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「あずにゃんは実在しない」と証明することは出来ない

 あずにゃんに限った話ではありませんが、漫画やアニメのキャラクターに対して「○○は俺の嫁!」とただならぬ愛情を注ぐ人がいるじゃないですか。そして、そういう人に対して「何言ってんの?漫画やアニメのキャラなんて実在しないのに、そんなものに夢中になるなんてバカなんじゃないの」と言う人がいるじゃないですか。


 しかし、自分は疑問に思うのです。
 当たり前のように「実在しない」と断言されていますけど、果たして本当に「実在しない」んでしょうか?

 その根拠はどこにあるのでしょうか?
 根拠もないのに「実在しない」と断言して、そのでっち上げた情報を元に「バカなんじゃないの」と中傷しているのだとしたら、とてつもない卑劣な行為ですよ。中傷するからには「実在しない」ことを証明してからでなければなりません。



 だがしかし、
 これは非常に難しいのです。

 「河童は実在する」と証明するには、河童を連れてくればイイだけです。
 「河童は実在しない」と証明するには、地球上の全ての場所に河童が存在していないかを検証しなければならないので―――人間の力では不可能なのです。


 例えば「ネッシーのあの写真は俺が作ったイタズラ写真だったんだよねー」と告白する人がいても、それはその写真がイタズラであることの証明になるだけで、ネッシーが実在しないという証明にはなりません。「実在しない」と証明するのは、それくらい難しいのです。


 だから、「あずにゃんは実在しない」と証明することは出来ないんです。



○ 「漫画やアニメのキャラクターは実在しない」←??
 「漫画やアニメのキャラなんて実在しない」なんて言っている人は、漫画やアニメを禄に知らないのでしょう。実在する(した)人物が登場する漫画やアニメなどたくさんあります。

 『巨人の星』の中には沢山の実在する野球選手が登場します。
 プロ野球編以後の『ドカベン』もそうです。

 『バガボンド』の主人公・宮本武蔵だって実在した人物ですし、新撰組を題材にした漫画・アニメは実在した人物を描いています。
 『アオイホノオ』に出てくる庵野秀明だってもちろん実在した人物ですし、伝記的な漫画、エッセイ漫画などには実在する人物は当たり前のように出てきます。


 「そこに出てくるのは“独自解釈”されたキャラクターだろうが」とお思いになるかも知れませんが、この話にそれは関係がありません。僕が焦点としているのは「あずにゃんは実在しないかどうか」であって、「『けいおん』に出てくるあずにゃんがどのくらい実在する人物を忠実に再現しているか」ではありません。




 もっと視野を広げて考えてみると……
 「中野梓」=「あずにゃん」と呼ばれている人物が実在しなくても、そのモデルとなった人物が実在する可能性はありますし、その場合であっても「あずにゃんは実在する」と言えることが出来なくもないとも限らなくもないと思います。




○ 「作者が“架空のキャラクター”と公言している」← ??
 あずにゃんの場合がそうかは分かりませんが、
 キャラクターに対して「誕生秘話」とか「僕がこのキャラクターを思いついたのは……」と、作者が“架空のキャラクター”であることを明言しているケースもあります。しかし、だからと言って必ずしも実在しないとは限りません。作者がウソをついている可能性もあります。


 例えば、サッカーの試合でセンタリングをあげるつもりがミスキックになってループシュートのようにゴールに決まってしまった場合、十中八九「シュートを狙っていました!」と選手は言うものです。それがリップサービスなんです。

 漫画家や小説家もそう。
 仮にあずにゃんが実在するとしても、「実はあずにゃんは実在するんですよー」なんてバカ正直には言わないものなんです。それがリップサービスなんです。



 もちろん「リップサービス」以外の目的もあります。
 インターネットを見れば、こちらで「あずにゃんぺろぺろ」、こっちでも「あずにゃんぺろぺろ」と叫ばれている状況だと、「実はあずにゃんは実在するんですよー」とは言いづらいでしょう。
 実在するあずにゃんに危害が加わる恐れもありますし。直接的な危害がなかったとしても、ストーキングにあって、盗撮されて、熱愛や同棲などが暴露されて、「あずにゃんは非処女だった!」と大騒ぎになってコミックスやCD&ブルーレイなどを破壊する写真をアップロードするキ●ガイが現れかねません。


 そう考えると、作者としても「あずにゃんは実在しない!」と言い張るしかありませんよね!!
 ならば「あずにゃんは実在しない」と言われてもそれが真実とは限りませんよね!




○ 「国民基本なんちゃらデータベースに「中野梓」はいない」←??
 前述したように「中野梓」が実在する本名とは限りません。
 『キャプテン翼』の世界ではリバウドがリバウールになっているように、名前が変わっている可能性は高いです。でなければ、前述したようにストーカーなんかの危険性がありますからね。


 まぁ、リバウールのどこがリバウドやねん、とは思わなくもないですが。




○ 「あずにゃん」はどこからが「あずにゃん」なのだろう
 例えば、大河ドラマの『龍馬伝』を観て感動して坂本龍馬ゆかりの地を訪ねる―――みたいな人は沢山いると思いますが、当然ながらドラマの中の登場人物はドラマの中の人物であり、本人ではありません。役者、脚本家、演出家、などが力を結集して再現しようとした“架空の人物”です。

 そこには、ある程度のウソがあっても仕方ないよね―――と、視聴者はみな思っていると思います。



 これはドラマに限った話でもありません。
 アイドルだったりタレントだったりがテレビで喋っている姿は、必ずしも真実の姿とは限りませんよね。キレイに着飾っている人、普段よりはっちゃけたことをする人、役割をこなす人―――テレビを観て「この人はこういう人なんだ」と思っていたら実際には全然違っていた、なんてことは普通に起こることです。


 いや、もっと言うと……これは「テレビの向こう側」に限った話でもありません。
 「誠実な人だと思っていたのに、実は浮気していただなんて!」「普段大人しかったあの人があんな事件を起こすなんて信じられません」「地味な転校生だと思っていたら本当はトップアイドルの○○だって!」ということは、現実によくあるじゃないですか。よくあることじゃないですか。



 僕らが脳内で「この人はこういう人なんだ」と思っている人物像と、現実のその人は。必ずしもイコールにはならないんです――――



 さて、そう考えると……ふと思う疑問。
 「あずにゃんは実在する」として、それはあずにゃんファンにとって嬉しいことなのでしょうか?

 実在するあずにゃんに出会ったら、こんなの俺の思っていたあずにゃんじゃない!と幻滅してしまうファンの方が多いんじゃないでしょうか。
 河童もネッシーもあずにゃんも「実在している姿が確認できない」から魅力的なんじゃないかと思うのです。それがアイドル性なんだろうと思いますし、それが神秘性なんだろうと思います。


(関連記事:二次元と三次元の狭間で


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| ひび雑記 | 18:08 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

あいあい。さっそくつぶやきから来ましたぜ。

この記事のおっしゃるアニメなどの架空とされるキャラクターですな。
自分は作品上ではなく、ネット上の人格もどうなのかなと思うんですがね。

それって作品なんでしょうかね。

| ほめぞう | 2011/10/22 18:18 | URL |

実在と非実在の境界線上にいるキャラクターと、実在の場所のミックスは最強だな、と。

 作品自体の実在性という点に着目すると、”「実在している姿が確認できない」から魅力的”とは一概に言えない気がします。
『龍馬伝』のような伝記的な作品でなくても、実在の地域をモデルにした作品のように、作品と現実世界との関連性が魅力になっているケースもあります。
作品の舞台が実際に行ける場所だからこそ、その場所に行って作品の登場人物の行動を追体験するという楽しみ方ができるわけですし。
『けいおん!』のアニメも、京都など実在の地域が度々出てきました。
 場所というものは、そこにあって揺るぎないものなので、誰が見ても同じ場所であって解釈の余地がありません。
しかし、人というのは実在の人物であっても見る人によって立場が変わってしまう。
誰が見ても共通の、定まった実在性などないに等しい。
だからこそ、見る人それぞれの解釈があり、可能性は無限大である。

 話がだいぶそれましたが、ここまで書きだしてみて、ようやく”「実在している姿が確認できない」から魅力的”という結論に納得がいきました。
加えて言えば、実在と非実在の境界線上にいるキャラクターと、実在の場所のミックスは最強だなと思います。

| @sonoyakata | 2011/10/22 19:46 | URL |

生きる希望が湧いて来たでござる

| 拙者 | 2011/10/26 00:47 | URL |















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