やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

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「新しい」という評価基準

 先日までテレビ東京で再放送されていたドラマ『鈴木先生』を観終わりました。
 このドラマは2011年の4月から全10話で放送されていた作品で、視聴率は低迷したものの、放送当時からインターネット上では絶賛する声が多くて、後に様々な賞を受賞して、来月には映画も上映されることになりました。

 自分はリアルタイム放送時には観ていなかったんですが、ラジオで好きなパーソナリティさんが大絶賛していたことでずっと気になっていて、今回の映画上映直前の再放送で観てみた次第です。




 自分はネタバレがすごくイヤなので、その当時の大絶賛も「絶賛している」という温度だけ感じ取って具体的なストーリーとかは聞かないようにしていたのですが……そのせいか、「あれ?俺の想像していたのとはちょっと違うな……」と正直思いました。

 当時、ラジオやネットでこのドラマを絶賛していた人達は「新しい学園ドラマだ」「斬新」「画期的だ」という言葉を使って、「今までにないドラマ」「だからみんなも観るんだ!」というようなことを言っていたように覚えています。

 なので自分は視聴前は、とにかく「斬新なドラマ」な分、「荒削りで万人受けはしづらいドラマ」になっているのかな――――と想像していたんです。




 実際に観てみた時、自分は全話を通して「新しい」とも「斬新」とも「画期的」とも思いませんでした。
 何故かと言うと、簡単な話で――――私はそもそも「他の学園ドラマ」をほとんど観たことがないのです。比較対象がないから「新しい学園ドラマだ」なんて思えませんし、『鈴木先生』が最初の1本なので「これが噂に聞いた学園ドラマというものか!」と思ってしまったほどです。

 小学校を舞台にしたドラマなら幾つか観たことがあるんですけどね。
 ほら、私ロリコンですから。


 あと、運が良いのか悪いのか、鈴木先生の教育方針は、自分の「色んな人がいるから世界は面白い」という考えと重なる部分が多かったので―――「なんて斬新な教育方針だ!」というよりかは「うん、俺の思ったことを言ってくれている」というカンジだったんです。

 なので、「鈴木先生ってドラマ、どうだった?」と訊かれれば「大好き!」と答えます(笑)。




 んで、自分の好き嫌いは置いといて。
 「斬新なドラマ」というよりかは、「よく練り込まれた“完成度の高い”ドラマ」という印象が強かったです。特に各話の脚本とか全体の構成が物凄くよく出来ていて、「全然関係ないと思われた2つの話が、最後まで観ると1つのことを言っていたことが分かる」みたいに、膝を打つ回が多かったです。
 特に最終回は、完全に頭から離れていたところが繋がっていて、思わず「やられた!」と思いました。「面白かった!」とか「感動した!」という感情よりも先に、「参りました!」という声が出てしまったほどに。




 「新しい!」「斬新だ!」「画期的だ!」という評判だけを聞いて、自分は「斬新な分だけ、荒削りで万人受けはしづらい作品」を想像していたんですが……実際には全く逆で、「目新しさは感じなくても、地に脚が付いた物凄く完成度の高い作品」だったのです。




 自分は以前から「好きな作品」と「面白い作品」と「素晴らしい作品」は別と書いてきました。
 自分の場合は3つだけど、恐らくみなさんの中にも「複数の評価基準」があって―――例えば「みんなにはオススメしないけど俺は大好きな作品」とか「熱中して観てたけど、好きではない作品」みたいに作品を捉えていると思うんです。


 「新しい作品」というのは、また別の「評価基準」だよなと今回のことで思いました。
 「好きかどうか」とも「面白いかどうか」とも「素晴らしいかどうか」とも別の尺度で語られる、(自分の場合4つ目の)「新しいかどうか」という尺度があるんだな、と。


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 人に何かを薦める時、「新しい!」「斬新だ!」「画期的だ!」という言葉は物凄く便利です。自分も知らず知らずの内にたくさん使ってきたと思います。

 「俺、このドラマが大好きなんだよ!」と語っても、人それぞれ嗜好が違うことが分かっている人間は「ふーん」としか思いません。アナタが好きなものを私が好きになれる保証はありませんからね。

 「このドラマ、すげー面白かったんだよ!」と語ろうとすると、どうしても具体的なネタバレが避けられません。「こことここが実は伏線になってて、でもこのタイミングでこれが入るからすっかり忘れている間に、最後にここで出てきた、そうだったーーー!ってなるんだよ」なんて言われたらもう観る気がなくなってしまいますもんね。

 「このドラマ、とてもよく出来ている素晴らしいドラマなんだよ」と語り始めると、「理屈っぽい男ってウザイよね」と後で陰口を叩かれて、いつまで経ってもモテナイ人生を歩むしかありません。ちくしょーーーー!




 「このドラマは斬新なんだよ」という言葉には、「好みの押しつけ」もなければ「ネタバレ」もなければ「理屈っぽさ」もないんです。

 ものすごく便利な言葉。
 だから、人に何かを薦める時によく使われるんだと思います。



 そして、薦められる方としても、「斬新なドラマなんだよ」と言われればついつい気になってしまうのです。
 世の中にごまんと溢れているテレビドラマの中で「斬新なドラマなんだよ」と薦められれば、他にはないそのドラマだけの魅力がそこにあるに違いないと思えるのです。「新しい!」「斬新だ!」「画期的だ!」という薦め方は決して悪くないのです。だって、実際にそれで私は『鈴木先生』を観て、「観て良かった!」と思えたのですからね。



 でも、実際にその作品を観てみて、「あー、観て良かった!」とか「面白かった!」と思えるかどうかに「新しさ」ってあんまり関係ないと思うのです。
 もちろん、その分野に精通している人―――学園ドラマを20本も30本も観ている人からすると、「よくある学園ドラマ」か「斬新な学園ドラマ」かは重要だと思いますよ。ですが、学園ドラマを1本も観たことがない自分にとってはそこは重要ではないのです。


 つまり、その分野に詳しいマニアとか評論家とかは「新しいかどうか」を重視するけど、その分野に詳しくない人にとっては「新しいかどうか」なんてどーーーーーーーーでもイイのです。


 ………

 まぁ、「その○○は新しいんだよ!画期的なんだよ!」と薦められる分には、前述した通り薦める方にも薦められる方にもそれほど困ったことは起こらないんで……「それをやめよう」みたいなことを言いたいワケではないんですけれども。


 自分が「○○って面白いね!」と言っていると、どっからともなく現れて「○○がやってることなんて××が先にやってますからー。全然新しくないですからー」とか言ってくる人ってホントウザイし意味ないよね!!





 ……結局、これが言いたかっただけな気もする(笑)


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