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最小の手で最大の効果を。『ポケットサッカーリーグ カルチョビット』ファーストインプレッション

 公式で行われたエキシビジョンマッチの動画(3本合わせて2時間弱)を観て、体験版を22時間プレイして、製品版を2時間プレイしての「ファーストインプレッション」記事です。どこがファーストインプレッションやねん、と自分でも思います。

 このゲームに興味があるって人はまず、エキシビジョンマッチの動画を観てください。公式サイトでも観られますし、3DSのeShopや、Wiiのニンテンドーチャンネルでも観られます。

 そこで興味を持てたら3DSのeShopで体験版をダウンロードしてプレイするのが良いのですが。
 この体験版は「製品版にセーブデータを引き継げる」のですが、その条件が「1年目でフレッシュリーグ優勝」か「2年目のラストまでプレイ」することなので、10時間か20時間かかります。20時間遊べる無料体験版のせいで、他の買ったゲームが進まない進まない(笑)。

 問題なのは、この体験版には「30回の起動回数制限」があるということ。チマチマと10分ずつ遊ぶみたいなペースだと30回でラストまで行けないかも知れないんですよね。体験版の試みは素晴らしかったと思うのですが、この起動回数制限だけはネックだったなぁ……と。


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○ 監督に出来ることは少ない
 3DSソフト『ポケットサッカーリーグ カルチョビット』はサッカーの監督になるゲームです。
 『ウイニングイレブン』シリーズのように自分で選手を操作するのではなく、基本的にはチームを育てて試合は眺めているだけというゲームです。『プロサッカークラブをつくろう』シリーズのような経営要素はほとんどありません。


 まず最初に自分のことを。
 自分はサッカーは(テレビで観るのは)かなり好きで、日本代表の試合はもちろん、Jリーグの試合やヨーロッパの試合などもテレビ中継されている時は率先して観るくらいです。サッカーについて語るのも好きで、サッカー用語や戦術など、素人レベルでは「それなりに知ってる」方だと思います。


 反面、シミュレーションゲームはかなり苦手なジャンルです。
 スーファミの『シムシティ』から始まって、『三國志』シリーズ、『ギレンの野望』シリーズなどなど……クリア出来たゲームは1本もありません。現在母に勧めるために『A列車で行こうDS』をプレイ中ですが、シミュレーションゲーム初挑戦の母の方が上手いというくらい。

 前述の『プロサッカークラブをつくろう』もPS2版の『2002』を買ってプレイしたのですが、1年目「J2ビリ前」で、2年目も「J2最下位独走中」だったのでそっと電源を切って起動することがなくなった―――というトラウマを持っているくらいです。
 出来ることが多いから自分なりの遊び方が可能なのがシミュレーションゲームの魅力だと思うのですが、出来ることが多すぎて何をして良いか分からないというのが自分が苦手な理由なんだと思っています。



 ということで、「サッカー好き」で「シミュレーションゲーム苦手」な人のファーストインプレッション記事だと思って読んでくださいな。


 まずは設定。
 全国各地から実在する市町村を選び、本拠地となるホームタウンを決めます。
 続いてチーム名や、ユニフォーム、フラッグなどを決めます。これで設定終了。この設定は後から変更可能みたいです。変更するの項目を選んだら秘書ちゃんに「サポーターは哀しむでしょうね……」と言われたので、私はキャンセルしましたけど!


 次にチーム方針を決めます。
 「フォーメーション」「ゾーンの高さ・幅」「攻撃意識」。
 これも後から変更可能というか、相手に合わせて局面ごとに変えることが出来ます。自分は「フォーメーション」と「ゾーン」は固定で、「攻撃意識」だけ状況に応じて変えていますね。

 サッカーに詳しくない人にとっては「ゾーン」が難しい用語だと思うのですが、「どこで守備をして相手からボールを奪うか」と考えてください。前からガンガン守備してボールを奪って攻める(今の日本代表はこんなカンジです)か、後ろに引いて相手の攻撃を跳ね返してチャンスを待つ(2010年W杯の日本代表はこんなカンジでした)かってところですかね。



 試合中に出来ることは、敵チームの「要注意選手」を決めるのと。
 「選手交代」させるのと、その都度「チーム方針の一時的な変更」の指示を出すこと。くらい。

 試合中に監督が出来ることってコレくらいなんですよ!



 試合が終わると、試合内容に合わせて「課題」の特訓カードがもらえます。
 シュートが下手だと「シュート」カードがもらえるとか、終盤バテちゃうと「ランニング」カードがもらえるとか。何も良いところなく惨敗すると、「今日はカラオケにでも行くぞー!」と「カラオケ」カードがもらえたりします(笑)。


 試合後、次の試合に向けて準備としてそれらのカードを使って「特訓」が出来ます。
 選手達はそれぞれトレーニングをしているので勝手に能力は上がるんですが、更に重点的に鍛えたいところは特訓カードで個別に強化出来るんです。




 プレイヤーに出来るのはコレくらいです。

 最初にチーム設定と方針を決めたら。
 後は「カードを使って特訓」→「試合中に選手交代と指示を出す」ことくらいしか出来ないんです。


 様々なシミュレーションゲームに挑んで「やること多くて何していいか分からない…」と打ちのめされてきた自分が、「こんなにやること少なくて大丈夫なの?」と不安になったほどです。普通だったら恐らく「こんなにやれること少なかったら誰が作っても似たようなチームになっちゃうんじゃないの?」と思ってしまったことでしょう。

 でも、そうならないことを私は知っていたんです。
 エキシビジョンマッチを観ていたから。西野監督の超攻撃的サッカーのチームを観ていたから、バリカタ古賀の超守備的サッカーのチームを観ていたから、プレイヤーによって全く違うチームが出来ることを私は知っていたんです。エキシビジョンマッチにはそういう効果があったんです。


 体験版をプレイしていても最初は思うように行かなかったんですが、1年目の中盤あたりから狙ったようなパスサッカーが出来るようになりました。「パスサッカーのチームにしよう!」なんて一言も言っていないのに、そういうチームに自然となっていったんです。



 シミュレーションゲームを「難しそう……」と思っている人には是非オススメしたいです。
 出来ることが少ないのに、ちゃんと「自分だけのチーム」になるんです。
 シミュレーションゲームのとっつき難さを廃して、シミュレーションゲームの魅力をちゃんと持っているんです。

 それが分かるためにも体験版が「20時間遊べる」仕様なんでしょうね。上手い人は1年目でもクリア出来るそうですけど、シミュレーションゲーム苦手な人が魅力を分かるのは2年目からなので、この体験版の仕様は大正解だったと思います。 



○ 「自分だけのチーム」に
 そうそう。
 最初の練習試合が終わると、選手の名前も自由に変更出来るようになります。

 デフォルトの名前もイイんですけど、私は選手の名前は変更した方が断然面白いと思います。
 自分の場合「中学時代の同級生の名前」「歴代ジャンプ漫画のキャラクターの名前」「自分の描いている漫画のキャラクターの名前」の混合チームにしました。

 これらのオリジナル選手が勝手に動いて、成長して、それぞれにドラマがあって―――と、遊んでいく内に「これは男子が夢見たトモダチコレクションだ」と思いました。


 本家『トモダチコレクション』は自分の友達のMiiや芸能人のMiiなどを一つのマンションに住まわせて、そこで起こるあれこれを眺める―――というもので、これはこれで面白いと思いますが。男の子のテンションは上がりませんよね。
 男の子は「よーし!オマエら集まれ!サッカーやんぞ!」と、クラスも年齢も飛び越えて、近所の子ども達で集まって一つのボールに集まってゲラゲラ出来る人種ですから。『トモコレ』よりも『トモコレ』なんですよこれ。(もちろん個人差はあるので全体的な傾向の話ね)


 リアル友達に会った時に、「こないだのクラシコ西条戦でオマエがゴール決めてさぁ」と報告したくなりましたもの。これはまさに『トモコレ』の凄さ。各選手の顔が変更出来ないのは残念だけど、そしたらそしたで「似た顔がない!」という不満が出るからコレでいいか。

(関連記事:『トモダチコレクション』が売れた理由から目を背けてはならない



 ずっと試合を見ていると、選手達に本当に「人間味」を感じてくるんですよ。
 「コイツはずっと入る見込みのないロングシュートばっか打ってんなぁ」みたいな個性があります。なので監督としては、特訓カードを使って矯正していく―――「そこで周りを見てパスを出せる選手になるんだ」とパスのカードを使うとパスもするようになっていくという。


 また、特訓カードは3枚まで同時に使うことが出来て。
 特定の「2枚」もしくは「3枚」のカードを同時に使うことでスペシャルメニューを覚えることが出来ます。ネタバレになるので文字は隠しますが「リフティング」と「パス」を組み合わせると「ダイレクトパス」とか、「ウェイトトレーニング」と「座禅」で「不屈の闘志」「ハングリー精神」とか。(7/14追記:間違っていました。お詫びして訂正します。すみませんでした)

 こういったスペシャルメニューを使うことで、より特徴的な選手になりますし。
 どんどん選手が個性的に見えてきて、「ウチの子が一番強いんだもん!」という親バカ監督になっていくのです。




○ 体験版から製品版へ
 ………というのが、体験版を22時間プレイした感想です。
 製品版がAmazonからなかなか届かないので、製品版が届く前にここまで書いてしまいました(笑)。


 製品版も体験版とほとんど同じ感覚ですね。
 セーブ時間は目に見えて長くなりました。セーブできるデータ数は2つになりました。シミュレーションゲームは「ダメだ!もう1回最初からやり直したい!」と思っちゃうものなので、これはありがたい。



 体験版になくて製品版にある要素は、一番大きいのは「通信対戦」の要素です。
 ソフトを持ち寄って対戦する「ローカル対戦」だけでなく、すれ違った人のチームと対戦したり、いつの間に通信で配信されるチームと対戦することが出来ます。

 更にインターネットに繋がっていればランキング対戦も可能です。
 この対戦は「インターネットを同時に接続して対戦」するのではなく、(多分)いつの間に通信でアップロードされたそれぞれのチームのデータを元に「プレイヤーがゲームを起動していない時も対戦を申し込まれて、対戦をして、結果が残る」という仕様のようです。

 もちろん「3DSフレンドのみんなの順位」も分かります。


 普通のセーブデータを上書きするだけでオンライン対戦用のチームの情報も更新されるみたいで、対戦した試合は申し込まれた方も後で観られるとか、非同時接続型オンライン対戦ゲームとして理想的な形で「任天堂どうしちゃったの!?」と逆に心配になる力の入れようです。

 

 また、製品版から「試合のVTR」「ゴールシーンのVTR」を記録出来るようになり。
 「ゴールシーンのVTR」はWEBにアップして、ブログに載せることまで出来ます。




 会長のチームからゴール奪うシーンをこれでもかと流すいやがらせ。
 また、ランキング対戦をするとチームデータがアップロードされるので、任天堂公式の「カルチョビットWEB」にチームのホームページが自動生成されるというのも凄い。ちなみにウチのチームはこちらです。

 フレンド登録していない人でも「クラブID」を入力すると対戦できるそうなので、是非。




 製品版は起動回数制限もないので(そりゃそうだ!)、「ちょっと1試合観ようっと」と10分ごとに遊べるのが良いですね。手軽に&気軽に遊べるのに、ちゃんとシミュレーションゲームとして面白いし、ネット対戦の仕組みがコレ以上ないほどよく出来ていて、現状ダメなところが見当たらないくらいです。


 まぁ……サッカーに全く興味がない人が遊んで楽しいかは自分は分からないんですが、サッカーをテレビで眺めるのが好きって人には「シミュレーションゲームが苦手でも楽しめますよ!」と是非オススメしたい一品です。


 3DSで「コレ1本あれば他に何も要らない」ってゲームに出会っちゃいました。


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○ オマケ
 特訓カードを組み合わせて選手達に覚えさせることが可能な「スペシャルメニュー」。
 攻略サイトなんかを見ちゃう人もいると思いますし、それも別に否定しませんが、自分は断然「自分で一つ一つ探したい人」なのでこんなものを作ってみました。


calcho6.png

 クリックして拡大したものを印刷してもらい、何と何を組み合わせればスペシャルメニューが出てくるのかのメモに使ってくださいな。「特訓カード3枚の組み合わせはどうするの?」という人は、これを32枚印刷してもらって、1枚目の特訓カードごとに分ければイイんじゃないですかね!ものすごくインク代かかりそう!


 あ……でも、これって真ん中で分けて使えば16枚で済むのか(全部で17枚)。
 いや、それも大概だな……



 calcho7.png

 ということで4枚組み合わせてみました。
 これならば1枚印刷するだけで8通りの1枚目が使えるので、全部で4枚印刷するだけで「特訓カード3枚の組み合わせ」を表に出来ます。文字が小さいので目が痛くなるのが難点ですけどね!(ブラウザのまま印刷せず、一度画像を保存して画像印刷した方が文字はキレイに出ると思います)

| 1stインプレッション | 20:38 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

はじめまして

ブログでははじめまして。
カルチョビットはやっていないのですが、書いてある趣旨には大いに賛同します。
できることを絞るのって、なまじあれもこれもできるゲームより作るのが大変だと思うんですよね。
できることを多くしても、それが駆け引きの幅に繋がっていなかったりテンポを殺していては意味がないわけですし。
こういうゲームづくりが評価されるようであってほしいものです。

| 児斗玉文章 | 2012/07/14 21:36 | URL |

>児斗玉文章さん

 はじめまして。
 いつもTwitterでお見かけしているのでちっともはじめまして感がありませんが、はじめまして(笑)。

>こういうゲームづくりが評価されるようであってほしいものです。
 自分はあまり詳しくないですけど、『スマブラ』とか『ポケモン』なんかも通じるところがあるんじゃないかなと思います。
 一見するとシンプルなゲームに見えるので誰でも(小学校低学年でも)楽しく遊べる、けど実はものすごく複雑なゲームなので大人がやりこむと別ゲーになる―――という。今回の『カルチョビット』も、なるほど任天堂がシミュレーションゲームを(他の会社に)作らせるとこういう方向性になるのかと感心しました。

| やまなしレイ(管理人) | 2012/07/15 18:20 | URL | ≫ EDIT















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