もう八方塞。


 うーん……まぁ、どんな形になるかはまだ分からないんで。文句を言うのも早いのかな。山田監督の絵コンテ、吉田さんの脚本、堀口さんの作画監督で2時間とか見せてくれるのなら、どんな内容でも観てみたいという気はするんですけどね。

 「TBSじゃなきゃ、もうちょっと信用するんだけどな!」と本音を書いておこうか(笑)。



 さて、テレビ放送はラスト回でした。
 この回もなかなかグッと来る回だったのに、話題が映画化決定に集中してしまったのが哀しい……

 時間軸としては22話と23話の間だったんですけど、自分がずっと気にしていた「軽音部の未来」をしっかりと描いてくれました。
 さわちゃん宅の訪問は原作にもあるエピソードなんですけど、ここに“2冊の卒業アルバム”を絡めて、軽音部の新旧世代を描いたという。

 軽音部OGに「来年廃部とかしないよね?」と言われて答えられない4人と、「大丈夫!」と言えるさわちゃん。


 時間軸は前後しちゃうけれど、“放課後ティータイム”としての未来は24話で既に描いてあるので。この回は“桜高軽音部”の未来を描くための回だったんですよね。

 4人のいない部室で、純ちゃんと憂と新歓ライブに向けて特訓する梓。
 「先輩達に心配をかけないように」4人のいない場所で頑張っているのが、グッと来る話でした。24話で梓が「軽音部は廃部にさせません!」と言ったのもこの流れなんですよね。


 でも、
 でも、それ以上に……

 「心配をかけないように」陰で特訓している梓に気付いて、ドアを開けるのを辞めた唯に……自分は胸が締め付けられました。
 17話で、唯が大人になっていることに憂が気付いたシーンと同じように。
 梓が一人で頑張ろうと前を向いていることに唯は気付いて、ドアを開けるのを辞めるんですよ。

 笑顔で。“軽音部の未来”を信じて。「大丈夫!」なんだと分かって。

 24話の唯が、梓に対してちょっと離れた位置から励ましていたのはその為だったのかもですね(原作だと梓を抱きしめていたのだけど、アニメでは向かい合って言葉を聞いていた)。


 このシーンでは、唯達は部室の中に入らないんです―――これは3年生と2年生が違う領域でこれから先を生きていく“自立”を表していると思うんだけど。
 梓(だけ)は、3年生側の領域に入れるんですよね。これは23話のトイレに行くシーンでも描かれていました。それぞれ離れて生きていくけど、でも梓は後から追いかけていくよという描写。


 部室に向かうまで、主観視点で廊下を駆け抜けるシーンも良かったなぁ。
 その後にみんなで学校中を走り回るのも良かった。


 24話が梓を中心に“放課後ティータイム”としての未来を描いた分、26話の方が“4人の卒業”を描いたなって回でした。最終話(24話)では描けなかった分を、26話で補完したという印象。
 1期のブルーレイ&DVDのジャケット絵を撮る過程も、懐かしくもあったし切なかったです。「あー、終わるんだ……」って。その後に映画化決定の報なので、「えええええええ!?」ってなるんですど(笑)。

 しかし、1期のジャケ絵を再現するなら4巻のポッキーゲームはどうしてやらないんだ!!と、とりあえず怒っておきます。
 あ……ブルーレイ&DVDを買っていない人も多いだろうから、一応解説しておきましょうか。


・冒頭の偽家族写真→5巻のジャケ絵
・ミカンを超能力で浮かす話→3巻のジャケ絵
・卒業アルバムに載っているティーカップに3人が入る写真→2巻のジャケ絵
・最後のシーンでみんながジャンプする写真→7巻のジャケ絵


 とまぁ……自分としてはシンプルに「新入生が入ってくる」ところで『けいおん』と言う物語は終わるのかなーと思っていたのですが。
 時間軸は24話よりも前なのに、しっかりと「軽音部の未来」を描いたところは流石でした。「こんな方法もあるのか!」と驚かされました。テレビ版のラストとしては非常にキレイにまとまっていたと思います。

 にしても、20話のモブは絶対伏線(来年入ってくる新入生)だと思っていたんですけどねぇ……いや、まだ27話が……まさか映画版で…(いい加減諦めろ)。



 せっかくの機会だから「2期全体」の感想なんかも書いておきますかね。
 「映画化決定」の報が色々と台無しにしている感もあるのですが(……)、とりあえずソレがなかったと思っての「2期の全26回」の感想。

 1期は「13回(ブルーレイ&DVDのみ収録が1回)」、嵐のように駆け抜けたことを思い出すと……インパクト・テンポ・脚本密度の点で2期が見劣りしたのは確か。そりゃ1期は耐性出来ていないから驚きの連続でしたしね。

 2期はやっぱり「1期の耐性」が出来ていて、その上で話数が倍でしたし、ハードルが超上がっている状況で、色々と難しかったと思うのですが……

 作画は明らかに1期を凌駕するクオリティだったと思います。

 1期は正直、作画監督によって絵柄が違うとか、5人集まると崩れるキャラがいるとか、やけに脚長ぇなというシーンがあったんですけど。2期は終始安定した作画でした。1クール目のOPのグルグル回るカメラとか、まぁトンでもないものも見せてもらいましたし。
 ライブシーンの作画を見比べても、やっぱり2期の方が更に凄かったと思います。まぁ……2期はライブシーン自体が少なかったんですけど……

 脚本もスピード感は1期に比べるとなかったですけど、その分じっくりとキャラクターの心情を描きましたし。
 2期全体を通して「終わってしまう青春」をしっかりと描いてくれたと思います。20話と24話は何回見ても泣いてしまう素晴らしい回でした。



 ただ、残念なところもあって。
 8話でバラバラの進路に行くつもりだった4人が、21話で「同じ大学に行こう」と進路変更する流れは、2期で一番重要な場面だったはずなのに。サラッと描かれちゃって、「もうちょっと……しっかりとキャラクターの心理を描いて欲しかったなぁ」と思いました。
 特に、澪は「軽音部の仲間が大事」と1期の頃から描かれてきたワケですから、逆に「じゃあどうして8話では別の大学に行くつもりだったの?」と思ってしまうというか。2期では澪の使い方を持て余していた感が強いです。

 まー、唯と梓の描き方はパーフェクトでしたし。
 憂・純ちゃん・和の使い方も見事でした。さわちゃんを始めとする軽音部OGもしっかり描いたし、「引き継がれていく軽音部」もちゃんと描いてくれて。

 逆に言うと、そこに焦点を当てている分、澪・律・ムギの3人は1期の時と違って「成長」を描く意図がなかったのかなと。2期はあくまで梓視点の話だと考えると、先輩達の「成長」を描くのは変ですからね。唯だけは例外ですけど(笑)。納得はいきます。


 なのでまー。トータルで言いますと。
 客観的に「凄かった」のは1期だったけど、個人的に「好き」なのは2期だったかなーというまとめ。楽しかった、面白かった、幸せでした。

 来週から『けいおん』のない生活が始まるというのが信じられないです。
 多分、しばらく経ってから気付くんでしょうね……「幸せだったんだなぁあの頃は」と。青春とはそういうものです。



※ 補足コメント
 これを読み返していて気付いたことですけど……
 26話で「部室のドアを開けない唯」というのは、2期1話の「部室のドアを開けない梓」のなぞりなんですよね。でも、この回は梓の方からドアを開ける。ドアの向こうとこちらに隔たれた空間を、成長した梓は超えられるんです。

 こういう演出は1回観ただけじゃなかなか気付けないもので……なので、こうして「アニメを観た直後の感想」と「しばらく経ってからの感想」を併記するのって面白い試みなのかなと自画自賛(笑)。すっげー時間かかったので、今後も続けるかは分かりませんけど。



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 この記事全体を通して思うことですけど、「ここはこうして欲しかった」「ここが残念」とか、まーグダグダと言っていますよね(笑)>俺
 でも、文句を言いながらも毎週の放送を楽しみにしていた時間は幸せでしたし、1期・2期通じてこんな作品にはもう出会えないだろうなぁと思います。秋アニメも始まっていますし、また夢中になれる作品に出会えるのだと思いますけど、これだけ「大好きだった!」と言える作品には2度と出会えないだろうって思います。

 『けいおん』に出会えて1年半、幸せでした。
 ありがとうございました。

| アニメ雑記 | 19:45 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

いつも楽しく読んでおります~。

ざっと読ませていただいただけの状態でコメントしますが、ご勘弁を。

一部の成長物語にご不満をお感じのようですね。
ですが、個人的には十分成長が見えたと思っています。こんなに小さいことを積みあげて日常を描いた作品で、極端かつ急激な成長を描くのは違うかな、と。
すごく変わったように見える唯ですら、実際は劇的にひとり立ちしてはいないのでしょう。一人暮らしなんてすぐにグダグダになり、結局むぎちゃんに部屋かたづけてもらったりしそうです。そんなものだと思いますし、それでいいと思うのです。
むしろ澪ちゃんなんかは相当成長したなぁと驚いています。びっくりです。大学の決断は、よくぞ自分で考えて大事なものを選んだとほめてあげるとこでしょう。

成長とか進化って考えると、何者にも頼ることなくやっていけるスタンドアローンな存在を考えがちです。けれど、「けいおん!」はそこをめざしてるわけじゃなさそうだな~と思いました。<完璧な一人>より<デコボコなみんな>に魅力を感じているというか。

ともあれ、おもしろい作品でしたね。
連載当初から追いかけていた身としては、原作もアニメもきれいに終了してよかったです。

| koto | 2010/10/09 21:46 | URL |

#15 「マラソン大会!」の話がかなり残念でした。
先生の車に乗っていた平沢姉妹はシートベルトをしていなかったからです。

免許を持っていない平沢姉妹が知らなかったのはしょうがないと言えるんですが、山中先生は知ってなきゃいけないでしょうに、違反でキップ切られるのは運転手なんだから。
改正前の話だとしてもそれだったらハヤテのごとくや宙のまにま(こちらは自転車の二人乗りですが)にテロップを入れなければいけないわけで(そもそも安全のためには道路交通法で決まっていなくてもシートベルトはするべき)そのあたりの配慮が欲しかったですね。

話の内容とは全く関係の無い話ですが。

| 名古屋市民 | 2010/10/14 20:57 | URL | ≫ EDIT















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