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WEB漫画『200vs1×1』あとがき


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 さてと、大事なお知らせ。
 いつから始めたのかもはや覚えていないくらい長い間続けてきた、漫画アップ後に書く「あとがき」&「キャラ紹介」ですけど……これまで通りの形で書くのは今回をラストにします。元々需要がなかったから……というワケではなく(笑)、自分にとって『200vs1×1』までとそれ以降では作品に対する考え方が違っていて。これまでと同じことを続けるべきではないって判断をしました。

 すっごく簡潔な言葉を使うなら、
 「作者が作品について語り過ぎるべきではない」ってとこですね。



 とは言いつつ、今回はやるんですけど(笑)。

・初めてのバトル漫画への挑戦
・正義のいないストーリー


 今日の話題はこんなカンジ。興味がある方は「続きを読む」で読んでいただければ幸いです。



○ 自分史上初バトル漫画
 自分は子どもの頃から漫画を描いてきた人間ではないので、漫画を描き始めて初めて知った「漫画の難しさ」というものが幾つもあります。読むだけの立場の時は「こんなの簡単なことだろう」と思っていたことが、実際にはものすごく高度なことだったと気付いたこと。


 その一つが「バトル描写」です。
 自分史上“初”と銘打ったことで、昔から自分を応援してくださっている人の中には「え?『ちのしあ』とか『Re:Survival』にはバトルあったじゃん」と言ってくださる人もいるかも知れません。でも、僕の中の意識は全然別物なんです。

 当時の自分は「バトルが描けない」ことは分かっていたので、バトルが描けない自分がバトルっぽいものを如何にして描けるのかという制約の中で物語を作っていました。『Re:Survival』の美和さんの武器が銃なのもそういう理由だったりします。


 でも、それをずーーーーっと続けるのもマズイのは分かっていたんですよ。
 漫画描きというのは「描いたことがあるもの」はすんなり描けるんですが、「描いたことのないもの」は描けないんです。だから、どこかで「バトル描写」に向き合わなきゃならないと思っていましたし。ここ数年の漫画製作は、「どうすればバトルが描けるようになるのか」をテーマにして、一段一段昇っていた過程だったのです。



 んで、ここで僕が「バトルが描けるようになったのはコレが出来るようになったからだ!」みたいなことを偉そうに語ろうものならば

(^Д^)「えっ?そんなに下手くそのくせに、バトルが描けているとでも思っているの」
( ゚∀゚)「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!何様だよコイツ」
('A`)「こんなアホは死ねばイイのにねー」


と言われかねないので語る気はありません!!以上!





○ 裏『生きとし生けるもの』
 ということで、今回はストーリーとかキャラありきではなく、まず「バトルものを描こう!」がありきの作品でした。初期プロットはストーリーが一切なくただひたすらルウェルが魔物を惨殺し続けるというどうかしているものでした(笑)。


 そういうスタートの作品なので、この作品って「やまなしっぽくない」と自分でも思っています。
 思想が完全に逆ですからね。『生きとし生けるもの』は「全員を生き残らせる物語」なのに、『200vs1×1』は「とにかく敵を全滅させる物語」です。『Re:Survival』は「対話を怠った主人公達が最後に報いを受ける物語」でしたが、『200vs1×1』はそのまま勝利をしてしまいます。

 あと、登場人物が全員ちょっとイヤなヤツというのも意図して描いています。
 これも『生き生け』の逆ですね。「人間って捨てたもんじゃない」の後に、「人間ってやっぱイヤだよね」と描いている――――



 元々『生きとし生けるもの』は長編として構想していたもので、ルウェル達もそこに出てくる予定のキャラクターでした。「全てを救おうとしている存在」なアムエラ達とは対極にある「全てを殺そうとしている存在」としてルウェルは生まれていたんです。
 ポジション的には敵サイドというか相容れないサイドのキャラクター達だったんですけど……「色んな人がいるから世界は面白い」の思想からすると、彼らには彼らの思想があって「正しい」と思ってやっていることですから、バトル漫画を描くことを決めた際に「逆にルウェル達をメインに描くのも面白い試みかもな」と思ったのです。


 作者とは真反対の思想の主人公達を描こうという試み。

 ただ、ルウェルはちょっと思想がぶっ飛びすぎているんで、主人公としてはイマイチ使いづらいな……ということで、相方さんに主人公として登場してもらい。“2人の出会い”を描こう――――と。これは短編『生き生け』でアムエラとユナを最初から仲間として描いちゃった失敗からの反省でもあります。


 ということで、彼らは「正義」を口にしないんですよ。
 あくまで「自分のため」に戦うし、ぶっちゃけこの作品の中には「正しい人」はいないつもりで描きました。子ども達……はちょっと例外ですけど。敵も味方もみんなちょっとイヤなヤツなんです。でも、それでイイじゃん、俺も自分のことを「イヤなヤツ」だと思っているけどそれでイイじゃん、と。


 ある意味では、作者と全く違う思想のキャラクター達ばかりで物語を描いたら、最も作者が描きたい世界になった―――と言えるかも知れませんね。



 んで、結果なんですけど……
 読んでもらった人達の不満点はここに集中しました(笑)。

 「敵が小者すぎるので倒しても嬉しくない」「主人公の自己満足・自己実現で終わってしまったのでスケールの小ささを感じた」
 そうなー。確かにルウェルが一番強くて、一番イヤなヤツですもんね。コイツを塔の下敷きにして殺してしまうラストだったらみんなもスッキリ爽やか読後感になったのかもですNE!





 と、言うことで………反省点はもちろんたくさんあるんですけど。
 初バトル漫画への挑戦だとか、今まで描いてきたスタンスとは逆の方に舵を切ったりだとか、今回も新しい試みをして自分の中の骨肉にしたとともに。ここから先はもうちょっと「地に脚を付けた漫画作り」をしていかなきゃなー、と痛感してこの次の作品に向かうのでした。

 なので、『200vs1×1』までの作品と、それ以降の作品では考え方が別物になったのです。

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