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やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

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今だからこそ、Wii6年間のソフト発売スケジュールを振り返ろう!

 Wii UのTVCMが始まりましたね。
 黒基調のイメージだったり、『マリオ』『モンハン』推しだったり、Wiiの時の「白基調のイメージ」「Wii Sports推し」と対照的なのが面白いですし。大丈夫かな……と思うところもあります。『ニンテンドーランド』もプッシュして欲しいです!


 それはそうと。
 Wii Uの発売で、今年の年末商戦を持って最前線から去るであろう前機種Wii。
 良い機会だから、Wii6年間の任天堂のソフト発売スケジュールを振り返ろうかなと思います。当然「どんなソフトをどのタイミングで投入するか」は長期的なビジョンで考えられていたのでしょうし、それは3DSやWii Uのソフト発売スケジュールにも共通したり反省されてたりするでしょうからね。


 そして、Wiiを持っていなかった人からすると、実は誤解しているようなところもあるでしょうしね。

ゲームデータ博物館さんのデータで20万本を越えたソフトは記述しました。
※ サードメーカーのソフトは20万本以上の売り上げを記録したソフトのみ記述しました。
※ ポケモン発売のソフトも任天堂ソフト扱いにしました。





【2006年~2008年:スタートダッシュ期】
 Wiiに関してよく言われることに「Wiiって最初だけだったよね」というものがあります。

 社会現象になったと言われる『Wii Sports』や『Wii Fit』に比べて、その後はあまり話題にならなかったということなんでしょう。任天堂も据置機市場のトップシェア奪還のために「最初に勝負を決める」「そうすればサードメーカーも付いてきてくれる」とソフトを集中させていましたから、分からなくもないんですが。

 やはり、その説明では説明しきれていないところもあるんです。

【2006年】
・12/2『Wii Sports』※ 350万本以上の売り上げ
・12/2『はじめてのWii』※ 250万本以上の売り上げ
・12/2『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』※ 50万本以上の売り上げ
・12/2『おどるメイド イン ワリオ』※ 50万本以上の売り上げ
・12/14『ポケモンバトルレボリューション』※ 30万本以上の売り上げ

【2007年】
・1/18『エキサイト トラック』
※ 1月 日本国内普及台数100万台突破
・2/22『ファイアーエムブレム 暁の女神』
・3/8『アイシールド21 フィールド最強の戦士たち』
・4/19『スーパーペーパーマリオ』※ 50万本以上の売り上げ
・4/26『Wiiでやわらかあたま塾』※ 30万本以上の売り上げ
・6/28『ドンキーコング たるジェットレース』
※7/12『ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔』 40万本以上の売り上げ
・7/26『マリオパーティ8』※ 100万本以上の売り上げ
・8/2『FOREVER BLUE』
・9/20『マリオストライカーズ チャージド』※ 20万本以上の売り上げ
・11/1『スーパーマリオギャラクシー』※ 100万本以上の売り上げ
※11/15『バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ』 20万本以上の売り上げ
・11/22『マリオ&ソニック AT 北京オリンピック』※ 50万本以上の売り上げ
・12/1『Wii Fit』※ 350万本以上の売り上げ

【2008年】
・1/31『大乱闘スマッシュブラザーズX』※ 200万本以上の売り上げ
※ 1月 日本国内普及台数500万台突破
・3/6『みんなの常識力テレビ』
・3/6『メトロイドプライム3 コラプション』
※3/19『DECA SPORTA Wiiでスポーツ"10"種目!』 20万本以上の売り上げ
※ 3/25 Wiiウェア開始
・4/10『マリオカートWii』※ 350万本以上の売り上げ
・5/1『リンクのボウガントレーニング』※ 20万本以上の売り上げ
・5/15『突撃!!ファミコンウォーズVS』
・6/19『スーパーマリオスタジアム ファミリーベースボール』※ 20万本以上の売り上げ
※6/26『テイルズ オブ シンフォニア-ラタトスクの騎士-』 20万本以上の売り上げ
・7/24『ワリオランドシェイク』
・7/31『零 月蝕の仮面』
・8/28『キャプテン★レインボー』
・9/25『DISASTER DAY OF CRISIS』
・10/16『Wii Music』※ 40万本以上の売り上げ
・11/20『街へいこうよ どうぶつの森』※ 100万本以上の売り上げ
※12/18『カラオケJOYSOUND Wii』 20万本以上の売り上げ
・12/11『Wiiであそぶ ドンキーコングジャングルビート』
※12/11『太鼓の達人Wii』 50万本以上の売り上げ
・12/25『Wiiであそぶ ピクミン』


 Wiiというゲーム機のイメージ――特に初期は『Wii Sports』や『Wii Fit』みたいな斬新なゲームというイメージが強いと思うんですが、見てもらえば分かるように最初の2年間は非常に「シリーズソフト」が多いんですよね。『Wii Sports』『Wii Fit』『Wii Music』を除けば、新規タイトルは『エキサイトトラック』『キャプテン★レインボー』『Disaster』くらいかな。

 『Wii Sports』『Wii Fit』『Wii Music』のような「斬新なゲーム」を出す一方で、ゲーム機のスタートダッシュ期は「シリーズソフトを手堅く配置している」のが分かると思います。
 2007年末に『スマブラ』(延期して2008年になったけど)、2008年春に『マリオカート』、2008年末に『ぶつ森』……この辺が日本での三強になると見越されて、バランス良く投入されているんですね。


 自分はコレ自体は悪くないと思っています。
 立ち上げ時はやはり「既に名前の通っているソフト」の効果が大きいですし、そんなに毎度毎度『スーパーマリオブラザーズ』とか『ポケットモンスター』とか『脳トレ』みたいな社会現象ソフトが生まれるワケでもありませんし、『Wii Sports』や『Wii Fit』が世間に受けるかどうか分からなかった当時は、シリーズソフトを初期に揃えたのは当然のことだと思います。


 ただ、問題なのはそうしたシリーズソフトの評判があまり良くなかったことです。
 「シリーズソフトの評判は悪かった」とは言いません。多くの人に楽しまれたソフトも沢山ありました。ただ、「シリーズ最高傑作だ!」とか「この1本のためにWiiを買っても損はしない!」と言われたようなシリーズソフトは、『マリオギャラクシー』くらいしかなかったかなあと思うのです。

 Wiiの歴史が後世に語り継がれる時、「斬新なゲームでライトユーザーを取りこんだがコアゲーマーに受けずに失速した」とか「低性能でマルチからハブられて失速した」と言われてしまうのでしょうが。私はそれらの理由に加えて、「初期のシリーズソフトの評判があまり良くなかった」ことも忘れちゃいけないと思います。

 特に『マリオパーティ8』と『街へいこうよ どうぶつの森』は100万本以上の売り上げを出しましたが、作りこみの甘さが目立ち、「絶対に発売時期を延期出来なかった納期優先のゲームだったんだな……」と思わざるを得ませんでした。




【2009年~2010年:収穫期】
 ひょっとしたらこの時期を「Wiiは既に終わっていた時期」と思っている人もいるかも知れません。
 2009年初頭はゲームキューブソフトのWiiリメイク「Wiiであそぶセレクション」、2010年初頭にはサードメーカーのソフトで評判が良かったものの廉価版「みんなのおすすめセレクション」を発売し―――正直、ソフトの数に困っているのかなぁと思いました。

 しかし、その後を振り返ると違うことも見えてくるんです。


【2009年】
・1/15『Wiiであそぶ マリオテニスGC』※ 20万本以上の売り上げ
・2/5『アナザーコード: R 記憶の扉』
・2/19『Wiiであそぶ メトロイドプライム』
・3/12『Wiiであそぶ ピクミン2』
※3/26 SDカードメニュー追加
※4/23『モンスターハンターG』 20万本以上の売り上げ
・5/21『タクトオブマジック』
・6/11『Wiiであそぶ ちびロボ!』
・6/11『Wiiであそぶ メトロイドプライム2 ダークエコーズ』
・6/25『Wii Sports Resort』※ 300万本以上の売り上げ
※8/1『モンスターハンター3(トライ)』100万本以上の売り上げ
・9/17『FOREVER BLUE 海の呼び声』
・10/1『Wii Fit Plus』※ 200万本以上の売り上げ
・10/29『罪と罰 宇宙の後継者』
・11/5『マリオ&ソニック AT バンクーバーオリンピック』
※11/19『太鼓の達人Wii ドドーンと2代目!』 40万本以上の売り上げ
※11/26『桃太郎電鉄2010 戦国・維新のヒーロー大集合! の巻』 20万本以上の売り上げ
・12/3『New スーパーマリオブラザーズ Wii』※ 400万本以上の売り上げ
※12/3『戦国無双3』 20万本以上の売り上げ
・12/5『ポケパークWii 〜ピカチュウの大冒険〜』※ 30万本以上の売り上げ
※12/10『テイルズ オブ グレイセス』 20万本以上の売り上げ
・12/17『NHK紅白クイズ合戦』


【2010年】
・2/11『斬撃のREGINLEIV』
※ 2/25 「みんなのおすすめセレクション」開始
※ 2月 日本国内普及台数1000万台突破
・4/29『安藤ケンサク』
・5/27『スーパーマリオギャラクシー2』※ 100万本以上の売り上げ
・6/10『ゼノブレイド』
・7/8『Wii Party』※ 200万本以上の売り上げ
※7/15『ドラゴンクエスト モンスターバトルロードビクトリー』 30万本以上の売り上げ
・9/2『メトロイド アザーエム』
・10/14『毛糸のカービィ』※ 40万本以上の売り上げ
・10/21『スーパーマリオコレクション スペシャルパック』※ 90万本以上の売り上げ
・11/18『たたいて弾む スーパースマッシュボール・プラス』
・11/25『MARIO SPORTS MIX』※ 50万本以上の売り上げ
※12/2『太鼓の達人Wii みんなでパーティ☆3代目!』 20万本以上の売り上げ
・12/9『ドンキーコング リターンズ』※ 90万本以上の売り上げ


 2012年の今振り返ってみると……
 この時期のソフトは結構「発売時期を延期しているソフト」や「開発期間2年のつもりが3年になっちゃったソフト」などが社長が訊くを読むと目立つのです。『Wii Sorts Resort』『斬撃のレギンレイヴ』『安藤ケンサク』などなど。こうしたソフトは発売時期を遅らせられたことで「Wiiはソフト不足」と印象付けてしまった一方で、実際に発売された商品を遊んだ人からはものすごく評判が良かったりするのです。

 「納期優先だったのかな」と思わせられたスタートダッシュ期と違って、この時期のソフトは「じっくりと作りこんであるソフト」が目立ちます。『罪と罰』『ゼノブレイド』『ドンキーコングリターンズ』……

 セールス的にも『NewマリオWii』や『Wii Fit Plus』『Wii Sorts Resort』『Wii Party』は大ヒット。
 サードメーカーから『モンハン』『無双』『テイルズ』等も発売され。
 バーチャルコンソール派の人にとっては「SDカードメニュー」の実装で狂喜乱舞した時期ですし。
 2010年~2011年前半までは非シリーズソフトの「新規の大型タイトル」が多く発売されましたし。


 実を言うと、Wiiユーザーが最も楽しかったのはこの時期だったんじゃないかと思うのです。




【2011年~2012年:閑散期】
 しかし、2011年になってからは流石に陰りが見えてきます。
 2011年2月にニンテンドー3DSが発売、6月のE3で「後継機:Wii U」が発表、「Wiiはもはや第一線のゲーム機ではない」かのような扱いになってしまいます。


【2011年】
・1/27『ラストストーリー』
・5/26『パンドラの塔 君のもとへ帰るまで』
・6/30『ゴールデンアイ 007』
・7/7『Wiiリモコンプラス バラエティパック』
※7/16『イナズマイレブン ストライカーズ』 20万本以上の売り上げ
・7/21『みんなのリズム天国』※ 60万本以上の売り上げ
※9/15『ドラゴンクエストI・II・III』 30万本以上の売り上げ
・10/13『JUST DANCE Wii』※ 50万本以上の売り上げ
※10/20『ゴーバケーション』 30万本以上の売り上げ
・10/27『星のカービィ Wii』※ 50万本以上の売り上げ
・11/12『ポケパーク2 〜Beyond the World〜』※ 20万本以上の売り上げ
・11/23『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』※ 30万本以上の売り上げ
※11/12『太鼓の達人Wii 決定版』 20万本以上の売り上げ
・12/8『マリオ&ソニック AT ロンドンオリンピック』

【2012年】
・1/19『キキトリック』
・4/26『マリオパーティ9』※ 50万本以上の売り上げ
・6/28『零 眞紅の蝶』
・7/19『星のカービィ 20周年スペシャルコレクション』
・7/26『JUST DANCE Wii2』
※8/2『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族オンライン』 60万本以上の売り上げ


 100万本を越えるタイトルは現れず、3DSの立ち上げ失敗→電撃値下げ、Wii Uソフトの仕込みなんかもあって、任天堂の業績はかなり苦しくなりました。
 ユーザー目線から言えば、『ファミリーフィッシング』とか『ゴーバケーション』とか、実はハード末期に特有の「無茶苦茶作りこまれた隠れた名作」もあったんですが。市場の存在感としては厳しかった、かなと。



 しかし、こう見ると毎年の年末に『太鼓の達人』を出してどれも20万本以上を手堅く売り上げているバンダイナムコの存在感は凄いですね。『スカイクロラ』や『ハッピーダンスコレクション』等、「売れなかったけど評判は良かったソフト」もたくさん出していましたし……
 「任天堂ソフト専用機」とも揶揄されることの多かったWiiで、サードメーカーの中では実はバンナムが一番存在感を見せていたんじゃないかと思います。


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 「Wiiの最初の2年間」と「3DSの最初の2年間」を振り返ると面白いことに、3DSも最初の2年間に発売されたパッケージソフトはほぼシリーズタイトルなんですよね。『ゼルダ』に『マリオ』に『マリオカート』に『どうぶつの森』、いつものメンバー。

 逆に言うと、「新規のタイトル」を見せてもらえるのはここからかなぁとも思いますね。

(関連記事:3DSには新規ソフトが少ない……?



 それと、Wiiの時と比べて3DSの最初の2年間のシリーズソフトは軒並み「評判の良いソフト」が多いです。
 今月発売された3DS『とびだせ どうぶつの森』とWiiの時の『街へいこうよ どうぶつの森』を比べると、「どっちが据置機のゲームだよ!」と言いたくなるほど3DS版は超絶進化をしていて、「シリーズ最高傑作」という声も多いほどです。Wii版はホント何だったんだろうね……

 『マリオ3Dランド』も『鬼トレ』も新しい進化していて「新境地!」というカンジでしたし、国内サードメーカーのソフトも軒並み評判の高いものが多いですし、日本のメーカーにとって3DSは開発費と市場規模のバランスの良いゲーム機になっているのかなあと思います。



 では、Wii Uは?という話。
 任天堂のソフトは『ニンテンドーランド』と『The Wonderful 101』を除けばシリーズソフトが多く(『ニンテンドーランド』もある意味では究極のシリーズソフトだけど)、サードメーカーはマルチや移植ソフトしか出せず、「大丈夫かな……」と思うところも多いです。

 しかし、ソフト不足を懸念して納期優先して作りこみの甘いソフトを投入するとWiiの二の舞になりかねませんし、ソフトの数よりも1本1本のクオリティを上げてもらうことに期待したいです。ぶっちゃけ沢山ソフト出されても遊ぶ時間ありませんし、「この1本だけでもWii U買う価値があるぜーー!」って言いたくなるソフトに出会いたいです。


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| ゲーム雑記 | 17:54 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

もう1つの理由としてWiiFitやWiiSPORTSと他のソフトの入れ替えが面倒くさいというのがあったと思います。
これらがDL版であったならどうだっただろうなぁ、と考えます。

| 児斗玉文章 | 2012/11/15 19:59 | URL |

個人的にはMH3→レギンレイブ→ゼノブレイド→メトロイド
→ラストストーリー→パンドラの塔の流れで
2009年夏から2011年夏まで収穫期を存分に味わえました
MH3以降の"サードが来てくれないならデベロッパー抱え込んで自社で出すぜ!"
な一連のソフトはどれも楽しかったです、メトロイドがちょっと残念だったくらいで

携帯機との兼ね合いもあるので常に魅力的なラインナップを揃えるのは無理でしょうが、
"久々にWii起動するか!"って思わせられるソフトが3ヶ月に一度くらいあるうちは
結構現役感あると思うので、2011年の7-9月期にピンと来るソフトが無かったのが
痛かったかなあ・・・翌年の零やDQXまで繋ぐことが出来ませんでしたね

| shimole | 2012/11/15 20:41 | URL | ≫ EDIT

2009後半~2010年のWiiが全盛期と主張する人がいて嬉しいww
Resort~ドンキーが一番楽しかったですね。ゲームも、ゲームニュースも。

| ああああ | 2012/11/15 21:19 | URL |

Wiiはそのうち買おうかなあと思いつつドラクエXまで買わなかったんで、今回の記事は参考になりました。
WiiUはマルチタイトルだったらPS3でやるんで、やっぱり任天堂のタイトルに期待したいですねえ。

| Sono | 2012/11/15 23:46 | URL |

バンナムはファミリー向けにも強いですよね
WiiUでもおそらくゴーバケや太鼓は出してくるだろうと思います
あとはゾンビUみたいなWiiUに特化されたサードの独占ゲームがいっぱい出てくれれば……

| あ | 2012/11/16 10:57 | URL |















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