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アドベンチャーゲームってあんまり「冒険している!」感ないよね

 ゲームが好きな人なら「RPG」というジャンルを聞いたことがあると思います。
 『ドラゴンクエスト』シリーズや『ファイナルファンタジー』シリーズに代表される“人気のジャンル”です。しかし、この「RPG」というジャンルの定義付けは難しいんです。これは「RPG」というジャンルがどう変遷していったかという話なんですが……


 「RPG」は「role-playing game」=「役割を演じるゲーム」という意味で、それぞれのプレイヤーがキャラクターを演じるテーブルゲームとして始まりました。それをコンピューター上で再現したのが「コンピュータRPG」で、その「コンピュータRPG」を日本人向けに作って日本で大ヒットしたのが『ドラゴンクエスト』という流れなので。

 日本では「RPG」という言葉は、「役割を演じるゲーム」というよりも、「ドラゴンクエスト的なゲーム」として定着しているんですよね。
 例えば、アクションゲームに「レベルアップ制度」を足したものを「アクションRPG」と呼んだり、シミュレーションゲームに「レベルアップ制度」を足したものを「シミュレーションRPG」と呼んだり。

(関連記事:RPGにレベルアップ制度は必要ですか?


 こういう変遷を経ているので、「RPG」という言葉も使う人によって意味が微妙に違うことも多いですし。どのゲームが「RPG」というジャンルに入るかの意見も人によって違うことがあるのです。「ポケモンはRPGか?」「今のFFはちっともRPGではない」「むしろモンハンこそが真のRPGだ!」

 私はこういう現象は、とても面白いと思って見ています。
 言葉が「最初の意味」に留まらず、「変化した意味」で浸透した結果、最初にあった意味とはまた別の「新しいジャンル」として定着していく――――自分はこういう現象がとても好きなのです。「言葉ってそういうものだよね」と。





 さてと、RPGに関してはよく言われる話なのでここまでとして……
 ふと「アドベンチャーゲームも、よくよく考えると不思議な名前だな」と思った話を書きます。

 みなさんは「アドベンチャーゲーム」というジャンルで、どういうゲームを思い浮かべるでしょうか?
 古くは『ポートピア連続殺人事件』とか、最近では『逆転裁判』のようなゲームがアドベンチャーゲームの代表格ですよね。あとはいわゆる「ギャルゲー」と呼ばれる一連の作品達とか。『かまいたちの夜』はアドベンチャーゲームなのか、『レイトン教授』はアドベンチャーゲームなのか、みたいな議論もありますが……それらも全部アドベンチャーゲームとしても、


 「アドベンチャーゲーム」って冒険(アドベンチャー)しているゲームではないですよね。

 むしろ殺人事件の犯人を追い詰めたり、女のコと話したり、「体育会系」というよりかは「デスクワーク系」というか「考えて進む」タイプのゲームが多いですよね。生活感が強く、“冒険”している感のあるゲームはあまりありません。
 『ドラクエ』とか『マリオ』の方がよっぽど色んなところを“冒険”している感のあるゲームになっていますよね。『新・鬼ヶ島』なんかかは、まぁ“冒険”っちゃ“冒険”か……




 アドベンチャーゲーが不作すぎる現状を嘆くスレ現実ゲームさん)

 自分はあまりアドベンチャーゲームに詳しくないので、この記事を読んでふむふむと思っていたのですが……例えばこの手の議論に『ゼルダの伝説』の話題って出ませんよね。
 あのシリーズの公式ジャンルは「アクションアドベンチャー」ですし、アイテム使ってダンジョンを突破していくのは「脱出ゲーム」的とも言えますし、何より砂漠から火山から雪山まで色んなところを「大冒険!」するゲームなのですが、「アドベンチャーゲームで面白いものない?」と訊かれた際に『ゼルダ』とは言いづらいですよね。
 「アドベンチャーゲーム」と「アクションアドベンチャー」は別のジャンルとして認識されているのです。「アクションアドベンチャー」の方がよっぽど冒険している感強いのに!



 これはやっぱり「アドベンチャーゲーム」がどういう形で浸透していったかという話で。
 初期のテキストアドベンチャーや、『ポートピア連続殺人事件』などなどは「アクション要素のないストーリー重視のゲーム」として認知されたので、「アクション要素がない」のがアドベンチャーゲームの定義の大事な1ピースになっているんだと思われます。

 『ドラクエ』によって「RPGとは剣と魔法の世界だ」と認識されてしまったみたいな話で、『ポートピア』も「アドベンチャーゲームとは推理モノだ」と認識されてしまったみたいなところもあるのかも。





 その結果、「RPG」の方が「冒険している」感の強いジャンルのゲームになり、
 「アドベンチャーゲーム」の方が「役割を演じている」感の強いジャンルのゲームになった―――というのは非常に面白い話だなと思うのです。


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| ゲーム雑記 | 17:51 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

そういえば初代マリオはWikipediaによると、説明書では「ファンタスティックアドベンチャーゲーム」と銘記されていたらしいですね

| 無名 | 2012/03/24 18:59 | URL |

そこでシャドウゲイトですよ
移植のおかげで名作扱いされたり駄作扱いされたり

| ああああ | 2012/03/24 19:32 | URL |

アドベンチャーゲームは元々”Collossal Cave Adventure”というゲームがあり、それに似たゲームをアドベンチャーゲームと呼ぶようになったと聞きました。
ソースはこのブログですが
http://www.highriskrevolution.com/gamelife/index.php?e=161

もし日本でRPGというジャンル名が伝わらないままドラゴンクエストが発売されてたら、今はクエストゲームってジャンル名になってたのかもしれません。


しかしRPGにせよアドベンチャーゲームにしろ、ジャンル名や語源に拘るのは意味がないと思っています。ジャンルの中にゲームがあるのではなく、ゲームを(わかりやすく)分類するためにジャンル名があるわけですから。
「ああ、ああいう感じのゲームね」っていうのがわかればいいので、それ以上の定義は必要がないというか、徐々に変化して当たり前だと思うんです。

| あわれ | 2012/03/24 22:45 | URL | ≫ EDIT

ジャンル分けという分類方法の限界と打破

なぜジャンル分けなんてものがあるかというと、面白かったゲームを元に他の面白いゲームを探す手がかりにするためです。この観点からいくと、ジャンル分けという分類方法は機能不全を起こすようになってきたと言えます。

数の少ない黎明期ならまだしも技術の進歩で多様化が進んだ今となっては、既存の分類方法では適さないゲームが増えてきました。
一から分類方法を見直す必要があるのではないでしょうか。

おおまかに分けると
1)操作体系・視点
2)進行ルール
3)グラフィックや雰囲気の方向性
の3つを独立して表記した分類方法が考えられます。

| nukaduka | 2012/03/24 23:55 | URL |

>無名さん

>そういえば初代マリオはWikipediaによると、説明書では「ファンタスティックアドベンチャーゲーム」と銘記されていたらしいですね

 へぇ!その頃はまだ「アドベンチャーゲーム=文字を読むゲーム」みたいな認識じゃなかったのかもですね。
 確かに『マリオ』は冒険ゲームですし。


>ああああさん
>そこでシャドウゲイトですよ

 あぁ!確かに『シャドウゲイト』なんかはアドベンチャーかつ冒険ゲームかも知れませんね。


>あわれさん
>アドベンチャーゲームは元々”Collossal Cave Adventure”というゲームがあり、それに似たゲームをアドベンチャーゲームと呼ぶようになったと聞きました。

 なるほどー。元々は「ドラクエみたいなゲーム」「テトリスみたいなゲーム」というところから始まっているのですね。
 「どうしてアドベンチャーって言うんだろう?」という長年の疑問が解決しました。


>nukadukaさん
>数の少ない黎明期ならまだしも技術の進歩で多様化が進んだ今となっては、既存の分類方法では適さないゲームが増えてきました。

 これはまさにそう思いますね。
 昔は一作のヒットが大量の後追い作品を生んで「ジャンル」を形成していたと思いますが、今はそれぞれのゲームにオリジナリティがあるので「ジャンル」には当てはめられなくなってしまいましたよね。

| やまなしレイ(管理人) | 2012/03/25 19:56 | URL | ≫ EDIT

トゥームレイダー、アンチャなんかは一応このジャンル
基本的にジャンルなんてのは便宜上のものですからね、あまりマジに受け取るものじゃないわけで
国によって違うし、テキトーなもんです
「三国志」とか「信長の野望」はアメリカだとRPG扱い
だから頭脳戦艦ガルだってちゃんとRPGなんです
文句は言わさねェ!

| 名無しさん@野生 | 2012/04/04 13:30 | URL |

>名無しさん@野生さん

>トゥームレイダー、アンチャなんかは一応このジャンル

 この記事で書いた『ゼルダの伝説』シリーズと同じようなカンジですね。
 「アクションアドベンチャー」と呼ばれているジャンル。

| やまなしレイ(管理人) | 2012/04/04 20:00 | URL | ≫ EDIT

ジャンル(言葉)なんてのは変わり行く物ですよね。
間違った使われ方が世間に広く伝わるならばそれが正しく。
ジャンル分けを一から改めるのも良いかも知れませんが、改めたものを広く普及させたとしても何十年後には誤用が普及しますよ。

言葉の意味より中身が間違っていなければ良いと私は考えます

| ああああ | 2015/07/13 02:40 | URL |















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