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『ラブプラス コレクション』に思うこと

 書いておかなければならないと思ったので、今日はこの話題。

 GREE「ラブプラス コレクション」事前登録開始


 まず前提として、私は『ラブプラス』シリーズのファンではないです。
 DS版の『+』だけ友達から借りて2~3ヶ月くらいプレイしましたが、そんなにハマれず、その当時にこんな記事を書いていたくらいです。なので、『ラブプラス』シリーズの熱心なファンとは温度差があるのは間違いないと思うのです。

 でも、そういう「一歩引いた人の意見」も書いておかなければと思ったのです。




 このシリーズの存在自体知らない人もいらっしゃるかもしれないので、シリーズの解説から書きますね。シリーズ第1作目『ラブプラス』はニンテンドーDS用ソフトとして2009年9月に発売されました。
 従来の恋愛ゲームの多くが「恋人になる」という目標をクリアするゲームだったのに対して、「恋人になってからひたすらイチャイチャする」というそれ以後の展開をメインにしたことや。DSの性能を超越した3DCGのモデリングにより、「恋人が服装や髪型を変えてくる」ことが可能になり、“自分だけのカノジョ”感が味わえるゲームとして大ヒットしたのです(Wikipedeiaによると約24万本)。

 続いて、1作目のアッパーバージョンとしての2作目『ラブプラス+』は同じくDS用ソフトとして2010年6月に発売、1作目のセーブデータを引き継いで追加要素や改良点が加わっただけのアッパーバージョンですがこれもヒット(Wikipediaによると約19万本)。


 3作目はいよいよ新機種に移ってニンテンドー3DS用ソフトとなりました。
 グラフィック面の大幅な強化、立体視への対応、ジャイロセンサーやARなどの3DSの新機能を活かした新作ソフトになっていて―――任天堂もこのソフトに大きな期待を持っていたらしく、3DS発売前の「Nintendo Conference 2010」と同じタイミングでの発表になったり、ソフト発売前のニンテンドーダイレクトで岩田社長がプレイしたり、「モンスターハンターに次ぐサードメーカーの大型タイトル」かのような猛プッシュっぷりでしたよね。あの頃が一番ファンが幸せな時期だったのでしょう……

 そうして猛プッシュされて発売された3作目『Newラブプラス』ですが、まずクリスマス前の2011年12月発売予定からバレンタイン当日の2012年2月に延期、「製品としてしっかり仕上げるためには仕方ないかー」とファンが待ち望んだ2月の発売日にはバグとフリーズ祭りで阿鼻叫喚、6月と9月の2度に渡る修正パッチの配信をしましたが、当然評判の悪さはセールスにも響き、売上げも前2作から下がってしまったみたいです(ゲームデータ博物館さんによると、約13万本)。


 今思えば、「もっと延期してでもしっかりしたものを最初から出した方が良かったんじゃないか」とは言えます。どっちにしろ修正パッチを後から配信しているワケですし。
 ただ、今作の象徴的なデザインとして「カーディガンになった制服」があったため、「もう一度延期して夏発売にします!」ってことも出来なかったのかなーと。ありとあらゆる部分が裏目に出てしまった感はありますね。





 ということで……初代と2作目で熱心なファンに支持された作品が、3作目で「製品としてありえない」レベルで評判を落とし、ファンが失望しているこのタイミングで「ソーシャルゲーム版の発表」「(今まで否定してきた)4人目のヒロイン」が登場してファンの更なる怒りを買っている現状―――というところです。

 自分は『ラブプラス』シリーズにハマれなかった人間ですが、Twitterのフォロワーさんとか3DSのフレンドさんには『ラブプラス』の熱心なファンの人が少なくないですし、この一連の失望っぷりは他人事ながら自分のことのように胸が痛むところもあるんですが……



 ただね。
 例えば、この『ラブプラス コレクション』というソーシャルゲームがなかったとして―――
 もっと言うと、コナミがソーシャルゲームに熱心じゃなかったとして―――
 いや、いっそのこと「この世界線にはソーシャルゲームなんて存在しない」として―――


 もし『ラブプラス』シリーズ4作目(『Newラブプラス+』?)が3DS用ソフトとして発売されたら売れると思います?

 私はもう「売れない」と思うのです。失った信頼はそれくらい大きいと思うのです。
 ゲームとしての『ラブプラス』シリーズはもう詰んでいると思うのです。


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 『Newラブプラス』は、最大の商戦機である12月から2月に発売を延期しました。発売を延期するということは開発期間が延びるということですし、開発期間が延びるということは開発費が上がるということです。『Newラブプラス』は発売の時点で「予定より開発費がかかってしまった」ソフトなんですよね。その上で、発売後も修正パッチを開発しなければなりませんでした。

 で、発売してみると、評判の悪さから前2作を大きく下回る売上げになってしまいました。
 「予定より売れなかった」ソフトになってしまったのです。


 それはもちろん自業自得なんですけど、会社にとって『Newラブプラス』は「思ったより開発費がかかって、思ったより売れなかったソフト」になってしまいました。
 では、この信頼を回復するために『Newラブプラス+』を開発するとします。『New』のノウハウがあるので開発費は抑えられそうですが、売上げはもっと悲惨なことになるでしょう。DSの頃の『ラブプラス』→『+』は前作の評判の高さと熱心なファンに支えられていたからアッパーバージョンでもヒットしましたが、評判の悪かった『New』ではこうはいかないと予想されます。


 そりゃこのままじゃ企画なんて通らないですよね。



 『ラブプラス』シリーズが残された道は2つ。
 「もうこんなシリーズなんて知らねえ!」と全部ぶん投げちゃうか、
 新しいファンの獲得を目指すか――――のどちらかだと思うのです。



 「新しいファンの獲得を目指す」という視点で考えると、この「ソーシャルゲーム化」と「4人目のヒロイン」って物凄く合理的な選択ですよね。

 先ほどは敢えて書かなかったんですが、『ラブプラス』シリーズにはiOSアプリ版アーケード版メダルゲーム版などが出ています。

 これらは『ラブプラス』『ラブプラス+』『Newラブプラス』という本編とは全く違うゲームで、本編との連動要素なんかがあるように「本編を既に遊んでいるファンを対象にしたスピンオフ作品」だったんです。



 しかし、今回発表されたソーシャルゲーム版は違います。
 さきほどの記事にもう1回リンク貼っておきます。

 『ラブプラス』シリーズの代名詞である「3DCGによるモデリング」はなく、イラストとメッセージだけで構成し直した「本編」のようです。なんか、普通のギャルゲーみたいですよね。
 ボイスがあるかは分かりませんが、恐らくCGじゃないから動かない、髪形も服装も固定で、選択した行動によってただイラストが表示されるだけのゲームじゃないかと思われます。ならば、『ラブプラス』『ラブプラス+』『Newラブプラス』を遊んできたファンには、「劣化版」としか思えないんじゃないかと思われます。


 だからこれ、『ラブプラス』シリーズのファンに向けたゲームではなくて。
 「ラブプラスって聞いたことあるけどやったことないなー。基本無料なら試しにやってみようかな」という人を対象にして、シリーズのファンを新たに開拓していこうとするゲームなんですよ。シリーズが生き残る道はもうコレしかない、と。


 そう考えると「4人目のヒロイン」も、別に不思議ではないです。
 今までは興味がなくて手に取ってくれなかった人に新規にファンになってもらわなければならないので、新しいヒロインを入れることで「あ、新キャラいるなら始めてみようかな」というきっかけになります。

 熱心なファンの人の批判は頷ける部分も多いですけど、「今まではヒロインを増やしたりはしないって言っていたのに!嘘つきめ!」という批判だけは同意できません。
 それは「シリーズが順調だった頃の話」であって、「シリーズが消滅するかどうか」の瀬戸際に立たされている現状では“やらなければならない最後の手段”ですよ。状況が変われば、取らなければならない手は変わって当然でしょうよ。


 加えて言うと……CGじゃないとカノジョの髪型を自由には変えられないでしょうし、ボイスがあるとしても量は多くないと思われるので、「新キャラ」を試しに入れるには良い機会なんですよね。もし仮にもう1回本編を作ることがあるのなら、その時に正式にヒロインとして加えるかどうかの参考材料になると思いますし。





 んで、一番重要なのは
 「このソーシャルゲーム版はあくまで新規層獲得のためのソフトでしかないのか」
 「今後はこのソーシャルゲーム版が本編になるのか」
でしょう。
 今のコナミの方針から、恐らくこのソーシャルゲーム版発表に怒っている熱心なファンは後者だと思っているのでしょう。

 もしコレが本編になってしまったらファンが怒るのも頷けます。
 それは単に「ソーシャルゲームへの嫌悪」とか「ゲハ的な煽り」ではなくてね、今までの『ラブプラス』シリーズ最大の魅力だった3DCGモデリングによる“自分だけのカノジョ”感がなくなってしまったコレが本編になってしまったら、それはもう『ラブプラス』じゃないですもん。『ラブプラス』のキャラを使ったただのギャルゲーでしかないですもん。


 しかも、もし仮に「ソーシャルゲーム版で新規ファンが入ってきたら3DSで本編新作を出すぞ!」と今の段階で思っていたとしても、あまりにソーシャルゲーム版が大人気になりすぎたら「やっぱコッチが本編でイイか!」とコナミが思っちゃうかも知れませんし。
 そう疑心暗鬼になるくらい、『Newラブプラス』の「売り逃げ」感がコナミへの信頼を落としたとも言えるので、それもまあ仕方がないことなのかなと。


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○ 余談
 しかし、たった3年間で急上昇・急下降を描いた『ラブプラス』と比べると、バンダイナムコの『アイマス』の不死鳥っぷりってすげえなぁって思います。


 アイドルマスターシンデレラガールズ

 モバゲー版『アイマス』。
 元々『アイマス』自体が「たくさんいるアイドルの中から選んでプロデュースするゲーム」だったので、このソーシャルゲーム版で100人以上の新キャラが投入されても何の違和感もないし、むしろメジャーになっちゃった初期メンバーよりも「俺が育ててる感」が強くなるし、新キャラを軸にした新たな商品展開なんかも起こっているという。


 『アイマス』って『アイマス2』発表の時に「アイマスは終わった」と言われ、PS3で完全版が発売される時も「バンナムふざけんな。絶対に許さない」と言われ、何度も「シリーズが死んでしまう」タイミングはあったと思うのですが。

 何と言うべきか、バンナムの商売上手というかコンテンツの扱い上手というかファンの財布の扱い上手というか、「あんなヒドイ商売していたらすぐに見限られるよ」と言われながらずっと生き残っているという(笑)。ひょっとしたら100年後まで生き残っているゲームって、『マリオ』でも『ドラクエ』でもなくて『アイマス』なんじゃないかと思う時があるくらい。




 この割り切りっぷりと比べると……『ラブプラス コレクション』って、あんまり上手くいかないんじゃないかなぁと思うのです。新キャラ一人だし、既存キャラのイラストはDS&3DS版からの使いまわしが多そうだし、そもそも既存ファンからは「劣化版」としか思われなさそうだし。


 初代『ラブプラス』発売前の2009年、このゲームがあんな大ヒットをするだなんて予想もしていなかった頃に、この二作品を比較した記事を書いていた身としては――――「どこで差が付いた…」という気分になってしまいます。

(関連記事:DSでギャルゲー決戦!『ラブプラス』vs『アイドルマスターDearlyStars』



※ 指摘をされたので記事内の一部の表現を変更いたしました。

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| ゲーム雑記 | 18:02 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

ラブプラスコレクションは戦国コレクションのガワを変えただけのゲームですし、
ファミ通のプロデューサーへのインタビューでは家庭用版も開発は継続していく、とちゃんと答えてましたよ。

| ああああ | 2013/03/18 07:23 | URL |

コナミ?そんな会社あったっけ?もうそんな感じ。

| ああああ | 2013/03/18 07:53 | URL |

親しくしていた幼馴染みと、安キャバで再開した気分ですよ…。
いや、安キャバどころかボッタクリリトグラフの販売員か…。

| ああああ | 2013/03/18 08:37 | URL |

ソーシャルゲーム化は知らなかったですね。新カノジョの追加も含めて、可能性としてはあるとは思ってましたが。
ラブプラスはコンシューマゲームとしてまだまだ色んな可能性はあるとは思ってますが(NEWに関しては読書月間は凄く良かったです)、信用と売上を取り戻すのはそう簡単ではないのは確かです。

| はかせ | 2013/03/18 10:35 | URL |

なんだかんだで未だに(何度か挫折しましたけど)毎日3ヒロインでプレイしているNewラブプラスですが、わたしのように習慣になってしまった人以外は次を出してもよほどのブレイクスルーがないと厳しいかも知れませんね。
初代のように実はそんなにリアル時刻(リアル時間ではない)を拘束しないゆるいシステムに戻してほしいかな。

| 児斗玉文章 | 2013/03/18 18:38 | URL |

一応ネネカレ…

コナミ直営店ではラブプラスブランド処分キャンペーンやってますね
400円もしたピンズが20円、
トートバッグが300円
同梱版本体すらソフト分無料になりました。
こんな現状じゃコナミがラブプラスを捨てたがってるようにしか思えません。

コレクションに関していえばソシャゲのノウハウはかなりあるのでうまく売れると思います。
失敗しても、最後の金稼ぎぐらいにしか思ってないかもしれません。

また、DDRの新作が21日にゲームセンターで出ましたが、バグ沢山でした。
コナミはまともにゲームを作る気がないんじゃないですかね。

| 直哉 | 2013/03/22 13:23 | URL |















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