やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

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このレビューは誰に届くのか

 ゲームに限った話ではなく、
 漫画でもアニメでも、ラジオ番組でも、サッカーの試合でも、自分がブログやTwitterやmixiで自分の好きなものを紹介している理由は「今現在はそれに興味を持っていないのだけど、その存在を知って実際に触れてみたら楽しめる人」がいるはずだと思っているからで。


 「○○レビュー」ではなく、「○○紹介」という言葉を使っているのはそのためだったりします。



 例えば『安藤ケンサク』の「ゲーム紹介」を書く際には、

1.『安藤ケンサク』の存在を知らない人
2.『安藤ケンサク』の存在を知っているけど手を出していない人
3.『安藤ケンサク』を実際に遊んだことのある人


 自分が一番優先して「この人のために書こう」と考えているのは「1.商品の存在を知らない人」で、その次に「2.商品の存在を知っているけど手を出していない人」、最後に「3.商品に実際に触れたことのある人」という順番です。


 自分は「このゲームはこういう人に向いていますよ」「こういう人ならこのゲームを楽しめると思いますよ」というスタンスで書いています。その記事を読んでくれた人が「これなら自分に向いているかな?」と商品を買ってくれて、それで楽しんでくれたのなら、買ってくれた人も商品も紹介した僕も幸せになるじゃないですか。

 だから、僕は「こういう人には向いていないと思う」「ここをネックだと思う人は気をつけて」と、マイナスポイントもしっかり書かなきゃならないと思っています。「1」「2」の人に向けて書くには、そこを伏せて紹介するのはフェアじゃないと思いますし、それが積み重なれば信頼を失って狼少年になってしまうからです。





 しかし、哀しいかな……現実的には、そういう記事を読んでくれるのは「3.商品に実際に触れたことのある人」がほとんどなんですよね。稀に「2.商品の存在を知っているけど手を出していない人」が読んでくれるくらい。「1.商品の存在を知らない人」はほとんど読んでくれません。

 逆の立場になって考えれば分かる話で、現時点で興味を持っていない商品の紹介記事なんてよほどのことがない限り読む気になりませんものね。自分だって、下手に読んでネタバレになるのがイヤなので、自分が既に観終わった&遊び終わったものしかレビューを読まないってことがほとんどですもの。

 もちろん読んでくれる人は「1」「2」「3」のどの人でも嬉しいですけど、売れていないゲームのレビューを書いてもアクセス数が下がる一方という現実は目を背けちゃならないと思うんです。



 この話……実はここから数年間で重要な話になると思うんです。
 「ダウンロード販売のゲーム」も「電子書籍」もニッチな需要に応えられる革命だと思うんですけど、数が多くなり過ぎるとそれを求めている人にそれを知ってもらうのが困難になってしまいます。

 そのために自分のような人間が紹介記事を書いても、「何それ?知らない」と読んでもらえません。
 それに触れてもらうことで「こんな面白いものがあったのか!」と、その人の楽しみになれるものであっても、それがその人まで届かないんです。


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○ 興味のない人に読んでもらうためにはどうしたらイイのか
 某Wii情報サイトの管理人さんと以前Twitterで、「記事タイトルにWiiウェアって文字が入るだけでアクセス数が落ちますよね(笑)」と話したことがあって。
 ウチはまー雑多な話題を取り上げているから人気のある記事・ない記事で分かれてしまうのは仕方ないのですけれど、Wiiの情報サイトであってもWiiウェアの記事に人気がないのか!とちょっと驚いてしまいました。だってそこのサイトさんを見ている人はWiiの情報を知りたい人がほとんどのはずじゃないですか。そこでWiiウェアの記事に興味がないのなら、どこに「Wiiウェアに興味がある人」がいるのですよ。



 果たして、Wiiウェアを紹介するのにはどうしたらイイのやら。

 「ダウンロード専用販売のゲームは、どうして軽視されてるん?」の記事を書いた時の反応の中にも、「よく知らないけどWiiウェアとかどーせロクなゲームがないだろうから軽視されても仕方ない」的な意見をもらって。

 オマエはこれから先、「こんなに面白いゲームが売れないなんて日本のゲーム市場はおかしい!」とか絶対に言うなよ!と思ったりもしたんですけど……まぁ、逆に考えればそういう人にもあの記事は読んでもらえたので、「ダウンロード販売ゲーム」に興味を持ってもらうきっかけになればイイなぁと思いますし、しなければなりませんよね。



 「面白いもの」があっても、それを知ってもらうことが出来ない―――
 Wiiウェアに限った話ではないです。何かを好きになれば、「もっと売れたらイイのになあ」「もっと人気が出ないかなぁ」思ったことは誰もがあるでしょう。
 面白いけど視聴率が取れなかったドラマ、面白いけど人が入らなかった映画、面白いけど打ち切りになってしまった漫画、可愛かったのに人気が出ないで引退してしまったアイドル、大好きだったのにレコード会社との契約を打ち切られてしまった歌手。


 そういうものにスポットを当てる場がなければ、「需要が多角化して」「多種多様な商品があふれてくる」これからの時代はむしろ先細っていくと思うのです。




 wiiウェアショットガンレビュー! 絶対SIMPLE主義さん)

 絶対SIMPLE主義さんの「買ったWiiウェアを3行ずつレビューしていく」という記事。
 元のアイディアはXBLAショットガンレビュー(翻訳したもの)だそうです。ふむ、これは素晴らしい。


 長文レビューを頑張って書いている人(ラー油さん本人含む)は「こういう短いレビューはあまり良くない」とお思いでしょうけど、読む側からすると「3行なので興味がないソフトのレビューもついでに読んでしまう」「3行なのでネタバレになるリスクも少ない」とメリットが多いと思うんですよ。

 自分の場合、とりあえず自分が遊んだことのあるWiiウェアのレビューを読んでみたくて「あー、分かる分かる」「このゲーム俺は好きだけどラー油さんには合わなかったかー」などと思いつつ、「え?こんなゲーム知らねえな。こんなに絶賛されているならチェックしてみようかな」と新たな発見があったり。



 <peakvox>escape virus公式サイト※音が出ます!)(任天堂の方のサイト

 買っていない&遊んでいないWiiウェアのソフトでも大抵は「名前は聞いたことある」自分なのに、全く持って初めましてなソフト。こんなゲーム出ていたのか。2009年の6月配信開始というと……あぁ、確かに自分はスーパー忙しかった頃っちゃ忙しかった頃か。

 ここで「なので実際に買って遊んでみました!」と言えれば記事の説得力も増すのですが、現在積みゲーがたくさんあるので「購入予定リスト」に入れるだけでゴメンなさい。『FF5』→『マッドセクタ』→『ゼルダ 大地の汽笛』→『斬撃のレギンレイヴ』(ここまで購入して積んである)→『<peakvox>escape virus』の順か。にしても、何なんだこのタイトルは。どこで略せばイイんだこれ。





 GAME POTATO[ゲームポテト]さん

 話変わって、こちらはゲーマーによるゲーマーのためのゲームレビューサイト。
 『逆転裁判合同ブログ1号店』のKAY会長などの濃いレビュアー陣のレビューが並んでいるサイトさんです。同じソフトでも、レビュアーによって全然違う切り口だったりするのが面白いですよね。


 このサイトのレイアウトって素晴らしいなぁと思うのは、「レビュアーさんの名前」「10点満点の☆評価」「記事タイトル」の3つがズラッと並んでいるので―――全然興味のなかったソフトでも、「うぉっ!何このソフト、すげえ点高い!」とか「このタイトルの記事は読んでみたくなるなぁ」と一覧の中から興味が出てくるという点です。




 「10点満点の☆評価」ということで、そうだファミ通のレビューについても触れておかねば。
 ファミ通のレビューってやたらと批判されるし、「点数を金で売っているんじゃねえの」的な物言いがぶつけられたり、「いっそのこと点数評価をやめたらどうだろう」的な意見も頻繁にでてくるんですけど。

 「ファミ通レビューの点数」について言及する人と、「ファミ通レビューの文章」について言及する人の人数を比較すれば、「点数」表記というのが如何に分かりやすくて影響力を与えるのかというのが分かると思います。
 「俺達の好きなゲームをもっと世に広めたいんだ!」という気持ちで書かれているレビューと考えればそんなに批判されるものでもないと思いますし、それがある方向性に偏っていたとしても自分は「レビューってそういうもんじゃん?」と思うだけです。


 世界には色んな人がいて、人の数だけ好みが違うんだから、その全ての人が共感できるレビューなんかたった4人で書けるワケがないんですから……「俺達の好きなゲームをもっと世に広めたいんだ!」で構わないと思うんですけどね。

 まー、前に書いた通り、じゃあ全員分の点数を合計するのは辞めましょうよと僕は思うのですけど。


(関連記事:クロスレビュー「4・7・6・6」点は地雷なのか?
(関連記事:そもそもファミ通クロスレビューを「40点満点」と考えることに違和感がある





 Wiiの『みんなのニンテンドーチャンネル』には、遊んだゲームの「おすすめ度」を集計してランキング表記したり、その中から「みんなのおすすめセレクション」を発売したりなんてことをやっていて。恐らく3DSでも同様のサービスは行われると思うんですけど……

 僕は、思想的にはあまり好きじゃありません。
 もちろん現実的にやる意義というか意味があるというのは分かりますし、「やめろ」とは全然思いませんけど、みんなが面白いと言ったからといって自分が面白いとは限りませんし。100人中99人が「クソ」と言っても、自分だけが面白いと思うゲームにこそ愛着がわくと思う自分にとっては、この方法だけで解決するとは思わないんで。
 (なので、Amazonとかの評価を5つ星で平均化するレビューもあまり好きではないです)

 むしろ、ユーザー一人一人の「おすすめ」傾向を分析して「あなたにおすすめセレクション」も提示してくれないかなぁと思っています。『ゼルダ』低評価で『ドラクエ』好評価のアナタにはアクション要素のないこのRPGをオススメ!みたいな。


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 なのでまぁ、「ゲーム紹介を書いてもなかなか読んでもらえないなー」なんて愚痴ってないで、興味がない人にも興味を持ってもらう手段を自分ももうちょっと真剣に考えなきゃなと思いました。


 やっている人はとっくにやっている。
 自分はやらずに愚痴っていただけ―――



 自分もショットガンレビューとかやってみますかね。
 他人のふんどしで相撲な上に、自分は彼らほど数をやっていないのでスカスカのレビューになってしまうか………何かもう一口アイディアが欲しいところ。
 にしても、「3行以下でまとめ列挙」というのはゲームに限らず色んなことに使える素晴らしい切り口だと思うんですよ。自分がやるかはさておき。

| ゲーム雑記 | 16:11 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

インターネットで自由に情報が手に入れられるよ!いろんな物がショッピング出来るよ!
→多様化しすぎて結局ポータルの価値が従来経路より高くなる
ってのと同じですね。ゲームもソフトやアプリ作ってるところよりも
元締めやサイト運営者が儲かるというのが最近の流れですし。

どうせショットガンみたいにするなら、タイトル名とハッシュタグも含めて
140字に収めてツイッターで流すとかどうでしょう。
フォロワーの誰かが公式RTすれば意外なところまで届くかもしれませんし・・・
レビュアーさん同士でタグ共有出来れば、幅も広がるかも。

| shimole | 2011/02/05 17:42 | URL | ≫ EDIT

ツイッター1投稿140文字というフォーマットはみんなが読み慣れているので、短評には向いていると思います。
これは気軽に読める利点がありますが、紹介するものを全く知らない人に魅力を伝えるにはちょっと難しいか。
どうやって拡散していくかはノーアイデアです。

余談ですが、自分が映画の感想をツイッター1投稿140文字で書いていますが、140文字に収まるようにまとめると必要最低限の要素が抽出されるし、気軽の書けるのが良い。
とはいえ140文字では本当に最低限しか書けないので、もっと書きたいときはTwitterに載せた分+追記分でブログに載せています。

| Sono | 2011/02/05 21:34 | URL |

私はやまなしさんの文章が読みたいがためにここにきているので、やまなしさんの紹介するゲームの大半は聞いたことがないタイトルです(すでに通りすがりじゃないですがね)。
聞いたことがないゲームでも紹介記事を読むのは、前述の通りやまなしさんの文章が読みたいからというのもありますが、やまなしさんと好きなゲームが私の好みと似ている事と、以前の紹介記事で買ってみたゲームがおもしろかったから、という辺りが理由になっています。
いつぞやの「前評判と実績」と同じ理屈が当てはまっていますね。
そういう意味では、いろいろな人が自分の好きなゲームを発表するのは、ある程度の蓄積があれば無意味ではない、と思っています。

今までの評価傾向からお勧め商品を出すのは、Amazonもやっていることですけど、私はそれだけでは足りないと思っています。
あのお勧めだと、商品単体ごとに似通った商品は出せていても、商品の組み合わせによってのお勧めは提示できませんし、ちょっと冒険したい時には何の役にも立たないからです。
尤も、その「ちょっと冒険」の商品を的確に提示されるようにすると、システムに自分の趣味や思考を分析させて先読みさせなければいけないので、怖いものもありますけどね。

| 通りすがり | 2011/02/05 22:29 | URL |

3行レビュー良いですね。
私も3行レビュー+通常レビューを載せてみよう。

あとやまなしさんって
WiiウェアDSウェアの事ばっかりですけど、DL版ソフトってそればかりじゃないですよね。
PS3、360、PSPにもあるのに。
まぁ遊びたいソフトがないんでしょうけどね。
やまなしさんがPS3、360、PSPのソフトに興味ない、興味が沸かないのと一緒で
WiiソフトやWiiウェアをスルーする人が多いんでしょう。

| あい | 2011/02/06 19:54 | URL |

私が紹介記事を参考にさせもらってる理由は、私が楽しめるな?我が家のおかんが遊べるDSソフトかな?です。
特にやまなしさんのお母様の嗜好は参考になりました。
実際、動物の森の次にレイトン教授をやってます。パズルだけで、ストーリーは無視されてますが…完璧に私は「2」の立場で見ています。楽しく見てますー。

Wiiウェア記事に関して。
前回から「軽視されている」って話が展開してますが、実際WiiやDSのメインユーザーって年代の広がりがあるんじゃないかなーと。
WiiDSで遊ぶ=ダウンロード余裕。じゃないと思うんです。PC携帯でインターネット出来る=ゲームをダウンロード出来る。でもないと思います。
実際、私はゲームで遊ぶしインターネットも嗜みますが、お金を払ってダウンロードってしません。ぶっちゃけ、DSでダウンロードってどうするの?です。取説に書いてあるのでしょうか。
軽視するほどダウンロードをよく知らないし、面白いならダウンロード勉強しよう!ともならないです。
だから「Wiiウェア」って単語は他人事です。紹介読んで、ソフト出ないかなーって思ってます。
…ユーザーではなく、宣伝不足のメーカーが軽視している、ってのは無茶な主張ですかね(笑)

| mogmog | 2011/02/07 19:36 | URL |

アマゾンにしろ4gamerあたりのレビューサイトにしろ、点数分布や「この評価をつけた人はこっちのゲームはどう評価しているか」は能動的に調べていけば確認は出来ますけど、一番トップに出てくる点数の時点で判断されちゃうってことはありそうな話。

人生ゲームが売れた理由で書かれていた通りで、ネームバリューとランキング上位に居ることの「好循環」ってでかいと思います。
数が増えて云々は、iPhoneアプリやAndoroidアプリでも言われてますが、「とりあえず目に入る位置」(人気ランキング上位)まで辿り着かないとあっという間に埋もれてしまうそうで。
権威のあるレビューサイトで取り上げられると一気にランキングアップするそうですが、ウェア系ではそういうサイトないんですかね。


ともあれ、レビューに目を通すくらいに興味を持ってもらえるまでが一苦労な印象。
「何かしらの共通項目でつながりがある人からの情報であれば興味がなくてもリーチする」という口コミ理論からすれば、Twitterでの拡散はある程度有効なのかなーという気はしますね。
Aという要素で繋がっている誰かさんが興味を持っていないBという要素を無理なくファーストアプローチできるというのは非常に分かりやすいメリットかと。

| ruf | 2011/02/08 16:24 | URL |















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