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アクションが苦手な人に向けたRPG『ラストストーリー』紹介

『ラストストーリー』
 Wii用/RPG
 任天堂/開発:ミストウォーカー&AQインタラクティブ
 2011.1.27発売
 6800円(税込)
 セーブデータ数:16
 公式サイト(※ 音が出ます)

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 かつてRPGは「アクションゲームが苦手な人でも遊べる」ジャンルでした。
 1978年の『スペースインベーダー』から始まるシューティングゲームブームや、1985年の『スーパーマリオブラザーズ』でピークを迎えるアクションゲームのブームは社会現象となり沢山の人を魅了した一方で、たくさんの「自分には出来ない……」という人を生んだと思います。

 そこに現れた1986年の『ドラゴンクエスト』は反射神経を必要としない「時間」と「情報」と「戦略」こそが大事なゲームとして大ヒットし、以後日本では「RPG」とは「ドラゴンクエストのようなゲーム」のことを言うようになります。


 ファミコン→スーファミ→PS→PS2と、日本でのゲーム機のシェア争いの中心には常に『ドラクエ』や『FF』というRPGがいて。一方で携帯ゲーム機では『ポケットモンスター』が絶対王者として君臨し続け、RPGは国民的ジャンルとなっていたのです。



 が、近年のRPGは岐路に立たされています。
 グラフィックがリアルになり、3D空間を自在に歩き回れる今のゲームでは、「今更コマンドバトルなんてやってられないよ」という声が海外からは特に言われるようになりました。元々海外の人は日本人ほど「抽象化」に対する慣れが弱いため、「コマンドバトル」への違和感が強いなんて話もありますね。「どうしてアイツら棒立ちなの?」と。


 開発費が高騰している現在のゲーム業界では……特に据置ゲーム機は「海外市場のニーズ」は無視することが出来ず、日本のRPGも「コマンドバトルの次」の方法を模索するようになります。



 しかし、海外市場に合わせて「アクションバトル」にすると、これまでRPGを遊んできていた日本国内の「アクションゲームが苦手な人」が振るい落とされてしまい――――日本市場でのRPGと海外市場のRPGが乖離してしまっているのが現状です。

 据置ゲーム機は海外市場を狙ってアクションバトルにした結果、日本では売れない。
 携帯ゲーム機は国内市場で元を取れるからコマンドバトルにして、ガラパゴス化。



 ……こう考えると「コマンドバトル」なのに海外で売れる『ポケモン』って凄いですね。
 アレは主人公が戦っているんじゃなくて「ポケモンに命令している」からコマンドバトルでも違和感がないんでしょうか。そもそもリアルなグラフィックでもないですしね(笑)。




 そこで、かつて『ファイナルファンタジー』を作っていた坂口博信さんの『ラストストーリー』です。
 坂口さんはスクウェアを辞めた後、Xbox360で『ブルードラゴン』等の「コマンドバトル」RPGを発売したのですが海外市場では受けず。その反省から、日米のゲーム観の違いや「新しいRPGの形」を研究模索して作り上げたのがこの『ラストストーリー』だったそうです。(※ 社長が訊く 参照


 なので、このRPG―――坂口さんがこれまで作ってきたような「コマンドバトル」ではありません。
 海外市場を見越して、リアルタイムでキャラクターが動き回る「アクションバトル」のゲームです。

 ですが、間違いなくこのゲームは「RPGはアクションが苦手な人でも遊べなくてはならない」という信念の下で作られているのです。


 「コマンドバトル」のような抽象化された戦闘ではなく、
 アクションが苦手な人でも遊べるように配慮したシステムであり、
 操作しているのはエルザという一人のキャラクターなのにも関わらず、「仲間と一緒に戦っている」という感覚を味わえる――――「コマンドバトル」と「アクションバトル」のイイトコ取りで、全ての人が楽しめる理想的なバトルシステムを目指して作られたように思えます。
(※ 公式サイトのコラム「バトルのコンセプト」を読むとその辺のことが書かれていました)


 このゲームのジャンルは「RPG」なのです。
 公式サイトには「RPG」とだけ書かれているのです。「アクションRPG」でも「アクションアドベンチャー」でもなく、シンプルにただ「RPG」とだけ書かれているのです。これは「これからのRPGはこういう形に進むべきなんだ」という製作者達からのメッセージなんじゃないかと思います。



 成功しているかはさておき、ですけどね!
 ですが、目指したものを自分は支持をしたいです。自分も「3Dアクションゲームが苦手」な人間なので、据置ゲーム機のRPGはもうずっとしばらく遊んでいませんでした。恐らく「コマンドバトル」が一般的だった10年前の『ファイナルファンタジー10』が最後。

 そういう人に向けたRPGだったのだと思います。
 かつてRPGが大好きだった、でも最近のRPGはアクションゲームっぽくなっちゃったよね―――という人に向けた「新しいRPG」なんです。


↓ 以下、感想はクリックで。




○ 実はシンプルな戦闘システム、だからこそ色んな状況での戦闘が面白い
 このゲームの最大の特徴は「戦闘」です。
 操作できるキャラクターは(基本的に)エルザ一人で、他の仲間キャラクターはAIによるオートで動きます。


 使えるコントローラは「Wiiリモコン+ヌンチャク」か「クラシックコントローラ」ですが、自分は「Wiiリモコン+ヌンチャク」を使っていたんでそのボタンで説明させていただきます。「Wiiリモコン+ヌンチャク」でプレイしても、Wiiリモコンを振ったりポインターを使ったりはしません。



 アナログスティックで移動。
 移動したまま敵が間合いに入るとオートで攻撃(設定でAボタンで攻撃にも変更できます)。

 実際にゲームを遊ぶまではこの「オートで攻撃」ってのがイマイチピンと来ていなかったんですが、これは「アクションバトルが苦手な人に向けた配慮」なんですよね。
 アクションゲームが苦手な人が何が苦手かというと、「敵との間合いが計れない」「攻撃ボタンを押さなくちゃいけないタイミングで押せない」「そもそもどれが敵なのかがよく分かっていない」というものがあるのですが。「オートで攻撃」にするだけでコレらが全部解消されるんですよ。エルザが勝手に敵を認識してくれて、勝手に攻撃してくれるので。


 Bボタン押しっぱなしで「ガード」。
 Zボタンを押すと「注目モード」に変わり、敵の弱点を調べたり弓矢で撃ったり出来ます。局面局面で「Zボタンで注目!」という表示が出た場合、そこにあるオブジェクトを使って何かを起こすことが出来ます。

 Cボタンで「ギャザリング」。
 ギャザリングを使うと敵の攻撃対象が自分に移るので、敵を自分の方向におびき寄せたり、仲間が魔法を使う時間を稼いだりできます。


 ゲージが溜まった時のみ、Wiiリモコンの上ボタンで「コマンドモード」。
 画面が俯瞰視点に切り替わり、仲間に「どの魔法を使え」とか「一旦回復サークルに戻れ」などの指示を与えることが出来ます。
 これも3Dアクションゲームが苦手な人が助かる機能なのですが、俯瞰視点に切り替わることで敵がどこにいるかが分かるんです。自分はしょっちゅう「コマンドモード」→「敵の位置を調べる」→「キャンセル」→「そっちの方向に走って攻撃」としていました。



 基本的には以上です。
 他にも細かい技がありましたが、自分は3Dアクションゲームが苦手なのでほとんど使いませんでした(なので試練の塔の最上階が一番辛かった……)。

 Cボタンでギャザリング状態にして、Bボタンでガードしっ放しで敵を引き付けている間に仲間が倒してくれる―――これが自分の基本戦術でした。アクションゲームが上手い人は自分で切り込んで行ってバシバシやっつけちゃうみたいですけどね。




 「戦闘で出来ることが少ないんじゃ、すぐに飽きてしまうんじゃない?」と思われるかも知れませんが、これが飽きないように上手く出来ているんです。坂口さんはこの『ラストストーリー』について「戦闘のシステムを最初に考えて、それを活かせるストーリーを後から考えた」と仰っていました。(※ 社長が訊く 参照)遊んでみると、それがよく分かるんです。

 序盤は全ての機能が使えるのではないので、徐々に「出来ることが増えていく」ので戦闘が新鮮で。
 中盤はストーリーに合わせた「様々な状況に応じた戦闘」が新鮮で。
 終盤になってようやく「全戦力を使った総力戦」が楽しめるようになっているのです。


 特に中盤の「様々な状況に応じた戦闘」が自分のお気に入りで。
 局面局面で仲間のキャラクターが入れ替わったり、ただ攻撃しているだけでは倒せない敵の攻略法を見つけたり――――何となく『FF5』とか『FF6』の頃のノリを思い出せられるんですね。

 特に自分が好きだったのは、どんな攻撃も通じないから仲間に「逃げろ!」と命令して逃げまくるしかないのだけど、銀の矢を打ち込んだ途端に敵が無防備になるから「やっぱ総攻撃だ!」と一斉に攻撃して倒すボス敵でした。
 『FF4』にATBが導入された際「時間によって状態が変わるボス敵」が出てきましたけど、今作はそれを「縦横無尽に走り回れる3D空間」で表現したような魅力がありました。


 あとは「見張りの兵士に見つからないように進まなきゃならない」シチュエーションとか。
 橋の両サイドからガンガンやってくる敵から延々と耐え続けるシチュエーションとか。

 ストーリー展開に合わせて仲間のキャラクターが入れ替わり、コイツらが戦闘中や移動中にも喋りまくるし、「コイツを倒すには○○が必要だ!指示をしてくれ!」と教えてくれる等“一緒に戦っている感”もイイんですよ。


 覚えなくちゃいけない操作も、出来る動きもそんなに多くない。
 なのに、色んな状況に合わせた戦いが出来る
のが楽しいんです。





 ただ、本当にアクションゲームが苦手な人が楽しめるかというと疑問も。
 そもそも世の中には「アナログスティックだと真っ直ぐ歩けない」って人がいますからね。

 自分も3Dアクションゲームが苦手なだけあって、終盤は苦戦しました。
 「レベル上げ」が出来るのでガンガンレベルを上げて、「明るさ調整」を明るさMAXにして挑んで何とかクリア出来ましたが……「アクションゲームが苦手な人でも楽しめるよ!」と言えるかどうかはちょっと微妙かなと思いました。




○ 「分かっていない」感
 「RPG」というジャンル名だと、広大な大地があって世界中を走り回るイメージを持つかも知れませんが。このゲームは基本的にずっと「一つの島」を舞台にしています。時々船に乗ったりもしますけど、ストーリーの進行に合わせてたまには島以外の場所にも行くというくらいです。


 自分はこれはイイと思いました。
 広大な世界を作られてもそれを堪能する時間も労力も大変ですし、一つの「ルリの街」を物凄く作りこんで、そこで色んなことが起こるというのは悪くないと思います―――ただ、正直これが「分かっていない」というか、せっかく作りこんだ街があるのにイマイチ活かせていないというか。

 「ゲームの楽しさ」に直結していないんですよ。
 街には色んな人がいて、その頼みごとを聞くことが出来るんですが、普通のゲームには当たり前のように実装されている「今どんな頼みごとをされています」というクエストリストがないので覚えるのが大変。
 しかも、その頼みごとをクリアしてももらえるアイテムがよく分からない。このゲームのアイテムは「武器を強化する強化アイテム」や「売って儲けられる商材」がほとんどですが、即役に立つワケじゃないから達成感がないんです。


 作りこまれた街なのに、それを活かしたシーンが少ないというのも勿体ないです。
 アリエルの酒場とか広場とか路地とか屋根の上とか、もっと色んな場所で戦闘になって、その度にそこのオブジェクトを利用するみたいにすれば良かったのに!せっかく魅力的な街があるのに、よく分からない洞窟とか謎空間でばっか戦っていたイメージですよ。




 このゲームの戦闘は「ランダムエンカウント」でも「シンボルエンカウント」でもなく、「ダンジョンを進むとそこに待ち構えている敵がいる」という“絶対倒さないといけないザコ敵しかいない”戦闘となっています。これはもう諸手を挙げて大絶賛をしたいです。

 私が「RPG」を面倒くさいと思う一番の要素は「ザコ戦」でして、ゲームをやっている大半が単純作業のザコ殺しというのが嫌いでした。宝箱探したいけどザコ戦がウザイからもうイイやとなるのが末期症状。
 でも、このゲームのようなスタイルだと、自由に探索が出来るし、ザコ戦にも一戦一戦「敵の布陣」が用意されていて単純作業感が皆無でした。

 その上で、イザという時のために「レベル上げ用の場所」が用意されているのもナイス。
 これがなかったら私はクリア出来ませんでした。




 このゲームに対する批判も分からなくはないんです。
 「3Dアクションゲーム」を期待すると、恐らくヌルイ難易度でしょう(私がクリア出来るくらいですし)。
 「RPG」というジャンルの割には狭い空間のチマチマした話という気もしますし。
 「キャラの育成」に自由度がないので、自分なりに育てたキャラという意識も芽生えません。
 「戦略ゲーム」と思うには、仲間達がヒントを出しすぎてしまうように思えます。




 しかし、これらは「RPGはストーリーが大事」という坂口さんの信念の下(※ 社長が訊く 参照)、「遊んでくれた人はみんながクリア出来るようでないとならない」と作られている以上は仕方ないのかなと思うのです。

 自分の好みを言うと「ルリの街で自由に遊べるゲーム」が良かったんですが、作り手が「ゲームはこうあるべきだ!」と熱い想いを込めて作ったのだからそれでイイと思います。
 「アクションゲームの手応え」なんかは2周目やオンラインモードで味わえるようですしね。私は3Dアクションが苦手なので即行でギブアップしましたけど(笑)。




 問題は、「RPGはストーリーが大事」という信念の下で作られた割にはストーリーが「分かっていない」ことです。他の部分は仕方ありません、目をつむります。「ストーリー」が優先されたのならそっちを楽しみたいと思います。でも、その「ストーリー」がダメダメじゃどうしようもないじゃないですか!

 自分は遊ぶ前から「ラストストーリーはストーリーが糞だ」という評判を聞いていたので、当初は「そんなにヒドイか?結構面白いじゃん」と思っていました。このゲーム、素材は面白そうなものが揃っているんですよ。なので「これらの素材をどう料理するのかな」とワクワクしていました。

 そしたら、それらを全部ぶん投げたまま終わりましてね………



 流石にここから先はエンディングまでのネタバレを書かないと説明できないので、気になる人だけ↓反転させて読んでくださいな。


<以下、エンディングまでのネタバレ>
 ここからはネタバレです。

 このゲームのストーリーの要素ってこんなカンジだったと思います。

・傭兵から騎士になりたいクォークとエルザの成り上がりストーリー
・お姫様カナンと傭兵エルザの身分違いの恋愛ストーリー
・為政者達が“力”を求めることで起こる人間とグルグ族の分かり合えない戦争ストーリー

 この3つの要素は共通して、「権力」とか「支配階級」とか「身分」が関わっている話なんです。「権力」を得たいクォークと、「権力」を得ているアルガナン一族と、「権力」を持たないが故に戦争に巻き込まれてしまう一般市民(傭兵も含む)が絡み合った話なんです。


 どうですか?こう説明すると「すげー面白そうな話だ!」って思えますよね。
 ですが、このストーリーの結末はこうなります。


・傭兵から騎士になりたいクォークとエルザの成り上がりストーリー
→ アルガナン伯爵の下では騎士になりたくなかったけど、伯爵死んだからエルザは騎士になりました

・お姫様カナンと傭兵エルザの身分違いの恋愛ストーリー
→ 伯爵もジルも、二人の関係をジャマする人は全員死んだので二人はくっ付きました

・為政者達が“力”を求めることで起こる人間とグルグ族の分かり合えない戦争ストーリー
→ 伯爵もザングルグもクォークも死んだので戦争は終わりました。めでたしめでたし。


 厄介な人が死んだからめでたしめでたし、ってラストなんですよ全部!
 問題は何にも解決していないのに。


 騎士がグルグ族の一般人を虐げていた描写とか、トリスタ将軍ですら昔はヒドイことをしていたこととか、ジルを殺すしかなかったエルザの苦悩とか、アレらはどうなったんだよ!
 ザングルグが死んだ途端に「人間とグルグ族は仲良くなりました」みたいな描写を見せられても全く納得しないよ!オマエら数日前まで殺しあってたじゃねえか!


 ……これ、マジメに「製作期間が足りなくて途中重要なシーンがカットされてしまった」とかじゃないんですかね。これをマトモなストーリーにするのはそんなに難しい話じゃないし、そのためのキャラ配置だったんじゃないんですかね。


 「カナンが為政者として成長するエピソード」を描けば全部丸く収まるんですよ。
 お姫様という「権力」を持ちながら叔父に脅えて城から逃げ出したカナンが、エルザ達と出会い、一緒に戦うことで「仲間」の大切さを知る。そして、異邦のものの正体を知ることで「何故戦争が起こるのか」を知ってしまう。
 「権力」が「力」を求めることで戦争が起こるのなら―――と、自分の持つ「権力」の意味を考え直し、カナンはアルガナン伯爵と対決、民衆を導くことで人間とグルグ族の戦争を食い止める。

 その姿を見たエルザは「この人の下でなら騎士になって人々を守ることが出来るはずだ」と思い、騎士になることを決意。それでも戦争を起こそうとするザングルグを倒し、「力」を得ようとするクォークを食い止め、異邦のものを宇宙に還す。

 カナンはアルガナン家の新たな領主として、エルザはその騎士として―――この島に二度と戦争が起こらないように、手を取り合って歩き出すのだった。


 ほら、キレイにまとまりました。
 カナンが成長せずに「エルザが助けに来てくれるのを待っているだけのお姫様」なままだから、エンディングを見ても「こんな頼りない領主様じゃ何も変わらないだろうね」と思ってしまうし。エルザが騎士になるラストも「相手がおっさんじゃなくて女になったから受け入れるのかよ!」と思ってしまうのですよ!

</ここまで>



 面白そうな設定は用意されています。
 キャラクターも非常に魅力的で、ダンジョンを歩いているだけで「仲間達と一緒に進んでいる」感がすごく楽しかったです。エルザが扉を蹴り開けるのに仲間達がツッコミを入れていくといった小ネタも最高でした。

 なのに、それらを活かしきれずに終わってしまった印象でした。
 せっかく最高の素材を用意出来たのに………




○ 総括
 やろうとしたことは素直に賞賛したいです。
 このゲームが狙っていたターゲットは、「3Dアクションが苦手」で「エンカウントとかコマンドバトルが面倒」で「でもRPGを遊びたい」という極めて狭いターゲットだと思うので、「俺以外にそんな人いるのかよ!」と思わなくもないんですが。ピタリとハマッた自分としてはものすごく楽しみました。


 ただ、その一方で「分かっていないなぁ……」と思うことも多かったです。
 ユーザーが喜ぶポイントというのを「分かっていない」んですよ。一番重要な部分が抜けているストーリーとか、せっかく作りこまれているのに大して活用されないルリの街とか、頼まれごとがリストアップされないとか、詰めの甘さを感じてしまいました。

 とあるサブイベントをこなして「泳げるようになった!」と出たから「やったー!これで色んなところに行けるようになるんだな!」と思ったら行ける場所が2箇所くらいしか増えなくて、こういうところも「分かっていない」んですよ。『ゼルダ』だったら一つのアイテムで色んなところに行けるようになるじゃないですか!




 そうそう。
 このゲーム、装備が見た目に反映されるだけじゃなくて「色変え」とか「パーツだけ外す」とかが出来て、これをオンラインモードで使うことも出来るんですが、せっかく着せ替え機能があるのにメイド服が装備にないとか何考えているんですか!!

 メイドさんがいない世界観ならともかく、城では普通にメイドさんが歩いているじゃないですか!
 カナンとかセイレンにもメイド服を着せて歩き回らせたかったですよ!そういうとこ、「分かってない」!




 セーブポイントがしばらくないところだと「中断セーブ」が自動で作られるので、死んでもそこからやり直せばイイというのも物凄くイイ機能だと思うのですが……
 常に「中断セーブ」が最新のセーブ場所になるワケじゃないので、「ゲームオーバー」→「中断セーブからやり直す」→「あれ?コイツ1コ前のボス戦じゃねえか…」→「リセット」という面倒なことになったもあって。「分かってないなぁ……」と。



 ……とまぁ、愚痴だらけになっちゃいましたけど。
 「○○さえ何とかなればなぁ」と言っているのはそのゲームにハマっている証拠だという説があって、ここまで愚痴れるのはこのゲームにハマれたからかも知れませんね。目指したものはホントすごいと思うし、Wiiが現役の間にこれを遊んでおいて良かったと思っています。次世代の据置機のRPGがどういう方向に進むかの指針になると思いますもの。

 そういう意味ではオススメです。
 今Amazonで「特典なし」を新品で買おうとすると、1200円で買えますし!攻略本の方が高い!(笑)


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