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100時間遊ぶ気があるのなら。『牧場物語 はじまりの大地』紹介

『牧場物語 はじまりの大地』
 ニンテンドー3DS用/ほのぼの生活ゲーム
 マーベラスAQL
 2012.2.23発売
 定価:5040円(税込)
 セーブデータ数:2
 公式サイト

牧場物語 はじまりの大地 特典 『牧場物語』15周年記念 アルパカ立体ストラップ 付き牧場物語 はじまりの大地 特典 『牧場物語』15周年記念 アルパカ立体ストラップ 付き

マーベラスAQL 2012-02-23
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※ このソフトはニンテンドー3DSの立体視機能に対応していますが、自分は視力の問題で立体視が出来ません。なので、この紹介記事内では立体視機能については言及しないことを御了承ください。


 『牧場物語』は1996年にスーパーファミコン用ソフトで第1作目が発売された長いシリーズです。
 Wikipediaによると今作が26作目で、その他にもWiiウェア版、ブラウザゲーム、携帯アプリ版などの多くのスピンオフ作品が出ています。
 特に有名なのは『ルーンファクトリー』シリーズで、この『牧場物語』にRPGのような「モンスターとの戦い」「ダンジョンの探索」要素を足したことで人気を博し、元々はスピンオフ作品の『新牧場物語』というシリーズの一つだったのですが、独立した『ルーンファクトリー』シリーズとして続編が出るようになりました。

 「長く続いている老舗のシリーズ」でありながら、たくさんのスピンオフ作品を出して「新規層の開拓に勤しんでいる」という辺りがこのシリーズの特徴でもありますね。特にブラウザゲーム『みんなで牧場物語』は基本無料(アイテム課金)のために多くの新規ユーザーに知ってもらえたことで、この3DS版『牧場物語 はじまりの大地』はそうした新規ユーザーを意識して作られたそうです。タイトルからして『はじまりの大地』ですからね。



 自分はスピンオフ作品『ルーンファクトリー3』から入ったので、シリーズ初プレイだったのですが。
 シリーズファンからしても本作は“シリーズ集大成”と呼ばれるくらいに、色んな要素が詰め込まれているそうです。


 畑を耕して野菜等を育てるのはもちろん、シーズンを越して果物を実らせる果樹、米などを栽培する水田、別のシーズンの作物を育てられるビニールハウスなど、畑仕事関連だけでも種類がたくさんあります。
 動物小屋で家畜を育てて、牛、鶏、羊などからミルクや卵や毛を採取することも重要な要素ですね。家畜の世話もエサをあげたりスキンシップはもちろん、オヤツだったり放牧だったり様々な要素があって、それによって採取できるものが……ゴニョゴニョゴニョとなったりします。これもまた奥が深いです。
 また、牧場ではこの他にもキノコを育てたり、養蜂箱からハチミツを採取したり、釣ってきた魚を養殖して増やしたりなんてことも出来ます。森を散策して枝や石を拾ってきたり、川に仕掛けをかけて魚を取ったり魚釣りをしたり、野生動物と仲良くしたり……

 『牧場物語』シリーズ定番の「恋愛」「結婚」要素もあります。
 町の人々には「好感度」という内部数値が設定されていて、恋愛対象キャラ(年頃の異性)はコレが上がると恋人になることが出来て、更に好感度を上げると「結婚」することが出来ます。「結婚」してしばらく経つと子どもが出来ますし、子どもも時間が経つと自分で歩き出してキャラクターの一人になるそうです。

 また、今作からの新要素として「キャラクターの髪型・服装などのカスタマイズ」や「牧場や町の配置物を自分の好きなようにエディットできる」などの要素があって、遊ぶ人の数だけ遊び方があるというゲームになっています。


 こんなにたくさんの要素を忙しなくこなさなきゃならなくて、どこが「ほのぼの生活ゲーム」やねーーーーん!

 と、思わずツッコミたくなるくらいにたくさんの要素があって忙しいです。
 この説明文だけ読むと「うわぁ……難しそう」と思った人もいると思います。でも、ここからがこのゲームの真骨頂です。



 このゲームは「初めてシリーズを遊ぶ人」を意識して作っているので、一つずつ新しいことを覚えて進めるようになっているのです。
 畑仕事を覚えたら牛を飼えるようになって、牛の世話に慣れてきた頃に木が伐れるようになって、それに慣れた頃にエディットが出来るようになる――――といったカンジに、徐々に要素が解放されるようになっているのです。



 つまり、シリーズファンを唸らせる「たくさんの要素」と、シリーズ未経験者に向けて「一つ一つの要素をじっくりと丁寧に覚えられるように」が両立している凄いゲームなのです。


 だからこそ、


 だからこそ、このゲームは「すっげえオススメ出来る人」と「あんまりオススメ出来ない人」にスッパリと分かれてしまうゲームになっています。よく出来ているからこそ。


↓ 以下、感想はクリックで。



○ 時間のない人にはなかなかオススメしづらいゲーム
 このゲームは『どうぶつの森』のように「現実時間とゲーム内時間がリンクしている作品」ではありません。
 自分の場合、ゲーム内の1日をプレイするのに現実時間30分くらいのペースでプレイしていました。


 このゲームのカレンダーは「春の月」「夏の月」「秋の月」「冬の月」の4ヶ月で1年となっていて、それぞれ31日ずつあります。
 ということは、ゲーム内1ヶ月をプレイするのに大体現実で15時間、ゲーム内1年をプレイするのに現実で60時間ほどの計算になります。実際にはメニュー画面やイベントシーンなどでは時計は止まるんでピッタリこのままの数字にはなりませんし、個人差はありますけどね。

 恐らくこのゲーム、どんなに効率良くプレイしたとしても「2年目の秋」まではクリア出来ないと思います。
 このゲームは「2年目の春の1日にならないと売りに出されない商品」のような時間的縛りが多いんです。これは先述した「徐々に要素が解放される」仕組みという話に繋がっていて、どんなに上手い人がプレイしたってクリアに必要なアイテムは「2年目の秋」までは出ないようになっているんです(通信でもらうという方法もありますが、それでも「2年目の夏」まではそれが使えないようになっている)。


 よって、クリアまでに早くても90時間はかかることを覚悟してもらわなければなりません。



 もちろんゲームは「クリアだけが目的」ではありませんから、そこまでゲームを進めなくても十分に楽しめるんですけど……
 このゲームは「面白くなる要素」が出てくるまでに、結構な長い時間プレイしないといけないんです。


 例えば、牧場や町の配置物をエディット出来る「工房」―――
 これが出来るとゲームが完全な別ゲームになって面白さが跳ね上がるんですけど、これが登場するのが「1年目春の25日」なので、さっきの計算だと12時間はプレイしないとなりません。まぁ、序盤は出来ることが少ないのでそんなに時間かけずに寝て翌日にしちゃえばイイんですけど。


 例えば、出来た作物から種を作れる「メーカー小屋」―――
 作物に毎日せっせと肥料をあげても上がる品質には限度があるのですが、その出来た作物から種を作って、更に育てて肥料を上げると更に上の品質まで上がるのです。このメーカー小屋によって畑作業がとてつもなく楽しくなりますし、作物祭の優勝に向けた1ヶ月単位の農作計画が始まるんですが。このメーカー小屋が登場するのが「1年目秋の1日」。さっきの計算だと30時間はプレイしないとなりません。





 チュートリアルが長過ぎて、ゲームが面白くなってくる前にやめてしまう人が多いゲームだと思うんです。
 次から次へと新しいゲームを買って、「よし!これをクリアした!次のゲームに移ろう!」とポンポンと消化していくタイプのゲーマーさんにはあまり向いていないゲームだと思います。メーカー小屋が出てきてグンと面白くなる30時間までに、ちょっとしたRPGならスタートからエンディングまで行けてしまうでしょうしね。

 もちろんこのゲームにとって、「エンディング」など中間地点でしかありません。
 自分は90時間ほどでエンディングになりましたけど、ジャージー、サフォーク、茶アルパカといった家畜はまだ登場しませんでした(ジャージーはたまたま雨の日が続いて買えなかっただけですけど)。
 「恋人」は何とか出来ましたが、「結婚」まで進みませんでしたし、「子ども」なんてまだまだというところです。

 手に入れていない「レシピ」や「組み立て図」はまだまだまだまだありますし、作れた服は全41種類中6着だけです。
 町に住むキャラクターも3人は来たばかりですし、どうやらまだ1人来ていないキャラクターがいるみたいです。

 エンディング後に攻略サイトを検索してみたら、自分はまだまだこのゲームの半分も味わっていなかったことを知りました。
 90時間遊んでもそうなんです。このゲームを遊び尽くすにはどれだけの時間が必要なんだって話です。




 しかし、逆に言うと「1本のゲームをひたすら遊びたい人」にとってはこれ以上ないゲームですよね。
 90時間でもまだまだ中間地点。遊んでも遊んでもまだまだ新しいことが起こるんです。100時間遊ぶ覚悟がある人にはすっげえオススメですよ!




○ 時間のある人には、すっげえオススメなゲーム
 このゲームには、本当にたくさんの要素があることは何度も書いてきました。
 でも、これらの要素はやってもいいしやらなくてもいいんです。

 一応「クリア目標」として「ウキウキ町づくり」というお題を出されるんですけど、それだって別にクリアする目的じゃなかったらやらなくてもイイんです。「俺はとにかく動物と戯れていたいんだ!」とか「女のコとラブラブ出来ればそれだけで満足なんだ!」って人は、無理して野菜を作ったりしなければ良いんです。たくさんの要素があるからこそ、幅広い遊び方が出来るんです。


 しかし、このゲームの上手いところは、「こっちの要素もやっておくとこっちの要素でもイイことがあるよ」とそれぞれが連動し合っているところです。
 例えば、「女のコとラブラブ出来ればそれだけで満足なんだ!」って人も、結婚するには「自宅を改築」する必要があります。「自宅を改築」するための材料は鉱山を採掘せねばならず、鉱山に行けるようになるためには「医者の家」を建てなければなりません。一つの要素が他の要素と連動しているんです。

 今のは「しなければなりません」って部分でしたけど、単に「ちょっと嬉しい」ってこともあります。
 恋人になるキャラクターにはそれぞれ「好みの服」があり、そうした服を主人公が着ていると、ちょっと喜んだセリフを言ってくれるそうです。「服なんか別に着れれば何でもいーや」というプレイでも問題はないんですけど、せっせと服を作って着替えていると恋人がちょっと喜んでくれる―――なんて要素は上手いですよね。服を作るのはすごく大変なだけに、こういう御褒美があるのは嬉しいです。



 そうそう。このゲームの一番の魅力は「好きなように遊べる」なので、
 男のコでも女のコの髪型・服にすることが出来ますし、女のコでも男のコの髪型・服にすることが出来ます。

 自分は男のコ主人公でプレイしていましたが、女のコの髪型と服にして、女のコと恋人となって擬似百合プレイを楽しんでいました!
 また、恋人になると自分をどう呼ぶのかを自由に決められるようになるので、自分を「おねえちゃん」と呼んでもらって擬似姉妹百合プレイを楽しんでいました!ヒャッホゥゥゥイ!マーベラス最高だぜ!



 牧場に何を置くのかを自由にエディット出来るのはもちろん、住人が住んでいる町も自由にエディット出来るのも素晴らしいですね。
 どんな家や店を建てるかはほとんど決まっているようなものですが、それをどこに置くかはプレイヤー次第です。
 例えば「恋人の家は頻繁に行けるように近くに置こうっと」とか「服屋と美容院は近くに置いておこう」とか「老人の家は向こうっ側でイイかな……」とか、それぞれのプレイヤー独自の配置になるのが非常に面白いです。ギッチリ建物を敷き詰めるのか、花などを置いて見栄えを良くするのか、道路を基準にするのか――――性格とプレイスタイルが反映されますよね。飽きてきたら配置を一新して新鮮な気持ちで遊ぶことも出来ますし。

 難点を言うと、このエディット画面のインターフェースは使いづらかったです。
 全体マップが見られないとか、住人のいる建物はしまえないから配置変更が難しいとか……この辺はシリーズで継承していく上で改善して欲しいところです。このゲームの要素の中で一番楽しかった要素だったので、ことさらそう思います。




 とは言え、
 遊んでも遊んでも新しいことが起こって、果てしないやりこみ要素もあって。
 正直、このゲーム1本あれば半年くらいは他のゲームを遊ぶ時間なんてなくなっちゃうんじゃないかと思うほどです。

 それを聞いて「そんなに時間かかるのか……」と思っちゃう人にはオススメしませんが、「そんなに遊べるのか!」と思う人にはオススメ。




○ 総評
 長々と書いてきましたけど……「1本のゲームをじっくり遊ぶ人」にはオススメです。
 一行で説明が終わりました!最初からこう書いておけば良かった!

 あと、『ルーンファクトリー』同様に小学校高学年以上のお子さんなんかにも是非遊ばせたいゲームですね。
 野菜を育てる大変さとか、動物への愛情のかけ方とか、過疎化していく村の再興とか、恋人や家族との大事さと面倒さとか(笑)――――「世界ってこんな風に出来ているんだ」と学べるゲームでもあると思うんです。家族が出来ると夕飯の支度が如何に大変かを知るとかね。大人でもハッとさせられる場面が多かったです。

 自分は未確認ですけど、牛や鶏などの家畜には寿命が設定されているらしくて―――5年目くらいになると天寿を全うするイベントが起こるそうな。こういうところまでちゃんと描いているところも含めて、このゲームが如何にマジメにこの題材に取り組んでいるのかって思いますし。お子さんの情操教育にも是非活用してもらいたいです!



 そうだ。
 大事なことを書くのを忘れていました。「通信」について。

 3DS本体とソフトを複数用意して繋ぐ「ローカル通信」も、3DSを無線LANに繋げてプレイする「インターネット通信」も、出来ることは同じです。インターネット通信は「フレンド限定」にすることも可能です。
 出来ることは、4人まで同じ部屋に入って「1つずつプレゼントを持ちよってプレゼント交換」と「5匹まで家畜を連れてきてミルクや毛を持ち帰る」、あとは簡単なアピールアクションが4つだけあってチャット等は出来ません。コミュニケーションという点ではほとんどないと言っても過言ではありません。


 しかし、「通信」はチートです。
 ミルクや毛を無限に取れるので、資金不足に陥ったらひたすら通信をするだけで大金が稼げます。せっせと作物育てるのがバカらしくなるほどに。
 じゃあ全く使わないでプレイするか、というと――――「服」を作るための毛は、「通信」を使って大量の毛を持ち帰らないと作りようもない量が必要です。使っても使わなくても、ちょっとゲームバランスに疑問があるところはあります。

 「ローカル通信」はともかく、「インターネット通信」は他にプレイしている人がいないと出来ようもありません。
 発売から3ヶ月経って、徐々にマッチングする人数が減ってきているので、興味のある人は早めにどうぞー。そして、誰か私にサフォーク羊毛をくれー!



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| ゲーム紹介 | 17:55 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

 牧場物語はやったことないんですが、ソーシャルゲームの牧場系といわれるタイプのような放置ゲーだと思っていましたが、随分違うみたいですねw

 ”通信はチート”と書かれていましたが、ファイアーエムブレム覚醒でも似たようなところがありました。レアアイテムが序盤から簡単に手に入るという具合に。しかも、DLCの金策マップと組み合わせないと使いづらいのが難点という。
 多分こういう通信要素は本編仕上げてから入れてるんだと思いますが、環境によって使いやすさが大幅に変わってくる点なので、通信を含めたバランス調整ってのは難しいんでしょうね。秋葉原あたりだと簡単にすれ違いできるんできるけど、地元だとすれ違いMii広場以外はあんまりすれ違わないですし。

| Sono | 2012/06/03 09:06 | URL |

>Sonoさん

>ソーシャルゲームの牧場系といわれるタイプのような放置ゲーだと思っていましたが、随分違うみたいですねw

 確かに名前の印象だとそんなカンジですよね(笑)。
 「戦闘のないモンハン」みたいなカンジですかねー。服作りの超大変さは、どうやらモンハンを参考にしているような。僕自身がモンハンやっていないんでアレなんですけど(笑)。


>環境によって使いやすさが大幅に変わってくる点なので、通信を含めたバランス調整ってのは難しいんでしょうね。
 なるほど。
 この『牧場物語』はネットない人でもローカル通信で同じことが出来るので救済になっていますが、あまりにネット前提のゲームにしてしまうとネットがない人にはクリアが難しくなったりで。仰るとおり、そのバランスは難しいですね。

| やまなしレイ(管理人) | 2012/06/03 19:12 | URL | ≫ EDIT















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