やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

NINTENDO64は負けていたのか

 昔を思い出した記事。

 和田「FFは大人の事情で京都の地を踏めなくなった」現実ゲームさん)


 『ファイナルファンタジー7』がプレイステーション用ソフトで発売されたことと、その時期の色々が重なったことでスクウェアと任天堂の関係が絶縁状態になったという話。あの頃には関係が修復された今の状況なんて想像も出来なかったけど、両社の社長も変わったし、「時間が問題を解決する」ってこういうことなんだろうなぁと感慨深くなりました。


 しかし、1997年って15年も前のことなんですね。
 今の中高生は当然こんなことが起こっていたことをリアルタイムには知らないでしょう。「任天堂とスクエニって仲悪かったの!?スクウェアって何?スクエニじゃないの?」と思った人もいるかも知れません。エニックスは別に任天堂と仲悪くなかったですよ(笑)。

 だから今日はワシが老体に鞭打って思い出話でも書こうと思うのじゃよ……
 「思い出話」と「思い出と違ってた話」というか。




 ファミコン時代。家庭用ゲーム機は「ファミコン一強」でした。
 他のゲーム機もありましたが、キリがないんで割愛させていただきます。


 スーファミ時代。メガドライブやPCエンジンなどのライバルが現れて、特に海外ではメガドライブは相当な人気だったそうですし(なのでソニックは今でも海外で人気のキャラクター。『マリオ&ソニック』が夢の競演と言われる)、スーファミもファミコンよりは売り上げを落としていましたが、それでも「スーファミ強し!」な時代でした。

 ファミコン時代の人気ソフト『マリオ』『ドラクエ』『FF』がスーファミではパワーアップして登場したり、『ストリートファイターII』のようなゲームセンターのゲームが移植されたり、『スーパーマリオカート』みたいな新しいゲームが出たり。

 2Dゲーム時代の「到達点」でしたよね。
 「昔のゲームは面白かったけど今のゲームは何が面白いか分からない」と我々オッサン世代が言ってる時は、この「2Dドットのゲーム」か「3Dポリゴンのゲーム」かの境目のことだったりします。



 プレステ・サターン・64時代。これが今日のメインの話です。
 他にもたくさんゲーム機が出た時代ですけど、キリがないんでまたまた割愛させてもらいます。

 ゲームデータ博物館さんに、この一つ前の世代の「スーファミソフト売り上げランキング」があったので見てもらいたいのですが……
 TOP20は、『マリオカート』が1位、任天堂の2D横スクアクションが6本、『ドラクエ』が3本、スクウェアのRPGが6本+スクウェアが作った『マリオRPG』が1本、格ゲーが3本という内訳です。

 『超武闘伝』ってこんな売れてたんだ……というのは置いといて(笑)。


 このTOP20のソフトの内、64で続編が出たゲームって『マリオカート』だけなんですよ。
 あ……いや、『ヨッシー』もそうか。でもアレは「続編」と言うのはマズイのかな……

 任天堂の横スクアクションは64ではほとんど出ませんでした。
 『スーパーマリオ64』を始めとする全く新しい3Dアクションゲームを開拓した任天堂は、そっちに力を入れて2Dアクションゲームは多分『ヨッシー』と『カービィ』くらいしか出していないんじゃないですかね。


 スーファミ時代にTOP20に入っていた他のソフトはと言うと……
 スクウェアは前述した通りプレイステーションにソフトを集中させ、任天堂とは絶縁状態に入ります。なので、スクウェアのソフトは64では1本も出ませんでした。

 一方、『ドラクエ』のエニックスはと言うと……『ドラゴンクエスト7』には様々な噂があったんですけど、スクウェアの『FF』がプレステ用ソフトとして発売されて「プレステが勝利ハードになった」ことでプレイステーション用のソフトとして発売されました。
 なので『ドラクエ』は64ソフトとしては発売されなかったんですが、スクウェアみたいに正面切ってケンカ売ったこともなかったので、ゲームボーイで『ドラクエモンスターズ』を発売したり、ドラクエと任天堂はずっと仲良いし、今も仲良しなんですよね。狙っているファン層的にも近いものがありますし。


 格ゲーはと言うと……そういや、どうして64って格ゲー出ていなかったんでしょうね。
 サターンの『バーチャ2』、プレステの『鉄拳2』がともに100万本を突破していたので、まだまだ格ゲー人気のある時代だったんですが。ゲーセンのゲームを移植するのに64は向いていなかったということなのか、サードメーカーは格ゲーを64には出しませんでしたね。その代わり、自社で出した『スマッシュブラザーズ』がウルトラ大ヒットしましたけど(笑)。





 ということで……
 現実ゲームさんの記事の中で「64が惨敗したのは任天堂がRPGを出さなかったからだ」と仰っている意見があって、当時自分もそう思っていたから64は買わなかったんですけど。スクウェアと絶縁状態になってしまった時点でRPGの芽は消えていたんですよね。
 もちろん64でも『シレン』とか『オウガバトル』とか出させましたし、発売は出来なかったけど『MOTHER3』も作っていましたけど。当時は「RPGと言えばスクウェア」という時代でしたから、RPG好きはみんなプレステに集まっちゃったんだろうなぁと思うのです。

 むしろ、自分は「スーファミ時代にあれだけ売れまくっていた横スクロールアクションゲームを64でも最初から出しておけば……」という方を思ってしまいます。2Dアクションゲームが大好きで3Dアクションゲームが好きじゃない自分からすると、「そりゃこういう結果になるだろうよー」と思ってしまうのです。

(関連記事:横スクロール2Dアクションゲームは復権するか


ブレイブリーデフォルトブレイブリーデフォルト

スクウェア・エニックス 2012-10-11
売り上げランキング : 24

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 さて、実はここからが本題です!
 こんな風にこの時代のゲーム話をすると、「勝利ハードはプレイステーションだった」「64は惨敗した」「セガは愛されていた」という話になると思うんですけど。64は果たして本当に負けていたのか?ということをふと思ったのです。

 あ、ちなみに私は64は持っていませんでした。触ったこともありません。
 サターンユーザー→末期に友達からプレステを買う、という流れです。



1.勝者は実はゲームボーイという説
 ゲームデータ博物館さん「歴代ハード累計出荷(販売)台数」によると、初代PSが2159万台なのに対してゲームボーイは3247万台だそうです。

 「携帯機は一人一台じゃねえか!」とか「バージョン違いも含めるのはズルイ!」という声もあるかも知れませんが、PSPに比べてWiiは売れてないとか最近でも言われてたじゃないですか!つか、Wiiとスーファミって500万台しか差がなかったのかよ!据置機にしては頑張ったじゃないかよ、Wiiは!



 ……という戯言は置いといて(笑)。
 『ポケモン』の超ヒットによって任天堂自体は安泰だったというのは忘れちゃいかんと思うのです。

 「64はRPGを出さなかったからダメなんだよ!」と言われても、世界一売れているRPGをゲームボーイで出している以上、棲み分けをするのも当然だというか。



2.海外では64は結構売れてた説
 Wikipediaによると、NINTENDO64の本体売上は日本国内だけだと554万台と寂しい数字ですが、海外だと2738万台も売り上げていたそうです。
 まぁ、プレステは全世界で1億台以上売っているらしいんですけど(笑)。


 重要なのはココからで。
 「日本国内でのプレステ本体の売り上げ」と「海外での64本体の売り上げ」は大体同じくらいなので、プレステで国内向けソフトを出すよりも、64で全世界向けにソフトを出す方が実は母数は大きいんです。

 卵が先か鶏が先かという話ですけど、ファミコンの時代から全世界で売れるゲームを目指して作ってきた任天堂は、(国内では苦労していた)64時代も海外でしっかりと売り上げを伸ばしていたし、それが今でも繋がっているのです。
 3D『マリオ』や3D『ゼルダ』は日本より海外の方が売り上げますし、『スマブラ』なんかも海外展開を見越してキャラクターを選んでいるという話ですもんね。


 この辺はインターネットをやっていなかったリアルタイム時には知りませんでした。
 「64はプレステに惨敗して、任天堂はもうダメなんだろうなー。ポケモンで食いつないでいくしかないんだろうなー」くらいの認識でした。思い出話が如何に真実を捉えていないのかということなのかも知れません。



3.実は国内でもソフトは売れていた説
 よし!今日は開き直ってゲームデータ博物館さん頼みの記事にします!

 64のソフト売り上げランキング(国内のみね)を見てください。
 次にプレステのソフト売り上げランキングを見てください。

 うわー凄い。
 プレステ圧勝じゃねえか、「NINTENDO64は負けていた」と言いたくなるかも知れません。

 しかし、プレステのランキングから「スクウェアのRPG」と「ドラクエ」を抜いてみてください。
 そうするとそんなに差がなくなると思いませんか?思いませんか、そうですか。


 まぁ、流石に「差がない」と言えるほどではないんですけど(笑)。
 「64ソフトも意外に悪くない売り上げだったんだな……」と思えるでしょう。つか、こう見ると「64でドラクエが出てもそこそこ売り上げていたんじゃないか」と思えなくもないですよね。

 もちろん64は開発が難しいハードだったそうですし、プレステはスクウェアが「RPGが売れる市場」に開拓してくれていたんでプレステを選んだのは当然だと思うんですけど。64もそんなに悪い市場ではなかった、と思えるんじゃないかと思います。

 惜しむべくは開発が難しすぎたので、任天堂くらいしかソフトを出せなかったことくらいで……
 ゲームキューブが「開発のしやすさ」「サードメーカーの参入しやすさ」を目指したのも、分かる話ではありますね。結果は出ませんでしたが。



4.一つのハードで勝ったとか負けたとかどうでもいいんだよ説
 何だか、記事を書いていけばいくほど「64はやっぱり負けていたような気がする……」と思えてきたのですが(笑)、このまま勢いに任せて書き進めていきます。


 「2Dドット絵」と「3Dポリゴン」の話に戻りますけど、スーファミ時代のドット絵ゲームが好きだった自分は「何でもかんでもポリゴンで描く」あの時代のゲームはあまり好きじゃありませんでした。
 64だけじゃなく、『バーチャファイター』も『ファイナルファンタジー7』もそんな好きじゃないです。スーファミ時代の『ストリートファイターII』や『ファイナルファンタジー5』が好きだったから、「ゲームがどんどん興味ない方に進んじゃったわー」と思っていました。『マリオ』や『ゼルダ』も当時は2D作品が出ていない時期なので、ガッカリしていました。


 でも、今自分が楽しんでいるゲームは、その頃の技術の積み重ねの上にあるんですよね。
 『どうぶつの森』で3D空間に家具を置いたり、360度きっちり描かれた服を着たり出来るのは、「3Dポリゴン」のおかげですし。『Wii Sports』で自分の似顔絵を操作キャラに出来るのも「3Dポリゴン」があるからです。『脳トレ』も「3Dポリゴン」がなければ、教授の顔は2Dドット絵だったかも知れません(笑)。

 もし、スーファミの次世代機を「スーファミの凄いヤツ」みたいなものにして、アナログスティックも付けずに、2D『マリオ』の新作、2D『ゼルダ』の新作、2D『ドンキー』の新作なんかをズラッと並べていたら――――
 私は本体を買っていただろうし、売り上げもひょっとしたら64よりは上だったかも知れないけど(こればっかしはどっちだか分からん)。『どうぶつの森』も『Wii Sports』もポリゴン教授も生まれなかったかも……とも思うのです。


 「敗北」で全てが終わるのではない。
 「敗北」は始まりなのだ――――

 何か名言っぽいことを書いてみましたが、別に元ネタとかはありません(笑)。
 そもそも、64とゲームキューブでシェア争いに負けていなければ、Wiiみたいな突然変異なハードは作られていなかったかも知れませんしね。そういう意味で言えば、Wiiが大好きだった自分にとっては「64がシェア1位にならなくて良かった」と思うべきなのかも知れません。


(関連記事:「収穫逓増」に挑んだ任天堂の戦略
(関連記事:理屈だけで言えば、Wiiは任天堂最後の据置型ゲーム機にならないかい?
(関連記事:どうして任天堂は「10代後半~20代中盤の層」に弱いのか?

ゼルダの伝説 時のオカリナ 3Dゼルダの伝説 時のオカリナ 3D

任天堂 2011-06-16
売り上げランキング : 241

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 えーっと……「NINTENDO64は負けていたのか」というタイトルの記事を書けば、大抵の人は「NINTENDO64は実は負けていなかったんだよ!」みたいな内容を期待してくださったと思うんですけど。実際に書けた記事が「NINTENDO64は負けていたけど、それでむしろ良かったんだよ!」みたいな内容になってゴメンナサイ。


 でもこれ、何にでも言える話だと思うんです。
 確か宮本さんの言葉で「ゲームは二度作ると面白くなる」というものがあって、例えば斬新な1作目として『○○○○』を作っただけじゃなくて、それを利用して作り上げた2作目『○○○○2』が凄い作品になっちゃうみたいなことがあって。

 ………失敗作は成功作の礎になることって結構あるんですよね。


 あー、なんかこういうこと書くと「64は失敗作だった」と言っているみたいだ。
 違いますよ!そういうことじゃないですよ!「受けいれられる人と、受け入れられない人が分かれてしまった」というだけですよ!


 受け手はどうしても「この一作」で見てしまいがちですし、お金払って買っている以上はそれも当然なんですけど、実はその向こうにあるものにこそ輝きがあることもあるんです。


Wii MusicWii Music

任天堂 2008-10-16
売り上げランキング : 875

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| ゲーム雑記 | 17:54 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

NINTENDO64は負けてたのか→やっぱり負けていた
の流れに笑った(笑)

ちなみに64でも格闘ゲームは出ていましたよ。
ただ如何にもショボイのばかりで話題にも成らなかっただけで。
(81位のスーパーロボットスピリッツとか)
しかしこの記事で久しぶりに64時代の事をちょっと思い出した。
なつかしー。

| 通りすがりのゲーム好き | 2012/09/05 00:46 | URL |

実際64よりもGCの失敗の方が痛かったでしょうね

| ああああ | 2012/09/05 03:55 | URL |

おひさしぶりです。
記事の最後にWii musicが表示されていて、ちょっと笑ってしまいました。
Wii シリーズでは最悪の売り上げみたいになってますが、我が家での稼働率は
ベスト5に入ってます。
電子ドラム買うほど、ドラム練習にはまりました。

世間の悪評も個人的には「面白さに気づけない人かわいそう」ですみますが、
メーカーとしてはそれじゃすまないでしょうね。

Wii fitがなければWiiを買わなかった私としては
メジャー路線を維持しつつ、実験作を続けてほしいです。
いわゆるゲーマー向けもいいですが、引き続きWiiシリーズの路線をUにも期待しています。

いまはドラクエやっってます。
パルテナといい、本当にWiiはおっさんの少年心を揺さぶります。

| もじゃお | 2012/09/05 06:29 | URL |

データを見る限りでは、SSはN64を抜いているはずなのに、地域の差か年代の差なのかSSを見たことがなかったんですよね。PSは一人用、N64は対戦用といった使い方でした。自分はN64しかもっていなかったんですが、いつかPSかSSのどっちかを買いたいなぁ、くらいの認識で。
SSはPSと役割が一緒だった気がしてどっちがいいのか分からなかったんです。SEGA好きにはたまらなかったと思うんですが、どっちも白く平べったいゲーム機でマリオもカービィも出ないんだ、といった感じでした。あ、せがた三四郎は知ってたw
結局、そのどちらも買わずに、DQ7といっしょにPS2を買ったんですがwDQは凄いなぁw

ソフトパワーではPS、ファミリー機はN64。で、SEGAはどのハードでもSEGAで、それ以上でもそれ以下でもなかったような印象です。この年代、一番役割を持てなかったのがSSだったんじゃないかと思います。
歴史をみると、2社は次につながっている気がするんですけど、SEGAは毎回途切れていてもったいないんですよね~。

| ああああ | 2012/09/05 14:38 | URL |

64でサードの格ゲーありますよ。パッとしたのはありませんが。
ご指摘通りアーケードの移植モノは、たぶんありませんけど

|    | 2012/09/06 01:19 | URL |

オウガの為に64買った
そしてオウガしか買わなかった

| ああああ | 2012/09/07 10:18 | URL |

結果的にですけど64って「今後に備えての実験場」みたいな場所になってた気がします

| ああああ | 2012/09/09 12:19 | URL |

横スクマリオをロクヨン(あるいはGC)で出してたらどれくらい売れてたかは気になるとこですね。でも任天堂のスタッフからすると横スクでやれることはもうないという認識だったのですかね。スーファミでマリオワールドの続編を出さなかったことやその後ニューマリオまで横スクマリオの新作は一切出さなかったことを考えると。

| AP | 2014/04/01 21:52 | URL | ≫ EDIT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://yamanashirei.blog86.fc2.com/tb.php/1438-64b0e645

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT