やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

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あなたの記事は「評論」ですか?「解説」ですか?

 何度かこのブログでも話題に出している伊集院さんの『週末TSUTAYAに行ってこれ借りよう!』(@TBSラジオ)という番組で、先週のゲストが町山智浩さんだったのですが、これがまぁ面白いやり取りだったのでご紹介します。

 期間限定でポッドキャスト配信もされているので、興味がある方は是非。




 ちょっとバックボーンを。
 伊集院さんは尊敬する人の中の一人に「浅草キッドの水道橋博士」がいて、水道橋博士は町山さんのことをとても尊敬していて。伊集院さんにとっての町山さんは「尊敬している人が尊敬している人」という位置付けの人です。

 伊集院さんは町山さんに会う前に水道橋博士から「町山さんは映画を“正しく観なくてはいけない”と思っている人だ」と聞いていたので、その話を町山さん本人に聞くと、「そんなことはない。一般の人はそんなことを気にする必要はない。“正しく観なくてはいけない”のは、我々のような映画を解説する人のことだ」と仰ったんです。

 町山さんの思想全般に賛同するかは置いといて、この部分はものすごく同感しましたし、救われた気持ちにもなりました。
 今まで自分は「映画は“正しく観なくてはいけない”」という強迫観念に襲われながら観ていましたが、そんなことはない、映画は楽しめればイイんだと言ってもらえたような気がしたのです。自分は解説者でも何でもないのだから。



 町山さんはこうも仰っています。

 「自分がやっているのは“映画の解説”」
 「野球中継にだって“野球の解説者”がいるけど、本当は解説者なんかいなくたって楽しめる。でも、解説者が説明してくれることで初めて分かる面白さもあるから、解説者がそこにいる」
 「映画の解説者も同じ」



 これは以前チラッと書いた「アニメの攻略本」にも通じる話ですね。
 スポーツ中継の解説者は、そのスポーツに熟知している人にとっては全く要らないものですよね。評判の悪い解説者なんかは「いない方がマシ」「音声消して観ている」と言われるほど。映画やアニメの解説者もそうで、解説者がいなくても楽しめる人にとっては全く必要のない存在なんです。


 でも、そのスポーツに馴染みがない人にとっては解説者というのは命綱のような存在です。
 今のプレイが良かったのか悪かったのか、この選手はこれまでにどんな経歴があってこの試合にはどんな意味があるのか。オリンピックなどで普段観ない競技を観る際には特に重要なポジションですよね。
 映画やアニメの解説者もそうで。
 映画自体に詳しくない人、そのジャンルの映画に詳しくない人、映画は観ているけど役者の名前は覚えられない人、この映画がどういう文脈で生まれたのかまでは知らない人―――そういう人達に向けて、「より映画を楽しめるために」解説をしてあげるという存在なんですよね。



 まぁ、その割には町山さんって「あの映画はクソだ!」とか言っている気もするんですけど(笑)。



 「映画評論家」と「映画解説者」は別で。
 前者が「この映画は良いか悪いか」を論じるのに対して、後者は「この映画を楽しむにはこう観るとイイんだよ」と教えてくれるのだから役割が違うんですよね。前者は「どの映画を観ようか」と選別する際に役立って、後者は「その映画を観る直前・直後」に役立つ―――


 題材は映画でも漫画でもゲームでもイイですけど―――
 さて、あなたが書いている記事は、どちらのつもりで書いていますか?


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 インターネットが普及して、個人ホームページの時代があって、ブログの時代が来て、Twitter等のソーシャルメディアの時代になって。誰でも発言できるようになった分、誰でも「評論」「解説」が出来るようになった時代ですよね。


 一億総評論家時代。
 一億総解説者時代。

 みんな「面白さ」を分析するのに必死。
 主観を捨てて客観的な目で作品を観なくちゃならないとかうんぬんかんぬん。


 「評論」には評論の役割が、「解説」には解説の役割があります。
 どちらが優れているとか、どっちが増えればイイとか言う気はありません。

 しかし、どちらの意図で書いているのか―――は意識した方がイイかもなと思うのです。




 そしてもちろん、私は「評論」でも「解説」でもない――――“正しく観ている”かどうかも分からない、主観丸出しの「感想」の方が興味深かったりします。客観的な目で分析された「評論」でどんなに優れていると語られるよりも、「面白かったー!」というTwitterの一文の方が興味を惹かれたりします。


 だからみなさん、
 面白い作品に出会った場合、この作品の良かったところを「評論」しなきゃとか「解説」しなきゃとか思うのも立派ですけど、そんな高尚なことは出来ないって人も「面白かったー!」と一言書くだけで普及になるし、もしその声が作り手に届いたらすごく喜ばれると思うのですよ!




 だから、心を込めてタイピングします。


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