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『ゼルダ』を待ちきれない人へ 『レゴ®シティ アンダーカバー』1stインプレッション

 7月25日に発売されたWii Uソフト『レゴ®シティ アンダーカバー』を、とりあえず3時間ほどプレイした状態での感想記事です。
 このゲームは海外では既に発売済みで、日本でも「キレイなGTA」とか「プレイヤーの好きなように遊べるオープンワールドのゲーム」という前評判のゲームでした。でも、私は『GTA』やったことないし、「オープンワールドのゲーム」というのがどういう定義なのかよく分かっていません。

 「○○みたいなゲーム」と言われても、「○○」を知らない人にはピンと来ないのです―――
 だから、私と同じように『GTA』も「オープンワールド」もよく分からないって人に向けて、ファーストインプレッション記事を書こうと思います。というのも、自分がプレイ前に抱いていた“イメージ”と、実際に遊んでみた“手触り”は全然違ったんですもの。


 「ゼルダみたいなゲームでした」
 って書いたら、『ゼルダ』を知らない人にはピンと来ないからダメなのか(笑)。




 このゲームは分かりやすい「ダメなところ」もあるので、万人にオススメという気はありませんが。このままだと、「このゲームをものすごく好きになるであろう人」が「よく分からないゲームだから……」と手に取らないでスルーしたまま終わる未来が見えますんで。

 「ダメなところ」も「すごくイイところ」も両方ちゃんと併記して。
 どういう人にオススメなのかをしっかり書いていこうと思います。

 私が「ここはダメだ!」と言っているところが「そこはあんまり気にしない」って人もいらっしゃるでしょうし、私が「ここが楽しいんだよ!」と言っているところが「俺がゲームに求めているのはそういうことじゃないんだけどなぁ」という人もいらっしゃるでしょうし。



○ 「海外のゲーム」を「日本の任天堂」がローカライズしたゲーム
 このゲームは元々、海外のTT Fusionという会社が開発して、海外ではワーナーブラザーズから発売されたソフトでしたが―――近年の任天堂は「海外で出たサードメーカーのソフトを日本で売れるようにローカライズ&宣伝して日本でも発売する」という方針で(※1)、このゲームもその一つです。

(※1:『ジャストダンス』シリーズや、Wiiの『エピックミッキー』など)


 今回、「音声は全て日本語吹き替え」で「日本語の字幕表示にも対応」。
 ローカライズの時間が少ないと言われていた割には、3時間プレイした時点では妙な日本語とかは見当たりませんでした。ゲーム内容自体に手を付けているかは分かりません。

 吹き替えが「ものすごく吹き替え」っぽい。
 日本人が日本人に向けて作ったアニメの演技なんかと違って、海外から輸入している映画とかドラマに日本人が大げさな演技でアフレコしている時みたいで。なんだろう、「テレビでアメリカのコメディドラマを観ている」感。


 ストーリーのノリも「アメリカのコメディ」っぽい軽さがあって、とてつもなくライトです。主人公が刑務所に侵入している緊迫の状況で相棒が通信を入れて「大事な話があるんだ!エリーは僕のことをどう想ってるのかなぁ」と聞いてきて、「うるせえ!オマエ、黙れ!」とプレイヤーがついつい主人公と一緒になってツッコんでしまうようなノリのゲームです。

 任天堂の『マリオ』や『ゼルダ』や『どうぶつの森』に感じる「ブラックなユーモア」とはちがって、じめじめしていない軽くて何も考えずに済むゲラゲラガハハなゲーム―――ということで、自分は結構好きなノリです。




× テレビ画面を使わない「OFF-TV プレイ」には非対応
 Wii U最大の特徴である「コントローラに画面が付いているからテレビを使えない時でもコントローラの画面だけで遊べますよ」って機能には非対応です。

 というのも、このゲームは「Wii Uゲームパッド」を主人公の持つ「通信端末」とシンクロさせて、Wii Uゲームパッドに通信がかかってきたり、マップ上を逃げ回る敵の動きが表示されたりするんで……あくまで「Wii Uゲームパッドの画面はサブ画面として使う」ゲームとして設計されているんです。


 3時間ほどプレイした今の段階だと「これは別にメニュー切り替えで何とかなるんじゃないか」と思わなくもないんですけど……今後は『夢幻の砂時計』みたいに、敵の動きをマップ上でチェックしながら見つからないように進むシーンとかもありそうなんで。これはどうしようもなかったのかなーとは思います。

 ということで、テレビがない人には勧められません。



× ゲーム開始時のロードがすさまじく長い
 これは海外のゲームレビューでも指摘の多かったところです。
 自分はその分覚悟をしていましたが、確かに長い……長いので実際に測ってみました。

 Wii Uの『レゴシティ』のディスクが既に入っている状況で、

・ホーム画面→タイトル画面:1分
・タイトル画面→ゲーム画面(キャラが動かせるまで):1分30秒

 ということで、合計「2分30秒」ってところでした。
 アプデしていないWii Uだと更に時間がかかるかもです。



 試しに、持っているWiiソフトと比較してみました。

 『ゴーバケーション』
・ホーム画面→タイトル画面:37秒
・タイトル画面→ゲーム画面(キャラが動かせるまで):27秒
・合計:1分4秒

 『ファミリーフィッシング』
・ホーム画面→タイトル画面:38秒
・タイトル画面→ゲーム画面(キャラが動かせるまで):32秒
・合計:1分10秒

 『ラストストーリー』
・ホーム画面→タイトル画面:30秒
・タイトル画面→ゲーム画面(キャラが動かせるまで):30秒
・合計:1分

 『街へいこうよ どうぶつの森』
・ホーム画面→タイトル画面:35秒
・タイトル画面→ゲーム画面(キャラが動かせるまで):45秒
・合計:1分20秒

 『大乱闘スマッシュブラザーズX』
・ホーム画面→タイトル画面:40秒
・タイトル画面→ゲーム画面(キャラが動かせるまで):40秒
・合計:1分20秒
※ キャラ選択の時間とかも含めて、「大乱闘モード」が始まるまで



 「ロード時間が長い」という印象だった『スマブラX』や『ゴーバケ』も、こう見るとそんなでもないんですね。Wii起動→ディスクドライブチャンネル選択までに30秒かかったとしても、2分かからずキャラを動かせるところまでいけるのは意外でした。

 そう考えると『レゴシティ』のロード時間は確かに長い。
 しかし、日本の会社のゲームが「1回辺りのロード時間を短くして、ゲーム中に何度もロードさせる」ことが多いのに対して、『レゴシティ』は「最初に全部ロードさせるからゲーム中はロードなしで遊べる」を目指しているとも言えて。この辺は日本と海外の哲学の差なんですかね。

 『レゴシティ』の場合、ストーリー進めてミッションが始まっちゃうとまた長いロードが必要になるんですけどね(笑)。


 まぁとにかく、そんなカンジで「ちょっと10~20分遊ぶか」ってゲームではないんですね。
 「ガッツリ1時間遊ぶか!」ってゲームです。




△ コントローラを振ったりする操作はほとんどありません
 使えるコントローラは「Wii Uゲームパッドのみ」です。
 前述した通り、「Wii Uゲームパッドを作中主人公のアイテムに見立てる」ゲームなので当然なんですが……意外だったのは、Wiiの頃のように「じゃあ、このコントローラを振ったり捻ったりさせよう!」ということがほとんどない点です。

 「体感操作」と呼べるのは、ジャイロセンサーを使って「アイテムがどこにあるのかスキャンする」場面くらいですかね。傾きセンサーがあるんだから、Wii Uゲームパッドをハンドルに見立てて乗り物を操作出来る―――みたいのがあると思っていたんですが、ありませんでした。このゲームはほぼ「ボタンとスティックだけで遊ぶゲーム」です。


 まぁ……今になって思えば、「Wii Uは体感ゲーム機ではない」という任天堂の方針もありますし、Wii Uらしいと言えばWii Uらしいゲームなんですが。Wiiの『ゴーバケーション』を楽しんでいたウチの母のような人にはちょっと厳しいゲームかなと思います。





 と、ここまで意識して「ダメなところ」を書いてきましたが。
 ここからは「このゲームはこういうゲームなんだ」「このゲームはここが凄ぇんだ!」というところを書いていく誉め誉めモードに入ります。


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○ 「何をしてイイのか分からない」ことはない
 自分は「オープンワールドのゲーム」という言葉を聞いて、何となく『ゴーバケーション』のように世界にポンと放り出されて「さぁ!好きなように遊んでください!」と放置されるゲームなのかな……と思っていたんですが、全然違いました。


 主人公がこの街に戻ってくるムービーから始まり、ストーリーがあって、「次は○○に行け!」と指示され続けるゲームなんです。御丁寧に「Wii Uゲームパッド」に、次に行く場所の最短ルートが示されますし。その場所に行くとどんどんストーリーが進んで、出来ることも増えていくゲーム。

 ただし、寄り道も出来ます。「次は○○に行け!」と言われても無視して、ただフラフラと歩いたり、そこら中に隠されている「ブロック」を探したりも出来ます。この「ブロック」は普通のRPGで言う「宝箱」とか『ゼルダ』で言う「ハートのかけら」みたいなもので、回収しておくと後に色んなことに役立つアイテム。



 基本は一本道。
 でも、そこに沿わないでアイテムを探索したり、ミッションを繰り返しプレイして「実績」を上げようとしたりも出来ます――――だから、『ゼルダ』っぽいなと私はまず思いました。「何でも出来る自由度」というよりかは、「一本道から外れる自由度」があるというか。

 「オープンワールドのゲームって何をして良いか分からないんでしょ?」「日本人の自主性のなさが突きつけられる厳しいゲームなんでしょ?」と不安に思う人がいるかも知れませんが、少なくともこの『レゴシティ』はそんなことないです。



○ どんどん出来ることが増えて、「探索できるエリア」が増えていく
 これも『ゼルダ』っぽいところなんですが、『ゼルダ』を知らない人も多いでしょうからそこから説明します。
 「マリオとゼルダの違いは成長の有無」と作者の宮本さんが仰ったように、最初から何でも出来るマリオと違い、ゼルダの主人公(リンク)は最初は剣すら持っていません。ゲームを進めていくことで、剣を手に入れて敵と戦えるようになり、爆弾を手に入れて壁を壊せるようになり、弓矢を手に入れて遠くのスイッチを押せるようになるのです。

 『ゼルダ』というゲームは、「ストーリーを進める」ことと「主人公が(アイテムを手に入れて)成長する」ことと「(そのアイテムを使って)探索できる世界がどんどん広がっていく」ことがシンクロしているゲームなんです。
 だから、「ストーリーを進める」のが楽しい。「ストーリーの続きが見られる」だけじゃなくて、どんどん主人公が強くなって、プレイヤーが探索できる場所がどんどん広がっていくから。



 『レゴシティ』もコレに近いです。
 最初は出来ることが少ないです。でも、グラップルガン(フックショットみたいなヤツ)を手に入れることで様々なところを登れるようになったり、「泥棒のコスプレ」を手に入れることで鍵をこじ開けて中に入れるようになったり。

 ストーリーが進むとこういうアイテムがどんどん手に入るので、行動範囲がグンと広がってついつい寄り道をしたくなってしまい……ストーリーそっちのけで「ブロック」を探すんだけど、「あそこのブロックは今の装備じゃ手に入れられないっぽい!ちくしょう、ストーリーを進めるか!」と悩まされるという。まさに『ゼルダ』で毎回体験していることです(笑)。




○ 様々な状況でアクションするヒーロー
 若干、序盤のネタバレあります。
 このゲームの主人公は「警察官」で、ストーリーの大きな目的は「脱獄犯」を追いかけることです。その「脱獄犯」の影響で治安が悪くなってしまい、街は犯罪者だらけ。なので、「犯罪者」を捕まえるために様々なことをするのです。

 逃走する犯人とカーチェイスして、相手の車を大破させたり。
 ビルからビルに飛び移って逃げ回る犯人を捕まえたり。
 刑務所に侵入して脱獄犯の痕跡を探したり。


 『ゼルダ』のような「ダンジョン」はありませんが、シチュエーションが異なる様々なアクションが要求されるということで「最近のゼルダっぽいなー」と思いました。『トワイライトプリンセス』でガンシューティングのようなステージがあったり、空飛ぶドラゴンを空中戦で撃墜したり、馬車を必死に護衛したり。ああいう「映画の主人公になっている感」が味わえています。

(関連記事:Wiiっぽくないゲーム『ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス』紹介



 まだ序盤だからかも知れませんが、「アクションの難易度」はそんなに高くないです。
 最初のカーチェイスは「アナログスティックで車を操作する」ことに慣れていなかったので苦戦しましたが、それ以後は苦戦するところはないですね。『マリオ3Dランド』みたいにカメラ位置が遠めで、アクションを要求する時はカメラ位置を変えられないようになっているとか。そもそも『マリオ』シリーズほど精密なアクションを要求されていませんし。

 使うボタンも、「スティックで移動」「Bでジャンプ」「Yで攻撃」「ZR・ZLで職業切り替え」とシンプル極まれり。これに、状況に応じて「Aボタンでスイッチを押す」とか「Xボタンで車に乗り込む」とかが加わるくらいです。なのに、多種多様なアクションが楽しめるという。


 もちろん今後の展開で難易度が跳ね上がる可能性もゼロではありませんが、今のところ「ゆるく楽しめるゲーム」って印象です。


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 このゲームを楽しめる人は「だだっ広いのに細かく作りこまれたフィールドを探索することが楽しい人」だと思います。『ゼルダ』が好きな人もそうですし、『ゴーバケ』で宝箱とかゴールドキーを集めるのが好きだった人にはとてもオススメです。

 ただ、「起動までに時間がかかる」のと「テレビ画面が必要」なので、短い時間でも遊べるゲームではありません。
 その分、「次は○○に行け!」と常に教えてくれるので、久々に起動しても困ることはないと思います。「毎日10分ずつ遊ぶゲーム」というよりかは「週末にドカッと1~2時間遊ぶゲーム」というカンジです。


 なので、今の日本のゲーム市場的には「なかなか売れそうもないゲーム」だと思います。
 『パズドラ』の180度反対側にいるようなゲームですもの。

(関連記事:『パズドラ』にハマれなかった自分が思う、「探索」要素の危機


 でも、だからこそ「最近少なくなってしまった貴重なゲーム」だとも言えますし、『GTA』などのゲームと比べて「ディフォルメされた絵柄」に「底抜けに明るいライトなノリ」「残虐描写は一切ないし女性キャラもレゴなのでエロさの欠片もない(笑)」と“独自色”も出ていると思います。

 「ゼルダが発売されるまで遊ぶゲームねえなぁ…」と思っている人!
 『レゴシティ』がありますよ!!


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| 1stインプレッション | 17:58 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

だが待ってほしい
市長のおっぱいには目がいってしまわざるをえないのではないか

| ああああ | 2013/07/30 19:21 | URL |

現在プレイ中ですがとても楽しいです。
ピクミン3がやればやるほど頭を使って狭い遊びになっていくのに対して
対照的に深く考えず、気ままに歩きまわるだけで楽しめるのがいいです。

>御丁寧に「Wii Uゲームパッド」に、次に行く場所の最短ルートが示されますし。
車に乗っている時は単純な最短ルートではなく、一方通行などルールに沿った道が示されるようで
素直に従うと変な回り道をさせられることもありますよ。

| irv | 2013/07/30 21:18 | URL |

 ちなみにゼルダ最新作のスカイウォードソードはトワイライトプリンセスと比べると「ミニゲームをクリアしないと先に進めない」という場面はだいぶ減ってました。

| pyoro | 2013/07/31 22:50 | URL |















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