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ヲタク向けの皮を被った万人向けゲーム『ルーンファクトリー3』紹介

『ルーンファクトリー3』
 ニンテンドーDS用/ファンタジー生活ゲーム
 マーベラスエンターテイメント/開発:ネバーランドカンパニー
 2009.10.22発売
 5229円
 セーブデータ数:2
 公式サイト

ルーンファクトリー3(特典無し)ルーンファクトリー3(特典無し)

マーベラスエンターテイメント 2009-10-22
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 『ルーンファクトリー3』というゲームを分かりやすい言葉で説明するのなら、“色んなゲームの色んな要素が詰まったゲーム”だと思います。
 元々が『牧場物語』シリーズのスピンオフ作品なので「野菜や花を畑で育てる」要素はもちろん、『どうぶつの森』のようにゆったりと釣りをしたり住人とコミュニケーションを取ったり、アクションRPGのように町の外に出て行って敵を倒してきたり、そこで取ってきたアイテムを『アトリエ』シリーズのように加工して新しいアイテムを生み出したり、『ポケモン』…というほどは複雑じゃないから『ドラクエ5』くらいに“敵モンスターを仲間にして育てる”要素があったり、恋愛ゲームのように好きなヒロインと恋愛したり。

 色んな要素が詰め込まれていることが何よりの魅力のゲームなのですが、その分どうやって宣伝していくかが非常に難しいのか。『ルーンファクトリー』シリーズのTVCMは「ヒロインと恋愛」の部分をピックアップして、ヒロインを映して「キミと過ごすRPG」みたいなキャッチコピーを出すそれなんてギャルゲ?的なTVCMが多かったです。なので、プレイするまでは「ヲタク向け」ゲームなんだろうな、と思っていました。


 もちろん、そういう層を大事にすることは悪くありませんし、それで結果を出して人気シリーズになっているのだから問題もないと思います。しかし、そんな印象を持っていた自分が今回初めてこのシリーズを実際にプレイしてみて、「ヲタクしか楽しめないゲームじゃ全然ないじゃん!」「このゲーム、もっともっと売れるべきゲームだろうよ!!」と思いまして――――

 ギャルゲ的要素に注目するような人はとっくにこのシリーズのことを知っているでしょうし、今回の記事はそうではない人に向けて「こんなに面白いシリーズがあるんですよ」と紹介することを目指そうと思います。



 『どうぶつの森』と『ドラゴンクエスト(特に9)』の両方が好きだって人には、とにかくオススメ。

 戦闘がアクションなので「アクションゲーム苦手だし自分にはムリだろうな」と思う人もいるでしょうけど、『どうぶつの森』で虫捕りが出来るくらいなら(とりあえずクリアまでなら)何とかなると思います。後述しますけど、「アクションゲームが苦手な人への救済措置」が沢山あるので、むしろアクションゲーム苦手な人がその苦手意識を捨てられるチャンスかもって思います。
 ウチの母も『Newマリオ』を2-1で挫折した人間ですけど、『ルーンファクトリー3』はレベルをうんと上げて問題なくプレイしていました。


 個人的には、子どもが生まれたら是非遊ばせたいゲームだなぁって思います。

 小学校高学年くらいの子どもに遊ばせたいです。
 たまねぎがないとこんなにも色んな料理が作れないことを知れるとか、卵を効率良く手に入れるためには鶏を退治するんじゃなくて飼育する必要があるとか、何のためにあるんだと思うようなアイテムが後半強い武器を作るのに必要だとか、どんな努力も自分の身になるとか、「他者との共生」がテーマのストーリーだとか。

 何より、結婚後に他の女のコとデートをすると、嫁さんから説教を喰らうとか。
 色んなことを学べるゲームなんです(笑)。



 このゲームは今の時点でも十分に人気シリーズではあるんですけど、それでもこのゲームを大好きになれるはずなのに存在すら知らない人がいっぱいいると思うんです。だから、一人でも多くの人に知ってもらいたいなと思って今日は気合入れて書きますよ。


↓ 以下、感想はクリックで。



○ 楽しい「作業ゲー」
 このゲームには沢山の要素があります。
 敵と戦うこと、畑で作物を育てること、育てた作物で料理をすること、採ってきたアイテムで武器や防具を作ること、住人とコミュニケーションを取って仲良くすること……などなど。それぞれの要素にパラメータがあってそれを上げていくということで、このゲームは言ってしまえば「作業ゲーム」で、大抵の「作業ゲーム」は「こんなに沢山のことをしなきゃならないのか」とウンザリさせられるものなのですが。

 このゲームは「沢山の作業要素」がそれぞれに影響しあっているので、「作業」が凄く楽しいんです。
 具体例を挙げますと……例えば「レベル上げ」をしようとします。敵と戦うことでもちろん自分のレベルが上がります、武器を使うことでその武器のスキルレベルが上がります、そこで敵が落としたアイテムを持ち帰って加工すること新たなアイテムが作れます、その加工によって鍛冶レベルが上がって新たなアイテムを作るレシピを覚えることが出来ます、さっき作ったアイテムを出荷することで収入になりますし「今まで出荷してきたアイテムリスト」に追加されます、出荷せずに住人にプレゼントすると住人の「好感度」が上がります、「好感度」が上がると住人を“仲間”として連れ歩いて戦闘を手伝ってもらえるようになります。

 途中で書くのが面倒くさくなってしまったくらい、このゲームは「一つのことをする」だけで「沢山の成果を得られる」んです。
 だから、やっていることは「作業」なのに「作業感」を感じることなく楽しめるんです。『ぷよぷよ』でテキトーにぷよを置いていたら連鎖がどんどん起こって消えていくのも気持ちいいみたいなカンジで、最小限の行為で最大限の効果を上げていくのが気持ちいいんです。



 また……これは本当に見事だなと思うことなんですけど。
 こんなにも沢山の要素が詰め込まれたゲームなんですけど、最初に教えてもらえるのは「畑で作物を育てる方法」「収穫した作物を出荷してお金を稼ぐ方法」だけで、住人とのクエスト(依頼)を一つ一つこなすことで「このゲームで出来ること」を丁寧に覚えていけるようになっているのです。『どうぶつの森』でも最初にたぬきちからバイトを押し付けられて「このゲームで出来ること」を教わりますけど、あんなカンジです。


 面倒くさいなら全部の要素をやらなくてもイイですし、苦手な部分を他で補えるというのもポイントが高いです。
 ウチの母はアクションゲームが苦手なのですが「作業」は大好きなので、畑仕事をうんとして、「畑仕事をすればするほど強くなるアクティブシード」という仲間に戦わせていました。自分で戦うのが下手でも、仲間モンスターやアクティブシードに戦ってもらえばイイ―――このゲームの救済措置は本当に見事だと思います。

 「畑仕事なんて面倒だなー」という人は、薬の調合レベルを上げれば短い日数で作物が育つ薬が育てられるようになりますし、鍛冶レベルを上げて良い農具を作れば一度に広い面積を耕したり水遣りを出来るようになりますし、「一つのスキルアップ」が他の要素を楽にするから作業が楽しいんですね。



 そうそう。
 自分は今まで「作業ゲーム」が好きじゃなかったんでこんなこと気にしたこともなかったんですけど、レベルが無尽蔵に上がっていくとか(ウチの母はもう2000を越えました/笑)、「歩くだけ」とか「寝るだけ」とかまでの色んな要素のスキルレベルがどんどん上がっていくとか、今まで出荷したアイテムが全部記録されて「出荷率」が数字で出るとか―――遊べば遊ぶほど数字が蓄積されて、「作業」の達成感をちゃんと目に見える形にしているのも大きいんだなと思いました。

 これがあるのとないのとでは全然違うんです。
 遊ぶ人が何に喜ぶのかちゃんと考えてあるなーって思います。




○ 二次元で生活するゲーム
 このゲームの公式ジャンル名は「ファンタジー生活ゲーム」。
 自分は実際に遊んでみるまで誤解していたんですけど、このゲームの世界観って中世風でありながら日本っぽいんですね。作れる料理が「たけのこごはん」とか「シチュー」とか「チーズケーキ」とか、日本人に馴染みのあるものばかりなのも嬉しい誤算でした(笑)。これが聞いたこともない架空の料理や外国の料理だったら、テンション上がりませんもの。「やった!とうとう天ぷらうどんを作ったぞ!」というあの感動。


 ものすごーーーーく生活感のあるゲームなんですよね。
 その後押しになっているのが、村の住人達。

 朝になると、ある人は食堂に朝ごはんを食べに来て、ある人はお風呂屋さんで朝風呂を浴びて、ある人は店の前で呼び込みをして―――各キャラクターがこの世界の中できっちり生活をしているんです。
 また、住人はただの飾りにではなくて、住人は「それぞれのお店の店員」ですし、住人クエスト(依頼)を進めるために必要な存在ですし。“ゲーム攻略”に欠かせない要素にちゃんとなっているのも良いです。「恋愛パート」「冒険パート」みたいに分かれているワケではなくて、それぞれの要素がちゃんと組み合わさっていて「無駄な要素」がないんですよ。




 「リアルな生活シミュレーター」とかでは決してありませんし、ゲームっぽいデフォルメがちゃんとされているはずなのに。
 この現実感は『ラブプラス』以上だなぁと思うことがしばしばありました。


 キャラクターが生きているということ。
 お金を稼ぐということ。
 1日の時間は有限なこと。
 誰かを選ばなければならないということ。



 「人生」があるゲーム。
 僕が「子どもが出来たら遊ばせたい」と思うのは、こういう理由なのです。



○ 「凄いゲーム」過ぎる弊害
 とまぁ、こんなカンジで「凄いゲーム」です。
 「万人が楽しめる」ように丁寧に作ってありますし、入り口は広いけどやりこめばやりこむほど味が出てきますし、色んなものを学べるゲーム――――それでいて、プレイヤーに対して親切に作られているのも凄いです。
 セーブポイントがところどころにあったり、セーブポイントまでワープできる魔法を最初から使えたり、ちょっと10分空いたなという時でも遊べるように設計されているところも素晴らしいです。セーブデータが2つ作れるところも良いですね。データ数の大きそうなゲームなのに、偉いなぁと思いますよ。


 このゲームの「良いところ」は挙げてもキリがないです。そのくらい「凄いゲーム」。




 しかし、絶賛してばかりもいられない「悪いところ」がごく一部あるのも確かです。
 こんなに凄いゲームだけど、こういう人には薦められないよということも書いておかなければなりません。


 まず、「バグが結構ある」ところ。
 『ルーンファクトリー』シリーズは元々「面白いけどバグが多い」シリーズという評判で、この『3』はその中では「今回はバグが少ない!」と言われていたんですけど、自分も母も何回かフリーズを経験しました。また、仲間モンスターが勝手に畑仕事をしていたとか、アイテムを持っているはずなのに加工できないとか、「ひょっとしたらバグか?」ということも何度か。

 これだけ色んなものを詰め込んだゲームなのでデバッグするのも大変でしょうし、同情するところも多いのですが、「フリーズするかも知れないから小まめにセーブするように」と注意しなきゃならないのは残念です。


 また、「説明書が不便」なところも。
 ゲーム本編でしっかりチュートリアルしてくれてんだからイイじゃんという気もするんですが、説明書には「セーブのやり方」が書いていないというのは流石に擁護出来ないです。一番重要なことじゃないですか!

 また、キャラクター紹介の欄で数人書かれていない住人がいるので、冒頭のクエスト「住人全員に挨拶をしてきてください」で「あれ……全員に挨拶したはずなのに話が進まないよ」ということになりかねないのもマイナスです。というか、ウチの母がそうでした。作中季節1ヶ月くらい、話が進まないので延々と農作業をしてお金を稼いでいたそうです。


 「万人向けゲーム」と評しましたし、基本的にはチュートリアルは丁寧なのですが……
 RPGの基本的な知識はあまり説明されないので、RPGを1本も遊んだことがないって人は厳しいかもです。「レベルが上がると強くなる」とか「毒になるとHPが減っていく」とか、その辺は分かっていないと苦労すると思います。



 クリア後のネタバレになっちゃうので伏字にしますけど……
 せっかく出来た○○○が単なる家具扱いなのも残念でした。壊れたテープレコーダーのように延々と同じセリフだけを喋るし、住人が全員その存在を見て見ぬフリをしているとか。そんな扱いだったらムリしてこんな要素入れなくて良かったんじゃないです?丁寧に作られて「ムダな要素がほとんどない」このゲームにおいて、ここだけは違和感ありまくりでした。



 その他にも「アイテムを作る際に“既に出荷リストに入っているのか”が分かった方が良かった」とか、ラブラブ姉妹のお姉ちゃんは攻略対象だけど妹が攻略できないのはけしからん!とか、細かい不満はありますし、完璧なゲームというワケではないんですが。
 それもこれも「色々な要素を詰め込んだ」せいですし、プレイヤーを楽しませようと頑張った結果なのでそれはそれでイイじゃないかとも思うのです。「良いところ」がごまんとあるのだから、少しの「悪いところ」くらい気にしないようにしようぜ!と言いたくなるゲーム。



 ただ……
 この紹介記事を読んでこのゲームに興味を持ってくれた人に、これだけは書いておかなければなりません。


 面白過ぎて現実の生活に支障が出るのは覚悟しておいた方がイイですよ。
 今まさに忙しいって人は、忙しくない時期が来るのを待って手を出した方が懸命です。

 ゲーム自体はセーブポイントまで戻れる魔法があるので「ちょっと10分」で楽しめるように設計されているのですが、後を引きすぎて10分のつもりが2時間経っていたとかザラですから。それでいて「もうクリアしたんだからここまでにしよう」と決めても、いつの間にかまた起動してやりこみ要素にチャレンジしてしまったり……


 おかげで僕はこの2ヶ月間ずっと寝不足でフラフラしていました。
 面白過ぎるゲームも罪なんだなって本気で思いましたよ。




○ 総括
 ということで、『どうぶつの森』と『ドラクエ』の両方が好きな人にはオススメという冒頭の一文になるのです。
 RPGの知識がないと厳しいですけど、アクションゲームが苦手でも何とかなるゲームですし……400万本クラスの『どうぶつの森』や『ドラゴンクエスト』ほどとはいかなくても、50万本とか100万本くらいに売れて欲しいゲームですし、それくらいの力はあるゲームだと思います。もっともっと世間に知られて欲しいです。


 ちなみに『ルーンファクトリー』シリーズは最新作『4』が3DSにて発売予定で、これまでのシリーズが「男主人公+女住人」という組み合わせのみだったのに対して、『4』は「男主人公+女住人」と「女主人公+男住人」のどちらかを選べるようになるみたいです。女性プレイヤーの獲得を狙った新要素なんでしょう。『どうぶつの森』やRPGは女性比率の高いゲームジャンルですし、『ルーンファクトリー』も女性層を狙ったのは妥当な判断ですし、後は「アクションゲームが苦手でも楽しめるよ!」をどれだけ認知してもらえるかですね。是非売れるシリーズになって欲しいです!


 かくいう僕は現在「出荷率97%」……
 ここまで来たからには攻略サイトを使わずに100%を目指すぜ!と気合を入れているのですが、おかげで次にやろうと思って既にダウンロード購入しているDSiウェア『絵心教室(後期)』が全然進みません。この魔力と中毒性は困ったものです。


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| ゲーム紹介 | 05:58 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

自由度の高さ、イベントの連携、フリーズの多さなどは、オブリビオンやフォールアウトなどのオープンワールドゲームを思い出させますね。
それらはかなりやり込んでいるので、興味が出てきました。

| 通りすがり | 2011/08/05 14:47 | URL |

マーベラスエンターテイメントって面白いゲームを結構出しているのに宣伝が下手くそであんまり売れないことが多いですよね。どこかのサイトにレベルファイブと合併してマーベラスファイブになればいいよというギャグがあったのですが、ありなんじゃないかと思ってしまいましたw

| ああああ | 2011/08/05 20:59 | URL |

恐るべし時間泥棒

 間違いなく面白いんですけども、おかげで止め時が分からない点だけは困りますね(==;
 セーブしたあと、ついつい次の作業を始めたくなってしまう。恐ろしい魔力です。

 ただゲーム内での説明は、とても丁寧だけど凄く不親切だとも感じました。
 細かいことを色々と丁寧に教えてくれながら、肝心の大事なことを教えてくれてないから実行できなくて詰まるケースが多すぎます。
 「細工台の設置前どころか、置くためのスペースすらないうちから、装飾品を加工できる前提の依頼が送られてきてる」とか。
 私も最初の依頼でしばらく詰まりましたけど、せめて住人の人数だけでも最初に教えていてくれればとか……てか先々の依頼では大抵「あとは○○と××が足りませんね」など教えてくれるのに、何で最初の依頼に限ってスパルタ仕様なのでしょうね……

 いえ細かい粗こそたくさん目に付きつつ、それでもなお、やっぱり面白いとしか言えないことこそ最大の難点なのですが(_ _;

| kanata | 2011/08/05 22:53 | URL |

セーブの仕方はチューリに書いてるし、モンスターの作業は使用

| 名無し | 2017/08/14 15:06 | URL |















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