やまなしなひび-Diary SIDE-

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あなたは「リセットボタンを押してやり直し」が出来ますか?

 以前の記事に書いた通り、Wii Uのバーチャルコンソールで『ファイアーエムブレム 紋章の謎』を始めました。スーファミ当時に何周も遊びまくったゲームです。


 なので、Miiverseにも書きましたが、今回は「リセット禁止」という縛りプレイを自分に課してのプレイをしようと思います。仲間が死んでもそのまんま、重要アイテムを取り逃がしてもそのまんま、マルスが死んだらその場で終了。
 あ、「みんなもそうしろよ」って話じゃないですよ?私は前々から一度こういうプレイをしてみたかったので、Miiverseのある今回はまたとないチャンスだと思ってそうしているだけです。



 何故『ファイアーエムブレム』はリセットをしてしまうのか?
 正確に言うと「リセットして最初から」ではなくて、「セーブしたところからやり直す」というだけなんですけどね。『紋章の謎』はそのセーブポイントが「面の最初」にしかないから、同じ面を最初から何度もやり直すハメになるという話です。

 『ファイアーエムブレム』は仲間が死んでも(基本的には)生き返りません。
 このキャラがいないと後々にこのキャラを仲間に出来ない―――ってキャラでも容赦なく死にます。というか、むしろそういうキャラこそ死にやすいバランスになっています(笑)。
 経験値を注ぎまくって大切に育てたキャラでも容赦なく死にます。『紋章の謎』にはレベル上げできるポイントがありませんから(闘技場も一応あるけどハイリスク)、経験値は有限なのです。なのに、あっさりと死んで、禄に経験値を与えられていないキャラだけで残りの面を戦わなくちゃならなくなったりします。


 また、仲間が死んだ状態で全面クリアをしても「真のエンディング」が観られないので、否応なく「仲間が一人も死んでいない状態での完璧クリア」をしなくちゃならないという圧がかかるのです。



 なので、自分は当時「仲間が死んだら即リセットで面の最初からやり直す」という縛りプレイをしていたのですが……今回はもうそれを辞めて、逆に「どんなにリセットしたくてもやり直し禁止」という縛りプレイで遊ぼうと思ったのです。

 理由は幾つかあって……
 一つはシンプルに「面倒くさい」という理由。1本のゲームに情熱を注げた当時と違い、今はやっぱり「同じ面をリセットして最初から何度もやり直す」のがしんどくなってしまったところがあって―――メーカー側もそれが分かっているから、最近の『ファイアーエムブレム』は「面の途中にセーブポイントがある」とか「死んだキャラも次の面で復活するモードがある」としていると思うんです。

 ならば、いっそのこと「リセット禁止」にすれば同じ面を何度もやらないで済むぞ!と(笑)


 あとは、このゲームっていつも必死にプレイしてしまうため、何周遊んでも「同じようなメンバー編成」で戦ってしまって「一度も使ったことがないキャラ」ばかりなんです。
 『暗黒竜』のリメイク版の時の「社長(に代わって桜井さん)が訊く」で、「仲間が死んでもまた新しい仲間との出会いがあるように50人くらい仲間になる」という話がされてて驚いたことがありました。

 「オグマが死んでも、替わりの傭兵を使えばイイじゃない」ってゲームだったのか!と。

 なので、「仲間が死んでもやり直し禁止」という縛りプレイにすることで、今まで使ったことのないキャラも使わなくちゃならなくなって、このゲームの新たな側面が見られるかも知れない―――と。



 それと、当然こういう遊び方をすれば「難易度は上がる」と思います。エースクラスが死んでもそのまま継続しなきゃなりませんし、貴重なアイテムを持った仲間が死んでもそのまんまですし、マルスが死んだらその場で終了ですからね(笑)。だから私は「クリアできないだろうけどそれでイイや」と思って始めています。目的は「クリアをする」ことではなく、「楽しむ」ことだ、と。
 当時何度も遊び倒したゲームだからこそ出来ることですし、Miiverseがあるからこそ「こんな遊び方してんだぜ、俺!」を共有できるんじゃないかと思うのです。「3面で早速レナ死んじゃったけどどうしよう!」みたいな事態になっても、「頑張れ!」と言ってくれる人がいると信じてやってみようかなと。


 これを書いている段階では、まだ1面をクリアしただけなんですけどね。
 2面でマルス死んで即終了の可能性もあるので、「みんなも応援してくれよな!」とはなかなか言えないという(笑)。


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 さて、ここからが本題です。
 みなさんは「リセットボタンを押してセーブしたところからやり直す」って出来ます?

 「ゲーマーとしてのプライドが許さない」とか「リセット禁止という縛りプレイを遊んでいる」みたいな話ではなくて、「リセットボタンを押してセーブしたところからやり直せばイイんだ」という発想がありますかね?


 ウチの母はこれが出来ないんですよ。そういう発想がない。
 『ルーンファクトリー3』をプレイしていて―――レベル600くらいまで育てた仲間モンスターが、恐らくバグでいきなりレベル5にまで下がっちゃったことがあったんです。攻略サイトなんかを回ったけどその手の話はなかったので、特定のアイテムを上げるとレベルが下がっちゃうというバグだったんだと思うのですが。
 ええーーーー!あんなに苦労して育てたキャラがレベル5になっちゃうなんてーーーー!ショックーー!と叫んだ母は、しっかりセーブして終わらせたそうな(笑)。

 それを後から聞いた私は「なんでセーブしたんだよ。セーブしないで電源切れば良かったのに」と笑ったのだけど、よくよく考えてみればそうなんです。母にはそういう発想がないんです。




 母が本格的にゲームを始めたのはDSの『おいでよ どうぶつの森』です。
 セーブしないでゲームを終わらせると怒られてしまうゲームなんです。

 んで、考えてみると……
 『脳トレ』も『Wii Sports』も『Wii Fit』も、サードメーカーのソフトでも『428』も『ファミリーフィッシング』も『ゴーバケーション』も、全部オートセーブのゲームです。「セーブしないでゲームを終わらせる」ということが出来ないゲームなんです。する必要がないゲームとも言えるか。

 任意に「セーブする」というコマンドを選ぶゲームでも、『ドラゴンクエスト』シリーズなんかは「死んでも経験値が蓄積されるゲーム」なので、セーブしたところからやり直すということがあまりありません。『ルーンファクトリー3』もそうでした。全ての行動でスキルポイントが上がっていくので、「リセットしてセーブしたところからやり直す」ってことをあまりやらないゲームなんですね。


 そもそもこの「セーブポイントを作っておいて、上手くいかなかったらリセットを押してそこからやり直せばイイや」って、ちょっと高度な思考とも言えますよね。今目の前にある状況とは違う、「さっきの状況」を脳の中に留めておいて、「どっちの方がマシか」と比較して選ぶということなので―――慣れていない人には難しい思考じゃないかと思うのです。




 さっき書いた「オートセーブのゲーム」の例―――
 一番の理由は「セーブをしないで終わらせてしまう人」のために勝手にセーブをしてあげようということなんでしょうけど、こんな風に「ゲームにそれほど慣れていない人でも楽しめるゲーム」は「オートセーブ」にしてあることが多くて、「その方が分かりやすいから」という理由もやっぱりあるんじゃないかと思うのです。


 『ファイアーエムブレム』の話でもう一つ面白い話があって、『紋章』リメイク版の頃の「社長が訊く」でこんな会話がなされていました。シリーズの伝統を破って「死んでしまった仲間が次の面で生き返る」システムを入れるかどうかの議論で。

<以下、引用>
樋口「そうなんです(笑)。
 でも、そこで初めてプレイして僕自身が『エムブレム』の魅力にとりつかれてしまったんです。RPGでは倒されても生き返るシステムがあったりしますけど、「倒されてしまった仲間は復活しない」というシステムこそがこのゲームに緊張を生み、最大の魅力だと思うようになりました。

岩田「それで、14年前に「復活はダメです」と注文をつけ、
 今回も、「そこはどうしても譲れないポイントだ」と思ったんですね。」

樋口「 はい。そこは絶対に譲れないと思いました。
 ところが、任天堂さんと議論をしていくなかで、
 初めてのお客さんにとっては「倒されたら生き返らない」という話を聞いただけで、敬遠されてしまうのではないかという話が出てきました。」

前田「そもそも初めての人は、仲間が倒されたときに、リセットしてやり直すという方法をご存じなかったりしますし。」

</ここまで>
※ 改行など引用者が一部手を加えました。



 『ファイアーエムブレム』シリーズは「死んだ仲間が生き返らない」ことが伝統で、それ故に「何度もリセットしてやり直すのが億劫」という脱落者をたくさん生んできてしまった。なので、セーブポイントを増やすなどして対処したのが『暗黒竜』リメイクだったのだけど、そもそも「リセットしてやり直す」という発想がない人もいる―――ということで、『紋章』リメイクで「死んだ仲間も生き返るモード」を入れた、と。


 これは確かに盲点でした。
 スーファミ版の『紋章の謎』が出た1994年と違い、現代のゲームは「オートセーブ」のゲームも増えてきました。リセットしたらペナルティを受けるゲームもあります。「リセットしてやり直す」という文化を持たないゲーマーも多くなっているんだと思うのです。


 Wii Uってリセットボタンがないんですよね。
 Wiiには物理的なリセットボタンもありましたし、HOMEボタンを押すと「Wiiメニューへ戻る」「リセットする」「ゲーム再開」などが選べました。Wii Uには物理的なリセットボタンもなければ、HOMEボタンを押しても「リセットする」という選択肢が出てこないんです。
(※ バーチャルコンソールのソフトはゲームパッドをタッチして出てくるバーチャルコンソールメニュー画面からリセットが出来ます)

 携帯ゲーム機は元々リセットボタンがないから3DSももちろんリセットボタンがありませんし。「リセットボタンを知らない子ども」もいるのかも知れません。



 「ワシらの若い頃のふぁいあーえむぶれむはのぅ……仲間が死んだらりせっとぼたんを押したもんじゃ……」と将来近所の子ども達に語ったところで、「リセットボタンって何ー?」「知らなーい」「きもーい」「じじいキモチワリィからさっさと死ねよー」と言われる日が来るのかも知れませんね。





 ということで。
 今回バーチャルコンソール体験キャンペーンでスーファミ版『紋章の謎』を配信するにあたって。任天堂は有野課長に、「仲間が死んだら即リセットを押させる」という縛りプレイで「有野の挑戦」をやらせているという(Wii U版e-Shopで観られる『ゲームセンターCX』ね)。

 自分とは正反対のプレイスタイルですけど、「リセットしてやり直す」という発想がない人に向けて『ファイアーエムブレム』ってこういうゲームなんですよという手本を見せてあげるということなんでしょう。
 『バルーンファイト』の時もそうでしたが、今回のバーチャルコンソール体験キャンペーンは「有野の挑戦」を上手く活かしたキャンペーンになっているなと思います。「バーチャルコンソール、Miiverse、有野課長」の3つが見事に組み合わさっているというか。


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| ゲーム雑記 | 17:58 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

その発想はなかった

 リセットしてやり直すという発想そのものを持たない人がいる、というのは盲点でした。な、なるほど……。

 おまけに必ずしも古い世代ばかりでなく、最新に近い世代もその発想を持っていない可能性あるんですね。

| kanata | 2013/02/22 21:18 | URL | ≫ EDIT

どう森のリセットさんで最近の子も
やり直すことについて考えてくれるかも

| ホフマン | 2013/02/23 01:44 | URL |

わたしはもともとファイファンタイプのセーブしたところからやり直しより、ドラクエタイプのゴールド半分の方が好きなんですよ。
セーブした時点でダンジョンのどこの脇道まで潰していたか、スキルやアイテム探しがどの分岐をどこまで進めていたか、細かい部分を思い出すのは不可能ですからね。思い出すのが面倒でゲームをやめることすらある。
セーブアンドリセットプレイは、一つのゲームに集中して時間を投入できる熱心なゲーマー向けなんだと思います。

| 児斗玉文章 | 2013/02/23 14:14 | URL |

上の人が仰るとおり、私もその発想はなかった・・・
リセット世代だとオートセーブは親切というよりズル防止の意地悪に感じてしまうんですよ。

同じシュミレーションロープレの「スーパーロボット大戦」はリセットゲーの代名詞ですね。ステージ途中でもセーブ可能なので攻撃前にセーブして外れたらリセットはデフォ。イベントで人が死ぬことはあってもシステム上の戦死はなく、撃墜されてもステージ終了時に修理代を強制的に徴収されるだけでFEに比べるとかなり甘めのゲームなのに。

リセット世代の根底にあるのは「後からつらくなる」という強迫観念と「最良の結果だけを残したい」という芸術家心理かなあ。

| 太田拓也 | 2013/02/25 07:26 | URL | ≫ EDIT

いつものことながら

何故この流れで
「きもーい」「じじいキモチワリィからさっさと死ねよー」
となるのかwww

| kazutscho | 2013/02/27 07:38 | URL |

私はスーパーロボット大戦やGジェネレーションをやっていたので、失敗するとリセットして再開を意識してしまいますね。

上記に挙げたようなゲームをやっている人は意外とその意識を持っているかも

| ああああ | 2013/03/05 16:17 | URL |















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