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詰めは甘いけど、侮れない奥深さ。『ヒラメキ!絵柄しりとり』紹介

『ヒラメキ!絵柄しりとり』
 DSi用/絵柄しりとり
 甲南電機製作所
 2011.6.22発売
 200円(DSiショップ専売)
 セーブデータ数:1
 公式サイト

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 甲南電機製作所はメカニック・アームズのゲームブランドで様々なゲームの開発を行っていたり、自社販売ソフトとしては『いつでも釣日和』や『おてがる写真メモ』などのDSiウェアを販売していたりする会社です。大きな規模の会社ではないですが、いわゆる“ゲームらしくないゲーム”を中心に作っている会社ですね。


 この『絵柄しりとり』も、タッチペンだけで誰でも遊べるゲームになっています。

【ルール】
・表示される絵札を選んで、その読み方でしりとりをしていきます
・一つの絵札に読み方は複数あり、中には予想外な読み方もあるのが特徴
・「すいか」の絵札を選んだら「しましまもよう」と読まれた、みたいな






 って、これ!『ワギャンランド』のしりとりじゃねえか!

 ルールだけじゃなくて、実際にプレイしてみても潔いくらいに『ワギャンランド』なんですが……
 「丸パクリじゃねえか!」と切り捨てることも出来ないのは、『ワギャンランド』はもうシリーズが出ていない状況で(久々に出たDS版も売上げは苦しくてその後は音沙汰なし)、そもそも元の『ワギャンランド』も子どもの頃の自分は「ボス戦まで行くのが大変だからしりとりだけ遊べるゲームが出ないかなぁ」とずっと思っていたからです。


 言ってしまえば自分が望んでいた理想的な形ですし、このゲームにはこのゲームにしかない魅力があるのも確かです。
 誰が見ても「模倣」だし、こういうことばかりやられるのも感心できないんですが、このケースは許してあげたい気もするのです。


↓ 以下、感想はクリックで。



○ 優等生的なゲーム
 1人用のモードは「タイムアタック」と「チャレンジ(対コンピュータ戦)」の2つで、それぞれ制限時間を「90秒」「180秒」から選べ、アイテムの有無も設定できます。2×2×2の8通りのプレイにそれぞれTOP3のハイスコアが記録される他、全モード共通でスコアによって「称号」がもらえます。



 「タイムアタック」は一人で黙々と絵札を選んでしりとりを繋げていきます。
 制限時間は回復しません。「タイムアタック」というモード名ですが、“制限時間内でハイスコアを狙うモード”なので厳密にはタイムアタックではないと思うんですけど(笑)。制限時間が回復しないということは短い時間で必ず終わるということです。正解のエフェクトなどの間は時計が止まるので厳密に「90秒」「180秒」で終わるワケではないのですが、5~10分遊ぶにはちょうどいいモードです。



 「チャレンジ」はコンピュータと交互に札を選んでいくモードです。
 対戦という形ですが、このゲームは「正解の絵札が一つもない」状況には決してならないので、長く続けてコンピュータが根負けするのを待つだけです。こちらのモードでは正解するごとに制限時間が回復するので、時間に追われずじっくりと長時間遊ぶことが出来ます。
 コンピュータの選択から意外な答えを知ることが出来ますし、制限時間が回復するのでじっくりとハイスコアを狙うことが出来る、時間のある時用のモードですね。



 たった2つのモードですが「時間のない時用」「時間がある時用」に遊び分けることが出来ますし、『ワギャンランド』と違って「必ずどれかの絵札を選べる」ようになっているのもこれはこれでイイと思います。ヒントアイテムも充実していますし、アイテムを使わなくても数秒待つと上画面のお姉さんが遠まわしのヒントをくれるのも助かります。
 絵札を選んだ時にもらえる点数は、「如何に難しい読み方をしたか」×「どのくらいスピーディに選んだか」なので、変な読み方を狙いにいきたくなるのも絶妙だと思います。

 今までに選んだ絵札や読み方が記録されて、そのリストを眺めることも可能。
 「この絵札、“あ”で選んだことないけど“あ”の欄にもあるということは……」と、今まで選んだことがない読み方を推理することもできます。



 このゲーム、地味だけどかなり丁寧に作ってあるなと思いますね。
 こういう機能をつけておけばこうやって遊ぶことが出来るぞ、とちゃんと考えてあります。非常に優等生的なゲームです。



 2~8人で遊べる対戦モードは試していません。
 ソフトとDSi(3DS)が人数分ないと遊べないワイヤレスモードのみ対応なので、遊ぶ機会がないんです……だから、この手のゲームは500円に値上げしてもいいからダウンロードプレイ対応にしてくれよと何度書けば伝わるのでしょうか。たまたまこのゲームを友達も買っている可能性なんて超レアケースだと思うんですけどね。ダウンロードプレイ対応ならば「このゲーム一緒に遊ぼうぜ!」と布教することも出来るのに。

(関連記事:ニンテンドーDSのワイヤレスプレイ、使いました?



 とまぁ、対戦モードは置いておくとして、基本的には優等生的な「よく出来たゲーム」です。
 ここから語る一点を除けば。そして、ここからが良くも悪くもこのゲームの「このゲームならでは」の部分です。




〇 「どこが優等生的なゲームだよ!!」と言いたくなるやりこみ要素
 このゲームは全モード共通で、得たスコアによって「称号」がもらえるシステムです。
 「称号」は1番から45番まで用意されていて、恐らく「3000点から3200点の間だと〇番の称号」という形式なんだと思います。ただし、1番の称号だけは、2番から45番までの称号をコンプリートしないともらえない仕様になっています。

 しかし、この「称号」システム―――
 普通にコンピュータ戦を5人抜きすると2番の称号がもらえるくらいのスコアになってしまうのです。つまり、3番から45番の称号を得るためには「わざと途中で負けないとならない」のです。そうしないと1番の称号がもらえないんです。なんじゃこりゃああああああ!


 「実績」的なことをしたいのは分かります。
 単にハイスコアだけを狙わせるのではすぐに飽きられてしまうだろうから、という意図は分かります。でも、それだったら「1回も誤答せずにタイムアタックモードで○○点以上を獲得せよ」みたいな特定条件を用意しなければ意味がないし、200円のゲームでそれをやるのは(任天堂でもなければ)難しいですよ。


 一つ一つの称号も「〇〇点~××点の間だと△番の称号がもらえる」みたいに教えてくれるワケでもないので、ただただコンプリートが不可能なやりこみ要素が用意されているだけという。こんなやりこみ要素だったらない方がマシです!





 コンプリートが不可能な……





 コンプリートが不可能なやりこみ要素……





 ひらめき王に俺はなった!

 まぁ、俺はコンプリートしたけどなっ!

 1回1回のスコアともらえる称号を紙にメモって、「この称号が埋まっていないということは大体〇点くらいか!」と目星を付けて、そのスコアになったら制限時間が切れてゲームオーバーになるまで本体を放置!おかげでプレイ時間がやたら延びてプレイ時間が13時間!1ヶ月かかったぞ、バカヤロー!!




 正直言いましょう。
 私はこの仕様を見て「うわぁ……これをコンプするのはすげー面倒くさいぞ……」と思い、でも紹介記事を書くからにはチャレンジしなきゃいけないし、その上で思いっきり文句を言ってやろうと思って始めました。でも、称号を一つ一つ埋めていくのは意外に楽しかったです。

 これ、実際にやってみると分かるんですが……
 「まだ獲っていない称号」を狙いに行くと別ゲーになるんですよ。「あと40点欲しい!でも、140点獲っちゃうと多分一つ上の称号になっちゃう」と葛藤して、意を決して獲った絵札が400点の超高得点で膝から崩れ落ちるとか――――単にハイスコアを狙いに行くだけの単純なゲームではなく、一つ一つの読み方の点数をちゃんと計算して「点数を刻む」ことが要求されるという。
 また、上の方の称号は制限時間が回復する「チャレンジ」じゃないとほぼムリなのですが、下の方の称号は「タイムアタック」の方が効率良く獲っていくことが出来ます。



 「入り口は誰でも楽しめるゲーム」だけど、「やりこみ要素を極めようとすると深くこのゲームのことを理解する必要がある」ということで―――これ、狙って作ったんだったら大したもんだと思いますよ。非常に賢く、効率の良い作り方ですし。まぁ、狙って作ったんだったら「〇〇点~××点の間だと△番の称号がもらえる」と表示すると思うんで、偶然そうなっただけという気もしますけど(笑)。



 ということで、非常に「優等生的なゲーム」に、予想外に「尖ったやりこみ要素」が足されて妙な魅力を持ってしまった本作。「みんなにもオススメ出来る?」と訊かれると微妙なところではあります。
 何と言っても、目標スコアまで到達したらタイムオーバーまで本体を放置させる遊び方が健全だとは思いませんし。『スーパーマリオ』で言えば、「全部の穴に落ちて死なないとピーチ姫は助けられません」ってことですからね。

 あ、そうそう。13時間かけてようやく1番の称号を手に入れた時のメッセージが「1番の称号を得るためには残りの全部の称号を獲らないとダメだよ」のままだったのは一体。スタッフも「こんなゲームをコンプリートするヤツはいないだろう」と思っていたのでしょうか。ちくしょう!コンプリートしちゃったじゃないか!





 あ、ここまでは「文句を言いつつ楽しみました」という話だったんですが。
 ここだけはガチなダメ出しです。こういうゲームで「選んだ絵札や読み方が記録されてリストに載ります!」って要素を入れているなら、「今までに選んだことのない絵札や読み方を選んだ」際には「New!」の文字を出すとかしなきゃダメです。この仕様は入れるのが大変とかそういうことではなく、これがないと「絵札や読み方を集める楽しさ」が得られないんですよ。絶対に必要な部分です。これがあれば「やりこみ好きにはオススメの一作!」と言えたのに。




〇 総評
 完成度の高い作品、と呼ぶ気はないです。
 『ラビ×ラビ』とか『スカイジャンパーソル』とか『中辛!大籠城』のように、オリジナリティと完成度を兼ね備えた200円のDSiウェアとはやっぱり違うと思います。

 そもそも、「どこかで見たような……」というゲームになっている時点で嫌悪感を覚える人もいるでしょう。
 万人にオススメ!とは言いづらいゲームです。



 でも、自分は「なんか好き」なんですよ。
 この時期に「しりとり」をゲーム化するところとか、遊び方によって2つのモードをちゃんと用意しているところとか、(たまたまかも知れないけど)単純なハイスコア狙いでは絶対にコンプ出来ないやりこみ要素だとか、自分にすごくフィットしたゲームだったんです。



 あ、あと「子どもにはガチでおすすめ出来るゲーム」ですよ。
 説明文にもなるべく漢字を使わないようにしてありますし、絵やヒントやデータベースから色んな読み方を学べるゲームになっていると思います。英語の読みもあるからこれからのグローバル社会に適した子どもにも育つかも知れませんね!


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| ゲーム紹介 | 17:06 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

質問しまーす。

『ワギャンランド』のしりとりじゃねえか!太字のフレーズが印象強い。受けの子供の頃の自分のフレーズで好印象です。ゴシップ感覚でパクリと取られるとやばいよ。子供の頃の自分はも太字にしたらいいのになー。なぜしないのか僕にはわかりません。狙いを教えてちょうだいよ。

| 通りすがり | 2012/03/03 19:44 | URL |















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