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40分のニンテンドーダイレクトと、30秒のTVCMと

 見事にウチの母が釣り上げられてしまいました。




 我が家の母はDS版の『おいでよ どうぶつの森』に大ハマリをし、後にどんどんゲーマー人生を歩みだすことになったのですが、DS版を死ぬほどやりこんだためにWii版はそんなに楽しめなくて、「もうどうぶつの森はイイや……」と言っていたほどでした。
 今までもチョコチョコ公開されていた3DS版の映像を見せていたのですが、「面倒くさいし……」と興味を引くほどではなく。なので今回の3DS版『とびだせ どうぶつの森』は、我が家ではスルーするつもりだったのですが。



 ↑の、ニンテンドーダイレクトの映像(47分)を見せたら「よし!予約しろ」とのことで。
 ソフト内蔵版3DSLLを予約することとなりました。ようやくこれで我が家2台目の3DSが!


 47分間もかけたことで、「何が変わったのか」「新しく出来ることは何か」がしっかり伝わったんですね。
 この映像が放送されたリアルタイム時にはTwitterでの反応も見ていたのですが、みんな食いつくところがバラバラで。「見知らぬ人の村に遊び行けるのがイイ!」「服のデザインが細かいのがイイ!」「秘書ちゃん可愛い!ハァハァ」と様々な意見があがっていました。
 ウチの母の場合は「家具にマイデザインが使えること」と「マイデザインをQRコードで読み込めること」に食いついていて、きっとネット上で達人達がすごいデザインを公開してくれるに違いない!と言っていました。何という他力本願プレイ(笑)。




 自分は、今回に限らずニンテンドーダイレクトのような映像による宣伝はすごく魅力的だと思います。
 『カルチョビット』を購入したのも、事前のエキシビジョンマッチ映像が面白かったからですし。

 しかし、逆に思うこともあるのです。
 今回の『とびだせ どうぶつの森』、もし自分が15秒とか30秒のTVCMを作らなければならないとしたら、どうしたらイイんだろう……と。

 あまりにも要素が多すぎて47分間の映像を用意して初めて「おぉ!これは面白そうだ!」と思われるようなソフトの魅力を、15秒とか30秒のTVCMに収められるのか―――と。「どの部分を優先して伝えるのか」というと、ウチの母が食いついた「マイデザインが家具に使える」なんて部分は後回しにされちゃいそうじゃないですか。


 現代のゲームって「要素がたくさん詰め込まれ過ぎていて」、TVCMで魅力を伝えるのが不可能になっているんじゃないのか―――と思ったのです。


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 話の流れ上、ここには『とびだせ どうぶつの森』のアフィリンクを貼るべきだったんですが……現在はAmazonだと定価よりも高い業者でしか買えないみたいで。ソフト内蔵本体どころかソフト単体でも。
 まぁ、でも発売日になればソフト単体は普通に買えると思うし……ということでリンク貼りません。みんなも『カルチョビット』を買えばイイと思うよ!(笑)




 閑話休題。
 DSやWiiの頃、「任天堂はTVCMを大量に流せるからソフトが売れるんだ」と言っている人がいました。
 しかし、自分は「任天堂のソフトであっても売れていないソフトが沢山ある」「本当の問題は、TVCMで売れるタイプのゲームが減ってきていることだ」と書いていました。

(関連記事:全てのゲームには4つの層が存在する



 つまり、15秒や30秒で魅力を伝えられるのかという話。
 『Wii Sports』や『Wii Fit』は一瞬でその魅力が伝わるソフトでした。
 『ジャストダンス』とか『リズム天国』とかもそうでした。


 逆に、15秒や30秒では魅力を伝えられないソフトも沢山ありました。
 いわゆる「こんなに面白いのにどうして売れないんだ!」とゲーマーの皆様が嘆かれるソフト達。
 Wiiで言えば『ゼノブレイド』とか『レギンレイヴ』とかでしょうか。


 自分が現在プレイしている『ラストストーリー』もそうかも知れませんね。
 あのゲームのTVCMで、芸人さん達が赤と青に分かれて「ギャザリング」がどういうものかを説明するTVCMがあって、自分は「このゲームはギャザリングを楽しむゲームなんだ」と思っていたんですが。実際に遊んでみたら全然そんなことなかったんですよ。

 ギャザリングは確かに「このゲーム独特のシステム」ですけど、それそのものが楽しいというワケではなく、たくさんあるシステムの一部分に過ぎないじゃないですか。「将棋ってどんなゲーム?」と訊かれて「歩は1マスずつしか前進できないんだよ」と答えるようなものというか。



 『ルーンファクトリー』シリーズのTVCMもそうか。
 TVCMだと「よくあるギャルゲー」にしか見えなかったけど、実際に遊んでみたら「ゲームの面白いトコ全部詰め込みました!」みたいなゲームで。TVCMじゃ特定層にしか魅力伝えられてないよ!と思ったものでした。

(関連記事:ヲタク向けの皮を被った万人向けゲーム『ルーンファクトリー3』紹介



 以前に書いた、『GO VACATION』の「社長が訊く」での話もそうでした。
 あのゲームのTVCMは「よくあるミニゲーム集」みたいな伝え方で、実際にプレイしている人から「このゲームをここまでつまんなさそうに紹介できるものなのか!」と非難轟々のTVCMでした。あのゲームも要素が多すぎて、15秒のTVCMじゃ伝え切れなかったのでしょうけど、よりによってそこを切り取るのかよ!と。

(関連記事:ユーザーが勝手に宣伝してくれるゲーム




 しかし、これらのゲームに対して「じゃあ実際にオマエが15秒か30秒でTVCM作ってみろよ!」と言われても、もっと売れるTVCMを作る自信なんてありません。『GO VACATION』の魅力は島を自由に探索できるところだと思うのですが、そこを切り取ったCMが「よくあるミニゲーム集」みたいなCMよりも売れるという自信はありません。

 これだけ色んな要素と魅力を詰め込んだゲームを、15秒とか30秒とかで説明しきるなんてことが無理なんです。




 で、ニンテンドーダイレクトの話です。
 というか、ニンテンドーダイレクトのきっかけになったのは『ラストストーリー』のプレゼンテーションだったと思うんです。「TVCMの数十秒間で魅力を伝えられるゲームではない」と思ったから、TVCMでわざわざプレゼンテーションの予告をして、プレゼンテーションをユーストリームで生中継した―――ニンテンドーダイレクトの原型だと思います。


 E3の中継や、任天堂カンファレンスはそれ以前にもネット中継していましたけど。
 「一つのソフトの紹介」とか「来月発売するソフトの紹介」くらいの情報をネット中継するだけで、こんなに観る人がいるのか―――というのは、恐らく任天堂としても意外だったんでしょう。



 去年の秋にニンテンドーダイレクトが始まって、ほぼ2ヶ月に1回ペース。
 Wii Uの発表なんかもニンテンドーダイレクトの形で行われましたし。
 『カルチョビット』や『ドラクエ10』や今回の『どうぶつの森』なんかの、「1本のソフトを紹介するダイレクト」も行われています。

 これらはやはり「TVCMでは魅力を伝えられないゲームをどう宣伝していけばイイのか」の一つの答えだと思うのです。もちろん『どうぶつの森』はTVCMもするでしょうし、「どうぶつの森の新作が出たぞー!」というCMだけでかなり売れると思うんですが。こうやって40分かけて魅力を伝えることもしていこう、ということなんだと思うのです。



 ちょっと前まで「ゲームの魅力を伝えるには体験版が有効だ」という意見は多くて、確かに体験版で売り上げを上げたソフトも沢山あると思うんですが―――こないだ発売された『ブレイブリーデフォルト』なんかは「実際にプレイしてみたら体験版と全然印象が違う!」と言われていましたし、3DSの『初音ミク and Future Stars Project mirai』は「体験版は公式ネガキャンだった」と言われるほどでした。

 体験版はソフトの一部分を切り取ったものですから、ソフトの魅力を完全に伝えきれるワケでもないんですよね。『カルチョビット』の体験版みたいに「そのまま切り取った体験版」は、それはそれで「体験版クリアするのに20時間かかったから製品版買わなくてイイや」という声も出てくるのですが(笑)。



 なので、ザックリと分類すると。
・15秒や30秒で魅力が伝わるゲーム← TVCMが効果的
・アクションゲームなど手触りが大事なゲーム← 体験版が効果的
・膨大な要素があって魅力を説明しづらいゲーム← ニンテンドーダイレクトのような長尺の映像が効果的

 と、それぞれのソフトの良さを伝えるためには最適解などなく、そのソフト独自の方法を選んで行う必要があるんでしょうね―――という、結論にしてみたら当たり前の結論になってしまいました。





 しかし、ニンテンドーダイレクトのようなやり方には不安要素もあります。

 ニンテンドーダイレクトで紹介されないようなソフトはどうすればいいのか?という問題。
 極端な話をすると、超面白いPS3のゲームを作ってもニンテンドーダイレクトでは紹介されないワケです(笑)。「そりゃそうだ」という話ですし、そっちはゲーム天国に任せるとして……

 宣伝のチャンネルを任天堂しか持っていないとしたら、任天堂プラットフォームのソフトであってもその御目にかかれないソフト達は漏れていくしかなくて。面白いソフトがあってもなかなか注目されなかったWiiウェアやDSiウェアのことを思い出すと、若干不安なところもあるのです。



 もう一つには、ニンテンドーダイレクトを観ている人の数です。
 ニンテンドーダイレクトを観ているような人は「重度のゲーム情報中毒者」がほとんどでしょうし(鬼トレやらなきゃ!)、そもそもそういう人達であっても「飽きたらいつか観なくなる」ワケです。40分の映像を観るだけの価値があると思っている人しか観ないワケですからね。

 『どうぶつの森』は400万本とかを売る超キラーソフトですから、40分の映像を観ようって人もたくさんいると思いますけど。例えば、上で嘆いたDSiウェア救済のために「DSiウェアダイレクト」とかをやって岩田社長が40分間DSiウェアのソフトを紹介する映像を流したとして、私は観ますけど、観ない人も多いでしょう。


 要は、ニンテンドーダイレクトの40分の映像を観てもらえるソフトって、その時点で相当注目度が高いですよねという話です。




 「どうやってソフトを売っていくのか」
 ソフトやハードの進化以上に、進化が求められているのが今世代なのかもなぁというところ。

 それはそうと、「Wii Fit Uダイレクト」をやるなら岩田社長がヨガや筋トレをする様子を40分見せてもらえるんですよね!(←ムチャ振り)


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| ゲーム雑記 | 17:57 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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