やまなしなひび-Diary SIDE-

変わらない価値のあるもの

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

ネタバレは哀しいかな「善意」で行われる

 『翠星のガルガンティア』が面白いです!今季のイチ推しアニメ!
 当たり外れはもちろんありますが、『TARI TARI』とか『たまこまーけっと』とか、ハマった時の熱中度はやはりオリジナルアニメが大きいです。オリジナルアニメがしっかりと面白いと安心します。




 じゃー、漫画原作とか小説原作の「原作付きアニメ」がダメなのかって言うと、作品としてダメなワケではないんですが……原作付きアニメはどうしても「原作のネタバレ」を喰らってしまうんです。原作が人気の作品ほど原作ファンが原作の「先の展開」を言ってくるので、アニメから入って「とりあえず最初はアニメから観たい」自分にとってはどうしてもテンション上がらないところがあるんですね。

 この手の話を書くと「ネットを巡回してネタバレ喰らったくらいで文句を言うな」って言われるんですけど、私の場合「自分のブログのコメント欄」と「自分に届けられるTwitterのリプライ」が二大ネタバレスポットなので、これを読まないワケにもいかないし。
 ブログの記事冒頭に赤字&太字で「原作のネタバレはコメント欄に書き込まないでくださいね」と書いても、容赦なくネタバレ情報が書かれるんで……もう防ぎようがないんです。死ねばイイんだ、私が死ねばもうネタバレを喰らって落ち込むこともなくなるんだ……というのは割と本気で思っています。




 でもですね、これを読んで「いやー、そういう人っているんですね。困りますね」と思った人こそ要注意ですよ。
 ネタバレをしてくる人って、別に「ウーヒャッヒャッヒャ!ネタバレをしてコイツの楽しみを奪ってやるぜよー!ギャハハハハ」と思ってやっているワケじゃないんですよ。「ネタバレをしてくる人は生まれながらの悪人」で「悪人ではない自分はそんな話とは無縁だ」とは思ってはいけません。


 ネタバレをする人は大抵「良かれと思って」ネタバレをしてくるのですよ。
 「善意」で。「親切心」で。「困っている人を助けてあげよう」くらいの気持ちで。
 だから、話がややこしい。





 そもそもインターネットって何でしょう?
 自分はインターネットとは「情報を共有して補完し合える場所」なんだと最近は思っています。自分が知らないことを知っている人が世界中にはいて、そういう人達がインターネットに書き込んでくれることによって、自分がその情報知ることが出来る――――

 WikipediaとかYahoo知恵袋とかは分かりやすい形ですけど、Twitterとかだってそうだと思うのです。何百という数のアカウントをフォローしていて、ある人は「今日ガリガリ君のコンポタ味を食った」と言っていて、ある人は「外出たら風が強いー」と言っていて、ある人は「今日は入学式だー」と言っていて、ある人は「赤ん坊の夜泣きがしんどい」と言っていて……
 みんな、一人一人にとっては「他愛もない日常」を呟いているだけかも知れませんが、他人になれない自分にとっては「自分が知らない情報・体験・感想」が溢れているんです。それが面白いのがインターネットなんだ、と。



 という観点からすると、インターネットの本質は「情報を教え合う」ことにこそあって、ネタバレをしてくる人達もその本能に従っている――――と言えると思うんです。「この人が知らない情報を私は知っているのだから、教えてあげよう」という「善意」で。

 「この人は原作を読んでいないのか」「かわいそうだ」「じゃあ原作を読んでいる私が教えてあげよう」「感謝してもらえるかな?かな?」


 これは自分のブログじゃないですけど……
 『けいおん!』1期のアニメが放送していた頃、原作未読でアニメの感想を書いていた人のブログで「これは来週どうなるんだろう!すごく楽しみです!」と書いた記事のコメント欄に、「来週はこれこれこういう展開になるんですよ」と原作のネタバレが書き込まれていて。もう、恐怖で、もし仮に世界から戦争と差別がなくなったとしても、自分が幸せに生きることは出来ないんだななんて思ったものです(←?)。

 『ひぐらし』アニメ1期の時も、序盤で原作未プレイの人が「これはこうなってああなってこういうことなら辻褄が合うんじゃないか」と考察しているブログに、コメント欄で「大体合っていますけどそことそこはちょっと違ってて実はこうなんですよ」と原作ネタバレ答え合わせをしている人がいて。私は生まれ変わったら何も考えずに上から下へと流れ落ちるだけの水になりたいだなんて思ったもので、だから私が滝にしか興味ないんだななんてのはまぁ今考えたウソなんですけど(←?)。



 彼らは「善意」でネタバレ情報を書き込んでいるんですよ。
 「この人が知らない情報を私は知っているのだから、教えてあげよう」

 「この人は原作を読んでいないのか」「かわいそうだ」「じゃあ原作を読んでいる私が教えてあげよう」「感謝してもらえるかな?かな?」







 迷惑です。

 原作を読んでいないのは「わざと」です。
 自分は経験則で「原作→アニメ」の順だと「あのシーンがカットされてる!」とか「余計なシーンを足すんじゃない!」とか「原作だと良かった“間”がアニメのテンポだとダラダラして見える!アニメ化は失敗だ!」とか文句ばっか言って楽しめないことが分かっているので、「アニメ→原作」の順で観ることにしているのです。元から好きな漫画や小説がアニメ化された場合はアニメは観ません。

 だから、あなたが「善意」や「親切心」や「良かれと思って」書き込むその原作ネタバレ情報は「迷惑」です。いやむしろ「ネタバレ喰らったから観るのやーめよっと」と思わせるネガティブキャンペーンにしかなっていません。原作にとってもアニメにとっても、「ファンになったかも知れない人」を一人減らす行為にしかなっていません。




 多分こういうことを書くと、
 「善意でやってあげているのに何て酷いことを書くんだ!」
 「他人の親切心を何だと思っているんだ!」
 「良かれと思ってやってあげているのに!」

 ―――と、嫌われることでしょう。
 どんな人間も「アナタは加害者です」って言われると怒りますからね。

 だからみんなネタバレを喰らっても泣き寝入りをするしかないんですよ。

 ネタバレをしてくる人が「悪意」を持ってやってくる人ばかりならば、私が「こんな酷いヤツがいたんですよー」と書けば、ブログを読んでくださる人も「それは酷いですね。大変でしたね。元気出してください」と言ってもらえます。
 でも、ネタバレをしてくる人は「善意」でやってくるのだから、私が「アンタらがやっていることは迷惑だからな!」と書くと、ブログを読んでくださる人に「そこまで言うことないんじゃないですか。その人が可哀想です。」と思われて、嫌われて、徐々にアクセス数が減って、このブログも誰も読まなくなって、更新もしなくなって、閉鎖して、コメント欄でネタバレを喰らうこともなくなったのでした、めでたしめでたし。


 ――――という未来が見えるから、みんな泣き寝入りで「ネタバレやめてくださいね」とは言えないんですよ。だってみんな嫌われたくないですもん!その結果、ネタバレする人はずーーーーーっと「良かれと思って」ネタバレし続けるんですよ。迷惑に思っている人がいるだなんて思いもしないから、「一日一善」くらいの感覚でネタバレし続けるんです。




 だから、私は書かねばならない。
 もう既に嫌われまくっているし、元から日本一モテない男だし、気持ち悪いオッサンが可愛い女のコとエロイことしているAVの方が興奮するし(←?)、コレ以上何も失うものなんてないからな!

 あなたが「善意」でやっている原作ネタバレ、迷惑だかんな!






 あとまー、前にも書いたことですけど。
 「どこまでがネタバレか」ってのは、“もう見た人”と“これから見る人”では違うラインだってこともよくあるんですよね。よく例に出される「この映画は最後にどんでん返しがあるんですよ」をネタバレだと思っていない人なんかは分かりやすいですが、「これは核心情報ではないからネタバレじゃないよね」ってこと自体が“これから見る人”にとってはネタバレになるんです。



 「善意」じゃなくても、「知識ひけらかし」型のネタバレも多いですね。
 Twitterとかでは多いし、Twitterでのネタバレは「タイムラインを作っている自分の責任」でもあると思うので、そういう人を責める気はなくてサクッとリムーブしちゃっています。

 原作を知っているとやっぱり「この伏線が後で活きてくるんだよねー」とか「あのシーンをカットしたら後々のアレが活きないじゃないか!」とか言いたくなるんですよね。それはしゃあない。当時まだTwitterは始めていませんでしたが、他人のはてなアンテナ使ってて『CLANNAD』の原作ネタバレ直撃したのは辛い思い出……

 アニメ1期の序盤で2期最終話にあたる「最後どうなるか」を知ってしまったので、残りの30~40話は消化試合でした。知っている結末に向けた「どうせ最後はああなるんでしょ?」「だから今はこう描いているのね」「ふーん」という答えの確認みたいな時間。

 最近Twitterで「CLANNADってアニメ面白かったですか?」と訊かれて、「いや……面白かったも何も……別に何とも……面白くは……なかったかな。結末知っているから全然ドキドキしなかったし……」としか言えなかったという。まぁアレは自分が悪いんですけど、他人のはてなアンテナなんか使うもんじゃないわ。


(関連記事:オチだけ知っている名作を楽しめるか



 世界中で起こっている色んな問題とか事件が「悪人がやっているから」で説明できたら楽なんでしょうし、実際にそういう風に考える人も多いですもんね。
 例えば私が「ネタバレとかすんじゃねえよ!迷惑なんだよ!」って書くと、ネタバレを書いてきた人達は「あのブログの管理人は性格が悪いからああいうことを言うんだ」って説明で済ませようとするでしょう。それなら楽ですもん。今までのことも反省しなくてイイし、これからの行動も変えなくてもイイ。世界の中に一人「イヤなヤツ」が出来て終わり。

 でも、そうじゃない。
 いや、私の性格の悪さは否定しませんけど(笑)、少なくともこういうことを書くんだから意地が悪いとは思いますけど。


 世の中で起こっている問題は―――清き正しく生きている人が「良かれと思って」取った行動が、ある人にとっては物凄く迷惑になってしまっただけってケースがほとんどだと思うのです。

 それを防ぐためには「あなたは善意でやっているつもりでしょうが迷惑がかかっている人もいるんですよ」とちゃんと言わなきゃならないし、その結果嫌われたとしてもそれまでですよ!自分で言って嫌われるのが怖いって人は、私が代わりに言ってあげようじゃないか!この記事のURLでもリツイートして拡散すればイイんじゃねえの![PR]


(関連記事:いじめは「善悪の価値観」が狂うことで生まれるんだと思う
(関連記事:「いじめ」と「笑い」について


翠星のガルガンティア Blu-ray BOX 1翠星のガルガンティア Blu-ray BOX 1

バンダイビジュアル 2013-07-26
売り上げランキング : 22

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

| ひび雑記 | 18:02 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

永遠不滅の問題

よく分かります。本当に根が深い問題ですよね、ネタバレって。
もうコレばっかりは誰がどのように蕩々と語っても
永久に解決しないんじゃないかと思います。

ときに私も先月になりますがブログで、
「○○ってネタバレじゃね?」という指摘そのものがネタバレになる、
というエントリを書いたりしました。
こういうのを目にするたび毎回思うんですよねぇ、分かったから黙ってろよと・・・(苦笑)

| HILO | 2013/04/10 19:04 | URL | ≫ EDIT

この記事には全面的に賛同します

| ああああ | 2013/04/10 19:05 | URL | ≫ EDIT

ネタバレなしで、自分の好きなものを紹介できる文章が書ければ最高ですよね。
なかなか、これは、という会心の愛情のこもった文章にはなりませんが。

| 児斗玉文章 | 2013/04/10 20:10 | URL |

以前は自分も善意のネタバレをしていたような気がするので耳が痛い。
最近は気を付けるようになってきたんですが、先の展開やキャラの心情の予想に対して何も言わずにいると
以前の自分のような人間が爆弾落としていくという。
ネタバレする人を注意するのも「そのネタバレは本当のことだ」と言っているようでできないし。

即時性のあるニコ生とかでは、そういう人に対して「嘘を言うな」と言うか
「本当は○○って展開だろうが!」って嘘を複数言うか
無視かで悩んだりします。

| aki | 2013/04/10 21:56 | URL |

たしかにネタバレを喰らってしまうと物語として100%楽しめなくなってしまうのは痛い…。
でも、自分はネタバレを喰らっても「もしこのネタバレを知らなかったら充分ドキドキするだろうなー」という憶測でけっこう楽しめます!

| ほりあゆ | 2013/04/10 22:02 | URL | ≫ EDIT

私の辞書にネタバレという項目は無い

私は気に入った新作アニメがあったりするとWikipediaとかで原作の最新の展開とか知っちゃう方でして、「先を知ると面白くなくなる」という考え自体が無いんですよ。推理小説はごく稀に結末先に読むことありますし、DQ3もプレイ前に「アレ」を知ってましたし。

特にゲームの場合、「苦労して育てたキャラ・スキルが産廃だった」「序盤でフラグを立て忘れたと終盤になってわかった」などネタバレより地雷が怖くて攻略サイトは必ず見てます。

ネタバレ問題の本質は「自分がされて嫌なことはやっちゃいけない」という古典的道徳が通用しない(自分がされても平気だから)というところにあるんですよね。

| 太田拓也 | 2013/04/12 06:59 | URL | ≫ EDIT

これは本当にわかります。ネタバレというものの扱いは非常にデリケートですよね。自分も意識していない所で絶対やっている問題であるだけに難しいです。

個人的な話ですが、「この作品は伏線がすごいんだよ。面白いんだよ」と紹介されるとその作品に触れる気をなくします。それは、その作品が「伏線がすごい」というネタバレをされてしまったからです。
言ってしまえば、「○○という作品は面白かった」ということですらネタバレに繋がる可能性を秘めているので深刻です。

| 宮人 | 2013/04/13 00:40 | URL |

確かに具体的に触れなくても今回何かが起こるってのを聞いただけでネタバレとなる可能性はありますね
個人的にはネタバレ食らったらもう ほほうどうやってそうなるんだ!? って強引に楽しむしかないです

| 名無しさん | 2013/04/18 11:17 | URL |

ネタバレにならないように一部ぼかして言う、
みたいな人も多いですねえ
違うベクトルからそれやってる人が2,3人いると、
実像がほとんど浮き彫りになっちゃうんですが

個人的な意見で言うと、
「ネタバレ怖いならなんで原作を先に読まんのだ!
アニメ先に見たら原作を読むときネタバレ状態になってるだろうが!」
とか思ったりしてますが(笑)
アニメは原作既読者はわりと想定されてますが、
原作はそんな想定されてないのが大半ですしね

| きう | 2013/04/18 20:57 | URL |















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://yamanashirei.blog86.fc2.com/tb.php/1544-9f05f2c5

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT