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主人公がヒロインを好きすぎる作品、が好きです

 『境界の彼方』の話ばかり書いていると、『境界の彼方』に興味がない人が読んでくれなくなっちゃうので冒頭だけ。
 自分がこんなにも『境界の彼方』を好きな理由の一つに、「男主人公がヒロインを好きすぎる作品」が自分のツボだというのがあります。相手に伝わっているかは作品に依りますが、その一途さがこっちにも伝わってくる作品は……アニメに限らず、漫画でも、映画でも好きになるなぁと自分の好みを省みると思いました。


 『境界の彼方』はキャラクター配置だけ見れば女のコ多めですが……7話で栗山さんが秋人との関係を一番怪しんだのが博臣だったように、男主人公が女のコから好かれまくるハーレムアニメとは違って、女のコとの浮いた話はほとんどないんですよね。

 美月は……それっぽさを感じなくもないのですが、美月が何を狙って行動しているのかは終盤まで明らかにならないので保留ということで。

 その一方で、秋人は栗山さんに「メガネ美少女が(部に)欲しいから」と追い回しただけじゃなくて、栗山さんの写真を高額で買い取ったり、盗撮したり。こうやって文章にしてみるとどう考えてもストーカーです。本当にありがとうございましたというくらいに、栗山さんに熱を上げていて。その一途さと言ったら凄まじいものがあります。



 まぁ、秋人が本当に好きなのは栗山さんじゃなくてメガネなんで、8話で栗山さんがそれに気付いてムスッとする表情と演技がまぁ可愛くて、8話は作画監督が堀口さんだったのでそりゃ平沢唯っぽいわ、でも平沢唯っぽさで言えば山田さんがコンテの5話の方がホットケーキ食べるところかメガネをセーターで拭くところとか平沢唯っぽかったけど別に『けいおん!』にそんなシーンなかったのにあれを平沢唯っぽいと思うということは私の思う平沢唯っぽさというのはもはや平沢唯とは関係のない概念としての平沢唯がこの世界の可愛いを支配しているのではないかとうんたらかんたら。



 『境界の彼方』に興味がない人どころか、『境界の彼方』を好きな人もそろそろドン引きしていると思うので閑話休題――――こんな風に、男主人公がヒロインを一途に好きすぎる作品を私は好きなのです。密かに片思いしているとかよりも、誰が見ても分かるくらいの好き好きアピールをしているくらいの作品が好きなのです。


 今年のアニメで言えば……『琴浦さん』なんかもそうでしたし。太一主人公と見れば『ちはやふる』もそうですよね。
 往年の名作漫画で言えば『スラムダンク』だってそうですし、パッと私の本棚に並んでいる漫画を見ると『金魚屋古書店』『おっとり捜査』『とめはねっ!』なんかはそうか。『武装錬金』もそうだっけ。というかボーイミーツガール作品は大抵当てはまる気がする(笑)。

 外国映画を観ていても、奥さんを大事にしている主人公だとそれだけで「コイツは悪いヤツじゃない!頑張れ!」という気持ちになります。『第9地区』の主人公なんて最低のクズ野郎だと思って観ていましたが、奥さんへの会いたさっぷりを観ていたら「頑張れー頑張れー」とか言い出してラストは号泣してました。

(関連記事:「ボーイ・ミーツ・ガール」は何故“王道”なのか



 随分昔に「「片想い」している女のコは可愛い」という記事を書いたことがあるのですが、それは別に女のコに限った話ではなく、“誰か”を好きなキャラクターというのはそれだけで魅力的なのかなぁと。

 「食べ物を美味しそうに食べるキャラは善人に見える」というFOOD理論にも近い話ですが、「誰かを好き」とか「熱中するものがある」とか「大切な人がいる」とかの情報を読者・視聴者に見せるということはそれだけで“裏表のないキャラ”と親近感を抱かせるのかなと思うのです。

 FOOD理論の記事で「食事シーンがほとんどないのでミステリアスで孤独なキャラとして際立っている」例として『幽遊白書』の飛影を挙げましたけど、彼も「妹」の存在が出てきてから「悪人ではない」と思えるようになりましたからね。大切な人がいるというのは、それだけでそのキャラを魅力的に見せるのだと思うのです。



 逆に。
 自分がハーレムアニメをあまり好きじゃないとか、ギャルゲーは一周目は出来ても「他のキャラを攻略する二周目」のやる気が出ないとかは――――今の話とは全く逆のケースで、「Aさんが好き。でもBさんとラッキースケベが起こったらデレデレしちゃう。Cさんから想われているのを邪険に出来ない」みたいな主人公だと親近感を全く感じられなくなっちゃうからです。

 いや、もちろん実際にハーレムアニメみたいな状態になったら男がそういう態度に出るのはリアルと言えばリアルなんですけどさ……リアルなキャラクターだから魅力的に見えるというワケではないので、ヒロインへの“好き”を一途に貫こうとする主人公の方が自分は好きなんです。


| ひび雑記 | 17:55 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

とても共感できました

>「Aさんが好き。でもBさんとラッキースケベが起こったらデレデレしちゃう。Cさんから想われているのを邪険に出来ない」みたいな主人公だと親近感を全く感じられなくなっちゃう
 自分がハーレム展開を好きになれないのも、こういう不実さが嫌なのだろうなと納得できてしまいました。

 実際問題、きちんとみんなに対し実直を貫ける主人公なら、多方面へいい顔してても決して嫌にはなりませんしね。
 そういうタイプの人物像はやはり描写するのも難しいのか、滅多に見かけることがありませんけれど。
(表面的にそう誉めそやされている主人公、だったらありがちというか、ハーレム系の定番と化していますが。本当に実現できている例は……)

| kanata | 2013/11/23 19:43 | URL | ≫ EDIT

この手のハーレムアニメって自分がメインヒロイン以外を好きになると苦痛なんですよね。自分のイチ推しキャラの扱いの悪さもさることながら「主人公はこんな女のどこがいいんだ?」とか思うようになると…

あとギャルゲー原作アニメですとメインヒロイン以外のルートに入ることが時折あります。私にとっては一番好きなキャラではないがメインヒロインよりこっちの方がいいと思うことが多く印象は好いです。

| 太田拓也 | 2013/11/24 06:42 | URL | ≫ EDIT

ああ、その理由わかります、凄くわかります、
私もあなたと同じです、ハーレム展開になると
「結局誰が好きなの?」となって感情移入できません、
それくらいなら最初から「俺はヒロインが大好きだ!」
って奴がいいです、見てて安心するから。

こういうタイプってよっぽど誠実でない限り
女性キャラ全員から嫉妬向けられそうだから、見てて怖い。

| にに | 2013/11/24 16:40 | URL | ≫ EDIT

主人公が誠実なパターンは増えてますよね。
正統なラブコメへの回帰だと思います。
わたしも主人公がヒロインを大好きだと気分がいい方です。
これはヒロイン以外のキャラのファンになった場合でもそうで、メインヒロインをないがしろにされると腹が立ちます。
そんな理由で好きなキャラに幸せになってほしくない!
バトルものでもそうかな。
好きな脇役キャラが何の理由もなくただ人気がでてきたという理由だけで強くされるとわざとらしく思って腹が立ちます。
その時の実力が噛ませ犬だったらちゃんと噛ませ犬として描いてくれないと作品世界の中でちゃんと生きている存在に思えなくなってくる。
話を戻して、ちゃんと脇役を演じた上で(例えば「冬物語」のように)サブヒロインからメインヒロインへの昇格があるなら、それはそれで大いに結構ですしね。
それを踏まえると、ハーレムものでもキャラAのエピソードが終わってキャラBのエピソードに変わった途端にキャラAとのあれやこれやが「なかったことになっている」のはヘナヘナです。
そういうリセットボタンを押さないハーレムものは難しいのは分かってるんですけどね。
軽井沢シンドロームみたいに正妻と愛人が硬い友情で結ばれているのも、また違う気がするし…。
例えば物語シリーズは好きな点と嫌いな点がはっきり分かれてるのですが、嫌いな点の最たるものが、主人公はヒロイン一筋という「設定」なのにとてもそうは思えないように描かれている、という一点。
誠実な主人公でありながらハーレムもの、って無理があるのでしょう。
なんかまとまりのない長文になってしまいましたね。
名前の挙がっていた「とめはねっ!」はまさに一途ですよね。
大江くんの誠実さに最初のころは彼を軽んじていた先輩たちが2人をくっつけようと画策するようになる件は痛快でした。

| 児斗玉文章 | 2013/11/24 21:17 | URL |

わかります。
昔ギャルゲーかどうかは微妙ですが約束の地リヴィエラをやったときにどうしてもフィア意外とくっつくエンドしか出来なくて。
元々ギャルゲーはしない人間なんですが、そもそも向いてないのじゃないかと思った瞬間でした…。

| ああああ | 2013/11/25 01:23 | URL |

うーん、フィクションなんだし、そんな些細なことを気にして、面白い作品を見逃していませんか?

Fateとかもシュタゲとかもクラナドとかも原作ゲームは、あっちのルートいって、こっちのルートいってって感じだし

| ああああ | 2013/12/13 01:03 | URL |

完全に同意!!です!

素晴らしい記事でした!一途なキャラほど応援したくなります!

| ももももん | 2016/03/04 15:06 | URL |

ところで「ボーイミーツガール」もののヒロインは
なぜか私の好みを外している事が多くて共感できないんですよね。
結果的に「押しかけ女房もの」の方が好きになるという・・・

そういえば大学時代、先輩から「藍より青し」を薦められたことありましたね。

| 太田拓也 | 2016/04/07 19:57 | URL | ≫ EDIT















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